(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の導水穴は前記本体パイプの高さ方向に配列されており、前記第2の導水穴は、前記第1の導水穴と径方向に対向する位置に、前記本体パイプの高さ方向に配列されていることを特徴とする請求項1または2に記載の水位センサ。
前記データ処理装置は、前記水位データが、1つのリードスイッチのみが導通した状態の水位データであれば、導通したリードスイッチが設けられている高さ方向の位置に基づいて水位を算出し、隣接する2つのリードスイッチが導通した状態の水位データであれば、導通した2つのリードスイッチが設けられている高さ方向の位置の中央位置に基づいて水位を算出することを特徴とする請求項5に記載の水位観測装置。
前記マグネットは前記フロートの上端部に取り付けられており、前記マグネットは、水位にかかわらず、前記本体パイプの内部に形成されるエアルーム内に位置することを特徴とする請求項5または6に記載の水位観測装置。
前記水位センサは、前記フロートが前記本体パイプ内の上下方向のどこに位置していても、複数のリードスイッチのうちのいずれかのリードスイッチが導通するように構成されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の水位観測装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、一実施形態の水位センサ及び水位観測装置について、添付図面を参照して説明する。本実施形態においては、水位センサ及び水位観測装置を用いて河川の水位または河川から越水したときの水位を計測(観測)する場合を例とするが、任意の水位を計測することができる。
【0011】
まず、
図1〜
図6を用いて、本実施形態の水位センサ1の構成を説明する。
図1において、水位センサ1は、円筒状の本体パイプ100を備える。円筒状の本体パイプ100の下端には下蓋101が装着され、上端には上蓋102が装着されている。本体パイプ100内に流入した砂等の異物を取り出すために、下蓋101は本体パイプ100に対して例えばねじ込み式として着脱自在とするのがよい。
【0012】
本体パイプ100は例えばABS(アクリロ二トリル・ブタジエン・スチレン)樹脂等のプラスチック樹脂により形成されている。例えば、本体パイプ100の直径は5〜7cm、長さは60cm程度である。
【0013】
水位センサ1を河川に設置するとき、
図1の奥側が河川(流水)の上流側、手前側が下流側となるように設置される。
図2に示すように、本体パイプ100の側面の上流側には複数の円形の導水穴h1が形成されており、下流側には複数の円形の導水穴h2が形成されている。
図1においては、導水穴h1及びh2の図示を省略している。
【0014】
複数の導水穴h1及びh2は本体パイプ100の高さ方向に一列に配列されている。導水穴h1と導水穴h2とは、本体パイプ100の径方向に対向する位置に形成されている。下流側の導水穴h1の方が数が少なく、上流側の導水穴h2の方が数が多い。本実施形態においては、導水穴h1は2つ、導水穴h2は5つであり、導水穴h1の数と導水穴h2の数との比は2:5となっている。導水穴h1及びh2の直径は例えば5mmである。
【0015】
導水穴h1は例えば24.5cm間隔で設けられ、導水穴h2は例えば12.25cm間隔で設けられている。最上位の導水穴h2は、最上位の導水穴h1の位置よりも高い位置に設けられている。本体パイプ100の下端は下蓋101で塞がれているため、水は導水穴h1及びh2から本体パイプ100内へと流入する。本体パイプ100内の水位は河川等の水位に応じた高さとなる。
【0016】
但し、本体パイプ100に下蓋101が装着されていないと、高流速時にいわゆる堰上げと称される現象によって、実際の水位よりも本体パイプ100内の水位が低くなることがある。本体パイプ100内の水位が実際の水位よりも低い状態で水位センサ1が水位を計測すれば、実際の水位が計測されないことになる。
【0017】
本発明者による検証の結果、上流側の導水穴h1の数を下流側の導水穴h2の数よりも少なくすると、堰上げによる本体パイプ100内の水位の低下を軽減することができることが明らかとなった。また、本発明者による検証の結果、導水穴h1の数と導水穴h2の数との比が1:2〜1:3が好ましいことが明らかとなった。上流側の導水穴h1の数を下流側の導水穴h2の数よりも少なくすることにより、本体パイプ100内の水位と実際の水位とほぼ同じ水位とすることができる。よって、本実施形態の水位センサ1によれば、実際の水位を計測することができる。
【0018】
図1において、本体パイプ100内の径方向の中央部には、例えばステンレスにより形成された内側パイプ110が配置されている。内側パイプ110の下端部は閉じられていて、下蓋101に保持されている。内側パイプ110の上端部は開放しており、上蓋102及び後述する上側パイプ120の下蓋121を貫通して、上側パイプ120内に突出している。内側パイプ110は下端部が閉じられていて、上端部近傍で上蓋102及び下蓋121と密着しているため、内側パイプ110には水が浸入しない。
【0019】
内側パイプ110は、複数のリードスイッチ11が例えば2cm間隔で配置されたリードスイッチ基板10を収納している。リードスイッチ11は、リードスイッチ11の長手方向が内側パイプ110の長手方向(上下方向)に対して所定の角度を有するように、斜めに配置されている。
【0020】
本体パイプ100の上方には、下端に下蓋121が装着され、上端に上蓋122が装着された上側パイプ120が取り付けられている。上側パイプ120も例えばABS樹脂等のプラスチック樹脂により形成されている。上側パイプ120は本体パイプ100と同径であり、長さは30cm程度である。上側パイプ120は、内部に無線機基板20を収納している。上側パイプ120の上方には、ソーラーパネル24を収納する透明の収納体124が取り付けられている。
【0021】
ソーラーパネル24は、無線機基板20に電力を供給するように無線機基板20と結線されている。無線機基板20が各リードスイッチ11に電力を供給するよう、リードスイッチ基板10と無線機基板20とが結線されている。
【0022】
内側パイプ110には、円筒状のフロート130が挿入されている。フロート130は中空である。
図3に示すように、フロート130の上面(上端部)には、マグネット141及び142が固着された、例えば鉄板よりなるベース140がねじ止めされている。また、フロート130の上面には、マグネット141及び142と内側パイプ110を挟んで対向するように、例えばステンレスよりなるバランスウェイト144がねじ止めされている。
【0023】
マグネット141は内側パイプ110側がN極、マグネット142は内側パイプ110側がS極となるように、ベース140に固着されている。一点鎖線はマグネット141及び142によって発生する磁力線を示している。マグネット141とマグネット142との位置関係は逆であってもよい。ベース140及びマグネット141及び142の全体とバランスウェイト144とは、ほぼ同じ重さである。
【0024】
本体パイプ100の内周面の導水穴h1と導水穴h2とを結ぶ方向と直交する方向に、例えば、間に溝状の凹部を形成する一対のレール103が取り付けられている。一対のレール103は、本体パイプ100の内周面の対向する2か所に、本体パイプ100の下端部から上端部までの範囲に形成されている。
図3に示すように、本体パイプ100の内周面に別部品を取り付けることによってレール103を形成しているが、一体成型によってレール103を形成してもよい。なお、
図1においては、レール103の図示を省略している。
【0025】
フロート130の上面には、突出部が形成された回転防止プレート133がねじ止めされている。一対のレール103間の凹部に回転防止プレート133の突出部が係合することにより、フロート130は、回転することなく、本体パイプ100内の水位に応じて上昇または下降する。
図1においては、水位が比較的低いときのフロート130の位置を実線にて示しており、水位が上昇したときのフロート130の位置を二点鎖線の仮想線にて示している。
【0026】
図4は、本体パイプ100が完全に水没した状態を示している。本体パイプ100が完全に水没しても、本体パイプ100の上端部には空気のたまったエアルームARが形成される。フロート130の喫水線104より上方は水没しないためマグネット141及び142に水中の砂鉄が付着することがなく、砂鉄の付着によってフロート130が動作不良となることがない。
【0027】
気圧をP、体積をV、nを気体の分子数、Rを係数、Tを温度とすると、気体の状態方程式はPV=nRTで表すことができる。
図4において、大気圧P0は概ね1気圧である。水圧P1は、例えば、10mの水没時で概ね1気圧であり、この場合、エアルームARの内圧は(P0+P1)である。気体の状態方程式より、エアルームARの体積は非水没時の50%となる。即ち、本体パイプ100が完全に水没しても、非水没時の概ね50%程度のエアルームARが形成されて、マグネット141及び142は水没しない状態が維持される。マグネット141及び142は水位にかかわらずエアルームAR内に位置する。
【0028】
ところで、本体パイプ100、内側パイプ110、上側パイプ120は透明ではないが、内部の構造を理解できるよう、
図1及び
図4においては、それらをあたかも透明のように図示している。
【0029】
導水穴h1及びh2を介して水が本体パイプ100に流入または本体パイプ100から流出して、本体パイプ100内の水位が変化する。フロート130が水位に応じて内側パイプ110に沿って上昇または下降すると、マグネット141及び142は、複数のリードスイッチ11のうちのいずれかに近接する。
【0030】
リードスイッチ11は
図5に示すように構成されている。リードスイッチ11は、不活性ガスが封入されたガラス管111の内部に、強磁性体のリード112及び113の先端部1121及び1131が間隔を有して対向する構成を有している。マグネット141及び142がリードスイッチ11に近付くと、マグネット141のN極からマグネット142のS極に向かう磁力線によってリード112及び113にN極とS極とが誘導され、先端部1121及び1131が接触して導通する。
【0031】
図6に示すように、本実施形態においては、リードスイッチ11はリードスイッチ11a〜11k及び11m〜11yの24個であるとする。リードスイッチ11aがリードスイッチ基板10上で最も下側に実装されており、リードスイッチ11yがリードスイッチ基板10上で最も上側に実装されている。
【0032】
リードスイッチ11a〜11k及び11m〜11yの一方のリード112には、共通端子tcomを介して、無線機基板20から電圧が印加される。リードスイッチ11a〜11k及び11m〜11yの他方のリード113は、互いに独立した出力端子ta〜tk及びtm〜tyに接続されている。出力端子ta〜tk及びtm〜tyは無線機基板20に接続されている。
【0033】
マグネット141及び142がリードスイッチ11に近付いてリード112及び113の先端部1121及び1131が接触して導通すると、導通したリードスイッチ11に対応する出力端子ta〜tk及びtm〜tyから無線機基板20へと電気信号が供給される。リードスイッチ11a〜11k及び11m〜11yのうち、水位に応じて高さ方向の位置が変化するフロート130のマグネット141及び142と対向する位置のリードスイッチ11が電気信号を出力する。リードスイッチ11が出力する電気信号は水位検出信号である。
【0034】
図7を用いて、以上のように構成される水位センサ1をどこに設置するかについて説明する。
図7に示すように、河川200に設けられた河川構造物の一例である固定杭210には、水位センサ1が取り付けられている。河川200に設置された水位センサ1は、河川200の水位を計測する。堤防201よりも人家側(内水側)の例えば電柱410には、水位センサ1が取り付けられている。河川200の人家側に設置された水位センサ1は、河川200から越水もしくは漏水、大雨、または、他の小河川からの水の流入等により浸水したときの水位を計測する。
【0035】
各箇所の水位センサ1の無線機基板20は、一点鎖線で示すように、計測した水位を示す計測データを電波で送信する。堤防201に設けられた支柱310には、電波を受信して、計測データを後述する河川水位監視事務所4へと送信するよう中継する中継局3が取り付けられている。中継局3を設置する場所は堤防201に限定されない。中継局3は、無線機基板20と通信できる距離以内の任意の場所に設置されていればよい。
【0036】
次に、
図8を用いて、本実施形態の水位観測装置の構成及び動作を説明する。水位観測装置は、水位センサ1、中継局3、河川水位監視事務所4内のデータ送受信部41及びデータ処理装置42を備える。中継局3と河川水位監視事務所4とは有線または無線にて接続されている。中継局3と河川水位監視事務所4とは光ケーブルで接続されていてもよいし、携帯電話またはVSAT(Very Small Aperture Terminal)等の所定規格の無線回線で接続されていてもよい。
【0037】
図8において、水位センサ1における無線機基板20は、マイクロコンピュータ21、無線機22、充電池23を備える。充電池23が無線機基板20の外部に設けられていてもよい。ソーラーパネル24からの電力は充電池23に供給され、充電池23は充電される。ソーラーパネル24及び充電池23は、水位センサ1の電源部を構成する。充電池23は、マイクロコンピュータ21、無線機22、リードスイッチ基板10に電力を供給する。ソーラーパネル24及び充電池23の代わりに、予め充電された充電池または乾電池を電源部としてもよい。
【0038】
マイクロコンピュータ21は、計測データ生成部211、時計212、記憶部213を有する。計測データ生成部211及び時計212は、マイクロコンピュータ21の中央処理装置(CPU)によって機能的に構成することができ、記憶部213はマイクロコンピュータ21の記憶装置によって構成することができる。
【0039】
図9(a)及び(b)は、導通するリードスイッチ11の例を示している。
図9(a)及び(b)において、ハッチングを付したリードスイッチ11は導通しているリードスイッチ11である。
図9(a)及び(b)においては、リードスイッチ11a〜11iのみを示している。
【0040】
図9(a)に示すように、マグネット141及び142が例えばリードスイッチ11eと対向すると、リードスイッチ11eのみが導通して、リードスイッチ11eのみから電気信号が出力される。
図9(b)に示すように、マグネット141及び142が例えばリードスイッチ11e及び11fの中間位置と対向すると、リードスイッチ11e及び11fが導通して、リードスイッチ11e及び11fから電気信号が出力される。
【0041】
このように、リードスイッチ11a〜11k及び11m〜11yのうち、フロート130(マグネット141及び142)の上下方向の位置に応じて、1つのリードスイッチ11、または、隣接する2つのリードスイッチ11から電気信号が出力される。マグネット141及び142の磁力の強さ、リードスイッチ11とマグネット141及び142との距離等の条件によって、隣接する3つのリードスイッチ11が導通して、3つのリードスイッチ11から電気信号が出力されることがあってもよい。
【0042】
導通して電気信号を出力するリードスイッチ11に対して出力値“1”を割り当て、導通せず電気信号を出力しないリードスイッチ11に対して出力値“0”を割り当てれば、計測データ生成部211は、24ビットのデジタル値よりなる水位データを生成することができる。リードスイッチ11yの出力値を最上位ビット、リードスイッチ11aの出力値を最下位ビットとする。
【0043】
本実施形態の水位センサ1において、フロート130が本体パイプ100内の最下位に位置しているとき、最も下側のリードスイッチ11aのみが導通するように構成されている。フロート130が本体パイプ100内の最上位に位置しているとき、最も上側のリードスイッチ11yのみが導通するように構成されている。即ち、フロート130が本体パイプ100内の上下方向のどこに位置していても、いずれかのリードスイッチ11から電気信号が出力される。このようにすれば、水位センサ1が正常に動作しているのか、故障等で動作していないのかを判別することができる。
【0044】
図10に示すように、計測データ生成部211は、フロート130の上下方向に位置に応じて、“000000000000000000000001”〜“100000000000000000000000”のいずれかの水位データを生成する。計測データ生成部211には、時計212からの時刻データが供給される。計測データ生成部211は、水位センサ1を一意に識別する識別符号(ID)と、時刻データと、水位データとを含む計測データを生成する。IDはMACアドレスであってもよい。
【0045】
記憶部213は、例えば10分間隔である所定の時間間隔で計測データを記憶する。無線機22は、記憶部213に記憶された計測データを中継局3へと送信する。水位センサ1は、所定の時間間隔で計測された水位を中継局3へと送信する。水位観測装置による所定の時間間隔の水位の観測は、実質的にリアルタイムの観測である。
【0046】
無線機22は、イベント方式にて計測データを中継局3へと送信してもよいし、ポーリング方式にて、河川水位監視事務所4内のデータ処理装置42によるデータ送信の要求に応答して計測データを中継局3へと送信してもよい。
【0047】
図8では、中継局3が1つの水位センサ1と無線通信するように図示しているが、
図7に示すように、中継局3は複数の水位センサ1と無線通信することがある。計測データがIDを含むのは、それぞれの水位センサ1を識別するためである。
【0048】
無線機22は任意の規格の無線機でよい。但し、省電力で通信品質に優れ、通信距離が比較的長いことから、無線機22として、920MHz帯の周波数を用いるWi-SUN規格に準拠する無線機を用いることが好ましい。
【0049】
中継局3は、無線機31、データ送受信部34、電源部35を備える。無線機22がWi-SUN規格に準拠する無線機であれば、無線機31もWi-SUN規格に準拠する無線機である。電源部35は、無線機31及びデータ送受信部34に電力を供給する。電源部35はソーラーパネル及び充電池であってもよいし、商用交流電源より得た電力を各部に供給する電源部であってもよい。
【0050】
データ送受信部34は、無線機31が無線機22より受信した計測データを河川水位監視事務所4内のデータ送受信部41に送信する。データ送受信部41は、データ送受信部34が送信した計測データを受信する。データ処理装置42は、河川等の水位を算出するために計測データを処理する。計測データは水位センサ1を識別するIDを含むため、データ処理装置42は、水位センサ1が設置されている位置の水位を算出することができる。
【0051】
データ処理装置42は、
図10に示す“000000000000000000000001”〜“100000000000000000000000”の水位データを検出値に変換する。本実施形態においては、
図9(b)のように隣接する2つのリードスイッチ11が導通する状態を0.5で表現しているため、24個のリードスイッチ11で表現できる水位の分解能を24の約2倍の47とすることができる。
【0052】
図10に示すように、“000000000000000000000001”〜“100000000000000000000000”の水位データは、1.0〜24.0の検出値を示す。データ処理装置42は、1.0〜24.0の検出値(または水位データ)を水位に変換するためのテーブルまたは変換式を備える。データ処理装置42は、河川水位監視事務所4内で、各水位センサ1からの計測データ(水位データ)に基づいて算出した水位をディスプレイに表示してもよいし、より上位の監視事務所へと計測データまたは算出した水位を送信してもよい。
【0053】
このように、データ処理装置42は、1つのリードスイッチ11のみが導通した状態の水位データであれば、導通したリードスイッチ11が設けられている高さ方向の位置に基づいて水位を算出する。データ処理装置42は、隣接する2つのリードスイッチ11が導通した状態の水位データであれば、導通した2つのリードスイッチ11が設けられている高さ方向の位置の中央位置に基づいて水位を算出する。
【0054】
隣接する3つのリードスイッチ11が導通することがあれば、データ処理装置42は、高さ方向の中央に位置するリードスイッチ11の位置に基づいて水位を算出すればよい。
【0055】
本実施形態の水位観測装置によれば、水位センサ1が水没しない限り、河川等の水位をリアルタイムで観測することができる。水位センサ1(無線機22を収納する上側パイプ120)が水没すると、無線機22は計測データを中継局3に送信することができない。無線機22は、水位が低下して上側パイプ120が河川等の水位よりも上方に現れたときに、送信できなかった計測データを中継局3に送信するように構成されていることが好ましい。
【0056】
そこで、記憶部213は、少なくとも半日程度の計測データを記憶する容量があることが好ましい。ポーリング方式を用いれば、データ処理装置42が中継局3を介してマイクロコンピュータ21へと計測データの送信を要求するので、データ処理装置42は、水没により送信されず記憶部213に蓄積された計測データを水没の解消後に取得することができる。
【0057】
なお、ポーリング方式を採用しない場合には、データ送受信部41はデータ受信機能のみを有するデータ受信部としてもよい。
【0058】
本発明は以上説明した本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。