(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は本実施形態に係る照明器具1を下方からみた斜視図であり、
図2は照明器具1を上方からみた斜視図である。
図3は照明器具1を下方から見た平面図であり、照明器具1の内部を示すために、前面カバー12及び前面枠13を取り外した状態の照明器具1を示している。
【0016】
照明器具1は、屋外に設置して、例えば道路照明として用いることができる器具である。
図1〜
図3に示すように、照明器具1は、器具本体10を備え、器具本体10を、道路脇、街路脇、駐車場、公園などの屋外に立設された不図示のポール型の支柱の上端部に支持させて設置し、用いられる。また、照明器具1は、構造物の壁面からアーム状に延びる不図示の支持部材に器具本体10を支持させて用いられても良い。器具本体10には、照明器具1を支柱や支持部材に指示させるためのクランプ5が取り付けられている。
【0017】
なお、以下の説明では、器具本体10の基端10Aから先端10Bに向かう長さLの方向を道路の幅員方向に合わせて、幅Wの方向を道路の車線軸方向に合わせて、照明器具1を道路脇に設置して用いる場合を例に、照明器具1の構成について説明する。
【0018】
器具本体10は、平面視略矩形状を成している。また、器具本体10は、長さLが幅Wよりも大きい縦長形状であり、上下方向の厚さTが、長さLや幅Wに対して薄い、薄型の器具である。
器具本体10は、筐体11と、前面カバー12と、前面枠13と、を備えている。筐体11と、前面カバー12と、前面枠13と、は屋外使用に十分に耐え得る耐食性、及び強度を有する部材から形成されている。筐体11は、高い熱伝導性を有する材料から形成され、例えばアルミニウムやアルミニウム合金等から成る鋳造物(所謂ダイキャスト製)であるのが望ましい。
【0019】
前面カバー12は、耐食性、及び強度を有するガラスやポリカーボネート等の材料から形成され、光透過性を有している。前面枠13は、アルミニウムやアルミニウム合金等から成る鋳造物であっても良いし、耐食性、及び強度を有する強化プラスチック等の金属以外の材料から形成されていても良い。
器具本体10は、基端10A側に、基部20を備えている。基部20は、筐体11に一体に形成されている構成であっても良い。基部20には、器具本体10を支柱や支持部材に取り付けるためのクランプ5が取り付けられている。
【0020】
筐体11は、設置状態で被照射面に対向する面である下面11Aが開放した箱型に形成されている。前面カバー12は、筐体11の開放した下面11Aを覆い、筐体11の内部の防水を図るように構成されている。前面カバー12には、外輪の全周に沿ってパッキン18が取り付けられている。
【0021】
前面枠13は、筐体11の下面11Aに前面カバー12を固定するように構成され、外輪形状が筐体11の外輪形状と略同一の枠状に形成されている。パッキン18は、前面カバー12の外輪と、筐体11の内面との間に介在すると共に、筐体11の下面11Aと、前面枠13との間に介在するように構成された断面略U字状に形成されている。これにより、筐体11は、前面カバー12を前面枠13によって下面11Aに固定することで、下面11Aが閉塞され、内部が防水構造となる。
【0022】
前面枠13には、前面カバー12を被照射面に臨ませる出射開口14が設けられている。
器具本体10内には、
図3に示すように光源部50が収められている。光源部50は、発光面側を前面カバー12に対向させて配置されている。これによって、照明器具1は、光源部50からの光が前面カバー12を通して出射開口14から出射され、被照射面に照射されるように構成されている。
【0023】
図4は、基部20の内部構成を示す図である。
図4に示すように、基部20は、中空箱型に形成され、内部空間が結線室21として構成されている。結線室21の内部では、クランプ5を通して基部20内に引き込まれた配線が器具本体10内に収められた光源部50及び電源部60からの配線と結線される。また、基部20には、結線室21を防水する蓋体22が設けられている。蓋体22は、筐体11の天面11Bに開閉可能に設けられている。結線室21は、蓋体22を開いた際には筐体11の天面11B側から外部に開放され、蓋体22を閉じた際に、内部が防水されるように構成されている。
【0024】
図5は、照明器具1の分解斜視図である。
図5に示すように、筐体11の内部に収められた光源部50は、発光素子の一例であるLED53を光源として複数備えている。また、光源部50は、複数のLED53が実装された実装基板51と、LED53の光を制御する光学部材55とを備えている。光学部材55には、各LED53を覆って配置されるレンズ54が、各LED53に対応させて複数設けられている。
【0025】
筐体11は、天面11Bの内側の面が平らに形成され、当該面が、光源部50が取り付けられる取付面15として構成されている。取付面15は、表面積が光源部50の実装基板51と略同じ大きさに形成されている。光源部50は、実装基板51の実装面の裏面全体が、取付面15の表面に面接触させて固定されている。光源部50は、取付面15に例えば複数のねじでねじ止めされている構成とすることができる。実装基板51は、熱伝導性に優れた材料から形成されており、LED53の熱が実装基板51から取付面15に効率よく伝熱されて、筐体11から放熱されるように構成されている。これによって、光源部50は、LED53の熱が効率よく取付面15から筐体11に伝熱される。これにより、光源部50の温度上昇を抑えることができる。
【0026】
筐体11には、天面11Bに複数の放熱フィン16が設けられている。放熱フィン16は、天面11Bの、取付面15の裏面部分に相当する位置に複数設けられている。これによって、光源部50から取付面15に伝熱された熱は、取付面15の裏面部分に設けられた放熱フィン16に伝わりやすい構成となっており、放熱フィン16から雰囲気に放熱される。よって、光源部50が高温となることが無く、LED53が熱影響を受けにくい構成とすることができる。
【0027】
筐体11の下面11Aには、光源部50に対向する位置に前面カバー12が取付面15と略平行に設けられている。
筐体11の内部には、光源部50に並べて、電源部60が収められている。電源部60は、照明器具1の外部から供給される商用電力を、光源部50の規格に合せて電力変換する機器である。電源部60は、電源基板61と、電源基板61の表面に実装される複数種の電子部品62とから構成されている。電源基板61は、絶縁性を有する材料から長板状に形成されている。電源部60は、電源ケース63の内側に収められて、筐体11の内部に収容される。電源ケース63は、PP樹脂等の絶縁性を有する樹脂材から矩形筒状に形成されている。
【0028】
図6は、照明器具1の断面図である。
図5、
図6に示すように、筐体11の内側には、電源部60を収める凹部30が設けられている。凹部30は、筐体11の天面を取付面15に取り付けられた光源部50の光の放射方向とは反対側に凹ませて設けられている。凹部30は、取付面15の長さ方向の延在範囲に亘って延びており、電源基板61は、凹部30内に収まる長さに形成されている。
【0029】
凹部30は、取付面15を間に挟んだ位置に一対設けられている。また、一対の凹部30は、筐体11の幅方向、つまり、照明器具1の車線軸方向に沿って取付面15と並べて、取付面15の両脇に設けられている。凹部30は、筐体11の天面11Bを膨出させて形成されており、筐体11の天面11Bは、放熱フィン16が設けられた、取付面15の裏面部分の幅方向の両脇が一段高くなった膨出部11Cとなっている。膨出部11Cは、筐体11の長手に亘って延び、長手の側縁に沿って、形成されている。
【0030】
このように、電源部60を収める凹部30を、車線軸方向に沿って並べて設けられているため、筐体11の長さL寸法が大きくなるのを防ぐことができる。上述したように、照明器具1は器具本体10の基端10A側をクランプ5によって支持するため、筐体11の長さL寸法が大きくなった場合には、クランプ5にかかる力(モーメント)が大きくなる。よって、筐体11の長さ寸法が大きくなるのを防ぐことで、クランプにかかる力を低減することができる。
【0031】
電源部60は、電源ケース63の内部に収められて、凹部30の内部に収容される。凹部30の底面31は、立壁17によって取付面15との間に段差を有して設けられている。このように、光源部50が取り付けられている取付面15と、電源部60が取り付けられている凹部30の底面31との間に高低差が設けられている。これにより、光源部50と電源部60との間の伝熱経路が延びるため、光源部50と電源部60との相互の熱影響を低減することができる。なお、電源部60を、凹部30の内側の面のうち、立壁17を除いた面に取り付けることで、光源部50と電源部60との相互の熱影響を低減することができる。電源部60は、凹部30の底面31に限らず、取付面15から最も離れた凹部30の内側面32に熱的に接続されて設けられていても良い。
【0032】
具体的には、電源基板61は、電源ケース63を介して凹部30の底面31または内側面32にねじ止めされていれば良い。また、電源基板61と電源ケース63との間に放熱シートを挟んでも良い。
このように、電源部60を光源部50から離れた位置の面に配置することで、相互の熱影響を低減することができ。また、上述したように、筐体11は、光源部50が取り付けられた取付面15の裏面に放熱フィン16を備え、光源部50の熱が効率よく放熱されるように構成されている。これによって、光源部50の熱は放熱フィン16から効率よく放熱され、光源部50と電源部60との相互の熱影響を低減するとともに、光源部50が高温となるのを防ぐことができる。
【0033】
取付面15の両脇に設けられた一対の凹部30には、それぞれ電源部60(電源部60A,60B)が収められている。実装基板51には、2つの電源部60A,60Bから電源が供給されている。実装基板51に実装された複数のLED53は、一方の電源部60Aから電源の供給を受けるLED53と、他方の電源部60Bから電源の供給を受けるLED53とが略半数ずつ配列されている構成であってもよい。また、一方の電源部60Aに接続されたLED53と、他方の電源部60Bに接続されたLED53とは、交互に並べられている構成であっても良いし、列毎に配列されている構成でも良いし、複数個のグループにまとめて並べられている構成であっても良い。
【0034】
このように、1つの実装基板51に実装された複数のLED53に、2つの電源部60A,60Bから電源を供給することで、電源部60A,60Bの何れか一方に不具合が起きた場合でも、他方から電源が供給される。よって、電源部60A,60Bの何れか一方に不具合が起きた場合でも、照明器具1の点灯を継続することができ、路面が照明されないといった状況を回避することができる。また、取付面15の両脇に凹部30を設けることで、電源部60の重量を筐体11の幅方向の両側に分散させることができ、クランプ5にかかるモーメントを低減することができる。なお、電源部60は、2つ設けられている構成に限定されず、1つの電源部60がどちらか一方の凹部30に収められている構成であっても良い。
【0035】
なお、電源部60は、電源部60または電源ケース63が実装基板51の最外側部に設けられたLED53から、出射開口14の外周縁部に向かう光L1を著しく遮らないように設けられていれば、凹部30からはみ出して設けられていても良い。
【0036】
以上説明したように、本実施形態では、器具本体10内に光源部50と電源部60とを備えた照明器具1において、器具本体10は、実装基板51の取付面15を光源部50の放射方向とは反対側に凹ませた凹部30を備え、凹部30の内面に電源基板61が配置されている。
この構成によれば、光源部50と、電源部60とを離して配置するため、光源部50と電源部60との間の相互の熱影響を低減することができる。また、器具本体10を熱伝導性に優れた材料から形成することにより、器具本体10の凹部の内面に配置された電源基板61から電源部60の熱を器具本体10に伝熱して放熱させることができる。よって、電源部60の熱による光源部50への影響を低減することができる。また、凹部30は、光源部50の放射方向とは反対側に凹んでいるため、光源部50から放射される光を、凹部30に収めて電源部60が妨げることがない。
【0037】
また、本実施形態では、電源基板61が、凹部30の内面であって、実装基板51から離れた面に配置されている。この構成によれば、光源部50と、電源部60との間の伝熱経路が延びることにより、光源部50と電源部60との間の相互の熱影響を低減することができる。
【0038】
また、本実施形態では、凹部30が、実装基板51の取付面15を挟んだ位置にそれぞれ設けられている。この構成によれば、光源部50に電源を供給する電源部60を2つに分けて、光源部50の両脇に配置することができる。よって、一方の電源部60からの電源の供給が滞った場合でも、光源部50の照射が完全に失われることが無く、被照射面の照明を継続して行うことができる。これにより、照明器具1を道路照明として用いた際には、安定して道路を照明することができる。
【0039】
また、本実施形態では、凹部30は、道路の車線軸方向に並べて設けられている。この構成によれば、長手の端部である基端10A側が支柱や支持部材に支持される器具本体10において、器具本体10の長手寸法を大きくすること無く、凹部30を設けることができる。よって、クランプ5に掛かる器具本体10の重量によるモーメントを凹部30を器具本体10の長手方向に沿って並べるのに比べて、低減することができる。また、光源部50と電源部60とは、上下に重ならないように器具本体10内に収容されているため、凹部30を、道路の車線軸方向に並べて設けることで、器具本体10の長手寸法を大きくすることなく、電源部60を収容するための十分なスペースを確保することができる。
【0040】
また、本実施形態では、器具本体10は、設置状態においては基端10A側が固定され、先端10Bから基端10Aに長い形状に形成され、凹部30が器具本体10の短手を挟む両脇に設けられている。この構成によれば、電源部60の重量を器具本体10の短手を挟む両脇に分散することができ、器具本体10をクランプ5により安定して支持することができる。
【0041】
また、本実施形態では、凹部30は、器具本体10の天面11Bを膨出させて設けられている。この構成によれば、器具本体10が薄肉の構成であっても、凹部30を設けることができ、器具本体10を軽量な構成とすることができる。
【0042】
また、本実施形態では、器具本体10の天面11Bには、取付面15の裏面部に放熱フィン16が備えられている。この構成によれば、光源部50から取付面15を介して器具本体10に伝熱された熱が、取付面15の裏面である天面11Bから効率よく放熱される。これにより、光源部50から器具本体10に伝熱された熱が、器具本体10を介して電源部60に伝熱されにくい構成とすることができる。よって、光源部50と電源部60との間の相互の熱影響を低減することができる。
【0043】
ところで、照明器具1は、上述したように、クランプ5を介してポール型の支柱の上端部や、構造物の壁面からアーム状に延びるの支持部材に支持されて用いられる。従来、クランプ5は、ボルトなどの締結具で、基部20に外側から固定されている。しかしながら、締結具の破損や緩みにより、締結具の結合が解除されてしまう場合があった。締結具の結合が解除された場合であっても、器具本体10が落下しないように、器具本体10は、支柱や支持部材とワイヤで連結されているのが一般的であった。しかしながら、ワイヤによる落下防止策では、締結具の結合が解除された際には、器具本体10がワイヤで吊り下げられた状態となり、落下防止策として十分ではなかった。そこで、本実施形態のクランプ5は、クランプ5を器具本体10に固定する締結具の結合が解除された場合であっても、器具本体10が落下に至ることがないような構成を有している。
【0044】
図7は、筐体11を、基端10Aの斜め下側からみた図である。
図8は、クランプ5の斜視図であり、
図9はクランプ5を上側から見た平面図である。
図7に示すように、基部20には、外面を貫通し、内部の結線室21に連通する引掛孔25が設けられている。引掛孔25は、長軸aの長さが短軸bの長さよりも長い楕円形状に形成されている。また、引掛孔25は、筐体11の幅方向に、短軸bが略平行に配置されている。基部20は、基端10A側の端面が、下方に向かって先端10B側に徐々に近づく斜めの器具固定面26として構成されている。器具固定面26は、基部20の外側に凸む側面視円弧状に形成されていても良い。詳細については後述するが、引掛孔25は、クランプ5を筐体11の取付面15に対して略垂直な方向、及び、略平行な方向のどちらからでも基部20に取り付けることができるように、構成されている。
【0045】
次に、クランプ5の構成について説明する。
クランプ5は、
図8、
図9に示すように、筒状部6と、フランジ部7と、挿入部8とを備えている。筒状部6は、照明器具1を支持する支柱や支持部材に挿嵌される部位であり、支柱や支持部材に筒状部6を固定するねじやボルトが締められるねじ孔6aを備えている。フランジ部7は、クランプ5を基部20に外側から固定するための部位であり、基部20の器具固定面26に対応する形状に形成されている。フランジ部7は、器具固定面26に当接する当接面7aが、当接面7aの全体を器具固定面26に当接させた状態で、基部20に外側からねじやボルトで固定することができるように構成されている。
【0046】
フランジ部7を基部20に固定するためのボルト孔7bは、基部20に対するフランジ部7の固定角度を可変にすべく、長孔形状に形成されている。フランジ部7は、この長孔形状のボルト孔7bにボルトを通し、ボルト孔7bの範囲内の任意の位置に当該ボルトを固定することで、クランプ5を任意の角度で基部20に固定することができるように構成されている。
【0047】
図9に示すように、クランプ5には、筒状部6と、フランジ部7とを貫通して延びる配線孔9が設けられている。照明器具1を支柱や支持部材に支持した際には、この配線孔9を介して、支柱や支持部材の内部から、照明器具1内に配線が引き込まれる。
挿入部8は、フランジ部7を基部20に外側から固定する際に、基部20の引掛孔25に挿入される部位である。挿入部8は、配線孔9の円周に沿った円弧形状に形成され、配線孔9の縁に沿って設けられている。挿入部8は、配線孔9の円周の半分より狭い範囲に沿って設けられており、斜めの当接面7aにおいて、配線孔9の下縁部に設けられているのが望ましい。
【0048】
挿入部8の上端には、引掛片8aが設けられている。引掛片8aは、挿入部8の上端に沿って設けられ、例えば配線孔9の外径方向に広がる扇状に形成されている。引掛片の形状は他に楕円形状や矩形形状であっても良く、長手方向の寸法L2が、引掛孔25の長軸aの長さより短く、短軸bの長さよりも長く構成されていれば良い。長手方向に対して90度回転した短手方向の寸法は、引掛孔25の短軸bの長さより短く構成されている必要がある。
【0049】
図10、
図11は、クランプ5を器具本体10に組み付ける際の組み付け作業の様子を示す図である。
図10は、クランプ5を器具本体10に取付面15に略垂直な方向なら組み付ける際の組み付け作業の様子を示している。
図11は、クランプ5を器具本体10に取付面15に略平行な方向なら組み付ける際の組み付け作業の様子を示している。
図10に示すように、クランプ5を器具本体10に取付面15に略垂直な方向なら組み付ける際は、まず、
図10(A)に示すように、引掛片8aの長手L2の方向を、引掛孔25の長軸aの方向に合わせて、
図10(B)に示すように、挿入部8を、引掛孔25に挿入する。挿入部8を、引掛孔25に挿入した後に、
図10(C)に示すように、引掛片8aが引掛孔25の下縁部25aの側に引っ掛かるように、クランプ5を回転させる。そして、
図10(D)に示すように、フランジ部7を、任意の角度で基部20の外側に固定する。
【0050】
また、
図11に示すように、クランプ5を器具本体10に取付面15に略平行な方向なら組み付ける際は、まず、
図11(A)に示すように、引掛片8aの長手L2の方向を、引掛孔25の長軸aの方向に合わせて、
図11(B)に示すように、挿入部8を、引掛孔25に挿入する。挿入部8を、引掛孔25に挿入した後に、
図11(C)に示すように、引掛片8aが引掛孔25の上縁部25bの側に引っ掛かるように、クランプ5を回転させる。そして、
図11(D)に示すように、フランジ部7を、基部20の外側に固定する。
【0051】
このように、クランプ5は、フランジ部7が基部20の外側にボルトなどで固定されているとともに、引掛片8aが引掛孔25の内側に引っ掛けられている。これによって、フランジ部7と基部20とを固定するボルトの結合が解除されたとしても、引掛片8aが引掛孔25の内側に引っ掛けられているため、器具本体10が落下することがない。
また、クランプ5の基部20に対する回転方向を変えるだけで、共通のクランプ5を用いて、器具本体10を地面から立設されたポール型の支柱の上端部にも、構造物の壁面からアーム状に延びる支持部材にも支持させて設置することができる。
【0052】
図12は、変形例の照明器具101を示す図である。
上述した照明器具1は、比較的大型の道路灯であり、筐体11の天面11Bは、面積の広い平らな面状に形成されている。このため、筐体11の天面11Bに鳥が止まりやすくなる。そのため、この変形例の照明器具101は、筐体111の天面111Bに鳥が止まりにくい鳥害対応の構成となっている。なお、以下の説明において、上述した照明器具1と同様の構成については、図中に同一の符号を付してその説明を省略する。
【0053】
図12に示すように、筐体111の天面111Bには、複数の凸部112が設けられている。これらの凸部112は、天面111Bに設けられた放熱フィン16に沿って設けられている構成であっても良い。放熱フィン16は、フィンの高さが比較的低い構成であっても良く、放熱フィン16が設けられていない構成であっても良い。この構成によれば、放熱フィン16によって、筐体111の天面111Bの上を流れる雨水等の水の流れが妨げられることがない。
【0054】
複数の凸部112は、上端に向かって先細りする形状、例えば四角錐や三角錐等の形状に形成されている。また、複数の凸部112は、互いの設置間隔が成長したカラスの横幅より狭い間隔で設置されているのが望ましい。この構成によれば、筐体111の天面111Bに鳥が止まりにくい構成とすることができる。なお、凸部112は、筐体111の内面の取付面15に実装基板51をねじ止めして取り付けるためのねじの間隔に対応させて設けられていても良い。
【0055】
なお、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を例示するものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
【0056】
例えば、上述した実施形態において、照明器具1を道路照明として用いる場合を例に説明したが、これに限らず、任意の照明器具に適用できる。
【0057】
また、上述した実施形態において、光源部50が備える発光素子の一例としてLED53を例示したが、発光素子は、LED53はなく有機EL素子などの他の素子でもよい。