(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記使用溶液が、前記使用溶液の合計重量を基準として、300〜3500ppmの前記界面活性剤系、200〜1500ppmの前記キレート剤、及び300〜4000ppmの前記酸またはその塩を含む、請求項1に記載の方法。
前記固体組成物が、前記固体組成物の合計重量を基準として、25〜50重量%の前記界面活性剤系、及び4〜18重量%の前記キレート剤を含む、請求項1又は2に記載の方法。
布地上から、アボベンゾン、オキシベンゾン又はこれらの組み合わせにより生じる染みを除去するための固体組成物であって、前記固体組成物は、前記固体組成物の合計重量を基準として、
少なくとも一つの非イオン性界面活性剤と少なくとも一つのアニオン性界面活性剤とを含む、15〜60重量%の界面活性剤系と、
ホスフェート、ホスホネート、アミノ−カルボキシレート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、4〜18重量%のキレート剤と、
25〜50重量%の酸またはその塩であって、前記酸は前記キレート剤とは異なり、グリコール酸、クエン酸、乳酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、グルコン酸、イタコン酸、トリクロロ酢酸、安息香酸、尿素塩酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、酸またはその塩と、
ヒュームドシリカを含む凝固剤と、を含み、
前記固体組成物は、流動性固体として製剤化され、前記流動性固体は、粉末または顆粒であり、
前記方法は、綿テリー織布内の前記染みを、染みを付ける前の前記綿テリー織布と比較して5以下のΔb*に低減させることができ、Δb*は比色計を使用して測定される、固体組成物。
前記キレート剤が、N−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、メチルグリシン二酢酸、及びN−ヒドロキシエチル−エチレンジアミン三酢酸からなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
前記キレート剤が、N−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、メチルグリシン二酢酸、及びN−ヒドロキシエチル−エチレンジアミン三酢酸からなる群から選択される、請求項7〜10のいずれか一項に記載の固体組成物。
【発明を実施するための形態】
【0006】
洗剤(例えば、界面活性剤系、典型的にはアルカリ性)、洗浄力ブースター、及び漂白剤の通常の組み合わせは、布地上の日焼け止め原料によって生じる黄色または橙色の染みを除去するにあたって非効率的であることが分かっている。理論に拘束されることを望むものではないが、オキシベンゾン及びアボベンゾン上の活性酸性水素がアルカリ洗浄溶液中の活性成分と反応し、高度に有色の塩を形成すると仮定される。洗浄水中の鉄との組み合わせは、さらにより濃く色付いた(例えば、橙色の)錯体を形成し得る。日焼け止め組成物の他の成分も、染みの一因となる場合がある。
【0007】
本開示は、アボベンゾン及び/またはオキシベンゾンを含有する日焼け止めによって生じる染みを布地から除去するための組成物及び方法を提供する。本組成物は、ある特定の他のフェニル含有化合物、例えばエチルヘキシルサリチレート、ホモサラート、またはポリビグアナイド(例えば、クロルヘキシジン)など、同様の機序によって布地に結合した他の染みを除去するためにも有用であり得る。本開示の組成物及び方法は、アルカリ洗浄で定着した布地上のアボベンゾン及び/またはオキシベンゾンにより生じる黄色もしくは橙色の染みを最低限に抑えるか、またはそれを排除することができる。本組成物は、液体としてまたは流動性固体として、任意選択により単位剤形でパッケージングして、提供することができる。本組成物は、工業規模で、または中小企業及び家庭などのより小規模の作業において、簡便に使用することができる。
【0008】
本組成物は、様々な表面を処理するために(例えば、前処理、染み抜き、または洗浄するために)使用することができる。具体的には、本組成物は、タオル、衣類、敷布、布張り、カーペット、ラグなどを含む、布地及び布地または繊維で覆われた表面を処理するために有用であり得る。本組成物は、使用溶液に可溶化及び/または希釈され得る濃縮物として提供することができる。パッケージング及び使用の便宜上、本組成物は、固体として提供されてもよい。本開示による固体組成物は、例えば、ブロック、ペレット、錠剤、顆粒、または粉末を含む、様々な形態を包含し得る。ある好ましい実施形態において、本組成物は、家庭用または商業用の洗濯機で使用することのできる流動性固体(例えば、粉末または顆粒)として提供される。
【0009】
いくつかの実施形態において、本組成物は、染み除去成分に加えて洗浄性成分を含む、完全な洗剤組成物として提供され得る。洗剤組成物は、例えば、汚れ除去をもたらすための有効量の清浄剤、組成物を結合させるための凝固剤、及び水性使用溶液への固体洗剤組成物の溶解の向上をもたらすための分枝鎖脂肪酸崩壊剤を含み得る。清浄剤は、染み除去成分と相溶性であり、かつ、水溶液中に分散または溶解され、基材からの汚れ除去のために基材に適用されたときに汚れ除去特性をもたらす、任意の成分を含むことができる。あるいは、本組成物は、ブースター、または別個の染み処理(例えば、洗濯物への前処理または再洗浄処理)として提供されてもよい。
【0010】
ある実施形態によると、本組成物は、少なくとも1つの界面活性剤、1つ以上のキレート剤、及び酸性源を含む。ある特定の実施形態において、本組成物は、界面活性剤または界面活性剤系、有機酸(例えばカルボン酸など)、キレート剤、凝固剤、そして任意選択により他の機能性原料を含む。いくつかの実施形態において、凝固剤は、本質的に無機である。ある特定の実施形態において、本組成物は、クエン酸または別の固体酸を含む。
【0011】
ある実施形態によると、本組成物は、界面活性剤または界面活性剤系を含む。「界面活性剤系」という用語は、少なくとも2つの界面活性剤の混合物を指す。好適な界面活性剤としては、水溶性または水分散性の、非イオン性、アニオン性、カチオン性、両性、及び双性イオン性の界面活性剤、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0012】
組成物に有用な非イオン性界面活性剤としては、界面活性剤分子の一部分としてポリアルキレンオキシドポリマーを有するものが挙げられる。そのような非イオン性界面活性剤としては、例えば、塩素、ベンジル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、及び他のアルキルでキャップされた、脂肪アルコールのポリエチレングリコールエーテル;アルキルポリグリコシドなどのポリアルキレンオキシド不含非イオン性物質;ソルビタン及びスクロースのエステルならびにそれらのエトキシレート;アルコキシル化エチレンジアミン;例えばアルコールエトキシレートプロポキシレート、アルコールプロポキシレート、アルコールプロポキシレートエトキシレートプロポキシレート、アルコールエトキシレートブトキシレートなどのアルコールアルコキシレート;ノニルフェノールエトキシレート、ポリオキシエチレングリコールエーテルなど;カルボン酸エステル、例えばグリセロールエステル、ポリオキシエチレンエステル、脂肪酸のエトキシル化エステル及びグリコールエステルなど;ジエタノールアミン縮合物、モノアルカノールアミン縮合物、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドなどのカルボン酸アミド;及びPluronic(登録商標)の商品名で市販されているもの(Florham Park,NJ所在のBASF Corp.から入手可能)などのエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマーを含むポリアルキレンオキシドブロックコポリマー;ならびに他の同様の非イオン性化合物が挙げられる。ABIL(登録商標)B8852(Cincinnati,OH所在のEvonik Degussa Corp.から入手可能)などのシリコーン界面活性剤を使用することもできる。市販のアルコールアルコキシレートの例としては、Dehypon(登録商標)LS−54(R−(EO)
5(PO)
4)及びDehypon(登録商標)LS−36(R−(EO)
3(PO)
6)(BASFから入手可能)が挙げられ、キャップされたアルコールアルコキシレートの例としては、Plurafac(登録商標)LF221(BASFから入手可能)及びTegotens(登録商標)EC11(Evonik Degussaから入手可能)が挙げられる。
【0013】
本組成物は、1つ以上の半極性非イオン性界面活性剤をさらに含んでもよい。好適な半極性非イオン性界面活性剤としては、例えば、ホスフィンオキシド、スルホキシド、及びそれらのアルコキシル化誘導体が挙げられる。
【0014】
本組成物に有用なアニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルカルボキシレート(カルボン酸塩)及びポリアルコキシカルボキシレート、アルコールエトキシレートカルボキシレート、ノニルフェノールエトキシレートカルボキシレートなどのカルボキシレート;アルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルアリールスルホネート、スルホン化脂肪酸エステルなどのスルホネート;硫酸化アルコール、硫酸化アルコールエトキシレート、硫酸化アルキルフェノール、アルキルスルフェート、スルホサクシネート、アルキルエーテルスルフェートなどのスルフェート;ならびにアルキルリン酸エステルなどのリン酸エステルが挙げられる。好ましいアニオン性物質は、アルキルアリールスルホン酸ナトリウム、アルファ−オレフィンスルホネート、及び脂肪アルコールスルフェートである。
【0015】
界面活性物質は、分子のヒドロトロープ部分上の電荷が正である場合に、カチオン性と分類される。理論上、カチオン性界面活性剤は、「オニウム」構造R
nX
+Y
−−を含む要素の任意の組み合わせから合成され得、リン(ホスホニウム)及び硫黄(スルホニウム)などの窒素(アンモニウム)以外の化合物を含み得る。実際には、カチオン性界面活性剤の分野では、窒素含有化合物が優位を占めている。清浄組成物中に含めるのに有用なカチオン性界面活性剤としては、アミン、例えば、C12〜C18アルキルまたはアルケニル鎖を有する、第一級、第二級、及び第三級のモノアミン、エトキシル化アルキルアミン、エチレンジアミンのアルコキシレート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン、2−アルキル−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリンなどのイミダゾールなど;ならびに、例えば、アルキル第四級塩化アンモニウム界面活性剤、例えば、塩化n−アルキル(C12〜C18)ジメチルベンジルアンモニウム、塩化n−テトラデシルジメチルベンジル−アンモニウム一水和物、塩化ジメチル−1−ナフチルメチルアンモニウムなどのナフタレン置換第四級塩化アンモニウムなどの、第四級アンモニウム塩などが挙げられる。
【0016】
両性または両性電解質の界面活性剤は、塩基性と酸性との両方の親水基、及び有機疎水基を含有する。両性界面活性剤における典型的な官能基は、塩基性の窒素基及び酸性のカルボキシレート基を含む。いくつかの両性界面活性剤において、負電荷は、スルホネート、スルフェート、ホスホネート、またはホスフェート基によって提供される。
【0017】
両性界面活性剤は、脂肪族ラジカルが直鎖であっても分岐状であってもよく、脂肪族置換基のうちの1つが約8〜18個の炭素原子を含有し、1つがアニオン性水溶化基、例えば、カルボキシ、スルホ、スルファト、ホスファト、またはホスホノを含有する、脂肪族の第二級及び第三級アミンの誘導体として、大まかに説明することができる。両性界面活性剤は、2つの主な種類:アシル/ジアルキルエチレンジアミン誘導体(例えば、2−アルキルヒドロキシエチルイミダゾリン誘導体)及びそれらの塩、ならびにN−アルキルアミノ酸及びそれらの塩に細分される。
【0018】
双性イオン性界面活性剤は、第二級及び第三級アミンの誘導体、複素環式の第二級及び第三級アミンの誘導体、または第四級アンモニウム、第四級ホスホニウム、もしくは第三級スルホニウム化合物の誘導体として、大まかに説明することができる。典型的には、双性イオン性界面活性剤は、正電荷をもつ第四級アンモニウム、または場合によりスルホニウムもしくはホスホニウムイオンと、負電荷をもつカルボキシル基と、アルキル基とを含む。双性イオン性は、概して、分子の等電領域内でほぼ同程度までイオン化し、かつ正−負の電荷中心間に強い「内塩(inner−salt)」引力を発生させることのできる、カチオン性基及びアニオン性基を含有する。そのような双性イオン性の合成界面活性剤の例としては、脂肪族ラジカルが直鎖であっても分岐状であってもよく、脂肪族置換基のうちの1つが8〜18個の炭素原子を含有し、1つがアニオン性水溶化基、例えば、カルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、またはホスホネートを含有する、脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体が挙げられる。本組成物中に使用することのできる双性イオン性界面活性剤としては、ベタイン、スルタイン、イミダゾリン、及びプロピオネートが挙げられる。
【0019】
本組成物は、自動衣類洗濯機、またはカーペットクリーナーなどの別の機械で使用されるよう意図される場合があるため、界面活性剤は、それらが機械内部で使用されたときに許容可能に低いレベルの発泡を生じるように選択され得る。典型的には、低発泡性または非発泡性の界面活性剤が好ましい。低発泡性界面活性剤を選択することに加えて、消泡剤を用いて泡の発生を低減させることができる。
【0020】
実施形態によると、本組成物は、界面活性剤が約10〜約75重量%、または約15〜約60重量%、または約20〜約50重量%、または約25〜約40重量%、または約28〜約35重量%の濃度で、界面活性剤または界面活性剤系を含み得る。ある例示的な実施形態では、本組成物は、例えばアニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤との混合物などの界面活性剤を、約25重量%、30重量%、または35重量%含む。
【0021】
ある実施形態によると、本組成物は、キレート剤を含む。ホスフェート、ホスホネート、アミノ−カルボキシレート、またはそれらの組み合わせなどの、任意の好適なキレート剤を選択することができる。例示的なホスフェートとしては、オルトリン酸ナトリウム、オルトリン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム(STPP)、及びヘキサメタリン酸ナトリウムが挙げられる。例示的なホスホネートとしては、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸CH3C(OH)[PO(OH)2]2、アミノトリ(メチレンホスホン酸)N[CH2PO(OH)2]3、アミノトリ(メチレンホスホネート)、2−ヒドロキシエチルイミノビス(メチレンホスホン酸)HOCH2CH2N[CH2PO(OH)2]2、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(HO)2POCH2N[CH2CH2N[CH2PO(OH)2]2]−2、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホネート)、ナトリウム塩C9H(28−x)N3NaxO15P5(x=7)、ヘキサメチレンジアミン(テトラメチレンホスホネート)、カリウム塩C10H(28−x)N2KxO12P4(x=6)、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン(ペンタメチレンホスホン酸)(HO2)POCH2N[(CH2)6N[CH2PO(OH)2]2]−2、及びリン含有酸H3PO3が挙げられる。例示的なアミノ−カルボキシレートとしては、N−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、N−ヒドロキシエチル−エチレンジアミン三酢酸(DTPA)などのアミノカルボン酸が挙げられる。
【0022】
本組成物は、約1〜約30重量%、または約2〜約25重量%、または約3〜約20重量%、または約4〜約16重量%、または約5〜約15重量%、または約7〜約13重量%、または約9〜約11重量%のキレート剤を含み得る。ある例示的な実施形態では、本組成物は、例えばEDTAなどのキレート剤を、約8重量%、10重量%、または12重量%含む。
【0023】
ある実施形態によると、本組成物は、酸を含む。好適な酸には、有機酸及び無機酸ならびにそれらの組み合わせが含まれる。任意の好適な酸を選択してよい。しかしながら、ある好ましい実施形態において、本組成物が固体として提供される場合、この酸は室温で固体である。あるいは、さもなければ室温で液体の酸の塩を使用してもよい。液体組成物では、室温で液体であるか、または水溶性である酸も有用である。
【0024】
少なくともいくつかの実施形態において、本組成物は、1つ以上の界面活性剤、1つ以上のキレート剤、及び1つ以上の酸を含む。ある実施形態において、この酸は、クエン酸、ギ酸、イソクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、モノヒドロキシ酢酸、酢酸、及びグルコン酸から選択される有機酸、ならびにそれらの混合物及び塩である。しかし、有機酸及び無機酸を含む任意の酸が使用され得る。例示的な無機酸としては、硫酸、スルファミン酸、ヘキサフルオロケイ酸、メチルスルファミン酸、塩酸、及び硝酸が挙げられる。例示的な有機酸としては、ヒドロキシ酢酸(グリコール酸)、クエン酸、乳酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、グルコン酸、イタコン酸、トリクロロ酢酸、尿素塩酸塩、及び安息香酸が挙げられる。シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、及びテレフタル酸などの有機ジカルボン酸を使用することもできる。過酢酸及び過オクタン酸などの過酸が使用されてもよい。これらの酸の任意の組み合わせも使用され得る。ある好ましい実施形態によると、酸はリン酸を含まない。
【0025】
本組成物中の酸の濃度は、選択された酸の強度に基づいて調整されてもよい。例えば、クエン酸または同様の強度の別の酸を用いて製剤化された固体組成物は、約5〜約50重量%、または約10〜約45重量%、または約20〜約42重量%、または約30〜約40重量%の酸を含み得る。ある例示的な実施形態では、本組成物は、クエン酸を、約32重量%、35重量%、または約38重量%含む。固体組成物のための他の好適な酸としては、例えば、フルオロケイ酸ナトリウム、重硫酸ナトリウム、及びスルファミン酸が挙げられる。液体組成物に好適な酸としては、例えば、クエン酸、ギ酸、及びヘキサフルオロケイ酸が挙げられる。
【0026】
本組成物は、粉末、顆粒、ペレット、錠剤、または他の流動性固体などの固体として製剤化することができる。ある好ましい実施形態において、本組成物は、流動性粉末または顆粒として製剤化される。少なくともいくつかの実施形態において、本組成物は、凝固剤を使用して、固体として製剤化することができる。例示的な無機凝固剤としては、リン酸塩(例えば、アルカリ金属リン酸塩)、硫酸塩(例えば、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、または重硫酸ナトリウム)、酢酸塩(例えば、無水酢酸ナトリウム)、ホウ酸塩(例えば、ホウ酸ナトリウム)、ケイ酸塩(例えば、沈殿または煙霧形態)(例えば、Evonik Degussaから入手可能なSIPERNAT 50(登録商標))、炭酸塩(例えば、炭酸カルシウムまたは炭酸塩水和物)、他の既知の水和可能な(hydratable)化合物、それらの混合物などが挙げられる。
【0027】
例示的な有機凝固剤としては、固体ポリエチレングリコール(PEG)、固体ポリプロピレングリコール、固体EO/POブロックコポリマー、アミド、尿素(カルバミドとしても知られる)、非イオン性界面活性剤(カプラーとして用いることができる)、水溶性にされたデンプン(例えば、酸またはアルカリ処理プロセスによって)、水溶性にされたセルロース、無機剤、ポリ(無水マレイン酸/メチルビニルエーテル)、ポリメタクリル酸、高い融点を有する他の概して官能性または不活性物質、それらの混合物などが挙げられる。
【0028】
好適な固体ポリエチレングリコールは、例えば、CARBOWAX(登録商標)の商品名でUnion Carbideから市販されている。
【0029】
例示的なアミド凝固剤としては、ステアリン酸モノエタノールアミド(stearic monoethanolamide)、ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸モノエタノールアミド(stearic monoethanol amide)、ココジエチレンアミド、アルキルアミド、それらの混合物などが挙げられる。
【0030】
例示的な非イオン性界面活性剤凝固剤としては、ノニルフェニルエトキシレート、線状アルキルアルコールエトキシレート、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、それらの混合物などが挙げられる。市販のエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマーとしては、BASFから入手可能なPLURONIC(登録商標)108及びPLURONIC(登録商標)F68が挙げられる。いくつかの実施形態において、非イオン性界面活性剤は、室温、または本組成物が貯蔵もしくは使用される温度で固体であるように選択することができる。他の実施形態では、非イオン性界面活性剤は、カップリング剤との組み合わせにおいて低減した水溶解度を有するように選択することができる。非イオン性界面活性剤凝固剤と共に用いることのできる好適なカプラーとしては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、それらの混合物などが挙げられる。
【0031】
いくつかの実施形態において、本組成物は、必要な度合いの凝固、流動性、包装し易さ、及び水溶解度をもたらす、任意の薬剤または薬剤の組み合わせを含む。本開示による固体組成物は、例えば、ブロック、ペレット、錠剤、顆粒、または粉末を含む、様々な形態を包含し得る。「固体」という用語は、本組成物の想定される貯蔵及び使用の条件下での洗剤組成物の状態を指すことを理解されたい。概して、本組成物は、最大約100°F、好ましくは最大120°F以上(例えば、最大180°F)の温度で提供されるときに流動性固体のままであることが想定される。本組成物は、約10〜約40重量%、約15〜約32重量%、または約20〜約28重量%の凝固剤を含み得る。一実施形態において、凝固剤はヒュームドシリカである。ある例示的な実施形態では、本組成物は、約22〜26重量%のヒュームドシリカを含む。可能性のある他の凝固剤としては、例えば、ベントナイト粘土及びLaponite合成粘土(Gonzales,TX所在のBYK Additives,Inc.から入手可能)が挙げられる。ベントナイト及び/またはLaponiteは、本組成物の約50〜90重量%で含めることができる。
【0032】
本組成物は、界面活性剤、キレート剤、酸、そして任意選択により凝固剤、及び日焼け止めにより生じる染みを低減または排除する所望の効果をもたらす他の追加の成分の任意の好適な組み合わせにおいて製剤化され得る。本開示による例示的な組成物を表1に示す。
【表1】
【0033】
一実施形態において、本組成物は、約20〜30重量%の非イオン性界面活性剤、約2〜10重量%のアニオン性界面活性剤、約7〜13重量%のキレート剤、約30〜40重量%の酸または尿素、約15〜35重量%の凝固剤、及び最大約5%の他の機能性原料を含む。キレート剤は、例えば、EDTAまたは同様の機能性を有する別のキレート剤であり得る。酸は、例えば、クエン酸、または本組成物から調製される使用溶液の好適な酸性度をもたらす別の固体酸であり得る。ある実施形態において、本組成物を水中に溶解させることによって調製される使用溶液は、7未満、6未満、5未満、または4未満だが、1超、または2超のpHを有する。ある好ましい実施形態において、使用溶液は、約3〜約5のpHを有する。凝固剤は、例えば、ヒュームドシリカ、または流動性固体組成物をもたらす別の凝固剤であり得る。他の機能性原料には、例えば、漂白剤、光学的増白剤、消泡剤、染料、及び/または香料が含まれ得る。
【0034】
本組成物は、任意選択により、pH調整剤、緩衝液、水質調整剤、消泡剤、漂白剤、光学的光沢剤、安定剤、ヒドロトロープまたはカップリング剤、染料または色素、及び香料を含むがこれらに限定されない、1つ以上の追加の機能性原料を含んでもよい。
【0035】
本組成物は1つ以上の酸を含み得るが、本組成物は、本組成物が溶解されると使用溶液のpHを調整する他のpH調整剤をさらに含んでもよい。あるいは、pH調整剤(1つ以上の酸を含む)は、別個の成分として使用溶液中に投入されてもよい。使用溶液のpHは、最適な染み抜き及び/または洗浄活性をもたらすように調整され得、水の硬度、及び本組成物中に含まれる他の成分などの様々な要素に基づいて最適化され得る。例えば、使用溶液のpHは、約2〜約7、約2.5〜約6.5、約3〜約6、または約3.5〜約5であり得る。ある実施形態において、使用溶液のpHは酸性(すなわち、7未満)である。ある好ましい実施形態において、使用溶液のpHは6以下である。好適なpH調整剤としては、塩基及び酸、例えばアルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム)、有機酸及び無機酸が挙げられる。
【0036】
本組成物は、1つ以上の消泡剤を含んでもよい。好適な消泡剤としては、例えば、シリコーン、脂肪族酸またはエステル;アルコール;スルフェートまたはスルホネート;アミンまたはアミド;植物油、ワックス、鉱物油、ならびにそれらの硫酸化誘導体;アルカリ、アルカリ土類金属セッケンなどの脂肪酸セッケン;及びそれらの混合物が挙げられる。好適なシリコーン消泡剤の例としては、ジメチルシリコーン、グリコールポリシロキサン、メチルフェノールポリシロキサン、トリアルキルまたはテトラアルキルシラン、及び疎水性シリカ消泡剤、脂肪アミド、炭化水素ワックス、脂肪酸、脂肪エステル、脂肪アルコール、脂肪酸セッケン、エトキシレート、鉱物油、ポリエチレングリコールエステル、モノステアリルホスフェートなどのリン酸アルキルエステルなどが挙げられる。消泡剤は、約0.01重量%〜5重量%、約0.05重量%〜2重量%、または約0.1重量%〜約1重量%の濃度で存在することができる。市販の消泡剤としては、Waterford,NY所在のMomentive Performance Materials Inc.から入手可能なY14865またはSAG(商標)30が挙げられる。
【0037】
本組成物は、任意選択により、1つ以上の光学的光沢剤を含んでもよい。光学的光沢剤は、布帛基材中の黄味に対する光学的補償を提供する、蛍光増白剤または蛍光光沢剤とも称される。光学的光沢剤は、紫外域275〜400nm内の光を吸収し、紫外青色スペクトル約400〜500nm内の光を発する。
【0038】
ほとんどの光沢剤化合物は、スチルベンの誘導体もしくは4,4’−ジアミノスチルベン、ビフェニル、5員複素環(トリアゾール、オキサゾール、イミダゾールなど)、または6員複素環(クマリン、ナフタルアミド、トリアジンなど)である。洗剤組成物中に使用するための光学的光沢剤の選択は、洗剤の種類、洗剤組成物中に存在する他の成分の性質、洗浄水の温度、撹拌度、及び洗濯槽のサイズに対する洗浄される素材の比率などの、いくつかの要素に左右される。光沢剤の選択も、清浄化される素材、例えば、綿、合成品などの種類に左右される。ほとんどの洗濯洗剤製品は様々な布帛を清浄化するために使用されるため、本洗剤組成物は、様々な布帛に有効な光沢剤の混合物を含有するように製剤化され得る。
【0039】
本組成物中で有用な光学的光沢剤は、スチルベンの誘導体、ピラゾリン、クマリン、カルボン酸、メチンシアニン、ジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、アゾール、5員環及び6員環の複素環、ならびに他の種々の薬剤を含む下位群に分類することができる。本組成物中で有用であり得るスチルベン誘導体としては、ビス(トリアジニル)アミノ−スチルベンの誘導体、スチルベンのビスアシルアミノ誘導体、スチルベンのトリアゾール誘導体、スチルベンのオキサジアゾール誘導体、スチルベンのオキサゾール誘導体、及びスチルベンのスチリル誘導体が挙げられる。
【0040】
様々な染料、色素、香料、及び他の美観向上剤(aesthetic enhancing agent)が、任意選択により本組成物中に含まれてもよい。例えば、Direct Blue 86(Miles,Inc.から入手可能)、Fastusol Blue(Mobay Chemical Corp.から入手可能)、Acid Orange 7(American Cyanamid Companyから入手可能)、Basic Violet 10(Sandozから入手可能)、Acid Yellow 23(GAFから入手可能)、Acid Yellow 17(Sigma Chemicalから入手可能)、Sap Green(Chicago,IL所在のKeystone Aniline Corporationから入手可能)、Metanil Yellow(Keystone Aniline Corp.から入手可能)、Acid Blue 9(Hilton Davisから入手可能)、Sandolan Blue/Acid Blue 182(Sandozから入手可能)、Hisol Fast Red(Capitol Color and Chemicalから入手可能)、フルオレセイン(Capitol Color and Chemicalから入手可能)、Acid Green 25(Ciba−Geigyから入手可能)などの染料が、本組成物の外観を改変するために含まれてもよい。
【0041】
本組成物中に含まれ得る芳香剤または香料としては、例えば、シトロネロールなどのテルペノイド、アミル桂皮アルデヒドなどのアルデヒド、CIS−ジャスミンまたはJasmalなどのジャスミン、SZ−6929(Sozio Fragranceから市販)、バニリンなどが挙げられる。本組成物は、約0.001〜約5重量%、もしくは約0.01〜約2重量%の染料及び/または芳香剤を含んでもよい。
【0042】
本開示は、固体洗剤組成物を製造するための方法を提供する。ある実施形態によると、界面活性剤、キレート剤、酸、ならびに所望により他の成分及び/または添加剤が、混合システム内で一緒に混合される。これらの原料は、液体、または乾燥微粒子などの固体の形態であってもよく、別々に、または別の原料とのプレミックスの一部として、混合物に添加されてもよい。混合システムは、原料が質量全体にわたって分布している、実質的に均質な液体または半固体の混合物を形成するように、高せん断で原料を連続混合するために、使用することができる。この混合システムは、例えば、連続流混合器、または単軸もしくは二軸式の押出装置であり得る。
【0043】
混合物は、原料の物理的及び化学的安定性を維持する温度で、好ましくは約20〜80℃の温度で、処理することができる。任意選択により、混合物の温度は、例えば、混合システムの入口または出口において、上昇してもよい。外部源から熱を加えて、混合物の処理を促進してもよい。
【0044】
原料は、原料が質量全体にわたって実質的に均一に分布している、実質的に均質な稠度を生じるように混合される。次いでこの混合物は、ダイまたは他の付形手段によって、混合システムから吐出され得る。次いでこの押出物は、顆粒、ペレット、錠剤、または粉末などの有用なサイズに分割され得る。顆粒、ペレット、錠剤、または粉末は、任意選択により、単位用量パッケージまたは複数用量パッケージへとパッケージングされてもよい。パッケージング材料は、水溶性パッケージングフィルムなどの水溶性パッケージング材料として提供され得る。本組成物をパッケージングするために使用することのできる例示的な水溶性ポリマーとしては、ポリビニルアルコールが挙げられる。他の好適な水溶性成分は、水溶性ポリマーを含み、ポリビニルアルコール、セルロースエーテル、ポリエチレンオキシド、デンプン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルメチルエーテル−無水マレイン酸、ポリ無水マレイン酸、スチレン無水マレイン酸、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸塩、アルギネート、アクリルアミドコポリマー、グアーガム、カゼイン、エチレン−無水マレイン酸樹脂シリーズ、ポリエチレンイミン、エチルヒドロキシエチルセルロース、エチルメチルセルロース、及びヒドロキシエチルメチルセルロースを含む。
【0045】
単位用量パッケージの場合、単一のパッケージングユニットが洗濯機に入れられ、単回の洗浄サイクル中に使い切られることが想定される。あるいは、単位用量パッケージは、スポットの清浄化もしくは表面の清浄化に使用するために、または、前処理もしくはブースターとして使用するために、溶媒(例えば、水)中に溶解され希釈されてもよい。複数用量パッケージの場合、そのユニットは、洗剤または洗浄の区画に入れられてもよく、ここで水流が濃縮物の表面を分解して、洗濯機に導入される液体濃縮物を提供する。
【0046】
本方法の実施形態によると、本組成物は、水または他の水性媒体に投入されて使用溶液が生成され、この使用溶液が、布地を処理するために使用される。本組成物は、固体組成物(例えば、固体組成物として提供された成分の事前混合された混合物)として、液体組成物(例えば、液体成分の事前混合された混合物)として、あるいは一緒にもしくは順次投入される別個の液体及び/または固体成分として、投入することができる。「使用溶液」という用語は、処理される物品との接触のために、濃縮物(固体組成物、液体組成物、または固体及び/もしくは液体成分のいずれか)を溶解させることによって生成される溶液を指すよう、本明細書において使用される。使用溶液は、使用の場所で調製され得る。本組成物が洗濯機内で使用されるとき、本組成物は、自動洗浄サイクルの前またはその間に、洗濯機内で溶解及び希釈されることが想定される。本組成物が住宅用または家庭用の洗濯機内で使用されるとき、本組成物は、洗濯機の洗剤区画または洗浄区画内に入れることができる。本組成物は、単一用量の固体洗剤組成物を区画内に導入することを可能にする形態で提供することができる。工業的な洗濯環境では、本組成物は、固体もしくは液体として、または別々に投入される液体及び/もしくは固体成分として証明され得る。投入は、手動で、または自動化システムにより行うことができる。本組成物は、本組成物が硬質あるいは軟質の水と混合されると染み抜き特性及び/または洗浄特性がもたらされるように提供され得る。
【0047】
ある実施形態において、本方法は、布地を処理するために本組成物の使用溶液が使用される、少なくとも1回の処理サイクル、及び1回以上の濯ぎサイクルを含む。別の実施形態では、本方法は、布地が洗濯洗剤で洗浄される1回以上の洗浄サイクルと、任意選択により、布地が従来の漂白剤で処理される漂白サイクルとをさらに含む。異なる処理及び洗浄サイクルは、濯ぎサイクルによって隔てられていてもよい。ある例示的な実施形態では、本方法は、(1)本組成物を用いる処理サイクル、及び(2)濯ぎサイクルを含む。別の例示的な実施形態では、本方法は、(1)本組成物を用いる処理サイクル、(2)中性洗剤を用いる洗浄サイクル、及び(3)濯ぎサイクルを含む。なおも別の例示的な実施形態では、本方法は、(1)本組成物を用いる処理サイクル、(2)中性洗剤を用いる洗浄サイクル、(3)濯ぎサイクル、(4)アルカリ性洗剤を用いる洗浄サイクル、(5)濯ぎサイクル、(6)漂白サイクル、及び(7)1回以上の濯ぎサイクルを含む。ある好ましい実施形態において、処理サイクル直後の洗浄サイクルは、中性洗剤の使用を含む。様々な処理、洗浄、漂白、及び濯ぎサイクルの他の組み合わせが、当業者によって想起され得る。
【0048】
本組成物は、トンネル式洗浄機内で使用されてもよい。典型的なトンネル式洗浄機は複数の区画を含み、各区画内で洗浄プログラムの異なるサイクルが行われる。洗浄される物品は、機械の一端において(例えば、投入ホッパーを通して)導入され、様々な区画を順次移動する。例えば、トンネル式洗浄機は、前濯ぎ区画、1つ以上の洗浄区画、及び1つ以上の濯ぎ区画を含み得る。トンネル式洗浄機は、物品の洗浄及び濯ぎに使用された水が、洗浄されている物品の反対方向に流れる、対向流システムを用いることが多い。清浄な水が、最後の濯ぎサイクルで取り込まれ、次いで最後から2番目の濯ぎサイクルで使用され、次いで1回以上の洗浄サイクルで使用され、最後に前濯ぎサイクルで使用され得る。本組成物が前処理として使用される場合、それは、トンネル式洗浄機の前濯ぎ区画で投入されてもよい。一方で、本組成物が洗濯ブースターとして、または洗剤システムの一部として使用される場合、それは、洗浄区画内での洗浄サイクル中に投入されてもよい。本組成物が別個の成分として投入される場合、一部の成分は、他の成分と異なるサイクルで投入されてもよい。
【0049】
投入される組成物の量は、少なくとも部分的に、濃縮組成物中の活性成分の濃度に左右される。投入量は、布地を処理するために使用される使用溶液中での所望の最終濃度に基づいて計算することができる。実際には、固体組成物は、より高濃度の活性原料を含むように作製され得るため、投入量もより高くすることができる。使用溶液中の濃度範囲の例を、以下の表2に示す。液体系という用語は、本組成物が液体として投入される使用溶液を指すよう使用される。固体系という用語は、本組成物が固体として投入される使用溶液を指すよう使用される。
【表2】
【0050】
ある例示的な液体系では、キレート剤は、EDTAであり(例えば40重量%などの好適な市販の溶液が使用され得る)、界面活性剤は、アニオン性界面活性剤及び/または非イオン性界面活性剤のブレンドであり(例えばEcolabのLow Temperature Laundry Detergentなどの好適な市販のブレンドが使用され得る)、酸は、酸のブレンド、例えば、クエン酸とヘキサフルオロケイ酸である(例えばEcolabのEco−Star/Tri−Star Sour VIIなどの好適な市販のブレンドが使用され得る)。
【0051】
ある例示的な固形系では、キレート剤は、固体EDTAであり、界面活性剤は、アニオン性界面活性剤及び/または非イオン性界面活性剤のブレンドであり(例えばBARLOX(登録商標)、LUTENSOL(登録商標)、及びSURFONIC(登録商標)(供給元は実施例を参照)などの市販の界面活性剤の好適なブレンドが使用され得る)、酸は、クエン酸である。
【0052】
使用溶液に投入される酸の量は主に、使用溶液の所望されるpHレベルによって決定される。いくつかの実施形態において、使用溶液のpHは、約2〜約7、約2.5〜約6.5、約3〜約6、または約3.5〜約5である。
【0053】
ある例示的な実施形態では、濃縮組成物は、固体組成物として提供され、濃縮物は、活性成分の所望の濃度範囲及び所望の特性(例えば、染み除去能力)を有する使用溶液をもたらすように、少なくとも約50:1、または約50:1〜1000:1、約50:1〜500:1、約75:1〜200:1、もしくは約100:1〜150:1の水対濃縮物比で希釈することができる。
【0054】
本組成物が洗濯機の洗浄サイクルで使用される場合、洗浄サイクルは、約10〜120分間、約20〜110分間、または約60〜90分間にわたって運転され得る。ある好ましい実施形態において、洗浄サイクルは、少なくとも40分間、または少なくとも60分間である。トンネル式洗浄機が使用される場合、洗浄サイクルの長さは、典型的にはより短いが、プログラムは複数の洗浄サイクルを含んでもよい。洗浄サイクル中の使用溶液の温度は、約100°F以上、または約110°F以上、または約120°F以上とすることができる。いくつかの実施形態において、その温度は、100〜160°F、110〜150°F、または約120〜140°Fである。
【0055】
実施形態によると、本組成物は、アボベンゾン及び/またはオキシベンゾンを含有する日焼け止めなどの日焼け止めによって生じる着色染みを排除または低減させることができる。アボベンゾン及びオキシベンゾンの染みは、通常、黄色または橙色である。品目、例えば、布地の色は、比色計を使用して測定することができる。色は、L*a*b*スケールなどの様々なスケールで表現することができ、ここで、b*は黄−青スケールを指し、より高いb*値はより強い黄色を示し、より低いb*値はより弱い黄色を示す。典型的には、b*の約1〜2の差は裸眼で識別可能である(すなわち、平均的な人間は、少なくとも1〜2単位離れたb*値間の差を見分けることができる)。本組成物の染み除去力を評価するために、染み除去後の布地のb*値(「b* after」)を、布地に染みが付く前のb*値(「b* before」)と比較することができる。理想的な事例では、b*−afterは、b*−beforeと非常に近いかまたは同じであり、これは、処理が、布地をその元々の状態に戻したか、またはその元々の状態に非常に近いものにしたことを意味する。換言すると、b*の変化(Δb*)が、b*−beforeとb*−afterとの間で最小である。ある実施形態によると、本組成物は、Δb*が6以下、5以下、4以下、3以下、または2以下になるように、染みを少なくとも部分的に除去することができる。一実施形態において、Δb*は、0〜約4、または0〜3、または0〜2である。
【0056】
本明細書で使用される場合、「重量パーセント」、「重量%」、「重量によるパーセント」、「重量による%」、及びそれらの変化形は、組成物の総重量に関する物質の重量としての、その物質の濃度を指す。本明細書で使用される場合、「パーセント」、「%」などは、「重量パーセント」、「重量%」などと同義であるよう意図されることが理解される。
【0057】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、例えば、現実世界で濃縮物または使用溶液を作製するために使用される典型的な測定及び液体取扱い手順を通じて;これらの手順における偶発性の誤りを通じて;本組成物を作製するため、または本方法を実施するために使用される原料の製造、供給源、または純度の相違などを通じて発生し得る、数量の変動を指す。「約」という用語はまた、特定の初期混合物から生じる組成物に対して異なる平衡条件に起因して異なる量も包含する。「約」という用語で修飾されているか否かを問わず、特許請求の範囲は、その量の等価物を含む。
【0058】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」という単数形は、文脈による別段の指示が明確にない限り、複数形の指示対象を含むことに留意されたい。したがって、例えば、「1つの化合物(a compound)」を含有する組成物への言及は、2つ以上の化合物を有する組成物を含む。また、「または(or)」という用語は概して、文脈による別段の指示が明確にない限り、「及び/または(and/or)」を含む意味で用いられることにも留意されたい。
【0059】
以下の実施例及び試験データは、本発明のある特定の具体的な実施形態の理解を提供する。実施例は、前述の説明に記載された本発明の範囲を限定することを意図するものではない。本発明の概念内にある変化形は、当業者には明らかである。
【実施例】
【0060】
3つの異なるレベルの日焼け止め染みの除去を、本開示による2つの組成物及び洗浄手順(実施例A及びB)、ならびに2つの既存の組成物及び洗浄手順(実施例C及びD)を使用して試験した。処理の有効性を、処理しなかった対照試料と比較した場合の黄色の変化を決定することによって評価した。L*a*b*スケール上のb*を測定するために、比色計を使用して色を測定した(b*は黄−青スケールを指す)。より高いb*値はより強い黄色を示し、より低いb*値はより弱い黄色を示す。洗浄後の黄色の量(b*)を、試料に染みを付ける前の黄色の量と比較し、Δb*として報告した。低いΔb*は、試料が処理後にその元々の状態に戻ったことを示し、一方で高いΔb*は、処理後に黄色の染みが存在したことを示す。
【0061】
機器:
35lbのUNIMAC洗濯機を使用して、試料を洗浄及び処理した。5グレインの水を使用し、28lbの綿テリー織布と併せて試料を洗浄した。
【0062】
Hunter比色計を使用してb*を測定した。
【0063】
化学物質:
COPPERTONE(登録商標)ultraGUARD(登録商標)は、Robinson Township,PA所在のBayer Corp.から入手可能である。
【0064】
L2000XPは、St Paul,MN所在のEcolab,Inc.から入手可能である。
【0065】
TRISTAR(登録商標)Laundri Destainerは、Ecolabから入手可能である。
【0066】
BARLOX(登録商標)12は、Allendale,NJ所在のLonza Inc.から入手可能である。
【0067】
LASは、線状アルキルベンゼンスルホネートを指すよう使用される。
【0068】
LUTENSOL XP 50は、Florham Park,NJ所在のBASF Corp.から入手可能である。
【0069】
SURFONIC L24−7は、The Woodlands,TX所在のHuntsman Corp.から入手可能である。
【0070】
Y14865泡止め剤は、Columbus,OH所在のMomentiveから入手可能である。
【0071】
SIPERNAT(登録商標)22は、Cincinnati,OH所在のEvonik Degussa Corp.から入手可能である。
【0072】
ECO−STAR(登録商標)Sour VIIは、Ecolabから入手可能である。
【0073】
Water Treatment MCは、Ecolabから入手可能である。
【0074】
Royal Performance Detergentは、Ecolabから入手可能である。
【0075】
ECO−STAR(登録商標)Builder Cは、Ecolabから入手可能である。
【0076】
Solid Surge Plusは、Ecolabから入手可能である。
【0077】
Solid Destainerは、Ecolabから入手可能である。
【0078】
Solid Clearly Softは、Ecolabから入手可能である。
【0079】
被験試料の調製:
2インチ×3インチの綿テリー織布見本を、(1)0.5gの30SPF日焼け止めローション(COPPERTONE ULTRAGUARD)、(2)0.5gの70SPF日焼け止めローション(COPPERTONE ULTRAGUARD)、または(3)1.0gの70SPF日焼け止めローション(COPPERTONE ULTRAGUARD)でコーティングすることによって、日焼け止めによる3つのレベルの黄色染みを有する被験試料を調製した。
【0080】
これらの布見本を一晩静置させ、続いて、漂白剤を用いる典型的なアルカリ洗浄を行った。以下の試料調製洗浄手順を使用した:
1.(洗浄サイクル)機械に、低レベルの120°Fの水、及び98gのアルカリ性洗濯洗剤(L2000XP)を充填した。溶液のpHはおよそ11.5であった。布見本を7分間洗浄し、2分間排水した。
2.(濯ぎサイクル)機械に、高レベルの120°Fの水を充填した。布見本を2分間洗浄し、2分間排水した。
3.(漂白サイクル)機械に、低レベルの120°Fの水、及び28gの塩素系漂白剤(TRISTAR Laundri Destainer)を充填した。布見本を7分間洗浄し、2分間排水した。
4.(濯ぎサイクル)機械に、高レベルの105°Fの水を充填した。布見本を2分間洗浄し、2分間排水した。サイクルをもう3回繰り返した。
5.(回転サイクル)400rpmで5分間にわたって水を絞り出した。
【0081】
布見本を空気乾燥させた。比色計を使用して、染みの色(b*)を測定した。各染みレベルにおける3つの布見本の色測定値を平均した。結果を以下の表3に示す。追加の処理なしの染み付き試料を対照試料として使用した。
【表3】
【0082】
表3の結果から分かるように、典型的なアルカリ処理は、対照試料上に強い黄色の染みを残した。
【0083】
実施例A
組成物A(以下の表4に示す)を使用して、事前に染みを付けた9つの布見本を洗浄した。
【表4】
1.(洗浄サイクル)機械に、低レベルの125°Fの水、及び1lb(約454g)の組成物Aを充填した。溶液のpHはおよそ3〜5であった。布見本を60分間洗浄し、1分間排水した。
2.(濯ぎサイクル)機械に、高レベルの約105°Fの水を充填した。布見本を2分間洗浄し、1分間排水した。サイクルをもう4回繰り返した。
3.(回転サイクル)400rpmで6分間にわたって水を絞り出した。
【0084】
布見本を空気乾燥させた。比色計を使用して、染みの色(*b)を測定した。このb*値を、染みを付ける前のb*値と比較して、Δb*を得た。その結果を表6に示す。
【0085】
実施例B
組成物B(以下の表5に示す)を使用して、事前に染みを付けた9つの布見本を洗浄した。この組成物は、シリカ担体を用いて調製し、流動性の顆粒状粉末となった。
【表5】
【0086】
原料を一緒に混合することによって、組成物Bを調製した。
1.(洗浄サイクル)機械に、低レベルの125°Fの水、及び1.5lb(約680g)の組成物Bを充填した。溶液のpHはおよそ3〜5であった。布見本を60分間洗浄し、1分間排水した。
2.(濯ぎサイクル)機械に、高レベルの約105°Fの水を充填した。布見本を2分間洗浄し、1分間排水した。サイクルをもう4回繰り返した。
3.(回転サイクル)400rpmで6分間にわたって水を絞り出した。
【0087】
布見本を空気乾燥させた。比色計を使用して、染みの色(*b)を測定した。このb*値を、染みを付ける前のb*値と比較して、Δb*を得た。その結果を表6に示す。
【0088】
実施例C
化学洗浄液を使用して、事前に染みを付けた9つの布見本を洗浄した。この組成物は、別個の液体成分として添加した。
1.(処理サイクル)機械に、低レベルの125°Fの水、及び41.1gの洗濯サワー(フルオロケイ酸及びクエン酸を含有するECO−STAR Sour VII)、及び78.3gの水質調整剤(EDTA及びNaOHを含有するWater Treatment MC)を充填した。溶液のpHはおよそ3〜5であった。布見本を6分間洗浄し、1分間排水した。
2.(洗浄サイクル)機械に、低レベルの125°Fの水、及び62.1gの中性洗濯洗剤(Royal Performance)を充填した。布見本を10分間洗浄し、1分間排水した。
3.(濯ぎサイクル)機械に、低レベルの125°Fの水を充填した。布見本を2分間洗浄し、1分間排水した。
4.(アルカリサイクル)機械に、低レベルの125°Fの水、及び91.3gのアルカリ性ビルダー(ECO−STAR Builder C)を充填した。溶液のpHはおよそ11.5であった。布見本を8分間洗浄し、1分間排水した。
5.(濯ぎサイクル)機械に、低レベルの125°Fの水を充填した。布見本を2分間洗浄し、1分間排水した。
6.(漂白サイクル)機械に、低レベルの125°Fの水、及び72gの塩素系漂白剤(TRISTAR Laundri Destainer)を充填した。布見本を7分間洗浄し、1分間排水した。
7.(濯ぎサイクル)機械に、高レベルの125°Fの水を充填した。布見本を2分間洗浄し、1分間排水した。
8.(濯ぎサイクル)機械に、高レベルの約105°Fの水を充填した。布見本を2分間洗浄し、1分間排水した。サイクルをもう1回繰り返した。
9.(処理サイクル)機械に、低レベルの約105°Fの水、及び41.1gの洗濯サワー(フルオロケイ酸及びクエン酸を含有するECO−STAR Sour VII)、及び78.3gの水質調整剤(EDTA及びNaOHを含有するWater Treatment MC)を充填した。溶液のpHはおよそ3〜5であった。布見本を6分間洗浄し、1分間排水した。
10.(回転サイクル)400rpmで5分間にわたって水を絞り出した。
【0089】
布見本を空気乾燥させた。比色計を使用して、染みの色(*b)を測定した。このb*値を、染みを付ける前のb*値と比較して、Δb*を得た。その結果を表6に示す。
【0090】
実施例D
化学洗浄液を使用して、事前に染みを付けた9つの布見本を洗浄した。処理サイクルはEDTAを含まなかった。
1.(処理サイクル)機械に、低レベルの104°Fの水、及び75.8gの洗濯サワー(フルオロケイ酸及びクエン酸を含有するECO−STAR Sour VII)を充填した。溶液のpHはおよそ3〜5であった。布見本を10分間洗浄し、1分間排水した。
2.(洗浄サイクル)機械に、低レベルの104°Fの水、及び35gの固体アルカリ性洗濯洗剤(Surge Plus)を充填した。溶液のpHはおよそ11.5であった。布見本を10分間洗浄し、1分間排水した。
3.(漂白サイクル)機械に、低レベルの104°Fの水、及び6.3gの固体塩素系漂白剤(Solid Destainer)を充填した。布見本を10分間洗浄し、1分間排水した。
4.(回転サイクル)400rpmで5分間にわたって水を絞り出した。
5.(処理サイクル)機械に、高レベルの104°Fの水、及び75.8gの洗濯サワー(フルオロケイ酸及びクエン酸を含有するECO−STAR Sour VII)を充填した。布見本を2分間洗浄した。23.1gの固体布帛柔軟剤(Solid Clearly Soft)を溶液に添加した。溶液のpHはおよそ3〜5であった。布見本を5分間さらに洗浄し、1分間排水した。
6.(回転サイクル)400rpmで5分間にわたって水を絞り出した。
【0091】
布見本を空気乾燥させた。比色計を使用して、染みの色(*b)を測定した。このb*値を、染みを付ける前のb*値と比較して、Δb*を得た。その結果を表6に示す。
【0092】
実施例A〜Dの結果
【表6】
【0093】
本開示による組成物及び方法は、試料上の染みのほぼ全てを除去することができたと分かった。界面活性剤、キレート剤、及び酸を含んだ組成物(実施例A〜C)のそれぞれは、最も軽度の染みでは4未満、中レベルの染みでは5未満、そして最も強い染みでは5.2以下のΔb*をもたらした。キレート剤を含まなかった実施例Dは、対照よりも良好に機能したが、実施例A〜Cほど染みに対して効果的ではなかった。組成物B(実施例B)の結果は、本組成物をシリカ担体と共に製剤化すると、その有効性を保持しながら簡便な顆粒状粉末が生成され得ることを示した。
本発明の本実施形態の例を以下の項目[1]〜[24]に列記する。
[1]
布地上の日焼け止めローションにより生じる染みを処理するための方法であって、
(a)1つ以上の界面活性剤、1つ以上のキレート剤、及び1つ以上の酸を水性溶媒と混合することにより、7未満のpHを有する使用溶液を調製することと、
(b)上記使用溶液を上記布地に適用することと、
(c)上記布地を濯ぐことと、を含む、方法。
[2]
上記使用溶液が、約300〜3500ppmの界面活性剤、約200〜1500ppmのキレート剤、及び約300〜4000ppmの酸を含む、項目1に記載の方法。
[3]
上記界面活性剤、キレート剤、及び酸が、固体組成物として投入される、項目1または2に記載の方法。
[4]
上記固体組成物が、約15〜約60重量%の界面活性剤、及び約4〜約18重量%のキレート剤を含む、項目3に記載の方法。
[5]
上記固体組成物が、凝固剤を含む流動性固体として製剤化される、項目3または4に記載の方法。
[6]
上記界面活性剤、キレート剤、及び酸が、液体成分として投入される、項目1または2に記載の方法。
[7]
上記界面活性剤、キレート剤、及び酸が、混合物として投入される、項目6に記載の方法。
[8]
上記界面活性剤、キレート剤、及び酸が、別々に投入される、項目6に記載の方法。
[9]
上記界面活性剤が、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、またはそれらの組み合わせを含む、項目1〜8のいずれか1項に記載の方法。
[10]
上記酸が、クエン酸を含む、項目1〜9のいずれか1項に記載の方法。
[11]
上記方法が、上記布地内の日焼け止め染みを、染みを付ける前の上記布地と比較して5以下のΔb*に低減させることができる、項目1〜10のいずれか1項に記載の方法。
[12]
上記使用溶液が、約3〜5のpHを有する、項目1〜11のいずれか1項に記載の方法。
[13]
布地上の日焼け止め染みを処理するための方法であって、
(d)洗浄溶液に、約15〜約60重量%の界面活性剤、約4〜約18重量%のキレート剤、及び約10〜約40重量%の酸またはその塩を含む、固体組成物を適用することによって、7未満のpHを有する上記洗浄溶液を調製することと、
(e)上記布地を上記洗浄溶液中で洗浄することと、を含み、
上記方法が、上記布地内の上記染みを、染みを付ける前の上記布地と比較して7以下のΔb*に低減させることができる、方法。
[14]
日焼け止め染みを処理するための組成物であって、
約15〜約60重量%の界面活性剤と、
約4〜約18重量%のキレート剤と、
1つ以上の酸またはその塩と、を含み、
水中に溶解されたときに7未満のpHを有する、組成物。
[15]
上記組成物が、流動性固体として製剤化される、項目14に記載の組成物。
[16]
上記組成物が、凝固剤をさらに含む、項目14または15に記載の組成物。
[17]
上記凝固剤が、ヒュームドシリカを含む、項目15または16に記載の組成物。
[18]
上記組成物が、粉末または顆粒として製剤化される、項目14〜17のいずれか1項に記載の組成物。
[19]
上記界面活性剤が、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、またはそれらの組み合わせを含む、項目14〜18のいずれか1項に記載の組成物。
[20]
上記組成物が、約10〜約40重量%の酸を含み、上記酸が、室温で固体である、項目14〜19のいずれか1項に記載の組成物。
[21]
上記酸が、クエン酸を含む、項目14〜20のいずれか1項に記載の組成物。
[22]
上記組成物が、布地内の日焼け止め染みを、染みを付ける前の上記布地と比較して7以下のΔb*に低減させることができる、項目14〜21のいずれか1項に記載の組成物。
[23]
上記組成物が、布地内の日焼け止め染みを、染みを付ける前の上記布地と比較して5以下のΔb*に低減させることができる、項目14〜22のいずれか1項に記載の組成物。
[24]
日焼け止め染みを処理するための組成物であって、
約15〜約60重量%の界面活性剤と、
約4〜約18重量%のキレート剤と、
約10〜約40重量%の酸またはその塩と、を含み、
固体として製剤化される、組成物。