特許第6843896号(P6843896)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6843896-水性点眼点鼻用組成物 図000011
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6843896
(24)【登録日】2021年2月26日
(45)【発行日】2021年3月17日
(54)【発明の名称】水性点眼点鼻用組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/495 20060101AFI20210308BHJP
   A61P 11/02 20060101ALI20210308BHJP
   A61P 27/14 20060101ALI20210308BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20210308BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20210308BHJP
   A61K 47/16 20060101ALI20210308BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20210308BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20210308BHJP
【FI】
   A61K31/495
   A61P11/02
   A61P27/14
   A61P37/08
   A61K9/08
   A61K47/16
   A61K47/26
   A61K47/12
【請求項の数】11
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-567510(P2018-567510)
(86)(22)【出願日】2018年2月9日
(86)【国際出願番号】JP2018004572
(87)【国際公開番号】WO2018147409
(87)【国際公開日】20180816
【審査請求日】2020年3月23日
(31)【優先権主張番号】特願2017-24313(P2017-24313)
(32)【優先日】2017年2月13日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】500152142
【氏名又は名称】日東メディック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100165892
【弁理士】
【氏名又は名称】坂田 啓司
(72)【発明者】
【氏名】小貫 峰男
【審査官】 榎本 佳予子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−168709(JP,A)
【文献】 特開平6−239748(JP,A)
【文献】 特表2012−520882(JP,A)
【文献】 米国特許第6319927(US,B1)
【文献】 特表2008−505949(JP,A)
【文献】 寺師守彦,光学異性体を分離した新医薬品について,鹿児島市医報,2012年,51(8),p.78-79,特にp.78の第1段落、表中のNo.3,URL,http://www.city.kagoshima.med.or.jp/kasiihp/busyo/yakuzaibu/kusurihitokuchi/pdf/H24-08.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00−33/44
A61K 9/00− 9/72
A61K 47/00−47/69
A61P 1/00−43/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レボセチリジンまたはその塩類を有効成分として含み、さらに塩酸ポリヘキサニドを含む水性点眼点鼻用組成物。
【請求項2】
レボセチリジンまたはその塩類の濃度が、レボセチリジンとして0.05〜0.5%(w/v)である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
界面活性剤および/または有機酸塩をさらに含む、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
界面活性剤としてポリソルベート80を含む、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
界面活性剤が0.1〜2.0%(w/v)の濃度である、請求項3または4に記載の組成物。
【請求項6】
有機酸塩としてクエン酸塩を含む、請求項3〜5いずれかに記載の組成物。
【請求項7】
有機酸塩が0.4〜2.5%(w/v)の濃度である、請求項3〜6いずれかに記載の組成物。
【請求項8】
レボセチリジンまたはその塩類をレボセチリジンとして0.05〜0.5%(w/v)、ポリソルベート80を0.1〜2.0%(w/v)、クエン酸塩を0.4〜2.5%(w/v)、エデト酸二ナトリウムを0.001〜0.3%(w/v)および塩酸ポリヘキサニドを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
レボセチリジン塩酸塩をレボセチリジンとして0.05〜0.5%(w/v)、ポリソルベート80を約0.2%(w/v)、クエン酸ナトリウムを約0.75%(w/v)、エデト酸二ナトリウムを約0.018%(w/v)および塩酸ポリヘキサニドを0.00005〜0.0005%(w/v)含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
点眼用の請求項1〜9いずれかに記載の組成物。
【請求項11】
アレルギー疾患の処置のための、請求項1〜10いずれかに記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、レボセチリジンを含む水性点眼点鼻用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
レボセチリジンはラセミ体であるセチリジンのR-エナンチオマーであり、そのヒトヒスタミンH1受容体に対する親和性は、セチリジンの約2倍、セチリジンのS-エナンチオマーであるデキストロセチリジンの約30倍高く、非常に強いヒスタミン受容体拮抗作用を有することが知られている。現在、レボセチリジンは、第2世代の抗ヒスタミン薬の有効成分として、経口剤でアレルギー性鼻炎や皮膚疾患などの治療に用いられている。
【0003】
皮膚疾患は、全身的な症状を伴うことが多く、抗ヒスタミン薬の経口剤は有用である。一方、眼のアレルギーは、眼局所症状に留まり、全身的な症状を伴わない場合も多い。この場合、全身性の副作用が出現するリスクを伴う経口剤による治療よりも点眼剤として眼局所での治療が安全かつ効果的である。鼻のアレルギーの場合も、鼻局所をターゲットとする点鼻剤の需要は高い。
【0004】
一般に、点眼点鼻剤は有効成分の水に対する溶解性と水溶液中の安定性に応じて剤形を決定する。製剤には有効成分以外にも様々な添加剤が配合される。製剤中の各成分は複雑に相互作用しており、有効成分の種類と濃度並びに各添加剤の種類と濃度によって各成分の溶解性、安定性、安全性は影響を受ける。最終的な処方の決定は容易ではない。例えば防腐剤として汎用され、可溶化剤としても機能する塩化ベンザルコニウムは、角膜障害を引き起こすことも知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
レボセチリジンは、特に生理化学的特性の点で非常に不安定であり、経時的に結晶を析出する、刺激性がある、酸化分解しやすいなど、水性製剤としての製剤化が困難な性質を有することが知られている。安定かつ安全なレボセチリジンの点眼点鼻用製剤は未だない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願はレボセチリジンまたはその塩類を有効成分として含む水性点眼点鼻用組成物に関する。本願の一態様は、レボセチリジンまたはその塩類をレボセチリジンとして0.05〜0.5%(w/v)の濃度で含む水性点眼点鼻用組成物に関する。本願の水性点眼点鼻用組成物は界面活性剤および/または有機酸塩をさらに含んでいてもよい。また、塩化ポリヘキサニドを防腐剤として含んでいてもよい。本願の他の態様として、アレルギー疾患の処置のための当該水性点眼点鼻用組成物に関する。なお、本願明細書および請求の範囲において「点眼点鼻用組成物」あるいは「点眼点鼻剤」という場合、点眼用および点鼻用のいずれにも用いられる組成物、点眼のみに用いられる組成物並びに点鼻のみに用いられる組成物のいずれも包含する。
【発明の効果】
【0007】
後述の実施例の結果から明らかな通り、本願処方によって、レボセチリジンの安定かつ安全な水性点眼点鼻用組成物を得ることができ、眼や鼻のアレルギー疾患の治療に点眼点鼻剤として有効である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ヒスタミン誘発アレルギー性結膜炎モデル(モルモット)を用いて本願水性点眼用組成物の効果を確認した、実施例4の結果を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本願で使用するレボセチリジンは、下記化学構造式で示される化合物である。
【化1】
【0010】
本願で使用するレボセチリジンの塩類としては塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩や酢酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩等が挙げられる。
【0011】
本願で使用するレボセチリジンまたはその塩類の組成物中の濃度は、対象とするアレルギーの症状などによっても異なるが、通常レボセチリジン濃度として0.05〜0.5%(w/v)程度、好ましくは0.05〜0.25%(w/v)程度、特に0.05〜0.2%(w/v)程度、例えば約0.05%(w/v)、約0.1%(w/v)、約0.12%(w/v)、約0.15%(w/v)あるいは約0.2%(w/v)とし、例えば成人の患者に用いる場合は、これを1日1〜6回程度、1回量1ないし数滴の点眼または点鼻で投与するのが好ましい。なお、本明細書および請求の範囲において数値について「約」という場合、示された数値の±20%、または±10%もしくは±5%の値まで含むものとする。
【0012】
本願で使用する界面活性剤は、非イオン性界面活性剤が好ましく、たとえば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート80、ポリソルベート60、ポリソルベート40、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレート、ポリソルベート65など)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50およびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60など)が挙げられ、特にポリソルベート80が好ましい。これらの非イオン性界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
【0013】
本願で使用する有機酸塩としては、たとえば、モノカルボン酸塩(酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酪酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩など)、多価カルボン酸塩(フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、マロン酸塩など)、オキシカルボン酸塩(グルコン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩など)、有機スルホン酸塩(メタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、トシル酸塩など)等が挙げられ、特にクエン酸塩が好ましい。クエン酸塩としては、クエン酸ナトリウム水和物が挙げられる。
【0014】
本願で使用する界面活性剤および/または有機酸塩の添加量は、使用する界面活性剤および/または有機酸塩の種類ならびにレボセチリジンの濃度により適宜定めればよい。界面活性剤を配合する場合、水性組成物に対して例えば0.0001〜10%(w/v)、好ましくは0.05〜5.0%(w/v)、特に0.1〜2.0%(w/v)で配合するのが望ましい。ひとつの態様として約0.2%(w/v)のポリソルベート80を配合することが例示される。
【0015】
有機酸塩を配合する場合、水性組成物に対して0.01〜10.0%(w/v)、好ましくは0.1〜5.0%(w/v)、特に0.4〜2.5%(w/v)で配合するのが望ましい。ひとつの態様として、約0.85%(w/v)のクエン酸ナトリウム水和物を配合することが例示される。この場合、水性組成物中のクエン酸ナトリウムの量は約0.75%(w/v)となる。
【0016】
これらの界面活性剤および/または有機酸塩は単独あるいは2種以上を適宜に組み合わせて使用してもよい。
【0017】
本願において、キレート剤を使用してもよい。「キレート剤」とは、金属イオンをキレート化する化合物であれば特に制限はされないが、例えば、エデト酸(エチレンジアミン四酢酸)、エデト酸一ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、エデト酸二カリウム、エデト酸三カリウム、エデト酸四カリウムなどのエデト酸またはその塩、特に、エデト酸二ナトリウム水和物(以下、単に「エデト酸ナトリウム水和物」ともいう)が好ましい。また、これらのキレート剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
【0018】
本願において、キレート剤の組成物中の濃度は、例えば0.0001〜1%(w/v)、好ましくは、0.0005〜0.5%(w/v)、特に0.001〜0.3%(w/v)が好ましい。ひとつの態様として、エデト酸二ナトリウム水和物を約0.02%(w/v)配合することが例示される。この場合、水性組成物中のエデト酸二ナトリウムの量は約0.018%(w/v)となる。
【0019】
本願の組成物のpHは、眼科、耳鼻科製剤に通常使用される範囲内であればよいが、通常4.0〜9.0の範囲、好ましくは5.0〜8.0の範囲、例えば約7.0に調節するのがよく、適宜、塩酸や水酸化ナトリウムなどのpH調節剤を添加することができる。
【0020】
本願において、防腐剤として例えば塩酸ポリヘキサニドなどのポリヘキサメチレンビグアニド誘導体、塩化ポリドロニウムなどの塩化ポリドロニウム誘導体、ポリクオタニウムなどのポリクオタニウム誘導体、クロルヘキシジンなどのクロルヘキシジン誘導体、塩化ベンザルコニウムなどの塩化ベンザルコニウム誘導体、塩化ベンゼトニウムなどの塩化ベンゼトニウム誘導体、クロロブタノール、ソルビン酸などを添加してもよく、特に塩酸ポリヘキサニドが好ましい。防腐剤の水性組成物中の濃度は眼科、耳鼻科分野で許容される範囲であれば特に限定されないが、塩酸ポリヘキサニドの場合、0.000005〜0.002%(w/v)、好ましくは0.00001〜0.001%(w/v)、特に0.00005〜0.0005%(w/v)が例示される。ひとつの態様として、塩酸ポリヘキサニド濃度が計算上約0.000092%(w/v)となる仕込み量で配合することが例示される。この態様において、製造過程のろ過や容器への吸着により、最終的な点眼剤中のポリヘキサニド含有量は約0.00008%(w/v)となる。これらの防腐剤は、1種を単独で、又は2種以上を用いてもよい。
【0021】
本願の組成物は浸透圧比を0.7〜1.3、好ましくは0.9〜1.1、例えば約1となるように調製する。浸透圧比の調整のため等張化剤(塩化カリウム、塩化ナトリウム、グリセリン、ブドウ糖、D-マンニトールなど)を適宜添加してよい。本願の組成物にはまた、粘調化剤(カルボキシビニルポリマー、ポビドン、ポリビニルアルコール、マクロゴール4000、ヒドロキシエチルアルコール、ヒプロメロース、メチルセルロース、グリセリンなど)を適宜添加してもよい。
【0022】
本発明の組成物には、本発明の目的をそこなわない限り、他の薬効成分を適宜配合することもできる。
【0023】
以下に実験例、製剤例を挙げて本願をさらに詳細に説明し、本願の効果を明らかにするが、これらは単なる例示であって、これらにより本願の範囲が限定されるものではない。なお以下の実施例で「%」は全て質量/体積%(w/v)を意味する。
【実施例】
【0024】
実施例1
ヒトの眼刺激性試験
表1に示す処方の点眼液をヒトに点眼し、刺激性を評価した。
【表1】
【0025】
刺激性の評価は、下記のスコアで判断した。
0点:刺激・不快感がない
1点:違和感あり
2点:わずかに刺激あり
3点:痛い
4点:強い刺激がある
結果を表2に示す。
【表2】
【0026】
レボセチリジンの濃度が0.5%程度で添加剤なしでは刺激性が強いが、ポリソルベート80あるいはポビドンを配合することで刺激性が抑制された。レボセチリジンの濃度が0.2%以下では添加剤なしでもある程度刺激性は抑制されるが、ポリソルベート80あるいはポビドンを配合するとさらに改善され、刺激、不快感は見られなかった。
【0027】
実施例2
安定性試験
レボセチリジン塩酸塩1%を含む点眼液に添加剤を無配合のもの、エデト酸ナトリウム水和物あるいはクエン酸ナトリウム水和物を配合したものを使用して、室温4週間後のレボセチリジン塩酸塩の析出の有無をマイクロスコープにて確認した。
結果を表3に示す。
【0028】
【表3】
【0029】
添加剤を配合しない処方とエデト酸ナトリウム水和物を配合した処方で析出が認められたが、クエン酸ナトリウム水和物を配合した処方では析出は認められなかった。
【0030】
実施例3
安定性試験
レボセチリジン0.2%に相当するレボセチリジン塩酸塩を含む点眼液に表4に示す種々の添加剤を配合し、HPLCでレボセチリジン含量とその不純物総量を測定した。なお、不純物総量とはレボセチリジンの分解生成物含量と添加剤由来の不純物を合算した総量とする。
【表4】
【0031】
結果を表5に示す。
【表5】
【0032】
ポビドンおよび/またはマクロゴール4000と塩化ベンザルコニウムを配合した処方5、6および7は、不純物が増加した。
【0033】
実施例4
安定性試験
実施例3の処方3と同じ添加剤を同じ濃度で配合し、レボセチリジン塩酸塩の濃度を変えて安定性試験を実施した。
【表6】
【0034】
結果を表7に示す。
【表7】
【0035】
6か月にわたる加速試験において、どの濃度でも安定であることが示された。
【0036】
製剤例
(処方例1)
【表8】

精製水にレボセチリジン塩酸塩およびそれ以外の上記成分を加え、これらを十分に混合することで上記点眼・点鼻液を調製した。
【0037】
(処方例2)
レボセチリジン塩酸塩を1.19mg、2.38mgあるいは5.94mgに変更する以外は処方例1と同じ処方にて、点眼・点鼻液を3種類調製した。
【0038】
実施例5
薬効評価試験
モルモット結膜にヒスタミンを投与することにより、疑似的なアレルギー性結膜炎モデルを作製し、実施例4の点眼液のうちレボセチリジン0.05%、0.1%及び0.2%に相当するレボセチリジン塩酸塩を含む点眼液の作用について検討した。また、陰性対照としてレボセチリジン塩酸塩を含まないプラセボ、陽性対照としてアレジオン(登録商標)点眼液0.05%(参天製薬)を用いた。各試験検体をヒスタミン投与の6時間前に点眼投与し、100 μg/mLのヒスタミン50 μLを結膜に、10mg/mLの色素(エバンスブルー)1 mL/kgを静脈内に投与した。ヒスタミン投与の30分後において結膜中のエバンスブルー量を測定した。結果を図1に示す。
【0039】
結膜へのエバンスブルーの漏出の程度を炎症の指標として評価したところ、プラセボと比較して、レボセチリジン0.05〜0.2%の濃度で結膜炎抑制作用が認められた。この効果は、市販のアレルギー点眼剤よりも高かった。
本願は以下に関する:
[1]
レボセチリジンまたはその塩類を有効成分として含む水性点眼点鼻用組成物。
[2]
レボセチリジンまたはその塩類の濃度が、レボセチリジンとして0.05〜0.5%(w/v)である、項1に記載の組成物。
[3]
界面活性剤および/または有機酸塩をさらに含む、項1または2に記載の組成物。
[4]
界面活性剤としてポリソルベート80を含む、項3に記載の組成物。
[5]
界面活性剤が0.1〜2.0%(w/v)の濃度である、項3または4に記載の組成物。
[6]
有機酸塩としてクエン酸塩を含む、項3〜5いずれかに記載の組成物。
[7]
有機酸塩が0.4〜2.5%(w/v)の濃度である、項3〜6いずれかに記載の組成物。
[8]
塩酸ポリヘキサニドを防腐剤としてさらに含む、項1〜7いずれかに記載の組成物。
[9]
レボセチリジンまたはその塩類をレボセチリジンとして0.05〜0.5%(w/v)、ポリソルベート80を0.1〜2.0%(w/v)、クエン酸塩を0.4〜2.5%(w/v)、エデト酸二ナトリウムを0.001〜0.3%(w/v)および塩酸ポリヘキサニドを含む、項1に記載の組成物。
[10]
レボセチリジン塩酸塩をレボセチリジンとして0.05〜0.5%(w/v)、ポリソルベート80を約0.2%(w/v)、クエン酸ナトリウムを約0.75%(w/v)、エデト酸二ナトリウムを約0.018%(w/v)および塩酸ポリヘキサニドを0.00005〜0.0005%(w/v)含む、項9に記載の組成物。
[11]
点眼用の項1〜10いずれかに記載の組成物。
[12]
アレルギー疾患の処置のための、項1〜11いずれかに記載の組成物。
図1