(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6843902
(24)【登録日】2021年2月26日
(45)【発行日】2021年3月17日
(54)【発明の名称】誤り率測定装置および誤り率測定方法
(51)【国際特許分類】
H04L 29/14 20060101AFI20210308BHJP
H04L 1/00 20060101ALI20210308BHJP
【FI】
H04L13/00 315A
H04L1/00 C
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-17995(P2019-17995)
(22)【出願日】2019年2月4日
(65)【公開番号】特開2020-127116(P2020-127116A)
(43)【公開日】2020年8月20日
【審査請求日】2019年7月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000572
【氏名又は名称】アンリツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067323
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 教光
(74)【代理人】
【識別番号】100124268
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 典行
(72)【発明者】
【氏名】砂山 諒
(72)【発明者】
【氏名】川口 修
【審査官】
平井 嗣人
(56)【参考文献】
【文献】
特開2017−118188(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/102485(WO,A1)
【文献】
特開平11−149393(JP,A)
【文献】
特開平08−339214(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 29/14
H04L 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイスピードシリアルバスの規格が定める特定パターンを被測定物(W)に入力して該被測定物をパターン信号折り返しのステートに遷移させた状態で既知パターンのテスト信号を入力し、このテスト信号の入力に伴って前記被測定物から受信する入力データのビット誤り率を測定する誤り率測定装置(1)であって、
前記ハイスピードシリアルバスの規格の選択、選択した規格が定める特定パターンのブロック単位の編集を行う際に操作する設定操作部(2)と、
前記設定操作部の操作により前記ハイスピードシリアルバスの規格の中から選択した規格が定める特定パターンを送信順にブロック分けし、各ブロックごとのパターンホールドの有効/無効、信号形式、パターン名称、設定時間または設定回数の一覧をパターン設定画面(5a)に表示する表示部(5)と、
前記設定操作部の操作により前記パターン設定画面の前記ハイスピードシリアルバスの規格の中から選択した規格が定める特定パターンをブロック単位で編集可能なパターン編集画面(5b)に切り替えて表示するように前記表示部を制御する制御部(6)とを備えたことを特徴とする誤り率測定装置。
【請求項2】
前記制御部(6)は、前記パターン設定画面(5a)における前記特定パターンの現在送信中のブロックを識別表示するように前記表示部(5)を制御することを特徴とする請求項1に記載の誤り率測定装置。
【請求項3】
前記設定操作部(2)の操作により各ブロックごとのパターンホールドの有効/無効が設定されたときに、前記パターンホールドが有効に設定されたブロックで前記特定パターンの切り替えを停止することを特徴とする請求項1または2に記載の誤り率測定装置。
【請求項4】
前記パターン編集画面(5b)で編集された特定パターンのデータを保存する記憶部(3)を備え、
前記設定操作部(2)の操作により前記記憶部に保存された特定パターンのデータ一覧を前記表示部(5)に表示し、表示されたデータ一覧から編集したい特定パターンのデータを選択して読み出すことを特徴とする請求項1または2に記載の誤り率測定装置。
【請求項5】
ハイスピードシリアルバスの規格が定める特定パターンを被測定物(W)に入力して該被測定物をパターン信号折り返しのステートに遷移させた状態で既知パターンのテスト信号を入力し、このテスト信号の入力に伴って前記被測定物から受信する入力データのビット誤り率を測定する誤り率測定方法であって、
前記ハイスピードシリアルバスの規格の選択、選択した規格が定める特定パターンのブロック単位の編集を行う際に設定操作部(2)を操作するステップと、
前記設定操作部の操作により前記ハイスピードシリアルバスの規格の中から選択した規格が定める特定パターンを送信順にブロック分けし、各ブロックごとのパターンホールドの有効/無効、信号形式、パターン名称、設定時間または設定回数の一覧をパターン設定画面(5a)に表示するステップと、
前記設定操作部の操作により前記パターン設定画面の前記ハイスピードシリアルバスの規格の中から選択した規格が定める特定パターンをブロック単位で編集可能なパターン編集画面(5b)に切り替えて表示するステップとを含むことを特徴とする誤り率測定方法。
【請求項6】
前記パターン設定画面(5a)における前記特定パターンの現在送信中のブロックを識別表示するステップを含むことを特徴とする請求項5に記載の誤り率測定方法。
【請求項7】
前記設定操作部(2)の操作により各ブロックごとのパターンホールドの有効/無効が設定されたときに、前記パターンホールドが有効に設定されたブロックで前記特定パターンの切り替えを停止するステップを含むことを特徴とする請求項5または6に記載の誤り率測定方法。
【請求項8】
前記パターン編集画面(5b)で編集された特定パターンのデータを記憶部(3)に保存するステップと、
前記設定操作部(2)の操作により前記記憶部に保存された特定パターンのデータ一覧を表示し、表示されたデータ一覧から編集したい特定パターンのデータを選択して読み出すステップとを含むことを特徴とする請求項5または6に記載の誤り率測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被測定物を信号パターン折り返しのステートに遷移させた状態で既知パターンのテスト信号を被測定物に送信し、このテスト信号の送信に伴って被測定物から折り返して受信する入力データのビット誤り率を測定する誤り率測定装置および誤り率測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば下記特許文献1に開示されるように、誤り率測定装置は、固定データを含む既知パターンのテスト信号を被測定物に送信し、このテスト信号の送信に伴って被測定物から折り返して受信した被測定信号と基準となる参照信号とをビット単位で比較してビット誤り率(BER:Bit Error Rate)を測定する装置として従来から知られている。
【0003】
ところで、上述した誤り率測定装置を用いた例えばUSB、PCIeなどのハイスピードシリアルバス(High Speed Serial Bus :以下、HSBとも言う)の規格試験においては、(1)規格に基づいてストレスをかけたパターン信号を発生する→(2)被測定物を規格が定めるパターン信号折り返しのステート(ループバック)に遷移させる→(3)誤り率測定を行う、という手順が必要となる。
【0004】
そして、上記(2)を実現するためには、規格で定められた複数の特定パターンを、信号発生モジュールから数μ秒単位で切り替えながら被測定物に出力し、規格試験で期待された通りのステート遷移をさせる必要がある。
【0005】
このため、従来の誤り率測定装置では、規格で定められた特定パターンを固定された順に、予めユーザーが設定した時間だけ被測定物に送信して被測定物をステート遷移させることにより、上述したステート遷移を実現していた。
【0006】
したがって、従来の誤り率測定装置は、被測定物をステート遷移させるためのパターンの送信順が固定であり、各規格が定めるパターン信号折り返しのステート(ループバック)への遷移手順を完璧に追従できる被測定物のみ誤り率測定を行うことができるものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−274474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、実際の開発初期段階における被測定物は、完全なステート遷移ができないことの方が多い。ところが、従来の誤り率測定装置では、柔軟なパターン順の設定をすることができないため、完全なステート遷移ができない被測定物の誤り率測定を行うことができず、その改善が求められていた。
【0009】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、柔軟なステート遷移が可能な誤り率測定装置および誤り率測定方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係る請求項1に記載された誤り率測定装置は、ハイスピードシリアルバスの規格が定める特定パターンを被測定物Wに入力して該被測定物をパターン信号折り返しのステートに遷移させた状態で既知パターンのテスト信号を入力し、このテスト信号の入力に伴って前記被測定物から受信する入力データのビット誤り率を測定する誤り率測定装置1であって、
前記ハイスピードシリアルバスの規格の選択、選択した規格が定める特定パターンのブロック単位の編集を行う際に操作する設定操作部2と、
前記設定操作部の操作により前記ハイスピードシリアルバスの規格の中から選択した規格が定める特定パターンを送信順にブロック分けし、各ブロックごとのパターンホールドの有効/無効、信号形式、パターン名称、設定時間または設定回数の一覧をパターン設定画面5a
に表示する表示部5と、
前記設定操作部の操作により前記パターン設定画面の前記
ハイスピードシリアルバスの規格の中から選択した規格が定める特定パターンをブロック単位で編集可能なパターン編集画面5bに切り替えて表示するように前記表示部を制御する制御部6とを備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載された誤り率測定装置は、請求項1の誤り率測定装置において、
前記制御部6は、前記パターン設定画面5aにおける前記特定パターンの現在送信中のブロックを識別表示するように前記表示部5を制御することを特徴とする。
請求項3に記載された誤り率測定装置は、請求項1または2の誤り率測定装置において、
前記設定操作部2の操作により各ブロックごとのパターンホールドの有効/無効が設定されたときに、前記パターンホールドが有効に設定されたブロックで前記特定パターンの切り替えを停止することを特徴とする。
請求項4に記載された誤り率測定装置は、請求項1または2の誤り率測定装置において、
前記パターン編集画面5bで編集された特定パターンのデータを保存する記憶部3を備え、
前記設定操作部2の操作により前記記憶部に保存された特定パターンのデータ一覧を前記表示部5に表示し、表示されたデータ一覧から編集したい特定パターンのデータを選択して読み出すことを特徴とする。
【0012】
請求項
5に記載された誤り率測定方法は、ハイスピードシリアルバスの規格が定める特定パターンを被測定物Wに入力して該被測定物をパターン信号折り返しのステートに遷移させた状態で既知パターンのテスト信号を入力し、このテスト信号の入力に伴って前記被測定物から受信する入力データのビット誤り率を測定する誤り率測定方法であって、
前記ハイスピードシリアルバスの規格の選択、選択した規格が定める特定パターンのブロック単位の編集を行う際に設定操作部2を操作するステップと、
前記設定操作部の操作により前記ハイスピードシリアルバスの規格の中から選択した規格が定める特定パターンを送信順にブロック分けし、各ブロックごとのパターンホールドの有効/無効、信号形式、パターン名称、設定時間または設定回数の一覧をパターン設定画面5a
に表示するステップと、
前記設定操作部の操作により前記パターン設定画面の前記
ハイスピードシリアルバスの規格の中から選択した規格が定める特定パターンをブロック単位で編集可能なパターン編集画面5bに切り替えて表示するステップとを含むことを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載された誤り率測定方法は、請求項5の誤り率測定方法において、
前記パターン設定画面5aにおける前記特定パターンの現在送信中のブロックを識別表示するステップを含むことを特徴とする。
請求項7に記載された誤り率測定方法は、請求項5または6の誤り率測定方法において、
前記設定操作部2の操作により各ブロックごとのパターンホールドの有効/無効が設定されたときに、前記パターンホールドが有効に設定されたブロックで前記特定パターンの切り替えを停止するステップを含むことを特徴とする。
請求項8に記載された誤り率測定方法は、請求項5または6の誤り率測定方法において、
前記パターン編集画面5bで編集された特定パターンのデータを記憶部3に保存するステップと、
前記設定操作部2の操作により前記記憶部に保存された特定パターンのデータ一覧
を表示し、表示されたデータ一覧から編集したい特定パターンのデータを選択して読み出すステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、柔軟なステート遷移が可能となり、開発初期段階の被測定物を含め、多種多様な被測定物の誤り率測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明に係る誤り率測定装置の概略構成を示すブロック図である。
【
図2】特定パターンのパターン設定画面の一例を示す図である。
【
図3】特定パターンのパターン編集画面の一例を示す図である。
【
図4】特定パターンの送信中のブロックを識別表示するパターン設定画面の一例を示す図である。
【
図5】本発明に係る誤り率測定装置による特定パターンの編集方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
本発明に係る誤り率測定装置および誤り率測定方法は、例えばUSB、PCIeなどのハイスピードシリアルバス(HSB)の規格試験において、特定パターンにより被測定物を信号パターン折り返しのステート(ループバック)に遷移させた状態で既知パターンのテスト信号を被測定物に送信し、このテスト信号の送信に伴って被測定物から折り返して受信する入力データのビット誤り率を測定するものである。なお、特定パターンは、被測定物を信号パターン折り返しのステート(ループバック)に遷移させるために必要なHSBの規格が定めるシーケンスパターンである。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態の誤り率測定装置1は、設定操作部2、記憶部3、測定部4、表示部5、制御部6を備えて概略構成される。
【0019】
設定操作部2は、ユーザによって操作されるものであり、例えば表示部5の表示画面(
図2のパターン設定画面5a、
図3のパターン編集画面5b)上の各種ソフトキー、カーソルキー、矢印キーの他、装置本体に設けられるキー、スイッチ、ボタンなどで構成される。
【0020】
設定操作部2は、被測定物Wへの特定パターンやテスト信号の送信開始や停止の指示、被測定物Wの誤り率の測定開始や停止の指示、特定パターンの設定や編集などを行う際に操作される。
【0021】
例えば特定パターンの設定を行う際に操作される設定操作部2のソフトキーとしては、
図2のパターン設定画面5aに表示される「Sequence Edit」、「Transmit」、「Manual」のソフトキー2a,2b,2cがある。
図2のパターン設定画面5aでは、「Sequence Edit」のソフトキー2aを押下すると、表示画面が例えば
図3のパターン編集画面5bに切り替わる。また、
図2のパターン設定画面5aの「Transmit」のソフトキー2bを押下すると、設定情報に基づく特定パターンの送信を開始する。さらに、
図2のパターン設定画面5aの「Manual」のソフトキー5cを押下すると、パターンホールドが「Manual」に設定されたブロックの次のブロックのパターンの出力を開始する。
【0022】
また、特定パターンの編集を行う際に操作される設定操作部2のソフトキーとしては、
図3のパターン編集画面5bに表示される「Save」、「Load」、「Add」、「Delete」、「Copy」、「Cut」、「Paste」、「Clear All」、「OK」、「Cancel」のソフトキー2d,2e,2f,2g,2h,2i,2j,2k,2l,2mがある。そして、これらソフトキー2d〜2mの操作により、HSBの規格(PCIe Gen1,2,3,4、USB3.1 Gen1,2)の選択、選択した規格が定める特定パターンのブロック(#0〜#6)単位の編集、記憶部3への特定パターンの設定情報の保存、記憶部3に保存された特定パターンの設定情報の読み出しなどが行える。
【0023】
なお、図示の例では、表示部5の表示画面上のソフトキーを設定操作部2の一部として構成しているが、誤り率測定装置1とは別体に設けられる外部入力装置を設定操作部2として用いることもできる。
【0024】
記憶部3は、パターン設定画面5aの設定情報やパターン編集画面5bの編集情報に基づく特定パターンの各種情報(HSBの規格が定める特定パターンの種類、送信順、送信時間、送信回数などの情報)、既知のテスト信号の情報、被測定物Wの誤り率の測定条件や測定結果に関する各種情報を記憶する。
【0025】
測定部4は、パターン発生部4aとエラー検出部4bを備え、設定操作部2の操作情報や記憶部3の記憶情報に基づく制御部6の制御により被測定物WのHSBの規格試験を含む各種測定を行う。
【0026】
パターン発生部4aは、パターン設定画面5aで設定された設定情報(パターン編集画面5bでの編集を反映した情報)に基づく特定パターン、被測定物Wの各種測定を行うための既知パターンのテスト信号を発生する。
【0027】
エラー検出部4bは、パターン発生部4aにて発生した特定パターンにより被測定物Wを信号パターン折り返しのステート(ループバック)に遷移させた状態でパターン発生部4aからのテスト信号の送信に伴って被測定物Wから折り返される入力データのエラーを検出し、被測定物WのHSBの規格試験を含む各種測定を行う。
【0028】
表示部5は、例えば装置本体に装備された液晶表示器などで構成される。表示部5は、制御部6の制御により、被測定物Wをパターン信号折り返しのステート(ループバック)の遷移させるための特定パターンの設定を行うパターン設定画面5aや特定パターンの編集を行うパターン編集画面5bを表示画面上に表示したり、被測定物Wへのテスト信号の送信に伴って被測定物Wから折り返される入力データのエラーの検出に基づく各種測定の結果を表示する。
【0029】
ここで、
図2に示すように、パターン設定画面5aは、HSBの複数の規格(PCIe Gen1,2,3,4、USB3.1 Gen1,2)の中から選択した規格が定める特定パターンをブロック分けして表示する。さらに説明すると、
図2のパターン設定画面5aでは、USB Gen1による特定パターンが送信順の#0,#1,#2,#3,#4,#5,#6(Block No.)の7つのブロックに分けられ、各ブロックごとのパターンホールドの有効/無効(Pattern Hold)、信号形式(Type)、パターン名称(Pattern)、設定時間または設定回数(Time/Num、Unit)を一覧表示する。
【0030】
なお、初期時には、HSBの所定の規格(例えばUSB Gen1)が定める特定パターンのプリセットデータがパターン設定画面5aに表示される。特定パターンのプリセットデータは、規格に準拠して被測定物Wを信号パターン折り返しステート(ループバック)に遷移させるステート遷移用のシーケンスデータである。また、2回目以降は、前回終了時の特定パターンのデータがパターン設定画面5aに表示される。
【0031】
また、
図3に示すように、パターン編集画面5bは、
図2のパターン設定画面5aに表示された特定パターンの一覧をブロック単位で編集可能に表示する。
【0032】
なお、
図3のパターン編集画面5bにおいて、ブロックを有効にする場合には、チェックボックスをクリックすると、レ点のチェックが入力される。また、
図3のパターン編集画面5bのパターンホールド(Pattern Hold)は、「Manual」を選択すると有効であり、特定パターンの切り替えが一度そのブロックで停止する。
【0033】
制御部6は、設定操作部2の操作情報や記憶部3の記憶情報に基づいて測定部4を制御して被測定物Wの各種測定を行うために各部を統括制御するもので、特定パターンの設定や編集を行う際に表示部5を制御する表示制御手段6aを含む。
【0034】
さらに説明すると、表示制御手段6aは、被測定物Wをパターン信号折り返しのステート(ループバック)の遷移させるための特定パターンの設定を行うときに、
図2のパターン設定画面5aを表示するように表示部5を制御する。
【0035】
また、表示制御手段6aは、
図2のパターン設定画面5aの「Sequence Edit」のソフトキー2aが押下されると、
図3のパターン編集画面5bを表示するように表示部5を制御する。
【0036】
さらに、表示制御手段6aは、特定パターンの送信中に、
図4のパターン設定画面5aにおける特定パターンの現在送信中のブロックを識別表示するように表示部5を制御する。具体的には、現在送信中のブロックの設定領域をバックライトで強調表示する。
図4は斜線で示すブロック#2の設定領域がバックライトで強調表示され、ブロック#2が現在送信中のブロックであることを強調表示する。これにより、特定パターンの現在送信中のブロックを一目で確認することができる。
【0037】
なお、上述した現在送信中のブロックの識別表示は、
図4に示すようなブロックの設定領域全体をバックライトで強調表示するものに限定されず、ブロックの設定領域の一部(例えばBlock No.のみ)を強調表示したり、文字の色を変えるなど、他のブロックと識別できる表示形態であればよい。
【0038】
また、表示制御手段6aは、特に図示はしないが、被測定物Wの測定結果を表示するためのソフトキーが押下されると、エラー検出部4bの検出結果に基づく被測定物Wの測定結果画面を表示するように表示部5を制御する。
【0039】
次に、上記のように構成される誤り率測定装置1による特定パターンの編集方法について
図5を参照しながら説明する。
【0040】
特定パターンを編集する場合には、
図2のパターン設定画面5aを表示する(ST1)。初期時には、HSBの所定の規格(例えばUSB Gen1)が定める特定パターンのプリセットデータがパターン設定画面5aに表示される。また、2回目以降であれば、前回終了時の特定パターンのデータがパターン設定画面5aに表示される。
【0041】
そして、このパターン設定画面5aの「Sequence Edit」のソフトキー2aを押下すると、
図2のパターン設定画面5aのプリセットデータまたは前回終了時の特定パターンのデータに基づく
図3のパターン編集画面5bに切り替わる(ST2)。
【0042】
次に、パターン編集画面5bにおいて、プルダウンメニューとして表示されるHSBの複数の規格(PCIe Gen1,2,3,4、USB3.1 Gen1,2)の中から1つの規格を選択すると(ST3)、選択した規格に基づくパターン編集画面5bが表示される(ST4)。例えばプルダウンメニューから「USB Gen1」を選択すると、
図3のパターン編集画面5bが表示される。
【0043】
そして、パターン編集画面5bにおいて、「Add」、「Delete」、「Copy」、「Cut」、「Paste」、「Clear All」、「OK」、「Cancel」のソフトキー2f,2g,2h,2i,2j,2k,2l,2mを適宜操作し、選択した規格(例えばUSB Gen1)が定める特定パターンのブロック(#0〜#6)単位で自由に編集を行う(ST5)。
【0044】
なお、上述した特定パターンのブロック単位の編集を終えて「Save」のソフトキー2dを押下すると、パターン編集画面5bで編集された特定パターンのデータが記憶部3に保存される。
【0045】
また、上述した特定パターンの編集において、「Load」のソフトキー2eを押下して記憶部3に保存された特定パターンのデータ一覧(不図示)を表示させ、このデータ一覧から編集したい特定パターンのデータを選択して読み出すこともできる。
【0046】
そして、HSBの規格試験を行う場合には、
図2のパターン設定画面5aの「Transmit」のソフトキー2bを押下すると、制御部6の制御により、パターン発生部4aがパターン設定画面5aに設定された特定パターン(#0〜#6)を被測定物Wに送信する。この特定パターンの送信中には、
図4の斜線で示すように、特定パターンの現在送信中のブロックを識別表示する。そして、この特定パターンにより被測定物Wが信号パターン折り返しのステートに遷移すると、制御部6の制御により、パターン発生部4aが既知パターンのテスト信号を被測定物Wに送信すると、エラー検出部4bが被測定物Wから折り返される入力データのエラーを検出し、被測定物WのHSBの規格試験を含む各種測定を行う。
【0047】
このように、本実施の形態では、HSBの規格が定める特定パターンの種類、送信順、送信時間、送信回数などをユーザーが自由に設定して送信することができる。これにより、完全なステート遷移ができない被測定物であっても、誤り率測定を行うことが可能となり、開発初期段階の被測定物を含め、多種多様な被測定物の誤り率測定を行うことができる。
【0048】
以上、本発明に係る誤り率測定装置および誤り率測定方法の最良の形態について説明したが、この形態による記述および図面により本発明が限定されることはない。すなわち、この形態に基づいて当業者等によりなされる他の形態、実施例および運用技術などはすべて本発明の範疇に含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0049】
1 誤り率測定装置
2 設定操作部
2a〜2m ソフトキー
3 記憶部
4 測定部
4a パターン発生部
4b エラー検出部
5 表示部
6 制御部
W 被測定物(DUT)