(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記反応ステーションは、均一混合ステーションをさらに含み、前記化学発光検出器は、前記反応外側トレイ機構に設けられ、且つ前記均一混合ステーションに対応して設けられ、前記反応外側トレイ機構内の前記反応容器内の混合物に対して均一混合操作を行う均一混合装置をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の化学発光検出器。
前記キュベット供給ステーション、前記洗浄キュベット置きステーション、前記試薬添加ステーション、前記均一混合ステーション及び前記インキュベーションキュベット取り出しステーションは、前記反応外側トレイ機構に順に配置されることを特徴とする請求項3に記載の化学発光検出器。
サンプルをサンプル吸引位置に搬送するサンプル搬送装置をさらに含み、前記サンプル吸引位置は、前記バッファトレイ機構の近くに位置し、且つ前記サンプル添加機構に対応して設けられ、前記サンプル添加機構は、サンプル吸引位置でサンプルを吸引して前記反応装置の反応容器に移送することを特徴とする請求項1に記載の化学発光検出器。
前記サンプル搬送装置は、サンプルを積載した複数のサンプルラックが格納され、前記サンプルラックをサンプル搬送機構に移送し、且つ前記サンプル搬送機構により前記サンプル吸引位置に搬送するサンプル格納機構と、前記サンプル格納機構に取り外し可能に接続されたサンプル搬送機構とを含むことを特徴とする請求項8に記載の化学発光検出器。
ピペットヘッドが積載される消耗品カートリッジを自動的に搬送し、さらに前記消耗品カートリッジを積載位置に搬送できる消耗品カートリッジローディング装置をさらに含み、前記サンプル添加機構は、前記積載位置で前記ピペットヘッドを積載して、前記ピペットヘッドによりサンプルを移送することを特徴とする請求項5に記載の化学発光検出器。
前記消耗品カートリッジローディング装置は、前記反応容器自動搬送装置から離れた前記バッファトレイ機構の近くに位置し、且つ前記サンプル添加機構に対応して設けられることを特徴とする請求項11に記載の化学発光検出器。
載置プラットフォームを有する台座をさらに含み、前記反応装置、前記測定装置、前記洗浄装置、前記分注装置及び前記試薬格納装置は、いずれも前記載置プラットフォームに設けられ、
前記反応装置、前記測定装置、前記洗浄装置、前記分注装置及び前記試薬格納装置に電気的に接続された制御装置と、前記分注装置に接続された液路装置とをさらに含み、前記台座は、前記載置プラットフォームの下方に位置する収容空間をさらに有し、前記制御装置及び液路装置は、前記収容空間に設けられることを特徴とする請求項1に記載の化学発光検出器。
前記反応内側トレイ機構は、さらに前記反応内側トレイ載置トレイにカバーして設けられた保温蓋構造を含み、前記保温蓋構造には、インキュベーションキュベット置き溝及び洗浄キュベット取り出し溝が開設され、前記インキュベーションキュベット置き溝と前記洗浄キュベット取り出し溝は、前記反応内側トレイ載置トレイの径方向に沿って開設され、前記インキュベーションキュベット置き溝は、インキュベーションキュベット置きステーション領域に対応し、前記洗浄キュベット取り出し溝は、洗浄キュベット取り出しステーション領域に対応し、前記インキュベーションキュベット置き溝は、前記反応外側トレイ載置トレイ上の前記インキュベーションキュベット取り出しステーションに対応して設けられ、前記洗浄キュベット取り出し溝は、前記洗浄装置に対応して設けられることを特徴とする請求項16に記載の化学発光検出器。
【発明の概要】
【0005】
これに基づいて、現在、サンプル反応の各工程が実行時に時間を占有し、占有空間が大きくて動作時間が長くなるという問題に対して、動作時間を短縮し、占有空間を小さくし、検出効率を向上させる化学発光検出器を提供すると共に、上記化学発光検出器を適用する検出方法を提供する必要がある。
【0006】
上記目的は以下の技術手段によって実現される。
【0007】
化学発光検出器は、
試薬を格納する試薬格納装置と、
反応容器が載置され、且つサンプル添加、試薬添加及びインキュベーション操作を行う反応装置であって、前記反応容器が載置され、且つ試薬添加及び均一混合操作を行う反応外側トレイ機構と、前記反応容器が載置され、且つインキュベーション操作を行う反応内側トレイ機構とを含み、前記反応外側トレイ機構が前記反応内側トレイ機構の外側にスリービングされて、前記反応内側トレイ機構と個別に動作し、前記反応外側トレイ機構と前記反応内側トレイ機構が同軸に設けられる反応装置と、
サンプルと試薬をそれぞれ前記反応容器に移送する分注装置と、
前記反応容器内の不純物を除去する洗浄装置と、
前記反応容器内の被検物を検出する測定装置とを含み、
前記試薬格納装置、前記分注装置、前記洗浄装置及び前記測定装置が前記反応外側トレイ機構の周辺側を囲んで設けられる。
【0008】
一実施例では、前記反応装置は、前記反応外側トレイ機構とは別に設けられ、且つ前記反応外側トレイ機構の周辺側に位置するバッファトレイ機構をさらに含む。
【0009】
一実施例では、前記分注装置は、前記バッファトレイ機構の周辺側に位置し、サンプルを前記バッファトレイ機構の前記反応容器内に移送するサンプル添加機構と、前記反応外側トレイ機構及び前記試薬格納機構に対応して設けられ、前記試薬格納機構内の試薬を前記反応外側トレイ機構の前記反応容器内に移送するピペット機構とを含む。
【0010】
一実施例では、前記反応外側トレイ機構は、キュベット供給ステーション、試薬添加ステーション及びインキュベーションキュベット取り出しステーションを含む複数の反応ステーションを有し、前記反応内側トレイ機構は、インキュベーションキュベット置きステーションを有し、
前記バッファトレイ機構は、前記キュベット供給ステーションに対応して設けられ、前記バッファトレイ機構内の前記反応容器は、前記反応外側トレイ機構の前記キュベット供給ステーションに移送され、
前記ピペット機構及び前記試薬格納装置は、前記試薬添加ステーションに対応して設けられ、前記ピペット機構は、前記試薬格納装置内の試薬を前記反応外側トレイ機構の前記試薬添加ステーションに対応する前記反応容器に移送し、
前記インキュベーションキュベット取り出しステーションは、前記インキュベーションキュベット置きステーションに対応して設けられ、前記反応外側トレイ機構内の前記反応容器は、前記インキュベーションキュベット取り出しステーションから取り出されて、前記反応内側トレイ機構の前記インキュベーションキュベット置きステーションに移送される。
【0011】
一実施例では、前記反応内側トレイ機構は、洗浄キュベット取り出しステーションを有し、前記反応ステーションは、洗浄キュベット置きステーションをさらに含み、
前記洗浄装置は、それぞれ前記洗浄キュベット取り出しステーション及び前記洗浄キュベット置きステーションに対応して設けられ、前記反応内側トレイ機構内の前記反応容器は、前記洗浄キュベット取り出しステーションから取り出されて、前記洗浄装置に移送され、前記洗浄装置内の前記反応容器は、前記反応外側トレイ機構の前記洗浄キュベット置きステーションに移送される。
【0012】
一実施例では、前記反応ステーションは、均一混合ステーションをさらに含み、前記化学発光検出器は、前記反応外側トレイ機構に設けられ、且つ前記均一混合ステーションに対応して設けられ、前記反応外側トレイ機構内の前記反応容器内の混合物に対して均一混合操作を行う均一混合装置をさらに含む。
【0013】
一実施例では、前記キュベット供給ステーション、前記洗浄キュベット置きステーション、前記試薬添加ステーション、前記均一混合ステーション及び前記インキュベーションキュベット取り出しステーションは、前記反応外側トレイ機構に順に配置される。
【0014】
一実施例では、前記化学発光検出器は、前記反応容器を搬送し、前記バッファトレイ機構の周辺側に位置する反応容器自動搬送装置をさらに含み、
前記反応容器自動搬送装置及び前記反応装置に対応して設けられ、前記反応容器自動搬送装置内の前記反応容器を前記バッファトレイ機構に移送する新キュベット掴持機構をさらに有する。
【0015】
一実施例では、前記化学発光検出器は、サンプルキュベット掴持機構と、インキュベーションキュベット掴持機構と、洗浄キュベット掴持機構と、測定キュベット掴持機構とをさらに有し、
前記サンプルキュベット掴持機構は、前記バッファトレイ機構及び前記反応外側トレイ機構の前記キュベット供給ステーションに対応して設けられ、前記バッファトレイ機構内のサンプル添加済みの前記反応容器を前記反応外側トレイ機構に移送し、
前記インキュベーションキュベット掴持機構は、前記反応外側トレイ機構の前記インキュベーションキュベット取り出しステーション及び前記反応内側トレイ機構の前記インキュベーションキュベット置きステーションに対応して設けられ、前記反応容器を前記反応外側トレイ機構と前記反応内側トレイ機構との間で移送し、
前記洗浄キュベット掴持機構は、前記洗浄装置及び前記反応外側トレイ機構に対応して設けられ、前記反応容器を前記反応外側トレイ機構と前記洗浄装置との間で移送し、
前記測定キュベット掴持機構は、前記洗浄装置及び前記測定装置に対応して設けられ、前記洗浄装置内の洗浄済みの前記反応容器を前記測定装置に移送する。
【0016】
一実施例では、前記測定装置は、前記洗浄装置に隣接して設けられる。
【0017】
一実施例では、前記化学発光検出器は、サンプルをサンプル吸引位置に搬送するサンプル搬送装置をさらに含み、前記サンプル吸引位置は、前記バッファトレイ機構の周辺側に位置し、且つ前記サンプル添加機構に対応して設けられ、前記サンプル添加機構は、サンプル吸引位置でサンプルを吸引して前記反応装置の反応容器に移送する。
【0018】
一実施例では、前記サンプル搬送装置は、サンプルが積載された複数のサンプルラックが格納され、前記サンプルラックをサンプル搬送機構に移送し、且つ前記サンプル搬送機構により前記サンプル吸引位置に搬送するサンプル格納機構と、前記サンプル格納機構に取り外し可能に接続されたサンプル搬送機構とを含む。
【0019】
一実施例では、前記サンプル搬送機構の供給端は、前記サンプル格納機構に突き合わせるか、又は他の前記化学発光検出器の前記サンプル搬送機構の送出端に突き合わせることができ、
前記サンプル搬送機構の送出端は、さらに別の前記化学発光検出器の前記サンプル搬送機構の供給端に突き合わせることができる。
【0020】
一実施例では、前記化学発光検出器は、ピペットヘッドが積載される消耗品カートリッジを自動的に搬送し、さらに前記消耗品カートリッジを積載位置に搬送できる消耗品カートリッジローディング装置をさらに含み、前記サンプル添加機構は、前記積載位置で前記ピペットヘッドを積載して、前記ピペットヘッドによりサンプルを移送する。
【0021】
一実施例では、前記消耗品カートリッジローディング装置は、前記反応容器自動搬送装置から離れた前記バッファトレイ機構の周辺側に位置し、且つ前記サンプル添加機構に対応して設けられる。
【0022】
一実施例では、前記化学発光検出器は、載置プラットフォームを有する台座をさらに含み、前記反応装置、前記測定装置、前記洗浄装置、前記分注装置及び前記試薬格納装置は、いずれも前記載置プラットフォームに設けられる。
【0023】
一実施例では、前記化学発光検出器は、前記反応装置、前記測定装置、前記洗浄装置、前記分注装置及び前記試薬格納装置に電気的に接続された制御装置と、前記分注装置に接続された液路装置とをさらに含み、前記台座は、前記載置プラットフォームの下方に位置する収容空間をさらに有し、前記制御装置及び液路装置は、前記収容空間に設けられる。
【0024】
化学発光検出器の検出方法は、
サンプルを反応容器内に移送するサンプル添加ステップと、
試薬を前記反応容器内に移送する試薬添加ステップと、
前記反応容器内の混合物を均一に混合する均一混合ステップと、
前記反応容器内で均一に混合された混合物に対してインキュベーション操作を行うインキュベーションステップと、
インキュベーション後の前記反応容器内の不純物を除去する分離洗浄ステップと、
洗浄後の前記反応容器内の被検物を検出する測定ステップと、を含む。
【0025】
一実施例では、前記検出方法は、
前記分離洗浄ステップの前に、前記試薬添加ステップ、前記均一混合ステップ及び前記インキュベーションステップを少なくとも1サイクル繰り返し実行するステップ、及び/又は、
前記測定ステップの前に、前記試薬添加ステップ、前記均一混合ステップ、前記インキュベーションステップ及び前記分離洗浄ステップを少なくとも1サイクル繰り返し実行するステップ、をさらに含む。
【0026】
一実施例では、前記測定ステップの前に、前記分離洗浄ステップでは、インキュベーション後の前記反応容器内の不純物に対して少なくとも1回の分離洗浄操作を行う。
【0027】
上記技術手段を用いると、本発明の有益な効果は以下のとおりである。
【0028】
本発明の化学発光検出器及びその検出方法では、サンプルを検出する場合、反応外側トレイ機構は、サンプルを有する反応容器を載置し、反応容器に対して試薬添加及び均一混合操作を行うことができ、反応内側トレイ機構は、均一に混合した後の反応容器を載置し、反応容器内で均一に混合された混合物に対してインキュベーション操作を行うことができ、さらに、インキュベーション後の反応容器内の不純物が洗浄装置で洗浄され、次に測定装置により被検物を検出する。反応外側トレイ機構と反応内側トレイ機構が独立して動作することにより、反応外側トレイ機構と反応内側トレイ機構上の操作が干渉せずに同時に行われ、現在、サンプル反応の各工程が実行時に、いずれも時間を占有して動作時間が長くなるという問題を効果的に解決し、化学発光検出器の検出速度を向上させ、さらに検出効率を保証する。また、反応外側トレイ機構が反応内側トレイ機構の外側にスリービングされ、反応装置が占める空間を大幅に小さくし、さらに化学発光検出器の機器全体の体積を小さくして、化学発光検出器の構造をコンパクトにし、小型化に有利である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の目的、技術手段及び利点をより明確にするために、以下、実施例により、図面を参照しながら、本発明に係る化学発光検出器及びその検出方法をさらに詳細に説明する。ここで説明された具体的な実施例は、本発明を説明するものに過ぎず、本発明を限定するものではないと理解すべきである。
【0031】
なお、本明細書において、部材に付す番号、例えば、「第1」、「第2」などは、説明されたオブジェクトを区別するためのものにすぎず、任意の順序的又は技術的な意味を有しない。本願に係る「接続」、「連結」は、特に断らない限り、いずれも直接的及び間接的接続(連結)を含む。本発明の説明において、理解されるべきこととして、用語「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「内側」、「外側」、「時計回り」、「逆時計回り」等が示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係であり、本発明を便利に又は簡単に説明するために使用され、示した装置又は部材が必ず特定な方位を有し、特定な方位で構成又は操作することを指示又は暗示することではないので、本発明に対する限定と理解してはいけない。
【0032】
本発明において、別に明確な規定と限定がない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」又は「下」にあることは、第1の特徴が第2の特徴と直接的に接触することでもよいし、第1の特徴が第2の特徴と中間媒体を介して間接的に接触することでもよい。また、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」又は「上面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上及び斜め上にあることでもよいし、第1の特徴の水平高さが第2の特徴より高いことだけを表してもよい。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」又は「下面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真下及び斜め下にあることでもよいし、第1の特徴の水平高さが第2の特徴より低いことだけを表してもよい。
【0033】
図1に示すように、本発明は、サンプルを処理し、処理後のサンプルを分析検出し、対応する検出結果を得て、使用要件を満たすことが可能な化学発光検出器を提供する。なお、検出対象のサンプルの具体的な種類は限定されず、いくつかの実施形態では、検出対象のサンプルは、固体サンプル又は液体サンプルを含む。さらに、液体サンプルは、血液サンプルを含むが、これに限定されない。本発明に係る化学発光検出器は、試薬の添加動作、均一混合動作及びインキュベーション動作をそれぞれ異なる位置で行い、互いの操作が干渉することを回避すると共に、それぞれの操作を同時に行い、さらに検出効率を保証することができる。
【0034】
本発明では、化学発光検出器は、試薬格納装置11と、反応装置13と、分注装置12と、洗浄装置14と、測定装置15とを含む。試薬格納装置11は、試薬を格納し、サンプルの検出に必要な様々な試薬を格納し、所望の試薬の選択を容易にし、試薬の吸引効率を向上させることができる。理解されるべきこととして、試薬格納装置11は、複数種の試薬を格納し、さらに、冷蔵機能を有し、低温の試薬を格納し、試薬の保存を実現することができる。反応装置13は、反応容器20を載置し、且つサンプル添加、試薬添加及びインキュベーション操作を行い、このように、反応容器20内のサンプルと試薬とが十分に反応することにより、サンプルが最適な反応条件に達し、サンプルのパラメータの検出を容易にする。分注装置12は、対応する反応容器20にサンプル又は試薬を添加するために、サンプル又は試薬を吸引し排出する。洗浄装置14は、インキュベーション後の反応容器20内の不純物を除去し、測定装置15は、反応容器20内の被検物を検出する。
【0035】
サンプルと試薬の各段階の名称の理解を容易にするために、ここでは、サンプルと試薬の各段階の名称を詳細に説明し、反応容器内のサンプルは、試薬と混合した後、混合物と呼ばれ、反応装置13は、反応容器内の混合物に対してインキュベーション操作を行うことにより、サンプルと試薬とが十分に反応し、このとき、反応容器内の物質が被検物及び不純物である。混合物とは、サンプルと試薬とが混合して形成される物質を指し、サンプルと試薬の比率、濃度に関係なく、ここでは混合物と呼ばれる。反応後の混合物は、反応容器内に被検物及び不純物としてできる。不純物は、十分に反応しない物質であってもよいし、副反応が起こって生じる副反応生成物であってもよいし、他の測定装置15の検出に影響する物質等であってもよいし、上記少なくとも2種の組成物であってもよい。サンプルの様々なパラメータを得るために、洗浄装置14は、反応容器内の不純物を除去し、測定装置15は、反応容器内の被検物を検出する。
【0036】
理解されるべきこととして、反応装置13は、反応容器20内のサンプルと試薬、すなわち、混合物に対してインキュベーション操作を行うことにより、サンプルと試薬とが十分に反応し結合し、反応容器20内の不純物を測定装置15の検出精度に影響しないように除去する必要がある。従って、反応装置13の反応容器20は、インキュベーション後、反応容器20内の不純物を洗浄装置14で分離洗浄することにより、反応容器20内の不純物を除去し、反応容器20内に被検物が残るようにし、次に、測定装置15は、反応容器20内の被検物を検出して、サンプルの検出パラメータを得る。さらに、化学発光検出器は、反応容器20を反応装置13、洗浄装置14及び測定装置15の間で移送することを実現することにより、反応容器20が各位置で動作し、対応する操作を実行し、サンプルの自動分析検出を実現し、操作効率を向上させるキュベット掴持装置16をさらに含む。
【0037】
化学発光検出器は、動作中、反応装置13が反応容器20を載置し、分注装置12がサンプルを吸引して反応容器20に移送し、分注装置12がさらに試薬格納装置11から試薬を吸引して反応容器20に移送することができ、次に、反応装置13は、反応容器20に対して均一混合操作を行うことにより、反応容器20内の混合物が均一に混合し、反応容器20内で均一に混合された混合物に対してインキュベーション操作を行うことにより、サンプルと試薬とが十分に反応する。キュベット掴持装置16は、十分に反応した反応容器20を洗浄装置14に移送し、洗浄装置14により反応容器20内の不純物を除去する。洗浄が完了した後、キュベット掴持装置16は、反応容器20を測定装置15に再び移送し、測定装置15により反応容器20内の被検物を検出して、サンプルの様々な検出パラメータを得て、使用要件を満たす。
【0038】
具体的には、反応装置13は、反応容器20が載置され、且つ試薬添加及び均一混合操作を行う反応外側トレイ機構132と、反応容器20が載置され、且つインキュベーション操作を行う反応内側トレイ機構133とを含み、反応外側トレイ機構132が反応内側トレイ機構133の外側にスリービングされて、反応内側トレイ機構133と個別に動作する。サンプル添加済みの反応容器20を反応外側トレイ機構132に移送し、次に、分注装置12は、反応外側トレイ機構132上のサンプル添加済みの反応容器20に試薬を移送し、次に、サンプルと試薬との添加済みの反応容器20に対して混合を行い、混合物を均一に混合することができる。均一に混合した後の反応容器20を反応内側トレイ機構133に移送し、反応容器20内の混合物に対してインキュベーション操作を行うことにより、サンプルが最適な反応条件に達し、化学発光検出器の測定装置15によるサンプルのパラメータの検出を容易にする。また、反応外側トレイ機構132と反応内側トレイ機構133が同軸に設けられ、このように、反応トレイ機構の体積を小さくし、さらに、機器全体の体積を小さくすることができる。当然のことながら、本発明の他の実施形態では、反応外側トレイ機構132は、反応内側トレイ機構133とは別に設けられてもよい。化学発光検出器は、インキュベーションキュベット掴持機構163をさらに有し、つまり、キュベット掴持装置16は、インキュベーションキュベット掴持機構163をさらに含み、インキュベーションキュベット掴持機構163は、反応外側トレイ機構132及び反応内側トレイ機構133に対応して設けられ、反応容器20を反応外側トレイ機構132と反応内側トレイ機構133との間で移送する。なお、本発明の反応外側トレイ機構132は、他の実施形態では空の反応容器を載置したり、標定液等の溶液を有した反応容器を載置したりする。本実施例では、反応外側トレイ機構132のみでサンプルを有する反応容器を載置する例について説明する。
【0039】
また、試薬格納装置11、分注装置12、洗浄装置14及び測定装置15は、反応外側トレイ機構132の周辺側を囲んで設けられる。このように、反応容器20を反応外側トレイ機構132、反応内側トレイ機構133、洗浄装置14及び測定装置15の間で移送するとき、反応容器20の移送経路を短縮し、移送効率を向上させることができ、また、分注装置12は、サンプルと試薬を移送するとき、サンプルと試薬との移送経路をさらに短縮し、サンプルと試薬の移送効率を向上させ、さらに化学発光検出器の動作効率を向上させることができる。同時に、化学発光検出器の各装置は、反応外側トレイ機構132の周辺側を囲んで設けられ、このように、化学発光検出器の各機能モジュールは、反応外側トレイ機構132と組み合わせて合理的に配置されて、化学発光検出器の構造をコンパクトにし、化学発光検出器の機器全体の体積を大幅に小さくすることができる。
【0040】
さらに、反応装置13は、反応外側トレイ機構132とは別に設けられ、反応外側トレイ機構132の周辺側に位置するバッファトレイ機構131をさらに含む。好ましくは、バッファトレイ機構131は、反応内側トレイ機構133、反応外側トレイ機構132と層ごとにスリービングされてもよい。空の反応容器20をバッファトレイ機構131に移送し、次に、分注装置12は、バッファトレイ機構131上の空の反応容器20にサンプルを移送することができる。サンプル添加済みの反応容器20を反応外側トレイ機構132に移送し、試薬添加、均一混合及びインキュベーション操作を行うことができる。また、化学発光検出器は、サンプルキュベット掴持機構162をさらに有し、つまり、キュベット掴持装置16は、サンプルキュベット掴持機構162を有し、サンプルキュベット掴持機構162は、バッファトレイ機構131及び反応外側トレイ機構132に対応して設けられ、バッファトレイ機構131上の反応容器20を反応外側トレイ機構132に移送する。分注装置12は、バッファトレイ機構131の反応容器20にサンプルを添加した後、サンプルキュベット掴持機構162は、サンプル添加済みの反応容器20を反応外側トレイ機構132に移送し、反応外側トレイ機構132に試薬添加、均一混合及びインキュベーション操作を実行し続けることができる。具体的には、バッファトレイ機構131は、反応容器20を載置するバッファ載置トレイと、モータ等を動力源とし、同期ベルト伝動構造等により伝動を実現し、バッファ載置トレイを回転するように駆動するバッファ駆動構造とを含む。
【0041】
一実施可能な形態として、分注装置12は、サンプル添加機構121と、ピペット機構122とを含む。サンプル添加機構121は、バッファトレイ機構131の周辺側に位置し、サンプルをバッファトレイ機構131の反応容器20内に移送する。化学発光検出器は、バッファトレイ機構131の周辺側に位置し、反応容器20を搬送する反応容器自動搬送装置17をさらに含む。サンプル添加機構121は、バッファトレイ機構131の反応容器20にサンプルを移送する。反応容器自動搬送装置17は、反応容器20を搬送することにより、反応容器の自動搬送を実現し、搬送効率を向上させる。反応容器自動搬送装置17とサンプル添加機構121は、バッファトレイ機構131の周辺側に位置し、このように、キュベット掴持装置16は、反応容器自動搬送装置17内の反応容器20をバッファトレイ機構131に移送し、サンプル添加機構121は、サンプルを反応容器20に移送し、このように、キュベット掴持装置16による反応容器20の移送経路を短縮し、反応容器20の移送速度を向上させることができ、同時に、サンプル移送の速度をさらに向上させ、理解されるべきこととして、さらに、化学発光検出器の動作効率を向上させることができる。理解されるべきこととして、サンプル添加機構121は、反応容器自動搬送装置17とは異なる側に設けられ、このように、サンプル添加機構121のサンプル移送操作と、キュベット掴持装置16が反応容器自動搬送装置17内の反応容器20をバッファトレイ機構131に移送する過程における操作との間の干渉を回避し、化学発光検出器の使用性能を保証することができる。
【0042】
当然のことながら、本発明の他の実施形態では、反応容器自動搬送装置17は、取り替え可能で、つまり、反応容器自動搬送装置17を用いずに反応容器20を搬送し、反応容器20を反応装置13内に直接的に置くことができる。好ましくは、反応容器自動搬送装置17によって搬送される反応容器20は、通常、使い捨ての消耗品であり、当然のことながら、反応容器20を回収し、再利用することもできる。好ましくは、反応容器20を再利用するとき、反応容器自動搬送装置17を用いずに反応容器20を搬送してもよい。理解されるべきこととして、反応容器20とは、サンプルを載置し、サンプル検出分析を行う消耗品、例えば、キュベット、試験管、サンプルスライド、サンプル管等を指す。本実施形態では、反応容器20とは、キュベットを指し、反応容器自動搬送装置17は、通常、反応容器カートリッジを搬送し、反応容器カートリッジには、列を成して配置された反応容器20が載置される。また、反応容器カートリッジの形状は、原理的には、限定されるものではなく、方形、円形又は他の形状であってよく、反応容器カートリッジに耳部を有し、反応容器自動搬送装置17の搬送を容易にすればよい。
【0043】
具体的には、反応容器自動搬送装置17は、反応容器格納機構及び反応容器引き上げ機構を含む。反応容器20の搬送を行うために、反応容器格納機構は、複数の反応容器カートリッジをローディングし、格納し、反応容器引き上げ機構は、反応容器カートリッジを格納し、引き上げる。反応容器引き上げ機構は、反応容器格納機構の上方に位置し、反応容器格納機構は、反応容器引き上げ機構に反応容器カートリッジを搬送し、反応容器引き上げ機構は、反応容器カートリッジを受け取って最上層より一層下の層まで引き上げることができる。また、反応容器格納機構と反応容器引き上げ機構とは、それぞれ反応容器カートリッジを搬送することができる。反応容器引き上げ機構と反応容器格納機構は、独立して動作し、それぞれ反応容器20を並列に搬送することができる。このように、反応容器格納機構内の反応容器カートリッジの一部又は全部を反応容器引き上げ機構に搬送した後、反応容器格納機構に反応容器カートリッジをローディングすることにより、反応容器引き上げ機構が反応容器カートリッジを連続的に引き上げ、反応容器カートリッジの連続的なローディングを実現し、全体の効率を向上させ、さらに、反応容器引き上げ機構による反応容器の搬送に影響を与えない。また、反応容器格納機構は、反応容器引き上げ機構に対して接離し、反応容器格納機構への反応容器カートリッジの積載を容易にすることができる。
【0044】
さらに、反応容器格納機構内の反応容器カートリッジは、積層方式で設けられ、複数の反応容器カートリッジは、反応容器引き上げ機構に層別に支持される。このように、反応容器カートリッジの大容量格納を実現し、装置の配置位置に対する占有を最大限に減少させ、反応容器自動搬送装置17の構造をコンパクトにし、さらに化学発光検出器全体の小型化を図ることができる。好ましくは、反応容器引き上げ機構は、積層方式で反応容器カートリッジを格納してもよい。具体的には、反応容器格納機構は、格納搬送構造及び格納搬送構造に設けられた格納支持部を含み、格納支持部に複数の積層して置かれた反応容器カートリッジが載置され、格納搬送構造によって格納支持部を昇降移動させるように駆動し、反応容器カートリッジの引き上げを実現する。好ましくは、格納搬送構造は、同期輪構造及び/又はピニオンラック構造等の昇降移動可能な構造を用い、格納搬送構造の動力源は、モータ等を用い、反応容器格納機構は、さらにラック構造を用いて反応容器カートリッジの格納空間として囲まれて設けられ、ここでは説明を省略する。反応容器引き上げ機構は、引き上げ搬送構造及び引き上げ搬送構造に設けられ、対向して配置された複数対の引き上げ支持部を含み、各対の引き上げ支持部に1つの反応容器カートリッジが載置され、引き上げ搬送構造によって引き上げ支持部を昇降移動させるように駆動し、反応容器カートリッジの引き上げを実現する。好ましくは、引き上げ搬送構造は、同期輪構造等の回転昇降移動可能な構造を用い、格納搬送構造の動力源は、モータ等を用い、ギア、同期ベルト等により伝動を実現し、反応容器引き上げ機構は、さらにラック構造を用いて反応容器カートリッジの引き上げ空間として囲まれて設けられ、ここでは説明を省略する。
【0045】
化学発光検出器のキュベット掴持装置16は、所定の位置で反応容器自動搬送装置17によって搬送された反応容器カートリッジ内の反応容器20を掴持し、具体的には、所定の位置に反応容器カートリッジを搬送するとき、反応容器引き上げ機構は、上方へ一層移動し、最上層より一層下の層の反応容器カートリッジを反応容器カートリッジ引き上げ機構の最上層に引き上げ、反応容器自動搬送装置17は、さらに反応容器引き上げ機構の最上層の反応容器カートリッジを所定の位置に搬送する。このように、キュベット掴持装置16は、所定の位置で反応容器カートリッジ内の反応容器20を掴持し、反応装置13に移送する。
【0046】
好ましくは、反応容器自動搬送装置17は、押し出し機構をさらに含む。押し出し機構は、反応容器引き上げ機構に設けられ、押し出し機構は、反応容器引き上げ機構の最上層の反応容器カートリッジを所定の位置に押し出すことができる。押し出し機構は、スライドレールブロック構造又は同期ベルト構造等の直線移動を出力する構造で反応容器カートリッジを押し出し、動力源としてモータ等を用いる。
【0047】
さらに、好ましくは、反応容器自動搬送装置17は、反応容器回収機構をさらに含む。反応容器回収機構は、所定の位置の下方に位置し、所定の位置で使用済みの反応容器カートリッジを回収することができる。反応容器回収機構は、反応容器カートリッジの回収と格納を実現するためのものであり、使用後の反応容器カートリッジを反応容器回収機構に搬送し、反応容器カートリッジの回収と格納を実現することができる。反応容器回収機構に反応容器カートリッジが満杯になるか又は一部格納された後、反応容器回収機構の下方から取り出し、このように、反応容器カートリッジの連続的な回収を実現し、使用を容易にすることができる。反応容器回収機構は、回収搬送構造と、回収搬送構造に設けられた回収パレットとを含み、回収パレットは、反応容器カートリッジを載置し、回収搬送構造は、回収パレットを昇降移動させるように駆動して、反応容器カートリッジの回収と格納を実現する。好ましくは、回収搬送機構は、ピニオンラック構造、同期ベルト構造等の昇降移動可能な構造を用い、動力源としてモータ等を用いる。
【0048】
さらに、好ましくは、反応容器自動搬送装置17は、反応容器回収機構の上方に設けられる反応容器位置決め落下機構をさらに含む。反応容器引き上げ機構上の反応容器カートリッジは、押し出し機構によって反応容器位置決め落下機構に押し出される。キュベット掴持装置16は、反応容器位置決め落下機構で反応容器カートリッジ内の反応容器20を掴持し、反応装置13に移送して、サンプル添加、試薬添加等の操作を行う。使用済みの反応容器20は、反応容器位置決め落下機構により反応容器回収機構に落下する。理解されるべきこととして、同時に、反応容器位置決め落下機構は、反応容器カートリッジの位置決めを容易にし、反応容器カートリッジの位置を常に一定にすることにより、キュベット掴持装置16が反応容器20の落下機構から反応容器カートリッジ内の反応容器20を容易に取り出すことができる。反応容器カートリッジ内の反応容器20が全て取り出されると、反応容器カートリッジが回収され、このとき、反応容器カートリッジは、反応容器位置決め落下機構により反応容器回収機構に落下し格納し、反応容器カートリッジの回収を容易にすることができる。具体的には、反応容器位置決め落下機構は、スライド開閉扉により反応容器カートリッジの落下通路を開閉し、落下通路を開放すると、反応容器カートリッジが反応容器回収機構に落下し、落下通路を閉鎖すると、反応容器カートリッジが反応容器位置決め落下機構に位置し、また、反応容器位置決め落下機構は、位置決め部材を有し、押し出し機構が反応容器カートリッジを反応容器引き上げ機構の最上層から反応容器位置決め落下機構に押し出すとき、反応容器カートリッジが位置決め部材に当接し、反応容器カートリッジの位置決めを正確にし、キュベット掴持装置16の掴持を容易にすることができる。
【0049】
好ましくは、反応容器回収機構は、第1の反応容器回収機構と、第1の反応容器回収機構の下方に位置する第2の反応容器回収機構とを含み、第2の反応容器回収機構は、第1の反応容器回収機構に対して接離可能である。反応容器自動搬送装置17は、引き出し機構をさらに含み、反応容器格納機構及び第2の反応容器回収機構は、引き出し機構上に設けられ、引き出し機構は、反応容器格納機構及び第2の反応容器回収機構を化学発光検出器に対して引き出し、押し込むように駆動することができる。引き出し機構が引き出されると、反応容器格納機構と反応容器引き上げ機構とが分離し、第2の反応容器回収機構と第1の反応容器回収機構とが分離し、このとき、反応容器格納機構に反応容器カートリッジを積載し、第2の反応容器回収機構内の使用済みの反応容器カートリッジを取り出すことができる。引き出し機構が押し込まれると、反応容器格納機構と反応容器引き上げ機構とが突き合わせ、第2の反応容器回収機構と第1の反応容器回収機構とが突き合わせ、反応容器格納機構は、反応容器引き上げ機構に反応容器カートリッジを搬送し、第2の反応容器回収機構は、反応容器カートリッジを回収し続けることができる。具体的には、引き出し機構は、スライドレールに沿ってスライド可能で、化学発光検出器により引き出し機構の引き出しと押し込みを自動的に制御してもよく、引き出し機構の引き出しと押し込みを手動で行ってもよい。
【0050】
さらに、化学発光検出器は、新キュベット掴持機構161をさらに有し、つまり、キュベット掴持装置16は、新キュベット掴持機構161を含む。新キュベット掴持機構161は、反応容器自動搬送装置17及びバッファトレイ機構131に対応して設けられ、反応容器自動搬送装置17内の反応容器20をバッファトレイ機構131に移送する。理解されるべきこととして、サンプル添加、試薬添加等の操作を行うために、新キュベット掴持機構161は、反応容器位置決め落下機構で反応容器カートリッジ内の反応容器20を掴持し、バッファトレイ機構131に移送することができる。
【0051】
また、ピペット機構122は、反応外側トレイ機構132及び試薬格納機構111に対応して設けられ、ピペット機構122は、試薬格納機構111内の試薬を反応外側トレイ機構132の反応容器20に移送する。試薬格納装置は、試薬を格納する試薬ビン本体と、試薬ビン本体内の環境温度を制御する試薬ビン温度制御構造とを含む。また、試薬は、試薬格納容器により試薬ビン本体に列を成して配置され、ピペット機構122は、試薬ビン本体に対して水平面内で移動し、鉛直面内で昇降移動し、試薬の吸引を実現する。当然のことながら、本発明の他の実施形態では、試薬格納機構111は、試薬トレイを用いて試薬を載置し、試薬載置トレイにより試薬を所定のステーションまで回転するように駆動し、ピペット機構122は、所定のステーションで試薬を吸引してもよい。
【0052】
具体的には、試薬ビン温制御構造は、試薬ビン本体の下方に設けられ、試薬ビン内の環境温度を2℃〜8℃の間に調整し、冷却アセンブリ及び放熱ダクトを含み、放熱ダクトは、放熱ダクトの途中に設けられたダクトボックスと、ファンとを含み、冷却アセンブリは、ダクトボックスのチャンバに設けられた放熱器を有し、ファンは、放熱ダクトに、ダクトボックスのガス流れ方向の下流側に設けられる。このように、ファンの吸引作用により放熱ダクト内の空気の流れを速くし、気流をより穏やかにし、また、放熱器が密閉チャンバで強制的に熱交換し、熱交換効率をさらに向上させることができる。
【0053】
ピペット機構122は、X軸移動アセンブリ、Y軸移動アセンブリ、Z軸移動アセンブリ及びピペットアセンブリを含み、X軸移動アセンブリ、Y軸移動アセンブリ、Z軸移動アセンブリは、ピペットアセンブリをX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に移動させるように駆動することにより、ピペットアセンブリが試薬格納装置11に移動して試薬を吸引し、さらに、反応外側トレイ機構132に移動して試薬を添加することができる。理解されるべきこととして、X軸移動アセンブリ、Y軸移動アセンブリ及びZ軸移動アセンブリは、いずれも同期ベルト構造等を用いて伝動を実現し、動力源としてモータを用いる。また、ピペットアセンブリには試薬ニードルがあり、試薬ニードルにより試薬を吸引したり、排出したりする。また、ピペットアセンブリは、シリンジ又はプランジャポンプ等の構造を用いて試薬を定量的に吸引することを実現する。当然のことながら、本発明の他の実施形態では、ピペット機構122は、ピペットアセンブリが試薬を吸引したり、添加したりするように回転方式を用いてもよく、このとき、同期ベルト構造を用いてピペットアセンブリを回転するように制御する。さらに、化学発光検出器は、ピペット機構122の試薬ニードルを洗浄し、試薬格納機構111に設けられた試薬ニードル洗浄部材をさらに含む。クロスコンタミネーションを回避するために、ピペット機構122は、試薬を1回移送した後、試薬ニードル洗浄部材により洗浄を行う。
【0054】
好ましくは、本発明の試薬格納装置11は、少なくとも2つの試薬格納機構111を含み、分注装置12は、サンプル添加機構121及び少なくとも2つのピペット機構122を含む。このように、各ピペット機構122は、それぞれ1つの試薬格納機構111に対応し、対応する試薬格納機構111内の試薬を反応外側トレイ機構132に対応する反応容器20に移送する。化学発光検出器は、動作中に、少なくとも2つのピペット機構122がそれぞれ対応する試薬格納機構111内の試薬を反応外側トレイ機構132の反応容器20に移送することができ、少なくとも2つのピペット機構122がそれぞれ試薬を少なくとも2つの反応容器20に移送してもよく、少なくとも2つのピペット機構122がそれぞれ試薬を同一の反応容器20に移送してもよく、少なくとも2つのピペット機構122が1回又は複数回に分けて反応容器20に試薬を添加してもよい。このように、少なくとも2回の試薬添加操作を同時に又は交互に行い、試薬添加時間を短縮し、化学発光検出器の動作効率を大幅に向上させることができる。
【0055】
また、異なるサンプルは、反応時に、異なる試薬を添加する必要があるため、少なくとも2つのピペット機構122により反応外側トレイ機構132に試薬を添加して異なるサンプルの使用要件を満たすことができる。各サンプルは、実際の使用要件に応じて1つ又は2つのピペット機構122を選択して試薬添加操作を行うことができる。ピペット機構122は、対応する試薬格納機構111から試薬を吸引し、反応外側トレイ機構132の対応する位置に移動して反応容器20に試薬を添加することができる。理解されるべきこととして、ピペット機構122の試薬格納機構111と反応外側トレイ機構132との間の移動は、一定の時間を要し、つまり、ピペット機構122が試薬格納機構111に移動して試薬を吸引した後、反応外側トレイ機構132に移動して戻って試薬を添加するのに必要な時間が、それぞれ反応容器20を移送する操作時間及び均一混合操作時間よりも長いため、少なくとも2つのピペット機構122が組み合わせて動作するように設けられ、1つの周期内に試薬吸引と試薬添加の操作を完了させ、反応容器20に対して試薬添加操作を実行することを保証することができる。ここでの1つの周期とは、反応外側トレイ機構132が1回移動する時間を指す。このように、反応外側トレイ機構132の処理効率を向上させ、さらに機器全体の動作速度を向上させるために、反応外側トレイ機構132上の各ステップ、例えば、試薬添加、均一混合、キュベット取り出し、キュベット置き等の操作を同時に行って、反応外側トレイ機構132の操作時間を短縮する。好ましくは、少なくとも2つの試薬格納機構111は、一体構造であり、少なくとも2つのピペット機構122は、試薬格納機構111から所望の試薬を選択し、対応する試薬添加ステーションで反応容器20に添加することができる。本実施例では、試薬格納機構111の数は2つであるため、ピペット機構122の数も2つである。
【0056】
また、ダブル試薬ビン、すなわち、2つの試薬格納機構111を用いて、2つのピペット機構122と組み合わせて試薬の添加量及び種類の選択をより柔軟にし、2つのピペット機構122に同一又は異なる種類の試薬を添加してもよく、及び/又は、2つのピペット機構122が1回又は複数回に分けて反応容器に試薬を添加してもよい。試薬を1回添加すると、つまり、2つのピペット機構122は、試薬を1回添加する毎に、対応する試薬格納機構111に再び移動して試薬を吸引する必要がある。複数回に分けて試薬を添加すると、2つのピペット機構122は、試薬を1回吸引した後、複数回に分けて同一又は複数の反応容器に添加し、このように、ピペット機構122が戻って試薬を再び吸引する時間を減少させ、処理効率を向上させることができる。また、2つのピペット機構122は、同一又は異なる種類の試薬を同一又は異なる反応容器にそれぞれ添加してもよい。このように、異なる使用要件に適応するために、オペレータは、機器全体の動作状況に応じて、2つのピペット機構122によって移送された試薬を調整する。
【0057】
図1〜
図8に示すように、一実施可能な形態として、反応外側トレイ機構132は、サンプル添加済みの反応容器20を収容し、反応容器20に反応外側トレイ機構132上で試薬添加操作及び均一混合操作を完了させる回転可能な反応外側トレイ載置トレイ1321を含む。反応内側トレイ機構133は、反応外側トレイ載置トレイ1321から移送された反応容器20を収容し、反応容器20に反応内側トレイ機構133上でインキュベーションを行わせる回転可能な反応内側トレイ載置トレイ1331を含む。サンプル添加済みの後、バッファトレイ機構131内のサンプルを有する反応容器20を反応外側トレイ載置トレイ1321に移送し、ピペット機構122は、反応外側トレイ載置トレイ1321内のサンプルを有する反応容器20に試薬を添加しサンプル添加済みの後、反応外側トレイ載置トレイ1321内の反応容器20に対して均一混合操作を行って、混合物を均一に混合し、次の操作を行うために、均一に混合した後、混合物が均一に混合された反応容器20を反応内側トレイ載置トレイ1331に移送し、反応内側トレイ載置トレイ1331でインキュベーション操作を行い、インキュベーション操作が完了した後、反応内側トレイ載置トレイ1331内の反応容器20を移送する。
【0058】
さらに、反応外側トレイ機構132は、反応外側トレイ取付構造1322と、反応外側トレイ載置トレイ1321に伝動接続される反応外側トレイ駆動構造1323とを含み、反応外側トレイ載置トレイ1321は円環状をなしている。反応外側トレイ駆動構造1323は、反応外側トレイ載置トレイ1321を反応外側トレイ取付構造1322に対して回転するように駆動する。反応外側トレイ取付構造1322は、載置と取付の作用を果たし、反応外側トレイ駆動構造1323は、反応外側トレイ取付構造1322に取り付けられ、反応外側トレイ載置トレイ1321は、反応外側トレイ駆動構造1323に取り付けられ、反応外側トレイ駆動構造1323は、反応外側トレイ載置トレイ1321を回転するように駆動して、反応外側トレイ載置トレイ1321を対応する位置に回転させ、対応する操作、例えば、キュベット供給、試薬添加、均一混合、キュベット取り出し等を行う。
【0059】
また、反応外側トレイ載置トレイ1321には複数の置き孔13211が開設され、バッファ載置トレイ内の反応容器20をそれぞれ反応外側トレイ載置トレイ1321の複数の置き孔13211に移送することができる。置き孔13211は、サンプル添加済みの反応容器20を置くためのものであり、バッファ載置トレイの積載孔内の反応容器20が反応外側トレイ載置トレイ1321の置き孔13211に移送される。理解されるべきこととして、置き孔13211は、軸方向に沿って反応外側トレイ載置トレイ1321を貫通する貫通孔であってもよく、軸方向に沿って反応外側トレイ載置トレイ1321に設けられた止まり穴であってもよい。さらに、複数の置き孔13211は、反応外側トレイ載置トレイ1321の周方向に沿って均一に配置される。このように、反応外側トレイ載置トレイ1321上の反応容器20の回転位置を容易に監視し、反応外側トレイ載置トレイ1321上の置き孔13211を対応する位置に回転させ、対応する操作を容易に行うことができる。また、本実施形態では、複数の置き孔13211は、反応外側トレイ載置トレイ1321の周方向に一周して設けられる。
【0060】
さらに、反応外側トレイ機構132は、キュベット供給ステーション、試薬添加ステーション、及びインキュベーションキュベット取り出しステーションを含む複数の反応ステーションを有し、反応内側トレイ機構133は、インキュベーションキュベット置きステーションを有する。バッファトレイ機構131は、キュベット供給ステーションに対応して設けられ、バッファトレイ機構131内の反応容器20は、キュベット供給ステーションで反応外側トレイ機構132に移送される。このように、反応容器20をバッファトレイ機構131から反応外側トレイ機構132に移送する経路を短縮し、反応容器20の移送効率を向上させることができる。ピペット機構122及び試薬格納装置11は、試薬添加ステーションに対応して設けられ、ピペット機構122は、試薬格納装置11内の試薬を試薬添加ステーションから反応外側トレイ機構132の反応容器20に移送する。このように、ピペット機構122は、試薬格納装置11から反応外側トレイ機構132上の反応容器20に試薬を移送し、試薬の移送経路を短縮し、試薬の移送効率を向上させることができる。インキュベーションキュベット取り出しステーションは、インキュベーションキュベット置きステーションに対応して設けられ、反応外側トレイ機構132内の反応容器20は、インキュベーションキュベット取り出しステーションから取り出されて、インキュベーションキュベット置きステーションで反応内側トレイ機構133に移送される。このように、反応容器20を反応外側トレイ機構132から反応内側トレイ機構133に移送する経路を短縮し、反応容器20の移送効率を向上させることができる。また、化学発光検出器は、サンプルキュベット掴持機構162及びインキュベーションキュベット掴持機構163をさらに有し、つまり、キュベット掴持装置16は、サンプルキュベット掴持機構162及びインキュベーションキュベット掴持機構163をさらに含む。サンプルキュベット掴持機構162は、バッファトレイ機構131及び反応外側トレイ機構132のキュベット供給ステーションに対応して設けられ、バッファトレイ機構131上のサンプル添加済みの反応容器20を反応外側トレイ機構132に移送する。インキュベーションキュベット掴持機構163は、反応外側トレイ機構132のインキュベーションキュベット取り出しステーション及び反応内側トレイ機構133のインキュベーションキュベット置きステーションに対応して設けられ、反応容器20を反応外側トレイ機構132と反応内側トレイ機構133との間で移送する。つまり、反応容器20のバッファトレイ機構131、反応外側トレイ機構132及び反応内側トレイ機構133の間の移送は、サンプルキュベット掴持機構162及びインキュベーションキュベット掴持機構163により実現され、反応容器20の移送速度を向上させる。
【0061】
好ましくは、反応ステーションは、均一混合ステーションをさらに含み、化学発光検出器は、反応外側トレイ機構132に設けられ、且つ均一混合ステーションに対応して設けられ、反応外側トレイ機構132内の反応容器20に対して均一混合操作を行う均一混合装置をさらに含む。均一混合装置は、反応外側トレイ機構132内の、サンプルと試薬との添加済みの反応容器20に対して均一混合操作を行うことにより、サンプルと試薬、すなわち、混合物を十分に混合した後、インキュベーション操作を行うことができる。均一混合装置は、反応外側トレイ機構132に位置し、このように、反応外側トレイ機構132内の反応容器20内の混合物に対して均一混合操作を容易に行うことができる。具体的には、均一混合装置は、昇降移動機構と、昇降移動機構に設けられた均一混合機構とを含む。昇降移動機構は、均一混合機構を昇降移動させるようにすることにより、均一混合機構が反応容器20の高さ方向のエッジに接触し、次に、均一混合機構は、反応容器20を移動させるように駆動して、反応容器20を高速に揺らし、混合物の均一混合を保証する。理解されるべきこととして、昇降移動機構は、昇降移動可能なスライドレール構造及び/又は同期ベルト構造等であり、均一混合機構は、偏心回転可能な構造であり、また、昇降移動機構と均一混合機構は、動力源としてモータを用いる。当然のことながら、本発明の他の実施形態では、均一混合装置は、撹拌ロッドを用いて反応容器20内の混合物を撹拌し、混合物の均一混合を実現してもよい。
【0062】
具体的には、反応外側トレイ駆動構造1323は、反応外側トレイ載置トレイ1321を駆動して、置き孔13211をキュベット供給ステーションに移動させるように駆動し、サンプルキュベット掴持機構162は、バッファトレイ機構131上の反応容器20をキュベット供給ステーションに対応する置き孔13211に移送することができる。反応外側トレイ駆動構造1323は、反応外側トレイ載置トレイ1321を駆動して、置き孔13211内の反応容器20を試薬添加ステーションに回転するように駆動し、ピペット機構122は、試薬添加ステーションで対応する置き孔13211内の反応容器20に試薬を添加し、反応外側トレイ駆動構造1323は、反応外側トレイ載置トレイ1321を駆動して、置き孔13211内の反応容器20を均一混合ステーションに回転するように駆動し、均一混合装置は、均一混合ステーションで対応する置き孔13211内の反応容器20内の混合物を均一に混合する。反応外側トレイ駆動構造1323は、反応外側トレイ載置トレイ1321を駆動して、置き孔13211内の反応容器20をインキュベーションキュベット取り出しステーションに移動させるように駆動し、インキュベーションキュベット掴持機構163は、インキュベーションキュベット取り出しステーションに対応する置き孔13211内の反応容器20を反応内側トレイ機構133に移送する。好ましくは、試薬添加ステーションの数は2つであり、それぞれ2つの試薬格納機構111及び2つのピペット機構122に対応して設けられ、試薬移送の効率を向上させ、さらに、装置の動作速度を向上させる。2つの試薬添加ステーションは、それぞれ2つの試薬格納機構111に対応して設けられ、ピペット機構122は、対応する試薬格納機構111から試薬を吸引し、対応する試薬添加ステーションで反応容器20に試薬を添加する。
【0063】
さらに、反応内側トレイ機構133は、洗浄キュベット取り出しステーションを有し、反応ステーションは、洗浄キュベット置きステーションをさらに含み、洗浄キュベット置きステーションは、キュベット供給ステーションと試薬添加ステーションとの間に位置する。洗浄装置14は、それぞれ洗浄キュベット取り出しステーション及び洗浄キュベット置きステーションに対応して設けられ、反応内側トレイ機構133内の反応容器20は、洗浄キュベット取り出しステーションから取り出されて、洗浄装置14に移送され、洗浄装置14内の反応容器20は、洗浄キュベット置きステーションで反応外側トレイ機構132に移送される。反応容器20内の不純物を除去するために、反応内側トレイ機構133上のインキュベーション済みのサンプルを洗浄キュベット掴持機構164により洗浄装置14に移送して洗浄操作を行い、一部のサンプルに対して試薬を2回添加して反応する必要があるため、このとき、洗浄キュベット掴持機構164は、洗浄装置14で洗浄が完了した反応容器20を洗浄キュベット置きステーションで反応外側トレイ載置トレイ1321に移送することができる。また、反応内側トレイ機構133内のインキュベーション後のサンプルに対して2回、さらに複数回の試薬添加操作を直接的に行う必要があると、すなわち、インキュベーション後の反応容器20を洗浄装置14により洗浄せずに2回又は複数回の試薬添加操作を行い、このとき、洗浄キュベット掴持機構164は、反応内側トレイ機構133内のインキュベーション後の反応容器20を洗浄キュベット置きステーションから反応外側トレイ機構132に移送し、その後続の過程は、1回の試薬添加操作の後続の過程と全く同じであり、ここでは説明を省略する。
【0064】
洗浄装置14は、測定装置15による被検物の検出結果の精度を保証するために、反応容器20内の不純物を除去する。具体的には、洗浄装置14は、洗浄用回転トレイと、洗浄ニードルアセンブリと、吸着部材とを含む。複数の反応容器20は、洗浄用回転トレイの外周に等間隔に載置される。吸着部材は、反応容器20の公転軌跡側に設けられる。洗浄用回転トレイは、回転して、反応容器20を洗浄用回転トレイの中心軸線周りに公転運動させるように駆動し、吸着部材により被検物を反応容器20の側壁に吸着することができる。洗浄ニードルアセンブリにより洗浄すると、洗浄ニードルアセンブリは、洗浄液を注入し、洗浄液により反応容器20内の混合物を分離洗浄し、洗浄が完了した後、反応容器20内の廃液を吸着し排出することができる。
【0065】
理解されるべきこととして、反応容器20内の不純物を1回洗浄、2回洗浄、3回洗浄、さらには複数回洗浄するために、洗浄ニードルアセンブリの数は、1組又は複数組であり、反応容器20内の不純物を少なくとも1回洗浄した後、洗浄ニードルアセンブリにより最終的に廃液を排出し、被検物を残して測定するか、又は2回目の試薬添加操作を行う。また、吸着部材は、磁石等の磁性部材を用いて被検物を吸着し、洗浄ニードルアセンブリ及び洗浄用回転トレイは、動力源としてモータを用い、ギア伝動構造及び/又は同期ベルト伝動構造等を用いて伝動を実現する。
【0066】
また、洗浄装置14は、反応外側トレイ機構132の周辺側に位置する。反応容器20を反応外側トレイ機構132、反応内側トレイ機構133及び洗浄装置14の間で移送するとき、反応容器20の移送経路を短縮することができる。化学発光検出器は、洗浄キュベット掴持機構164をさらに有し、つまり、キュベット掴持装置16は、洗浄キュベット掴持機構164をさらに含み、洗浄キュベット掴持機構164は、洗浄装置14及び反応外側トレイ機構132に対応して設けられ、反応容器20を反応外側トレイ機構132、反応内側トレイ機構133及び洗浄装置14の間で移送する。すなわち、洗浄キュベット掴持機構164は、反応内側トレイ機構133内のインキュベーション済みの反応容器20を洗浄装置14の洗浄用回転トレイに移送し、さらに、洗浄が完了した後に試薬を再び添加する必要がある反応容器20を反応外側トレイ機構132に移送することができる。
【0067】
理解されるべきこととして、反応外側トレイ載置トレイ1321は、その上の反応容器20を対応するステーションに回転するように駆動し、反応容器20に対して、対応するステーションで対応する操作、例えば、試薬添加、均一混合及びキュベット取り出し操作を行い、反応外側トレイ載置トレイ1321がキュベット供給ステーションに回転すると、サンプルキュベット掴持機構162は、反応容器20をバッファ載置トレイから反応外側トレイ載置トレイ1321に移送する。2つの試薬添加ステーションは、第1の試薬添加ステーション及び第2の試薬添加ステーションである。さらに、キュベット供給ステーション、洗浄キュベット置きステーション、第1の試薬添加ステーション、第2の試薬添加ステーション、均一混合ステーション及びインキュベーションキュベット取り出しステーションは、反応外側トレイ載置トレイ1321に対して順に配置される。1つの反応容器20の動作軌跡で反応外側トレイ載置トレイ1321の動作を説明し、サンプルキュベット掴持機構162は、キュベット供給ステーションでサンプル添加済みの反応容器20を反応外側トレイ載置トレイ1321に置き、次に、反応外側トレイ載置トレイ1321は、反応容器20をキュベット供給ステーションから第1の試薬添加ステーション及び第2の試薬添加ステーションに移動させるように駆動し、それに対応して、2つのピペット機構122は、第1の試薬添加ステーション及び第2の試薬添加ステーションで、反応容器20に試薬を添加し、試薬添加済みの後、反応外側トレイ載置トレイ1321は、反応容器20を第2の試薬添加ステーションから均一混合ステーションに移動させるように駆動し、均一混合装置は、均一混合ステーションで反応容器20内の混合物を均一に混合し、混合が完了した後、反応外側トレイ載置トレイ1321は、反応容器20を均一混合ステーションからインキュベーションキュベット取り出しステーションに移動させるように駆動し、インキュベーションキュベット掴持機構163は、インキュベーションキュベット取り出しステーションで反応容器20を取り出し、反応内側トレイ載置トレイ1331に移送し、次に、反応外側トレイ載置トレイ1321は、再びキュベット供給ステーションに戻り、このように循環往復し、連続的な操作を実現する。
【0068】
なお、化学発光検出器は、実際の動作中、反応外側トレイ機構132が連続的に動作し、反応外側トレイ載置トレイ1321が1つの周期で動作した後、つまり、反応外側トレイ載置トレイ1321が1つのステーションから隣接したステーションに回転し、キュベット供給ステーションで反応外側トレイ載置トレイ1321に反応容器20を移送するとともに、ピペット機構122がキュベット供給ステーションで反応容器20に試薬を添加し、均一混合装置が均一混合ステーションで反応容器20内の混合物を均一に混合し、同時にインキュベーションキュベット掴持機構163は、キュベット取り出しステーションで反応容器20を反応内側トレイ載置トレイ1331に移送する。すなわち、反応外側トレイ載置トレイ1321は、1つの周期で回転した後、対応するステーションでキュベット供給、試薬添加、均一混合及びキュベット取り出し操作を同時に行う。
【0069】
好ましくは、反応外側トレイ載置トレイ1321は、化学発光検出器に対して、任意に隣接した2つの反応ステーションの間に位置し、隣接した2つの反応ステーション及び隣接した反応ステーションとバッファステーションとの間の間隔を等しくすることができるバッファステーションをさらに有する。理解されるべきこととして、バッファステーションは、待機ステーションであり、反応外側トレイ載置トレイ1321がバッファステーションに移動し、何も行われないので、実行対象の対応する操作に操作時間を与えることができる。
【0070】
本実施例では、バッファステーションは、第1のバッファステーションと、第2のバッファステーションと、第3のバッファステーションとを含み、キュベット供給ステーション、第1のバッファステーション、洗浄キュベット置きステーション、第2のバッファステーション、第1の試薬添加ステーション、第2の試薬添加ステーション、均一混合ステーション、インキュベーションキュベット取り出しステーション及び第3のバッファステーションは、反応外側トレイ載置トレイ1321の周方向に沿って等間隔で配置される。反応外側トレイ駆動構造1323は、反応外側トレイ載置トレイ1321を上記反応ステーション及びバッファステーションにそれぞれ移動させるように駆動し、対応する操作を行う。なお、反応外側トレイ駆動構造1323は、反応外側トレイ載置トレイ1321を1回転するように駆動する毎に、反応外側トレイ載置トレイ1321がその円心を中心に1/9周回転することにより、反応外側トレイ載置トレイ1321上の反応容器20がそれぞれ9つのステーションに対応して設けられ、ステーションに対応する装置により対応する操作を行う。各ステーションは、上記構成を用い、対応する操作構造と組み合わせた後、反応外側トレイ載置トレイ1321の作業効率を効果的に向上させ、反応外側トレイ載置トレイ1321と他の機能モジュール、例えば、バッファ載置トレイ、ピペット機構122、反応内側トレイ載置トレイ1331との間の処理の流れをより円滑にし、化学発光検出器の動作効率を向上させることができる。
【0071】
なお、新キュベット掴持機構161、サンプルキュベット掴持機構162、インキュベーションキュベット掴持機構163、洗浄キュベット掴持機構164、測定キュベット掴持機構165は、キュベット掴持駆動アセンブリ、キュベット掴持制御アセンブリ及びキュベット掴持アームアセンブリなどを用いて反応容器20の掴持と移送を実現することができる。理解されるべきこととして、キュベット掴持制御アセンブリは、コントローラ等の汎用の制御システムを用い、キュベット掴持駆動アセンブリは、駆動モータを用いてギア伝動アセンブリ、ベルト伝動アセンブリ又はチェーン伝動アセンブリ等と組み合わせてキュベット掴持アームアセンブリの移動制御を実現することにより、キュベット掴持アームアセンブリが水平及び鉛直方向に移動し、キュベット掴持アームアセンブリがステーションに移動して反応容器20を掴持し、移送することを保証する。また、キュベット掴持アームアセンブリの端部には、グリッパーを有し、グリッパーにより反応容器20を掴持する。
【0072】
一実施可能な形態として、反応外側トレイ取付構造1322は、反応外側トレイ取付底板13221と、反応外側トレイ取付底板13221を支持する反応外側トレイ支持柱13222とを含む。反応外側トレイ支持柱13222は、反応外側トレイ取付底板13221を化学発光検出器の台面に支持することができる。好ましくは、本実施形態では、反応外側トレイ取付構造1322は、反応内側トレイ機構133に取り付けられ、反応外側トレイ取付底板13221は、反応外側トレイ支持柱13222により反応内側トレイ機構133の反応内側トレイ取付構造1332に支持される。反応外側トレイ取付底板13221は、支持の作用を果たし、反応外側トレイ駆動構造1323は、反応外側トレイ取付底板13221に取り付けられる。好ましくは、反応外側トレイ取付底板13221には反応外側トレイ取付孔13223が開設され、反応外側トレイ支持柱13222は、反応外側トレイ取付孔13223に取り付けられ、反応外側トレイ支持柱13222が反応外側トレイ取付底板13221を反応内側トレイ取付構造1332に支持することを実現する。
【0073】
反応外側トレイ駆動構造1323は、反応外側トレイ駆動モータ13231と反応外側トレイ伝動アセンブリ13232とを含み、反応外側トレイ駆動モータ13231は、反応外側トレイ取付底板13221に固定される。反応外側トレイ伝動アセンブリ13232は、反応外側トレイ駆動モータ13231の出力端と反応外側トレイ載置トレイ1321とを伝動接続される。反応外側トレイ駆動モータ13231は、反応外側トレイ伝動アセンブリ13232によって反応外側トレイ載置トレイ1321を回転するように駆動することにより、反応外側トレイ載置トレイ1321上の各置き孔13211が各ステーションに移動し、対応する操作を実行する。好ましくは、反応外側トレイ伝動アセンブリ13232は、反応外側トレイ駆動輪132321と反応外側トレイ同期ベルト132322とを含み、反応外側トレイ駆動輪132321は、反応外側トレイ駆動モータ13231の出力端に取り付けられ、反応外側トレイ同期ベルト132322は、反応外側トレイ駆動輪132321及び反応外側トレイ載置トレイ1321にスリービングされる。反応外側トレイ駆動モータ13231は、反応外側トレイ駆動輪132321を回転するように駆動し、反応外側トレイ駆動輪132321は、反応外側トレイ同期ベルト132322によって反応外側トレイ載置トレイ1321を回転するように駆動することにより、反応外側トレイ載置トレイ1321が円運動を行い、置き孔13211がキュベット供給ステーション、試薬添加ステーション、均一混合ステーション、インキュベーションキュベット取り出しステーション等に移動して、対応する操作を行うことを実現する。また、反応外側トレイ載置トレイ1321の外壁に歯部が設けられ、歯部により反応外側トレイ同期ベルト132322と係合し、反応外側トレイ同期ベルト132322の空運転を回避し、確実な伝動を保証する。当然のことながら、本発明の他の実施形態では、反応外側トレイ伝動アセンブリ13232は、ギア伝動構造、スプロケット伝動構造又はその他の反応外側トレイ載置トレイ1321を回転可能にする伝動構造であってもよい。
【0074】
好ましくは、反応外側トレイ機構132は、反応外側トレイ取付底板13221に設けられ、反応外側トレイ載置トレイ1321の回転運動をガイドリミットすることができるガイドリミット構造1324をさらに含む。具体的には、ガイドリミット構造1324は、円環状をなすガイドリミットレール13242と、転がり支持部材13241とを含み、反応外側トレイ載置トレイ1321は、ガイドリミットレール13242及び反応外側トレイ取付底板13221と順に積層され、ガイドリミットレール13242に固定され、ガイドリミットレール13242は、反応外側トレイ取付底板13221に対して回転することができる。転がり支持部材13241は、反応外側トレイ取付底板13221に設けられ、反応外側トレイ載置トレイ1321の外側に位置し、転がり支持部材13241は、スライド溝を有し、ガイドリミットレール13242は、転がり支持部材13241のスライド溝に取り付けられ、転がり支持部材13241は、ガイドリミットレール13242を支持でき、ガイドリミットレール13242は、転がり支持部材13241のスライド溝に沿ってスライドすることにより、転がり支持部材13241がリミットとガイドの作用を果たす。さらに、転がり支持部材13241の数は、少なくとも3つであり、反応外側トレイ載置トレイ1321の穏やかで確実な回転を保証するために、少なくとも3つの転がり支持部材13241は、反応外側トレイ載置トレイ1321を中心に配置される。好ましくは、転がり支持部材13241はガイドリミット軸受であり、当然のことながら、本発明の他の実施形態では、ガイドリミット軸受以外の構造でガイドリミットレール13242に対するガイドとリミットを実現してもよい。本実施形態では、転がり支持部材13241の数は3つである。
【0075】
好ましくは、ガイドリミット構造1324は、反応外側トレイ取付底板13221に固定された潤滑アセンブリ13243をさらに含み、同時に、ガイドリミットレール13242の外周がさらに潤滑アセンブリ13243の潤滑溝内に係合されて、ガイドリミットレール13242に対して潤滑作用を果たす。さらに、潤滑アセンブリ13243の数は、1つ、2つ、3つ又はそれ以上である。本実施形態では、潤滑アセンブリ13243の数は1つである。好ましくは、ガイドリミットレール13242の断面は、V字状として設けられるため、転がり支持部材13241のスライド溝もV字状として設けられ、潤滑溝もV字状として設けられ、確実なガイドリミットを保証する。
【0076】
好ましくは、反応外側トレイ機構132は、反応外側トレイ取付構造1322に設けられ、転がり支持部材13241とガイドリミットレール13242との間の間隔を調整する緊圧構造1325をさらに含み、そのうちの1つの転がり支持部材13241が緊圧構造1325に取り付けられる。具体的には、緊圧構造1325は、ガイドリミットレール13242と転がり支持部材13241との間の距離を調整するために、反応外側トレイ取付構造1322に対して転がり支持部材13241を移動させるように駆動する。このように、転がり支持部材13241とガイドリミットレール13242との間の隙間を小さくするために、ガイドリミットレール13242と転がり支持部材13241との係合密接度を調整し、転がり支持部材13241がガイドリミットレール13242から離脱することを回避し、反応外側トレイ載置トレイ1321の高速回転による転がり支持部材13241及びガイドリミットレール13242に対する衝撃を除去し、耐用年数を延長し、反応外側トレイ載置トレイ1321の動作精度を向上させ、同時に、転がり支持部材13241のガイドリミットレール13242に対する確実な支持を保証することにより、ガイドリミットレール13242が穏やかで確実に動作し、さらに、反応外側トレイ載置トレイ1321の穏やかな動作を保証する。当然のことながら、本発明の他の実施形態では、各転がり支持部材13241は、1つの緊圧構造1325に対応してもよい。
【0077】
さらに、緊圧結構1325は、緊圧取付座13251と、緊圧弾性部材13253と、緊圧ガイドロッド13252とを含み、緊圧ガイドロッド13252は、反応外側トレイ取付構造1322に取り付けられ、緊圧取付座13251は、緊圧ガイドロッド13252にスライド可能に設けられ、緊圧弾性部材13253は、緊圧ガイドロッド13252にスリービングされ、その両端がそれぞれ緊圧ガイドロッド13252及び緊圧取付座13251に当接する。転がり支持部材13241は、緊圧取付座13251に取り付けられ、緊圧弾性部材13253により緊圧取付座13251は、緊圧ガイドロッド13252に沿って移動し、且つガイドリミットレール13242に当接することができる。理解されるべきこととして、緊圧弾性部材13253は、緊圧ガイドロッド13252と緊圧取付座13251との間に圧縮状態にあり、緊圧弾性部材13253の弾力の作用下で、緊圧弾性部材13253は、緊圧取付座13251を緊圧ガイドロッド13252に沿って緊圧弾性部材13253から離れる方向に移動させるように押動し、さらに緊圧取付座13251がその上の転がり支持部材13241をガイドリミットレール13242に向かって移動させるように駆動することにより、転がり支持部材13241がガイドリミットレール13242に緊圧され、両者の当接を実現する。このように、反応載置トレイの穏やかな動作を保証するために、転がり支持部材13241とガイドリミットレール13242との当接状態を常に保証して、転がり支持部材13241のガイドリミットレール13242に対する支持、ガイド、リミット作用を常に果たすことができる。
【0078】
好ましくは、緊圧ガイドロッド13252の一端には、緊圧ガイドロッド13252の表面から突き出して設けられ、緊圧弾性部材13253の緊圧ガイドロッド13252での位置を制限するボスを有する。緊圧弾性部材13253は、緊圧ガイドロッド13252にスリービングされ、その一端が緊圧ガイドロッド13252の一端のボスに当接し、他端が緊圧取付座13251に当接し、緊圧弾性部材13253の位置ずれを回避し、緊圧弾性部材13253が緊圧取付座13251を確実に調整することを保証する。また、緊圧弾性部材13253は、バネであり、当然のことながら、本発明の他の実施形態では、緊圧弾性部材13253は、弾性シート又は他の弾性性能を有する構造であってもよい。
【0079】
さらに、緊圧結構1325は、反応外側トレイ取付構造1322に固定された緊圧固定座13254をさらに含み、緊圧ガイドロッド13252は、緊圧固定座13254に取り付けられる。緊圧ガイドロッド13252の確実な固定を保証するために、緊圧固定座13254は、支持固定の作用を果たし、緊圧ガイドロッド13252は、緊圧固定座13254により反応外側トレイ取付構造1322に固定される。
【0080】
好ましくは、反応外側トレイ機構132は、反応外側トレイ取付底板13221に設けられ、反応外側トレイ同期ベルト132322に当接するテンション構造1326をさらに含む。反応外側トレイ同期ベルト132322の確実な伝動を保証するために、テンション構造1326は、常に反応外側トレイ同期ベルト132322に当接することにより、反応外側トレイ同期ベルト132322が常にテンション状態にある。
【0081】
本発明の一実施形態では、テンション構造1326は、テンション輪13261、テンション輪13261軸、テンションガイドロッド13262及びテンション弾性部材13263を含み、テンションガイドロッド13262が反応外側トレイ取付構造1322に固定され、テンション輪13261がテンション輪13261軸に回転可能に設けられ、反応外側トレイ同期ベルト132322の外側に位置し、テンション弾性部材13263の一端がテンションガイドロッド13262に固定され、テンション弾性部材13263の他端がテンション輪13261軸に接続され、テンション弾性部材13263がテンションガイドロッド13262に沿って移動することにより、テンション輪13261が反応外側トレイ同期ベルト132322に当接する。テンション輪13261は、反応外側トレイ同期ベルト132322に当接可能であり、反応外側トレイ同期ベルト132322は、回転するとき、テンション輪13261をテンション輪13261軸に対して回転するように駆動し、このように、テンション輪13261と反応外側トレイ同期ベルト132322との間の干渉を回避し、反応外側トレイ同期ベルト132322の確実な伝動を保証することができる。理解されるべきこととして、テンション弾性部材13263は、圧縮状態にあり、反応外側トレイ同期ベルト132322が緩むと、テンション弾性部材13263は、テンションガイドロッド13262に沿って伸び、このとき、テンション弾性部材13263は、テンション輪13261を移動させるように駆動することにより、テンション輪13261が常に反応外側トレイ同期ベルト132322に当接し、さらに、反応外側トレイ同期ベルト132322が常にテンション状態を維持することを保証する。好ましくは、テンション弾性部材13263は、バネであり、バネがテンションガイドロッド13262にスリービングされる。当然のことながら、本発明の他の実施形態では、弾性シート又は他の弾性性能を有する構造であってもよい。
【0082】
さらに、テンション構造1326は、反応外側トレイ取付構造1322に設けられたテンションスライドレール13264及びテンションスライドブロック13265をさらに含み、テンション輪13261軸は、テンションスライドブロック13265に固定され、テンションスライドブロック13265は、テンションスライドレール13264にスライド可能に設けられ、テンション弾性部材13263は、テンションスライドブロック13265に接続され、テンションスライドブロック13265をテンションスライドレール13264に沿って移動させるように駆動し、テンション輪13261軸及びその上のテンション輪13261を移動させるように駆動する。テンション弾性部材13263は、テンションガイドロッド13262に沿って伸びると、テンションスライドブロック13265を移動させるように駆動し、テンションスライドブロック13265は、その上のテンション輪13261軸及びテンション輪13261を同期して移動させるように駆動することにより、テンション輪13261が反応外側トレイ同期ベルト132322をテンションし、同時に、テンションスライドブロック13265は、移動軌跡を保証するために、テンションスライドレール13264に沿って移動することにより、反応外側トレイ同期ベルト132322をテンションする方向に移動することができる。好ましくは、テンションスライドレール13264は、反応外側トレイ同期ベルト132322の内側に向かって延びる。
【0083】
さらに、テンション構造1326は、テンションスライドブロック13265及びテンション弾性部材13263に接続されたテンション接続部材13266をさらに含み、テンション弾性部材13263は、テンション接続部材13266によりテンションスライドブロック13265を移動させるように駆動する。好ましくは、テンション接続部材13266はL字状であり、L字状のテンション接続部材13266の一端がテンションスライドブロック13265に接続され、他端がテンション弾性部材13263に接続される。
【0084】
理解されるべきこととして、反応外側トレイ伝動アセンブリ13232が反応外側トレイ同期ベルト132322を用いずに駆動すると、反応外側トレイ伝動アセンブリ13232をテンションする必要がない。本実施例では、反応外側トレイ同期ベルト132322の動作中に、テンション輪13261は、常に反応外側トレイ同期ベルト132322に接触し、伝動過程において、反応外側トレイ同期ベルト132322が緩むと、テンション弾性部材13263は、テンションガイドロッド13262に沿って伸び、テンション接続部材13266を移動させるように駆動し、続いて、テンション接続部材13266は、テンションスライドブロック13265をテンションスライドレール13264に沿ってスライドするように駆動し、このとき、テンションスライドブロック13265は、その上のテンション輪13261により反応外側トレイ同期ベルト132322をテンションすることにより、反応外側トレイ同期ベルト132322が常にテンション状態にあり、反応外側トレイ同期ベルト132322の確実な動作を保証する。
【0085】
好ましくは、反応外側トレイ機構132は、反応外側トレイ取付底板13221に設けられ、反応外側トレイ載置トレイ1321を初期化する反応外側トレイ検出構造1327をさらに含む。反応外側トレイ検出構造1327は、反応外側トレイ載置トレイ1321に設けられた反応外側トレイ感知部材13271と、反応外側トレイ取付底板13221に取り付けられた反応外側トレイ初期化検出部材13272とを含む。反応外側トレイ初期化検出部材13272は、反応外側トレイ載置トレイ1321の初期位置を検出し、反応外側トレイ載置トレイ1321を初期化するために、反応外側トレイ感知部材13271と組み合わせて動作することができる。理解されるべきこととして、反応外側トレイ初期化検出部材13272と反応外側トレイ感知部材13271とが反応外側トレイ載置トレイ1321の初期位置を検出することは、反応外側トレイ駆動モータ13231を制御することによって実現され、このように、反応外側トレイ駆動モータ13231が初期位置に位置し、さらに反応外側トレイ駆動モータ13231の移動歩数により反応外側トレイ載置トレイ1321の位置を正確に監視することにより、反応外側トレイ載置トレイ1321の移動が正確かつ確実である。本実施例では、反応外側トレイ感知部材13271は、光結合感知チップであり、反応外側トレイ初期化検出部材13272は、検出用オプトカプラであってもよく、当然のことながら、本発明の他の実施形態では、反応外側トレイ感知部材13271及び反応外側トレイ初期化検出部材13272は、ホールスイッチ又はその他の初期化検出を可能にする部材であってもよい。
【0086】
図1〜
図3及び
図9〜
図11に示すように、一実施可能な形態として、反応内側トレイ機構133は、反応内側トレイ取付構造1332と、反応内側トレイ載置トレイ1331に伝動接続される反応内側トレイ駆動構造1333とを含み、反応内側トレイ載置トレイ1331は円盤状をなしている。反応内側トレイ駆動構造1333は、反応内側トレイ載置トレイ1331を反応内側トレイ取付構造1332に対して回転するように駆動する。反応内側トレイ取付構造1332は、載置と取付の作用を果たし、反応内側トレイ駆動構造1333は、反応内側トレイ取付構造1322に取り付けられ、反応内側トレイ載置トレイ1331は、反応内側トレイ駆動構造1333に取り付けられ、反応内側トレイ駆動構造1333は、反応内側トレイ載置トレイ1331を回転するように駆動して、反応内側トレイ載置トレイ1331を対応する位置に回転させ、対応する操作、例えば、キュベット供給、キュベット取り出し等を行う。また、本実施例では、反応外側トレイ取付構造1322は、反応内側トレイ取付構造1332に取り付けられる。
【0087】
反応内側トレイ載置トレイ1331は、円盤状であり、反応外側トレイ載置トレイ1321は円環状であり、このように、反応外側トレイ載置トレイ1321が反応内側トレイ載置トレイ1331の外側にスリービングされ、占有空間を小さくすることを保証し、また、反応外側トレイ載置トレイ1321と反応内側トレイ載置トレイ1331とがそれぞれ回転するときに干渉することなく、確実な移動を保証する。また、反応内側トレイ載置トレイ1331には、反応容器20を置く複数のインキュベーション孔13311が設けられ、反応外側トレイ載置トレイ1321内の反応容器20をインキュベーションキュベット掴持機構163によって反応内側トレイ載置トレイ1331のインキュベーション孔13311に移送して、反応内側トレイ機構133は、インキュベーション孔13311内の反応容器20に対してインキュベーション操作を行い、所定の時間後に、洗浄キュベット掴持機構164は、反応内側トレイ載置トレイ1331内の反応容器20を取り出し、所定の位置、すなわち、洗浄装置14に移送する。
【0088】
さらに、複数のインキュベーション孔13311は、反応内側トレイ載置トレイ1331の径方向に沿って列を成して配置され、複数のインキュベーション孔13311は、反応内側トレイ載置トレイ1331上に放射状に分布される。このように、インキュベーション孔13311を反応内側トレイ載置トレイ1331上に規則正しく配置し、固定位置でインキュベーション孔13311に対して反応容器20を添加するか又は取り出すことを実現することができる。複数のインキュベーション孔13311が列を成して配置されると、複数の半径が等しいインキュベーション孔13311は、周方向の接続線に沿って円形を成して分布され、複数の円形を成して分布されたインキュベーション孔13311は、反応内側トレイ載置トレイ1331の円心を中心に同心円状に配置されて、複数のインキュベーション孔13311が反応内側トレイ載置トレイ1331の円心に対して放射状に分布される。さらに、任意に隣接した2列のインキュベーション孔13311の数が異なる。このように、反応内側トレイ載置トレイ1331に、より多くのインキュベーション孔13311を配置し、さらに反応容器20の添加量を増加させ、複数の反応容器20に対してインキュベーション操作を同時に行い、反応容器20のインキュベーション速度を向上させ、さらに化学発光検出器の検出速度を向上させることができる。
【0089】
一実施可能な形態として、反応内側トレイ取付構造1332は、インキュベーションキュベット置きステーション領域及び洗浄キュベット取り出しステーション領域を有する。反応内側トレイ取付構造1332のインキュベーションキュベット置きステーション領域及び洗浄キュベット取り出しステーション領域は、固定的に設けられ、且つ反応内側トレイ載置トレイ1331に対応して設けられ、反応内側トレイ駆動構造1333は、反応内側トレイ載置トレイ1331を回転するように駆動し、反応内側トレイ載置トレイ1331を駆動してその上の各インキュベーション孔13311を対応する位置に移動させるように駆動することができる。インキュベーションキュベット置きステーション領域は、インキュベーションキュベット掴持機構163に対応して設けられ、インキュベーションキュベット掴持機構163は、反応外側トレイ載置トレイ1321内の反応容器20を掴持し、インキュベーションキュベット置きステーション領域で反応容器20を反応内側トレイ載置トレイ1331のインキュベーション孔13311に置く。洗浄キュベット取り出しステーション領域は、洗浄キュベット掴持機構164に対応して設けられ、洗浄キュベット掴持機構164は、洗浄キュベット取り出しステーション領域で反応容器20を反応内側トレイ載置トレイ1331から取り出す。また、インキュベーションキュベット置きステーション領域は、反応外側トレイ載置トレイ1321上のインキュベーションキュベット取り出しステーションに隣接して設けられ、このように、反応容器20が反応外側トレイ載置トレイ1321から反応内側トレイ載置トレイ1331に移動する移動経路を減少させ、洗浄キュベット取り出しステーション領域は、洗浄装置14に近接して設けられ、このように、反応容器20が反応内側トレイ載置トレイ1331から洗浄装置14に移動する移動経路を減少させ、反応容器20の迅速な移送を実現し、化学発光検出器の動作効率を向上させる。
【0090】
理解されるべきこととして、インキュベーションキュベット置きステーション領域及び洗浄キュベット取り出しステーション領域は、いずれも反応内側トレイ載置トレイ1331の径方向に沿って設けられた領域であり、インキュベーションキュベット掴持機構163は、インキュベーションキュベット置きステーション領域に対応する反応内側トレイ載置トレイ1331上に対応する操作を行い、洗浄キュベット掴持機構164は、洗浄キュベット取り出しステーション領域に対応する反応内側トレイ載置トレイ1331上に対応する操作を行い、インキュベーションキュベット置きステーション領域に対応する1列のインキュベーション孔13311の任意の1つに反応容器20を置き、洗浄キュベット取り出しステーション領域に対応する1列のインキュベーション孔13311の任意の1つから反応容器20を取り出す。反応内側トレイ載置トレイ1331に1周分のみのインキュベーション孔13311が設けられると、インキュベーションキュベット置きステーション領域及び洗浄キュベット取り出しステーション領域は、1つの位置である。
【0091】
具体的には、反応内側トレイ駆動構造1333は、反応内側トレイ載置トレイ1331をインキュベーションキュベット置きステーション領域に回転するように駆動し、このとき、反応内側トレイ載置トレイ1331上の径方向に沿って配置された一列のインキュベーション孔13311がインキュベーションキュベット置きステーション領域に対応し、インキュベーションキュベット掴持機構163は、反応外側トレイ載置トレイ1321内の反応容器20をインキュベーションキュベット置きステーション領域から任意の空のインキュベーション孔13311に移送し、反応内側トレイ駆動構造1333は、反応内側トレイ載置トレイ1331を洗浄キュベット取り出しステーション領域に回転するように駆動し、このとき、反応内側トレイ載置トレイ1331上の径方向に沿って配置された一列のインキュベーション孔13311が洗浄キュベット取り出しステーション領域に対応し、洗浄キュベット掴持機構164は、インキュベーション済みの反応容器20を洗浄キュベット取り出しステーションから取り出し、洗浄装置14に移送する。
【0092】
一実施可能な形態として、反応内側トレイ取付構造1332は、反応内側トレイ取付底板13321と、反応内側トレイ支持柱13322とを含む。反応内側トレイ支持柱13322は、反応内側トレイ取付底板13321を化学発光検出器の台面に支持することができる。反応内側トレイ駆動構造1333は、反応内側トレイ取付底板13321に取り付けられる。好ましくは、反応外側トレイ支持柱13222と反応内側トレイ取付底板13321は、一体構造であり、当然のことながら、反応外側トレイ支持柱13222と反応内側トレイ取付底板13321は、それぞれ独立して設けられてもよい。反応内側トレイ駆動機構1333は、反応内側トレイ載置トレイ1331に接続された回転プラットフォーム13331と、回転プラットフォーム13331に取り付けられた回転クッションブロック13332とを含み、回転プラットフォーム13331が回転クッションブロック13332を駆動して、反応内側トレイ載置トレイ1331を回転するように駆動することにより、反応内側トレイ載置トレイ1331がインキュベーション孔13311を対応するステーションに回転するように駆動し、対応する操作を行う。
【0093】
好ましくは、回転プラットフォーム13331は、独立して回転可能な部材であり、モータ、ガイドベアリング、ギア伝動及び電子制御素子等を集積し、独立して完全な動力装置を有し、直接的に駆動される。本実施例では、回転プラットフォーム13331は、回転プラットフォーム13331から突出されたロータを有する。回転クッションブロック13332は、ロータに取り付けられ、ロータに反応内側トレイ載置トレイ1331を固定し、ロータは、回転して回転クッションブロック13332を回転するように駆動し、さらに反応内側トレイ載置トレイ1331及びその上のインキュベーション孔13311を回転するように駆動することができる。回転プラットフォーム13331は、取り付けとメンテナンスが簡単であるという利点があり、その構造がコンパクトで、体積が小さく、自身に減速運動エネルギーを有し、反応内側トレイ載置トレイ1331を回転するように直接駆動することができる。デバッギングされた回転プラットフォーム13331は、1つの部材として着脱可能であり、伝動アセンブリの取り付け、デバッギング及びメンテナンスに極めて大きな携帯性を与え、着脱しやすく、メンテナンスフリーである。当然のことながら、本発明の他の実施形態では、回転プラットフォーム13331は、第2の反応駆動モータとギア伝動アセンブリ、同期ベルト伝動アセンブリ等の伝動構造との組み合わせに置き換えられてもよく、反応内側トレイ載置トレイ1331を回転するように駆動するために、上記伝動構造の出力端が反応内側トレイ載置トレイ1331に接続される。
【0094】
反応内側トレイ機構133は、回転プラットフォーム13331に設けられ、反応内側トレイ載置トレイ1331の初期位置を検出する反応内側トレイ検出構造1334をさらに含む。反応内側トレイ検出構造1334は、回転プラットフォーム13331に設けられた反応内側トレイ検出部材13341と、ロータに取り付けられた反応内側トレイ感知部材13342を含む。反応内側トレイ感知部材13342は、反応内側トレイ載置トレイ1331の初期位置を検出し、反応内側トレイ載置トレイ1331の初期化位置決めを容易にするために、反応内側トレイ検出部材13341と組み合わせて動作することができる。本実施例では、反応内側トレイ検出部材13341は、検出用オプトカプラであってもよく、反応内側トレイ感知部材13342は光結合感知チップであってもよく、当然のことながら、本発明の他の実施形態では、反応内側トレイ検出部材13341及び反応内側トレイ感知部材13342は、ホールスイッチ又はその他の位置検出を可能にする部材であってもよい。理解されるべきこととして、反応内側トレイ感知部材13342と反応内側トレイ検出部材13341とが反応内側トレイ載置トレイ1331の初期位置を検出することは、回転プラットフォーム13331の操作を制御することによって実現され、このように、回転プラットフォーム13331が初期位置に位置し、さらに回転プラットフォーム13331の移動歩数により反応内側トレイ載置トレイ1331の位置を正確に監視することにより、反応内側トレイ載置トレイ1331の移動が正確かつ確実である。
【0095】
好ましくは、反応内側トレイ載置トレイ1331は、中空構造であり、回転孔を有し、回転クッションブロック13332は、回転孔に延在し、回転孔の内壁に当接し、回転クッションブロック13332と反応内側トレイ載置トレイ1331との接続を実現し、回転プラットフォーム13331は、回転して回転クッションブロック13332を回転するように駆動し、さらに、反応内側トレイ載置トレイ1331を回転するように駆動する。好ましくは、回転クッションブロック13332も中空構造であり、このように、回転クッションブロック13332の回転時の慣性モーメントを低減するとともに、反応内側トレイ機構133の他の部材を回転クッションブロック13332に取り付け、反応内側トレイ機構133の体積を小さくすることができる。
【0096】
好ましくは、反応内側トレイ機構133は、反応内側トレイ載置トレイ1331の下方に設けられ、反応内側トレイ載置トレイ1331内の反応容器20を加熱できる反応温度制御構造1335をさらに含む。好ましくは、反応温度制御構造1335と反応内側トレイ載置トレイ1331とが互いに独立し、このように、反応内側トレイ載置トレイ1331の回転時の運動量を軽減し、反応内側トレイ載置トレイ1331の円滑で確実な回転を保証する。好ましくは、反応内側トレイ取付構造1332は、支持作用を果たし、反応温度制御構造1335を反応内側トレイ取付底板13321に支持できる反応内側トレイ取付柱13323をさらに含む。当然のことながら、本発明の他の実施形態では、反応温度制御構造1335は、反応内側トレイ載置トレイ1331に固定されてもよい。
【0097】
反応温度制御構造1335は、熱量を発生して、反応内側トレイ載置トレイ1331のインキュベーション孔13311内の温度が37℃程度になるように反応内側トレイ載置トレイ1331を加熱し、このように、反応容器20を反応内側トレイ載置トレイ1331のインキュベーション孔13311内に移送すると、反応容器20内の混合物の反応にインキュベーション環境を提供し、サンプルと試薬とが正常に反応することを保証し、サンプルに対する後続の発光検出を容易にする。好ましくは、反応温度制御構造1335は、比較的密閉された構造であり、37℃程度のインキュベーション環境を提供する。
【0098】
具体的には、反応温度制御構造1335は、反応内側トレイ載置トレイ1331を加熱する反応加熱アセンブリ13351と、反応内側トレイ載置トレイ1331を保温する反応保温アセンブリ13352とを含み、反応加熱アセンブリ13351と反応保温アセンブリ13352との共同作用により、反応内側トレイ載置トレイ1331の温度が37℃程度に一定にし、良好なインキュベーション環境にあり、サンプルのインキュベーション効果を保証することができる。
【0099】
反応加熱アセンブリ13351は、反応内側トレイ載置トレイ1331の下方に位置する恒温ベース133511と、恒温ベース133511の底面に設けられた加熱部材133512とを含み、加熱部材133512により恒温ベース133511を加熱し、さらに恒温ベース133511により反応内側トレイ載置トレイ1331を加熱する。恒温ベース133511は、反応内側トレイ取付柱13323により反応内側トレイ取付底板13321に支持され、反応温度制御構造1335の他の部材は、恒温ベース133511に取り付けられる。好ましくは、反応内側トレイ載置トレイ1331の加熱効果を保証し、加熱効率を向上させるために、加熱部材133512を通電加熱した後に発生する熱量を熱伝導性能が高い恒温ベース133511に伝達することにより、恒温ベース133511の周りに大面積の熱輻射が形成し、さらに、反応内側トレイ載置トレイ1331に対して迅速な加熱、補熱を行う。本実施例では、恒温ベース133511は、金属恒温ベース133511であり、加熱部材133512は、シリコーンゴム加熱テープである。当然のことながら、本発明の他の実施形態では、恒温ベース133511は、他のタイプの恒温構造であってもよく、加熱部材133512は、加熱フィルム又はその他の加熱を可能にする構造であってもよい。
【0100】
恒温ベース133511は、恒温台座及び恒温台座に設けられた複数の恒温バッフルを含み、複数の恒温バッフルが環状を成して設けられ、それぞれの半径が異なり、複数の恒温バッフルが恒温台座の円心を基準として層別にスリービングされ、任意に隣接した2つの恒温バッフルの間に間隔があり、環状の流通通路を形成する。複数の恒温バッフルは、恒温ベース133511の熱輻射能力を向上させ、加熱効果を保証することができる。好ましくは、任意に隣接した2つの恒温バッフルの間の距離は、反応内側トレイ載置トレイ1331上の径方向に沿って分布された2つのインキュベーション孔13311の間の距離と一致し、このように、各流通通路は、反応内側トレイ載置トレイ1331上の対応する1周分のインキュベーション孔13311内の反応容器20を加熱することができる。理解されるべきこととして、反応内側トレイ載置トレイ1331の各周分のインキュベーション孔13311は、恒温ベース133511の隣接した2つの恒温バッフルの間の流通通路に対応する。このように、反応容器20を反応内側トレイ載置トレイ1331のインキュベーション孔13311に移送した後、反応容器20は、インキュベーション孔13311を貫通して流通通路に入り、恒温ベース133511の熱量が反応容器20及びその中の混合物を直接的に加熱することができる。また、隣接した2つの恒温バッフルの間の間隔は、反応容器20の反応内側トレイ載置トレイ1331の径方向での寸法よりも大きく、このように、反応内側トレイ駆動構造1333が反応内側トレイ載置トレイ1331を駆動して、反応容器20を回転するように駆動するとき、反応容器20と恒温バッフルとが干渉することはない。
【0101】
好ましくは、各恒温バッフルには、さらに、任意に隣接した2つの流通通路を連通する流通溝が開設され、回転プラットフォーム13331が反応内側トレイ載置トレイ1331を回転するように駆動するとき、反応内側トレイ載置トレイ1331は、環状流通通路及び隣接した2つの環状流通通路との間の気流を擾乱することにより、各流通通路の熱量の環内と環間での流れを加速し、恒温ベース133511内の熱量がより均一であり、良好なインキュベーション環境を提供することができる。当然のことながら、本発明の他の実施形態では、流通溝は、流通孔又は任意に隣接した2つの流通通路の間の気流流通を可能にする構造に置き換えられてもよい。
【0102】
反応加熱アセンブリ13351は、加熱部材133512の下方に位置し、加熱部材133512を恒温ベース133511に固定し、加熱部材133512の位置固定を保証し、さらに加熱効果を保証する加熱テープクランプブロック133513をさらに含む。また、恒温ベース133511を効率的で均一に加熱するために、加熱テープクランプブロック133513により、加熱部材133512と恒温ベース133511とを均一に貼り付けることができる。同時に、加熱テープクランプブロック133513は、反応保温アセンブリ13352の取付を容易にして、反応保温アセンブリ13352が加熱テープクランプブロック133513により恒温ベース133511に貼り付けられ、放熱を回避する。好ましくは、加熱テープクランプブロック133513、加熱部材133512及び恒温ベース133511は、いずれも中空構造であり、いずれも回転クッションブロック13332にスリービングされ、回転クッションブロック13332との間に所定の間隔が存在することにより、回転クッションブロック13332が加熱テープクランプブロック133513、加熱部材133512及び恒温ベース133511を回転するように駆動しない。
【0103】
反応温度制御構造1335は、恒温ベース133511及びその周囲の温度を検出する温度監視アセンブリをさらに含む。具体的には、温度監視アセンブリは、いずれも恒温ベース133511に設けられ、恒温ベース133511の異なる円周方向と異なる径方向に設けられた少なくとも2つの温度監視部材を含む。理解されるべきこととして、少なくとも2つの温度監視部材は、恒温ベース133511の円心からの距離が異なり、恒温ベース133511の異なる半径方向に位置する。このように、恒温ベース133511の正確で確実な温度を保証し、さらに、サンプルのインキュベーション反応を正常に行うことを保証するために、少なくとも2つの温度監視部材は、恒温ベース133511の異なる位置の温度及び周囲の環境温度を監視することができる。本実施例では、少なくとも2つの温度監視部材は、第1の温度監視部材と第2の温度監視部材とを含み、第1の温度監視部材と第2の温度監視部材は、いずれも恒温ベース133511に設けられ、恒温ベース133511の異なる円周方向と異なる径方向に設けられ、つまり、第1の温度監視部材と第2の温度監視部材は、恒温ベース133511の円心からの距離が異なり、恒温ベース133511の異なる半径方向に位置する。第1の温度監視部材と第2の温度監視部材は、恒温ベース133511の温度及び周囲空気の温度を監視し、両者間のステップ式データをリアルタイムにフィードバックし比較し、加熱部材133512に供給する電流を計算し制御することにより、恒温ベース133511が安定した恒温体を形成し、恒温ベース133511の周囲温度を一定に保持し、反応内側トレイ載置トレイ1331に対する加熱効果を保証する。好ましくは、温度監視アセンブリは、加熱部材133512に設けられ、加熱部材133512の加熱温度を検出する加熱センサをさらに含む。
【0104】
好ましくは、反応内側トレイ機構133は、反応内側トレイ載置トレイ1331に設けられた保温蓋構造1336をさらに含む。保温蓋構造1336には、インキュベーションキュベット置き溝133611及び洗浄キュベット取り出し溝133612が開設され、インキュベーションキュベット置き溝133611と洗浄キュベット取り出し溝133612は、反応内側トレイ載置トレイ1331の径方向に沿って開設される。インキュベーションキュベット置き溝133611は、インキュベーションキュベット置きステーション領域に対応する。洗浄キュベット取り出し溝133612は、洗浄キュベット取り出しステーション領域に対応し、インキュベーションキュベット置き溝133611は、反応外側トレイ載置トレイ1321上のインキュベーションキュベット取り出しステーションに対応して設けられ、洗浄キュベット取り出し溝133612は、洗浄装置14に対応して設けられる。保温蓋構造1336は、熱量が放出されないことを保証し、さらに反応内側トレイ載置トレイ1331の温度を一定にすることを保証し、反応内側トレイ機構133の反応容器20内のサンプルと試薬に対するインキュベーション効果を保証することができる。理解されるべきこととして、保温蓋構造1336は、反応内側トレイ取付底板13321に取り付けられ、反応内側トレイ載置トレイ1331の回転に伴って回転することはなく、このように、保温蓋構造1336のインキュベーションキュベット置き溝133611が常にインキュベーションキュベット置きステーション領域に対応し、洗浄キュベット取り出し溝133612が常に洗浄キュベット取り出しステーション領域に対応し、第3のキュベット掴持構造のキュベット取り出しとキュベット置きの操作を容易にする。
【0105】
保温蓋構造1336と反応保温アセンブリ13352は、比較的密閉された環境を形成し、熱量の流失を低減し、さらに反応内側トレイ載置トレイ1331内のサンプルのインキュベーション効果を保証する。反応保温アセンブリ13352は、内壁保温綿133522、底部保温綿133521及び外壁保温綿133523を含み、底部保温綿133521は、反応加熱アセンブリ13351の下方、すなわち、加熱テープクランプブロック133513の下方に位置するとともに、加熱テープクランプブロック133513に貼り付けられる。内壁保温綿133522及び外壁保温綿133523は、いずれも底部保温綿133521に設けられ、内壁保温綿133522は、反応内側トレイ載置トレイ1331の回転孔に位置し、且つ回転クッションブロック13332の外側に位置し、外壁保温綿133523は、反応内側トレイ載置トレイ1331の外側に位置する。内壁保温綿133522、底部保温綿133521及び外壁保温綿133523と保温蓋構造1336とは、比較的密閉された環境を形成し、熱量の流失を低減する。当然のことながら、本発明の他の実施形態では、内壁保温綿133522、底部保温綿133521及び外壁保温綿133523は、保温綿以外の他の保温材料で製造されるか、又は他の保温構造を用いてもよい。また、反応保温アセンブリ13352は、反応内側トレイ取付柱13323の取付による隙間熱伝導の問題を回避し、熱量の流失を回避するために、反応内側トレイ取付柱13323の上部に取り付けられた断熱ブロック133524をさらに含む。好ましくは、断熱ブロック133524は、プラスチック材料で製造され、当然のことながら、他の断熱可能な材料で製造されてもよい。また、本実施例では、内壁保温綿133522と外壁保温綿133523の数は、いずれも3つであり、3つの内壁保温綿133522は、底部保温綿133521に積層して設けられ、3つの外壁保温綿133523は、底部保温綿133521に積層して設けられる。当然のことながら、内壁保温綿133522と外壁保温綿133523の数は、2つ、4つ、さらには、より多くてもよい。
【0106】
具体的には、保温蓋構造1336は、蓋体13361及び蓋体支柱13362を含み、蓋体13361は、蓋体支柱13362に設けられ、反応内側トレイ載置トレイ1331にカバーされる。蓋体支柱13362は、反応内側トレイ載置トレイ1331の回転孔を貫通して反応内側トレイ取付底板13321に固定され、さらに、中空の回転クッションブロック13332を貫通し、このように、回転クッションブロック13332の回転運動に対する蓋体支柱13362の干渉を回避し、反応載置トレイの円滑で確実な回転を保証することができる。また、インキュベーションキュベット置き溝133611及び洗浄キュベット取り出し溝133612は、いずれも蓋体13361に位置する。
【0107】
本発明の一実施形態では、保温蓋構造1336は、蓋体13361を蓋体支柱13362にロックして、蓋体13361が反応内側トレイ載置トレイ1331に確実にカバーされることを保証するために、蓋体13361及び蓋体支柱13362に設けられたロックアセンブリ13363をさらに含む。具体的には、ロックアセンブリ13363は、蓋体13361に移動可能に設けられたロック部材133631と、蓋体支柱13362の上部に固定された止め部材133632とを含む。ロック部材133631は、止め部材133632まで移動し、それに係合して、蓋体13361のロックを実現し、このとき、蓋体13361を取り出すことができず、ロック部材133631が止め部材133632から離脱すると、蓋体13361がロック解除状態にあり、このとき、蓋体13361を取り出すことができる。さらに、ロックアセンブリ13363は、蓋体13361に移動可能に設けられ、ロック部材133631に接続され、ロック部材133631を移動させるように駆動することにより、ロック部材133631が止め部材133632をロックするか又は止め部材133632から離脱する撥ね部材133633をさらに含む。理解されるべきこととして、蓋体13361を蓋体支柱13362にロックするために、撥ね部材133633は、ロック部材133631を移動させるように駆動することにより、ロック部材133631が止め部材133632に係合することができる。撥ね部材133633は、さらに、ロック部材133631を移動させるように駆動することにより、ロック部材133631が止め部材133632から離脱し、蓋体13361を蓋体支柱13362からロック解除することができる。
【0108】
好ましくは、撥ね部材133633は、回転部材であり、ロックバーとロック解除バーとを含む。ロック部材133631は、回転部材と、回転部材に接続されたロック軸とを含み、ロックバーとロック解除バーは、いずれも回転部材に接続され、止め部材133632は、止めプラットフォームと、止めプラットフォームに設けられた突起とを含み、ロック軸は、突起に係合して、蓋体13361のロックを実現することができる。ロックバーは、上向きに移動すると、回転部材によりロック軸を突起に向かって移動するように駆動し、突起に係合し、蓋体13361を蓋体支柱13362にロックすることを実現し、ロック解除バーは、上向きに移動すると、回転部材によりロック軸を突起から離脱するように駆動し、蓋体13361を蓋体支柱13362からロック解除することを実現する。好ましくは、ロック軸は、軸類部材に限定されず、他の係合ロック可能な部材であってもよく、突起の形状は、L字状であり、ロック軸の係止を容易にし、当然のことながら、突起にロック溝を開設してもよい。さらに、突起にガイド斜面が設けられ、ロック軸の挿入と引き出しを容易にし、ロック軸と突起との係合を容易にする。さらに、突起と止めプラットフォームは、一体構造である。本発明の他の実施形態では、撥ね部材133633は、スライドするように設けられてもよく、撥ね部材133633をスライドさせて、ロック部材133631と止め部材133632との係合と離脱を実現し、操作を容易にする。当然のことながら、本発明の他の実施形態では、ロックアセンブリ13363は、ネジ部材によって蓋体支柱13362に固定されてもよい。
【0109】
好ましくは、保温蓋構造1336は、芯蓋13364をさらに含み、蓋体13361の中間領域に固定孔が開設され、撥ね部材133633とロック部材133631が芯蓋13364に取り付けられ、芯蓋13364と蓋体13361が環状溝として囲まれて設けられ、撥ね部材133633が環状溝に移動して、蓋体13361のロックとロック解除を実現することができる。具体的には、ロック解除バーが環状溝内に位置すると、ロックバーは、芯蓋13364の上方に位置し、このとき、蓋体13361が蓋体支柱13362にロックされ、ロックバーが環状溝内に位置すると、ロック解除バーは、芯蓋13364の上方に位置し、蓋体13361がロック解除される。理解されるべきこととして、環状溝によりロックバーとロック解除バーの位置を固定し、位置ずれが発生しにくく、さらに、蓋体13361の確実なロック状態とロック解除状態を保証する。当然のことながら、本発明の他の実施形態では、蓋体13361と芯蓋13364は、一体構造であってもよく、環状溝を開設し、撥ね部材133633のリミットを実現する。
【0110】
また、保温蓋構造1336は、蓋体支柱13362の上部に設けられたカバー検出部材と、蓋体13361に設けられた蓋体13361感知部材とをさらに含む。カバー検出部材は、蓋体13361がカバーしているか否かを決定するために、蓋体13361感知部材の位置を検出することができる。理解されるべきこととして、カバー検出部材は、蓋体13361感知部材を感知すると、蓋体13361が反応内側トレイ載置トレイ1331にカバーされていることを表し、カバー検出部材は、蓋体13361感知部材を感知しないと、蓋体13361が反応内側トレイ載置トレイ1331から離れるか、又は反応内側トレイ載置トレイ1331にカバーされていないことを表す。好ましくは、カバー検出部材は、カバー検出センサであり、蓋体13361は、誘導マグネットであり、当然のことながら、本発明の他の実施形態では、カバー検出部材と蓋体13361感知部材は、蓋体13361がカバーしているか否かを決定する他の組み合わせ構造であってもよい。保温蓋構造1336は、蓋体13361と反応内側トレイ載置トレイ1331との間から熱量が流失するのを防止するために、回転クッションブロック13332の内側と蓋体支柱13362との間に設けられたコア部保温綿13368をさらに含む。好ましくは、回転クッションブロック13332の内側の高さ方向の空間を満充填して、保温効果を保証するために、コア部保温綿13368の数は、少なくとも1つである。本実施例では、コア部保温綿13368の数は、3つであり、3つのコア部保温綿13368は、回転クッションブロック13332の内側に積層して設けられる。当然のことながら、コア部保温綿13368の数は、2つ、4つ、さらには、より多くてもよい。
【0111】
好ましくは、保温蓋構造1336は、固定アセンブリ13367をさらに含み、固定アセンブリ13367は、反応保温アセンブリ13352及び蓋体13361に接続され、蓋体13361を反応保温アセンブリ13352の外壁保温綿133523に固定することができる。具体的には、固定アセンブリ13367は、蓋体13361と外壁保温綿133523との間に設けられ、蓋体13361と外壁保温綿133523との間の密閉性を保証し、蓋体13361と外壁保温綿133523との間の熱量の流失を回避することができる環状外部押圧ブロック133671と、ガイドピン133672とを含む。また、蓋体13361には、ガイド取付溝が開設され、ガイドピン133672は、ガイド取付溝を貫通して環状外部押圧ブロック133671に取り付けられ、蓋体13361が環状外部押圧ブロック133671に固定的に接続されて、蓋体13361と環状外部押圧ブロック133671との確実な固定を保証する。好ましくは、固定アセンブリ13367は、蓋体13361と内壁保温綿133522との間に設けられ、蓋体13361と内壁保温綿133522との間の密閉性を保証し、蓋体13361と内壁保温綿133522との間の熱量の流失を回避するとともに、内壁保温綿133522の上向きの自由度を制限する環状内部押圧ブロック133673をさらに含む。好ましくは、蓋体支柱13362の数は、少なくとも2つであり、このように、芯蓋13364が反応取付底板に確実に固定されることを保証し、さらに、蓋体13361が反応取付底板に確実に固定されることを保証する。
【0112】
好ましくは、オペレータが反応内側トレイ載置トレイ1331内の動作状況を観察しやすいとともに、反応容器20を手動で整理しやすいために、保温蓋構造1336は、観察蓋13369をさらに含み、蓋体13361には、さらに、観察窓が開設され、観察蓋13369が蓋体13361の観察窓に開閉可能に位置する。本実施例では、観察窓を開閉するために、観察蓋13369の一端は、蓋体13361に回転可能に固定され、観察蓋13369の他端は、観察蓋13369の一端を中心に回転することができる。好ましくは、保温蓋構造1336は、ターンバックルをさらに含み、観察蓋13369の他端がターンバックルにより蓋体13361にねじ込まれる。観察する必要があると、ターンバックルをねじ外すことにより、観察蓋13369を開き、観察する必要がないと、ターンバックルが観察蓋13369を蓋体13361に固定し、観察蓋13369を勝手に開くことを回避することができる。当然のことながら、本発明の他の実施形態では、観察蓋13369は、直接観察を容易にするために、透明な窓であってもよく、このとき、観察蓋13369と蓋体13361は、一体構造である。当然のことながら、本発明のさらに他の実施形態では、蓋体13361の全体は、透明な材料で製造されてもよく、つまり、蓋体13361が透明に設けられ、このとき、蓋体13361に観察蓋13369を開設する必要がなく、オペレータが透明な蓋体13361により反応内側トレイ載置トレイ1331の全体内の動作状況を直接的に観察することができる。
【0113】
一実施可能な形態として、サンプルに対応する検出パラメータを得るために、測定装置15は、反応容器20内の被検物を検出する。具体的には、測定装置15は、底板と、インナーハウジングと、アウターハウジングと、上部カバーと、測定用回転トレイと、駆動機構と、第1の基質ノズルと、第2の基質ノズルと、光電子増倍管検出アセンブリと、廃液吸引ニードルアセンブリとを含む。測定装置15の収容空間は、底板、アウターハウジング及び上部カバーによって囲まれ、測定用回転トレイ及びアウターハウジングは、収容空間に位置し、暗室は、底板、インナーハウジング、アウターハウジング、上部カバー及び測定用回転トレイによって構成される。測定装置15は、互いに遮光的に密閉された複数の反応容器処理ステーションをさらに有する。本発明では、4つの反応容器処理ステーションを例に説明する。4つの反応容器処理ステーションは、互いに遮光的に密閉される。測定時、
第1の反応容器処理ステーション(反応容器20の送入ステーション)では、反応容器20は、第1の反応容器処理ステーションで測定装置15に送入されるか、又は測定装置15から取り出され、
第2の反応容器処理ステーション(励起基質Iの添加ステーション)では、第1の基質ノズルは、反応容器20に励起基質Iを添加するために、第2の反応容器処理ステーションに設けられ、
第3の反応容器処理ステーション(反応容器20の測定ステーション)では、第2の基質ノズルは、反応容器20に励起基質IIを添加するために、第3の反応容器処理ステーションに設けられ、光電子増倍管検出アセンブリは、第3の反応容器処理ステーションに設けられ、
第4の反応容器処理ステーション(廃液吸引ステーション)では、廃液吸引ニードルアセンブリは、反応容器20内の廃液を吸引するために、第4の反応容器処理ステーションに設けられる。
【0114】
第1の反応容器処理ステーション、第2の反応容器処理ステーション、第3の反応容器処理ステーション及び第4の反応容器処理ステーションは、測定用回転トレイの自転方向に沿って順に配置され、互いに遮光的に密閉され、第1の反応容器処理ステーションと第3の反応容器処理ステーションは、対角に配置され、第2の反応容器処理ステーションと第4の反応容器処理ステーションは、対角に配置される。底板、インナーハウジング、アウターハウジング、上部カバー及び測定用回転トレイの構造と配置は、各反応容器処理ステーションの処理機能及びそれに用いる機構と一致する。駆動機構は、測定用回転トレイを回転するように駆動し、測定用回転トレイを回転するように駆動するために、動力源としてモータ等を用い、ギア伝動構造等を用いて伝動を実現する。
【0115】
好ましくは、測定装置15は、遮光アセンブリをさらに含み、遮光性能を保証するために、遮光アセンブリにより各反応容器処理ステーションを間仕切りする。さらに、遮光アセンブリは、遮光プレート又はその他の遮光を実現する構造を用いて、遮光処理を実現する。
【0116】
また、測定装置15は、反応外側トレイ機構132の周辺側に位置し、洗浄装置14に隣接して設けられる。異なるサンプル処理の流れには差があり、あるサンプルに対して、洗浄後に測定装置15により直接的に測定し、あるサンプルに対して、洗浄後に反応装置13に移送して試薬を2回目添加するなどの操作を行う必要があり、あるサンプルに対して、洗浄する必要がなくて、直接的に測定する。従って、測定装置15と洗浄装置14は、反応外側トレイ機構132の周辺側に位置し、測定装置15は、洗浄装置14に隣接して設けられ、このように、測定装置15、洗浄装置14、反応内側トレイ機構133及び反応外側トレイ機構132の間で反応容器20を移送するとき、反応容器20の移送経路を短縮し、反応容器20の移送速度を向上させ、さらに化学発光検出器の動作効率を向上させる。化学発光検出器は、測定キュベット掴持機構165をさらに有し、つまり、キュベット掴持装置16は、測定キュベット掴持機構165をさらに含み、測定キュベット掴持機構165は、洗浄装置14及び測定装置15に対応して設けられ、洗浄装置14内の洗浄後の反応容器20を測定装置15に移送する。すなわち、測定キュベット掴持機構165は、洗浄用回転トレイ上の不純物が洗浄された反応容器20を測定装置15の測定用回転トレイに移送し、測定用回転トレイにより反応容器20を各反応容器処理ステーションに順に回転するように駆動して、反応容器20内の被検物を検出し、サンプルの検出パラメータを得る。
【0117】
一実施可能な形態として、化学発光検出器は、サンプルをサンプル吸引位置に搬送するサンプル搬送装置19をさらに含み、サンプル吸引位置は、バッファトレイ機構131の周辺側に位置し、サンプル添加機構121に対応して設けられ、サンプル添加機構121は、サンプル吸引位置でサンプルを吸引し、バッファトレイ機構131の反応容器20にサンプルを移送する。サンプル供給効率を向上させるために、サンプル搬送装置19は、検出すべきサンプルを搬送して、サンプルの自動化搬送を実現する。また、サンプル搬送装置19は、サンプルをサンプル吸引位置に搬送し、サンプル添加機構121は、サンプル吸引位置でサンプルを吸引し、バッファトレイ機構131の反応容器20にサンプルを移送し、このように、サンプルの移送距離を短縮し、サンプルの移送効率を向上させることができる。
【0118】
具体的には、サンプル搬送装置19は、サンプルを積載した複数のサンプルラックが格納され、サンプルラックをサンプル搬送機構192に移送し、サンプル搬送機構192によりサンプル吸引位置に搬送するサンプル格納機構191と、サンプル格納機構191に取り外し可能に接続されたサンプル搬送機構192とを含む。サンプル搬送装置19は、サンプル格納機構191内のサンプルラックをサンプル搬送機構192に移送できるサンプル移送機構をさらに含む。サンプル格納機構191は、搬送口を有し、搬送口によりサンプルラックをサンプル移送機構に移送し、サンプル移送機構によりサンプルラックをサンプル搬送機構192に搬送する。サンプル搬送機構192は、レールアセンブリと、レール切り替え構造とを含み、サンプル移送機構は、レールアセンブリの搬送通路に突き合わせることにより、レールアセンブリがサンプルをサンプル吸引位置に搬送する。レールアセンブリは、同期ベルト機構等を用いてサンプルラックの搬送を実現する。レール切り替え構造により、レールアセンブリの複数の搬送通路の間でサンプルラックを移送することができる。好ましくは、サンプル移送機構は、フェリーを含み、フェリーによりサンプル格納機構191と搬送通路との連通を実現する。当然のことながら、サンプル移送機構は、移送レール又は掴持構造等のサンプルラックの移送を可能にする構造であってもよい。また、本発明の他の実施形態では、サンプル搬送装置19は、サンプルトレイを用いてサンプルの搬送を実現してもよい。
【0119】
サンプル搬送装置19がサンプルを搬送するとき、オペレータは、手動で、検出すべきサンプルを入れたサンプルラックをサンプル格納機構191に置き、サンプル格納機構191は、支持部材と吊り下げ部材等の接続構造により、化学発光検出機装置の装置本体に取り付けられる。フェリーは、検出すべきサンプルラックを選択して、サンプル搬送機構192のレールアセンブリの搬送通路に搬送し、レールアセンブリによりサンプルラックをサンプル吸引位置に搬送する。サンプル添加機構121は、サンプリングが完了した後、レール切り替え構造は、サンプリングが完了したサンプルラックの搬送経路を切り替えることにより、サンプリングが完了したサンプルラックをサンプル搬送構造の供給端に搬送し、フェリーによりサンプリングが完了したサンプルラックをサンプル格納機構191に搬送し、オペレータは、サンプル格納機構191内のサンプリングが完了したサンプルラックを回収する。
【0120】
複数台の化学発光検出器を組み合わせて使用すると、サンプル搬送機構192の供給端は、サンプル格納機構191に突き合わせるか、又は他の化学発光検出器のサンプル搬送機構192の送出端に突き合わせることができる。サンプル搬送機構192の送出端は、さらに別の化学発光検出器のサンプル搬送機構192の供給端に突き合わせることができる。すなわち、1台の化学発光検出器のサンプル格納機構191により、複数台の化学発光検出器のサンプル搬送機構192にサンプルを搬送して、パイプライン操作を実現する。3台の化学発光検出器の組み合わせを例に説明する。第1台の化学発光検出器のサンプル搬送機構192の供給端は、サンプル格納機構191に突き合わせ、第1台の化学発光検出器のサンプル搬送機構192の送出端は、第2台のサンプル搬送機構192の供給端に突き合わせ、第2台のサンプル搬送機構192の送出端は、第3台のサンプル搬送機構192の供給端に突き合わせる。第1台の化学発光検出器のサンプル格納機構191により、3台の化学発光検出器にサンプルを搬送する。
【0121】
一実施可能な形態として、サンプル添加機構121は、リニアスライドテーブルと、サンプルを添加するサンプル添加モジュールと、回転カンチレバーとを含む。サンプリングするために、サンプル添加モジュールには、通常、ピペットヘッドが設けられる。本発明では、サンプル添加モジュールは、ADPモジュールである。ADPモジュール、すなわち、air−displacement pipetting moduleであり、中国語の名前は、空気置換ピペットモジュールである。他の実施例では、サンプル添加モジュールは、主にスチールニードル、液体通路、プランジャポンプで構成されたサンプリングモジュールであってもよい。サンプル添加モジュールは、回転カンチレバーに取り付けられ、回転カンチレバーは、サンプル添加モジュールを支持するとともに、サンプル添加モジュールを回転カンチレバーの回転中心を中心に回転するように駆動する。回転カンチレバーは、リニアスライドテーブルにスライド可能に取り付けられ、リニアスライドテーブルにより回転カンチレバーを直線移動させるように駆動する。具体的には、リニアスライドテーブルは、回転カンチレバーを直線移動させるように駆動するために、スライドレールブロック構造及び/又は同期ベルト構造等である。このように、リニアスライドテーブルは、回転カンチレバーと組み合わせることにより、サンプル添加モジュールがサンプル吸引位置でサンプルを吸引し、バッファトレイ機構131の反応容器20にサンプルを移送する。
【0122】
サンプル添加モジュールにおけるピペットヘッドは、使い捨ての消耗品であるので、サンプル移送の連続性を保証するために、ピペットヘッドを自動的に搬送する必要がある。従って、化学発光検出器は、ピペットヘッドを積載する消耗品カートリッジを自動的に搬送し、さらに消耗品カートリッジを積載位置に搬送できる消耗品カートリッジローディング装置18をさらに含む。サンプル添加機構121は、積載位置でピペットヘッドを積載し、ピペットヘッドによりサンプルを移送する。消耗品カートリッジには、ピペットヘッドが満たされている。消耗品カートリッジローディング装置18は、消耗品カートリッジ収容ビン、消耗品カートリッジバッファビン、消耗品カートリッジ搬送機構及び消耗品カートリッジ把持機構を含む。消耗品カートリッジ搬送機構は、消耗品収納カートリッジを積載位置に搬送するために、同期ベルト機構等を用いて、水平方向と鉛直方向の移動を実現する。消耗品カートリッジクランプ機構は、消耗品カートリッジ収容ビン、消耗品カートリッジバッファビン、消耗品カートリッジ搬送機構の間で消耗品カートリッジを搬送することができる。本実施例では、ピペットヘッドは、TIPヘッドであり、TIPヘッドは、サンプリング用の使い捨てのチップである。
【0123】
オペレータは、手動で、消耗品カートリッジ収容ビンに、ピペットヘッドが満たされている消耗品カートリッジを入れ、消耗品カートリッジバッファビン上の2つのバッファラックが空いている。消耗品カートリッジクランプ機構は、消耗品カートリッジ収容ビン内の消耗品カートリッジを1つクランプして消耗品カートリッジ搬送機構の搬送ラックに置き、積載位置で消耗品カートリッジに対して積載と位置決めを行うことにより、サンプル添加機構121のサンプル添加モジュールが積載位置でピペットヘッドを積載する。消耗品カートリッジクランプ機構は、消耗品カートリッジを1つクランプして搬送ラックに置いた後、消耗品カートリッジ収容ビンから消耗品カートリッジを1つクランプして消耗品カートリッジバッファビンの1番目のバッファラックに置く。積載位置の消耗品カートリッジ内のピペットヘッドが使い切られた後、搬送ラックが空の消耗品カートリッジを戻すように搬送し、消耗品カートリッジクランプ機構が空の消耗品カートリッジをクランプして消耗品カートリッジバッファビン上の2番目のバッファラックに置く。消耗品カートリッジバッファビン上の2番目のバッファラックに空の消耗品カートリッジを置いた後、消耗品カートリッジクランプ機構は、1番目のバッファラック内の消耗品カートリッジをクランプして搬送ラックに置き、搬送ラックにより消耗品カートリッジを搬送する。消耗品カートリッジクランプ機構は、2番目のバッファビン内の空の消耗品カートリッジをクランプして消耗品カートリッジ収容ビンに置く。消耗品カートリッジクランプ機構は、消耗品カートリッジ収容ビンからピペットヘッドが満たされている新たな消耗品カートリッジをクランプして消耗品カートリッジバッファビンの1番目のバッファラックに置く。以上の動作を繰り返し、消耗品カートリッジの連続的な積載を実現する。理解されるべきこととして、消耗品カートリッジ収容ビンの全体が空の消耗品カートリッジで満たされると、消耗品カートリッジ収容ビンを直接的に引き出し、ユーザが空の消耗品カートリッジを取り出し、消耗品カートリッジ収容ビン内に新たな消耗品カートリッジを積載することができる。積載が完了した後、消耗品カートリッジ収容ビンを押し込み、消耗品カートリッジクランプ機構は、さらに消耗品カートリッジをクランプし、上記操作を繰り返し実行する。2つのバッファラックが設けられるため、消耗品カートリッジ収容ビンを引き出した後、装置内部で消耗品カートリッジの積載と回収を実現でき、連続的なローディングを実現する。
【0124】
さらに、消耗品カートリッジローディング装置18は、反応容器自動搬送装置17のバッファトレイ機構131から離れた周辺側に位置し、サンプル添加機構121に対応して設けられる。このように、消耗品カートリッジの搬送経路を短縮し、伝送効率を向上させ、また、占有空間を小さくして、化学発光検出器の機器全体の体積を小さくすることができる。
【0125】
一実施可能な形態として、化学発光検出器は、載置プラットフォームを有する台座10をさらに含み、反応装置13、測定装置15、洗浄装置14、分注装置12及び試薬格納装置11は、いずれも台座10の載置プラットフォームに設けられる。試薬格納装置11、消耗品カートリッジローディング装置18、サンプル搬送装置19のサンプル搬送機構192及びサンプル格納機構191は、それぞれ載置プラットフォームの周りに囲まれて設けられ、且つ載置プラットフォームのエッジに位置する。反応容器自動搬送装置17は、消耗品カートリッジローディング装置18と反応装置12のバッファトレイ機構131との間に位置する。
図1に示すように、試薬格納装置11の2つの試薬格納機構111は、載置プラットフォームの前方のエッジに位置し、消耗品カートリッジローディング装置18は、載置プラットフォームの左側のエッジに位置し、サンプル格納機構191は、載置プラットフォームの右側のエッジに位置し、サンプル搬送機構192は、載置プラットフォームの後方のエッジに位置する。反応外側トレイ機構132は、載置プラットフォームの中間領域に位置し、バッファトレイ機構131、反応容器自動搬送装置17、測定装置15及び洗浄装置14は、反応外側トレイ機構132の周辺側を囲んで設けられ、サンプル添加機構121は、バッファトレイ機構131とサンプル搬送機構192との間に位置し、均一混合装置は、反応外側トレイ機構132に設けられ、均一混合ステーションに対応して設けられる。サンプル格納機構191の主な操作面が右側にあるため、オペレータは、右側からサンプル格納機構191にサンプルラックを積載し、フェリーは、サンプル格納機構191からサンプルラックを取り出し、装置後側のサンプル搬送機構192に搬送し、サンプルラックをサンプル吸引位置に搬送し、サンプル添加機構121によりサンプルを吸引する。吸引が完了した後、サンプルラックは、サンプル搬送機構192により、フェリーを介してサンプル格納機構191に戻され、オペレータによって取り出される。
【0126】
さらに、化学発光検出器は、反応装置13、測定装置15、洗浄装置14、分注装置12及び試薬格納装置11に電気的に接続された制御装置と、分注装置12に接続された液路装置とをさらに含み、台座10は、載置プラットフォームの下方に位置する収容空間をさらに有し、制御装置及び液路装置は、収容空間に設けられる。各部材の自動化操作を実現し、作業効率を向上させるために、制御装置は、化学発光検出器の各部材の自動制御を実現する。液路装置は、ピペット機構122と洗浄装置14のメイン洗浄機構及びサブ洗浄機構に連通し、ピペット機構122とメイン洗浄機構及びサブ洗浄機構に対して洗浄液を供給したり廃液を排出したりする。
【0127】
また、反応容器自動搬送装置17は、上部が載置プラットフォームの上方に位置し、下部が載置プラットフォームの下方、すなわち、収容空間に位置する。具体的には、引き出し機構、反応容器格納機構及び第2の反応容器回収機構は、収容空間内に設けられ、反応容器引き上げ機構及び第1の反応容器回収機構は、載置プラットフォームの上方に位置する。引き出し機構が引き出されると、反応容器収納機構に反応容器カートリッジを積載し、第2の反応容器回収機構から反応容器カートリッジを回収するとともに、反応容器引き上げ機構及び第1の反応容器回収機構は、依然として反応容器カートリッジのローディンクと回収を実現し、反応容器カートリッジの連続的なローディングと連続的な回収を実現することができる。載置プラットフォームは、反応容器引き上げ機構及び第1の反応容器回収機構を支持し、引き出し機構の引き出し時の分離操作を容易にすることができ、機器全体の体積を保証するために、収容空間は、さらに、引き出し機構、反応容器格納機構及び第2の反応容器回収機構を収容して、空間を合理的に利用する。
【0128】
本発明は、さらに、化学発光検出器の検出方法を提供し、該検出方法は、上記実施例に係る化学発光検出器に基づくものである。検出方法は、
サンプルを反応容器20内に移送するサンプル添加ステップと、
試薬を反応容器20内に移送する試薬添加ステップと、
反応容器20内の混合物を均一に混合する均一混合ステップと、
反応容器20内で均一に混合された混合物に対してインキュベーション操作を行うインキュベーションステップと、
インキュベーション後の反応容器20内の不純物を除去する分離洗浄ステップと、
洗浄後の反応容器20内の被検物を検出する測定ステップと、を含む。
【0129】
本発明の化学発光検出器は、サンプルを検出するとき、反応容器自動搬送装置17が反応容器カートリッジを反応容器位置決め落下機構に搬送し、消耗品カートリッジローディング装置18が消耗品カートリッジを積載位置に搬送する。サンプル搬送装置19は、サンプル格納機構191において、サンプルラックをサンプル搬送機構192によりサンプル吸引位置に搬送する。新キュベット掴持機構161は、反応容器カートリッジ内の反応容器20をバッファトレイ機構131に移送して使用に備える。サンプル添加機構121のサンプル添加モジュールに新たなTIPヘッドを積載し、サンプル吸引位置でサンプルを吸引し、バッファトレイ機構131の1つ又は複数の反応容器20にサンプルを移送する。サンプルキュベット掴持機構162は、バッファトレイ機構131内の反応容器20を反応外側トレイ機構132に移送する。反応外側トレイ載置トレイ1321は、反応容器20を試薬添加ステーションに移動させるように駆動し、ピペット機構122は、試薬格納機構111内の試薬を吸引して、試薬添加ステーションで反応容器20内に移送し、反応外側トレイ載置トレイ1321は、反応容器20を均一混合ステーションに移動させるように駆動し、均一混合装置は、反応容器20内の混合物を均一に混合するために、反応容器20を一定の周波数で振動させるように駆動する。均一に混合した後の反応容器20をインキュベーションキュベット掴持機構163により反応内側トレイ機構133に移送してインキュベーション操作を行うことにより、サンプルと試薬とが十分に反応する。反応容器20内の不純物を除去するために、インキュベーション済みの反応容器20を洗浄キュベット掴持機構164により洗浄装置14に移送して洗浄操作を行う。洗浄された反応容器20を測定キュベット掴持機構165により測定装置15に移送して測定操作を行い、洗浄された反応容器20内の被検物を検出する。
【0130】
検出方法は、サンプルテスト方法とシステムテスト方法とを含み、上記検出方法は、サンプルテスト方法を説明したが、以下、システムテスト方法について説明する。システムテストは、バックグラウンド測定と光検出測定に分けられる。化学発光検出器は、バックグラウンド測定を行うとき、洗浄装置14内に空の反応容器20を搬送し、洗浄後、測定キュベット掴持機構165により測定装置15に移送し、測定装置15が反応容器20に基質液を添加してバックグラウンド発光値を測定する。化学発光検出器は、光検出測定を行うとき、反応装置13に、発光マーカーを有する複合体を反応容器20に添加し、洗浄せずに測定装置15に直接的に移送し、測定装置15が反応容器20に基質液を添加してその発光値を測定する。
【0131】
さらに、検出方法は、
分離洗浄ステップの前に、試薬添加ステップ、均一混合ステップ及びインキュベーションステップを少なくとも1サイクル繰り返し実行するステップと、及び/又は、
測定ステップの前に、試薬添加ステップ、均一混合ステップ、インキュベーションステップ及び分離洗浄ステップを少なくとも1サイクル繰り返し実行するステップと、をさらに含む。
【0132】
なお、化学発光検出器は、サンプルを検出するとき、試薬添加回数に応じて、1ステップ法、2ステップ法、3ステップ法、4ステップ法に分けられる。1ステップ法は、試薬を1回添加し、2ステップ法は、試薬を2回添加し、3ステップ法は、試薬を3回添加し、4ステップ法は、試薬を4回添加する。毎回、試薬を添加した後に、いずれも均一混合とインキュベーション操作を行う必要があり、また、インキュベーション操作の前に、均一混合操作を行ってもよく、均一混合操作を行わなくてもよい。
【0133】
また、隣接した2回の試薬添加の間に洗浄操作を行ってもよく、洗浄操作を行わなくてもよく、洗浄操作を行うと、洗浄キュベット掴持機構164により反応容器20を反応内側トレイ機構133から洗浄装置14に移送し洗浄し、洗浄が完了した後、洗浄キュベット掴持機構164により反応容器20を洗浄装置14から反応外側トレイ機構132の洗浄キュベット収容ステーションに移送して後続の試薬添加操作を行い、洗浄操作を行わないと、洗浄キュベット掴持機構164により、反応内側トレイ機構133内の反応容器20を反応外側トレイ機構132の洗浄キュベット収容ステーションに直接的に移送して後続の試薬添加操作を行う。また、反応容器20内の不純物を除去し、測定装置15の正確で確実な検出結果を保証するために、測定装置15は、反応容器20内の被検物を検出する前に、洗浄装置14により分離洗浄操作を行わなければならない。
【0134】
また、サンプルの検出結果の精度を保証するために、検出時、サンプルの一部に前処理剤を添加する必要がある。ここでいう前処理剤とは、試薬を添加する前に添加した液体、固体又は混合物等を指す。従って、検出方法は、試薬添加ステップの前に、前処理剤を反応容器に移送するステップをさらに含む。すなわち、検出方法は、前処理剤添加ステップをさらに含み、前処理剤は、試薬格納機構に格納され、前処理剤添加操作は、ピペット機構122によって実現される。ピペット機構122が反応容器に前処理剤を移送した後、反応外側トレイ機構132は、反応容器を一周回転するように駆動した後に試薬添加操作及び後続の対応する操作を実行する。なお、反応外側トレイ機構132は、前処理剤添加済みの反応容器を一周回転するように駆動する過程において、均一混合ステップとインキュベーションステップを行わない。
【0135】
本発明では、3ステップ法のみを例にして上記サンプル検出過程を説明する。1つは、反応容器20にサンプルを添加した後、試薬添加ステップ、均一混合ステップ、及びインキュベーションステップを順に3回繰り返した後、反応容器20内の不純物に対して分離洗浄操作を行い、次に反応容器20内の被検物に対して測定操作を行う。もう1つは、反応容器20にサンプルを添加した後、試薬添加ステップ、均一混合ステップ、インキュベーションステップ及び分離洗浄ステップを順に3回繰り返した後、次に反応容器20内の被検物に対して測定操作を行う。さらにもう1つは、反応容器20にサンプルを添加した後、試薬添加ステップ、均一混合ステップ及びインキュベーションステップを順に行った後、試薬添加ステップ、均一混合ステップ、インキュベーションステップ及び分離洗浄ステップを順に2回繰り返し、次に反応容器20内の被検物に対して測定操作を行う。
【0136】
さらに、測定ステップの前に、分離洗浄ステップでは、インキュベーション後の反応容器20内の不純物を少なくとも1回分離洗浄する。
【0137】
すなわち、化学発光検出器は、サンプルを検出するとき、測定ステップの前に反応容器20内の不純物を1次洗浄し、2回洗浄し、さらには複数回洗浄することができ、このように、反応容器20内の不純物をよく洗浄することを保証し、さらに測定装置15の正確な測定を保証することができる。理解されるべきこととして、上述した2回洗浄は、連続的に2回洗浄することを指す。測定ステップの前に連続的に2回洗浄し、当然のことながら、1回洗浄してもよい。
【0138】
上述した実施例の各技術的特徴を任意に組み合わせることができ、説明を簡単にするために、上記実施例における各技術的特徴の全ての可能な組み合わせを説明せず、しかしながら、これらの技術的特徴の組み合わせに矛盾が存在しないと、いずれも本明細書に記載の範囲に属するべきであると考えられる。
【0139】
上述した実施例は、本発明のいくつかの実施形態のみを示し、その説明が具体的で詳細であるが、それにより本発明特許の範囲を限定するものと理解されるべきではない。注意すべきこととして、当業者であれば、本発明の構想から逸脱しない前提で、さらにいくつかの変形及び修正を行うこともでき、これらがいずれも本発明の保護範囲に属する。従って、本発明の特許の保護範囲は、添付の特許請求の範囲を基準とすべきである。