(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記所定規則は、前記所定価値の合計値のうち一定量を、前記複数の競技の各々に対して開催順に配分していくことで、前記複数の競技の各々に投票する価値の量を決定することである、
請求項2に記載の情報処理装置。
前記投票処理部は、前記第2プレイヤにより投票又は予想された投票対象が複数ある場合、前記複数の投票対象のうち優先順位が高い順に、前記第1プレイヤが指定する所定価値又はその一部を投票する、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0010】
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る投票システム1のシステム構成の一例を示す図である。
図1に示す投票システム1は、サーバ10と、1以上の端末20とを備える。サーバ10及び端末20は、インターネットやイントラネット、無線LAN、移動通信等の通信ネットワークNを介して互いに通信可能に接続されている。サーバ10及び端末20は、情報処理装置と称されてもよい。
【0011】
サーバ10は、1又は複数の物理的なサーバ等から構成されていてもよいし、ハイパーバイザー(hypervisor)上で動作する仮想的なサーバを用いて構成されていてもよいし、クラウドサーバを用いて構成されていてもよい。端末20は、ユーザ又は予想者が利用する端末であり、ユーザ又は予想者は、端末20を操作することで投票対象に投票を行うことができる。端末20は、例えば、携帯電話(スマートフォンを含む)、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。
【0012】
サーバ10は、例えば、競輪、競馬、競艇、オートレースのように投票行為が行われる各種競技において、予想者(Tipster)が投票する投票対象の管理、ユーザが投票する投票対象の管理、ユーザが所有する所定価値の管理、競技の結果に応じた払い戻し額等の管理を行う。
【0013】
投票対象とは、所定価値を投票する対象であり、競技に出場する出場者(選手や動物を含む)のうち、勝利すると予想する出場者の指定と投票方式の指定との組み合わせにより一意に定められる対象を意味する。具体的には、競輪の場合、1着及び2着としてそれぞれ5番及び3番の選手を指定する2連単の車券、1番、2番及び5番の選手を指定する3連複の車券などである。なお、2連単とは、1着と2着の選手を着順どおりに予想する車券であり、3連複とは、1着〜3着の選手(着順は問わない)を予想する車券である。また、競馬の場合、1番の単勝馬券、5番の複勝馬券などである。
【0014】
所定価値とは、例えは、金銭でもよいし、所定のサービス又はゲームで利用可能なポイント等であってもよい。また、ポイントは、ユーザが無償で受け取ることが可能なポイント(無償ポイント)であってもよいし、金銭の支払と引き換えに受け取ることが可能なポイント(有償ポイント)であってもよい。所定価値は、単に「価値」と称されてもよい。
【0015】
本実施形態において、ユーザ(第1プレイヤ)は、予想者(第2プレイヤ)を指定することで、指定した予想者が投票又は予想する投票対象に投票することができる。すなわち、ユーザは、自ら、誰が(何が)勝利するのかを予想して投票対象を決定するのではなく、予想者が投票又は予想する投票対象を利用して投票を行うことができる。以下の説明では、自ら投票対象を予想するのではなく、予想者が予測した投票対象を利用することで投票を行うことを、「相乗りする」と表現する。例えば、ユーザが、端末20の画面を介して、相乗りする予想者として予想者Aを指定したとする。また、予想者Aは、その後、1番、5番及び6番の3連複の車券に投票したとする。この場合、サーバ10は、ユーザの所定価値を、1番、5番及び6番の3連複の車券に自動的に投票する。
【0016】
予想者はどのような人物であってもよいが、例えば、複数の人物から構成されるグループであってもよいし、1人であってもよい。また、芸能人等の有名人であってもよいし、無名の一般人であってもよい。また、予想者は、必ずしも実在する人物に限定されず、コンピュータシミュレーションにより作り出された仮想的な人物であってもよい。
【0017】
<ハードウェア構成>
図2は、サーバ10及び端末20のハードウェア構成例を示す図である。サーバ10及び端末20は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical processing unit)等のプロセッサ11、メモリ、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置12、有線又は無線通信を行う通信IF(Interface)13、入力操作を受け付ける入力デバイス14、及び情報の出力を行う出力デバイス15を有する。入力デバイス14は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス及び/又はマイク等である。出力デバイス15は、例えば、ディスプレイ及び/又はスピーカ等である。
【0018】
<機能ブロック構成>
図3は、サーバ10の機能ブロック構成例を示す図である。サーバ10は、記憶部100と、表示制御部101と、受付部102と、投票処理部103と、動画処理部104とを含む。記憶部100は、サーバ10が備える記憶装置12を用いて実現することができる。また、表示制御部101と、受付部102と、投票処理部103と、動画処理部104とは、サーバ10のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD−ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0019】
記憶部100は、ユーザ管理DB100aと、予想者管理DB100bとを記憶する。
図4に、ユーザ管理DB100aの一例を示す。「ユーザID」には、サーバ10内でユーザを一意に識別するための識別子が格納される。「ニックネーム」には、ユーザ登録時にユーザが入力したニックネームが格納される。「所持価値」は、ユーザが所有する所定価値の量が格納される。「投票履歴」には、ユーザが投票した投票対象及び投票した所定価値がレース毎に格納される。
【0020】
図4に、予想者管理DB100bの一例を示す。「予想者ID」には、サーバ10内で予想者(予想者のグループを含む)を一意に識別するための識別子が格納される。「ニックネーム」には、予想者のニックネームが格納される。「所持価値」は、予想者が所有する所定価値の量が格納される。「増減量」には、所定時間(例えば第1レース開始時等)を基準として予想者の所持価値が増減した量が格納される。例えば
図4の例では、予想者C100は、第1レース開始時には32,610円を所有しており、現在は20,590円増えて53,200円を所持していることを示している。「投票履歴」には、予想者が投票した投票対象及び投票した所定価値がレース毎に格納される。
【0021】
表示制御部101は、端末20のディスプレイに、ユーザから予想者の指定を受け付ける画面や予想者が予想をしている様子を示す動画等を表示させるために必要な各種の処理を行う。表示制御部101は、端末20が備えるWebブラウザからのアクセスに応じて、又は、端末20にインストールされた専用のアプリケーションからのアクセスに応じて、各種の画面を表示するためのデータを端末20に送信するようにしてもよい。
【0022】
受付部102は、投票対象に対して投票が可能な競技について、ユーザから、相乗りする予想者の選択を受け付ける機能を有する。当該機能を有する受付部102は、第1受付部と称されてもよい。また、受付部102は、予想者から、投票する投票対象を受け付ける機能を有する。当該機能を有する受付部102は、第2受付部と称されてもよい。
【0023】
投票処理部103は、ユーザが予想者を選択した場合、当該予想者が投票する投票対象に基づいて、ユーザが指定する所定価値又はその一部を、当該投票対象の全部又は一部の投票対象に投票する処理を実行する機能を有する。なお、投票処理部103は、競技への投票受付や払戻金の支払等を行う外部のシステムにアクセスすることで、ユーザ及び予想者から受け付けた投票対象に投票を行うようにしてもよい。また、投票処理部103は、所定価値を投票した投票対象が報酬の支払対象である場合に、報酬の支払対象である投票対象に投票された所定価値に応じた報酬の支払処理を、サーバ10自身で、又は外部のシステムを利用して行うようにしてもよい。
【0024】
動画処理部104は、予想者が予想を行っている様子を撮影した動画を予想者の端末20等から受信し、表示制御部101に渡す機能を有する。
【0025】
<処理手順>
図5は、投票システム1が行う処理手順の一例を示すシーケンス図である。
図5を用いて、サーバ10及び端末20が行う処理手順を具体的に説明する。なお、
図5において、ユーザが利用する端末を端末20aとし、予想者が利用する端末を端末20bと記載する。
【0026】
まず、各予想者が利用する端末20bは、予想者が予想を行っている様子を撮影した映像データをサーバ10に送信する(S101)。映像データの送信は、所定期間の間(少なくとも複数の競技が行われる時間帯を含む期間であり、例えば1日など)、継続して行われる。
【0027】
続いて、ユーザが利用する端末20aは、ユーザ操作に従い、予想者の選択を受け付ける画面の表示をサーバ10に要求する(S102)。サーバ10は、当該要求に従って予想者の選択を受け付ける画面の画面データを端末20aに送信する(S103)。画面データを受信した端末20aのディスプレイには、予想者の指定を受け付ける画面が表示される。
【0028】
図6は、予想者の指定を受け付ける画面の一例を示す。
図6(a)に示す受付画面D10は、1日単位で予想者の指定を受け付ける画面の一例である。予想者選択エリアW10には、ユーザが選択可能な複数の予想者と戦績とが表示される。ボタンB10が押下されると、押下された時点で予想者選択エリアW10に表示されている予想者が、ユーザが相乗りする予想者として指定される。
【0029】
図6(b)に示す受付画面D11は、1レース単位で予想者の指定を受け付ける画面の一例である。予想者選択エリアW11には、予想者が予想をしている様子をリアルタイムに撮影した動画が表示される。当該動画を左右にフリックすることで、動画を表示する予想者を切り替えることができる。予想者選択エリアW11には、ユーザが選択可能な複数の予想者と戦績とが表示される。ボタンB11が押下されると、押下された時点で予想者選択エリアW11に表示されている予想者が、ユーザが相乗りする予想者として指定される。
【0030】
端末20aは、予想者の指定を受け付ける画面にてユーザが選択した予想者及び投票する所定価値の量(投票量)を示す情報をサーバ10に送信する(S104)。サーバ10の受付部は、端末20aから、当該情報を受信することで、予想者の選択及び投票する所定価値の量(投票量)の指定を受け付ける(S105)。
【0031】
受付部102は、ユーザの端末20aから、競技毎(レース毎)に予想者及び所定価値の量の指定を受け付けるようにしてもよいし、所定期間(少なくとも複数の競技が行われる時間帯を含む期間であり、例えば1日など)の単位で予想者及び所定価値の量の指定を受け付けるようにしてもよい。例えば、受付部102がユーザから、1日単位で予想者Aの指定を受け付けた場合、投票処理部103は、当該1日に開催される全ての競技(全レース)について、予想者Aが投票した投票対象にユーザの所定価値を投票していく。
【0032】
なお、
図5に示すように、受付部102は、ユーザから予想者の選択を受け付ける期間を、予想者が投票又は予想を終える前とするようにしてもよい。例えば、受付部102は、レース毎に予想者の選択を受け付ける場合、少なくとも、各レースにおいて予想者が投票又は予想を終える前に、予想者の指定をユーザから受け付けるようにしてもよい。また、受付部102は、所定期間の単位で予想者の指定をユーザから受け付ける場合、既に予想者が投票又は予想を終えたレースについては、所定価値を投票しないようにしてもよい。例えば、ユーザが第1レース終了直後に予想者Aを選択した場合において、その時点では予想者Aが既に第2レースまでの投票を終えていた場合、サーバ10は、第3レースからユーザの所定価値を投票するようにしてもよい。これに限定されず、受付部102は、予想者が投票又は予想を終えたか否かに関わらず、予想者の選択をユーザから受け付けるようにしてもよい。
【0033】
続いて、予想者の端末20bは、予想者が選択した投票対象及び投票する所定価値の量(投票量)の指定を受け付ける(S106)。投票処理部103は、予想者が選択した投票対象に対して、予想者により指定された量の所定価値を投票する(S107)。
【0034】
続いて、投票処理部103は、ステップS105の処理手順でユーザから予想者の選択を受け付けた場合、選択された予想者が投票又は予想した投票対象に、ユーザが指定した量の所定価値又はその一部を投票する(S108)。
【0035】
例えば、ユーザが予想者Aを指定し、ユーザが指定した所定価値は1000円であるとする。また、予想者Aは車券A、B及びCにそれぞれ100円ずつ投票したとする。この場合、投票処理部103は、ユーザの所定価値を、車券A、B及びCにそれぞれ100円ずつ投票するようにしてもよい。つまり、投票処理部103は、予想者が各投票対象に投票した所定価値と同一量になるように、ユーザの所定価値を各投票対象に投票するようにしてもよい。また、投票処理部103は、ユーザの所定価値を、車券A、B及びCにそれぞれ300円ずつ投票するようにしてもよい。つまり、投票処理部103は、予想者が各投票対象に投票した所定価値の比率と同一比率になるように、ユーザの所定価値を各投票対象に投票するようにしてもよい。
【0036】
また、投票処理部103は、受付部102が、予想者の投票又は予想が完了する前にユーザから予想者の選択を受け付けた場合、受付部102が予想者から投票又は予想する投票対象を受けた後に、予想者が投票又は予想した投票対象の全部又は一部の投票対象に、ユーザの所定価値又はその一部を投票する処理を実行するようにしてもよい。例えば、受付部102は、ユーザから予想者Aに相乗りするとの選択を受け付け、その後、予想者Aから、車券A及びBに100円ずつ投票するとの指示を受け付けたとする。この場合、投票処理部103は、受付部102が予想者Aから車券A及び車券Bに投票することの指示を受付けた後、ユーザの所定価値を車券A及び車券Bに100円ずつ投票するようにしてもよい。また、投票処理部103は、受付部102が予想者から投票又は予想する投票対象を受けた後であって、かつ、競技開始時間から所定時間前のタイミング(例えば投票の締め切りタイミング又は競技開始の10分前など)で投票処理を行うようにしてもよい。
【0037】
ここで、ユーザから、所定期間の単位(例えば1日単位など)で相乗りする予想者の選択を受け付ける場合、受付部102は、予想者と、所定期間の単位に含まれる複数の競技(例えば同一日に開催される複数のレース)に対して投票する所定価値の合計値(合計量)の指定を受け付けるようにしてもよい。また、投票処理部103は、複数の競技の各々について、予想者により投票又は予想された投票対象に基づいて、ユーザが指定した所定価値の合計値を所定規則(所定の配分規則)に従って競技ごとに配分することで決定された量の価値を用いて投票するようにしてもよい。
【0038】
所定価値の合計値については、指定可能な最低値が定められていてもよい。指定可能な最低値は、少なくとも、投票対象あたりの最低投票量の2倍よりも大きい値に設定されていてもよい。例えば、投票対象あたりの最低投票量が100円であった場合、受付部102は、少なくとも200円以上でないと指定を受け付けないようにしてもよい。これにより、指定された所定価値の合計値が少なすぎて実質的に投票することができないという事態を排除することができる。
【0039】
所定規則はどのような基準であってもよいが、例えば、ユーザが指定した所定価値の合計値のうち一定量を、終了した競技を除く複数の競技の各々に対して開催順に配分していくことで、複数の競技の各々に投票する価値の量を決定することであってもよい。また、開催順に配分することで余った量の価値を、再度開催順に配分する処理を繰り返すことであってもよい。
【0040】
一定量は、競技ごとの最低投票量であってもよい。また、競技ごとの最低投票量は、投票対象あたりの最低投票量と同一であってもよいし、投票対象あたりの最低投票量の正の整数倍であってもよい。例えば、所定期間に開催されるレースが10レースであり、競技ごとの最低投票量が100円である場合、投票処理部103は、第1レースから第10レースまで100円ずつ配分し、余りの2000円について、再度第1レースから第10レースまで100円ずつ配分し、余りの1000円について、再度第1レースから第10レースまで100円ずつ配分するようにしてもよい。同様に、競技ごとの最低投票量が200円である場合、投票処理部103は、第1レースから第10レースまで200円ずつ配分し、余りの1000円について、再度第1レースから第5レースまで200円ずつ配分するようにしてもよい。
【0041】
各レースに配分された所定価値を投票対象に投票する場合、投票対象あたりの最低投票量を考慮すると、予想者が投票した全ての投票対象に投票することができないことが想定される。例えば、予想者が、車券A、車券B、車券C及び車券Dに投票しており、最低投票量が100円であると仮定する。もし、配分された所定価値が200円である場合、200円不足することから車券A〜Dの全てに投票することができない。
【0042】
そこで、投票処理部103は、同一の競技(同一のレース)において予想者により投票又は予想された投票対象が複数存在する場合、複数の投票対象のうち優先順位が高い順に、ユーザが所有する所定価値又はその一部を投票するようにしてもよい。
【0043】
優先順位は、例えば、オッズが高い順であってもよいし、オッズが低い順であってもよいし、投票量が多い順であってもよいし、投票量が少ない順であってもよい。また、オッズと投票量とを積算した値が高い順であってもよいし、オッズと投票量とを積算した値が低い順であってもよい。また、どの優先順位に従って投票を行うのかについてはユーザが指定可能であってもよい。つまり、受付部102は、ユーザから優先順位の指定を受け付け、投票処理部103は、同一の競技において予想者により投票又は予想された投票対象が複数存在する場合、受付部102が受け付けた優先順位が高い順に、ユーザが所有する所定価値又はその一部を投票するようにしてもよい。
【0044】
図7を用いて具体例を説明する。
図7は、所定期間(1日)に開催されるレースが6レースであり、投票対象あたりの最低投票量及び競技ごとの最低投票量が共に100円である場合に、ユーザが指定した所定価値が各投票対象に投票される場合の具体例を示している。また、所定価値を複数の投票対象に投票する際の優先順位は、オッズが高い順であるとする。「レース番号」は、開催されるレースの番号を示す。「車券」は、投票可能な車券を示す。「購入数」は、ユーザが相乗りした予想者が購入した車券の数を示す。なお、
図7の例では、車券1枚あたり100円であると仮定する。「オッズ」は、車券が当選した場合に払い戻しを受けられる倍率を示す。
【0045】
「ベットパターン1」は、ユーザが、全6レースについて合計500円を投票すると指定した場合に、各レースにおいてどの投票対象に投票が行われるのかを示している。まず、投票処理部103は、第1レースから順に競技ごとの最低投票量である100円を配分していく。第6レースについては配分可能な所定価値が無くなるため配分されない。続いて、投票処理部103は、各レースに配分された所定価値を、予想者が投票した投票対象のうちオッズが最も高い投票対象に投票していく。その結果、第1レースでは車券Cに100円投票され、第2レースでは車券Dに100円投票され、第3レースでは車券Cに100円投票され、第4レースでは車券Aに100円投票され、第5レースでは車券Dに100円投票されることになる。
【0046】
「ベットパターン2」は、ユーザが、全6レースについて合計1000円を投票すると指定した場合に、各レースにおいてどの投票対象に投票が行われるのかを示している。まず、投票処理部103は、第1レースから順に競技ごとの最低投票量である100円を配分していく。第6レースまで配分が完了した時点で400円が余るため、余った400円を再度第1レースから順に配分していく。その結果、第1レースから第4レースまでは200円が配分され、第5レース及び第6レースについては100円が配分される。続いて、投票処理部103は、各レースに配分された所定価値を、予想者が投票した投票対象のうちオッズが最も高い投票対象に投票していく。その結果、第1レースでは車券A及び車券Cに100円ずつ投票され、第2レースでは車券B及び車券Dに100円ずつ投票され、第3レースでは車券A及び車券Cに100円ずつ投票され、第4レースでは車券Aに100円投票され、第5レースでは車券Dに100円投票され、第6レースでは車券Dに100円投票されることになる。
【0047】
「ベットパターン3」は、ユーザが、全6レースについて合計3000円を投票すると指定した場合に、各レースにおいてどの投票対象に投票が行われるのかを示している。まず、投票処理部103は、第1レースから順に競技ごとの最低投票量である100円を配分していく。第6レースまで配分が完了した時点で2400円が余るため、余った2400円を再度第1レースから順に配分していく。再度第6レースまで配分が完了した時点で1800円が余るため、余った1800円を再度第1レースから順に配分していく。これを繰り返すことで、第1レースから第6レースまで、それぞれ500円が配分される。続いて、投票処理部103は、各レースに配分された所定価値を、予想者が投票した投票対象のうちオッズが最も高い投票対象に投票していく。その結果、第1レースでは車券A、車券B及び車券Dに100円ずつ投票され、更に、車券Cに200円投票される。第2レースでは車券A、車券B及び車券Cに100円ずつ投票され、更に、車券Dに200円投票される。第3レースでは車券A、車券B及び車券Dに100円ずつ投票され、更に、車券Cに200円投票される。第4レースから第6レースについては説明を省略する。
【0048】
図8は、所定価値を複数の投票対象に投票する際の優先順位を、オッズが低い順であるとした場合に、ユーザが指定した所定価値が各投票対象に投票される場合の具体例を示している。その他の条件は
図7と同一であるため、具体的な説明は省略する。
【0049】
<補足事項>
受付部102は、投票対象に対して投票が可能な競技について、ユーザから、相乗りする予想者の選択を複数受け付けるようにしてもよい。また、受付部102は、選択された予想者ごとに、投票する所定価値(又は所定価値の合計値)の指定を受け付けるようにしてもよい。
【0050】
投票処理部103は、所定期間の単位で相乗りする予想者の選択と所定価値の合計値との指定を受付けた場合で、予想者が投票しなかった競技が存在した場合、当該競技については投票を行わない。このとき、投票処理部103は、当該競技までに投票済みの所定価値を除いた余りの所定価値を、所定規則に従って、当該競技以後の競技に配分するようにしてもよい。
【0051】
例えば、
図7の「ベットパターン1」において、予想者が第5レースに投票しなかったと仮定する。この場合、投票処理部103は、その時点での余りの所定価値100円を、第6レースに配分する。また、
図7の「ベットパターン2」において、予想者が第4レースに投票しなかったと仮定する。この場合、投票処理部103は、その時点での余りの所定価値400円を、第5レースと第6レースにそれぞれ200円ずつ配分する。
【0052】
また、受付部102は、競技ごとに、投票する所定価値の量の指定をユーザから受け付けるようにしてもよい。この場合、投票処理部103は、予想者が投票した複数の投票対象のうち優先順位が高い順に、指定された量の所定価値を投票する。
【0053】
また、受付部102は、競技ごとに投票する所定価値の最大量をユーザから受け付けるようにしてもよい。この場合、投票処理部103は、競技ごとに、当該所定価値の最大量が、予想者が投票した所定価値の量を超えるか否かを比較する。投票処理部103は、比較の結果、当該所定価値の最大量が、予想者が投票した所定価値の量を超える場合、予想者が投票した各投票対象に、予想者が投票した所定価値の量と同一量の所定価値を投票するようにしてもよい。また、投票処理部103は、当該所定価値の最大量が、予想者が投票した所定価値の量以下である場合、投票処理部103は、予想者が投票した複数の投票対象のうち優先順位が高い順に、指定された量の所定価値を投票するようにしてもよい。 また、投票処理部103は、ユーザが指定した所定価値の合計値を、特定の競技(例えば競馬における重賞レース等)に対して優先的に配分するようにしてもよい。例えば、投票処理部103は、ユーザが指定した所定価値の合計値を複数の競技の各々に対して開催順に配分する際、特定の競技に対して、所定価値の量を他の競技よりも多く配分する(例えばようにしてもよい。
【0054】
<まとめ>
以上説明した実施形態によれば、ユーザから、相乗りする予想者の選択を受け付け、予想者が投票した投票対象の全部又は一部に、ユーザが指定した所定価値を投票するようにした。これにより、投票の経験が少ないユーザであっても容易に投票することが可能になる。
【0055】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態で説明したフローチャート、シーケンス、実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。