特許第6843912号(P6843912)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三菱UFJ信託銀行株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6843912-シルバーデータ信託システム 図000002
  • 特許6843912-シルバーデータ信託システム 図000003
  • 特許6843912-シルバーデータ信託システム 図000004
  • 特許6843912-シルバーデータ信託システム 図000005
  • 特許6843912-シルバーデータ信託システム 図000006
  • 特許6843912-シルバーデータ信託システム 図000007
  • 特許6843912-シルバーデータ信託システム 図000008
  • 特許6843912-シルバーデータ信託システム 図000009
  • 特許6843912-シルバーデータ信託システム 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6843912
(24)【登録日】2021年2月26日
(45)【発行日】2021年3月17日
(54)【発明の名称】シルバーデータ信託システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/02 20120101AFI20210308BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20210308BHJP
【FI】
   G06Q40/02
   G06Q50/10
【請求項の数】14
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-60177(P2019-60177)
(22)【出願日】2019年3月27日
(65)【公開番号】特開2020-160843(P2020-160843A)
(43)【公開日】2020年10月1日
【審査請求日】2019年3月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】397041185
【氏名又は名称】三菱UFJ信託銀行株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100141025
【弁理士】
【氏名又は名称】阿久津 勝久
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 達哉
【審査官】 関 博文
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−058710(JP,A)
【文献】 特開2004−192571(JP,A)
【文献】 石垣 一司,共助と共創のためのプラットフォームコミュニティ型PDS/情報銀行の構想,情報処理学会 研究報告 情報システムと社会環境(IS) 2017−IS−142 [online],日本,情報処理学会,2017年11月25日,p.1-8
【文献】 築山 万里沙,トピック TOPIC 情報銀行・情報信託機能の潮流 拡大するパーソナルデータと活用,月刊金融ジャーナル VOL.58 NO.12,金融ジャーナル社,2017年12月 1日,第58巻,p.64-67
【文献】 橋田 浩一,分散PDSと情報銀行,情報管理 第60巻 第4号,日本,国立研究開発法人科学技術振興機構 ,2017年 7月 1日,第60巻,p.251-260
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の利用者が管理する第1の端末装置と、第2の利用者が管理する第2の端末装置と、前記第1の利用者のパーソナルデータを保有及び/又は利用するパーソナルデータ保有/利用サーバと、のそれぞれに対して、通信可能に接続されたパーソナルデータ信託システムであって、
前記パーソナルデータ信託システムは、前記パーソナルデータの開示範囲指定及び共有指図を前記第1の端末装置から受信し、前記開示範囲指定及び前記共有指図にしたがって、前記パーソナルデータを前記第2の端末装置に対して共有可能とし、
前記パーソナルデータ信託システムは、前記パーソナルデータに基づき前記第1の利用者のリスク又は課題を判定し、
前記パーソナルデータ信託システムは、前記リスク又は課題に応じたサービス情報を前記第2の端末装置に送信し、
前記パーソナルデータ信託システムは、前記第2の端末装置によって推奨された前記サービス情報を、前記第1の端末装置に送信する、パーソナルデータ信託システム。
【請求項2】
請求項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、
前記パーソナルデータ信託システムは、前記リスク又は課題に応じたサービス情報を前記第1の端末装置に送信する、パーソナルデータ信託システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のパーソナルデータ信託システムであって、
前記パーソナルデータ信託システムは、更新された前記サービス情報を、前記第1の端末装置及び/又は前記第2の端末装置に送信する、パーソナルデータ信託システム。
【請求項4】
請求項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、
前記パーソナルデータ信託システムは、前記サービス情報に含まれるサービスの申込み又は前記サービスの進捗の受信に応じて、前記パーソナルデータを更新する、パーソナルデータ信託システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、
前記パーソナルデータ信託システムは、前記サービス情報に含まれるサービスの申込み又は前記サービスの進捗の受信に応じて、前記リスク、前記課題、又は前記サービス情報を更新する、パーソナルデータ信託システム。
【請求項6】
請求項1〜のいずれか1項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、
前記パーソナルデータ信託システムは、前記第1の端末装置から送信された指図の受信に応じて、前記パーソナルデータ保有/利用サーバが有する前記パーソナルデータを、前記パーソナルデータ信託システムに送信するように、前記パーソナルデータ保有/利用サーバに要求する、パーソナルデータ信託システム。
【請求項7】
請求項1〜のいずれか1項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、
前記パーソナルデータ信託システムは、前記第1の端末装置による前記パーソナルデータの集約指図の受信に応じて、分散したパーソナルデータの集約を実行する、パーソナルデータ信託システム。
【請求項8】
請求項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、
前記パーソナルデータ信託システムは、前記パーソナルデータを保存する複数のデータベースを有し、前記複数のデータベースに分散したパーソナルデータの集約を実行する、パーソナルデータ信託システム。
【請求項9】
請求項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、
前記パーソナルデータ信託システムは、集約されたパーソナルデータを保存する集約データベースを有する、パーソナルデータ信託システム。
【請求項10】
請求項1〜のいずれか1項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、
前記パーソナルデータ信託システムは、前記第1の端末装置からの指図にしたがって、前記第2の端末装置に対して前記パーソナルデータの共有を実行する、パーソナルデータ信託システム。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、
前記パーソナルデータ信託システムは、前記第1の端末装置に送信した質問に対して、前記第1の端末装置から入力された回答に基づき前記パーソナルデータを生成する、パーソナルデータ信託システム。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、
前記パーソナルデータ信託システムは、前記第1の端末装置及び前記第2の端末装置との間のユーザインターフェース(UI)を提供する端末装置UIサーバと、前記パーソナルデータを管理するパーソナルデータ管理サーバと、前記パーソナルデータ保有/利用サーバとの間で前記パーソナルデータを送受信するパーソナルデータ保有/利用ウェブサーバと、を備える、パーソナルデータ信託システム。
【請求項13】
請求項12に記載のパーソナルデータ信託システムであって、
前記パーソナルデータ信託システムは、前記パーソナルデータ保有/利用ウェブサーバと前記パーソナルデータ保有/利用サーバとの相互接続を制御する内外接続ゲートウェイを備える、パーソナルデータ信託システム。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか1項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、
前記パーソナルデータ信託システムは、その一部として前記パーソナルデータ保有/利用サーバを備える、パーソナルデータ信託システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シルバー(高齢者)のパーソナルデータ(PD)を信託又は管理するためのシルバーデータ信託システムに関し、より詳細には、親等の第1の利用者のPDを信託又は管理する際に、第1の利用者のPDを子等の第2の利用者に対して共有させるシルバーデータ信託システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年高齢化が進行し、65歳以上の高齢者のいる世帯(高齢者世帯)の数は、全世帯数の約半数を占めるまでとなっている。高齢者世帯は年々増加しており、中でも高齢者の「単独世帯」数が増え続けている。高齢者本人の悩み等課題の相談相手は、その家族が半数以上を占めている。高齢者の単独世帯は、相談を家庭外に頼らざるを得ず、他世帯と比べ、課題の解決に対する個人の負荷が高いと思われる。高齢者に家族がいる場合も、高齢者である親が、自己の将来に関する介護等の問題(親のPD)を、子等の家族に対して共有させるには抵抗感が強く、高齢者の介護等の準備が先延ばしになる傾向がある。
【0003】
また、退職後の高齢者の「心理的な不満足」に始まり、生命寿命長期化に伴う、「健康寿命問題(身体不調・認知力低下)」、又は「資産寿命問題(資金不足・拠点不満足)」といった課題も想定され、特に突発的に発生する「介護」は、高齢者本人及び家族への負の影響が大きい。さらに、親子双方に負の影響が強い「介護」の高齢化による問題につき、早期準備と親子等の家族内相互理解を促すため、高齢者の問題の情報共有、及び情報共有の動機付けを促進にすることが求められている。
【0004】
一方、IoTやAIの発展に伴う第四次産業革命の到来により、PDの利用が進みつつある。PDを利用したシステムは、例えば、特許文献1及び2に提案されている。特許文献1には、時間や場所といった動的な個人情報を反映した広告やアンケートを伴うコンテンツの流通を行う電子コンテンツ流通システムが記載されている。この電子コンテンツ流通システムは、コンテンツの利用者の動的な情報を含む個人情報を利用者側装置から仲介者側装置へ送信し、動的な個人情報の内容に対応した付随データを受信する付随データ受送信部と、利用者側装置から送信された動的な個人情報の内容に対応したコンテンツの付随データを仲介者側装置から利用者側装置へ送信する統括モジュールとを備える(要約書)。
【0005】
特許文献2には、ユーザの日常の行動に関する情報や環境情報を収集し、該情報に基づいて、最適なサービスをユーザに提供するサービス情報提供システムが記載されている。このサービス情報提供システムは、物品から想定されるユーザの行動に関する情報等を記録するデータベースと、物品から想定されるユーザの行動に関する情報と当該情報に対応するサービス情報とを配信する管理サーバとを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−334255号公報
【特許文献2】特開2004−206590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1及び2においては、PDを提供した高齢者等(親等)の本人の関係者(子等)に対して、本人のPDを共有させることはできない。したがって、本人のPDを関係者に対して共有させることができないため、本人の問題を関係者が共有して何らかの対策を取ることができる機会を逃すこととなっていた。
【0008】
そこで、本発明は、第1の利用者のPDについて、第2の利用者に対して第1の利用者のPDを共有させることができる、パーソナルデータ信託システムの提供を目的とする。または、本発明は、第1の利用者のPDに基づき、リスク又は課題を生成して対応策(サービス)の情報を提案できるような、パーソナルデータ信託システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のパーソナルデータ信託システムの各態様は、次の通りである。
(態様1)
第1の利用者が管理する第1の端末装置と、第2の利用者が管理する第2の端末装置と、前記第1の利用者のパーソナルデータを保有及び/又は利用するパーソナルデータ保有/利用サーバと、のそれぞれに対して、通信可能に接続されたパーソナルデータ信託システムであって、前記パーソナルデータ信託システムは、前記パーソナルデータの開示範囲指定及び共有指図を前記第1の端末装置から受信し、前記開示範囲指定及び前記共有指図にしたがって、前記パーソナルデータを前記第2の端末装置に対して共有可能とする、パーソナルデータ信託システム。
(態様2)
態様1に記載のパーソナルデータ信託システムであって、前記パーソナルデータ信託システムは、前記パーソナルデータに基づき前記第1の利用者のリスク又は課題を判定する、パーソナルデータ信託システム。
(態様3)
態様2に記載のパーソナルデータ信託システムであって、前記パーソナルデータ信託システムは、前記リスク又は課題に応じたサービス情報を前記第1の端末装置及び/又は前記第2の端末装置に送信する、パーソナルデータ信託システム。
【0010】
(態様4)
態様3に記載のパーソナルデータ信託システムであって、前記パーソナルデータ信託システムは、前記第2の端末装置によって推奨された前記サービス情報を、前記前記第1の端末装置に送信する、パーソナルデータ信託システム。
(態様5)
態様3又は4に記載のパーソナルデータ信託システムであって、前記パーソナルデータ信託システムは、更新された前記サービス情報を、前記第1の端末装置及び/又は前記第2の端末装置に送信する、パーソナルデータ信託システム。
(態様6)
態様5に記載のパーソナルデータ信託システムであって、前記パーソナルデータ信託システムは、前記サービス情報に含まれるサービスの申込み又は前記サービスの進捗の受信に応じて、前記パーソナルデータを更新する、パーソナルデータ信託システム。
【0011】
(態様7)
態様3〜6のいずれか1項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、前記パーソナルデータ信託システムは、前記サービス情報に含まれるサービスの申込み又は前記サービスの進捗の受信に応じて、前記リスク、前記課題、又は前記サービス情報を更新する、パーソナルデータ信託システム。
(態様8)
態様1〜7のいずれか1項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、前記パーソナルデータ信託システムは、前記第1の端末装置から送信された指図の受信に応じて、前記パーソナルデータ保有/利用サーバが有する前記パーソナルデータを、前記パーソナルデータ信託システムに送信するように、前記パーソナルデータ保有/利用サーバに要求する、パーソナルデータ信託システム。
(態様9)
態様1〜8のいずれか1項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、前記パーソナルデータ信託システムは、前記第1の端末装置による前記パーソナルデータの集約指図の受信に応じて、分散したパーソナルデータの集約を実行する、パーソナルデータ信託システム。
【0012】
(態様10)
態様9に記載のパーソナルデータ信託システムであって、前記パーソナルデータ信託システムは、前記パーソナルデータを保存する複数のデータベースを有し、前記複数のデータベースに分散したパーソナルデータの集約を実行する、パーソナルデータ信託システム。
(態様11)
態様10に記載のパーソナルデータ信託システムであって、前記パーソナルデータ信託システムは、集約されたパーソナルデータを保存する集約データベースを有する、パーソナルデータ信託システム。
(態様12)
態様1〜11のいずれか1項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、前記パーソナルデータ信託システムは、前記第1の端末装置からの指図にしたがって、前記第2の端末装置に対して前記パーソナルデータの共有を実行する、パーソナルデータ信託システム。
【0013】
(態様13)
態様1〜12のいずれか1項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、前記パーソナルデータ信託システムは、前記第1の端末装置に送信した質問に対して、前記第1の端末装置から入力された回答に基づき前記パーソナルデータを生成する、パーソナルデータ信託システム。
(態様14)
態様1〜13のいずれか1項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、前記パーソナルデータ信託システムは、前記第1の端末装置及び前記第2の端末装置との間のユーザインターフェース(UI)を提供する端末装置UIサーバと、前記パーソナルデータを管理するパーソナルデータ管理サーバと、前記パーソナルデータ保有/利用サーバとの間で前記パーソナルデータを送受信するパーソナルデータ保有/利用ウェブサーバと、を備える、パーソナルデータ信託システム。
【0014】
(態様15)
態様14に記載のパーソナルデータ信託システムであって、前記パーソナルデータ信託システムは、前記パーソナルデータ保有/利用ウェブサーバと前記パーソナルデータ保有/利用サーバとの相互接続を制御する内外接続ゲートウェイを備える、パーソナルデータ信託システム。
(態様16)
態様1〜15のいずれか1項に記載のパーソナルデータ信託システムであって、前記パーソナルデータ信託システムは、その一部として前記パーソナルデータ保有/利用サーバを備える、パーソナルデータ信託システム。
【発明の効果】
【0015】
本発明のパーソナルデータ信託システムは、第2の利用者に対して第1の利用者のPDを共有させることができる。または、本発明のパーソナルデータ信託システムは、第1の利用者のPDに基づき、リスク又は課題を生成することができ、又はリスク又は課題に応じたサービス情報を提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態のシルバーデータ信託システムを含むネットワークの構成図である。
図2図1のシルバーデータ信託システムの構成図である。
図3A】初回質問回答・データ集約に係る第1のフローチャートである。
図3B】初回質問回答・データ集約に係る第2のフローチャートである。
図4】親子情報共有・親への課題解決サービス推奨に係るフローチャートである。
図5A】解決サービス提供・追加データ集約に係る第1のフローチャートである。
図5B】解決サービス提供・追加データ集約に係る第2のフローチャートである。
図6A】介護準備開始に係る第1のフローチャートである。
図6B】介護準備開始に係る第2のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明のパーソナルデータ信託システムを、シルバーデータ信託システムとした実施形態を、図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分は、同じ符号を付して説明は適宜省略する。本実施形態のシルバーデータ信託システムにおいて、親(第1の利用者)であるシルバー(高齢者)のPDが信託され(管理又は保管され)、その子等の関係者(第2の利用者)に対して、親のPDを共有させる場合を例示する。しかし、本発明の実施形態において、第1の利用者及び第2の利用者は、高齢者である親及びその関係者に限定されず、複数の利用者の間で、一方(第1の利用者)のPDを他方(第2の利用者)に対して共有させる場合も含まれる。本発明の実施形態において、シルバーデータであるPDは、第2の利用者に対して共有される、第1の利用者のPDを意味する。
【0018】
(ネットワーク構成)
図1に基づき、本発明の実施形態に係るシルバーデータ信託システム100を含む通信ネットワーク構成の概要を説明する。シルバーデータ信託システム100は、個人(親)が有する個人(親)端末装置(第1の端末装置)300Aと、個人(子)が有する個人(子)端末装置(第2の端末装置)300Bと、少なくとも1つのデータ保有/利用サーバ500(150)と、それぞれ通信可能に接続されている。なお、個人(親)端末装置300A及び個人(子)端末装置をまとめて個人端末装置300と称する。
【0019】
シルバーデータ信託システム100は、端末装置UIサーバ110と、PD管理サーバ120と、PD保有/利用ウェブサーバ130とから少なくとも構成されている。個人端末装置300は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータとすることができる。データ保有/利用サーバ500(150)は、PDを保有及び/又は利用するサーバである。
【0020】
データ保有/利用サーバ500(150)は、例えば、個人端末装置300から提供された課題に基づき、各種サービス情報を個人端末装置300に提案(送信)する。個人(親)の老後資金が課題の場合、例えば、データ保有/利用サーバ500(150)は、金融、保険、又は信託授業等の既存の事業に基づくサービス情報を提案することができる。個人(親)の心身機能が課題の場合、例えば、データ保有/利用サーバ500(150)は、IoT等を用いて身体データのセンシングを可能とする企業のサービス情報、又は食品メーカーもしくはフィットネス等のサービス情報を提案することができる。個人(親)の活動・社会参画が課題の場合、例えば、データ保有/利用サーバ500(150)は、旅行代理店や斡旋企業等のサービス情報を提案することができる。個人(親)の介護が課題(最大の課題)の場合、例えば、データ保有/利用サーバ500(150)は、介護サービスの提供企業等の情報を提案することができる。個人(親)の終活が課題の場合、例えば、データ保有/利用サーバ500(150)は、葬儀等のサービスを提供する企業の情報を提案することができる。
【0021】
(シルバーデータ信託システム100の動作概要)
図2の通信ネットワークにおけるシルバーデータ信託システム100の動作概要を説明する。シルバーデータ信託システム100は、ステップS101で、データ保有/利用サーバ500(150)からサービス・オファー登録を受信し、サービス・オファー情報を登録する。シルバーデータ信託システム100は、ステップS102で、個人(親)端末装置300AからPD提供に関する申込及びPD連携の指示を受信する。シルバーデータ信託システム100は、ステップS103で、連携の指示に基づき、後述するように入力及び集約されたPDの現状を可視化して個人(親)端末装置300Aに送信する。個人(親)端末装置300Aは、ステップS104で、PDの開示範囲指定、及び/又は家族共有指図を、シルバーデータ信託システム100に送信する。シルバーデータ信託システム100は、ステップS105で、家族共有の指示に基づき、「親情報」(PD)の共有又はアラート(警報)を個人(子)端末装置300Bに送信する。
【0022】
シルバーデータ信託システム100は、ステップS106で、PDに基づき課題を検知し、解決サービス情報を、個人(親)端末装置300A及び/又は個人(子)端末装置300Bに送信する。個人(子)端末装置300Bは、ステップS107で、個人(子)端末装置300B側で選択した「解決サービス」情報を個人(親)端末装置300Aに推奨(送信)するように、シルバーデータ信託システム100に指示することができる。
【0023】
シルバーデータ信託システム100は、ステップS108で、PD連携のために、データ保有/利用サーバ500(150)が有するPDを受信することができる。シルバーデータ信託システム100は、ステップS109で、送客用PD、及び/又はサービス提供用PDをデータ保有/利用サーバ500(150)に提供することができる。シルバーデータ信託システム100は、ステップS110で、データ保有/利用サーバ500(150)のサービス利用等により、追加発生したPDを連携のために受信することができる。
【0024】
データ保有/利用サーバ500(150)は、ステップS111で、個人(親)端末装置300Aから特定課題相談を受信し、ステップS112で、個人(親)端末装置300Aに対して特定課題解決サービス情報を提供することができる。データ保有/利用サーバ500(150)は、ステップS113で、個人(親)端末装置300Aに対して、PF導入支援サービスを提供することができる。データ保有/利用サーバ500(150)は、ステップS114で、個人(親)端末装置300Aに対して、サービス提供を行い、課題を解決することができる。データ保有/利用サーバ500(150)は、ステップS115で、個人(子)端末装置300Bから子自身の特定課題相談を受信し、ステップS112で、個人(子)端末装置300Bに対して、子自身の特定課題解決サービスを提案することもできる。
【0025】
(シルバーデータ信託システム100の構成)
本実施形態のシルバーデータ信託システム100のより詳細な構成を、図2を用いて説明する。シルバーデータ信託システム100は、個人(親)端末装置300A及び個人(子)端末装置300Bとの間のデータ通信用のユーザインターフェース(UI)を提供する端末装置UIサーバ110と、端末装置UIサーバ110との間でデータを送受信して、PDの更新及び処理の連携を実行するPD管理サーバ120と、PD管理サーバ120との間でデータを送受信して、PDの更新及び処理の連携を実行するPD保有/利用ウェブサーバ130とから構成される。各サーバは、それぞれ制御又は処理を実行するための制御部を有する。
【0026】
個人(親)端末装置300Aは、端末装置UIサーバ110と連携して動作するように構成された、UIアクセス部、KYC情報送信部、UI表示内容閲覧部、UI入力・更新部、PDダウンロード部を備え、これらは、端末装置側アプリ(端末装置側プログラム)310Aによって実行される。なお、KYC情報とは、KYC(Know Your Customer)、すなわち個人(親)の本人確認に関する情報である。また、個人(親)端末装置300Aを1又は複数とすることもできる。さらに、シルバーデータ信託システム100は、複数の個人(親)端末装置300Aの間で、それぞれのPDを互いに対して共有させるように制御することもできる。
【0027】
個人(子)端末装置300Bは、端末装置UIサーバ110と連携して動作するように構成された、UIアクセス部、UI表示内容閲覧部、UI入力・更新部を備え、これらは、端末装置側アプリ(端末装置側プログラム)310Bによって実行される。また、個人(子)端末装置300Bを1又は複数とすることもできる。
【0028】
端末装置UIサーバ110は、個人(親)端末装置300A及び個人(子)端末装置300Bに対するデジタルエージェント(仲介者)とみなすこともできる。端末装置UIサーバ110は、個人(親)端末装置300A及び個人(子)端末装置300Bに関するユーザ情報を登録及び削除するユーザ登録・削除部、本人確認を要求し実行する本人確認(KYC)部、同一個人について分散して存在するPDの集約を指示するPD集約指示部、端末装置に対して質問を提供しその回答を受信することにより、PDの入力を受けるPD入力(質問回答)部を備える。
【0029】
また、端末装置UIサーバ110は、集約したPDを表示しダウンロード(DL)可能とする集約PD表示DL部と、個人(親)端末装置300Aの指示にしたがってPDの連携を中止し、PDの削除をPD管理サーバ120に指示するPD連携中止・削除部と、PD流通履歴をPD管理サーバ120から受信して個人端末装置300に提供するPD流通履歴表示部と、個人(子)端末装置300Bに対して親のPDを共有させる子宛PD共有部とを備える。
【0030】
さらに、端末装置UIサーバ110は、個人(親)端末装置300A及び/又は個人(子)端末装置300Bに対して、提供又は集約されたPDに基づき課題に提示する課題(及びリスク)提示・選択部と、個人(親)端末装置300A及び/又は個人(子)端末装置300Bに対して、提示された課題を解決するサービス情報の一覧を表示する解決サービス表示部と、個人(親)端末装置300Aから、PD保有/利用サーバ150又は500へのPD提供の同意を受信するPD提供同意部と、個人(親)端末装置300A及び/又は個人(子)端末装置300Bに対して、解決サービスへのアクセス手段を提供するサービスアクセス部とを備える。
【0031】
PD管理サーバ120は、親本人のPDを更新し集約したものであるため、親本人のデジタルクローン、すなわちデータ分身とみなすこともできる。PDは、例えば、親本人のシステムへのアクセスログ、自分史(例えば、生年月日、学歴、職歴、ライフイベント)、収入、資産、健康診断結果や病歴の心身状態、及び/又はケアプラン等を含むことができる。
【0032】
PD管理サーバ120は、端末装置UIサーバ110及びPD保有/利用ウェブサーバ120と連携して個人(親)端末装置300A及び個人(子)端末装置300Bのユーザ情報を管理するユーザ管理部と、PDの集約、PDの集約中止、PDの削除を実行するPD集約・中止・削除部と、端末装置UIサーバ110と連携してPDの流通履歴を保持/更新するPD流通履歴保持部と、PD保有/利用ウェブサーバ120と連携してPDの共有先を管理/制御するPD共有先管理部とを備える。
【0033】
また、PD管理サーバ120は、PD入力用の質問を作成して端末装置UIサーバ110に提供する質問作成部と、PD集約のために各サーバに分散したPDを統合して加工するPD統合・加工部と、PDを分析してこの分析に基づきリスク(例えば、介護リスク)を判定するPD分析・リスク判定部と、端末装置UIサーバ110に対して、解決サービスのアクセス手段(リンク先)等を提供するサービスアクセス部とを備える。
【0034】
さらに、PD管理サーバ120は、集約分Aとして集約したPDを保存するPD用DB(集約分A)と、集約分Bとして集約したPDを保存するPD用DB(集約分B)と、集約分Cとして集約したPDを保存するPD用DB(集約分C)と、集約していないオリジナルのPDを保存するPD用DB(オリジナルD)とをデータベースとして備える。
【0035】
PD保有/利用ウェブサーバ130は、PD管理サーバ120と連携して動作するユーザ・登録・削除部と、PD保有/利用サーバ150又は500から受信したPD提供のオファー(申し入れ、又は要求)を登録、編集するオファー登録・編集部と、PD管理サーバ120、及び/又はPD保有/利用サーバ150、500から受領したPDを表示する受領PD表示部と、PD管理サーバ120、及び/又はPD保有/利用サーバ150、500からPDをダウンロードするPDダウンロード部とを備える。
【0036】
内外接続ゲートウェイ140は、PD保有/利用ウェブサーバ130とPD保有/利用サーバ150又は500との間の相互接続を実行する。内外接続ゲートウェイ140は、PD保有/利用サーバ150又は500と接続するための、アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を管理し、接続を認証するAPI管理・認証部と、通信時にアクセス制御リスト(ACL)を用いて、外部サーバからのアクセスを制御する通信ACL部とを備える。
【0037】
PD保有サーバ400は、個人(親)端末装置300Aからシルバーデータ信託システム100を介してPDをPD保有サーバ400に提供する同意を取得するPD提供同意取得部と、内外接続ゲートウェイ140のAPIを介した要求に応答してPD提供を提供するPD提供(API応答)部とを備える。
【0038】
PD保有/利用サーバ150又は500は、個人(親)端末装置300Aからシルバーデータ信託システム100を介してPDをPD保有/利用サーバ150、500に提供する同意を取得するPD提供同意取得部と、PD提供(API応答)部と、内外接続ゲートウェイ140のAPIを介して要求に応答してPD受領を実行するPD受領(API応答)部と、受領したPDを加工し分析するPD加工・分析部とを備える。
【0039】
(フローチャート)
次に、シルバーデータ信託システム100が実行する各種データフローを図3A図6Bのフローチャートを用いて説明する。初めに、シルバーデータ信託システム100が実行する、「初回質問受け付け・データ集約」に係るフローチャートを、図3A及び図3Bに示す。図3A及び図3Bに示すフローチャートにおいて、個人(親)端末装置300Aのログイン後、個人(親)端末装置300Aから初回質問に対する回答に基づき独自PD(オリジナルA)を生成し、PD管理サーバ120に登録する(S301〜S307)。PD管理サーバ120は、個人(親)端末装置300Aに対してデータ集約要求を行い、個人(親)端末装置300Aから集約許可を受信した後、PD保有/利用サーバ500(150)に対するPD提供に関する包括同意を個人(親)端末装置300Aから得る(S308〜S313)。なお、PD提供に関する包括同意を個人(親)端末装置300Aから得る際(S312)、端末装置UIサーバ110は、個人(親)端末装置300Aに対して、PDの開示範囲指定を実行(入力)するよう要求することができる。
【0040】
PD管理サーバ120は、包括同意を登録し、PD保有/利用サーバ500(150)からPDを受信してPDの集約を実行し各DBに保存する(S315〜S321)。PD管理サーバ120は、PD流通履歴を更新した後、集約又は統合したPDの分析及びリスク判定を実行し、リスク判定に基づき課題及び関連サービスを紐付け又は選択し、課題及び関連サービスを個人(親)端末装置300Aに送信する(S322〜S327)。PD管理サーバ120は、個人(子)端末装置300Bを緊急連絡先として登録するように、個人(親)端末装置300Aに要求し、個人(子)端末装置300Bのユーザ登録を実行した後、共通IDを付与し、個人(親)端末装置300A及び個人(子)端末装置300BのIDを共通IDに紐付けする(S328〜S337)。
【0041】
次に、シルバーデータ信託システム100が実行する、「親子情報共有・親への課題解決サービス推奨」に係るフローチャートを、図4に示す。個人(親)端末装置300Aがログインした後、PD管理サーバ120は、個人(親)端末装置300Aに対してPD、リスク、及び/又はサービスについて情報共有を要求し、情報共有の許可を受信した後、データの更新、個人(子)端末装置300Bへの通知及び開示を実行する(S401〜S414)。PD管理サーバ120が推奨した特定サービスが、個人(子)端末装置300Bによって指定されると、端末装置用UIサーバ110及びPD管理サーバ120は、個人(子)端末装置300Bに対して推奨サービスを閲覧するように要求する。
【0042】
シルバーデータ信託システム100が実行する、「解決サービス提供・追加データ集約」に係るフローチャートを、図5A図5Bに示す。端末装置UIサーバ110は、個人(親)端末装置300AからPDに基づき生成された、リスク及び/又は課題に基づくサービスの提案が要求されると、要求されたサービスの一覧を個人(親)端末装置300Aに送信し、一覧からサービスの選択(応諾)を求める(S501〜S507)。PD管理サーバ120は、応諾されたサービスを登録するためにデータを更新し、サービスリンクを個人(親)端末装置300Aに送信し、個人(親)端末装置300Aは、サービス申込みをPD保有・利用サーバ500(150)へ要求する(S508〜S512)。
【0043】
PD保有・利用サーバ500(150)は、サービス申込みを受信した後、PD管理サーバ120に対して認証、データ照会後、PD保有/利用ウェブサーバ130からPDのダウンロードを実行し、PDに基づきサービスを個人(親)端末装置300Aに提供する(S513〜S523)。PD保有・利用サーバ500(150)は、サービスの提供にしたがって、発生した新規データをPD管理サーバ120に送信する(S524〜S526)PD管理サーバ120は、新規データに応じてPD及びその流通履歴を更新し、更新されたデータに基づき、PD分析、再リスク判定、課題及びサービスの紐付けを実行し、更新内容を個人(親)端末装置300Aに提供する(S527〜S536)。
【0044】
シルバーデータ信託システム100が実行する、「介護開始準備」に係るフローチャートを、図6A図6Bに示す。介護開始準備に際して、個人(子)端末装置300Bは、個人(親)端末装置300Aに対して介護サービス推奨を要求し、個人(親)端末装置300Aの選択にしたがってケアマネージャー斡旋及び申込が実行される(S601〜S611)。ケアマネージャーのサービスが申し込まれると、端末装置UIサーバ110はPD及び共有先の照会、PD集約、流通履歴更新を実行する(S613〜S618)。
【0045】
内外接続ゲートウェイ140は、ケアマネージャーの選定、面談を調整し、これに伴いケアプランデータを生成し、ケアプランデータを新規PDとしてPD管理サーバ120に送信する(S621〜S629)。PD管理サーバ120は、新規PDに応じて流通履歴を更新し、リスク、課題を生成し、課題に応じたサービスの紐付けを行い、これらを個人(親)端末装置300Aに提供する(S631〜S634)。PD管理サーバ120は、リスク、ケアプラン目標(課題)の更新を個人(子)端末装置300Bに連絡し、ケアプラン関連するPDを照会し、更新されたケアプラン又はPDの進捗情報を個人(子)端末装置300Bに送信する(S635〜S641)。
【0046】
(まとめ)
本発明の実施形態に係るシルバーデータ信託システム100は、シルバーデータ等のPDを本来所有者である各個人からの事務委託に基づき、PD保有/利用サーバが分散管理しているPDをシステムに集約したうえで、当該データから導出される「潜在課題」(例えば認知症リスクの高まり等)の示唆と、当該課題を解決するための「解決サービス」を推奨し、解決サービス提供者であるデータ保有企業兼利用企業への送客及びデータ提供を実施する。なお、シルバーデータとは、PD(必ずしも個人情報に限定されず、特定個人に関係するあらゆるデータが対象)のうち、シルバーデータ信託システム100の主たる利用者であるシニア世代(退職直前又は60〜65歳の個人)に帰属するものを便宜的にシルバーデータと呼称する。ただし、シルバーデータと、PDとの間で取扱データに本質的な違いはない。
【0047】
本発明の実施形態に係るシルバーデータ信託システム100は、「PD集約後データの閲覧対象が、シニア本人(親)に加えてその家族(子等)も含まれる」点を特徴とする。シニア本人の課題解決は、親子相互理解のうえ親子間で協力して取り組む必要があるためである。
【0048】
本発明の実施形態に係るシルバーデータ信託システム100が提供するPD可視化水準は、客観的データの表示に加え「示唆(潜在課題の有無)」と「解決サービス」まで踏み込んで、個人端末装置300に表示するよう制御する。
本発明の実施形態に係るシルバーデータ信託システム100において、PD可視化内容の閲覧範囲は、自分自身である個人(親)端末装置300Aに加え、共有範囲として指定した「家族」等の個人(子)端末装置(第2端末装置)300Bを含む。共有対象データは、個人(親)端末装置300A側の個別設定にしたがって、シルバーデータ信託システム100が提供する。
【0049】
本発明の実施形態に係るシルバーデータ信託システム100において、親等のPD提供希望者が有する個人(親)端末装置300Aへのサービス情報の「オファー」は、「おすすめオファー」画面によりシステム側で課題に紐付けした(選定した)上で表示するように制御することができる。
【0050】
本発明の実施形態に係るシルバーデータ信託システム100側でのPD利用範囲は、「示唆」判定(潜在課題抽出)、「登録済みサービスのオファー」の紐付け(解決サービス情報の仲介)のために利用し、シルバーデータ信託システム100のオペレータは閲覧不可とすることが好ましい。
【0051】
本発明の実施形態に係るシルバーデータ信託システム100において、親等の各個人自らが安心してシルバーデータ等のPDの提供先や条件を決めて流通を主導できるよう、データ開示条件(開示範囲)やデータ集約・開示状況を一元的・明示的に判別可能とし、且つPDをシステム側集約して、既存の事業から独立した状態で一括管理することにより、PDを安定して管理(信託)することが可能となる。
【0052】
本発明の実施形態に係るシルバーデータ信託システム100において、散逸した自分自身に関するシルバーデータ等のPDを集約・統合したうえ、潜在的な課題(身体状態の陰りや認知機能の低下、自立した生活維持のための資金不安等)を顕在化前に事前検知し、「解決サービス」(シニア向け事業者のデータ提供オファー)を合わせて推奨することで、一元的かつ負担なく課題を解決可能な仕組みを提供することができる。これに加えて、本発明の実施形態に係るシルバーデータ信託システム100において、集約・統合したシルバーデータ等のPDを、個人(親)端末装置300Aから指定された範囲で、個人(子)端末装置300Bに対して随時共有させることで、対面ではやり取りしづらい話題に関する家族間コミュニケーションの円滑化と、子供から親に対して、自然な形で事前準備を促すことを可能とする。
【0053】
本発明の実施形態に係るシルバーデータ信託システム100において、親等の各個人が、シルバーデータ等のPDを「自分自身をデジタル上で代替する分身」として活用することで、家族やサービス提供者に対し、負担なく自分の状態や考えを伝達でき、結果として自立した生活の延伸と希望する人生の終わり方を実現することが可能になる。
【0054】
本発明の実施形態に係るシルバーデータ信託システム100によって、データ保有/利用サーバ500等(シニア向け事業者サーバ)は、断片的なデータに基づく推測ベースの広告から脱し、正当な権利関係に基づくシルバーデータ等のPDそのものの開示を受けることで、各個人に最適化したサービスの開発・提供に集中し、より深く継続的な関係性を築くことができるうえ、次の世代である子供との接点も構築することができる。
【0055】
本発明の実施形態に係るシルバーデータ信託システム100は、シルバーデータの主権者たる、親等の各個人からの指図に基づくシルバーデータ等のPDの集約・提供を可能とすることができる。本発明の実施形態に係るシルバーデータ信託システム100において、集約したPDに基づく各個人に対する潜在課題の示唆と課題解決サービスを紐付けることにより、各個人が自らの課題を積極的に解決していく目的でデータ流通を主導することが可能となる。
【0056】
本発明の実施形態に係るシルバーデータ信託システム100において、個人(親)端末装置300Aからの指図に基づきシルバーデータの共有先に、自身の子供のアカウントを有する個人(子)端末装置300Bを設定可能で、かつ共有範囲を自身でコントロール可能とすることにより、親本人の意思で、精神的・物理的な負荷の少ない形での情報共有が可能となる。
【0057】
本発明の実施形態に係るシルバーデータ信託システム100によって、シルバーデータ等のPDの統合・多角的分析(潜在課題示唆)、共有(家族宛て)、流通取引(課題解決サービス紐付とデータ提供同意個別取得)、一元管理を、親等の各個人が個人(親)端末装置300Aを用いて実行可能にすることができる。
【0058】
本発明の実施形態に係るシルバーデータ信託システム100の活用方法としては、次のものが考えられる。第1に、シニア層及びその家族とシニア層向け事業者とのマッチング、データ流通媒介業務の開始に活用することができる。第2に、シルバーデータ信託システム100が、新規にシルバーデータ保有/利用サーバ500、150とシルバーデータの取引を行う際、シルバーデータを提供する個人に対し、「当初目的外利用」に係る個別同意取得手段を提供することができる。
【符号の説明】
【0059】
100 シルバーデータ信託システム(パーソナルデータ信託システム)
110 端末装置UIサーバ
120 PD管理サーバ
130 PD保有/利用ウェブサーバ
140 内外接続ゲートウェイ
150 PD保有/利用サーバ
300 個人端末装置
300A 個人(親)端末装置(第1の端末装置)
300B 個人(子)端末装置(第2の端末装置)
400 PD保有サーバ
500 PD保有/利用サーバ
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6A
図6B