(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。なお、同一の要素が異なる図に示されていても同一の符号を付与して、その重複する説明を省略することがある。
【0012】
<電子キャッシュレジスタの構成>
まず、
図1,
図2を参照して、電子キャッシュレジスタ(売上データ処理装置)1の構成について説明する。
図1(a),(b)は、本発明の実施形態における電子キャッシュレジスタ1の外観を示す図である。
図1(a)は斜め前側から見た電子キャッシュレジスタ1の外観を示しており、
図1(b)は斜め後側から見た電子キャッシュレジスタ1の外観を示している。
図2は、本発明の実施形態における電子キャッシュレジスタ1の構成を示す図である。
【0013】
電子キャッシュレジスタ1は、商品(サービスを含む)を販売する店舗等に設置され、商品の売上登録の指定を受け付ける電子装置である。
図1,
図2に示すように、電子キャッシュレジスタ1は、本体部10と、店員用タッチパネルディスプレイ11と、顧客用タッチパネルディスプレイ12と、サブ表示装置13と、印刷装置14と、ドロア15と、を備える。なお、
図1では、ドロア15の図示を省略している。例えば、ドロア15は、本体部10と印刷装置14とを上段に配置するように、本体部10と印刷装置14との下段位置に配置してもよいし、
図1の装置構成とは別の棚等に配置することとしてもよい。
また、本体部10と、他の装置(11〜15)とは、内部バスや図示を省略した外部インタフェースを介して接続されている。
【0014】
本体部10は、電子キャッシュレジスタ1全体を制御するものである。この本体部10は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)100、RAM(Random Access Memory)101、ROM(Read Only Memory)102、記憶装置103によって構成され、各部はバスによって接続されている。
【0015】
CPU100は、ROM102や記憶装置103に記憶されている各種プログラムを実行することで電子キャッシュレジスタ1全体を制御するものである。
このCPU100は、記憶装置103に記憶されている制御プログラムPrをRAM101に展開し、制御プログラムPrを実行することで、電子キャッシュレジスタ1の各種機能を実現する。
【0016】
RAM101は、各種プログラムがCPU100によって展開されて動作したり、一時記憶領域として機能したりするメモリである。
ROM102は、電子キャッシュレジスタ1の動作を制御する各種プログラム等を予め記憶するメモリである。
【0017】
記憶装置103は、商品毎の商品情報を予め記憶した商品データベースDB、電子キャッシュレジスタ1の各種機能を実現する制御プログラムPr等を記憶するもので、HDD(Hard Disk Drive)や半導体メモリ等である。なお、制御プログラムPrについては、後記する
図3で説明する。
【0018】
ここで、
図10を参照して、商品データベースDBのデータ構造の例について説明する。
図10(a)に示すように、商品データベースDBは、「商品コード」と、「商品分類」と、「商品名」と、「税率」と、「単価」と、で構成される。
「商品コード」は、商品を一意に識別するための識別コードである。「商品分類」は、商品を分類する際のグループを識別するための識別コードである。例えば、このグループは、書籍、文房具等や、食料品、衣料等のように、電子キャッシュレジスタ1を導入する店舗によって異なる。「商品名」は、商品の名称である。「税率」は、商品の税率を示す。この税率は、その商品が標準税率に対応した商品であれば10%、軽減税率に対応した商品であれば8%のように、具体的な税率の値を示す。「単価」は、商品の税抜きの価格を示す。
なお、ここでは、「税率」として、具体的な税率の値を用いたが、
図10(b)に示すように、税率(標準税率または軽減税率)を識別するコード(税率識別)を対応付けることとしてもよい。
図2に戻って、電子キャッシュレジスタ1の構成について説明を続ける。
【0019】
店員用タッチパネルディスプレイ11は、操作を行う店員側に表示面(操作面)を向けて配置された入力装置(店員用入力装置111)と表示装置(店員用表示装置112)とが積層されて構成され、店員からの操作の受け付けと、店員に対する操作画面の表示を行うものである。
【0020】
店員用入力装置(タッチパネル)111は、入力ペンや指先等により指示された座標を感知し、電磁誘電方式、磁気歪式、感圧式等の座標読み取り原理で指示された位置座標を検出するものである。この店員用入力装置111は、検出した位置座標を、本体部10に出力する。
【0021】
店員用表示装置112は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等で構成され、電子キャッシュレジスタ1を制御するための各種画面を表示するものである。この店員用表示装置112は、本体部10から画面データを入力し、画面上に表示する。なお、この店員用表示装置112に表示される画面については、後記する
図4で説明する。
【0022】
顧客用タッチパネルディスプレイ12は、操作を行う顧客側に表示面(操作面)を向けて配置された入力装置(顧客用入力装置121)と表示装置(顧客用表示装置122)とが積層されて構成され、顧客からの操作の受け付けと、顧客に対する操作画面の表示を行うものである。
【0023】
顧客用入力装置(タッチパネル)121は、入力ペンや指先等により指示された座標を感知し、電磁誘電方式、磁気歪式、感圧式等の座標読み取り原理で指示された位置座標を検出するものである。この顧客用入力装置121は、検出した位置座標を、本体部10に出力する。
【0024】
顧客用表示装置122は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等で構成され、売上登録時において商品をキャンセルするための画面を表示するものである。この顧客用表示装置122は、本体部10から画面データを入力し、画面上に表示する。なお、この顧客用表示装置122に表示される画面については、後記する
図5で説明する。
【0025】
サブ表示装置13は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等により構成され、顧客に対して各種情報を文字によって提示するものである。例えば、サブ表示装置13は、個々の商品を登録する際に、本体部10から入力される商品の単価を表示する。
【0026】
印刷装置14は、会計処理を行った後のレシートを印刷するもので、例えば、熱転写プリンタである。この印刷装置14は、本体部10から入力されるレシート情報を、ロールペーパ(レシート用紙)に印字して出力する。
【0027】
ドロア15は、現金を収納するものである。このドロア15は、店員が電子キャッシュレジスタ1において、会計処理を終了し、顧客との間で現金の受け渡しを行う際に、本体部10からの指示で現金収納部をオープンする。
【0028】
〔制御プログラムの構成〕
次に、
図3を参照(適宜
図2参照)して、制御プログラムPrの構成について説明する。この制御プログラムPrは、記憶装置103からRAM101に展開され、CPU100によって実行されることで、売上登録制御部2として機能する。
売上登録制御部2は、
図3に示すように、商品登録手段20と、キャンセル処理手段21と、会計処理手段22と、を備える。すなわち、制御プログラムPrは、商品登録手段20として機能するプログラムと、キャンセル処理手段21として機能するプログラムと、会計処理手段22として機能するプログラムとで構成される。
【0029】
商品登録手段20は、電子キャッシュレジスタ1において、顧客が購入する商品(サービスを含む)を登録するものである。この商品登録手段20は、売上登録画面を店員用表示装置112に表示し、店員が顧客用入力装置121を操作(タッチ)することで選択される商品を登録する。
具体的に、
図4に示した売上登録画面30を例として、商品登録手段20の処理について説明する。
図4に示した売上登録画面30は、主に、商品選択領域31と、グループ選択領域32と、伝票領域33と、テンキー領域34と、会計指示領域35と、で構成される。
【0030】
商品選択領域31は、商品名とその単価とを含んだ複数の選択候補31aを一覧として表示して、商品を選択する領域である。商品登録手段20は、商品データベースDB(
図10参照)を参照して、グループ選択領域32で選択されているグループに属する商品の一覧を表示する。また、商品登録手段20は、店員によって選択された選択候補31aを伝票領域33に順次表示する。このとき、商品登録手段20は、商品データベースDBを参照して、選択された商品に対応する税率毎に商品の一覧を表示する。
グループ選択領域32は、商品を分類するグループ(グループA,B,…)を表示して、グループを選択する領域である。
【0031】
伝票領域33は、商品選択領域31で選択された商品を税率別に、商品(商品名)、個数および金額(単価×個数)を表示する領域である。商品登録手段20は、商品データベースDBを参照して、選択された商品を、税率別に伝票領域33に表示する。このとき、商品登録手段20は、商品が選択される前に、テンキー領域34の数字が選択された場合、選択された個数に選択された商品の単価を乗算して金額を算出する。
なお、商品登録手段20は、商品が選択されるたびに、その金額をサブ表示装置13に表示することとしてもよい。
テンキー領域34は、数字を表示して、その数字を選択する領域である。商品選択領域31は、このテンキー領域34の数字を選択されることで、購入する商品の個数を認識する。
【0032】
会計指示領域35は、売上登録を行った後の会計処理を行うためのボタン(キー)を表示して、そのボタンを選択する領域である。ここでは、会計指示領域35には、少なくとも「小計」キー35aと、「現金」キー35bとが含まれる。
「小計」キー35aは、一取引での小計金額の算出を指示する領域である。商品登録手段20は、「小計」キー35aが選択された段階で、選択された商品(具体的には商品コード)を、キャンセル処理手段21に出力する。このとき、商品登録手段20は、小計金額をサブ表示装置13に表示することとしてもよい。
この「小計」キー35aが選択されることで、キャンセル処理手段21が商品登録を行った商品を、一括して、あるいは、個別にキャンセルするキャンセル受付画面40,50を表示する。なお、「小計」キー35a以外に、別途「キャンセル」キー36を選択されることで、キャンセル受付画面40,50を表示することとしてもよい。
「現金」キー35bは、商品の購入を現金で行う際に指示する領域である。商品登録手段20は、「現金」キー35bが選択されることで、現金収納部をオープンする指示をドロア15に出力する。
図3に戻って、制御プログラムの構成について説明を続ける。
【0033】
キャンセル処理手段21は、商品登録手段20で登録された商品のキャンセル処理を行うものである。このキャンセル処理手段21は、商品登録手段20における商品登録が完了し、「小計」キー35a(
図4参照)が選択された段階で動作する。あるいは、キャンセル処理手段21は、「キャンセル」キー36(
図4参照)を選択されることで動作する。
このキャンセル処理手段21は、
図3に示すように、税率別区分け表示手段211と、一括指定手段212と、個別指定手段213と、を備える。
【0034】
税率別区分け表示手段(表示制御手段)211は、一取引で売上登録の指定を受け付けた商品のリストを商品に適用される税率別に区分けして、商品のキャンセルを受け付ける画面(キャンセル受付画面40,50〔
図5,
図6参照〕)を表示するものである。この税率別区分け表示手段211は、商品データベースDB(
図10参照)を参照して、商品登録手段20で登録された商品のリストを税率別に区分けしたキャンセル受付画面40,50を店員用表示装置112と顧客用表示装置122とにそれぞれ表示する。
なお、税率別区分け表示手段211は、店員用表示装置112にキャンセル受付画面50を表示する場合、売上登録画面30(
図4参照)をキャンセル受付画面50に切り替える、あるいは、売上登録画面30上にキャンセル受付画面50を重畳する。
【0035】
ここで、
図5を参照して、税率別区分け表示手段211が顧客用表示装置122に表示するキャンセル受付画面40の例について説明する。
図5に示すように、キャンセル受付画面40には、第1税率(ここでは軽減税率8%)の商品のリスト(商品名および金額)である第1税率商品リスト41と、第2税率(ここでは標準税率10%)の商品のリスト(商品名および金額)である第2税率商品リスト42と、が表示される。
【0036】
具体的には、税率別区分け表示手段211は、記憶装置103に記憶されている商品データベースDB(
図10参照)を参照して、商品登録手段20で登録された商品の商品コードに対応する税率が第1税率(ここでは軽減税率8%)の商品について、その商品名と単価(金額)とを第1税率商品リスト41として表示する。また、税率別区分け表示手段211は、商品登録手段20で登録された商品の商品コードに対応する税率が第2税率(ここでは標準税率10%)の商品について、その商品名と単価(金額)とを第2税率商品リスト42として表示する。
【0037】
ここで、税率別区分け表示手段211は、キャンセル受付画面40に、税率別の商品リストを一括でキャンセルすることを指示するための一括指定チェックボックス(第1のチェックボックス)43,44を表示する。また、税率別区分け表示手段211は、第1税率商品リスト41および第2税率商品リスト42に、それぞれの税率毎の商品を個別にキャンセルするための複数の個別指定チェックボックス(第2のチェックボックス)45,46を表示する。
この第1税率商品リスト41および第2税率商品リスト42として、それぞれのリストの最大表示数よりも多い商品が登録されている場合、税率別区分け表示手段211は、各リストにスクロールバーを表示して、リスト内のスクロール表示を可能とする。
【0038】
一括指定チェックボックス43は、軽減税率(8%)の商品を一括してキャンセルすることを指定する領域である。税率別区分け表示手段211は、一括指定チェックボックス43を、第2税率商品リスト42よりも第1税率商品リスト41に近い位置に表示する。この一括指定チェックボックス43は、第1税率商品リスト41の複数の個別指定チェックボックス45が配列されている延長線上に表示されることが好ましい。
これによって、顧客が、一括指定チェックボックス43を、標準税率に対する一括キャンセルのチェックボックスであると認識する誤りを防止することができる。
【0039】
一括指定チェックボックス44は、標準税率(10%)の商品を一括してキャンセルすることを指定する領域である。税率別区分け表示手段211は、一括指定チェックボックス44を、第1税率商品リスト41よりも第2税率商品リスト42に近い位置に表示する。この一括指定チェックボックス44は、第2税率商品リスト42の複数の個別指定チェックボックス46が配列されている延長線上に表示されることが好ましい。
これによって、顧客が、一括指定チェックボックス44を、軽減税率に対する一括キャンセルのチェックボックスであると認識する誤りを防止することができる。
【0040】
個別指定チェックボックス45は、軽減税率の商品を個別にキャンセルすることを指定する領域である。税率別区分け表示手段211は、個別指定チェックボックス45を、第1税率商品リスト41の個々の商品に対応して、他の商品よりも近い位置に表示する。これによって、顧客が、軽減税率の他の商品を誤ってキャンセルすることを防止することができる。
【0041】
個別指定チェックボックス46は、標準税率の商品を個別にキャンセルすることを指定する領域である。税率別区分け表示手段211は、個別指定チェックボックス46を、第2税率商品リスト42の個々の商品に対応して、他の商品よりも近い位置に表示する。これによって、顧客が、標準税率の他の商品を誤ってキャンセルすることを防止することができる。
また、税率別区分け表示手段211は、キャンセル受付画面40に、
図5に示すように、キャンセルを実施した際の税率別の金額や、合計の金額を表示することが好ましい。これによって、顧客が、商品のキャンセル後の金額を認識することができる。
【0042】
次に、
図6を参照して、税率別区分け表示手段211が店員用表示装置112に表示するキャンセル受付画面50の例について説明する。
キャンセル受付画面50は、店員が、顧客がキャンセル受付画面40(
図5参照)で行ったキャンセルの内容を把握し、キャンセルを実行するための画面である。
具体的には、税率別区分け表示手段211は、
図6に示すように、キャンセル受付画面50として、キャンセル受付画面40と同じ内容を表示する。
また、税率別区分け表示手段211は、キャンセル受付画面50に、さらに、「閉じる」キー51と、「確定」キー52とを表示する。
【0043】
「閉じる」キー51は、キャンセルを行わずに、キャンセル受付画面50と、顧客用表示装置122に表示されているキャンセル受付画面40(
図5参照)を閉じることを指示する領域である。この「閉じる」キー51は、顧客がキャンセルを行わなかった場合、顧客がキャンセルを行ったが、顧客の要望でそのキャンセルをまとめて取りやめたい場合等、実際にキャンセルが行われなかった場合に、店員によって選択される。
【0044】
「確定」キー52は、顧客が行ったキャンセルの内容を確定することを指示する領域である。この「確定」キー52は、店員が顧客に対してキャンセル内容の同意を確認した後、店員によって選択される。これによって、実際のキャンセルの内容が確定される。また、「確定」キー52が選択された場合、キャンセル受付画面50と、顧客用表示装置122に表示されているキャンセル受付画面40(
図5参照)は閉じられる。
図3に戻って、制御プログラムの構成について説明を続ける。
【0045】
税率別区分け表示手段211は、
図5,
図6に例示したキャンセル受付画面40,50の表示制御を行う。
このとき、税率別区分け表示手段211は、キャンセル処理手段21の動作時において、チェックボックスが選択された状態を保持するため、内部状態として、RAM101上に、税率別の一括キャンセル状態を示すフラグ(一括指定フラグ)と、商品毎の個別キャンセル状態を示すフラグ(個別指定フラグ)とを用意し、キャンセル受付画面40,50の表示時に予めリセットしておく。
この税率別区分け表示手段211は、「閉じる」キー51または「確定」キー52を選択されることで、会計処理手段22の動作に移行する。
【0046】
一括指定手段212は、キャンセル受付画面40,50において、一括指定チェックボックス43,44の指定を処理するものである。
この一括指定手段212は、キャンセル受付画面40,50において、顧客用入力装置121または店員用入力装置111を介して、一括指定チェックボックス43,44が選択された場合に、そのチェックボックスに、選択されたことを示すチェック印(レ点)を描画する。
【0047】
また、一括指定チェックボックス43,44が選択された場合、一括指定手段212は、選択されたチェックボックスの税率に対応する商品リストにおいて、個別指定チェックボックス45,46のすべてにチェック印を描画することとする。これによって、顧客に対して、選択された税率別のすべての商品がキャンセル対象になったことを、より分かりやすく提示することができる。
例えば、
図7に示すように、一括指定チェックボックス44が選択された場合、一括指定チェックボックス44にチェック印を描画するとともに、一括指定チェックボックス44が対応する標準税率の第2税率商品リスト42のすべての個別指定チェックボックス46にチェック印を描画する。
【0048】
また、一括指定手段212は、すでにチェック印が描画されている一括指定チェックボックス43,44が選択された場合、一括指定を取り消し、一括指定チェックボックス43,44のチェック印を消去するとともに、選択されたチェックボックスの税率に対応する商品リストにおいて、個別指定チェックボックス45,46のすべてのチェック印を消去する。
なお、一括指定手段212は、一括指定チェックボックス43,44が選択された場合、その状態を保持するため、それぞれの税率に対応するフラグ(一括指定フラグ)をセットする。また、一括指定手段212は、一括指定チェックボックス43,44の選択を取り消された場合、それぞれの税率に対応するフラグ(一括指定フラグ)をリセットする。
【0049】
また、一括指定手段212は、一括指定チェックボックス43,44の選択または取り消しによって、個別指定チェックボックス45,46の選択または取り消しを行う場合、それぞれの個別の商品に対応するフラグ(個別指定フラグ)をセットまたはリセットする。
【0050】
また、一括指定手段212は、一括指定チェックボックス43,44の選択または取り消しが行われた場合、キャンセル受付画面40において、税率別の金額や、合計の金額を更新することとする。
なお、一括指定手段212は、キャンセル受付画面40におけるチェック印の描画や消去、金額の更新等を、キャンセル受付画面50(
図6参照)においても同様に行うこととする。これによって、店員は、顧客のキャンセル内容を認識することができる。
【0051】
また、一括指定手段212は、店員用入力装置111を介して、キャンセル受付画面50において、店員が顧客の口頭の指示によって操作した各チェックボックスの選択や取り消しを受け付けることとしてもよい。その場合、一括指定手段212は、キャンセル受付画面50におけるチェック印の描画や消去、金額の更新等を、キャンセル受付画面40においても同様に行うこととする。これによって、タッチパネルの操作が不慣れな顧客に対して、店員が替わって商品のキャンセルを行うことができる。
【0052】
個別指定手段213は、キャンセル受付画面40,50において、個別指定チェックボックス45,46の指定を処理するものである。
この個別指定手段213は、キャンセル受付画面40,50において、顧客用入力装置121または店員用入力装置111を介して、個別指定チェックボックス45,46が選択された場合に、そのチェックボックスに、選択されたことを示すチェック印(レ点)を描画する。
例えば、
図8に示すように、個別指定チェックボックス46が選択された場合、個別指定チェックボックス46にチェック印を描画する。
【0053】
また、個別指定手段213は、すでにチェック印が描画されている個別指定チェックボックス45,46が選択された場合、その指定を取り消し、選択された個別指定チェックボックス45,46のチェック印を消去する。
【0054】
なお、個別指定手段213は、一括指定チェックボックス43または一括指定チェックボックス44にすでにチェック印が描画され、税率別の商品リストが一括して選択されている状態で、個別指定チェックボックス45,46が選択された場合、一括指定を取り消し、一括指定チェックボックス43または一括指定チェックボックス44のチェック印を消去するとともに、選択された個別指定チェックボックス45,46のチェック印のみを消去する。
【0055】
すなわち、
図7にように、一括指定チェックボックス44が選択され、その税率(標準税率)に対応する第2税率商品リスト42のすべての個別指定チェックボックス46にチェック印が描画されている状態で、1つの個別指定チェックボックス46が選択された場合、個別指定手段213は、
図8に示すように、一括指定チェックボックス44と指定された1つの個別指定チェックボックス46におけるチェック印を消去する。これによって、誤って一括してキャンセルを選択した場合でも、個別にキャンセルを取り消すことができる。
なお、個別指定手段213は、一括指定手段212と同様に、各チェックボックス43,44,45,46の状態に応じて、フラグ(一括指定フラグ、個別指定フラグ)のセットまたはリセットを行う。
【0056】
また、個別指定手段213は、個別指定チェックボックス45,46の選択または取り消しが行われた場合、キャンセル受付画面40において、税率別の金額や、合計の金額を更新することとする。
また、個別指定手段213は、一括指定手段212と同様に、キャンセル受付画面40の表示状態をキャンセル受付画面50(
図6参照)に反映させるとともに、店員用入力装置111を介して、キャンセル受付画面50において、店員の操作も可能とする。
【0057】
会計処理手段22は、商品登録手段20において登録された商品のうちで、キャンセル処理手段21でキャンセルされた商品を除いて会計処理を行うものである。
例えば、会計処理手段22は、
図4に示した売上登録画面30において、「現金」キー35bが選択された際に、現金売りの際のつり銭計算等を実行し、印刷装置14にレシート情報を出力する。
【0058】
<電子キャッシュレジスタの動作>
次に、本発明の実施形態における電子キャッシュレジスタ1の動作について説明する。ここでは、
図11を参照して、電子キャッシュレジスタ1の全体動作(制御プログラム〔CPU100〕の動作)として、本発明の特徴的動作であるキャンセル処理手段21として機能するプログラムの動作を主に説明することとし、
図12を参照して、キャンセル受付画面表示処理の詳細を説明し、
図13を参照して、一括キャンセル処理の詳細を説明し、
図14を参照して、個別キャンセル処理の詳細を説明する。
【0059】
〔全体処理〕
最初に、
図11を参照(適宜、
図1〜
図3参照)して、電子キャッシュレジスタ1の全体動作である制御プログラム(CPU100)の動作(主にキャンセル処理手段21)について説明する。
【0060】
ステップS1において、CPU100は、商品登録手段20によって、売上登録画面30(
図4参照)を店員用表示装置112に表示し、店員が店員用入力装置111を操作(タッチ)することで選択される商品を登録する。すなわち、CPU100は、商品登録手段20によって、売上登録画面30を表示し、店員によって選択された選択候補31aを伝票領域33に順次表示する。
【0061】
ステップS2において、CPU100は、商品の登録の完了後、すなわち、売上登録画面30において、「小計」キー35aが選択された場合(ステップS2でYes)、ステップS3に動作を進める。一方、CPU100は、「小計」キー35a以外の領域が選択された場合(ステップS2でNo)、ステップS1に戻って、商品の登録処理を継続する。なお、CPU100は、「キャンセル」キー36の選択でステップS3に動作を進めることとしてもよい。
【0062】
ステップS3において、CPU100は、キャンセル処理手段21の税率別区分け表示手段(表示制御手段)211によって、ステップS1で登録された商品のリストを税率別に区分けしたキャンセル受付画面40,50(
図5,
図6参照)を表示する。すなわち、CPU100は、店員用のキャンセル受付画面50を店員用表示装置112に表示し、顧客用のキャンセル受付画面40を顧客用表示装置122に表示する。なお、ステップS3のキャンセル受付画表示処理は、
図12を参照して、あとで詳細に説明する。
なお、CPU100は、ステップS3でキャンセル受付画面40,50を表示した後、税率毎の一括指定フラグと商品毎の個別指定フラグとをリセットしておく(ステップとして図示せず)。
【0063】
ステップS4において、CPU100は、税率別区分け表示手段211によって、店員用のキャンセル受付画面50(
図6参照)において、「閉じる」キー51または「確定」キー52が選択された場合(ステップS4でYes)、ステップS8に動作を進める。一方、CPU100は、「閉じる」キー51または「確定」キー52以外の領域が選択された場合(ステップS4でNo)、ステップS5以降の動作を行う。
【0064】
ステップS5において、CPU100は、税率別区分け表示手段211によって、顧客用のキャンセル受付画面40(
図5参照)、または、店員用のキャンセル受付画面50(
図6参照)において、一括指定チェックボックス43,44が選択されたか否かを判定する。ここで、一括指定チェックボックス43,44が選択された場合(ステップS5でYes)、CPU100は、一括指定手段212によって、ステップS6の一括キャンセル処理を行う。また、ステップS5において、個別指定チェックボックス45,46が選択された場合(ステップS5でNo)、CPU100は、個別指定手段213によって、ステップS7の個別キャンセル処理を行う。
ステップS6の一括キャンセル処理およびステップS7の個別キャンセル処理は、
図13,
図14を参照して、あとで詳細に説明する。
【0065】
ステップS4で、「閉じる」キー51または「確定」キー52が選択された場合、ステップS8において、CPU100は、会計処理手段22によって、ステップS1において登録された商品のうちで、ステップS6,S7においてキャンセルされた商品を除いて会計処理を行う。
【0066】
〔キャンセル受付画面表示処理〕
次に、
図12を参照(適宜、
図1〜
図3参照)して、キャンセル受付画面表示処理(
図11のステップS3)について説明する。このキャンセル受付画面表示処理は、店員用表示装置112に表示する処理と顧客用表示装置122に表示する処理が存在するが、
図6の「閉じる」キー51と、「確定」キー52とを表示する以外は、同じ処理であるため、顧客用表示装置122に表示するキャンセル受付画面40を例に説明する。
【0067】
ステップS30において、CPU100は、キャンセル受付画面40の固定の画面情報を表示する。例えば、CPU100は、キャンセル受付画面40の第1税率商品リスト41、第2税率商品リスト42の表題(8%商品、10%商品)やリストの枠等を表示する。
【0068】
ステップS31において、CPU100は、ステップS1(
図11参照)で登録された商品の商品コードを検索キーとして、記憶装置103に記憶されている商品データベースDBから、データ(商品名、税率、単価)を取得する。
【0069】
ステップS32において、CPU100は、商品データベースDBから取得した税率が第1税率(8%)か第2税率(10%)であるのかを判定する。
ここで、税率が第1税率の場合(ステップS32で第1税率)、CPU100は、ステップS33に動作を進める。一方、税率が第2税率の場合(ステップS32で第2税率)、CPU100は、ステップS35に動作を進める。
【0070】
ステップS33において、CPU100は、すでに、第1税率商品リスト41に最大表示数分の商品を表示しているか否かを判定する。
ここで、まだ、第1税率商品リスト41に最大表示数分の商品が表示されていない場合(ステップS33でNo)、CPU100は、ステップS34に動作を進める。一方、すでに、第1税率商品リスト41に最大表示数分の商品が表示されている場合(ステップS33でYes)、CPU100は、ステップS37に動作を進める。
なお、第1税率商品リスト41で商品の数が最大表示数分を超過した場合、CPU100は、第1税率商品リスト41にスクロールバー等を表示することとする(ステップとして図示せず)。
【0071】
ステップS34において、CPU100は、第1税率商品リスト41に、個別指定チェックボックス45を表示するとともに、ステップS31で取得した商品名(例えば、商品AA)およびその商品の個数の応じた金額(例えば、1000円)を表示する。そして、CPU100は、ステップS37に動作を進める。
【0072】
ステップS35において、CPU100は、すでに、第2税率商品リスト42に最大表示数分の商品を表示しているか否かを判定する。
ここで、まだ、第2税率商品リスト42に最大表示数分の商品が表示されていない場合(ステップS35でNo)、CPU100は、ステップS36に動作を進める。一方、すでに、第2税率商品リスト42に最大表示数分の商品が表示されている場合(ステップS35でYes)、CPU100は、ステップS37に動作を進める。
なお、第2税率商品リスト42で商品の数が最大表示数分を超過した場合、CPU100は、第2税率商品リスト42にスクロールバー等を表示することとする(ステップとして図示せず)。
【0073】
ステップS36において、CPU100は、第2税率商品リスト42に、個別指定チェックボックス46を表示するとともに、ステップS31で取得した商品名(例えば、商品AB)およびその商品の個数の応じた金額(例えば、1000円)を表示する。そして、CPU100は、ステップS37に動作を進める。
【0074】
ステップS37において、CPU100は、ステップS1(
図11参照)で登録された商品のすべてについて画面表示処理を完了したか否かを判定する(ステップS37)。
ここで、まだ、すべての商品について画面表示処理を完了していない場合(ステップS37でNo)、CPU100は、ステップS31に戻って動作を継続する。一方、すべての商品について画面表示処理を完了した場合(ステップS37でYes)、CPU100は、ステップS38に動作を進める。
【0075】
ステップS38において、CPU100は、第1税率商品リスト41に商品が存在する場合、一括指定チェックボックス43を表示し、第2税率商品リスト42に商品が存在する場合、一括指定チェックボックス44を表示する。
このとき、CPU100は、一括指定チェックボックス43を、第2税率商品リスト42よりも第1税率商品リスト41に近い位置で、かつ、第1税率商品リスト41の複数の個別指定チェックボックス45が配列されている延長線上に表示する。また、CPU100は、一括指定チェックボックス44を、第1税率商品リスト41よりも第2税率商品リスト42に近い位置で、かつ、第2税率商品リスト42の複数の個別指定チェックボックス46が配列されている延長線上に表示する。
【0076】
ステップS39において、ステップS31で取得した商品の合計金額をキャンセル受付画面40に表示する。
なお、CPU100は、キャンセル受付画面50を表示するには、
図12で説明した動作と同じ動作を行えばよい。ただし、CPU100は、
図12の動作後、キャンセル受付画面50に、
図6の「閉じる」キー51と、「確定」キー52とを表示する(不図示)。
【0077】
〔一括キャンセル処理〕
次に、
図13を参照(適宜、
図1〜
図3参照)して、一括キャンセル処理(
図11のステップS6)について説明する。この一括キャンセル処理は、標準税率の商品の一括キャンセル処理と、軽減税率の商品の一括キャンセル処理との税率別に複数存在するが、税率が異なるだけで、それぞれ同じ処理であるため、ここでは、標準税率の商品の一括キャンセル処理を例に説明する。
【0078】
ステップS60において、CPU100は、一括指定チェックボックス44がすでに選択済みであるか否かを判定する。すなわち、CPU100は、選択状態を示すフラグのうちで、標準税率の一括指定フラグがセットされているか否かによって、一括指定チェックボックス44がすでに選択済みであるか否かを判定する。
ここで、一括指定チェックボックス44がまだ選択されていなかった場合(ステップS60でNo)、CPU100は、ステップS61に動作を進める。一方、すでに、一括指定チェックボックス44が選択されている場合(ステップS60でYes)、CPU100は、ステップS65に動作を進める。
【0079】
ステップS61において、CPU100は、一括指定チェックボックス44にチェック印を描画する。例えば、CPU100は、
図7に示すように、一括指定チェックボックス44に、レ点を表示する。
ステップS62において、CPU100は、標準税率の一括指定フラグをセットする。これによって、CPU100は、標準税率の商品を一括してキャンセルされた状態を保持する。
【0080】
ステップS63において、CPU100は、一括指定チェックボックス44と同じ税率(ここでは、標準税率)の第2税率商品リスト42におけるすべての個別指定チェックボックス46にチェック印を描画する。例えば、CPU100は、
図7に示すように、第2税率商品リスト42において、商品AB、商品AE、商品BC、商品CBのすべてについて、個別指定チェックボックス46に、レ点を表示する。
ステップS64において、CPU100は、標準税率の商品個別の選択状態を示す個別指定フラグをすべてセットする。そして、CPU100は、ステップS69に動作を進める。
【0081】
一方、ステップS60で、一括指定チェックボックス44がすでに選択されていた場合(ステップS60でYes)、ステップS65において、CPU100は、一括指定チェックボックス44のチェック印を消去する。例えば、CPU100は、
図7に示した一括指定チェックボックス44のレ点を消去する。
ステップS66において、CPU100は、標準税率の一括指定フラグをリセットする。これによって、CPU100は、標準税率の商品を一括してキャンセルされた状態を解除する。
【0082】
ステップS67において、CPU100は、一括指定チェックボックス44と同じ税率(ここでは、標準税率)の第2税率商品リスト42におけるすべての個別指定チェックボックス46のチェック印を消去する。例えば、CPU100は、
図7に示した、第2税率商品リスト42において、商品AB、商品AE、商品BC、商品CBのすべての個別指定チェックボックス46に付されているレ点を消去する。
ステップS68において、CPU100は、標準税率の商品個別の選択状態を示す個別指定フラグをすべてリセットする。
【0083】
ステップS69において、CPU100は、税率毎に、個別指定フラグがセットされている商品の商品コードに対応する単価を商品データベースDBから取得し、その商品の個数を乗算して、税別の合計金額としてキャンセル受付画面40に表示するとともに、さらに税別の合計金額を合計してキャンセル受付画面40に表示する。
そして、CPU100は、動作をステップS4(
図11参照)に戻す。
【0084】
〔個別キャンセル処理〕
次に、
図14を参照(適宜、
図1〜
図3参照)して、個別キャンセル処理(
図11のステップS7)について説明する。この個別キャンセル処理も、一括キャンセル処理と同様に、標準税率の商品の個別キャンセル処理と、軽減税率の商品の個別キャンセル処理との税率別に複数存在するが、税率が異なるだけで、それぞれ同じ処理であるため、ここでは、標準税率の商品の個別キャンセル処理を例に説明する。
【0085】
ステップS70において、CPU100は、個別指定チェックボックス46がすでに選択済みであるか否かを判定する。すなわち、CPU100は、選択状態を示すフラグのうちで、選択された個別指定チェックボックス46に対応する個別指定フラグがセットされているか否かによって、個別指定チェックボックス46がすでに選択済みであるか否かを判定する。
【0086】
ここで、個別指定チェックボックス46がまだ選択されていなかった場合(ステップS70でNo)、CPU100は、ステップS71に動作を進める。一方、すでに、個別指定チェックボックス46が選択されている場合(ステップS70でYes)、CPU100は、ステップS73に動作を進める。
【0087】
ステップS71において、CPU100は、選択された個別指定チェックボックス46にチェック印を描画する。例えば、CPU100は、
図8に示すように、個別指定チェックボックス46に、レ点を表示する。
ステップS72において、CPU100は、選択された個別指定チェックボックス46に対応する商品の個別指定フラグをセットする。これによって、CPU100は、標準税率の個別の商品毎にキャンセルされた状態を保持する。そして、CPU100は、ステップS78に動作を進める。
【0088】
一方、ステップS70で、選択された個別指定チェックボックス46がすでに選択されていた場合(ステップS70でYes)、ステップS73において、CPU100は、一括指定チェックボックス44がすでに選択済みであるか否かを判定する。すなわち、CPU100は、標準税率の一括指定フラグがセットされているか否かによって、一括指定チェックボックス44が選択済みであるか否かを判定する。
【0089】
ここで、一括指定チェックボックス44が選択されている場合(ステップS73でYes)、CPU100は、ステップS74に動作を進める。一方、一括指定チェックボックス44が選択されていない場合(ステップS73でNo)、CPU100は、ステップS76に動作を進める。
【0090】
ステップS74において、CPU100は、一括指定チェックボックス44のチェック印を消去する。例えば、CPU100は、
図7に示した一括指定チェックボックス44のレ点を消去する。
ステップS75において、CPU100は、標準税率の一括指定フラグをリセットする。これによって、CPU100は、標準税率の商品を一括してキャンセルされた状態を解除する。
【0091】
ステップS76において、CPU100は、選択された個別指定チェックボックス46のチェック印を消去する。例えば、CPU100は、
図9に示すように、選択された商品CBの個別指定チェックボックス46のみレ点を消去する。
ステップS77において、CPU100は、選択された個別指定チェックボックス46に対応する商品の個別指定フラグをリセットする。これによって、CPU100は、標準税率の商品がキャンセルされた状態を個別に解除する。
【0092】
ステップS78において、CPU100は、税率毎に、個別指定フラグがセットされている商品の商品コードに対応する単価を商品データベースDBから取得し、その商品の個数を乗算して、税別の合計金額としてキャンセル受付画面40に表示するとともに、さらに税別の合計金額を合計してキャンセル受付画面40に表示する。
そして、CPU100は、動作をステップS4(
図11参照)に戻す。
【0093】
以上の動作によって、電子キャッシュレジスタ1は、税率別の商品リストを表示したキャンセル受付画面40を顧客に提示し、商品を税率別に一括して、あるいは、商品毎に個別にキャンセルすることができる。
【0094】
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能である。
(a)本実施形態では、売上データ処理装置を、コンパクトタイプの電子キャッシュレジスタ1として構成されているものとして説明した。しかし、電子キャッシュレジスタ1は、例えば、POS(Point Of Sales)システム等の電子装置として構成されてもよい。その場合、電子キャッシュレジスタ1は、売上登録画面30(
図4参照)で商品を選択する際に、図示を省略したバーコードスキャナを用いてもよい。
(b)本実施形態では、標準税率および軽減税率の2つの税率毎に商品を一括または個別にキャンセル可能としたが、税率の数は、3つ以上であっても構わない。その場合、キャンセル受付画面40,50(
図5,
図6参照)に、税率別に商品リストを表示すればよい。
(c)本実施形態では、商品を税率別に一括または商品毎に個別にキャンセルすることを可能にしたが、一括キャンセルのみや、個別キャンセルのみを可能とすることとしてもよい。その場合、キャンセル受付画面40,50(
図5,
図6参照)において、不要なチェックボックス等を表示しないようにすればよい。
【0095】
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
一取引で売上登録の指定を受け付けた商品のリストを、前記商品に適用される税率別に区分け表示させる表示制御手段と、
前記表示制御手段により区分け表示されている前記商品のリストから前記売上登録の指定をキャンセルする商品を該商品に適用される税率毎に一括指定するための第1の指定手段と、を備えたことを特徴とする売上データ処理装置。
<請求項2>
前記第1の指定手段は、前記税率毎に対応させて表示される複数の第1のチェックボックスを含み、
前記複数の第1のチェックボックスのそれぞれは、前記複数の第1のチェックボックスのうち他の第1のチェックボックスに対応した商品のリストが表示されるための領域よりも該第1のチェックボックスに対応した商品のリストが表示されるための領域に近い位置に表示されることを特徴とする請求項1に記載の売上データ処理装置。
<請求項3>
前記表示制御手段により区分け表示されている前記商品のリストから前記売上登録の指定をキャンセルする商品を個別指定するための第2の指定手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の売上データ処理装置。
<請求項4>
前記第2の指定手段は、前記商品のリストにおける各商品に対応させて表示される複数の第2のチェックボックスを含み、
前記複数の第1のチェックボックスのそれぞれは、該第1のチェックボックスに対応した商品のリストに対応させて前記第2のチェックボックスが配列されている延長線上に表示されることを特徴とする請求項3に記載の売上データ処理装置。
<請求項5>
コンピュータを、
一取引で売上登録の指定を受け付けた商品のリストを、前記商品に適用される税率別に区分け表示させる表示制御手段、
前記表示制御手段により区分け表示されている前記商品のリストから前記売上登録の指定をキャンセルする商品を該商品に適用される税率毎に一括指定するための第1の指定手段、として機能させるためのプログラム。
<請求項6>
前記第1の指定手段は、前記税率毎に対応させて表示される複数の第1のチェックボックスを含み、
前記複数の第1のチェックボックスのそれぞれは、前記複数の第1のチェックボックスのうち他の第1のチェックボックスに対応した商品のリストが表示されるための領域よりも該第1のチェックボックスに対応した商品のリストが表示されるための領域に近い位置に表示されることを特徴とする請求項5に記載のプログラム。
<請求項7>
コンピュータを、
前記表示制御手段により区分け表示されている前記商品のリストから前記売上登録の指定をキャンセルする商品を個別指定するための第2の指定手段、としてさらに機能させるための請求項5または6に記載のプログラム。
<請求項8>
前記第2の指定手段は、前記商品のリストにおける各商品に対応させて表示される複数の第2のチェックボックスを含み、
前記複数の第1のチェックボックスのそれぞれは、該第1のチェックボックスに対応した商品のリストに対応させて前記第2のチェックボックスが配列されている延長線上に表示されることを特徴とする請求項7に記載のプログラム。