(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1接続規則に基づいた接続は、前記第1信号が前記第1入出力端子に入力されたとき、前記第2入出力端子に入力される前記第1信号の前記ビット列が変化しないように、前記第1入出力端子と前記第2入出力端子とを接続するものである請求項1または2に記載の半導体記憶装置。
前記第1信号は、16進数表記で00、18、24、3C、42、5A、66、7E、81、99、A5、BD、C3、DB、E7、FFのうちのいずれかを含む請求項1乃至6のいずれかに記載の半導体記憶装置。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。以下の説明において、同一の機能及び構成を有する構成要素については同一符号を付す。また、以下に示す各実施形態は、この実施形態の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。
【0008】
各機能ブロックは、ハードウェア、コンピュータソフトウェアのいずれかまたは両者を組み合わせたものとして実現することができる。各機能ブロックが以下の例のように区別されていることは必須ではない。例えば、一部の機能が例示の機能ブロックとは別の機能ブロックによって実行されてもよい。さらに、例示の機能ブロックがさらに細かい機能サブブロックに分割されていてもよい。ここでは、半導体記憶装置として、NAND型フラッシュメモリを例に挙げて説明する。
【0009】
[1]第1実施形態
まず、第1実施形態の半導体記憶装置を含むメモリシステムの構成について説明する。
【0010】
[1−1]メモリシステムの構成
図1は、メモリシステムの構成を示すブロック図である。メモリシステム10は、半導体記憶装置100及びコントローラ200を備える。
【0011】
半導体記憶装置100では、半導体チップ(例えば、NAND型フラッシュメモリのチップ)を含むパッケージが基板の両面に実装される。半導体記憶装置100の詳細は後述する。
【0012】
コントローラ200は、NANDバスによって半導体記憶装置100に接続される。また、コントローラ200は、ホストバスによって外部のホストデバイス300に接続される。コントローラ200は、半導体記憶装置100を制御し、またホストデバイス300から受信した命令に従って、半導体記憶装置100に対する読み出し、書き込み、及び消去等を制御する。
【0013】
NANDバスは、NANDインターフェイスに従った信号の送受信を行う。これら信号としては、例えばチップイネーブル信号/CE、コマンドラッチイネーブル信号CLE、アドレスラッチイネーブル信号ALE、ライトイネーブル信号/WE、リードイネーブル信号/RE、及びライトプロテクト信号/WPが使用される。
【0014】
チップイネーブル信号/CEは、半導体記憶装置100をイネーブルにするための信号である。コマンドラッチイネーブル信号CLE及びアドレスラッチイネーブル信号ALEは、それぞれ入力信号がコマンドまたはアドレス信号であることを半導体記憶装置100に通知する信号である。ライトイネーブル信号/WE及びリードイネーブル信号/REは、例えば、それぞれライト時及びリード時にデータピンまたは入出力端子(以下、DQピン)DQ0、DQ1、…、DQ7によるデータの入力及び出力を半導体記憶装置100に指示する信号である。ライトプロテクト信号/WPは、例えば電源のオン及びオフ時に半導体記憶装置100を保護状態にするための信号である。
【0015】
レディ/ビジー信号RY/(/BY)は、半導体記憶装置100がレディ状態(コントローラ200からの命令を受け付ける状態)であるか、ビジー状態(コントローラ200からの命令を受け付けない状態)であるかをコントローラ200に通知する信号である。例えば、レディ/ビジー信号RY/(/BY)は、半導体記憶装置100がデータの読み出し等の動作中には“L”レベルとされ(ビジー状態)、これらの動作が完了すると“H”レベルとされる(レディ状態)。
【0016】
DQピンDQ0〜DQ7にて入出力される信号DQS0〜DQS7は、例えば8ビットの信号である。信号DQS0〜DQS7は、半導体記憶装置100とコントローラ200との間で送受信されるデータであり、コマンド、アドレス、書き込みデータ、読み出しデータ、及び半導体記憶装置100のステータス情報等である。
【0017】
なお、前述したメモリシステムは、以降の全ての実施形態の半導体記憶装置に適用可能である。
【0018】
[1−2]半導体記憶装置の構造
次に、
図2を用いて、第1実施形態の半導体記憶装置100の構造を説明する。
図2は、半導体記憶装置の構造の一例を示す断面図である。半導体記憶装置100は、ノーマルパッケージ110、ミラーパッケージ120、及び基板130を備える。基板130の表面(第1主面)には、ノーマルパッケージ110が実装される。基板130の裏面(第1主面に対向する第2主面)には、ミラーパッケージ120が実装される。
【0019】
ノーマルパッケージ110は、1つまたは複数のNAND型フラッシュメモリの半導体チップ(以下、フラッシュメモリチップ)、例えばフラッシュメモリチップC0、C1と、グリッドアレイ基板111を含む。グリッドアレイ基板111上に、フラッシュメモリチップC0、C1が順に配置される。グリッドアレイ基板111は、複数のDQピン(DQ0、DQ1、…、DQ7)を有する。フラッシュメモリチップC0、C1の各々は、同様に、複数のDQピン(DQ0、DQ1、…、DQ7)を有する(図示しない)。グリッドアレイ基板111のDQピンと、フラッシュメモリチップC0、C1の各々のDQピンは、同じピン番号同士がボンディングワイヤ112等により電気的に接続される。グリッドアレイ基板111と、フラッシュメモリチップC0、C1は、樹脂等によりパッケージ化されている。さらに、グリッドアレイ基板111のDQピンは、基板130の第1主面に、例えばハンダボール132を介して接続される。以降、このグリッドアレイ基板111のDQピンを、ノーマルパッケージ110のDQピンと称する。
【0020】
ミラーパッケージ120は、前述したノーマルパッケージと同一のパッケージからなり、1つまたは複数のフラッシュメモリチップ、例えばフラッシュメモリチップC2、C3と、グリッドアレイ基板121を含む。グリッドアレイ基板121上に、フラッシュメモリC2、C3が順に配置される。グリッドアレイ基板121は、複数のDQピン(DQ0、DQ1、…、DQ7)を有する。フラッシュメモリチップC2、C3の各々は、同様に、複数のDQピン(DQ0、DQ1、…、DQ7)を有する(図示しない)。グリッドアレイ基板121のDQピンと、フラッシュメモリチップC2、C3の各々のDQピンは、同じピン番号同士がボンディングワイヤ122等により電気的に接続される。グリッドアレイ基板121と、フラッシュメモリチップC2、C3は、樹脂等によりパッケージ化されている。さらに、グリッドアレイ基板121のDQピンは、基板130の第2主面に、例えばハンダボール134を介して接続される。以降、このグリッドアレイ基板121のDQピンを、ミラーパッケージ120のDQピンと称する。
【0021】
例えば、ノーマルパッケージ110のDQピンDQ0〜DQ7は、ハンダボール132、ビア133、及びハンダボール134等を介してミラーパッケージ120のDQピンDQ7〜DQ0にそれぞれ接続される。詳細には、ノーマルパッケージ110のDQ0がミラーパッケージ120のDQ7に電気的に接続され、同様に、DQ1がDQ6に、DQ2がDQ5に、DQ3がDQ4に、DQ4がDQ3に、DQ5がDQ2に、DQ6がDQ1、DQ7がDQ0にそれぞれ電気的に接続される。このように、基板130を挟んで、対向するように配置されたDQピン同士を接続すれば、DQピン間を接続する配線等が短くなり、データを転送するのに有利である。
【0022】
ノーマルパッケージ110及びミラーパッケージ120のDQピンDQ0〜DQ7には、信号DQS0〜DQS7がそれぞれ入出力される。フラッシュメモリチップC0〜C3は、複数のメモリセルを備え、データを不揮発に記憶する。
【0023】
また、フラッシュメモリチップC0〜C3の各々は、チップイネーブルピン、コマンドラッチイネーブルピン、アドレスラッチイネーブルピン、ライトイネーブルピン、リードイネーブルピン、ライトプロテクトピン、及びレディ/ビジーピン(図示しない)を有する。これらのピンは、グリッドアレイ基板111、121が有する対応するピンにそれぞれ電気的に接続される。なお、これらのピンには、
図1に示した、チップイネーブル信号/CE、コマンドラッチイネーブル信号CLE、アドレスラッチイネーブル信号ALE、ライトイネーブル信号/WE、リードイネーブル信号/RE、ライトプロテクト信号/WP、及びレディ/ビジー信号RY/(/BY)がそれぞれ入出力される。
【0024】
ノーマルパッケージ110とは、そのパッケージのDQピン(及びチップC0、C1のDQピン)とコントローラ200のDQピンとが同じピン番号同士で接続されたパッケージをいう。すなわち、フラッシュメモリチップC0、C1のDQ0とコントローラ200のDQ0とが接続され、同様に、DQ1とDQ1、DQ2とDQ2、…、DQ7とDQ7がそれぞれ接続されたパッケージを指す。
【0025】
ミラーパッケージ120とは、ノーマルパッケージ110と同一のパッケージを180°回転して基板130の裏面にノーマルパッケージ110と対向するように実装されたパッケージをいう。ミラーパッケージ120のDQピン(及びチップC2、C3のDQピン)は、ノーマルパッケージ110(またはコントローラ200)のDQピンと、ある接続規則に基づいて接続される。前記接続規則については、後述するパターン1〜5(
図3、
図4、
図15〜22)で説明する。
【0026】
次に、
図3を用いて、半導体記憶装置100におけるDQピンの並びを説明する。
図3は、ノーマルパッケージ110及びミラーパッケージ120のDQピンの並びを示す平面図である。ノーマルパッケージ110及びミラーパッケージ120に記した、1,2,3,…,7とa,b,c,…,gは、ノーマルパッケージ110及びミラーパッケージ120を平面としてみた場合のX座標とY座標をそれぞれ表す。
図3におけるC0、C1、C2、C3は、ノーマルパッケージ110内のフラッシュメモリチップC0、C1、及びミラーパッケージ120内のフラッシュメモリチップC2、C3に対応する。また、ノーマルパッケージ110とミラーパッケージ120は、同一の構成を有する同一のパッケージとして製造される。すなわち、ノーマルパッケージ110とミラーパッケージ120は、同一のピン配置及び同一の回路等を有する。これらのX,Y座標、C0、C1、C2、C3の表記や、ノーマルパッケージ110とミラーパッケージ120とが同一の構成を有することは、以降の実施形態においても同様である。
【0027】
基板130の第1主面にノーマルパッケージ110を実装し、第2主面にミラーパッケージ120を実装することは、
図3中のパッケージ間の破線Aを折り曲げ線として、両パッケージを紙面に直角方向に折り曲げ貼りあわせることに相当する。
【0028】
図3におけるノーマルパッケージ110のDQピンとミラーパッケージ120のDQピン間、例えばDQ0(C0)とDQ7(C2)、DQ1(C0)とDQ6(C2)、DQ2(C0)とDQ5(C2)、…、DQ7(C0)とDQ0(C2)を結ぶ破線は、これらのDQピンがそれぞれ接続されることを表す。さらに、これらの破線に接続された実線は、パッケージ110、120の両DQピンと、コントローラ200のDQピンDQ0、DQ1、DQ2、…、DQ7とがそれぞれ接続されることを表す。
【0029】
例えば、ノーマルパッケージ110のピン座標6−e、5−e、5−f、6−fには、DQ0(C0)、DQ1(C0)、DQ2(C0)、DQ3(C0)がそれぞれ配置される。これらのDQ0(C0)〜DQ3(C0)と接続されるのは、ミラーパッケージ120のピン座標2−e、3−e、3−f、2−fであり、それぞれミラーパッケージ120のDQ7(C2)、DQ6(C2)、DQ5(C2)、DQ4(C2)が対応する。
【0030】
次に、
図4を用いて、
図3に示したDQピンの接続規則をわかり易く説明する。
図4は、コントローラ200及びノーマルパッケージ110のDQピンと、ミラーパッケージ120のDQピンの番号のみを抜き出して示した図である。
【0031】
ノーマルパッケージ110のDQピンと、ノーマルパッケージ110内のチップC0、C1のDQピンとは、同じピン番号同士が接続されている。同様に、ミラーパッケージ120のDQピンと、ミラーパッケージ120内のチップC2、C3のDQピンとは、同じピン番号同士が接続されている。さらに、コントローラ200のDQピンと、ノーマルパッケージ110のDQピンとは、同じピン番号同士が接続されている。
図4では、コントローラ200のDQピン及びノーマルパッケージ110のDQピンを1列の[0]〜[7]で示し、同様にミラーパッケージ120のDQピンを1列の[0]〜[7]で示している。これらの接続や表記は、以降の実施形態においても同様である。
【0032】
前述したように、コントローラ200及びノーマルパッケージ110のDQピンと、ミラーパッケージ120のDQピンとの間で、DQ0とDQ7、DQ1とDQ6、DQ2とDQ5、DQ3とDQ4、DQ4とDQ3、DQ5とDQ2、DQ6とDQ1、DQ7とDQ0がそれぞれ接続される。以降、
図4に示したDQピンの接続規則をパターン1と称する。
【0033】
このようなパターン1の接続規則がある場合、コントローラ200のDQピンから出力されたデータはパターン1の接続規則に従って変換され、ミラーパッケージ120のDQピンに異なるデータとして入力される。例えば、コントローラ200からDQ[7:0]=00001111(0Fh)というデータを出力すると、ミラーパッケージ120のDQピンにはDQ[7:0]=11110000(F0h)というデータが入力され、コントローラ200が送信したデータとミラーパッケージ120のDQピンが受信したデータが異なることになる。
【0034】
[1−3]半導体記憶装置の回路構成
第1実施形態の半導体記憶装置100は、パッケージ内のフラッシュメモリチップに接続変更回路を備える。接続変更回路は、ミラーパッケージ120のDQピンとノーマルパッケージ110のDQピンとの接続規則に基づいて、チップC2内のDQピンの接続変更を行う。
【0035】
図5は、半導体記憶装置のデータ入力時に用いられる回路構成を示す図である。前述したように、半導体記憶装置100はノーマルパッケージ110及びミラーパッケージ120を備える。ノーマルパッケージ110及びミラーパッケージ120にはコントローラ200が接続される。ノーマルパッケージ110はフラッシュメモリチップC0、C1を有し、ミラーパッケージ120はフラッシュメモリチップC2、C3を有する。フラッシュメモリチップC0、C1、C2、C3は同様の構成を有する。ここでは、ノーマルパッケージ110内のフラッシュメモリチップC0及びミラーパッケージ120内のフラッシュメモリチップC2の回路構成を述べる。
【0036】
フラッシュメモリチップC0は、チップイネーブルピンCE_0、DQピンDQ0〜DQ7、コード識別回路11、フリップフロップ12、接続変更回路13、アドレスレジスタ14、コマンドレジスタ15、フィーチャーレジスタ16、及びNAND型フラッシュメモリのメモリセル17を有する。コード識別回路11は、DQピンDQ0〜DQ7に入力された信号DQS0〜DQS7に基づいて、識別信号を出力する。接続変更回路13は、例えばマルチプレクサを有する。フラッシュメモリチップC2は、チップイネーブルピンCE_0に換えてチップイネーブルピンCE_1を有する以外、前記フラッシュメモリチップC0と同様である。
【0037】
コントローラ200は、チップイネーブルピンCE_0、CE_1、及びDQピンDQ0〜DQ7を有する。コントローラ200のチップイネーブルピンCE_0は、フラッシュメモリチップC0のチップイネーブルピンCE_0に接続される。コントローラ200のチップイネーブルピンCE_1は、フラッシュメモリチップC2のチップイネーブルピンCE_1に接続される。
【0038】
コントローラ200のDQピンDQ0〜DQ7は、ノーマルパッケージ110内のフラッシュメモリチップC0のDQピンDQ0〜DQ7にそれぞれ接続される。さらに、コントローラ200のDQピンDQ0〜DQ7は、ミラーパッケージ120内のフラッシュメモリチップC2のDQピンDQ7〜DQ0にそれぞれ接続される。これにより、ノーマルパッケージ110内のチップC0のDQピンDQ0〜DQ7は、ミラーパッケージ120内のチップC2のDQピンDQ7〜DQ0にそれぞれ接続される。
【0039】
コントローラ200は、ノーマルパッケージ110内のフラッシュメモリチップC0に以下の信号を出力する。コントローラ200は、チップイネーブルピンCE_0からチップC0のチップイネーブルピンCE_0にチップイネーブル信号CES_0を出力する。さらに、コントローラ200は、DQピンDQ0〜DQ7からチップC0のDQピンDQ0〜DQ7に信号DQS0、DQS1、DQS2、…、DQS7をそれぞれ出力する。以降、信号DQS0〜DQS7が、それぞれDQピンDQ0〜DQ7に入力された場合の信号を、信号DQS[7:0]と表記する。
【0040】
コントローラ200は、ミラーパッケージ120内のフラッシュメモリチップC2に以下の信号を出力する。コントローラ200は、チップイネーブルピンCE_1からチップC2のチップイネーブルピンCE_1にチップイネーブル信号CES_1を出力する。さらに、コントローラ200は、DQピンDQ0〜DQ7からチップC2のDQピンDQ7〜DQ0に信号DQS0、DQS1、DQS2、…、DQS7をそれぞれ出力する。以降、信号DQS0〜DQS7が、それぞれDQピンDQ7〜DQ0に入力された場合の信号を、信号DQS[0:7]と表記する。
【0041】
次に、ノーマルパッケージ110内のフラッシュメモリチップC0における回路接続及び動作について説明する。
【0042】
チップC0のチップイネーブルピンCE_0は、コントローラ200からチップイネーブル信号CES_0を受信する。チップイネーブル信号CES_0は、コード識別回路11の第1入力端子に入力される。チップC0のDQピンDQ0〜DQ7は、コントローラ200のDQピンDQ0〜DQ7から信号DQS[7:0]を受信する。信号DQS[7:0]は、コード識別回路11の第2入力端子に入力される。フリップフロップ12の入力端子は、コード識別回路11の出力を受信する。フリップフロップ12のクロック端子は、クロック信号を受信する。そして、フリップフロップ12は、クロック端子にクロック信号を受信したとき、その出力端子から、フリップフロップ12に記憶している識別信号を選択信号DIOSWAP_ENとして、接続変更回路13が含むマルチプレクサの制御端子に出力する。
【0043】
ここで、チップイネーブル信号CES_0によりフラッシュメモリチップC0がイネーブル状態にされ、かつ信号DQS[7:0]により接続変更コマンドが入力されたとき、コード識別回路11からフリップフロップ12を介して供給される選択信号DIOSWAP_ENは、接続変更回路13に対してDQピンの接続変更を指示する信号となる。しかし、後述するように、実際には接続変更コマンドが入力されるとき、ノーマルパッケージ110内のチップC0はディセーブル状態にされるため、選択信号DIOSWAP_ENがDQピンの接続変更を指示することはない。
【0044】
接続変更回路13のマルチプレクサの第1入力部(チャネル0)は、信号DQS[7:0]を受信し、第2入力部(チャネル1)は信号DQS[0:7]を受信する。マルチプレクサは、制御端子にて受け取った選択信号DIOSWAP_ENに従って、信号DQS[7:0]あるいは信号DQS[0:7]を選択し、信号DQ_INT[7:0]として出力する。フラッシュメモリチップC0では、選択信号DIOSWAP_EN(“0”)により信号DQS[7:0]が選択され、信号DQ_INT[7:0]として出力される。
【0045】
接続変更回路13から出力された信号DQ_INT[7:0]は、その信号がアドレスである場合はアドレスレジスタ14に入力され、その信号がコマンドである場合はコマンドレジスタ15に入力され、またその信号がフィーチャーコードである場合はフィーチャーレジスタ16に入力される。具体的には、アドレスラッチイネーブル信号ALEがアサートされたとき、信号DQ_INT[7:0]がアドレスレジスタ14に記憶される。また、コマンドラッチイネーブル信号CLEがアサートされたとき、信号DQ_INT[7:0]がコマンドレジスタ15に記憶される。また、コマンドEFhを受信したとき、信号DQ_INT[7:0]がフィーチャーレジスタ16に記憶される。
【0046】
また、フラッシュメモリチップC0のDQピンDQ0〜DQ7に入力された信号DQS[7:0]がライトデータである場合、信号DQS[7:0]は接続変更回路13を通ることなく、メモリセル17に記憶される。
【0047】
次に、ミラーパッケージ120内のフラッシュメモリチップC2における回路接続及び動作について説明する。
【0048】
チップC2のチップイネーブルピンCE_1は、コントローラ200からチップイネーブル信号CES_1を受信する。チップイネーブル信号CES_1は、コード識別回路11の第1入力端子に入力される。チップC2のDQピンDQ0〜DQ7は、コントローラ200のDQピンDQ0〜DQ7から信号DQS[0:7]を受信する。信号DQS[0:7]は、コード識別回路11の第2入力端子に入力される。フリップフロップ12の入力端子は、コード識別回路11の出力を受信する。フリップフロップ12のクロック端子は、クロック信号を受信する。そして、フリップフロップ12は、クロック端子にクロック信号を受信したとき、その出力端子から、フリップフロップ12に記憶している識別信号を選択信号DIOSWAP_ENとして、マルチプレクサの制御端子に出力する。
【0049】
チップイネーブル信号CES_1によりフラッシュメモリチップC2がイネーブル状態にされ、かつ信号DQS[0:7]により接続変更コマンドが入力されたとき、選択信号DIOSWAP_ENは、接続変更回路13に対してDQピンの接続変更を指示する。
【0050】
接続変更回路13のマルチプレクサの第1入力部(チャネル0)は、信号DQS[0:7]を受信し、第2入力部(チャネル1)は信号DQS[7:0]を受信する。マルチプレクサは、制御端子にて受け取った選択信号DIOSWAP_ENに従って、信号DQS[0:7]あるいは信号DQS[7:0]を選択し、信号DQ_INT[7:0]として出力する。フラッシュメモリチップC2では、選択信号DIOSWAP_EN(“1”)により信号DQS[7:0]が選択され、信号DQ_INT[7:0]として出力される。
【0051】
また、フラッシュメモリチップC2のDQピンDQ0〜DQ7に供給された信号DQS[0:7]がライトデータである場合、信号DQS[0:7]は接続変更回路13を通ることなく、メモリセル17に記憶される。
【0052】
次に、
図6を用いて、フラッシュメモリチップC0〜C3が含むデータ入力時に用いられる接続変更回路13の具体的な回路例を説明する。
図6は、データ入力時に用いられる接続変更回路13の詳細な構成を示す回路図である。図示するように、接続変更回路13は、選択回路131_0、131_1、131_2、…、131_7を有する。選択回路131_0〜131_7の各々は、インバータIV1、及び論理積否定回路(以下、NAND回路)ND1、ND2、及びND3を含む。以降、選択回路131と記した場合、131_0〜131_7の各々を示すものとする。
【0053】
選択回路131_0〜131_7における入出力と接続関係は以下のようになっている。フラッシュメモリチップC0では、選択回路131_0〜131_7におけるNAND回路ND1の第1入力端子に、信号DQS0〜DQS7がそれぞれ入力され、NAND回路ND2の第1入力端子に、信号DQS7〜DQS0がそれぞれ入力される。
【0054】
具体的には、選択回路131_0において、NAND回路ND1の第1入力端子には、信号DQS0が入力される。NAND回路ND2の第1入力端子には信号DQS7が入力される。NAND回路ND1の第2入力端子には選択信号DIOSWAP_ENが入力される。NAND回路ND2の第2入力端子には、インバータIV1を介して選択信号DIOSWAP_ENが入力される。NAND回路ND1の出力はNAND回路ND3の第1入力端子に入力され、NAND回路ND2の出力はNAND回路ND3の第2入力端子に入力される。そして、選択信号DIOSWAP_ENが“L”のとき、NAND回路ND3の出力端子から信号DQ_INT7(信号DQS7)が出力され、選択信号DIOSWAP_ENが“H”のとき、信号DQ_INT0(信号DQS0)が出力される。
【0055】
選択回路131_1では、信号DQS1がNAND回路ND1の第1入力端子に、信号DQS6がNAND回路ND2の第1入力端子にそれぞれ入力される。選択信号DIOSWAP_ENがNAND回路ND1の第2入力端子に入力され、選択信号DIOSWAP_ENがインバータIV1を介してNAND回路ND2の第2入力端子に入力される。NAND回路ND1の出力はNAND回路ND3の第1入力端子に入力され、NAND回路ND2の出力はNAND回路ND3の第2入力端子に入力される。そして、選択信号DIOSWAP_ENが“L”のとき、NAND回路ND3の出力端子から信号DQ_INT6(信号DQS6)が出力され、選択信号DIOSWAP_ENが“H”のとき、信号DQ_INT1(信号DQS1)が出力される。
【0056】
以下同様に、選択回路131_2〜131_7は
図6に示すように構成され、選択回路131_2〜131_7から、信号DQ_INT5〜DQ_INT0あるいは信号DQ_INT0〜DQ_INT5がそれぞれ出力される。
【0057】
また、フラッシュメモリチップC2では、選択回路131_0〜131_7におけるNAND回路ND1の第1入力端子に、信号DQS7〜DQS0がそれぞれ入力され、NAND回路ND2の第1入力端子に、信号DQS0〜DQS7がそれぞれ入力される。その他の構成は、前述したフラッシュメモリチップC1と同様である。
【0058】
次に、第1実施形態の半導体記憶装置100のデータ出力時に用いられる回路構成を説明する。
図7は、半導体記憶装置のデータ出力時に用いられる回路構成を示す図である。データ出力時に用いられる回路構成は、一部を除いて
図5に示した構成と同様であり、ここでは主に異なる構成を説明する。
【0059】
ノーマルパッケージ110内のフラッシュメモリチップC0及びミラーパッケージ120内のフラッシュメモリチップC2の回路構成を述べる。
【0060】
フラッシュメモリチップC0は、チップイネーブルピンCE_0、DQピンDQ0〜DQ7、コード識別回路11、フリップフロップ12、接続変更回路18、リードID記憶部19、パラメータ記憶部20、フィーチャーレジスタ16、及びNAND型フラッシュメモリのメモリセル17を有する。フラッシュメモリチップC2は、チップイネーブルピンCE_0に換えてチップイネーブルピンCE_1を有する以外、前記フラッシュメモリチップC0と同様である。リードID記憶部19はチップIDコード等を記憶する。パラメータ記憶部20は各種パラメータを記憶する。
【0061】
次に、ノーマルパッケージ110内のフラッシュメモリチップC0における回路接続及び動作について説明する。
【0062】
接続変更回路18は、例えばマルチプレクサを有する。マルチプレクサの第1入力部(チャネル0)には、リードID記憶部19、パラメータ記憶部20、及びフィーチャーレジスタ16のいずれかから出力された信号DQ_INT[7:0]が入力される。マルチプレクサの第2入力部(チャネル1)には、ミラーパッケージ120とコントローラ200(またはノーマルパッケージ110)のDQピンとの接続規則(ここでは、パターン1)に基づいて、信号DQ_INT[7:0]が入れ換えられた信号DQ_INT[0:7]が入力される。マルチプレクサの制御端子には、選択信号DIOSWAP_ENが入力される。マルチプレクサは、選択信号DIOSWAP_ENに従って、信号DQ_INT[7:0]あるいは信号DQ_INT[0:7]を選択し、DQピンDQ0〜DQ7に出力する。フラッシュメモリチップC0では、選択信号DIOSWAP_EN(“0”)により信号DQ_INT[7:0]が選択され、信号DQS[7:0]として出力される。マルチプレクサから出力された信号DQS[7:0]は、フラッシュメモリチップC0のDQピンDQ0〜DQ7からコントローラ200のDQピンDQ0〜DQ7にそれぞれ出力される。
【0063】
また、フラッシュメモリチップC0のメモリセル17からデータを読み出す場合、読み出したデータは接続変更回路18を通ることなく、フラッシュメモリチップC0のDQピンDQ0〜DQ7に供給される。さらに、読み出したデータは、フラッシュメモリチップC0のDQピンDQ0〜DQ7からコントローラ200のDQピンDQ0〜DQ7にそれぞれ出力される。
【0064】
次に、ミラーパッケージ120内のフラッシュメモリチップC2における回路接続及び動作について説明する。
【0065】
接続変更回路18のマルチプレクサの第1入力部(チャネル0)には、リードID記憶部19、パラメータ記憶部20、及びフィーチャーレジスタ16のいずれかから出力された信号DQ_INT[7:0]が入力される。マルチプレクサの第2入力部(チャネル1)には、信号DQ_INT[7:0]が入れ換えられた信号DQ_INT[0:7]が入力される。フラッシュメモリチップC2では、マルチプレクサは、選択信号DIOSWAP_EN(“1”)により信号DQ_INT[0:7]を選択し、信号DQS[0:7]として出力する。マルチプレクサから出力された信号DQS[0:7]は、フラッシュメモリチップC2のDQピンDQ0〜DQ7から、コントローラ200のDQピンDQ7〜DQ0にそれぞれ出力される。このように、チップC2(出力元)のDQピンとコントローラ200(出力先)のDQピンが入れ換えられるため、チップC2から出力された信号DQS[0:7]は、信号DQS[7:0]に変換されてコントローラ200に入力される。
【0066】
また、フラッシュメモリチップC2のメモリセル17からデータを読み出す場合、読み出したデータは接続変更回路18を通ることなく、フラッシュメモリチップC2のDQピンDQ0〜DQ7に供給される。さらに、読み出したデータは、フラッシュメモリチップC2のDQピンDQ0〜DQ7からコントローラ200のDQピンDQ7〜DQ0にそれぞれ出力される。
【0067】
次に、
図8を用いて、フラッシュメモリチップC0〜C3が含むデータ出力時に用いられる接続変更回路18の具体的な回路例を説明する。
図8は、データ出力時に用いられる接続変更回路18の詳細な構成を示す図である。図示するように、接続変更回路18は、選択回路181_0、181_1、181_2、…、181_7を有する。選択回路181_0〜181_7の各々は、選択回路131と同様に、インバータIV1、及びNAND回路ND1、ND2、及びND3を含み、同様の構成を有する。
【0068】
選択回路181_0〜181_7における入出力と接続関係は以下のようになっている。フラッシュメモリチップC0では、選択回路181_0〜181_7におけるNAND回路ND1の第1入力端子に、信号DQ_INT0〜DQ_INT7がそれぞれ入力され、NAND回路ND2の第1入力端子に、信号DQ_INT7〜DQ_INT0がそれぞれ入力される。
【0069】
具体的には、選択回路181_0において、NAND回路ND1の第1入力端子には、信号DQ_INT0が入力される。NAND回路ND2の第1入力端子には信号DQ_INT7が入力される。NAND回路ND1の第2入力端子には選択信号DIOSWAP_ENが入力される。NAND回路ND2の第2入力端子には、インバータIV1を介して選択信号DIOSWAP_ENが入力される。NAND回路ND1の出力はNAND回路ND3の第1入力端子に入力され、NAND回路ND2の出力はNAND回路ND3の第2入力端子に入力される。そして、選択信号DIOSWAP_ENが“L”のとき、NAND回路ND3の出力端子から信号DQS7(信号DQ_INT7)が出力され、選択信号DIOSWAP_ENが“H”のとき、信号DQS0(信号DQ_INT0)が出力される。
【0070】
選択回路181_1では、信号DQ_INT1がNAND回路ND1の第1入力端子に、信号DQ_INT6がNAND回路ND2の第1入力端子にそれぞれ入力される。選択信号DIOSWAP_ENがNAND回路ND1の第2入力端子に入力され、選択信号DIOSWAP_ENがインバータIV1を介してNAND回路ND2の第2入力端子に入力される。NAND回路ND1の出力はNAND回路ND3の第1入力端子に入力され、NAND回路ND2の出力はNAND回路ND3の第2入力端子に入力される。そして、選択信号DIOSWAP_ENが“L”のとき、NAND回路ND3の出力端子から信号DQS6(信号DQ_INT6)が出力され、選択信号DIOSWAP_ENが“H”のとき、信号DQS1(信号DQ_INT1)が出力される。
【0071】
以下同様に、選択回路181_2〜181_7は
図8に示すように構成され、選択回路181_2〜181_7から、信号DQS5〜DQS0あるいは信号DQS0〜DQS5がそれぞれ出力される。
【0072】
また、フラッシュメモリチップC2では、選択回路181_0〜181_7におけるNAND回路ND1の第1入力端子に、信号DQ_INT7〜DQ_INT0がそれぞれ入力され、NAND回路ND2の第1入力端子に、信号DQ_INT0〜DQ_INT7がそれぞれ入力される。その他の構成は、前述したフラッシュメモリチップC1と同様である。
【0073】
ここで、前述した接続変更コマンドについて詳述する。接続変更コマンドには、信号DQSに関してビット列が対称なコードを割り当てる。例えば、
図4に示したパターン1のように、コントローラ200(またはノーマルパッケージ110)のDQピンとミラーパッケージ120内のチップのDQピンとの接続規則がDQピンDQ0〜DQ7の中央に対して対称である場合には、
図9(a)及び
図9(b)に示すように、DQ[7:0]の中央に対して対称なコードを用いる。このような対称コードを接続変更コマンドとしてコントローラ200から送信すれば、パターン1のような接続規則を有するミラーパッケージ120においても、接続規則に基づいて変換される前と同じコードとして受け付けられる。このため、フラッシュメモリチップ内部のコマンドレジスタの回路構成が簡素化できる。
【0074】
図9(a)及び
図9(b)に示すように、DQ[4]とDQ[3]の間の線を境に上位ビットと下位ビットで1/0を対称に配置すれば、第1実施形態で用いる対称コードが形成できる。言い換えると、この対称コードは、DQ[4]とDQ[3]の間の線を境に上位ビットと下位ビットを入れ替えても、同一になるコードである。このような対称コードは、
図9(c)に示すように、ビット列が8ビットの場合、16通り(00h、18h、24h、3Ch、42h、5Ah、66h、7Eh、81h、99h、A5h、BDh、C3h、DBh、E7h、FFh)存在する。以降、これら16通りを対称コードAと称する。
【0075】
[1−4]第1実施形態の動作
次に、第1実施形態の半導体記憶装置100におけるDQピンの接続変更の動作について説明する。
図10は、半導体記憶装置におけるDQピンの接続変更の動作を示すフローチャートである。以降の実施形態では、ノーマルパッケージ110内のフラッシュメモリチップC0及びミラーパッケージ120内のフラッシュメモリチップC2の動作を例に挙げる。
【0076】
まず、ノーマルパッケージ110内のチップC0及びミラーパッケージ120内のチップC2に電源が投入されると、あるいはチップC0、C2がコントローラ200からコマンドFFhを受信すると、チップC0、C2はパワーオンリード(POR)を行う(ステップS1)。
【0077】
次に、ミラーパッケージ120内のチップC2においてDQピンの接続変更を行う場合、まず、チップC2は、コントローラ200からアサートされたチップイネーブル信号CES_1を受信し、イネーブル状態とされる。チップC0は、コントローラ200からネゲートされたチップイネーブル信号CES_0を受信し、ディセーブル状態とされる。これにより、ミラーパッケージ120内のチップC2のみがコマンドを受け付け可能な状態となる。
【0078】
続いて、コントローラ200は、チップC0、C2に接続変更コマンド(対称コマンドA)を送信する。このとき、チップC2は、イネーブル状態となっているため、接続変更コマンドを受信する(ステップS2)(yes)。
【0079】
チップC2は接続変更コマンドを受信すると、チップC2がミラーパッケージ120内に実装されているとして、選択信号DIOSWAP_ENをアサートする(ステップS3)。選択信号DIOSWAP_ENがアサートされると、チップC2内において接続変更回路13によりDQピンの接続変更(以降、ミラーモードともいう)が実行される(ステップS4)。ミラーモードでは、コントローラ200のDQピンとチップC2のDQピンとの接続規則(パターン1)に基づいて、
図6に示したように、接続変更回路13によりDQピンの交換が行われる。言い換えると、コントローラ200からの入力信号とチップC2のDQピンとの関係が、コントローラ200からの入力信号とチップC0のDQピンとの関係と同じになるように、チップC2内においてDQピンから出力される信号の入れ換えが実行される。
【0080】
一方、チップC0は、ディセーブル状態となっているため、コントローラ200から送信された接続変更コマンドを受信しない(ステップS2)(no)。チップC0は、接続変更コマンドを受信しない場合、チップC0がノーマルパッケージ110内のチップであるとして(ステップS5)、DQピンの接続変更を実行せず、動作を終了する。
【0081】
以上により、半導体記憶装置のフラッシュメモリチップC0、C2におけるDQピンの接続変更の動作が終了する。
【0082】
前述の
図10ではパワーオンリードを行った後に、DQピンの接続変更を実行したが、パワーオンリードを行う前に、DQピンの接続変更を実行してもよい。
図11は、コマンドFFhによるパワーオンリードが行われる前に、DQピンの接続変更を行う動作を示すフローチャートである。
【0083】
チップC0、C2は、コントローラ200からコマンドFFhを受信する前に、コントローラ200からチップイネーブル信号CES_0、CES_1を受信する。チップC2は、アサートされたチップイネーブル信号CES_1によりイネーブル状態とされ、チップC0は、ネゲートされたチップイネーブル信号CES_0によりディセーブル状態とされる。
【0084】
その後、コントローラ200は、チップC0、C2に接続変更コマンドを送信する(ステップS2)。
図11に示すステップS2〜S5の処理は
図10の処理と同様である。これにより、フラッシュメモリチップC0、C2におけるDQピンの接続変更を実行してもよい。
【0085】
パワーオンリードを行う前に、ミラーパッケージ120内のチップC2に対してアクセスしたい場合がある。このような場合は、チップC0、C2にコマンドFFhを入力してパワーオンリードを行う前に、
図11に示すように、接続変更コマンドを入力し、DQピンの接続変更を実行する。これにより、その後、ミラーパッケージ120内のチップC2に対してアクセスを行えば、ノーマルパッケージ110内のチップC0に入力するのと同じ信号DQSを、ミラーパッケージ120内のチップC2に入力することが可能である。
【0086】
次に、第1実施形態の半導体記憶装置100における書き込みのコマンドシーケンスの例を説明する。
図12は、ノーマルパッケージ、及びパターン1の接続規則を有するミラーパッケージにおける書き込みシーケンスを示す図である。ここでは、接続変更コマンドとして“コマンド42h及びアドレスC3h”を用いた例を述べる。コマンド42h及びアドレスC3hは、いずれも対称コードAに相当する。
【0087】
まず、コントローラ200は、ノーマルパッケージ110内のフラッシュメモリチップC0及びミラーパッケージ120内のフラッシュメモリチップC2のDQピンにコマンドFFhを送信する。コマンドFFhはパワーオンリードを指示するコマンドである。FFhコマンドは、対称コマンドAに相当するため、チップC0、C2に同等に受け付けられる。これにより、ノーマルパッケージ110内のチップC0及びミラーパッケージ120内のチップC2の各々においてパワーオンリード(POR)が実行される。
【0088】
次に、コントローラ200は、チップイネーブルピンCE_1に送信するチップイネーブル信号CES_1をアサート(またはイネーブル)し、チップイネーブルピンCE_0に送信するチップイネーブル信号CES_0をネゲート(またはディセーブル)する。これにより、チップC2はイネーブル状態とされ、チップC0はディセーブル状態とされる。
【0089】
続いて、ミラーパッケージ120内のチップC2をミラーモードに設定するために、コントローラ200は、チップC0、C2のDQピンに“コマンド42h及びアドレスC3h”を送信する。このとき、チップC2は、イネーブル状態となっているため、“コマンド42h及びアドレスC3h”を受け付ける。一方、チップC0は、ディセーブル状態となっているため、“コマンド42h及びアドレスC3h”を受け付けない。
【0090】
“コマンド42h及びアドレスC3h”は、対称コマンドAに相当するため、ミラーパッケージ120内のチップC2に同一のコードのまま受け付けられる。“コマンド42h及びアドレスC3h”を受け付けると、ミラーパッケージ120内のチップC2では、選択信号DIOSWAP_ENがアサートされて、ミラーモードの設定が実行される(ミラーモードエントリ)。ミラーモードに設定される間、すなわち接続変更回路13においてDQピンの接続変更が実行される間、レディ/ビジー(RB)ピンにはビジー(“L”)が出力され、DQピンの接続変更が終了すると、RBピンがレディ(“H”)に戻る。なおここでは、便宜的にDQピンに入力される信号部分にレディ/ビジー信号を示したが、実際にはレディ/ビジー信号はDQピンと異なるRBピンに入力される。これは以降の
図13、
図28等でも同様である。
【0091】
次に、コントローラ200は、ミラーパッケージ120内のチップC2に対して2値プログラムを行う。まず、コントローラ200は、チップC0、C2のDQピンにコマンドA2hを送信する。コマンドA2hは、SLC(Single level cell)モードを示すコマンドである。コントローラ200から送信されたコマンドA2hは、コントローラ200のDQピンとチップC2のDQピンとの接続規則(パターン1)に基づいて、コマンド45hに変換されてチップC2のDQピンに受信される。しかし、コマンド45hは、チップC2内の接続変更回路13によりさらに変換されてコマンドA2hに戻る。
【0092】
続いて、コントローラ200は、チップC0、C2のDQピンに、アドレス入力コマンド80hを送信する。コントローラ200から送信されたコマンド80hは、同様に、接続規則(パターン1)に基づいて、コマンド01hに変換されてチップC2のDQピンに受信される。しかし、コマンド01hは、接続変更回路13によりさらに変換されてコマンド80hに戻る。
【0093】
コマンド80hの送信に続いて、コントローラ200はチップC0、C2のDQピンに5サイクルのアドレスを送信する。コントローラ200から送信された5サイクルのアドレス(01h、23h、45h、56h、02h)は、同様に、接続規則(パターン1)に基づいて、アドレス(80h、C4h、A2h、6Ah、40h)に変換されてチップC2のDQピンに受信される。しかし、接続変更回路13によりさらに変換されてアドレス(01h、23h、45h、56h、02h)に戻る。
【0094】
ここで、アドレスの5サイクル目にチップアドレス02hが割り当てられている。ミラーパッケージ120内のチップC2に対応するアドレス02hが入力されたため、ミラーパッケージ120内のチップC2が選択状態となり、ノーマルパッケージ110内のチップC0は非選択状態となる。
【0095】
続いて、コントローラ200は、チップC0、C2のDQピンにライトデータ(ABh、CDh、EFh)を送信する。コントローラ200から送信されたライトデータ(ABh、CDh、EFh)は、同様に、接続規則(パターン1)に基づいて、ライトデータ(D5h、B3h、F7h)に変換されてチップC2のDQピンに受信される。その後、変換されたライトデータ(D5h、B3h、F7h)はページバッファ21に記憶される。一方、ノーマルパッケージ110内のチップC0は非選択状態にあるため、ライトデータ(ABh、CDh、EFh)を受け付けない。
【0096】
次に、コントローラ200は、チップC0、C2のDQピンに書き込み実行コマンド10hを送信する。コントローラ200から送信されたコマンド10hは、同様に、接続規則(パターン1)に基づいて、コマンド08hに変換されてチップC2のDQピンに受信される。しかし、コマンド08hは、接続変更回路13によりさらに変換されてコマンド10hに戻る。これにより、ページバッファ21に記憶されたライトデータ(D5h、B3h、F7h)は、プログラムシーケンスによってメモリセル17に書き込まれる。ライトデータがメモリセル17に書き込まれている間、レディ/ビジー(RB)ピンにはビジーが出力される。書き込みが終了すると、RBピンがレディに戻る。
【0097】
一方、ノーマルパッケージ110内のチップC0は非選択状態であるため、書き込み実行コマンド10hを受け付けない。
【0098】
以上により、半導体記憶装置100における書き込みのコマンドシーケンスが終了する。
【0099】
次に、第1実施形態の半導体記憶装置100における読み出しのコマンドシーケンスの例を説明する。
図13は、ノーマルパッケージ、及びパターン1の接続規則を有するミラーパッケージにおける読み出し及びミラーモード解除のシーケンスを示す図である。
図12の例では、チップC0、C2に接続変更コマンドを入力してミラーモードの設定を行ったが、誤ってミラーモードに設定されたときにミラーモードを抜けるあるいは解除するためのコマンドを用意する。ここでは、チップC2がミラーモードに既に設定されているものとし、ミラーモードを抜けるための接続変更コマンドとして“コマンド42h及びアドレス81h”を用いた例を述べる。
【0100】
まず、コントローラ200は、フラッシュメモリチップC0、C2のDQピンにSLCモードを示すコマンドA2hを送信する。コントローラ200から送信されたコマンドA2hは、同様に、接続規則(パターン1)に基づいて、コマンド45hに変換される。しかし、コマンド45hは、接続変更回路13によりさらに変換されてコマンドA2hに戻る。
【0101】
次に、コントローラ200は、チップC0、C2のDQピンにアドレス入力コマンド00hを送信する。コントローラ200から送信されたコマンド00hは、対称コマンドAに相当するが、同様に、接続規則(パターン1)に基づいて、コマンド00hに変換され、接続変更回路13によりさらに変換されてコマンド00hに戻る。
【0102】
コマンド00hの送信に続いて、コントローラ200はチップC0、C2のDQピンに5サイクルのアドレス(01h、23h、45h、56h、02h)を送信する。コントローラ200から送信された5サイクルのアドレスは、同様に、接続規則(パターン1)に基づいて、アドレス(80h、C4h、A2h、6Ah、40h)に変換されるが、接続変更回路13によりさらに変換されてアドレス(01h、23h、45h、56h、02h)に戻る。
【0103】
ここで、アドレスの5サイクル目にチップアドレス02hが割り当てられている。ミラーパッケージ120内のチップC2に対応するアドレス02hが入力されたため、ミラーパッケージ120内のチップC2が選択状態となり、ノーマルパッケージ110内のチップC0は非選択状態となる。
【0104】
続いて、コントローラ200は、チップC0、C2のDQピンに読み出し実行コマンド30hを送信する。コントローラ200から送信されたコマンド30hは、同様に、接続規則(パターン1)に基づいて、コマンド0Chに変換されるが、接続変更回路13によりさらに変換されてコマンド30hに戻る。これにより、ミラーパッケージ120内のチップC2では、読み出しが実行され、メモリセル17に記憶されていたデータ(D5h、B3h、F7h)がページバッファ21に読み出される。メモリセル17からデータが読み出されている間、レディ/ビジー(RB)ピンにはビジーが出力される。この読み出しが終了すると、RBピンがレディに戻る。
【0105】
さらに、ページバッファ21に読み出されたデータ(D5h、B3h、F7h)は、フラッシュメモリチップC2のDQピンDQ0〜DQ7からコントローラ200のDQピンDQ7〜DQ0にそれぞれ出力される。チップC2のDQピンから出力されたデータは、コントローラ200のDQピンとチップC2のDQピンとの接続規則(パターン1)に基づいて、データ(ABh、CDh、EFh)に変換されてコントローラ200のDQピンに受信される。すなわち、
図12に示した書き込みシーケンスでデータ(ABh、CDh、EFh)をフラッシュメモリチップC2のメモリセル17に書き込むと、変換されたデータ(D5h、B3h、F7h)がメモリセル17に書き込まれる。しかし、メモリセル17に書き込まれたこの変換データを
図13に示す読み出しシーケンスでコントローラ200に読み出すと、正しいデータ(ABh、CDh、EFh)に戻される。
【0106】
なお、ノーマルパッケージ110内のチップは、非選択状態であるため、読み出し実行コマンド30hを受け付けない。
【0107】
次に、ミラーパッケージ120内のチップC2のミラーモードを解除するためのコマンドシーケンスでは、まず、コントローラ200は、チップイネーブル信号CES_1をアサートし、チップイネーブル信号CES_0をネゲートする。
【0108】
続いて、コントローラ200は、チップC0、C2のDQピンに“コマンド42h及びアドレス81h”を送信する。このとき、チップC2は選択状態であるため、“コマンド42h及びアドレス81h”を受け付けるが、チップC0は非選択状態であるため、“コマンド42h及びアドレス81h”を受け付けない。
【0109】
コントローラ200から送信された“コマンド42h及びアドレス81h”は、対称コマンドAに相当するため、チップC2に同一のコードのまま受け付けられる。これにより、ミラーパッケージ120内のチップC2では、選択信号DIOSWAP_ENがネゲートされて、ミラーモードが解除される(ミラーモードイグジット)。ミラーモードが解除される間、すなわち接続変更回路13においてDQピンの接続変更が解除される間、レディ/ビジー(RB)ピンにはビジーが出力され、DQピンの接続変更が解除されると、RBピンがレディに戻る。
【0110】
以上により、半導体記憶装置100における読み出し及びミラーモード解除のコマンドシーケンスが終了する。
【0111】
[1−5]第1実施形態の効果
第1実施形態によれば、データ転送速度を向上させることができる両面実装の半導体記憶装置を提供できる。
【0112】
以下に、本効果について詳述する。基板の両面に同一のパッケージを実装する両面実装の半導体記憶装置において、基板の第1主面(表面)上のノーマルパッケージと、第2主面(裏面)上のミラーパッケージとでDQピンを共通とする構成を取る場合、両パッケージの共通のDQピン同士を接続するための配線が長くなる場合がある。共通のDQピンとは、ピン番号が同一で、同一の回路機能を持つピンを指す。
【0113】
ミラーパッケージは、ノーマルパッケージと同一のパッケージを180°回転したものであるため、DQピンの位置がノーマルパッケージとは異なり、基板面に垂直な方向で接続する場合、共通のDQピン同士を接続することができない。このため、コントローラからデータを送信した場合、ノーマルパッケージとミラーパッケージで受信するデータが異なることになる。
【0114】
そこで、第1実施形態では、ミラーパッケージ120内のチップのDQピンの接続を変更する接続変更回路を備える。接続変更回路は、ノーマルパッケージ110(またはコントローラ200)のDQピンとミラーパッケージ120(またはミラーパッケージ120内のチップ)のDQピンとの接続規則に基づいて、ミラーパッケージ120内のチップ内部でDQピンの交換を行う。これにより、基板の両面に実装されたノーマルパッケージ110及びミラーパッケージ120のDQピンを基板面に垂直な方向で接続した場合でも、ノーマルパッケージ110とミラーパッケージ120で同じデータを受信することが可能となる。
【0115】
また、第1実施形態では、ノーマルパッケージ110及びミラーパッケージ120内のチップのDQピンとメモリセルとの間、すなわちデータの入出力経路に接続変更回路を配置しない。このため、ミラーパッケージ120内のチップでは、変換されたデータがそのままメモリセルに書き込まれる。このことから、コントローラ200がノーマルパッケージ110内のチップとミラーパッケージ120内のチップとに同じデータを書き込んだ場合でも、それぞれのチップのメモリセルに異なるデータが書き込まれる。しかし、ミラーパッケージ120内のチップに書き込まれたデータをコントローラ200に読み出した場合、データが再度変換され、元のデータに復元される。したがって、コントローラ200から見た場合、ノーマルパッケージ110及びミラーパッケージ120から同じデータが出力される。
【0116】
なお、アドレス及びコマンドと異なり、ノーマルパッケージ110及びミラーパッケージ120に入力されるデータの値によってチップ内部の動作は影響を受けない。第1実施形態では、このようにデータの入出力経路に接続変更回路を配置しなくてよいため、データの入出力速度が影響を受けることはない。
【0117】
以上により第1実施形態では、基板の両面に実装されたノーマルパッケージ110及びミラーパッケージ120のDQピン間を短い距離(例えば、最短距離)で接続できるため、データ転送速度を向上させることができる。
【0118】
[2]第2実施形態
第2実施形態の半導体記憶装置について説明する。第2実施形態では、
図9(c)に示した対称コードAにおいてさらに対称性のよいコード(以下、対称コードBと記す)を含むコマンドと、対称コードBを含むアドレスとの組み合わせを接続変更コマンドとして用いる。さらに、これら接続変更コマンドを、様々な接続規則を持つ両面実装の半導体記憶装置に対応付けて使用する。様々な接続規則の例として、パターン2〜5を有するミラーパッケージを備える半導体記憶装置を例示する。第2実施形態の半導体記憶装置の構造及び回路構成については、ノーマルパッケージとミラーパッケージとのDQピンの接続規則(回路接続)及び接続変更回路を除いて、前述した第1実施形態と同様である。
【0119】
図14(a)は、第2実施形態の半導体記憶装置で用いる対称コードBを示す図である。
図14(a)に示すように、対称コードBは、DQ[4]とDQ[3]の間の対称軸に加えて、DQ[6]とDQ[5]の間、及びDQ[2]とDQ[1]の間の対称軸に関しても対称なコードを指す。
図14(b)に示すように、このような対称コードBは、8ビットのビット列では4通り(00h、66h、99h、FFh)存在する。
【0120】
[2−1]半導体記憶装置の回路構成
次に、
図15及び
図16を用いて、第2実施形態の半導体記憶装置におけるパターン2のDQピンの並びを説明する。
図15は、ノーマルパッケージ110及びミラーパッケージ120のDQピンの並びを示す平面図である。
【0121】
図15におけるノーマルパッケージ110のDQピンとミラーパッケージ120のDQピン間、例えばDQ0(C0)とDQ3(C2)、DQ1(C0)とDQ2(C2)、DQ2(C0)とDQ1(C2)、DQ3(C0)とDQ0(C2)、DQ4(C0)とDQ7(C2)、DQ5(C0)とDQ6(C2)、DQ6(C0)とDQ5(C2)、DQ7(C0)とDQ4(C2)を結ぶ破線は、これらのDQピンがそれぞれ接続されることを表す。さらに、これらの破線に接続された実線は、パッケージ110、120の両DQピンと、コントローラ200のDQピンDQ0、DQ1、DQ2、…、DQ7とがそれぞれ接続されることを表す。
【0122】
例えば、ノーマルパッケージ110のピン座標6−e、5−e、5−f、6−fには、DQ0(C0)、DQ1(C0)、DQ5(C0)、DQ4(C0)がそれぞれ配置される。これらのDQ0(C0)、DQ1(C0)、DQ5(C0)、DQ4(C0)と接続されるのは、ミラーパッケージ120のピン座標2−e、3−e、3−f、2−fであり、それぞれミラーパッケージ120のDQ3(C2)、DQ2(C2)、DQ6(C2)、DQ7(C2)が対応する。
【0123】
図16を用いて、
図15に示したノーマルパッケージ110、ミラーパッケージ120、及びコントローラ200のDQピンの接続規則をわかり易く説明する。
図16は、コントローラ200及びノーマルパッケージ110のDQピンと、ミラーパッケージ120のDQピンの番号のみを抜き出して示した図である。
【0124】
図16に示すように、コントローラ200及びノーマルパッケージ110のDQ0と、ミラーパッケージ120のDQ3が接続される。同様に、DQ1とDQ2、DQ2とDQ1、DQ3とDQ0、DQ4とDQ7、DQ5とDQ6、DQ6とDQ5、DQ7とDQ4がそれぞれ接続される。
【0125】
次に、
図17及び
図18を用いて、第2実施形態の半導体記憶装置におけるパターン3のDQピンの並びを説明する。
図17は、ノーマルパッケージ110及びミラーパッケージ120のDQピンの並びを示す平面図である。
【0126】
図17におけるノーマルパッケージ110のDQピンとミラーパッケージ120のDQピン間、例えばDQ0(C0)とDQ4(C2)、DQ1(C0)とDQ5(C2)、DQ2(C0)とDQ6(C2)、DQ3(C0)とDQ7(C2)、DQ4(C0)とDQ0(C2)、DQ5(C0)とDQ1(C2)、DQ6(C0)とDQ2(C2)、DQ7(C0)とDQ3(C2)を結ぶ破線は、これらのDQピンがそれぞれ接続されることを表す。さらに、これらの破線に接続された実線は、パッケージ110、120の両DQピンと、コントローラ200のDQピンDQ0〜DQ7とがそれぞれ接続されることを表す。
【0127】
例えば、ノーマルパッケージ110のピン座標6−e、5−e、5−f、6−fには、DQ3(C0)、DQ1(C0)、DQ2(C0)、DQ0(C0)がそれぞれ配置される。これらのDQ3(C0)、DQ1(C0)、DQ2(C0)、DQ0(C0)と接続されるのは、ミラーパッケージ120のピン座標2−e、3−e、3−f、2−fであり、それぞれミラーパッケージ120のDQ7(C2)、DQ5(C2)、DQ6(C2)、DQ4(C2)が対応する。
【0128】
図18を用いて、
図17に示したノーマルパッケージ110、ミラーパッケージ120、及びコントローラ200のDQピンの接続規則をわかり易く説明する。
図18は、コントローラ200及びノーマルパッケージ110のDQピンと、ミラーパッケージ120のDQピンの番号のみを抜き出して示した図である。
【0129】
図18に示すように、コントローラ200及びノーマルパッケージ110のDQ0と、ミラーパッケージ120のDQ4が接続される。同様に、DQ1とDQ5、DQ2とDQ6、DQ3とDQ7、DQ4とDQ0、DQ5とDQ1、DQ6とDQ2、DQ7とDQ3がそれぞれ接続される。
【0130】
次に、
図19及び
図20を用いて、第2実施形態の半導体記憶装置におけるパターン4のDQピンの並びを説明する。
図19は、ノーマルパッケージ110及びミラーパッケージ120のDQピンの並びを示す平面図である。
【0131】
図19におけるノーマルパッケージ110のDQピンとミラーパッケージ120のDQピン間、例えばDQ0(C0)とDQ7(C2)、DQ1(C0)とDQ2(C2)、DQ2(C0)とDQ1(C2)、DQ3(C0)とDQ4(C2)、DQ4(C0)とDQ3(C2)、DQ5(C0)とDQ6(C2)、DQ6(C0)とDQ5(C2)、DQ7(C0)とDQ0(C2)を結ぶ破線は、これらのDQピンがそれぞれ接続されることを表す。さらに、これらの破線に接続された実線は、パッケージ110、120の両DQピンと、コントローラ200のDQピンDQ0〜DQ7とがそれぞれ接続されることを表す。
【0132】
例えば、ノーマルパッケージ110のピン座標6−e、5−e、5−f、6−fには、DQ3(C0)、DQ5(C0)、DQ1(C0)、DQ0(C0)がそれぞれ配置される。これらのDQ3(C0)、DQ5(C0)、DQ1(C0)、DQ0(C0)と接続されるのは、ミラーパッケージ120のピン座標2−e、3−e、3−f、2−fであり、それぞれミラーパッケージ120のDQ4(C2)、DQ6(C2)、DQ2(C2)、DQ7(C2)が対応する。
【0133】
図20を用いて、
図19に示したノーマルパッケージ110、ミラーパッケージ120、及びコントローラ200のDQピンの接続規則をわかり易く説明する。
図20は、コントローラ200及びノーマルパッケージ110のDQピンと、ミラーパッケージ120のDQピンの番号のみを抜き出して示した図である。
【0134】
図20に示すように、コントローラ200及びノーマルパッケージ110のDQ0と、ミラーパッケージ120のDQ7が接続される。同様に、DQ1とDQ2、DQ2とDQ1、DQ3とDQ4、DQ4とDQ3、DQ5とDQ6、DQ6とDQ5、DQ7とDQ0がそれぞれ接続される。
【0135】
次に、
図21及び
図22を用いて、第2実施形態の半導体記憶装置におけるパターン5のDQピンの並びを説明する。
図21は、ノーマルパッケージ110及びミラーパッケージ120のDQピンの並びを示す平面図である。
【0136】
図21におけるノーマルパッケージ110のDQピンとミラーパッケージ120のDQピン間、例えばDQ0(C0)とDQ4(C2)、DQ1(C0)とDQ2(C2)、DQ2(C0)とDQ1(C2)、DQ3(C0)とDQ7(C2)、DQ4(C0)とDQ0(C2)、DQ5(C0)とDQ6(C2)、DQ6(C0)とDQ5(C2)、DQ7(C0)とDQ3(C2)を結ぶ破線は、これらのDQピンがそれぞれ接続されることを表す。さらに、これらの破線に接続された実線は、パッケージ110、120の両DQピンと、コントローラ200のDQピンDQ0〜DQ7とがそれぞれ接続されることを表す。
【0137】
例えば、ノーマルパッケージ110のピン座標6−e、5−e、5−f、6−fには、DQ3(C0)、DQ5(C0)、DQ1(C0)、DQ0(C0)がそれぞれ配置される。これらのDQ3(C0)、DQ5(C0)、DQ1(C0)、DQ0(C0)と接続されるのは、ミラーパッケージ120のピン座標2−e、3−e、3−f、2−fであり、それぞれミラーパッケージ120のDQ7(C2)、DQ6(C2)、DQ2(C2)、DQ4(C2)が対応する。
【0138】
図22を用いて、
図21に示したノーマルパッケージ110、ミラーパッケージ120、及びコントローラ200のDQピンの接続規則をわかり易く説明する。
図22は、コントローラ200及びノーマルパッケージ110のDQピンと、ミラーパッケージ120のDQピンの番号のみを抜き出して示した図である。
【0139】
図22に示すように、コントローラ200及びノーマルパッケージ110のDQ0と、ミラーパッケージ120のDQ4が接続される。同様に、DQ1とDQ2、DQ2とDQ1、DQ3とDQ7、DQ4とDQ0、DQ5とDQ6、DQ6とDQ5、DQ7とDQ3がそれぞれ接続される。
【0140】
前述したパターン1〜5の接続規則を有するミラーパッケージ120内のチップでは、コントローラ200のDQピンから対称コマンドBを送信したとき、対称コマンドBは接続規則に基づいて変換されるが、ミラーパッケージ120のDQピンに同じコードとして受信される。したがって、対称コマンドBを接続変更コマンドに使用すれば、パターン1〜5の接続規則を有するミラーパッケージ120を備えた半導体記憶装置に対応することが可能である。
【0141】
[2−2]半導体記憶装置の動作
図23は、第2実施形態の半導体記憶装置における対称コードBを含むコマンド及びアドレスに応じてDQピンの接続変更を行うフローチャートを示す。
図24は、
図23のフローチャートにおけるアドレスとパターン1〜5との対応関係を示す図である。
【0142】
まず、ノーマルパッケージ110内のチップC0及びミラーパッケージ120内のチップC2に電源が投入されると、あるいはチップC0、C2がコントローラ200からコマンドFFhを受信すると、チップC0、C2はパワーオンリード(POR)を行う(ステップS11)。
【0143】
次に、ミラーパッケージ120内のチップC2においてDQピンの接続変更を行う場合、まず、チップC2は、コントローラ200からアサートされたチップイネーブル信号CES_1を受信し、イネーブル状態とされる。チップC0は、コントローラ200からネゲートされたチップイネーブル信号CES_0を受信し、ディセーブル状態とされる。
【0144】
続いて、コントローラ200は、チップC0、C2に接続変更コマンドとしてコマンド66h及びアドレス(00h、FFh、66h、または99h)を送信する。このとき、チップC2は、イネーブル状態となっているため、コマンド及びアドレスを受信する。
【0145】
チップC2は、コマンド66h及びアドレス00hを受信した場合(ステップS12、S13)、ミラーパッケージ120内のパターン2の接続規則を有するチップであるとして(ステップS14)、チップC2内でDQピンの接続変更を行う(ステップS15)。このDQピンの接続変更では、コントローラ200のDQピンとチップC2のDQピンとの接続規則(パターン2)に基づいて、チップC2内でDQピンの交換が行われる。
【0146】
また、チップC2は、コマンド66h及びアドレスFFhを受信した場合(ステップS12、S16)、ミラーパッケージ120内のパターン3の接続規則を有するチップであるとして(ステップS17)、チップC2内でDQピンの接続変更を行う(ステップS18)。このDQピンの接続変更では、コントローラ200のDQピンとチップC2のDQピンとの接続規則(パターン3)に基づいて、チップC2内でDQピンの交換が行われる。
【0147】
また、チップC2は、コマンド66h及びアドレス66hを受信した場合(ステップS12、S19)、ミラーパッケージ120内のパターン4の接続規則を有するチップであるとして(ステップS20)、チップC2内でDQピンの接続変更を行う(ステップS21)。このDQピンの接続変更では、コントローラ200のDQピンとチップC2のDQピンとの接続規則(パターン4)に基づいて、チップC2内でDQピンの交換が行われる。
【0148】
また、チップC2は、コマンド66h及びアドレス99hを受信した場合(ステップS12、S22)、ミラーパッケージ120内のパターン5の接続規則を有するチップであるとして(ステップS23)、チップC2内でDQピンの接続変更を行う(ステップS24)。このDQピンの接続変更では、コントローラ200のDQピンとチップC2のDQピンとの接続規則(パターン5)に基づいて、チップC2内でDQピンの交換が行われる。
【0149】
また、チップC2は、コマンド66hを受信し、かつアドレス(00h、FFh、66h、または99h)を受信しない場合(ステップS12、S22)、ミラーパッケージ120内のパターン1の接続規則を有するチップであるとして(ステップS25)、チップC2内でDQピンの接続変更を行う(ステップS26)。このDQピンの接続変更では、コントローラ200のDQピンとチップC2のDQピンとの接続規則(パターン1)に基づいて、チップC2内でDQピンの交換が行われる。
【0150】
一方、チップC0は、ディセーブル状態となっているため、コントローラ200から送信されたコマンド66hを受信しない。チップC0は、コマンド66hを受信しない場合(ステップS12)、ノーマルパッケージ110内のチップであるとして(ステップS27)、動作を終了する。以上により、半導体記憶装置のフラッシュメモリチップC0、C2におけるDQピンの接続変更の動作が終了する。
【0151】
[2−3]第2実施形態の効果
対称コードBを含むコマンド及びアドレスは、パターン1〜5の接続規則を有するミラーパッケージ120に入力されたとき、その接続規則に基づいて変換されても、同じコードのまま受け付けられるという特徴を持つ。第2実施形態では、この対称コードBを含むコマンド及びアドレスを接続変更コマンドに使用し、コマンド及びアドレスとパターン1〜5の接続規則とを対応付ける。これにより、入力されたコマンド及びアドレスに応じて、そのミラーパッケージ120が有する接続規則に対応したDQピンの接続変更を選択することが可能である。その他の効果は、前記第1実施形態と同様である。
【0152】
[3]第3実施形態
第3実施形態の半導体記憶装置について説明する。基板の両面に実装する前にパッケージ内のフラッシュメモリチップに書き込まれたデータは、基板の両面にパッケージを実装した後に読み出した場合、データが変換されて異なるデータとなる場合がある。そこで、第3実施形態では、基板の両面に実装される前に書き込まれたデータを、実装後に正しいデータとして読み出す例を説明する。例えば、パッケージを基板の両面に実装する前に、フラッシュメモリチップに書き込んでおくデータとしては、デバイスIDコードがある。ここでは、デバイスIDコードを読み出す場合を例に挙げる。第3実施形態の半導体記憶装置の構造及び回路構成については、前述した第1実施形態と同様である。
【0153】
[3−1]半導体記憶装置の構成
図25は、フラッシュメモリチップ内のデバイスIDコードが記憶されたページを示す図である。フラッシュメモリチップC0〜C3の各々は、メモリセル17を含むメモリセルアレイMA0、MA1、及びメモリセルアレイMA0、MA1を制御する周辺制御回路30を備える。メモリセルアレイMA0、MA1の各々は、消去単位である複数のブロックNB0、NB1、NB2、…、NBX、…、NB(n−1)、NBn(nは0以上の自然数)を有する。なお、ここでは2つのメモリセルアレイを示したが、3つ以上であってもよい。
【0154】
ブロックNBX内の特定のアドレスを持つページAには、デバイスIDコードAが記憶されている。さらに、ブロックNBX内のページAとアドレスが異なるページBには、前述した接続規則(パターン1〜5)に基づいて、デバイスIDコードAを変換したデバイスIDコードBが記憶されている。
【0155】
図26(a)及び
図26(b)を用いて、基板の両面に実装される前のフラッシュメモリチップに対してデバイスIDコードAとデバイスIDコードBを書き込むコマンドシーケンスについて説明する。ここでは、基板の両面にパッケージを実装した後には、ミラーパッケージ120内のチップのDQピンと、コントローラ200のDQピンとはパターン1の接続規則を有するものとする。
【0156】
フラッシュメモリチップのブロックNBX内のページAに、デバイスIDコードA(例えば、01h、23h、45h)を書き込む場合、以下のようなシーケンスとなる。
【0157】
図26(a)に示すように、まず、チップは、SLCモードを示すコマンドA2hを受信する。さらに、チップは、アドレス入力コマンド80hを受信する。コマンド80hに続いて、チップは、ページAを指定するアドレスADD_Aを受信し、さらにデバイスIDコードA(01h、23h、45h)を受信する。続いて、チップは、書き込み実行コマンド10hを受信する。これにより、ページバッファに記憶されたデバイスIDコードAが、
図27に示すように、ブロックNBX内のページAに書き込まれる。
【0158】
また、フラッシュメモリチップのブロックNBX内のページBに、デバイスIDコードB(80h、C4h、A2h)を書き込む場合、以下のようなシーケンスとなる。
【0159】
図26(b)に示すように、まず、チップは、コマンドA2hを受信する。さらに、チップは、アドレス入力コマンド80hを受信する。コマンド80hに続いて、チップは、ページBを指定するアドレスADD_Bを受信し、さらにデバイスIDコードB(80h、C4h、A2h)を受信する。続いて、チップは、書き込み実行コマンド10hを受信する。これにより、ページバッファに記憶されたデバイスIDコードBが、
図27に示すように、ブロックNBX内のページBに書き込まれる。
【0160】
[3−2]半導体記憶装置の動作
次に、第3実施形態の半導体記憶装置におけるデバイスIDコードA、Bを読み出すコマンドシーケンスの例を説明する。
図28は、ノーマルパッケージ、及びパターン1の接続規則を有するミラーパッケージにおけるデバイスIDコードの読み出しシーケンスを示す図である。ここでは、接続変更コマンドとして“コマンド42h及びアドレスC3h”を用いた例を述べる。
【0161】
まず、チップC2は、コントローラ200からアサートされたチップイネーブル信号CES_1を受信し、イネーブル状態とされる。チップC0は、コントローラ200からネゲートされたチップイネーブル信号CES_0を受信し、ディセーブル状態とされる。
【0162】
続いて、ミラーパッケージ120内のチップC2をミラーモードに設定するために、コントローラ200は、チップC0、C2のDQピンに“コマンド42h及びアドレスC3h”を送信する。このとき、チップC2は、イネーブル状態となっているため、“コマンド42h及びアドレスC3h”を受け付ける。一方、チップC0は、ディセーブル状態となっているため、“コマンド42h及びアドレスC3h”を受け付けない。
【0163】
“コマンド42h及びアドレスC3h”は、対称コマンドAに相当するため、ミラーパッケージ120内のチップC2に同一のコードのまま受け付けられる。“コマンド42h及びアドレスC3h”を受け付けると、ミラーパッケージ120内のチップC2では、選択信号DIOSWAP_ENがアサートされて、ミラーモードの設定が実行される。ミラーモードの設定では、接続変更回路13においてDQピンの接続変更が実行される。
【0164】
次に、コントローラ200は、チップC0、C2のDQピンにコマンドF3hを送信する。コマンドF3hは、チップ選択コマンドであり、ここではチップC2を選択するためのコマンドである。コントローラ200から送信されたコマンドF3hは、コントローラ200のDQピンとチップC2のDQピンとの接続規則(パターン1)に基づいて、コマンドCFhに変換されてチップC2のDQピンに受信される。しかし、コマンドCFhは、チップC2内の接続変更回路13によりさらに変換されてコマンドF3hに戻る。コマンドF3hにより、ミラーパッケージ120内のチップC2が選択され、ノーマルパッケージ110内のチップC0が非選択となる。
【0165】
続いて、コントローラ200は、チップC0、C2のDQピンに“コマンドECh及びアドレス40h”を送信する。このとき、チップC2が選択状態で、チップC0が非選択状態であるため、“コマンドECh及びアドレス40h”は、ミラーパッケージ120内のチップC2のみに受け付けられる。これにより、ミラーパッケージ120内のチップC2において、デバイスIDリードが行われる。
【0166】
ここで、チップC2がミラーモードに設定されているため、選択信号DIOSWAP_ENはアサート(イネーブル)されている。デバイスIDリードでは、信号DIOSWAP_ENがアサートされている場合、ブロックNBXのページBのアドレスが選択され、ページBの読み出しが行われる。ページBには、デバイスIDコードB(80h、C4h、A2h)が記憶されている。ページBからページバッファ21に読み出されたデバイスIDコードBは、ミラーパッケージ120のDQピンからコントローラ200のDQピンに出力されるとき、パターン1の接続規則に基づいて変換され、デバイスIDコードA(01h、23h、45h)に復元される。
【0167】
次に、ノーマルパッケージ110内のチップC0のページAを読み出すコマンドシーケンスでは、まず、コントローラ200は、チップC0、C2のDQピンにコマンドF1hを送信する。コマンドF1hは、チップ選択コマンドであり、ここではチップC0を選択するためのコマンドである。コントローラ200から送信されたコマンドF1hは、同様に、接続規則(パターン1)に基づいて、コマンド8Fhに変換される。しかし、コマンド8Fhは、接続変更回路13によりさらに変換されてコマンドF1hに戻る。コマンドF1hにより、ノーマルパッケージ110内のチップC0が選択され、ミラーパッケージ120内のチップC2が非選択となる。
【0168】
続いて、コントローラ200は、チップC0、C2のDQピンに“コマンドECh及びアドレス40h”を送信する。このとき、チップC0が選択状態で、チップC2が非選択状態であるため、“コマンドECh及びアドレス40h”は、ノーマルパッケージ110内のチップC0のみに受け付けられる。これにより、ノーマルパッケージ110内のチップC0において、デバイスIDリードが行われる。
【0169】
ここで、チップC0がミラーモードに設定されていないため、選択信号DIOSWAP_ENはネゲート(ディセーブル)されている。デバイスIDリードでは、信号DIOSWAP_ENがネゲートされている場合、ブロックNBXのページAのアドレスが選択され、ページAの読み出しが行われる。ページAには、デバイスIDコードA(01h、23h、45h)が記憶されている。ページAからページバッファ21に読み出されたデバイスIDコードAは、その後、ノーマルパッケージ110のDQピンからコントローラ200のDQピンに、変換されることなく出力される。
【0170】
[3−3]第3実施形態の効果
第3実施形態では、フラッシュメモリチップを含むパッケージを基板両面に実装する前にフラッシュメモリチップに書き込んだデータ(例えば、デバイスIDコード)を、パッケージを基板両面に実装した後に、正しいデータとして読み出すことが可能である。その他の効果は、前述した第1実施形態と同様である。
【0171】
[4]その他変形例等
前記実施形態は、不揮発性メモリ(例えば、NAND型フラッシュメモリ)、揮発性メモリ、システムLSI等を問わず、様々な種類の半導体チップを含む両面実装の半導体装置に適用可能である。
【0172】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。