【実施例】
【0031】
本発明の効果に関して以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
合成例1〜15に従って、各種本発明の必須成分である脂肪酸アルカノールアミド誘導体混合物を製造し、それらをサンプルとして評価試験を実施した。
【0032】
合成例1
フラスコ中でヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 28.65g(95.3mmol)とN-ヤシ油脂肪酸−N−メチル−β−アラニン 42.69g(143mmol, 1.5equiv.)とを130℃に加熱し、減圧下で7時間脱水反応させることでエステル化反応を行なった。理論量の水が留出し、このエステル化物であるヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドのO,O‘−ビス(N−ヤシ油脂肪酸―N−メチル-β-アラニン)エステル体とO−(N−ヤシ油脂肪酸―N−メチル-β-アラニン)エステル体の混合物61.64gを得た。
1H NMRより構造を決定した。
1H NMR ケミカルシフト:0.9ppm (7.5H m), 1.3ppm (42H m), 1.6ppm (5H m) , 2.28〜2.30ppm (5H t), 2.7ppm (2.5H t), 3.05ppm (4.5H t), 3.6ppm (7.5H m), 3.8ppm (1H m) , 4.2ppm (4H t)
【0033】
合成例2
フラスコ中でヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 90.00g(300mmol)とN-ヤシ油脂肪酸−N−メチル−β−アラニン 93.90g(315mmol, 1.05equiv.)を130℃に加熱し、減圧下で7時間脱水反応させることでエステル化反応を行なった。理論量の水が留出し、モノエステル化物であるヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドのO−(N−ヤシ油脂肪酸―N−メチル-β-アラニン)エステル体165.65gを得た。
1H NMRより構造を決定した。
1H NMR ケミカルシフト:0.9ppm (6H m), 1.3ppm (33H m), 1.6ppm (4H m) , 2.28〜2.30ppm (4H t), 2.6-2.7ppm (2H t), 3.05ppm (2H t), 3.6ppm (6H m), 3.8ppm (2H m), 4.2ppm (2H t)
【0034】
合成例3
フラスコ中でヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 90.00g(300mmol)とN-ヤシ油脂肪酸−N−メチル−β−アラニン 183.36g(615mmol, 2.05equiv.)を130℃に加熱し、減圧下で12時間脱水反応させることでエステル化反応を行なった。理論量の水が留出し、このジエステル化物であるヤシ油脂肪酸時エタノールアミドのO,O‘−ビス(N−ヤシ油脂肪酸―N−メチル-β-アラニン)エステル体256.70gを得た。
1H NMRより構造を決定した。
1H NMR ケミカルシフト:0.9ppm (9H m), 1.3ppm (55H m), 1.6ppm (6H m) , 2.25〜2.35ppm (6H t), 2.6-2.7ppm (4H t), 3.05ppm (8H t), 3.6ppm (8H m), 4.2ppm (4H t).
【0035】
合成例4(LDE-ALA 1/1.5)
フラスコ中でラウリン酸ジエタノールアミド(川研ファインケミカル株式会社アミゾールLDE−G)30.05g(100mmol)とN−ラウロイル−N−メチル−β−アラニン(川研ファインケミカル株式会社アラノンALA)42.81g(150mmol, 1.50equiv.)とを2kPaに減圧し、125〜130℃で9時間加熱した。理論量の水が留出し、この縮合物であるラウリン酸ジエタノールアミドのO,O’−ビス(N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニン)エステル体とO−(N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニン)エステル体の混合物63.41gを取り上げた。放冷後、生成物の構造を1H-NMRより構造を決定した。
1H NMR ケミカルシフト: 0.9ppm (7.5H, m), 1.3ppm (41H, m), 1.6ppm (5H, m), 2.3-2.4ppm (5H, m), 2.6-2.7ppm (2.5H, m), 2.9-3.1ppm (3H, m), 3.6ppm (7.5H, m), 4.2ppm(2H m)
【0036】
合成例5(LME+ALA)
フラスコ中でラウリン酸モノエタノールアミド(川研ファインケミカル株式会社アミゾールLME)24.35g(100mmol)とN−ラウロイル−N−メチル−β−アラニン29.97g(105mmol, 1.05equiv.)とを2kPaに減圧し、130℃で6時間加熱した。理論量の水が留出し、この縮合物であるラウリン酸モノエタノールアミドのO−(N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニン)エステル体51.5gを取り上げた。
1H-NMRより構造を決定した。
1H NMR ケミカルシフト: 0.9ppm (6H, m), 1.3ppm (32H, m), 1.5ppm (4H. m),2.1ppm (2H, t), 2.3ppm (2H, t), 2.7ppm (2H, t), 3.3ppm (2H, t), 3.5ppm (3H, s),3.6ppm (2H, t), 4.1ppm (2H, t).
【0037】
合成例6(ラウリン酸−N-メチルエタノールアミド + ALA)
フラスコ中でラウリン酸クロライドとメチルエタノールアミンから誘導したラウリン酸メチルエタノールアミド25.74g(100mmol)とN−ラウロイル−N−メチル−β−アラニン28.55g(100mmol, 1.0equiv.)とを2kPaに減圧し、130℃で7時間加熱した。理論量の水が留出し、この縮合物であるラウリン酸メチルエタノールアミドのO−(N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニン)エステル体48.31gを取り上げた。
1H-NMRより構造を決定した。
1H NMR ケミカルシフト: 0.9ppm (6H, m), 1.3ppm (32H, m), 1.5ppm (4H, m),2.3ppm (4H, m), 2.7ppm (2H, t), 3.5ppm (8H, m), 3.6ppm (2H, t), 4.5ppm (2H, t).
【0038】
合成例7 (LDE+SLA=1:2)
フラスコ中でラウリン酸ジエタノールアミド28.74g(100mmol)とN−ラウロイル−N−メチル−グリシン(川研ファインケミカル株式会社ソイポンSLA)54.22g(200mmol, 2.0equiv.)とを2kPaに減圧し、130℃で10時間加熱した。理論量の水が留出し、この縮合物であるラウリン酸ジエタノールアミドのO,O’−ビス(N−ラウロイル−N−メチル−グリシン)エステル体68.54gを取り上げた。
1H-NMRより構造を決定した。
1H NMR ケミカルシフト: 0.9ppm (9H, m), 1.3ppm (48H, m), 1.5ppm (6H, m),2.3ppm (6H, m), 3.5ppm (8H, m), 4.5ppm (4H, m), 4.9ppm (4H, s).
【0039】
合成例8(LME+SLA=1/1)
フラスコ中でラウリン酸モノエタノールアミド24.34g(100mmol)とN−ラウロイル−N−メチル−グリシン27.15g(100mmol, 1.0equiv.)とを2kPaに減圧し、120℃で5時間加熱した。理論量の水が留出し、この縮合物であるラウリン酸モノエタノールアミドのO−(N−ラウロイル−N−メチル−グリシン)エステル体46.68gを取り上げた。
1H-NMRより構造を決定した。
1H NMR ケミカルシフト:0.9ppm (6H, m), 1.3ppm (32H, m), 1.5ppm (4H, m),2.1ppm (2H, t), 2.3ppm (2H, t), 3.3ppm (2H, t), 3.5ppm (3H, s), 4.1ppm (2H, t),4.9ppm (2H, s).
【0040】
合成例9(CDE+ALA=1/1.5)
フラスコ中でヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド30.05g(100mmol)とN−ラウロイル−N−メチル−β−アラニン42.80g(150mmol, 1.5equiv.)とを2kPaに減圧し、135℃で7時間加熱した。理論量の水が留出し、エステル化物であるヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドのO,O’−ビス(N−ラウロイル−N−メチルβアラニン)エステル体とO−(N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニン)エステル体の混合物64.53gを取り上げた。
1H-NMRより構造を決定した。
1H NMR ケミカルシフト: 0.9ppm (7.5H, m), 1.3ppm (42H, m), 1.6ppm (5H, m),2.3ppm (5H, m), 3.5ppm (10H, m), 4.5ppm (5H, m), 4.9ppm (5H, s).
【0041】
合成例10(CDE+SLA=1/1.5)
フラスコ中でヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド30.05g(100mmol)とN−ラウロイル−N−メチル−グリシン40.70g(150mmol, 1.5equiv.)とを2kPaに減圧し、130℃で9時間加熱した。理論量の水が留出し、この縮合物であるヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドのO,O’−ビス(N−ラウロイル−N−メチル−グリシン)エステル体とO −(N−ラウロイル−N−メチル−グリシン)エステル体の混合物65.15gを取り上げた。
1H-NMRより構造を決定した。
1H NMR ケミカルシフト: 0.9ppm (7.5H, m), 1.3ppm (41H, m), 1.6ppm (5H, m),2.3ppm (5H, m), 3.5ppm (10H, m), 4.5ppm (5H, m), 4.9ppm (5H, s).
【0042】
合成例11(CDE+SCA=1/1.5)
フラスコ中でヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド30.05g(100mmol)とN−ヤシ油脂肪酸−N−メチル−グリシン42.62g(150mmol, 1.5equiv.)とを2kPaに減圧し、130℃で9時間加熱した。理論量の水が留出し、この縮合物であるヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドのO,O’−ビス(N−ヤシ油脂肪酸−N−メチル−グリシン)エステル体とO−(N−ヤシ油脂肪酸−N−メチル−グリシン)エステル体の混合物63.70gを取り上げた。
1H-NMRより構造を決定した。
1H NMR ケミカルシフト: 0.9ppm (7.5H, m), 1.3ppm (43H, m), 1.6ppm (5H, m),2.3ppm (5H, m), 3.5ppm (10H, m), 4.5ppm (5H, m), 4.9ppm (5H, s).
【0043】
合成例12(2.25鎖ACA1.25当量)
フラスコ中でヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 30.50g(100mmol)とN-ヤシ油脂肪酸−N−メチル−β−アラニン 37.29g(125mmol, 1.25equiv.)とを130℃に加熱し、減圧下で5時間脱水反応させることでエステル化反応を行なった。理論量の水が留出し、このエステル化物であるヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドのO,O‘−ビス(N−ヤシ油脂肪酸―N−メチル-β-アラニン)エステル体とO−(N−ヤシ油脂肪酸―N−メチル-β-アラニン)エステル体の混合物60.25gを得た。
1H NMRより構造を決定した。
1H NMR ケミカルシフト:0.9ppm (6.7H m), 1.3ppm (40H m), 1.6ppm (4.5H m), 2.28〜2.30ppm (4.5H t), 2.7ppm (2H t), 3.05ppm (3.7H t),3.6ppm (6.5H m), 3.8ppm (6.5H m), 4.2ppm (4H t).
【0044】
合成例13(2.8鎖 ACA1.8当量)
フラスコ中でヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 45.81g(152mmol)とN-ヤシ油脂肪酸−N−メチル−β−アラニン 81.68g(274mmol, 1.8equiv.)を130℃に加熱し、減圧下で10時間脱水反応させることでエステル化反応を行なった。理論量の水が留出し、エステル化物であるヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドのO,O’−ビス(N−ヤシ油脂肪酸−N−メチル-β-アラニン)エステル体とO−(N−ヤシ油脂肪酸−N−メチル-β-アラニン)エステル体の混合物115.13gを得た。
1H NMRより構造を決定した。
1H NMR ケミカルシフト:0.9ppm (8.1H m), 1.3ppm (50H m), 1.6ppm (5.5H m), 2.28〜2.30ppm (5.5H t), 2.6-2.7ppm (3.5H t), 3.05ppm (5H t), 3.6ppm (7.5H m), 3.8ppm (6.5H m), 4.2ppm (4H t)
【0045】
合成例14(1.9鎖ACA0.9当量)
フラスコ中でヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 30.50g(100mmol)とN-ヤシ油脂肪酸−N−メチル−β−アラニン26.82g(90mmol, 0.9equiv.)とを130℃に加熱し、減圧下で5時間脱水反応させることでエステル化反応を行なった。理論量の水が留出し、このエステル化物であるヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドのO,O‘−ビス(N−ヤシ油脂肪酸―N−メチル-β-アラニン)エステル体とO−(N−ヤシ油脂肪酸―N−メチル-β-アラニン)エステル体の混合物52.98gを得た。
1H NMRより構造を決定した。
1H NMR ケミカルシフト:0.9ppm (5.8H m), 1.3ppm (33H m), 1.6ppm (3.5H m), 2.28〜2.30ppm (3.8H t), 2.7ppm (1.8H t), 3.05ppm (2.7H t), 3.6ppm (5.5H m), 3.8ppm (5.8H m), 4.2ppm (4H t)
【0046】
合成例15(3鎖 ACA2.1当量)
フラスコ中でヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 30.51g(100mmol)とN-ヤシ油脂肪酸−N−メチル−β−アラニン 62.63g(210mmol,2.1equiv.)を130℃に加熱し、減圧下で10時間脱水反応させることでエステル化反応を行なった。理論量の水が留出し、エステル化物であるヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドのO,O’−ビス(N−ヤシ油脂肪酸-N−メチル-β-アラニン)エステル体とN−ヤシ油脂肪酸−N−メチル−β−アラニンの混合物91gを得た。この生成物には、白色の不溶物が析出していた。
1H NMRより構造を決定した。
1H NMR ケミカルシフト:0.9ppm (9H m), 1.3ppm (56H m), 1.6ppm (6H m), 2.25〜2.35ppm (6H t), 2.6-2.7ppm (4H t), 3.05ppm (8H t), 3.6ppm (8H m), 4.2ppm (4H t)
【0047】
1.油剤の抱水量(抱水性%)測定
本発明必須成分である脂肪酸アルカノールアミド誘導体混合物である合成例1〜15で作成した各々の性能を比較するため、抱水量の測定を行った。
比較試験例としてラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルサルコシンイソプロピル、トリエチルヘキサノイン、エチルヘキサン酸セチル、流動パラフィンを使用した。
表1に従い油剤と水とをバイアル瓶に量り取った。表1の各油剤の項目に示した値は各油剤のg数を示している。マグネチックスターラーを用いて室温条件で10分撹拌した。撹拌を止めて静置し、24時間経過後に下層の水をピペットで除去した。残った油剤の重量の増加分を抱水量として表1に記載した。
抱水量は、各油剤の水との馴染みやすさを示す指標となる。抱水量(抱水性%)の大きな油剤は、乳化されやすい性質を有し、乳化安定性の向上や可溶化時の安定性向上が期待できる。
結果を表1に示した。この結果、本発明必須成分である脂肪酸アルカノールアミド誘導体混合物を含有する油剤組成物は通常使用される比較試験例で用いた油剤よりも高い抱水量(抱水性%)を示すことが分かった。
【0048】
【表1】
【0049】
表2に記載の実施例14〜28及び比較例8、9の処方に従い乳液を作成した。表記の数値は重量%である。
すなわち、水相成分を80℃の温浴上で溶解させ、撹拌させながら油相成分を添加した。
2相をよく混和した後に室温まで冷却して乳液を得た。
得られた乳液を50℃にて10日間保存して分離の有無の確認を行なった。表2の50℃保存安定性の項目には分離が確認された日数を示している。
【0050】
【表2】
この結果、実施例14〜28に示した乳液は、比較例8及び比較例9の乳液と比較して長い日数分離が見られず乳化安定性が高いことを示された。合成例1〜15の脂肪酸アルカノールアミド誘導体が乳化安定性を向上させる効果を持つことが判明した。
【0051】
表3に記載の実施例29〜31及び比較例10〜12の処方に従い乳液を作成した。表3中の表記は重量%である。
すなわち、水相成分を80℃の温浴上で溶解させ、撹拌させながら油相成分を添加した。
2相をよく混和した後に室温まで冷却して乳液を得た。
得られた乳液の光学顕微鏡写真を
図1に示す。写真の下のスケールバーは、あらかじめ撮影したBurker-Turk血球盤の目盛を利用して計測したもので50μmを示す。
比較例10〜12では油相の液滴が確認されたが実施例30と実施例31では光学顕微鏡では液滴を確認できず、実施例29は微細な液滴が光学顕微鏡で確認できた。
更に実施例29〜31及び比較例10〜11の液滴サイズを測定して表3の液滴サイズに示した。
比較例10〜11の液滴サイズは、顕微鏡画像の液滴から5点のサイズを計測した平均値を、実施例29〜31は、動的光散乱法(HORIBA社製 LB-550)により測定した中央値を液滴サイズとして示した。
この結果、合成例1の化合物を添加した実施例29〜31の液滴サイズが数分の1から1000分の1にまで微小化されていることが分かった。
【0052】
実施例29〜31及び比較例10〜12の乳液を用いて塗布時の使用感の評価を実施した。乳液の使用感の評価方法について述べる。
[伸びの良さ]
専門パネル12名により、各試料について、適量を手の甲に塗布した際の伸びの良さについて使用テストを行ない、アンケートの結果から下記の基準に従って判定した。
(評価基準)
◎:12名中、10名以上が良好と回答した
○:12名中、7〜9名が良好と回答した
△:12名中、4〜6名が良好と回答した
×:12名中、3名以下が良好と回答した
【0053】
[馴染みやすさ]
専門パネル12名により、各試料について、適量を手の甲に塗布した際の馴染みやすさについて使用テストを行ない、アンケートの結果から下記の基準に従って判定した。
(評価基準)
◎:12名中、10名以上が良好と回答した
○:12名中、7〜9名が良好と回答した
△:12名中、4〜6名が良好と回答した
×:12名中、3名以下が良好と回答した
【0054】
[ベタツキ]
専門パネル12名により、各試料について、適量を手の甲に塗布した後のベタツキについて使用テストを行ない、アンケートの結果から下記の基準に従って判定した。
(評価基準)
◎:12名中、10名以上がベタツキが無く良好と回答した
○:12名中、7〜9名がベタツキが無く良好と回答した
△:12名中、4〜6名がベタツキが無く良好と回答した
×:12名中、3名以下がベタツキが無く良好と回答した
【0055】
[しっとり感]
専門パネル12名により、各試料について、適量を手の甲に塗布した後のしっとり感について使用テストを行ない、アンケートの結果から下記の基準に従って判定した。
(評価基準)
◎:12名中、10名以上がしっとり感があると回答した
○:12名中、7〜9名がしっとり感があると回答した
△:12名中、4〜6名がしっとり感があると回答した
×:12名中、3名以下がしっとり感があると回答した
【0056】
【表3】
本発明油剤組成物を含む乳液化粧料である実施例29〜31の使用感は、比較例10〜11と比較して全ての測定項目で優れた評価を得た。
【0057】
本発明油剤組成物を配合した自己乳化型入浴剤を表4に従って配合した。表4の表記は重量%である。
専門パネル12名により、40度に保温された風呂湯浴槽中の180Lの湯に60mLの各入浴剤を添加、分散させ、その後入浴させた。入浴後の肌のしっとり感について、以下の基準で採点した。
また、乳化安定性に関しては、翌朝の風呂湯(室温)の状態を観察してもらった。実施例32の入浴剤は芳町も安定な白濁状態であったが、比較例13の入浴剤は7例/12例で墨流しのような油浮きが観察された。
【0058】
(評価基準)
◎:12名中、10名以上がしっとり感があると回答した
○:12名中、7〜9名がしっとり感があると回答した
△:12名中、4〜6名がしっとり感があると回答した
×:12名中、3名以下がしっとり感があると回答した
【0059】
【表4】
本発明の油剤組成物を配合した入浴剤の方が優れた使用感を有し、乳化状態が安定であることが示された。
【0060】
本発明油剤組成物を配合したヘアコンディショナー化粧料を表5に従って配合した。表5の表記は重量%である。
各組成物について、パネラー12名により使用試験を行い、ヘアリンスのすすぎ時の指どおり、乾燥後の髪のしっとり感、乾燥後の髪の光沢について官能評価を行った。
【0061】
すすぎ時の指通り
(評価基準)
◎:12名中、10名以上が、すすぎ時の指通りが良好と回答した。
○:12名中、7〜9名が、すすぎ時の指通りが良好と回答した。
△:12名中、4〜6名が、すすぎ時の指通りが良好と回答した。
×:12名中、3名以下が、すすぎ時の指通りが良好と回答した。
【0062】
乾燥後の髪のしっとり感
(評価基準)
◎:12名中、10名以上が、乾燥後しっとり感があると回答した。
○:12名中、7〜9名が、乾燥後しっとり感があると回答した。
△:12名中、4〜6名が、乾燥後しっとり感があると回答した。
×:12名中、3名以下が、乾燥後しっとり感があると回答した。
【0063】
乾燥後の髪の光沢
(評価基準)
◎:12名中、10名以上が、光沢が良いと回答した。
○:12名中、7〜9名が、光沢が良いと回答した。
△:12名中、4〜6名が、光沢が良いと回答した。
×:12名中、3名以下が光沢が、良いと回答した。
【0064】
【表5】
【0065】
本発明油剤組成物を配合したクリーム化粧料を表6に従って配合した。表6の表記は重量%である。
各組成物について、パネラー12名により使用試験を行い、乳液の評価と同等の方法で性能を評価した。
【表6】
本発明の油剤組成物を含有する実施例34は、優れた伸び性をもった。使用しやすいクリームを得ることができ、使用後のしっとり感に優れていた。