特許第6846960号(P6846960)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本クロージャー株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6846960-合成樹脂製容器蓋 図000002
  • 特許6846960-合成樹脂製容器蓋 図000003
  • 特許6846960-合成樹脂製容器蓋 図000004
  • 特許6846960-合成樹脂製容器蓋 図000005
  • 特許6846960-合成樹脂製容器蓋 図000006
  • 特許6846960-合成樹脂製容器蓋 図000007
  • 特許6846960-合成樹脂製容器蓋 図000008
  • 特許6846960-合成樹脂製容器蓋 図000009
  • 特許6846960-合成樹脂製容器蓋 図000010
  • 特許6846960-合成樹脂製容器蓋 図000011
  • 特許6846960-合成樹脂製容器蓋 図000012
  • 特許6846960-合成樹脂製容器蓋 図000013
  • 特許6846960-合成樹脂製容器蓋 図000014
  • 特許6846960-合成樹脂製容器蓋 図000015
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6846960
(24)【登録日】2021年3月4日
(45)【発行日】2021年3月24日
(54)【発明の名称】合成樹脂製容器蓋
(51)【国際特許分類】
   B65D 51/22 20060101AFI20210315BHJP
【FI】
   B65D51/22 120
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-46982(P2017-46982)
(22)【出願日】2017年3月13日
(65)【公開番号】特開2018-150059(P2018-150059A)
(43)【公開日】2018年9月27日
【審査請求日】2020年2月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000228442
【氏名又は名称】日本クロージャー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100075177
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 尚純
(74)【代理人】
【識別番号】100113217
【弁理士】
【氏名又は名称】奥貫 佐知子
(74)【代理人】
【識別番号】100186897
【弁理士】
【氏名又は名称】平川 さやか
(74)【代理人】
【識別番号】100194629
【弁理士】
【氏名又は名称】小嶋 俊之
(72)【発明者】
【氏名】島田 知
(72)【発明者】
【氏名】林 浩昭
(72)【発明者】
【氏名】杉山 尚
(72)【発明者】
【氏名】脇島 淳
(72)【発明者】
【氏名】大田 剛
(72)【発明者】
【氏名】谷 祐介
【審査官】 加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−090969(JP,A)
【文献】 特開2000−219259(JP,A)
【文献】 特開平11−165756(JP,A)
【文献】 特開2010−052773(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 51/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の口頸部の頂面を覆う主部と、該主部から垂下する円筒形状の側壁と、該側壁を囲繞する円筒形状の囲繞壁とを含み、該側壁の内周面には周方向に延在する係止手段が形成されており、容器の口頸部に被嵌して該係止手段を容器の口頸部の外周面に形成されている係止あご部に係合させることによって容器の口頸部に装着される蓋本体を備えた合成樹脂製容器蓋において、
上方から見て反時計方向に順次に囲繞壁分離領域、移行領域及び側壁分離領域が配置されており、
該囲繞壁分離領域においては、該囲繞壁の上端が周方向に間隔をおいて配設された複数個の破断可能接続片又は周方向に連続して延在する破断可能薄肉接続壁を介して該側壁に接続され、該囲繞壁分離領域の該反時計方向上流端においては、該囲繞壁に下端から上方に延びるスリットが形成されており、
該移行領域及び該側壁分離領域においては、該側壁の上端が周方向に連続して延在する破断可能薄肉連接壁を介して該主部に接続されており、
該移行領域においては更に、少なくとも一部は下方に向かって該反時計方向に傾斜して延びる破断可能薄肉ラインが該側壁に形成されていると共に、該破断可能薄肉ラインよりも該反時計方向下流側においては該側壁と該囲繞壁とが堅固に接続されており、該側壁には内径を局部的に増大することによって規定され且つ下方に向かって該反時計方向に傾斜して延びる薄肉部が形成され、該側壁と該囲繞壁とが堅固に接続されている領域は該薄肉部の一部を含み、該破断可能薄肉ラインは該薄肉部における該側壁と該囲繞壁とが接続されていない部分によって規定されている、
ことを特徴とする合成樹脂製容器蓋。
【請求項2】
該移行領域及び該側壁分離領域において該主部と該側壁とを接続する該破断可能薄肉連接壁は円筒形状接続部の外径を局部的に減少することによって規定されている、請求項1に記載の合成樹脂製容器蓋。
【請求項3】
容器の口頸部の頂面を覆う主部と、該主部から垂下する円筒形状の側壁と、該側壁を囲繞する円筒形状の囲繞壁とを含み、該側壁の内周面には周方向に延在する係止手段が形成されており、容器の口頸部に被嵌して該係止手段を容器の口頸部の外周面に形成されている係止あご部に係合させることによって容器の口頸部に装着される蓋本体を備えた合成樹脂製容器蓋において、
上方から見て反時計方向に順次に囲繞壁分離領域、移行領域及び側壁分離領域が配置されており、
該囲繞壁分離領域においては、該囲繞壁の上端が周方向に間隔をおいて配設された複数個の破断可能接続片又は周方向に連続して延在する破断可能薄肉接続壁を介して該側壁に接続され、該囲繞壁分離領域の該反時計方向上流端においては、該囲繞壁に下端から上方に延びるスリットが形成されており、
該移行領域及び該側壁分離領域においては、該側壁の上端が、円筒形状接続部の外径を局部的に減少することによって規定されて周方向に連続して延在する破断可能薄肉連接壁を介して該主部に接続されており、
該移行領域においては更に、少なくとも一部は下方に向かって該反時計方向に傾斜して延びる破断可能薄肉ラインが該側壁に形成されていると共に、該破断可能薄肉ラインよりも該反時計方向下流側においては該側壁と該囲繞壁とが堅固に接続されている、
ことを特徴とする合成樹脂製容器蓋。
【請求項4】
該移行領域においては、該側壁の内径を局部的に増大することによって規定され且つ下方に向かって該反時計方向に傾斜して延びる薄肉部が該側壁に形成され、該側壁と該囲繞壁とが堅固に接続されている領域は該薄肉部の一部を含み、該破断可能薄肉ラインは該薄肉部における該側壁と該囲繞壁とが接続されていない部分によって規定されている、請求項3に記載の合成樹脂製容器蓋。
【請求項5】
該破断可能薄肉ラインは該側壁の上端から下方に鉛直に延びる上端部と該上端部に続いて下端まで該反時計方向に向かって下方に傾斜して延びる傾斜主部とから構成されている、請求項1から4までのいずれかに記載の合成樹脂製容器蓋。
【請求項6】
該傾斜主部は鉛直に対して10乃至80度の傾斜角度を有する、請求項記載の合成樹脂製容器蓋。
【請求項7】
該囲繞壁分離領域は20乃至180度の角度に渡って存在し、該移行領域は10乃至45度の角度に渡って存在し、該側壁分離領域は90乃至270度の角度に渡って存在する、請求項1からまでのいずれかに記載の合成樹脂製容器蓋。
【請求項8】
該側壁分離領域と該囲繞壁分離領域との間には45乃至180度の角度に渡って存在する非分離領域が存在する、請求項1からまでのいずれかに記載の合成樹脂製容器蓋。
【請求項9】
該反時計方向において該スリットの下流側における該囲繞壁の該反時計方向における上流縁が、該反時計方向において該スリットの上流側における該囲繞壁の該反時計方向下流縁又は該側壁に破断可能連接片を介して接続されている、請求項1からまでのいずれかに記載の合成樹脂製容器蓋。
【請求項10】
該主部には破断可能ラインによって区画された排出開口形成領域が規定されている、請
求項1から9までのいずれかに記載の合成樹脂製容器蓋。
【請求項11】
該主部には円筒形状の外周面に雄螺条が形成された円筒壁が配設されており、天面壁と該天面壁から垂下し且つ内周面には雌螺条が形成されている円筒形状の垂下壁とを有する外蓋が該雌螺条を該雄螺条に螺合することによって該蓋本体に離脱自在に装着される、請求項1から10までのいずれかに記載の合成樹脂製容器蓋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、側壁と共にこれを囲繞する囲繞壁を含む合成樹脂製容器蓋、更に詳しくは側壁の内周面に形成されている係止手段を容器の口頸部の外周面に形成されている係止あご部に係合して容器の口頸部に装着されるにも拘らず、工具を使用することなく容器の口頸部から充分容易に離脱することができる合成樹脂製容器蓋に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、液体調味料のための容器の口頸部に適用するのに適した合成樹脂製容器蓋として、容器の口頸部の頂面を覆う主部と、主部から垂下する円筒形状の側壁と、側壁を囲繞する円筒形状の囲繞壁とを含み、側壁の内周面には周方向に延在する係止手段が形成されており、容器の口頸部に被嵌して前記係止手段を容器の口頸部の外周面に形成されている係止あご部に係合させることによって容器の口頸部に装着される合成樹脂製容器蓋が開示されている。上方から見て反時計方向に順次に囲繞壁分離領域、移行領域及び側壁分離領域が配置されている。囲繞壁分離領域においては、囲繞壁の上端が周方向に間隔をおいて配設された複数個の破断可能接続片又は周方向に連続して延在する破断可能薄肉接続壁を介して側壁に接続され、囲繞壁分離領域の反時計方向上流端においては、囲繞壁には下端から上方に延びるスリットが形成されている。移行領域においては、鉛直に延びる破断可能薄肉ラインが側壁に形成されていると共に、前記破断可能薄肉ラインよりも反時計方向下流側においては側壁と囲繞壁とが堅固に接続されている。側壁分離領域においては、側壁の上端が周方向に連続して延在する破断可能薄肉接続壁を介して主部に接続されている。
【0003】
容器の内容物を消費した後に、所謂廃棄物分別回収のために口頸部から容器蓋を離脱する際には、最初に囲繞壁分離領域においてその上流端から反時計方向に向けて複数個の破断可能接続片又は破断可能薄肉接続壁を破断して囲繞壁を側壁から分離し、次いで移行領域において側壁の破断可能薄肉ラインを破断すると共に、側壁分離領域においてその上流端から反時計方向に向けて破断可能薄肉接続壁を破断して側壁を主部から分離する。かくすると、側壁の内周面に形成されている係止手段が少なくとも部分的に容器の口頸部に形成されている係止あご部から離隔され、従って工具を必要とすることなく容器の口頸部から容器蓋の全体を離脱することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4427237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のとおりの容器蓋は、工具を使用することなく容器の口頸部から容器蓋の全体を離脱することができるものであるが、本発明者等の経験によれば、移行領域において側壁の破断可能薄肉ラインを破断すると共に側壁分離領域において反時計方向に向けて破断可能薄肉接続壁の破断を開始する際に、側壁の破断可能薄肉ラインの破断は鉛直方向であるのに対して破断可能薄肉接続壁の破断は周方向であることに起因して、側壁の破断可能薄肉ラインの破断と同時に或いはこれに続いて破断可能薄肉接続壁の破断を開始することが困難であり、充分容易に容器の口頸部から容器蓋を分離することができない、という問題が残留する。
【0006】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、従来の容器蓋に残留する上記のとおりの問題を解決して、充分容易に容器の口頸部から離脱することができる新規且つ改良された容器蓋を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、鋭意研究及び実験の結果、移行領域において側壁に形成する破断可能薄肉ラインを少なくとも一部は下方に向かって反時計方向に向かって傾斜して延びる形態にすると、移行領域における破断可能薄肉ラインの破断に続いて、側壁分離領域において破断可能薄肉接続壁の破断を充分円滑に開始することができ、従って容器の口頸部から充分容易に容器蓋を離脱することができることを見出した。
【0008】
即ち、本発明の第一の局面によれば、上記主たる技術的課題を達成することができる容器蓋として、容器の口頸部の頂面を覆う主部と、該主部から垂下する円筒形状の側壁と、該側壁を囲繞する円筒形状の囲繞壁とを含み、該側壁の内周面には周方向に延在する係止手段が形成されており、容器の口頸部に被嵌して該係止手段を容器の口頸部の外周面に形成されている係止あご部に係合させることによって容器の口頸部に装着される蓋本体を備えた合成樹脂製容器蓋において、
上方から見て反時計方向に順次に囲繞壁分離領域、移行領域及び側壁分離領域が配置されており、
該囲繞壁分離領域においては、該囲繞壁の上端が周方向に間隔をおいて配設された複数個の破断可能接続片又は周方向に連続して延在する破断可能薄肉接続壁を介して該側壁に接続され、該囲繞壁分離領域の該反時計方向上流端においては、該囲繞壁に下端から上方に延びるスリットが形成されており、
該移行領域及び該側壁分離領域においては、該側壁の上端が周方向に連続して延在する破断可能薄肉連接壁を介して該主部に接続されており、
該移行領域においては更に、少なくとも一部は下方に向かって該反時計方向に傾斜して延びる破断可能薄肉ラインが該側壁に形成されていると共に、該破断可能薄肉ラインよりも該反時計方向下流側においては該側壁と該囲繞壁とが堅固に接続されており、該側壁には内径を局部的に増大することによって規定され且つ下方に向かって該反時計方向に傾斜して延びる薄肉部が形成され、該側壁と該囲繞壁とが堅固に接続されている領域は該薄肉部の一部を含み、該破断可能薄肉ラインは該薄肉部における該側壁と該囲繞壁とが接続されていない部分によって規定されている、
ことを特徴とする合成樹脂製容器蓋が提供される。
この場合には、該移行領域及び該側壁分離領域において該主部と該側壁とを接続する該破断可能薄肉連接壁は円筒形状接続部の外径を局部的に減少することによって規定されているのがよい。
また、本発明の第二の局面によれば、上記主たる技術的課題を達成することができる容器蓋として、容器の口頸部の頂面を覆う主部と、該主部から垂下する円筒形状の側壁と、該側壁を囲繞する円筒形状の囲繞壁とを含み、該側壁の内周面には周方向に延在する係止手段が形成されており、容器の口頸部に被嵌して該係止手段を容器の口頸部の外周面に形成されている係止あご部に係合させることによって容器の口頸部に装着される蓋本体を備えた合成樹脂製容器蓋において、
上方から見て反時計方向に順次に囲繞壁分離領域、移行領域及び側壁分離領域が配置されており、
該囲繞壁分離領域においては、該囲繞壁の上端が周方向に間隔をおいて配設された複数個の破断可能接続片又は周方向に連続して延在する破断可能薄肉接続壁を介して該側壁に接続され、該囲繞壁分離領域の該反時計方向上流端においては、該囲繞壁に下端から上方に延びるスリットが形成されており、
該移行領域及び該側壁分離領域においては、該側壁の上端が、円筒形状接続部の外径を局部的に減少することによって規定されて周方向に連続して延在する破断可能薄肉連接壁を介して該主部に接続されており、
該移行領域においては更に、少なくとも一部は下方に向かって該反時計方向に傾斜して延びる破断可能薄肉ラインが該側壁に形成されていると共に、該破断可能薄肉ラインよりも該反時計方向下流側においては該側壁と該囲繞壁とが堅固に接続されている、
ことを特徴とする合成樹脂製容器蓋が提供される。
この場合には、該移行領域においては、該側壁の内径を局部的に増大することによって規定され且つ下方に向かって該反時計方向に傾斜して延びる薄肉部が該側壁に形成され、該側壁と該囲繞壁とが堅固に接続されている領域は該薄肉部の一部を含み、該破断可能薄肉ラインは該薄肉部における該側壁と該囲繞壁とが接続されていない部分によって規定されているのがよい。
【0009】
好ましくは、該移行領域において該側壁に形成されている該破断可能薄肉ラインは上端から下方に鉛直に延びる上端部と該上端部に続いて下端まで該反時計方向に向かって下方に傾斜して延びる傾斜主部とから構成されている。該傾斜主部は鉛直に対して10乃至80度の傾斜角度を有するのが好適である。該囲繞壁分離領域は20乃至180度の角度に渡って存在し、該移行領域は10乃至45度の角度に渡って存在し、該側壁分離領域は90乃至270度の角度に渡って存在するのが好都合である。好適には、該側壁分離領域と該囲繞壁分離領域との間には45乃至180度の角度に渡って存在する非分離領域が存在する。該反時計方向において該スリットの下流側における該囲繞壁の該反時計方向における上流縁が、該反時計方向において該スリットの上流側における該囲繞壁の該反時計方向下流縁又は該側壁に破断可能連接片を介して接続されているのが望ましい。好適実施形態においては、該主部には破断可能ラインによって区画された排出開口形成領域が規定されており、そしてまた該主部には円筒形状の外周面に雄螺条が形成された円筒壁が配設されており、天面壁と該天面壁から垂下し且つ内周面には雌螺条が形成されている円筒形状の垂下壁とを有する外蓋が該雌螺条を該雄螺条に螺合することによって該蓋本体に離脱自在に装着される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の容器蓋においては、移行領域において側壁に形成する破断可能薄肉ラインの少なくとも一部が下方に向かって反時計方向に傾斜して延びている故に、移行領域における破断可能薄肉ラインの破断に続いて、側壁分離領域において破断可能薄肉接続壁の破断を充分円滑に開始することができ、従って容器の口頸部から充分容易に容器蓋を離脱することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に従って構成された合成樹脂製容器蓋の好適実施形態を容器の口頸部に装着した状態において、一部を断面で示す正面図。
図2図1に示す合成樹脂製容器蓋における蓋本体の正面図。
図3図1に示す合成樹脂製容器蓋における蓋本体の断面図。
図4図1に示す合成樹脂製容器蓋における蓋本体の平面図。
図5図1に示す合成樹脂製容器蓋における蓋本体の底面図。
図6図1に示す合成樹脂製容器蓋における蓋本体において移行領域を正面として示す側面図。
図7図4及び図5においてAで示す角度位置における部分断面図。
図8図4及び図5においてBで示す角度位置における部分断面図。
図9図4及び図5においてCで示す角度位置における部分断面図。
図10図4及び図5においてDで示す角度位置における部分断面図。
図11図4及び図5においてEで示す角度位置における部分断面図。
図12図4及び図5においてFで示す角度位置における部分断面図。
図13図4及び図5においてGで示す角度位置における部分断面図。
図14図1に示す合成樹脂製容器蓋に形成された破断可能薄肉ラインを示す部分簡略図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に従って構成された容器蓋の好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
【0013】
図1を参照して説明すると、本発明に従って構成された、全体を番号2で示す容器蓋は蓋本体4及び外蓋6から構成されている。蓋本体4はポリエチレンの如き比較的軟質合成樹脂から射出成型することができ、外蓋6は高密度ポリエチレン又はポリプロピレンの如き比較的硬質合成樹脂から射出成形することができる。
【0014】
主に図3を参照して説明すると、蓋本体4は主部8と、この主部8から垂下する円筒形状の側壁10と、この側壁10を囲繞する円筒形状の囲繞壁12とを含む。主部8は閉塞壁14を備えており、閉塞壁14には軸方向に見て比較的上方に位置する円形中央領域14aと、軸方向に見て比較的下方に位置する円環状外周領域14bとが区画されている。閉塞壁14の中央領域14aには円環形状の破断可能ライン16によって規定された円形排出開口形成領域18が設けられている。閉塞壁14の上面には、外周領域14bの半径方向略中間位置において上方に延出する円筒壁20と、外周領域14bの半径方向内側縁部において上方に延出する円筒形状注出壁22と、中央領域14a(更に詳しくは排出開口形成領域18)の中央部において上方に延出する円筒形被係止壁24とが形成されている。円筒壁20の外周面には雄螺条26が形成されている。注出壁22の上端部は半径方向外方にカールせしめられている。注出壁22の延出高さは円筒壁20及び被係止壁24の延出高さよりも高い。被係止壁24の上端には実質上水平な円形壁部28が設けられている。被係止壁24の外周面の軸線方向略中間部には、周方向に連続して延在し且つ半径方向外方に突出する第一の被係止突条30と、この第一の被係止突条30よりも幾分下方において周方向に連続して延在し且つ半径方向外方に突出する補助突条31とが配設されている。被係止壁24の外周面における補助突条31の下方には、第一の周方向被係止手段32が配設されている。図3と共に図4を参照することによって理解されるとおり、図示の実施形態においては、第一の周方向被係止手段32は周方向に等角度間隔をおいて6個配設されている。第一の周方向被係止手段32については後に言及する。被係止壁24の内周面には軸線方向に延びるリブ33が周方向に等角度間隔を置いて4個形成されている。リブ33は、蓋本体4に外蓋6を装着する際に所定の治具と協働して外蓋6に対する蓋本体4の回転を規制することを可能とする。
【0015】
図3乃至図5を参照して説明を続けると、閉塞壁14の下面における外周領域14bには、その外周縁から垂下する円筒形垂下壁34と、半径方向略中間位置において下方に延出する環状シール壁36と、半径方向内側端部に位置するラチェット部38(特に図5を参照されたい)とが形成されている。垂下壁34の外周面の上端部には、周方向に連続して延在し且つ半径方向外方に突出する第二の被係止突条40が配設されている。垂下壁34の外周面の下端部には、第二の周方向被係止手段42が配設されている。図4に明確に図示する如く、図示の実施形態においては、第二の周方向被係止手段42は周方向に等角度間隔をおいて4個配設されている。第二の周方向被係止手段42については後に言及する。ラチェット部38はそれ自体周知の構成であり、蓋本体4に外蓋6を装着する際に所定の治具と協働して外蓋6に対する蓋本体4の回転を規制することを可能とする(特開2008−273531号公報を参照されたい)。閉塞壁14の下面の中央領域14aには、破断可能ライン16の半径方向内側において閉塞壁14の下面に接続された基端から半径方向外方に向かって下方に傾斜して延出し、延出端は半径方向において破断可能ライン16よりも外方に位置する環状シール片44も形成されている。シール片44は比較的肉薄であり弾性的に変形することが可能である。
【0016】
主に図3及び図5を参照して説明すると、側壁10は、その上端が主部8の垂下壁34の下端に円筒形状接続部46を介して接続されている。側壁10の下端部における周方向所定領域には矩形状の切欠き47が設けられている(図5と共に、図10図11、及び図14も参照されたい)。側壁10の内周面には周方向に延在する係止手段48が形成されている。図示の実施形態においては、係止手段48は、周方向に間隔をおいて複数設けられた、周方向に延びる突条である。係止手段48は後述する薄肉部が形成されている部分には存在しない(図5と共に図14も参照されたい)。所望ならば、係止手段48は周方向に連続して延びる1個の突条又は周方向に間隔をおいて複数設けられたフラップ片であってもよいが、いずれの場合であっても薄肉部が形成されている部分には存在しない。
【0017】
図3に示す通り、囲繞壁12と側壁10の間には底を有しない環状の空隙49が設けられている。囲繞壁12と側壁10との接続については後に言及する。
【0018】
図4及び図5を参照して説明すると、本発明にかかる容器蓋においては、上方から見て反時計方向(矢印Xで示す方向)に順次に囲繞壁分離領域50、移行領域52及び側壁分離領域54が配置されていることが重要である。側壁分離領域54と囲繞壁分離領域50との間には非分離領域56が存在しているのが好ましく、囲繞壁分離領域50は20乃至180度の角度に渡って存在し、移行領域52は10乃至45度の角度に渡って存在し、側壁分離領域は90乃至270度の角度に渡って存在し、非分離領域56は45乃至180度の角度に渡って存在するのがよい。図示の実施形態においては、囲繞壁分離領域50は125度、移行領域52は15度、側壁分離領域54は130度、非分離領域56は90度である。
【0019】
主に図4及び図5を参照して説明すると、囲繞壁分離領域50においては、囲繞壁12の上端は周方向に間隔をおいて配設された複数個の破断可能接続片58及び周方向に連続して延在する破断可能薄肉接続壁59を介して側壁10に接続されている(図7乃至9も参照されたい)。図9を参照することによって理解される通り、囲繞壁12の内周面には、夫々の接続片58の周方向位置に対応して、上端から下端にかけて軸方向に連続して延びるリブ60が形成されている。図4及び図5と共に図2を参照して説明を続けると、囲繞壁分離領域50の反時計方向上流端においては、囲繞壁12に下端から上方に延びるスリット62が形成されている。図示の実施形態においては、囲繞壁12における非分離領域56の反時計方向下流端部は、その上端部に位置する残留部63を除いて略矩形に切り欠かれており、残留部63は下方を向いた断面L字形状の薄肉にせしめられている(図7も参照されたい)。そして、反時計方向においてスリット62の下流側における囲繞壁12の反時計方向における上流縁の上端部が、反時計方向においてスリット62の上流側における囲繞壁12の反時計方向下流縁の上端部、即ち残留部63に破断可能連接片64を介して接続されている。図5及び図7を参照することによって明確に理解される通り、破断可能連接片64の肉厚は、薄肉にせしめられた囲繞壁12の残留部63の肉厚よりも小さい。図2及び図5を参照して説明を続けると、反時計方向においてスリット62の下流側には、囲繞壁12に下端から上方に延びる補助スリット66が形成されており、反時計方向に見てスリット62と補助スリット66との間には摘み部67が規定されている(摘み部67には接続片58及びリブ60は形成されていない)。所望ならば、囲繞壁12の上端は破断可能接続片58又は破断可能薄肉接続壁59のいずれかを介して側壁10に接続されていてもよい。また、反時計方向においてスリット62の下流側における囲繞壁12の反時計方向における上流縁の上端部は側壁10に破断可能連接片64を介して接続されていてもよい。更にまた、残留部63は軸線方向に見て囲繞壁12の上端部に位置することに替えて囲繞壁12の下端部又は中間部に形成されていてもよく、残留部63が軸線方向に見て囲繞壁12の下端部又は中間部に形成された場合には、残留部63と反時計方向においてスリット62の下流側における囲繞壁12の反時計方向における上流縁とを接続する破断可能連接片64も軸線方向に見て囲繞壁12の下端部又は中間部に位置することとなる。
【0020】
主に図5及び図6を参照して説明すると、移行領域52及び側壁分離領域54においては、側壁10の上端が周方向に連続して延在する破断可能薄肉連接壁68を介して主部8に接続されている。破断可能薄肉連接壁68は円筒形状接続部46の外径を局部的に減少することによって規定されている(図9図10乃至図12とを比較参照されたい)。
【0021】
主に図5図6及び図14を参照して説明すると、移行領域52においては更に、少なくとも一部は下方に向かって反時計方向に傾斜して延びる破断可能薄肉ライン70が側壁10に形成されていると共に、破断可能薄肉ライン70よりも反時計方向下流側においては側壁10と囲繞壁12とが堅固に接続されていることが重要である。図示の実施形態においては、移行領域52において、側壁10の内径を局部的に増大することによって規定され且つ下方に向かって反時計方向に傾斜して延びる薄肉部72が側壁10に形成されている(図10及び図11も参照されたい)。図14を参照することによって明確に理解されるとおり、薄肉部72は略平行四辺形状であって、反時計方向上流端の上端は側壁10の上端と整合していると共に、反時計方向下流端の下端は側壁10の下端と整合している(図10及び図11も参照されたい)。そして、側壁10と囲繞壁12とが堅固に接続されている領域74は薄肉部72の一部を含み、破断可能薄肉ライン70は薄肉部72における側壁10と囲繞壁12とが接続されていない部分(図14において薄墨で示す部分)によって規定されている。
【0022】
図14を参照して上記領域74について更に詳述すると、領域74は、移行領域52において、反時計方向上流端よりも僅かに下流側の位置において側壁10の上端から薄肉部72の軸方向略中間位置まで下方に向かって鉛直に延びる第一の直線縁74aと、この第一の直線縁74aの下端に続いて下方に向かって反時計方向に傾斜して薄肉部72と平行に延びる傾斜側縁74bとを備えている。また、領域74は、側壁分離領域54の反時計方向上流端部において、傾斜側縁74bの反時計方向下流端に続いて下方に凸になるよう屈曲せしめられ且つその変曲点が側壁10の下端と整合するU字縁74cと、このU字縁74cの反時計方向下流側に位置する上端に続いて軸方向に見て係止手段48の上端位置まで上方に向かって鉛直に延びる第二の直線縁74dとを備えている。側壁10の上記領域74は側壁10の薄肉部72よりも剛性が高く、これにより移行領域52において薄肉部72は領域74の周縁に沿って破断容易となる。然るに、破断可能薄肉ライン70は薄肉部72において第一の直線縁74aに沿って側壁10の上端から下方に鉛直に延びる上端部70aと、この上端部70aに続き傾斜縁74bに沿って側壁10の下端まで反時計方向に向かって下方に傾斜して延びる傾斜主部70bとから構成される。傾斜主部70bは鉛直に対して10乃至80度の傾斜角度を有するのが好ましく、図示の実施形態においては45度の傾斜角度を有している。所望ならば、薄肉部72を、上記領域74の一部を含む平行四辺形状とすることに代えて、上記領域74を含むことなくその第一の直線縁74a及び傾斜縁74b並びにU字縁74cの外周に沿うような形状にしてもよいが、薄肉部をこのような形状にした場合には、薄肉部を形成する成形型の形状が複雑になり、これに起因して製造工程が煩雑になり製造コストが増大する虞がある。
【0023】
非分離領域56においては、側壁10と囲繞壁12とは堅固に接続されており、主部8と側壁10とを接続する接続部46に破断可能薄肉接続壁は形成されていない(図12図13とを比較参照されたい)。
【0024】
図1を参照して説明を続けると、外蓋6は円形天面壁76と、この天面壁76の外周縁から下方に垂下する円筒形状スカート壁78とを備えている。天面壁76の内面には、その外周縁部において下方に垂下する円筒形状垂下壁80、及び中央領域において下方に垂下する円筒形状係止壁82が形成されている。天面壁76の内面には、半径方向に見て垂下壁80と係止壁82との間において下方に垂下する筒状液留め片84、及び半径方向に見て液留め片84と係止壁82との間において下方に垂下する筒状補助シール片86も形成されている。垂下壁80の内周面の下端部には雌螺条88が配設されている。垂下壁80の内周面の上端部には、周方向に等角度間隔をおいて複数個の突出片90が形成されている(詳細な図は省略する)。突出片90の各々の下端には実質上水平な肩面92が形成されている。係止壁82の内周面の下端部には、周方向に連続して延在し且つ半径方向内方に突出する第一の係止突条94が配設されている。係止壁82の内周面における第一の係止突条94の下方には、第一の周方向被係止手段96が配設されている。図示は省略するが、第一の周方向係止手段96は周方向に等角度間隔をおいて6個配設されており、第一の周方向係止手段96の各々は蓋本体6に配設された第一の周方向被係止手段32の各々と協働する。即ち、蓋本体4に対して外蓋6が時計方向に回転する際には、外蓋6に設けられた第一の周方向係止手段96は蓋本体4に設けられた第一の周方向被係止手段32を弾性的に乗り越えるが、蓋本体4に対して外蓋6が反時計方向に回転する際には、外蓋6に設けられた第一の周方向係止手段96は蓋本体4に設けられた第一の周方向被係止手段32によって規制される。
【0025】
スカート壁78の下端部には周方向に延びる破断可能ライン98が形成されており、スカート壁78は破断可能ライン98よりも上方の主部78aと破断可能ライン98よりも下方のタンパーエビデント裾部78bとに区画される。軸線方向に見て、破断可能ライン98は、垂下壁80の下端と同一或いはこれよりも下方に位置するのが好ましい。スカート壁78における主部78aの外周面には掛けられる指の滑りを防止するためのナール(凹凸形状)100が形成されている。タンパーエビデント裾部78bの内周面の上端部には、周方向に連続して延在し且つ半径方向内方に突出する第二の係止突条102が配設されている。タンパーエビデント裾部78bの内周面の下端部には、第二の周方向係止手段104が配設されている。図示は省略するが、第二の周方向係止手段104は周方向に等角度間隔をおいて多数配設されており、第二の周方向係止手段104の各々は蓋本体6に配設された第二の周方向被係止手段42の各々と協働する。即ち、蓋本体4に対して外蓋6が時計方向に回転する際には、外蓋6に設けられた第二の周方向係止手段104は蓋本体4に設けられた第二の周方向被係止手段42を弾性的に乗り越えるが、蓋本体4に対して外蓋6が反時計方向に回転する際には、外蓋6に設けられた第二の周方向係止手段104は蓋本体4に設けられた第二の周方向被係止手段42によって規制される。
【0026】
上述したとおりの蓋本体4と外蓋6とは、蓋本体4に外蓋6を被嵌した状態で蓋本体4に対して外蓋6を上方から見て時計方向に回転し、蓋本体4の雄螺条26に外蓋6の雌螺条88を螺合せしめることによって相互に組み合わされる。この際には、上述したとおり蓋本体4のリブ33及びラチェット部38に所定の治具を作用させて、外蓋6に対する蓋本体4の回転を規制した状態で行われる。蓋本体4に対して外蓋6を上記方向に回転せしめて外蓋6が蓋本体4に対して降下する際には、上述したとおり、外蓋6における第一の周方向係止手段96は蓋本体4における第一の周方向被係止手段32を弾性的に乗り越えると共に、外蓋6における第二の周方向係止手段104も蓋本体4における第二の周方向被係止手段42を弾性的に乗り越える。従って蓋本体4に対する外蓋6の回転が第一の周方向係止手段32と第一の周方向被係止手段104との共働及び第二の周方向係止手段104と第二の周方向被係止手段42との共働によって規制されることはない。蓋本体4の雄螺条26に外蓋6の雌螺条88を螺合せしめて蓋本体4と外蓋6とが組み合わされる際には更に、外蓋6の係止壁82に配設されている第一の係止突条94が蓋本体4の被係止壁24に配設されている第一の係止突条30を弾性的に乗り越えてこれの下方に係止され、さらに、外蓋6のスカート壁78に配設されている第二の係止突条102が蓋本体4の垂下壁34に配設されている第二の係止突条40を弾性的に乗り越えてこれの下方に係止される。外蓋6は、その垂下壁80に形成された肩面92が蓋本体4の円筒壁20の上面に当接するまで蓋本体4に対して回転せしめられ、かくして外蓋6は蓋本体4に装着される。外蓋6が蓋本体4に装着された状態にあっては、図1に示すとおり、外蓋6の補助シール片86の外周面が蓋本体4の注出壁22の上端部の内周面に密着する。
【0027】
上記のとおりに組み合わされた容器蓋2は、図1において二点鎖線で示す容器の口頸部106に対して図1に示す状態まで強制的に下降せしめることによって容器の口頸部106に装着される。かくすると、蓋本体4における側壁10の内周面に形成されている係止手段48が口頸部106の外周面に形成されている係止あご部108を弾性的に乗り越えてこれに係止せしめられ、蓋本体4が口頸部106に固着される。また、蓋本体4のシール壁36が口頸部106内に進入せしめられ、これによって口頸部106が密封される。
【0028】
容器の内容物を消費する際には、外蓋6のスカート壁78に指を掛けて、蓋本体4に装着されている外蓋6を上方から見て反時計方向に回転する。蓋本体4に対して外蓋6を上記方向に回転すると、外蓋6の垂下壁80に形成されている雌螺条88と蓋本体4に形成されている雄螺条26との螺合が解除されて蓋本体4に対して外蓋6が上昇せしめられる。このとき、外蓋6の係止壁82に配設されている第一の係止突条94が蓋本体4の被係止壁24に配設されている第一の被係止突条30に係止して蓋本体4に対する外蓋6の上昇が規制されると共に、外蓋6の係止壁82に配設されている第一の周方向係止手段96が蓋本体4の被係止壁24に配設されている第一の周方向被係止手段32に係止して蓋本体4に対する外蓋6の回転が規制される。従って、外蓋6を更に蓋本体4に対して上記方向に回転せしめると、第一の係止突条94及び第一の被係止突条30と、第一の周方向係止手段96及び第一の周方向被係止手段32とを介して閉塞壁14に設けられた破断可能ライン16に応力が伝えられこれに集中し、かかる力によって破断可能ライン16が破断され、排出開口が形成される。破断可能ライン16が破断して蓋本体4の閉塞壁14に排出開口が形成された後、外蓋6を蓋本体4に対して上記方向に更に回転せしめると、排出開口形成領域18が閉塞壁14のその他の部分から分離され外蓋6と共に排出開口形成領域18が蓋本体4に対して上昇する。排出開口形成領域18が閉塞壁14のその他の部分から除去される際にはシール片44は弾性的に撓んで上記その他の部分より上方に移動する。
【0029】
蓋本体4に対して外蓋6を上記方向に回転させ、蓋本体4に対して外蓋6が上昇せしめられる際には更に、外蓋6のスカート壁78に配設されている第二の係止突条102が蓋本体4の垂下壁34に配設されている第二の被係止突条40に係止して蓋本体4に対する外蓋6の上昇が規制されると共に、外蓋6のスカート壁78に配設されている第二の周方向係止手段104が蓋本体4の垂下壁34に配設されている第二の周方向被係止手段42に係止して蓋本体4に対する外蓋6の回転が規制される。従って、外蓋6を更に蓋本体4に対して上記方向に回転せしめると、第二の係止突条102及び第二の被係止突条40と、第二の周方向係止手段104及び第二の周方向被係止手段42とを介してスカート壁78に設けられた破断可能ライン98に応力が伝えられこれに集中し、かかる力によって破断可能ライン98が破断される。しかる後においては、タンパーエビデント裾部78bを残して主部78aは回転と共に上方に移動して蓋本体4から離脱され、これにより蓋本体4の閉塞壁14に生成された排出開口が露呈され、かかる排出開口を通して内容物を排出することができる。
【0030】
内容物の必要量の排出が終了した後においては、外蓋6を蓋本体4に被嵌し、次いで上方から見て時計方向に回転して外蓋6の垂下壁80の内周面に形成されている雌螺条88を蓋本体4の円筒壁20の外周面に形成されている雄螺条26に螺合せしめて蓋本体4に対して外蓋6を降下させる。外蓋6を蓋本体4に対して上記方向に回転して蓋本体4に対して外蓋6を降下させると、図示は省略するが、シール片44が閉塞壁14の上記その他の部分の上面に当接して排出開口形成領域18の下方への移動が阻止されると共に、閉塞壁14に生成された排出開口が閉じられる。かくして、蓋本体4から離脱された外蓋6が蓋本体4に再装着される。
【0031】
容器の内容物を消費し尽くした後においては、所謂廃棄物の分別回収のために容器の口頸部106から容器蓋2の全体を離脱する。この際には、予め蓋本体4から外蓋6の主部78aを離脱せしめた状態で(所望ならば適宜の手段によってタンパーエビデント裾部78bも蓋本体4から離脱せしめておいてもよい)、囲繞壁分離領域50の反時計方向上流端部において囲繞壁12に規定された摘み部67を把持してこれを上方又は半径方向外方に強制し、かくして破断可能連接片64を破断せしめる。次いで、摘み部67を半径方向外方且つ反時計方向に向けて強制せしめる。この際には、囲繞壁分離領域50においては、囲繞壁12と側壁10とを接続する破断可能接続片58及び破断可能薄肉接続壁59を破断して、囲繞壁12は側壁10から離隔せしめられて半径方向外方に移動される。移行領域52においては、かかる領域において主部8と側壁10とを接続する破断可能薄肉連接壁68を破断すると共に、側壁10に形成された少なくとも一部が下方に向かって反時計方向に傾斜して延びる破断可能薄肉ライン70を破断する。破断可能薄肉ライン70の破断について図14を参照して更に詳述すると、移行領域52においては、最初に、薄肉部72の反時計方向上流端において半径方向外方への応力が加えられる。そうすると、薄肉部72の反時計方向上流端部に側壁10と囲繞壁12とが堅固に接続されている上記領域74の第一の直線縁74aが位置するため、反時計方向に見て第一の直線縁74aと薄肉部72の反時計方向上流縁との間の部分(即ち破断可能薄肉ライン70の上端部70a)に応力が集中し、かかる部分が破断する。次いで、領域74の傾斜縁74bに沿って薄肉部72が破断(即ち破断可能薄肉ライン70の傾斜主部70bが破断)する。この際には、剛性の比較的高い領域74が剛性の比較的低い薄肉部72の一部を含んでいるため、領域74と薄肉部72との間に剪断力が良好に加えられ、破断可能薄肉ライン70の傾斜主部70bの破断が円滑に遂行せしめられる。かくして、側壁10は上下方向において破断せしめられる。そして、破断可能ライン70よりも反時計方向下流側においては側壁10と囲繞壁12とが堅固に接続されている故に、囲繞壁12と共に側壁10は半径方向外方に移動される。次いで、側壁分離領域54においては、移行領域52から連続して主部8と側壁10とを接続する破断可能薄肉連接壁68を破断して、囲繞壁12と共に側壁10が半径方向外方に移動され、容器の口頸部106に形成された係止あご部108への蓋本体4に形成された係止手段48の係止が漸次解除される。破断可能薄肉連接壁68の破断は非分離領域56に到達することで停止する。破断可能薄肉連接壁68の破断が完了した後においては、係止手段48による容器の口頸部106への係止が充分弱められている故、非分離領域56における囲繞壁12を軸にその他の領域における囲繞壁12を上方に強制することによって蓋本体4の全体を容器の口頸部106から充分容易に離脱することができる。
【0032】
然るに、本発明の容器蓋2においては、移行領域52において側壁10に形成する破断可能薄肉ライン70の少なくとも一部が下方に向かって反時計方向に傾斜して延びている故に、移行領域52における破断可能薄肉ライン70の破断に続いて、側壁分離領域54において破断可能薄肉連接壁68の破断を充分円滑に開始することができ、従って容器の口頸部106から充分容易に容器蓋2を離脱することができる。
【符号の説明】
【0033】
2:容器蓋
4:蓋本体
6:外蓋
8:主部
10:側壁
12:囲繞壁
50:囲繞壁分離領域
52:移行領域
54:側壁分離領域
56:非分離領域
68:破断可能薄肉連接壁
70:破断可能ライン
70a:上端部
70b:傾斜主部
72:薄肉部
74:領域
106:容器の口頸部
108:係止あご部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14