(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
出品者から利用者に提供される提供品の情報である提供品情報を利用者に提供する情報提供装置であって、それぞれ個別に出品者から提供品情報の登録を受付ける複数の情報提供装置から、提供品情報を収集する収集部と、
前記収集部が収集した提供品情報を利用者に提供する提供部と
を備え、
前記出品者は、自治体であり、
前記提供品は、前記自治体へのふるさと納税に対するお礼品であり、
前記情報提供装置は、前記自治体により指定された収納代行事業者により運営されるふるさと納税サイトであることを特徴とする情報処理装置。
前記提供部は、前記利用者の限度額の登録に応じて、前記複数の情報提供装置のそれぞれにおける前記利用者の使用額を自動的に加算し、残りの利用可能額を示す情報を提供する
ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
出品者から利用者に提供される提供品の情報である提供品情報を利用者に提供する情報提供装置であって、それぞれ個別に出品者から提供品情報の登録を受付ける複数の情報提供装置から、提供品情報を収集する収集手順と、
前記収集手順で収集した提供品情報を利用者に提供する提供手順と
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラムであって、
前記出品者は、自治体であり、
前記提供品は、前記自治体へのふるさと納税に対するお礼品であり、
前記情報提供装置は、前記自治体により指定された収納代行事業者により運営されるふるさと納税サイトである情報処理プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理方法の概要〕
まず、
図1を参照し、実施形態に係る情報処理装置が行う情報処理方法の概要について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。なお、
図1では、情報処理装置100が、複数の情報提供者(ポータルサイト)がそれぞれ個別に提供している複数の提供品情報を電子商店街(オンラインモール)において一括して提供する場合を例に挙げて説明する。なお、電子商店街は、複数のサイトが集まったネットワーク上の商店街(ショッピングモール)である。
【0011】
図1に示す情報処理装置100は、複数の情報提供者(ポータルサイト)がそれぞれ個別に提供している複数の提供品情報を収集し、電子商店街において一元的に提供する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0012】
すなわち、情報処理装置100は、出品者から利用者に提供される提供品の情報である提供品情報を利用者に提供する情報提供者であって、それぞれ個別に出品者から提供品情報の登録を受付ける複数の情報提供者から、提供品情報を収集する。
【0013】
なお、情報処理装置100は、複数の提供品情報の中に、重複している提供品情報が存在する場合には、提供品情報のマージ(統合)やソート(整列)を行うようにしてもよい。
【0014】
端末装置10は、利用者Uにより利用されるPC(Personal Computer)やスマートフォン等の情報処理装置である。利用者Uは、情報処理装置100が提供するWebサービスの利用者(会員等)であって、自身に関するユーザ情報を情報処理装置100に登録した利用者である。
【0015】
情報提供装置200は、出品者から利用者に提供される提供品の情報である提供品情報を利用者に提供する情報提供者により利用されるPCやサーバ装置等の情報処理装置である。情報提供装置200はそれぞれ、独自のサイトにおいて提供品情報を提供している。
【0016】
決済処理装置300は、利用者Uが提供品を選択して決済(入金)した際に決済処理を行う決済代行者(決済代行会社等)により利用されるPCやサーバ装置等の情報処理装置である。利用者Uの決済方法(支払い方法)は、例えば、クレジットカードやデビットカード、電子マネー等によるオンライン決済や電子決済等である。なお、実際には、ネットバンキング決済や、電気通信事業者によるキャリア決済、二次元コードを用いた決済でもよいし、コンビニエンスストアでの支払いや、銀行振込、納付書払い等でもよい。
【0017】
例えば、端末装置10、情報提供装置200および決済処理装置300のそれぞれは、インターネット等のネットワークN(例えば、
図3参照)を介して、情報処理装置100と通信可能である。なお、
図1での図示は省略しているが、情報処理装置100は、さらに任意の数の端末装置10、情報提供装置200および決済処理装置300と通信可能であってもよい。
【0018】
図1に示すように、情報処理装置100は、情報提供装置200が提供する提供品の情報である提供品情報の登録を受付ける(ステップS1)。このとき、情報処理装置100は、複数の情報提供装置200から、提供品の情報である提供品情報を収集して、電子商店街の掲載対象として登録する。
【0019】
情報処理装置100は、自身が提供する電子商店街に、情報提供装置200のそれぞれが提供する提供品情報を一元的に掲載し、ネットワークN上に公開する(ステップS2)。すなわち、本実施形態に係る情報処理装置100が提供する電子商店街は、複数のポータルサイトの集合体となる。
【0020】
利用者Uは、端末装置10を用いて、情報処理装置100にアクセスし、電子商店街に掲載された提供品情報を閲覧し、気に入った提供品を選択して決済する(ステップS3)。利用者Uによる提供品の選択および決済の手順については、電子商取引における商品購入と同様である。
【0021】
このとき、利用者Uは、端末装置10を用いて、提供品の配送先となる自身の住所や、配送希望日等を情報処理装置100に通知してもよい。なお、利用者Uが、情報処理装置100が提供するWebサービスの会員である場合には、情報処理装置100は、既に登録されている会員情報から利用者Uの住所等を取得してもよい。
【0022】
情報処理装置100は、利用者Uが選択した提供品に基づいて、他の提供品を提案する(ステップS4)。
【0023】
このとき、情報処理装置100は、利用者Uの利用可能な限度額を求め、既に選択した提供品との合計金額が限度額を超えない範囲内(限度額以内)で、他の提供品を提案してもよい。情報処理装置100は、既に選択した提供品と合う他の提供品を提案してもよいし、利用者Uの属性と既に選択した提供品とに基づいて利用者Uが興味を持ちそうな他の提供品を提案してもよい。さらに、情報処理装置100は、利用者Uの端末装置10に対して、利用者Uの限度額と、残りの利用可能額(残額)を示す情報を通知してもよい。
【0024】
また、情報処理装置100は、利用可能額を超えない範囲内で、利用者Uの属性に基づいて、利用者Uにとって適当/最適と判断される提供品の組合せ(セット)を提案するようにしてもよい。例えば、利用者Uの属性に基づいて、「日本酒」と「魚」の組合せや、「ワイン」と「果物」の組合せ等を提案する。
【0025】
また、情報処理装置100は、利用可能額を超えない範囲内で、提供品同士の組合せが適当/最適と判断される提供品の組合せ(セット)を提案するようにしてもよい。例えば、「チーズ」と「ワイン」の組合せ等を提案する。反対に、提供品同士の組合せが不適当と判断される提供品の組合せ(セット)を避けるようにしてもよい。例えば、「うなぎ」と「梅干し」のような組合せは避けるようにする。
【0026】
利用者Uは、情報処理装置100からの提案に同意する場合、端末装置10を用いて、提案された提供品を選択して決済する(ステップS3に戻る)。
【0027】
情報処理装置100は、利用者Uからの決済に応じて、利用者Uに対して提供品を発送する手続きをとり、端末装置10に対して提供品を発送する旨を通知する(ステップS5)。例えば、情報処理装置100は、出品者/情報提供者/配送業者等に、利用者Uに対して提供品を発送するように依頼(要求)する。
【0028】
情報処理装置100は、利用者Uからの決済に応じて、決済処理装置300に対して、決済処理を依頼する(ステップS6)。
【0029】
このとき、情報処理装置100は、複数の決済処理装置300が存在する場合には、所定の条件に従って、適当な決済処理装置300を選択する。すなわち、情報処理装置100は、情報提供者に対応する複数の決済代行者のうち、所定の条件に適合する決済代行者に対して、利用者Uの決済情報を提供する。
【0030】
所定の条件とは、例えば、決済対象となる提供品や、出品者および利用者Uが対応可能な決済手段、出品者又は利用者Uの利便性等である。また、情報処理装置100は、決済ごとに、利用者Uの選択操作(指名)に応じて決済処理装置300(決済代行者)を決定してもよいし、無作為(ランダム)に決済処理装置300を決定してもよい。また、情報処理装置100は、複数の決済処理装置300に対して決済処理を振り分けてもよい。
【0031】
なお、実際には、ステップS5とステップS6を行うタイミングは同時でもよいし、ステップS6を行ってからステップS5を行うようにしてもよい。例えば、情報処理装置100は、実際に決済処理装置300が決済処理を完了してから、出品者/情報提供者/配送業者等に、利用者Uに対して提供品を発送するように依頼するようにしてもよい。
【0032】
このように、情報処理装置100は、それぞれ独自の商品が提供されている複数のポータルサイトであって、それぞれ独自の決済システムにより決済が行われている複数のポータルサイトサイトを統合したオンラインモールのサービスを提供する。
【0033】
(適用例)
図2を参照して、本実施形態を適用し、複数のふるさと納税サイト(ポータルサイト)で提供されているお礼品(返礼品)に関するお礼品情報を一元的に提供する例について説明する。
図2は、お礼品情報の一元化の概要を示す説明図である。
【0034】
現在、ふるさと納税サイトでは、お礼品に関するお礼品情報を提供する情報提供者(収納代行事業者)と、決済代行者(指定代理納付者)とが分かれている。
【0035】
寄付者(利用者)によるふるさと納税を希望する各自治体は、収納代行事業者と指定代理納付者(若しくは一方)の指定を行い、指定した事業者、納付者を用いたふるさと納税のサービスを提供している。
【0036】
具体的には、自治体と収納代行事業者との間でお礼品契約が交わされ、収納代行事業者がお礼品を寄付者に提供し、自治体が指定もしくは収納代行事業者と契約している指定代理納付者が寄付者からの寄付金を一旦全額自治体に納めている。そして、収納代行事業者や指定代理納付者は、自治体から各種手数料を受け取っている。
【0037】
しかし、収納代行事業者および指定代理納付者はそれぞれ複数存在している。そして、各収納代行事業者のふるさと納税サイトごとに、異なるお礼品情報(独自のお礼品情報等)が提供されている場合がある。例えば、自治体と収納代行事業者とが共同開発等したお礼品や、各収納代行事業者が独自にお礼品の生産者等と契約(独占契約等)を行ったお礼品が提供されている場合がある。
【0038】
そのため、各収納代行事業者が提供するお礼品情報を一通り見ようとした場合、あるいは、同系統の/特定のカテゴリのお礼品情報を比較しようとした場合、現状では、寄付者は横断的に各ふるさと納税サイトを見なくてはならない。
【0039】
そこで、本実施形態を適用し、各収納代行事業者のふるさと納税サイトに並んだお礼品を一元的に提供する電子商店街(オンラインモール)を提供する。この電子商店街では、各収納代行事業者が提供しているお礼品情報を寄付者に一元的に提供する処理を行う。すなわち、この電子商店街は、複数のふるさと納税サイトの集合体となる。この電子商店街では、ふるさと納税サイトに並んだお礼品を、一般的な電子商店の商品と同様に掲載することが可能である。
【0040】
例えば、十分な知名度と集客力を有する既存の電子商店街において、各収納代行事業者が提供しているお礼品に関するお礼品情報を寄付者に一元的に提供することで、既存の電子商店街の知名度と集客力を利用することができるため、各収納代行事業者にとっても利点がある。
【0041】
また、既存の電子商店街を利用していた寄付者が、この電子商店街を介してふるさと納税を行うことで、ポイント還元等の特典を受けられるのであれば、寄付者にとっても利点がある。
【0042】
また、ふるさと納税に関する知識や興味がなかった寄付者層や、ふるさと納税の実施を躊躇していた寄付者層も、使い慣れた既存の電子商店街を介して、新たに獲得することができる。
【0043】
さらに、この電子商店街では、寄付者が選択したお礼品と対応する決済代行者(指定代理納付者)を選択して決済する処理を行うようにしてもよい。例えば、電子商店街は、各自治体が指定した収納代行事業者と指定代理納付者との組合せに基づいて、指定代理納付者を選択する。各自治体が収納代行事業者と指定代理納付者とをそれぞれ複数指定している場合には、電子商店街は、所定の条件に従って、収納代行事業者と指定代理納付者とを対応付ける。すなわち、電子商店街が、ふるさと納税における複数の収納代行事業者と複数の指定代理納付者との対応関係を制御する。
【0044】
図2に示す例では、情報処理装置100は、電子商店街を提供する情報処理装置であり、各収納代行事業者のふるさと納税サイトで提供されているお礼品に関するお礼品情報を収集して、電子商店街に一元的に掲載し、ネットワークN上に公開する。
【0045】
また、情報提供装置200は、ふるさと納税サイトを運営する収納代行事業者により利用される情報処理装置であり、ふるさと納税サイトを管理し、ふるさと納税サイトにおいてお礼品に関するお礼品情報を提供している。情報提供装置200は、収納代行事業者の数だけ存在する。
図2に示す例では、情報提供装置200として、第1情報提供装置200A、第2情報提供装置200B、第3情報提供装置200C、第4情報提供装置200Dの4台を例示している。第1情報提供装置200Aは、ふるさと納税サイトAを管理する情報処理装置である。第2情報提供装置200Bは、ふるさと納税サイトBを管理する情報処理装置である。第3情報提供装置200Cは、ふるさと納税サイトCを管理する情報処理装置である。第4情報提供装置200Dは、ふるさと納税サイトDを管理する情報処理装置である。
【0046】
また、決済処理装置300は、寄付金の決済処理を行って自治体へ納める決済代行事業者により利用される情報処理装置であり、決済サービスを提供し、寄付金の決済処理を行う。決済処理装置300は、決済代行事業者の数だけ存在する。
図2に示す例では、決済処理装置300として、第1決済処理装置300A、第2決済処理装置300B、第3決済処理装置300C、第4決済処理装置300Dの4台を例示している。第1決済処理装置300Aは、決済代行事業者A”により利用される情報処理装置である。第2決済処理装置300Bは、決済代行事業者B”により利用される情報処理装置である。第3決済処理装置300Cは、決済代行事業者C”により利用される情報処理装置である。第4決済処理装置300Dは、決済代行事業者D”により利用される情報処理装置である。
【0047】
また、
図2に示す例では、さらに出品者装置400を例示している。出品者装置400は、ふるさと納税サイトにお礼品を出品する出品者(自治体)により利用される情報処理装置であり、情報提供者(収納代行事業者)および決済代行者(指定代理納付者)と交わした契約内容に基づいて、ふるさと納税サイトへのお礼品の登録を実施/要求し、決済された寄付金を受領する。
図2に示す例では、出品者装置400として、第1出品者装置400A、第2出品者装置400B、第3出品者装置400C、第4出品者装置400Dの4台を例示している。第1出品者装置400Aは、自治体A’により利用される情報処理装置である。第2出品者装置400Bは、自治体B’により利用される情報処理装置である。第3出品者装置400Cは、自治体C’により利用される情報処理装置である。第4出品者装置400Dは、自治体D’により利用される情報処理装置である。
【0048】
出品者装置400は、情報提供装置200および決済処理装置300に対して、契約に基づく処理を要求する。例えば、出品者装置400は、情報提供装置200に対して、ふるさと納税サイトへのお礼品情報の掲載を要求する。また、出品者装置400は、決済処理装置300に対して、ふるさと納税サイトを介して寄付金が入金された際の寄付金の決済を要求する。
【0049】
図2に示す例では、自治体A’は、ふるさと納税サイトAおよび決済代行事業者A”を指定して契約している。自治体B’は、ふるさと納税サイトBおよび決済代行事業者B”を指定して契約している。自治体C’は、ふるさと納税サイトCおよび決済代行事業者C”を指定して契約している。自治体D’は、ふるさと納税サイトDおよび決済代行事業者D”を指定して契約している。
【0050】
なお、実際には、例えば自治体A’は、ふるさと納税サイトA〜Dのすべてを指定して契約してもよい。すなわち、自治体と、ふるさと納税サイトとは、1対1の関係に限らず、1対多の関係にあってもよい。また、自治体A’は、決済代行事業者A”〜D”のすべてを指定して契約してもよい。すなわち、自治体と、決済代行事業者とは、1対1の関係に限らず、1対多の関係にあってもよい。この場合、ふるさと納税サイトA〜Dと、決済代行事業者A”〜D”とは、多対多の関係にある。自治体A’以外の自治体B’〜D’についても同様である。
【0051】
このとき、情報処理装置100は、所定の条件に従って、情報提供装置200(200A〜200D)と、決済処理装置300(300A〜300D)とを、それぞれ1対1の関係となるように対応付けてもよい。例えば、情報処理装置100は、選択されたお礼品情報や、自治体および寄付者が対応可能な決済手段、自治体又は寄付者の利便性等に基づいて、情報提供装置200と決済処理装置300とを1対1で対応付ける。
【0052】
また、端末装置10は、ふるさと納税を行う寄付者により利用される情報処理端末である。寄付者は、端末装置10を用いて、情報処理装置100の電子商店街に掲載されたお礼品情報に基づいてお礼品を選択する。
【0053】
情報処理装置100は、寄付者が端末装置10を用いてお礼品情報の絞り込み検索を行う際、検索軸(絞り込み軸)にふるさと納税サイト名を加え、他の検索軸と掛け合わせて絞り込みを行うようにしてもよい。例えば、「自治体=X県X市 且つ ふるさと納税サイト=A&B(C&Dは除外)」のような絞り込みができるようにしてもよい。
【0054】
また、情報処理装置100は、寄付者に対するインセンティブをふるさと納税サイト毎に変更し、インセンティブを比較できる一覧ページを設け、同じお礼品でも最もインセンティブが高いふるさと納税サイトを選択して寄付できるようにしてもよい。例えば、情報処理装置100は、各ふるさと納税サイトからの要求に応じて、ふるさと納税サイト毎の寄付者に対するインセンティブを変更する。インセンティブの原資は、各ふるさと納税サイト(収納代行事業者)が出資してもよい。
【0055】
情報処理装置100は、寄付者の寄付金の納付額が限度額(ふるさと納税の控除上限額等)に達していない場合には、寄付者の属性等に基づいて、限度額以内で、他のお礼品を提案する。提案を受け入れる場合、寄付者は、端末装置10を用いて、提案された他のお礼品を選択する。さらに、情報処理装置100は、寄付者の端末装置10に対して、寄付者の限度額と、残りの寄付可能額(残額)を示す情報を通知してもよい。
【0056】
このとき、情報処理装置100は、自身が提供するWebサービスに寄付者が限度額の登録を行うことで、複数のふるさと納税サイトで寄付した寄付額を自動的に足し上げ、残りの寄付可能額を提示する。また、その金額に適したお礼品を提案する。
【0057】
寄付者は、お礼品の選択を完了すると、端末装置10を用いて、寄付金を決済する。
【0058】
情報処理装置100は、寄付者による寄付金の決済に応じて、お礼品に対応する決済処理装置300に対して、寄付金の決済を依頼する。このとき、情報処理装置100は、ふるさと納税サイトに対応する複数の決済代行事業者のうち、所定の条件に適合する決済代行事業者に対して、寄付者からの寄付金の決済を依頼する。決済処理装置300は、寄付金を一旦全額自治体に納める。そして、情報提供装置200や決済処理装置300は、自治体から各種手数料を受け取る。情報処理装置100は、情報提供装置200や決済処理装置300から対価を受け取ってもよい。
【0059】
情報処理装置100は、決済処理装置300での決済処理(自治体への納付)が完了すると、お礼品の生産者等又は配送業者に、寄付者に対してお礼品を発送するように依頼する。なお、実際には、自治体が、お礼品の生産者等又は配送業者に、寄付者に対してお礼品を発送するように依頼してもよい。その後、寄付者は、配送されたお礼品を受け取る。
【0060】
本実施形態によれば、オンラインモール内で、複数の収納代行事業者(ふるさと納税サイト)のお礼品を選択でき、そのお礼品を提供する自治体が契約する指定代理納付者(決済代行事業者)を利用して寄付金決済ができる。これにより、モール型ふるさと納税サイトを実現することができる。
【0061】
〔2.情報処理システムの構成例〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る情報処理装置100が含まれる情報処理システム1の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図3に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、端末装置10と情報処理装置100とを含む。これらの各種装置は、ネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネット等のWAN(Wide Area Network)である。
【0062】
また、
図3に示す情報処理システム1に含まれる各装置の数は図示したものに限られない。例えば、
図3では、図示の簡略化のため、端末装置10を1台のみ示したが、これはあくまでも例示であって限定されるものではなく、2台以上であってもよい。
【0063】
端末装置10は、利用者Uによって使用される情報処理装置である。例えば、端末装置10は、スマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイス、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートウォッチ、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)、PC(Personal Computer)等である。
【0064】
また、かかる端末装置10は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)等の無線通信網や、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)等の近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報処理装置100と通信することができる。
【0065】
情報処理装置100は、例えばPCやサーバ、あるいはメインフレーム又はワークステーション等である。なお、情報処理装置100は、クラウドコンピューティングにより実現されてもよい。
【0066】
〔3.情報処理装置の構成例〕
次に、
図4を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。
図4は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。
図4に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0067】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。また、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続される。
【0068】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図4に示すように、記憶部120は、ユーザ情報記憶部121と、情報提供者情報記憶部122と、決済代行者情報記憶部123と、利用履歴情報記憶部124とを有する。
【0069】
(ユーザ情報記憶部121)
ユーザ情報記憶部121は、利用者Uに関する各種情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部121は、利用者Uの属性等の種々の情報を記憶する。
図5は、ユーザ情報記憶部121の一例を示す図である。
図5に示した例では、ユーザ情報記憶部121は、「ユーザID(Identifier)」、「年齢」、「性別」、「自宅」、「勤務地」、「興味」といった項目を有する。
【0070】
「ユーザID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「年齢」は、ユーザIDにより識別される利用者Uの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば35歳など、ユーザIDにより識別される利用者Uの具体的な年齢であってもよい。また、「性別」は、ユーザIDにより識別される利用者Uの性別を示す。
【0071】
また、「自宅」は、ユーザIDにより識別される利用者Uの自宅の位置情報を示す。なお、
図5に示す例では、「自宅」は、「LC11」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「自宅」は、地域名や住所であってもよい。
【0072】
また、「勤務地」は、ユーザIDにより識別される利用者Uの勤務地の位置情報を示す。なお、
図5に示す例では、「勤務地」は、「LC12」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「勤務地」は、地域名や住所であってもよい。
【0073】
また、「興味」は、ユーザIDにより識別される利用者Uの興味を示す。すなわち、「興味」は、ユーザIDにより識別される利用者Uが関心の高い対象を示す。なお、
図5に示す例では、「興味」は、各利用者Uに1つずつ図示するが、複数であってもよい。
【0074】
例えば、
図5に示す例において、ユーザID「U1」により識別される利用者Uの年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。また、例えば、ユーザID「U1」により識別される利用者Uは、自宅が「LC11」であることを示す。また、例えば、ユーザID「U1」により識別される利用者Uは、勤務地が「LC12」であることを示す。また、例えば、ユーザID「U1」により識別される利用者Uは、「スポーツ」に興味があることを示す。
【0075】
図5に示す例では、理解の便宜のため、「U1」、「LC11」および「LC12」といった抽象的な符号を用いて図示するが、「U1」、「LC11」および「LC12」には具体的な情報が記憶されるものとする。以下、他の情報に関する図においても、抽象的な符号を図示する場合がある。
【0076】
なお、ユーザ情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部121は、利用者Uのデモグラフィック属性に関する情報やサイコグラフィック属性に関する情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部121は、氏名、家族構成、職業、職位、収入、資格、居住形態、車の有無、通学・通勤時間、趣味、ライフスタイル、飲酒量、アレルギーの有無、食べ物の好き嫌い等の情報を記憶してもよい。また、ユーザ情報記憶部121は、各利用者Uの限度額(ふるさと納税の控除上限額等)に関する情報を記憶してもよい。
【0077】
(情報提供者情報記憶部122)
情報提供者情報記憶部122は、提供品の情報である提供品情報を提供する情報提供者に関する各種情報を記憶する。
図6は、情報提供者情報記憶部122の一例を示す図である。
図6に示した例では、情報提供者情報記憶部122は、「提供者ID」、「提供品ID」、「提供品」、「カテゴリ」、「提携先」といった項目を有する。
【0078】
「提供者ID」は、情報提供者を識別するための識別情報を示す。また、「提供品ID」は、提供品を識別するための識別情報を示す。「提供品」は、提供品の名称や内容等である。「カテゴリ」は、提供品が属するカテゴリ(種別)を示す。カテゴリは、例えば肉類、魚介類、果物類等である。「提携先」は、情報提供者と提携している提携先を示す。提携先は、例えば情報提供者を収納代行事業者に指定した自治体等である。なお、提携先は、提供品の出品者であってもよい。
【0079】
例えば、
図6に示す例において、提供者ID「PV1」により識別される情報提供者は、カテゴリ「肉類」に属する提供品ID「DL11」の提供品「牛肉」の情報を、提携先「○○市」から指定された収納代行事業者として提供していることを示す。また、提供者ID「PV2」により識別される情報提供者は、カテゴリ「果物類」に属する提供品ID「DL21」の提供品「みかん」の情報を、提携先「□□市」から指定された収納代行事業者として提供していることを示す。
【0080】
なお、情報提供者情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、情報提供者情報記憶部122は、情報提供者(収納代行事業者等)と同じ提携先(自治体等)から指定を受けた決済代行者(決済代行事業者等)に関する情報を記憶してもよい。すなわち、収納代行事業者と決済代行事業者との対応関係に関する情報を記憶してもよい。また、情報提供者情報記憶部122は、個々の提供品の生産者等に関する情報を記憶してもよい。
【0081】
(決済代行者情報記憶部123)
決済代行者情報記憶部123は、決済処理を行う決済代行者に関する各種情報を記憶する。
図7は、決済代行者情報記憶部123の一例を示す図である。
図7に示した例では、決済代行者情報記憶部123は、「決済代行者ID」、「支払方法」、「提携先」といった項目を有する。
【0082】
「決済代行者ID」は、決済代行者を識別するための識別情報を示す。また、「支払方法」は、利用者Uが提供品を選択して決済する際の支払方法(決済手段)を示す。支払方法は、例えばクレジットカードやデビットカード、電子マネー等によるオンライン決済や電子決済、ネットバンキング決済、キャリア決済、二次元コード決済、コンビニエンスストア払い、銀行振込、納付書払い等である。「提携先」は、決済代行者と提携している提携先を示す。提携先は、例えば決済代行者を決済代行事業者に指定した自治体等である。
【0083】
例えば、
図7に示す例において、決済代行者ID「PM1」により識別される決済代行者は、支払方法「ST1」による利用者Uからの決済を、提携先「○○市」から指定された決済代行事業者として納付していることを示す。また、決済代行者ID「PM3」により識別される決済代行者は、支払方法「ST3」による利用者Uからの決済を、提携先「□□市」から指定された収納代行事業者として納付していることを示す。
【0084】
なお、決済代行者情報記憶部123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、決済代行者情報記憶部123は、決済代行者(決済代行事業者)と同じ提携先(自治体等)から指定を受けた収納代行事業者に関する情報を記憶してもよい。すなわち、収納代行事業者と決済代行事業者との対応関係に関する情報を記憶してもよい。
【0085】
また、情報提供者情報記憶部122と決済代行者情報記憶部123とは、事業者情報記憶部として一元化していてもよい。例えば、提携先をキーとして、情報提供者情報記憶部122と決済代行者情報記憶部123とを統合する。
【0086】
(利用履歴情報記憶部124)
利用履歴情報記憶部124は、各利用者Uが電子商店街で提供品を選択した利用履歴に関する各種情報を記憶する。
図8は、利用履歴情報記憶部124の一例を示す図である。
図8に示した例では、利用履歴情報記憶部124は、「ユーザID」、「利用日時」、「提供品ID」、「決済金額」といった項目を有する。
【0087】
「ユーザID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「利用日時」は、電子商店街において利用者Uが提供品を選択して決済した日時を示す。利用日時は、例えば電子商店で商品を購入した日時や、ふるさと納税サイトでお礼品を選択した日時である。「提供品ID」は、電子商店街において利用者Uが選択した提供品を識別するための識別情報を示す。「決済金額」は、電子商店街における利用者Uの決済金額(支払金額、寄付金額等)を示す。
【0088】
例えば、
図8に示す例において、ユーザID「U1」により識別される利用者Uは、利用日時「2019/12/3 19:32」に、提供品ID「DL11」の提供品を選択し、決済金額「「35,000」を支払ったことを示す。
【0089】
なお、利用履歴情報記憶部124は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、利用履歴情報記憶部124は、利用者Uの限度額と、残りの利用可能額(残額)を示す情報を記憶してもよい。
【0090】
図4に戻り、説明を続ける。制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等の記憶領域を作業領域として実行されることにより実現される。
図4に示す例では、制御部130は、受付部131と、収集部132と、検索部133と、提供部134と、学習部135とを有する。
【0091】
(受付部131)
受付部131は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10から、利用者Uに関する各種情報の登録を受付け、ユーザ情報記憶部121に記憶する。このとき、受付部131は、利用者Uの限度額の登録を受付けてもよい。
【0092】
また、受付部131は、通信部110を介して、情報提供者に関する各種情報の登録を受付け、情報提供者情報記憶部122に記憶する。
【0093】
また、受付部131は、通信部110を介して、決済代行者に関する各種情報の登録を受付け、決済代行者情報記憶部123に記憶する。
【0094】
なお、受付部131は、情報提供者の情報提供装置200から情報提供者および決済代行者に関する各種情報の登録を受付けてもよいし、後述する収集部132から情報提供者および決済代行者に関する各種情報の登録を受付けてもよい。
【0095】
(収集部132)
収集部132は、出品者から利用者に提供される提供品の情報である提供品情報を利用者に提供する情報提供者であって、それぞれ個別に出品者から提供品情報の登録を受付ける複数の情報提供者から、提供品情報を収集する。すなわち、収集部132は、複数の情報提供装置200から、提供品の情報である提供品情報を収集する。例えば、収集部132は、複数のふるさと納税サイト(ポータルサイト)で提供されているお礼品(返礼品)に関するお礼品情報を収集する。
【0096】
このとき、収集部132は、情報提供者の情報提供装置200から、情報提供者および決済代行者に関する各種情報を収集してもよい。また、収集部132は、受付部131に対して、情報提供者および決済代行者に関する各種情報の登録を行うようにしてもよい。
【0097】
(検索部133)
検索部133は、利用者Uの利用可能な限度額と、その時点での残りの利用可能額(残額)を求め、既に選択した提供品との合計金額が限度額を超えない範囲内(限度額以内)で、他の提供品を検索する。例えば、検索部133は、利用者Uの限度額(ふるさと納税の控除上限額)と、その時点での残りの利用可能額を求め、既に選択したお礼品との合計金額が限度額以内となるように、他のお礼品を検索する。
【0098】
検索部133は、既に選択した提供品と合う他の提供品を検索してもよいし、利用者Uの属性と既に選択した提供品とに基づいて利用者Uが興味を持ちそうな他の提供品を検索してもよい。
【0099】
また、検索部133は、利用者Uの属性に基づいて、利用者Uにとって適当/最適と判断される提供品の組合せ(セット)を検索するようにしてもよい。例えば、「日本酒」と「魚」の組合せや、「ワイン」と「果物」の組合せ等を検索する。
【0100】
また、検索部133は、提供品同士の組合せが適当/最適と判断される提供品の組合せ(セット)を検索するようにしてもよい。例えば、「チーズ」と「ワイン」の組合せ等を検索する。反対に、提供品同士の組合せが不適当と判断される提供品の組合せ(セット)を検索結果から除外するようにしてもよい。例えば、「うなぎ」と「梅干し」のような組合せは検索結果から除外するようにする。
【0101】
また、検索部133は、利用者Uが提供品情報の絞り込み検索を行う際、検索軸(絞り込み軸)に情報提供者名を加え、他の検索軸と掛け合わせて絞り込みを行うようにしてもよい。例えば、「自治体=X県X市 且つ 情報提供者=A&B(C&Dは除外)」のような絞り込みができるようにしてもよい。
【0102】
(提供部134)
提供部134は、収集した提供品情報を電子商店街に掲載し、利用者Uが端末装置10を操作して提供品情報にアクセスした際に、その提供品情報を利用者Uの端末装置10に提供する。
【0103】
また、提供部134は、利用者Uに対するインセンティブを情報提供者毎に変更し、インセンティブを比較できる一覧ページを設けて利用者Uの端末装置10に提供する。これにより、利用者Uは、同じ提供品でも最もお得な情報提供者を選択して決済できる。
【0104】
また、提供部134は、検索部133の検索結果として得られた他の提供品情報を利用者Uの端末装置10に提供する。このとき、提供部134は、検索部133は、提供品の組合せ(セット)に関する情報を利用者Uの端末装置10に提供してもよい。
【0105】
また、提供部134は、利用者Uが提供品を選択した際に、利用者Uの限度額と、残りの利用可能額(残額)に関する情報を利用者Uの端末装置10に提供してもよい。
【0106】
このとき、提供部134は、情報処理装置100が提供するWebサービスに利用者Uが限度額の登録を行うことで、複数のポータルサイトで支払った支払額(使用額)を自動的に加算し、残りの利用可能額を示す情報を提供する。また、その金額に適した提供品に関する提供品情報を提供する。
【0107】
また、提供部134は、利用者Uからの決済に応じて、決済処理装置300に対して、決済処理を依頼する。このとき、提供部134は、通信部110を介して、決済処理装置300に対して、利用者Uからの決済情報を提供する。
【0108】
(学習部135)
学習部135は、利用者Uの属性と、利用者Uにより選択された提供品との関係について機械学習を行い、学習モデルを作成する。検索部133は、この学習モデルに基づいて、提供品を検索する。また、提供部134は、この学習モデルに基づいて、提供品を利用者Uの端末装置10に提供する。
【0109】
このとき、学習部135は、利用者Uの属性と、提供品と、利用者Uの支払先との関係について機械学習を行い、学習モデルを作成してもよい。例えば、学習部135は、利用者Uの属性と、お礼品と、寄付金の納付先となる自治体との関係について機械学習を行い、学習モデルを作成する。検索部133は、この学習モデルに基づいて、お礼品を検索する。また、提供部134は、この学習モデルに基づいて、お礼品を利用者Uの端末装置10に提供する。
【0110】
機械学習は、例えばディープニューラルネットワーク(DNN:Deep Neural Network)を利用したディープラーニング(深層学習)等である。また、データマイニングやその他の機械学習アルゴリズムを利用してもよい。
【0111】
〔4.処理手順〕
次に、
図9を用いて実施形態に係る情報処理装置100による処理手順について説明する。
図9は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は、情報処理装置100の制御部130によって繰り返し実行される。
【0112】
情報処理装置100の制御部130は、通信部110を介して、複数の情報提供装置200から、提供品の情報である提供品情報を収集する(ステップS101)。例えば、制御部130は、通信部110を介して、複数のふるさと納税サイトから、お礼品に関するお礼品情報を収集する。
【0113】
制御部130は、収集した提供品情報を、電子商店街に一元的に掲載し、ネットワークN上に公開する(ステップS102)。
【0114】
制御部130は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10から電子商店街へのアクセスを受付け、利用者Uによる提供品情報の選択を受付ける(ステップS103)。
【0115】
制御部130は、その時点での利用者Uの使用額を算出する(ステップS104)。
【0116】
制御部130は、利用者Uの所定の限度額(ふるさと納税の控除上限額等)と、利用者Uの使用額とに基づいて、限度額に余裕があるか否かを判断する(ステップS105)。すなわち、制御部130は、利用者Uが限度額に達しているか否かを判断する。
【0117】
制御部130は、限度額に余裕があると判断した場合には(ステップS105;Yes)、利用者Uの属性に関する情報を取得する(ステップS106)。例えば、制御部130は、利用者Uの年齢、性別、住所、出身地、年収、好み等に関する情報を取得する。
【0118】
制御部130は、通信部110を介して、利用者Uの属性に基づいて、他の提供品を提案する(ステップS107)。例えば、制御部130は、利用可能額を超えない範囲内で、利用者Uの属性に基づいて、利用者Uにとって適当/最適と判断される提供品の組合せ(セット)を提案する。また、制御部130は、利用可能額を超えない範囲内で、提供品同士の組合せが適当/最適と判断される提供品の組合せ(セット)を提案してもよい。このとき、制御部130は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10に、他の提供品情報を提供する。制御部130は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10から、他の提供品情報の選択を受付ける。
【0119】
制御部130は、通信部110を介して、利用者Uの選択に伴う決済(寄付金等)を受付け、決済代行者の決済処理装置300に対して、決済処理を依頼する(ステップS108)。
【0120】
制御部130は、利用者Uの属性と、提供品と、利用者Uの支払先との関係について機械学習を行う(ステップS109)。例えば、学習部135は、利用者Uの属性と、お礼品と、寄付金の納付先となる自治体との関係について機械学習を行う。
【0121】
〔5.変形例〕
上述した端末装置10および情報処理装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、実施形態の変形例について説明する。
【0122】
上記の実施形態において、利用者Uが、端末装置10を用いて、情報処理装置100にアクセスし、電子商店街に掲載された提供品情報(お礼品情報)を閲覧した場合、情報処理装置100は、その提供品情報の提供元のポータルサイト(ふるさと納税サイト)にリダイレクト(自動転送)させるようにしてもよい。
【0123】
また、上記の実施形態においては、ふるさと納税サイトを対象にしているが、実際には、一般的なポータルサイトを対象にしてもよい。一般的なポータルサイトとは、例えば複数のブランドのアイテムを取扱うファッション通販サイトや、各種メーカのアイテムを取扱う家電量販店の通販サイト、その他の通販サイト等であってもよいし、様々な独自のアイテムを取扱う各種の電子商店(ECサイト)等であってもよい。
【0124】
なお、一般的なポータルサイトはそれぞれ、少なくとも1つの独自の(当該サイト限定の)商品に関する商品情報を登録している。例えば、各ポータルサイトは、自社製品又は自社の販売品に関する商品情報を登録している。あるいは、出品者から独自の商品に関する商品情報の登録を受付けている。
【0125】
情報処理装置100は、複数のポータルサイトから、商品の情報である商品情報を収集して、電子商店街に一元的に掲載する。そして、情報処理装置100は、電子商店街にアクセスした利用者Uに対して、これらの商品情報を一元的に提供する。
【0126】
利用者Uは、端末装置10を用いて、一元的に提供された商品情報の中から、気に入った商品に関する商品情報を選択する。
【0127】
情報処理装置100は、利用者Uが選択した商品の代金の合計が、利用者Uの利用可能な限度額に達していない場合、残りの利用可能額(残額)に収まる範囲内で、利用者Uの属性や商品同士の適当な組合せ等を考慮して、利用者Uに対して他の商品に関する商品情報を提供する。利用者Uは、他の商品が気に入った場合、端末装置10を用いて、提供された他の商品に関する商品情報を選択する。
【0128】
なお、一般的なポータルサイトを対象にした場合、利用者Uの利用可能な限度額は、例えば利用者Uのクレジットカード等の各種決済手段の利用限度額や、電子マネーの残高、利用者U自身が設定した限度額である。例えば、利用者U自身が電子商店街で今月は○○万円までしか使わないと決めている場合には、その金額を設定してもよい。
【0129】
利用者Uは、商品の選択を完了すると、端末装置10を用いて、選択された商品に関する決済を行う。
【0130】
このとき、情報処理装置100は、利用者Uにクレジットカード番号や電子マネーの情報等の入力を促し、利用者Uにより選択された商品の合計金額とともに、決済情報を作成する。
【0131】
そして、情報処理装置100は、利用者Uにより選択された商品に関する商品情報を提供しているポータルサイトと、そのポータルサイトで利用可能な決済代行者を選択して、決済代行者に利用者Uの決済情報を提供する。
【0132】
各ポータルサイトは、それぞれ個別に複数の決済代行者のうち少なくとも1つを利用可能である。なお、各ポータルサイトは、商品ごとに異なる決済代行者を利用してもよい。
【0133】
〔6.効果〕
上述してきたように、本願に係る情報処理装置100は、収集部132と、提供部134とを備える。収集部132は、出品者から利用者Uに提供される提供品の情報である提供品情報を利用者Uに提供する情報提供装置200であって、それぞれ個別に出品者から提供品情報の登録を受付ける複数の情報提供装置200から、提供品情報を収集する。提供部134は、収集部132が収集した提供品情報を利用者Uに提供する。これにより、複数のポータルサイトがそれぞれ個別に提供している複数の提供品情報を、複数のポータルサイトを横断せずに選べるようにすることができる。
【0134】
提供部134は、複数の情報提供装置200が提供する複数の提供品情報を利用者Uに一元的に提供する。これにより、複数のポータルサイトがそれぞれ個別に提供している複数の提供品情報を横断的に比較することができる。
【0135】
また、本願に係る情報処理装置100は、利用者Uの検索軸に情報提供装置200の名称を掛け合わせて絞り込み検索を行う検索部133をさらに備える。これにより、絞り込み軸にポータルサイト名を加え、他の検索軸と掛け合わせて絞り込みできる。
【0136】
提供部134は、利用者Uの限度額の登録に応じて、複数の情報提供装置200のそれぞれにおける利用者Uの使用額を自動的に加算し、残りの利用可能額を示す情報を提供する。これにより、残りの利用可能額を知ることができる。
【0137】
提供部134は、利用可能額に適した提供品情報を提供する。これにより、限度額以内で選択できる適当な提供品がわかる。
【0138】
提供部134は、利用者Uの属性に基づいて、利用可能額に適した複数の提供品情報の組合せを提供する。これにより、利用者の属性を考慮して、利用者に適した提供品の組合せ(セット)を提案することができる。
【0139】
提供部134は、提供品同士の適当な組合せに基づいて、利用可能額に適した複数の提供品情報の組合せを提供する。これにより、提供品同士の組合せが適当/最適と判断される提供品の組合せ(セット)を提案することができる。
【0140】
提供部134は、利用者Uに対するインセンティブを情報提供装置200毎に変更し、インセンティブを比較可能な一覧を提供する。これにより、利用者Uは、同じ提供品でも最もお得な情報提供装置200を選択できる。
【0141】
提供部134は、情報提供装置200に対応する複数の決済処理装置300のうち、所定の条件に適合する決済処理装置300に対して、利用者Uの決済情報を提供する。これにより、複数の決済代行事業者の中から、最適な決済代行事業者を選択することができる。
【0142】
情報提供装置200は、ポータルサイトである。これにより、複数のポータルサイトの集合体を形成することができる。
【0143】
出品者は、自治体である。提供品は、自治体へのふるさと納税に対するお礼品である。情報提供装置200は、自治体により指定された収納代行事業者により運営されるふるさと納税サイトである。これにより、複数の収納代行事業者(ふるさと納税サイト)のお礼品を選択できる。
【0144】
提供部134は、自治体により指定された決済代行事業者により利用される決済処理装置300に対して、利用者Uの決済情報を提供する。これにより、お礼品を提供する自治体が契約する指定代理納付者(決済代行事業者)を利用して寄付金決済ができる。
【0145】
提供部134は、収集部132が収集した提供品情報を利用者Uに提供するための電子商店街を提供する。これにより、モール型ふるさと納税サイトを実現することができる。
【0146】
〔7.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置100および端末装置10は、例えば
図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報処理装置100を例に挙げて説明する。
図10は、情報処理装置100および端末装置10の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0147】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を記憶する。
【0148】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(
図3に示したネットワークNに対応)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網500を介して他の機器へ送信する。
【0149】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0150】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に記憶されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、又は半導体メモリ等である。
【0151】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが記憶される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網500を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0152】
〔8.その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0153】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0154】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0155】
例えば、上述した情報処理装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0156】
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0157】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。
【解決手段】情報処理装置は、収集部と、提供部とを備える。収集部は、出品者から利用者に提供される提供品の情報である提供品情報を利用者に提供する情報提供装置であって、それぞれ個別に出品者から提供品情報の登録を受付ける複数の情報提供装置から、提供品情報を収集する。提供部は、収集部が収集した提供品情報を利用者に提供する。