特許第6844854号(P6844854)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6844854
(24)【登録日】2021年3月1日
(45)【発行日】2021年3月17日
(54)【発明の名称】端末、基地局及び無線通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20210308BHJP
【FI】
   H04W72/04 131
   H04W72/04 111
   H04W72/04 136
【請求項の数】7
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-536394(P2017-536394)
(86)(22)【出願日】2016年8月19日
(86)【国際出願番号】JP2016074167
(87)【国際公開番号】WO2017033840
(87)【国際公開日】20170302
【審査請求日】2019年8月16日
(31)【優先権主張番号】特願2015-164191(P2015-164191)
(32)【優先日】2015年8月21日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100158528
【弁理士】
【氏名又は名称】守屋 芳隆
(72)【発明者】
【氏名】武田 和晃
(72)【発明者】
【氏名】武田 一樹
(72)【発明者】
【氏名】永田 聡
【審査官】 松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−510534(JP,A)
【文献】 特開2013−009442(JP,A)
【文献】 特開2012−235317(JP,A)
【文献】 Email Discussion Rapporteur (Qualcomm),[66#8] LTE-UMTS: Inbound mobility to CSG cell from UMTS cell,3GPP TSG-RAN WG2♯66bis R2-093952,フランス,3GPP,2009年 6月23日,Sections 1,3.1,7
【文献】 NTT DOCOMO,Common search space for SCG serving cell(s),3GPP TSG-RAN WG1#78 R1-143220,フランス,3GPP,2014年 8月10日,Section 2
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のセルと、前記第1のセルにおける送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)より短いTTIを利用する第2のセルと、を少なくとも含む複数のセルを使用する、キャリアアグリゲーションおよびデュアルコネクティビティの内の少なくとも1つを用いた通信を制御する制御部と、
前記第1のセルと前記第2のセルからそれぞれ報知される情報を受信する受信部と、を有し、
前記受信部は、複数のシステム情報ブロック(SIB:System Information Block)の内の一部のSIBを前記第1のセルから受信し、他のSIBを前記第2のセルから受信し、
前記受信部は、前記第1のセルから前記第1のセルに対応する報知情報を受信し、前記第2のセルから前記第1のセルに対応する報知情報と前記第2のセルに対応する報知情報を受信することを特徴とする端末。
【請求項2】
前記第1のセルから報知される情報と、前記第2のセルから報知される情報の少なくとも一部が異なっていることを特徴とする請求項1に記載の端末。
【請求項3】
前記受信部は、第1のセルと第2のセルにそれぞれ設定される共通サーチスペースを検出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の端末。
【請求項4】
前記制御部は、第2のセルから報知される情報を受信する期間を所定期間に制限することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の端末。
【請求項5】
前記端末がアイドル状態である場合、前記受信部は、前記第2のセルから報知される情報を受信することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の端末。
【請求項6】
第1のセルと、前記第1のセルにおける送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)より短いTTIを利用する第2のセルと、を少なくとも含む複数のセルを使用するキャリアアグリゲーションを用いた通信を制御する制御部と、
前記第1のセルと前記第2のセルからそれぞれ所定の情報を報知する送信部と、を有し、
前記送信部は、複数のシステム情報ブロック(SIB:System Information Block)の内の一部のSIBを前記第1のセルから送信し、
前記複数のSIBのうち他のSIBは前記第2のセルから送信され
前記送信部は、前記第1のセルから前記第1のセルに対応する報知情報を送信し、前記第2のセルから前記第1のセルに対応する報知情報と前記第2のセルに対応する報知情報とを送信することを特徴とする基地局。
【請求項7】
端末の無線通信方法であって、
第1のセルと、前記第1のセルにおける送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)より短いTTIを利用する第2のセルと、を少なくとも含む複数のセルを使用する、キャリアアグリゲーションおよびデュアルコネクティビティの内の少なくとも1つを用いた通信を制御する工程と、
前記第1のセルと前記第2のセルからそれぞれ報知される情報を受信する工程と、を有し、
前記受信する工程において、複数のシステム情報ブロック(SIB:System Information Block)の内の一部のSIBを前記第1のセルから受信し、他のSIBを前記第2のセルから受信し、
前記受信部する工程において、前記第1のセルから前記第1のセルに対応する報知情報を受信し、前記第2のセルから前記第1のセルに対応する報知情報と前記第2のセルに対応する報知情報を受信することを特徴とする、端末の無線通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、次世代移動通信システムにおけるユーザ端末、無線基地局及び無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)ネットワークにおいて、さらなる高速データレート、低遅延などを目的としてロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)が仕様化された(非特許文献1)。LTE(LTE Rel.8ともいう)からのさらなる広帯域化および高速化を目的として、LTEアドバンスト(LTE Rel.10、11又は12ともいう)が仕様化され、後継システム(LTE Rel.13等ともいう)も検討されている。
【0003】
LTE Rel.10/11では、広帯域化を図るために、複数のコンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)を統合するキャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)が導入されている。各CCは、LTE Rel.8のシステム帯域を一単位として構成される。また、CAでは、同一の無線基地局(eNB:eNodeB)の複数のCCがユーザ端末(UE:User Equipment)に設定される。
【0004】
一方、LTE Rel.12では、異なる無線基地局の複数のセルグループ(CG:Cell Group)がユーザ端末に設定されるデュアルコネクティビティ(DC:Dual Connectivity)も導入されている。各セルグループは、少なくとも一つのセル(CC)で構成される。DCでは、異なる無線基地局の複数のCCが統合されるため、DCは、Inter-eNB CAなどとも呼ばれる。
【0005】
以上のようなLTE Rel.8−12では、無線基地局とユーザ端末間のDL送信及びUL送信に適用される送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)は1msに設定されて制御される。送信時間間隔は伝送時間間隔とも呼ばれ、LTEシステム(Rel.8−12)におけるTTIはサブフレーム長とも呼ばれる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】3GPP TS 36.300 “Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); Overall description; Stage 2”
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
Rel.13以降のLTEや5Gなどの将来の無線通信システムでは、数十GHzなどの高周波数帯での通信や、IoT(Internet of Things)、MTC(Machine Type Communication)、M2M(Machine To Machine)など相対的にデータ量が小さい通信を行うことも想定される。このような将来の無線通信システムにおいて、LTE Rel.8−12における通信方法(例えば、1msの送信時間間隔(TTI))を適用する場合、十分な通信サービスを提供できないおそれがある。
【0008】
そこで、将来の無線通信システムでは、TTIを1msより短縮した短縮TTI及び/又はサブキャリア間隔が異なる構成を利用して通信を行うことが考えられる。また、この場合、ユーザ端末が異なるTTIを利用する複数のセルに接続して通信を行うこと(例えば、CA又はDC)も考えられる。一方で、TTI(TTI長)が異なる複数のセルを用いて通信を行う場合、どのように通信を制御するかが問題となる。例えば、ユーザ端末が異なるTTIを利用する複数のセルに接続して通信を行う場合に通信制御をどのように行うかが問題となる。
【0009】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、TTIが異なる複数のセルを利用した通信を適切に行うことができるユーザ端末、無線基地局及び無線通信方法を提供することを目的の一とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一態様に係る端末は、第1のセルと、前記第1のセルにおける送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)より短いTTIを利用する第2のセルと、を少なくとも含む複数のセルを使用する、キャリアアグリゲーションおよびデュアルコネクティビティの内の少なくとも1つを用いた通信を制御する制御部と、前記第1のセルと前記第2のセルからそれぞれ報知される情報を受信する受信部と、を有し、前記受信部は、複数のシステム情報ブロック(SIB:System Information Block)の内の一部のSIBを前記第1のセルから受信し、他のSIBを前記第2のセルから受信し、前記受信部は、前記第1のセルから前記第1のセルに対応する報知情報を受信し、前記第2のセルから前記第1のセルに対応する報知情報と前記第2のセルに対応する報知情報を受信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、TTIが異なる複数のセルを利用した通信を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】既存のLTEシステム(Rel.8−12)における送信時間間隔(TTI)の一例を示す図である。
図2】通常TTIと短縮TTIを説明する図である。
図3図3A、3Bは、短縮TTIの構成例を示す図である。
図4図4A−4Cは、通常TTIと短縮TTIの設定例を示す図である。
図5】第1の態様における報知情報の送信方法の一例を示す図である。
図6】第2の態様における報知情報の送信方法の一例を示す図である。
図7】本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す概略構成図である。
図8】本実施の形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。
図9】本実施の形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。
図10】本実施の形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。
図11】本実施の形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、LTE Rel.8−12における送信時間間隔(TTI)の一例の説明図である。図1に示すように、LTE Rel.8−12におけるTTI(以下、「通常TTI」という)は、1msの時間長を有する。通常TTIは、サブフレームとも呼ばれ、2つの時間スロットで構成される。通常TTIは、チャネル符号化された1データ・パケット(トランスポートブロック)の送信時間単位であり、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となる。
【0014】
図1に示すように、下りリンク(DL)において通常サイクリックプリフィクス(CP)の場合、通常TTIは、14OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル(スロットあたり7OFDMシンボル)を含んで構成される。各OFDMシンボルは、66.7μsの時間長(シンボル長)を有し、4.76μsの通常CPが付加される。シンボル長とサブキャリア間隔は互いに逆数の関係にあるため、シンボル長66.7μsの場合、サブキャリア間隔は、15kHzである。
【0015】
また、上りリンク(UL)において通常サイクリックプリフィクス(CP)の場合、通常TTIは、14SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボル(スロットあたり7SC−FDMAシンボル)を含んで構成される。各SC−FDMAシンボルは、66.7μsの時間長(シンボル長)を有し、4.76μsの通常CPが付加される。シンボル長とサブキャリア間隔は互いに逆数の関係にあるため、シンボル長66.7μsの場合、サブキャリア間隔は、15kHzである。
【0016】
なお、拡張CPの場合、通常TTIは、12OFDMシンボル(又は12SC−FDMAシンボル)を含んで構成されてもよい。この場合、各OFDMシンボル(又は各SC−FDMAシンボル)は、66.7μsの時間長を有し、16.67μsの拡張CPが付加される。
【0017】
一方、Rel.13以降のLTEや5Gなどの将来の無線通信システムでは、数十GHzなどの高周波数帯に適した無線インターフェースや、IoT(Internet of Things)、MTC:Machine Type Communication、M2M(Machine To Machine)など相対的にデータ量が小さい通信に適するように、パケットサイズは小さいが遅延を最小化する無線インターフェースが望まれている。
【0018】
そのため、将来の通信システムでは、TTIを1msより短縮した短縮TTIを利用して通信を行うことが考えられる(図2参照)。図2では、通常TTI(1ms)を利用するセル(CC#1)と、短縮TTIを利用するセル(CC#2)を示している。また、短縮TTIを利用する場合、サブキャリア間隔を通常TTIのサブキャリアから変更(例えば、サブキャリア間隔を拡大)することが考えられる。
【0019】
通常TTIよりも短い時間長のTTI(以下、「短縮TTI」という)を用いる場合、ユーザ端末や無線基地局における処理(例えば、符号化、復号など)に対する時間的マージンが増加するため、処理遅延を低減できる。また、短縮TTIを用いる場合、単位時間(例えば、1ms)当たりに収容可能なユーザ端末数を増加させることができる。以下に、短縮TTIの構成等について説明する。
【0020】
(短縮TTIの構成例)
短縮TTIの構成例について図3を参照して説明する。図3A及び図3Bに示すように、短縮TTIは、1msより小さい時間長(TTI長)を有する。短縮TTIは、例えば、0.5ms、0.25ms、0.2ms、0.1msなど、倍数が1msとなるTTI長であってもよい。これにより、1msである通常TTIとの互換性を保ちながら、短縮TTIを導入できる。あるいは、短縮TTIは、シンボル単位(例えば、1/14ms)で構成することもできる。
【0021】
なお、図3A及び図3Bでは、通常CPの場合を一例として説明するが、これに限られない。短縮TTIは、通常TTIよりも短い時間長であればよく、短縮TTI内のシンボル数、シンボル長、CP長などの構成はどのようなものであってもよい。また、以下では、DLにOFDMシンボル、ULにSC−FDMAシンボルが用いられる例を説明するが、これらに限られるものではない。
【0022】
図3Aは、短縮TTIの第1の構成例を示す図である。図3Aに示すように、第1の構成例では、短縮TTIは、通常TTIと同一数の14OFDMシンボル(又はSC−FDMAシンボル)で構成され、各OFDMシンボル(各SC−FDMAシンボル)は、通常TTIのシンボル長(=66.7μs)よりも短いシンボル長を有する。
【0023】
図3Aに示すように、通常TTIのシンボル数を維持してシンボル長を短くする場合、通常TTIの物理レイヤ信号構成を流用することができる。また、通常TTIのシンボル数を維持してシンボル長を短くする場合、サブキャリア間隔が大きくなるため、短縮TTIに含める情報量(ビット量)を通常TTIよりも削減できる。
【0024】
図3Bは、短縮TTIの第2の構成例を示す図である。図3Bに示すように、第2の構成例では、短縮TTIは、通常TTIよりも少ない数のOFDMシンボル(又はSC−FDMAシンボル)で構成され、各OFDMシンボル(各SC−FDMAシンボル)は、通常TTIと同一のシンボル長(=66.7μs)を有する。例えば、図3Bでは、短縮TTIは、通常TTIの半分の7OFDMシンボル(SC−FDMAシンボル)で構成される。
【0025】
図3Bに示すように、シンボル長を維持してシンボル数を削減する場合、短縮TTIに含める情報量(ビット量)を通常TTIよりも削減できる。このため、ユーザ端末は、通常TTIよりも短い時間で、短縮TTIに含まれる情報の受信処理(例えば、復調、復号など)を行うことができ、処理遅延を短縮できる。また、図3Bに示す短縮TTIの信号と通常TTIの信号とを同一CCで多重(例えば、OFDM多重)でき、通常TTIとの互換性を維持できる。
【0026】
(短縮TTIの設定例)
短縮TTIの設定例について説明する。短縮TTIを適用する場合、LTE Rel.8−12との互換性を有するように、通常TTI及び短縮TTIの双方をユーザ端末に設定する構成とすることも可能である。図4は、通常TTI及び短縮TTIの設定例を示す図である。なお、図4は、例示にすぎず、これらに限られるものではない。
【0027】
図4Aは、短縮TTIの第1の設定例を示す図である。図4Aに示すように、通常TTIと短縮TTIとは、同一のコンポーネントキャリア(CC)(周波数領域)内で時間的に混在してもよい。具体的には、短縮TTIは、同一のCCの特定のサブフレーム(或いは、特定の無線フレーム)に設定されてもよい。例えば、図4Aでは、同一のCC内の連続する5サブフレームにおいて短縮TTIが設定され、その他のサブフレームにおいて通常TTIが設定される。例えば、特定のサブフレームとして、MBSFNサブフレームの設定できるサブフレームや、MIBや同期チャネル等特定の信号を含む(あるいは含まない)サブフレームであってもよい。なお、短縮TTIが設定されるサブフレームの数や位置は、図4Aに示すものに限られない。
【0028】
図4Bは、短縮TTIの第2の設定例を示す図である。図4Bに示すように、通常TTIのCCと短縮TTIのCCとを統合して、キャリアアグリゲーション(CA)又はデュアルコネクティビティ(DC)が行われてもよい。具体的には、短縮TTIは、特定のCCに(より具体的には、特定のCCのDL及び/又はULに)、設定されてもよい。例えば、図4Bでは、特定のCCのDLにおいて短縮TTIが設定され、他のCCのDL及びULにおいて通常TTIが設定される。なお、短縮TTIが設定されるCCの数や位置は、図4Bに示すものに限られない。
【0029】
また、CAの場合、短縮TTIは、同一の無線基地局の特定のCC(プライマリ(P)セル又は/及びセカンダリ(S)セル)に設定されてもよい。一方、DCの場合、短縮TTIは、第1の無線基地局によって形成されるマスターセルグループ(MCG)内の特定のCC(Pセル又は/及びSセル)に設定されてもよいし、第2の無線基地局によって形成されるセカンダリセルグループ(SCG)内の特定のCC(プライマリセカンダリ(PS)セル又は/及びSセル)に設定されてもよい。
【0030】
図4Cは、短縮TTIの第3の設定例を示す図である。図4Cに示すように、短縮TTIは、DL又はULのいずれかに設定されてもよい。例えば、図4Cでは、TDDシステムにおいて、ULに通常TTIが設定され、DLに短縮TTIが設定される場合を示している。
【0031】
また、DL又はULの特定のチャネルや信号が短縮TTIに割り当てられ(設定され)てもよい。例えば、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)は、通常TTIに割り当てられ、上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)は、短縮TTIに割り当てられてもよい。
【0032】
また、LTE Rel.8−12のマルチアクセス方式であるOFDM(あるいはSC−FDMA)とは異なるマルチアクセス方式が短縮TTIに割り当てられ(設定され)てもよい。
【0033】
以上のように、将来の無線通信では、通常TTIより送信時間間隔が短縮された短縮TTIをUL送信及び/又はDL送信に適用して通信を行うことが想定される。また、将来の無線通信では、図4Bに示すように、ユーザ端末と無線基地局間で異なるTTIを利用する複数のセルを用いて通信(例えば、CA又はDC)を行う場合も考えられる。この場合、ユーザ端末と無線基地局間の通信制御をどのように行うかが問題となる。
【0034】
例えば、ユーザ端末が、通常TTI(既存のLTEシステム)を利用する第1のセルと、高周波数帯において短縮TTIを利用する第2のセルを用いて無線基地局と通信を行う場合を想定する。かかる場合、カバレッジを広く形成可能な第1のセルからシステム情報やページング情報(以下、「報知情報」とも記す)を報知することが考えられる。
【0035】
しかし、この場合、短縮TTIを利用可能なセルがユーザ端末に設定されていても、報知情報に基づくユーザ端末動作は通常TTIの受信タイミングで行うこととなる。そのため、短縮TTIを利用する場合であっても、ユーザ端末動作を十分に高速化できないおそれがある。一方で、短縮TTIを利用するセルのみから報知情報を送信する場合、短縮TTIを利用するセルのカバレッジが十分でないと、ユーザ端末の移動に伴って異なるセル(例えば、スモールセル)から頻繁に報知情報を受信する必要が生じる。これにより、ユーザ端末動作の負荷の増大や処置遅延等が生じるおそれがある。
【0036】
そこで、本発明者等は、異なるTTIを利用する複数のセル(又は、CC、キャリア)を用いてユーザ端末と無線基地局間で通信を行う場合に、TTIが異なる複数のセルからそれぞれ所定の情報をユーザ端末に報知することを着想した。例えば、ユーザ端末が、第1のセルと、当該第1のセルが利用するTTIより短いTTIを利用する第2のセルを用いて通信を行う場合、第1のセルと第2のセルからそれぞれ報知される情報に基づいてユーザ端末動作を制御する。
【0037】
これにより、ユーザ端末は、報知情報を利用するユーザ端末動作を高速化することが可能となる。なお、TTIの異なるセル(例えば、第1のセルと第2のセル)からそれぞれ報知する所定の情報(報知情報とも呼ぶ)としては、システム情報及び/又はページング情報とすることができる。
【0038】
また、システム情報としては、マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)及び/又はシステム情報ブロック(SIB:System Information Block)とすることができる。マスタ情報ブロック(MIB)は、報知チャネル(BCH:Broadcast Channel)を用いて送信し、システム情報ブロック(SIB)は、RRCシグナリングを用いて送信することができる。また、ページング情報は、ページングチャネル(Paging Channel)を用いて送信することができる。なお、本実施の形態が適用できる情報はこれらの情報に限られない。
【0039】
以下に本実施の形態について詳細に説明する。以下の説明では、通常TTI(既存のLETシステム)を利用するセル(第1のセル)と、短縮TTI(例えば、LTEの後継システム、又はLTEと異なるシステム)を利用したセル(第2のセル)を利用して通信を例に挙げて説明するが、利用するセル数、各セルのTTI長はこれに限られない。
【0040】
また、以下の説明では、通常TTI(1ms)より短い時間長の伝送単位を短縮TTIと呼ぶが、「短縮TTI」という名称はこれに限られない。また、以下の説明ではLTEシステムを例に挙げるが本実施の形態はこれに限られない。また、本実施の形態は、送信時間間隔が1msより短い短縮TTIを利用して報知情報を送信する通信システムであれば適用することができる。
【0041】
(第1の態様)
第1の態様では、ユーザ端末と無線基地局間が、TTI(TTI長)が異なる第1のセルと第2のセルを用いて通信(例えば、CA又はDC)する場合に、第1のセルと第2のセルからそれぞれ異なる報知情報をユーザ端末に送信する場合について説明する。この場合、第1のセルと第2のセルからそれぞれ送信される報知情報の一部は共通の情報であってもよい。
【0042】
図5は、ユーザ端末が第1のTTIを利用する第1のセル(又は、第1のCC、第1のキャリア、第1の無線基地局)と、第2のTTIを利用する第2のセル(又は、第2のCC、第2のキャリア、第2の無線基地局)に接続する場合を示している。ここでは、第1のTTIが通常TTI(既存のLTEシステムの1サブフレーム(1ms))であり、第2のTTIが短縮TTI(1/14ms)である場合を想定している。ユーザ端末が、第1のセルと第2のセルを利用してCAを適用する場合、一方(例えば、第1のセル)をプライマリセル、他方(例えば、第2のセル)をセカンダリセルに設定することができる。
【0043】
例えば、無線基地局は、第1のセルから当該第1のセルに対応する報知情報(例えば、既存のLTEシステムの報知情報)をユーザ端末に送信し、第2のセルから第1のセルに対応する報知情報と第2のセルに対応する報知情報をユーザ端末に送信することができる。第1のセルに対応する報知情報は、第1のセルにおける通信に利用する情報(例えば、システム情報)に相当する。また、第2のセルに対応する報知情報は、第2のセルにおける通信に利用する情報(例えば、システム情報)に相当する。
【0044】
例えば、ユーザ端末は、第1のセルと第2のセルに対してそれぞれ設定される共通サーチスペース(CSS:Common Search Space)を検出することにより、各セルから送信される報知情報を受信することができる。また、ユーザ端末は、一方のセル(例えば、第2のセル)から送信される報知情報を検出する期間を所定期間に制限して受信動作を制御してもよい。これにより、ユーザ端末が常に複数のセル(例えば、第2のセル)を検出する必要がなくなるため、ユーザ端末動作の負荷を低減することができる。
【0045】
第2のセルを検出する期間(所定期間)に関する情報は、無線基地局からユーザ端末に上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング等)で通知することができる。例えば、ユーザ端末が第1のセルに接続している場合、無線基地局は、所定期間に関する情報を第1のセルを用いてユーザ端末に通知してもよい。また、無線基地局は、所定期間に関する情報に加えて、第2のセルのTTIに関する情報、セルID、及び/又は使用周波数等の情報についても第1のセルからユーザ端末に通知することができる。ここでセルを検出する期間(所定期間)とは、例えば、SIBの送信周期であったり、下り制御チャネルをモニターするサブフレーム数であってもよい。
【0046】
このように、TTIが相対的に短い第2のセルを利用して、TTIが相対的に長い第1のセルに対応する報知情報をユーザ端末に通知することにより、ユーザ端末が第1のセルに対応する報知情報を取得する期間を短縮することができる。
【0047】
また、無線基地局は、報知する情報の種類(用途)に応じて、第1のセルで報知する情報と、第2のセルで報知する情報を決定することができる。例えば、無線基地局は、緊急性が高い情報(ユーザ端末がすぐに受信すべきシステム情報やページング情報)を、TTIが相対的に短い第2のセルで送信する。一方で、無線基地局は、緊急性が高くない情報を、TTIが相対的に長い第1のセルで送信することができる。
【0048】
緊急性が高い情報としては、ETWS(Earthquake and Tsunami Warning System)、CMAS(Commercial Mobile Alert Service)等が挙げられる。また、無線基地局は、高い信頼性や無線リンクの超低遅延性能が要求されるミッションクリティカル(mission critical)に関する報知情報を、TTIが相対的に短い第2のセルで送信することができる。このように、ユーザ端末が出来るだけ早期に受信すべき報知情報を、TTIが相対的に短い第2のセルから送信することにより、TTIが相対的に長いシステム(第1のセル)を利用して通信を行う場合であってもユーザ端末への通知を素早く行うことができる。
【0049】
また、無線基地局は、システム情報を複数のシステム情報ブロック(SIB:System Information Block)を用いてユーザ端末に通知する場合、複数のSIB(例えば、SIB1−SIB19)のうち一部のSIBを第1のセルで送信し、他のSIBを第2のセルで送信することができる。
【0050】
この場合、無線基地局は、第1のセルと第2のセルで異なるSIBを送信する場合、SIB(例えば、SIB1)を利用して、各セルで送信されるSIBに関する情報(どのセルでどのSIBを送信するか)をユーザ端末に通知してもよい。
【0051】
このように、システム情報の用途に応じて、第1のセルと第2のセルから異なるSIBをそれぞれ通知することにより、報知情報の通知を柔軟に制御することができる。なお、無線基地局は、全てのSIBを第1のセルで送信しつつ、特定のSIBについては第2のセルからも送信する構成とすることも可能である。
【0052】
また、無線基地局は、アイドル状態(RRC−idle)のユーザ端末に対して、少なくともTTIが短い第2のセルを用いてシステム情報及び/又はページング情報を通知することができる。これにより、ユーザ端末がアイドル状態からRRC接続状態へ復帰する時間を短縮することができる。もちろん、アイドル状態(RRC−idle)のユーザ端末に対して、第1のセルと第2のセルからシステム情報及び/又はページング情報を通知してもよい。
【0053】
(第2の態様)
第2の態様では、ユーザ端末と無線基地局間が、TTI(TTI長)が異なる第1のセルと第2のセルを用いて通信する場合(例えば、CA又はDC)に、第1のセルと第2のセルからそれぞれ同じ報知情報をユーザ端末に送信する場合について説明する。この場合、第1のセルと第2のセルからそれぞれ送信される報知情報の一部が異なっていてもよい。
【0054】
図6は、ユーザ端末が第1のTTIを利用する第1のセル(又は、第1のCC、第1のキャリア、第1の無線基地局)と、第2のTTIを利用する第2のセル(又は、第2のCC、第2のキャリア、第2の無線基地局)に接続する場合を示している。ここでは、第1のTTIが通常TTI(1ms)であり、第2のTTIが短縮TTI(1/14ms)である場合を想定している。ユーザ端末が、第1のセルと第2のセルを利用してCAを適用する場合、一方(例えば、第1のセル)をプライマリセル、他方(例えば、第2のセル)をセカンダリセルに設定することができる。
【0055】
無線基地局は、第1のセルと第2のセルからそれぞれ同じ報知情報をユーザ端末に送信することができる。この場合、第1のセルから送信するタイミングと第2のセルから送信するタイミングは同時であってもよいし、異なっていてもよい。ユーザ端末は、TTIが相対的に長い第1のセルとTTIが相対的に短い第2のセルからそれぞれ同じ情報を受信(例えば、同時に受信)することができる。
【0056】
例えば、ユーザ端末は、第1のセルと第2のセルに対してそれぞれ設定される共通サーチスペース(CSS:Common Search Space)を検出することにより、各セルから送信される報知情報を受信することができる。また、ユーザ端末は、一方のセル(例えば、第2のセル)から送信される報知情報を検出する期間を所定期間に制限して受信動作を制御してもよい。これにより、ユーザ端末が常に複数のセル(例えば、第2のセル)を検出する必要がなくなるため、ユーザ端末動作の負荷を低減することができる。
【0057】
第2のセルを検出する期間(所定期間)に関する情報は、無線基地局からユーザ端末に上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング等)で通知することができる。例えば、ユーザ端末が第1のセルに接続している場合、無線基地局は、所定期間に関する情報を第1のセルを用いてユーザ端末に通知してもよい。また、無線基地局は、所定期間に関する情報に加えて、第2のセルのTTIに関する情報、セルID、及び/又は使用周波数等の情報についても第1のセルからユーザ端末に通知することができる。
【0058】
このように、TTI長が異なる第1のセルと第2のセルからユーザ端末に同じ報知情報を送信することにより、ユーザ端末が報知情報を効率的に受信することができる。特に、TTIが相対的に長い第2のセルから報知情報を送信することにより、ユーザ端末に対するカバレッジをサポートすることができる。また、TTIが相対的に短い第1のセルから報知情報を送信することによりユーザ端末に対する低遅延伝送を実現することができる。
【0059】
上記2つの形態において、TTIの異なるセルに関するSIBを別々のSystem Information Messageとして送信してもよいし、1つのSystem Information Messageとして、同時に送信してもよい。
【0060】
(短縮TTIの通知例)
上述したように、ユーザ端末に対して短縮TTIを利用するセルを設定する場合、ユーザ端末は、無線基地局からの黙示的(implicit)又は明示的(explicit)な通知に基づいて、短縮TTIを設定(又は/及び検出)することができる。以下では、本実施の形態で適用可能な短縮TTIの通知例について、(1)黙示的な通知の場合、又は、(2)報知情報又はRRC(Radio Resource Control)シグナリング、(3)MAC(Medium Access Control)シグナリング、(4)PHY(Physical)シグナリングの少なくとも一つによる明示的な通知の場合について説明する。
【0061】
(1)黙示的な通知の場合、ユーザ端末は、周波数帯(例えば、5G向けのバンド、アンライセンスドバンドなど)、システム帯域幅(例えば、100MHzなど)、LAA(License Assisted Access)におけるLBT(Listen Before Talk)の適用有無、送信されるデータの種類(例えば、制御データ、音声など)、論理チャネル、トランスポートブロック、RLC(Radio Link Control)モード、C−RNTI(Cell-Radio. Network Temporary Identifier)などに基づいて、短縮TTIを設定(例えば、通信を行うセル、チャネル、信号などが短縮TTIであることを判断)してもよい。
【0062】
(2)報知情報又はRRCシグナリングの場合、報知情報又はRRCシグナリングにより無線基地局(例えば、第1のセル)からユーザ端末に通知される設定情報に基づいて、短縮TTIが設定されてもよい。当該設定情報は、例えば、短縮TTIを利用するCC又は/及びサブフレームに関する情報、短縮TTIを利用するチャネル又は/及び信号に関する情報、短縮TTIのTTI長に関する情報などを示す。ユーザ端末は、無線基地局からの設定情報に基づいて、短縮TTIを準静的(semi-static)に設定する。なお、短縮TTIと通常TTIとのモード切り替えは、RRCの再構成(RRC Reconfiguration)手順で行われてもよいし、Pセルでは、Intra-cellハンドオーバ(HO)、Sセルでは、CC(Sセル)のremoval/addition手順により行われてもよい。
【0063】
(3)MACシグナリングの場合、RRCシグナリングにより通知される設定情報に基づいて設定される短縮TTIが、MACシグナリングにより有効化又は無効化(activate又はde-activate)されてもよい。具体的には、ユーザ端末は、無線基地局からのMAC制御要素に基づいて、短縮TTIを有効化又は無効化する。なお、Sセルにおいて短縮TTIと通常TTIとのモードを切り替える場合、Sセルは、一旦de-activateされるものとしてもよいし、TA(Timing Advance)タイマが満了したものとみなされてもよい。これにより、モード切り替え時の通信停止期間を設けることができる。
【0064】
(4)PHYシグナリングの場合、RRCシグナリングにより通知される設定情報に基づいて設定される短縮TTIが、PHYシグナリングによりスケジューリングされてもよい。具体的には、ユーザ端末は、受信及び検出した下り制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel又はEPDCCH:Enhanced Physical Downlink Control Channel、以下、PDCCH/EPDCCHという)に基づいて、短縮TTIを検出する。
【0065】
例えば、(4−1)ユーザ端末は、短縮TTIで送受信されるPDCCH/EPDCCHが受信されるTTIを短縮TTIと認識してもよい。或いは、(4−2)ユーザ端末は、PDCCH/EPDCCH(により伝送される下り制御情報(DCI:Downlink Control Information))によりスケジューリングされるPDSCH又はPUSCHが送信/受信されるTTI(Scheduled TTI)を短縮TTIと認識してもよい。或いは、(4−3)PDCCH/EPDCCH(により伝送されるDCI)によりスケジューリングされるPDSCH又はPUSCHに対する送達確認情報(HARQ−ACK:Hybrid Automatic Repeat reQuest - ACKnowledgement)を送信又は受信するTTIを短縮TTIと認識してもよい。
【0066】
また、ユーザ端末は、ユーザ端末の状態(例えば、Idle状態又はConnected状態)に基づいて、短縮TTIを検出してもよい。例えば、ユーザ端末は、Idle状態である場合、全てのTTIを通常TTIとして検出してもよい。また、ユーザ端末は、Connected状態である場合、上述の通知例(1)−(4)の少なくとも一つに基づいて、短縮TTIを設定(及び/又は検出)してもよい。
【0067】
(無線通信システム)
以下、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、上記各態様に係る無線通信方法が適用される。なお、上記各態様に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
【0068】
図7は、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。なお、無線通信システム1は、SUPER 3G、LTE−A(LTE−Advanced)、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)などと呼ばれても良い。
【0069】
図7に示す無線通信システム1は、マクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12a〜12cとを備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。
【0070】
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、異なる周波数を用いるマクロセルC1とスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、6個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用することができる。また、ユーザ端末20と無線基地局11/無線基地局12間のUL送信及び/又はDL送信に短縮TTIを適用することができる。また、ユーザ端末は、少なくともTTI長が異なる2CCを利用して無線基地局と通信することができる。
【0071】
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
【0072】
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
【0073】
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
【0074】
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
【0075】
各ユーザ端末20は、LTE、LTE−Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでもよい。
【0076】
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクにOFDMA(直交周波数分割多元接続)が適用され、上りリンクにSC−FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)が適用される。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限られず、上りリンクでOFDMAが用いられてもよい。
【0077】
無線通信システム1では、下りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)、報知チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、下りL1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
【0078】
下りL1/L2制御チャネルは、下り制御チャネル(PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel))、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。PHICHにより、PUSCHに対するHARQの送達確認情報(ACK/NACK)が伝送される。EPDCCHは、PDSCH(下り共有データチャネル)と周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。
【0079】
無線通信システム1では、上りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報が伝送される。送達確認情報(ACK/NACK)や無線品質情報(CQI)などの少なくも一つを含む上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)は、PUSCH又はPUCCHにより、伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送される。
【0080】
<無線基地局>
図8は、本発明の一実施形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106とを備えている。なお、送受信部103は、送信部及び受信部で構成される。
【0081】
下りリンクにより無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
【0082】
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
【0083】
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。
【0084】
送受信部(送信部)103は、TTIが異なる複数のセルにおいてそれぞれ所定の情報を報知することができる。送受信部(送信部)103は、所定の情報として、マスタ情報ブロック及び/又はシステム情報ブロックを含むシステム情報、ページング情報等を送信することができる。なお、送受信部103は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
【0085】
一方、上り信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅された上り信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
【0086】
ベースバンド信号処理部104では、入力された上り信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
【0087】
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して隣接無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
【0088】
図9は、本実施形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、図9では、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図9に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部(スケジューラ)301と、送信信号生成部(生成部)302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、を備えている。
【0089】
制御部(スケジューラ)301は、第1のセルと、当該第1のセルにおけるTTIより短いTTIを利用する第2のセルを少なくとも含む複数のセルを利用した通信(信号の送信及び/又は受信等)を制御することができる。具体的に、制御部(スケジューラ)301は、PDSCHで送信される下りデータ信号、PDCCH及び/又はEPDCCHで伝送される下り制御信号のスケジューリング(例えば、リソース割り当て)を制御する。また、システム情報、同期信号、ページング情報、CRS(Cell-specific Reference Signal)、CSI−RS(Channel State Information Reference Signal)等のスケジューリングの制御も行う。また、上り参照信号、PUSCHで送信される上りデータ信号、PUCCH及び/又はPUSCHで送信される上り制御信号等のスケジューリングを制御する。なお、制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置とすることができる。
【0090】
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、DL信号(下りデータ信号、下り制御信号を含む)を生成して、マッピング部303に出力する。具体的には、送信信号生成部302は、ユーザデータを含む下りデータ信号(PDSCH)を生成して、マッピング部303に出力する。また、送信信号生成部302は、DCI(ULグラント)を含む下り制御信号(PDCCH/EPDCCH)を生成して、マッピング部303に出力する。また、送信信号生成部302は、CRS、CSI−RSなどの下り参照信号を生成して、マッピング部303に出力する。
【0091】
また、送信信号生成部302は、報知情報を生成してマッピング部303に出力する。報知情報の種別に応じて、各セルから送信する報知情報を制御する場合、送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて所定の報知情報を生成することができる。なお、送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置とすることができる。
【0092】
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成されたDL信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置とすることができる。
【0093】
受信信号処理部304は、ユーザ端末20から送信されるUL信号(HARQ−ACK、PUSCH等)に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。処理結果は、制御部301に出力される。
【0094】
受信信号処理部304は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置、並びに、測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
【0095】
<ユーザ端末>
図10は、本発明の一実施形態に係るに係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、MIMO伝送のための複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。なお、送受信部203は、送信部及び受信部から構成されてもよい。
【0096】
複数の送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、それぞれアンプ部202で増幅される。各送受信部203はアンプ部202で増幅された下り信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。
【0097】
送受信部(受信部)203は、TTIが異なる複数のセルからそれぞれ報知される情報を受信する。例えば、送受信部(受信部)203は、第1のセルと、当該第1のセルにおけるTTIより短いTTIを利用する第2のセルからそれぞれ報知される情報を受信することができる。また、送受信部(受信部)203は、複数のシステム情報ブロック(SIB)のうち一部のSIBを第1のセルから受信し、他のSIBを第2のセルから受信することができる。
【0098】
また、送受信部(受信部)203は、第1のセルから第1のセルに対応する報知情報を受信し、第2のセルから第1のセルに対応する報知情報と第2のセルに対応する報知情報を受信することができる。また、送受信部(受信部)203は、第1のセルと第2のセルにそれぞれ設定される共通サーチスペースを検出して報知情報を受信することができる。また、送受信部(受信部)203は、ユーザ端末がアイドル状態である場合、少なくとも第2のセルから報知される情報を受信することができる。なお、送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置とすることができる。
【0099】
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、下りリンクのデータのうち、報知情報もアプリケーション部205に転送される。
【0100】
一方、上りリンクのユーザデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)や、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて各送受信部203に転送される。送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
【0101】
図11は、本実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、図11においては、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図11に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、を備えている。
【0102】
制御部401は、第1のセルと、当該第1のセルにおけるTTIより短いTTIを利用する第2のセルを少なくとも含む複数のセルを利用した通信(信号の送信及び/又は受信等)を制御することができる。具体的には、制御部401は、無線基地局10から送信された下り制御信号(PDCCH/EPDCCHで送信された信号)及び下りデータ信号(PDSCHで送信された信号)を、受信信号処理部404から取得する。制御部401は、下り制御信号や、下りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、上り制御信号(例えば、送達確認信号(HARQ−ACK)など)や上りデータ信号の生成を制御する。具体的には、制御部401は、送信信号生成部402、マッピング部403及び受信信号処理部404の制御を行うことができる。
【0103】
制御部401は、第1のセルと、当該第1のセルにおけるTTIより短いTTIを利用する第2のセルからそれぞれ報知情報が送信される場合、第2のセルから報知される情報を受信する期間を第1のセルにおける検出期間より短い所定期間に制限することができる。なお、制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置とすることができる。
【0104】
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、UL信号を生成して、マッピング部403に出力する。例えば、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、送達確認信号(HARQ−ACK)やチャネル状態情報(CSI)等の上り制御信号を生成する。
【0105】
また、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて上りデータ信号を生成する。例えば、送信信号生成部402は、無線基地局10から通知される下り制御信号にULグラントが含まれている場合に、制御部401から上りデータ信号の生成を指示される。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置とすることができる。
【0106】
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成された上り信号(上り制御信号及び/又は上りデータ)を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置とすることができる。
【0107】
受信信号処理部404は、DL信号(例えば、無線基地局から送信された下り制御信号、PDSCHで送信された下りデータ信号等)に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。受信信号処理部404は、無線基地局10から受信した情報を、制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、報知情報、システム情報、RRCシグナリング、DCIなどを、制御部401に出力する。
【0108】
受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置、並びに、測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
【0109】
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した2つ以上の装置を有線又は無線で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0110】
例えば、無線基地局10やユーザ端末20の各機能の一部又は全ては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを用いて実現されても良い。また、無線基地局10やユーザ端末20は、プロセッサ(CPU:Central Processing Unit)と、ネットワーク接続用の通信インターフェースと、メモリと、プログラムを保持したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、を含むコンピュータ装置によって実現されてもよい。つまり、本発明の一実施形態に係る無線基地局、ユーザ端末などは、本発明に係る無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
【0111】
ここで、プロセッサやメモリなどは情報を通信するためのバスで接続される。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えば、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、CD−ROM(Compact Disc−ROM)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクなどの記憶媒体である。また、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。また、無線基地局10やユーザ端末20は、入力キーなどの入力装置や、ディスプレイなどの出力装置を含んでいてもよい。
【0112】
無線基地局10及びユーザ端末20の機能構成は、上述のハードウェアによって実現されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実現されてもよいし、両者の組み合わせによって実現されてもよい。プロセッサは、オペレーティングシステムを動作させてユーザ端末の全体を制御する。また、プロセッサは、記憶媒体からプログラム、ソフトウェアモジュールやデータをメモリに読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。
【0113】
ここで、当該プログラムは、上記の各実施形態で説明した各動作を、コンピュータに実行させるプログラムであれば良い。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリに格納され、プロセッサで動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
【0114】
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0115】
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC)は、キャリア周波数、セルなどと呼ばれてもよい。
【0116】
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
【0117】
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0118】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって)行われてもよい。
【0119】
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0120】
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0121】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0122】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0123】
本出願は、2015年8月21日出願の特願2015−164191に基づく。この内容は、全てここに含めておく。
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