特許第6846475号(P6846475)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6846475
(24)【登録日】2021年3月3日
(45)【発行日】2021年3月24日
(54)【発明の名称】多機能調理器具
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/084 20060101AFI20210315BHJP
   A47J 27/00 20060101ALI20210315BHJP
【FI】
   A47J27/084
   A47J27/00 103B
【請求項の数】17
【外国語出願】
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2019-143059(P2019-143059)
(22)【出願日】2019年8月2日
(65)【公開番号】特開2020-18859(P2020-18859A)
(43)【公開日】2020年2月6日
【審査請求日】2019年8月2日
(31)【優先権主張番号】201821245904.0
(32)【優先日】2018年8月2日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201822132071.3
(32)【優先日】2018年12月18日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515117198
【氏名又は名称】佛山市▲順▼▲徳▼区美的▲電▼▲熱▼▲電▼器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOSHAN SHUNDE MIDEA ELECTRICAL HEATING APPLIANCES MANUFACTURING CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】李福友
(72)【発明者】
【氏名】黎国柱
(72)【発明者】
【氏名】李景文
(72)【発明者】
【氏名】周毅
(72)【発明者】
【氏名】廖雄
(72)【発明者】
【氏名】鄭昊
【審査官】 西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0011537(US,A1)
【文献】 特開平10−099211(JP,A)
【文献】 特開昭60−085713(JP,A)
【文献】 米国特許第04646628(US,A)
【文献】 韓国公開実用新案第20−2013−0005352(KR,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 27/00−36/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部チャンバー(101)が設けられている鍋体(1)と、
前記内部チャンバー(101)を閉じるか、又は開くように配置される上蓋組立体(2)と、
前記鍋体(1)の底部に設置され、前記内部チャンバー(101)内の食べ物を加熱するように配置される加熱組立体(3)と、
前記内部チャンバー(101)を複数の加熱空間に仕切る場合に前記内部チャンバー(101)内に置かれ且つ前記鍋体(1)と着脱可能に接続され第一内釜組立体(4)と、前記内部チャンバー(101)を単一の加熱空間として保つ場合に前記内部チャンバー(101)内に置かれ且つ前記鍋体(1)と着脱可能に接続される第二内釜組立体(5)と、
を含み、
前記第一内釜組立体(4)は、
ブラケット本体(401)及び第一内釜本体(402)を含み、
前記ブラケット本体(401)は前記鍋体(1)上に着脱可能に重着され、且つ前記内部チャンバー(101)内に置かれ、
前記ブラケット本体(401)は底部に収納口(4011)と、前記収納口(4011)を囲んで設置された加熱プラットフォーム(4012)とを含み、
前記第一内釜本体(402)は前記収納口(4011)に挿入され、
前記収納口(4011)の内壁に前記第一内釜本体(402)の外壁と当接して前記第一内釜本体(402)を係着する突起したクランプ本体(4013)を含む、
多機能調理器具。
【請求項2】
内部チャンバー(101)が設けられている鍋体(1)と、
前記内部チャンバー(101)を閉じるか、又は開くように配置される上蓋組立体(2)と、
前記鍋体(1)の底部に設置され、前記内部チャンバー(101)内の食べ物を加熱するように配置される加熱組立体(3)と、
前記内部チャンバー(101)を複数の加熱空間に仕切る場合に前記内部チャンバー(101)内に置かれ且つ前記鍋体(1)と着脱可能に接続され第一内釜組立体(4)と、前記内部チャンバー(101)を単一の加熱空間として保つ場合に前記内部チャンバー(101)内に置かれ且つ前記鍋体(1)と着脱可能に接続される第二内釜組立体(5)と、
を含み、
前記第一内釜組立体(4)は、
ブラケット本体(401)及び第一内釜本体(402)を含み、
前記ブラケット本体(401)は前記鍋体(1)上に着脱可能に重着され、且つ前記内部チャンバー(101)内に置かれ、
前記ブラケット本体(401)は底部に収納口(4011)と、前記収納口(4011)を囲んで設置された加熱プラットフォーム(4012)とを含み、
前記第一内釜本体(402)は前記収納口(4011)に挿入され、
前記収納口(4011)と前記第一内釜本体(402)との間に、前記第一内釜本体(402)を前記収納口(4011)内に係着するクランプリング(4014)を含む、
多機能調理器具。
【請求項3】
前記収納口(4011)と前記第一内釜本体(402)との間にクランプリング(4014)け、前記第一内釜本体(402)を前記収納口(4011)内に係着する、
請求項に記載の多機能調理器具。
【請求項4】
前記上蓋組立体(2)の底部に第一密封組立体(201)が接続され、前記第一密封組立体(201)が前記第一内釜本体(402)を密封する、
請求項1乃至3の何れか一項に記載の多機能調理器具。
【請求項5】
前記第一密封組立体(201)は第一密封座(2011)及び第一密封リング(2012)を含み、
前記第一密封座(2011)は前記上蓋組立体(2)と挿着され、
前記第一密封リング(2012)は前記第一密封座(2011)の下部の外周に設置され、前記第一密封座(2011)と前記第一内釜本体(402)との間の隙間を密封するように配置される、
請求項に記載の多機能調理器具。
【請求項6】
前記第二内釜組立体(5)は第二内釜本体(501)を含み、前記第二内釜本体(501)は前記鍋体(1)に着脱可能に重着され、且つ前記内部チャンバー(101)内に置かれる、
請求項1乃至5の何れか一項に記載の多機能調理器具。
【請求項7】
らに、前記内部チャンバー(101)の底部に設置された昇降組立体を含み、前記加熱組立体(3)は前記昇降組立体の上に設置され、前記第二内釜本体(501)の底部は前記加熱組立体(3)の上に設置され、前記第二内釜本体(501)の開口端は前記上蓋組立体(2)と当接され、前記第二内釜本体(501)の容量は調整できる、
請求項に記載の多機能調理器具。
【請求項8】
前記昇降組立体は駆動部品及び昇降プッシュロッド(601)を含み、前記駆動部品は前記昇降プッシュロッド(601)を駆動して昇降運動を行わせ、前記加熱組立体(3)は前記昇降プッシュロッド(601)の前記内部チャンバー(101)の底部から離れた一端に設置される、
請求項に記載の多機能調理器具。
【請求項9】
前記加熱組立体(3)は発熱盤(301)及びトレイ(602)を含み、前記トレイ(602)は前記昇降組立体の上に設置され、前記発熱盤(301)は前記トレイ(602)の上に設置され、前記第二内釜本体(501)は前記発熱盤(301)と接触できる、
請求項に記載の多機能調理器具。
【請求項10】
前記トレイ(602)は可動トレイ(6021)及び前記可動トレイ(6021)の外部又は前記可動トレイ(6021)の内部に嵌設された固定トレイ(6022)を含み、
前記固定トレイ(6022)は前記鍋体(1)の上に設置され、前記可動トレイ(6021)は前記昇降組立体と接続され、前記発熱盤(301)は前記可動トレイ(6021)の上に設置され、前記昇降組立体は前記可動トレイ(6021)を連動させて前記固定トレイ(6022)に沿って昇降運動を行わせることができる、
請求項に記載の多機能調理器具。
【請求項11】
前記第二内釜本体(501)は内釜体(5011)及び前記内釜体(5011)の外部又は前記内釜体(5011)の内部に嵌設された外釜体(5012)を含み、前記内釜体(5011)の底部は前記加熱組立体(3)と接触し、前記外釜体(5012)の前記上蓋組立体(2)に近い開口端は前記上蓋組立体(2)と当接され、前記内釜体(5011)は前記外釜体(5012)の側壁に沿って昇降運動を行うことができる、
請求項に記載の多機能調理器具。
【請求項12】
前記内釜体(5011)の前記外釜体(5012)に面する側面上に複数の位置決めノッチ(5015)が設置され、前記外釜体(5012)上に位置決め貫通孔(5013)及び位置決め部材(5014)が設置され、前記位置決め部材(5014)の外端は前記外釜体(5012)の外側に設置され、前記位置決め部材(5014)の内端は前記位置決め貫通孔(5013)を通った後に、前記位置決めノッチ(5015)内に係着することができる、
請求項11に記載の多機能調理器具。
【請求項13】
前記外釜体(5012)と前記位置決め部材(5014)の外端との間に予め圧縮された弾性部材(5017)がさらに設置され、前記弾性部材(5017)の一端は前記外釜体(5012)と当接され、前記弾性部材(5017)の他端は前記位置決め部材(5014)と当接される、
請求項12に記載の多機能調理器具。
【請求項14】
前記内釜体(5011)の前記外釜体(5012)に面する側面上に環状の凹溝(5016)が設置され、前記凹溝(5016)内に前記内釜体(5011)及び前記外釜体(5012)と密封接続される密封部材が設置される、
請求項11に記載の多機能調理器具。
【請求項15】
前記上蓋組立体(2)の底部に第二密封リング(202)が設けられ、前記第二密封リング(202)は前記第二内釜本体(501)を密封するように配置される、
請求項に記載の多機能調理器具。
【請求項16】
前記鍋体(1)上には下向きに伸びる凹溝(102)が開設され、前記凹溝(102)の側壁には対向して伸びる重着台面(1021)が設けられ、
前記ブラケット本体(401)及び前記第二内釜本体(501)の外壁にはその中心から離れるように伸びる耳部(4015)が設けられ、
前記耳部(4015)は前記重着台面(1021)上に着脱可能に重着され、
前記凹溝(102)の底面と前記重着台面(1021)との間に配置空間(1022)が残され、前記配置空間(1022)は使用者が前記耳部(4015)を置くか持ち上げるために利用できる、
請求項15に記載の多機能調理器具。
【請求項17】
前記上蓋組立体(2)上に蒸気弁(203)が設けられ、
前記加熱組立体(3)は発熱盤(301)を含み、前記第内釜本体(402)は前記発熱盤(301)の面積の三分の二をカバーし、前記加熱プラットフォーム(4012)は前記発熱盤(301)の面積の三分の一をカバーする、
請求項15に記載の多機能調理器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は家庭用電気製品の分野に関し、特に多機能調理器具に関する。
【背景技術】
【0002】
調理器具、例えば電気炊飯器は電気がま、電子ジャーとも呼ばれ、電気エネルギーを利用し内部エネルギーに変換する炊事道具であり、使い勝手が良く、清潔で衛生的である上に、食品に対し蒸す、煮る、煮込む、とろ火で煮込む等の様々な操作機能を有する。
現在、容量3リットルから5リットルの電気炊飯器が主流である。人々の生活レベルの向上、家庭人口構造の変化及び独身人口比率の増加に伴い、家庭での食事に必要なご飯の量は減りつつある。且つ、容積1リットルから2リットルの電気炊飯器への需要がますます高くなる。
ただし、家庭では、容積の小さい電気炊飯器(1リットルから2リットル)を単独で使用すれば、一人前から二人前のご飯の量しか満たすことができず、人数が多くなり、例えば客人を招待する場合、容積の小さい電気炊飯器ではご飯の量への需要を満たすことができなくなる。一方、家庭では容積の大きい電気炊飯器(3リットルから5リットル)を単独で用いれば、一人前から二人前の量のご飯を炊く際、そのご飯では内釜の底をなんとか覆っているだけであり、このように炊いたご飯は見た目といい味といい、あまりよくはない。
従って、家庭では、容積の大きい電気炊飯器と容積の小さい電気炊飯器のどちらかを単独で使用しても、現代の人々の生活需要を満たすことができず、しかし、二種類の電気炊飯器を同時に使用しては、スペースを取ってしまうだけでなく、生活コストを増加させることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願の実施例は多機能調理器具を提供することで、従来技術にある一つ又は複数の技術的課題を解決又は改善し、少なくとも有益な選択肢を提供するか、条件を作り出す。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上の目的を実現するために、本願の一つの態様に基づき、本願の実施例は、内部チャン
バーが設けられている鍋体と、内部チャンバーを閉じるか、又は開くように配置される上
蓋組立体と、前記鍋体の底部に設置され、前記内部チャンバー内の食べ物を加熱するよう
に配置される加熱組立体と、前記内部チャンバーを複数の加熱空間に仕切る場合に前記内部チャンバー内に置かれ且つ前記鍋体と着脱可能に接続され第一内釜組立体と、前記内部チャンバーを単一の加熱空間として保つ場合に前記内部チャンバー内に置かれ且つ前記鍋体と着脱可能に接続される第二内釜組立体と、を含む多機能調理器具を提供する。
【0005】
一つの実施例では、前記第一内釜組立体はブラケット本体及び第一内釜本体を含み、前記
ブラケット本体は前記鍋体上に着脱可能に重着され、且つ前記内部チャンバー内に設置さ
れ、前記ブラケット本体底部に収納口と、収納口を囲んで設置された加熱プラットフォームとを含み、前記第一内釜本体は前記収納口内に挿入される。
【0006】
一つの実施例では、前記収納口の内壁には、突起したクランプ本体が設けられ、前記クラ
ンプ本体は前記第一内釜本体の外壁と当接され、前記第一内釜本体を係着する。
【0007】
一つの実施例では、前記収納口と前記第一内釜本体との間にクランプリングが設けられ、
前記第一内釜本体を前記収納口内に係着する。
【0008】
一つの実施例では、前記上蓋組立体の底部に第一密封組立体が接続され、前記第一密封組立体が前記第一内釜本体を密封する。
【0009】
一つの実施例では、前記第一密封組立体は第一密封座及び第一密封リングを含み、前記第一密封座は前記上蓋組立体と挿着され、前記第一密封リングは前記第一密封座の下部の外周に設置され、前記第一密封座と前記第一内釜本体との間の隙間を密封するように配置される。
【0010】
一つの実施例では、前記第二内釜組立体は第二内釜本体を含み、前記第二内釜本体は前記鍋体に着脱可能に重着され、且つ前記内部チャンバー内に置かれる。
【0011】
一つの実施例では、前記多機能調理器具はさらに前記内部チャンバーの底部に設置された昇降組立体を含み、前記加熱組立体は前記昇降組立体の上に設置され、前記第二内釜本体の底部は前記加熱組立体の上に設置され、前記第二内釜本体の開口端は前記上蓋組立体と当接され、前記第二内釜本体の容量は調整できる。
【0012】
一つの実施例では、前記昇降組立体は駆動部品及び昇降プッシュロッドを含み、前記駆動部品は前記昇降プッシュロッドを駆動して昇降運動を行わせ、前記加熱組立体は前記昇降プッシュロッドの前記内部チャンバーの底部から離れた一端に設置される。
【0013】
一つの実施例では、前記加熱組立体は発熱盤及びトレイを含み、前記トレイは前記昇降組立体の上に設置され、前記発熱盤は前記トレイの上に設置され、前記第二内釜本体は前記発熱盤と接触できる。
【0014】
一つの実施例では、前記トレイは可動トレイ及び前記可動トレイの外部又は前記可動トレイの内部に嵌設された固定トレイを含み、前記固定トレイは前記鍋体の上に設置され、前記可動トレイは前記昇降組立体と接続され、前記発熱盤は前記可動トレイの上に設置され、前記昇降組立体は前記可動トレイを連動させ前記固定トレイに沿って昇降運動を行わせることができる。
【0015】
一つの実施例では、前記第二内釜本体は内釜体及び前記内釜体の外部又は前記内釜体の内部に嵌設された外釜体を含み、前記内釜体の底部は前記加熱組立体と接触し、前記外釜体の前記上蓋組立体に近い開口端は前記上蓋組立体と当接され、前記内釜体は前記外釜体の側壁に沿って昇降運動を行うことができる。
【0016】
一つの実施例では、前記内釜体の前記外釜体に面する側面上には、複数の位置決めノッチが設置され、前記外釜体上に位置決め貫通孔及び位置決め部材が設置され、前記位置決め部材の外端は前記外釜体の外側に設置され、前記位置決め部材の内端は前記位置決め貫通孔を通った後に、前記位置決めノッチ内に係着することができる。
【0017】
一つの実施例では、前記外釜体と前記位置決め部材の外端との間に予め圧縮された弾性部材がさらに設置され、前記弾性部材の一端は前記外釜体と当接され、前記弾性部材の他端は前記位置決め部材と当接される。
【0018】
一つの実施例では、前記内釜体の前記外釜体に面する側面上に環状の凹溝が設置され、前記凹溝内に前記内釜体及び前記外釜体と密封接続される密封部材が設置される。
【0019】
一つの実施例では、前記上蓋組立体の底部に第二密封リングが設けられ、前記第二密封リングが前記第二内釜本体を密封するように配置される。
【0020】
一つの実施例では、前記鍋体上には、下向きに伸びる凹溝が開設され、前記凹溝の側壁には、対向して伸びる重着台面が設けられ、前記ブラケット本体及び前記第二内釜本体の外壁には、その中心から離れるように伸びる耳部が設けられ、前記耳部は前記重着台面上に着脱可能に重着され、前記凹溝の底面と前記重着台面との間に配置空間が留保され、前記配置空間は使用者が前記耳部を置くか持ち上げるために利用できる。
【0021】
一つの実施例では、前記上蓋組立体上には、蒸気弁が設けられ、前記加熱組立体は発熱盤
を含み、前記第内釜本体は前記発熱盤の面積の三分の二をカバーし、前記加熱プラット
フォームは前記発熱盤の面積の三分の一をカバーする。
【0022】
上記技術案における一部の技術案は下記の利点又は有益な効果を有する。本願の多機能調理器具は、異なる第一内釜組立体及び第二内釜組立体を設置することにより、調理器具の内部チャンバーを一体の加熱空間とするか、調理器具の内部チャンバーを複数の加熱空間に仕切ることができる。したがって、それぞれ少人数及び大人数のご飯の量への需要を満たすことができ、調理器具の使用場面及び適用範囲を拡大することになる。同時に、使用者にとって、無駄な調理器具の購入をする必要がなくなり、生活コストも省かれることになる。
【0023】
上記概要は明細書の目的を説明するために成されただけであって、いかなる方式でそれを限定することを意図されるものでもない。上記説明の例示的な態様、実施形態及び特徴を除き、図面及び下記の詳細な説明を参照することで、本願は更なる態様、実施形態及び特徴を容易に理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図面において、別途規定がない限り、複数の図面を通して同じ参照番号は同じ又は類似した部品又は要素を示す。これらの図面は必ずしも一定の比例の縮尺で描かれてはいない。これらの図面は本願により開示された一部の実施形態を描くだけで、それらを本願範囲への制限と見なすべきではないことを理解されたい。
図1図1は本願の一つの実施例において、第一内釜組立体を組み立てる時の多機能調理器具の断面図である。
図2図2は本願の一つの実施例において、第二内釜組立体を組み立てる時の多機能調理器具の断面図である。
図3図3は本願の一つの実施例において、開放状態の多機能調理器具の構成模式図である。
図4図4は本願の一つの実施例において、閉塞状態の多機能調理器具の構成模式図である。
図5図5は本願の一つの実施例において、第二内釜組立体を組み立てる時の多機能調理器具の第一状態構成模式図である。
図6図6は本願の一つの実施例において、第二内釜組立体を組み立てる時の多機能調理器具の第二状態構成模式図である。
図7図7は本願の一つの実施例において、加熱組立体の構成模式図である。
図8図8は本願の一つの実施例において、第二内釜本体の構成模式図である。
図9図9は本願の一つの実施例において、図5における部分Aの拡大図である。
図10図10は本願の一つの実施例において、図7における部分Bの拡大図である。
図11図11は本願の一つの実施例において、図8における部分Cの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本願は2018年8月2日に、中国特許局に出願された出願番号201821245904.0、発明名称「電気炊飯器」である中国特許出願、及び2018年12月18日に、中国特許局に出願された出願番号201822132071.3、発明名称「多機能調理器具」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、それらの内容を全て本出願に援用する。
【0026】
下記において、一部の例示的な実施例を簡単に説明するだけである。当業者が分かるように、本願の要旨又は範囲から逸脱しない範囲で、様々な異なる方法により説明された実施例を修正することができる。従って、図面及び説明は本質的に例示的なものであり、制限的なものではないとみなされる。
【0027】
本願は多機能調理器具を提供する。
【0028】
以下では図1から図4を組み合わせ、本願の多機能調理器具を説明する。一つの実施例では、調理器具は電気炊飯器であってもよい。当然ながら、圧力鍋、電気煮込み鍋及び豆乳メーカー等であってもよい。
【0029】
図1及び図2に示すように、一つの実施例では、本願の多機能調理器具は鍋体1、上蓋組立体2、加熱組立体3、第一内釜組立体4及び第二内釜組立体5を含む。
【0030】
ここで、鍋体1に内部チャンバー101が設けられ、上蓋組立体2は内部チャンバー101を閉じる或いは開くことができる。ここで、上蓋組立体2及び鍋体1をヒンジで接続する方式で接続してもよく、当然ながら、上蓋組立体2及び鍋体1をヒンジで接続しない方式を用いてもよい。例えば、上蓋組立体2と鍋体1がスナップフィット結合したり、上蓋組立体2を鍋体1の上に直接置く等である。
【0031】
同時に、加熱組立体3は鍋体1の底部に設置され、これにより、加熱組立体3は内部チャンバー101内の食べ物を加熱することができる(具体的な加熱過程については後で説明する)。
【0032】
さらに、第一内釜組立体4及び第二内釜組立体5を内部チャンバー101内に置くことができる。第一内釜組立体4及び第二内釜組立体5は鍋体1と着脱可能に接続してもよい。こうして、使用者は必要に応じて第一内釜組立体4及び第二内釜組立体5を選択し、食べ物を加熱、蒸す、煮ることができる。
【0033】
一方で、第一内釜組立体4は内部チャンバー101を複数の加熱空間に仕切ってもよい。こうすれば、内部チャンバー101が仕切られた後、それぞれの加熱空間の容積は内部チャンバー101の全体容積に対し小さくなる。これにより、使用者は少なめの食事の人数に応じて仕切られた加熱空間を選択して食べ物を加熱、蒸す、煮ることができる。
【0034】
もう一方で、第二内釜組立体5は内部チャンバー101を単一の加熱空間として保てる。このようにすれば、内部チャンバー101は仕切られず、完全な加熱空間として保たれる。この時、単一の加熱空間の容積は内部チャンバー101の容積と基本的に同様である。これにより、使用者は多めの食事の人数に応じて加熱空間全体を選択して食べ物を加熱、蒸す、煮ることができる。
【0035】
例えば、食事の人数が一人から二人のみと少ない場合、第一内釜組立体4を選択し、仕切られた後の容積が小さめの加熱空間を利用して食べ物を加熱、蒸す、煮ることができる。食事の人数が三人から五人と多い場合、第二内釜組立体5を選択し、内部チャンバーの容積と基本的に同じ全体の加熱空間を利用して食べ物を加熱、蒸す、煮ることができる。
【0036】
本願の多機能調理器具は、異なる第一内釜組立体及び第二内釜組立体を設置することにより、調理器具の内部チャンバーを全体の単一な加熱空間とすることもでき、調理器具の内部チャンバーを複数の加熱空間に仕切ることもできる。これにより、本願の多機能調理器具はそれぞれ少人数及び大人数のご飯の量への要求を満たすことができ、調理器具の使用場面及び適用範囲を拡大することになる。同時に、使用者にとって、無駄な調理器具の購入をする必要がなくなり、生活コストも省かれることになる。
【0037】
図1に示すように、一つの実施例では、第一内釜組立体4はブラケット本体401及び第一内釜本体402を含む。
【0038】
ここで、ブラケット本体401は鍋体1上に着脱可能に重着され、且つブラケット本体401は内部チャンバー101内に置かれてもよい。使用者が第一内釜組立体4を選用する場合、ブラケット本体401を鍋体1上に重着し、且つ内部チャンバー101内に置くことができる。使用者が第一内釜組立体4を利用しなくなる場合、ブラケット本体401を鍋体1上から取り外してもよい。
【0039】
さらに、ブラケット本体401の底部に収納口4011及び加熱プラットフォーム4012が設けられ、且つ、加熱プラットフォーム4012は収納口4011を囲んで設置されている。ここで、第一内釜本体402は収納口4011内に挿入されてもよい。こうして、ブラケット本体401及び第一内釜本体402は内部チャンバー101を複数の加熱空間、即ち、加熱プラットフォーム4012及び第一内釜本体402に仕切る。
【0040】
これにより、使用者は必要に応じて、加熱プラットフォーム4012及び第一内釜本体402上に加熱待ちの食べ物を置くことができる。例えば、第一内釜本体402内に米を加え、米を炊き上げ、加熱プラットフォーム4012上に温める必要のある他の食べ物を置くことができる。当然ながら、使用者は第一内釜本体402のみを利用して加熱、蒸す、煮ることを行ってもよい。
【0041】
所望により、収納口4011はブラケット本体401の中央位置に開設されてもよい。こうして、第一内釜本体402もブラケット本体401の中央位置に位置させることができる。従って、加熱組立体3の熱はより集中的に中央位置の第一内釜本体402に供給され、第一内釜本体402内のご飯の炊き上がりに役立つことができる。
【0042】
図1に示すように、一つの実施例では、収納口4011の内壁には、突起したクランプ本体4013を設けてもよい。こうして、使用者が第一内釜本体402を収納口4011に置く際、クランプ本体4013は第一内釜本体402の外壁と当接でき、これにより、第一内釜本体402を収納口4011内に係着することができる。
【0043】
もう一つの実施例では、収納口4011と第一内釜本体402との間にクランプリング4014を設けて、第一内釜本体402を収納口4011内に係着してもよい。
【0044】
当然ながら、クランプ本体4013とクランプリング4014を同時に用いることにより、第一内釜本体402が収納口4011内に確実に係着されることを保証してもよい。
【0045】
このようにすれば、ご飯の炊き上がりと他の食べ物の温めの後、使用者はブラケット本体401を内部チャンバー101内から取り出すと同時に、第一内釜本体402も一緒に内部チャンバー101内から取り出す。先に第一内釜本体402を取り出し、次にブラケット本体401を取り出すことに比べ、第一内釜本体402をブラケット本体401内に係着し、両方を一緒に取り出すことは、使用者の操作により便利である。
【0046】
図1図3に示すように、一つの実施例では、上蓋組立体2の底部には第一密封組立体201が接続されている。所望により、第一密封組立体201は上蓋組立体2と着脱可能に接続されている。一般的には、使用者が第一内釜組立体4を選用する場合、第一密封組立体201を上蓋組立体2に接続することができる。使用者が第二内釜組立体5を選用する際、第一密封組立体201を上蓋組立体2から取り外すことができる。
【0047】
ここで、第一密封組立体201は下向きに第一内釜本体402内に伸び、第一内釜本体402を密封するように配置されることができる。これにより、第一内釜本体402内でご飯を炊き上げる際、水分が加熱プラットフォーム4012内に溢れることにより、加熱プラットフォーム4012内の食べ物に影響してしまうことを避けることができる。
【0048】
所望により、第一密封組立体201は第一密封座2011及び第一密封リング2012を含む。
【0049】
ここで、第一密封座2011はラッチを介して上蓋組立体2と着脱可能に挿着される。ここで、ラッチのレセプタクルは上蓋組立体2上に設置でき、ラッチのインサートロッドは第一密封座2011上に設置でき、これにより、第一密封座2011を上蓋組立体2内に挿入する。当然ながら、ラッチのレセプタクルを第一密封座2011上に設置でき、ラッチのインサートロッドを上蓋組立体2上に設置でき、これにより、上蓋組立体2を第一密封座2011上に挿入する。
【0050】
ラッチはスプリングラッチ等を選択してもよい。当然ながら、ラッチの選択及びその接続方式はこれらに限らず、従来技術又は将来の技術において上記挿着を実現するために使用できる部品はいずれもこれらに応用することができる。
【0051】
さらに、第一密封座2011の下部は第一内釜本体402内まで伸び、且つ、第一密封リング2012は第一密封座2011の下部の外周に設置されている。これにより、第一密封リング2012は第一密封座2011と第一内釜本体402との間の隙間を密封することにより、第一内釜本体402内の水分等が溢れることを防止できる。
【0052】
図2に示すように、一つの実施例では、第二内釜組立体5は第二内釜本体501を含む。第二内釜本体501には仕切ブラケット又は仕切バッフルがなく、内部チャンバー101を一つの完全な単一加熱空間、即ち、第二内釜本体501として保つ。
【0053】
ここで、第二内釜本体501は鍋体1に着脱可能に重着され、且つ第二内釜本体501は内部チャンバー101内に置かれている。使用者が第二内釜組立体5を選用する場合、第二内釜本体501を鍋体1に重着し、且つ内部チャンバー101内に置くことができる。使用者が第二内釜組立体4を利用しなくなった場合、第二内釜本体501を鍋体1から取り外すことができる。
【0054】
図5図6に示すように、もう一つの実施例の多機能調理器具はさらに、内部チャンバー101の底部に設置された昇降組立体を含み、加熱組立体3は昇降組立体上に設置され、第二内釜本体501の底部は加熱組立体3上に設置され、第二内釜本体501の開口端は上蓋組立体2と当接され、第二内釜本体501の容量を調整することができる。
【0055】
第二内釜本体501の容量は市販の電気炊飯器、圧力鍋、電気煮込み鍋及び豆乳メーカー等の製品の主要規格に応じて容量の調整を行ってもよく、無段階調整を行ってもよい。加熱組立体3が一定の位置まで上昇した後、第二内釜本体501と上蓋組立体2との間に一定の収容空間が形成される。炊飯等の調理の際、第二内釜本体501の底部は加熱組立体3と接触し、加熱組立体3は熱を第二内釜本体501に伝達し、第二内釜本体501は熱を第二内釜本体501内の食べ物に伝達することにより、食べ物を煮上げる。空気漏れを避けるように、第二内釜本体501の開口端と上蓋組立体2との間は密封接続される。
【0056】
所望により、昇降組立体は駆動部品及び昇降プッシュロッド601を含む。駆動部品は昇降プッシュロッド601を駆動して昇降運動を行わせ、加熱組立体3は昇降プッシュロッド601の内部チャンバー101の底部から離れた一端に設置されている。ここで、駆動部品は電機又はモーターであってもよい。例えば、昇降プッシュロッド601上には雌ねじ穴があって、電機又はモーターの出力側には雌ねじと噛み合う雄ねじが設置されている。電機又はモーターが回転する際、昇降プッシュロッド601は昇降運動を行う。或いは、駆動部品はさらに伸縮シリンダーであってもよく、例えばエアシリンダー又は油圧シリンダーであってもよい。昇降プッシュロッド601の一端は伸縮シリンダーの自由端に設置され、昇降プッシュロッド601は伸縮シリンダーに追従して昇降運動を行う。他の実施例では、昇降組立体の昇降を実現できる限り、昇降プッシュロッド601は他の構造、例えばリードスクリュー、スクリューステム等の構造に代替されてもよい。多機能調理器具はさらに制御組立体を含み、制御組立体は駆動部品と電気的に接続され、外部コマンドを受信し、駆動部品の動作を制御する。
【0057】
また、加熱組立体3は発熱盤301及びトレイ602を含み、トレイ602は昇降組立体の上に設置され、発熱盤301はトレイ602の上に設置され、第二内釜本体501は前記発熱盤301と接触することができる。昇降組立体はトレイ602及び発熱盤301を駆動して昇降運動を行うことにより、発熱盤301と上蓋組立体2との収容空間の大きさを変える。
【0058】
また、図7図9及び図10に示すように、トレイ602は可動トレイ6021及び可動トレイ6021の外部又は可動トレイ6021の内部に嵌設された固定トレイ6022を含み、固定トレイ6022は鍋体1上に設置され、可動トレイ6021は昇降組立体と接続され、発熱盤301は可動トレイ6021の上に設置され、昇降組立体は可動トレイ6021を連動させ固定トレイ6022に沿って昇降運動を行わせることができる。所望により、可動トレイ6021の形状は第二内釜本体501の外形に適合され、可動トレイ6021はその内部に第二内釜本体501の少なくとも一部を包むことができ、固定トレイ6022の形状は可動トレイ6021の周方向輪郭と適合され、且つ可動トレイ6021の外壁は固定トレイ6022の内壁と貼り合わされ、これにより固定トレイ6022は可動トレイ6021と共に保温空間を形成する。第二内釜本体501は当該保温空間内に設置され、固定トレイ6022及び可動トレイ6021の設置は、第二内釜本体501と鍋体1との間にバリアを設置することに相当し、これにより熱が鍋体1を通して流失することを効果的に防止することができる上に、さらに第二内釜本体501が置かれる時に偏らないことを保証できる。そして、固定トレイ6022の設置は可動トレイ6021の昇降過程の安定性に役立つ。
【0059】
所望により、トレイ602は保温材料で製造されている。例えば、トレイ602内に保温材料(例えば樹脂、ガラス綿等)が充填されているか、又は金属材料の表面に保温材料が塗布されている。
【0060】
さらに、図8及び図11に示すように、第二内釜本体501は内釜体5011及び内釜体5011の外部又は内釜体5011の内部に嵌設された外釜体5012を含む。内釜体5011の底部は加熱組立体3と接触し、外釜体5012の上蓋組立体2に近い開口端は上蓋組立体2と当接され、内釜体5011は外釜体5012の内壁に沿って昇降運動を行うことができる。説明する必要があるのは、内釜体5011の一端即ち内釜の末端は密封され、内釜体5011の他端は開口しており、外釜体5012の両端はいずれも開口端とし、且つ外釜体5012の形状は内釜体5011の周方向輪郭と適合され、内釜体5011の外壁は外釜体5012の内壁と接続され、且つ内釜体5011が外釜体5012の側壁に沿って移動することにより、第二内釜本体501の容量を変えることができる。
【0061】
所望により、内釜体5011の底部は加熱組立体3と接触し、昇降組立体は内釜体5011を駆動して外釜体5012の側壁に沿って昇降運動を行わせる。昇降組立体は内釜体5011を駆動して外釜体5012に沿って上蓋組立体2の方向に向かって移動させることにより、第二内釜本体501の容量を変え、第二内釜本体501の容量と加熱組立体3の昇降との同時変化を実現し、さらに無段階調整を実現できる。
【0062】
また、さらに加熱組立体3を一定の位置まで昇降させた後、使用者がまず第二内釜本体501の容量を調整してから内部チャンバー101内に入れる。例えば、図11に示すように、内釜体5011の外釜体5012に対面する側面上に複数の位置決めノッチ5015が設置され、外釜体5012上に位置決め貫通孔5013及び位置決め部材5014が設置され、位置決め部材5014の外端は外釜体5012の外側に設置され、位置決め部材5014の内端は位置決め貫通孔5013を通った後に、位置決めノッチ5015内に係着することができる。それぞれの位置決めノッチ5015は一定規格の容量の大きさ、例えば1L、2L、3L、4L、5L等の容量規格に対応している。位置決め部材5014の設置は、外釜体5012と内釜体5011との間の接続の確実性を向上させることができる。
【0063】
また、さらに上記の二種類の方法を組み合わせることで、無段階調整を呈するだけでなく、内釜体5011と外釜体5012との間の接続確実性を保証することができる。例えば内釜体5011の底部は加熱組立体3と接触し、外釜体5012の上蓋組立体2に近い開口端は上蓋組立体2と当接され、内釜体5011は外釜体5012の内壁に沿って昇降運動を行うことができ、同時に、内釜の上に位置決め部材5014が設置されている。第二内釜本体501が内部チャンバー101の外部にある際、位置決め部材5014の使用は内釜体5011と外釜体5012の頑丈さを保証でき、第二内釜本体501が加熱組立体3の上に置かれた際、内釜体5011は加熱組立体3に動かされて外釜体5012に沿って移動し、位置決め部材5014の内端は位置決め貫通孔5013内に押し出されるか、或いは位置決めノッチ5015内から人為的に抜き出される。さらに、鍋体1上にボタンを設置し、当該ボタンを通して位置決め部材5014を位置決めノッチ5015内から離れるか、又はそこに係着するように操作することができる。前述したように、位置決め部材5014は位置決めピン、又は位置決めボルト等であってもよく、且つ位置決め部材5014の数は複数であってもよい。
【0064】
位置決め部材5014の離脱に役立つように、外釜体5012と位置決め部材5014の外端との間に予め圧縮された弾性部材5017がさらに設置されており、弾性部材5017の一端は外釜体5012と当接され、弾性部材5017の他端は位置決め部材5014と当接されることは理解できる。所望により、弾性部材5017は位置決め部材5014上に嵌設され、弾性部材5017が落ちないことを保証するために、位置決め部材5014の外端のサイズは弾性部材5017の内径のサイズより大きい。弾性部材5017はばね、又は他の弾性を有する構造であってもよい。
【0065】
さらに、内釜体5011と外釜体5012との間の密封性を保証するために、内釜体5011の外釜体5012に面する外壁上には環状の凹溝5016が設置され、凹溝5016内に内釜体5011及び外釜体5012と密封接続される密封部材が設置されている。密封部材は密封リング等であってもよい。
【0066】
さらに、図2に示すように、上蓋組立体2の底部には第二密封リング202が設けられている。これにより、第二密封リング202は第二内釜本体501の開口を密封することにより、水分などが第二内釜本体501内から溢れることを防止できる。
【0067】
図3図4に示すように、一つの実施例では、鍋体1上には下へ伸びる凹溝102が開設され、凹溝102の側壁には対向して伸びる重着台面1021が設けられている。
【0068】
それに応じて、ブラケット本体401及び第二内釜本体501の外壁にその中心から離れるように伸びる耳部が設けられている。
【0069】
図3に示すように、ブラケット本体401の外壁にはその中心から離れるように伸びる耳部4015が設けられている。耳部4015は重着台面1021上に着脱可能に重着される。即ち、使用者が第一内釜組立体4を選用する場合、耳部4015を重着台面1021に重着してもよい。使用者が第一内釜組立体4を利用しなくなった時、耳部4015を重着台面1021上から取り外してもよい。
【0070】
さらに、図3に示すように、凹溝3の底面と重着台面1021との間に配置空間1022が残され、しかも、当該配置空間1022は使用者が上記耳部4015を置くか持ち上げるために利用できる。これにより、使用者は上記耳部4015を置く又は持ち上げる際、その操作を容易にするために、手を当該配置空間1022内に入れることができる。
【0071】
注意すべきことに、第二内釜本体501の外壁上に設けられた耳部はブラケット本体401の耳部4015と類似するため、ここでは説明を省く。
【0072】
図1図2に示すように、一つの実施例では、上蓋組立体2上に蒸気弁203が設けられてもよい。これにより、蒸気弁203は第一内釜組立体4及び第二内釜組立体5の内部圧力のバランスを取ることができる。
【0073】
さらに、加熱組立体3は発熱盤301を含んでもよい。しかも、使用者は第二内釜組立体4を選用する際、第内釜本体402は発熱盤301の面積の三分の二をカバーし、加熱プラットフォーム4012は発熱盤301の面積の三分の一をカバーしている。
【0074】
このようにすれば、発熱盤301はより多くの加熱面積を有することで、第内釜本体402内の米を集中的に炊き上げることができ、余分の加熱面積は加熱プラットフォーム4012内の加熱待ちの食べ物を加熱することができる。
【0075】
加熱プラットフォーム4012にカバーされている発熱盤301の面積が少なめなため、第内釜本体402で米を炊き上げ、加熱プラットフォーム4012内に加熱待ちの食べ物がない場合、加熱プラットフォーム4012での空焚き現象を避けることもできる。
【0076】
もう一つの実施例では、第一内釜組立体4を含まない電気炊飯器を提供する。図5図6に示すように、当該実施例の電気炊飯器は鍋体1、加熱プラットフォーム組立体6及び第二内釜本体501を含む。鍋体1内に内部チャンバー101が形成されており、且つ鍋体1の上に密封のための上蓋組立体2が設けられている。加熱プラットフォーム組立体6は内部チャンバー101内に設置され、且つ加熱組立体3及び昇降組立体を含む。昇降組立体は内部チャンバー101の底部に設置され、加熱組立体3は昇降組立体の上に設置され、第二内釜本体501の底部は加熱組立体3の上に設置され、第二内釜本体501の開口端は上蓋組立体2と当接され、第二内釜本体501の容量は調整できる。
【0077】
第二内釜本体501の容量は市販の電気炊飯器製品の主要規格に応じて容量の調整を行ってもよく、無段階調整を行ってもよい。加熱プラットフォーム組立体6が特定の位置まで上昇した後、加熱プラットフォーム組立体6と上蓋組立体2との間に一定の収容空間が形成され、第二内釜本体501は当該収容空間内に設置され、第二内釜本体501の容量の大きさは当該収容空間と一致する。炊飯等の調理を行う際、第二内釜本体501の底部は加熱組立体3と接触して接続され、加熱組立体3は熱を第二内釜本体501に伝達し、第二内釜本体501は熱を第二内釜本体501の食べ物に伝達することにより、食べ物を煮上げる。空気漏れを避けるように、第二内釜本体501の開口端と上蓋組立体2との間は密封接続される。電気炊飯器はさらに制御組立体を含み、制御組立体は駆動部品と電気的に接続され、制御組立体は外部コマンドを受信し、駆動部品の動作を制御することは理解できる。
【0078】
本実施例の技術案において、電気炊飯器は昇降できる加熱プラットフォーム組立体6を含み、第二内釜本体501の底部は加熱プラットフォーム組立体6の発熱盤301と接続及び接触し、発熱盤301から上蓋までの収容空間の大きさにマッチし、異なるご飯の量の需要を満たすように、加熱プラットフォーム組立体6が昇降する際、第二内釜本体501の容量も容量の変化を行える。構造が簡単で、適応性に優れるという特徴を有し、使用者の利用コスト削減に役立ち、一つの鍋に多様な用途を実現させる。これとともに、ご飯の量は内釜の容量と一致し、ご飯の量が少な過ぎて電気エネルギーの無駄になることもなく、ご飯の量が多過ぎて生煮えのご飯が出来ることもない。これにより電気炊飯器で炊かれた食べ物によい味を保証する。
【0079】
選択可能な実施例では、昇降組立体は駆動部品及び昇降プッシュロッド601を含み、駆動部品は昇降プッシュロッド601を駆動して昇降運動を行わせ、加熱組立体3は昇降プッシュロッド601の内部チャンバー101の底部から離れた一端に設置されている。ここで、駆動部品は電機又はモーターであってもよく、例えば昇降プッシュロッド601上に雌ねじ穴があり、電機又はモーターの出力側に雌ねじと噛み合う雄ねじが設置され、電機又はモーターが回転する際、昇降プッシュロッド601は昇降運動を行う。或いは、駆動部品はさらに伸縮シリンダー、例えばエアシリンダー又は油圧シリンダーであってもよく、昇降プッシュロッド601の一端は伸縮シリンダーの自由端に設置され、昇降プッシュロッド601は伸縮シリンダーに追従して昇降運動を行う。他の実施例では、昇降組立体の昇降を実現できる限り、昇降プッシュロッド601は他の構造、例えばリードスクリュー、スクリューステム等の構造に代替されてもよい。
【0080】
また、加熱組立体3は発熱盤301及びトレイ602を含み、トレイ602は昇降組立体の上に設置され、発熱盤301はトレイ602の上に設置され、第二内釜本体501は発熱盤301の上に設置される。昇降組立体はトレイ602及び発熱盤301を駆動して昇降運動を行わせることにより、発熱盤301と上蓋組立体2との収容空間の大きさを変える。
【0081】
また、図7図9及び図10に示すように、トレイ602は可動トレイ6021及び可動トレイ6021の外部又は可動トレイ6021の内部に嵌設された固定トレイ6022を含み、固定トレイ6022は鍋体1の上に設置され、可動トレイ6021は昇降組立体と接続され、発熱盤301は可動トレイ6021の上に設置され、昇降組立体は可動トレイ6021を連動させて固定トレイ6022に沿って昇降運動を行わせることができる。所望により、可動トレイ6021の形状は第二内釜本体501の外形と適合し、可動トレイ6021はその内部に第二内釜本体501の少なくとも一部を包むことができ、固定トレイ6022の形状は可動トレイ6021の周方向輪郭と適合し、且つ可動トレイ6021の外壁は固定トレイ6022の内壁と貼り合わされ、これにより固定トレイ6022は可動トレイ6021と共に保温空間を形成する。第二内釜本体501は当該保温空間内に設置され、固定トレイ6022及び可動トレイ6021の設置は、第二内釜本体501と鍋体1との間にバリアを設置することに相当し、これにより熱が鍋体1を通して流失することを効果的に防止でき、さらに第二内釜本体501が置かれる時に偏らないことを保証できる。しかも、固定トレイ6022の設置は、可動トレイ6021の昇降過程の安定性に役立つ。
【0082】
さらに、図8及び図11に示すように、第二内釜本体501は内釜体5011及び内釜体5011の外部又は内釜体5011の内部に嵌設された外釜体5012を含み、内釜体5011の底部は加熱組立体3と接触し、外釜体5012の上蓋組立体2に近い開口端は上蓋組立体2と当接され、内釜体5011は外釜体5012の内壁に沿って昇降運動を行うことができる。説明する必要があるのは、内釜体5011の一端即ち第二内釜本体501の末端は密封され、内釜体5011の他端は開口しており、外釜体5012の両端はいずれも開口端とされ、且つ外釜体5012の形状は内釜体5011の周方向輪郭と適合し、内釜体5011の外壁は外釜体5012の内壁と接続され、且つ内釜体5011は外釜体5012の側壁に沿って移動することにより、第二内釜本体501の容量を変えることができる。
【0083】
所望により、内釜体5011の底部は加熱組立体3と接続され、加熱組立体3は内釜体5011を駆動して外釜体5012の側壁に沿って昇降運動を行わせる。第二内釜本体501は加熱組立体3と上蓋組立体2との間に形成された収容空間に設置された後、第二内釜本体501の一端は加熱組立体3と接続され、第二内釜本体501の他端は上蓋組立体2と接続される。加熱組立体3が昇降運動を行う際、加熱組立体3は内釜体5011を駆動して外釜体5012に沿って上蓋組立体2の方向に向かって移動させることにより、第二内釜本体501の容量を変え、第二内釜本体501の容量と加熱組立体3の昇降との同時変化を実現し、さらに無段階調整を実現できる。
【0084】
本文で述べる“前”、“後”、“上”、“下”等の方位はいずれも説明の便宜のために設定されるものであり、必ずしも実際動作時の空間における前後上下と完全に対応しないことを注意されたい。
【0085】
本明細書の記述において、用語“一つの実施例”、“一部の実施例”、“例”、“具体的な例示”、又は“一部の例示”などを参照した記述は当該実施例又は例示と組み合わせて記述した具体的な特徴、構造、材料又は特性が本願の少なくとも一つの実施例又は例示に含まれることを意味する。そして、説明した具体的な特徴、構造、材料や特性は、何れか一つや複数の実施例や例示で適切な方法で組み合わせることができる。また、矛盾しないことを前提に、当業者は本明細書で説明した異なる実施例や例示、及び異なる実施例や例示の特徴を結合し、組み合わせることができる。
【0086】
また、専門用語「第一」、「第二」は説明のために用いられるだけであって、相対的な重要性を提示や暗示する、あるいは指示した技術特徴の数量を暗示的に指定するように理解すべきではない。これにより、「第一」、「第二」で限定される特徴は、明示的に或いは暗示的に当該特徴を少なくとも一つ含むことができる。本願の説明では、別途明確で具体的な限定がない限り、「複数」とは二つや二つ以上を意味する。
【0087】
上記内容は、本願の発明を実施するための形態に過ぎず、本願の保護範囲はこれらに限定されるわけではない。当業者が本願が開示した技術範囲内において、その様々な変化又は置換を容易に想到でき、それらは全て本願の保護範囲に含まれるべきである。従って、本願の保護範囲は前記請求項の保護範囲を基準とすべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
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図11