特許第6843833号(P6843833)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6843833
(24)【登録日】2021年2月26日
(45)【発行日】2021年3月17日
(54)【発明の名称】SFN間ノードメッセージング
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/16 20090101AFI20210308BHJP
   H04W 88/12 20090101ALI20210308BHJP
   H04W 72/12 20090101ALI20210308BHJP
   H04W 92/20 20090101ALI20210308BHJP
   H04W 88/08 20090101ALI20210308BHJP
【FI】
   H04W28/16
   H04W88/12
   H04W72/12 130
   H04W92/20
   H04W88/08
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-505668(P2018-505668)
(86)(22)【出願日】2016年8月4日
(65)【公表番号】特表2018-528669(P2018-528669A)
(43)【公表日】2018年9月27日
(86)【国際出願番号】EP2016068675
(87)【国際公開番号】WO2017021502
(87)【国際公開日】20170209
【審査請求日】2019年7月18日
(31)【優先権主張番号】15179851.9
(32)【優先日】2015年8月5日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】508012091
【氏名又は名称】アイピーコム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】IPCom GmbH & Co. KG
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス シュミット
(72)【発明者】
【氏名】アヒム ルフト
(72)【発明者】
【氏名】マーティン ハンス
(72)【発明者】
【氏名】マイク ビーナス
【審査官】 町田 舞
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/050302(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/050303(WO,A1)
【文献】 中国特許出願公開第104270725(CN,A)
【文献】 RAN WG3,LS on MBMS Improvement for HSPA Evolution,3GPP TSG-RAN WG3#62 R3-083468,2008年11月17日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
源制御装置の機能第1のノードから第2のノードに転送する方法であって、前記資源制御装置の機能は、ダウンリンク・データパケットを複数の送信点に同期転送のために分散する機能を含み、前記第1のノードと第2のノードは、単一周波数ネットワーク(22、24)内で、複数の送信点(20)を形成し、
前記方法は、前記第1のノードに割り当てられた資源制御装置または前記複数の送信点(20)を管理する中央管理装置によって実行され、
前記第1のノードに割り当てられた資源制御装置で一組の資源制御情報を少なくとも1つの候補ノードから受信するステップと、
前記資源制御情報を用いて、前記少なくとも1つの候補ノードが前記第2のノードである適合性を決定するステップと、
記資源制御装置の機能を、前記第1のノードから前記第2のノードに転送するのを開始するステップと、
前記資源制御装置の機能を、前記第1のノードから前記第2のノードに転送するのを開始する前記ステップの後に、前記第1のノードを停止する、
を含む方法。
【請求項2】
前記資源制御情報を前記少なくとも1つの候補ノードから受信する前記ステップの前に、
前記少なくとも1つの候補ノードを選択するステップと、
前記少なくとも1つの候補ノードを起動するステップと、
記少なくとも1つの候補ノードに前記資源制御情報を要求するステップと、
のうちの少なくとも1つを実行する、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2のノードとしての候補ノードの前記適合性を決定する前記ステップは、リストの組からの少なくとも一組の資源制御情報を分析するステップを含み、前記リストの組は、
前記第1のノードによって推定される一組の情報と、
少なくとも1つの候補ノードによって提供される一組の情報と、
を備える、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記資源制御情報は、リストから選択される情報の少なくとも1つの項目を備える一組の情報であり、前記リストは、
アップリンク測定と、
ノード能力と、
ノード構成の詳細と、
活動状態と、
無線資源利用と、
処理負荷と、
を備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
記資源制御装置の機能の一部のみが、前記第1のノードから前記第2のノードに転送される、
請求項1からのいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記第1のノードは、送信点の第1のクラスタに関連付けられ、前記第2のノードは、送信点の第2のクラスタに関連付けられている、
請求項1からのいずれかに記載の方法。
【請求項7】
アインタフェース上の前記データパケットの送信時間は、前記資源制御装置からの前記データパケットの分散に結び付けられ、前記第1のノードは、データパケットの分散を停止し、前記第2のノードは、選択された時点でデータパケットの分散を開始するような同期方法で、前記データパケットは、資源制御装置から送信点に分散される、
請求項1からのいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記データパケットは、資源制御装置から送信点に非同期方法で分散され、
切り替え時点は、前記第1のノードと前記第2のノードとの間で一致し、
前記第2のノードは、前記切り替え時点後にのみデータパケットを分散し、前記第1のノードは、前記切り替え時点後にはデータパケットを分散しない、
請求項1からのいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2015年2月1日に出願された「Method and Device for Configuring a Single Frequency Network」という名称の欧州特許出願第15154705.6号(EP15154705.6)に記載されている構成のさらなる発展であり、前記出願内容は、本願明細書に参照によってすべての目的のために組み込まれる。
【0002】
本発明は、単一周波数ネットワークまたはネットワーク・クラスタの動作に関するものであり、単一周波数ネットワークまたはネットワーク・クラスタでは、各々が1つまたは複数の無線セルを提供する複数の基地局は、協調して動作するので、ユーザ機器が複数のセルを横断するとき、ハンドオーバは必要とされない。
【背景技術】
【0003】
欧州特許出願第15154705.6号(EP15154705.6)には、移動端末の位置および/または軌跡についての知識に基づいて、単一周波数ネットワーク(SFN)を動作するための方法が記載されている。簡潔には、中央に位置してもよいし、または、通信システムの全体にわたるさまざまな実体内に割り振られてもよい資源制御装置(RCU)の機能が定義される。代替例のローカル・スケジューリングを有する資源プールでは、(SFNクラスタ間の干渉の軽減のための)第1の干渉軽減機能を中央RCU実体に割り当てるとともに、(SFNクラスタ内の干渉の軽減のための)第2の干渉軽減機能をローカル(またはクラスタに特定の)RCU実体に割り当てることが提案された。さらに、ローカルRCUは、無線通信システムのエアインタフェース技術のMAC層のスケジューリング機能を備えてもよい、または、制御してもよいことが記載されていた。この概念において、ローカルRCUは、そのそれぞれのSFNクラスタ内のすべての含まれる送信点(eNBまたはRRH)に、いつデータのどの部分を同期方法で送信すべきかを「伝え」なければならない。
【0004】
米国特許出願公開第2009/0264125号明細書(US2009/0264125A1)には、フェムトセル動作を提供するためのハンドヘルド装置を組み込む通信システムが記載されている。ハンドヘルド装置は、複数の無線インタフェースをユーザ機器に提供する。フェムトセルは、通常のセルラー基地局と同様に動作する。複数のハンドヘルド装置が所定のエリア内で動作する場合、フェムトセル・アクセス・ポイント機能は、複数のハンドヘルド装置の間で再分散されてもよい。
【0005】
3GPP TS 36.321によれば、LTE用のMAC(媒体アクセス制御)プロトコル層の主要なサービスおよび機能は、以下を含む。
a)論理チャネルと転送チャネルとの間のマッピング
b)転送チャネル上の物理層へ送出される/物理層から送出される、転送ブロック(TB)につながる1つまたは複数の論理チャネルに帰属するMAC SDUの多重化/非多重化
c)スケジューリング情報の報告
d)1つのUEの論理チャネル間の優先処理
e)ダイナミックスケジューリングを用いた、複数のUE間の優先処理
f)転送形式選択
g)パディング(padding)および他の機能
【0006】
本発明では、MAC機能のスケジューリングの態様c)およびe)がSFNクラスタ内の干渉を効率的に軽減するために不可欠であるので、特に重要である。
【0007】
図1図2図3Aおよび図3Bには、従来技術によるセルラー通信ネットワークの一般的アーキテクチャが表される。図1は、LTE通信システム10の一例のネットワーク・アーキテクチャを示し、LTE通信システム10では、送信点20は、複数のクラスタに分割され、図示例では2つのクラスタ、すなわちクラスタM(22)およびクラスタN(24)に分割される。各クラスタは、それぞれの資源制御装置RCU(26)およびRCU(28)によって制御される。次に、RCUは、クラスタ管理装置30によって制御される。図1は、クラスタ管理装置30と、コアネットワークの一部の移動管理実体MME(34)と、の間の基盤インタフェース32(LTEの場合には、これはS1インタフェースである)を示す。
【0008】
図2では、ネットワーク側の実際の送信点20(アンテナまたはアンテナアレイ)は、基地局40に位置する。図2は、基盤インタフェース32およびエアインタフェース36(LTEの場合には、これはUu基準点である)を示す。基地局40および移動端末42の各々のためのエアインタフェースのためのプロトコル・スタック38もまた示される。さまざまなLTEプロトコル層の終端点は、基地局(eNB)および移動端末(UE)内に存在する。
【0009】
図3Aは、LTE通信システムの一例のネットワーク・アーキテクチャを示し、LTE通信システムは、送信点として機能するリモートラジオヘッド(RRH)44を有する。このRRH44は、例えば方向性の無線技術またはファイバ・オプティクスを用いて基地局46(eNB)に接続され、一方、図3Bは、LTE通信システムの一例のネットワーク・アーキテクチャを示し、LTE通信システムは、仮想基地局(eNB)のプール50に接続されているリモートラジオヘッド(RRH)48を有する。図3Aおよび図3Bでは、ネットワーク側の実際の送信点(アンテナまたはアンテナアレイ)は、リモートラジオヘッド(RRH)によって表され、リモートラジオヘッド(RRH)は、インタフェース1を用いて基地局(または基地局計算資源のプール)に接続され、インタフェース1は、無線、有線または光インタフェースでもよい。例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)プロトコルが、インタフェース1に用いられてもよい。RRHは、現在の新しい分散基地局の最重要なサブシステムの1つになってきた。リモートラジオヘッドは、基地局のRF回路、アナログデジタル・コンバータ、デジタルアナログ・コンバータ、アップ・コンバータ、ダウン・コンバータおよびアンテナを含む。RRHはまた、動作および管理処理能力および基地局の「残り」に接続する標準化されたインタフェースを有する。RRHは、基地局と比較して、MIMO動作を非常に容易に行い、基地局は、RF回路、A/Dコンバータなどを含み、アナログインタフェースを介してアンテナに接続されている。RRHはまた、基地局の効率を増加し、ギャップカバレッジ問題のためのより容易な物理的な位置を容易にする。
【0010】
図3Aおよび図3Bでは、エアインタフェースのためのプロトコル・スタックは、プロトコル・スタック60、62および64として示される。LTE物理層(PHY)以外のさまざまなLTEプロトコル層の終端点は、基地局(eNB)および移動端末(UE)内に存在する。図2とは対照的に、LTE PHY層の少なくとも一部は、RRH内で終端する。UEの視点から見ると、PHY層に対応するものは、RRH内に位置するが、PHYより上の層に対応するものは、eNB内に位置する。インタフェース1はベースバンド信号の交換のためにあり、一方、インタフェース2は、実際のエアインタフェース(アンテナ対アンテナ)であり、実際のエアインタフェースは、(以前の発明にて説明したような)資源網、変調およびLTE物理層の符号化方式を用いる。
【0011】
図3Aでは、RRHは、現実の物理的な基地局に接続されているが、図3Bでは、RRHは、基地局計算資源のプール(「クラウドRAN」としても知られている)に接続されている。
【0012】
無線通信システム内の「ローカルRCU」の実体の意味がある位置決めが実際の配備シナリオに大きく依存する点に留意されたい。より詳しくは、それは、トポロジーのネットワーク構造およびRRHまたはeNBが送信点(TP)として用いられるか否かという問題に対する回答に依存する。さらに、それは、(図3Aに示すように)現実の物理的なeNBが配備されるのか、または、(図3Bに示すように、例えば、eNB計算資源のプールによって提供される)仮想eNBが用いられるのか、に依存する。
【0013】
本発明の文脈では、eNBが現実(すなわち物理的なeNB)でもよいし、または、仮想eNB(すなわち計算能力のプールによって提供されるeNB計算資源のインスタンス)でもよい点にさらに留意されたい。送信点(TP)は、リモートラジオヘッド(RRH)でもよいし、「完全な」基地局でもよい。
【0014】
図4A図4Cは、本発明のさらなる理解のために、本発明の実施に適している異なる周知のネットワーク・トポロジーの例を表す。送信点(TP)という用語は、RRHまたは現実の物理的なeNB(のアンテナまたはアンテナアレイ)を表してもよい。図4Aは、「バス型」トポロジー・ネットワーク構造の一例を示し、図4Bは、「スター型」トポロジー・ネットワーク構造の一例を示し、図4Cは、「バス型」および「スター型」が混在したトポロジー・ネットワーク構造の一例を示す。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、請求項1に従って、単一周波数ネットワーク内で制御機能を動作する資源制御装置を、第1のノードから第2のノードに転送する方法を提供する。
【0016】
本発明の方法の目的は、RCU機能/RCUコンテクスト情報(SFNクラスタ内の干渉軽減のためのMACスケジューリング態様を含む)を、1つの実体から他の実体にシームレスに交換することを提供することである(対応するSFNクラスタが移動、拡大または縮小するように)。
【0017】
RCU機能を交換するプロセスは、少なくとも1つの候補ノードを選択するステップと、少なくとも1つの候補ノードを起動するステップと、情報を少なくとも1つの候補ノードから要求するステップと、一組の情報を少なくとも1つの候補ノードから受信するステップと、少なくとも1つの候補ノードから受信された一組の情報を評価するステップと、第1のノードによって推定される他の組の情報を評価するステップと、1つの候補ノードを第2のノードとして決定するステップと、RCUコンテクスト情報を、第1のノードから第2のノード(ターゲットノード)に転送するのを開始するステップと、RCUコンテクスト情報を、全体的または部分的に、第1のノードから第2のノード(ターゲットノード)に転送するステップと、第1のノードを停止するステップと、のうちの1つまたは複数を含んでもよい。ここでリストされるステップの順序は、任意に選択されており、すなわち、実生活配備では、ここで記載されているさまざまなステップは、それぞれのシナリオに従って、異なる順序で実行されてもよい。また、ここでリストされるすべてのプロセスステップが、実体間でのRCU機能の交換のために必要なわけではない。
【0018】
一実施形態では、RCU機能の交換は、RCUコンテクスト情報の交換を備えてもよく、他の実施形態では、RCUコンテクスト情報の交換は、RCU機能の交換を備えてもよい。
【0019】
本発明のさらなる態様は、従属請求項に従って提供される。
【0020】
以下、本発明の実施形態が、単に例として、添付の図面を参照して記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】クラスタに分割される単一周波数ネットワークの概略図である。
図2】LTE通信システムの一例のネットワーク・アーキテクチャを示す。
図3A】リモートラジオヘッドを有するLTE通信システムの一例のネットワーク・アーキテクチャを示す。
図3B】リモートラジオヘッドを有するLTE通信システムのさらなる例のネットワーク・アーキテクチャを示す。
図4図4Aは、バス型ネットワーク構造を示し、図4Bは、スター型ネットワーク構造を示し、図4Cは、バス型およびスター型が複合したネットワーク構造を示す。
図5図5Aは、バス型トポロジー・クラスタ内で実施される本発明の一実施形態を示し、図5Bは、スター型トポロジー・クラスタ内で実施される本発明の一実施形態を示す。
図6図6Aは、バス型トポロジー内のローカルRCU間でのRCU機能の転送を示し、図6Bは、スター型トポロジー内のローカルRCU間でのRCU機能の転送を示す。
図7図7Aは、バス型トポロジーを有するSFNクラスタを示し、図7Bは、スター型トポロジーを有するSFNクラスタを示す。
図8】第1のeNBから第2のeNBへの転送を示す。
図9】第1のメッセージ・シーケンス図を示す。
図10】第2のメッセージ・シーケンス図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図5Aは、バス型トポロジーを有するSFNクラスタM内でのRCU機能の転送を示し、RCU機能は、1つのeNB(eNB)から第2のeNB(eNBm+2)に転送される。1つのeNBから他のeNBへの転送では、ローカル資源制御装置RCUの機能もまた転送される。
【0023】
ローカルRCUは、転送前の資源制御装置を意味し、ローカルRCUM*は、転送後の資源制御装置を意味する。同様に、転送前の無線アクセスネットワーク(RAN)とコアネットワーク(CN)との間の基盤インタフェースS1、および、転送後の無線アクセスネットワーク(RAN)とコアネットワーク(CN)との間の基盤インタフェースS1は、変化する。
【0024】
図5Aから、RCU機能が、2つのS1基準点を介して、または、SFNクラスタM内のeNBを接続するバスを介して転送されてもよいことが分かる。
【0025】
図5Bから、RCU機能が、2つのS1基準点を介して、または、SFNクラスタN内のeNBとeNBn+2との間の直接接続を介して転送されてもよいことが分かる。図5Bに示すスター型トポロジーの場合には、スター型トポロジーは、RCU機能の転送が成功した後、新たに形成される必要がある(すなわちeNBn+2がSFNクラスタNのためのRCU機能を保つとき、eNBとeNBn+1との間の直接接続は中断され、eNBn+2とeNBn+1との間の直接接続が確立される必要がありうる)。これは、実際の配備シナリオに依存し、すべての場合において可能なわけではない。
【0026】
本発明はまた、ローカルRCU機能の転送を、第1のSFNクラスタの第1のeNBから第2のSFNクラスタの第2のeNBに提供する(例えば、図6Aに示すようにeNBからeNBに、または、図6Bに示すようにeNBからeNBに)。ローカルRCU/RCUは、転送前の資源制御装置を意味し、ローカルRCU/RCUは、転送後の資源制御装置を意味する。同様に、S1/S1は、転送前の無線アクセスネットワーク(RAN)とコアネットワーク(CN)との間の基盤インタフェースを意味し、S1/S1は、転送後の無線アクセスネットワーク(RAN)とコアネットワーク(CN)との間の基盤インタフェースを意味する。
【0027】
上述した例のように、図6Aから、RCU機能が、2つのS1基準点を介して、または、SFNクラスタLとSFNクラスタMとを接続するバスを介して転送されてもよいことが分かる。
【0028】
図6Bから、RCU機能が、2つのS1基準点を介してのみ転送されてもよいことが分かる。上述した例とは異なり、所定のスター型トポロジーのため、異なるSFNクラスタ間に直接接続は存在しない。
【0029】
図7Aおよび図7Bから、同じSFNクラスタの第1のeNBから第2のeNBへの転送が、RRH配備の性質のため必要ではないということが容易に分かる。
【0030】
任意の所定のSFNクラスタ内のローカルRCU機能をホスト/提供するeNBの能力および/または適合性は、RCU機能の転送が開始される前に知られている必要がある。追加的または代替的に、(例えば、eNBによって提供されるエアインタフェース上の)資源割り当てについての情報、および/または、(例えば、eNBのハードウェア内の)処理負荷、および/または、現在の構成の詳細(例えば、eNBの帯域幅構成)、および/または、(例えば、eNB内の電力節約モードに関連する)ローカル活動状態は、いくつかの配備シナリオでは知られている必要がある。
【0031】
それゆえ、eNBの能力および/または適合性を記載する情報のさまざまな部分は、集合的に資源制御情報と称され、第1の転送前に、RCU機能をトリガする実体に提供される。このデータの提供は、例えば第1のノードによって(すなわち、ローカルRCU機能を特定のクラスタに現在提供しているeNBによって)、または、中央に位置する管理装置(例えばSFNクラスタ管理装置)によって要求または推定されてもよい。
【0032】
本発明のさらに他の態様は、ローカルRCU機能を、第1のSFNクラスタを制御する第1の仮想eNBから、第2のSFNクラスタを制御する第2の仮想eNBに伝播することである(例えば、図8に示すように、eNBからeNBに)。ローカルRCUは、転送前にeNBに割り当てられる資源制御装置を意味し、ローカルRCUは、転送後にeNBに割り当てられる資源制御装置を意味する。このシナリオでは、1つの仮想eNBから他の仮想eNBへのローカルRCU機能のハンドオーバは、「eNBプールの内部動作」であるので、コンテクスト情報の交換のための任意の外部インタフェースを必要としない。
【0033】
図8は、「バス」型トポロジーを有するSFNクラスタMおよび「スター」型トポロジーを有するSFNクラスタNを有する単に一例の配備トポロジーを示す。これは、いずれにせよ制限するものとして理解されるべきではない。他のシナリオでは、両方のSFNクラスタが「バス型」トポロジーを有してもよいし、または、「スター型」トポロジーを有してもよい。また、多数の仮想eNBからなるeNBプールと、多数の物理的なeNBからなるサブシステムと、の間のRCUコンテクスト情報の転送は、明確に本発明の範囲内に存在する。後者は、簡潔さのために本願明細書には示されない。
【0034】
図1に示すように、特定のクラスタに供する(サーブする)任意のローカルRCUは、SFNクラスタ管理装置によって管理される。この管理装置は、(少なくとも1つの)SFNクラスタを定め、このSFNクラスタは、ネットワークに広がり、特定のSFNクラスタに接続されているローカルRCUならびにユーザ/デバイスによって供される。
【0035】
SFNクラスタおよびSFNクラスタによって供されるデバイスの概念は、地理的な位置、実際のUEの移動および/またはUEの予想される軌道ならびに他の態様を考慮し、他の態様は、
○ローカルRCU内の資源の利用可能性および需要
○必要な同期オーバーヘッド、すなわちSFN使用による資源の損失
○クラスタの予想される有効な時間、すなわち予想される保守オーバーヘッド
を含む。
【0036】
いったん確立されたSFNクラスタは、(ローカルおよびグローバルな)ニーズに従って変化する、以下のパラメータを有するダイナミックな構造である。
○SFNクラスタによって供されるUEの数
○SFNクラスタを形成するTP(RRHまたはeNB)
○SFNクラスタに供するように(中央)RCUによって管理される資源
○ローカルRCUの機能を特定のSFNクラスタのために実行する実体
【0037】
このリストとは対照的に、いくつかのパラメータは、中央管理機能と相互作用することなく、ローカルRCUによってローカルに管理される。例は、中央に割り当てられた資源を用いるローカル資源管理およびクラスタのエネルギー効率を増加するための、TP(RRH、eNB)用のローカルパワーアップ/ダウンである。
【0038】
どの実体がローカルRCU機能を実行するのかという決定は、SFNクラスタ管理装置内の中央RCUにおいて行われる。第1に、決定は、利用できる実体の能力に基づき、すなわち、すべての実体が、必要な機能を実行し、良好な性能を確保できる、または、それに適しているというわけではない。第2に、ローカルRCUは、クラスタ内のすべてのTPに対する良好な接続を有するように選択されなければならない、すなわち、転送遅延は、SFNクラスタの同期動作を確実にするのに十分に短く、帯域幅は、すべての関連するUEの需要をサポートするのに十分でなければならない。第3に、問題の配備シナリオに依存して、他の基準、例えば資源割り当て、処理負荷、帯域幅構成の詳細および/または特定ノードの活動状態も同様に考慮されうる。
【0039】
論理的であるが、必須ではない決定は、ローカルRCU機能をSFNクラスタ内の(能力がある)eNBの1つに与えることである。しかしながら、定められるクラスタのダイナミクスのため、ローカルRCU機能を実行する実体は、期間後の最適以下の選択になりえ、最終的に、接続損失または接続品質の減少のため、機能を実行することができない、または、機能を実行するのに適さなくなりうる。また、実体は、不十分な計算資源を被りうるし、または、実体は、他のクラスタに供するのに最適な選択になりうるため、その現在のクラスタに供するのをやめなければならなくなりうる。
【0040】
他の実施形態では、特定ノードは、ソーラパネルによって電力供給されてもよい。この場合、ノードは、例えば、夜間に非活動状態に入ることを強制されると、ローカルRCU機能を実行するのに適さなくなりうる。
【0041】
さらに他の実施形態では、ローカルRCU機能の一部(またはサブセット)のみが、1つの実体(第1のノード)から他の実体(第2のノード)に、第2の(候補)ノードから受信される情報に基づいておよび/または第1のノード自体により推定される情報に基づいて転送される。
【0042】
記載されている理由は、現在の実体と新しく定義される(ターゲット)実体との間の機能転送の必要を示す。転送の最終的な決定は、SFNクラスタ管理装置によって行われるが、転送のためのトリガは、ローカルRCUまたは中央RCUのいずれかから生じてもよい。
【0043】
デバイス内で実行される周知の測定、例えば、レガシーのセルラーネットワークから知られているようなセル間測定(この文脈では、「SFN外の測定」と呼ばれる方が良い)は、RCUが、SFNクラスタに追加されるおよび/またはローカルRCU機能が与えられるTPの利用可能性を引き出すのを助けてもよい。
【0044】
図9は、例示的なメッセージ・シーケンス図を示し、上部において、転送前手順は、ローカルRCUが機能を転送するためのオプションの要求によって示される(破線)。このメッセージは、特定の実体への転送を要求してもよく、特定の実体は、例えば、十分な数のUEにより、非常に良好に受信されると測定されたeNBである。転送は、要求されたターゲット実体なしで要求されてもよく、例えば、RCUと1つまたは複数のTPとの間の接続品質の減少を示す。
【0045】
要求は、クラスタ内のUEから受信される測定またはローカルRCU自体によって行われる測定を含んでもよい。要求は、単一の測定または連続測定および観察から引き出される統合情報を含んでもよい。
【0046】
代替例は、図9に点線で示される。現在のローカルRCUは、1つまたは複数の候補実体、例えば、現在所定のクラスタの一部である近くのeNB(図9に示すように)ならびに現在クラスタの一部でない近くのeNBを直接要求し、クラスタ内のUEによって送信されるUL信号を測定してもよい。この要求に対する他の実体からの回答は、測定結果および現在の能力情報を含むことができ、能力情報とは、その実体がクラスタのRCU機能を引き受けることができるか否かについての情報であり、オプションで、特定の数のUE、最大帯域幅などに限定される。さらなる情報、例えば、現在の資源割り当ておよび/または負荷表示は、さまざまな近くのeNBから受信される応答の一部であり、これらの近くのeNBがRCU機能を実行するのに適しているか否かを決定してもよい。
【0047】
例えば、RCU機能を1つのノードから他のノードに転送すべきか否かの決定は、以下のような特徴に基づいてもよい。
−アップリンク測定(例えば、基地局によってアップリンク・チャネル上で実行される)−ダウンリンク測定(例えば、移動端末によってダウンリンク・チャネル上で実行され、その後報告される)
−ノード能力
−ノード構成の詳細
−活動状態
−無線資源利用
−処理負荷
【0048】
代替的に、RCU機能を転送するための要求が、現在のローカルRCUから受信された後、非常に類似の要求は、SFNクラスタ管理装置(中央管理装置)から行われてもよい。図9のこの代替例では、SFNクラスタ管理装置がさまざまな近くのeNBの能力についての知識を有すると仮定されるので、能力関連部分の情報を、さまざまな近くの候補ノードからSFNクラスタ管理装置(中央管理装置)に交換することを示す必要はない。
【0049】
要求、応答および受信されたフィードバック(例えば、測定および/または位置情報など)に基づいて、SFNクラスタ管理装置(中央管理装置)は、ソースおよびターゲット実体にそれぞれのローカルRCU機能を転送するように命じることによって、機能の転送を開始する。
【0050】
この機能転送によって、クラスタの一部であるTPは、必ずしも変化するわけではない、すなわち、ソースRCUが、例えば、TPとしても実行していたeNBである場合、TP機能は、完全なままであることができ、UEと送受信されたいかなる情報も失わない。これは、図9において「(TP)」と記載されている。
【0051】
クラスタのローカルRCUは、例えば以下のようないくつかの機能を有する。
【0052】
機能A:DLデータをTPに同期転送のために分散すること、すなわち、同期転送を介した分散、または、同期情報、例えば正確な送信タイミングを併用した分散
機能B:異なるTPによって受信されるULデータの結合および/または選択、すなわち、(クラスタのすべてのTPからの)それぞれの受信ノードを選択すること、および、複数のTPによって冗長に受信され、NWに転送される単一のUEからのデータを結合すること
機能C:資源管理、すなわち、SFNクラスタ管理装置(中央管理装置)によってクラスタに割り当てられた利用できる資源を、クラスタ内で供される異なるUEに割り当てること(UEに特定の需要に依存して)
機能D:ローカルTP管理、すなわち、より良好な電力効率およびTPの送信電力の制御のためのTPの起動/停止であり、UL内で受信される電力制御情報を結合し、DLのためのさまざまなTPの電力需要を引き出す
【0053】
ローカルRCU機能の転送は、ソースノードとターゲットノードとの間の上述した機能のシームレスまたはほぼシームレスの転送を意味する。
【0054】
機能A
転送の間および転送後にDLデータ分散を確実に成功させるために、ネットワークは、トラフィックのルーティングについて、新しいローカルRCUを介して知らされることが好ましい。古いルートを介して(ソースのローカルRCUを介して)まだ受信されるすべてのトラフィックは、転送前のようにTPに分散可能である、または、ターゲットのローカルRCUに転送可能である。すべての残りのトラフィックがソースのローカルRCUによって送信された後、ターゲットのローカルRCUを介したトラフィックは、TPに分散されるのみであることが好ましい。従来技術の解決法では(例えば、LTEにおけるeNB間のハンドオーバまたは単一のUEデータルートのためのネットワークノードの類似の変化のために)、ソースノードは、トラフィックをターゲットノードに、UEへの送信のために転送する。最後に転送されたパケットは、終了マーカーを含んでもよく、終了マーカーは、転送された(古い)データの終了を示し、それゆえターゲットノードによる新しいデータ分散を開始する。
【0055】
現在のSFNクラスタ解決法の特別な要求は、データパケットの同期分散である。
○RCUからTPへの分散の性質が同期方法である場合、すなわち、データパケットの分散が、エアインタフェース上のTPによるデータの送信に時間的に結び付けられている場合、分散機能の切り替えは、正確に同期しなければならない。これは、ソースRCUおよびターゲットRCUの両方が、ソースが分散を停止し、ターゲットが分散を開始する時点(共通の時間に基づく)を定めることを必要とし、準備段階は、ターゲットがその時に開始できることを確実にしなければならない。
○RCUからTPへの分散が非同期で行われる場合、すなわち、データパケットの分散が、TPによって送信される各パケットのための正確なタイミング情報を含む場合、切り替え時点は、ソースRCUとターゲットRCUとの間で一致してもよく、両方は、非同期に実行を開始することができ、ターゲットは、切り替え時点後にのみ転送のためのパケットを分散し、ソースRCUは、その時点前にのみ分散する。
○これらの機能の両方は、データ転送が用いられるか否かに関係なく、すなわち、ソースRCUからターゲットRCUに転送する分散機能データの切り替え後にも発生することができる。
【0056】
機能B
ULデータの結合およびTP選択の転送を確実に成功させるために、クラスタのTPは、ローカルRCU変化について知らされなければならない。分散されるデータが存在する限り、ソースが、そのUL機能を継続できるので、TP内のルートをソースRCUからターゲットRCUに切り替えるための要求は、比較的緩和される。防止されなければならない唯一の状況は、1つのTPがそのULデータをソースに送信し、1つのTPが同じデータをターゲットRCUに送信することであり、そのことは、NWへのULデータストリーム内のデータの重複になりうる。ここでの解決法は、DLに類似しており、同期した切り替えまたは(TP内のタイミング問題を緩和するための)例えばソースRCUからターゲットRCUへのデータ転送、および、RCUの1つのみにおける結合である。
【0057】
機能C
資源割り当て機能の転送の成功のために、ターゲットRCUは、SFNクラスタに割り当てられる資源プールを提供されなければならない。これのための最も可能性のある解決法は、中央SFNクラスタ管理装置からの資源の提供である。なぜなら、中央SFNクラスタ管理装置は、全体の資源プール割り当て(SFN間クラスタ干渉態様を含む)の責任を有するからである。代替例は、ソースのローカルRCUからの現在の割り当ての転送である。関連する任意のコンテクスト情報、すなわち、資源需要についてのUEに特定のコンテクスト、申し込みサービス、能力、リンク品質などもまた同様に転送され、ターゲットのローカルRCUがローカル資源割り当てを最適に実行することを可能にしなければならない。
【0058】
実際のデータが関連した資源を介してターゲットのローカルRCUによって分散されるより十分に前もって、現在のDL資源割り当ては、転送されなければならず、ターゲットのローカルRCUが適切な資源をそのDL分散の開始から選択できるのを確実にしなければならない。UL資源割り当ては、ターゲットのローカルRCUによってもまた知られていなければならず、受信データを正しいソースUEにマップしなければならない。ターゲットのローカルRCUは、その後毎回、自身の割り当て戦略に従って、資源プールからのUL資源を割り当てることができる。
【0059】
機能D
ローカルTP管理(および上述したいくつかの機能)の転送は、第1に、クラスタに帰属するTPについての知識を必要とする。知識とは、ターゲットRCUによって必要とされる情報であり、TPの現状、すなわちオンまたはオフであるか、潜在的にUEに特定のTPの関係、すなわち一般的に「オンである」TPが、特定のUEと送受信することを必要とされるかという情報である。クラスタのいくつかのTPは、十分な品質で他のTPから受信するUEへの分散およびそれぞれUEからのUL送信のために「無言(quiet)」にされてもよい。この情報は、ソースのローカルRCUから、または、中央RCUからのいずれかから交換されなければならない(または、ターゲットのローカルRCUへの情報転送が2つの間で分割されるときには両方)。一般的にTP管理は、機能A〜Cの転送需要と比較して、時間および同期要求を緩和している。
【0060】
図10は、メッセージ・シーケンス図において上述した情報の交換を示し、メッセージ・シーケンス図は、情報の交換のための複数の実体間の例のメッセージを用いる。しかしながら、メッセージは、異なる順序で交換されてもよい。また、より多いメッセージが用いられてもよいし、または、より少ないメッセージが用いられてもよい。
【0061】
図10では、ターゲットのローカルRCU(RCU)は、ソースのローカルRCUによって機能転送について知らされる。代替例は、図9に示されており、図9では、ソースおよびターゲットのローカルRCUの両方が、SFNクラスタ管理装置(中央管理装置)によって知らされていた。図10に示された例では、ルーティング情報は、TP(1つのみが示される)およびネットワーク内で基本的に同時に中央管理装置によって更新される。UEとTPとの間のエアインタフェースは、転送によって全く影響されないが、ルーティングが更新される前、ソースのローカルRCUに到着しているULトラフィックは、ターゲットのローカルRCUに転送され、データ重複を防止する。終了マーカーは、データ転送の終了をマークするので、ターゲットのローカルRCUは、DLデータをTPの方に送信開始することができる。メッセージの他のタイミング関係を有する他の例を示すことができ、それゆえ、図10は多数の可能性がある例のうちの単なる1つである。
【0062】
表1は、(図10の上部に示される)「転送コンテクスト」メッセージの内容に含まれてもよい情報要素を示し、情報要素が「必須」Mとみなされるか、または、「オプション」OPとみなされるかを示す。
【0063】
【表1】
【0064】
当業者は、さらなる情報要素が可能であると理解するものである。
【0065】
機能の転送が完了した後、ソースのローカルRCUは、それぞれのSFNクラスタについてすべてのコンテクストを削除することができる。ターゲットのローカルRCUは、SFNクラスタの管理を、資源を割り当てることなどによって開始することができる。
【0066】
ターゲットのローカルRCUは、ソースのローカルRCUを、そのSFNクラスタのための最近のローカルRCUのリスト内に記憶し、UEからの測定がそのように指示する場合、同じローカルRCUに戻って切り替わることを防止することができる。ローカルRCU機能の転送のためのいわゆる「ピンポン効果」の防止は、システムの効率を保証するために重要である。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10