(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数の繊維フィラメントと前記複数の金属フィラメントの数の合計に対する前記複数の金属フィラメントの個数比は、2.5%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の真空掃除機。
前記複数の金属フィラメントのうち1本の金属フィラメントの引張強度は、3.5centi Newton/deci−Tex(cN/dTex)以上であることを特徴とする、請求項1に記載の真空掃除機。
前記複数の金属フィラメントのうち1本の金属フィラメントの引張伸びは、前記1本の金属フィラメントの長さの33〜45%であることを特徴とする、請求項1に記載の真空掃除機。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下、本発明のいくつかの実施形態について例示的な図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に符号を付す上で、同じ構成要素に対しては異なる図面であってもできるだけ同じ符号を付すことに留意すべきである。また、本発明の実施形態について説明する上で、関連する公知の構成又は機能についての具体的な説明が本発明の実施形態の理解を妨げると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。
【0051】
さらに、本発明の実施形態の構成要素について説明する上で、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を用いる。これらの用語は1つの構成要素を他の構成要素と区別するためのものにすぎず、これらの用語によりその構成要素の本質や順番又は順序などが限定されるものではない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」又は「接続」されていると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接「連結」、「結合」又は「接続」されていることもあり、各構成要素間にさらに他の構成要素が「連結」、「結合」又は「接続」されていることもあると理解されるべきである。
【0052】
図1は本発明の一実施形態による真空掃除機の斜視図である。
【0053】
図1に示すように、本発明の一実施形態による真空掃除機1は、吸引力を発生させるための吸入モータ(図示せず)を内側に備える掃除機本体10と、塵を含む空気を吸入する吸入ノズル100と、掃除機本体10と吸入ノズル100とを連結する延長管17とを含んでもよい。
【0054】
一方、図示していないが、吸入ノズル100は、延長管17を介することなく、掃除機本体10に直接連結されるようにしてもよい。
【0055】
掃除機本体10は、空気から分離された塵が貯蔵されるダストボックス12を含んでもよい。よって、吸入ノズル100から流入する塵は延長管17を介してダストボックス12に貯蔵される。
【0056】
掃除機本体10の外側には、ユーザが把持するための取っ手13が備えられてもよい。ユーザは取っ手13を把持した状態で掃除を行うことができる。
【0057】
掃除機本体10にはバッテリ(図示せず)が備えられ、掃除機本体10には前記バッテリが収容されるバッテリ収容部15が備えられてもよい。バッテリ収容部15は、取っ手13の下部に備えられてもよい。前記バッテリ(図示せず)は、吸入ノズル100に接続されて吸入ノズル100に電源を供給するようにしてもよい。
【0058】
以下、吸入ノズル100について詳細に説明する。
【0059】
図2は
図1の吸入ノズルの斜視図であり、
図3は
図2の吸入ノズルの平面図であり、
図4は
図1の吸入ノズルの側面図であり、
図5は
図1の吸入ノズルの正面図であり、
図6は
図5の吸入ノズルから回転掃除部を取り外した状態を示す図であり、
図7は
図1の吸入ノズルの底面図であり、
図8は
図1の吸入ノズルの分解斜視図であり、
図9はハウジングの分解斜視図であり、
図10は
図7の吸入ノズルのI−I’線断面図であり、
図11は
図7のII−II’線断面図である。
【0060】
図2〜
図11に示すように、吸入ノズル100は、ハウジング110、連結配管120及び回転掃除部130を含む。
【0061】
ハウジング110は、内部にチャンバ112が形成される本体部111を含む。本体部111には、汚染物質を含む空気を吸入するための前方開口111aが形成されてもよい。掃除機本体10から発生する吸引力により、前方開口111aから流入する空気はチャンバ112を介して連結配管120に移動する。
【0062】
前方開口111aは、ハウジング110の左右方向に延設され、ハウジング110の底面部だけでなくハウジング110の前部まで延設されるようにしてもよい。よって、吸入面積が十分に確保されるので、床面において壁面に隣接する部分まで満遍なく掃除することができる。
【0063】
ハウジング110は、前方開口111aに連通する内部配管1112をさらに含んでもよい。掃除機本体10から発生する吸引力により、外部の空気は前方開口111aから内部配管1112の内部流路1112aに移動する。
【0064】
ハウジング110は、回転掃除部130を回転させるための動力を供給する駆動部140をさらに含んでもよい。駆動部140は、回転掃除部130の一側に挿入されて回転掃除部130に動力を伝達するようにしてもよい。駆動部140については
図12を参照して詳細に説明する。
【0065】
本体部111のチャンバ112には回転掃除部130が収容されてもよい。回転掃除部130の少なくとも一部分は、前方開口111aから外部に露出してもよい。回転掃除部130は、駆動部140から伝達される駆動力により回転して床面と摩擦することによって汚染物質を払うようにしてもよい。また、回転掃除部130の外周面は、綿ネルなどの織物又はフェルト材質からなるようにしてもよい。よって、回転掃除部130の回転により床面に溜まった塵などの異物が回転掃除部130の外周面に付着し、効果的に除去することができる。
【0066】
本体部111は、回転掃除部130の上側の少なくとも一部を覆うようにしてもよい。また、本体部111の内周面は、回転掃除部130の外周面の形状に対応する湾曲形状を有するようにしてもよい。よって、本体部111は、回転掃除部130の回転により床面から掃き取られた異物が上昇することを防止する機能を実行することができる。
【0067】
ハウジング110は、チャンバ112の両側面を覆う側面カバー115、116をさらに含んでもよい。側面カバー115、116は、回転掃除部130の両側面に備えられてもよい。
【0068】
側面カバー115、116は、回転掃除部130の一側に備えられる第1側面カバー115と、回転掃除部130の他側に備えられる第2側面カバー116とを含む。第1側面カバー115に駆動部140が固定されるようにしてもよい。
【0069】
吸入ノズル100は、第2側面カバー116に備えられて回転掃除部130を回転可能に支持する回転支持部150をさらに含む。回転支持部150は、回転掃除部130の他側に挿入されて回転掃除部130を回転可能に支持するようにしてもよい。
【0070】
回転掃除部130は、
図10の断面図において反時計方向に回転するようにしてもよい。すなわち、回転掃除部130は、床面との接触点から内部配管1112に向けて異物を押し出すように回転する。よって、回転掃除部130により床面から掃き取られた異物は、内部配管1112側に移動し、吸引力により内部配管1112に吸入される。回転掃除部130が床面との接触点から後方に回転するので、掃除効率が向上する。
【0071】
チャンバ112には区画部材160が備えられてもよい。区画部材160は、ハウジング110のチャンバの上側から下側に延設されてもよい。
【0072】
区画部材160は、回転掃除部130と内部配管1112間に備えられてもよい。よって、区画部材160は、ハウジング110のチャンバ112を、回転掃除部130が備えられる第1領域112aと内部配管1112が備えられる第2領域112bとに区画する。
図10に示すように、第1領域112aはチャンバ212の前部に備えられ、第2領域112bはチャンバ212の後部に備えられてもよい。
【0073】
区画部材160は、第1延長壁161を含んでもよい。第1延長壁161は、少なくとも一部分が回転掃除部130に接触するように延びてもよい。よって、回転掃除部130が回転すると、第1延長壁161は、回転掃除部130と摩擦して回転掃除部130に付着した異物を払うことができる。
【0074】
また、第1延長壁161は、回転掃除部130の回転軸に沿って延びてもよい。すなわち、第1延長壁161と回転掃除部130との接触地点は回転掃除部130の回転軸方向に沿って形成されるようにしてもよい。よって、第1延長壁161は、回転掃除部130に付着した異物を払うと共に、床面の異物がチャンバ112の第1領域112aに流入することを防止することができる。異物がチャンバ112の第1領域112aに流入することが防止されるので、回転掃除部130の回転により異物が前方開口111aからハウジング110の前方に排出されることを防止することができる。
【0075】
それに加え、第1延長壁161は、回転掃除部130に付着した髪の毛や糸などがチャンバ112の第1領域112aに流入することを防止することにより、回転掃除部130に髪の毛や糸などが絡まることを防止することができる。すなわち、第1延長壁161は、絡み防止(anti-tangle)機能を実行することができる。
【0076】
区画部材160は、第2延長壁165をさらに含んでもよい。第2延長壁165は、第1延長壁161と同様に、少なくとも一部分が回転掃除部130に接触するように延びてもよい。よって、回転掃除部130が回転すると、第2延長壁165は、第1延長壁161と同様に、回転掃除部130と摩擦して回転掃除部130に付着した異物を払うことができる。一方、第2延長壁165は、第1延長壁161と同じ機能を有する構成であり、第2延長壁165なしに第1延長壁161のみでも回転掃除部130に付着した異物を払う機能を実行することができる。よって、第2延長壁165は、ハウジング110の構成に含まれなくてもよい。
【0077】
第2延長壁165は、第1延長壁161より上方に配置されてもよい。よって、第2延長壁165は、回転掃除部130から第1延長壁161により分離されていない異物を二次的に分離する機能を有する。
【0078】
以下、ハウジング110の内部での空気の流動について説明する。
【0079】
吸入ノズル100の本体部111には、外部の空気が本体部111の内部配管に移動する複数の吸入流路F1、F2、F3が形成される。
【0080】
複数の吸入流路F1、F2、F3は、回転掃除部130の下側に形成される下部流路F1と、回転掃除部130の上側に形成される上部流路F2、F3とを含む。
【0081】
下部流路F1は、回転掃除部130の下側に形成される。具体的には、下部流路F1は、前方開口111aから回転掃除部130の下側及び第2領域112bを経て内部流路1112aに連結される。
【0082】
上部流路F2、F3は、回転掃除部130の上側に形成される。具体的には、上部流路F2、F3は、第1領域112a内の回転掃除部130の上側及び第2領域112bを経て内部流路1112aに連結される。よって、上部流路F2、F3は第2領域112bで下部流路F1と合流する。
【0083】
上部流路F2、F3は、ハウジング110の一側に形成される第1上部流路F2と、ハウジング110の他側に形成される第2上部流路F3とを含む。具体的には、第1上部流路F2は、第1側面カバー115に隣接して配置され、第2上部流路F3は、第2側面カバー116に隣接して配置される。
【0084】
第1上部流路F2を形成するために、第1延長壁161に第1下部溝部161aが形成され、第2延長壁165に第1上部溝部165aが形成される。
【0085】
第1下部溝部161aは、第1延長壁161の内周面、すなわち回転掃除部130に当接する面の一部が陥没して形成される。また、第1下部溝部161aは、回転掃除部130の円周方向に延設されてもよい。
【0086】
第1上部溝部165aは、第2延長壁165の内周面、すなわち回転掃除部130に当接する面の一部が陥没して形成される。また、第1上部溝部165aは、回転掃除部130の円周方向に延設されてもよい。
【0087】
第1下部溝部161aは第1上部溝部165aに連結され、第1下部溝部161a及び第1上部溝部165aに沿って第1上部流路F2が形成される。一方、吸入ノズル100に第2延長壁165が備えられない場合は、第1下部溝部161aのみで第1上部流路F2が形成される。
【0088】
また、第1下部溝部161a及び第1上部溝部165aは、駆動部140を囲むように形成されてもよい。こうすることにより、第1上部流路F2は、駆動部140の周面に沿って、駆動部140の少なくとも一部を囲むように形成され、駆動部140は、第1上部流路F2を流動する空気により冷却される。
【0089】
第1下部溝部161a及び第1上部溝部165aの左右方向の幅Aは、図示のように同じであってもよいが、当該特徴に限定されるものではない。第1下部溝部161a及び第1上部溝部165aの左右方向の幅Aは、所定の大きさを有する。左右方向の幅Aが狭い場合は、第1上部流路F2の幅が狭いので、空気の流動量が少ないか空気の流動が遮断され、駆動部140の冷却性能が低下することがある。逆に、左右方向の幅Aが広い場合は、第1上部流路F2の幅が広いので、空気の流動量は多いが、第1延長壁161及び第2延長壁165による回転掃除部130の髪の毛などの絡み防止機能が低下することがある。よって、左右方向の幅Aは、適正の大きさにしなければならず、前記駆動部の長さより小さい幅であってもよい。例えば、第1上部溝部165aの左右方向の幅Aは5〜10mmであってもよいが、当該事項に限定されるものではない。
【0090】
図11に示すように、第1上部流路F2において、チャンバ112の内周面と回転掃除部130の上側部間の離隔距離は、チャンバ112の内側へ行くほど短くなるようにしてもよい。具体的には、チャンバ112の内周面と回転掃除部130の上側部間の離隔距離は、前方開口111a側でd1であり、第1上部溝部165aでd2であり、第1下部溝部161aでd3である。d1からd3へ行くほど短くなる(d1>d2>d3)。例えば、d1は3mm、d2は2.7mm、d3は2mmであってもよい。このような特徴により、回転掃除部130の上側では前方開口111aに隣接するほど空気の流速が減少し、よって、回転掃除部130の回転により異物が前方に排出される現象が抑制される。
【0091】
次に、第2上部流路F3について説明する。第2上部流路F3を形成するために、第1延長壁161に第2下部溝部161bが形成され、第2延長壁165に第2上部溝部165bが形成される。
【0092】
第2下部溝部161bは、第1延長壁161の内周面、すなわち回転掃除部130に当接する面のうち第2側面カバー116に隣接する位置に形成される。第2下部溝部161bは、第1下部溝部161aとは形成位置が異なり、他の構成は実質的に同一である。
【0093】
第2上部溝部165bは、第2延長壁165の内周面、すなわち回転掃除部130に当接する面のうち第2側面カバー116に隣接する位置に形成される。第2上部溝部165bは第2下部溝部161bに連結され、第2下部溝部161b及び第2上部溝部165bに沿って第2上部流路F3が形成される。一方、吸入ノズル100に第2延長壁165が備えられない場合は、第2下部溝部161bのみで第2上部流路F3が形成される。
【0094】
また、第2下部溝部161b及び第2上部溝部165bは、回転支持部150を囲むように形成されてもよい。こうすることにより、第2上部流路F3は、回転支持部150の周面に沿って形成され、回転支持部150は、第2上部流路F3を流動する空気により冷却される。
【0095】
第2下部溝部161b及び第2上部溝部165bの左右方向の幅Aは、図示のように同じであってもよいが、当該特徴に限定されるものではない。第2下部溝部161b及び第2上部溝部165bの左右方向の幅Aは、第1下部溝部161a及び第1上部溝部165aの左右方向の幅Aと同じであってもよい。
【0096】
第2上部流路F3において、チャンバ112の内周面と回転掃除部130の上側部間の離隔距離は、第1上部流路F2と同様に、チャンバ112の内側へ行くほど短くなるようにしてもよい。これについての具体的な説明は省略する。
【0097】
区画部材160は、第1延長壁161に結合される第3延長壁163をさらに含んでもよい。第3延長壁163は、第1延長壁161の背面に結合されて第1延長壁161を支持するようにしてもよい。第1延長壁161に第1下部溝部161a及び第2下部溝部161bが形成されるので、チャンバ112の第1領域112aから第3延長壁163の一部が露出する。
【0098】
このように、ハウジング110には、回転掃除部130の下側に備えられる下部流路F1のみでなく、回転掃除部130の上側に第1上部流路F2が備えられるので、駆動部140の冷却が効率的に行われ、第2上部流路F3が備えられるので、回転支持部150の冷却が効率的に行われる。
【0099】
連結配管120は、ハウジング110と延長管17(
図1参照)を連結する。すなわち、連結配管120の一側はハウジング110に連結され、連結配管120の他側は延長管17に連結される。
【0100】
連結配管120には、延長管17との機械的な結合を操作するための着脱ボタン122が備えられてもよい。ユーザは着脱ボタン122を操作することにより連結配管120と延長管17を結合又は分離することができる。
【0101】
連結配管120は、ハウジング110に回転可能に連結されてもよい。具体的には、連結配管120は、上下方向に回転可能に第1連結部材113aにヒンジ結合されてもよい。
【0102】
ハウジング110には、連結配管120とのヒンジ結合のための連結部材113a、113bが備えられてもよい。連結部材113a、113bは、内部配管1112を囲むように形成されてもよい。連結部材113a、113bは、連結配管120と直接連結される第1連結部材113a及び第2連結部材113bを含んでもよい。第2連結部材113bの一側は第1連結部材113aに結合され、第2連結部材113bの他側は本体部111に結合されてもよい。
【0103】
図8に示すように、第1連結部材113aにはヒンジ孔114が備えられ、連結配管120にはヒンジ孔114に挿入されるヒンジ軸124が備えられてもよい。ただし、図示とは異なり、連結配管120にヒンジ孔が形成され、第1連結部材113aにヒンジ軸が形成されてもよい。ヒンジ孔114とヒンジ軸124をまとめて「ヒンジ部」ともいう。
【0104】
ヒンジ軸124の中心124aは、第1連結部材113aの中心軸Cより上方に配置されてもよい。よって、連結配管120の回転中心が第1連結部材113aの中心軸Cより上方に形成される。
【0105】
第1連結部材113aは、第2連結部材113bに回転可能に連結されてもよい。具体的には、第1連結部材113aは、長手方向を軸として回転するようにしてもよい。
【0106】
吸入ノズル100は、連結配管120とハウジング110の内部配管1112を連結する補助ホース123をさらに含んでもよい。よって、ハウジング110に吸入された空気は補助ホース123、連結配管120及び延長管17(
図1参照)を経て掃除機本体10(
図1参照)に移動する。
【0107】
補助ホース123は、連結配管120の回動を可能にするために柔軟な材質からなるようにしてもよい。また、第1連結部材113aは、補助ホース123を保護するために少なくとも一部分を囲む形状に形成されてもよい。
【0108】
吸入ノズル100は、掃除時の移動のための前方車輪117a、117bをさらに含んでもよい。前方車輪117a、117bは、ハウジング110の底面に回転可能に備えられてもよい。また、前方車輪117a、117bは、一対からなり、前方開口111aの両側にそれぞれ備えられ、前方開口111aの後方に配置されてもよい。
【0109】
吸入ノズル100は、後方車輪118をさらに含んでもよい。後方車輪118は、ハウジング110の底面に回転可能に備えられ、前方車輪117a、117bより後方に配置されてもよい。
【0110】
ハウジング110は、本体部111の下側に備えられる支持部材119をさらに含んでもよい。支持部材119は、本体部111を支持する。支持部材119には、前方車輪117a、117bが回転可能に結合されてもよい。
【0111】
支持部材119には、後方に延びる延長部1192が備えられてもよい。延長部1192には、後方車輪118が回転可能に結合されてもよい。また、延長部1192は、第1連結部材113a及び第2連結部材113bを下側から支持する。
【0112】
後方車輪118の回転軸118aは、ヒンジ軸124の中心124aより後方に配置されてもよい。よって、ハウジング110の安定性が向上するので、掃除中のハウジング110の転覆を防止することができる。
【0113】
以下、駆動部140の詳細構成について説明する。
【0114】
図12は吸入ノズルの第1側面カバーを取り外した状態を示す図であり、
図13は駆動部の分解斜視図であり、
図14は回転掃除部の回転軸に沿って駆動部を切開した断面図である。
【0115】
図12〜
図14に示すように、ハウジング110の本体部111には、回転掃除部130を回転させるための駆動部140が結合される。前記駆動部の少なくとも一部は回転掃除部130の一側に挿入されるようにしてもよい。
【0116】
駆動部140は、駆動力を発生するためのモータ143及びモータサポータ141を含む。モータ143は、BLDC(brushless DC)モータであってもよい。モータ143の一側には、モータ143の制御のためのPCB(Printed Circuit Board)1432が備えられてもよい。
【0117】
モータ143は、ボルトなどの締結部材によりモータサポータ141に結合されてもよい。モータ143には、モータサポータ141とのボルト締結のための締結孔1434が形成されてもよい。
【0118】
駆動部140は、モータ143の動力を伝達するためのギア部145をさらに含んでもよい。
【0119】
モータ143は、ギア部145の内側に挿入されてもよい。そのために、ギア部145の内側に中空が形成されるようにしてもよい。ギア部145は、モータサポータ141にボルト結合されてもよく、そのために、ギア部145の一側に締結孔1454が形成されるようにしてもよい。ギア部145とモータ143をモータサポータ141に締結して一体化することにより、モータ143の動作時に発生する振動を低減することができる。
【0120】
モータサポータ141は、ポリカーボネート材質からなるようにしてもよい。ポリカーボネート材質には絶縁性及び耐衝撃性が大きいという特徴がある。よって、モータサポータ141は、外部の衝撃に強く、外部から発生する静電気などがモータ143に伝導することを低減することができる。
【0121】
また、モータサポータ141の内周面は、モータ143のPCB1432から離隔している。よって、本体部111から発生した静電気が駆動部140側に伝導した場合も、静電気がモータ143のPCB1432まで到達せずに自然に放電されるので、モータ143のPCB1432を保護することができる。
【0122】
また、モータサポータ141は、第1側面カバー115の内周面から離隔している。よって、駆動部140を冷却するための冷却流路を確保することができる。
【0123】
駆動部140は、ギア部145を囲むカバー部147をさらに含んでもよい。カバー部147は、ギア部145を保護する機能を有する。
【0124】
駆動部140は、ギア部145に連結されるシャフト148をさらに含み、シャフト148は、回転掃除部130に連結される。シャフト148は、ギア部145を介して伝達される駆動力を回転掃除部130に伝達する。よって、回転掃除部130が回転する。
【0125】
駆動部140は、カバー部147に設けられるベアリング149をさらに含んでもよい。ベアリング149は、シャフト148に連結されてシャフト148を所定の位置に固定し、シャフト148の自重とシャフト148にかかる荷重を支持しながらシャフト148を回転させる。よって、シャフト148が円滑に回転する。
【0126】
シャフト148は、回転掃除部130に固定される固定部材1482を含む。よって、シャフト148は、回転掃除部130に固定されて共に回転する。従って、シャフト148は、モータ143及びギア部145により伝達される駆動力を用いて回転掃除部130を回転させることができる。
【0127】
以下、静電気のユーザへの伝導を防止する回転掃除部130の構成について説明する。
【0128】
図15は回転掃除部130の一例を示す概念図である。
【0129】
回転掃除部130は、ノズル本体131、繊維層134、繊維フィラメント132及び金属フィラメント133を含む。
【0130】
ノズル本体131は、中空円筒形状を有する。ノズル本体131の中空は、回転掃除部130の回転軸方向に沿って形成される。
【0131】
ノズル本体131は、ハウジング110(
図2等参照)の内側に回転可能に設けられる。ノズル本体131は、内周面に少なくとも1つの突起部131a、131bを備える。回転掃除部130がハウジングの内側に設けられると、ノズル本体131の突起部131a、131bは駆動部140(
図13参照)に係合される。よって、ノズル本体131に駆動部からの回転駆動力を伝達できるようになる。
【0132】
ノズル本体131は、金属(押出成形物)材質又はプラスチック(射出成形物)材質で形成されてもよいが、本発明においてノズル本体131の材質は特に限定されない。金属は、押出によりノズル本体の形状を有するようにしてもよい。押出とは、原料を投入して一方向に加圧することにより一定の断面積を有する製品を製造する成形法をいう。それに対して、プラスチックは、射出によりノズル本体131の形状を有するようにしてもよい。射出とは、原料を上部金型と下部金型のいずれか一方に投入して他方でプレスすることにより金型の形状通りに製品を製造する成形法をいう。
【0133】
ノズル本体131は、高速で回転するので、最小限の耐久性が保障されなければならない。最小限の耐久性を保障するためのノズル本体131の最小厚さは材質によって異なる。ここで、ノズル本体131の厚さとは、ノズル本体の外側半径と内側半径の差を意味する。
【0134】
プラスチックの強度は金属の強度より低い。よって、最小限の耐久性を保障するためのプラスチックの最小厚さは、金属の最小厚さより厚い。ノズル本体131の最小厚さが厚くなると、相対的に重量が重くなるので、ノズル本体131を回転させるためのモータ143(
図12参照)に加わる負荷も大きくなる。また、ノズル本体131の厚さの増加は材料費の上昇を招く。
【0135】
このような観点から、ノズル本体131は、プラスチック材質よりは金属材質で形成されることが好ましい。特に、金属の中でもアルミニウム押出成形物は軽いと共に十分な強度を有するので、ノズル本体131の材質として適している。
【0136】
繊維層134は、ノズル本体131の外周面を囲むように形成される。ただし、設計によって、回転掃除部130は、繊維層134を含まないようにしてもよく、この場合は、繊維フィラメント132及び金属フィラメント133がノズル本体131の外周面に直接結合されるようにしてもよい。
【0137】
繊維フィラメント132及び金属フィラメント133は、ノズル本体131の外周面に配置される。金属フィラメント133は、有機導電性繊維である。繊維フィラメント132及び金属フィラメント133は、ノズル本体131に結合されるようにしてもよく、繊維層134に結合されるようにしてもよい。
図15においては、繊維フィラメント132及び金属フィラメント133が繊維層134に植毛された構成を示す。
【0138】
繊維層134に植毛された繊維フィラメント132及び金属フィラメント133は、ランダムに配列されてもよい。特に区分も統一性もなく、繊維フィラメント132は稠密に植毛され、金属フィラメント133は繊維フィラメント132間に粗密に植毛されるようにしてもよい。繊維フィラメント132及び金属フィラメント133の個数比や面積比については後述する。
【0139】
繊維フィラメント132及び金属フィラメント133は、ノズル本体131の中心から遠ざかる方向に延びる。ノズル本体131が駆動部から伝達される回転駆動力により回転すると、繊維フィラメント132及び金属フィラメント133はノズル本体131と共に回転する。繊維フィラメント132及び金属フィラメント133は、床面又はカーペットと衝突することにより、床面又はカーペットに存在するゴミ(debris)や塵などを払う。
【0140】
回転掃除部130が回転すると、繊維フィラメント132と掃除対象の床面(又はカーペット)とが衝突し、その過程で摩擦による静電気が発生する。もし、回転掃除部130の外周面に金属フィラメント133が配置されておらず、回転掃除部130の外周面が繊維フィラメント132のみからなる場合は、静電気が掃除機本体10(
図1参照)やその内部の導線などを介して取っ手13(
図1参照)とユーザにまで伝導する。
【0141】
しかし、本発明のように、回転掃除部130に金属フィラメント133が備えられた場合は、金属フィラメント133が導電性を有するので、繊維フィラメント132により発生した静電気が金属フィラメント133により放電又は除電される。金属フィラメント133が床面又はカーペットにつながる帯電経路の役割又は除電の役割を果たすので、静電気のユーザへの伝導を防止することができる。回転掃除部が金属フィラメント133を備えずに繊維フィラメント132のみで構成された場合は静電気量が約8kVであるのに対し、回転掃除部130が繊維フィラメント132及び金属フィラメント133をどちらも含む場合は静電気量が1.6kVに減少することが確認された。
【0142】
繊維フィラメント132は、ナイロンで形成されてもよい。金属フィラメント133は、ナイロンなどの繊維フィラメント133a(
図16参照)及び導電性コーティング層133b(
図16参照)を含んでもよい。金属フィラメント133に含まれる繊維フィラメント133aは、ノズル本体131や繊維層134に植毛される繊維フィラメント132と同じ材質のものであってもよく、異なる材質のものであってもよい。金属フィラメント133については
図16を参照してより詳細に説明する。
【0143】
図16は回転掃除部130の製造過程を示す概念図である。
【0144】
回転掃除部130を製造するためには、まず、金属フィラメント133を作製しなければならず、その金属フィラメント133を繊維フィラメント132と共にノズル本体131又は繊維層134に植毛しなければならない。
【0145】
図16に示すように、金属フィラメント133を作製するためには、まず、非常に長い繊維フィラメント133aを準備する。繊維フィラメント133aは、ナイロンで形成されてもよい。
【0146】
次に、繊維フィラメント133aの外周面に導電性物質をコーティングして導電性コーティング層133bを形成する。導電性コーティング層133bは、黄銅又はダイジェナイト(Cu9S5)で形成されてもよい。
【0147】
導電性コーティング層133bの平均厚さは0.3〜1.0μmであることが好ましい。導電性コーティング層133bの平均厚さ(A)とは、金属フィラメント133の半径から繊維フィラメント133aの半径を引いた部分をいう。もし、導電性コーティング層133bの平均厚さが0.3μmより薄いと、十分に静電気防止の役割を果たすことが困難である。金属フィラメント133に十分な導電性が与えられないからである。それに対して、導電性コーティング層133bの平均厚さが1.0μmを超えると、掃除対象の床面又はカーペットとの摩擦が過度に大きくなり、円滑に掃除することが困難である。
【0148】
次に、導電性コーティング層133bを有する繊維フィラメント133aを植毛に適した長さに切断する。切断されたものを複数本(束)撚り合わせると(twist or twist thread)1つの金属フィラメント133が完成する。
【0149】
最後に、金属フィラメント133を繊維フィラメント132と共に繊維層134に植毛する。金属フィラメント133と共に植毛される繊維フィラメント132も、繊維束を撚り合わせて形成する。繊維層134には、繊維フィラメント132及び金属フィラメント133を植毛できる複数の植毛部135a、135bが形成される。それぞれの植毛部135a、135bは互いに離隔して配置される。それぞれの植毛部135a、135bは、孔135aと、孔135aを横切るブリッジ135bとから構成される。
【0150】
植毛部135a、135bの孔135aは、ブリッジ135bにより2つに区画される。1つの植毛部135a、135bに植毛される繊維フィラメント132及び金属フィラメント133を一方の孔に入れて他方の孔を通過させると、繊維フィラメント132の中心及び金属フィラメント133の中心はブリッジ135bに当接する位置に置かれる。また、繊維フィラメント132及び金属フィラメント133の両端は、ノズル本体131の中心から遠ざかる方向に延びる。
【0151】
繊維フィラメント132及び金属フィラメント133は、支持部136により支持される。支持部136は、ノズル本体131と繊維層134との間に形成される。繊維層134は、ノズル本体131を囲むように形成され、支持部136は、ノズル本体131と繊維層134との間で接着剤の硬化により形成される。支持部136により、繊維フィラメント132の中心及び金属フィラメント133の中心はブリッジ135bに固定される。
【0152】
支持部136により、繊維フィラメント132及び金属フィラメント133の配置が決定される。例えば、支持部136は、ノズル本体131の長手方向に延びてもよく、ノズル本体131の円周方向に延びてもよく、ノズル本体131の螺旋方向に延びてもよい。よって、繊維フィラメント132及び金属フィラメント133は、ノズル本体131の長手方向、円周方向又は螺旋方向に延びるように配置される。
【0153】
+極又は−極に帯電した物体が接近すると、金属フィラメント133は、反対電荷である−極又は+極を発生し、コロナ放電により瞬間的に静電気を中和するように形成される。金属フィラメント133がコロナ放電により静電気を除電する効果を有するのである。
【0154】
また、金属フィラメント133は、ダイジェナイトで形成される導電性コーティング層133bを含むので、前記ダイジェナイトによりもたらされる抗菌性能及び防臭性能を有する。例えば、金属フィラメント133は、黄色ブドウ菌、肺炎桿菌、大腸菌、緑膿菌などに対する抗菌性能を有する。
【0155】
さらに、金属フィラメント133は、ダイジェナイトによりもたらされる蓄熱性能及び電磁波吸収性能を有する。蓄熱性能とは、太陽光や近赤外線を吸収して熱エネルギーに変換することを意味する。電磁波吸収性能とは、移動端末機などから発散する電磁波を吸収して熱エネルギーに変換することを意味する。
【0156】
金属フィラメント133の平均太さは220〜260dTex(deci−Tex又はdexi−Tex)であることが好ましい。もし、金属フィラメント133の平均太さが220dTexより細いと、繊維層134の外周面に金属フィラメント133が粗密に配置されるので、掃除性能が低くなる。また、シールが十分に行われず、金属フィラメント133間に塵が入り込むことがある。それに対して、金属フィラメント133の平均太さが260dTexを超えると、吸入ノズルの本体部111(
図2参照)に密着して吸入モータの負荷が過度に増加する。また、掃除対象の床面又はカーペットとの摩擦が過度に大きくなり、円滑に掃除しにくくなる。
【0157】
繊維フィラメント132と金属フィラメント133の合計に対する金属フィラメント133の個数比(数の比)は、2.5%以上であることが好ましい。例えば、繊維フィラメント132と金属フィラメント133の数の合計が200であれば、金属フィラメント133の数は少なくとも5つであることが好ましい。金属フィラメント133の個数比が2.5%より低いと、静電気伝導防止又は静電気除電機能を十分に発揮できない。それに対して、金属フィラメント133の個数比が増加すると、静電気伝導防止又は静電気除電効果が増加するものの、その増加幅が大きくない。また、金属フィラメント133の個数比が25%に到達すると、静電気伝導防止又は静電気除電効果が飽和する。
【0158】
繊維フィラメント132及び金属フィラメント133は、どちらもある程度の厚さを有する。よって、植毛部135a、135bが互いに離隔しているとしても、植毛部135a、135bに植毛された繊維フィラメント132及び金属フィラメント133はノズル本体131の外周面を全て覆う。繊維フィラメント132及び金属フィラメント133がノズル本体131の外周面を全て覆うので、金属フィラメント133の個数比は面積比とほぼ一致する。よって、ノズル本体131の外周面で金属フィラメント133が占める面積比は、2.5%以上であることが好ましい。下限の技術的意義や、静電気伝導防止又は静電気除電効果の飽和については、上記個数比についての説明を援用する。
【0159】
金属フィラメント133の1本の電気抵抗は、100kΩ以下であることが好ましい。金属フィラメント133の電気抵抗が無限大ではないということは、金属フィラメント133が導電性を有することを意味する。ただし、金属フィラメント133の1本の電気抵抗が100kΩを超えると、静電気伝導防止又は静電気除電効果が低下する。
【0160】
金属フィラメント133を含む回転掃除部130の表面抵抗値は、1×10
2〜1×10
3Ω/10cmであることが好ましい。また、金属フィラメント133の比抵抗値は、1×10
−1〜1×10
−2Ω/10cmであることが好ましい。表面抵抗値が有する意味と比抵抗値が有する意味については、金属フィラメント133の1本の電気抵抗が有する意味についての説明を援用する。
【0161】
金属フィラメント133の1本の引張強度は、3.5cN/dTex(centi Newton/deci−Tex)以上であることが好ましい。引張強度は、金属フィラメント133の機械的な耐久性と信頼性を示す数値である。
【0162】
また、金属フィラメント133の1本の引張伸びは、33〜45%であることが好ましい。回転掃除部130が回転すると、金属フィラメント133は掃除対象のカーペットと絡み合う。よって、金属フィラメント133の引張伸び値が33%以上である場合、掃除対象のカーペットと絡み合って掃除を行うことができる。ただし、金属フィラメント133の引張伸び値が45%を超える場合、回転掃除部130において一部の金属フィラメント133のみ伸びすぎて不均一な外周面を形成する恐れがあり、これは掃除性能の低下をもたらす。
【0163】
金属フィラメント133の比重は1.05〜1.20g/cm
3であってもよく、公定水分率は4.5%以下であってもよい。このような条件は最適な静電気伝導防止又は静電気除電効果と最適な掃除性能を確保するためのものである。
【0164】
以下、回転掃除部130の様々な例について説明する。
【0165】
図17は回転掃除部230の他の例を示す概念図である。
【0166】
回転掃除部230は、ストラップ部237及び静電気防止部238を含む。ストラップ部237と静電気防止部238とは、繊維フィラメント132(
図16参照)と金属フィラメント133(
図16参照)のうちどちらが植毛されているかによって分けられる。
【0167】
ストラップ部237は、繊維フィラメント132から構成される。ストラップ部237には金属フィラメント133が植毛されない。
【0168】
静電気防止部238は、繊維フィラメント132及び金属フィラメント133から構成される。前述した金属フィラメント133の個数比及び面積比においてそれぞれの分母はストラップ部237と静電気防止部238を合計した値である。
【0169】
図17に示すように、ストラップ部237は、ノズル本体231の長手方向に延びる。複数のストラップ部237は、互いに離隔して配置される。各ストラップ部237間に静電気防止部238が配置される。各静電気防止部238も、ストラップ部237と同様に、ノズル本体231の長手方向に延びる。各静電気防止部238は、互いに離隔して配置される。
【0170】
各ストラップ部237同士の間隔は同じである。また、各静電気防止部238同士の間隔も同じである。ストラップ部237と静電気防止部238との間隔は同じであってもよく、異なってもよい。ストラップ部237及び静電気防止部238には、染色コーティング層がさらに含まれてもよい。
【0171】
図17において、説明していない符号231a、231bは突起部、234は繊維層を示す。
【0172】
図18は回転掃除部330のさらに他の例を示す概念図である。
【0173】
ストラップ部337は、ノズル本体331の円周方向に延びる。複数のストラップ部337は、互いに離隔して配置される。各ストラップ部337間に静電気防止部338が配置される。各静電気防止部338も、ストラップ部337と同様に、ノズル本体331の円周方向に延びる。各静電気防止部338は、互いに離隔して配置される。
【0174】
各ストラップ部337同士の幅及び間隔は同じである。また、各静電気防止部338同士の幅及び間隔も同じである。ストラップ部337と静電気防止部338との幅及び間隔は同じであってもよく、異なってもよい。ストラップ部337及び静電気防止部338には、染色コーティング層がさらに含まれてもよい。
【0175】
図18において、説明していない符号331a、331bは突起部、334は繊維層を示す。
【0176】
図19は回転掃除部430のさらに他の例を示す概念図である。
【0177】
ストラップ部437は、ノズル本体431の螺旋方向に延びる。複数のストラップ部437は、互いに離隔して配置される。各ストラップ部437間に静電気防止部438が配置される。各静電気防止部438も、ストラップ部437と同様に、ノズル本体431の螺旋方向に延びる。各静電気防止部438は、互いに離隔して配置される。
【0178】
ストラップ部437と静電気防止部438が螺旋方向に延びるために、前方から回転掃除部430を見るとストラップ部437は、傾斜して形成され、静電気防止部438はその間に傾斜して配置される。
【0179】
各ストラップ部437同士の幅及び間隔は同じである。また、各静電気防止部438同士の幅及び間隔も同じである。ストラップ部437と静電気防止部438との幅及び間隔は同じであってもよく、異なってもよい。ストラップ部437及び静電気防止部438には、染色コーティング層がさらに含まれてもよい。
【0180】
図19において、説明していない符号431a、431bは突起部、434は繊維層を示す。
【0181】
以下、吸入ノズル510の他の例について説明する。
【0182】
図20は吸入ノズル510の他の例を示す断面図である。
図21は
図20のA部分の拡大断面図である。
【0183】
以上では、駆動部540がBLDCモータを備え、駆動部540が回転掃除部530の一側に配置されることについて説明した。しかし、駆動部540は、BLDCモータの代わりに、DCモータ543を備えてもよい。特に、DCモータ543は、BLDCモータに比べて安価であるという利点を有する。
【0184】
DCモータ543のサイズが大きい場合、回転掃除部530の一側に設けるには空間が不足することがある。この場合、DCモータ543は、
図20に示すように、ノズル本体531の内側(中空)に設けてもよい。DCモータ543から発生した駆動力は、シャフト548、ギア545などを介してノズル本体531に伝達される。
【0185】
カバー部547は、DCモータ543及びギア545を囲むように形成されてもよい。カバー部547は、DCモータ543の周面に結合され、DCモータ543を支持する。
【0186】
モータハウジング542は、DCモータ543、ギア545、カバー部547、シャフト548などを囲むように形成される。DCモータ543、ギア545、カバー部547、シャフト548などは、モータハウジング542の内側に収容される。
【0187】
ノズル本体531は、支持部材549a、544、550により回転可能に支持される。ここで、支持部材549a、544、550は、その形態や配置に関係なくノズル本体531を回転可能に支持する構成を全て含む概念である。
【0188】
支持部材549a、544、550とノズル本体531とが異なる材質で形成された場合、異種材質間の摩擦による騒音及び擦り傷が発生することがある。騒音及び擦り傷の発生を抑制するために、吸入ノズル510は、ブラケット546a、546bを含む。ブラケット546a、546bはノズル本体531と共に回転するので、回転掃除部530がブラケット546a、546bを含むと考えてもよい。
【0189】
図20に示すベアリング部549a、544及び回転支持部550は、ノズル本体531を回転可能に支持するので、それぞれ支持部材549a、544、550の概念に含まれる。以下、ベアリング部549a、544とノズル本体531との間に配置されるブラケット546a、及び回転支持部550とノズル本体531との間に配置されるブラケット546bについて順次説明する。2つのブラケット546a、546bは、相互区分のために第1ブラケット546a、第2ブラケット546bともいう。
【0190】
ベアリング部549a、544は、シャフト548と共に回転するように、シャフト548の周面に設けられる。ベアリング部549a、544は、ベアリング549a及びベアリングカバー544を含む。
【0191】
ベアリング549aは、回転するシャフト548を支持するように、シャフト548の周面に設けられる。ベアリング549aは、シャフト548を所定の位置に固定し、シャフト548の自重とシャフト548の荷重を支持すると共にシャフト548を回転させる役割を果たす。
【0192】
ベアリング549aは、シャフト548の支持が必要な位置毎に設けられてもよい。
図20においては、シャフト548の周面に設けられた3つのベアリング549a、549b、549cを示す。
【0193】
ベアリングカバー544は、ベアリング549aを保護するように形成される。ベアリングカバー544は、ベアリング549aの周面に設けられる。しかし、ベアリング549a毎にベアリングカバー544が備えられるわけではない。例えば、複数のベアリング549a、549b、549cの一部にのみベアリングカバー544が備えられるようにしてもよい。
【0194】
ベアリングカバー544は、ノズル本体531とは異なる材質で形成される。ノズル本体531が金属製の押出物からなることについては前述した通りである。しかし、ベアリングカバー544は、プラスチック製の射出成形物からなるようにしてもよい。
【0195】
第1ブラケット546aは、ノズル本体531の端部とベアリング549aとの間の摩擦による騒音及び擦り傷の発生を抑制するように、ノズル本体531の端部に結合される。第1ブラケット546aは、ノズル本体531の端部にノズル本体531の長手方向(
図20における水平方向又はシャフト548の延長方向)に締まり嵌めされるか、又は接着剤によりノズル本体531の端部に接着される。
【0196】
第1ブラケット546aは、ノズル本体531とベアリングカバー544との間に配置される。こうすることにより、第1ブラケット546aがノズル本体531とベアリングカバー544との間の摩擦による騒音及び擦り傷の発生を抑制することができる。
【0197】
また、第1ブラケット546aは、プラスチック射出物からなる。第1ブラケット546aをベアリングカバー544と同種材質で形成することにより、異種材質間の摩擦による騒音及び擦り傷の発生を抑制することができる。ただし、ここで同種材質とは完全に同じ材質を意味するわけではない。
【0198】
第1ブラケット546aは、ノズル本体531に結合されることにより、ベアリング部549a、544に接触する。より具体的には、第1ブラケット546aは、ベアリングカバー544の外周面に面接触する。よって、ベアリングカバー544と第1ブラケット546aとには相互接触面S1、S2が存在する。相互接触面S1、S2とは、第1ブラケット546aに接触するベアリングカバー544の面(
図21のS1)と、ベアリングカバー544に接触する第1ブラケット546aの面(
図21のS2)の少なくとも一方をいう。
【0199】
図21に示すように、ベアリングカバー544と第1ブラケット546aとの相互接触面S1、S2は、ノズル本体531の長手方向に対して傾斜している。もし、ベアリングカバー544と第1ブラケット546aとの相互接触面S1、S2がノズル本体531の長手方向に対して平行であると、シャフト548の回転過程でベアリング549a及びベアリングカバー544の位置が固定されない。よって、シャフト548がノズル本体531の長手方向に動く恐れがある。
【0200】
そこで、シャフト548の回転過程でベアリング549a及びベアリングカバー544の位置を固定するために、ベアリングカバー544と第1ブラケット546aとの相互接触面S1、S2は、ノズル本体531の長手方向に対して傾斜していることが好ましい。
【0201】
3次元の観点から、相互接触面S1、S2は、円錐台の側面に対応する形状を有する。この場合、相互接触面S1、S2の半径は、ノズル本体531の中心から長手方向に沿って外側へ行くほど次第に拡張される。相互接触面S1、S2の半径が次第に拡張されるので、相互接触面S1、S2はノズル本体531の長手方向に対して傾斜している。
【0202】
ブラケット546a、546bは、ノズル本体531の両側にそれぞれ結合されてもよい。
図20に示すように、ノズル本体531の左側に結合される第2ブラケット546bは、回転支持部550を囲むように形成される。
【0203】
回転支持部550は、吸入ノズル510の側面カバー516に結合される。回転支持部550は、ノズル本体531を回転可能に支持するようにノズル本体531の一端部に挿入される。
【0204】
第2ブラケット546bは、DCモータ543の駆動力を伝達するシャフト548と物理的に連結される。例えば、第2ブラケット546bにはシャフト548に対応する多角形の凹部(図示せず)又は孔(図示せず)が形成され、シャフト548が前記凹部又は前記孔に挿入されるようにしてもよい。
【0205】
DCモータ543の駆動力は、シャフト548、ギア545及び第2ブラケット546bを介してノズル本体531に伝達される。回転支持部550は、ノズル本体531と相対回転するように固定されてもよく、ノズル本体531と共に回転するようにしてもよい。回転支持部550がノズル本体531と共に回転する場合、DCモータ543の駆動力は、シャフト548、ギア545、第2ブラケット546b及び回転支持部550を介してノズル本体531に伝達される。
【0206】
回転支持部550は、プラスチック射出成形物からなるようにしてもよい。よって、回転支持部550とノズル本体531とが直接接触すると、異種素材間の摩擦による騒音及び擦り傷が発生する。第2ブラケット546bは、回転支持部550とノズル本体531との間に配置されるので、前記騒音及び擦り傷の発生を抑制することができる。これは、第2ブラケット546bが回転支持部550と同種材質で形成されるからである。ただし、ここで同種材質とは完全に同じ材質を意味するわけではない。
【0207】
第2ブラケット546bは、ノズル本体結合部546b1、延長部546b2及びシャフト結合部546b3を含む。
【0208】
ノズル本体結合部546b1は、ノズル本体531の端部に結合できるように円形に形成される。ノズル本体結合部546b1は、ノズル本体531の内周面及び外周面を囲むように形成される。ノズル本体531に囲まれる部分とノズル本体531を囲む部分との間にノズル本体531が挿入される。
【0209】
延長部546b2は、ノズル本体結合部546b1からノズル本体531の内周面に沿ってノズル本体531の内側に延びる。延長部546b2は、ノズル本体531の内周面に接触する。
【0210】
延長部546b2は、ノズル本体531の内周面を半径方向(内周面から外周面に向かう厚さ方向)に加圧する。例えば、延長部546b2の対向する2つの部分間の距離{延長部546b2の厚さを含む距離}がノズル本体531の内径より大きければ、延長部546b2の2つの部分はノズル本体531の内周面を半径方向に加圧することができる。延長部546b2がノズル本体531の内周面を加圧するので、第2ブラケット546bがノズル本体531から任意に分離されることを防止することができる。
【0211】
シャフト結合部546b3は、シャフト548に結合されるように延長部546b2からシャフト548に向かって延びる。シャフト結合部546b3は、回転支持部550と駆動部540との間に配置されてもよい。シャフト結合部546b3にはシャフト548に対応する多角形の凹部又は孔が形成されてもよい。シャフト548は前記凹部又は前記孔に挿入され、多角形の構造により駆動力が伝達される。
【0212】
前述したように、ノズル本体531は、突起部531a、531b(
図22参照)を備える。突起部531a、531bは、ノズル本体531の内周面から突出し、ノズル本体531の長手方向に延びる。
【0213】
第2ブラケット546bがノズル本体531と360°相対回転する場合、駆動力がノズル本体531に十分に伝達されないことがある。例えば、ノズル本体531が空回りする現象が発生することがある。駆動力は第2ブラケット546bを介してノズル本体531に伝達されるからである。
【0214】
このような現象を防止するためには、第2ブラケット546bの延長部546b2と突起部531a、531bとが接触しなければならない。第2ブラケット546bとノズル本体531とが所定角度相対回転しても、結局は延長部546b2が突起部531a、531bをノズル本体531の回転方向に加圧して駆動力を伝達するからである。このために、突起部531a、531bと延長部546b2とは同一平面上に配置されなければならない。ここで、同一平面とは、ノズル本体531の内周面をいう。
【0215】
図20及び
図21において、説明していない符号515は側面カバーを示す。
【0216】
図22は回転掃除部530及び回転掃除部530に結合される第1ブラケット546aの概念図である。
【0217】
回転する回転掃除部530のノズル本体531には第1ブラケット546aが結合される。第1ブラケット546aがベアリングカバー544に面接触するので、ノズル本体531はベアリングカバー544により回転可能に支持される。
【0218】
第1ブラケット546aは、ノズル本体結合部546a1、延長部546a2及び面接触部546a3を含む。
【0219】
ノズル本体結合部546a1は、ノズル本体531の端部に結合できるように円形に形成される。ノズル本体結合部546a1は、ノズル本体531の内周面及び外周面を囲むように形成される。ノズル本体531に囲まれる部分とノズル本体531を囲む部分との間にノズル本体531が挿入される。
【0220】
延長部546a2は、ノズル本体結合部546a1からノズル本体531の内周面に沿ってノズル本体531の内側に延びる。延長部546a2は、ノズル本体531の内周面に接触する。
【0221】
延長部546a2は、複数備えられてもよい。例えば、
図22においては、第1ブラケット546aが4つの延長部546a2を備えることを示す。それぞれの延長部546a2は、ノズル本体531の内周面を半径方向(内周面から外周面に向かう厚さ方向)に加圧する。
【0222】
対向する2つの延長部546a2間の距離(延長部546a2の厚さを含む距離)がノズル本体531の内径より大きければ、2つの延長部546a2はノズル本体531の内周面を半径方向に加圧することができる。2つの延長部546a2がノズル本体531の内周面を加圧するので、第1ブラケット546aがノズル本体531から任意に分離されることを防止することができる。
【0223】
延長部546a2がノズル本体531の突起部531a、531bに接触し、延長部546a2が突起部531a、531bを回転方向に加圧する構造は、第2ブラケット546bにも適用することができる。
【0224】
面接触部546a3は、ノズル本体結合部546a1の内周面から突出する。面接触部546a3は、シャフト548及びベアリング部549a、544の回転を支持するように、ベアリング部549a、544に面接触する。ベアリングカバー544と第1ブラケット546aとの相互接触面S1、S2(
図21参照)については前述した通りである。第1ブラケット546aの相互接触面S2が面接触部546a3に相当する。よって、傾斜して形成されたり外方向へ行くほど拡張される面接触部546a3の構造については上記説明を援用する。
【0225】
面接触部546a3は、複数備えられてもよい。例えば、
図22においては、第1ブラケット546aが4つの面接触部546a3を備えることを示す。この場合、面接触部546a3は互いに離隔して配置されてもよい。ベアリングカバー544の接触面S1が閉曲線であるのに対して、面接触部546a3は閉曲線ではない。
【0226】
面接触部546a3がノズル本体531を支持することにより面接触部546a3に加わる力とノズル本体531からの第1ブラケット546aの任意の分離を防止するために必要な力を第1ブラケット546aに均一に分散するために、延長部546a2及び面接触部546a3は、交互に配置してもよい。
【0227】
図22において、説明していない符号534は繊維層、537はストラップ部、538は静電気防止部を示す。
【0228】
以上説明した真空掃除機は、上記実施形態の構成や方法に限定されるものではなく、上記実施形態は様々な変形が行われるように各実施形態の全部又は一部を選択的に組み合わせて構成してもよい。