【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成26年度、国立研究開発法人情報通信研究機構「ソーシャル・ビッグデータ利活用・基盤技術の研究開発課題B 新たなソーシャル・ビッグデータ利活用・基盤技術の研究開発 副題 ライフラインデータを活用した高齢者の在宅生活を支援するライフマネージメント基盤の研究」、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記センサ情報蓄積ステップにおいて蓄積された前記センサ情報間の相関係数に基づいて、設置された複数の前記センサノードを設置された部屋ごとにセンサノードグループとしてグルーピングするセンサノードグルーピングステップ
をさらに有し、
前記不要センサノード判別ステップは、
前記センサノードグルーピングステップにおいてグルーピングされた前記センサノードグループごとに、前記センサ情報蓄積ステップにおいて蓄積されている前記センサノードそれぞれにおける前記センサ情報間の相関係数と前記通信環境情報とを、不要センサノード判別ルールとしてあらかじめ定めた評価式を用いて評価した結果に基づいて、前記不要センサノードを判別する
ことを特徴とする請求項6に記載のセンサノード設置方法。
前記センサ情報蓄積ステップにおいて蓄積された前記センサ情報間の相関係数に基づいて設置された複数の前記センサノードを設置された部屋ごとにグルーピングした各前記センサノードそれぞれに関する前記センサ情報間の相関係数を、あらかじめ定めた再グルーピング閾値と比較した結果に基づいてセンサノードグループとして再度グルーピングするセンサノードグルーピングステップ
をさらに有し、
前記不要センサノード判別ステップは、
前記センサノードグルーピングステップにおいてグルーピングされた前記センサノードグループごとに、前記センサ情報蓄積ステップにおいて蓄積されている前記センサノードそれぞれにおける前記通信環境情報のうち、最良の通信環境となる前記センサノードを設置が必要なセンサノードとし、最良の通信環境になっていない残りの前記センサノードを前記不要センサノードとして判別する
ことを特徴とする請求項6に記載のセンサノード設置方法。
前記センサノードグルーピングステップにおいて部屋ごとにグルーピングされた前記センサノードと前記センサ情報蓄積ステップにおいて蓄積された前記センサ情報とに基づいて、部屋種別判別ルールとしてあらかじめ定めた評価式および該評価式に対応する部屋種別を用いて、前記センサノードそれぞれが設置された部屋種別を判別する部屋種別判別ステップ
をさらに有することを特徴とする請求項8または請求項9に記載のセンサノード設置方法。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明によるセンサノード設置システムおよびセンサノード設置方法の好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、これら各図面における参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではないことは言うまでもない。
【0021】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、見守り対象の住人が居住する住居内の適当と想定される複数の箇所に複数個設置されて、それぞれが計測したセンサ情報および通信環境情報を送信するセンサノードと、前記センサノードから送信された前記センサ情報および前記通信環境情報を受信し、受信したこれら前記センサ情報および前記通信環境情報を基にして、設置された複数個の前記センサノードの中から不要なセンサノードを判別する管理サーバと、該管理サーバから通知された不要なセンサノードを表示する不要センサノード表示装置と、を有している。而して、見守り対象の住民あるいは該住民の関係者等のセンサノードの設置者は、不要なセンサノードを容易に把握することができ、センサノード設置の負担を大幅に軽減することができる。
【0022】
<第1の実施形態>
次に、本発明の第1の実施形態に係るセンサノード設置システムおよびセンサノード設置方法について、
図1から
図9を参照しながら詳細に説明する。
【0023】
(第1の実施形態の構成例)
まず、本発明の第1の実施形態に係るセンサノード設置システムのシステム構成例について、
図1を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るセンサノード設置システムの全体構成の一例を示すシステム構成図である。
図1のセンサノード設置システム1は、見守りシステムを構成するセンサノード11を複数個適当に設置した後、各センサノード11において計測されるセンサ情報や通信環境情報に基づいて、各センサノード11の設置効果や相関等を判定して、不要なセンサノードを自動的に判別することを可能にすることにより、センサノード設置の負担を軽減することができる仕組みを備えている。
【0024】
図1に示すように、第1の実施形態に係るセンサノード設置システム1は、センサノード11と、管理サーバ12と、不要センサノード表示装置13と、を有して構成される。ここで、センサノード11は、設置時に、見守りシステムの見守り対象の環境条件に応じて、設置が適当と想定される複数の場所それぞれに設置されている。したがって、センサノード設置システム1は、複数個のセンサノード11を有している。
【0025】
センサノード11は、見守りシステムを構成するセンサと通信手段とを備えており、
図1に示すように、任意センサ111と、通信環境センサ112と、送信手段113と、を有している。
【0026】
ここで、任意センサ111は、見守りシステムに必要な情報すなわち見守り対象の住民を見守るために必要な情報を、一種類以上を計測して、計測した結果をセンサ情報として送信手段113へ通知するセンサであり、例えば、一般的な人感センサや照度センサ、温度センサなどを用いて構成される。以下の説明においては、任意センサ111として、見守り対象の人の存在を感知するための人感センサを用いて計測した結果をセンサ情報として送信手段113へ通知する場合について説明するが、他のセンサを用いても差し支えないし、複数種類のセンサを組み合わせて用いても良い。
【0027】
通信環境センサ112は、センサノード11と管理サーバ12との間の通信環境の状態を計測する手段であり、例えば、センサノード11側の送信手段113と管理サーバ12側の受信手段121との間の通信における電波強度や、センサノード11側の送信手段113における送信失敗回数等を計測して、計測した結果を通信環境情報として送信手段113へ通知する。
【0028】
送信手段113は、任意センサ111から受け取ったセンサ情報と、通信環境センサ112から受け取った通信環境情報と、を管理サーバ12側の受信手段121へ送信する手段であり、無線LAN(Local Area Network)やLTE(Long Term Evolution)のような無線通信や、有線LANのような有線通信などのいずれかの通信媒体を用いて、通信を行う。
【0029】
また、管理サーバ12は、
図1に示すように、受信手段121と、センサ情報蓄積部122と、センサノードグルーピング手段123と、グルーピング情報記憶部124と、不要センサノード判別手段125と、不要センサノード判別ルール記憶部126と、を少なくとも備えている。
【0030】
ここで、受信手段121は、各センサノード11側の送信手段113から送信されてくるセンサ情報や通信環境情報を受信して、センサ情報蓄積部122に記憶させる手段であり、センサノード11側の送信手段113と同様、無線LANやLTEのような無線通信や、有線LANのような有線通信などのいずれかの通信媒体を用いて、通信を行う。
【0031】
センサ情報蓄積部122は、受信手段121において受信した各センサノード11のセンサ情報や通信環境情報を蓄積する記憶媒体であり、ハードディスクなどによって構成される。ここで、センサ情報蓄積部122は、
図2に示すような形式でセンサ情報や通信環境情報を蓄積する。
【0032】
図2は、
図1に示す管理サーバ12内のセンサ情報蓄積部122に蓄積されるセンサ情報および通信環境情報の一例を示す説明図であり、時系列的に順次蓄積された情報の一例を示している。
図2に示すように、センサ情報蓄積部122は、センサ情報や通信環境情報を送信した各センサノード11を識別するセンサノードID T101、任意センサ111(人感センサなど)によるセンサ情報および通信環境センサ112(電波強度センサなど)による通信環境情報の種別を示す種別T102、センサ情報および通信環境情報の計測結果を示す計測値T103、センサ情報および通信環境情報を計測した日時を示す計測日時T104、を少なくとも含む情報から構成される。
【0033】
図2に示すセンサ情報蓄積部122の蓄積例においては、センサノードID T101に示すように、センサノードA、センサノードB、センサノードC、センサノードD、の4個のセンサノード11それぞれから送信されてきたセンサ情報や通信環境情報を蓄積している。また、各センサノード11において計測したセンサ情報については、種別T102に示すように、人感センサを用いた計測結果であり、各センサノード11において計測した通信環境情報については、電波強度の計測結果である場合を示している。なお、
図2には、種別T102に示すように、さらに、各センサノード11において温度センサを用いて計測した温度情報についても、各センサノード11から送信して、センサ情報蓄積部122に蓄積している例も参考のため示している。
【0034】
また、例えば、
図2の蓄積データの第1行目(No.1)から第3行目(No.3)に示すように、センサノードAにおいて、計測日時T104に示すように、計測日時が2017/2/1 17:01に計測した計測値については、計測値T103に示すように、人感センサの計測値は、感知していないことを示す‘0’であり、温度センサの計測値は、設置された部屋の温度が‘20度’であり、電波強度の計測値は、‘−30dBm’と良好な通信環境にあることを示している。
【0035】
次に、
図1の管理サーバ12の各構成要素の説明に戻って、センサノードグルーピング手段123は、設置した各センサノード11をセンサノードグループとして部屋ごとにグルーピング(グルー分け)する手段であり、センサ情報蓄積部122から取得した各センサノード11のセンサ情報間の相関係数に基づいて、同じ部屋に設置されたセンサノード11か否かを判別して、同じ設置部屋と判別されたセンサノード11をセンサノードグループとしてグルーピングして、グルーピングした結果を、グルーピング情報として、グルーピング情報記憶部124に記憶させる。
【0036】
グルーピング情報記憶部124は、センサノードグルーピング手段123によって部屋ごとにグループ分けされたセンサノード11に関するグルーピング情報を記憶する記憶媒体であり、ハードディスクなどによって構成される。ここで、グルーピング情報記憶部124は、
図3に示すような形式でグルーピング情報を記憶する。
【0037】
図3は、
図1に示す管理サーバ12内のグルーピング情報記憶部124に記憶されるグルーピング情報の一例を示す説明図であり、設置された各センサノード11を部屋ごとにグループ分けした結果を示すグルーピング情報の一例を示している。
図3に示すように、グルーピング情報記憶部124は、各センサノード11を識別するセンサノードID T201と、センサノード11が設置されている部屋を識別する設置部屋ID T202と、を少なくとも含む情報から構成される。
【0038】
図3に示すグルーピング情報記憶部124の一例においては、センサノードID T201に示すように、センサノードA、センサノードB、センサノードC、センサノードD、の4個のセンサノード11が設置されており、各センサノード11のうち、センサノードA、センサノードB、センサノードDの3個は、設置部屋ID T202に示すように、同じ部屋Aに設置されている場合を示している。
【0039】
図1の管理サーバ12の各構成要素の説明に戻って、不要センサノード判別手段125は、センサ情報蓄積部122から取得したセンサ情報および通信環境情報と、グルーピング情報記憶部124から取得したグルーピング情報と、不要センサノード判別ルール記憶部126から取得した不要センサノード判別ルールと、に基づいて、複数個設置されたセンサノード11それぞれが計測したセンサ情報(人感センサ情報)と通信環境情報(電波強度情報)とを重み付けした形で総合的に評価して、不要なセンサノードを判別して、判別した不要センサノードを示す情報を不要センサノード表示装置13に通知する。
【0040】
つまり、不要センサノード判別手段125は、設置された各センサノード11に関し、あるいは、設置部屋ごとにグルーピングした各センサノード11に関し、センサノード11それぞれのセンサ情報間の相関係数と通信環境情報の一つである電波強度とを、不要センサノード判別ルールとしてあらかじめ定めた評価式を用いて評価した結果に基づいて、不要センサノードか否かを判別して、判別した不要センサノードを示す情報を不要センサノード表示装置13に通知する。
【0041】
不要センサノード判別ルール記憶部126は、設置された各センサノード11が不要センサノードであるか否かを判別するための不要センサノード判別ルールをあらかじめ定めて記憶している記憶媒体であり、ハードディスクなどによって構成される。ここで、不要センサノード判別ルール記憶部126は、
図4に示すような形式で不要センサノード判別ルールを記憶する。
【0042】
図4は、
図1に示す管理サーバ12内の不要センサノード判別ルール記憶部126に記憶される不要センサノード判別ルールの一例を示す説明図である。
図4に示すように、不要センサノード判別ルール記憶部126は、不要なセンサノード11を判別するための評価式を示す評価式T301と、評価式T301に設定した各評価式に関して総合的に評価するための重み付けを行う重みT302と、を少なくとも含む情報から構成される。
【0043】
図4に示す不要センサノード判別ルールの一例においては、評価式T301に示すように、不要なセンサノード11を判別するための評価式として、2つの評価式を用いている例を示している。すなわち、第1の評価式として、同部屋のいずれかのセンサノード11との間の任意センサ111(人感センサ)の計測値に関する相関係数が‘0.8’よりも大きい場合には、双方のセンサノード11間の相関が強いことを示す‘1’に設定し、同部屋のいずれかのセンサノード11との間の相関係数が‘0.8’以下であった場合には、双方のセンサノード11間の相関が弱いことを示す‘0’に設定する場合を示している。
【0044】
また、第2の評価式としては、同部屋のいずれかのセンサノード11の通信環境情報の一例である電波強度の平均すなわち平均電波強度が、‘−80dBm’よりも低い場合には、通信不能な環境にあることを示す‘1’に設定し、‘−80dBm’以上の場合には、通信が可能な環境にあることを示す‘0’に設定する場合を示している。
【0045】
そして、重みT302に示すように、前記第1の評価式と前記第2の評価式とのそれぞれには、‘0.5’ずつの重み付けを行って、不要なセンサノードであるか否かを総合的に判定することを示している。つまり、各センサノード11のセンサ情報の相関係数と通信環境情報とに等分の重み付けをして総合的に判断する例を示している。したがって、センサ情報を適切に計測することができたとしても、電波強度が低く通信することができない場合、あるいは、逆の場合には、センサノード11の設置場所としては不適切であり、不要なセンサノード11であるものと判定する。
【0046】
次に、
図1の管理サーバ12の各構成要素の説明に戻って、不要センサノード表示装置13は、管理サーバ12の不要センサノード判別手段125から通知された不要センサノードを表示する装置であって、例えば、液晶ディスプレイなどを用いて構成される。
【0047】
以上に述べたように、
図1に示すセンサノード設置システム1は、計測したセンサ情報および通信環境情報を管理サーバ12へ送信する複数のセンサノード11と、受信したセンサ情報および通信環境情報を基に設置された複数のセンサノード11の中から不要なセンサノード11を判別し、不要センサノード表示装置13へ通知する管理サーバ12と、管理サーバ12から通知された不要センサノードを表示する不要センサノード表示装置13と、を少なくとも備えて構成される。
【0048】
また、管理サーバ12は、受信手段121とセンサ情報蓄積部122とセンサノードグルーピング手段123とグルーピング情報記憶部124と不要センサノード判別手段125と不要センサノード判別ルール記憶部126とを少なくとも備えて構成される。
【0049】
ここで、受信手段121は、複数のセンサノード11それぞれからのセンサ情報および通信環境情報を受信して、センサ情報蓄積部122に蓄積させる。センサ情報蓄積部122は、受信手段121が受信したセンサ情報および通信環境情報を蓄積する。センサノードグルーピング手段123は、センサ情報蓄積部122から取得したセンサ情報を基にして、複数のセンサノード11を、設置された部屋ごとにグルーピングし、グルーピング情報としてグルーピング情報記憶部124に記録させる。グルーピング情報記憶部124は、センサノードグルーピング手段123が実施したセンサノード11のグルーピング結果をグルーピング情報として記憶する。
【0050】
不要センサノード判別手段125は、センサ情報蓄積部122から取得したセンサ情報および通信環境情報と、グルーピング情報記憶部124から取得したグルーピング情報と、不要センサノード判別ルール記憶部126から取得した不要センサノード判別ルールとを基にして、センサ情報の計測状況と通信環境情報とを重み付けして総合的に評価して、設置されたセンサノード11の中から、不要なセンサノードを判別し、判別した不要センサノードに関する情報を不要センサノード表示装置13へ通知する。
【0051】
なお、場合によっては、不要センサノード判別手段125は、グルーピング情報を除いて、センサ情報および通信環境情報と不要センサノード判別ルールとを基にして、不要センサノードを判別するように構成しても良い。また、不要センサノード判別ルール記憶部126は、センサノード11の中からセンサ情報の計測状況と通信環境情報とを総合的に判断し、センサノード11の要・不要を判断するための不要センサノード判別ルールを記憶する。
【0052】
また、センサノード11は、見守りシステムに必要な一種類以上のセンサ情報を計測する任意センサ111と、センサノード11と管理サーバ12との間の通信環境を計測する通信環境センサ112と、任意センサ111と通信環境センサ112とのそれぞれが計測したセンサ情報と通信環境情報とを管理サーバ12に送信する送信手段113と、を備えて構成される。また、不要センサノード表示装置13は、管理サーバ12から送信された不要センサノードの判別結果を表示する。
【0053】
(第1の実施形態の動作例の説明)
次に、本発明の第1の実施形態として
図1に示したセンサノード設置システム1の動作について、
図5から
図9を参照して説明する。
【0054】
((センサノード設置システム1のメインの動作例))
まず、センサノード設置システム1のメインの動作例について、
図5のフロー図を参照して説明する。
図5は、
図1に示すセンサノード設置システム1の動作の一例を示すフロー図である。
図5のフローチャートにおいて、まず、見守り対象の住人が居住している住居の各部屋においてセンサノード11の設置が適当であると想定される場所に、センサノード11をそれぞれ設置し、複数個のセンサノード11を設置する(ステップS1)。ここで、一般的に、複数のセンサノード11を設置することにより、設置したセンサノード11の少なくとも一部は、見守り対象の住民を見守るための適切な位置に設置されていることを期待することができるので、各センサノード11を設置する際に、各センサノード11の指向性や無線特性といった要素を特に考慮する必要はない。
【0055】
したがって、センサノード11を設置する設置者としては、特に専門知識を有している必要はなく、見守りシステムの管理者である場合もあるし、見守り対象の住人やその同居人が設置する場合もあるし、当該住人の見守り結果を得ようとしている親族や該親族の代理人が設置する場合であっても差し支えない。なお、各部屋に設置するセンサノード11として、以下の説明においては、
図3に示したように、見守り対象の住民が居住する住居に、例えば、「センサノードA」「センサノードB」「センサノードC」「センサノードD」の4個のセンサノード11を設置しているものと仮定する。
【0056】
ステップS1のセンサノード設置ステップにおいて複数個のセンサノード11を設置した後、あらかじめ定めた一定期間の間、設置された各センサノード11から管理サーバ12に送信されてくるセンサ情報および通信環境情報を、受信手段121にて受信して、センサ情報蓄積部122に時系列的に順次蓄積する(ステップS2)。ここで、見守り対象の住人の生活状況を十分に把握して、設置したセンサノード11の必要または不要を評価することができるように、前記一定期間として例えば一週間程度の期間、センサ情報蓄積部122にセンサ情報および通信環境情報を蓄積してから、ステップS3へ進む。なお、ステップ3へ進むタイミングについては、前記一定期間の経過後ではなく、管理者等が任意に指示したタイミング等であっても良い。
【0057】
ここでは、「センサノードA」「センサノードB」「センサノードC」「センサノードD」の4個の各センサノード11が、
図2に示したようなセンサ情報(人感センサ情報)、温度情報および通信環境情報(電波強度情報)を順次送信して、管理サーバ12のセンサ情報蓄積部122に時系列的に蓄積されているものとする。
【0058】
次に、ステップS2のセンサ情報蓄積ステップにおいて、
図2に示したようにセンサ情報蓄積部122に蓄積したセンサ情報(人感センサ情報)を基にして、センサノードグルーピング手段123は、各部屋に設置されたセンサノード11を、設置された部屋ごとにグループ分けして、グルーピングした結果を、グルーピング情報として、
図3に示したようなグルーピング情報記憶部124に格納する(ステップS3)。なお、設置された各センサノード11を部屋ごとにグルーピングを行うステップS3のセンサノードグルーピングステップの詳細な動作については後述する。
【0059】
しかる後、ステップS2のセンサ情報蓄積ステップにおいて蓄積したセンサ情報(人感センサ情報)および通信環境情報(電波強度情報)と、ステップS3のセンサノードグルーピングステップにおいてグループ分けしたグルーピング情報と、を基にして、センサ情報(人感情報)の計測状況と通信環境情報(電波強度情報)の計測状況とを重み付けして総合的に評価することによって、ステップS1のセンサノード設置ステップにおいて各部屋ごとに設置された複数のセンサノード11の中から、不要なセンサノード11を判別する(ステップS4)。なお、不要なセンサノード11を判別するステップS4の不要センサノード判別ステップの詳細な動作については後述する。
【0060】
ここでは、不要センサノード判別手段125は、「センサノードA」「センサノードB」「センサノードC」「センサノードD」の4個のセンサノード11のうち、不要センサノード11を例えば「センサノードB」と判別して、不要センサノード表示装置13に通知するものとする。
【0061】
ステップS4の不要センサノード判別ステップにおいて不要センサノード11として判別された例えば「センサノードB」の情報を不要センサノード表示装置13が受信すると、不要センサノード表示装置13は、受信した不要センサノード11例えば「センサノードB」の情報をディスプレイに画面表示する(ステップS5)。
【0062】
ステップS5の不要センサノード表示ステップにおいて不要センサノード表示装置13のディスプレイに画面表示された不要センサノード11例えば「センサノードB」を確認すると、見守り対象の住民が居住する住居内に複数個のセンサノード11を設置した設置者は、該当する不要センサノード11例えば「センサノードB」を撤去する。なお、不要センサノードの撤去を行う該設置者としては、前述したように、見守りシステムの管理者である場合もあるし、見守り対象の住人やその同居人の場合もあるし、当該住人の見守り結果を得ようとしている親族や該親族の代理人の場合であっても差し支えない。
【0063】
((センサノードグルーピング手段123の詳細な動作例))
次に、
図5のフロー図のステップS3におけるセンサノードグルーピングステップの詳細な動作、すなわち、設置された各センサノード11を部屋ごとにグループ分けを行うセンサノードグルーピング手段123の詳細な動作について、
図6のフロー図を参照して説明する。
図6は、
図1に示す管理サーバ12内のセンサノードグルーピング手段123の詳細な動作の一例を示すフロー図である。
【0064】
図6のフロー図において、センサノードグルーピング手段123は、まず、
図2に示したセンサ情報蓄積部122のセンサノードID T101を検索して、設置されているセンサノード11それぞれを特定するセンサノードIDを、センサノードID一覧として、同一のセンサノードIDが重複しないようにして取得する(ステップS301)。ここでは、例えば、
図2に示したようなセンサノードIDごとのセンサ情報(人感センサ情報)、温度情報および通信環境情報(電波強度情報)がセンサ情報蓄積部122に蓄積されているものとすると、異なるセンサノードIDとして、「センサノードA」「センサノードB」「センサノードC」「センサノードD」の4個のセンサノードIDをセンサノードID一覧として取得する。
【0065】
次に、センサノードグルーピング手段123は、ステップS301のセンサノードID一覧取得ステップにおいて取得したセンサノードID一覧に基づいて、2個ずつのセンサノード11の組み合わせの全てを、センサノード組み合わせ一覧として取得する(ステップS302)。
【0066】
ここでは、「センサノードA」「センサノードB」「センサノードC」「センサノードD」の4個のセンサノード11に関する2個ずつの組み合わせ、すなわち、「センサノードAとセンサノードB」、「センサノードAとセンサノードC」、「センサノードAとセンサノードD」、「センサノードBとセンサノードC」、「センサノードBとセンサノードD」、「センサノードCとセンサノードD」の6種類の組み合わせが、センサノード組み合わせ一覧として取得される。
【0067】
次いで、センサノードグルーピング手段123は、ステップS302のセンサノード組み合わせ一覧取得ステップにおいて取得したセンサノード組み合わせ一覧が示す全ての組み合わせについてそれぞれの組み合わせごとにステップS304とステップS305との処理を実行する(ステップS303)。ここで、ステップS303のセンサノード組み合わせごと処理ステップは、例えば、6種類のセンサノード組み合わせに関して、「センサノードAとセンサノードB」、「センサノードAとセンサノードC」、「センサノードAとセンサノードD」、「センサノードBとセンサノードC」、「センサノードBとセンサノードD」、「センサノードCとセンサノードD」の順番に、ステップS304とステップS305との処理を実行する。
【0068】
センサノードグルーピング手段123は、ステップS303のセンサノード組み合わせごと処理ステップにおいて順番に取り出したセンサノード組み合わせにおける2個のセンサノード11それぞれの任意センサ111(人感センサ)の計測値を、
図2に示したようなセンサ情報蓄積部122の計測値T103から取得する(ステップS304)。
【0069】
ここで、例えば、最初のセンサノード組み合わせである「センサノードAとセンサノードB」の組み合わせに関する、ステップS304のセンサノード組み合わせ人感計測値取得ステップの処理の場合であって、
図2に示すセンサ情報蓄積部122のセンサ情報が蓄積されている場合には、「センサノードA」の任意センサ111(人感センサ)の計測値として、
図2の第1行目(No.1)の「センサノードA,人感,0,2017/2/1 17:01」、第13行目(No.13)の「センサノードA,人感,1,2017/2/1 17:02」と、「センサノードB」の任意センサ111(人感センサ)の計測値として、第4行目(No.4)の「センサノードB,人感,0,2017/2/1 17:01」、第16行目(No.16)の「センサノードB,人感,1,2017/2/1 17:02」と、を取得する。
【0070】
しかる後、センサノードグルーピング手段123は、ステップS304のセンサノード組み合わせ人感計測値取得ステップにおいて取得した2個のセンサノード11それぞれの任意センサ111(人感センサ)の計測値を基にして、組み合わせたセンサノード11間の相関係数を計算する(ステップS305)。ステップS305の人感計測値相関係数計算ステップにおいて計算する相関係数は、例えば、ピアソンの積率相関係数などを用いて求めれば良い。
【0071】
ここで、例えば、最初のセンサノード組み合わせである「センサノードAとセンサノードB」の組み合わせにおける各任意センサ111(人感センサ)の計測値として、前述のステップS304のセンサノード組み合わせ人感計測値取得ステップにおいて示したような計測値であった場合には、相関係数として、‘1’が計算される。
【0072】
以上のようなステップS304とステップS305との処理を、全てのセンサノードの組み合わせに対して、例えば、「センサノードAとセンサノードB」、「センサノードAとセンサノードC」、「センサノードAとセンサノードD」、「センサノードBとセンサノードC」、「センサノードBとセンサノードD」、「センサノードCとセンサノードD」の6種類の組み合わせに対して実施すると、それぞれの組み合わせについて
図7に示すような相関係数が得られる。
【0073】
図7は、
図1に示す管理サーバ12内のセンサノードグルーピング手段123において、2個ずつのセンサノード11の組み合わせにおける任意センサ111(人感センサ)の計測値に関する相関関数を計算した結果の一例を示す説明図であり、
図2に示したような任意センサ111(人感センサ)の計測値が、センサ情報蓄積部122に蓄積されていた場合における各相関係数の計算結果を例示している。
【0074】
つまり、
図7の説明図に示すように、
図2に示したような各センサノード11の任意センサ111(人感センサ)の計測値が取得されていた場合には、「センサノードAとセンサノードB」、「センサノードAとセンサノードC」、「センサノードAとセンサノードD」、「センサノードBとセンサノードC」、「センサノードBとセンサノードD」、「センサノードCとセンサノードD」の6種類の組み合わせのそれぞれにおける相関係数として、‘1’、‘−1’、‘1’、‘−1’、‘1’、‘−1’が得られる。
【0075】
ステップS304とステップS305との処理を2個ずつの全てのセンサノード11の組み合わせについて終了して、
図7に例示したような相関係数が得られると、センサノードグルーピング手段123は、2個ずつの組み合わせのセンサノード11間の相関係数が、あらかじめ定めた一定値以上の場合には、該当する2個のセンサノード11は同じ部屋に設置されているものと判断して、グルーピングを行う(ステップS306)。ステップS306のセンサノードグルーピングステップにおいてグルーピングを行った結果は、グルーピング情報として、グルーピング情報記憶部124に記憶される。
【0076】
ここで、前記一定値として、例えば‘0.8’を用い、2個ずつの組み合わせのセンサノード11間の相関係数が‘0.8’以上になっている場合には、該当する2個のセンサノード11は、同じグループに属する(すなわち同じ部屋に設置されている)ものとしてグルーピングを行う。
【0077】
その結果、例えば、「センサノードAとセンサノードB」、「センサノードAとセンサノードC」、「センサノードAとセンサノードD」、「センサノードBとセンサノードC」、「センサノードBとセンサノードD」、「センサノードCとセンサノードD」の6種類の組み合わせに関し、
図7に示したような相関係数が得られた場合には、互いの相関係数が‘0.8’以上の‘1’になっている「センサノードA」と「センサノードB」と「センサノードD」とは同じグループに属する(すなわち同じ部屋に設置されている)ものと判断してグループ化を行う。一方、いずれのセンサノード11との組み合わせにおいても相関係数が‘0.8’に達していない「センサノードC」は、「センサノードA」「センサノードB」「センサノードD」とは異なるグループに属する(すなわち別の部屋に設置されている)ものと判断してグループ分けを行う。
【0078】
グルーピングを行った結果のグルーピング情報は、
図3に示したように、グルーピング情報記憶部124に記憶される。なお、
図3に示した設置部屋ID T202は、前述したように、センサノード11が設置されている部屋をユニークに識別する識別子であり、グループごとにユニークな値になるように自動採番される。
図3に示す例の場合は、設置部屋ID T202として、同じグループの「センサノードA」と「センサノードB」と「センサノードD」とには‘部屋A’が、異なるグループの「センサノードC」には‘部屋B’が自動採番されている。
【0079】
((不要センサノード判別手段125の詳細な動作例))
次に、
図5のフロー図のステップS4における不要センサノード判別ステップの詳細な動作、すなわち、設置された各センサノード11のうち、不要なセンサノード11を判別する不要センサノード判別手段125の詳細な動作について、
図8のフロー図を参照して説明する。
図8は、
図1に示す管理サーバ12内の不要センサノード判別手段125の詳細な動作の一例を示すフロー図である。
【0080】
図8のフロー図において、不要センサノード判別手段125は、まず、グルーピング情報記憶部124に記憶されているグルーピング情報の設置部屋ID一覧を取得する(ステップS401)。ここで、グルーピング情報記憶部124には、例えば、
図3に記載のグルーピング情報が記憶されているものとし、設置部屋IDの一覧として、「部屋A」と「部屋B」とを取得する。
【0081】
次いで、不要センサノード判別手段125は、ステップS401の設置部屋ID一覧取得ステップにおいて取得した設置部屋IDごとに、以降のステップS403からステップS410までの処理を実行する(ステップS402)。ここでは、ステップS402の設置部屋IDごと処理ステップは、「部屋A」、「部屋B」の順番にステップS403からステップS410までの処理を実行するものとする。
【0082】
不要センサノード判別手段125は、
図3に示すようなグルーピング情報記憶部124にアクセスして、まず、最初の設置部屋IDに対応するセンサノードID一覧を取得する(ステップS403)。ここでは、グルーピング情報記憶部124には
図3のグルーピング情報が記憶されているものとし、ステップS403のセンサノードID一覧取得ステップにおいては、
図3のグルーピング情報記憶部124のセンサノードID T201から、最初の設置部屋IDの「部屋A」に対応する「センサノードA」「センサノードB」「センサノードD」の3個のセンサノードIDを取得する。
【0083】
次いで、不要センサノード判別手段125は、ステップS403のセンサノードID一覧取得ステップにおいて取得したセンサノードIDごとに、以降のステップS405からステップS408までの処理を実行する(ステップS404)。ここで、例えば、最初の設置部屋IDの「部屋A」の場合には、ステップS404のセンサノードIDごと処理ステップは、「部屋A」に対応する「センサノードA」「センサノードB」「センサノードD」ごとに、ステップS405からステップS408までの処理を順番に実行する。
【0084】
不要センサノード判別手段125は、まず、不要センサノード判別ルール記憶部126から不要センサノード判別ルール一覧を取得する(ステップS405)。ここで、不要センサノード判別ルール記憶部126には、
図4に示すような2つの不要センサノード判別ルールが記憶されているものとし、第1番目の不要センサノード判別ルールの「if 同部屋のいずれかのセンサノードとの人感の相関係数 > 0.8 then 1 else 0,重み0.5」と、第2番目の不要センサノード判別ルールの「if 平均電波強度 < −80dBm then 1 else 0,重み0.5」と、を取得する。
【0085】
不要センサノード判別手段125は、次に、ステップS405の不要センサノード判別ルール一覧取得ステップにおいて取得した不要センサノード判別ルールごとに次のステップS407の処理を実行する(ステップS406)。ここで、
図4に示すような2つの不要センサノード判別ルールが記憶されている場合には、ステップS406の不要センサノード判別ルールごと処理ステップは、第1番目の不要センサノード判別ルールの「if 同部屋のいずれかのセンサノードとの人感の相関係数 > 0.8 then 1 else 0,重み0.5」と、第2番目の不要センサノード判別ルールの「if 平均電波強度 < −80dBm then 1 else 0,重み0.5」とを順番に用いて、次のステップS407の処理を実行する。
【0086】
不要センサノード判別手段125は、次いで、ステップS404のセンサノードIDごと処理ステップにおいて順番に指定されたセンサノードIDに対して、ステップS406の不要センサノード判別ルールごと処理ステップにおいて指定された不要センサノード判別ルールに基づいて、評価を行う(ステップS407)。
【0087】
ここで、ステップS407の不要センサノード判別評価ステップにおいては、例えば、ステップS402の設置部屋IDごと処理ステップにおいて最初に指定された「部屋A」に関して、ステップS404のセンサノードIDごと処理ステップにおいて最初に指定された「センサノードA」に対して、まず、同部屋に設置した2個ずつのセンサノード組み合わせごとの相関係数を用いて、第1番目の不要センサノード判別ルールの「if 同部屋のいずれかのセンサノードとの人感の相関係数 > 0.8 then 1 else 0,重み0.5」に基づいた評価を行う。
【0088】
ここで、センサ情報蓄積部122には、
図2に示すようなセンサ情報(人感センサ情報)、通信環境情報(電波強度情報)が蓄積されていて、2個ずつのセンサノード組み合わせごとの相関係数として
図7に示すような相関係数が得られているものと仮定すると、「センサノードA」の場合は、同じ部屋「部屋A」に設置された「センサノードB」との組み合わせ、「センサノードD」との組み合わせ、のいずれにおいても、
図7の第1行目、第3行目に示すように、相関係数が‘1’であり、第1番目の不要センサノード判別ルールの条件である‘0.8’よりも大きい値になっているので、‘1’と評価され、さらに、重み‘0.5’により重み付けされて、評価結果は‘0.5’と評価される。
【0089】
しかる後、ステップS407の不要センサノード判別評価ステップにおいては、さらに、ステップS402の設置部屋IDごと処理ステップにおいて最初に指定された「部屋A」に関し、ステップS404のセンサノードIDごと処理において最初に指定された「センサノードA」に対して、センサ情報蓄積部122に蓄積されている通信環境センサ112の通信環境情報(電波強度情報)の計測値T103を用いて、第2番目の不要センサノード判別ルールの「if 平均電波強度 < −80dBm then 1 else 0,重み0.5」に基づいた評価を行う。
【0090】
ここで、センサ情報蓄積部122に、
図2に示すようなセンサ情報、通信環境情報が蓄積されているものと仮定すると、「センサノードA」の場合は、
図2の第3行目(No.3)、第15行目(No.15)の電波強度それぞれの計測値T103に関する平均電波強度は、‘−30dBm’であり、第2番目の不要センサノード判別ルールの条件である‘−80dBm’以上に大きい値にはなっていないので、‘0’と評価され、重み‘0.5’による重み付け後の評価結果として‘0’と評価される。
【0091】
したがって、ステップS407の不要センサノード判別評価ステップにおける不要センサノード判別ルールに基づく評価結果として、すなわち、不要センサノード判別手段125における不要センサノード判別ルールに基づく評価結果として、例えば、ステップS404のセンサノードIDごと処理において最初に指定された「部屋A」における「センサノードA」に関しては、
図9に示すような評価結果が得られる。
【0092】
図9は、
図1に示す管理サーバ12内の不要センサノード判別手段125においてセンサノード11に対する不要センサノード判別ルールに基づく評価結果の一例を示す説明図であり、
図2に示したセンサ情報蓄積部122のセンサ情報(人感センサ情報)および通信環境情報(電波強度情報)に基づいて、ステップS404のセンサノードIDごと処理において最初に指定された「部屋A」における「センサノードA」に対する評価結果を示している。
【0093】
つまり、
図9の評価結果T303に示すように、第1番目の不要センサノード判別ルールの「if 同部屋のいずれかのセンサノードとの人感の相関係数 > 0.8 then 1 else 0,重み0.5」に関する評価結果は、前述したように、‘0.5’であり、第2番目の不要センサノード判別ルールの「if 平均電波強度 < −80dBm then 1 else 0,重み0.5」に関する評価結果は、前述したように、‘0’である。
【0094】
しかる後、不要センサノード判別手段125は、ステップS407の不要センサノード判別評価ステップにおいて評価した不要センサノード判別ルールに基づく評価結果の合計が、あらかじめ定めた評価閾値未満になっているか否かに基づいて、センサノード11の要・不要の判別を行う(ステップS408)。すなわち、評価結果の合計値が前記評価閾値未満であれば、必要なセンサノード11であると判定し、一方、前記評価閾値以上であれば、不要なセンサノード11であると判別する。
【0095】
例えば、前記評価閾値を‘0.8’とあらかじめ定めていた場合であって、「部屋A」に設置した「センサノードA」の評価結果として
図9の評価結果T303に示すような評価結果が得られている場合には、「センサノードA」の評価結果の合計値が‘0.5’(=0.5+0)となるので、前記評価閾値の‘0.8’未満の値であり、「センサノードA」は必要なセンサノード11と判別される。
【0096】
以上の動作により、ステップS402の設置部屋IDごと処理ステップにおいて最初に指定された「部屋A」に関して、ステップS404のセンサノードIDごと処理において最初に指定された「センサノードA」、すなわち、最初の不要センサノード判別処理である「部屋A」に設置した「センサノードA」に関する評価を終了する。しかる後、不要センサノード判別手段125は、ステップS404のセンサノードIDごと処理において、次のセンサノード11を選択して、ステップS405からステップS408までの処理を実行するという動作を、ステップS402の設置部屋IDごと処理ステップにおいて最初に指定された「部屋A」に関する全てのセンサノード11の評価が終了するまで繰り返す。
【0097】
その結果として、例えば、
図2に示すようなセンサ情報(人感センサ情報)および通信環境情報(電波強度情報)が、センサ情報蓄積部122に蓄積されていて、2個ずつのセンサノード組み合わせごとの相関係数として
図7に示すような相関係数が得られている場合には、次のような評価結果が得られる。
【0098】
すなわち、「センサノードB」は、第1番目の不要センサノード判別ルールの「if 同部屋のいずれかのセンサノードとの人感の相関係数 > 0.8 then 1 else 0,重み0.5」に関する評価結果が‘0.5’であり、第2番目の不要センサノード判別ルールの「if 平均電波強度 < −80dBm then 1 else 0,重み0.5」に関する評価結果も‘0.5’であり、「センサノードB」の評価結果の合計値が‘1.0’(=0.5+0.5)となるので、前記評価閾値の‘0.8’以上の値であり、「センサノードB」は不要なセンサノード11と判別される。
【0099】
また、「センサノードD」は、第1番目の不要センサノード判別ルールの「if 同部屋のいずれかのセンサノードとの人感の相関係数 > 0.8 then 1 else 0,重み0.5」に関する評価結果が‘0.5’であり、第2番目の不要センサノード判別ルールの「if 平均電波強度 < −80dBm then 1 else 0,重み0.5」に関する評価結果は‘0’であり、「センサノードD」の評価結果の合計値が‘0.5’(=0.5+0)となるので、前記評価閾値の‘0.8’未満の値であり、「センサノードD」は必要なセンサノード11と判別される。
【0100】
次いで、不要センサノード判別手段125は、同じ設置部屋ID例えば最初の「部屋A」を示す設置部屋IDに関する全てのセンサノード11の評価が終了すると、ステップS408のセンサノード要・不要判別ステップにおいて、同じ設置部屋ID例えば最初の「部屋A」を示す設置部屋IDに関する全てのセンサノード11が、不要なセンサノード11と評価されたか否かを判定する(ステップS409)。ステップS409の同一設置部屋ID全センサノード不要判定ステップにおいて、同じ設置部屋ID例えば最初の「部屋A」を示す設置部屋IDに関する全てのセンサノード11が不要なセンサノード11と評価された場合には(ステップS409のYes)、ステップS410に進む。
【0101】
そして、同じ設置部屋ID例えば最初の「部屋A」を示す設置部屋IDに関する全てのセンサノード11の評価結果の合計値が前記評価閾値以上になっている場合であって、ステップS410に進んだ場合、不要センサノード判別手段125は、同じ設置部屋ID例えば最初の「部屋A」から全てのセンサノード11が撤去されてしまう事態を解消するために、ステップS408のセンサノード要・不要判別ステップにおける評価結果の合計値が最低の値になっているセンサノード11を当該設置部屋IDにおいて必要なセンサノード11として再判定する(ステップS410)。このステップS410のセンサノード不設置部屋解消ステップは、同じ設置部屋内のセンサノード11が、全て、評価結果の合計値が前記評価閾値以上になって、同じ設置部屋内の全てのセンサノード11が撤去されてしまうことを防止するための処理であり、センサノード不設置部屋解消用の処理である。
【0102】
一方、ステップS409の同一設置部屋ID全センサノード不要判定ステップにおいて、同じ設置部屋IDに関するセンサノード11の中に必要なセンサノード11と評価されたセンサノード11が存在している場合には(ステップS409のNo)、不要センサノード判別手段125は、ステップS402に復帰して、ステップS402の設置部屋IDごと処理ステップにおいて、次の「部屋B」を選択して、同様に、同一設置部屋IDすなわち「部屋B」の設置部屋IDに関する全てのセンサノード11について、不要センサノードか否かの評価を行う。
【0103】
その結果、例えば、
図2に示すようなセンサ情報および通信環境情報が、センサ情報蓄積部122に蓄積されていて、
図3に示すように、「部屋B」にはセンサノード11が「センサノードC」の1個のみ設定されている場合においては、「センサノードC」は、第1番目の不要センサノード判別ルールの「if 同部屋のいずれかのセンサノードとの人感の相関係数 > 0.8 then 1 else 0,重み0.5」に関する評価結果が‘0’であり、さらに、第2番目の不要センサノード判別ルールの「if 平均電波強度 < −80dBm then 1 else 0,重み0.5」に関する評価結果も‘0’であり、「センサノードC」の評価結果の合計値が‘0’(=0+0)となるので、前記評価閾値の‘0.8’未満の値であり、「センサノードC」は必要なセンサノード11と判別される。
【0104】
以上に詳細に説明したように、本第1の実施形態におけるセンサノード設置方法は、
図5に示したように、見守り対象の住人が居住する住居内の各部屋に複数のセンサノード11を設置するステップS1のセンサノード設置ステップと、センサノード11から管理サーバ12に送信されてきたセンサ情報および通信環境情報を蓄積するステップS2のセンサ情報蓄積ステップと、該センサ情報蓄積ステップにおいて蓄積したセンサ情報を基にして、設置されたセンサノード11を、設置された部屋ごとにグルーピングするステップS3のセンサノードグルーピングステップと、前記センサ情報蓄積ステップにおいて蓄積したセンサ情報および通信環境情報とセンサノードグルーピングステップにおいてグルーピングされたセンサノード11とを基にして、設置されたセンサノード11の中から不要なセンサノード11を判別するステップS5の不要センサノード判別ステップと、該不要センサノード判別ステップにおいて判別された不要なセンサノードを表示して、見守り対象の住人や関係者等に通知するステップS5の不要センサノード表示ステップと、を少なくとも有している。
【0105】
また、本第1の実施形態における前記センサノードグルーピングステップは、
図6に示したように、前記センサ情報蓄積ステップにおいて蓄積したセンサ情報および通信環境情報に付したセンサノードID一覧を、センサノードIDが重複しないように取得するステップS301のセンサノードID取得ステップと、該センサノードID一覧取得ステップにおいて取得したセンサノードIDから2つずつのセンサノードIDに関する全組み合わせを取得するステップS302のセンサノード組み合わせ一覧取得ステップと、該センサノード組み合わせ一覧取得ステップにおいて取得した組み合わせごとに、次のステップS304とステップS305とを実行するステップS303のセンサノード組み合わせごと処理ステップと、前記センサノード組み合わせ一覧取得ステップにおいて取得した組み合わせごとに、各センサノード11のセンサ情報(人感センサ情報)を取得するステップS304のセンサノード組み合わせセンサ情報(人感計測値)取得ステップと、該センサノード組み合わせセンサ情報(人感計測値)取得ステップにおいて取得した各センサノード11のセンサ情報(人感センサ情報)間の相関係数を計算するステップS305の人感計測値相関係数計算ステップと、該人感計測値相関係数計算ステップにおいて計算した相関係数があらかじめ定めた一定値以上のセンサノード組み合わせの場合は、同じ部屋に設置されていると判断して、設置部屋IDごとにグルーピングし、グルーピング結果を、グルーピング情報としてグルーピング情報記憶部124へ記録するステップS306のセンサノードグルーピングステップと、を少なくとも有している。
【0106】
また、本第1の実施形態における不要センサノード判別ステップは、
図8に示したように、グルーピング情報記憶部124から設置部屋ID一覧を取得するステップS401の設置部屋ID一覧取得ステップと、該設置部屋ID一覧取得ステップにおいて取得した設置部屋IDごとに次のステップS403からステップS410までを実行するステップS402の設置部屋IDごと処理ステップと、センサノードID一覧を取得するステップS403のセンサノードID一覧取得ステップと、センサノードID一覧取得ステップにおいて取得したセンサノードIDごとに次のステップS405からステップ08までを実行するステップS404のセンサノードIDごと処理ステップと、不要センサノード判別ルール記憶部126から不要センサノード判別ルール一覧を取得するステップS405の不要センサノード判別ルール一覧取得ステップと、該不要センサノード判別ルール一覧取得ステップにおいて取得した不要センサノード判別ルールごとに、不要センサノード判別ルールを用いて評価するステップS407の不要センサノード判別ルール評価ステップを実行するステップS406の不要センサノード判別ルールごと処理ステップと、前記センサノードID一覧取得ステップにおいて取得したセンサノードIDごとに、前記不要センサノード判別ルール評価ステップにおける評価結果の合計値があらかじめ定めた評価閾値未満であるか否かを基にして、センサノード11の設置の要・不要を判別するステップS408のセンサノード要・不要判別ステップと、同一設置部屋IDのセンサノード11が全て不要か否かを確認するステップS409の同一設置部屋ID全センサノード不要判定ステップと、該同一設置部屋ID全センサノード不要判定ステップにおいて同一設置部屋IDのセンサノード11全てが不要となった場合に、評価結果の合計値が最低の値となるセンサノード11を設置が必要なセンサノード11であると再判定するステップS410のセンサノード不設置部屋解消ステップと、を少なくとも有している。
【0107】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態に係るセンサノード設置システムおよびセンサノード設置方法について、
図10から
図13を参照しながら詳細に説明する。
【0108】
(第2の実施形態の構成例)
まず、本発明の第2の実施形態に係るセンサノード設置システムのシステム構成例について、
図10を参照して説明する。
図10は、本発明の第2の実施形態に係るセンサノード設置システムの全体構成の一例を示すシステム構成図である。
図10のセンサノード設置システム1Aは、見守りシステムを構成するセンサノード11を複数個適当に設置した後、各センサノード11において計測されるセンサ情報や通信環境情報に基づいて、各センサノード11の設置効果や相関等を判定して、不要なセンサノードを自動的に判別することを可能にするという第1の実施形態と同様の仕組みを備えるとともに、さらに、第1の実施形態の
図1の場合とは異なり、センサノード11を設置した部屋種別を自動判別して表示するという仕組みを追加して備えている。
【0109】
図10に示すように、本第2の実施形態に係るセンサノード設置システム1Aは、第1の実施形態として
図1に示したセンサノード設置システム1の場合と同様に、センサノード11と、管理サーバ12Aと、不要センサノード表示装置13と、を備えるとともに、さらに、部屋種別表示装置14を
図1に新たに追加して構成される。ここで、センサノード11は、第1の実施形態の
図1の場合と同様、設置時に、見守りシステムの見守り対象の環境条件に応じて、設置が適当と想定される複数の場所に、複数個設置されている。
【0110】
つまり、本第2の実施形態として
図10に示すセンサノード設置システム1Aは、
図1に示したセンサノード設置システム1に対して、ハッチングを施した各構成要素が新たに追加されて構成されており、管理サーバ12A内には、部屋種別判別手段127と、部屋種別判別ルール記憶部128と、を追加し、さらに、前述のように、部屋種別表示装置14を管理サーバ12Aと接続した形で追加している。その他の構成要素については、
図1に示したセンサノード設置システム1と同じ構成要素によって構成されており、
図1と同じ符号を付して示している。
【0111】
以下の説明においては、第1の実施形態として
図1に示したセンサノード設置システム1と同じ構成要素に関する重複する説明は割愛し、本第2の実施形態に係るセンサノード設置システム1Aにおいて新たに追加した構成要素について説明する。
【0112】
まず、管理サーバ12A内の部屋種別判別手段127は、センサ情報蓄積部122に蓄積されたセンサ情報と、グルーピング情報記憶部124に記憶されたグルーピング情報と、部屋種別判別ルール記憶部128に記憶された部屋種別判別ルールと、を基にして、センサノード11が設置されている部屋の部屋種別を判別して、部屋種別表示装置14に通知する。
【0113】
また、管理サーバ12A内の部屋種別判別ルール記憶部128は、部屋種別を判別するための部屋種別判別ルールをあらかじめ定めて記憶する記憶媒体であり、ハードディスクなどによって構成される。ここで、部屋種別判別ルール記憶部128は、
図11に示すような形式で部屋種別判別ルールを記憶する。
【0114】
図11は、
図10に示す管理サーバ12A内の部屋種別判別ルール記憶部128に記憶される部屋種別判別ルールの一例を示す説明図である。
図11に示すように、部屋種別判別ルール記憶部128は、部屋種別を判別するための評価式を示す評価式T401と、評価式T401に設定した各評価式により判別される部屋種別を設定する部屋種別T402と、を少なくとも含む情報から構成される。
【0115】
図11に示す部屋種別判別ルールの一例においては、評価式T401に示すように、部屋種別を判別するための評価式として、次の4つの評価式を用いている例を示している。すなわち、第1の評価式としては、0時から9時までの間に任意センサ111(人感センサ)が反応した回数が0回であり、かつ、17時から22時までの間に任意センサ111(人感センサ)が反応した回数が5回よりも多かった場合であり、かかる場合には、部屋種別T402に示すように、部屋種別は「浴室」であると評価する。
【0116】
また、第2の評価式としては、21時から翌朝の8時までの間に任意センサ111(人感センサ)が反応した回数が50回よりも多かった場合であり、かつ、10時から18時までの間に任意センサ111(人感センサ)が反応した回数が10回よりも少なかった場合であり、かかる場合には、部屋種別T402に示すように、部屋種別は「寝室」であると評価する。
【0117】
また、第3の評価式として、21時から翌朝の8時までの間に任意センサ111(人感センサ)が反応した回数が5回よりも少なかった場合であり、かつ、10時から18時までの間に任意センサ111(人感センサ)が反応した回数が100回よりも多かった場合であり、かかる場合には、部屋種別T402に示すように、部屋種別は「リビング」であると評価する。また、第4の評価式として、前述の第1〜第3の評価式のいずれにも該当しない場合であり、かかる場合には、部屋種別T402に示すように、部屋種別は「不明」であると評価する。
【0118】
また、
図10に示すセンサノード設置システム1Aの部屋種別表示装置14は、管理サーバ12Aの部屋種別判別手段127において判別された部屋種別の判別結果を見守りシステムの管理者や見守り対象の住民の状況を把握しようとする関係者等に通知するための表示装置であって、例えば、液晶ディスプレイなどを用いて構成される。
【0119】
(第2の実施形態の動作例の説明)
次に、本発明の第2の実施形態として
図10に示したセンサノード設置システム1Aの動作について、
図12および
図13を参照して説明する。
【0120】
((センサノード設置システム1Aのメインの動作例))
まず、センサノード設置システム1Aのメインの動作について、
図12のフロー図を参照して説明する。
図12は、
図10に示すセンサノード設置システム1Aの動作の一例を示すフロー図である。
図12のフローチャートにおいては、ハッチングを施しているステップS6とステップS7との2つのステップを、第1の実施形態として
図5に示したフロー図に対して新たに追加している。また、
図12のフローチャートにおけるステップS1からステップS5までの各ステップは、
図5に示したフロー図と全く同様であり、同一の符号を付して、ここでの重複する説明は割愛する。
【0121】
図12のフロー図において、ステップS1からステップS5までの処理を終了して、不要センサノード判別手段125により判別した不要なセンサノード11に関する情報を、不要センサノード表示装置13に画面表示して、見守りシステムの管理者等に通知すると、次に、管理サーバ12Aの部屋種別判別手段127が実行される。
【0122】
そして、部屋種別判別手段127は、センサ情報蓄積部122に蓄積されたセンサ情報と、グルーピング情報記憶部124に記憶されたグルーピング情報と、部屋種別判別ルール記憶部128にあらかじめ記憶された部屋種別判別ルールと、を基にして、各センサノード11が設置されている部屋の部屋種別を判別して、部屋種別判別結果として部屋種別表示装置14に通知する(ステップS6)。ステップS6の部屋種別判別ステップの詳細な動作については後述する。
【0123】
ステップS6の部屋種別判別ステップにおいて判別された各センサノード11が設置されている部屋の部屋種別に関する情報を部屋種別判別結果として部屋種別表示装置14が受信すると、部屋種別表示装置14は、受信した部屋種別判別結果をディスプレイに画面表示して、見守りシステムの管理者等に通知する(ステップS7)。見積もりシステムの管理者等は、部屋種別表示装置14に画面表示された部屋種別判別結果を基にして、当該見守りシステムを用いた効果的な見守りサービスを利用者に対して提供することができる。
【0124】
((部屋種別判別手段127の詳細な動作例))
次に、
図12のフロー図のステップS6における部屋種別判別ステップの詳細な動作、すなわち、各センサノード11が設置されている部屋の部屋種別を判別する部屋種別判別手段127の詳細な動作について、
図13のフロー図を参照して説明する。
図13は、
図10に示す管理サーバ12A内の部屋種別判別手段127の詳細な動作の一例を示すフロー図である。
【0125】
図13のフロー図において、部屋種別判別手段127は、まず、グルーピング情報記憶部124から設置部屋IDの一覧を取得する(ステップS601)。例えば、グルーピング情報記憶部124に、
図3に示したようなグルーピング情報が記憶されている場合には、設置部屋ID一覧として、「部屋A」と「部屋B」とに関する設置部屋IDを取得する。
【0126】
次いで、部屋種別判別手段127は、ステップS601の設置部屋ID一覧取得ステップにおいて取得した設置部屋IDごとに、ステップS603からステップS608までの処理を順番に実行する(ステップS602)。ここで、
図3に示したようなグルーピング情報が記憶されている場合には、ステップS602の設置部屋IDごと処理ステップは、例えば、「部屋A」、「部屋B」の順番に、ステップS603からS608までの処理を実行する。
【0127】
部屋種別判別手段127は、部屋種別判別ルール記憶部128から部屋種別判別ルールの一覧を取得する(ステップS603)。ここで、部屋種別判別ルール記憶部128には、部屋種別判別ルールとしてあらかじめ定めた
図11に示したような評価式T401と部屋種別T402との対応関係が記憶されているものとした場合には、
図11の評価式T401および部屋種別T402に示す4個の評価式および対応する部屋種別を部屋種別判別ルールの一覧として取得する。
【0128】
次に、部屋種別判別手段127は、ステップS603の部屋種別判別ルール一覧取得ステップにおいて取得した部屋種別判別ルールごとに、ステップS605からステップS608までの処理を順番に実行する(ステップS604)。ここで、ステップS604の部屋種別判別ルールごと処理ステップにおいては、例えば、第1の評価式の「0時から9時の人感反応回数 = 0 and 17時から22時の人感反応回数 > 5回,浴室」、第2の評価式の「21時から8時の人感反応回数 > 50回 and 10時から18時の人感反応回数 < 10回,寝室」、第3の評価式の「21時から8時の人感反応回数 < 5回 and 10時から18時の人感反応回数 > 100回,リビング」、第4の評価式の「前述の第1〜第3の評価式以外,不明」、の順番に、ステップS605からS608までの処理を実行する。
【0129】
部屋種別判別手段127は、次に、グルーピング情報記憶部124から、ステップS602の設置部屋IDごと処理ステップにおける順番に該当する設置部屋IDに対応するセンサノードID一覧を取得する(ステップS605)。ここでは、例えば、グルーピング情報記憶部124に
図3のグルーピング情報が記憶されているものとし、ステップS602の設置部屋IDごと処理ステップにおける順番が「部屋A」であった場合には、
図3に示すように、「部屋A」に対応する「センサノードA」「センサノードB」「センサノードD」を取得する。
【0130】
しかる後、部屋種別判別手段127は、ステップS605の設置部屋ID対応センサノード取得ステップにおいて取得した設置部屋IDに対応するセンサノードID一覧にある各センサノード11におけるセンサ情報(人感センサ情報)を、センサ情報蓄積部122から取得する(ステップS606)。ここでは、例えば、センサ情報蓄積部122に
図2に示すセンサ情報(人感センサ情報)が蓄積されているものとした場合であって、設置部屋IDが「部屋A」であった場合には、センサノードIDが「センサノードA」、「センサノードB」、「センサノードD」に該当するそれぞれのセンサノード11における各センサ情報(人感センサ情報)を取得する。
【0131】
そして、部屋種別判別手段127は、ステップS606のセンサノード対応センサ情報取得ステップにおいて取得した各センサノード11それぞれのセンサ情報(人感センサ情報)における反応回数の合計値に対して、ステップS604の部屋種別判別ルールごと処理ステップにおける順番に該当する部屋種別判別ルールを適用して評価する(ステップS607)。
【0132】
ここで、ステップS607の部屋種別判別ルール評価ステップにおいては、例えば、ステップS604の部屋種別判別ルールごと処理ステップにおいて最初に選択した第1の評価式の「0時から9時の人感反応回数 = 0 and 17時から22時の人感反応回数 > 5回,浴室」の部屋種別判別ルールを適用して、ステップS602の設置部屋IDごと処理ステップにおける設置部屋の順番が「部屋A」の場合には、「部屋A」の「センサノードA」、「センサノードB」、「センサノードD」のそれぞれのセンサノード11における任意センサ111(人感センサ)の人感反応回数の合計値を評価する。
【0133】
次いで、部屋種別判別手段127は、ステップS607の部屋種別判別ルール評価ステップにおける評価結果として、ステップS606のセンサノード対応センサ情報取得ステップにおいて取得した各センサノード11それぞれのセンサ情報(人感センサ情報)における反応回数の合計値が、適用した部屋種別判別ルールの評価式の条件に適合しているか否かを判別する(ステップS608)。
【0134】
そして、ステップS608の部屋種別判別ルール適合判別ステップにおいて、適用した部屋種別判別ルールの評価式の条件に適合していると判別した場合は(ステップS608のYes)、ステップS602の設置部屋IDごと処理ステップにおいて指定していた設置部屋IDの部屋は、適用した部屋種別判別ルールの評価式に対応する部屋種別であるものと判定する。
【0135】
ここで、例えば、「部屋A」における「センサノードA」、「センサノードB」、「センサノードD」の人感反応回数の合計値が、0時から9時までの間が‘0’で、かつ、17時から22時まで間が‘6回’であった場合には、前述の第1の評価式の条件に適合しているので、
図11の部屋種別T402に示すように、「部屋A」は、第1の評価式に対応する「浴室」であると判定する。しかる後、ステップS602に復帰して、次の順番の設置部屋IDを指定して、ステップS603からS608までの処理を実行する。
【0136】
一方、部屋種別判別手段127は、ステップS608の部屋種別判別ルール適合判別ステップにおいて、適用した部屋種別判別ルールの評価式の条件に適合していないと判別した場合は(ステップS608のNo)、ステップS604に復帰して、次の順番の部屋種別判別ルールの評価式を適用して、S605からステップS608までの処理を実行する。そして、最後の部屋種別判別ルールの第4の評価式に達した場合には、
図11の部屋種別T402に示すように、ステップS602の設置部屋IDごと処理ステップにおいて指定していた設置部屋IDの部屋は、部屋種別が「不明」であると判定する。
【0137】
以上のような動作を、全ての設置部屋IDおよび全ての部屋種別判別ルールについて実行することにより、センサノード11を設置した各部屋の部屋種別を自動的に判別することができるので、例えば、見守り対象の住民の浴室における転倒事故の発生を把握したい場合には、浴室に設置したセンサノード11のセンサ情報に着目して管理するような運用を行うことも可能になる。
【0138】
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態に係るセンサノード設置システムおよびセンサノード設置方法について、
図14および
図15を参照しながら詳細に説明する。なお、本第3の実施形態におけるセンサノード設置システムの構成は、第1の実施形態として
図1に示したセンサノード設置システム1と同様であるが、本第3の実施形態におけるセンサノード設置システム1の動作については、管理サーバ12内の不要センサノード判別手段125における動作が、第1の実施形態の
図8に示したフロー図とは異なる動作を行う場合について説明している。
【0139】
(第3の実施形態の動作例の説明)
((第3の実施形態における不要センサノード判別手段の詳細な動作例))
図14は、
図1に示す管理サーバ12内の不要センサノード判別手段125の詳細な動作の
図8とは異なる例を示すフロー図であり、
図5のフロー図(センサノード設置システム1のメイン動作を示すフロー図)におけるステップS4の不要センサノード判別ステップの詳細な動作の
図8とは異なる動作例を示している。ここで、本第3の実施形態における不要センサノード判別手段125においては、第1の実施形態として
図8に示した場合よりも、設置を必要とするセンサノードの設置個数をより少ない個数に絞り込むことが可能になる動作例を示している。
【0140】
図14のフロー図において、不要センサノード判別手段125は、まず、
図8のフロー図のステップS401の場合と同様、グルーピング情報記憶部124に記憶されているグルーピング情報の設置部屋IDの一覧を取得する(ステップS411)。ここで、グルーピング情報記憶部124には、
図3に記載のグルーピング情報が記憶されているものとし、設置部屋IDの一覧として、「部屋A」と「部屋B」を取得する。
【0141】
次いで、不要センサノード判別手段125は、
図8のフロー図のステップS402の場合と同様、ステップS411の設置部屋ID一覧取得ステップにおいて取得した設置部屋IDごとに、以降のステップS413からステップS420までの処理を実行する(ステップS412)。ここでは、ステップS412の設置部屋IDごと処理ステップは、「部屋A」、「部屋B」の順番にステップS413からステップS420までの処理を実行する。
【0142】
不要センサノード判別手段125は、
図3に示すようなグルーピング情報記憶部124にアクセスして、まず、最初の設置部屋IDに対応するセンサノードID一覧を取得する(ステップS413)。ここでは、グルーピング情報記憶部124には
図3のグルーピング情報が記憶されているものとし、ステップS413のセンサノードID一覧取得ステップにおいては、例えば、
図3のグルーピング情報記憶部124のセンサノードID T201から、最初の設置部屋IDの「部屋A」に対応する「センサノードA」「センサノードB」「センサノードD」の3個のセンサノードIDを取得する。
【0143】
図14における以降の動作は、
図8のフロー図のステップS404以降の動作とは異なる動作を行って、不要センサノードの判別を行うことになる。まず、不要センサノード判別手段125は、ステップS413のセンサノード一覧取得ステップにおいて取得した設置部屋ID対応のセンサノード一覧から、2個ずつのセンサノード11の全ての組み合わせをセンサノード組み合わせ一覧として取得する(ステップS414)。
【0144】
ここで、例えば、最初の設置部屋IDの「部屋A」に対応するセンサノード一覧として、ステップS413のセンサノードID一覧取得ステップにおいて「センサノードA」「センサノードB」「センサノードD」の3個のセンサノードIDを取得していた場合には、「センサノードAとセンサノードB」、「センサノードAとセンサノードD」、「センサノードBとセンサノードD」の3種類のセンサノード組み合わせをセンサノード組み合わせ一覧として取得する。
【0145】
次に、不要センサノード判別手段125は、ステップS414のセンサノード組み合わせ一覧取得ステップにおいて取得した設置部屋ID対応のセンサノード組み合わせ一覧のセンサノード組み合わせごとに、次のステップS416とステップS417との処理を順番に実行する(ステップS415)。ここで、ステップS415のセンサノード組み合わせごと処理ステップにおいては、例えば、「センサノードAとセンサノードB」、「センサノードAとセンサノードD」、「センサノードBとセンサノードD」の順番に、ステップS416とステップS417との処理を実行する。
【0146】
不要センサノード判別手段125は、ステップS415のセンサノード組み合わせごと処理ステップにおいて順番に指定されるセンサノード組み合わせに該当する2個のセンサノード11それぞれの任意センサ111(人感センサ)の計測値を、センサ情報蓄積部122から取得する(ステップS416)。
【0147】
ここで、例えば、ステップS413のセンサノードID一覧取得ステップにおいて指定したセンサノード組み合わせが「センサノードAとセンサノードB」であって、センサ情報蓄積部122には
図2に示すセンサ情報が蓄積されていた場合には、「センサノードA」の任意センサ111(人感センサ)の計測値として、「センサノードA,人感,0,2017/2/1 17:01」、「センサノードA,人感,1,2017/2/1 17:02」が取得される。また、「センサノードB」の任意センサ111(人感センサ)の計測値としては、「センサノードB,人感,0,2017/2/1 17:01」、「センサノードB,人感,1,2017/2/1 17:02」が取得される。
【0148】
次いで、不要センサノード判別手段125は、ステップS416の組み合わせセンサノード人感取得ステップにおいて取得した2個のセンサノード11の任意センサ111(人感センサ)の計測値を基にして、当該2個のセンサノード11間の相関係数を計算する(ステップS417)。なお、相関係数は、前述したように、ピアソンの積率相関係数などを用いて計算すれば良い。
【0149】
ここで、例えば、ステップS416の組み合わせセンサノード人感取得ステップにおいて、「センサノードAとセンサノードB」のセンサノード組み合わせの場合の「センサノードA」「センサノードB」それぞれに関して、前述したような任意センサ111(人感センサ)の計測値が取得されていた場合には、「センサノードA」と「センサノードB」との間の相関係数は‘1’と計算される。
【0150】
しかる後、不要センサノード判別手段125は、ステップS415に復帰して、順番に、次のセンサノード11の組み合わせに関する相関係数を計算するステップS416とステップS417との処理を繰り返す。その結果、ステップS414のセンサノード組み合わせ一覧取得ステップにおいて取得した設置部屋ID対応のセンサノード組み合わせ一覧が示す全てのセンサノードの組み合わせに関する相関係数の計算を終了すると、例えば、設置部屋IDが「部屋A」であった場合には、
図15に示すような計算結果が得られる。
【0151】
図15は、
図1に示す管理サーバ12内の不要センサノード判別手段125において同一設置部屋内に設置された2個ずつのセンサノード11の組み合わせにおける任意センサ111(人感センサ)の計測値に関する相関係数を計算した結果を示す説明図である。
図15には、センサ情報蓄積部122に
図2に示すセンサ情報が蓄積されていた場合において、「部屋A」に設置された「センサノードA」「センサノードB」「センサノードD」の3個のセンサノード11に関して、2個ずつの組み合わせのセンサノード11間の相関係数の計算結果例を示している。すなわち、
図15の相関係数欄に示すように、「センサノードAとセンサノードB」、「センサノードAとセンサノードD」、「センサノードBとセンサノードD」の3種類のセンサノード組み合わせのいずれの場合も、相関係数が‘1’と計算されている。
【0152】
次いで、不要センサノード判別手段125は、同一の設置部屋に設置されている2個ずつのセンサノード11の全ての組み合わせの相関係数が、あらかじめ定めた再グルーピング閾値以上例えば‘0.9’以上になっているか否かを確認する。全てのセンサノード組み合わせの相関係数が前記再グルーピング閾値以上になっていた場合には、同じセンサノードグループに属しているものとして、同一の設置部屋に設置されているセンサノード11を再度グルーピングし直す(ステップS418)。
【0153】
ここで、例えば、設置部屋「部屋A」に関して
図15に示すような相関係数が得られていた場合には、全てのセンサノードの組み合わせに関して、いずれも、計算した相関係数が‘1’であり、前記再グルーピング閾値の例えば‘0.9’以上の値になっているので、同じグループとして再グルーピングされて、「センサノードAとセンサノードBとセンサノードD」グループを作成する。
【0154】
なお、ステップS418のセンサノード再グルーピングステップにおけるグルーピングは、メイン処理である
図5のフロー図のステップS3のセンサノードグルーピングステップにおいて既にグルーピングが実行されているセンサノード11に対する更なるグルーピングを実施する場合の一例を示すものである。
【0155】
つまり、ステップS418のセンサノード再グルーピングステップにおいては、設置された部屋ごとにグルーピングしたセンサノード11それぞれに関するセンサ情報(人感センサ情報)間の相関係数を再度計算して、あらかじめ定めた再グルーピング閾値と比較した結果に基づいて、センサノードグループとして再度グルーピングし直すものであり、同一部屋内においてもさらに細分化されるようなグルーピングが実行される可能性がある。
【0156】
次いで、不要センサノード判別手段125は、ステップS418のセンサノード再グルーピングステップにおいて再度グルーピングされたセンサノードごとに、次のS420の処理を実行する(ステップS419)。ここで、再度グルーピングされたセンサノードを対象とするステップS419のセンサノードグループごと処理ステップにおいては、例えば、第1のセンサノードグループの「センサノードAとセンサノードBとセンサノードD」、第2のセンサノードグループの「センサノードC」の順番に、次のステップS420の処理を実行する。
【0157】
不要センサノード判別手段125は、ステップS419のセンサノードグループごと処理ステップにおいて指定されたセンサノードグループに含まれる各センサノード11の中から、通信環境情報の一例の電波強度情報に関する平均電波強度が最大になる1個のセンサノード11のみを、設置が必要なセンサノード11として選択し、残りの他のセンサノード11については設置不要なセンサノード11と判断する(ステップS420)。
【0158】
例えば、センサ情報蓄積部122に
図2の通信環境情報(電波強度情報)が蓄積されているものとした場合において、第1のセンサノードグループを構成する3個のセンサノード11のうち、「センサノードA」の平均電波強度は−30dBmであり、「センサノードB」の平均電波強度は−85dBmであり、「センサノードD」の平均電波強度は−35dBmである。したがって、第1のセンサノードグループに関しては、平均電波強度が最大の「センサノードA」を設置が必要なセンサノード11として選択し、その他の「センサノードB」および「センサノードD」は不要なセンサノードと判断する。また、第2のセンサノードグループの「センサノードC」は、1個のみであり、設置が必要なセンサノード11として選択することになる。
【0159】
以上に説明したように、本第3の実施形態においては、同一の設置部屋内のセンサノード11に対してさらにステップS418において再グルーピングし直すとともに、再度グルーピングされたセンサノードグループごとに、センサノードそれぞれにおいて計測された通信環境情報のうち、最良の通信環境となる1個のセンサノード11を設置が必要なセンサノードとし、最良の通信環境になっていない残りのセンサノード11を不要センサノードとして判別している。
【0160】
言い換えると、同じセンサノードグループに属して同じようなセンサ情報を計測するセンサノード11のうち、通信環境として平均電波強度が最大になる1個のセンサノード11のみを設置が必要なセンサノード11として残して、他のセンサノード11については、不要なセンサノード11として撤去するように判断することになる。したがって、第1の実施形態として
図8のフロー図に示した場合よりも、より少ない個数のセンサノード11を用いて見守りシステムを運用することが可能になる。
【0161】
以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。