(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記操作部は、軟質本体部と、前記操作部の平面視において前記軟質本体部の一部に重ね合わされ、前記軟質本体部に固着された硬質補強部と、を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のコンパクト容器。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような化粧料収納容器においては、中蓋容器を覆うネットをパフ等で押圧することで、化粧料をネットの網目を通して滲み出させて外部に吐出させる。しかし、この場合、化粧料の吐出量を調整しにくく、所望の量だけ化粧料を吐出させることが困難であった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みて、内容物の吐出量の調整が容易なコンパクト容器を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のコンパクト容器の一つの態様は、内容物が収容される内容器と、前記内容器の内部を封止し、前記内容器内に連通する連通孔が形成された内蓋と、前記内蓋の上方に配設され、前記内蓋との間に前記連通孔に連通する連絡空間を画成するとともに、前記連絡空間に連通して前記内容物を吐出させる吐出孔が形成された中蓋と、前記連通孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第1弁体と、前記吐出孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第2弁体と、を備え、前記中蓋は、前記連絡空間を画成するとともに弾性変形可能に形成され、弾性変形することで前記連絡空間の内圧を増減させる操作部を備え、
前記操作部には、環状の薄肉部が形成され、前記薄肉部は、前記操作部の下面が上側に向けて窪むことで形成され、前記操作部の上面は、前記薄肉部を径方向に跨ぐ前後で面一とされ、前記操作部により前記連絡空間の内圧を上昇させたときに、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第2弁体は前記吐出孔と前記連絡空間とを連通させ、前記操作部により前記連絡空間の内圧を下降させたときに、前記第2弁体は前記吐出孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間とを連通させることを特徴とする。
【0007】
本発明のコンパクト容器の一つの態様によれば、操作部により連絡空間の内圧を上昇させたときに、第1弁体は連通孔と連絡空間との連通を遮断し、かつ、第2弁体は吐出孔と連絡空間とを連通させる。一方、操作部により連絡空間の内圧を下降させたときに、第2弁体は吐出孔と連絡空間との連通を遮断し、かつ、第1弁体は連通孔と連絡空間とを連通させる。そのため、使用者は、操作部を押圧したりその押圧を解除したりして操作部を弾性変形させることによって連絡空間の内圧の増減を行うことで、連絡空間内を負圧にして内容器内の内容物を連絡空間内に流入させ、連絡空間内に内容物を充填することができる。この状態で、操作部によって連絡空間の内圧を上昇させると、連絡空間の内圧の上昇に対応した量だけ、内容物を吐出孔から吐出させることができる。したがって、本発明のコンパクト容器の一つの態様によれば、内容物の吐出量の調整が容易なコンパクト容器が得られる。
また、中蓋が操作部を備え、操作部が中蓋の一部とされているので、操作部を設けることによる部品点数の増加を抑えることができる。さらに操作部が、連絡空間を画成しているので、例えば、操作部を連絡空間の大きさに応じて大きく形成することが可能になり、内容物の吐出に際して使用者が操作可能な範囲を広げることができる。
【0009】
この場合、操作部に環状の薄肉部が形成されている。したがって、操作部において薄肉部の内側に位置する部分を、薄肉部を起点として大きく弾性変形させ易くすることができる。これにより、連絡空間の内圧を大きく増減させることが可能になり、内容物の吐出量の調整をより容易にすることができる。
【0010】
前記吐出孔は、前記中蓋に複数形成されていてもよい。
【0011】
この場合、吐出孔が、中蓋に複数形成されている。したがって、例えば吐出孔が中蓋に1つだけ形成されている場合に比べて、吐出孔から吐出される内容物を広い範囲に分散させ易くすることができる。これにより、例えば中蓋上に吐出された内容物を塗布具により拭いとる場合などには、内容物を塗布具に万遍なく行き渡らせることができる。例えば、内容物としての化粧料(いわゆるファンデーション等)が収容されたコンパクト容器の場合には、化粧料を塗布具から肌(被塗布部)に均等に塗布し易くするとともに塗り広げ易くすることができる。
【0012】
前記内容器、前記内蓋、および前記中蓋を覆う外殻体を更に備え、前記内容器は、内容物が前記連通孔を通して前記連絡空間に流出することに伴って減容してもよい。
【0013】
この場合、内容物が連通孔を通して連絡空間に流出することに伴って内容器が減容する。したがって、内容物を吐出することで内容器内の内容物が減少したときに内容器を底上げし、内容物の高さ位置を保持することが可能になり、内容物を連通孔から連絡空間に円滑に流出させることができる。さらに、例えば内容器内の内容物を使い終えて内容器を外殻体から取り出したときに、内容器の容積を予め小さくしておくことが可能になり、廃棄時における減容化を実現することができる。
【0014】
前記吐出孔は、前記操作部に形成され、前記第2弁体は、前記操作部において前記吐出孔の開口周縁部を含む部分により形成されるとともに、前記内蓋に設けられた弁座部に着座することで、前記吐出孔と前記連絡空間との連通を遮断していて、前記第2弁体が弾性変形して前記弁座部から離反したときに、前記吐出孔と前記連絡空間とを連通させてもよい。
【0015】
この場合、吐出孔が、操作部に形成されている。したがって、例えば、吐出孔から吐出された内容物を塗布具により拭いとるときに使用者が中蓋(操作部)に対して手を接近させる動作を、操作部を操作するときに使用者が中蓋に対して手を接近させる動作とほぼ同様の動作とすることができる。これにより、コンパクト容器を使い易くすることができる。
また第2弁体が、操作部において吐出孔の開口周縁部を含む部分により形成されている。したがって、第2弁体を設けることによる部品点数の増加を抑えることができる。
【0016】
前記中蓋は、前記内蓋に装着された装着リングを備え、前記操作部は、前記装着リングの内部を上方から閉塞し、前記装着リングの内部に前記連絡空間を画成してもよい。
【0017】
この場合、中蓋が、装着リングを備えている。したがって、操作部の弾性変形に基づく操作性を確保しつつも装着リングを適度に硬質に形成し、中蓋の内蓋への装着性を装着リングにより確保することができる。これにより、操作部の操作性および中蓋の装着性の両方を確保することができる。
【0018】
前記操作部は、軟質本体部と、前記操作部の平面視において前記軟質本体部の一部に重ね合わされ、前記軟質本体部に固着された硬質補強部と、を備えていてもよい。
【0019】
この場合、硬質補強部が、操作部の平面視において軟質本体部の一部に重ね合わされて軟質本体部に固着され、この一部を補強している。したがって、使用者が操作部を押圧するときに、操作部のうち硬質補強部が配置された部分を押圧することで、操作部の弾性変形量を安定させることができる。これにより、連絡空間の内圧を安定に上昇させることが可能になり、内容物の吐出量を安定させることができる。
ところで、操作部を押圧して弾性変形させるとき、操作部において押圧(操作)されていない部分(以下、「非押圧部分」という。)が膨出変形すると、連絡空間の容積の減少量が少なくなって連絡空間の内圧が上昇し難くなる。ここで、操作部を押圧して弾性変形させるときに、操作部の非押圧部分に硬質補強部の一部が位置するように操作部を押圧すると、非押圧部分が前述のように膨出変形するのを硬質補強部により規制することが可能になり、連絡空間の内圧を確実に安定に上昇させることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の一つの態様によれば、内容物の吐出量の調整が容易なコンパクト容器が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るコンパクト容器について説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、各構造における縮尺および数等を、実際の構造における縮尺および数等と異ならせる場合がある。
【0023】
<第1実施形態>
本実施形態のコンパクト容器10は、
図1から
図3に示すように、平面視円形状の扁平容器である。コンパクト容器10は、外殻体11と、内容器12と、内蓋13と、中蓋14と、第1弁体15と、第2弁体16と、を備える。外殻体11は、内容器12、内蓋13、および中蓋14を覆って、内部に収容している。外殻体11は、底部材21と、蓋部材22と、を備える。底部材21は、有底の円筒状である。蓋部材22は、底部材21に対して回転軸R周りに回動可能に取り付けられている。
【0024】
以下では、底部材21の中心軸線(コンパクト容器10の中心軸線)を容器軸Oと呼び、容器軸Oに沿う方向を上下方向Z(Z軸方向)と呼ぶ。上下方向Zに沿って蓋部材22側(+Z側)を上側と呼び、底部材21側(−Z側)を下側と呼ぶ。容器軸Oは、回転軸Rに沿う方向と直交する。回転軸Rに沿う方向を左右方向Y(Y軸方向)と呼び、容器軸Oおよび回転軸Rの両方と直交する方向を前後方向X(X軸方向)と呼ぶ。前後方向Xに沿って、容器軸Oに対する回転軸R側(+X側)を後側と呼び、その反対側(−X側)を前側と呼ぶ。また、上下方向Zから視た平面視において、容器軸Oを通り容器軸Oに直交する方向を径方向と呼び、容器軸O周りに周回する方向を周方向と呼ぶ。
【0025】
底部材21は、
図2に示すように、容器軸Oと同軸に配置された円板状の底板部23と、底板部23の外縁から上側に延びる略円筒状の筒状壁部24と、を備える。
筒状壁部24のうち前方に位置する部分には、後側に向けて窪む係合空間25が設けられている。係合空間25は、前側および上側に向けて開口している。係合空間25は、前側を向く後壁部26と、上側を向く底壁部27と、により画成されている。
【0026】
後壁部26のうち左右方向Yの中央に位置する部分には、前方に向けて突出したガイド壁部28が形成されている。ガイド壁部28の上面は、前方に向かうに従い下方に向けて傾斜する傾斜面とされている。後壁部26のうちガイド壁部28よりも上方に位置する部分には、前方に向けて突出した第1係合部29が形成されている。後壁部26のうちガイド壁部28よりも下方に位置する部分には、後壁部26を前後方向Xに貫通する逃げ孔30が形成されている。
【0027】
底部材21は、
図3に示すように、底板部23から上側に延びる係合板部31を備える。係合板部31は、
図1に示すように、周方向に沿って等間隔に4つ形成されている。係合板部31の平面視形状は、周方向に沿って延びる直線状である。係合板部31の表裏面は、径方向と直交する。係合板部31の上部は、
図3に示すように、係合板部31の下端を支点として径方向外側に変形可能である。係合板部31の上端部には、径方向内側に突出する係合爪32が設けられている。
【0028】
蓋部材22は、
図2に示すように、底部材21における筒状壁部24の後側の端部に取り付けられている。蓋部材22は、底部材21の上端開口を開閉可能である。
なお、以下の説明における各部の位置関係は、特に断りのない限り、蓋部材22が閉じた状態における位置関係とする。
蓋部材22は、容器軸Oと同軸に配置され、下側に開口する有蓋の円筒状である。蓋部材22は、容器軸Oと同軸に配置された円板状の天板部33と、天板部33の外周縁から下側に延びる円筒状の筒部34と、を備える。蓋部材22の天板部33の下面には、鏡Mが固定される。
【0029】
蓋部材22のうち前方に位置する部分には、下方に向けて係合片35が突設されている。係合片35は、筒部34における内周面から下方に向けて突出すると共に左右方向Yに延びた板状に形成され、係合空間25内に上方から入り込んでいる。
係合片35の下端部には、後方に向けて突出すると共に、底部材21に形成された第1係合部29に対して離脱可能にアンダーカット嵌合される第2係合部36が形成されている。第1係合部29に対して第2係合部36が下方から係合することによって、蓋部材22は閉状態でロックされる。
【0030】
係合空間25内には、第1係合部29と第2係合部36との係合を解除する解除部材37が設けられている。
解除部材37は、係合片35よりも前方に配置された操作壁部38と、操作壁部38から後方に向けて突設され、ガイド壁部28の傾斜面上に位置する解除突起39と、操作壁部38の下端部から後方に向けて突設され、底壁部27に載置されるベース部40と、を備え、後方に向けて押し込み可能とされている。
【0031】
解除突起39は、解除部材37の後方への移動に伴ってガイド壁部28の傾斜面に沿って後方に移動し、第2係合部36を下方から押し上げて、第1係合部29から離脱させる。これにより、第1係合部29と第2係合部36との係合を解除することができ、蓋部材22を開操作可能な状態とすることができる。
なお、解除部材37は、後方に移動したときに、解除突起39の復元変形によって、前方に向けて復元移動する。
【0032】
ベース部40は、解除部材37の後方への移動に伴って、後壁部26に形成された逃げ孔30内に前方から入り込む。また、ベース部40には、下方に向けて突出し、底壁部27に形成された係止凹部41に係止する係止凸部42が形成されている。これにより、解除部材37は、前方への抜け止めがされた状態で、外殻体11に組み合わされている。
【0033】
なお、上述した解除部材37は必須なものではあなく、具備しなくても構わない。例えば指先等によって、係合片35の下端部を前方に向けて僅かに撓ませるように変形させることで、第1係合部29と第2係合部36との係合を解除し、蓋部材22の閉状態のロックを解除しても構わない。
【0034】
内容器12は、底部材21の筒状壁部24の径方向内側に配置されている。内容器12は、容器軸Oと同軸に配置され、上側に開口する扁平円筒状の容器である。内容器12の厚みは、比較的薄い。内容器12は、可撓性を有し減容可能(減容変形可能)である。内容器12は、例えば、積層のフィルムや薄肉の樹脂成形品などで構成されている。内容器12は、可撓性に富む内側容器が、内側容器よりも硬質な外側容器の内面に積層されてなるいわゆるデラミ容器などであってもよい。内容器12の上端部には、内容器12の上端部を径方向外側において囲む円環状の取付けリング43が固定されている。取付けリング43は、上側に突出する係合突起44を有する。
内容器12の内部である収容空間45には、流動性を有する内容物が収容されている。内容物は、流動性を有していれば、液体であっても、ゲル状であっても、ゼリー状であってもよい。内容物は、例えば、リキッドファンデーション等の化粧品である。
【0035】
内蓋13は、内容器12の上方に配設されている。内蓋13は、内容器12の上側の開口を塞ぎ、内容器12の内部を封止している。内蓋13は、内容器12に直接、装着された下部材46と、下部材46を介して内容器12に装着された上部材47と、を備える。
下部材46は、内蓋円板部48と、内側筒部49と、外側筒部50と、を備える。
内蓋円板部48は、容器軸Oと同軸に配置された円板状である。内蓋円板部48は、内容器12の上側の開口を覆っている。内蓋円板部48には、上側に延びる装着筒部51が形成されている。装着筒部51は、容器軸Oと同軸に配置されている。装着筒部51は、内容器12内に開口する。
内側筒部49は、内蓋円板部48の外周縁から上側に延びる円筒状である。
外側筒部50は、内側筒部49よりも径方向外側において、容器軸Oと同軸に配置された円筒状である。外側筒部50の上端部は、内側筒部49の上端部と連結されている。
【0036】
外側筒部50と内側筒部49との径方向の間には、取付けリング43の係合突起44が嵌合されている。これにより、取付けリング43を介して内容器12と内蓋13とが固定されている。外側筒部50の下端および内側筒部49の下端は、取付けリング43と接触している。
【0037】
上部材47は、弁座筒部52と、連通筒部53と、空間形成筒部54と、連結環部55と、を備える。
弁座筒部52は、容器軸Oと同軸の有底筒状に形成されている。弁座筒部52は、装着筒部51よりも大径で、かつ内側筒部49よりも小径である。弁座筒部52の底面は、装着筒部51の上端開口縁上に配置されている。
連通筒部53は、容器軸Oと同軸に配置され、弁座筒部52から下方に向けて延びる円筒状である。連通筒部53は、装着筒部51内に嵌合されている。連通筒部53の下端部は、装着筒部51の下端部よりも下方に位置し、内容器12内の内容物と接触している。連通筒部53内は、中蓋14に形成された連通孔56とされている。連通孔56は、内容器12内に連通する。
【0038】
空間形成筒部54は、容器軸Oと同軸の円筒状である。空間形成筒部54は、弁座筒部52よりも大径で、かつ内側筒部49よりも小径である。空間形成筒部54は、内側筒部49内に配置されている。空間形成筒部54の下端部は、内蓋円板部48の上面から離間している。
連結環部55は、容器軸Oと同軸に配置されている。連結環部55の上面および下面は、容器軸Oに直交する方向に延びる。連結環部55の内周縁部は、弁座筒部52の上端部に連結されている。連結環部55の外周縁部は、空間形成筒部54の上端部に連結されている。連結環部55の外周縁部は、空間形成筒部54の上端縁よりも下方で、かつ、空間形成筒部54の上下方向Zの中央よりも上方に位置している。
【0039】
中蓋14は、内蓋13の上方に配設されている。中蓋14は、有頂筒状に形成されている。中蓋14は、中蓋14の周壁を形成する装着リング57と、中蓋14の頂壁を形成する操作部58と、を備える。
装着リング57は、内蓋13に装着されている。装着リング57は、上端部同士が連結された内筒59および外筒60を有する二重円筒状に形成されている。内筒59には、内蓋13の上部材47(空間形成筒部54)が嵌合されている。外筒60の下部には、径方向外側面から径方向内側に窪む周溝61が形成されている。周溝61は、周方向の全周にわたって連続して延びている。周溝61には、底部材21の係合板部31の係合爪32と係合している。これにより、装着リング57が底部材21から外れることが抑制される。装着リング57における内筒59と外筒60との間には、内蓋13の下部材46(内側筒部49および外側筒部50)が嵌合されて固定されている。これにより、内容器12が、取付けリング43を介して装着リング57(中蓋14)に固定される。内容器12は、中蓋14に固定された状態において、底部材21の底板部23から上方に離れて配置されている。
【0040】
装着リング57の上面には、上側に突出する隆起部62が形成されている。隆起部62は、環状である。隆起部62の平面視形状は、容器軸Oと同軸に配置された円環状である。隆起部62の内周面は、上側に向かうに従って隆起部62の外側に延びる曲面状に形成されている。コンパクト容器10が閉じた状態において、隆起部62の内側に位置する操作部58の上面には、パフP(塗布具)が設置される。
装着リング57の外周面には、径方向外側に延びるフランジ部63が設けられている。フランジ部63は、全周に亘って設けられている。フランジ部63の下面は、底部材21の筒状壁部24の上面に上側から接触している。
【0041】
操作部58は、装着リング57の内部を上方から閉塞する。操作部58の外周縁部は、装着リング57において隆起部62よりも径方向の内側に位置する部分の上面に連結されている。操作部58の上面は、装着リング57において操作部58に径方向外側から連なる部分と段差なく面一に形成されている。操作部58は、弾性変形可能に形成されている。図示の例では、操作部58において外周縁部(装着リング57に連結されている部分)よりも径方向内側に位置する中央部が、上下方向Zに弾性変形可能に形成されている。操作部58の下面には、空間形成筒部54の上端面が当接している。操作部58の材質は、例えば、エラストマー、ゴム、軟質ポリエチレン等の軟材質である。操作部58は、装着リング57よりも軟質であり、装着リング57は、操作部58より硬質である。
操作部58には、環状の薄肉部64が形成されている。薄肉部64は、操作部58において後述する連絡空間65を画成する部分に形成されている。薄肉部64は、操作部58の中央部における外周部分に形成されている。薄肉部64は、操作部58の下面が上側に向けて窪むことで形成されている。操作部58の上面は、薄肉部64を径方向に跨ぐ前後で面一とされている。
【0042】
中蓋14は、内蓋13との間に連通孔56に連通する連絡空間65を画成する。本実施形態において連絡空間65は、空間形成筒部54(上部材47)の上側の開口が操作部58によって閉じられて形成されている。操作部58は、装着リング57の内部を上方から閉塞して装着リング57の内部に連絡空間65を画成する。連絡空間65は、平面視円形状に形成されている。連絡空間65の上下方向Zの大きさ(高さ)は、空間形成筒部54の上下方向Zの大きさの1/2よりも小さくなっている。操作部58は、弾性変形することで連絡空間65の内圧を増減させる。
【0043】
中蓋14には、
図1に示すように、内容物を吐出させる吐出孔66が形成されている。吐出孔66の平面視形状は、円形状である。吐出孔66は、中蓋14に複数形成されている。吐出孔66は、容器軸Oに対して左右方向Yにずらされた位置に、前後方向Xに並んで配置されている。吐出孔66は、
図3に示すように、操作部58に形成され、操作部58を上下方向Zに貫通する。吐出孔66は、連絡空間65と連通している。
吐出孔66は、内蓋13に設けられた弁座部67により閉塞されている。弁座部67は、上部材47の連結環部55(中蓋14)から上方に向けて突出している。
中蓋14は、例えば、装着リング57をインサート品としたインサート成形により形成することができる。
【0044】
第1弁体15は、内蓋13の連通孔56と連絡空間65との連通、およびその遮断を切り替える弁である。本実施形態において第1弁体15は、内蓋13に配設されている。第1弁体15は、内蓋13の弁座筒部52内に嵌合されている。第1弁体15は、連通孔56の上側を覆っている。第1弁体15は、逆止弁である。第1弁体15は、内容器12の収容空間45から連絡空間65への流体の流れを許容し、連絡空間65から収容空間45への流体の流れを遮断する。第1弁体15としては、例えば、三点弁を用いることができる。なお、内容器12に収容する内容物の性状などに応じて、例えば、三点弁の形状を適宜変更したり、三点弁とは異なる構成の逆止弁を第1弁体15として採用したりすること等ができる。
【0045】
第2弁体16は、中蓋14の吐出孔66と連絡空間65との連通、およびその遮断を切り替える弁である。本実施形態において第2弁体16は、中蓋14に配設されている。第2弁体16は、操作部58において吐出孔66の開口周縁部を含む部分により形成されている。第2弁体16は、操作部58における他の部分よりも薄肉に形成され、薄肉部64よりも薄肉に形成されている。第2弁体16の平面視形状は、
図1に示すように、弁座部67の平面視形状と相似形状であり、弁座部67の平面視形状よりも大きい。第2弁体16は、
図3に示すように、弁座部67に着座することで、吐出孔66と連絡空間65との連通を遮断している。第2弁体16は、第2弁体16が弾性変形して弁座部67から離反したときに、吐出孔66と連絡空間65とを連通させる。第2弁体16は、逆止弁である。第2弁体16は、連絡空間65から外部への流体の流れを許容し、外部から連絡空間65への流体の流れを遮断する。
【0046】
本実施形態において内容器12と内蓋13と中蓋14とは、リフィル容器17を構成している。リフィル容器17は、外殻体11に対して着脱自在に設けられている。これにより、使用者は、内容器12内の内容物を使い切った後に、リフィル容器17を、内容物が充填された新しいリフィル容器17と交換することができる。
外殻体11からリフィル容器17を取り外す際、使用者は、係合板部31の係合爪32と周溝61との係合状態を解除する。具体的には、使用者は、係合板部31を筒状壁部24との間の隙間に向けて径方向外側に変形させることで、係合爪32を径方向外側に変位させる。これにより、係合爪32を周溝61内から外すことができ、係合爪32と周溝61との係合状態を解除することができる。
【0047】
以下、本実施形態のコンパクト容器10の内容物の吐出方法について説明する。
コンパクト容器10が未使用状態の場合、内容物は、収容空間45内にのみ収容されており、連絡空間65には、例えば空気が充填されている。
まず、使用者は、解除部材37を操作して、外殻体11の蓋部材22を開いた後、操作部58を上側から押圧して下側に窪ませるように弾性変形させる。操作部58が下側に窪むように弾性変形すると連絡空間65の容積が小さくなるため、連絡空間65の内圧が上昇する。すると、連絡空間65の内圧によって第2弁体16が上方に向けて弾性的に膨出変形して弁座部67から離反し、吐出孔66の閉塞状態が解除され、連絡空間65内の空気の一部が吐出孔66から外部へと排出される。その後、第2弁体16が弾性復元力に基づいて復元変形して弁座部67に着座し、吐出孔66を閉塞する。このとき、第1弁体15は連絡空間65から収容空間45への流体の移動を遮断するため、第1弁体15によって連通孔56が閉塞されており、連絡空間65内の空気が連通孔56から収容空間45に流れることが抑制される。このように、操作部58により連絡空間65の内圧を上昇させたときに、第1弁体15は連通孔56と連絡空間65との連通を遮断し、かつ、第2弁体16は吐出孔66と連絡空間65とを連通させる。
【0048】
次に、使用者は、操作部58に加えている押圧力を解除して、弾性変形していた操作部58を元の状態に復元させる。これにより、連絡空間65の容積が増加して、連絡空間65内が負圧となる。このとき、吐出孔66は第2弁体16によって閉塞されているため、外部から連絡空間65へ空気が入ることが抑制される。そのため、連通孔56を介して、収容空間45内の内容物が連絡空間65内に吸い上げられる。第1弁体15は収容空間45から連絡空間65への流体の流れを許容するため、第1弁体15は、連通孔56と連絡空間65とを連通させた状態となっており、内容物の流れを阻害しない。これにより、連絡空間65内に内容物が流入される。このように、操作部58により連絡空間65の内圧を下降させたときに、第2弁体16は吐出孔66と連絡空間65との連通を遮断し、かつ、第1弁体15は連通孔56と連絡空間65とを連通させる。
【0049】
使用者は、上述した操作部58の弾性変形と復元とを複数回行うことにより、連絡空間65の空気を外部に排出するとともに、連絡空間65内に内容物を充填させていくことができる。ここで、内容器12は可撓性を有しており、内容物が連通孔56を通して連絡空間65に流出することに伴って減容する(減容変形する)ため、内容物の減少に伴って収容空間45の内圧が小さくなると、内容器12が縮小変形して収容空間45の容積が小さくなる。これにより、内容物が連絡空間65に流入して収容空間45内の内容物の総量が減った場合であっても、収容空間45から連絡空間65へと好適に内容物を送ることが可能である。
【0050】
連絡空間65に内容物が充填された状態において、操作部58を弾性変形させると、連絡空間65の内圧が上昇する。これにより、第2弁体16が上方に向けて膨出変形し、吐出孔66の閉塞が解除される。したがって、連絡空間65内から押し出された分の内容物が吐出孔66から外部へと吐出される。このようにして、使用者は、内容物を吐出させることができる。内容物は、吐出孔66から中蓋14の上面のうち隆起部62の内側に吐出される。そのため、内容物が中蓋14の上面上から零れることを抑制できる。使用者は、パフP等によって中蓋14の上面を拭うことで内容物をパフP等に付着させて使用する。
【0051】
以上説明したように、本実施形態に係るコンパクト容器10によれば、操作部58により連絡空間65の内圧を上昇させたときに、第1弁体15は連通孔56と連絡空間65との連通を遮断し、かつ、第2弁体16は吐出孔66と連絡空間65とを連通させる。一方、操作部58により連絡空間65の内圧を下降させたときに、第2弁体16は吐出孔66と連絡空間65との連通を遮断し、かつ、第1弁体15は連通孔56と連絡空間65とを連通させる。そのため、使用者は、操作部58を押圧したりその押圧を解除したりして操作部58を弾性変形させることによって連絡空間65の内圧の増減を行うことで、連絡空間65内を負圧にして内容器12内の内容物を連絡空間65内に流入させ、連絡空間65内に内容物を充填することができる。この状態で、操作部58によって連絡空間65の内圧を上昇させると、連絡空間65の内圧の上昇に対応した量だけ、内容物を吐出孔66から吐出させることができる。したがって、内容物の吐出量の調整が容易なコンパクト容器10が得られる。
【0052】
また、中蓋14が操作部58を備え、操作部58が中蓋14の一部とされているので、操作部58を設けることによる部品点数の増加を抑えることができる。さらに操作部58が、連絡空間65を画成しているので、例えば、操作部58を連絡空間65の大きさに応じて大きく形成することが可能になり、内容物の吐出に際して使用者が操作可能な範囲を広げることができる。本実施形態では、操作部58が、中蓋14の頂壁を形成しているので、前記頂壁のどこを押下しても使用者が吐出操作を実施することができる。その上、操作部58上にパフPが設置されており、パフPを介して操作部58を押下することもできる。この場合、例えば、内容物を吐出孔66からパフPに直接、吐出して、パフPにより内容物を拭い取る作業を不要にすること等もできる。
【0053】
また、操作部58に環状の薄肉部64が形成されている。したがって、操作部58において薄肉部64の内側に位置する部分を、薄肉部64を起点として大きく弾性変形させ易くすることができる。これにより、連絡空間65の内圧を大きく増減させることが可能になり、内容物の吐出量の調整をより容易にすることができる。
【0054】
また吐出孔66が、中蓋14に複数形成されている。したがって、例えば吐出孔66が中蓋14に1つだけ形成されている場合に比べて、吐出孔66から吐出される内容物を広い範囲に分散させ易くすることができる。これにより、例えば中蓋14上に吐出された内容物をパフPにより拭いとる場合などには、内容物をパフPに万遍なく行き渡らせることができる。例えば、内容物としての化粧料(いわゆるファンデーション等)が収容されたコンパクト容器10の場合には、化粧料をパフPから肌(被塗布部)に均等に塗布し易くするとともに塗り広げ易くすることができる。
【0055】
また、内容物が連通孔56を通して連絡空間65に流出することに伴って内容器12が減容する。したがって、内容物を吐出することで内容器12内の内容物が減少したときに内容器12を底上げし、内容物の高さ位置を保持することが可能になり、内容物を連通孔56から連絡空間65に円滑に流出させることができる。さらに、例えば内容器12内の内容物を使い終えて内容器12を外殻体11から取り出したときに、内容器12の容積を予め小さくしておくことが可能になり、廃棄時における減容化を実現することができる。
【0056】
また吐出孔66が、操作部58に形成されている。したがって、例えば、吐出孔66から吐出された内容物をパフPにより拭いとるときに使用者が中蓋14(操作部58)に対して手を接近させる動作を、操作部58を操作するときに使用者が中蓋14に対して手を接近させる動作とほぼ同様の動作とすることができる。これにより、コンパクト容器10を使い易くすることができる。
また第2弁体16が、操作部58において吐出孔66の開口周縁部を含む部分により形成されている。したがって、第2弁体16を設けることによる部品点数の増加を抑えることができる。
【0057】
また中蓋14が、装着リング57を備えている。したがって、操作部58の弾性変形に基づく操作性を確保しつつも装着リング57を適度に硬質に形成し、中蓋14の内蓋13への装着性を装着リング57により確保することができる。これにより、操作部58の操作性および中蓋14の装着性の両方を確保することができる。
【0058】
<第2実施形態>
次に、本発明に係る第2実施形態のコンパクト容器70を、
図4から
図7を参照して説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
【0059】
本実施形態に係るコンパクト容器70では、操作部58は、軟質本体部71と、操作部58の平面視において軟質本体部71の一部に重ね合わされ、軟質本体部71に固着された硬質補強部76と、を備える。操作部58は、軟質本体部71と硬質補強部76とによって構成されている。
軟質本体部71の材質は、例えば、エラストマー、ゴム、軟質ポリエチレン等の軟材質である。
硬質補強部76は、軟質本体部71の前記一部を補強する。硬質補強部76は、操作部58において薄肉部64の内側に位置する部分に配置されている。硬質補強部76は、軟質本体部71の下面に一体に固定されている。軟質本体部71は、装着リング57および硬質補強部76よりも軟質であり、装着リング57および硬質補強部76は、軟質本体部71より硬質である。装着リング57および硬質補強部76は、同一材料で一体に形成されている。
【0060】
図7に示すように、硬質補強部76の平面視形状は、格子状である。硬質補強部76は、周方向に延びるとともに径方向に間隔をあけて配置された複数の横条部72と、径方向に延びるとともに周方向に間隔をあけて配置された複数の縦条部73と、を備える。横条部72と縦条部73とが互いに交差することで、硬質補強部76の平面視形状が格子状をなしている。
【0061】
横条部72は、容器軸Oと同軸の環状に形成されている。複数の横条部72のうち、最も径方向の内側に位置する横条部72(以下、「内横条部72a」という。)および最も径方向の外側に位置する横条部72(以下、「外横条部72b」という。)は、周方向の全周にわたって連続して延びている。内横条部72aは、平面視円形状とされている。外横条部72bは、周方向の半周以上全周未満の長さで延びる円弧部74と、円弧部74における両周端部同士を連結する直線状の弦部75と、を備える。弦部75は、左右方向Yに沿って容器軸Oに対して吐出孔66が位置する側(以下、「第1側」という。)に配置されている。弦部75は、左右方向Yに沿って容器軸Oと吐出孔66との間に配置され、前後方向Xに延びている。
【0062】
縦条部73は、内横条部72aと外横条部72bとの間において径方向に延びている。縦条部73における径方向の内側の端部は、内横条部72aに連結されている。縦条部73における径方向の外側の端部は、外横条部72bに連結されている。複数の縦条部73のうち、左右方向Yに沿って第1側と反対側の第2側に延びる縦条部73は、外横条部72bから第2側に向けて延長されている。この延長部分が、装着リング57の内周縁部に接続されている。
中蓋14は、例えば、装着リング57および硬質補強部76をインサート品としたインサート成形により形成することができる。本実施形態のように、装着リング57および硬質補強部76が一体に形成されている場合、金型内にインサート品を容易に配置することができる。なお、装着リング57および硬質補強部76は別体に形成されていてもよい。
【0063】
以上説明したように、本実施形態に係るコンパクト容器70によれば、操作部58の平面視において軟質本体部71の一部に重ね合わされて軟質本体部71に固着され、この一部を補強している。したがって、使用者が操作部58を押圧するときに、操作部58のうち硬質補強部76が配置された部分を押圧することで、操作部58の弾性変形量を安定させることができる。これにより、連絡空間65の内圧を安定に上昇させることが可能になり、内容物の吐出量を安定させることができる。
【0064】
ところで、操作部58を押圧して弾性変形させるとき、操作部58において押圧(操作)されていない部分(以下、「非押圧部分」という。)が膨出変形すると、連絡空間65の容積の減少量が少なくなって連絡空間65の内圧が上昇し難くなる。ここで、操作部58を押圧して弾性変形させるときに、操作部58の非押圧部分に硬質補強部76の一部が位置するように操作部58を押圧すると、非押圧部分が前述のように膨出変形するのを硬質補強部76により規制することが可能になり、連絡空間65の内圧を確実に安定に上昇させることができる。
【0065】
<第3実施形態>
次に、本発明に係る第3実施形態のコンパクト容器80を、
図8から
図10を参照して説明する。
なお、この第3実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
【0066】
本実施形態に係るコンパクト容器80では、連結環部55の外周縁部は、空間形成筒部54の下端部に連結されている。連結環部55の外周縁部は、空間形成筒部54の下端縁よりも上方で、かつ、空間形成筒部54の上下方向Zの中央よりも下方に位置している。これにより、連絡空間65の上下方向Zの大きさ(高さ)は、空間形成筒部54の上下方向Zの大きさの1/2よりも大きくなっている。そして、本実施形態のコンパクト容器80における連絡空間65では、第1実施形態のコンパクト容器10における連絡空間65よりも、上下方向Zの大きさが大きく、かつ容積も大きくなっている。
このように、連絡空間65の上下方向Zの大きさが確保されている場合、使用者が操作部58を上方から押圧するときに、操作部58の押し込み量を使用者が適宜調節することができる。使用者が内容物を多量に吐出させたいときには、操作部58を、例えば操作部58が連結環部55に突き当たるまで大きく押し込んだり、使用者が内容物を少量だけ吐出させたいときには、操作部58が連結環部55に突き当たたらない範囲で操作部58を僅かに押し込んだりすることができる。したがって、使用者が操作部58の押し込み量を調節することで、内容物の吐出量を調節することができる。
【0067】
第2弁体16における周縁部には、下方に向けて延びる規制壁部81が設けられている。規制壁部81は、前記周縁部の全周にわたって延びる筒状に形成されている。規制壁部81は、操作部58において第2弁体16の外側に生じた弾性変形が、第2弁体16に伝播されることを抑制する。
【0068】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0069】
操作部58の平面視形状は、特に限定されず、楕円形状であってもよいし、三角形状であってもよし、四角形状であっても、五角形以上の多角形状であってもよい。
また、内容器12の形状は、特に限定されず、例えば、楕円筒状であってもよいし、角筒状であってもよい。
また、内容器12と内蓋13と中蓋14とは、リフィル容器17を構成していなくてもよい。すなわち、内容物を使い切った際に、内容器12を交換できない構成であってもよい。
【0070】
装着リング57が無くてもよい。装着リング57を備えることに代えて、弾性変形可能な操作部58(弾性変形部)が、例えば有頂筒状に形成される等して内蓋13に装着されてもよい。
吐出孔66が、操作部58に形成されていなくてもよい。例えば、装着リング57に、径方向内側に向けて突出するとともに連絡空間65を画成するフランジを設け、このフランジに吐出孔66を設けてもよい。
吐出孔66が、1つだけ形成されていてもよい。
第2弁体16が、操作部58によって形成されていなくてもよく、第2弁体16を、操作部58とは別の部材によって形成されてもよい。
内容物が連通孔56を通して連絡空間65に流出することに伴って内容器12が減容しなくてもよい。内容器12として、可撓性を有さない構成を採用してもよい。
操作部58に薄肉部64がなくてもよい。
【0071】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。