(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
まず、この発明の施設管理システムの前提となるBACnet、および、当該BACnetに対応する施設管理システムにおける課題について説明する。
施設管理システムは、中央監視装置と、サーバと、コントローラと、熱源機器、空調機器、照明機器等、施設内の機器を備え、中央監視装置において各機器の運転スケジュールを設定すると、サーバが、当該運転スケジュールに基づく制御データを作成し、コントローラへ送信する。そして、コントローラは、施設内の機器を制御しており、サーバから送信された制御データに基づき、各機器を制御する。
この発明において、施設管理システムは、BACnetに対応していることを前提とする。
【0012】
BACnetとは、国際通信規格であり、異なるベンダ、すなわち、メーカや販売会社で構築されたシステムを相互接続するための標準化オープンプロトコルである。
施設管理システムでは、当該施設管理システムを構成する中央監視装置が、施設内の機器を制御するための制御スケジュールを設定すると、当該設定された制御スケジュールに基づきサーバで制御スケジュールデータが作成され、当該制御スケジュールデータに基づき、施設管理システム内の機器が制御される。具体的には、ユーザが、中央監視装置より、制御スケジュールとして、例えば、施設内の機器の一斉操作等を目的に、当該機器の運転スケジュールの設定を行う。なお、ここでは、運転スケジュールとは、例えば、機器の運転の発停の内容、すなわち、機器の運転状態と、当該発停の指令を出す日時とを含むものとする。
以下、ここでは、一例として、中央監視装置で、施設管理システムにおいて管理される機器の運転の発停、すなわち、運転状態を制御するための運転スケジュールを設定するものとして説明するが、これに限らず、中央監視装置では、例えば、空調機器の設定温度、あるいは、弁開度等、施設管理システムにおいて管理されるあらゆる機器のあらゆる制御状態を制御するための制御スケジュールを設定することができる。
【0013】
施設管理システムがBACnetに対応していれば、複数のベンダに跨ってスケジュール設定情報を共有することが可能となる。
例えば、
図1に示すように、施設管理者等のユーザが、中央監視装置101から、A社製のサーバ102上に、施設内のC社製の熱源機器104を制御するための運転スケジュールを設定し、当該サーバ102は、設定された内容に基づき作成した運転スケジュールの情報をB社製の熱源機器コントローラ103に書き込むと、当該熱源機器コントローラ103は、熱源機器104を制御する、という運用が可能となる。
このように、施設管理システムにおいて、中央監視装置101と、サーバ102と、熱源機器コントローラ103と、熱源機器104との間の通信プロトコルとしてBACnetを用いることで、施設管理システム内の装置等について、ベンダを問わず制御機器として用いることができ、コスト、規模、機能などの種々の目的に応じてマルチベンダによる柔軟なシステム構築が可能となる。
【0014】
このようなBACnetでは、制御スケジュールの設定は、1日を単位としてデータを保有する。例えば、ある機器のある日の運転スケジュールを、午前9時に機器を起動(ON)し、午後5時に機器を停止(OFF)すると設定した場合、中央監視装置101で当該運転スケジュールが設定され、サーバ102で作成される運転スケジュールデータのイメージは、
図2に示すようになる。
図2は、BACnetに対応する施設管理システムにおいて、中央監視装置101が、ある1日について、午前9時に機器を起動(ON)し、午後5時に機器を停止(OFF)する運転スケジュールを設定した場合の、サーバ102で作成される運転スケジュールデータのイメージの一例である。
図2に示すように、サーバ102において、運転スケジュールデータとして、例えば、「9:00 ON」、「17:00 OFF」というデータが作成され、記憶される。
【0015】
ここで、通常、ユーザは、運転スケジュールを設定する際には、運転状態の切り換わるタイミングを指定し、その制御内容を設定する。上述した例でいうと、ユーザは、0:00〜9:00までは、前日からの運転状態で機器が制御されていると想定し、当日の9:00になった時点で機器の運転状態を「ON」とする切り換えを行い、その後、17:00までは当該「ON」の状態で、17:00になると機器の運転状態を「OFF」とする切り換えを行うものと想定して運転スケジュールを設定する。
しかし、BACnetでは、上述のとおり、1日を単位としてデータを保有するため、前日の最後に設定されていた運転状態を引き継ぐことができない。すなわち、
図2に示すように、作成される運転スケジュールデータ上、当日の0:00〜9:00の間は、運転状態が設定されていない状態となる。
さらに、BACnetでは、当該設定された運転状態がない時間帯は、熱源機器コントローラ103等のコントローラは、別途設定される「制御状態の初期値」に従った運転状態にて熱源機器104等の機器を制御することと決められている。なお、「制御状態の初期値」は、予め、中央監視装置101から、施設管理者等のユーザによって設定されている。
従って、
図2の場合、前日の最後に設定されていた運転状態によらず、サーバ102からは0:00〜9:00の運転状態が設定されていない制御データがコントローラに送信され、コントローラにおいて、予め設定された「制御状態の初期値」に従った運転状態で、0:00〜9:00の間、機器を制御する。
【0016】
図3は、施設管理システムにおいて、前日の最後に設定されていた運転状態によらず、当日に、「制御状態の初期値」に従って、機器が制御される場合の運転スケジュールデータのイメージの一例である。
図3では、前日を1日目、当日を2日目とし、例えば、1日目の運転スケジュールとして、ユーザによって、午前9時に機器の運転状態を「ON」とする、すなわち、機器を起動する運転スケジュールが設定されたものとする。また、「制御状態の初期値」は「OFF」と設定されているものとする。
この場合、1日目の9:00になると、運転スケジュールに従って機器が起動し、2日目の0:00になると、「制御状態の初期値」に従い、機器は起動されない状態となる。
例えば、ユーザは、1日目の9:00に機器を起動させ、2日目になっても起動させたままとし、2日目の17:00になったら機器を停止させることを所望の運転スケジュールとして2日目の運転スケジュールに「17:00 OFF」を設定していた場合であっても、すなわち、2日間にわたって機器を運転させたい場合であっても、2日目には1日目の最後に設定されていた運転状態は引き継がれず、また、「制御状態の初期値」が「OFF」に設定されているため、2日目の0:00には機器が停止されてしまう。
【0017】
よって、従来のBACnetに対応した施設管理システムでは、このような事態に対応するために、ユーザが個別に対応する必要があるという課題があった。
個別の対応とは、具体的には、例えば、ユーザは、中央監視装置101から、「制御状態の初期値」を、2日目の0:00になるよりも前に、「OFF」から「ON」に変更しておく。そして、2日目の0:00を過ぎたら、変更した「制御状態の初期値」を「OFF」に戻す等の対応があげられる。
しかしながら、当該対応では、設定ミス、あるいは、設定のし忘れ等が生じ得、その場合、他の日の機器の運転スケジュールにも影響してしまうという問題がある。
【0018】
また、他の個別の対応として、例えば、ユーザは、中央監視装置101から、2日目の0:00の運転状態として、「ON」を新たに設定する対応があげられる。すなわち、2日目の運転スケジュールとして、「0:00 ON」、「17:00 OFF」という運転スケジュールを設定する対応があげられる。
しかしながら、当該対応においても、ユーザは、わざわざ、2日目の0:00の運転状態を設定する必要があり、労力がかかる。また、設定のし忘れも生じ得るという問題がある。
【0019】
また、上述したような対応を行う前提として、ユーザは、BACnet、および、BACnetにおける「制御状態の初期値」の扱い等についての知識も必要とされ、これは、ユーザにとって大きな負担となり得るという問題がある。
【0020】
以上のような問題を解決するため、日本電気設備学会(IEIEJ)の定めたBACnetに対する独自のガイドライン「IEIEJ−G−0006:2006(BACnetシステムインターオペラビリテイガイドライン)」の追加(アデンダムa)の中で、「制御状態の初期値」の自動書き換えが推奨されている。当該アデンダムaにより推奨されている自動書き換えとは、制御スケジュールが設定されていない場合には、常に、「直近の設定値」で「制御状態の初期値」を更新し続ける動作である。つまり、例えば、
図3に示したような例の場合、2日目の0:00時点で、運転スケジュールには、「直近の設定値」、すなわち、1日目の最終的な運転状態である「ON」が自動的に設定されることとなる。
これにより、2日目の0:00になっても機器は停止せず、2日間にわたって、機器を起動させた状態とすることができる。
【0021】
しかしながら、当該アデンダムaは、上述のとおり、日本電気設備学会が定めたものであり、国際的に広く採用されてはいない。そのため、例えば、施設管理システムが、日本のデバイスと海外のデバイスが混在するマルチベンダシステムである場合には、当該日本のデバイスと海外のデバイスの間で、設定された運転スケジュールの情報を共有できない。例えば、
図1で示したような例において、サーバ102はアデンダムaに対応しており、熱源機器コントローラ103がアデンダムaに対応していない場合には、運転スケジュールの情報を共有できず、ユーザの所望の運転スケジュールで熱源機器104を制御することができない。その結果、例えば、2日間にわたって機器を制御しようとすると、依然として、上述したような、ユーザによる個別の対応が必要となるという問題がある。
また、ユーザは、BACnet同様、アデンダムaに関する知識も必要とされ、大きな負担となり得るという問題がある。
【0022】
この発明は、以上のような課題を解決するものであり、通信プロトコルとして、例えばBACnet等、日付変更時に機器の制御状態が引き継がれない通信プロトコルを適用した施設監視システムにおいて、施設内の機器を制御するための制御スケジュールについて、施設管理者等のユーザによる個別の対応作業を必要とすることなく、日付を跨いだ制御スケジュールを設定可能とするものである。そして、その結果、ユーザによる個別の対応作業を必要とすることなく、施設監視システム内の機器の、日付を跨いだ制御スケジュールでの制御を行うことを可能とするものである。
【0023】
図4は、この発明の実施の形態1の施設管理システムの構成を示す図である。
施設管理システムは、
図4に示すように、施設管理装置1と、サーバ2と、施設内に設置された1つ以上の機器41,42,43,・・・と、当該機器41,42,43,・・・が接続された1台以上のコントローラ31,32,33,・・・とから構成されている。以下、1台以上のコントローラ31,32,33,・・・を、コントローラ3nと表わすものとする。また、1つ以上の機器41,42,43,・・・を、機器4nと表わすものとする。
施設管理装置1と、サーバ2と、コントローラ3nとは、ネットワークを介して接続される。また、コントローラ3nと機器4nとは、ネットワークを介して接続される。なお、施設管理装置1、サーバ2、コントローラ3nは、ソフトウェアに基づくCPUを用いたプログラム処理によって実行される。なお、
図4においては省略しているが、サーバ2は、スケジュール制御装置21を搭載する。スケジュール制御装置21の詳細については後述する。
また、
図4に示すような施設管理システムにおいて、施設管理装置1と、サーバ2と、コントローラ3nと、機器4nとの間の通信プロトコルは、BACnetが適用される。
【0024】
コントローラ3nは、例えば、熱源機器、空調機器、照明機器等の機器4nを制御する。
【0025】
施設管理装置1は、サーバ2、コントローラ3nを介して施設内の各機器4nを一括管理することが可能な中央監視装置であり、例えば、PC(Personal Computer)等で構成される。施設管理装置1は、例えば、施設の管理室等に設置される。
施設管理装置1は、施設管理者等のユーザから、施設内の各機器4nを制御するための制御スケジュールの作成指示を受け付ける。施設管理装置1は、受け付けた制御スケジュールの作成指示に関する制御スケジュール作成指示情報を、サーバ2が搭載するスケジュール制御装置21に送信する。この実施の形態1では、制御スケジュールの一例として、施設管理装置1は、各機器4nの運転スケジュールの設定指示を行うものとする。
【0026】
また、施設管理装置1は、施設の管理者等のユーザからの指示に基づき、施設内の各機器4nの運転スケジュールを表示させる。ユーザは、当該表示された運転スケジュールを確認し、各機器4nの稼動状況等を確認する。
【0027】
なお、上述のとおり、この実施の形態1では、一例として、施設管理装置1は、機器の運転状態、すなわち、機器の運転の発停が設定された運転スケジュールデータの作成を指示するものとしたが、これに限らず、施設管理装置1は、機器の運転の発停等以外の制御を行うための制御状態が設定された制御スケジュールデータの作成を指示することが可能である。
【0028】
サーバ2は、施設管理装置1から送信された制御スケジュール作成指示に基づき、施設内の各機器4nを制御するための制御スケジュールが設定された制御スケジュールデータを作成し、記憶する。ここでは、制御データとは、例えば、機器4nの発停、すなわち、機器4nを運転、あるいは、停止させる制御を行うためのデータである。すなわち、ここでは、サーバ2は、施設管理装置1から送信された運転スケジュール作成指示情報に基づき、施設内の各機器4nの運転スケジュールが設定された運転スケジュールデータを作成し、記憶する。
また、サーバ2は、作成した運転スケジュールデータに基づき、機器4nを制御するための制御データを作成し、当該制御データをコントローラ3nに送信する。すなわち、ここでは、制御データとは、例えば、機器4nの発停、すなわち、機器4nを運転、あるいは、停止させる制御を行うためのデータである。
以上のサーバ2の動作は、具体的には、サーバ2に搭載されたスケジュール制御装置21が行う。
つまり、サーバ2のスケジュール制御装置21が、運転スケジュールデータを作成し、当該運転スケジュールデータに基づく制御データをコントローラ3nに送信する。コントローラ3nでは、制御データに基づき、運転、あるいは、停止等の、機器4nを制御すべきタイミングになると、該当の機器4nに対して、制御データに従った制御を行う。
【0029】
また、サーバ2は、設定された監視周期でコントローラ3nと通信を行い、コントローラ3nから機器4nの監視ポイントデータを収集し、収集した監視ポイントデータを記憶する。ユーザは、例えば、施設管理装置1において、当該サーバ2に記憶された監視ポイントデータを映像として表示させる等、当該サーバ2に記憶された監視ポイントデータを用いて、機器4nの状態を監視することができる。
【0030】
図5は、この発明の実施の形態1に係る施設管理装置1の構成図である。
図5に示すように、施設管理装置1は、入力受付部11と指示情報送信部12と、表示制御部13と、表示部14とを備える。
【0031】
入力受付部11は、例えば、マウス、キーボード等の入力装置(図示省略)から、運転スケジュールの設定指示、あるいは、運転スケジュールの表示指示を受け付ける。
この実施の形態1において、ユーザは、例えば、運転スケジュール設定画面を立ち上げ、表示部14に表示された入力部に、施設内の各機器4nを制御するための所望の運転スケジュールを入力する等により、施設内の各機器4nの運転スケジュールの設定指示を行う。
入力受付部11は、運転スケジュールの設定指示を受け付けた場合、受け付けた運転スケジュールの設定指示に基づく運転スケジュール設定指示情報を、指示情報送信部12に出力する。
【0032】
また、施設等の管理者等は、例えば、運転スケジュール参照画面を立ち上げ、表示部14に表示された入力部に、現在設定されている運転スケジュールを表示させたい機器4nを入力し、「表示開始ボタン」をマウスでクリックする等により、施設内の機器4nに設定された、当該機器4nを制御するための運転スケジュールを表示部14に表示させるための表示指示を行う。
入力受付部11は、運転スケジュールの表示指示を受け付けた場合、受け付けた運転スケジュールの表示指示に基づく運転スケジュール表示指示情報を、表示制御部13に出力する。
【0033】
指示情報送信部12は、入力受付部11から出力された運転スケジュール設定指示情報を、サーバ2に搭載されたスケジュール制御装置21に送信する。
運転スケジュール設定指示情報は、少なくとも、機器4nと、指定された日付と、指定された日付においてユーザが指定した時間の運転状態の情報が紐付けられた情報である。
運転スケジュール設定指示情報に含まれる、指定された日付の情報とは、具体的には、例えば、「2016年7月10日」などの年月日が指定された日付の情報があげられる。なお、これは一例に過ぎず、ここでは、運転スケジュール設定指示情報に含まれる指定された日付の情報とは、例えば、「曜日」が指定された情報であってもよいし、「2016年7月10日〜2016年7月30日」などの「期間」が指定された情報であってもよいし、「偶数月の第3木曜日」のように、特定月の特定曜日が指定された情報であってもよい。また、例えば、予め設定、記憶されているカレンダーに基づく「祝日」、「休日」などが指定された情報であってもよい。指定された日付とは、スケジュール制御装置21において、前日の最後に設定された制御状態と同じ制御状態を設定すべき該当の日が特定できる情報であればよい。すなわち、ユーザは、上述したような情報を指定された日付として指定した、運転スケジュールの設定指示を行うことができる。
スケジュール制御装置21の構成、および、スケジュール制御装置21において、前日の最後に設定された制御状態と同じ制御状態を設定する動作については、後述する。
【0034】
表示制御部13は、入力受付部11から出力された運転スケジュール表示指示情報に基づき、サーバ2が搭載するスケジュール制御装置21が備えるスケジュール記憶部203を参照して、指定された機器4nの、指定された日付の運転スケジュールの内容を表示した画像を表示部14に表示させる。
表示部14は、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ等であり、表示制御部13が作成した画像を表示する。
【0035】
図6は、この発明の実施の形態1に係る、サーバ2が搭載するスケジュール制御装置21の構成図である。
図6に示すように、スケジュール制御装置21は、指示情報受信部201と、スケジュールデータ作成制御部202と、スケジュール記憶部203と、制御データ作成部204と、送信部205とを備える。スケジュールデータ作成制御部202は、状態設定部2021と、スケジュールデータ作成部2022とを備える。
【0036】
指示情報受信部201は、施設管理装置1の指示情報送信部12から送信された運転スケジュール設定指示情報を受信する。指示情報受信部201は、受信した運転スケジュール設定指示情報を、スケジュールデータ作成制御部202に出力する。
【0037】
スケジュールデータ作成制御部202は、指示情報受信部201から出力された運転スケジュール設定指示情報に基づき、機器4nの、指定された日付当日の日付変更時の運転状態を設定し、指定された日付当日の運転スケジュールを設定した運転スケジュールデータを作成して、スケジュール記憶部15に記憶させる。
スケジュールデータ作成制御部202の状態設定部2021は、指示情報受信部201から出力された運転スケジュール設定指示情報に基づき、運転スケジュールの設定指示情報で指定されている機器4nの、指定された日付当日の、当該日付当日への日付変更時の運転状態を設定する。
具体的には、状態設定部2021は、運転スケジュール設定指示情報で指定されている機器4nの、運転スケジュール設定指示情報で指定されている日付の0:00時点の運転状態に、前日の最後に設定されていた運転状態と同じ運転状態を設定する。
【0038】
スケジュールデータ作成制御部202のスケジュールデータ作成部2022は、指示情報受信部201が出力した運転スケジュール設定指示情報と、状態設定部2021が設定した、該当の日付の0:00時点の運転状態の情報とに基づき、運転スケジュールデータを作成する。
スケジュールデータ作成部2022は、作成した運転スケジュールデータを、制御データ作成部204に出力する。また、スケジュールデータ作成部2022は、作成した運転スケジュールデータを、スケジュール記憶部203に記憶させる。
【0039】
スケジュール記憶部203は、機器4nごとに、スケジュールデータ作成制御部202のスケジュールデータ作成部2022が作成した運転スケジュールを記憶する。スケジュール記憶部203は、例えば、HDD、DVD、メモリ等によって構成される。
【0040】
なお、ここでは、
図6に示すように、スケジュール記憶部203は、スケジュール制御装置21が備えるものとしたが、これに限らず、スケジュール記憶部203は、スケジュール制御装置21の外部に備えられるものとし、スケジュール制御装置21は、ネットワークを介してスケジュール記憶部203を参照するようにしてもよい。
【0041】
制御データ作成部204は、スケジュールデータ作成制御部202が出力した運転スケジュールデータに基づき、機器4nを制御するための制御データを作成する。具体的には、制御データ作成部204は、例えば、機器4nを制御するコントローラ3n単位で、各コントローラ3nが制御する機器4nの情報と、当該機器4nを制御するための運転スケジュールの情報とが対応付けられて設定された制御データを作成する。
制御データ作成部204は、作成した制御データを、送信部205に出力する。
【0042】
送信部205は、制御データ作成部204が作成した制御データを、制御データに設定されている該当のコントローラ3nに送信する。
【0043】
また、
図6においては図示を省略しているが、サーバ2は、コントローラ3nから、機器4nの時系列の監視ポイントデータを定期的に収集するデータ収集部を有する。データ収集部は、例えば、監視ポイント毎に設定された監視周期で監視ポイントデータを収集するものとしてもよいし、コントローラ3nから、常時、監視ポイントデータを収集するようにしてもよい。
データ収集部は、コントローラ3nから収集した監視ポイントデータを、監視ポイントデータ記憶部(図示省略)に記憶させる。なお、このとき、データ収集部は、収集した監視ポイントデータを、監視ポイントの情報および監視ポイントデータ収集時刻と紐付けて、監視ポイントデータ記憶部に記憶させるようにする。
ユーザは、監視ポイントデータ記憶部に記憶された監視ポイントデータの内容を参照することで、施設内の各機器4nの管理を行うことができる。
【0044】
この発明の実施の形態1に係る施設管理装置1の動作について説明する。
この発明の実施の形態1に係る施設管理装置1は、「運転スケジュール設定指示機能」と、「運転スケジュール表示機能」を有する。
まず、施設管理装置1の「運転スケジュール設定指示機能」に関する動作について説明する。
図7は、この発明の実施の形態1に係る施設管理装置1における「運転スケジュール設定指示機能」に関する動作を説明するフローチャートである。まず、
図7に沿って、施設管理装置1の、運転スケジュール作成指示の動作について説明する。
【0045】
入力受付部11は、運転スケジュール設定指示を受け付けるまで待機し(ステップST701の“NO”の場合)、運転スケジュール設定指示を受け付けると(ステップST701の“YES”の場合)、受け付けた運転スケジュール設定指示に基づく運転スケジュール設定指示情報を、指示情報送信部12に出力する。
施設管理者等のユーザは、例えば、マウス、キーボード等の入力装置を操作し、運転スケジュール設定画面立ち上げ指示を行う。入力受付部11は、当該運転スケジュール設定画面立ち上げ指示を受け付けると当該受け付けた運転スケジュール設定画面立ち上げ指示情報を表示制御部13に出力し、表示制御部13は、当該入力受付部11が受け付けた運転スケジュール設定画面立ち上げ指示に基づき、運転スケジュール設定画面を表示部14に表示させる。
ユーザは、例えば、表示部14に表示された運転スケジュール設定画面に表示された入力部に、制御する施設内の機器4n、制御する日時、運転状態を含む、所望の運転スケジュールを入力する等により、施設内の各機器4nの運転スケジュールの設定指示を行う。
【0046】
入力受付部11は、ステップST701において、ユーザが入力した、機器4nの運転スケジュールの情報を受け付ける。
そして、入力受付部11は、受け付けた機器4n、日時、機器4nの運転状態を含む情報とが紐付けられた情報を、運転スケジュール設定指示情報とする。
ここでは、例えば、ユーザが、機器Aについて、2016年7月10日の運転スケジュールとして、17:00に運転を「OFF」にする運転スケジュールを設定したとすると、入力受付部11は、機器Aの情報と、2016年7月10日の情報と、17:00に運転を「OFF」にする情報とが紐付けられた情報を、運転スケジュール設定指示情報として指示情報送信部12に出力する。
なお、例えば、17:00に運転を「OFF」にすると、その後、新たに運転状態が指定された運転スケジュールが設定されるまで、同一日において、運転が「OFF」の状態が継続されることとなる。
また、ここでは、ユーザが、1日分の運転スケジュールを設定させるための指示を行うものとするが、これは一例に過ぎず、ユーザは、複数日分の運転スケジュールを設定させるための指示を行うこともできる。
【0047】
指示情報送信部12は、入力受付部11から出力された運転スケジュール設定指示情報を、サーバ2に搭載されたスケジュール制御装置21に送信する(ステップST702)。
【0048】
施設管理装置1の「運転スケジュール表示機能」に関する動作は後述するものとし、次に、この発明の実施の形態1において、施設管理装置1から送信された運転スケジュール設定指示情報を受信したスケジュール制御装置21の動作について説明する。
【0049】
図8は、この発明の実施の形態1における、サーバ2が搭載するスケジュール制御装置21の動作を説明するフローチャートである。
指示情報受信部201は、施設管理装置1の指示情報送信部12から運転スケジュール設定指示情報を受信するまで待機し(ステップST801の“NO”の場合)、運転スケジュール設定指示情報を受信すると(ステップST801の“YES”の場合)、受信した運転スケジュール設定指示情報をスケジュールデータ作成制御部202に出力する。
【0050】
スケジュールデータ作成制御部202の状態設定部2021は、指示情報受信部201から運転スケジュール設定指示情報を取得し、スケジュール記憶部203を参照して、運転スケジュール設定指示情報で指定された機器4nの指定された日付当日の、当該日付当日への日付変更時の運転状態、すなわち、該当の機器4nの該当の日付の0:00時点の運転状態として、前日の最後に設定されていた運転状態と同じ運転状態を設定する(ステップST802)。ここでは、上述したように、施設管理装置1において、例えば、ユーザが、機器Aについて、2016年7月10日の運転スケジュールとして、17:00に運転を「OFF」にする運転スケジュールを設定したとし、機器Aの情報と、2016年7月10日の情報と、17:00に運転を「OFF」にする情報とが紐付けられた情報が、運転スケジュール設定指示情報として施設管理装置1の指示情報送信部12から出力されたものとすると、状態設定部2021は、2016年7月10日の機器Aの0:00時点の運転状態として、2016年7月9日の最後に設定されている運転状態を設定する。例えば、2016年7月9日の機器Aの運転スケジュールが、「0:00 OFF」、「9:00 ON」であった場合、最後に設定されている運転状態は「ON」なので、状態設定部2021は、2016年7月10日の機器Aの0:00時点の運転状態として「ON」を設定する。
【0051】
ここで、
図9は、この実施の形態1において、スケジュール記憶部203が記憶する情報の一例を説明する図である。
スケジュール記憶部203には、
図9に示すように、機器4n毎に、日付と、運転スケジュールに関する情報とが紐付けられて記憶されている。
図9では、一例として、スケジュール記憶部203に記憶された機器Aの運転スケジュールを示している。
状態設定部2021は、スケジュール記憶部203に記憶された情報から、機器Aについて、2016年7月9日の最後に設定されている運転状態を特定することができる。
なお、スケジュール制御装置21の設置時等、スケジュール記憶部203に、該当の日付の該当の機器4nに関する運転スケジュールが記憶されていない場合は、状態設定部2021は、初期値を、0:00時点の運転状態に設定するようにすればよい。「制御状態の初期値」は、ユーザによって、予め適宜設定され、スケジュール制御装置21内部の、スケジュールデータ作成制御部202が参照可能な場所に記憶されているものとする。
【0052】
また、
図9に示した内容は一例に過ぎず、スケジュール記憶部203には、少なくとも、機器4nと、日付と、自動設定フラグの情報が付与された運転スケジュールとが対応付けられて記憶されているようになっていればよい。自動設定フラグについては後述する。
状態設定部2021は、設定した、該当の日付の0:00時点の運転スケジュールの情報、すなわち、2016年7月10日の0:00時点の機器Aの運転状態「ON」の情報を、スケジュールデータ作成制御部202のスケジュールデータ作成部2022に出力する。
【0053】
スケジュールデータ作成制御部202のスケジュールデータ作成部2022は、ステップST801で指示情報受信部201が受信した運転スケジュール設定指示情報と、ステップST802で状態設定部2021が設定した、該当の日付の0:00時点の運転状態の情報とに基づき、運転スケジュールデータを作成する(ステップST803)。具体的には、機器4n毎に、運転スケジュール設定指示情報に設定されている日付の運転スケジュール、すなわち、ユーザが指定した運転スケジュールについて、0:00時点の運転状態には状態設定部2021が設定した0:00時点の運転状態が設定されたデータを、運転スケジュールデータとして作成する。ここでは、スケジュールデータ作成部2022は、2016年7月10日の機器Aについて、「0:00 ON」、「17:00 OFF」とする運転スケジュールとが対応付けられた運転スケジュールデータを作成する。
この時、スケジュールデータ作成部2022は、ステップST802で状態設定部2021が設定した0:00時点の運転状態の情報には、自動設定フラグ=1の情報を付与する。なお、ここでは、自動設定フラグの初期値は0とする。
【0054】
スケジュールデータ作成部2022は、作成した運転スケジュールデータの情報を、制御データ作成部204に出力する(ステップST804)。
また、スケジュールデータ作成部2022は、作成した運転スケジュールデータをスケジュール記憶部203に記憶させる(ステップST805)。その結果、
図9で示すようなスケジュール記憶部203の内容は、
図10に示すように、2016年7月10日の機器Aの「0:00 ON」、「17:00 OFF」の運転スケジュールが、自動設定フラグの情報が付与されて追加された内容となる。
【0055】
なお、ここでは、ステップST803において、スケジュールデータ作成部2022は、状態設定部2021が設定した運転状態には自動設定フラグを付与し、スケジュール記憶部203に記憶させるものとしたが、これに限らず、状態設定部2021が設定した運転状態、すなわち、ユーザからの指定によるものではなくスケジュール制御装置21が自動的に設定した運転状態であることが区別できる情報が付与されるようになっていればよい。
【0056】
制御データ作成部204は、ステップST804においてスケジュールデータ作成部2022が出力した運転スケジュールデータの情報に基づき、機器4nを制御するための制御データを作成する(ステップST806)。具体的には、制御データ作成部204は、例えば、機器4nを制御するコントローラ3n単位で、各コントローラ3nが制御する機器4nの情報と、当該機器4nを制御するための運転スケジュールの情報とが対応付けられて設定された制御データを作成する。
スケジュール制御装置21は、例えば、制御データ作成部204が参照可能な場所に、予め、コントローラ3nと、当該コントローラ3nが制御する機器4nとが紐付けられた対応表を記憶しているものとする。制御データ作成部204は、当該対応表を参照して、機器4nを制御するコントローラ3nを特定するようにすればよい。
ここでは、対応表において、機器Aを制御するコントローラ3nはコントローラBが定義されていたとすると、制御データ作成部22は、コントローラBに対して、機器Aについて、「0:00 ON」、「17:00 OFF」とする制御データを作成する。
制御データ作成部204は、作成した制御データを、送信部205に出力する。
【0057】
送信部205は、ステップST806において制御データ作成部204が作成した制御データを、制御データに設定されている該当のコントローラ3nに送信する(ステップST807)。ここでは、コントローラBに対して、機器Aを、「0:00 ON」、「17:00 OFF」とする制御データが送信される。
【0058】
制御データを受信したコントローラ3nでは、制御データに従った機器4nの制御が行われる。すなわち、ここでは、コントローラBは、0:00になると、機器Aに対して、運転を「ON」にする、すなわち、運転させる制御を行い、17:00になると、機器Aに対して、運転を「OFF」にする、すなわち、停止させる制御を行う。
【0059】
このように、スケジュール制御装置21では、施設管理装置1が「運転スケジュール設定指示機能」において、ユーザから施設内の機器4nに関する所望の運転スケジュールを受け付け、受け付けた運転スケジュールに基づき送信した運転スケジュール設定指示情報に基づき、機器の4nの、指定された日付当日の日付変更時の運転状態を設定し、指定された日付当日の運転スケジュールが設定された運転スケジュールデータを作成する。
スケジュール制御装置21では、ユーザから指定された機器4nの指定された日付の0:00時点の運転状態を自動設定する際には、前日の最後に設定されていた運転状態と同じ運転状態を設定するようにしたので、日付を跨いで継続的に同一の運転状態で機器4nを稼動させたい場合に、例えば、「制御状態の初期値」を書き換えたり、2日目の0:00時点の運転状態を設定しておく等、ユーザは個別の対応を行わなくても、日付を跨いだ継続的な運転スケジュールの設定が可能となる。すなわち、ユーザによる手動での個別の運転状態の設定を省略することができる。また、ユーザは、「制御状態の初期値」を気にしながら運転スケジュールの設定を行わなくてよくなる。
【0060】
また、スケジュール制御装置21では、0:00の時点の運転状態が自動設定された運転スケジュールに基づく制御データを作成し、当該作成した制御データをコントローラ3nに送信し、コントローラ3nが、当該制御データに基づき機器4nの制御を行う。
制御データは、1日単位の運転スケジュールを設定しているものであるため、当該制御データは、BACnetの規定に従っており、0:00の制御データの内容、すなわち、運転状態の内容が無効なものとして、従来のように「制御状態の初期値」に書き換えられることなく、制御データに従った内容で機器4nが制御される。
そして、コントローラ3nがアデンダムaに対応している場合も、非対応である場合も関係なく、制御スケジュールに従った内容で機器4nが制御される。
【0061】
図11に、この実施の形態1の施設管理システムにおいて、施設管理装置1で受け付けたユーザからの運転スケジュール設定指示に基づき、サーバ2に搭載されたスケジュール制御装置21(
図11においては図示省略)で、当日の日付変更時点の運転状態を自動設定した運転スケジュールデータを作成し、当該運転スケジュールに基づいて制御データが作成され、当該制御データに従って、コントローラ3nが機器4nを制御する流れのイメージを示す。
【0062】
なお、以上では、スケジュール制御装置21において、施設管理装置1から運転スケジュール設定指示情報を受信した場合に、運転スケジュールデータを作成し、当該運転スケジュールデータに基づく制御データを作成してコントローラ3nへ送信する流れについて説明した。
当該動作に加え、スケジュール制御装置21においては、制御データ作成部204は、予め設定された周期でスケジュール記憶部203を参照し、制御データの作成を行い、該当のコントローラ3nへ当該作成した制御データを送信する動作を行う。
コントローラ3nでは、機器4nの制御を行うために、スケジュール記憶部203で記憶されている内容と同様の運転スケジュールに基づく制御データを保有しておく必要があるが、コントローラ3nで保有しておくことができる情報の容量は、スケジュール記憶部203に比べて小さい。つまり、コントローラ3nでは、ある一定期間の制御スケジュールしか保有できない。
そこで、制御データ作成部204は、上記のとおり、予め設定された周期でスケジュール記憶部203に記憶された運転スケジュールデータに基づき制御データを作成し、該当のコントローラ3nへ送信することで、該当のコントローラ3nにおいて、常に、コントローラ3nが機器4nを制御するための直近の制御データを保有することができるようにする。
【0063】
施設管理装置1の動作説明に戻り、施設管理装置1が有する「運転スケジュール表示機能」について説明する。
図12は、この発明の実施の形態1に係る施設管理装置1における「運転スケジュール表示機能」に関する動作を説明するフローチャートである。
施設管理装置1の入力受付部11は、運転スケジュール表示指示を受け付けるまで待機し(ステップST1201の“NO”の場合)、運転スケジュール表示指示を受け付けると(ステップST1201の“YES”の場合)、受け付けた運転スケジュール表示指示に基づく運転スケジュール表示指示情報を、表示制御部13に出力する。
施設管理者等のユーザは、例えば、マウス、キーボード等の入力装置を操作し、運転スケジュール表示画面立ち上げ指示を行う。入力受付部11は、当該運転スケジュール表示画面立ち上げ指示を受け付け、当該受け付けた運転スケジュール表示画面立ち上げ指示情報を表示制御部13に出力し、表示制御部13は、当該運転スケジュール表示画面立ち上げ指示情報に基づき、運転スケジュール表示画面を表示部14に表示させる。
ユーザは、例えば、表示部14に表示された運転スケジュール表示画面に表示された入力部に、運転スケジュールを表示させたい施設内の機器4n、および、日付を入力する等により、施設内の各機器4nのある日の運転スケジュールの表示指示を行う。
【0064】
入力受付部11は、ステップST1201において、ユーザが入力した、運転スケジュールを表示させたい施設内の機器4n、および、当該機器4nの運転スケジュールを表示させる日付の情報を受け付ける。
そして、入力受付部11は、受け付けた機器4nの情報と、日付の情報とが紐付けられた情報を、運転スケジュール表示指示情報とする。
ここでは、例えば、ユーザが、機器Aの、2016年7月10日の運転スケジュールを表示させる指示を入力したとすると、入力受付部11は、機器Aの情報と、2016年7月10日の情報とが紐付けられた情報を、運転スケジュール表示指示情報として表示制御部13に出力する。
なお、ここでは、ユーザが、1日分の運転スケジュールの表示指示を行うものとするが、これは一例に過ぎず、ユーザは、複数日分の運転スケジュールの表示指示を行うこともできる。
【0065】
表示制御部13は、入力受付部11から出力された運転スケジュール表示指示情報を取得し、ネットワークを介して、スケジュール制御装置21が備えるスケジュール記憶部203を参照して、当該運転スケジュール表示指示情報に基づく表示用データを作成する(ステップST1202)。具体的には、表示制御部13は、運転スケジュール表示指示情報に設定されている機器4nの、設定されている日付の運転スケジュールに関する情報をスケジュール記憶部203から取得し、当該運転スケジュールを映像として表示部14に表示させるための表示用データを作成する。
ここでは、スケジュール記憶部203には、
図10で示した内容の情報が記憶されているとすると、表示制御部13は、機器Aの、2016年7月10日の運転スケジュールとして、「0:00 ON」、「17:00 OFF」のデータを取得する。このとき、表示制御部13は、自動設定フラグの情報もあわせて取得する。
そして、表示制御部13は、機器4nと、日付と、自動設定フラグの情報が付与された運転スケジュールとが対応付けられたデータを、映像として表示させる表示用データを作成する。
【0066】
表示制御部13は、表示用データに基づき、運転スケジュール表示指示情報に設定された機器4nの指定された日付の運転スケジュールについて、どの時間帯にどのような運転スケジュールが設定されているかがわかるように、映像として、表示部14に表示させる(ステップST1203)。
ここで、
図13は、この実施の形態1において、表示制御部13が表示部14に映像として表示させる運転スケジュールの表示画面の一例を示す図である。
図13に示すように、表示部14には、機器4nの情報と、日付の情報と、運転スケジュールとが、対応付けられて表示される。
運転スケジュールは、時間によって、どのような運転状態が設定されているかがわかるように表示される。
図13では、機器Aの指定された日、すなわち、2016年7月10日について、時間帯と運転状態とを横棒グラフで表示させる例を示している。
また、表示制御部13は、自動設定フラグに1が設定されている運転状態については、当該自動設定フラグが設定されていることがわかる表示を運転状態とあわせて表示させるようにする。
図13においては、0:00〜17:00の運転状態「ON」に、自動設定フラグが設定されていることがわかる表示として、「*」が付記されるようにしている。
表示制御部13は、自動設定フラグに0、すなわち、初期値が設定されている運転状態については、「*」のような表示はさせない。このように、「*」が付記されているかどうかによって、ユーザは、自動設定された運転状態であるか否かを把握することができる。
【0067】
なお、
図13で示した運転スケジュール表示画面は一例に過ぎず、表示制御部13は、この他の表示方法で運転スケジュールを表示させるようにしてもよく、ユーザによって指定された機器の、指定された日付の時間に応じた運転状態がわかるように表示されるようになっていればよい。
また、自動設定フラグが設定されていることがわかる表示は「*」に限らず、例えば、表示制御部13は、「*」以外の表示を付記するものであってもよいし、該当の運転状態を表示させているグラフの色を薄く、あるいは、濃く表示させるようにしてもよいし、グラフ上の「ON」の文字を点滅させるようにしてもよい。表示制御部13は、自動設定フラグが設定された、すなわち、スケジュール制御装置21で自動設定した運転状態がわかるように、当該運転状態を表示させるようになっていればよい。
【0068】
BACnetに対応した施設管理システムにおいては、一般には、上述したとおり、前日の最後に設定されていた運転状態を引き継ぐことができず、日付が変わると運転状態はクリアされ、設定されていない状態になる。この場合、0:00時点での運転状態はスケジュール記憶部203には記憶されず、サーバ2からコントローラ3nへ、機器4nを制御する制御データが送信された際に、コントローラ3nにおいて、BACnetのスケジュール設定機能により、「制御状態の初期値」が設定されるようになっていた。
従って、一般的な、従来の施設管理装置1において、ユーザが、運転スケジュールを表示させた場合、記憶されていない運転状態については、表示させることができなかった(
図14参照)。
これに対し、この実施の形態1に係る施設管理システムでは、サーバ2が搭載するスケジュール制御装置21において、上述のとおり、0:00の時点の、すなわち、日付変更時の運転状態を自動設定するようにした。これにより、
図13に示すように、日付変更時の運転状態が表示されるようになり、ユーザは、運転状態が表示されず運転状態を把握できないということがなくなる。
また、スケジュール制御装置21において自動設定した運転状態については、自動設定したことがわかる情報を付与して、スケジュール記憶部203に記憶させておくようにし、施設管理装置1では、「運転スケジュール表示機能」において、当該自動設定した運転状態があることがわかる表示を付記するようにしたので、ユーザは、当該表示が付記された運転状態については、前日の最終の運転状態が引き続き設定されたものであることを容易に把握することができる。
【0069】
なお、以上の実施の形態1の施設管理システムでは、一例として、施設管理装置1と、サーバ2と、コントローラ3nと、機器4nとの間の通信プロトコルは、BACnetが適用されるものとしたが、これに限らず、上記の施設管理装置1、サーバ2が搭載するスケジュール制御装置21の構成は、日付変更時に機器の制御状態が引き継がれない通信プロトコルが適用されるあらゆるシステムに適用することができる。
【0070】
以上のように、この実施の形態1によれば、通信プロトコルとして、例えばBACnet等、日付変更時に機器の制御状態が引き継がれない通信プロトコルが適用される施設管理システム内において、施設内の機器4nを制御するための制御スケジュールについて、施設管理者等のユーザによる個別の対応作業を必要とすることなく、日付を跨いだ制御スケジュールを設定可能とすることができる。
【0071】
また、施設管理装置1において、設定された制御スケジュールを表示させる際にも、自動設定された制御状態が表示されるようになり、ユーザは、日付を跨いだ制御スケジュールであったためにクリアされた等により制御状態が設定されず、当該制御状態が設定されていない時間帯の制御状態を把握できないということがなくなる。
【0072】
また、施設管理装置1において自動設定した制御状態については、当該自動設定した制御状態であることがわかる状態で表示させるようにしたので、ユーザは、前日の最後に設定されていた制御状態と同じ制御状態が引き続き設定されたものであることを容易に把握することができる。
【0073】
また、そもそも、ユーザにとっては、BACnet、あるいは、アデンダムaの内容を理解すること自体、大きな負担となるが、この実施の形態1によれば、ユーザは、例えば、日付を跨ぐ制御スケジュールを設定したい場合でも、当日の日付変更時には前日からの制御状態はクリアされ「制御状態の初期値」が設定されてしまう、あるいは、アデンダムaに対応していれば、2日目の0:00には直近の制御状態に自動的に書き換えられる等の、BACnet、あるいは、アデンダムaの知識がなくても、また、BACnet、あるいは、アデンダムaを意識しなくても、制御スケジュールの作成、あるいは、制御スケジュールを表示させることによる内容確認を、容易に行うことができる。
【0074】
また、例えば、アデンダムaに対応しているコントローラ3nとアデンダムaに対応していないコントローラ3nとで、同一の制御を行いたい場合に、それぞれ別々の設定を行う必要がなくなり、制御スケジュール設定のためのソフトウェアを二重開発する等の必要もなくなって、開発コストを削減することができる。
【0075】
なお、上述したように、BACnetにおいては、例えば、日付を跨いだ2日間の制御スケジュールについて、2日目の0:00には、日付が変わったため、前日からの制御状態がクリアされて制御状態は設定されていないものとされ、「制御状態の初期値」に書き換えられるが、アデンダムaに対応していれば、当該「制御状態の初期値」には、直近の制御状態が設定されるため、1日目の最後に設定された制御状態を自動的に引き継ぐことができ、結果として、日付を跨ぐ制御スケジュールを作成することが可能とはなる。
従って、一見、施設管理システム内の全ての機器4n、コントローラ3n等がアデンダムaに対応している場合には、従来の技術によっても、日付を跨ぐ制御スケジュールを設定し、機器4nの制御を行うことが可能のようにも見える。
例えば、1日目、2日目の2日間で、日付を跨いだ運転スケジュールを設定したい場合に、ユーザは、施設管理装置1から、1日目も2日目も、「9:00 ON」、「17:00 OFF」とする運転スケジュールを設定したとする。
この場合、サーバ2において、すなわち、スケジュール制御装置21において、2日目の0:00時点には、運転状態は設定されていないものとされ、「制御状態の初期値」に書き換えられるが、書き換えられる「制御状態の初期値」は、直近、すなわち、1日目の最後に設定されていた「OFF」となるため、ユーザが「制御状態の初期値」を書き換えたり、改めて2日目の0:00に「OFF」とする運転スケジュールを設定し直す等の個別対応を行わなくても、結果として、1日目の17:00から2日目の9:00まで「OFF」とする日付を跨いだ運転スケジュールが設定できることにはなる。
【0076】
しかしながら、アデンダムaにおいては、運転スケジュールが設定されていない場合には、常に「直近の設定値」で「制御状態の初期値」を更新し続けて運転スケジュールが設定されることにより、以下の課題が生じる。
例えば、上述した例において、2日目の9:00を過ぎると、その後17:00までは、設定されていた運転状態に基づき「ON」の制御がなされ、2日目の0:00〜9:00までの、運転状態がクリアされ設定されていない時間帯については、「制御状態の初期値」として、その時点で直近となる「ON」の運転状態に書き換えられる(
図15参照)。
すなわち、仮に、現在、2日目の12:00であるとすると、2日目の0:00〜9:00の運転状態は「ON」に書き換わってしまっている。
このとき、施設管理システム上で時刻の変更がなされ、2日目の6:00に戻されたとする。
その場合、2日目の0:00〜9:00の運転状態は「ON」に書き換わっているため、2日目の6:00の運転状態は「ON」として、施設管理システム上の時刻および制御スケジュールが戻されることになる。
しかしながら、本来の運転スケジュールどおりに遡及された時刻での状態を再現するという観点からは、2日目の6:00の運転状態は、1日目の最後の運転状態「OFF」とされるべきである。
このように、アデンダムaにおいては、例えば、施設管理システム上で時刻の変更がなされた場合、本来の制御スケジュールどおりの再現ができないことが起こり得るという課題がある。
【0077】
これに対し、この実施の形態1に係るスケジュール制御装置21では、当日の日付変更時の制御状態を自動設定するようにしたので、制御状態が設定されない状態がなくなり、制御状態が設定されない状態であったために「制御状態の初期値」に書き換わってしまうことなく、施設管理システム内で時間が遡って変更された場合でも、設定されたスケジュール通りの状態を再現することができる。すなわち、上述したような、アデンダムaが有する課題についても解決することができる。
【0078】
実施の形態2.
実施の形態1では、スケジュール制御装置21において、当日の日付変更時点での制御状態がクリアされ設定されない状態となっていることを前提として、前日の最後に設定されていた制御状態を自動設定し、日付を跨ぐ制御スケジュールの設定を可能としていた。
しかし、ユーザは、前日の最後に設定されていた制御状態とは異なる制御状態で、翌日0:00に機器4nを制御したい場合もある。
この実施の形態2では、0:00時点の制御状態がユーザによって設定されている場合には、前日の最後に設定されていた制御状態を自動設定しないようにする実施の形態について説明する。
【0079】
この発明の実施の形態2の施設管理システムの構成については、実施の形態1において
図4を用いて説明したものと同様の構成であるため、重複した説明を省略する。
また、この発明の実施の形態2に係る施設管理装置1の構成については、実施の形態1において
図5を用いて説明したものと同様であるため、重複した説明を省略する。
また、この実施の形態2の施設管理装置1の動作は、実施の形態1において
図7、
図12を用いて説明したものと同様であるため、重複した説明を省略する。
【0080】
図16は、この発明の実施の形態2に係るスケジュール制御装置21aの構成図である。
この実施の形態2においても、一例として、中央監視装置としての施設管理装置1からの運転スケジュール設定指示情報に基づき、スケジュール制御装置21aで、施設管理システムにおいて管理される機器4nの運転の発停、すなわち、運転状態を制御するための運転スケジュールを設定するものとして説明するが、これに限らず、施設管理装置1では、例えば、空調機器の設定温度、あるいは、弁開度等、施設管理システムにおいて管理されるあらゆる機器のあらゆる制御状態を制御するための制御スケジュールの設定指示を行い、スケジュール制御装置21aでは、あらゆる制御状態を制御するための制御スケジュールデータを作成することができる。
図16において、実施の形態1で
図6を用いて説明したスケジュール制御装置21と同様の構成については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。
この実施の形態2に係るスケジュール制御装置21aは、実施の形態1に係るスケジュール制御装置21とは、スケジュールデータ作成制御部202aが、判定部2023をさらに備えた点が異なるのみである。
スケジュールデータ作成制御部202aの判定部2023は、指示情報受信部201から出力された運転スケジュール設定指示情報に関し、0:00時点の運転状態が設定されているかどうかを判定する。
判定部2023は、0:00時点の運転状態が設定されているかどうかの判定結果の情報を、状態設定部2021に出力する。
【0081】
動作について説明する。
図17は、この発明の実施の形態2に係るスケジュール制御装置21aの動作を説明するフローチャートである。
指示情報受信部201は、施設管理装置1の指示情報送信部12から運転スケジュール設定指示情報を受信するまで待機し(ステップST1701の“NO”の場合)、運転スケジュール設定指示情報を受信すると(ステップST1701の“YES”の場合)、受信した運転スケジュール設定指示情報をスケジュールデータ作成制御部202の判定部2023に出力する。当該ステップST1701の具体的な動作は、実施の形態1で説明した
図8のステップST801と同様であり、運転スケジュール設定指示情報の出力先が、
図8のステップST801ではスケジュールデータ作成制御部202の状態設定部2021であったのに対し、このステップST1701では判定部2023となる点が異なるのみであるため、詳細な説明は省略する。
ここでは、例えば、ユーザが、機器Aについて、2016年7月10日の運転スケジュールとして、0:00に運転を「ON」、17:00に運転を「OFF」にする運転状態を設定したとすると、指示情報受信部201は、機器Aの情報と、2016年7月10日の情報と、0:00に運転を「ON」、17:00に運転を「OFF」にする情報とが紐付けられた情報を、運転スケジュール設定指示情報として受信し、判定部2023に出力する。
【0082】
なお、この実施の形態2においても、例えば、17:00に運転を「OFF」にすると、その後、新たに運転スケジュールが設定されるまで、同一日において、運転が「OFF」の状態が継続されることとなる。
また、ここでは、ユーザが、1日分の運転スケジュールを設定させるための指示を行うものとするが、これは一例に過ぎず、ユーザは、複数日分の運転スケジュールを設定させるための指示を行うようにすることもできる。
【0083】
スケジュールデータ作成制御部202の判定部2023は、指示情報受信部201から出力された運転スケジュール設定指示情報に基づき、機器4nの、指定された日付当日の日付変更時の運転状態、すなわち、0:00時点の運転状態が設定されているかどうかを判定する(ステップST1702)。
ステップST1702において、0:00時点の運転状態が設定されていないと判定した場合(ステップST1702の“NO”の場合)、スケジュールデータ作成制御部202の状態設定部2021は、指示情報受信部201から運転スケジュール設定指示情報を取得し、スケジュール記憶部203を参照して、運転スケジュール設定指示情報で指定された機器4nの指定された日付当日の日付変更時の運転状態、すなわち、該当の日付の0:00時点の運転状態として、前日の最後に設定されていた運転状態と同じ運転状態を設定する(ステップST1703)。すなわち、状態設定部2021は、2016年7月10日の機器Aの0:00時点の運転状態として、2016年7月9日の最後に設定されていた運転状態と同じ運転状態を設定する。例えば、2016年7月9日の機器Aの運転スケジュールが、「0:00 OFF」、「9:00 ON」、「17:00 OFF」であった場合、最後に設定されている運転状態は「OFF」なので、状態設定部2021は、2016年7月10日の機器Aの0:00時点の運転状態として「OFF」を設定する。
状態設定部2021は、設定した、該当の日付の0:00時点の運転状態の情報を、スケジュールデータ作成制御部202のスケジュールデータ作成部2022に出力する。当該ステップST1703の動作は、実施の形態1で説明した
図8のステップST802と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0084】
ステップST1702において、0:00時点の運転状態が設定されていると判定した場合(ステップST1702の“YES”の場合)、ステップST1703はスキップして、ステップST1704へ進む。
ここでは、2016年7月10日の運転スケジュールとして、0:00に運転を「ON」にする運転スケジュールが設定されているので、ステップST1703はスキップする。すなわち、2016年7月10日の日付変更時の運転状態が、前日の最後に設定されていた運転状態に書き換えられることはない。
【0085】
スケジュールデータ作成制御部202のスケジュールデータ作成部2022は、ステップST1701で指示情報受信部201が出力した運転スケジュール設定指示情報と、ステップST1703で状態設定部2021が設定した、該当の日付の0:00時点の運転状態の情報とに基づき、運転スケジュールデータを作成する(ステップST1704)。実施の形態2では、このステップST1704において、スケジュールデータ作成部2022は、状態設定部2021から0:00時点の運転状態の情報が出力されれば、0:00時点の運転状態には当該運転状態を設定し、状態設定部2021から0:00時点の運転状態の情報が出力されなければ、指示情報受信部201が出力した運転スケジュール設定指示情報に従って0:00時点の運転状態を設定して、運転スケジュールが設定された運転スケジュールデータを作成する。その他の動作は実施の形態1で説明した
図8のステップST803の動作と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0086】
ここでは、状態設定部2021による、0:00時点の運転状態設定処理(ステップST1703)はスキップするので、スケジュールデータ作成部2022は、指示情報受信部201が出力した運転スケジュール設定指示情報に従って、運転スケジュールデータを作成する。すなわち、0:00時点の運転スケジュールには、ユーザが設定した、「ON」の運転状態が設定された運転スケジュールデータが作成される。
また、このステップST1703において、スケジュールデータ作成部2022は、運転状態に、ステップST1703で状態設定部2021が0:00時点の運転状態を設定した場合には、当該運転状態の情報に自動設定フラグ=1の情報を付与する。なお、自動設定フラグの初期値は0とする。
上述のとおり、ここでは、0:00時点の運転状態には、ユーザが設定した、すなわち、運転スケジュール設定指示情報に従った「ON」の運転状態を設定するので、スケジュールデータ作成部2022は、自動設定フラグは初期値のままとする。
【0087】
スケジュールデータ作成部2022は、作成した運転スケジュールデータの情報を、制御データ作成部204に出力する(ステップST1705)。具体的な動作は、実施の形態1で説明した
図8のステップST804と同様である。
また、スケジュールデータ作成部2022は、作成した運転スケジュールデータをスケジュール記憶部203に記憶させる(ステップST1706)。その結果、
図18で示すように、スケジュール記憶部203に、機器Aについて、2016年7月10日の「0:00 ON」、「17:00 OFF」の運転スケジュールが記憶される。0:00に「ON」とする運転状態は、ユーザから指定された運転状態であって、スケジュール制御装置21aにおいて自動的に設定した運転状態ではないため、自動設定フラグは初期値、すなわち、0が設定される。
ステップST1707、ステップST1708の具体的な動作は、それぞれ、実施の形態1において説明した
図8のステップST806、ステップST807と同様であるため、重複した説明を省略する。
【0088】
このように、スケジュール制御装置21aは、ユーザから施設内の機器4nに関する所望の運転スケジュールに関する運転スケジュール設定指示情報を受信し、受信した運転スケジュール設定指示情報に基づき、運転スケジュールデータを作成し、スケジュール記憶部203に記憶させておく。このとき、スケジュール制御装置21aでは、運転スケジュール設定指示情報で指定された機器4nの、指定された日付の0:00時点の運転状態が設定されていなければ、0:00時点の運転状態を自動設定し、指定された日付の0:00時点の運転状態が設定されていれば、当該設定されている運転状態を0:00時点の運転状態とする。
0:00時点の運転状態が設定されていれば、当該運転状態については、自動設定された運転状態で書き換えられないようにしたので、ユーザが所望の運転スケジュールを設定した場合に、知らない間に日付を跨いで自動的に継続する運転スケジュールに上書きされてしまうことを防ぐことができる。
【0089】
なお、スケジュール記憶部203の内容が、
図18で示すような内容であった場合に、施設管理装置1において、入力受付部11が、ユーザから、機器Aの、2016年7月10日の運転スケジュールの表示指示を受け付けると、表示制御部13によって、表示部14には、例えば、
図19に示す画面が表示される。0:00から17:00までの運転状態を「ON」とする運転スケジュールは、ユーザによって設定された運転スケジュールであるので、自動設定フラグには0、すなわち、初期値が設定されており、「*」等は付記されない。
当該表示画面を表示させる動作は、実施の形態1において、施設管理装置1の「運転スケジュール表示機能」の動作として説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
【0090】
以上の実施の形態2の施設管理装置1、サーバ2が搭載するスケジュール制御装置21の構成は、実施の形態1同様、日付変更時に機器の制御状態が引き継がれない通信プロトコルが適用されるあらゆるシステムに適用することができる。
【0091】
以上のように、この実施の形態2によれば、通信プロトコルとして例えばBACnet等、日付変更時に機器の制御状態が引き継がれない通信プロトコルが適用される施設管理システム内において、施設内の機器4nを制御するための制御スケジュールについて、日付を跨いだ制御スケジュールを設定する際に、日付変更時の制御状態がユーザによって設定されている場合には、当該設定された制御状態を優先するようにしたので、ユーザにとっては、知らない間に日付を跨いで自動的に継続する運転状態に上書きされてしまうことを防ぐことができ、ユーザの所望の制御スケジュールを反映することができる。
【0092】
なお、実施の形態1、実施の形態2で説明した施設管理装置1は、ビル、工場、プラントなどのあらゆる施設を管理する中央監視装置としての施設管理装置に適用できる。また、実施の形態1、実施の形態2で説明したスケジュール制御装置21は、ビル、工場、プラントなどのあらゆる施設を管理するための制御情報を作成するスケジュール制御装置に適用できる。
【0093】
また、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。