【文献】
3GPP TS 36.321 V13.1.0,2016年 4月 1日,pages 54-59,URL,http://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/36_series/36.321/36321-d10.zip
【文献】
Huawei,Buffer Size Table for CA[online],3GPP TSG-RAN WG2♯70bis R2-103755,2010年 6月21日,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_70bis/Docs/R2-103755.zip>
【文献】
Nokia Siemens Networks, Nokia Corporation,BSR for Carrier Aggregation[online],3GPP TSG-RAN WG2♯70 R2-102805,2010年 5月 4日,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_70/Docs/R2-102805.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
最大Logical Channel Group(LCG)数が4より大きい数に規定されるLCGのバッファサイズと、インデックスと、の関連付けに基づいて、Buffer Status Report Medium Access Control Control Element(BSR MAC CE)を生成し、前記BSR MAC CEを含むMAC Protocol Data Unit(PDU)に、LTE Rel.12で利用されていないLogical Channel Identifier(LCID)を含める生成部と、
前記BSR MAC CEを送信する送信部と、を有し、
前記BSR MAC CEは、前記LCGの前記バッファサイズに対応する前記インデックスを示すバッファサイズフィールドと、前記LCGを示す3ビットのLCG IDフィールドと、を含むことを特徴とする端末。
最大Logical Channel Group(LCG)数が4より大きい数に規定されるLCGのバッファサイズと、インデックスと、の関連付けに基づいて、Buffer Status Report Medium Access Control Control Element(BSR MAC CE)を生成し、前記BSR MAC CEを含むMAC Protocol Data Unit(PDU)に、LTE Rel.12で利用されていないLogical Channel Identifier(LCID)を含めるステップと、
前記BSR MAC CEを送信するステップと、を有し、
前記BSR MAC CEは、前記LCGの前記バッファサイズに対応する前記インデックスを示すバッファサイズフィールドと、前記LCGを示す3ビットのLCG IDフィールドと、を含むことを特徴とする端末の無線通信方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
まず、既存のLTEシステム(Rel.10〜12)におけるBSRについて説明する。
【0013】
BSRで報告されるバッファサイズは、データが存在する論理チャネルグループ(LCG:Logical Channel Group)毎に算出される。各LCGは、1つ以上の論理チャネル(LCH:Logical Channel)で構成され、最大LCG数は4である。なお、LCHとLCGとの対応関係に関する情報は、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、報知信号(例えば、MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))などにより、ユーザ端末に通知されてもよい。
【0014】
BSRは、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を用いてMAC(Medium Access Control)シグナリングにより送信される。例えば、ユーザ端末は、LCGに属するいずれかのLCHに送信可能なデータがあり、所定のタイマが満了した場合などに、BSRを送信する。BSRは、MAC PDU(Protocol Data Unit)に含まれるBSR MAC CE(Control Element)により構成される。
【0015】
図1は、既存のLTEシステムにおけるBSR MAC CEの構成を示す図である。
図1に示すように、Rel.10〜12では、1つのLCG(LCG IDフィールドで特定)のバッファサイズに関する情報を含むBSR(Short BSR/Truncated BSR)と、全てのLCG(LCG ID #0〜#3に対応)のバッファサイズに関する情報を含むBSR(Long BSR)と、が規定されている。
【0016】
また、MAC PDUのMACヘッダに含むLCID(Logical Channel Identifier)には、各BSR MAC CEに対応した値が規定されている。
図2は、既存のLTEシステムにおける上り共有チャネルに用いられるLCID値の一例を示す図である。
図2において、インデックス「11100」、「11101」、「11110」が、それぞれ異なるBSR MAC CEに対応している。
【0017】
図1に示したバッファサイズ(BS:Buffer Size)フィールドは、6ビットのインデックスであり、当該インデックスとバッファサイズとの対応関係(BSRテーブル、BSテーブルなどともいう)が規定されている。
図3は、既存のLTEシステムにおけるBSRテーブルを示す図である。
図3のBSRテーブルは、Rel.10で規定されるテーブルである。なお、
図3のバッファサイズは拡張バッファサイズと呼ばれてもよい。
【0018】
BSRテーブルにおいて、インデックス「000000」及び「111111」はそれぞれバッファが空であること及び最大であることを示している。バッファサイズの最大値B
maxは、最大の上りトランスポートブロックサイズ(TBS)、RTT(Round Trip Time)の応答時間、CC数、上りMIMO(Multi-Input Multi-Output)などに基づいて算出される。
【0019】
例えば、Rel.10の場合、最大の上りTBSは149776ビット、2RTTの応答時間は16TTI(Transmission Time Interval)、最大CC数は5、上りMIMOは最大2レイヤであることから、最大バッファサイズとして、(149776*16*5*2)/8=2995520バイトが必要であると求められる。したがって、
図3に示すように、Rel.10のBSRテーブルでは、2995520バイトを超える3MB(3000000バイト)がB
maxとして規定されている。
【0020】
また、BSRテーブルにおいて、BSレベルkに対応するバッファサイズB
kは、以下の式1で導出される。なお、kは(インデックス−1)に相当する。
【0022】
ところで、LTE Rel.13では、6個以上のCC(5個を超えるCC)を設定するCA(拡張CA、Rel.13 CA)が検討されている。例えば、Rel.13 CAでは、最大32個までのCCを束ねることが検討されている。
【0023】
このような多数のCCを用いるRel.13 CAは、同じくRel.13で検討されているLAA(Licensed-Assisted Access)の動作に密接に関連することが想定される。LAAは、ライセンスバンドLTE(Licensed LTE)との連携を前提とした、ライセンス不要の周波数帯域(アンライセンスバンド(Unlicensed band))を利用するLTEシステムの一形態(LTE−U:LTE Unlicensed)である。
【0024】
ライセンスバンドは、特定の事業者が独占的に使用することを許可された帯域である一方、アンライセンスバンドは、特定事業者に限定せずに無線局を設置可能な帯域である。アンライセンスバンドとしては、例えば、Wi−FiやBluetooth(登録商標)を使用可能な2.4GHz帯や5GHz帯、ミリ波レーダーを使用可能な60GHz帯などの利用が検討されている。
【0025】
また、LAAシステムの上り送信については、ベアラ/論理チャネルごとに、LAAのSCell(Secondary Cell)にオフロードするか又はライセンスキャリアによってのみサービスされるかを設定することが検討されている。
【0026】
図4は、Rel.13 CAの一例を示す図である。
図4には、LAAのライセンスCCを既存システムの最大CC数である5CCで構成し、アンライセンスCCを27CCで構成した計32CCのCAが示されている。Rel.13 CAを用いることにより、通信スループットの更なる向上が期待されている。
【0027】
しかしながら、上述のように、既存システム(Rel.10〜12)のBSRは5CC以下のCAを前提としているため、6CC以上のCAを適用する場合、大きなバッファサイズを適切に示すことができず、拡張CAによるスループット向上効果が好適に達成されないおそれがある。
【0028】
そこで、本発明者らは、LTE Rel.13以降において、6個以上のCC(例えば、32個のCC)を用いるCAに適したBSR報告を可能とするために、既存システムと異なるBSRテーブルやBSR MAC CE及び/又はMACヘッダの構成を導入することを着想した。
【0029】
以下、本発明に係る実施形態について説明する。各実施形態では、ユーザ端末が最大32CCを用いるCAを設定される場合の例について説明するが、本発明の適用はこれに限られるものではない。例えば、5個以下のCCを用いるCAを設定される場合であっても、各実施形態で説明するBSRを用いることができる。
【0030】
また、各実施形態では、Rel.10と同様の計算方法に基づいて、最大32CCを想定してRel.13のバッファサイズの最大値B
maxを決定する。つまり、各実施形態では、B
max=20MB(≒(149776*16*32*2)/8)として説明するが、これに限られず、Rel.13 CAを好適に行うことができる値であればB
maxは他の値でもよい。
【0031】
(第1の実施形態:Rel.13 CA向けBSRテーブル)
本発明の第1の実施形態では、Rel.13 CA向けの新たなBSRテーブルを規定して用いる。当該テーブルは、例えばユーザ端末が5個より多いCCを設定された場合において、BSRの生成の際に参照される。また、5個以内のCCであっても、Rel.12 CAまででは対応していないCC数に対して、当該新たなBSRテーブルが用いられるものとしてもよい。例えば、PCell(Primary Cell)がTDD(Time Division Duplex)を設定され、かつそのDL:ULリソース比率が9:1となるUL−DL configurationの場合、Rel.12 CAまでではCC数が最大2個しか対応できない。したがって、このようなケースでは、CC数が3個以上の任意のCAで、当該新たなBSRテーブルが用いられる。
【0032】
<方法1>
第1の実施形態の方法1では、インデックス(BSフィールド)を既存システムと同様の6ビットのままとする一方、BSRテーブルの各バッファサイズをより大きな値としてRel.13のB
maxまでの値を表すように構成する。各バッファサイズは、例えば式1を用いて算出してもよい。
図5は、第1の実施形態の方法1に係るBSRテーブルの一例を示す図である。表現されるバッファサイズの粒度(ステップサイズ)は、
図5の場合約21%となる。
【0033】
つまり、方法1では、ステップサイズをLTE Rel.10のBSRテーブルより大きくすることで、既存のBSRテーブルと同じインデックスサイズ(6ビット)を実現している。なお、ステップサイズとは、上述したように、BSRテーブルにおいて、インデックスの増加に伴うバッファサイズの増加率に相当する。
【0034】
図3及び
図5のいずれのテーブルを用いるかに関する情報(Rel.13 CA向けのBSRテーブルを用いるか否かに関する情報)は、ユーザ端末に上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)、DCIなどで通知されてもよい。また、ユーザ端末は、Rel.13 CA(例えば、5CCより多いCCのCA)を設定された場合、
図5のテーブルを用いることを暗黙的に決定する構成としてもよい。
【0035】
方法1においては、既存システムと同じLCIDを用いて、各LCGのバッファサイズを報告することができる。また、BSフィールドのサイズも既存システムと同じ6ビットであるため、BSR MAC CEは、
図1に示した構成とすることができる。つまり、BSR MAC CEを、LTE Rel.10のBSR MAC CEと同じ構成(同じサイズ)とすることができる。
【0036】
以上述べたように、方法1では、バッファサイズを増加させた新たなBSRテーブルを導入すればよく、MAC PDUを変更する必要がないため、既存システムとの互換性を維持したままRel.13 CAのバッファサイズに対応することができる。
【0037】
<方法2>
第1の実施形態の方法2では、インデックス(BSフィールド)のビット数を既存システムより増加させる。具体的には、BSフィールドのビット数をX(X>6)とすることでBSRテーブルを拡張し、Rel.13のB
maxまでの値を表せるように構成する。各バッファサイズは、例えば式1を用いて算出してもよい。
【0038】
図6は、第1の実施形態の方法2に係るBSRテーブルの一例を示す図である。
図6では、X=7とした例が示されている。ここで、
図6では、式1におけるNは126であり、Rel.10までと同様に、N=2
X−2で算出されている。表現されるバッファサイズの粒度は、
図6の場合約11%となる。
【0039】
つまり、方法2では、インデックスがXビット(X>6)で構成され、ステップサイズをLTE Rel.10のBSRテーブル以下(又は未満)とすることで、より細やかなBSR報告を可能としている。
【0040】
図3及び
図6のいずれのテーブルを用いるかに関する情報(Rel.13 CA向けのBSRテーブルを用いるか否かに関する情報)は、ユーザ端末に上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)、DCIなどで通知されてもよい。また、ユーザ端末は、Rel.13 CA(例えば、6CC以上のCA)を設定された場合、
図6のテーブルを用いることを暗黙的に決定する構成としてもよい。
【0041】
方法2においては、既存システムと同じLCIDを用いて、各LCGのバッファサイズを報告することができる。一方、BSフィールドのサイズが既存システムより大きいため、BSR MAC CEの構成を変更することが必要となる。ユーザ端末は、インデックス数が増加したテーブル(例えば、
図6)を用いることを判断した場合、以下のようなBSR MAC CEを用いる。
【0042】
図7は、第1の実施形態の方法2に係るBSR MAC CEの構成の一例を示す図である。
図7では、X=7とした例が示されている。この場合、1LCGに対応するBSR(Short BSR/Truncated BSR)は最低でも9ビット、全てのLCGに対応するBSR(Long BSR)は最低でも28ビットを要する。ただし、MAC CEはオクテット(バイト)単位で構成する必要があるため、本例では前者は2オクテット、後者は4オクテットで構成されている。
【0043】
なお、「R」は予約ビットを示しており、特に情報の通知に利用されなくてもよいし、自由に利用されてもよい。規格上、所定の値(例えば0)に固定されていてもよい。所定の値に固定されている場合、誤り訂正復号の段階で、当該ビットを仮想的な誤り判定ビットとして考慮することが可能である(すなわち、当該ビットが所定の値になっていなかった場合、当該MAC CE全体を誤りと判断し、再送要求を行うことができる)。
【0044】
このように、方法2では、BSR MAC CEを、LTE Rel.10のBSR MAC CEと異なる構成(大きなサイズ)とする。
【0045】
なお、方法1及び2では、5個より多いCCのCAを設定可能な端末能力情報(UE capability)とは別に、新規BSRを設定できる(新たなBSRテーブルを用いることができる)ことを示す端末能力情報(UE capability)を規定し、予め端末が基地局に上位レイヤシグナリングなどで報告するものとしてもよい。当該端末能力情報の利用法について、以下で説明する。
【0046】
Rel.13 CAにおいて、多数のCCを設定する動機として、端末スループットを大幅に高めることのほか、多数の周波数キャリアの中で、実際にスケジューリングするキャリアを動的に切り替えられるようにし、干渉や周波数の混み具合に応じて利用するキャリアを柔軟に変更する、という利用法が検討されている。前者の動機を達成するためには、多数のCCを設定し、それらに同時にスケジューリングすることが必須であるから、新規BSRテーブルを利用することが必要となる。一方で、後者の動機は、多くのCCに同時にスケジューリングを行わなくても達成できる。
【0047】
したがって、新規BSRを設定できることを示す端末能力情報(UE capability)を導入することにより、新規BSRは実装していないが多数のCCによるUL−CAは実装している端末実装を、基地局側で認識できるようになる。換言すれば、端末に対し、新規BSRを必要とする高い端末スループット達成の実装を省き、後者の動機を達成する目的でのみUL−CAを実装することができるようになるため、より簡易な実装で多数のCCを設定するUL−CAを実装し、後者の動機を達成できるようになる。
【0048】
このため、無線基地局は、新規BSRを設定できることを示す端末能力情報を通知してきたユーザ端末に対して、新規BSRを設定(又は新たなBSRテーブルを用いるか否かに関する情報を通知)する構成としてもよい。例えば、5個より多いCCのCAを設定可能な端末能力情報と、新規BSRを設定できることを示す端末能力情報と、を両方通知してきたユーザ端末に対して、新規BSRを設定する。
【0049】
また、方法1及び2において、UEは、どちらのBSRテーブルを用いるかを、活性化されている(すなわちActive化された)CCの数に応じて選択してもよい。PCellまたはPSCell(Primary Secondary Cell)を除くSCellは、タイマまたは基地局からのシグナリングに応じて非活性化(すなわちDe−active化)される。ActiveなCCが5以下の場合、新規BSRテーブルを用いる必要は無い。したがって、UEはActiveなCC数に応じて、BSRの計算に用いるテーブルを選択するようにすることができる。
【0050】
これにより、方法1においては、ActiveなCC数が多い場合には、新たなBSRテーブルを用いることで、ステップサイズは大きくなるが最大バッファサイズを拡大することができ、ActiveなCC数が少ない場合には冗長な最大バッファサイズを取らず、ステップサイズを細かくとるようにすることができる。
【0051】
また、方法2においては、ActiveなCC数が多い場合には、新たなBSRテーブルを用いることで、MAC CEのサイズを増やして最大バッファサイズを拡大することができ、ActiveなCC数が少ない場合には冗長な最大バッファサイズを取らず、MAC CEのオーバーヘッドを減らすようにすることができる。
【0052】
以上述べたように、方法2では、BSフィールドを拡張することにより、ステップサイズの増大を抑制しつつ、Rel.13 CAのバッファサイズに対応することができる。
【0053】
<方法3>
第1の実施形態の方法3では、複数のテーブルを切り替えて用いることで、BSRテーブルを拡張し、Rel.13のB
maxまでの値を表せるように構成する。複数のテーブルのうち、1つのテーブルは他のテーブルの最大バッファサイズより大きなバッファサイズに関する情報を含む。
【0054】
複数のテーブルの1つとしては、既存システム(例えば、Rel.10)のBSRテーブルを用いることができる。この場合、別のテーブルとしてRel.10のB
maxより大きくRel.13のB
maxまでのBSを表すテーブルを規定する。
【0055】
図8は、第1の実施形態の方法3に係るBSRテーブルの一例を示す図である。本例では、
図8A及び
図8Bのテーブルを切り替えて用いる。
図8Aのテーブルは、
図3で示したRel.10のテーブルであり、3MB以下のバッファサイズを表すために用いる。一方、
図8Bのテーブルは、
図8Aの最大バッファサイズである3MB(3000KB)超かつRel.13の最大バッファサイズである20MB以下のバッファサイズを表すために用いる。
図8Bのテーブルにおいて、各バッファサイズは、例えば式2を用いて算出してもよい。
【0057】
図8Bのテーブルについては、全てのインデックスに、それぞれ対応するバッファサイズを規定する必要はない。つまり、Nは2
X−2に限られない。
図8Bの場合、N=17である。表現されるバッファサイズの粒度は、
図8Bの場合約11%となる。なお、式2におけるkは(インデックス+1)としているが、これに限られない。
【0058】
一部のインデックスは、更なる拡張用途に用いるために「予約」と設定されてもよい。「予約」のバッファサイズ値は、例えば上位レイヤシグナリングによって設定可能に構成されてもよい。
図8Bでは、17以上のインデックス値は予約と規定されている。
【0059】
図8A及び
図8Bのいずれのテーブルを用いるかに関する情報(Rel.13 CA向けのBSRテーブルを用いるか否かに関する情報)は、ユーザ端末に上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)、DCIなどで通知されてもよい。また、ユーザ端末は、Rel.13 CA(例えば、6CC以上のCA)を設定された場合、
図8Bのテーブルを用いることを暗黙的に決定する構成としてもよい。
【0060】
また、ユーザ端末は、通知の有無によらず、
図8A及び
図8Bのいずれのテーブルを用いるかを、動的に変更できる構成としてもよい。この場合、BSR MAC CEに対応するMAC PDUサブヘッダに、当該BSR MAC CEの生成に用いたBSRテーブルを特定する情報(特定情報)を含めて無線基地局に通知する。
【0061】
例えば、BSR MAC CEの種類を既存システムと同じLCIDを用いて表す場合、BSRテーブルを特定する情報は、MAC PDUサブヘッダのRフィールドに含める。
図9は、第1の実施形態の方法3に係るMAC PDUの一例を示す図である。なお、
図9においてMAC PDUサブヘッダに含まれる「E」、「F」、「L」などのフィールドは、既存システムの各フィールドと同じであってもよい。また、MAC PDUサブヘッダの構成はこれに限られない。
【0062】
図9においては、MAC PDUサブヘッダの1つにより、MAC CE 2がShort BSRであること(LCID=11101)が示されている。また、当該サブヘッダの最初のRフィールドで、MAC CE 2で利用するBSRテーブルが特定されている。本例では、当該Rフィールドが‘0’の場合、
図8Aに示したRel.10のテーブルを示し、‘1’の場合、
図8Bに示した3MB超を規定したテーブルを示す。
【0063】
なお、MAC PDUに複数のBSR MAC CEを含む場合、各BSR MAC CEで用いるテーブルは同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0064】
以上述べたように、方法3では、複数のBSRテーブルを用いることにより、既存システムとの互換性の維持と、通知できるバッファサイズの高粒度化を両立しつつ、Rel.13 CAのバッファサイズに対応することができる。
【0065】
以上、第1の実施形態によれば、5CCより多いCCのCAを適用する場合であっても、大きなバッファサイズに対応したBSRを無線基地局に通知することができる。
【0066】
<変形例>
なお、第1の実施形態に示した例は一例に過ぎず、BSRテーブルの構成、MAC PDUの構成などはこれに限られない。上記例では、Rel.13のB
maxを20MB(最大32CCまで対応)としたが、当該値はユーザ端末に設定される最大のCC数に基づいて算出されればよく、他の値であってもよい。Rel.13向けの新たなBSRテーブルでは、例えば、最大8CC、12CC、16CC、20CC、24CC、28CCまで設定可能なユーザ端末に対し、それぞれB
maxを5MB、8MB、10MB、12MB、15MB、17MBなどに設定できるようにしてもよい。また、B
max=40MB(例えば、最大64CC)まで、B
max=80MBまでなどのバッファサイズを特定することができるように、バッファサイズ及びインデックスが関連付けられてもよい。
【0067】
図8では2つのBSRテーブルを切り替えて用いる場合を示したが、テーブルの数は3以上であってもよい。また、この場合、BSRテーブルは、MAC PDUサブヘッダの複数のRフィールドを用いて特定されてもよい。つまり、特定情報は3つ以上のBSRテーブルのいずれかを特定する情報であってもよい。
【0068】
また、
図8では、2つのBSRテーブルのインデックスサイズは同じ6ビットとしたが、これに限られない。例えば、
図8Bに示した3MB超を規定したテーブルは、方法2で示したように、6ビットより大きいインデックスを用いる構成としてもよい。
【0069】
また、BSRテーブルは、Rフィールドではなく既存システム(Rel.10〜12)で利用されていないLCIDが指定されることにより特定されてもよい。つまり、MAC PDUがMACヘッダに所定のLCIDを含むことで、当該MAC PDUが第1の実施形態におけるBSR MAC CEを含むことを示してもよい。
【0070】
図10は、第1の実施形態の変形例における上り共有チャネルに用いられるLCID値の一例を示す図である。
図10において、インデックス「10101」、「10110」、「10111」が、上述の方法3で示した3MB(3000KB)超のBSRを指定できるBSR MAC CEに対応している。なお、これらのBSR MAC CEを示すLCIDは、
図10の構成に限られず、例えば別のインデックスに割り当てられてもよい。
【0071】
また、無線基地局及び/又はユーザ端末に、BSRテーブルの構成情報が通知されてもよい。例えば、BSRテーブルの構成情報は、所定のインデックスに対応するバッファサイズを規定する情報を含んでもよく、無線基地局及び/又はユーザ端末は、当該構成情報に基づいて所定のBSRテーブルに含まれる情報を更新してもよい。
【0072】
また、方法3におけるユーザ端末も、新規BSRを設定できることを示す端末能力情報を無線基地局に通知してもよい。この場合、無線基地局及び/又はユーザ端末は、方法1及び2について上述したような制御(設定、選択、通知など)を行う構成としてもよいし、別の制御を行ってもよい。また、各方法におけるRel.13 CA向けのBSRテーブルを用いるか否かに関する情報は、テーブル切り替え情報、バッファサイズ切り替え情報などと呼ばれてもよい。
【0073】
(第2の実施形態:LCG数の拡張)
本発明者らは、Rel.13 CA向けのBSR構成を検討するなかで、LAAのライセンスキャリア/アンライセンスキャリアのように異なる特性を有するベアラをサポートするには、現状の最大LCG数(=4)は不十分なおそれがあることを発見した。例えば、
図4のように多数のCCが設定される場合、LCG数4の環境では、品質の良いキャリアと悪いキャリアが同じLCGで構成されてしまい、スループットが劣化することが考えられる。
【0074】
そこで、本発明者らは、LCG数を4より大きくすることを検討し、本発明の第2の実施形態を見出した。第2の実施形態では、設定可能なLCG数を既存システムに比べて増加させる。具体的には、最大LCG数をY(Y>4)とし、4つより多いLCGに対応したBSRを表せるように構成する。
【0075】
第2の実施形態では、BSR MAC CEのLCG IDフィールドのサイズが既存システムより大きくなるか、又はBSフィールドの数が既存システムより増えるため、BSR MAC CEの構成を変更することが必要となる。ユーザ端末は、4より大きいLCG数を用いることを判断した場合、以下のようなBSR MAC CEを用いる。
【0076】
図11は、第2の実施形態に係るBSR MAC CEの構成の一例を示す図である。
図11では、X(BSフィールドのサイズ)=8とし、Y(最大LCG数)=5とした例が示されている。この場合、1LCGに対応するBSR(Short BSR/Truncated BSR)は最低でも11ビット、全てのLCG(LCG ID #0〜#4に対応)に対応するBSR(Long BSR)は最低でも40ビットを要する。ただし、MAC CEはオクテット(バイト)単位で構成する必要があるため、本例では前者は2オクテット(
図11A)、後者は5オクテット(
図11B)で構成されている。
図11Aでは、LCG IDフィールドは、Y個のLCG IDを表すことができるビット数(3ビット)に拡張されている。
【0077】
各LCGで利用するBSRテーブルは、
図3に示したようなRel.10のBSRテーブルを用いてもよいし、第1の実施形態で示した各方法のBSRテーブルを用いてもよい。
【0078】
4より大きいLCG数を用いるか否かに関する情報は、ユーザ端末に上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)、DCIなどで通知されてもよい。また、ユーザ端末は、Rel.13 CA(例えば、6CC以上のCA)が設定された場合、アンライセンスバンドを含むCAが設定された場合、キャリアセンスが必要なCCを含むCAが設定された場合、4以上のLCGとLCHとの対応関係が設定された場合などに、4より大きいLCG数を用いることを暗黙的に決定する構成としてもよい。
【0079】
図12は、第2の実施形態で実現されるLCG構成の一例を示す図である。
図12では7つのRB(Radio Bearer)及び6つのLCGが示されている。RB1〜5はライセンスキャリアであり、RB6及び7はアンライセンスキャリアである。本例では、RB1及び2は同様のQCI(QoS Class Identifier)が割り当てられているため、同じLCG(LCG1)を構成している。また、他のRBはそれぞれ個別のLCGを構成している。
【0080】
本例では、既存システムの4つのLCGに相当するLCG1〜4がライセンスキャリアに割り当てられ、新たに規定される2つのLCGであるLCG5及び6がアンライセンスキャリアに割り当てられる。
【0081】
このように、第2の実施形態によれば、LCG数を4より大きくすることができるため、RB数が4より大きくても、RBごとの細かな制御が可能となる。また、ライセンスキャリアとアンライセンスキャリアとを同じLCGに設定する事態を低減することができ、スループットの低下を抑制することが可能となる。
【0082】
なお、上記各実施形態に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。例えば、第2の実施形態のように4より大きいLCG数を用いる場合に、各LCGについて第1の実施形態で規定したRel.13 CA向けBSRテーブルに基づいてBSRを通知する構成としてもよい。
【0083】
(無線通信システム)
以下、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、本発明の上記各実施形態に係る無線通信方法が適用される。なお、上記各実施形態に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
【0084】
図13は、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。なお、無線通信システム1は、SUPER 3G、LTE−A(LTE−Advanced)、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)などと呼ばれても良い。
【0085】
図13に示す無線通信システム1は、マクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12(12a〜12c)と、を備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。
【0086】
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、マクロセルC1及びスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、6個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用することができる。
【0087】
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
【0088】
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
【0089】
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
【0090】
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
【0091】
各ユーザ端末20は、LTE、LTE−Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでもよい。
【0092】
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクにOFDMA(直交周波数分割多元接続)が適用され、上りリンクにSC−FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)が適用される。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限られない。
【0093】
無線通信システム1では、下りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)、報知チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、下りL1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
【0094】
下りL1/L2制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。PHICHにより、PUSCHに対するHARQの送達確認信号(ACK/NACK)が伝送される。EPDCCHは、PDSCH(下り共有データチャネル)と周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。
【0095】
無線通信システム1では、上りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報が伝送される。また、PUCCHにより、下りリンクの無線品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)、送達確認信号(ACK/NACK)などが伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送される。
【0096】
<無線基地局>
図14は、本発明の一実施形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106とを備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
【0097】
下りリンクにより無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
【0098】
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
【0099】
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。送受信部103は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
【0100】
一方、上り信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅された上り信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
【0101】
ベースバンド信号処理部104では、入力された上り信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
【0102】
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して他の無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
【0103】
なお、送受信部103は、ユーザ端末20に対して、後述の送信信号生成部302によって生成された、LCHとLCGとの対応関係に関する情報、Rel.13 CA向けのBSRテーブルを用いるか否かに関する情報、4より大きいLCG数を用いるか否かに関する情報、Rel.13 CAの設定情報(Rel.13 CA Configuration)などを含む下り信号を送信する。
【0104】
また、送受信部103は、ユーザ端末20から、BSR(BSR MAC CE)を含む上り信号(例えば、MACシグナリング)を受信する。
【0105】
図15は、本実施形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、
図15では、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。
図15に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部(スケジューラ)301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305と、を少なくとも備えている。
【0106】
制御部(スケジューラ)301は、無線基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
【0107】
制御部301は、例えば、送信信号生成部302による信号の生成や、マッピング部303による信号の割り当てを制御する。また、制御部301は、受信信号処理部304による信号の受信処理や、測定部305による信号の測定を制御する。
【0108】
制御部301は、システム情報、PDSCHで送信される下りデータ信号、PDCCH及び/又はEPDCCHで伝送される下り制御信号のスケジューリング(例えば、リソース割り当て)を制御する。また、同期信号や、CRS(Cell-specific Reference Signal)、CSI−RS(Channel State Information Reference Signal)、DM−RS(Demodulation Reference Signal)などの下り参照信号のスケジューリングの制御を行う。
【0109】
また、制御部301は、PUSCHで送信される上りデータ信号、PUCCH及び/又はPUSCHで送信される上り制御信号(例えば、送達確認信号(HARQ−ACK))、PRACHで送信されるランダムアクセスプリアンブルや、上り参照信号などのスケジューリングを制御する。
【0110】
制御部301は、受信信号処理部304から入力されるBSRに基づいて、ユーザ端末20の所定のLCG(又は全LCG)に関するバッファサイズを判断する。ここで、バッファサイズの判断には、バッファサイズとインデックスとを関連付けた対応関係(BSRテーブル)が用いられる。
【0111】
制御部301は、1つ以上のBSRテーブルを利用することができる。制御部301は、所定のユーザ端末20が5個より多いCCを設定された場合に、当該ユーザ端末20のバッファサイズの判断に用いるテーブルを有する(第1の実施形態)。当該テーブルは、Rel.13 CA向けBSRテーブル(Rel.13テーブル)と呼ばれてもよい。
【0112】
Rel.13テーブルは、既存システムと同様の6ビットでインデックスを表し、Rel.13のB
max(例えば、20MB)までのバッファサイズを表すように構成されてもよい(第1の実施形態の方法1)。また、Rel.13テーブルは、既存システムより多いXビット(X>6)でインデックスを表し、Rel.13のB
maxまでのバッファサイズを表すように構成されてもよい(第1の実施形態の方法2)。
【0113】
また、Rel.13テーブルは、Rel.10のB
max(3MB)より大きくRel.13のB
maxまでのバッファサイズを表すように構成されてもよい(第1の実施形態の方法3)。この場合、制御部301は、3MB以下のバッファサイズを表す別のBSRテーブル(例えば、Rel.10テーブル)を利用できるように構成されてもよい。また、制御部301は、バッファサイズの判断に用いるテーブルを、BSR MAC CEを含むMACシグナリングに含まれる特定情報に基づいて決定することができる。当該特定情報は、例えば、MAC PDUサブヘッダにおいて、LTE Rel.10で予約(R:Reserved)フィールドとされていたビットで表現されてもよい。
【0114】
また、制御部301は、4より大きいLCG数に関するバッファサイズを判断することができる(第2の実施形態)。制御部301は、BSR MAC CEに対応するLCG(例えば、LCG ID #4以上)について、当該BSR MAC CEの3ビット以上に拡張されたLCG IDフィールド及び/又はMAC PDUサブヘッダのLCIDフィールドに基づいて決定することができる。
【0115】
制御部301は、所定のユーザ端末20のバッファサイズの特定に用いるテーブルを決定し、当該ユーザ端末20に対して、BSRテーブルの構成情報や、BSR生成に用いるテーブルを特定する情報(Rel.13 CA向けのBSRテーブルを用いるか否かに関する情報)などを送信するように、送信信号生成部302及びマッピング部303を制御する。
【0116】
また、制御部301は、ユーザ端末20のバッファサイズに基づいて、上り無線リソースの割り当てを制御(スケジューリング)することができる。例えば、制御部301は、バッファサイズに基づいてULグラントを生成して送信するように制御する。
【0117】
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、下り信号(下り制御信号、下りデータ信号、下り参照信号など)を生成して、マッピング部303に出力する。送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
【0118】
送信信号生成部302は、例えば、制御部301からの指示に基づいて、下り信号の割り当て情報を通知するDLアサインメント及び上り信号の割り当て情報を通知するULグラントを生成する。また、下りデータ信号には、各ユーザ端末20からのチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)などに基づいて決定された符号化率、変調方式などに従って符号化処理、変調処理が行われる。
【0119】
また、送信信号生成部302は、上述したように、BSRテーブルの構成情報や、BSR生成に用いるテーブルを特定する情報(Rel.13 CA向けのBSRテーブルを用いるか否かに関する情報)などを含む下り信号を生成する。
【0120】
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成された下り信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
【0121】
受信信号処理部304は、送受信部103から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、ユーザ端末20から送信される上り信号(上り制御信号、上りデータ信号、上り参照信号など)である。受信信号処理部304は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。
【0122】
受信信号処理部304は、受信処理により復号された情報を制御部301に出力する。また、受信信号処理部304は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部305に出力する。
【0123】
測定部305は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部305は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
【0124】
測定部305は、例えば、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))、受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality))やチャネル状態などについて測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されてもよい。
【0125】
<ユーザ端末>
図16は、本実施形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。なお、送受信アンテナ201、アンプ部202、送受信部203は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
【0126】
送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、アンプ部202で増幅される。送受信部203は、アンプ部202で増幅された下り信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
【0127】
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、下りリンクのデータのうち、報知情報もアプリケーション部205に転送される。
【0128】
一方、上りリンクのユーザデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)や、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて送受信部203に転送される。送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
【0129】
なお、送受信部203は、無線基地局10から、LCHとLCGとの対応関係に関する情報、Rel.13 CA向けのBSRテーブルを用いるか否かに関する情報、4より大きいLCG数を用いるか否かに関する情報、Rel.13 CAの設定情報(Rel.13 CA Configuration)などを含む下り信号を受信する。また、送受信部203は、リソース割り当て情報を含むULグラントを受信する。
【0130】
また、送受信部203は、無線基地局10に、BSR(BSR MAC CE)を含む上り信号(例えば、MACシグナリング)を送信する。
【0131】
図17は、本実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、
図17においては、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。
図17に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、データバッファリング部406と、を少なくとも備えている。
【0132】
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
【0133】
制御部401は、例えば、送信信号生成部402による信号の生成や、マッピング部403による信号の割り当てを制御する。また、制御部401は、受信信号処理部404による信号の受信処理や、測定部405による信号の測定を制御する。
【0134】
制御部401は、無線基地局10から送信された下り制御信号(PDCCH/EPDCCHで送信された信号)及び下りデータ信号(PDSCHで送信された信号)を、受信信号処理部404から取得する。制御部401は、下り制御信号や、下りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、上り制御信号(例えば、送達確認信号(HARQ−ACK)など)や上りデータ信号の生成を制御する。
【0135】
制御部401は、データバッファリング部406に蓄積されているLCGごとのデータ量(バッファサイズ)を無線基地局10に報告するための制御を行う。まず、制御部401は、データバッファリング部406から、各LCGのバッファサイズを取得する。そして、制御部401は、バッファサイズに対応する所定のインデックスを含むBSRを生成して送信するように、送信信号生成部402及びマッピング部403を制御する。
【0136】
ここで、バッファサイズの判断には、バッファサイズとインデックスとを関連付けた対応関係(BSRテーブル)が用いられる。制御部401は、1つ以上のBSRテーブルを利用することができる。制御部401は、当該ユーザ端末20が5個より多いCCを設定された場合に、当該ユーザ端末20のバッファサイズの判断に用いるテーブル(Rel.13テーブル)を有する(第1の実施形態)。
【0137】
なお、制御部401は、受信信号処理部404から入力された、LCHとLCGとの対応関係に関する情報、Rel.13 CA向けのBSRテーブルを用いるか否かに関する情報、4より大きいLCG数を用いるか否かに関する情報、Rel.13 CAの設定情報(Rel.13 CA Configuration)、CC数に関する情報などに基づいて、5個より多いCCを設定されたか否かを判断することができる。
【0138】
制御部401は、無線基地局10からの通知(例えば、RRCシグナリング)及び/又は各LCGのバッファサイズに基づいて、BSR生成に用いるBSRテーブルを決定する(第1の実施形態)。ここで、制御部401は、Rel.10のB
max(3MB)より大きくRel.13のB
maxまでのバッファサイズに関するBSRの生成に、Rel.13テーブルを用いてもよい(第1の実施形態の方法3)。この場合、制御部401は、3MB以下のバッファサイズを表す別のBSRテーブル(例えば、Rel.10テーブル)を利用できるように構成されてもよい。また、制御部401は、バッファサイズの判断に用いるテーブルを特定するための特定情報を、MACシグナリングに含むように制御することができる。
【0139】
また、制御部401は、4より大きいLCG数に関するバッファサイズに対応するBSRを生成するように制御することができる(第2の実施形態)。制御部401は、BSR MAC CEに対応するLCG(例えば、LCG ID #4以上)を、当該BSR MAC CEの3ビット以上に拡張されたLCG IDフィールド及び/又はMAC PDUサブヘッダのLCIDフィールドで特定できるようにMACシグナリングを構成するように制御することができる。
【0140】
また、制御部401は、ユーザ端末20がBSRを送信するタイミングの基準となるタイマを管理することができる。例えば、制御部401は、周期的なBSRタイマ(periodicBSR-Timer)や、retxBSR-Timerを管理し、これらのタイマの起動、再起動、停止などの処理を実施する。
【0141】
また、制御部401は、受信信号処理部404から上りリソース割り当てに関する情報(例えば、ULグラントに含まれるリソース割り当て情報)を取得した場合は、割り当てられたリソースを用いて上りデータを送信するように制御を実施する。具体的には、制御部401は、データバッファリング部406が所定のデータ量分のデータを送信信号生成部402に出力し、送信信号生成部402が入力されたデータを上りデータ信号(PUSCH信号)として生成してマッピング部403に出力し、マッピング部403が入力された上りデータ信号を上りリソースにマッピングして出力するように、制御を実施する。
【0142】
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、上り信号(上り制御信号、上りデータ信号、上り参照信号など)を生成して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
【0143】
送信信号生成部402は、例えば、制御部401からの指示に基づいて、送達確認信号(HARQ−ACK)やチャネル状態情報(CSI)に関する上り制御信号を生成する。また、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて上りデータ信号を生成する。例えば、送信信号生成部402は、無線基地局10から通知される下り制御信号にULグラントが含まれている場合に、制御部401から上りデータ信号の生成を指示される。
【0144】
また、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、データバッファリング部406から入力されたデータを用いて上りデータ信号を生成する。また、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、BSR MAC CEを生成して、MAC PDUを構成し、送信信号に含めてマッピング部403に出力する。
【0145】
具体的には、送信信号生成部402は、BSR MAC CEのBSフィールドを6ビットで構成してもよいし(第1の実施形態の方法1)、既存システムより多いXビット(X>6)で構成してもよい(第1の実施形態の方法2)。この場合、送信信号生成部402は、MAC PDUのサブヘッダに、BSR MAC CEのタイプ(Short BSR/Truncated BSR、Long BSR)を特定するための情報(LCID)を含める。
【0146】
また、送信信号生成部402は、MAC PDUのサブヘッダに、BSRの生成に用いたBSRテーブル(又はBSRテーブルの種類)を特定する特定情報を含めてもよい(第1の実施形態の方法3)。当該特定情報は、例えば、MAC PDUサブヘッダにおいて、LTE Rel.10で予約(R:Reserved)フィールドとされていたビットで表現されてもよい。
【0147】
また、送信信号生成部402は、MAC PDUのサブヘッダに、LCG ID #4以上を示すLCIDフィールドを含めてもよいし、BSR MAC CEのLCG IDフィールドを3ビット以上で構成してもよい(第2の実施形態)。
【0148】
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成された上り信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
【0149】
受信信号処理部404は、送受信部203から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、無線基地局10から送信される下り信号(下り制御信号、下りデータ信号、下り参照信号など)である。受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
【0150】
受信信号処理部404は、受信処理により復号された情報を制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、報知情報、システム情報、RRCシグナリング、DCIなどを、制御部401に出力する。また、受信信号処理部404は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部405に出力する。
【0151】
測定部405は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
【0152】
測定部405は、例えば、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP)、受信品質(例えば、RSRQ)やチャネル状態などについて測定してもよい。測定結果は、制御部401に出力されてもよい。
【0153】
データバッファリング部406は、アプリケーション部205から入力されるユーザデータ(上りデータ)を蓄積(バッファリング)する。データバッファリング部406は、制御部401からの指示に基づいて、蓄積したデータのうち所定の量のデータを送信信号生成部402に出力する。データバッファリング部406は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるバッファ、バッファ回路又はバッファ装置から構成することができる。
【0154】
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した2つ以上の装置を有線又は無線で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0155】
例えば、無線基地局10やユーザ端末20の各機能の一部又は全ては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを用いて実現されても良い。また、無線基地局10やユーザ端末20は、プロセッサ(CPU:Central Processing Unit)と、ネットワーク接続用の通信インターフェースと、メモリと、プログラムを保持したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、を含むコンピュータ装置によって実現されてもよい。つまり、本発明の一実施形態に係る無線基地局、ユーザ端末などは、本発明に係る無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
【0156】
ここで、プロセッサやメモリなどは情報を通信するためのバスで接続される。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えば、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、CD−ROM(Compact Disc−ROM)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクなどの記憶媒体である。また、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。また、無線基地局10やユーザ端末20は、入力キーなどの入力装置や、ディスプレイなどの出力装置を含んでいてもよい。
【0157】
無線基地局10及びユーザ端末20の機能構成は、上述のハードウェアによって実現されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実現されてもよいし、両者の組み合わせによって実現されてもよい。プロセッサは、オペレーティングシステムを動作させてユーザ端末の全体を制御する。また、プロセッサは、記憶媒体からプログラム、ソフトウェアモジュールやデータをメモリに読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。
【0158】
ここで、当該プログラムは、上記の各実施形態で説明した各動作を、コンピュータに実行させるプログラムであれば良い。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリに格納され、プロセッサで動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
【0159】
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0160】
なお、本明細書中で説明した及び/又は本明細書の理解に必要な各用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。また、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC)は、キャリア周波数、セルなどと呼ばれてもよい。
【0161】
本明細書で示した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0162】
情報の通知は、本明細書で示した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0163】
本明細書で示した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0164】
本明細書で示した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0165】
本明細書で示した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で示した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0166】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0167】
本出願は、2015年5月14日出願の特願2015−099491に基づく。この内容は、全てここに含めておく。