(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明を、添付の図面を用いて異なる設計タイプの特定の例について記載する。
図1〜11は、本発明のさまざまな構成を示す概略図である。例として、本発明の構成の個々の例に沿って本発明を以下に説明する。
【0023】
実施例1
タイヤPの空気圧を調節するためのチャンバ1は、タイヤPのトレッド部に沿って、タイヤPの内側の空間に形成され、この空間は、上部はタイヤPのウォール、底部はリングOKの少なくとも一部によって画定されており、チャンバの長さは、リングOKの荷重を受けない部分がタイヤPのウォールから離れるような長さに規定される。つまり、タイヤPのウォールが例えば半径50cmのところにあり、リングOKが半径49cmのところにあるとすると、両者の間には高さ1cmの空間があることになる。リングOKとタイヤPのウォールとの間のこのような空間を、以下POと称する。この空間POにはチャンバKを設置することができる。荷重を受けたタイヤPは、荷重による変形点でチャンバKに寄り掛かり、タイヤPの変形がチャンバKの断面全体よりも大きいものであればチャンバを閉鎖する。これによってチャンバKはタイヤPに空気を充填するために正常に機能することができる。閉鎖箇所はチャンバKに沿って移動し、空気をタイヤPの内部に圧送することによってタイヤに空気を補給する。チャンバKは、前述の1cmの空間全体を充填してもよいし、あるいはチャンバをもう少し小さくしてリングOKとタイヤPのウォールとが隣り合うようにしてもよいし、両者の間に収まるようにしてもよいし、もう1つの選択肢として、タイヤP、リングOK、またはこの両方と一体化した一部としてもよい。チャンバKが前述の空間POの断面全体を充填しない場合、効果的には、この空間POの残りの体積はタイヤの圧力空間から分離することができる。あるいは、この空間にタイヤPの外部への通気口を設けるか、この空間をチャンバKの吸気口と相互に連結することができ、空気を最初にこの吸気口から排出し、タイヤPの内部に圧送する。この例において変形が1cmよりも大きい場合、リングOK及びタイヤPのエアチューブDは、タイヤPの内部へのこの変形を回避する。
【0024】
実施例2
図1は、変形していないタイヤP、タイヤPの内側トレッド部の近くに位置するリングOK、及びリングOKとタイヤPのウォールとの間に位置するチャンバKの断面図を示す。
図1bは、変形したタイヤP及び斜めに閉鎖したチャンバKを示す。
図1aのチャンバKは空間PO内でリングOKのサイドに位置しているが、
図1cのチャンバKは空間PO内で反対側のタイヤのウォールに位置している。
図1dは、図lbとほぼ同じ状況を示すが、エアチューブDを追加している。
【0025】
実施例3
リングOKはタイヤPの内部を自由に動くことができるため、本来の機能が不能になり、正しい場所に固定する必要がある。1つの選択肢が、リングOKをタイヤPのエアチューブ上に設置する方法である。空気を充填したエアチューブDは、タイヤPのウォールと隣接する。ただし、リングOKを取り付ける場合のみ、エアチューブDはタイヤPのウォールではなくリングOKのウォールと隣接してこれを正しい位置に保持する。この場合、リングOKの主な役割は、リングOKに対するエアチューブDの最大直径を画定し、チャンバKのための空間POまたはチャンバK自体の空間を設定することであり、リングOKは例えば布で作製することができ、リングOKの最大円周を明確に規定する必要があるだけであり、このリングがタイヤPのウォールからの十分な距離を少なくとも外周の一部で確保する。これについては、リングOKの位置に対して荷重を受けたタイヤP、リングOK及びエアチューブの断面を描いた
図1、及び同じ状況で断面のみを描いた
図2aに示し、説明した。同じく、
図2aは荷重に対する図lbの状況の断面を示し、チャンバKは、図lbに見られる荷重を受けた変形部分によって斜めに閉鎖している。
【0026】
タイヤPの空気圧と少なくとも同じまたはこれよりもやや高い圧力で空気を補給できるようにするには、タイヤPの空気圧は変形箇所とチャンバKからタイヤPへの出力との間のチャンバKの内部に達する必要があり、これ以下の圧力がチャンバKの変形の反対側に達する必要があり、これによってタイヤPの外部からさらに空気を取り込むことが可能になる。これは、チャンバKのウォールに作用する力によって行われ、これによってチャンバKが閉鎖する。そのため、チャンバKに対してリングの圧力が十分にある必要がある。エアチューブDの空気圧及びこれに伴いタイヤPの空気圧も、片側からリングOKに作用するのに対して、チャンバKの空気圧と同じまたはこれよりもやや高い空気圧がもう一方の側から作用するが、これは例えば単にリングOKにかかるエアチューブDの空気圧によって行うことができるものであり、あるいは、チャンバKの閉鎖方向に向かってリングOKに作用する遠心力によってさらに確実になる。これで十分でなければ、リングOKはさらに剛性な材料で作製することができ、この場合、このリングの予備緊張がチャンバKの閉鎖方向に向かってより強く作用する。同じように、このようにするために、タイヤPの空気圧が作用する領域を、チャンバKで圧縮された空気圧によって作用する領域よりも大きくすることができ、その結果、チャンバKの閉鎖方向にかかる全体の力はチャンバKの閉鎖にかかる力よりも大きくなる。
【0027】
チャンバKは、このチャンバの入力及び出力、あるいは理想的にはリムに設置した制御素子に連結しなければならない。そのため、相互に連結するインターフェースを設ける必要がある。このインターフェースはチャンバKからの出力に連通している必要があり、このインターフェース内部にはタイヤPの空気圧と同じ圧力またはこれよりも高い圧力があるため、インターフェースは連通を維持できるが、入力ではインターフェース内部に圧力不足が生じ、これによってウォールが一緒に陥没し、このインターフェースによる空気の流れが不可能になるか、または流れにくくなる。したがって、ウォールの形状を安定させることによって断面が確実に規定されるインターフェースを使用することが賢明であり、それによってインターフェースは、タイヤPの空気圧である周囲の気圧に対抗できる。部分的に陥没した箇所に沿って流れる空気は過剰な熱を生み出す可能性があり、これは好ましくない。インターフェースはタイヤPのウォールまたはエアチューブDのくぼみに設置することができる。
【0028】
リングOKを備えるチャンバKは、エアチューブDに組み入れることができ、このようにすると製造及び組み立ての両方が容易になる。
【0029】
リングOKの長さは調整可能にすることができる。そのため、リングはタイヤPの直径に応じて伸縮し、チャンバKを備えるリングOKはこのタイヤの中に収まる。リングOKの長さのみを毎回調整して、チャンバKを備える1つのリングOK、この代わりにリングOK及びチャンバKを備えるエアチューブDを直径がさまざまに異なるタイヤPに使用することができる。リングは必ずしも独立した部分である必要はなく、タイヤPのエアチューブと規定の長さだけ接触しているチャンバK自体がリングの役割を引き継ぐことができる。
【0030】
図3aは、最も単純な設計タイプのシステム全体を示し、この例では自転車を意図している。図は、完全な断面及びタイヤPとリム7の長さ部分を示す自転車タイヤの展開図であり、チャンバKは自転車タイヤに組み込まれている。チャンバKはリム7に位置する3方バルブの内部に始まり、次にタイヤPのサイドウォールBS1からタイヤPのトレッド部BCまで続き、これと同じ状態がタイヤPの外周全体にあり、タイヤPのサイドウォールBS2に沿ってリム7に戻り、そこでタイヤPの内空間に開口する。この場合、チャンバKは図示したようにリム7に戻るまで続く必要はなく、トレッドBCの辺りですでにタイヤPの内空間に開口することができる。破線矢印は、タイヤPの内部から制御素子Rを通って3方バルブVの入力V3からチャンバKに入る内部空気の循環を示し、これによって主にトレッドに沿ってタイヤPへと戻る。タイヤが空気圧不足である場合のみ、入力V3は制御素子Rによって閉鎖される。しかし、空気は3方バルブVの空間の外へ流れ続け、バルブV内には真空が生じ、入力V3の閉鎖が制御素子Rにより解除されるまで逆止弁JVを介して外環境Oからの空気が取り込まれる。この制御素子は自動または手動で制御できる。この図のアセンブリ全体は単純に、制御素子R及び逆止弁JVに相互に連結するチャンバKのみで構成される。
【0031】
実施例4
リングOKを固定するもう1つの方法が、チャンバKのウォールを利用してタイヤPのウォールにリングを設置する方法である。したがってチャンバKはリングOKとタイヤPのウォールとの間の空間を充填するのに対し、リングOKは予備緊張によりタイヤPが変形する点でチャンバKを押圧し、リングOKの剛性を利用して、またはチャンバKの変形点から離れたチャンバKのウォールのさらに強化された剛性を利用して固定することができる。タイヤPは、その全長のうち比較的短い分割でチャンバKを変形させるため、チャンバKのウォールが変形点で陥没して閉鎖したとしても、残りのチャンバKがリングOKを適切な距離に保持するため、変形点でのリングOKの剛性が強化されやすくなる。チャンバKの長さ方向の剛性を十分にして、連結したリングOKがずれるのを防止するようにするとさらによくなる。たわみを防止するリングOKの剛性は、リングをT型などにすることによって強化できる。
【0032】
この場合、タイヤP内の圧力はチャンバKの外側のウォールに作用するため、チャンバKは、チャンバKの全長に沿ってリングOKに向かって陥没するおそれがあり、このチャンバが機能しなくなる。チャンバKを剛性が十分なウォールまたは予備緊張させたウォールで作製すれば、またはチャンバをタイヤPと連結し、タイヤPのウォールに接触しているチャンバKのウォールをこのウォールに接着させるか、このウォールに組み込むか、または製造中に直接タイヤPの一部として作製すれば、これを防止することができる。
【0033】
図4aは、予備緊張させたウォールがタイヤPのウォールとリングOKとの間で伸張しているチャンバKの例示的設計を示し、この例ではチャンバKはタイヤPの変形による荷重を受けていない。逆に、
図4bはタイヤPが変形し始める様子を示し、チャンバKのウォールは、タイヤPとリングOKとの間の圧力及びタイヤPの空気圧によって陥没し始めており、この場合この空気圧はチャンバKの周囲の圧力である。
図4cは、完全に閉鎖したチャンバKを示し、グレーのサイドウォールはチャンバKの中心に向かって陥没している。
図4dは、チャンバKのウォール同士の間で閉鎖していない残りの空間を白で示しているが、これはチャンバKのサイドウォールがリングOKとタイヤPのウォールとの間で折れ曲がっていることを示すためのものにすぎない。実際には、サイドウォールは無視してよいほど薄いものにしたり、リングOKまたはタイヤPのウォールにあるくぼみをこのサイドウォールにしたり、リングとタイヤのウォールに共通する「折れ曲がった」状態の長さが両者の元の距離に等しい場合は、折れ曲がったウォール自体で両者の間の空間を充填したりすることができる。したがって、チャンバKのウォールはすべてこのウォール同士で支持し合い、気密性を保つようにチャンバKを密閉する。チャンバKをタイヤPに独立して形成する場合、このチャンバはタイヤPに取り付けることができ、前述の接着剤は用いずに例えばタイヤPのウォールに設ける断面同士の固定具などを用いる。効果的には、チャンバKの上ウォールは、さまざまに予備緊張させタイヤPのウォールを模したリングの上に設けることができ、タイヤPに固定してもしなくてもよい。実際には、チャンバKの高さは、数ミリメートルまたは十分の数ミリメートルの範囲にでき、この高さでチャンバKのサイドウォールの予備緊張がさらに容易になる。これらのウォールは、チャンバKの内圧と外圧との単なる差圧によって緊張度を上げることができる。
【0034】
図4はリングOKの幅を示し、この幅は、タイヤPが一方のサイドから受ける内圧の影響を受け、反対側からリングOKに作用するチャンバKの幅よりも明らかに大きい。この差によって、チャンバKの閉鎖に及ぶ力が、チャンバKとこのチャンバの閉鎖していない部分からリングOKが押される力よりも常に大きくなるようにすることができる。実質的に、チャンバKを押圧するリングOKのサイド全体は、気密性を保った状態でタイヤ内部から隔離されている。この気密性を保った状態で隔離された部分にはブリーザ弁を設けることができる。
【0035】
チャンバKは、変形がまだ起きていない部分の一部から出力を通ってタイヤPに開口しているが、タイヤPに対するわずかな圧力超過がチャンバK内に生じることがある。実際、これは速度が上がった場合に起こる。また、これは、タイヤPへの出力に逆止弁が装着されている場合にも、このバルブの抵抗により起こることがある。この圧力超過が望ましいものだが十分ではない場合、チャンバKの出力を減圧することによってこの圧力を上げることができる。この圧力超過によってチャンバKのウォールは、
図4dに示すようにチャンバKの外側へ向かって均等に拡張することができる。
【0036】
効果的には、チャンバKは、入力と出力の両方の近辺で2点が一度に変形することで閉鎖するように作製することができる。これによって、この例ではチャンバKの性能が高まる。さもなければチャンバKは、少なくとも1回転ごとに1回タイヤPからの空気で充填され、この空気は回転ごとにチャンバKから排出する必要があるため、その際に供給源から空気を取り入れようとして重大な圧力不足が生じてしまう。しかし、チャンバKの端部が互いに十分に閉鎖する結果、一度の変形で両端部が閉鎖する場合、またはチャンバの両端部が重なっている場合、チャンバKの入力に一定の圧力不足が生じる。適用例においてもこの例においても、外環境から取り入れるバルブを備えて内部で空気が循環するチャンバKを主に記載しているが、タイヤPへ出力するバルブを備えるチャンバKも同じように働く。簡略化のため、例では空気循環の全バージョンは記載しない。
【0037】
実施例5
チャンバKは、独立して作製でき、タイヤとエアチューブとの間に設置できる。
図5aは、エアチューブの外領域の展開図上にあるチャンバKを示し、このチューブの構成要素はストリップ材STに固定され、このストリップSTは、リングOKとして機能するトレッド部BCにあるホイールの外周全体に沿って続いている。ストリップSTは、エアチューブDとタイヤケーシングPとの間に位置し、チューブDが空気を充填されると固定される。チャンバKからチューブDへの入力及び出力は、
図3aと同様であると解釈でき、すなわちチューブDに直接つながっているが、
図5aにはケースSCが加わっており、このケースには2つの機能がある。第1の機能を
図5aに示す。ケースSCは、構成要素及びその場所(この場合はリム7の辺り)を保護し、チャンバKからの出力とエアチューブの内部を備える入力V3とを単一の出力VSCを介して相互に連結する。もう1つの重要な機能は、この図には示していないが
図6aに示しており、タイヤPまたはエアチューブDの内空間自体から空気循環を分離できることである。このような場合、出力VSCには、タイヤPが空気圧不足の場合にかぎってケースSCから空気を搬送するバルブを備える。
【0038】
ケースSCは、事前の設定圧力が維持された、分離された圧力空間となり、ケースSCは、圧縮空気の貯蔵庫として機能する。このケースは、チャンバKまたはその構成要素が損傷してもタイヤPの空気を外に逃がさないという利点を有する。また、このように作製したチャンバから何らかの理由で外環境へ空気が漏れることがあっても、それほど密閉した設計にする必要はない。ケースは、ホイールが動き出すと事前に設定した値の気圧に戻る。これは、チャンバの入力及び出力がケースSCに開口し、ケースSCも外環境Oと相互に連結しているときの外部循環において特に有益になることがあり、タイヤPが空気圧不足のときにかぎってチャンバKの出力は再度このタイヤに直接向けられる。ケースの内部自体の圧力は周囲圧力と等しく、すなわち1Aであり、空気はチャンバKとケースSCとの間でのみ循環し、ケースSCはタイヤPが空気を充填されているときにかぎって周囲Oから空気を吸引する。ケースSCと周囲Oとの間にはバルブを設置することができるが、必須ではない。空気の充填を開始するまでは、外環境OからケースSCへの大量の吸引はない。このような設計にすると、チャンバKを介して周囲の空気が汚染物質とともに定期的に取り入れられるのが防止される。チャンバK及びリングOKの幅は、比較的わずかであり、エアチューブのウォールはこの幅を覆い、タイヤの内側のウォールに自らのウォールを押し当てる。チャンバKまたはリングOKの幅の方が大きい場合、エアチューブは上向きではなく横に向かって拡張するためタイヤPの直径が小さくなり、これによってチャンバKに対する空間が残らなくなる。これは、前述の細いチャンバを、チューブ及びタイヤと接触している点でタイヤPのウォールまたはリングOKのウォールの輪郭で形成することによって、またはケーシングの中にチューブを設置し、このケーシングが空気を充填した分割を規定してチューブとタイヤとの間のチャンバKとなる空間を残すようにすることにより、防止できる。
【0039】
チャンバKは、チューブとタイヤPのウォールとの間で実に簡単に作製できるため、チャンバKは、上部はタイヤPのウォール、底部はリングOKによって画定され、サイドからサイドリングSOで密閉される。エアチューブDは、リングOKとサイドリングSOの両方に寄り掛かることによってこの両方を固定すると同時に、サイドリングSOをタイヤPのウォールの方へ押圧する。サイドリングSOをタイヤPのウォールへ押圧することによって、これらの構成要素を密閉し、サイドリングの後ろにあるチャンバから空気が漏れないようにする。密閉するための条件は、両者の間の圧力をチャンバKで圧縮された空気の圧力よりも高くすることだけである。ここでもまた、この圧力は、サイドリングSOをタイヤPのウォールに対して予備緊張させ、かつ/またはタイヤのウォールに押圧する方向に向かってエアチューブDが押圧するサイドリングの領域を拡大することによって達成できる。
図4aは、このようにして作製したチャンバKを示し、サイドリングSOとチューブとの接触領域はサイドリングSOとタイヤPのウォールとの接触領域よりも大きい。
【0040】
実施例6
インターフェースは、タイヤPと一緒に製造する場合はタイヤPのウォールに組み入れることができる。インターフェースはまた、タイヤPのウォールに接着してこのために設計した台に沿わせることもでき、あるいはエアチューブとタイヤケーシングとの間に圧力によって固定することもできる。同じように、インターフェースは独自のサイドリングSOを備えることができ、前述したようにこのサイドリングによってインターフェースの体積が画定され、チャンバが形成される。エアチューブDの役割は、ゴム層、薄片、膜、通気性のない布、またはタイヤPに圧力空間をタイヤPのケーシングから少なくとも部分的に分離するこれ以外の材料によって仮定できる。このようなストリップ材はまた、例えばチャンバKの長さ方向と同じにすることができ、タイヤPのウォールとの気密性のある連結を作ることができる。
【0041】
この設計には、チャンバK及び/またはその周囲を通る空気の流れにより、回転するたびにタイヤの温度を下げるという利点がある。チャンバKの周囲がタイヤPの圧力空間の一部ではない場合、空気の取り込みが開始されるときにチャンバKを介してこの周囲を通気させるか、この周囲から空気を排出することができ、これによって空気を充填する間にチャンバKの周囲圧力が下がり、開口状態にあるチャンバの剛性が増す。
【0042】
変形によって空気を圧送するという観点から、チャンバKは変形によって常に密閉されてはならず、必要なことは、内部に入っている十分な量の空気またはその他のガスをチャンバKから排出して、変形する間に真空状態を生成するか、例えばタイヤPの周囲などのガスを供給する供給源の圧力よりも低い圧力を生成することだけである。
【0043】
実施例7
チャンバKをタイヤPから離して作製する場合、タイヤPのウォールと接触しているチャンバの上側のウォールまたは残りのチャンバの周囲には、チャンバKとタイヤPのウォールとの間の長さ方向及び横方向の両方の振動、タイヤPとチャンバKとの間の長さ方向または横方向の一時的な相互のシフトを起こす力を吸収すると同時に、タイヤPからチャンバKまでの距離を規定できる、柔軟なゴムまたは発泡材など、または空気を充填したリングまたはパッドを備えることができる。
【0044】
実施例8
特許文献3は、形状記憶部(K)及びバルブを備えるチャンバからなる、タイヤ空気圧を調整するデバイスを記載している。バルブ(V)は3方バルブであり、入力は外環境(O)と相互に連結し、タイヤは内空間(P)と相互に連結しており、1つの入力(V1)にはバルブ(JV)が備えられ、隣の入力(V2)は形状記憶部(K)を備えるチャンバに連結され、最後の入力(V3)は閉鎖要素(R)に相互に連結している。
【0045】
このデバイスは、他のデバイスとは異なり、チャンバKとタイヤの周囲との間、またはチャンバKとタイヤPの内空間との間の内部または外部の空気循環を可能にする。チャンバK内部の圧力は寿命のほとんどの間は比較的一定であるため、チャンバK及びその構成要素にかかる負荷が軽減されるほか、少なくとも一回転するとチャンバが入力と出力の両方で同時に閉鎖するようにこのチャンバKを作製すれば、非効率な能力を排除することが可能になる。このように作製したチャンバKの場合、インターフェースの体積の大きさはそれほど問題にはならない。なぜなら、チャンバKは空気を圧送する瞬間にこれらのインターフェースを空にし、入力に恒久的な真空状態または圧力超過の状態を生成するからである。この原理は本出願の実施例4で言及した。トレッドに位置するチャンバKは比較的リムから離れ、相互に連結しているインターフェースは比較的長く、かつその内部の体積が大きいことにより、本出願によるデバイスはこの利点を有意に示すことになる。
【0046】
実施例9
チューブレスタイヤPは、端部がバックアップチューブD(またはこれ以外の収縮性または折り畳み式の閉鎖した袋)に開口するチャンバKを内包することができる。この場合、タイヤPから漏れる空気があれば、チャンバKはチューブDに空気を補給するため、このチューブはタイヤPの体積を徐々に充填し、タイヤPが損傷して空気が漏れた場合でも走行可能な状態を維持する。
【0047】
例えば、収縮したエアチューブはリムで巻き締めることができ、したがって、タイヤPが損傷したときのみ空気を充填する。このような例示的設計を
図6aに示しており、ケースSCからの出力VSCは、連通する逆止弁VPによって、それまで空気圧不足であったチューブDと相互に連結し、このチューブはここでは吹き出しで示している。
【0048】
損傷していないタイヤPであっても通常1ヶ月に数パーセントは空気漏れするため、このような場合、徐々に空気を充填するチューブDは不適切である。これは、空気を半分充填したチューブDであれば、例えば、タイヤPの内部で揺れ動くおそれがあるからであるが、これはいくつかの方法で防止できる。エアチューブDにはタイヤPに通じる開口を設けることができ、この状態ではチューブDはタイヤPからの全体の漏れを補償する空気及び/または内部を循環中にチューブDを流れる空気で補給され、この空気はチューブDからタイヤPへの開口を通って出て行く。チューブDは予備緊張しているため、このチューブ自体はこの空気を排除してタイヤPの中へ押し出そうとする。タイヤPがより高いレートで漏れる場合にかぎって、空気補給にはより長い時間がかかり、チューブDからの空気は時間どおりにタイヤPの中にはうまく入らず、チューブDはその後にタイヤPの内部の体積全体を充填する。チューブDからタイヤPへ開口する開口サイズは事前に設定できる。すなわち任意の制御素子、スロットルバルブまたは閉鎖バルブ、またはタイヤP内部の圧力によって制御したり閉鎖したりできるため、この開口を介してチューブDに入る空気の方がタイヤPに残る空気よりも多いときにこの開口を絞ると、エアチューブDは空気補給を引き起こす。
【0049】
効果的には、チューブDとタイヤPとの間の開口を制御する制御素子は、3方バルブVの最後の入力V3を閉鎖する制御素子と同じものにすることができる。したがってこの素子は、入力V3とチューブDからタイヤPへ一方向に通じる開口の両方を閉鎖することができ、または2つの位置を制御する制御素子となって圧力が低いときに入力V3のみを閉鎖し、チューブDからタイヤPへの開口を開口状態に保つこともできる。タイヤP内の圧力が大幅に低下した場合は、チューブDからタイヤPへの開口も閉鎖する。
【0050】
ケースSC自体も収縮したチューブDで構成することができる。このような例を
図5aを用いて示しており、この図ではSC=Dであり、タイヤPの漏れが出力VSCからの充填よりも速い場合(このレートは連通、抵抗及び/または絞り具合によって算出されるが、あるいはバルブを装着してもよい)、チューブDはタイヤPの体積全体が充填されるまで拡張する。出力VSCが閉鎖すると、チューブDはタイヤPの密閉機能を全面的に代行する。
【0051】
実施例10
同じように、制御素子は、チューブDの空気の吸気口も制御できる。適切に空気を充填したタイヤPの場合、空気はタイヤPとチャンバKとの間または外環境OとチャンバKとの間を循環する。閉鎖素子Rが作動して入力V3が空気を遮断するときにかぎり、チャンバKから外環境Oへ、またはタイヤPの内環境へ流れる本来の流れの方向が変わり、チューブDへ直接流れる。ここでもまた、閉鎖素子Rは、複数の位置/複数の方向に誘導する素子であることができ、チューブDの漏れがほとんどない場合を除き、チャンバKからタイヤPへ流れる空気を誘導することができ、大量及び/または高速で漏れている場合にかぎりチャンバKからチューブDへ空気を誘導する。
【0052】
また、閉鎖素子Rは、内部循環に大きな漏れがある場合、最初にチャンバKの出力からチューブDへ方向を変更できるだけであるのに対し、チャンバKの入力はタイヤPに開口したままとなり、最初にすでに圧縮された空気はタイヤPからチューブDに移動するだけで、そのすぐ後に、チャンバKの入力は一時的または恒久的に閉鎖し、タイヤPが依然として空気圧不足であれば逆止弁を介して周囲Oから空気を取り込み続け、チャンバKからタイヤPへ取り込む。チャンバKには設定された実効体積があるため、このような空気の再圧送は有利であり、例えばタイヤから1リットルの空気を3Aの圧力で再圧送することは、外環境Oから1リットルの空気を1Aの圧力で再圧送するよりもさらに有利である。
【0053】
タイヤPに適切に空気を充填したときの外部の空気循環の場合も同じように、空気は外環境OからチャンバKへ、及びこの逆に移動するのみであり、圧力が少し低下した場合はチャンバKを通ったのちに逆止弁から直接タイヤPまたはチューブDを通って外環境Oから空気を取り込むことができ、この逆止弁にもチューブ及びタイヤPと相互に連結する開口を設けることができる。大きな漏れがある場合にのみ、チャンバKからの空気は再度直接チューブDに向けられる。この場合もまた、チャンバKの吸引は、最初に制御素子Rによって方向を変更され、圧縮した空気は最初にタイヤPからチューブDに再度圧送され、そのときにのみ外環境Oから空気を補給される。制御素子Rは、組み合わせをいくつ使用する必要があるかによって、2つ以上の位置を制御するものとすることができる。
【0054】
実施例11
正常に機能するために、制御素子は圧力を制御する環境に少なくとも部分的に設置しなければならない。タイヤP内部の圧力が急速に低下し、タイヤPの密閉機能がチューブDの密閉機能に代替される場合、制御素子RをチューブDの内環境と相互に連結することが賢明である。これは、制御素子RをタイヤPの内空間と相互に連結した絶縁空間に設置することで達成できる。タイヤPの密閉機能がチューブの密閉機能に代替される場合、またはタイヤPから急速または重大な空気漏れがある場合にかぎり、この相互連結は遮断され、この絶縁空間とチューブとの相互連結に代替される。この瞬間まで、制御素子Rを備える絶縁空間は、タイヤPのみ、またはタイヤPとチューブの両方と相互に連結することができる。この瞬間及び相互に連結の変更は、制御素子によって直接設定し、開始することができ、または、例えばチューブDのウォールが機械的にこの空間の相互に連結を変更するときに、チューブDをある特定の設定値まで空気を充填することによっても設定、開始できる。効果的には、この空間は、チューブDからタイヤPへの開口と相互に連結でき、この場合この空間は、開口が閉鎖したあとはタイヤPの内部から分離するが、タイヤとの相互連結は維持される。
【0055】
制御素子をセンサからのデータに基づく電子手段によって制御する場合、タイヤ及びチューブの内部に独立したセンサを設置することができ、制御素子は密閉した環境に位置するセンサによってのみ制御される。しかし、このセンサは、完全に分離した空間に設置することもできる。例えば密閉した袋の中で、空気を充填したタイヤPの内空間を満たしたときに、少なくとも部分的にタイヤPの空気またはチューブDのウォールに押圧される袋の中である。
【0056】
圧力を読み出すセンサは、現代自動車の標準装備になりつつある。チャンバの容量及びそれに伴う回転及び回転数に対するポンプの容量はわかっているため、漏れ始めた後に、例えばタイヤのパンクが大きすぎるかどうかを判断することができ、チャンバKは限られた時間のみこの漏れを補償することができる。この場合、システムは、運転者に安全な場所に停止するように警告したり、運転者に実際の運転距離について知らせたりすることができる。センサをタイヤ内部のバックアップチューブから離れた所に設置すれば、圧力低下が緩慢な場合、システムはタイヤの空気補給レートを察知し、チューブがタイヤの密閉機能を引き継ぐのに必要な時間がどれくらいかを検出する。ここでもまた、チャンバが漏れを十分に補償しないとシステムが判断すれば、システムはこれを事前に運転者に知らせることができる。タイヤが継ぎ目のあるベースまたは継ぎ目のあるバックアップチューブに沿ってパンクした場合、センサはタイヤ空気圧低下、及び継ぎ目が裂けた瞬間の急激な圧力上昇を検知する。圧力は低下または上昇のいずれかを開始し、事前の設定圧力に達すると停止する。圧力低下が起こった場合、システムはその低下レートから時間内にチューブに空気補給できるかどうかを判断する。センサ及び/またはシステムは、基準空間と相互に連結でき、すなわちチャンバの逆止弁の開口に関する情報で空気補給を示す情報を収集したり、別のチャンバの分割からさらに別の情報を得たりすることができる。例えば、システムが空気補給を開始したという情報、貯蔵空間の圧力とタイヤ空気圧との差がいくらかなどの情報である。このように、システムはホイールの回転に関する情報がなくても正確に機能することができ、すなわちこのような情報を独自に判断することができる。
【0057】
密閉機能をチューブが代行したことを、例えば電子手段または視覚的手段によって運転者または乗員に表示することができ、例えば空気を補給されているチューブDがずれたとき、またはタイヤPが制御素子を設置した場所から制御素子の連結がはずれてずれたときなどに、リムまたはタイヤPのウォールから見えるインジケータに透明な窓を備え、見えるようになったチューブDのウォールがこの窓を押圧するようにできる。
【0058】
上記の例で言及したチャンバKは、タイヤPのトレッド近くに設置しているが、タイヤPまたは荷重を受けるリムのウォールの距離が変動する場所であればどこに設置してもよい。
【0059】
実施例12
チャンバKの空間は、
図7a〜7cのように、タイヤPとリム7との間にクレードルHRを挿入することで形成できる。
図7aはクレードルのないアセンブリを示し、
図7bは変形による荷重を受けたタイヤPでクレードルHRのあるものを示し、
図7cはクレードルHRがあり荷重を受けていないタイヤPを示す。タイヤPとリム7との間にはクレードルHRの使用によって空間が生じ、この空間でのタイヤPの変形は
図7aに示すアセンブリよりも大きく、
図7aではこの場所に変形が生じないか変形が最小になる。クレードルHRは独立しているか、タイヤPまたはリム7の一部にすることができる。
【0060】
実施例13
例えばダブルタイヤなどの連結した2つのホイールの間に、チャンバKまたは任意のポンプを挿入することができる。
図8は、2つのタイヤP’とP’’との間に設置したチャンバKを示す。図の上部は、荷重を受けていない点で空気が連通するチャンバKを示し、図の下部は、タイヤP’及びP’’が荷重点で変形して互いに接近したことにより閉鎖したチャンバKを示す。
【0061】
チャンバKは、リム7またはタイヤPのいずれか一方に固定できるが、効果的には、タイヤのウォールの断面と一致する断面を有するチャンバの小環を2つのタイヤの間にちょうど設置できる。このような小環は、均衡が保たれればホイールと同心の状態を保つ蛍光がある。同時に、この小環はタイヤのウォールに対して予備緊張させるか、タイヤのウォール同士が接近して上が狭くなるようにウォールに設置することができる。
【0062】
チャンバは、タイヤ同士の間で徐々に損傷するチャンバKが完全な形または規定の断面幅であるストリップ形状であるときに、タイヤ同士の間に少しずつ挿入することができ、チャンバを巻き締めると端部同士が固定具によって連結される。このようにして、
図8bのように端部が重なり合ったチャンバを簡単に生成することができ、巻き締めたあとにチャンバKは収縮し、固定具ZAを備えるテープBによって固定される。同じように、チャンバはテープBを必要とすることなく自ら固定することができる。テープは、パンクなどからの保護材となることができ、すなわちタイヤ同士の間に適切な距離があるなどの正しい位置を検知するテンプレートとして機能することができる。このチャンバの巻き締めは、チャンバKの一方の幅をさまざまなタイヤの輪郭またはさまざまな距離間のタイヤに使用できる場合に、装備が簡易で応用性がある故に有利である。
【0063】
図7aは正確な比率を示してはいない。実際には、重なったチャンバKの両端部は、回転軸からほとんど同じ距離の所に位置する。チャンバKは、ウォールの直径または距離を最小である十分の数ミリメートルの範囲にすることができるため、回転軸からチャンバKの重なった両端部までの距離の差は、チャンバ端部の両端部がある半径と比較してごくわずかである。したがって、隣接するタイヤのウォール同士の距離は、チャンバKの両端部ではほぼ同じになるはずである。このようにならない場合、チャンバKはこの差を埋めるような輪郭にすることができる。
【0064】
図8cは、タイヤP’及びP’’のウォールに設置した2つの結合材TLの間に位置するチャンバKの断面を示す。チャンバK及び結合材TLは、この半径上にテープBで固定する。破線矢印は、荷重を受けた際にこの結合材のウォールが動く方向を示す。この動きによって、結合材TLを使用して、チャンバKが閉鎖される。
【0065】
図8dはほぼ同じ状況を示しているが、チャンバKがタイヤP’のウォールの近くに直接位置している点のみが異なる。
【0066】
実施例14
図8eは、チャンバKが増圧機MUに寄り掛かり、増圧機が結合材TLに寄り掛かる様子を示し、結合材にはこの場合タイヤPの圧力になるまで空気を充填している。増圧機MUは、結合材TLと隣接する領域の方がチャンバKと隣接する領域よりも大きく、チャンバK内でタイヤPの圧力になるまで圧縮されている空気には、増圧機MUを結合材TLの方へ押しやるほど十分な力がなく、その結果、チャンバKは常にタイヤの変形によって閉鎖する。しかし、タイヤの変形がチャンバKを閉鎖するのに必要な分よりも大きい場合、空気を充填した結合材TLはこのような変形が起こる間に部分的に陥没し、この変形部分はチャンバKの機能を完全に保持したまままっすぐに戻る。
【0067】
上記の例では、結合材TLにはタイヤPの圧力になるまで空気を充填した。しかし、結合材TLがチャンバKの出力と相互に連結し、その結果、結合材TLがチャンバKによって空気を充填された場合はこの必要はなく、増圧機によってチャンバは常に結合材TLの圧力よりも高い圧力に達することができるため、チャンバは事前の設定圧力値になるまで空気を補給する。結合材TLは、圧縮空気貯蔵庫またはケースSCとして使用できる。
【0068】
図8fは、ほぼ同じ状況を示しているが、結合材TLは、タイヤP’のウォールの方の細い端部でチャンバKと重なり、このウォールからチャンバKまでの距離を適切に設定している。タイヤが変形すると、チャンバK及び結合材のこれらの細い端部は、最初に、及び空気補給が開始されるときに陥没する。
【0069】
図8gは、ジョイントを備える結合材を示し、これがレバーNUとなってチャンバKを閉鎖する力を強化できる。
【0070】
図8に示すデバイスは、ダブルタイヤ用に説明したものであるが、別々のタイヤPの場合にも、例えばタイヤPとリム7との間、またはタイヤPの対面するウォールの間で同様に機能する。同じように、結合材TLは、リムまたはタイヤと連結していれば過度の変形も吸収できる。結合材TLの変形能力は、事前に曲げることで確保することもできる。これは、空気を充填する代わりに、例えばスプリングシートなどを用いて行う。空気を充填した結合材の利点は主に、軽量である一方でその場にしっかりと固定される点にある。特にチャンバKの巻き締めを併用すると、組み立て及び適所の検知がより容易になると同時に、貯蔵庫または基準空間を形成できる一方で、過度の変形の問題も、変形によってチャンバKが最初に閉鎖される間にこれを単純に回避することで解決される。
【0071】
実施例15
図8aは、タイヤP’内のチャンバK’も示し、リングOKを備えるチャンバK’はベースOD上に位置している。これは単純に、剛性の円形リングをリム7に設置する形にできるが、過度のタイヤ変形を吸収する変形ゾーンで代替できる。効果的には、このような設計は
図9aに示したような形になり、ゴム製、布製などの円形リングは、円形リングの外周及び内周に沿って接合する2つの材料層からなる。さらに、図のようにこの層は、例えば継ぎ目によって相互に連結できる。そこで空気充填後のベースODの部分を規定する。この継ぎ目を破線で表している。ベースODの空気圧不足の円形リング部分を
図9bに示し、空気を部分的に充填したものを
図9cに示し、空気を完全に充填したものを
図9dに示す。空気を充填したときの最大の直径はリングOKによって形成または規定でき、底からリム7に相互に連結できる。
【0072】
ベースODには、独自に設計した予備緊張部分があり、タイヤPの圧力になるまで空気を充填できる。実質的に、このベースは、空気圧不足が検知されたときに空気がタイヤPからこのベースの中に入り、予備緊張または遠心力によって最大直径まで拡張すれば、空気を抜き、リム7に巻き込むこともできる。主に遠心力が原因でベースの巻き込みが外れた場合、ウォールの予備緊張または空気抜けのいずれかの理由により停止した後に、このベースを巻き込む位置に押し込めることができる。遠心力によって巻き込みが外れた場合にベースODが空気充填式の構成要素を備えている必要はなく、遠心力により巻き込みがはずれた位置にとどまるが、一方で遠心力だけでなく、タイヤの変形方向に直角の方向に対して固定されているために、タイヤPまたはチャンバKに作用することができ、すなわちタイヤPの過度の変形部分の上で跳ね返ることができる。このような例を
図10bに示しており、この例ではベースは巻き込まれた位置にあり、
図10cでは遠心力により巻き込みが外れている。ベースの3つの構成要素は、黒点で示したジョイントの周りを時計回りに回転し、タイヤのウォールが動く方向に対してベースを固定した位置になる。回転軸に直角な線を点線で示している。この設計では、例えば遠心力がなくなった後にジョイント内のスプリングによって巻き込み位置に引っ込む。この設計は一例にすぎず、同じように構成要素は、誘導路などを用いて互いに内側に移動させてもよい。端部に設置したポンプは、タイヤPの外周の一部または外周全体に同じものを設置してもよい。外周はタイヤPよりもリムの方が短いため、長い方のポンプは巻き込み位置で重なり、徐々に巻き込みが外れたりシワができたりすることがある。
【0073】
ベースODが空気充填式の場合、効果的には、タイヤPよりも高い圧力になるまで空気を充填することができる。こうすることによって、ベースODが安定し、設計が簡易になる。
【0074】
空気を充填したベースODは、実施例5で記載したケースSCと同じように、圧縮空気源として効果的に使用することもできる。そのため、チャンバKはベースODに空気を補給し、タイヤPは必要に応じてこのベースから空気を再充填する。例えば、ベースの圧力は3.5Aにすることができ、タイヤの通路バルブ抵抗は0.5Aにすることができ、正常に空気を充填したタイヤ空気圧は3Aにすることができる。タイヤ空気圧が低下すると通路バルブは開口し、タイヤPは徐々にベースODから空気を補給し、これと並行してチャンバKは外環境OからベースODに空気を補給して元の圧力3.5Aにする。これは、ベースの支持機能に影響を及ぼすベースODの空気圧低下の速度が、チャンバKからの空気でベースODに空気を補給する速度よりも遅くなるようにするにはちょうどよい。しかし、リングOD内の圧力はタイヤ空気圧よりも常に高いため、これは現状では起こり得ないことである。
【0075】
ベースODのウォールを接合している継ぎ目は、接合したベースのウォールの圧力をタイヤPとベースODとの特定の差圧以内に維持するように設計することができる。ベースODとタイヤPとの間の通路バルブのレートが、タイヤPからの限定した漏れレートのみを補償できるように設定し、実際の漏れがこれよりも速ければ、ベースODとタイヤとの差圧は増大し、ベースODは拡張しようとし、増大した力が継ぎ目に作用する。ある程度の差圧になると、継ぎ目は裂け、ベースODのウォールはタイヤの全体積を充填するまで拡張する。したがってベースは、甚大なタイヤのパンクが起きた場合はタイヤチューブDと同じような機能を果たす。継ぎ目には、適切な瞬間に、また少しずつ安全に裂けるように、規定の脆弱箇所を設けることができる。効果的には、チャンバKの出力圧力は、継ぎ目の破裂後は3.5Aから3Aまで下がることがある。
【0076】
ベースODの圧力がタイヤPの圧力と等しくなり、ウォールの剛性、予備緊張したリングOK、またはベースがタイヤPの長さ方向にある2つの圧力空間を分離していることなどにより、ベースODが適所に保持されている場合、この継ぎ目は同じように機能し、チャンバKの出力圧力だけは低下しない。
【0077】
チャンバKとベースODの両方、及びすべての構成要素は、タイヤPの内部で比較的少ない空間を占有すると同時に、これらは非常に剛性である上、通常の漏れを補償するとともにパンクの際にはタイヤの気密性を保つ。
【0078】
実施例16
各タイヤは変形に最適な高さになっているが、荷物などの積載条件が変化するためにこの高さを実際に維持することは困難である。ベースODの上に位置するチャンバは、荷重を受けた際にタイヤが適度を超えて変形した場合にかぎって完全に閉鎖するように設計することができる。それと同時に、ベースODの形態をした空気充填式のクッションが、変形が空気の圧送に必要な分よりも大きい場合でも圧送を開始させる。ポンプは単純に変形を回避する。すなわち過度の変形はエアクッションに吸収される。このエアクッションは、スプリング材などで代替できる。タイヤPを放圧する必要があれば、放出バルブを備えることができ、あるいは定期的な漏れによって、設置したバルブよりも圧力が低くなることがある。このような漏れは、タイヤのシール層に低質な材料を選ぶことによっても増加することがあり、その結果、製造が一層削減されることになる。
【0079】
空気充填式の円形リングは、きわめて単純にタイヤPとリム7との間に挿入でき、次の組み立て工程は以下のようになる。チャンバKに空気を充填する。そこからベースODへ続き、このベースは空気が充填されて直立し、リム7、タイヤPの外周またはこの両方に当たって固定される。その後、空気は直接またはバルブを通ってベースODからタイヤPへ漏れ、タイヤに空気が充填される。タイヤPに空気が充填されると、すべての構成要素の圧力は最適となり、システムは走行中これを維持しようとする。システムが、圧縮空気を基準媒体として内包する基準空間の形態で制御素子Rを備えていれば、この基準空間は逆止弁を介してタイヤ空間と相互に連結することができる。基準空間は逆止弁を介してタイヤに沿って空気が充填される。すると制御素子Rは同じ条件を維持しようとする。設定圧力の上昇は単にタイヤPに圧力がより高くなるまで空気を充填することにより達成され、その結果、制御素子Rが新たな圧力値に再較正される。
【0080】
実施例17
ここまで主に螺旋形状の空気充填式のベースODについて記載してきたが、同心円などの形状にしてもよい。すなわち剛性クッション上に位置する比較的低いベースODの形態にしてもよい。螺旋形状は、1つ以上のホースを互いの上に巻くことによって形成でき、この層は、例えば面ファスナーなどの固定具によって接合できる。この層は、層の内圧とは関係なく最大の断面または長さを正確に規定することができる。規定の断面でウォールの高さが1cmである空気を充填した円形層が、例えばチャンバKとタイヤPのウォールとの間にあれば、チャンバKは、タイヤPが1cm変形した場合にかぎって荷重を受ける。この円の長さが変動可能なものである場合、この円はタイヤPのウォールに押し当たる瞬間まで空気を充填される。したがって、チャンバとタイヤPとの間の距離を固定することができる。この円の圧力はベースODの圧力と異なっていてもよく、これによって、タイヤがさらに容易にこの円を超えてチャンバKに近づける。
【0081】
この固定機能のほか、この円は、リム及びタイヤによってアセンブリ全体を固定する安定した支持体となる。ベースODは、用途によって必要となってもタイヤを密閉部分に分割しないようにベントを内包することができる。その一方で、両サイドから独立した圧力空間で支持されることによりアセンブリがさらに安定すれば、この圧力空間を密閉状態で分割するか、タイヤPのこの空間同士の間に空気が行き来するのを少なくとも最小限に抑えることができる。これらの空間は、一方向に抵抗性を持つバルブで相互に連結することができ、バルブは、スロットルバルブまたはスロットルホールを通る空間同士の差圧がある特定の圧力であるときのみ開口する。基本的にベースOD全体は、タイヤの2つの部分を分離する膜または剛性ウォールで作製でき、このベースは両サイドの圧力バランスを保つことによって適所に保持される。しかし、ベースは、長い方の直径を予備緊張させるか、空間を密閉状態で分割する必要があり、または陥没しないように十分な構造的剛性を持つ必要がある。あるいは、ベースODは、
図10aに示すように、タイヤ内を通る2つの平行なチューブのウォールで作製でき、すなわちベースはこの2つのチューブの間を通ることができる。効果的には、このチューブは1つのエアチューブDの一部とすることができる。このチューブは、エアチューブDが少なくとも1点で交差すれば、いくつかの異なるエアチューブで作製してもよい。図では、チューブはD及びD’で表示しているが、そのウォールはそれぞれ点線または破線で示している。
【0082】
よってチャンバの反対側のサイドは、ベースODの最大直径を固定する固定具を形成することができる。例えば面ファスナーのテープをチャンバのこのサイドに取り付けることができ、すると反対側のテープは、拡大するベースODの外周に沿って伸張し、両方のテープが接触して接合される瞬間まで伸張する。この瞬間、すべてのアセンブリ層の直径が固定される。このように、さまざまな直径のタイヤ及びリムに適応性のあるアセンブリを作製することができる。チャンバKは構成要素と、リムによってきわめて容易にベースODのウォールに沿って、またはウォールの下で、相互に連結できる。
【0083】
組み立て工程では、ベースODは完全な円ではない、すなわち円形部分がないことがあるが、空気を充填すると(または正常位置に収めるためにかける力によっては空気を抜くと)、拡張して完全な円形になる。閉鎖した円形部分にはジョイントが現れ、このジョイントのウォールはインターフェースのホース、基準空間などを固定する。同じように、エアチューブをある1点に介在させて不完全な円を形成することができ、この場合この円の面は、空気が充填されたときのみに接合する。リムなどからチャンバKに空気が取り込まれた場合、空気はこの面の間を通過することができる。
【0084】
実施例18
チャンバまたはポンプには、必要になるまで最大の荷重をかける必要はない。
図9eは、タイヤPはこの点で変形しているがタイヤPから離れているベースOD上のチャンバKを示している。ベースODは、タイヤの周囲圧力よりも高い圧力まで空気を充填した中空の同心円からなる。例えばこの円は、タイヤPの圧力になるまで一方向に手動で空気を充填したものである。タイヤPの空気圧不足が検知されると、チャンバKの下にある最後の円は、タイヤPの外環境へ空気を抜く。タイヤ空気圧はこの円のウォールを押圧し、円の体積を可能な最小値になるまで小さくする。同時に、このウォールは、
図9fのようにチャンバKをタイヤPの方へ移動させる予備圧迫位置と仮定する。
図9gは、これと同様に支持体OD全体の空気が抜ける様子及び拡張する様子を示す。
【0085】
図9kは、継ぎ目のあるベースODを示し、この継ぎ目はリム7からベースODの外周に向かって走る破線で表示している。これらの継ぎ目は、継ぎ目同士の間で部分的に分割された空間を設定し、これによって通常の圧力まで空気を充填したときのベースODの対向するウォールの距離も設定する。これと同時に、この継ぎ目は、継ぎ目の端部とベースODの外周との間の端部に比較的同形の円形空間を作る。これは、継ぎ目の端部とベースODの外周との間にあるもう1つの円形ジョイントで支持することができ、これによってこの円形ジョイントの上にバンパ空間を形成し、継ぎ目を損傷するおそれのある過度の変形を可能なかぎり吸収する。継ぎ目は、このように主にベースODとタイヤPとの間の差圧または事前に規定した機械的パルスによって損傷することがある。このようなベースは、1片の材料を螺旋形状に重ねるなどして複数の層にすると容易に製造でき、これを破線で示した継ぎ目及び二重破線で示した恒久的なジョイントで接合する。チャンバKは、このように恒久的な周囲のジョイントの間に作製することもでき、この場合、底のジョイントが頑丈で十分に広ければリングOKとしても機能することができる。したがって、システム全体は単一の動作で作製でき、この動作では、例えばゴムを成形型内で加硫化し、恒久的なジョイント及び継ぎ目の箇所のみをプレスすることによって層を接合する。
図9lは、層を接合する前の分割にある同じベースを示し、これから接合する部分を文字Xで示している。
図9kのベースに周囲にある矢印は、恒久的なジョイントの長さを示し、この例ではチャンバKの長さも示している。よってタイヤPの外周よりも長い任意の長さのチャンバKであっても1工程で作製することが可能である。接合する層の数は無制限である。チャンバを螺旋状に巻く状態にするため、チャンバKは、サイドからサイドまでの長さ方向だけでなく、1つの層から別の層までの垂直方向にも重ねることができる。これも1つの製造工程で実現できる。
【0086】
図9m及び9nは、ベースODのその他の設計タイプを示し、これは層を別の層の上に重ねたツイストペアの形態で巻き締められており、これによってサイドが安定する。グレーの星形で示したワイヤがツイストペアの中心を通ると、このワイヤはツイストペアの両側のシリンダ及びリム7を一緒に引っ張る。チャンバKは最後の層上に乗ることができ、すなわちチャンバKの下にあるツイストペアの層とは実質的に接合していない別のツイストペアの層によって、タイヤから離れることができる。
図9nは、チャンバKが別のツイストペアの層と重なっていない細い方のツイストペアを示す。
【0087】
チャンバKを螺旋状に巻き、ワイヤがツイストペアの最大の長さを規定すると、ベースの内周及び外周は空気を充填されている際に回転する。ワイヤの端部がタイヤPまたはリム7または相互に連結した別の構成要素と接合すると、ベースODの直径も規定される。ベースODの空気充填式部分の空気充填前の直径は、リム7の直径よりも長くすることができ、これによってこの部分をリム7に着座させる。この部分をあらかじめタイヤPに連結すれば、簡単にタイヤPと一緒に取り付けられる。同じように、ベースは、組み立て工程でリムに設置でき、その最大円周はビードの円周またはトレッドのインナーサイドよりも短いため、タイヤPの取り付けが容易になる。空気を充填した後、ベースODはタイヤPの内部で直立し、最終の形状になる。このように拡張したベースODは、例えば、それまで自由に解けていたインターフェースホースをベースODの底部分の下に固定する。ベースがリムの上にしっかりと着座した後、つまり最終的に空気を充填した後、ベースは、圧力センサ、電力発生器などのその他の部分もタイヤとリムとの間に最終的に固定することができる。
【0088】
実施例19
図11〜15は、チャンバKを2つの部分KS及びKCに分割した様子を示す。分割したチャンバKの一方の部分の圧力の方が高く、もう一方の部分の圧力の方が低くなる場合があったとしても、もう一方の部分を高い方の圧力で圧縮することができる。これは、例えば実施例14で記載した増圧機MUまたは別のタイプのレバーを使用することで達成できる。
【0089】
これらの例は、主にチャンバKの分離した部分を記載し、この部分の少なくとも1つは常に、上記の支持体OD、結合材TL、エアチューブDなどと同じものにすることができる。
【0090】
図11aは、チャンバKを長さ方向に分割した図であり、4つの開口がタイヤPの外環境OまたはタイヤPの内空間につながっている。この例では、開口Iは外環境Oに通じ、開口II〜IVは空間Pに通じている。インターフェースO/P(実際にはタイヤPまたはリム7のウォール、またはタイヤPの外部からタイヤPの内部を隔てているその他の部分)は二重点線で示しており、その上の領域は外環境Oであり、その下領域はタイヤPの内空間である。タイヤPが回転すると、このタイヤのウォールの変形部分はチャンバKを通って徐々に回り、チャンバK内の空気を前方に押し出す。
図11aは、チャンバKの変形部分が通過する点を示し、変形の深さをグレーの領域で示している。変形部分が動く方向は、グレー領域に破線矢印で示している。
図11aは入力を示し、変形部分が通過する道を示すのに使用する。
図1lb及び11cでは、簡略化のためこれらの表記を省略している。
【0091】
図1lbは、連通状態の開口III及びIVを示し、この開口と相互に連結したチャンバKCの長さ方向に分離した部分は、タイヤ空気圧でタイヤから空気を充填している。タイヤが回転すると、空気はタイヤPの内空間から開口IIIを通り、その後チャンバK(KC)を通り、最後に開口IVを通ってタイヤに戻るように循環する。したがってこれは、空気がタイヤからチャンバに入ってまた戻る内側の循環のみを示す。開口I及びIIと相互に連結したチャンバKSを長さ方向に分離した部分は、チャンバKの全長にわたって連通していない。チャンバの体積全体はすでにチャンバKCを長手方向に分離した部分で充填されているからである。そのため、外環境OからタイヤPの内空間に流れる空気の移動があり、この流れは開口I及びIIに破線矢印で示している。
【0092】
図11cは、閉鎖した開口III(IVでもよい)を示す。変形部分は、チャンバKCを分離した部分に沿って通過し、空気をタイヤPの内空間に圧送している。内部には真空が生じるため、チャンバKCの部分は斜めに収縮し、隣のチャンバKSの長さ方向部分がなくなる。そのため、今度は変形によって、空気は開口I及びIIを通って外環境OからタイヤPの内空間に流れる。タイヤ空気圧は周囲圧力よりも高いため、空気補給中の空気漏れを防止するように、少なくとも1点で常時変形を受けるような変形によって、及び/または1つ以上のバルブによって、チャンバKSの一部が常時変形されていることが賢明である。
【0093】
圧送を停止するには、開口III(または場合によってIV)は開口しておく必要があり、するとチャンバKCの部分はタイヤからの空気で充填され、チャンバKSの部分を閉鎖する。タイヤが回転すると、
図11bに示すように内部循環のみが発生する。この例及びその他の例でも記載したように、KC及び/またはKSの部分が入力及び出力の両方を変形によって閉鎖された場合、圧送の効率は増大するが、これが一方の部分のみに起こったとしても効率は上がるため、両方の部分で発生する必要はない。もう1つの選択肢として、このような閉鎖は、いくつかのバルブの使用で代替してもよい。
【0094】
実施例20
図12aは、長手方向に分割したチャンバを示し、この例では開口I、III、及びIVは外環境Oに通じ、開口IIは空間Pに通じている。チャンバKが変形する方向及び大きさを、グレー領域に細く平らな破線矢印で示している。
【0095】
図12bでは、開口IIまたはIは、逆止弁を備えており、部分KCはKSを少なくとも1点で押圧して常時遮断しているため、空気はタイヤからチャンバKSの長手方向部分を通って外環境Oには出ない。開口III及びIVは開口しており、空気はこの開口を通ってKCの長さ方向部分と外環境Oとの間を循環する。チャンバKSは、恒久的に斜めに圧縮され、連通していない。このチャンバは、KCを流れる媒介物の圧力及びKCとKSとを隔てる長さ方向のウォールにある媒介物の圧力によって圧縮される。この圧力は、予備緊張によって増強または代替することができ、または増圧機MUによって増強でき、または出力IVを減圧でき、その結果、KCに対する過剰圧力はKC内部で発生し、それによってKSを恒久的に閉鎖し、周囲から取り込んだ空気の圧縮を回避して空気をさらにタイヤに移送する。
【0096】
図12cの開口IIIは閉鎖しているため、空気はチャンバKCの部分から排出され、ウォールが互いに引き寄せられる。このように互いに引き寄せられるためにチャンバKSの部分はなくなり、その後外環境Oからの空気で充填され、この空気は開口IIでバルブに対して圧縮され、タイヤに圧送される。ここでもまた、どの開口にバルブを備えてもよい。各バルブを用いる代わりに、変形及び連通していない斜めの遮断によってチャンバを遮断してもよい。
【0097】
実施例21
図13aは、長さ方向に分割したチャンバを示し、この例では、開口Iは外環境Oに通じ、開口II、III、及びIVは空間Pに通じている。チャンバKが変形する方向及び大きさを、グレー領域に細く平らな破線矢印で示している。チャンバはこの場合、チャンバを通過する変形部分よりも深い。
【0098】
図13bは、開口I及びIIと連結した長さ方向部分KSが恒久的に連通し、この部分の変形では必要な圧縮が起こらず、タイヤに伝達されるため、このようにして形成されたチャンバで空気補給が開始されない様子を示す。空気が補給されない、または圧送されない様子を、ここでは開口I及びIIで破線矢印に×印をつけて示している。正常に機能するためには、例えばこれらの開口のいずれか1つに、またはこれらの開口の間にバルブを設置する必要があり、このようにすることによってタイヤから空気が漏れてチャンバKSの部分に流れるのを防止する。
【0099】
図13cでは、タイヤからの空気がチャンバKCの部分に入ることによって、部分KSの分割及びその深さが収縮する。チャンバの変形により部分KSが斜めに閉鎖し、空気は外環境Oからタイヤの内空間に移動する。したがって、タイヤからの空気は、タイヤ空気圧またはそれよりも低い圧力のときにかぎって部分KCに入ることができるが、この変形が十分な深さを通過すればタイヤ空気圧よりも高い圧力でも入ることができ、その結果、最初に開口IIIを介してチャンバKSに空気が補給され、チャンバKSの部分の分割が斜めに収縮するのに十分である必要な体積になるまでこの部分に「空気が充填」される。
【0100】
実施例22
図14aは、長さ方向に分割したチャンバを示し、この例では、開口I、III、及びIVは外環境Oに通じ、開口IIは空間Pに通じている。チャンバKが変形する方向及び深さを、グレー領域に細く平らな破線矢印で示している。
【0101】
図14bは、開口I及びIIと連結した長さ方向部分KSが恒久的に連通し、この部分の変形では必要な圧縮が起こらず、タイヤに伝達されるため、空気が補給されない、または圧送されない様子を、ここでは開口I及びIIで破線矢印に×印をつけて示している。正常に機能するためには、例えばこれらの開口のいずれか1つに、またはこれらの開口の間にバルブを設置する必要があり、これによってタイヤから空気が漏れてチャンバKSの部分に流れるのを防止する。
【0102】
図14cでは、外環境Oからの空気がチャンバKCの部分に入るまたは圧送されることによって、部分KSの分割及びその深さが収縮する。チャンバの変形により斜めのチャンバの部分KSの残りの分割が閉鎖し、空気は外環境Oからタイヤの内空間に移動する。したがって、タイヤからの空気は、タイヤ空気圧またはそれよりも低い圧力のときにかぎって部分KCに入ることができ、最初に開口IIIを介してチャンバKSに空気が補給され、この部分が、チャンバKSの部分の分割が斜めに収縮するのに十分である必要な体積になるまでこの部分に「空気が充填」される。この場合は、開口IVにもバルブを設置する必要があり、これによってチャンバKCの部分に空気が充填した状態を保つ。もう1つの選択肢として、バルブのいくつかは、変形で代替してもよい。ここでもまた、部分KSはレバーを介して部分KCを上から押圧してもよい。
【0103】
図15aは、チャンバからの出力に設置した電力発生器を示す。この場合の発生器は、ブレードホイールで構成されるが、エアジェットまたは回転するボール、プロペラ、圧電発生器による空気圧によって駆動するその他のあらゆるタイプの発生器でもよい。発生器はチャンバの吸気口または排気口に設置でき、このチャンバはタイヤの空気充填用に設計した分割したチャンバでも分割していないチャンバでもよいが、発生器の駆動のみで空気を充填しないように形成したチャンバでもよい。つまり、発生器は、タイヤによって変形した形状記憶部を備えるあらゆるタイプのチャンバの背後に設置できる。産生した電力は、電気の形態で蓄積でき、及び/またはホイールまたはタイヤにある圧力センサ及びその他のセンサ、ホイールデータの伝送デバイスなどの電子機器の駆動に使用できる。
【0104】
図15bは、タイヤとチャンバKCの部分との間を空気が循環する際のチャンバKCの部分の吸気口にある発生器を示す。発生器はまた、機械的または電気的に停止した場合にバルブとしても機能し、この吸気口からKCに入る空気を減圧したり、完全に空気の流れを停止したりするため、KCは陥没し、KSを遮断する。発生器はまた、バルブまたはスロットルバルブとして機能する。フリーホイールを装備すれば、機械的な逆止弁などとして機能する。例では、
図15cの発生器は、左のウォールに向かう細い破線矢印の方向に動くことによって機械的に停止する。これはブレードホイールによる発生器だが、プロペラベースのもの、歯車ポンプ、ピストン来婦の発生器、圧電発生器など、その他のあらゆる公知のタイプの発生器を使用してもよい。発生器は電力だけでなく機械的な仕事を産生する必要があり、例えばもう1つのポンプなどを駆動してもよい。発生器は、センサとしても機能できるが(流れる空気の速度はホイールの速度に直接左右される)、圧力及び温度の変化の影響を受けることがある。速度変化または産生される電力の変化は、これらのパラメータの変化に直接関係する。
【0105】
上記の例に記載した方法は、タイヤのトレッドの傍、タイヤとリムの間、または2つのタイヤの間の位置に関して特に記載した。しかし、相対距離が変化する2点の間であればどのような場所に設置してもよく、1つをタイヤの上またはその隣に設置してもよい。
【0106】
電力発生器は、磁界を動くコイルで構成でき、一方をタイヤ、もう一方をリムに接続する。1つ以上のコイルをベースODまたはリム7に接続し、磁気層をタイヤPに接続するか、この逆に接続することもでき、一方構成要素は、コイルと磁界発生源との間を直線的に動かすのに適した形状にする。