(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記モーションベースリフトアセンブリは、前記垂直柱の周りに前記乗り物車両を回転させ、前記フレームから離れる方向に前記乗り物車両を移動させるように構成された、
請求項9に記載の乗り物システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1以上の特定の実施形態が以下で説明されるであろう。これらの実施形態を簡潔に説明するために、本明細書では実施の特徴を全て説明していない場合もある。あらゆる工学又は設計プロジェクトにおいて見られるようなあらゆるこのような実施の開発においては、実施によって異なり得るシステム関連及びビジネス関連の制約の順守などの開発者の個別の目的を達成するために、数多くの実施固有の決定を行わなければならないと理解されたい。さらに、このような開発努力は複雑かつ時間の掛かるものとなり得るが、本開示の恩恵を受ける当業者にとっては設計、製作及び製造という日常的な取り組みであると理解されたい。
【0011】
本開示の実施形態は、乗り物システムの1つの部屋から乗り物システムの別の部屋に乗り物車両を移送するためのリフトシステムを使用する乗り物システムに向けられる。部屋は、互いに異なる垂直位置に存在することができ、リフトシステムは、部屋の1つと同じ垂直位置となるように乗り物車両の位置を変更することができる。リフトシステムはまた、部屋の1つの内外に乗り物車両を動かすことができる。各部屋は、乗り物システム上のゲスト体験を向上させるショー要素を含むことができる。したがって、乗り物車両内のゲストが各部屋に移動すると、ゲストは異なるショー要素と出会う。その上、乗り物システムは、複数の自由度で動き、1つの自由度しか持たないシステム(例えば、鉛直方向の動き)によっては成し得ない(又は大幅に減少する)特定の感覚を提供することができる。さらに、乗り物システムは、乗り物車両が取ることのできるより多くの可能な経路を可能にし、それにより、各ゲストに異なる体験を提供する可能性を作り出すことができる。
【0012】
本開示の乗り物システムは、部屋のタワー周囲のいくつかの乗り物車両を有することができる。乗り物システムは、部屋の中に乗り物車両を動かすリフトシステムを含むことができる。一実施形態では、リフトシステムは、鉛直に乗り物車両を動かし、乗り物車両を部屋の1つの高さに調節する。そして、リフトシステムは、乗り物車両を回転させ、部屋の開口に乗り物車両を調節し、開口を通じて部屋の中に乗り物車両を入れる。
【0013】
乗り物システムの動作中、リフトシステムは、何度か乗り物車両を動かし及び/又は回転させ、異なる部屋及び/又は部屋の異なる開口に乗り物車両を入れることができる。乗り物システムの各部屋は、乗り物車両が部屋に入ったときにゲスト体験を向上させる小道具(例えば、アニマトロニクス)及び/又はディスプレイ(例えば、投影された画像)などのショー要素を含み得る。異なる部屋は、異なるショー要素を含み、ゲストにユニークな体験を提供することができる。加えて、部屋は、乗り物システムの異なる時間間隔で異なるショー要素を含み得る。例えば、乗り物車両が初めて部屋に入ったとき、ショー要素は部屋の壁にいくつかの画像を含み得る。乗り物車両が2回目に部屋に入ったとき、画像は取り除かれるが、部屋の中にいくつかのアニマトロニクスが存在することができる。
【0014】
したがって、本明細書で説明される乗り物システムを使用して、多くの異なる方法でゲスト体験を向上させることができる。例えば、乗り物車両は、乗り物車両上のゲストにより感じられる感覚を生成することのできる、回転及び並進運動の動きなど多数の自由度で動くことができる。さらに、乗り物車両は、乗り物システムでの部屋に出入りすることができ、部屋は、さらにゲスト体験を向上させることのできるショー要素を含む。乗り物システムと各部屋のショー要素による動きの組み合わせによって、様々なゲスト体験を作り出し、異なる乗り物ルートを可能にする。乗り物システムの構成要素と動作は、以下でさらに詳しく説明される。
【0015】
図面を参照すると、
図1は、遊園地に配置され得る乗り物システム10の実施形態の平面図である。
図1に示すように、乗り物システム10は、筐体14内に配置されたアトラクションタワー12を含む。アトラクションタワー12は、筐体14の天井に向かってy方向(すなわち、鉛直方向)に延び得る。一実施形態では、アトラクションタワー12は、実質的に筐体14の中心に配置することができる。筐体14内では、ベース16がアトラクションタワー12を取り囲むことができる。アトラクションタワー12が静止位置にある(例えば、アトラクションタワー12が回転しない)間、ベース16は、アトラクションタワー12の周りに回転することができる。一実施形態では、ベース16は、円形である場合があり、その中心にアトラクションタワー12が配置され得る穴を含むことができる。このように、ベース16は、アトラクションタワー12から独立に回転することができる。例えば、アトラクションタワー12は、回転しない筐体14の部分(例えば、筐体14の底)に結合される場合があり、ベース16は、アトラクションタワー12の周りに時計回り及び反時計回りの何れか又は両方の方向に回転することができる。
【0016】
ベース16は、筐体14の天井に向かってy方向に延びる垂直柱として配置されたフレーム18を含むことができる。フレーム18は、ベース16の回転がフレーム18を駆動し、アトラクションタワー12の周りで周回するように、ベース16に結合され得る。フレーム18は、ベース16に対して静止し続けることができる。さらに、フレーム18は、モーションベースリフトアセンブリ20に結合され得る。モーションベースリフトアセンブリ20は、フレーム18の垂直柱に沿って(例えば、y方向に)移動するように構成され、従ってその垂直位置を変更する。一実施形態では、フレーム18の垂直柱は、角形状であり得、モーションベースリフトアセンブリ20は、フレーム18の垂直柱の側面に結合することができる。このように、ベース16の回転はまた、アトラクションタワー12の周りでのモーションベースリフトアセンブリ20の回転をもたらし得る。
【0017】
リフトコントローラ22は、乗り物システム10の構成要素の動きを制御するために乗り物システム10のショー要素に通信可能に結合することができる。リフトコントローラ22は、アトラクションタワー12内など筐体14内に配置しても良いし、又は、筐体14の外に配置しても良い。リフトコントローラ22は、ベース16及びモーションベースリフトアセンブリ20の何れか又は両方を制御するための記憶された命令を有するメモリ24を含み得る。加えて、リフトコントローラ22は、そのような命令を実行するように構成されたプロセッサ26を含み得る。例えば、プロセッサ26は、1以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、1以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、1以上の汎用プロセッサ、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。その上、メモリ24は、ランダムアクセスメモリ(RAM)のような揮発性メモリ、及び/又は、読み取り専用メモリ(ROM)、光学ドライブ、ハードディスクドライブ、またはソリッドステートドライブなどの不揮発性メモリを含み得る。
【0018】
乗り物システム10の動作中、リフトコントローラ22は、ベース16の動き及び/又はモーションベースリフトアセンブリ20の動きを制御することができる。例えば、リフトコントローラ22は、ベース16に回転させる信号をアクチュエータ28に送信することができる。一実施形態では、リフトコントローラ22は、乗り物システム10の動作中の最初の時間間隔で時計回りの方向に及び乗り物システム10の動作中の2番目の時間間隔で反時計回りの方向にベース16の回転を引き起こすことができる。さらに、リフトコントローラ22は、フレーム18の垂直柱に沿ってモーションベースリフトアセンブリ20を動かすように構成されたアクチュエータ28を作動させることができる。一例として、リフトコントローラ22は、アクチュエータ28を作動させ、より高い垂直位置にモーションベースリフトアセンブリ20の高さを上げることができる。リフトコントローラ22はまた、ベース16を回転させ、同時にモーションベースリフトアセンブリ20を動かすように構成することができる。一実施形態では、命令は、構成要素の動きが乗り物システム10の動作中に予め決定されるようにプログラムすることができる。
【0019】
乗り物システム10の一実施形態では、ベース16に結合された複数のフレーム18があり、それぞれが関連するモーションベースリフトアセンブリ20に結合されている。
図1は、アトラクションタワー12の周りに等間隔でベース16に結合された4つのフレーム18と4つのモーションベースリフトアセンブリ20とを示しているが、任意の適切な配置でベース16に結合されたフレーム18とモーションベースリフトアセンブリ20は、任意の数であっても良い。さらに、複数のリフトコントローラ22が存在していても良い。一例として、各リフトコントローラ22は、それぞれのモーションベースリフトアセンブリ20を制御することができる。しかし、ある実施形態では、単一のリフトコントローラ22は、モーションベースリフトアセンブリ20の全ての動きとベース16の動きを制御することができる。さらに、ベース16、アトラクションタワー12、及び筐体14は、任意の適切な形状とすることができる。
【0020】
構成要素と動きをさらに明らかにするために、
図2は、乗り物システム10の実施形態の一部を切り取った斜視図である。乗り物システム10は、壁54(例えば、外壁)により規定される円筒形状で示される筐体14の実施形態を含む。筐体14の中心内で、アトラクションタワー12は、筐体14の底58から筐体14の天井60の近くまで上に延びる。ベース16は、低い部分(例えば、底58の一部)を取り囲むことができ、底58とアトラクションタワー12が静止している間、ベース16は、回転するように構成することができる。筐体14はまた、ベース16が回転する間、静止状態とすることができる。
図2は、筐体14と接触しているベース16を示すが、一実施形態では、ベース16は、筐体14と結合されていなくても良い。
【0021】
フレーム18は、ベース16と結合し、天井60に向かって鉛直に延び得る。
図2では、フレーム18は、角形の(rectangular)の垂直柱であるように示されているが、別の実施形態では、フレーム18は、別の形状の垂直柱であっても良い。更なる実施形態では、フレーム18は、天井60に向かって延びる垂直柱を含み得る異なる構造の種類(例えば、束ねられた管構造)であっても良い。一実施形態では、フレーム18は、アトラクションタワー12と同じ高さとすることができる。上記で説明したように、フレーム18は、ベース16の回転がまた、アトラクションタワー12の周りでのフレーム18の周回をもたらすように、ベース16に結合することができる。フレーム18を安定させるために、フレーム18から壁54に向かって延びるいくつかの柱66が存在していても良い。柱66は、フレーム18が動く(例えば、傾く)のを防ぐために、壁54の内側と接触していても良い。
【0022】
言及したように、関連するモーションベースリフトアセンブリ20は、フレーム18に沿って動き、その垂直位置を調整することができる。さらに、モーションベースリフトアセンブリ20は、乗り物車両70を含むことができ、乗り物車両70は、乗り物システム10を使用するゲストのための座席を含むことができる。乗り物車両70は、乗り物車両70がフレーム18に対して動くことができるように、モーションベースリフトアセンブリ20上に配置することができる。例えば、モーションベースリフトアセンブリ20がフレーム18に沿って動くときにその垂直位置を変更することに加えて、乗り物車両70はまた、横方向に回転又は動く(例えば、筐体14の中心の近くに)ことができる。
【0023】
モーションベースリフトアセンブリ20と乗り物車両70の動きは、アトラクションタワー12内の部屋72の1つの中に乗り物車両70を配置することができる。一例として、それぞれが開口74を有する、アトラクションタワー12内に互いに積み重ねられたいくつかの部屋72があっても良い。モーションベースリフトアセンブリ20は、乗り物車両70の垂直位置を変更し、部屋72の1つの高さに乗り物車両70の高さを一致させることができる。乗り物車両70はまた、部屋72に面するように回転し、次いで横方向に移動し(例えば、部屋72に向かって延長され)、開口74を通って部屋72に入ることができる。一実施形態では、部屋72は、角形であっても良く、1以上の側面上に開口74を含むことができる。そして、乗り物車両70は、任意の開口74を通って任意の部屋72に入ることができる。例えば、リフトコントローラ22は、アクチュエータ28(
図1)を作動させ、モーションベースリフトアセンブリ20を動かし、乗り物車両70の垂直位置を部屋72と整列させ、ベース16を回転させて乗り物車両70を開口74と整列させ、その後、乗り物車両70を回転させて部屋72の中に延長することができる。一実施形態では、ベース16に結合されたいくつかのフレーム18、したがって、フレーム18に関連付けられたいくつかのモーションベースリフトアセンブリ20及び乗り物車両70が存在し得る。
【0024】
一実施形態では、モーションベースリフトアセンブリ20及び/又は乗り物車両70は、互いに独立して動くことができる。
図3は、ベース16に結合されたいくつかのフレーム18と、各フレーム18に結合されたモーションベースリフトアセンブリ20の対応する1つとを備えた乗り物システム10の一部を切り取った斜視図である。特に、
図3は、ベース16から天井60にそれぞれ延びる、筐体14内の複数のフレーム18a、18b、18cを詳細に示す。各フレーム18は、外側へ壁54に向かって延びる柱66を含み、各フレーム18は、対応する乗り物車両70a、70b、70cを含むそれぞれのモーションベースリフトアセンブリ20a、20b、20cと結合する。各乗り物車両70a、70b、70cは、各々の乗客80a、80b、80cを含む。さらに、筐体14の中心に配置されたアトラクションタワー12は、互いの積み重ねられた複数の部屋72a、72b、72cを含み、部屋72aは、天井60に最も接近して(すなわち、最も高い垂直位置に)配置され、部屋72cは、底58に最も近接して配置され、部屋72bは、部屋72aと部屋72cとの間にある。
【0025】
上記のように、ベース16は回転することができ、モーションベースリフトアセンブリ20は、それぞれのフレーム18に沿って動くことができ、乗り物車両70は、例えば、アトラクションタワー12内の部屋72の1つの中に乗り物車両70を配置するように、動くことができる。一実施形態では、モーションベースリフトアセンブリ20の動き及び/又は乗り物車両70の動きは、互いに独立に行うことができる。一例として、モーションベースリフトアセンブリ20aは、天井60に向かって上げられることができ、モーションベースリフトアセンブリ20bは、同時に底58に向かって下げられることができる。それと同時に、モーションベースリフトアセンブリ20cは、その現在位置で静止したままでいることができる。このように、任意の所与の時間で、モーションベースリフトアセンブリ20は、互いに対して異なるそれぞれの垂直位置にあっても良い。
【0026】
乗り物車両70はまた、独立に動かされても良い。例えば、乗り物車両70aは、回転されてアトラクションタワー12に面することができ、同時に、乗り物車両70bは、回転されて壁54に面することができる。乗り物車両70a、70bが回転している間、モーションベースリフトアセンブリ20cは、乗り物車両70cの高さを調整するために動かされることができる。したがって、各乗り物車両70は、異なる位置に動かされ、乗り物車両70の動作中に異なる方法で動かされることができる。
【0027】
各乗り物車両70はまた、関連した画像102a、102b、102cを投影するそれぞれのプロジェクタ100(100a、100b、100cとして示されている)に関連付けられ得る。プロジェクタ100は、乗り物車両70が、乗客80が壁54と面するように回転されたときに、乗客80が画像102を見ることができるように、壁54の内面に画像102を投影することができる。プロジェクタ100は、モーションベースリフトアセンブリ20が乗り物車両70の位置を調整する間、エンターテイメントを提供することにより、ゲスト体験を更に向上させることができる。一例として、モーションベースリフトアセンブリ20が鉛直方向に動いているとき、乗り物車両70は回転されて壁54と面することができる。プロジェクタ100は、景観の中の動きをシミュレートするために風景の俯瞰図を示すように画像102を投影することができる。さらに、各プロジェクタ100は、互いに異なる画像102を投影することができる。例えば、画像102aは、砂漠の景観であり得、画像102bは、森の景観であり得、画像102cは、山の景観であり得る。加えて、各乗り物車両70は、乗り物システム10を通して異なる動きを経験している可能性があるので、各プロジェクタ100は、乗り物車両70の動きに対応するように異なる時間にリフトコントローラ22により作動され得る。したがって、各乗り物車両70のゲスト体験は、互いに異なり得る。
【0028】
独立の動きにより、各乗り物車両70がアトラクションタワー12内の異なる部屋72に入ることもできる。例えば、乗り物車両70aは、乗り物車両70bが開口74bを介して部屋72bに入り得ることと比べて同時又は異なる時間に開口74aを介して部屋72に入ることができ、一方、乗り物車両70cは開口74dを介して部屋72cに入ることができる。更なる例として、複数の乗り物車両70は、同じ部屋72内に動かすことができる。例えば、乗り物車両70aは開口74cを介して部屋72aに入ることができ、乗り物車両70bは、開口74aを介して部屋72aに入ることができる。この間、乗り物車両70cは、部屋72の何れかではなく異なる部屋72(例えば、部屋72b)にいることができ、又は、開口74eを介して部屋72aにいることもできる。
【0029】
モーションベースリフトアセンブリ20と乗り物車両70の動きをさらに説明するために、
図4は、
図3のモーションベースリフトアセンブリ20bの拡大図である。上記のように、モーションベースリフトアセンブリ20bは、フレーム18bに沿って動き、その垂直位置を変更することができる。モーションベースリフトアセンブリ20bのマウント150は、フレーム18bに結合することができる。マウント150は、水平部材152と垂直部材154を含むことができる。水平部材152の側面はフレーム18bに取り付けることができ、水平部材152の反対の側面は、フレーム18bから離れて延びていても良い。プロジェクタ100bは、水平部材152(例えば、天面)上に結合することができ、壁54の内面に画像102bを投影するために壁54に面するように配置することができる。垂直部材154は、フレーム18bに結合された水平部材152の側面で下方へ(例えば、フレーム18bに沿って)延び得る。垂直部材154は、取付点158でアーム156に結合することができる。アーム156は、アーム156の側面に近接する垂直部材154と結合することができる角形又は別の形状であり得る。アーム156は、モーションベースリフトアセンブリ20bを置いて取り付けるための乗り物車両70bの台を提供することができる。
【0030】
乗り物車両70bは、乗り物車両ベース160の側面上の結合点162で乗り物車両ベース160に結合することができる。乗り物車両ベース160は、乗り物車両ベース160の反対でアーム156に結合することができる。したがって、乗り物車両70bは、モーションベースリフトアセンブリ20bの動きがまた乗り物車両70bを動かし得るような方法でモーションベースリフトアセンブリ20bに結合することができる。
【0031】
加えて、それぞれのアクチュエータ28は、マウント150、取付点158、乗り物車両ベース160、及び/又は結合点162に設置することができる。アクチュエータ28は、リフトコントローラ22がアクチュエータ28を作動し、モーションベースリフトアセンブリ20の構成要素を動かすように構成されるようにリフトコントローラ22に通信可能に結合され得る。例えば、アクチュエータ28は、フレーム18bに沿ってマウント150を移転し、モーションベースリフトアセンブリ20bの垂直位置を調整することができる。取付点158でアクチュエータ28は、垂直部材154の周りに方向166(例えば、時計回り又は反時計回り)にアーム156を回転させることができる。回転は、回転がフレーム18とアーム156との接触をもたらさないような方法とすることができる。次に、アーム156の回転は、乗り物車両70bを回転させることができる。アクチュエータ28はまた、結合点162の周りに乗り物車両70bを回転させることができる。例えば、結合点162は、アクチュエータ28が、結合点162の周りに乗り物車両70bをロール、ピッチ、ヨーイングすることができるように、乗り物車両70bと乗り物車両ベース160との間のボールソケット型接続とすることができる。さらに、アクチュエータ28は、アーム156に沿って乗り物車両ベース160を移転することができる。一実施形態では、乗り物車両ベース160は、乗り物車両70bを動かす伸縮式方法を使用して、部屋72の1つに向かって乗り物車両70bを延長し、及び/又は、部屋72の外に後退させるように乗り物車両70bを動かすことができる。乗り物車両70bは複数自由度の動きの影響下にある可能性があるので、乗り物車両70bは、乗り物システム10の動作中に乗り物車両70bに乗客80bを固定する拘束具168(例えば、肩拘束具)を有する座席を含むことができる。
【0032】
本明細書で説明したように、乗り物車両70は、乗り物システム10の動作を通じて何回か部屋72の1つを出し入れされ得る。一実施形態では、乗り物車両70は、異なる部屋72及び/又は異なる開口74へ入れられ、異なる部屋72及び/又は異なる開口74から引き出され得る。したがって、乗り物システム10は、乗り物車両70を配置して、それらを部屋72及び開口74と整列させることができる。
図5は、例えば部屋72aから部屋72bになど1つの部屋72から別の部屋72に乗り物車両70を移送する方法170の実施形態を示す。方法170の全て又はいくつかのステップは、リフトコントローラ22により実行(例えば、連係)され得る。ブロック172では、モーションベースリフトアセンブリ20が、例えばその高さを変更し、部屋72の1つと整列するように動かされる。すなわち、アクチュエータ28は、フレーム18に沿ってモーションベースリフトアセンブリ20を動かすことができる。したがって、対応する乗り物車両70は、実質的に部屋72と同じ高さになり得る。
【0033】
ブロック174では、ベース16は、回転して部屋72の開口74の1つと乗り物車両70を整列することができる。一実施形態では、乗り物車両70は、ベース16の回転を通じて実質的に同じ高さのままでいることができる。別の実施形態では、乗り物車両70は、ベース16の回転中に鉛直に動かされることができる。したがって、ブロック172とブロック174に関連付けられる行為は、協調的な方法で(例えば、同時に)発生する。これにより、乗り物車両70を開口74に整列する時間を短縮することができ、及び/又は誘発された動きのためにゲスト体験を向上させることができる。
【0034】
乗り物車両70が開口74に整列された後、モーションベースリフトアセンブリ20は、ブロック176で部屋72に乗り物車両70を入れるために、乗り物車両70を延長することができる。すなわち、アクチュエータ28は、部屋72に向かって乗り物車両70を延長するために乗り物車両ベース160を延長することができる。
【0035】
乗り物車両70が部屋72にいるとき、部屋72内のショー要素は、ゲストを更に楽しませるために作動することができる。しばらくすると、モーションベースリフトアセンブリ20は、ブロック178で、部屋72から乗り物車両70を引き出すことができる。例えば、アクチュエータ28は、乗り物車両ベース160を移転させ、部屋72の外および部屋72から離れるように乗り物車両70を動かすことができる。
【0036】
図5は、連続して実行されるブロック172、174、176、178に関連付けられる行為を示すが、一実施形態では、方法170のブロック172、174、176、178に関連付けられた行為間に生じる特定の行為があり得る。例として、モーションベースリフトアセンブリ20は、フレーム18に沿って動くことができ、ベース16は回転することができ、モーションベースリフトアセンブリ20は、再びフレーム18に沿って動くことができる。乗り物車両70の動き(例えば、結合点162周りのローリング)又はアーム156の動き(例えば、回転)などの他の行為は、乗り物車両70の移送中に乗客80に感覚を生み出すことにより、ゲスト体験をさらに向上させることができる。これらの感覚は、従来のエレベーターによっては生み出すことができない。
【0037】
ブロック176、178に従った部屋72に関する乗り物車両70の出し入れはまた、一連の行為を含むことができる。
図6は、部屋72に乗り物車両70を入れる方法200の実施形態を示すフロー図である。方法200の前に、乗り物システム10は、乗り物車両70を部屋72と整列させていても良い(例えば、ベース16を回転させること、フレーム18に沿ってモーションベースリフトアセンブリ20を動かすことを含む)。この時、アーム156と乗り物車両70は、乗客80が壁54に面するような方法で配置され得る。同時に、プロジェクタ100は、乗客80が見ることができるように壁54に画像102を投影している場合がある。乗り物車両70は部屋72と整列されているとき、ブロック202で、アーム156は回転することができる。例えば、アーム156は、乗客80が同じく90°回転されるように、垂直部材154の周りに90°回転することができる。
【0038】
ブロック204で、乗客80は、結合点162の周りの乗り物車両70の回転を介して更に回転する。乗り物車両70は、アーム156と乗り物車両70bの回転の組み合わせが乗客80を回転させて次に部屋72に面するように90°回転され得る。
【0039】
乗客80が部屋72に面しているとき、乗り物車両ベース160は、次に、ブロック206で、乗り物車両70を延長することができる。乗り物車両ベース160の延長する動きにより、部屋72内に乗り物車両70を入れることができる。
【0040】
方法200は、特定の順序で実行されるものとしてブロック202、204、206に関連付けられた行為を示しているが、一実施形態では、ブロック202、204、206に関連付けられた行為は、異なる順序で実行することができる。例えば、ブロック202とブロック204に関連付けられた行為は、乗り物車両70を回転させることがアーム156を回転させる前に生じるように交換することができる。更に、別の実施形態では、方法200のいくつか又は全てのステップは、同時に実行することができる。すなわち、ブロック204とブロック206に関連付けられた行為は、乗り物車両ベース160によって延長されているときに乗り物車両70が回転するように同時に生じることができる。加えて、ブロック202、204、206が実行されている間、他の動きが生じることができる。例えば、ベース16が回転され、及び/又は、モーションベースリフトアセンブリ20がフレーム18に沿って動かされ得る。したがって、方法200は、乗り物車両70がまだ部屋72と(例えば、同じ垂直高さで)整列している間に実行され得る。方法200のいくつかの又は全てのステップは、リフトコントローラ22によって実行(例えば、連係)することができる。
【0041】
方法200と同様の方法が部屋72から乗り物車両70を引き出すために利用することができる。例えば、方法は、以前としてアーム156を回転させるとともに乗り物車両70を回転させることができるが、その回転は、それぞれのブロック202、204に示されている方向とは反対の方向に実行することができる。すなわち、方法200の開始前の位置と同様に、乗客80が壁54に面しているように、アーム156を90°回転させて乗り物車両70を90°回転させることができる。さらに、ブロック206で乗り物車両ベース160を延長することに代えて、方法は、乗り物車両ベース160を後退させる。一実施形態では、この動作は、アーム156の回転及び/又は乗り物車両70の回転前に生じることができる。方法200の場合と同様に、部屋72から乗り物車両70を引き出すいくつかの又は全てのステップは、連続して又は同時に実行することができ、リフトコントローラ22によって実行(例えば、連係)することができる。
【0042】
図3に戻り、各々の部屋72は、ゲスト体験を向上させるためにショー要素を含むことができる。例えば、ショー要素は、乗り物車両70が部屋72に入るときなどに作動し得るアニマトロンのフィギュア、映像、ディスプレイ、その他のショー要素、又はそれらの任意の組み合わせであり得る。一実施形態では、部屋72はまた、乗り物システム10内の別の部屋に対して異なるショー要素を含むことができる。したがって、乗客80は、異なる部屋72に入るときに異なる体験を経験することができる。一例として、乗客80aは、部屋72aに入るときにショー要素と関わり合うことができ、次に、部屋72bに入るときに異なるショー要素と関わり合うことができる。更なる実施形態では、乗客80は、異なる時間に同じ部屋72に入るときに異なるショー要素を体験することができる。例えば、部屋72aはショー要素の2つの異なるセットを含むことができる。乗り物車両70aが開口74aを通じて最初に部屋72aに入ることができ、ショー要素の第1のセットは、乗客80aが体験するように作動することができる。その後になって、乗り物車両70aは、開口74eを通じて第2の時間に部屋72aに入ることができ、ショー要素の第2のセットは、乗客80aが体験するように作動することができる。したがって、乗客80aは、ショー要素の2つの異なるセットを体験することができ、同じ部屋72aに入っているにも関わらず、異なる体験をすることができる。
【0043】
図3は、それぞれの開口74内に入れられたときに乗り物車両70が互いに見えるように開いている各部屋72を示しているが、代替の実施形態では、部屋72の1つは、更に複数の個別の部屋に分かれるように修正されていても良い。例えば、部屋72の1つは、両方の乗り物車両70が部屋72内にあるときに、乗り物車両(例えば、乗り物車両70a)が別の乗り物車両70(例えば、乗り物車両70b)には見えないように、壁及び/又は仕切りを含むことができる。したがって、乗り物車両70は、乗り物車両70が同時に部屋72にいるが、乗り物車両70が互いに見えないように、同時に個別の部屋に入ることができる。追加的に又は代替的に、同じ乗り物車両70は、乗り物動作の異なる時間にいくつかの又は全ての個別の部屋に入ることができる。個別の部屋は、異なる要素を含むことができ、したがって、それぞれの個別の部屋に入る乗り物車両70の乗客80は、異なる体験を経験することができる。
【0044】
乗り物車両70がアトラクションタワー12内にあるときの乗り物車両70を説明するために、
図7は、部屋72a内に同時に配置される乗り物車両70a、70b、70c、70dの実施形態である。図示された実施形態では、乗り物車両70aは、開口74aを通じて入れられ、乗り物車両70bは、開口74fを通じて入れられ、乗り物車両70cは、開口74cを通じて入れられ、そして、乗り物車両70dは、開口74eを通じて入れられる。この実施形態では、乗り物車両70とその関連する乗客80a、80b、80c、80dは、部屋72aの中心に向かって面する。この間、部屋72aは、乗客80の体験を向上させるショー要素を含むことができる。例えば、アニマトロンのフィギュア及び/又は映像などの小道具が、乗り物車両70が部屋72aに入るときに作動することができる。さらに、乗り物車両70が部屋72a内にいるときに、乗り物車両70はまた、アニマトロンのフィギュア及び/又は映像の作動に対応して動くことができる。これにより、乗客80の体験をさらに向上させることができる。一実施形態では、乗り物車両70は、互いに異なる方法で動くことができる。例えば、乗り物車両70aは、乗り物車両70bがヨーイングする間、回転することができる。さらに、乗客80は、互いに対して部屋72a内に異なる位置にいるので、乗客80は部屋72a内部の異なる光景を有し、それによって異なる視点から部屋72a内でショー要素を見ることができる。そのため、乗客80の体験は互いに異なり得る。
【0045】
上記のように、部屋72aへの乗り物車両70の挿入は、それぞれの乗り物車両ベース160a、160b、160c、160dを延長することにより遂行することができる。一実施形態では、乗り物車両ベース160は、乗り物車両70を部屋72aの中に延長するために前にスライドすることができる。別の実施形態では、乗り物車両ベース160は、部屋72aの中に乗り物車両70を延長するために伸縮機構を利用することができる。乗り物車両ベース160はまた、部屋72aの外に乗り物車両70を引き出すために、乗り物車両70を後退させることができる。さらに、
図7は、部屋72a内に4つの乗り物車両70a、70b、70c、70dと4つの開口74a、74c、74e、74fを示すが、部屋72a内に任意の適切な数の乗り物車両70と開口74があっても良い。
【0046】
上記で説明したように、本開示の乗り物システムは、遊園地内の乗り物システムの動作中にゲスト体験を向上させるのに役立つ1以上の技術的効果を提供することができる。例えば、乗り物システムの実施形態は、筐体内に配置されたアトラクションタワーを含むことができ、アトラクションタワー12は、各々がゲストを楽しませるショー要素を有するいくつかの部屋を含む。アトラクションタワーは、タワーの周りに周回するベースを含むリストシステムにより取り囲まれることができる。ベースは、ベースから鉛直に延びるフレームを含むことができ、各フレームは、乗客が座ることのできる乗り物車両を含むモーションベースリフトアセンブリに接続することができる。リフトシステムは、ゲストを楽しませるためにアトラクションタワーの部屋の中に乗り物車両を移送することができる。リフトシステムは、限られた数の自由度を含み得る従来のエレベーターシステムによっては提供されないゲストにより感じられる感覚を作り出すためにいくつかの自由度を利用することができる。例えば、リフトシステムは、ベース及び/又は乗り物車両を回転させることにより回転運動を生み出し、フレームに沿ってモーションベースリフトアセンブリを動かすことにより並進運動をも生み出すことができる。リフトシステムはまた、更なる自由度(例えば、ロール、ピッチ、ヨー)で乗り物車両を動かすことができる。さらに、移送中、リフトシステムは、筐体の壁にディスプレイを投影することができる。したがって、乗り物システムは、乗り物車両がアトラクションタワーの部屋の1つにあるとき、及び、乗り物車両が部屋の中に移送されるときに、ゲスト体験を向上させることができる。本明細書の技術的効果及び技術的課題は、例示であり、限定的なものではない。本明細書で説明された実施形態は他の技術的効果を有することができ、他の技術的課題を解決することができることに留意されるべきである。
【0047】
本明細書では本開示の特定の特徴のみを例示し説明してきたが、多くの修正及び変更を当業者が思いつくであろう。したがって、添付された特許請求の範囲は、本開示の真の精神の範囲内に入る全てのそのような修正と変更を射程に入れることが意図されたものであることを理解されるべきである。
【0048】
本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する、従って抽象的なもの、無形のもの又は純粋に理論的なものではない実際的性質の有形物及び具体例を参照し、これらに適用される。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「...[機能]を[実行]する手段」又は「...[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈すべきことが意図されている。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むあらゆる請求項については、このような要素を米国特許法112条(f)に従って解釈すべきではないことが意図されている。