(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
表示機を用いる作業支援システムの一例として、ピッキング作業の支援システムがある。ピッキング作業では、棚などの貯蔵庫に様々な物品を蓄積し、これらの物品の中から作業対象となる任意の物品を作業者が選択的に取り出す。このとき、作業者が間違えないように、表示機によって作業対象となる物品を視覚的に示すことができる。例えば、それぞれの物品に対応するように配置された表示機を、これらの表示機と同一の通信網に接続されたホストコントローラが遠隔操作することによって、取り出すべき物品を作業者に表示によって指示することができる。このようなピッキング作業を支援するシステムは、例えば、生産ライン、物流拠点などで広く使用されている。
【0003】
このような作業支援システムでは、ピッキングの対象として用意される物品の種類と同数またはそれ以上の表示機が、同一の通信網に接続された状態で同時に動作する。それぞれの表示機には識別情報が付与されている。ホストコントローラは、この識別情報を用いて特定の表示機に選択的に指示を送信することができる。また、それぞれの表示機は、ホストコントローラに向けて送信する情報に自身の識別情報を含めることで、その情報の送信元をホストコントローラに示すことができる。なお、この識別情報は、事実上、その表示機に対応する物品の種類にも対応付けられている場合がある。
【0004】
表示機の識別情報は、例えば、表示機に設けられたディップスイッチの状態として、変更可能に設定されていてもよい。また、表示機の識別情報は、表示機に内蔵された記憶装置に、変更可能に記憶されていてもよい。さらに、表示機の識別情報は、表示機の表面に貼り付けられたシールなどに記載されていてもよい。
【0005】
表示機には、故障、破損などが発生する可能性があり、そのような場合には別の表示機との交換が行われる。表示機の交換時において、交換先の表示機は、交換元の表示機と同じ識別情報を継承することが好ましい。しかし、表示機の間で識別情報を継承する作業は煩雑であり、困難を伴う場合がある。
【0006】
例えば、識別情報がディップスイッチに設定されている場合には、交換元の表示機のディップスイッチの状態を正確に把握し、かつ、交換先の表示機のディップスイッチの状態を正確に設定する必要がある。また、識別情報が記憶装置に記憶されている場合には、故障または破損している交換元の表示機からその識別情報を電気的に読み出せるとは限らない。さらに、識別情報がシールなどに記載されている場合には、シールの汚損や破損により識別情報が読みにくい場合、または読めなくなっている場合が考えられる。
【0007】
上記に関連して、特許文献1(特許第6180121号公報)には、表示装置の発明が開示されている。この表示装置は、外部の表示コントローラから無線または有線で送信される情報を表示することが可能であり、例えば、作業支援システムなどに適用可能である。この表示機は、ピッキング棚が有するラックの前面の水平フレームに複数の表示装置が取り付けられるように構成されている。水平フレームは、複数の表示装置を支持する一方で、これら複数の表示装置への電気的接続も行う。同一の水平フレームには複数の表示装置が取り付け可能であるが、任意の表示装置を個別に着脱することも可能である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
添付図面を参照して、本発明による作業支援システム、表示機、端末および作業支援方法を実施するための形態を以下に説明する。
【0015】
(第1の実施形態)
図1を参照して、一実施形態による作業支援システム1の一構成例について説明する。
図1は、一実施形態による作業支援システム1の一構成例を示すブロック回路図である。
【0016】
図1の作業支援システム1は、ホストコントローラ10と、通信網20と、表示機30A、30Bおよび30Cと、端末40とを備える。
図1の例では、表示機30A、30Bおよび30Cの総数は3であるが、これはあくまでも一例にすぎず、本実施形態を限定しない。以降、表示機30A、30Bおよび30Cを区別しない場合には、これらを単に表示機30とも記す。
【0017】
ホストコントローラ10は、通信網20に接続されている。表示機30は、通信網20に着脱可能に構成されている。
図1の例では、表示機30のうち、一部の表示機30Aおよび30Bは通信網20に接続されており、残る表示機30Cは通信網20に接続されていない。端末40は、表示機30との間でNFC(Near Field Communication:近距離無線通信)による通信が可能であり、かつ、所定のプログラムを実行することが可能である任意の情報端末であって、例えばスマートフォン端末やタブレット端末などであってもよい。なお、一般的に、1つの端末40と同時にNFCで通信できる表示機30は、いずれか1つである。
【0018】
図2を参照して、一実施形態による表示機30の一構成例について説明する。
図2は、一実施形態による表示機30の一構成例を示すブロック回路図である。
【0019】
図2の表示機30は、バス31と、接続インタフェース32と、演算装置33と、記憶装置34と、出力装置35と、入力装置36と、近距離無線通信用アンテナ37と、非接触受電部38と、NFC装置39とを備える。NFC装置39は、バス391と、インタフェース392と、演算装置393と、記憶装置394とを備える。
【0020】
バス31は、接続インタフェース32、演算装置33、記憶装置34、出力装置35、入力装置36、近距離無線通信用アンテナ37、非接触受電部38およびNFC装置39に接続されている。言い換えれば、接続インタフェース32、演算装置33、記憶装置34、出力装置35、入力装置36、近距離無線通信用アンテナ37、非接触受電部38およびNFC装置39は、バス31を介して相互に通信可能に接続されている。接続インタフェース32は、外部の通信網20などに接続可能に構成されている。近距離無線通信用アンテナ37および非接触受電部38は、外部の端末40などに接続可能に構成されている。
【0021】
バス391は、インタフェース392、演算装置393および記憶装置394に接続されている。言い換えれば、インタフェース392、演算装置393および記憶装置394は、バス391を介して相互に通信可能に接続されている。
【0022】
図3を参照して、一実施形態による端末40の一構成例について説明する。
図3は、一実施形態による端末40の一構成例を示すブロック回路図である。
【0023】
図3の端末40は、バス41と、インタフェース42と、演算装置43と、記憶装置44と、出力装置45と、入力装置46と、近距離無線通信用アンテナ47と、非接触給電部48とを備える。
【0024】
バス41は、インタフェース42、演算装置43、記憶装置44、出力装置45、入力装置46、近距離無線通信用アンテナ47および非接触給電部48に接続されている。言い換えれば、インタフェース42、演算装置43、記憶装置44、出力装置45、入力装置46、近距離無線通信用アンテナ47および非接触給電部48は、バス41を介して相互に通信可能に接続されている。近距離無線通信用アンテナ47および非接触給電部48は、外部の表示機30などに接続可能に構成されている。
【0025】
図1、
図2および
図3に示した構成要素のそれぞれの動作について説明する。
図1のホストコントローラ10は、表示機30に向けた指示を表す信号を生成し、通信網20を介してこの信号を送信する。ホストコントローラ10は、図示しない他のコンピュータなどの制御下で動作してもよい。このとき、信号が表す指示の内容は、特定の表示機30に向けたものであってもよい。そして、この特定の表示機30に向けて送信された信号は、通信網20に接続された全ての表示機30によって受信されてもよい。それぞれの表示機30は、受信した信号が表す指示の内容が自身に向けられているかどうかを判定し、自身に向けられている指示についてはこれに従い、自身以外の表示機30に向けられている指示についてはこれを無視してもよい。
【0026】
それぞれの表示機30には、他の表示機30と区別するための識別情報が付与されている。この識別情報は、例えば、表示機30が備えるNFC装置39の記憶装置394に記憶されていてもよい。ホストコントローラ10が送信する信号が表す指示には、対象となる表示機30に付与された識別情報が含まれている。表示機30は、受信した信号に含まれる識別情報が自身の識別情報に一致する場合にはこの信号が表す指示に従い、その他の場合には指示を無視することができる。
【0027】
図1の通信網20は、ホストコントローラ10および表示機30の間で行われる通信を仲介する。通信網20は、さらに、表示機30を物理的に支持するように構成されていても良い。通信網20は、例えば、有線通信を実現するために2本の通信線を備えていてもよい。この場合、複数の表示機30は、通信網20が備える2本の通信線の間に、電気的に並列に接続されていてもよい。さらに、通信網20は、電気的に接続されている表示機30に、表示機30が動作するための電力を供給してもよい。
【0028】
別の例として、通信網20は、無線通信を実現するためにアンテナを備えていてもよい。この場合、表示機30は、動作するための電力を図示しない電源によって供給されてもよい。
【0029】
図1の表示機30は、
図2の接続インタフェース32を介して通信網20に電気的に接続されている。接続インタフェース32は、通信網20との間で物理的に接続できるように構成されていてもよい。
【0030】
表示機30は、例えば、
図2の記憶装置34に記憶されている任意のプログラムを、
図2の演算装置33が実行することによって所定の動作を行うコンピュータとして構成されていてもよい。演算装置33は、通信網20を介してホストコントローラ10から受信した信号に含まれる識別情報を、記憶装置394に記憶されている識別情報と比較することによって、この信号が表す指示に従うかどうかを決定してもよい。この指示の内容は、例えば、出力装置35を用いて所定の情報を視覚的に出力する動作であってもよい。
【0031】
図2の出力装置35は、作業者に向けて何らかの視覚情報を出力するように構成されており、例えば、数値を表示する表示装置および発光するライトを備えていてもよい。表示機30は、ホストコントローラ10から受信した指示に従って、出力装置35としてのライトを発光させ、また、表示装置に指示された数値を表示する。こうすることで、作業者は、複数の表示機30の中からライトが発行している表示機30に注目することができる。また、作業者は、この表示機30に対応する物品を、この表示機30の表示装置に表示された数値に対応する個数だけ取り出す作業を行うことができる。
【0032】
図2の入力装置36は、例えば、押しボタン式のスイッチを備えていてもよい。作業者は、物品の取り出し作業を完了したことを示すために、入力装置36を操作する。表示機30は、入力装置36が操作されると、出力装置35による視覚情報の出力を終了し、例えばライトを消灯し、例えば表示装置の表示を初期化し、ホストコントローラ10に向けて指示を完了したことを示す信号を送信する。
【0033】
以上に説明した一連の動作によって、本実施形態による作業支援システム1は、表示機30を介して作業者に所定の作業を指示し、また、表示機30を介して作業の結果を受け取ることができる。
【0034】
次に、
図4を参照して、表示機30を交換する動作について説明する。ここでは、一例として、通信網20に接続されている表示機30Bが故障または破損したためこれを別の表示機30Cに交換する場合について説明する。このような場合には、交換元となる表示機30Bが記憶しているデータの全てまたは一部を端末40で読み出し、読み出したデータを交換先となる表示機30Cに設定することで、表示機30Cは表示機30Bとして動作することが可能となる。言い換えれば、端末40を介して交換元となる表示機30Bのデータを交換先となる表示機30Cに継承する。継承されるデータには、少なくとも、ホストコントローラ10が表示機30を識別するための識別情報が含まれる。
【0035】
図4は、一実施形態による作業支援方法の一構成例を示すシーケンス図である。
図4のシーケンス図は、表示機30B、端末40および表示機30Cの間で行われる近距離無線通信に含まれる第1ステップS01〜第5ステップS05を示している。
【0036】
図4の各ステップのうち、第1ステップS01〜第3ステップS03は、端末40および表示機30Bの間で行われる第1動作を示す。第1動作では、交換元となる表示機30Bが記憶しているデータの全てまたは一部を端末40が読み出す。
【0037】
残る第4ステップS04および第5ステップS05は、端末40および別の表示機30Cの間で行われる第2動作を示す。第2動作では、読み出されたデータが交換先となる表示機30Cに記憶される。
【0038】
第1動作が開始すると、第1ステップS01が実行される。第1ステップS01では、端末40が表示機30Bに識別情報を要求する。具体的には、まず、作業者などの操作によって端末40が第1動作状態になり、表示機30Bとの間で近距離無線通信を開始する。第1動作状態は、言い換えれば、端末40が表示機30からデータを読み出す動作モードである。このとき、端末40の非接触給電部48から表示機30Bの非接触受電部38に向けて非接触給電が行われて、この非接触給電によって表示機30Bの少なくともNFC装置39が起動する。ここで、端末40の非接触給電部48は、端末40の近距離無線通信用アンテナ47と一体化されていてもよい。また、表示機30の非接触受電部38は、表示機30の近距離無線通信用アンテナ37と一体化されていてもよい。なお、表示機30BのNFC装置39は、接続インタフェース32を介して通信網20から給電されてもよい。次に、端末40および表示機30Bが近距離無線通信によって接続されると、端末40が表示機30Bに識別情報またはこれを含むデータの送信を要求する。この要求を表す信号は、近距離無線通信を介して、表示機30Bによって受信される。第1ステップS01の次には、第2ステップS02が実行される。
【0039】
第2ステップS02では、表示機30Bが識別情報を端末40に向けて送信する。具体的には、まず、端末40からの要求に応じて表示機30BのNFC装置39の演算装置393が記憶装置394から識別情報を含むデータを読み出す。次に、演算装置393は読み出したデータを近距離無線通信によって端末40に向けて送信する。次に、送信されたデータを端末40の演算装置43が近距離無線通信によって受信する。第2ステップS02の次には、第3ステップS03が実行される。
【0040】
第3ステップS03では、端末40が、受信した識別情報を含むデータを、記憶装置44に記憶する。第3ステップS03が完了すると、第1動作も完了する。
【0041】
このとき、端末40から表示機30Bへの非接触給電も終了してよい。この非接触給電は、作業者が端末40を表示機30Bから引き離すことによって自動的に終了してもよい。
【0042】
さらに、端末40は、第1動作状態から第2動作状態に移行する。この移行は、自動的に行われてもよいし、作業者による入力装置46への操作に応じて行われてもよい。言い換えれば、端末40の第1動作状態とは、端末40の記憶装置44が表示機30の識別情報を含むデータを記憶するための準備ができている状態である。また、端末40の第2動作状態とは、端末40の記憶装置44に表示機30の識別情報を含むデータが記憶されており、このデータを別の表示機30に送信するための準備ができている状態である。言い換えれば、第2動作状態とは、端末40が表示機30にデータを書き込む動作モードである。
【0043】
端末40は、作業者が第1動作状態および第2動作状態を区別できるように、出力装置45によって視覚的な表示を行うことが好ましい。例えば、出力装置45はライトを備えていて、演算装置43はこのライトが第1動作状態においては消灯し、第2動作状態においては点灯するような制御を行ってもよい。また、出力装置45は、記憶装置44に記憶されている識別情報および/またはデータの内容の全てまたは一部を表示可能なディスプレイを備えていてもよい。
【0044】
第2動作が開始すると、第4ステップS04が実行される。第4ステップS04では、端末40が、交換元となる表示機30Bの識別情報を、交換先となる表示機30Cに向けて送信する。具体的には、まず、第2動作状態の端末40が、表示機30Cとの間で近距離無線通信を開始する。このとき、端末40の非接触給電部48から表示機30Cの非接触受電部38に向けて非接触給電が行われて、この非接触給電によって表示機30Cの少なくともNFC装置39が起動する。なお、表示機30CのNFC装置39は、接続インタフェース32を介して通信網20から給電されてもよい。次に、端末40および表示機30Cが近距離無線通信によって接続されると、端末40の演算装置43が、記憶装置44に記憶されている表示機30Bの識別情報を含むデータを読み出し、このデータを表示機30Cに向けて近接無線通信によって送信する。次に、表示機30Cはこのデータを近接無線通信によって受信する。第4ステップS04の次には、第5ステップS05が実行される。
【0045】
第5ステップS05では、交換元となる表示機30Bの識別情報を、交換先となる表示機30Cに設定する。具体的には、表示機30Cの演算装置33が、受信したデータを記憶装置34に記憶する。
【0046】
ここで、演算装置33は、受信したデータに含まれる識別情報を、ホストコントローラ10が表示機30Cを識別するための識別情報として設定する。その後、通信網20に接続されることによって、表示機30Cは、表示機30Bとして動作することができる。このとき、通信網20には、表示機30Bがもはや接続されておらず、または、接続されていても識別情報が削除されていることが好ましい。つまり、交換元としての表示機30Bの識別情報が設定された交換先としての表示機30Cを通信網20に接続したときにホストコントローラ10が混乱しないように、同じ識別情報が設定された複数の表示機30を通信網20に同時に接続しないことが好ましい。
【0047】
なお、交換先としての表示機30Cに、交換元としての表示機30Bの識別情報が設定されたことを示す信号を、表示機30Cが端末40に送信してもよい。このような信号を受信した端末40の演算装置43は、記憶装置44に記憶されているデータを削除してもよい。
【0048】
第5ステップS05が終了すると、第2動作も終了し、
図4のシーケンス図も終了する。
【0049】
以上、故障または破損した表示機30Bの識別情報を、端末40を介したNFCによって別の表示機30Cに継承する動作に注目して説明した。ここで、仮に表示機30Bが表示機30としての動作を実現できない程に故障または破損していたとしても、内蔵されているNFC装置39だけでも非接触給電によって動作し、かつ、端末40との間で近距離無線通信が可能でさえあれば、表示機30Bの識別情報および/またはその他のデータを読み出すことが可能であることに注目されたい。また、識別情報および/またはその他のデータの読み出しおよび書き込みが、NFC技術によって容易かつ瞬時に行われることにも注目されたい。本実施形態による表示機30に近距離無線通信を行うための構成を採用した結果、ハンディサイズの端末40などで設定情報の読み込みが可能となったため、従来技術による表示機では煩雑だった故障時の交換などのメンテナンスが容易になった。また、NFC装置39を内蔵した表示機30および端末40を導入するにあたって、従来のホストコントローラ10および通信網20はそのまま流用することも可能である。
【0050】
さらに、本実施形態による副次的効果の観点では、表示機30の間で継承するデータとして、識別情報以外のありとあらゆる情報を含めることも可能である。例えば、継承データには、表示機30の使用状況、寿命解析などに係る情報が含まれてもよい。または、継承データには、表示機30に対応付けられる各種の物品に係る情報が含まれてもよい。
【0051】
表示機30の使用状況、寿命解析などに係る情報について説明する。例えば、表示機30の使用が始まった日時、別の表示機30に交換された日時、入力装置36が作業者による操作を受け付けた回数などが記録され、記憶装置394のデータとして記憶され、交換先の表示機30に継承されてもよい。これらの情報は、表示機30が故障または破損した場合にも端末40を介して読み出せるので、その原因や対策についての解析、検討などを容易にすることができる。
【0052】
表示機30に対応付けられる各種の物品に係る情報について説明する。例えば、物品の品番、製造年月日、製造ロット番号、ホストコントローラ10によってピッキングなどの作業が指示された個数の合計などが記録され、記憶装置394のデータとして記憶され、交換先の表示機30に継承されてもよい。これらの情報は、棚卸などにおける物品の在庫数の管理を容易にすることができる。また、これらの情報は、物品を組立てて製造された最終的な製品に係る生産時のトレーサビリティーの確保を容易にすることができる。
【0053】
(第2実施形態)
(ユーザ端末を使用すること)
第1実施形態では、表示機30の間で継承するデータに、表示機30の識別情報が含まれ、また、表示機30の使用状況に係る情報、表示機30に対応付けられる各種の物品に係る情報なども含まれることについて説明した。本実施形態では、さらに、作業支援システム1を用いて作業する作業者のユーザデータも表示機30に記憶し、別の表示機30に継承することが可能であることについて説明する。
【0054】
本実施形態による作業支援システム1の一構成例について説明する。
【0055】
本実施形態による作業支援システム1は、ホストコントローラ10と、通信網20と、表示機30A、30Bと、ユーザ端末とを備えている。言い換えれば、本実施形態による作業支援システム1は、
図1の作業支援システム1から端末40を省略し、ユーザ端末を追加したものに等しい。ただし、本実施形態でも、
図1に示した第1実施形態の場合と同様に、表示機30の総数に制限は無く、また、端末40は本実施形態でも使用可能である。言い換えれば、本実施形態による作業支援システム1は、第1実施形態による作業支援システム1にユーザ端末を追加したものに等しい。
【0056】
本実施形態によるユーザ端末の一構成例について説明する。
【0057】
本実施形態によるユーザ端末は、
図3に示した第1実施形態による端末40と同様に構成されている。つまり、本実施形態によるユーザ端末は、バス、インタフェース、演算装置、記憶装置、出力装置、入力装置、近距離無線通信用アンテナおよび非接触給電部を備えている。
【0058】
作業者は、ユーザ端末を、ユーザ端末の近距離無線通信用アンテナが、作業者が表示機30の入力装置36を操作するときに自然と表示機30の近距離無線通信用アンテナ37に接近するように装着することが好ましい。一例として、ユーザ端末の近距離無線通信用アンテナは、作業者が指に装着する指輪の形状を有していてもよい。また、この例において、ユーザ端末の近距離無線通信用アンテナ以外の構成要素は、指輪状の近距離無線通信用アンテナに有線接続された別の筐体に含まれて、作業者の衣服のポケットに入れたり、作業者のベルトに下げたりできてもよい。
【0059】
ユーザ端末の記憶装置には、このユーザ端末を使用する作業者を識別するための識別情報が記憶されている。作業者が表示機30の入力装置36を操作するときに、ユーザ端末および表示機30の間で近距離無線通信が行われて、表示機30がユーザ端末の識別情報を読み出して記憶装置34に記憶する。
【0060】
こうすることで、どの作業者が、いつ、どの表示機30を操作したのかを表示機30に記録することが可能となる。また、この記録は表示機30の識別情報と共に別の表示機30に継承可能である。このような記録は、例えば、作業支援システム1の全体的な様子を撮影した防犯カメラの映像記録と組み合わせることで、万が一の不正発覚時に該当する作業者を特定することを容易にすることができ、また、不正の発生を抑制することもできる。
【0061】
以上、発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。また、前記実施の形態に説明したそれぞれの特徴は、技術的に矛盾しない範囲で自由に組み合わせることが可能である。