(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1スイッチ・トランジスタの第1端は、前記第1電力ユニットの第1端及び前記直流分配ユニットへ接続され、前記第1スイッチ・トランジスタの第2端は、前記第2電力ユニットの第1端へ接続され、前記第2スイッチ・トランジスタの第1端は、前記第1電力ユニットの第2端へ接続され、前記第2スイッチ・トランジスタの第2端は、前記第2電力ユニットの第1端及び前記第1スイッチ・トランジスタの第2端へ接続され、前記第3スイッチ・トランジスタの第1端は、前記第1電力ユニットの第2端及び前記第2スイッチ・トランジスタの第1端へ接続され、前記第3スイッチ・トランジスタの第2端は、前記第2電力ユニットの第2端及び前記直流分配ユニットへ接続される、
請求項1に記載の充電パイル。
前記充電プラグが前記充電されるべきバッテリへ接続される場合に、前記充電制御モジュールは、前記充電されるべきバッテリのバッテリ管理システム(BMS)と通信し、前記充電されるべきバッテリの充電電圧及び前記充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流を特定し、
前記充電電圧の範囲がUの値範囲内に入り、且つ、前記充電されるべきバッテリによって必要とされる前記充電電流が第1プリセット閾値よりも大きいか又は等しい場合に、前記充電制御モジュールは、前記電力制御ユニットと通信し、該電力制御ユニットは、前記第2スイッチ・トランジスタを開かれるよう制御し、前記第1スイッチ・トランジスタ及び前記第3スイッチ・トランジスタを閉じられるよう制御して、当該充電パイルが前記第1動作モードに入るようにする、
請求項3に記載の充電パイル。
前記充電プラグが前記充電されるべきバッテリへ接続される場合に、前記充電制御モジュールは、前記充電されるべきバッテリのバッテリ管理システム(BMS)と通信し、前記充電されるべきバッテリの充電電圧及び前記充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流を特定し、
前記充電電圧の範囲がUの値範囲を越え、前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットが直列接続された後に得られる出力電圧よりも小さく、且つ、前記充電されるべきバッテリによって必要とされる前記充電電流がIよりも小さい場合に、前記充電制御モジュールは、前記電力制御ユニットと通信し、該電力制御ユニットは、前記第2スイッチ・トランジスタを閉じられるよう制御し、前記第1スイッチ・トランジスタ及び前記第3スイッチ・トランジスタを開かれるよう制御して、当該充電パイルが前記第2動作モードに入るようにする、
請求項3に記載の充電パイル。
前記充電プラグが前記充電されるべきバッテリへ接続される場合に、前記充電制御モジュールは、前記充電されるべきバッテリのバッテリ管理システム(BMS)と通信し、前記充電されるべきバッテリの充電電圧及び前記充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流を特定し、
前記充電電圧の範囲がUの値範囲を越え、且つ、前記充電されるべきバッテリによって必要とされる前記充電電流がIよりも大きい場合に、前記充電制御モジュールは、前記電力制御ユニットと通信し、該電力制御ユニットは、前記第2スイッチ・トランジスタを開かれるよう制御し、前記第1スイッチ・トランジスタ及び前記第3スイッチ・トランジスタを閉じられるよう制御し、それにより、前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットは、並列に出力を実行し、前記電力制御ユニットは、前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットの出力電圧を調整し、
前記充電されるべきバッテリの前記充電電圧がUの最大値に達する場合に、前記電力制御ユニットは、前記第1スイッチ・トランジスタ及び前記第3スイッチ・トランジスタを開かれるよう制御し、前記第2スイッチ・トランジスタを閉じられるよう制御し、それにより、前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットは、直列に出力を実行し、当該充電パイルは、前記第3動作モードに入る、
請求項3に記載の充電パイル。
前記第1スイッチ・トランジスタ、前記第2スイッチ・トランジスタ、及び前記第3スイッチ・トランジスタは、MOSFET、IGBT、コンタクタ、又はリレーのうちのいずれか1つである、
請求項1乃至7のうちいずれか一項に記載の充電パイル。
前記電力システムは、支持体として前記ヒート・シンクを使用することによって地面の上に配置されるか、あるいは、前記電力システムは、前記ヒート・シンクを使用することによって壁又は柱に掛けられる、
請求項1乃至10のうちいずれか一項に記載の充電パイル。
【背景技術】
【0002】
電動輸送機器の大規模な使用とともに、充電パイルが広く配置されている。充電パイルは、交流充電パイルと直流充電パイルとに分類される。直流充電パイルは、種々の形態の直流充電パイルに従って、パイル−プラグ一体型充電パイル及びパイル−プラグ分離型充電パイルに分類される。
図1に示されるように、パイル−プラグ一体型充電パイルは、主として、IP54屋外キャビネット、交流配電器、直流配電器、絶縁
検出部、マスタ制御部(請求計測及び充電管理)、充電モジュール、補助電源、ファン、温度コントローラ、充電プラグ、などを含む。
図2に示されるように、パイル−プラグ分離型充電パイルは、一般的に、2つの部分:電力キャビネット及び充電ターミナルを含む。電力キャビネットが屋外に配置される場合には、少なくとも保護レイヤIP54を備えた屋外キャビネットが必要とされ、電力キャビネットが屋内に配置される場合には、電力キャビネットは、専用の機械室に配置される必要がある。電力キャビネットは、主として、交流から直流への変換を実装するために、充電モジュールを配置される。充電ターミナルは、一般的に屋外に配置され、充電プラグ、請求計測及びヒューマン−マシン・インターフェイス、補助電源、絶縁
検出部、直流配電器、などを含む。
【0003】
図1及び
図2の両方に示されている直流充電パイルは、従来の充電モジュールを使用し、それらの充電モジュールは、固定式サブラックに配置され、バックボード設計を使用することによってマスタ制御部又は充電モジュール管理部の制御下で出力を行う。全ての充電モジュールの出力電圧は、動作中に同じである。充電パイルの最大出力電圧は、単一の充電モジュールの最大出力電圧によって決定される。充電パイルの最大出力電流は、全ての充電モジュールの出力電流の和である。
【0004】
電動輸送機器の充電電圧が増大するにつれて、より高い充電電圧が必要とされる。すなわち、充電モジュールは、より高い電圧及びより広い出力電圧範囲を有する必要がある。例えば、現在、ほとんどの充電モジュールの出力電圧は、200Vから500V又は300Vから750Vに及ぶ。電動輸送機器によって必要とされる電圧が将来的に最大900Vに至る場合には、充電モジュールの出力電圧は、既存のアーキテクチャにおいて200Vから900Vに及ぶ必要がある。充電モジュールのそのような広い電圧範囲は、実装されることが困難であり、費用も増大する。その上、充電モジュールは、大部分の時間最適でない状態で動作し、このことは、低い効率及び高いエネルギ消費をもたらす。更に、充電電流は、将来の充電パイルのための重要な指標であり、高速充電電流は、大きな充電電流と等価であり、更なる充電モジュールが並列接続される必要がある。しかし、既存の充電パイルのアーキテクチャでは、既存の充電パイルの設計が完了すると、充電パイルの充電モジュール数及びシステム放熱容量が決定され、最大出力電力は充電モジュールのスロット数によって制限される。結果として、容量は増大され得ず、将来の電力拡張のための要求は満足され得ない。
【0005】
その上、既存の充電パイルが屋外に配置される場合に、放熱要件及び防水要件を考えて、キャビネットは少なくともIP54保護設計を使用する必要がある。充電パイルの熱消費量は大きく、現在、熱は、通常は、塵埃フィルタが使用される直接換気法で発散されている。結果として、熱が直接換気法で発散される場合に塵埃及び油汚れがキャビネット内に容易に吸い込まれて、充電モジュールの極めて高い年間故障率及び低い信頼性につながる。更には、直接換気法で設計された塵埃フィルタは、定期的に交換される必要があるので、保守費用は極めて高い。
【発明の概要】
【0006】
本発明の実施形態は、充電電圧及び充電電流に対する電動輸送機器のますます高い要求を満たすために、充電パイルを提供する。
【0007】
第1の態様に従って、本発明の実施形態は、電力システム及び充電ターミナルを含む充電パイルを提供する。
【0008】
前記電力システムは、第1電力ユニット、第2電力ユニット、電力制御ユニット、ヒート・シンク、第1スイッチ・トランジスタ、第2スイッチ・トランジスタ、及び第3スイッチ・トランジスタを含む。前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットは、同じ出力電圧値U及び同じ出力電流値Iを有する。前記電力制御ユニットは、前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットの出力電圧及び出力電流を制御するよう構成される。前記第1スイッチ・トランジスタ、前記第2スイッチ・トランジスタ、及び前記第3スイッチ・トランジスタは、前記第1電力ユニットと前記第2電力ユニットとの間の直列接続又は並列接続を実装するよう構成される。前記ヒート・シンクは、前記電力システムの熱を逃がすよう構成される。
【0009】
前記充電ターミナルは、充電制御モジュール、直流分配ユニット、及び充電プラグを含む。前記充電プラグは、充電されるべきバッテリへ接続し該充電されるべきバッテリを充電するよう構成され、前記直流分配ユニットは、前記充電プラグへ電力供給を割り当てるよう構成され、前記充電制御モジュールは、前記充電に課金し表示するよう構成される。
【0010】
本発明のこの実施形態で提供される充電パイルは、第1電力ユニット、第2電力ユニット、電力制御ユニット、などを含み、2つの電力ユニットは、充電されるべきバッテリのためのフレキシブル充電電圧及びフレキシブル充電電流を供給するよう、3つのスイッチ・トランジスタを使用することによって直列に又は並列に接続される。このようにして、充電パイルの容量増大における既存の問題は解消され、充電電圧及び充電電流に対する電動輸送機器のますます高い要求は満たされる。
【0011】
第1の態様を参照して、第1の態様の第1の可能な実施において、前記第1スイッチ・トランジスタの第1端は、前記第1電力ユニットの第1端及び前記直流分配ユニットへ接続され、前記第1スイッチ・トランジスタの第2端は、前記第2電力ユニットの第1端へ接続され、前記第2スイッチ・トランジスタの第1端は、前記第1電力ユニットの第2端へ接続され、前記第2スイッチ・トランジスタの第2端は、前記第2電力ユニットの第1端及び前記第1スイッチ・トランジスタの第2端へ接続され、前記第3スイッチ・トランジスタの第1端は、前記第1電力ユニットの第2端及び前記第2スイッチ・トランジスタの第1端へ接続され、前記第3スイッチ・トランジスタの第2端は、前記第2電力ユニットの第2端及び前記直流分配ユニットへ接続される。
【0012】
2つの電力ユニット間の直列及び並列接続は、3つのスイッチ・トランジスタが前述の方法で接続される場合に柔軟に実施可能であり、それにより、充電パイルの充電電圧及び充電電流は、柔軟に増大され得る。
【0013】
第1の態様の第1の可能な実施を参照して、第1の態様の第2の可能な実施において、当該充電パイルは、3つの動作モード:
第1動作モード:前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットが並列接続される充電モード、
第2動作モード:前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットが直列接続される充電モード、並びに
第3動作モード:前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットが最初に並列接続され、次に直列接続されるハイブリッド充電モード
を含む。
【0014】
3つの異なる動作モードでの充電パイルは、異なる要求に従って、充電されるべきバッテリのための異なるサービスを提供する。充電電圧及び充電電流に対する電動輸送機器の充電されるべきバッテリの要求が変わる場合に、充電パイルは、相応して、3つの異なる動作モードに基づき動作し得る。
【0015】
第1の態様の第2の可能な実施を参照して、第1の態様の第3の可能な実施において、前記充電プラグが前記充電されるべきバッテリへ接続される場合に、前記充電制御モジュールは、前記充電されるべきバッテリのバッテリ管理システム
(BMS
,battery management system)と通信し、前記充電されるべきバッテリの充電電圧及び前記充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流を特定し、前記充電電圧の範囲がUの値範囲内に入り、且つ、前記充電されるべきバッテリによって必要とされる前記充電電流が第1プリセット閾値よりも大きいか又は等しい場合に、前記充電制御モジュールは、前記電力制御ユニットと通信し、該電力制御ユニットは、前記第2スイッチ・トランジスタを開かれるよう制御し、前記第1スイッチ・トランジスタ及び前記第3スイッチ・トランジスタを閉じられるよう制御して、当該充電パイルが前記第1動作モードに入るようにする。
【0016】
第1の態様の第2の可能な実施を参照して、第1の態様の第4の可能な実施において、前記充電プラグが前記充電されるべきバッテリへ接続される場合に、前記充電制御モジュールは、前記充電されるべきバッテリのバッテリ管理システム
(BMS
)と通信し、前記充電されるべきバッテリの充電電圧及び前記充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流を特定し、前記充電電圧の範囲がUの値範囲を越え、前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットが直列接続された後に得られる出力電圧よりも小さく、且つ、前記充電されるべきバッテリによって必要とされる前記充電電流がIよりも小さい場合に、前記充電制御モジュールは、前記電力制御ユニットと通信し、該電力制御ユニットは、前記第2スイッチ・トランジスタを閉じられるよう制御し、前記第1スイッチ・トランジスタ及び前記第3スイッチ・トランジスタを開かれるよう制御して、当該充電パイルが前記第2動作モードに入るようにする。
【0017】
第1の態様の第2の可能な実施を参照して、第1の態様の第5の可能な実施において、前記充電プラグが前記充電されるべきバッテリへ接続される場合に、前記充電制御モジュールは、前記充電されるべきバッテリのバッテリ管理システム
(BMS
)と通信し、前記充電されるべきバッテリの充電電圧及び前記充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流を特定し、前記充電電圧の範囲がUの値範囲を越え、且つ、前記充電されるべきバッテリによって必要とされる前記充電電流がIよりも大きい場合に、前記充電制御モジュールは、前記電力制御ユニットと通信し、該電力制御ユニットは、前記第2スイッチ・トランジスタを開かれるよう制御し、前記第1スイッチ・トランジスタ及び前記第3スイッチ・トランジスタを閉じられるよう制御し、それにより、前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットは、並列に出力を実行し、前記電力制御ユニットは、前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットの出力電圧を調整し、前記充電されるべきバッテリの前記充電電圧がUの最大値に達する場合に、前記電力制御ユニットは、前記第1スイッチ・トランジスタ及び前記第3スイッチ・トランジスタを開かれるよう制御し、前記第2スイッチ・トランジスタを閉じられるよう制御し、それにより、前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットは、直列に出力を実行し、当該充電パイルは、前記第3動作モードに入る。
【0018】
第1の態様の上記の可能な実施のうちのいずれか1つを参照して、第1の態様の第6の可能な実施において、前記第1電力ユニットのパワー・ヒーター及び前記第2電力ユニットのパワー・ヒーターは両方とも、前記ヒート・シンクに取り付けられる。
【0019】
本発明のこの実施形態で提供される充電パイルにおいて、熱は、システム全体内にファンを配置する必要性なしで、ヒート・シンクを使用することによって放散され得る。放熱のための既存の直接換気と比べて、この方法で実行される放熱は、塵埃フィルタを必要としない。従って、費用は、システム全体の自然の放熱の実装に基づき更に削減され得る。
【0020】
第1の態様の上記の可能な実施のうちのいずれか1つを参照して、第1の態様の第7の可能な実施において、前記電力システムは、IP65保護設計を使用することによって保護される。
【0021】
IP54保護設計を使用する従来の充電パイルと比較して、本発明のこの実施形態で提供される充電パイルは、信頼性を改善し且つ保守費用を減らすために、IP65保護設計を使用する。
【0022】
第1の態様の上記の可能な実施のうちのいずれか1つを参照して、第1の態様の第8の可能な実施において、当該充電パイルは、少なくとも2つの電力システムを含む。
【0023】
このようにして、充電パイルの容量は、充電パイルが充電電圧及び充電電流に対するますます高い要求を満足することができるように増大され得る。
【0024】
第2の態様に従って、本発明の実施形態は、電力システム及び充電ターミナルを含む充電パイルを提供する。
【0025】
前記電力システムは、第1電力ユニット、第2電力ユニット、電力制御ユニット、及びヒート・シンクを含む。前記第1電力ユニットは、前記第2電力ユニットへ接続され、前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットは、同じ出力電圧値U及び同じ出力電流値Iを有する。前記電力制御ユニットは、前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットの出力電圧及び出力電流を制御するよう構成される。
【0026】
前記充電ターミナルは、充電制御モジュール、直流分配ユニット、及び充電プラグを含む。前記充電プラグは、充電されるべきバッテリへ接続し該充電されるべきバッテリを充電するよう構成され、前記直流分配ユニットは、前記充電プラグへ電力供給を割り当てるよう構成され、前記充電制御モジュールは、前記充電に課金し表示するよう構成される。
【0027】
本発明のこの実施形態で提供される充電パイルは、第1電力ユニット、第2電力ユニット、電力制御ユニット、などを含み、2つの電力ユニットは、充電されるべきバッテリのためのフレキシブル充電電圧及びフレキシブル充電電流を供給するよう接続される。このようにして、充電パイルの容量増大における既存の問題は解消され、充電電圧及び充電電流に対する電動輸送機器のますます高い要求は満たされる。
【0028】
第2の態様を参照して、第2の態様の第1の可能な実施において、前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットは、並列接続されるか、あるいは、前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットは、直列接続される。
【0029】
本発明のこの実施形態で提供される充電パイルは、第1電力ユニット、第2電力ユニット、電力制御ユニット、などを含み、2つの電力ユニットは、充電されるべきバッテリのためのフレキシブル充電電圧及びフレキシブル充電電流を供給するよう直列に又は並列に接続される。このようにして、充電パイルの容量増大における既存の問題は解消され、充電電圧及び充電電流に対する電動輸送機器のますます高い要求は満たされる。
【0030】
第2の態様の第1の可能な実施を参照して、第2の態様の第2の可能な実施において、当該充電パイルは、第1スイッチ・トランジスタ、第2スイッチ・トランジスタ、及び第3スイッチ・トランジスタを更に含む。前記第1スイッチ・トランジスタ、前記第2スイッチ・トランジスタ、及び前記第3スイッチ・トランジスタは、前記第1電力ユニットと前記第2電力ユニットとの間の直列接続又は並列接続を実装するよう構成される。前記第1スイッチ・トランジスタの第1端は、前記第1電力ユニットの第1端及び前記直流分配ユニットへ接続され、前記第1スイッチ・トランジスタの第2端は、前記第2電力ユニットの第1端へ接続され、前記第2スイッチ・トランジスタの第1端は、前記第1電力ユニットの第2端へ接続され、前記第2スイッチ・トランジスタの第2端は、前記第2電力ユニットの第1端及び前記第1スイッチ・トランジスタの第2端へ接続され、前記第3スイッチ・トランジスタの第1端は、前記第1電力ユニットの第2端及び前記第2スイッチ・トランジスタの第1端へ接続され、前記第3スイッチ・トランジスタの第2端は、前記第2電力ユニットの第2端及び前記直流分配ユニットへ接続される。
【0031】
2つの電力ユニットの間の直列及び並列接続は、3つのスイッチ・トランジスタが前述の方法で接続される場合に柔軟に実施可能であり、それにより、充電パイルの充電電圧及び充電電流は、柔軟に増大され得る。
【0032】
3つのスイッチ・トランジスタは電力システムの内部に配置されてよく、あるいは、スイッチ・ボックスと同様のスイッチ・モジュールとして電力システムの外部に配置されてもよい点が留意されるべきである。これは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0033】
第2の態様の第2の可能な実施を参照して、第2の態様の第3の可能な実施において、当該充電パイルは、3つの動作モード:
第1動作モード:前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットが並列接続される充電モード、
第2動作モード:前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットが直列接続される充電モード、並びに
第3動作モード:前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットが最初に並列接続され、次に直列接続されるハイブリッド充電モード
を含む。
【0034】
3つの異なる動作モードでの充電パイルは、異なる要求に従って、充電されるべきバッテリのための異なるサービスを提供する。充電電圧及び充電電流に対する電動輸送機器の充電されるべきバッテリの要求が変わる場合に、充電パイルは、相応して、3つの異なる動作モードに基づき動作し得る。
【0035】
第2の態様の第3の可能な実施を参照して、第2の態様の第4の可能な実施において、前記充電プラグが前記充電されるべきバッテリへ接続される場合に、前記充電制御モジュールは、前記充電されるべきバッテリのバッテリ管理システム
(BMS
)と通信し、前記充電されるべきバッテリの充電電圧及び前記充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流を特定し、前記充電電圧の範囲がUの値範囲内に入り、且つ、前記充電されるべきバッテリによって必要とされる前記充電電流が第1プリセット閾値よりも大きいか又は等しい場合に、前記充電制御モジュールは、前記電力制御ユニットと通信し、該電力制御ユニットは、前記第2スイッチ・トランジスタを開かれるよう制御し、前記第1スイッチ・トランジスタ及び前記第3スイッチ・トランジスタを閉じられるよう制御して、当該充電パイルが前記第1動作モードに入るようにする。
【0036】
第2の態様の第3の可能な実施を参照して、第2の態様の第5の可能な実施において、前記充電プラグが前記充電されるべきバッテリへ接続される場合に、前記充電制御モジュールは、前記充電されるべきバッテリのバッテリ管理システム
(BMS
)と通信し、前記充電されるべきバッテリの充電電圧及び前記充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流を特定し、前記充電電圧の範囲がUの値範囲を越え、前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットが直列接続された後に得られる出力電圧よりも小さく、且つ、前記充電されるべきバッテリによって必要とされる前記充電電流がIよりも小さい場合に、前記充電制御モジュールは、前記電力制御ユニットと通信し、該電力制御ユニットは、前記第2スイッチ・トランジスタを閉じられるよう制御し、前記第1スイッチ・トランジスタ及び前記第3スイッチ・トランジスタを開かれるよう制御して、当該充電パイルが前記第2動作モードに入るようにする。
【0037】
第2の態様の第3の可能な実施を参照して、第2の態様の第6の可能な実施において、前記充電プラグが前記充電されるべきバッテリへ接続される場合に、前記充電制御モジュールは、前記充電されるべきバッテリのバッテリ管理システム
(BMS
)と通信し、前記充電されるべきバッテリの充電電圧及び前記充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流を特定し、前記充電電圧の範囲がUの値範囲を越え、且つ、前記充電されるべきバッテリによって必要とされる前記充電電流がIよりも大きい場合に、前記充電制御モジュールは、前記電力制御ユニットと通信し、該電力制御ユニットは、前記第2スイッチ・トランジスタを開かれるよう制御し、前記第1スイッチ・トランジスタ及び前記第3スイッチ・トランジスタを閉じられるよう制御し、それにより、前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットは、並列に出力を実行し、前記電力制御ユニットは、前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットの出力電圧を調整し、前記充電されるべきバッテリの前記充電電圧がUの最大値に達する場合に、前記電力制御ユニットは、前記第1スイッチ・トランジスタ及び前記第3スイッチ・トランジスタを開かれるよう制御し、前記第2スイッチ・トランジスタを閉じられるよう制御し、それにより、前記第1電力ユニット及び前記第2電力ユニットは、直列に出力を実行し、当該充電パイルは、前記第3動作モードに入る。
【0038】
第2の態様の上記の可能な実施のうちのいずれか1つを参照して、第2の態様の第7の可能な実施において、前記電力システムは、IP65保護設計を使用することによって保護される。
【0039】
IP54保護設計を使用する従来の充電パイルと比較して、本発明のこの実施形態で提供される充電パイルは、信頼性を改善し且つ保守費用を減らすために、IP65保護設計を使用する。
【0040】
第2の態様の上記の可能な実施のうちのいずれか1つを参照して、第2の態様の第8の可能な実施において、当該充電パイルは、少なくとも2つの電力システムを含む。
【0041】
このようにして、充電パイルの容量は、充電パイルが充電電圧及び充電電流に対するますます高い要求を満足することができるように増大され得る。
【発明を実施するための形態】
【0044】
当業者に本発明における技術的解決法をより良く理解させるよう、以下は、本発明の実施形態における添付の図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決法について明りょう
に記載する。明らかに、記載される実施形態は、本発明の実施形態の全てではなく一部にすぎない。創造的な努力なしで本発明の実施形態に基づき当業者によって獲得される他の全ての実施形態は、本発明の保護範囲の中に入るべきである。
【0045】
「第1」及び「第2」のような語が様々な構成要素を記載するために本明細書中で使用されることがあるが、それらの語は単に、構成要素又は他の関連する物を区別するために使用されることが更に理解されるべきである。例えば、本発明の適用範囲から外れることなしに、第1電力ユニットは、第2電力ユニットとも呼ばれてもよく、同様に、第2電力ユニットは、第1電力ユニットと呼ばれてもよい。
【0046】
本発明の説明において使用される語は単に、具体的な実施形態を説明するためであって、本発明を制限する意図はない。本発明の明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される単数形の語「1つの」、「前記」及び「該」はまた、文脈中で明らかに別なふうに特定されない限り、複数形を含むよう意図される。また、明細書中で使用される語「及び/又は」は、1つ以上の関連する特徴のいずれかの又は全ての可能な組み合わせを示し且つ含むことも理解されるべきである。
【0047】
図3は、本発明の実施形態1に従う充電パイル300を示す。充電パイル300は、電力システム及び充電ターミナルを含む。
【0048】
電力システムは、第1電力ユニット、第2電力ユニット、電力制御ユニット、ヒート・シンク、第1スイッチ・トランジスタQ1、第2スイッチ・トランジスタQ2、及び第3スイッチ・トランジスタQ3を含む。第1電力ユニット及び第2電力ユニットは、同じ出力電圧値U及び同じ出力電流値Iを有する。電力制御ユニットは、第1電力ユニット及び第2電力ユニットの出力電圧及び出力電流を制御するよう構成される。第1スイッチ・トランジスタQ1、第2スイッチ・トランジスタQ2、及び第3スイッチ・トランジスタQ3は、第1電力ユニットと第2電力ユニットとの間の直列接続又は並列接続を実装するよう構成される。ヒート・シンクは、電力システムの熱を逃がすよう構成される。
【0049】
充電ターミナルは、充電制御モジュール、直流分配ユニット、及び充電プラグを含む。充電プラグは、充電されるべきバッテリへ接続し、充電されるべきバッテリを充電するよう構成され、直流分配ユニットは、充電プラグへ電力供給を割り当てるよう構成され、充電制御モジュールは、充電に課金し表示するよう構成される。
【0050】
本発明の実施形態1で提供される充電パイル300は、第1電力ユニット、第2電力ユニット、電力制御ユニット、などを含み、2つの電力ユニットは、充電されるべきバッテリのためのフレキシブル充電電圧及びフレキシブル充電電流を供給するよう、3つのスイッチ・トランジスタを使用することによって直列に又は並列に接続される。このようにして、充電パイルの容量増大における既存の問題は解消され、充電電圧及び充電電流に対する電動輸送機器のますます高い要求は満たされる。
【0051】
図示されている電力線は、電流信号を伝送するために使用され、図示されている制御線は、制御シグナリングを伝送するために使用される。これは、続く図中のそれと同じであり、再びは詳細に記載されない。
【0052】
実施形態1に基づき、更に、第1スイッチ・トランジスタQ1の第1端は、第1電力ユニットの第1端及び直流分配ユニットへ接続され、第1スイッチ・トランジスタQ1の第2端は、第2電力ユニットの第1端へ接続され、第2スイッチ・トランジスタQ2の第1端は、第1電力ユニットの第2端へ接続され、第2スイッチ・トランジスタQ2の第2端は、第2電力ユニットの第1端及び第1スイッチ・トランジスタQ1の第2端へ接続され、第3スイッチ・トランジスタQ3の第1端は、第1電力ユニットの第2端及び第2スイッチ・トランジスタQ2の第1端へ接続され、第3スイッチ・トランジスタQ3の第2端は、第2電力ユニットの第2端及び直流分配ユニットへ接続される。
【0053】
2つの電力ユニットの間の直列及び並列接続は、3つのスイッチ・トランジスタが前述の方法で接続される場合に柔軟に実施可能であり、それにより、充電パイルの充電電圧及び充電電流は、柔軟に増大され得る。
【0054】
より具体的には、実施形態1で提供される充電パイル300は、3つの動作モード:
第1動作モード:第1電力ユニット及び第2電力ユニットが並列接続される充電モード、
第2動作モード:第1電力ユニット及び第2電力ユニットが直列接続される充電モード、並びに
第3動作モード:第1電力ユニット及び第2電力ユニットが最初に並列接続され、次に直列接続されるハイブリッド充電モード
を含む。
【0055】
3つの異なる動作モードでの充電パイルは、異なる要求に従って、充電されるべきバッテリのための異なるサービスを提供する。充電電圧及び充電電流に対する電動輸送機器の充電されるべきバッテリの要求が変わる場合に、充電パイルは、相応して、3つの異なる動作モードに基づき動作し得る。
【0056】
以下は、3つの異なる動作モードのトリガ条件及び具体的な制御ロジックについて別々に記載する。
【0057】
1.充電プラグが充電されるべきバッテリへ接続される場合に、充電制御モジュールは、充電されるべきバッテリのバッテリ管理システム
(BMS
)と通信し、充電されるべきバッテリの充電電圧及び充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流を特定し、充電電圧の範囲がUの値範囲内に入り、且つ、充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流が第1プリセット閾値よりも大きいか又は等しい場合に、充電制御モジュールは、電力制御ユニットと通信し、電力制御ユニットは、第2スイッチ・トランジスタQ2を開かれるよう制御し、第1スイッチ・トランジスタQ1及び第3スイッチ・トランジスタQ3を閉じられるよう制御して、充電パイルが第1動作モードに入るようにする。
【0058】
加えて、電力制御ユニットは、第1電力ユニット及び第2電力ユニットの出力電圧及び出力電流を調整して、充電されるべきバッテリが(第1プリセット閾値よりも大きいか又は等しい)大電流により充電され、充電されるべきバッテリが直ちに十分に充電され得るようにする。充電プロセスにおいて、第1電力ユニット及び第2電力ユニットの電流は、負荷バランスを保つよう等しい必要がある。充電が終了した後、第1スイッチ・トランジスタQ1、第2スイッチ・トランジスタQ2、及び第3スイッチ・トランジスタQ3の全てが開かれる。
【0059】
2.代替的に、充電プラグが充電されるべきバッテリへ接続される場合に、充電制御モジュールは、充電されるべきバッテリのバッテリ管理システム
(BMS
)と通信し、充電されるべきバッテリの充電電圧及び充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流を特定し、充電電圧の範囲がUの値範囲を越え、第1電力ユニット及び第2電力ユニットが直列接続された後に得られる出力電圧よりも小さく、且つ、充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流がIよりも小さい場合に、充電制御モジュールは、電力制御ユニットと通信し、電力制御ユニットは、第2スイッチ・トランジスタQ2を閉じられるよう制御し、第1スイッチ・トランジスタQ1及び第3スイッチ・トランジスタQ3を開かれるよう制御して、充電パイルが第2動作モードに入るようにする。
【0060】
加えて、電力制御ユニットは、充電されるべきバッテリの充電要件を満たすために、第1電力ユニット及び第2電力ユニットの出力電圧及び出力電流を調整する。充電プロセスにおいて、第1電力ユニット及び第2電力ユニットの出力電圧は、負荷バランスを保つよう同じである。充電が終了した後、第1スイッチ・トランジスタQ1、第2スイッチ・トランジスタQ2、及び第3スイッチ・トランジスタQ3の全てが開かれる。
【0061】
3.代替的に、充電プラグが充電されるべきバッテリへ接続される場合に、充電制御モジュールは、充電されるべきバッテリのバッテリ管理システム
(BMS
)と通信し、充電されるべきバッテリの充電電圧及び充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流を特定し、充電電圧の範囲がUの値範囲を越え、且つ、充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流がIよりも大きい場合に、充電制御モジュールは、電力制御ユニットと通信し、電力制御ユニットは、第2スイッチ・トランジスタQ2を開かれるよう制御し、第1スイッチ・トランジスタQ1及び第3スイッチ・トランジスタQ3を閉じられるよう制御し、それにより、第1電力ユニット及び第2電力ユニットは、並列に出力を実行し、電力制御ユニットは、第1電力ユニット及び第2電力ユニットの出力電圧及び出力電流を調整し、充電されるべきバッテリの充電電圧がUの最大値に達する場合に、電力制御ユニットは、第1スイッチ・トランジスタQ1及び第3スイッチ・トランジスタQ3を開かれるよう制御し、第2スイッチ・トランジスタQ2を閉じられるよう制御し、それにより、第1電力ユニット及び第2電力ユニットは、直列に出力を実行し、充電パイルは、第3動作モードに入る。出力電流は、出力電流が充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流を満たすことができ、更には、出力電流が充電されるべきバッテリの容量を超えないことを確かにされ得るように、調整される。
【0062】
加えて、電力制御ユニットは、充電されるべきバッテリの充電要件を満たすために、第1電力ユニット及び第2電力ユニットの出力電圧及び出力電流を調整する。充電プロセスにおいて、第1電力ユニット及び第2電力ユニットの出力電圧は、負荷バランスを保つよう同じである。充電が終了した後、第1スイッチ・トランジスタQ1、第2スイッチ・トランジスタQ2、及び第3スイッチ・トランジスタQ3の全てが開かれる。
【0063】
従来の解決法と比較して、前述の3つの動作モードでは、異なる電力ユニットの出力電圧及び出力電流は、電力ユニットを十分に利用し且つ充電パイルが最低の費用で最適な状態で動作することを可能にするために、柔軟に組み合わされ得る。以上に基づき、異なる電動輸送機器の充電されるべきバッテリが充電電圧及び充電電流に対する異なる要件を有している場合に、充電制御モジュールは、充電されるべきバッテリの要件を特定し、充電されるべきバッテリの具体的な要件に従って3つのスイッチ・トランジスタを制御する。このようにして、充電パイルの2つの電力ユニットは、充電されるべきバッテリを充電するために、充電パイルが3つの動作モードのうちの対応する動作モードに入るように、異なる様態で接続される。
【0064】
実施形態1で提供される充電パイル300の充電ターミナルは、電力システムの上又は片側に配置され、電力システムとともに一体型の充電パイルを形成してよく、あるいは、地面の上に独立して配置され、電力システムとともに分離型の充電パイルを形成してもよい点が留意されるべきである。これは、この解決法において制限されない。
【0065】
加えて、実施形態1で提供される充電パイル300において、第1スイッチ・トランジスタQ1、第2スイッチ・トランジスタQ2、及び第3スイッチ・トランジスタQ3が、第1電力ユニットと第2電力ユニットとの間の直列及び並列接続を実装するよう協働することができるという条件で、第1スイッチ・トランジスタQ1、第2スイッチ・トランジスタQ2、及び第3スイッチ・トランジスタQ3は、MOSFET、IGBT、コンタクタ、又はリレーのうちのいずれか1つであってよい。第1スイッチ・トランジスタQ1、第2スイッチ・トランジスタQ2、及び第3スイッチ・トランジスタQ3の具体的な形は、この解決法において制限されない。
【0066】
更に、実施形態1で提供される充電パイル300において、第1電力ユニットのパワー・ヒーター及び第2電力ユニットのパワー・ヒーターは両方とも、ヒート・シンクに取り付けられる。このように、熱は、システム全体内にファンを配置する必要性なしで、ヒート・シンクを使用することによって放散され得る。放熱のための既存の直接換気と比べて、この方法で実行される放熱は、塵埃フィルタを必要としない。従って、費用は、システム全体の自然の放熱の実装に基づき更に削減され得る。
【0067】
確かに、たとえ放熱のためにシステム内にファンが配置されないとしても、この解決法の実施形態1で提供される充電パイル300は、防水ファンを更に含んでもよい。防水ファンは、充電パイルの放熱能力を更に高めるために、電力システムの外に配置され、ヒート・シンク又はヒート・シンクのフィンの熱を逃がすよう構成されてよい。
【0068】
前述の実施形態に基づき、更に、電力システムの放熱能力を高めるために、電力システムは、支持体としてヒート・シンクを使用することによって地面の上に配置されてもよく、あるいは、電力システムは、ヒート・シンクを使用することによって壁又は柱に掛けられてもよい。
【0069】
従来の充電パイルと比較して、本発明のこの実施形態で提供される充電パイル300では、電力システムは、IP65保護設計を使用することによって保護されてよい点が更に留意されるべきである。保護レベルIP65は保護レベルIP54よりも高いので、塵埃フィルタは、本発明のこの実施形態で提供される充電パイル300では配置されなくてよい。従って、塵埃フィルタが定期的に交換される必要はなく、電力ユニットの故障率は有意に低下し、それによって、充電パイルの保守費用を大いに削減する。
【0070】
保護レベルIP54は次のように説明される:I及びPは記号文字であり、数字5は第1記号文字であり、数字4は第2記号文字であり、第1記号文字は、接点異物に対する保護のレベルを表し、第2記号文字は、防水保護レベルを表す。保護レベルIP65は、通常、産業用途のために使用され、最高保護レベルはIP68である。IP54は、低い保護レベルである。
【0071】
本発明のこの実施形態で提供される充電パイル300に基づき、本発明の実施形態は、充電パイル400を更に提供する。
図4に示されるように、充電パイル400は、少なくとも2つの電力システムを含む。図中の(1からN)は、充電パイル400がN個の電力システムを含んでよいことを示し、Nは2以上である。夫々の電力システムにおいて、夫々の電力ユニットは、大容量増大を実装するために、実施形態1で記載された様態で直流分配ユニットへ接続される。
【0072】
図5は、本発明の実施形態
2に従う充電パイル500を示す。充電パイル500は、電力システム及び充電ターミナルを含む。
【0073】
電力システムは、第1電力ユニット、第2電力ユニット、電力制御ユニット、及びヒート・シンクを含む。第1電力ユニットは第2電力ユニットへ接続され、第1電力ユニット及び第2電力ユニットは、同じ出力電圧値U及び同じ出力電流値Iを有する。電力制御ユニットは、第1電力ユニット及び第2電力ユニットの出力電圧及び出力電流を制御するよう構成される。ヒート・シンクは、電力システムの熱を逃がすよう構成される。
【0074】
充電ターミナルは、充電制御モジュール、直流分配ユニット、及び充電プラグを含む。充電プラグは、充電されるべきバッテリへ接続し、充電されるべきバッテリを充電するよう構成され、直流分配ユニットは、充電プラグへ電力供給を割り当てるよう構成され、充電制御モジュールは、充電に課金し表示するよう構成される。
【0075】
本発明のこの実施形態で提供される充電パイルは、第1電力ユニット、第2電力ユニット、電力制御ユニット、などを含み、2つの電力ユニットは、充電されるべきバッテリのためのフレキシブル充電電圧及びフレキシブル充電電流を供給するよう接続される。このようにして、充電パイルの容量増大における既存の問題は解消され、充電電圧及び充電電流に対する電動輸送機器のますます高い要求は満たされる。
【0076】
第1電力ユニット及び第2電力ユニットは並列に又は直列に接続され得ることが留意されるべきである。
図5の例は、並列接続を示す。
【0077】
本発明のこの実施形態で提供される充電パイルは、第1電力ユニット、第2電力ユニット、電力制御ユニット、などを含み、2つの電力ユニットは、充電されるべきバッテリのためのフレキシブル充電電圧及びフレキシブル充電電流を供給するよう直列に又は並列に接続される。このようにして、充電パイルの容量増大における既存の問題は解消され、充電電圧及び充電電流に対する電動輸送機器のますます高い要求は満たされる。
【0078】
本発明のこの実施形態で提供される充電パイル500に基づき、
図6に示されるように、充電パイル600は任意の実施であってよい。充電パイル500に含まれている全ての構成要素に加えて、充電パイル600は、第1スイッチ・トランジスタQ1、第2スイッチ・トランジスタQ2、及び第3スイッチ・トランジスタQ3を更に含んでよい。
【0079】
この任意の実施において、3つのトランジスタは、第1電力ユニットと第2電力ユニットとの間の直列接続又は並列接続を実装するよう構成される。
【0080】
第1スイッチ・トランジスタQ1の第1端は、第1電力ユニットの第1端及び直流分配ユニットへ接続され、第1スイッチ・トランジスタQ1の第2端は、第2電力ユニットの第1端へ接続され、第2スイッチ・トランジスタQ2の第1端は、第1電力ユニットの第2端へ接続され、第2スイッチ・トランジスタQ2の第2端は、第2電力ユニットの第1端及び第1スイッチ・トランジスタQ1の第2端へ接続され、第3スイッチ・トランジスタQ3の第1端は、第1電力ユニットの第2端及び第2スイッチ・トランジスタQ2の第1端へ接続され、第3スイッチ・トランジスタQ3の第2端は、第2電力ユニットの第2端及び直流分配ユニットへ接続される。
【0081】
2つの電力ユニットの間の直列及び並列接続は、3つのスイッチ・トランジスタが前述の方法で接続される場合に柔軟に実施可能であり、それにより、充電パイルの充電電圧及び充電電流は、柔軟に増大され得る。
【0082】
3つのスイッチ・トランジスタは電力システムの内部に配置されてよく、あるいは、スイッチ・ボックスと同様のスイッチ・モジュールとして電力システムの外部に配置されてもよい点が留意されるべきである。これは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0083】
他の任意の実施において、充電パイル500は、次の3つの動作モード:
第1動作モード:第1電力ユニット及び第2電力ユニットが並列接続される充電モード、
第2動作モード:第1電力ユニット及び第2電力ユニットが直列接続される充電モード、並びに
第3動作モード:第1電力ユニット及び第2電力ユニットが最初に並列接続され、次に直列接続されるハイブリッド充電モード
を含んでよい。
【0084】
3つの異なる動作モードでの充電パイルは、異なる要求に従って、充電されるべきバッテリのための異なるサービスを提供する。充電電圧及び充電電流に対する電動輸送機器の充電されるべきバッテリの要求が変わる場合に、充電パイルは、相応して、3つの異なる動作モードに基づき動作し得る。
【0085】
以下は、3つの異なる動作モードのトリガ条件及び具体的な制御ロジックについて別々に記載する。
【0086】
1.充電プラグが充電されるべきバッテリへ接続される場合に、充電制御モジュールは、充電されるべきバッテリのバッテリ管理システム
(BMS
)と通信し、充電されるべきバッテリの充電電圧及び充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流を特定し、充電電圧の範囲がUの値範囲内に入り、且つ、充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流が第1プリセット閾値よりも大きいか又は等しい場合に、充電制御モジュールは、電力制御ユニットと通信し、電力制御ユニットは、第2スイッチ・トランジスタQ2を開かれるよう制御し、第1スイッチ・トランジスタQ1及び第3スイッチ・トランジスタQ3を閉じられるよう制御して、充電パイルが第1動作モードに入るようにする。
【0087】
加えて、電力制御ユニットは、第1電力ユニット及び第2電力ユニットの出力電圧及び出力電流を調整して、充電されるべきバッテリが(第1プリセット閾値よりも大きいか又は等しい)大電流により充電され、充電されるべきバッテリが直ちに十分に充電され得るようにする。充電プロセスにおいて、第1電力ユニット及び第2電力ユニットの電流は、負荷バランスを保つよう等しい必要がある。充電が終了した後、第1スイッチ・トランジスタQ1、第2スイッチ・トランジスタQ2、及び第3スイッチ・トランジスタQ3の全てが開かれる。
【0088】
2.代替的に、充電プラグが充電されるべきバッテリへ接続される場合に、充電制御モジュールは、充電されるべきバッテリのバッテリ管理システム
(BMS
)と通信し、充電されるべきバッテリの充電電圧及び充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流を特定し、充電電圧の範囲がUの値範囲を越え、第1電力ユニット及び第2電力ユニットが直列接続された後に得られる出力電圧よりも小さく、且つ、充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流がIよりも小さい場合に、充電制御モジュールは、電力制御ユニットと通信し、電力制御ユニットは、第2スイッチ・トランジスタQ2を閉じられるよう制御し、第1スイッチ・トランジスタQ1及び第3スイッチ・トランジスタQ3を開かれるよう制御して、充電パイルが第2動作モードに入るようにする。
【0089】
加えて、電力制御ユニットは、充電されるべきバッテリの充電要件を満たすために、第1電力ユニット及び第2電力ユニットの出力電圧及び出力電流を調整する。充電プロセスにおいて、第1電力ユニット及び第2電力ユニットの出力電圧は、負荷バランスを保つよう同じである。充電が終了した後、第1スイッチ・トランジスタQ1、第2スイッチ・トランジスタQ2、及び第3スイッチ・トランジスタQ3の全てが開かれる。
【0090】
3.代替的に、充電プラグが充電されるべきバッテリへ接続される場合に、充電制御モジュールは、充電されるべきバッテリのバッテリ管理システム
(BMS
)と通信し、充電されるべきバッテリの充電電圧及び充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流を特定し、充電電圧の範囲がUの値範囲を越え、且つ、充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流がIよりも大きい場合に、充電制御モジュールは、電力制御ユニットと通信し、電力制御ユニットは、第2スイッチ・トランジスタQ2を開かれるよう制御し、第1スイッチ・トランジスタQ1及び第3スイッチ・トランジスタQ3を閉じられるよう制御し、それにより、第1電力ユニット及び第2電力ユニットは、並列に出力を実行し、電力制御ユニットは、第1電力ユニット及び第2電力ユニットの出力電圧及び出力電流を調整し、充電されるべきバッテリの充電電圧がUの最大値に達する場合に、電力制御ユニットは、第1スイッチ・トランジスタQ1及び第3スイッチ・トランジスタQ3を開かれるよう制御し、第2スイッチ・トランジスタQ2を閉じられるよう制御し、それにより、第1電力ユニット及び第2電力ユニットは、直列に出力を実行し、充電パイルは、第3動作モードに入る。出力電流は、出力電流が充電されるべきバッテリによって必要とされる充電電流を満たすことができ、更には、出力電流が充電されるべきバッテリの容量を超えないことを確かにされ得るように、調整される。
【0091】
加えて、電力制御ユニットは、充電されるべきバッテリの充電要件を満たすために、第1電力ユニット及び第2電力ユニットの出力電圧及び出力電流を調整する。充電プロセスにおいて、第1電力ユニット及び第2電力ユニットの出力電圧は、負荷バランスを保つよう同じである。充電が終了した後、第1スイッチ・トランジスタQ1、第2スイッチ・トランジスタQ2、及び第3スイッチ・トランジスタQ3の全てが開かれる。
【0092】
従来の解決法と比較して、前述の3つの動作モードでは、異なる電力ユニットの出力電圧及び出力電流は、電力ユニットを十分に利用し且つ充電パイルが最低の費用で最適な状態で動作することを可能にするために、柔軟に組み合わされ得る。以上に基づき、異なる電動輸送機器の充電されるべきバッテリが充電電圧及び充電電流に対する異なる要件を有している場合に、充電制御モジュールは、充電されるべきバッテリの要件を特定し、充電されるべきバッテリの具体的な要件に従って3つのスイッチ・トランジスタを制御する。このようにして、充電パイルの2つの電力ユニットは、充電されるべきバッテリを充電するために、充電パイルが3つの動作モードのうちの対応する動作モードに入るように、異なる様態で接続される。
【0093】
確かに、上述されたように、代替的に、本発明のこの実施形態で提供される充電パイル500は、3つのスイッチ・トランジスタを含まなくてもよい。最初の2つの動作モードは、直列接続設計又は並列接続設計を使用することによって別々に実装され得る。すなわち、
図5に示される様態では、第1電力ユニット及び第2電力ユニットは、第1動作モードを実装するよう並列に直接接続される。同様に、第1電力ユニット及び第2電力ユニットは、第2動作モードを実装するよう直列に直接接続され得る。すなわち、本発明のこの実施形態で提供される充電パイル600において、電力ユニット間の直列及び並列接続は、スイッチなしで直接実装され得、詳細は再びは記載されない。
【0094】
更に、実施形態2で提供される充電パイル500又は600において、第1電力ユニットのパワー・ヒーター及び第2電力ユニットのパワー・ヒーターは両方とも、ヒート・シンクに取り付けられる。このように、熱は、システム全体内にファンを配置する必要性なしで、ヒート・シンクを使用することによって放散され得る。放熱のための既存の直接換気と比べて、この方法で実行される放熱は、塵埃フィルタを必要としない。従って、費用は、システム全体の自然の放熱の実装に基づき更に削減され得る。
【0095】
従来の充電パイルと比較して、本発明のこの実施形態で提供される充電パイル500又は400では、電力システムは、IP65保護設計を使用することによって保護されてよい点が更に留意されるべきである。保護レベルIP65は保護レベルIP54よりも高いので、塵埃フィルタは、本発明のこの実施形態で提供される充電パイル500又は600では配置されなくてよい。従って、塵埃フィルタが定期的に交換される必要はなく、電力ユニットの故障率は有意に低下し、それによって、充電パイルの保守費用を大いに削減する。
【0096】
図5に示される充電パイル500において、電力システム全体は、複数の電力サブシステムを含んでもよく、夫々の電力サブシステム(図示される“電力システム”である。)は、1つの電力ユニットしか含まなくてよいことが留意されるべきである。夫々の電力サブシステムにおける電力ユニットは、スイッチ・トランジスタを使用することによって、又はスイッチ・トランジスタを使用せずに直列に又は並列に接続され、電力を充電ターミナルへ供給するよう直流分配ユニットへ接続される。すなわち、充電パイル500における電力システムは、大規模な電力システムと見なされ得る。大規模電力システムは複数の電力ユニットを含み、夫々の電力ユニットは別個の電力サブシステムに含まれる。夫々の電力サブシステムは、電力サブシステムにおける電力ユニットの出力電圧及び出力電流を制御するよう構成される独立した電力制御ユニットを含んでよく、更には、独立したヒート・シンクのような関連する構成要素を含んでもよい。換言すれば、少なくとも2つの電力ユニットに加えて、1つの大規模電力システムは少なくとも2つの対応する電力制御ユニット、ヒート・シンク、などを含んでよい。この場合に、大規模電力システムは、特許請求の範囲で記載される電力システムと見なすことができ、詳細はここでは記載されない。
【0097】
本発明の実施形態で提供される充電パイルは、先に詳細に記載されている。本発明の原理及び実施は、具体例を使用することによってここで記載されている。本発明の実施形態に関する記載は、単に、本発明の方法及び核となる考えを理解するのを助けるために与えられている。その上、当業者、本発明の考えに従う具体的な実施及び適用範囲に関して本発明に対して変形及び改良を行うことができる。従って、明細書の内容は、本発明を制限するよう解釈されるべきではない。