(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記補助信号線負荷構造はドープポリシリコンを含み、前記信号線の第1セットはデータラインを含み、前記信号線の第2セットはゲートラインを含む、請求項1に記載のディスプレイ。
前記画素はポリシリコンチャネルを有するトランジスタを含み、前記ドープポリシリコンは、前記ポリシリコンチャネルと同じ材料から形成されている、請求項10に記載のディスプレイ。
前記信号線の第2セットは、前記第2の信号線よりも少ない画素に接続された第3の信号線を含み、前記補助信号線負荷構造が前記第3の信号線上の負荷を増加させる、請求項1に記載のディスプレイ。
前記信号線の第1セットの前記信号線のいくつかが、前記ディスプレイの前記非アクティブ領域内において前記第1の信号線とオーバーラップする、請求項1に記載のディスプレイ。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ディスプレイが設けられ得るタイプの例示的電子デバイスが、
図1に示される。
図1の電子デバイス10は、タブレット型コンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、組込み型コンピュータを含むモニタ、組込み型コンピュータを含まないモニタ、ディスプレイの外部にあるコンピュータ又は他の機器と共に使用するためのディスプレイ、セル式電話、メディアプレーヤ、腕時計型デバイス又は他の着用可能な電子機器、若しくは他の好適な電子デバイスであってよい。
【0013】
図1に示すように、電子デバイス10は制御回路16を有することができる。制御回路16は、デバイス10の動作をサポートする記憶および処理回路を含むことができる。記憶および処理回路としては、ハードディスクドライブ記憶装置、不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ、又はソリッドステートドライブを形成するように構成された他の電気的にプログラム可能な読み出し専用メモリ)、揮発性メモリ(例えば、静的又は動的なランダムアクセスメモリ)などの記憶装置が挙げられる。制御回路16内の処理回路を使用してデバイス10の動作を制御することができる。処理回路は、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、ベースバンドプロセッサ、電力管理ユニット、オーディオチップ、特定用途向け集積回路などに基づくことができる。
【0014】
データをデバイス10に供給することを可能にし、およびデータをデバイス10から外部デバイスに提供することを可能するために、入出力デバイス12などの、デバイス10内の入出力回路を使用することができる。入出力デバイス12としては、ボタン、ジョイスティック、スクロールホイール、タッチパッド、キーパッド、キーボード、マイクロフォン、スピーカ、トーン発生器、バイブレータ、カメラ、センサ、発光ダイオードおよび他の状態表示器、データポートなどが挙げられる。ユーザーは、入出力デバイス12を通じてコマンドを供給することによってデバイス10の動作を制御することができ、入出力デバイス12の出力リソースを使用してデバイス10から状態情報および他の出力を受信することができる。
【0015】
入出力デバイス12は、ディスプレイ14などの1つ以上のディスプレイを含むことができる。ディスプレイ14は、ユーザーからのタッチ入力を収集するためのタッチセンサを含むタッチスクリーンディスプレイであってもよく、又はディスプレイ14はタッチに反応しなくてもよい。ディスプレイ14用のタッチセンサは、容量性タッチセンサ電極のアレイ、音響式タッチセンサ構造体、抵抗性タッチ構成要素、力覚タッチセンサ構造体、光学式タッチセンサ、又は他の好適なタッチセンサ構成に基づくことができる。
【0016】
制御回路16を用いて、オペレーティングシステムコードおよびアプリケーションなどのソフトウェアをデバイス10上で実行することができる。デバイス10の動作中、制御回路16上で実行中のソフトウェアは、ディスプレイ14内の画素アレイを使用してディスプレイ14上に画像を表示することができる。
【0017】
ディスプレイ14は、有機発光ダイオードディスプレイ、液晶ディスプレイ、電気泳動ディスプレイ、エレクトロウェッティングディスプレイ、個別の結晶性発光ダイオードのダイのアレイに基づくディスプレイ、又は他のタイプのディスプレイ技術に基づくディスプレイであってよい。本明細書では、ディスプレイ14が液晶ディスプレイである構成が、しばしば例として説明されることがある。
【0018】
ディスプレイ14は、矩形形状を有してもよく(すなわち、ディスプレイ14は矩形の専有面積、および矩形の専有面積の周りに延びる矩形の周辺エッジを有してもよく)、又は他の好適な形状を有してもよい。ディスプレイ14は平らであってもよく、曲線状の輪郭を有してもよい。
【0019】
ディスプレイ14の一部の上面図を
図2に示す。
図2に示すように、ディスプレイ14は、基板36などの基板構造から形成された画素22のアレイを有することができる。基板36などの基板は、ガラス、金属、プラスチック、セラミック、又は他の基板材料から形成することができる。画素22は、データ線Dなどの信号経路を通してデータ信号を受信することができ、水平制御線G(ゲート線、スキャン線、エミッション制御線、ゲート信号経路などと呼ばれることもある)などの制御信号経路を通して1つ以上の制御信号を受信することができ。ディスプレイ14内には、任意の好適な数の行および列の画素22が存在することができる(例えば、数十以上、数百以上、若しくは数千以上)。有機発光ダイオードディスプレイでは、画素22は、発光ダイオードへの電流の印加を制御する、対応の有機発光ダイオードおよび画素回路を含む。液晶ディスプレイでは、画素22は、画素電極への信号の印加を制御する画素回路を含み、これらの信号は、制御された大きさの電界を液晶層の画素サイズ部分に印加するために使用される。画素22内の画素回路は、ゲート線G上のゲート線信号によって制御されるゲートを有するトランジスタを含むことができる。
【0020】
画素22の動作を制御するためにディスプレイ駆動回路20を使用することができる。ディスプレイ駆動回路20は、集積回路、薄膜トランジスタ回路、又は他の好適な回路から形成することができる。薄膜トランジスタ回路は、ポリシリコン薄膜トランジスタ、インジウムガリウム亜鉛酸化物トランジスタなどの半導体酸化物薄膜トランジスタ、又は他の半導体から形成された薄膜トランジスタから形成することができる。画素22は、異なる色(例えば、赤色、緑色、および青色)のカラーフィルタ素子又は他の着色した構造体を有して、カラー画像を表示する能力をディスプレイ14に提供することができる。
【0021】
ディスプレイ駆動回路20は、ディスプレイ駆動回路20Aおよびゲート駆動回路20Bなどのディスプレイ駆動回路を含むことができる。ディスプレイ駆動回路20Aは、1つ以上のディスプレイ駆動集積回路および/又は薄膜トランジスタ回路(例えば、タイミングコントローラ集積回路)から形成することができる。ゲート駆動回路20Bは、ゲート駆動集積回路から形成してもよく、又は薄膜「ゲートオンアレイ」回路であってよい。
図2のディスプレイ駆動回路20Aは、
図1の制御回路16などのシステム制御回路と経路32を通して通信するための通信回路を含むことができる。経路32は、フレキシブルプリント回路又は他の導電線ライン上のトレースから形成することができる。動作中、制御回路(例えば、
図1の制御回路16)は、ディスプレイ14に表示される画像に関する情報を回路20Aに提供することができる。
【0022】
ディスプレイ画素22上に画像を表示するため、ディスプレイ駆動回路20Aは制御信号を、経路38を通してゲート駆動回路20Bなどのサポート用ディスプレイ駆動回路に出力しながら、データ線Dに画像データを供給することができる。経路38は、例えば、ゲート高電圧信号Vgh(ゲート駆動回路から各ゲート線への最大のゲート線信号値として機能し得る)およびゲート低電圧信号Vgl(接地として機能し得る)などの電源信号、ゲート出力イネーブル信号などの制御信号、クロック信号等、を搬送するラインを含むことができる。回路20Aはこれらの信号を、ディスプレイ14の1つ又は両方のエッジにあるゲート駆動回路20Bに供給することができる(例えば、
図2の例において、ディスプレイ14の右側の経路38’およびゲート駆動回路20B’を参照のこと)。
【0023】
ゲート駆動回路20B(水平制御線制御回路と呼ばれることもある)は、経路38から受信した信号(例えば、ゲート高電圧、ゲート低電圧、ゲート出力イネーブル信号、クロック信号など)を使用して、水平制御線(ゲート線)Gを制御することができる。ディスプレイ14のゲート線Gはそれぞれ、対応する行の画素22を制御するためのゲート線信号を搬送することができる(例えばデータ線から、それら画素内にある蓄積コンデンサに、データ線Dからデータをロードする時に、画素22内のトランジスタをターンオンするために)。動作中、画像データのフレームは、ディスプレイ内の各ゲート線G上のゲート信号を順にアサートすることによって表示することができる。ゲート駆動回路20B内のシフトレジスタ回路(例えば、レジスタおよび関連する出力バッファから形成されたゲート駆動回路のチェーン)は、ゲート線信号を制御する際に使用することができる。
【0024】
ディスプレイ14の画素22のための例示的な画素回路を
図3に示す。
図3に示すように、各画素22は液晶層LCの画素サイズ部分を含んでもよく、対応する画素電極を用いてそこに電界を印加することができる。印加される電界の大きさは、画素電圧Vpから共通電極電圧Vcomを減じたものに比例する。データローディング動作時には、所望のデータ線信号(すなわち、画素22にロードされるデータ電圧Vp)がデータ線D上にドライブされる。データ線D上のデータ線信号が有効である間は、ゲート線G上のゲート線信号はアサートされる。ゲート線信号がアサートされると、トランジスタTのゲートがハイとなり、トランジスタTがターンオンする。トランジスタTがオンすると、ラインDからのデータが蓄積コンデンサCstにドライブされ、画素電圧Vpを確立する。蓄積コンデンサCstは、連続する画像フレームの間でVpの値を維持する。
【0025】
ディスプレイ14のアクティブ領域の一部の側断面図を
図4に示す。領域30において、ディスプレイ14は、バックライト照明を形成するバックライトユニットを有してもよい。バックライト照明は、画素アレイ22を形成する薄膜トランジスタ回路34(薄膜トランジスタ層と呼ばれることもある)を通過する。領域54において、ディスプレイ14は、カラーフィルタ層、およびカラーフィルタ層と薄膜回路34との間に挟入された液晶層とを含むことができる。層54と薄膜トランジスタ回路34は、上側および下側の偏光子の間に挟むことができる。
【0026】
薄膜トランジスタ回路34は、基板36などの基板層を含むことができる。基板36は、透明ガラス、プラスチック、又は他の材料から形成することができる。遮光構造202を、例示的なトランジスタ56などの薄膜トランジスタの下に形成することができ。遮光構造202は金属から形成することができる(一例として)。誘電体バッファ層66を基板36上に形成することができる。薄膜トランジスタ回路34はまた、ゲート絶縁体64および層間誘電体層206および218などの誘電体層を含むことができる。層66、64、206、および218などの誘電体層は、シリコン酸化物、窒化ケイ素、他の無機材料、又は他の絶縁体から形成することができる。層208、214などの誘電体平坦化層は、有機層(例えばポリマー)又は他の絶縁体から形成することができる。
【0027】
層216および220などの導電層は、インジウムスズ酸化物又は他の透明導電性材料から形成することができる。層220は、薄膜トランジスタ56によって駆動される画素電極用の電極フィンガを形成するためにパターン化することができる。層220は、層216から形成された共通電圧(Vcom)層から、層間誘電体層218によって分離することができる。トランジスタ56は、ポリシリコン層204から形成されたチャネルと、金属層60から形成されたゲートおよびソース端子と、(ゲート絶縁体64によりチャネルから分離された)金属層222から形成されたゲートとを有することができる。中間金属層210が、層間誘電体層206と平坦化層208との間に挟入されてもよく、信号配線を形成するために用いられてもよい。
図4の層を用いて他のディスプレイ構造が形成されてもよく、および/又は異なる薄膜層がディスプレイ14に含まれてもよい 。
図4の例示的な薄膜構造は例示に過ぎない。
【0028】
ディスプレイ14がディスプレイ14の各行内に同数の画素22を有するデバイス10の構成では、ディスプレイ14のゲート線上の容量性負荷は、ディスプレイ14の行のすべてにわたって比較的一様になる。
図5の例示的な構成などのディスプレイ14の他の構成では、ディスプレイ14の異なる行は異なる数の画素22を含み得る。これがゲート線(例えば、ゲート高電圧信号Vghおよびゲート低電圧信号Vhlなどの信号を搬送するゲート線)上の行依存の容量性負荷を生じさせる場合があり、このことは、各行の画素22内の光に生じる輝度に影響を及ぼすことがある。
【0029】
図5の例示的な配置構成では、ディスプレイ14は、4つの湾曲したコーナーとリセス(すなわち、画素の無いノッチ領域66)とを備える矩形形状を有する。ノッチは画素22の行に割り込み、ディスプレイ14の基板の幅にわたる通常の長さの行よりも少ない画素を有する短い行を作り出す。ディスプレイ14の湾曲したコーナーにより、ディスプレイ14の上部エッジおよび下部エッジの各行は、わずかに異なる量の容量性負荷を有することになる。ディスプレイ14の上部エッジおよび下部エッジにおけるディスプレイ14の周辺エッジの漸進的に湾曲した形状により、ゲート線に負荷を与える画素22の数の行ごとの変化は、これらの領域において漸進的になる。その結果、隣接する行の間の行長さ(従って画素数)の変化に起因する輝度ばらつきは最小になり、ディスプレイ14の閲覧者には目立たない。
【0030】
ノッチ66によるディスプレイ14の変形などの、より急激な形状変化により、ゲート線上の画素負荷に、より著しい変化がもたらされる。
図5のディスプレイ14内の行RM+1〜RNなどの行(全幅の画素行と呼ばれることもある)は、互いに等しい(又は、ディスプレイ14の下部エッジの近くにある行の場合、ほぼ等しい)画素数を有する。行R0〜RM(短い画素行と呼ばれることもある)などの行は、行RM+1〜RNの画素数よりも少ない画素数を有することになる。これは、行R0〜RM内の画素が、領域66の左右の境界まで延びるだけだからである。
【0031】
ディスプレイ14の領域A内のゲート線(すなわち、領域66に隣接するディスプレイ14の上部エッジの行R0〜RMのゲート線)、およびディスプレイ14の領域B内のゲート線(すなわち、行RM+1〜RNのゲート線)は、
図5の例では異なる量の負荷を受けるので、それらのデータ線上に同一のVp値が存在する場合であっても、領域Aおよび領域B内の画素22は、それらの蓄積コンデンサCstに異なる電圧がロードされるリスクがある。ゲート線負荷は、ゲート線上のゲート線パルスの形状に影響を及ぼし、従って、画素の輝度に影響を及ぼし得る。より大きい量のゲート線負荷をもつゲート線は、より小さい量のゲート線負荷をもつゲート線よりも薄暗い傾向がある。ディスプレイ14内の行は、輝度のばらつきを低減するのを助けるために、異なる量のゲート線負荷を設けることができる。一例として、より少ない画素を有するより短い行には、(ダミー負荷、ダミー画素、又は補助ゲート線負荷構造と呼ばれることもある)補助負荷を設けることができ、それらの行がディスプレイ内でより長い行と同様に又はそれと同等に振る舞うことを支援する。
【0032】
等しくない長さの画素行(異なる画素数)を有するディスプレイ内の輝度のばらつきを平滑化することを助けるために使用され得る、様々な負荷方式の影響を示すグラフが
図6に示される。
図6の例では、ゲート線負荷(負荷)は、(例えば、ディスプレイ14の上側部分に対して
図5の行R0から開始して)行の数の関数としてプロットされている。実線190は
図5に示す形状のディスプレイに対応するが、補助負荷構造を全く備えない。行R0〜行RM(すなわち、
図5の領域A内の行)は、漸進的に増加する量の負荷を受ける。行RM+1〜行RN(すなわち、領域B内で)で、負荷は負荷値LMに達する。補償されていないディスプレイ構成(実線190)では、行RMおよび行RM+1のそれぞれのゲート線が受ける負荷量に比較的鋭い不連続性(負荷差DLM)が存在し得る。この不連続性は、行RM内の画素の輝度と行RM+1内の画素の輝度との間の顕著なばらつきにつながり得る。
【0033】
このような輝度のばらつきは、補助ゲート線負荷構造をディスプレイ14の適当な行に追加することにより平滑化することができる。ライン192によって示される1つの例示的な配置構成では、ゲート線負荷は、行198のゲート線に補助負荷を追加することによって平滑化される。所望であれば、(例えば、ライン194によって示されるように、行R0〜RMのゲート線の各々に異なる量の負荷を追加することによって)更なる平滑化が達成され得る。所望であれば、行R0〜RM内のゲート線は、ディスプレイ14内の行のすべてのゲート線上の負荷を均等化するのに十分な補助ゲート線負荷を追加することによって補償され得る(例えば、
図6の例示的な負荷ライン196を参照されたい)。概して、任意の好適な量の補助負荷が、ディスプレイ14の適切な行に追加され得る。補助負荷は、(例えば、全ての行について負荷を完全に均等化するため、ライン196で示されるように)極めて大きくてもよく、(例えば、負荷を平滑化するため、ライン194で示されるように)中程度であってもよく、又は、(例えば、ライン192で示されるように、比較的控え目な数の行(例えば、198で示される行)に負荷を追加することによって行RM/RM+1における負荷不連続性の平滑化を助けるために )、比較的小さくてもよい。輝度の不連続性を平滑化にすることを助けるために、これらスキームのいずれかを、行依存のゲート信号整形スキームと組み合わせることもできる。
【0034】
ディスプレイ14のより短い画素行に、補助負荷を追加するための例示的な配置構成が
図7〜
図16に示される。
【0035】
図7の例示的な構成に示すように、ディスプレイ14は、画素22が配置されたアクティブ領域40(すなわち、境界線40内部のアクティブ領域AA)などのアクティブ領域を有してもよい。ディスプレイ14はまた、発光画素22が存在しないアクティブ領域40の外側の領域66などの、画素の無いノッチ領域を有してもよい。ディスプレイ14は、基板36などの1つ以上の基板層を有し得る。基板36は、エッジ48などのエッジを有し得る。エッジ48は、(
図7の例におけるように)直線状であるか又は湾曲していてもよい。
【0036】
画素行R0−RMのゲート線は、アクティブ領域40を横切って、ノッチ領域66(ディスプレイ14の非アクティブ領域又は非アクティブノッチ領域と呼ばれることもある)を横切って延在してもよい。非アクティブ領域66内のゲート線Gのピッチは、アクティブ領域40内部のゲート線Gのピッチよりも小さくてもよい。非アクティブ領域66内におけるゲート線Gの縮小されたピッチにより、ディスプレイ14の上部に空間42などの空間が提供される。空間42は、1つ以上の電子部品(例えば、カメラ、スピーカ、周囲光センサ、近接センサ、および/又は他の入出力部品などの入出力部品)を収容するために使用することができる。
【0037】
選択されたゲート線G(例えば、画素行R0−RM又は他の適切なゲート線)は、ノッチ領域66内のダミー画素22Dなどの補助負荷構造(補助ゲート線負荷構造)に接続され得る。任意の好適な数の画素行には、補助負荷(例えば、2〜20行、2〜100行、50〜1000行、25より多い行、2000行未満など)が提供されてもよい。任意の好適な数のダミー画素22D(例えば、1〜1000個、10個超、500個未満など)が、行依存の輝度のばらつきを低減するために、ディスプレイ14の各行内のゲート線Gに接続されてもよく、および/又はディスプレイ14内の他の好適な水平制御ラインに接続されてもよい。
【0038】
ダミー画素22Dは、通常画素22の画素回路の全て又は一部を含むことができ、これらの画素が光を放射することを防止するように修正されている。アクティブ画素22をダミー画素22Dに変換するために行われる修正の例としては、画素22の液晶材料を画素22Dから削除すること、画素22Dのアノードを削除すること、金属トレースのごく一部を削除し開回路を形成すること、などが挙げられる。
図7の各画素22Dの専有面積(上から見たときの輪郭)は、各画素22の専有面積と同じでもよく、画素22とダミー画素22Dは異なる専有面積を有していてもよい。
【0039】
所望であれば、1つ以上のコンデンサから形成された補助負荷構造を領域66に設けてもよい。 このタイプの配置を
図8に示す。
図8は、
図6のノッチ領域66 で使用することができる、例示的な補助負荷構造の上面図である。この例では、補助負荷構造22Dは、データ線延長部DE(例えば、ノッチ領域66の中に延在する
図7のデータ線Dの一部)、および導電層50を含む。第1の組のコンデンサが、データ線延長部DEとゲート線Gとの間のオーバーラップ領域に形成されてもよい(例えば、データ線延長部DEが各コンデンサ内の第1の電極を形成してもよく、ゲート線Gが各コンデンサ内の第2の電極を形成してもよい)。第2の組のコンデンサが、導電層50とゲート線Gとの間のオーバーラップ領域に形成されてもよい(例えば、導電層50が各コンデンサ内の第1の電極を形成してもよく、ゲート線Gが各コンデンサ内の第2の電極を形成してもよい)。1つ以上の誘電体層が、ゲート線Gをデータ線延長部DEおよび導電層50から分離することができる。
【0040】
データ線延長部DEとゲート線Gとの間、および導電層50とゲート線Gとの間の誘電体材料は、ディスプレイ14内の無機および/又は有機の誘電体材料の1つ以上の層から形成することができる。導電層50は、金属層、導電性半導体層(例えば、ドープポリシリコンなど)、又は他の導電層から形成することができる。例えば、導電層50は、ディスプレイ14の薄膜トランジスタ回路における第1のゲート金属層、第2のゲート金属層、ソースドレイン金属層、シリコン層、又は他の好適な導電層などの導電層から形成することができる。本明細書でしばしば一例として記載される1つの例示的な配置構成では、導電層50は、
図4のドープポリシリコン層204などのドープポリシリコン層から形成することができる。
【0041】
所望であれば、各ダミー画素22D内でのデータ線延長部DEとゲート線Gとの間のオーバーラップ量は、発光画素22内でのデータ線Dとゲート線Gとの間のオーバーラップ量と一致してもよい。これにより、データ線延長部DEが、データ線Dがディスプレイ14のアクティブ領域40内のゲート線Gに提供するのと同一又は類似の容量負荷を、非アクティブ領域66内のゲート線Gに提供することが保証される。同様に、ダミー画素22D内の導電層50(例えば、ドープポリシリコンの層)とゲート線Gとの間のオーバーラップ量は、画素22内のポリシリコン層204とゲート線Gとの間のオーバーラップ量と一致してもよい。これにより、ポリシリコン層50が、画素22内のポリシリコン層204がディスプレイ14のアクティブ領域40内のゲート線Gに提供するのと同一又は類似の容量負荷を、非アクティブ領域66内のゲート線Gに提供することが保証される。
【0042】
非アクティブ領域66内のポリシリコン層50は、アクティブ領域40内のポリシリコン層204を形成するものと同じ材料層から形成されていてもよいが、ポリシリコン層50はポリシリコン層204から電気的に分離されていてもよい。従って、ポリシリコン層50に適切な電圧を供給するために、ポリシリコン層50を接地線(例えば、接地線38−2)又は他の信号線(例えば、ゲート低電圧Vgl信号線38−1)などのバイアス電圧供給線に接続することができる。
【0043】
1つの例示的な配置では、ビア52などのビアを使用して、ポリシリコン層50を共通電圧(Vcom)層に接続することができる。次に、Vcom層は接地線38−2に接続され、ポリシリコン層50に適切なバイアス電圧を供給することができる。
【0044】
図8の例では、各補助負荷構造22DはH形状を有し、2つの隣接するゲート線G上の負荷を増加するために使用される。H形状の負荷構造22Dの各々の上半分(
図8のy軸に平行に延びる2つの垂直部分)は、第1のゲート線Gと2箇所で交差し、H形状の負荷構造22Dの各々の下半分(同様に、
図8のy軸に平行に延びる)は第2のゲート線Gと2箇所で交差する。H形状の負荷構造の各々の水平部分(例えば
図8のx軸に平行に延びるセグメント)はビア52に接続され、各負荷構造22D内のポリシリコン50をバイアスする。
【0045】
図9は、
図8の補助負荷構造22Dの断面図を示し、線68に沿った断面を方向70から見たものである。
図9に示すように、ポリシリコン層50は基板36上のバッファ層66上に配置することができる。ゲート絶縁体64は、バッファ層66上に形成してもよい。ゲート線G(例えば、
図4の金属層222から形成された)はゲート絶縁体64の上に形成することができる。層間誘電体層206、並びに平坦化層208および214をゲート線G上に形成することができる。導電層58などの導電層を誘電体層206、208および214上に形成することができる。導電層58は、画素22内の共通電極層を形成する透明導電性材料と同じ層から形成することができる(例えば、層58は
図4のITO216から形成することができる)。導電層58はアクティブ領域40の共通電極216と同じ層から形成されるので、層58は共通電圧(Vcom)層と呼ばれることがある。しかし、層58は、画素22のVcom層に電気的に接続されている必要はない。むしろ、層58は画素22のVcom層から電気的に分離されていてもよく、代わりに接地線(例えば、
図8の接地線38−2)に接続されていてもよい。
【0046】
ゲート絶縁体64および誘電体層206、208、および214は、ビア52用の開口部を含んでもよい。例えば、
図9に示すように、層64、206、208、および214はポリシリコン層50と位置が整合する開口部を含み、ビア52が共通電極層58をポリシリコン層50に電気的に接続することを可能にしている。これにより、共通電極層58がポリシリコン層50へバイアス電圧を供給することが可能になる。所望であれば、金属層60などの任意選択の金属層を、ポリシリコン層50と共通電圧層58との間に電気的に接続することができる。
【0047】
補助負荷構造22Dが同一列の隣接する負荷構造22Dに接続される
図8の例は例示に過ぎない(例えば、ポリシリコン50の垂直部分が複数の負荷構造22Dを横切ってx軸に平行に連続して延びる例)。所望であれば、各負荷構造22D内のポリシリコン50は、隣接する負荷構造22D内のポリシリコン50から分離されてもよい。このタイプの配置構成を
図10に示す。
図10に示すように、ポリシリコン50は、各負荷構造22D内でH形状を有するが、負荷構造22Dの次の行又は列における隣接するポリシリコン50には接続されていない。
【0048】
図11は、ポリシリコン50の水平部分が、同一行内の複数の負荷構造22Dを横切って連続的に延在する例を示す。同一列内の負荷構造22Dは、互いに分離されてもよく(
図10の例に示すように)、又は一緒に接続されてもよい(
図8の例に示すように)。
【0049】
ダミーポリシリコン層50が、接地ループ38−2などの接地ループを使用してバイアスされる配置構成においては、ダミー負荷構造22Dへの損傷を製造中に回避するために、接地ループを複数の金属層から形成することが好ましい場合がある。もし接地ループ38−2が金属層222などの1つの金属から全面的に形成された場合、これによりディスプレイ14の他の層が形成される際に、ポリシリコン50が電荷を吸収することになり、これがさらに負荷構造22Dの損傷を引き起こすことがある。ポリシリコン50によって余剰電荷が吸収されることを回避するために、接地ループ38−2は異なる金属層の交互のセグメントから形成することができる。このタイプを
図12に示す。
【0050】
図12に示すように、接地ループ38−2は、M1(例えば、
図4の層222)およびM2(例えば、
図4の層60)などの異なる金属層の交互のセグメントから形成することができる。製作中に、M1を堆積およびパターニングして個々のセグメントを形成することができる。セグメントは、完全なループを形成しないように互いに分離されてもよい。金属層M1は、2つ、3つ、4つ、又は5つ以上の別個のセグメントに分割されてもよい。金属層M2などの第2の金属層を使用してループを完成してもよい。第2の金属層M2および第1の金属層M1を、箇所72で互いに接続して、連続した導電性ループを形成してもよい。接地ループ38−2の一部は、共通電圧層58(例えば、非アクティブ領域66に形成されたVcom層216の一部)に接続してもよく、共通電圧層58はさらにポリシリコン50に接続されて、ポリシリコン50を所望の電圧にバイアスする。接地ループ38−2が金属層M1およびM2から形成される
図12の例は例示に過ぎない。所望であれば、金属層M3などの他の金属層を用いて接地ループ38−2を形成してもよい(例えば、接地ループ38−2を形成するために、金属層M3を、金属層M1の代わりに使用してもよく、金属層M2の代わりに使用してもよく、又はM1およびM2に加えて使用してもよい)。
【0051】
共通電圧層58(例えば、
図4のVcom層216と同じ層から形成され、しかしディスプレイ14のアクティブ領域40内のVcom層からは電気的に分離された、非アクティブ領域66内の導電層)が、領域66内でポリシリコン50をバイアスするために使用される、
図8および
図9の例は例示に過ぎない。所望であれば、ディスプレイ14の他の導電層を用いて、ポリシリコン50をバイアスしてもよい。
図13は、信号線38−1(例えば、ゲート低電圧線)の延長部分を利用してポリシリコン50がバイアスされる例を示す。
【0052】
図13に示すように、ゲート低電圧線38−1は、垂直セグメント38−1’などの垂直セグメント(例えば、
図13のy軸に平行に延びるセグメント)を有してもよい。垂直セグメント38−1’は、ダミー負荷構造22Dの複数行を横切って延在してもよい。ビア74などのビアを使用して、各負荷構造22D内の水平セグメントを信号線38−1に電気的に接続してもよい。所望であれば、ゲート低電圧線38−1は、
図4の第2の金属層60から形成してもよく、ディスプレイ14内の駆動回路(例えば、
図2のディスプレイ駆動回路20Aおよび/又はゲート駆動回路20B)から信号を受信してもよい。
【0053】
図14は、
図13の補助負荷構造22Dの側断面図であり、線76に沿った断面を方向78から見たものである。
図14に示すように、ポリシリコン層50を基板36上のバッファ層66上に配置してもよい。ゲート絶縁体64は、バッファ層66上に形成してもよい。ゲート線G(例えば、
図4の金属層222から形成された)はゲート絶縁体64の上に形成する。層間誘電体層206、並びに平坦化層208および214をゲート線G上に形成することができる。導電層58などの導電層を平坦化層214上に形成することができる。導電層58は、画素22内の共通電極層を形成する透明導電性材料と同じ層から形成することができる(例えば、層58は
図4の共通電極層216から形成することができる)。しかし、層58は、画素22のVcom層に電気的に接続されている必要はない。むしろ、層58は層58から電気的に絶縁されていてもよく 、代わりに接地線(例えば、
図13の接地線38−2)に接続してもよい。金属層60などの金属層が、層間誘電体層206と平坦化層208との間に配置されていてもよく、ゲート低電圧線38−1を形成するために用いてもよい。
【0054】
ゲート絶縁体64および誘電体層206は、ビア74用の開口部を含むことができる。例えば、
図14に示すように、層64および206はポリシリコン層50と整列された開口部を含み、ビア74がゲート低電圧線38−1(すなわち、金属層60)をポリシリコン層50に電気的に接続することを可能にしている。これにより、ゲート低電圧線38−1がポリシリコン層50にバイアス電圧を供給することが可能になる。
【0055】
いくつかの配置構成において、ディスプレイ14は一体型タッチセンサを含むことができる。タッチセンサ構造は、例えば、
図4に示すタイプの薄膜トランジスタ回路の中に一体化してもよい。このタイプの配置構成によって、ディスプレイ14内の共通電圧層はセグメント化することができ、表示機能性とタッチ機能性の両方をサポートすることができる。表示機能性とタッチ機能性をサポートするために、セグメント化されたVcom層を実装する際に使用することができる、例示的なレイアウトが
図15に示されている。
図15に示すとおり、 ディスプレイ14は矩形のVcomパッド80XなどのVcom導電体構造80を含んでもよく、Vcom導電体構造80は導電性Vcomジャンパ82を用いて相互接続され、Vcom行(Vcomrと呼ばれる)を形成する。Vcomジャンパ82(XVcom線と呼ばれることもある)は、例えば
図4の金属層210から形成してもよく、又はディスプレイ14内の他の導電性材料から形成してもよい。ビア84などのビアを使用して、線82をVcomrパッド80Xに電気的に接続してもよい。
【0056】
Vcom列80Y(Vcomcと呼ばれる)などの垂直Vcom導電体には、パッド80Xが間に入り込んでいてもよい。
図15のVcomrおよびVcomc導電体は、インジウムスズ酸化物(例えば、
図4の層216)又は他の透明導電性材料から形成することができ、ディスプレイ14内で表示機能とタッチ機能の両方をサポートするために使用することができる。例えば、時分割多重方式を使用して、Vcom導電性構造体を、画素22用の接地面構造体(表示モード動作中に)並びにタッチセンサ電極(タッチセンサモード動作中に)として両方に使用することができるようにしてもよい。
【0057】
ディスプレイ14の画素22が、ディスプレイ14上で画像を表示するために使用されている場合、ディスプレイ駆動回路20A(
図2)は、例えば、Vcomr80XおよびVcomc80Yの両方を、0ボルトなどの接地電圧又は他の適切な電圧(例えば固定基準電圧)に短絡することができる。この構成において、Vcomr80X導電体およびVcomc80Y導電体は協働して、ディスプレイ14の画素22用の共通接地面(導電面)の一部として機能することができる。Vcomr80XおよびVcomc80Yは、このように画像を表示するときに、共に短絡されるので、位置依存のタッチデータは収集されない。
【0058】
タッチデータを収集できるように、反復的な時間間隔で、ディスプレイ14の画像表示機能を一時的に停止することができる。これらの時間間隔(ディスプレイブランキングインターバル)と呼ばれることもある)の間に、ディスプレイはタッチセンサモードで動作することができる。タッチセンサモードでの動作時には、Vcomr80X導電体およびVcomc80Y導電体が独立して動作することができるため、タッチイベントの位置をXおよびY次元で検出することができる。Vcom行(Vcomrパッド80Xから形成される)が複数存在するため、Y次元に関してタッチ位置を区別することが可能になる。Vcom列(Vcomc80Yから形成される)も複数存在するため、タッチ位置をX次元で判定することが可能になる。
【0059】
ディスプレイ14が、ノッチ領域66などの非アクティブノッチ領域を有する配置構成においては、ディスプレイ14の他の行よりも画素数が少ないゲート線の行(図示せず)が存在することができる(
図7に関連して議論したように)。異なるゲート線負荷効果から生じ得る輝度のばらつきを回避するために、
図5〜
図14に関連して議論したゲート線負荷構造のうちの任意の1つ以上を、
図15のディスプレイ14において使用することができる。
【0060】
図15の例におけるように、タッチセンサ電極が、ディスプレイ14の薄膜トランジスタ回路の中に組み込まれる配置構成において、ノッチ領域66もまた、タッチセンサ電極の行(すなわち、Vcomrパッド80Xの行)に割り込んでもよい。これにより、ディスプレイ14の基板の幅にわたる通常の長さの行よりも少ないVcomrパッド80Xを有する、Vcomrパッド80Xの短い行が形成される。措置を講じなければ、Vcomrパッド80Xの短い行内のXVcom線82(例えば、ノッチ66のいずれかの側のVcomrパッド80Xの行)が、Vcomrパッド80Xの全幅の行内のXVcom線82(例えば、ノッチ66の下のVcomrパッド80Xの行)とは異なる量の負荷を受ける場合があり、その結果、画素データサンプリング時に、異なるVcomrカップリング電圧および回復時間を引き起こす場合がある。このタイプの画素データのサンプリング誤差は、短い行内の画素と全幅の行内の画素に対して異なる輝度値につながる場合があり、目に見えるムラ(mura)を引き起こす。
【0061】
ディスプレイ14のXVcom線82内の負荷不一致を低減するために、Vcomrパッド80Xの短い行には(ダミー負荷、ダミー画素、又は補助ゲート線負荷構造と呼ばれることもある)補助負荷を設けることができ、それらのVcomr行がディスプレイ内で、より長いVcomr行と同様に又はそれと同等に挙動することを支援する。
【0062】
図16は、
図15のノッチ領域66内で使用することのできる例示的ダミー負荷構造の上面図である。
図16に示すように、ディスプレイ14は、ノッチ領域66内のゲート線G上の負荷を増加させるためのダミー画素22D(例えば、
図5〜
図14で説明したタイプの補助負荷構造)を含むことができる。ダミー画素22Dは、データ線延長部DEおよび導電層50を含むことができる。データ線延長部DEは、データ線DEがディスプレイ14のアクティブ領域40内のゲート線Gに提供するのと同一又は類似の容量負荷を、非アクティブ領域66内のゲート線Gに提供する。同様に、導電層50(例えば、ポリシリコンの層)は、画素22内のポリシリコン層204(
図4)がディスプレイ14のアクティブ領域40内のゲート線Gに提供するのと同一又は類似の容量負荷を、非アクティブ領域66内のゲート線Gに提供する。
【0063】
非アクティブ領域66内のポリシリコン層50は、アクティブ領域40内のポリシリコン層204を形成するものと同じ材料層から形成することができるが、ポリシリコン層50はポリシリコン層204から電気的に絶縁されていてもよい。従って、ポリシリコン層50に適切な電圧を供給するために、ポリシリコン層は、ゲート低電圧(Vgl)信号線38−1などの、バイアス電圧供給線に接続することができる。ゲート低電圧線38−1は、垂直セグメント38−1’などの垂直セグメント(例えば、
図16のy軸に平行に延びるセグメント)を有してもよい。垂直セグメント38−1’は、ダミー負荷構造22Dの複数行を横切って延在してもよい。ビア92などのビアを使用して、各負荷構造22D内の水平セグメントを信号線38−1に電気的に接続してもよい。所望であれば、ゲート低電圧線38−1は、
図4の第2の金属層60から形成してもよく、所望であれば、ディスプレイ14内の駆動回路(例えば、
図2のディスプレイ駆動回路20Aおよび/又はゲート駆動回路20B)から信号を受信してもよい。
【0064】
Vcom行負荷構造と呼ばれることもある追加のダミー負荷構造が、Vcomrパッド80Xの短い行内のXVcom線82上の負荷を増加させるために使用することができる。Vcom行負荷構造は、例えば、導電性電極90を含むことができる。各導電性電極90は、Vcomrパッド80Xの対応する1つとオーバーラップしてもよい。対応するVcomrパッド80X上で電極90を使用することにより、ノッチ66付近のXVcom線82上の容量性負荷を増加させるコンデンサが形成され、ノッチ66の下方のXVcom線82上の容量性負荷と一致、又はより厳密に一致させる。各コンデンサは、導電層90から形成された第1の電極、およびVcomrパッド80Xから形成された第2の電極を含む。1つ以上の誘電体層がパッド80Xを導電層90から分離してもよい。パッド80Xと導電層90との間の誘電体材料は、ディスプレイ14内の無機および/又は有機の誘電体材料の1つ以上の層から形成することができる。導電層90は、金属層、導電性半導体層(例えば、ドープポリシリコンなど)、又は他の導電層から形成することができる。例えば、導電層90は、ディスプレイ14の薄膜トランジスタ回路内の第1のゲート金属層、第2のゲート金属層、ソースドレイン金属層、シリコン層、又は他の好適な導電層などの導電層から形成することができる。
【0065】
本明細書でしばしば一例として記載される1つの例示的な配置構成では、導電性電極90は、アクティブ領域40内の画素電極を形成する透明導電性材料と同じ層から形成することができる(例えば、導電性電極90は
図4の画素電極層220から形成することができる)。電極90はアクティブ領域40の画素電極層220と同じ層から形成されるので、層90は画素ITO層と呼ばれることもある。しかし、電極90は画素22の画素電極に電気的に接続されている必要はない。むしろ、電極90は画素22の画素ITOから電気的に絶縁していてもよい。従って、導電層90に適切な電圧を供給するために、電極90は、ゲート低電圧(Vgl)信号線38−1又は接地線38−2などの、バイアス電圧供給線に接続することができる。ビアは、それぞれの電極90を、適切なバイアス電圧供給線(例えば、ライン38−1又はライン38−2)に接続させるために使用することができる。
【0066】
Vcomrパッド80Xおよび導電性電極90から形成されるコンデンサは、Vcomrパッド80Xの短い行内のXVcomライン82上で容量性負荷を増大させ、Vcomrパッド80Xの全幅の行内のXVcom線82上の容量性負荷に一致、又はより厳密に一致させることができる。
図16に示すように、Vcom行負荷構造90をゲート線負荷構造(例えば、ポリシリコン50およびデータ線延長部DE)と組み合わせて使用することができ、これにより短い画素行(例えば、
図7の行R0〜RM)と全幅の画素行(例えば、行RM+1とそれ以降)との間の輝度差を低減することができる。
【0067】
所望であれば、非アクティブノッチ領域66の中に延在する列Vcomc電極80Yの一部を覆うように電極90を形成することができる。XVcom線82も非アクティブ領域66内のVcomc電極80Yの一部とオーバーラップしているので(
図15参照)、非アクティブ領域66内で、電極90とVcomc電極80Yから形成されるコンデンサを用いて、短いVcomr行内のXVcom線82上の容量性負荷をさらに増加させてもよい。
【0068】
実施形態によれば、光が放射されるアクティブ領域および光が放射されない非アクティブ領域を有するディスプレイが提供され、ディスプレイは、
画素アレイと、
ディスプレイ駆動回路と、
ディスプレイ駆動回路に接続されたデータ線と、
ディスプレイ駆動回路に接続されたゲート線であって、このゲート線は第1のゲート線および第2のゲート線を含み、第1のゲート線は第2のゲート線よりも少ない画素に接続されている、ゲート線と、
ディスプレイの非アクティブ領域内の補助ゲート線負荷構造であって、この補助ゲート線負荷構造は第1のゲート線上の負荷を増加させる補助ゲート線負荷構造と、
補助ゲート線負荷構造をバイアスするバイアス電圧供給線と、を含む。
【0069】
別の実施形態によれば、補助負荷構造はドープポリシリコンを含む。
【0070】
別の実施形態によれば、ディスプレイは、ドープポリシリコンとオーバーラップする透明導電層を含む。
【0071】
別の実施形態によれば、ディスプレイは、透明導電層をドープポリシリコンに電気的に接続させるビアを含む。
【0072】
別の実施形態によれば、透明導電層はバイアス電圧供給線に接続されている。
【0073】
別の実施形態によれば、バイアス電圧供給線は複数の金属層を含む。
【0074】
別の実施形態によれば、ドープポリシリコンは、2つの垂直セグメントが水平セグメントによって接続されたH形状を有する。
【0075】
別の実施形態によれば、ビアは水平セグメントに接続されている。
【0076】
別の実施形態によれば、2つの垂直セグメントは、第1のゲート線とオーバーラップしている。
【0077】
別の実施形態によれば、画素は共通電圧層を含み、透明導電層は共通電圧層と同じ材料から形成されている。
【0078】
別の実施形態によれば、画素はポリシリコンチャネルを有するトランジスタを含み、ドープポリシリコンはポリシリコンチャネルと同じ材料から形成されている。
【0079】
別の実施形態によれば、ゲート線は、第2のゲート線よりも少ない画素数に接続された第3のゲート線を含み、補助ゲート線負荷構造が第3のゲート線上の負荷を増加させる。
【0080】
別の実施形態によれば、いくつかのデータ線は、ディスプレイの非アクティブ領域内において第1のゲート線とオーバーラップする。
【0081】
別の実施形態によれば、ディスプレイは、補助ゲート線負荷構造をバイアス電圧供給線に電気的に接続させる金属層を含む。
【0082】
別の実施形態によれば、金属層はデータ線と同じ材料から形成されている。
【0083】
一実施形態によれば、アクティブ領域と非アクティブ領域とを有するディスプレイが提供され、ディスプレイは、
アクティブ領域内の画素アレイであって、この画素アレイは第1の行および第2の行を含み、第1の行は第2の行よりも少ない画素を有する、画素アレイと、
画素アレイに接続されたゲート線であって、このゲート線は、第1の画素行に接続された第1のゲート線および第2の画素行に接続された第2のゲート線を含み、第1のゲート線は非アクティブ領域内にセグメントを有する、ゲート線と、
光を放射しない非アクティブ領域内のダミー画素であって、このダミー画素は非アクティブ領域内において第1のゲート線のセグメントとオーバーラップするドープポリシリコンを含む、ダミー画素と、
ダミー画素をバイアス電圧供給線に電気的に接続させる金属層と、を含む。
【0084】
別の実施形態によれば、ディスプレイは画素アレイに接続されたデータ線を含み、金属層はデータ線と同じ材料から形成される。
【0085】
別の実施形態によれば、ダミー画素はデータ線の延長部分を含む。
【0086】
一実施形態によれば、アクティブ領域と非アクティブ領域とを有するディスプレイが提供され、ディスプレイは、
アクティブ領域内の画素アレイと、
行電極および列電極を含む 共通電圧層であって、この共通電圧層は第1のモードにおいて画素アレイ用の接地面として機能し、第2のモードにおいてタッチデータを収集するように構成された、共通電圧層と、
行電極にそれぞれが接続された信号線の行であって、この信号線の行は第1の信号線および第2の信号線を含み、第1の信号線は第2の信号線よりも少ない行に接続されている、信号線の行と、
非アクティブ領域内の導電層であって、第1の信号線とオーバーラップして第1の信号線上の負荷を増加させる導電層と、を含む。
【0087】
別の実施形態によれば、導電層はインジウムスズ酸化物を含む。
【0088】
別の実施形態によれば、ディスプレイは、画素アレイに接続されたゲート線であって、第1のゲート線および第2のゲート線を含み、第1のゲート線は第2のゲート線よりも少ない画素に接続され、第1のゲート線は非アクティブ領域内の導電層とオーバーラップしている、ゲート線と、
ディスプレイの非アクティブ領域内のゲート線負荷構造であって、第1のゲート線上の負荷を増加させるゲート線負荷構造と、を含む。
【0089】
別の実施形態によれば、ゲート線負荷構造は、非アクティブ領域内において第1のゲート線とオーバーラップするデータ線およびドープポリシリコンを含む。
【0090】
前述の内容は例示に過ぎず、説明した実施形態の範囲および趣旨から逸脱することなく、当業者によって様々な修正を行うことができる。前述の実施形態は、個々に、又は任意の組み合わせで実施することができる。