(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
微細孔付き底壁(6)及び側壁(7)を有し、一定量の粉末タバコを包含し、頂部に濾過材の部分(8)が配置される、プラスチック材で作成される保護管(5)を具備する電子タバコ(2)のためのカートリッジ(3)を製造する機械(11)であって、
収集ステーション(PS)と協調して複数の空の保護管(5)を送る、送りコンベヤ(13)と、
第1のドラム(12)であって、それ自体の垂直回転軸回りに所定の周期で回転し、前記収集ステーション(PS)と協調して前記送りコンベヤ(13)から空の保護管(5)の整然とした集合体を受け取り、一連の加工ステーション(FS、WRS、FRS、CDS)を通して送る、第1のドラム(12)と、を具備し、
前記第1のドラム(12)は、各々がそれぞれの保護管(5)を受容するように設計され、同数の第1の座部(23)を具備するグループに分割される複数の第1の座部(23)を周辺に備え、同一グループの前記第1の座部(23)の前記保護管(5)には同時に前記一連の加工ステーション(FS、WRS、FRS、CDS)に対応する工程が実施される、機械(11)において、
半仕上げのカートリッジ(3)が積み込み/積み降ろしステーション(CDS)と協調して前記第1のドラム(12)から第2のドラム(17)に移動し、前記積み込み/積み降ろしステーションでは、前記第1のドラム(12)が前記第2のドラム(17)と部分的に重なり合い、前記第2のドラム(17)が、前記第2のドラム(17)自体の周囲に設けられてグループに分割される多数の第2の座部(70)を備える、
ことを特徴とする機械。
前記機械(11)は、一定量の粉末タバコを空の保護管(5)それぞれに上から送るために、前記収集ステーション(PS)の下流の第1の充填ステーション(FS)と協調して配置される第1の充填ユニット(14)を具備する、請求項1又は2に記載の機械。
前記機械(11)は、各保護管(5)を計量し、基準に合致しない保護管(5)一つ一つを除外するユニット(15)を具備し、前記第1の充填ステーション(FS)の下流の計量・除外ステーション(WRS)と協調して配置される、請求項3又は4に記載の機械。
前記機械(11)は、濾過材の部分(8)を上から各保護管(5)内に送るために、前記計量・除外ステーション(WRS)の下流の第2の充填ステーション(FRS)と協調して配置される第2の充填ユニット(16)を具備する、請求項5に記載の機械。
前記第2の充填ユニット(16)は、水平軸に沿って所望の長さの部分(8)に分割される濾過材の棒体を受け取り、多数のチャネル(59)に分割される保管部(58)に解放する湾曲パネル(57)を具備し、
前記チャネル(59)のそれぞれは、垂直軸に沿って積み上げるように配置される濾過材の部分(8)の堆積を含み、
前記第2の充填ユニット(16)は、前記保管部(58)に連動し、第1のアーム(66)と協働する下部ガイド(64)であって、濾過材の部分(8)を各保護管(5)内に上から挿入するために水平方向に移動可能な下部ガイド(64)を具備する、請求項6に記載の機械。
前記第2のドラム(17)は、それ自体の垂直回転軸回りに所定の周期で回転し、一定量の粉末タバコを包含し、頂部に濾過材の部分(8)が配置される前記保護管(5)を転送ステーション(CDS)と協調して前記第1のドラム(12)から受け取り、カートリッジ(3)の整然とした集合体を第2の移送コンベヤ(21)に送る、請求項1〜7のいずれか1項に記載の機械。
第2の座部(70)それぞれが前記転送ステーション(CDS)と協調して前記第1のドラム(12)からそれぞれの保護管(5)を受け取るように設計され、前記第2の座部(70)は、平面図にて前記第2のドラム(17)の表面上に多角形を形成するように、一列に配置される同数の前記第2の座部(70)を含むグループに分割される、請求項8に記載の機械。
前記カートリッジ(3)は閉鎖用リングナット(9)を具備し、前記機械(11)は、前記転送ステーション(CDS)の下流の第3の充填ステーション(CS)と協調して、前記第2のドラム(17)の周囲に沿って、閉鎖用リングナット(9)を各カートリッジ(3)に上から送るように配置される第3の送りユニット(18)を具備する、請求項8又は9に記載の機械。
前記第3の充填ステーション(CS)の下流に、前記第2のドラム(17)の周囲に沿って、前記閉鎖用リングナット(9)を前記カートリッジ(3)に超音波溶接によって溶接するために配置される複数のソノトロード(76)を具備する、請求項10に記載の機械。
前記電子タバコ(2)と前記カートリッジ(3)との両方を収容する複数の個別のポケット(81*、81**)を備えるプラスチック材の連続帯状体(80)がコイルから繰り出され、
前記第2の機械(22)は、
前記第2のベルトコンベヤ(79)と前記連続帯状体(80)との間に介在し、前記カートリッジ(3)を前記連続帯状体(80)に設けられるポケット(81)の第1のグループに搬送するための、第1の転送ユニット(82)と、
前記第1のベルトコンベヤ(77)と前記連続帯状体(80)との間に介在し、前記電子タバコ(2)を前記連続帯状体(80)に設けられるポケット(81**)の第2のグループに搬送するための、第2の転送ユニット(84)と
を具備する、請求項13に記載の設備。
前記第1の転送ユニット(82)及び前記第2の転送ユニット(84)の下流に、前記ブリスター包装(1)の支持層として作用する金属材の連続帯状体(86)がコイル(87)から繰り出され、プラスチック材の前記連続帯状体(80)の上に完全に設置される、請求項14に記載の設備。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1では、符号1が1つの電子タバコ2と、多数の使い捨てカートリッジ3、ここでは3つのカートリッジ3とを包含するパッケージの全体を示す。パッケージ1は、平面図にて実質的に矩形のブリスター包装として示される。このブリスター包装は、電子タバコ2とそれぞれのカートリッジ3とを収容する多数の別々のポケットを備える事前構成された金型にてプラスチック材を成形することによって形成され、(典型的には金属材料によって作成される)支持層によって閉鎖される。ブリスター包装1は、ブリスター包装1自体の短辺に平行であり、ブリスター包装1の3つの部分を規定する2つの切り取り線4*、4**を有する。この3つの部分は、電子タバコ2を2つの切り取り線4*、4**に平行な方向に収容できる第1の端部分と、2つの切り取り線4*、4**を横切る方向に配置される3つのカートリッジ3を収容する中央部分と、(
図1b及び
図1dに図示されるように)切り取り線4**に沿って折り曲げて、180°折り返すことができる端部分とからなる。
【0012】
各カートリッジ3は、プラスチック材で作成される保護管5であって、中身の入った筒状体5として設計され、微細孔付き底壁6と、実質的に管状形の側壁7とを有する、保護管を備える。保護管5の内部には一定量の粉末タバコが包含され、頂部には濾過材の部分8が配置される。保護管5の上端には閉鎖用リングナット9が連結される。
【0013】
図2では、符号10が、1つの電子タバコ2と3つのカートリッジ3とを包含するブリスター包装1を製造する設備を全体として示す。この設備は、カートリッジ3を製造する機械11をここでは備える。
【0014】
図2に示すように、カートリッジ3を製造する機械11は、ドラム12であって、その垂直回転軸回りに所定の周期で回転し、保護管5の整然とした集合体(即ち、ベルトコンベヤ13上に一列に並べられる保護管5の集合体)を受け取るドラムと、保護管5に粉末タバコを充填する充填ユニット14と、粉末タバコを包含するカートリッジ3を計量し、基準に合致しないカートリッジ3を場合により除外するユニット15と、ドラム12の周囲に沿って連続して配置される濾過材の部分8を送るユニット16と、を備える。このとき、カートリッジ3を製造する機械11は、追加ドラム17であって、その垂直回転軸回りに所定の周期で回転し、閉鎖用リングナット9を送るユニット18と、ドラム17の周囲に沿って連続して配置される閉鎖用リングナット9を溶接するステーション19とを備える追加ドラムを備える。ベルトコンベヤ13は、収集ステーションPSと協調して、空の保護管5を、充填ステーションFSに保護管を送るドラム12に送る。この充填ステーションでは、充填ユニット14と協調して、一定量の粉末タバコを保護管5の内部に挿入する。その後、カートリッジ3は、ドラム12によって、計量・除外ユニット15と協調して、計量・除外ステーションWRSに送られ、濾過材の部分8を各カートリッジ3内に挿入する送りユニット16と協調して、部分8を送るステーションFRSに送られる。次に、半仕上げのカートリッジ3は、積み込み/積み降ろしステーションCDSと協調して、ドラム12からドラム17に移送される。次に、ドラム17は、送りユニット18と協調し、実質的に溶接ステーション19と協調して、半仕上げのカートリッジを、閉鎖用リングナット9を装着するステーションに送る。
【0015】
ドラム17は、機械11から搬出されたカートリッジ3を(図示しない)U字状コンベヤに移送する。このコンベヤは、個々のカートリッジ3をまず反転させ(即ち、方向を逆転させ)、次に、(
図14及び
図15に図示される)ブリスター包装1を包装する機械22にコンベヤ21によって移送される(
図14に図示される)トレイ20の内部に同カートリッジを送る。トレイ20は複数の実質的に円筒状の座部を有する。座部はそれぞれ、対応するカートリッジ3を受容し収容するように構成される。座部は、同数のカートリッジ3を包含するトレイの整然とした集合体を受容するコンベヤ21の経路に直交するように方向付けられたいくつかの列に典型的には分割される。
【0016】
ドラム12は、間欠運動、即ち、ドラム12が動いている運動ステップと、ドラム12が停止する保持ステップとが周期的に交互に繰り返される非連続的運動で回転する。ドラム12には、ドラム12自体の周囲に多数の座部23が設けられ、この多数の座部はグループに分割されている。各グループは、(平面図にてドラム12の表面上に多角形を形成するように)実質的に一列に配置された多数の座部23を有する。
図2に示すように、各グループは、実質的に一列に配置された10個の座部23を有する。
【0017】
同一グループの座部23に含まれるカートリッジ3の製造工程(例えば、粉末タバコの充填、計量、濾過材の部分8の挿入、閉鎖用リングナット9との連結及びその後の密封など)のその後のステップは、並行して実行される。つまり、すべてのカートリッジ3に対して同時に実行される。
【0018】
図3に示されるように、保管部(図示せず)から繰り出されるベントコンベヤ13上に整列された空の保護管5の連続的集合体は、数が各グループの座部23の数と同一である複数の吸引部材25、即ち10個の吸引部材25を有するアーム24を備える収集ステーションPSと協調して供給され、ドラム12の上方に配置される。
【0019】
アーム24は、上方の休止位置と下方の収集位置との間を垂直方向に往復移動可能である。収集位置において、各吸引部材25は、それぞれの座部23に挿入され、それぞれの保護管5に向き合う。各保護管は吸引によって引き寄せられ、保護管5の上端を保持する顎部を備えた対応する座部23に保持されて移送される。保護管5が座部23に保持されつつ移送されると、アームは吸引を中断し、上方の休止位置に戻る。
【0020】
ドラム12はその後間欠的に送られ、このとき、10個の空の保護管5のグループが収集ステーションPSから、充填ユニット14の下に配置された充填ステーションFSに移送される。
【0021】
図4に示されるように、充填ユニット14は、粉末タバコを移送するスクリューコンベヤによって作成された固定式上部ホッパー26を備える。スクリューコンベヤは、上端部に対応して粉末タバコの搬入口を備える縦軸が設けられた管状外側ライナ27を備える。粉末タバコはその後、下部ホッパー28に搬出される。
【0022】
下部ホッパー28には、円筒状側壁29によって区切られた粉末タバコを収集するための環状チャンバCが設けられる。上部ホッパー26の搬出口が収集チャンバCの領域に配置される。この領域は、それぞれ30と31で示され連続して配置される一対のスクレーパ要素が収容される収集チャンバCの領域と直径方向反対側の領域である。特に、スクレーパ要素30は、粉末材料を粗く削り取るために設けられている。スクレーパ要素30は、円筒状側壁29に接続され、収集チャンバの幅Cと実質的に等しい寸法の隔壁として設計される。スクレーパ要素30の下流には、粉末材料を微細に削り取るために、さらにスクレーパ要素31が設けられる。スクレーパ要素31は円筒状側壁29に固定され、収集チャンバの幅Cより小さい寸法の隔壁として設計される。
【0023】
次に、充填ユニット14は、下部ホッパー28の下に配置され、空の保護管5に粉末タバコを充填するように設計される複数のディスクを備える。この複数のディスクは共通の垂直回転軸回りに所定の周期で回転する。
【0024】
特に、ディスク32は、収集チャンバCの底壁を形成し、円筒状側壁29に接続され、ディスク32自体の周囲に設けられた多数の貫通孔33を備える。この多数の貫通孔はグループに分けられ、各グループは、実質的に一列に配置される多数の孔33であって、各グループの座部23の数に等しい数の孔、即ち10個の孔33を有する。
【0025】
図5及び
図6にいっそうよく示されているように、ディスク32の下には、さらにディスク34が設けられ、ディスク34自体の周囲に複数のグループに分割された多数の貫通孔35が設けられる。各グループは、実質的に一列に配置される多数の孔35であって、各グループの座部23の数に等しい数の孔、即ち10個の孔33を有する。
【0026】
ディスク34の孔35は、ディスク32の孔33に直接対面しており、その結果、それぞれが一対の伸縮式ガイド36、37によって、一定量の粉末タバコを収容する複数の区画Sを形成する。特に、上部ガイド要素36が、孔33に挿入され、対応する孔35内に収容される下部ガイド要素37と協働して、粉末タバコを収集する区画Sを形成する。
【0027】
2つのディスク32、34は、垂直方向に相互に移動可能であり、その結果、相互間の距離が変化し、単一の区画Sの体積が、上部ガイド要素36の肩部38が下部ガイド要素37の上縁39に当接する(2つのディスク32、34ができるだけ互いに近く配置される)最小体積と、2つのディスク32、34ができるだけ互いから遠く配置される最大体積との間で、最小体積から最大体積、あるいはその逆に変化する。
【0028】
好ましい代替例によれば、ディスク32は、区画Sの最小体積および最大体積にそれぞれ対応する両端位置の間で垂直方向に往復移動可能であるのに対し、ディスク34は固定される。
【0029】
単一の区画Sの体積(即ち、2つのディスク32、34の間の相対的な距離)は、保護管5内に挿入される粉末タバコの重さ及び量の関数として、カートリッジ3を製造する工程の予備工程にて決定される。
【0030】
区画Sは、上部ホッパー26から注ぎ込まれた粉末タバコで充填され、収集チャンバC内に連続して配置された2つのスクレーパ要素30、31の作用によって、各区画S内に含まれる粉末タバコの量を均一にすることができる。
【0031】
図5、
図6及び
図8に示されるように、各区画Sは、ディスク34の下に配置される追加のディスク40によって底部が閉鎖され、微細孔付きプラスチック材から作成され、互いに独立した複数のセクター40*に分割される環状要素として設計される。各セクター40*は、セクター40*自体の内縁近傍に設けられた多数の貫通孔41を備える。この多数の貫通孔41は、実質的に一列に配置され、各グループの座部23の数に等しい数、即ち10個である。
【0032】
各セクター40*は、両端位置、(
図5aに示される)前方位置と(
図5bに示される)後方位置との間で移動可能である。前方位置では、セクター40*は、それぞれの区画Sの底壁を形成し、外縁を円筒状側壁29及び2つのディスク32、34の外面と実質的に重なるように配置する。
【0033】
セクター40*は、前方位置から、後退し、充填ユニット14の外部に向かって、後方位置に配置されるまで突出するように制御される。後方位置では、各孔41はそれぞれの孔35に向かい合う位置に配置される。言い換えれば、各孔45は、それぞれの区画Sと正確に対応して配置される。
【0034】
最終的に、
図7に示されるように、充填ユニット14は、ディスク40の下に配置されて多数の貫通開口43を備える追加のディスク42を具備する。この多数の貫通孔は、ディスク43自体の外縁近傍に設けられ、複数のグループに分割される。各グループは、実質的に一列に並べられる多数の開口43であって、各グループの座部23の数に等しい数の開口、即ち、10個の開口43を有する。
【0035】
特に、開口43は、それぞれの区画Sと正確に対応して、セクター40*を介在させて配置される。開口43は、下向きの空洞44を有するU字状環状縁によって形成される。U字状空洞44は、保護管5の上縁のためのガイドとして作用して、粉末タバコの溢れ及び堆積を大幅に減少させる。
【0036】
収集チャンバC内のスクレーパ要素31に隣接して、複数の押し込み要素46を備えるアーム45が収容されている。特に、アーム45は、実質的に一列に並んで配置される多数の押し込み要素であって、各グループの座部23の数に等しい数の押し込み要素、即ち、10個の押し込み要素46を有する。アーム45は、上方位置と下方操作位置との間で垂直方向に往復移動可能であり、下方操作位置では、各押し込み要素46は、少なくとも部分的にそれぞれの区画Sに嵌合する。
【0037】
充填ステーションFSに対応して、ディスク42の下に配置され、複数の支持要素48を備える(
図7及び
図3に部分的に図示される)アーム47をこのほか設ける。特に、アーム47は、実質的に一列に配置される多数の支持要素48であって、各グループの座部23の数に等しい数の支持要素、即ち、10個の支持要素48を有する。充填ステーションFSでは、ディスク32、34、40及び42は、各区画Sをそれぞれの押し込み要素46及びそれぞれの支持要素48と協調して配置することができる位置に停止する。アーム47は、休止位置と上方操作位置との間で垂直方向に往復移動可能である。
【0038】
保護管5に粉末タバコを充填する充填ステーションFSと協調して、以下のステップが連続して実施される。
‐ドラム12は空の保護管5をディスク42の下、アーム47の上で充填ステーションFSと協調して搬送する。
‐座部23の顎部は、それぞれがそれぞれの支持要素48によって支持される保護管5を解放する。
‐アーム47は、休止位置から上方操作位置に移動するように作動し、各支持要素48がそれぞれの保護管5を、上縁が関連するU字状ガイド44に挿入されるまで持ち上げる。
‐セクター40*は、各孔41がそれぞれの孔35及びそれぞれの区画Sに対応して配置されるように、前方位置から後方位置に移動して、その結果、区画Sに包含される粉末タバコが保護管5に向かって下方に移動することができる。
‐アーム45は、各押し込み要素46がそれぞれの区画Sに嵌合するように上方位置から下方操作位置に降下する。アーム45の下方操作位置への移動は、保護管5内の粉末タバコの下方への移動に押し込み要素46が付随する第1のステップと、保護管5が充填された時点で、U字状ガイド44から外れた保護管5の下方への移動にアーム45が付随する第2のステップとに分割される。
‐アーム45は、下方操作位置に到達した時点で、再度逆戻りし、空間Sから出て上方位置に戻るまで移動する。
‐アーム45の移動と同時に、アーム47はこのほか、上方操作位置から休止位置に移動するように作動する。休止位置では、アーム47は、粉末タバコを包含する保護管5を、保護管を保持する顎部を備えるそれぞれの座部23に搬送する。
‐セクター40*は、区画Sと開口43との間の連通を防止するために、後方位置から前方に、前方位置に再度配置されるまで移動する。
‐充填ユニット14のディスク32、34、40及び42は最終的に、粉末タバコを包含する保護管5をドラム12が次の計量・除外ステーションWRSに搬送する間、回転するようになる。
【0039】
なお、粉末タバコを包含する保護管5の下方への移動に付随するアーム45の移動によってこのほか、粉末タバコの集合体を所望の濃度が得られるまでわずかに圧縮することができる。
【0040】
図9に示されるように、計量・除外ユニット15は、ドラム12の上方に配置されて多数の押し込み要素50を備える上部アーム49を具備する。この多数の押し込み要素は、実質的に一列に配置されて各グループの座部23の数に等しい数の押し込み要素、即ち、10個の押し込み要素50である。アーム49は、上方位置と下方操作位置との間で垂直方向に往復移動可能である。計量・除外ユニット15はこのほか、ドラム12の下に配置される下部アーム51と、計量装置52と、実質的に一列に配置される多数の支持要素53であって、各グループの座部23の数に等しい数の支持要素、即ち、10個の支持要素53とを備える。このほか、アーム51は、後方休止位置と上方操作位置との間で垂直方向に往復移動可能である。アーム51は、アーム49と協働してカートリッジ3の計量及び除外を実施する。計量装置52は、ロードセルを備える10個のスケールを備え、各スケールは、それぞれのカートリッジ3の計量を実施するように構成される。
【0041】
ドラム12は、計量・除外ステーションWRSと協調してカートリッジを搬送する。アーム51は、後方休止位置から上方操作位置に移動するように作動し、その結果、各支持要素53がそれぞれのカートリッジ3に対応して配置され、このとき、カートリッジは座部23の顎部から外れる。アーム49は、各押し込み要素50がそれぞれの座部23に挿入され、カートリッジ3の計量装置52への移動に付随するように降下する。同時に、アーム51はこのほか、上方位置から後退休止位置に移動するように作動する。
【0042】
各カートリッジ3の重量は、それぞれのロードセルによって検出され、包装設備10の制御部に保存される。カートリッジ3の重量が許容値の範囲内にない場合には、当該カートリッジ3は直ちに除外される。また、制御部は、さまざまなロードセルによって検出されるカートリッジ3の平均重量を計算し、種々のロードセルに対して決定される平均値の間の任意の偏差を報告するように構成される。
【0043】
一つ一つのカートリッジ3の計量が実施された時点で、アーム49は再び後退し、座部23から出て上方位置に戻るまで移動するのに対し、アーム51は再び上方操作位置に移動して各カートリッジ3を、カートリッジを保持する顎部を備えるそれぞれの座部23に搬送する。ドラム12は、カートリッジ3を、フィルタの部分8を送るステーションFRSに搬送するために回転する。
【0044】
図10に示されるように、フィルタの部分8を送るユニット16は、濾過材の多様な長さの棒体の雑然とした集合体を収容する上部ホッパー54と、ホッパー54の底部から次々に濾過材の多様な長さの棒体を収集する収集ドラム55とを具備し、濾過材の多様な長さの棒体を保持する複数の吸引座部を備え、刃を備えた切断装置56と協働して、濾過材の多様な長さの棒体の横切断を実施し、所望の長さの濾過材の部分8を得る。
【0045】
次に、フィルタを送るユニット16は、収集ドラム56によって所望の長さの部分8に分割される濾過材の棒体を受け取るパネル57を備える。特に、パネル57は、所望の長さの部分8に分割される濾過材の棒体を保持する多数の吸引座部を備える。ここで、吸引座部の数は、各グループの座部23の数に等しく、10個である。
【0046】
パネル57は、濾過材の部分8の軸が水平である(
図10に示される)収集位置と、これとは別に濾過材の部分8の軸が垂直である(
図11a及び
図11bに示される)開放位置との間で移動可能である。
【0047】
パネル27は、収集位置から開放位置までの90°の回転を完了し、濾過材の部分8を収集する保管部28と直接に向き合う位置に配置されるまで水平方向に移動する。このとき、吸引座部の吸引は、パネル27が保管部58のそれぞれのチャネル59内の濾過材の部分8の堆積を解除することができるように、遮断される。
【0048】
保管部58は、実際には、多数のチャネル59に分割される。この多数のチャネルはこのほか、各グループの座部23の数に等しい数のチャネル、即ち、10個のチャネル29であり、各チャネルは、対応する吸引座部が解放する濾過材の部分8を収容するために配置される。パネル57の下には、櫛形要素60が、水平方向と垂直方向の両方に移動可能に設けられ、複数の歯61を備える。各歯は、それぞれのチャネル59に挿入され、対応する吸引座部が解放する濾過材の部分8の堆積を保持する。特に、櫛形要素60は、後方位置と、各歯61の端部がそれぞれのチャネル59に係合する前方位置との間で水平方向に移動可能である。櫛形要素60は、前方位置から、チャネル59に沿って垂直方向下方に移動可能であり、すでにチャネル59に包含される濾過材の部分8の堆積の真上で停止可能である。
【0049】
さらにまた、パネル57の上方では、押し込み要素62がこのほか、垂直方向に移動可能に設けられ、それぞれのチャネル59に嵌合してそれぞれのチャネル59内で濾過材の部分8の下方への移動に付随するように設計される複数の要素63を備える。
【0050】
使用にあたって、パネル57がチャネル59内で濾過材の部分8の堆積を解除した場合、櫛形要素60は、各歯61の先端が濾過材の部分8のそれぞれの堆積の支持部として動作するように、前方位置に置かれる。このとき、櫛形要素60は、それぞれのチャネル59内の濾過材の部分8が同時に降下できるように、降下する。同時に、押し込み要素62は、各要素63がそれぞれのチャネル59に挿入され、チャネル59内の濾過材の部分8の堆積の下方への移動を促進するように、降下する。
【0051】
櫛形要素60は、チャネル59に既に包含されている濾過材の部分8の堆積の真上に停止し、次に、導入されたばかりの濾過材の部分8をチャネル59に既に包含されている濾過材の部分8上に配置することができるように、保管部58から抜き出される。
【0052】
図12に示されるように、フィルタを送るユニット16は、保管部58に連動する下部ガイド64をさらに具備し、水平方向に移動可能なアーム66と協働する複数の溝65を備え、ほかにも、それぞれの溝65内に嵌合して摺動し、単一の濾過材の部分8のそれぞれの溝65の端部に向かう移動に付随するように設計される複数の要素67を備える。下部ガイド64は、各グループの座部23の数に等しい数の多数の溝65、即ち、10個の溝65を具備する。
【0053】
最後に、フィルタを送るユニット16は、保管部58の背後に配置され垂直方向に移動可能な挿入アーム68を具備する。このほか、挿入アーム68は、それぞれの濾過材の部分8をカートリッジ3に挿入するように設計される複数の要素69を備える。アーム68は、各グループの座部23の数に等しい数の多数の要素69、即ち、10個の要素69を具備する。
【0054】
使用にあたって、ドラム12は、濾過材の部分8を送るステーションと協調してカートリッジ3を搬送し、その結果、各カートリッジ3(即ち、カートリッジ3を搬送するドラム12の各座部23)は、それぞれの溝65の底部に向き合い、正確に対応する位置に配置される。このとき、濾過材の部分8は、それぞれの要素67によって搬送され、要素69によってカートリッジ3内に濾過材の部分8を押し下げることによって、それぞれのカートリッジ3内に挿入される。
【0055】
好ましい代替例によれば、濾過材の部分8は、包装体によって既に包装されており、要素67及び要素69は、外側の包装体が剥がれ落ちる原因にもなり得る濾過材の部分8の過剰圧縮を回避するように成形される。特に、要素69(又は濾過材の部分8に接触する少なくともその端部)は、外面に設けられる凹部を有するか、これとは別に、あるいはこれに加えて、筒状体として作成される。しかし、この筒状体は、濾過材の部分8の直径よりも小さい直径を有する。
【0056】
その後、ドラム12は、カートリッジ3を、ドラム12がドラム17と部分的に重なり合う積み込み/積み降ろしステーションCDSに搬送する。座部23の顎部は、ドラム17上のそれぞれの周辺座部70内に受容され保持されるそれぞれのカートリッジ3を解放する。
【0057】
ドラム17は、ドラム17自体の周囲に設けられ、複数のグループに分割される多数の座部70を備える。各グループは、(平面図にてドラム17の表面上に多角形を形成するように)実質的に一列に配置される多数の座部70であって、各グループの座部23の数に等しい数の座部、即ち10個の座部70を有する。
【0058】
次に、カートリッジ3は閉鎖用リングナット9を装着するステーションCSに搬送される。
図13に示されるように、閉鎖用リングナット9を送るユニット18は、(図示しない)保管部からベルトコンベヤ72によって搬送されるリングナット9の一連の整然とした集合体を受け取るガイド71を具備する。ガイド71は、複数の溝73を備え、水平方向に移動可能であり、複数の押し込み要素75を備えるアーム74と協働する。押し込み要素は、それぞれの溝73内に嵌合して摺動し、一つ一つの閉鎖用リングナット9のそれぞれの溝73の底部に向かう移動に付随するように設計される。明らかに、下部ガイド71はこのほか、各グループの座部23の数に等しい数の多数の溝73、即ち、10個の溝73を具備する。
【0059】
閉鎖用リングナット9を装着するステーションCSに対応して、(図示しない)持ち上げアームをこのほか、垂直方向に移動可能に設ける。持ち上げアームは、ドラム17の下に配置され、複数の支持要素を備える。特に、持ち上げアームは、実質的に一列に配置される多数の支持要素であって、各グループの座部23の数に等しい数の指示要素、即ち、10個の支持要素を有する。支持要素は、溝73の閉鎖端部それぞれに実質的に対応する。
【0060】
使用にあたって、ドラム17は、閉鎖用リングナット9を装着するステーションCSのカートリッジ3を搬送し、その結果、各カートリッジ3(即ち、カートリッジ3を搬送するドラム17の各座部70)は、それぞれの溝73の閉鎖端部と正確に対応して配置される。次に、閉鎖用リングナット9はそれぞれの押し込み要素75によって搬送され、カートリッジ3内への挿入が、持ち上げアームのそれぞれの支持要素によってカートリッジ3を持ち上げることにより達成される。
【0061】
最後に、ドラム17は、閉鎖用リングナット9を保護管5に溶接するステーション19にカートリッジ3を搬送する。溶接ステーション19は、超音波溶接を実施し、ドラム17の上方に配置される(
図2に概略的に示される)複数のソノトロード76を備える。各ソノトロード76は、これとは別にドラム17の下に配置されるそれぞれのアンビルと協働して、ソノトロード77自体の溶接ヘッドに向けてカートリッジ3を持ち上げる。使用にあたって、ドラム17は、溶接ステーション19と協調してカートリッジ3を搬送し、その結果、各カートリッジ3(即ち、カートリッジ3を搬送するドラム17の各座部70)は、アンビルとそれぞれのソノトロード76とに向かい合い、正確に対応する位置に配置される。座部の顎部70はカートリッジ3を解放し、それぞれのアンビルがカートリッジ3を持ち上げることによって溶接を実施する。
【0062】
最後に、移送ドラム17は完成したカートリッジ3をU字状コンベヤに移送し、U字状コンベヤは、一つ一つのカートリッジ3を反転させ(即ち、向きを逆転させ)、次に同カートリッジを、コンベヤ21によって搬送されるトレイ20の内部に送る。このコンベヤはこのほか、ブリスター包装1を梱包する機械22までの中間の緩衝装置として動作する。
【0063】
図14及び
図15に示されるように、ブリスター包装1を梱包する機械22は、電子タバコ2を送るラインであって、(図示しない)保管部から送出される電子タバコ2の一連の整然とした集合体(特に、離間して互いに隣接して配置される2列の電子タバコ2)をベルトコンベヤ77が受け取るラインと、トレイ20によって移送されたカートリッジ3が解放され収集されるホッパー78を具備し、カートリッジ3を搬送するラインであって、互いに隣接して配置される10列のカートリッジ3の整然とした集合体を受け取るベルトコンベヤ79を送るラインと、を具備する。ベルトコンベヤ77は、ベルトコンベヤ79と平行に配置される。
【0064】
2つのベルトコンベヤ77、79はそれぞれ、プラスチック材の連続帯状体80に直交して配置される。この帯状体は、コイルから繰り出され、電子タバコ2とカートリッジ3の両方を収容する多数の分離したポケット81*、81**を有する。
【0065】
包装機械22は、コンベヤ79と連続帯状体80との間に介在し、多数の吸引部材83を備える転送ユニット82を具備する。この多数の吸収部材は、多数の列のカートリッジ3(特に、一列あたり10個のカートリッジ3の3列)を収集し、同カートリッジをプラスチック材の連続帯状体80に設けられるポケット81*内に移動させる。
【0066】
同じように、包装機械22は、転送ユニット82の下流に設置され、コンベヤ77と連続帯状体80との間に介在し、多数の電子タバコ2(特に、一列あたり2つの電子タバコ2の3列)を引き付けて、同電子タバコをプラスチック材の連続帯状体に設けられるポケット81**の内部に移動させる多数の吸引部材85を備える転送ユニット84を具備する。
【0067】
転送ユニット84の下流では、ブリスター包装1の支持層として機能し、コイル87から繰り出され、プラスチック材の帯状体80に完全に重ね合わされる金属材料の連続帯状体86が送られる。
【0068】
プラスチック材の帯状体80と、支持層として機能する金属材料の連続帯状体86とによって形成されるアセンブリは、2つの溶接プレート89を具備する溶接装置88に供給される。2つの溶接プレート89は、溶接を実行中に、ブリスター包装1を一つ一つ分離するために横切断と縦切断の両方を達成する切断部材を内部に備える。
【0069】
次に、一つ一つのブリスター包装1は、互いに平行の2つの切り取り線4*、4**を取得するための切り込み部材を備える別の切断装置90に送られる。
【0070】
切断装置90から搬出されるブリスター包装1は、ブリスター包装1の整然とした集合体(特に、互いに隣接して配置される3列のブリスター包装)を受け取るベルトコンベヤ91に送られる。各ブリスター包装1の端部分が切り取り線4**に沿って折り曲げられ、180°折り返される(図示しない)折り曲げステーションがベルトコンベヤ91に沿って設けられる。
【0071】
包装機械22は、ベルトコンベヤ91と、ベルトコンベヤ91に直交して配置される追加の連続ベルトコンベヤ93との間に介在する転送ユニット92を具備する。転送ユニット92は、多数のブリスター包装1(特に、3つのブリスター包装1)を収集し、ブリスター包装1の一つ一つの列を互いに一直線に並ぶように追加の連続コンベヤ93上に移動させる吸引部材94を備える。
【0072】
最後に、包装機械22は、水平回転軸回りに所定の周期で回転する折り曲げ用ホイール97を具備する。このホイールは、送りラインによって送られる段ボール製の保護管の素材片98を連続して受け取る。素材片98は、筒状包装体99が得られるまで折り曲げ用ホイール97のスピンドル周りに部分的に折り曲げられる。このような筒状包装体は、その後、転送ステーションと協調して包装用ホイール101のポケット100内に移動する。包装用ホイール101は、それぞれの水平回転軸回りに所定の周期で回転するように設置され、複数の周辺ポケット100を具備する。各周辺ポケットは、部分的に折り曲げられて筒状包装体99に至る素材片98をまず受け取り、筒状包装体99に挿入されるブリスター包装1をその後受け取る。包装用ホイール101は、それぞれのブリスター包装1の周りで素材片98を折り曲げることを完了する。
【0073】
設備10の生産性を向上させるために、ドラム12の周囲に設けられ、多数のライン又は列に分配することによって多数のグループに分割される座部23の数を増加させることができることは明らかである。例えば、各グループは原則的に一列に配置される10個の座部23を3列有することができ、その結果、各グループは、以降の工程にて、30個の座部23を同時に具備する。この場合にはこのほか、製造機械11が、一定量の粉末タバコを空の保護管5それぞれの中に送る充填ステーションFSと協調して配置される多数(例えば、3つ)の充填ユニット14と、上方から濾過材の部分8を各保護管5内に挿入する第2のステーションFRSと協調して配置される多数(例えば、3つ)の送りユニット16(又は多数の保管部58)と、を備えることは明らかである。
【0074】
上記のブリスター包装1を製造する設備10には多数の利点がある。
【0075】
第1の場所では、上記のブリスター包装1を製造する設備10は、高い品質基準を確保しつつ高い時間生産性(即ち、時間単位当たりの多数のブリスター包装1の生産)を達成することができる。
【0076】
特に、カートリッジ3の製造に際して高い品質基準及び均一性を確保することができる。この結果は、多数のカートリッジ3を同時に製造する機械11を操作すること、即ち、複数のカートリッジ3(特に10個のカートリッジ3)を同時に種々のステーションに沿って前進させ、製造工程のさまざまなステップ(例えば、粉末タバコを充填するステップ、計量するステップ、濾過材の部分8を挿入するステップ、閉鎖用リングナット9と連結してから封止するステップ)を実施することによって得られる。
【0077】
このように、カートリッジ3の製造が、最も好ましい条件下で実施されている。これは、製造工程の全ステップが、最適な実施のため、即ち、所定の量のタバコを一定の濃度で充填し、濾過材の部分8の変形を回避し、保護管5から粉末タバコが予期せずあふれ出るか漏れるのを防止するために十分に時間をかけることを必要としていることによる。
【0078】
さらにまた、上記のブリスター包装1を製造する設備10は、構造的に簡素な要素によって形成され、カートリッジ3を製造する機械11の周囲と、ブリスター包装1を製造する機械22の周囲との両方に必要とされる最適な操作空間を提供するので、初期の組み立て作業と、以降の保守作業(簡素な洗浄作業から交換作業まで)との両方が簡素化される。