(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施形態)
本発明のソファの実施形態の一例を、図面を参照して説明する。一例として
図1及び
図2に示すソファは、枠体10、スライド手段20、座30、背凭れ40及び袖50を備えている。
【0012】
前記枠体10は、座30を支持する座枠部11と、スライド手段20を支持する下枠部12と、下枠部12に立設された二枚の縦枠部13と、縦枠部13の上部に設けられた背枠部14と、縦枠部13及び背枠部14の背面に設けられた後面部15を備えている。
【0013】
この実施形態の座枠部11は、前板11aと、前板11aの長手方向両端から後ろ向きに設けられた側板11bと、両側板11bの後端側を連結する後ろ板11m(
図4)を備え、両側板11bの間であって後ろ板11mの上面には後方板11cが設けられている。左右の側板11bの間には、前ローラー11dを取り付けるローラー取付け材11eと、スライド手段20の駆動ブロック(スライダー)23を取り付けるブロック取付け材11fが前後に間隔をあけて設けられている。
【0014】
左右の側板11bの間であってローラー取付け材11eとブロック取付け材11fの間には、いわゆるSバネ(スプリング)11gが架設されている。前記ローラー取付け材11eには二つの前ローラー11dが長手方向に間隔をあけて取り付けられ、各側板11bの後端側には後ろローラー11hが取り付けられている。
【0015】
前記座枠部11の左右の側板11bの後端側には、後述する座30の突出部32を下から支持する支持材(以下「突出部サポート」という)11iが設けられている。この実施形態の突出部サポート11iは、二本の脚部の上端側に支持部を備えた下向きコ字状の部材である。突出部サポート11iは、各脚部の下端よりの個所が座枠部11の後部に後ろ向きに突設されたブラケット11jに取り付けられている。
【0016】
突出部サポート11iの各脚部の下端側には、一端側が側板11bの内面に固定されたスプリング11kの他端側が連結されている。このスプリング11kは縮む方向に付勢されており、突出部サポート11iの各脚部の下端側が前方に引き寄せられ、上端側が後傾するようにしてある。突出部サポート11iの各脚部の下端側は、後ろ板11m(
図4)に設けられたストッパー16で支持され、所定角度以上に突出部サポート11iの上端側が後傾しないようにしてある。
【0017】
図2及び
図4に示すように、この実施形態のストッパー16は、平板状の取付け面16aの下側に平板状の支持面16bが連続する側面視く字状のプレートである。ストッパー16は、取付け面16aが座枠部11の後部に取り付けられ、支持面16bが前方側に突出するようにしてある。突出部サポート11iの各脚部は下端側が支持面16bの背面側に当接することで、突出部サポート11iの支持部側がそれ以上後傾しないように支持される。
【0018】
この実施形態では、ストッパー16で支持された突出部サポート11iが20度程度後傾するようにしてある。突出部サポート11iは、座30が最後方に位置するときには、後面部15に当接して座30の後方(座30と後面部15の間)に起立した状態で収まる。一方で、座30が前方に移動すると突出部サポート11iが後面部15から離れて後傾し、両脚部が支持面16bに当接したところで停止する。突出部32は後傾位置で停止した突出部サポート11iによって下から支持される。
【0019】
この実施形態では、座30が最前方までスライドすると、座30と背凭れ40の間に生じる隙間が背内部空間14dから引き出された突出部32によって覆われるようにしてある。このようにすることで、座30と背凭れ40の間に幼児の手足が挟まるなどの事故を防止することができる。
【0020】
前記下枠部12は、座30の一部を構成する部材である。この実施形態の下枠部12は、前後方向に間隔をあけて平行に設けられたベース前部材12a及びベース後部材12bと、ベース前部材12aとベース後部材12bの間にこれらと平行に設けられたベース中部材12cと、ベース前部材12a、ベース中部材12c及びベース後部材12bの長手方向両端側に設けられたガイドレール12dを備えている。
【0021】
図3に示すように、両ガイドレール12dは後ろローラー11hが走行する部分である。両ガイドレール12dには下向きL字状のレールカバー12eが設けられ、当該ガイドレール12dとレールカバー12eの間に後ろローラー11hが収まるようにしてある。
【0022】
前記ベース前部材12aの長手方向両端には、袖50や他のソファとの連結に用いる取付けフランジ12fが立ち上げられている。ベース後部材12bとベース中部材12cの長手方向中央にはモーターを保持するモーター架台15aを取り付けるための取付け座12gが設けられ、当該取付け座12gにモーター架台15aが溶接により取り付けられている。ベース前部材12a及びベース後部材12bは鋼管であり、それぞれの長手方向両端の裏面にはアジャスタ12hが設けられている。
【0023】
前記縦枠部13は、内側に長方形状の抜き孔13aを備えた縦長方形状の板材である。縦枠部13の下端側にはガイドレール12dと連結する下連結部13bが、上端側には背枠部14と連結する上連結部13cが設けられている。縦枠部13の後端側には後面部取付け部13dが内向きに突設されている。後面部取付け部13dには、ソファの幅方向に細長い平板状の後面部15(カバーべニア板)が取り付けられている。後面部15の前面側には、後面部15の強度を高めるために、モーター架台15aが固定されている。
【0024】
前記縦枠部13は左右のガイドレール12dのそれぞれに一枠ずつ設けられている。両縦枠部13の間にはパイプ材13eが架設されている。パイプ材13eはそれぞれの縦枠部13の内面に突設された軸ピン13fで回転自在に軸支されている。
【0025】
前記背枠部14は、背凭れ40の一部を構成する部材である。この実施形態の前記背枠部14は、ソファの幅方向に間隔をあけて対向配置された背枠側部板14aと、両背枠側部板14aの前端側に架設された前端架設板14bを備えている。背枠側部板14aは、平坦面の前方側に傾斜面が連続して設けられた平板材である。両背枠側部板14aの平坦面には、ソファの幅方向に細長の背枠上面板14cが設けられている。前端架設板14bと両背枠側部板14aの内側には、丸まった状態の突出部32を収容可能な背内部空間14dが形成されている。背枠上面板14cの上面には、ヒンジ金具14eを介して可動枠14fが設けられている。
【0026】
前記スライド手段20は、座30を前後方向にスライドさせるための部材である。この実施形態では、スライド手段20として、モーター21とリニアガイド22とスライダー23を備えた既存の電動アクチュエータを用いている。スライド手段20には、電動アクチュエータ以外のものを用いることもできる。
図2に示すように、モーター21はモーター架台15aに取り付けられ、スライダー23はブロック取付け材11fに取り付けられている。アクチュエータには図示しない電源コードやコントローラが接続され、当該コントローラによってスライダー23の移動や停止を操作できるようにしてある。
【0027】
前記座30は使用者が座る部分であり、下枠部12がクッション材と被覆材で被覆されて構成されている。被覆材には本革や合成皮革、布材などを、クッション材には既存のウレタンなどを用いることができる。
【0028】
この実施形態の座30は、
図4に示すように、使用者が座る平坦な座面部31と座面部31よりも後方に突出する突出部32を備えている。突出部32の端部には、伸縮性を有する連結材33が取り付けられている。連結材33には、たとえば、伸縮性を有する水着素材等の機能性布などを用いることができる。連結材33は背枠部14のパイプ材13eの上方を通過して、その先端部が背枠部14の前端架設板14bに固定されている。
【0029】
前記突出部32は可撓性を備え、座30が後方に下がった位置にあるときは背凭れ40の下方の背内部空間14dに丸まった状態で収まり、前記座30が前方にスライドすると前記背内部空間14dから引き出されて次第に平坦になるようにしてある。背内部空間14dから引き出された突出部32は、座面部31の一部として利用することができる。
【0030】
前記背凭れ40は使用者が背中から頭部を凭れかける部分であり、背枠部14がクッション材と被覆材とで被覆されて構成されている。被覆材には本革や合成皮革、布材などを、クッション材には既存のウレタンなどを用いることができる。
【0031】
この実施形態の背凭れ40は、固定式の背凭れ(以下「固定背凭れ」という)41の上面側に可動式の背凭れ(以下「可動背凭れ」という)42を備えている。可動背凭れ42は、後方に倒伏した位置(以下「倒伏位置」という)から固定背凭れ41に対して略垂直となる位置(以下「起立位置」という)まで立ち上げられ、起立位置から倒伏位置まで倒せるようにしてある。
【0032】
前記袖50は使用者が腕を載せるいわゆるひじ掛けの部分である。袖50には、フレームの外側にクッション材や被覆材が設けられたものを用いることができる。クッション材には既存のウレタンなどを、被覆材には本革や合成皮革、布材などを用いることができる。袖50は着脱可能な構成とすることができる。袖50は必要に応じて設ければよく、不要な場合には省略することもできる。
【0033】
この実施形態では、ソファが二人掛けのソファの場合を一例としているが、本発明のソファは、一人掛けソファや三人掛けソファなど、二人掛け以外のソファであってもよい。複数人掛けのソファとする場合、すべての座30をスライド式とすることもできるが、一部だけをスライド式とすることもできる。
【0034】
また、複数人掛けのソファとする場合、結合手段を備えた一人掛けソファを複数用意し、それらを結合して複数人掛けのソファに組み立てられるようにすることができる。このようにした場合、運送時にはソファを一人掛け単位に分離することによって運送コストを下げることができる。複数人掛けのソファは分離できない一体物として構成することもできる。
【0035】
(その他の実施形態)
前記実施形態では、座30を電動アクチュエータによってスライドさせる場合を一例としているが、座30は手動でスライドさせられるような構成にしてもよい。手動でスライドさせられる構造としては、たとえば、
図7(a)(b)〜
図10(a)(b)に示すような構造がある。なお、以下では、前記実施形態と異なる部分を中心に説明し、前記実施形態と共通する事項については、その説明を適宜省略することとする。
【0036】
図7(a)(b)に示すソファは二人掛けソファである。
図7(a)に示すように、下枠部12は、前フレーム12iと、後フレーム12jと、二枚のベース外部材12k(
図7(a)では手前側のベース外部材12kのみ示している)を備えている。前フレーム12iと後フレーム12jの間には、幅方向に間隔をあけて二つの嵌合レール61が設けられ、両嵌合レール61の内側には、嵌合凹部62aを備えた受け材62が間隔をあけて設けられている。
【0037】
図7(b)に示すように、座30の底面の前方側には横長の取付け座64が設けられ、当該取付け座64に移動用のキャスタ65が間隔をあけて二つ(
図7(b)では手前側のキャスタ65のみ示している)設けられている。取付け座64の後方側には、嵌合レール61に嵌合する嵌合溝63aを備えた溝レール63が嵌合レール61と等間隔で二列(
図7(b)では手前側の溝レール63のみ示している)設けられている。嵌合レール61と溝レール63は、座30の左右方向の位置ずれを防止するためのガイド機構として機能する。
【0038】
座30の底面側であって二本の溝レール63の内側には、当該嵌合凹部62aに嵌入する嵌入ピン66が設けられている。この実施形態では、前後方向に間隔をあけて三本(
図7(b)では手前側の二本のみ示している)突設されている。嵌入ピン66は一本や二本あるいは四本以上でもよい。嵌合凹部62aと嵌入ピン66は座30の停止機構として機能する。
【0039】
図7(a)(b)に示すソファでは、キャスタ65によって座30をスムーズに引き出すことができ、相互に嵌合する嵌合レール61と溝レール63の作用によって座30の横ブレが規制される。
【0040】
また、
図7(a)(b)に示すソファでは、前方に引き出された(スライドした)座30の底面の嵌入ピン66が嵌入凹部62aに嵌入することで座30がその位置で停止するようにしてある。座30を更に引き出したいときは、座30の前方側を持ち上げて嵌入ピン66を嵌合凹部62aから外して前方に移動させればよい。前方にスライドさせた座30を後方に戻したいときは、座30の前方側を少し持ち上げて嵌入ピン66を嵌合凹部62aから外してから後方に押し込めばよい。
【0041】
図7(a)(b)に示す例では、嵌合レール61を下枠部12側に、溝レール63を座30側に設ける場合を一例としているが、嵌合レール61を座30側に、溝レール63を下枠部12側に設けることもできる。
【0042】
図7(a)(b)に示す例では、嵌合凹部62aと嵌入ピン66を備えた停止機構を一つ設ける場合を一例としているが、この停止機構は、座30の幅方向に間隔をあけて二以上設けることもできる。
【0043】
手動でスライドさせられる構造としては、
図8(a)(b)のような構造を採用することもできる。
図8(a)(b)に示すソファは、下枠部12側に雄レール71が設けられ、座30側の底面に当該雄レール71に嵌合する雌レール72が設けられている。雄レール71は下枠部12の幅方向両外寄りの位置に、雌レール72は座30の幅方向両外寄りの位置に設けられている。雄レール71は雌レール72の間隔と等間隔で設けられている。
【0044】
座30の底面の前方部分には取付け台73が設けられ、当該取付け台73に前後方向に回転するキャスタ74が設けられている。取付け台73の正面及び両側面にはカバー75が取り付けられ、キャスタ74の上部が隠れるようにしてある。
【0045】
図8(a)(b)に示すソファでは、キャスタ74によって座30をスムーズに引き出すことができ、相互に嵌合する雄レール71と雌レール72の作用によって座30の横ブレを規制することができる。なお、この実施形態では、雄レール71を下枠部12側に、雌レール72を座30側に設ける場合を一例としているが、雄レール71を座30側に、雌レール72を下枠部12側に設けることもできる。
【0046】
下枠部12と座枠部11には、座30を所望位置にロックして停止させ、ロックを解除してスライド可能とするストッパー76を設けることもできる。
図8(a)(b)に示すストッパー76は、ブラケット76aと、軸76bと、スプリング76cと、ハンドル76dと、操作アーム76eと、中継板76fと、アジャストシャフト76gと、連結板76hと、押し板76iと、支持板76jと、支持軸76kと、復帰用スプリング76mを備えている。
【0047】
図8(a)(b)に示すように、前記ブラケット76aは座枠部11の固定板11nに固定され、軸76bはそのブラケット76aの対向板を貫通した状態で下枠部12のベース前部材12aとベース後部材12bの間に配置固定されている。スプリング76cはブラケット76aの対向板の間で軸76bの外周に巻付けてある。スプリング76cは軸76bの外周面に密接固定するように巻付けて軸76bをロックするようにしてある。
【0048】
この実施形態のスプリング76cは、一方の端部(固定端)をブラケット76aに固定し、他方の端部(自由端)をブラケット76aの外側に横向きに突出させてある。自由端が上方に押し上げられるとスプリング76cの巻きが緩み、スプリング76cが軸76bの外周面から離れてスプリング76cのロックが解除される。自由端側の押し上げが解除されるとスプリング76cの巻きが戻り、スプリング76cが軸76bの外周面に密着して軸76bがロックされるようにしてある。
【0049】
前記押し板76iは座枠部11の固定板11nから下方に突設した支持板76jに支持軸76kにより回動可能に取付けられている。押し板76iには縦長の連結板76hを溶接して上方に立ち上げてある。
【0050】
操作アーム76eはその後端部が中継板76fの一端に係止され、前端部が座枠部11の前端に取付けられたハンドル76dに連結されている。中継板76fの他端には一端が前記連結板76hに係止されたアジャストシャフト76gの他端がナット止めされている。ナットを回転させてその位置を変えることによって、操作アーム76eの引き代を微調整することができる。ハンドル76dは板状であり、その上部が枠体10の内側に固定されたブラケットに取付けられ、下端側を前後方向(
図9(a)の矢印A−B方向)に回動させられるようにしてある。
【0051】
図9(a)〜(c)に示すように、このストッパー76は、ハンドル76dを前方に引くと、ハンドル76dに連結されている操作アーム76eが前方に引かれ、それにより連結板76hの上端部が前方に引かれて押し板76iが支持軸76kを軸として手前側に回動(前傾)する。押し板76iの前傾によってスプリング76cの自由端が上方に押し上げられるとスプリング76cの巻きが緩み、スプリング76cによる軸76bのロックが解除されて、座30をスライドさせられるようになる。
【0052】
一方、前方に引いたハンドル76dの操作を解除すると、操作アーム76eが復帰用スプリング76mで引き戻され、それにより連結板76hの上端部が後方に戻り、押し板76iが支持軸76kを軸として後方に回動し、操作前の位置に復帰する。押し板76iが復帰すると、押し板76iによるスプリング76cの自由端の押し上げが解放され、スプリング76cの巻きが復帰してスプリング76cが軸76bの外周面に密着し、軸76bがロックされて座30が停止する。
【0053】
手動でスライドさせられる構造としては、
図10(a)(b)のような構造を採用することもできる。
図10(a)(b)に示すソファは、下枠部12側に二本のガイドレール81が設けられ、座30側に当該ガイドレール81上を移動するローラー82が設けられている。各ガイドレール81の上面には凹陥状の嵌合部81aが間隔をあけて複数個(図示する例では三つ)設けられている。座30には、側面視横向きコ字状のアーム83が二本設けられ、各アーム83の下側の先端にはキャスタ84が設けられている。
【0054】
図10(a)(b)に示すソファは、接地するキャスタ84及びガイドレール81上を移動するローラー82によって座30をスムーズに引き出すことができる。座30を前方へ向けてスライドさせると、ローラー82がガイドレール81の上面を移動し、移動方向直近の嵌合部81aに嵌合したところで停止する。座30を前方に更にスライドさせると、当該嵌合部81aを抜け出してガイドレール81の上面を更に前方へ移動し、次の嵌合部81aに嵌合したところで停止する。この操作は、座30の先端側を手で持って前方へ引き出すほか、座30の上に座った状態で腰を前後へ動かすことによって行うこともできる。なお、引き出した座30を後方へ戻したいときは、これと逆の動きをすればよい。
【0055】
前記各実施形態の構成は一例であり、各実施形態で採用した構成は適宜他の実施形態の構成として採用することができる。また、各実施形態の構成はすべてが必須の構成ではなく、不要な構成は適宜省略することができる。本発明は、前記実施形態の構造及び形状のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない限りにおいて種々の変形、変更が可能である。
【0056】
(動作)
本発明のソファの動作を、図面を参照して説明する。
(1)
図5(a)は座30が最後方まで下がった状態を示すものである。この状態では、座30の突出部32は連結材33で上方に引き上げられ、丸まった状態で背内部空間14dに収まっている。
(2)
図5(b)は
図5(a)の状態から座30を前方に半分程度スライドさせた状態を示すものである。この状態では、座30の前方へのスライドに伴って丸まった状態の突出部32が引き出される。このとき、座30の前方へのスライドに伴って座30の背面側に収容された突出部サポート11iが所定位置まで後傾する。
(3)
図5(c)は
図5(b)の状態からさらに座30を前方にスライドさせ、最前方までスライドさせた状態を示すものである。この状態では、突出部32が完全に引き出され、平坦な座面部31と突出部32とがフラットになる。このとき、所定位置で待機している突出部サポート11iの頭部で突出部32が支持される。
【0057】
このように、この実施形態のソファは、突出部32が
図5(c)のように座面部31とフラットになる位置まで座30を前方へスライドさせることによって、
図6(a)(b)のように、踵まで載せられる奥行長の座面とすることができる。また、
図5(a)のように座を最後方までスライドさせることによって、座面をコンパクトにすることができる。
【解決手段】背凭れ40と前後にスライドする座30とを備えたソファであり、座30は座面部と当該座面部よりも後方に突出する突出部を備え、背凭れ40と突出部とが伸縮性を備えた連結材で連結されている。突出部は、座30が後方に下がった位置にあるときは背凭れ40の内部に形成された背内部空間に収まり、座30が前方にスライドすると背内部空間から引き出され、背内部空間から引き出された突出部を座面部の一部として利用することができる。