(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
[1.構成の説明]
まず、本実施形態に係るマイナンバー管理システム100の構成について説明する。
マイナンバー管理システム100は、
図1に示すように、クライアント端末1と、人事管理サーバ2と、マイナンバー管理サーバ3と、印刷装置4と、を備えて構成されている。本実施形態では、クライアント端末1及びマイナンバー管理サーバ3が協働して、本発明の帳票処理装置として機能する。このマイナンバー管理システム100において、クライアント端末1、人事管理サーバ2、マイナンバー管理サーバ3及び印刷装置4は、通信ネットワークNにより互いに通信可能に接続されている。通信ネットワークNは、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN、移動体通信網、インターネット等を含む通信ネットワークである。
【0011】
クライアント端末1は、PC、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話機等の情報機器である。クライアント端末1には、電子帳票を閲覧(照会)可能とする機能を提供するアプリケーション(電子帳票ビュアー)がインストールされている。なお、クライアント端末1は、1台で構成されるものとするが、これに限定されるものではなく、複数台の装置から構成されるものとしてもよい。
クライアント端末1は、
図1に示すように、制御部11と、操作部12と、表示部13と、通信部14と、記憶部15と、を備えて構成されている。
【0012】
制御部11は、クライアント端末1の動作を中央制御する。具体的には、制御部11は、CPU、ROM、RAMなどを備えて構成され、RAMの作業領域に展開されたROMや記憶部15に記憶されたプログラムデータとCPUとの協働により、クライアント端末1の各部を統括制御する。
【0013】
操作部12は、文字入力キー、数字入力キー、その他各種機能に対応付けられたキーなどを有するキーボード、マウス等のポインティングデバイスなどを備え、ユーザからの操作入力を受け付けて、操作入力に応じた操作信号を制御部11へと出力する。
【0014】
表示部(表示手段)13は、LCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイを備え、制御部11から出力された表示制御信号に基づいた画像を表示画面に表示する。例えば、表示部13は、電子帳票の作成を指示する操作を行うための画面(電子帳票作成画面)やユーザにより選択された電子帳票を照会するための画面(帳票照会画面)等を表示する。
【0015】
通信部14は、通信用IC(Integrated Circuit)及び通信コネクタなどを有する通信インターフェイスであり、制御部11の制御の下、所定の通信プロトコルを用いて通信ネットワークNを介したデータ通信を行う。
【0016】
記憶部15は、HDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリなどにより構成され、プログラムデータや各種設定データ等のデータを制御部11から読み書き可能に記憶する。また、記憶部15は、人事管理サーバ2で作成され、送信された電子帳票を記憶する。
【0017】
人事管理サーバ2は、企業が保有するコンピュータシステムであり、社員やその家族の個人情報を人事情報として管理する装置である。
人事管理サーバ2は、
図1に示すように、制御部21と、操作部22と、表示部23と、通信部24と、記憶部25と、を備えて構成されている。
【0018】
制御部21は、人事管理サーバ2の動作を中央制御する。具体的には、制御部21は、CPU、ROM、RAMなどを備えて構成され、RAMの作業領域に展開されたROMや記憶部25に記憶されたプログラムデータとCPUとの協働により、人事管理サーバ2の各部を統括制御する。
【0019】
操作部22は、文字入力キー、数字入力キー、その他各種機能に対応付けられたキーなどを有するキーボード、マウス等のポインティングデバイスなどを備え、ユーザからの操作入力を受け付けて、操作入力に応じた操作信号を制御部21へと出力する。
表示部23は、LCDなどのディスプレイを備え、制御部21から出力された表示制御信号に基づいた画像を表示画面に表示する。
【0020】
通信部24は、通信用IC及び通信コネクタなどを有する通信インターフェイスであり、制御部21の制御の下、所定の通信プロトコルを用いて通信ネットワークNを介したデータ通信を行う。
【0021】
記憶部25は、HDD、半導体メモリなどにより構成され、プログラムデータや各種設定データ等のデータを制御部21から読み書き可能に記憶する。また、記憶部25は、人事情報を管理するための人事情報データベースを記憶する。
【0022】
マイナンバー管理サーバ3は、企業が保有するコンピュータシステムであり、社員やその家族のマイナンバーを含むマイナンバー情報を管理する装置である。マイナンバーは、国民の個人情報を効率的に管理するマイナンバー制度により、日本国籍を有する人に重複しないように付与されたユニークな番号である。なお、以下の記載において、マイナンバーを個人番号と表記することもある。
マイナンバー管理サーバ3は、
図1に示すように、制御部31と、操作部32と、表示部33と、通信部34と、記憶部35と、を備えて構成されている。
【0023】
制御部31は、マイナンバー管理サーバ3の動作を中央制御する。具体的には、制御部31は、CPU、ROM、RAMなどを備えて構成され、RAMの作業領域に展開されたROMや記憶部35に記憶されたプログラムデータとCPUとの協働により、マイナンバー管理サーバ3の各部を統括制御する。
【0024】
操作部32は、文字入力キー、数字入力キー、その他各種機能に対応付けられたキーなどを有するキーボード、マウス等のポインティングデバイスなどを備え、ユーザからの操作入力を受け付けて、操作入力に応じた操作信号を制御部31へと出力する。
表示部33は、LCDなどのディスプレイを備え、制御部31から出力された表示制御信号に基づいた画像を表示画面に表示する。
【0025】
通信部34は、通信用IC及び通信コネクタなどを有する通信インターフェイスであり、制御部31の制御の下、所定の通信プロトコルを用いて通信ネットワークNを介したデータ通信を行う。
【0026】
記憶部35は、HDD、半導体メモリなどにより構成され、プログラムデータや各種設定データ等のデータを制御部31から読み書き可能に記憶する。また、記憶部35は、マイナンバー情報を管理するためのマイナンバー情報データベースを記憶する。また、記憶部35は、従業員又はその家族のマイナンバーをその他の個人情報と対応付けて管理するためのテーブルである個人番号管理テーブルT1と、従業員の業務に対するアクセス権限を管理するためのテーブルであるアクセス権限管理テーブルT2と、業務の電子帳票に対するアクセス権限を管理するためのテーブルである業務帳票関連テーブルT3と、業務毎に印刷時の一括処理の可否と個別処理の可否とを対応付けて管理するためのテーブルである業務内容設定テーブルT4と、電子帳票毎に種別と手書き修正対応の可否とを対応付けて管理するためのテーブルである帳票内容設定テーブルT5と、手書き修正対応を実施する条件を設定する手書き修正対応条件設定テーブルT6と、を記憶する。
【0027】
個人番号管理テーブルT1は、
図2に示すように、社員番号T11、従業員であるかその家族であるかを示す区分T12、従業員との続柄T13、氏名T14、氏名のフリガナT15、性別T16、生年月日T17、個人番号(マイナンバー)T18、所得税の扶養に入るか否かを示す税扶養T19、健康保険の扶養に入るか否かを示す健保扶養T20、のフィールドを有する。
【0028】
アクセス権限管理テーブルT2は、
図3に示すように、社員番号T21、氏名T22、ログイン時のユーザ名T23、ログイン時のパスワードT24、人事基本業務、給与基本業務、社会保険業務、年末調整業務、税務関連業務の各業務に対するアクセス権限の有無を示す各項目T25〜T29、のフィールドを有する。
【0029】
業務帳票関連テーブルT3は、
図4に示すように、業務の名称T31、源泉徴収票、被保険者資格取得届、扶養控除申告書、保険料控除申告書、月変/算定届、個人番号確認票の各電子帳票に対するアクセス権限の有無を示す各項目T32〜T37、のフィールドを有する。
【0030】
業務内容設定テーブルT4は、
図5に示すように、業務の名称T41、一括処理の可否を示す一括処理T42、個別処理の可否を示す個別処理T43、のフィールドを有する。
【0031】
帳票内容設定テーブルT5は、
図6に示すように、電子帳票の名称T51、電子帳票の種別T52、手書き修正対応の可否を示す手書き修正対応可否T53、のフィールドを有する。
【0032】
手書き修正対応条件設定テーブルT6は、
図7に示すように、手書き修正対応を実施する条件が羅列されている。例えば、条件1T61として、エラーの件数が5件以下であることが示されている。また、条件2T62として、一の電子帳票内における個人番号(マイナンバー)の重複エラーがないことが示されている。
【0033】
人事管理サーバ2及びマイナンバー管理サーバ3の各々は、通信ネットワークN上に展開された一又は複数のサーバから構成される。なお、本実施形態では、各々1つの管理サーバより構成されるものとするが、例えば、WEBサーバ、DBサーバ、ストレージサーバ等の複数のサーバ群から構成されてもよい。
【0034】
印刷装置(印刷手段)4は、例えば、インクジェットプリンタやレーザープリンタ等により構成され、クライアント端末1の制御部11による制御下で、クライアント端末1により行われた処理内容に応じた印刷出力を行う。例えば、印刷装置4は、クライアント端末1で表示(照会)された電子帳票の印刷出力を行う。
【0035】
[2.動作の説明]
次に、本実施形態に係るマイナンバー管理システム100の動作について、
図8〜
図17を参照して説明する。
まず、
図8のフローチャートを参照して、クライアント端末1及び人事管理サーバ2が電子帳票を作成する処理(電子帳票作成処理)を説明する。この処理は、クライアント端末1の制御部11が、人事管理サーバ2にアクセス(ログイン)する際に必要となるログイン情報(ユーザ名、パスワード等)の入力を受け付けたことを契機として開始される。
【0036】
まず、クライアント端末1の制御部11は、入力されたユーザ名、パスワード等のログイン情報を、通信部14を介して人事管理サーバ2に送信する(ステップS101)。
【0037】
人事管理サーバ2の制御部21は、クライアント端末1から送信されたログイン情報に基づいて、人事管理サーバ2に登録されたユーザであるか否かを判定するための処理(ログイン認証処理)を行う(ステップS102)。
制御部21は、人事管理サーバ2に登録されたユーザであると判定した場合、次のステップS103へと移行する。一方、制御部21は、人事管理サーバ2に登録されたユーザでないと判定した場合、ログイン認証に失敗した旨をクライアント端末1に通知し、再度のログイン情報の入力を促す。
【0038】
次に、制御部21は、電子帳票の作成を指示する操作を行うための画面(電子帳票作成画面)を生成し、通信部24を介してクライアント端末1に送信する(ステップS103)。
【0039】
クライアント端末1の制御部11は、人事管理サーバ2から送信された電子帳票作成画面を、表示部13に表示させる(ステップS104)。
ユーザは、表示部13に表示された電子帳票作成画面において、電子帳票の作成を指示するための操作を行う。具体的には、ユーザは、作成する電子帳票の帳票種や作成対象とする社員の情報等を指定する操作を行う。
【0040】
次に、制御部11は、電子帳票作成画面においてユーザにより指定された、電子帳票の作成を指示するための情報(電子帳票作成指示情報)を、通信部14を介して人事管理サーバ2に送信する(ステップS105)。
【0041】
人事管理サーバ2の制御部21は、クライアント端末1から送信された電子帳票作成指示情報に基づいて電子帳票を作成し、通信部24を介してクライアント端末1に送信する(ステップS106)。
本実施形態では、ステップS106において電子帳票を作成する際、電子帳票内のマイナンバー(個人番号)を格納する特定領域に、マイナンバーの代わりに、タグ情報を格納する。
タグ情報は、電子帳票を出力する際、マイナンバー管理サーバ3からマイナンバーを検索して取得するために必要となる情報(検索用情報)である。マイナンバーは、その性質上、高度なセキュリティ性が要求されるため、電子帳票内にはマイナンバーの代わりにタグ情報を格納しておくようにし、電子帳票の出力時にタグ情報を検索キーとしてマイナンバー管理サーバ3からマイナンバーを取得することで、セキュリティ性を確保することができる。
なお、タグ情報は、例えば、作成される電子帳票毎に設定内容を予め定めておくようにしてもよいし、電子帳票の種別にかかわらず同一内容を設定するようにしてもよい。
【0042】
クライアント端末1の制御部11は、人事管理サーバ2から送信された電子帳票を、記憶部15に記憶させる(ステップS107)。
【0043】
次に、
図9のフローチャートを参照して、クライアント端末1及びマイナンバー管理サーバ3が電子帳票を出力(照会・印刷)する処理(電子帳票出力処理)を説明する。この処理は、クライアント端末1の制御部11が、ユーザによる電子帳票ビュアーの起動操作を受け付けたことを契機として開始される。
【0044】
まず、クライアント端末1の制御部11は、ログイン画面を表示部13に表示させる(ステップS201)。ログイン画面G1は、
図10に示すように、ユーザ名を入力するユーザ名入力部G11と、パスワードを入力するパスワード入力部G12と、ログイン操作を実行するためのログインボタンG13と、を備えて構成されている。
ユーザは、ログイン画面G1において、ユーザ名入力部G11及びパスワード入力部G12に自身のユーザ名及びパスワードをそれぞれ入力した後、ログインボタンG13を押下することで、ログイン操作を実行する。
【0045】
次に、制御部11は、業務メニュー画面を表示部13に表示させる(ステップS202)。業務メニュー画面G2は、
図11に示すように、業務メニューの分類を表示するメニュー分類表示領域G21と、メニュー分類表示領域G21で選択された業務メニューに応じた項目(電子帳票)を表示するメニュー項目表示領域G22と、業務メニュー画面G2における操作を終了するための終了ボタンG23と、を備えて構成されている。メニュー分類表示領域G21には、人事情報管理メニューG211、給与情報管理メニューG212、人事帳票管理メニューG213及び給与帳票管理メニューG214の各業務メニューが表示されている。
ユーザは、業務メニュー画面G2において、メニュー分類表示領域G21から一の業務メニューを選択した後、メニュー項目表示領域G22に表示された電子帳票の中から一の電子帳票を選択する。
図11には、ユーザにより給与帳票管理メニューG214が選択された例が示されている。給与帳票管理メニューG214が選択された場合、メニュー項目表示領域G22には、給与帳票管理メニューG214に応じた電子帳票として、源泉徴収票G221、扶養控除申告書G222、月変/算定届G223、個人番号確認票G224、…等が選択可能に表示される。以降の処理では、メニュー項目表示領域G22に表示された電子帳票の中から「個人番号確認票G224」が選択されたものとして説明する。
【0046】
次に、制御部11は、業務メニュー画面G2において、ユーザによりいずれかの電子帳票が選択されたか否かを判定する(ステップS203)。
制御部11は、いずれかの電子帳票が選択されたと判定した場合(ステップS203:YES)、次のステップS204へと移行する。
一方、制御部11は、いずれの電子帳票も選択されていないと判定した場合(ステップS203:NO)、処理を終了する。ここで、いずれの電子帳票も選択されていない場合とは、いずれの電子帳票も選択されることなく、業務メニュー画面G2の終了ボタンG23が押下された場合を示している。
【0047】
次に、制御部11は、業務メニュー画面G2でユーザにより選択された電子帳票を照会するための画面(帳票照会画面)を表示部13に表示させる(ステップS204)。
図12に、個人番号確認票を照会するための帳票照会画面G3の一例を示す。帳票照会画面G3は、
図12に示すように、照会対象の電子帳票を表示する帳票表示領域G31と、印刷ボタンG32と、帳票照会画面G3における操作を終了して業務メニュー画面G2に戻るための戻るボタンG33と、一連の電子帳票出力処理における操作を終了するための終了ボタンG34と、を備えて構成されている。
帳票表示領域G31には、電子帳票である個人番号確認票F1が表示されている。個人番号確認票F1は、従業員本人の個人情報を表示する本人情報表示領域F11と、従業員の家族(1人目)の個人情報を表示する家族1情報表示領域F12と、従業員の家族(2人目)の個人情報を表示する家族2情報表示領域F13と、を含んで構成されている。
本人情報表示領域F11には、従業員本人の社員番号、区分、続柄、氏名、フリガナ、性別、生年月日、税扶養、健保扶養を表示する各領域の他、従業員本人の個人番号(マイナンバー)を表示するマイナンバー表示領域F111が含まれている。
家族1情報表示領域F12には、従業員の家族(1人目)の社員番号、区分、続柄、氏名、フリガナ、性別、生年月日、税扶養、健保扶養を表示する各領域の他、従業員の家族(1人目)の個人番号を表示するマイナンバー表示領域F121が含まれている。
家族2情報表示領域F13には、従業員の家族(2人目)の社員番号、区分、続柄、氏名、フリガナ、性別、生年月日、税扶養、健保扶養を表示する各領域の他、従業員の家族(2人目)の個人番号を表示するマイナンバー表示領域F131が含まれている。
【0048】
例えば、
図12に示す例は、従業員である「山田太郎」の個人番号確認票F1を照会するための帳票照会画面G3を示している。
図12に示す例では、マイナンバー表示領域F111に従業員である「山田太郎」本人のマイナンバー「111111111111」が表示されるとともに、マイナンバー表示領域F121に従業員「山田太郎」の家族(1人目)である「山田花子」のマイナンバー「222222222222」が、マイナンバー表示領域F121に従業員「山田太郎」の家族(2人目)である「山田小太郎」のマイナンバー「333333333333」が、それぞれ表示されている。
【0049】
次に、制御部11は、帳票照会画面G3において、ユーザにより印刷ボタンG32が押下されたか否かを判定する(ステップS205)。
制御部11は、印刷ボタンG32が押下されたと判定した場合(ステップS205:YES)、次のステップS206へと移行する。
一方、制御部11は、印刷ボタンG32が押下されていないと判定した場合(ステップS205:NO)、ステップS211へと移行する。
【0050】
次に、制御部11は、ユーザにより選択された電子帳票に個人情報に係るエラー(不備)が存在するか否かを判定する(ステップS206)。即ち、制御部11は、ユーザにより選択された電子帳票を対象として、個人情報に係るエラーが存在する電子帳票を検出する本発明の検出手段として機能する。ここで、個人情報に係るエラーとは、例えば、マイナンバー等の各個人情報の記載漏れや一の電子帳票内における各個人情報の重複(例えば、従業員と家族のマイナンバーの重複)等が挙げられる。
制御部11は、ユーザにより選択された電子帳票にエラーが存在すると判定した場合(ステップS206:YES)、次のステップS207へと移行する。
一方、制御部11は、ユーザにより選択された電子帳票にエラーが存在しないと判定した場合(ステップS206:NO)、ステップS210へと移行する。
【0051】
次に、制御部11は、ユーザにより選択された電子帳票の印刷パターン判定要求を、通信部14を介してマイナンバー管理サーバ3に送信する(ステップS207)。なお、印刷パターン判定要求には、ログイン画面G1で入力されたユーザ名、パスワード等のログイン情報の他、業務メニュー画面G2で選択された電子帳票やその電子帳票に含まれるエラーの情報が含まれている。
【0052】
マイナンバー管理サーバ3の制御部31は、ステップS207でクライアント端末1から送信された印刷パターン判定要求に基づいて、印刷パターン判定処理を行う(ステップS208)。
【0053】
具体的には、まず、制御部31は、
図13のフローチャートに示すように、クライアント端末1から送信された電子帳票と、記憶部35に記憶された帳票内容設定テーブルT5(
図6参照)と、を照合して、クライアント端末1から送信された電子帳票が手書き修正対応可能であるか否か否かを判定する(ステップS301)。例えば、クライアント端末1から送信された電子帳票が「個人番号確認票」の場合、手書き修正対応が「可能」であると判定される。
制御部31は、クライアント端末1から送信された電子帳票が手書き修正対応可能であると判定した場合(ステップS301:YES)、ステップS303へと移行する。
一方、制御部31は、クライアント端末1から送信された電子帳票が手書き修正対応不可能であると判定した場合(ステップS301:NO)、印刷パターン(3)であると判定し(ステップS302)、
図9のステップS209へと移行する。ここで、印刷パターン(3)とは、
図14(C)に示すように、「表紙P1」のみを印刷し、「電子帳票」や当該電子帳票に含まれるエラーに対する指示を記載した「個別指示書」を印刷しないパターンのことである。従って、印刷パターン(3)と判定された場合、表紙P1のみが印刷されることとなる。
【0054】
次に、制御部31は、クライアント端末1から送信された電子帳票のエラーと、手書き修正対応条件設定テーブルT6(
図7参照)と、を照合して、手書き修正対応条件を満たしているか否かを判定する(ステップS303)。手書き修正対応条件としては、例えば、エラーの件数が所定数(
図7では5件)以下であること、一の電子帳票内における個人番号(マイナンバー)の重複エラーがないこと、等が挙げられる。
制御部31は、手書き修正対応条件を全て満たしていると判定した場合(ステップS303:YES)、次のステップS304へと移行する。
一方、制御部31は、手書き修正対応条件を一つでも満たしていないと判定した場合(ステップS303:NO)、印刷パターン(3)であると判定し(ステップS302)、
図9のステップS209へと移行する。
【0055】
次に、制御部31は、クライアント端末1から送信された電子帳票と、記憶部35に記憶された帳票内容設定テーブルT5(
図6参照)と、を照合して、クライアント端末1から送信された電子帳票の種別が連帳であるか否かを判定する(ステップS304)。例えば、クライアント端末1から送信された電子帳票が「個人番号確認票」の場合、帳票種別が単票である、即ち、連帳でないと判定される。
制御部31は、クライアント端末1から送信された電子帳票の種別が連帳であると判定した場合(ステップS304:YES)、ステップS306へと移行する。
一方、制御部31は、クライアント端末1から送信された電子帳票の種別が連帳でないと判定した場合(ステップS304:NO)、印刷パターン(2)であると判定し(ステップS305)、
図9のステップS209へと移行する。ここで、印刷パターン(2)とは、
図14(B)に示すように、「表紙P1」のみならず、電子帳票を正常系(エラーを含まない電子帳票)とエラー系(エラーを含む電子帳票)とに区分し、正常系及びエラー系のそれぞれの表紙(正常系表紙P21、エラー系表紙P22)及び電子帳票(正常系帳票P41、エラー系帳票P42)を印刷するとともに、エラー系の電子帳票に含まれるエラーの件数分の「個別指示書P3」を印刷するパターンのことである。従って、印刷パターン(2)と判定された場合、表紙P1、正常系及びエラー系のそれぞれの表紙P21、P22及び電子帳票P41、P42、並びにエラー件数分の個別指示書P3が印刷されることとなる。
なお、エラー系帳票P42は、エラーが存在する入力欄が空欄として印刷される(
図16参照)。また、個別指示書P3は、エラーに対する手書き対応を指示する情報を含んでいる(
図17参照)。
【0056】
次に、制御部31は、クライアント端末1から送信されたログイン情報と、記憶部35に記憶されたアクセス権限管理テーブルT2(
図3参照)と、を照合して、ログインユーザがアクセス権限を有する業務を抽出する(ステップS306)。例えば、ログインユーザが「人給太郎(ユーザ名:taro、パスワード:Qsad2330)」の場合、アクセス権限を有する業務として、「人事基本業務」、「給与基本業務」、「社会保険業務」、「年末調整業務」、「税務関連業務」が抽出される。また、ログインユーザが「事務花子(ユーザ名:hanako、パスワード:Amnm7756)」の場合、アクセス権限を有する業務として、「年末調整業務」が抽出される。
【0057】
次に、制御部31は、クライアント端末1から送信された電子帳票と、記憶部35に記憶された業務帳票関連テーブルT3(
図4参照)と、を照合して、電子帳票へのアクセス権限が割り当てられた「業務」を抽出する(ステップS307)。例えば、電子帳票が「個人番号確認票」の場合、アクセス権限が割り当てられた業務として、「給与基本業務」、「社会保険業務」、「年末調整業務」が抽出される。
【0058】
次に、制御部31は、クライアント端末1から送信された電子帳票と、ステップS306で抽出した業務とステップS307で抽出した業務とで一致する業務(即ち、ログインユーザがクライアント端末1から送信された電子帳票へのアクセス権限を有する業務)と、記憶部35に記憶された業務内容設定テーブルT4(
図5参照)と、を照合して、ログインユーザがクライアント端末1から送信された電子帳票へのアクセス権限を有する業務が、一括処理を行うことができる業務であるか否かを判定する(ステップS308)。例えば、ログインユーザが「人給太郎」で、クライアント端末1から送信された電子帳票が「個人番号確認票」の場合、ステップS306で「人事基本業務」、「給与基本業務」、「社会保険業務」、「年末調整業務」、「税務関連業務」が抽出され、ステップS307で「給与基本業務」、「社会保険業務」、「年末調整業務」が抽出される。そして、両者で一致する「給与基本業務」、「社会保険業務」、「年末調整業務」が一括処理を行うことができる業務であるか否かを、業務内容設定テーブルT4を参照して判定する(「給与基本業務=可」、「社会保険業務=可」、「年末調整業務=可」)。この例のように、複数の業務が判定対象となる場合、いずれかの業務が一括処理を行うことができる業務であれば、一括処理を行うことができる業務であると判定する。
制御部31は、一括処理を行うことができる業務であると判定した場合(ステップS308:YES)、印刷パターン(1)であると判定し(ステップS309)、
図9のステップS209へと移行する。ここで、印刷パターン(1)とは、
図14(A)に示すように、「表紙P1」のみならず、正常系及びエラー系が混在した電子帳票(混在帳票P4)と、エラー系の電子帳票に含まれるエラーの件数分の「個別指示書P3」と、を印刷するパターンのことである。従って、印刷パターン(1)と判定された場合、表紙P1、混在帳票P4、及びエラー件数分の個別指示書P3が印刷されることとなる。
一方、制御部31は、一括処理を行うことができる業務でないと判定した場合(ステップS308:NO)、印刷パターン(2)であると判定し(ステップS305)、
図9のステップS209へと移行する。
【0059】
以上の処理(ステップS208、ステップS301〜ステップS309)により、制御部31は、エラーが存在する電子帳票を印刷装置4により印刷させる際、電子帳票の不備が存在する入力欄を空欄として印刷させるとともに、エラーに対する手書き対応を指示する指示書を印刷させる制御を行う。即ち、制御部31は、本発明の印刷制御手段として機能する。
【0060】
次いで、
図9のステップS209では、制御部31は、ステップS208の印刷パターン判定処理で判定された印刷パターン(印刷パターン(1)、印刷パターン(2)又は印刷パターン(3))を、通信部34を介してクライアント端末1に送信する。
【0061】
クライアント端末1の制御部11は、マイナンバー管理サーバ3から送信された印刷パターンに基づいて、ユーザにより選択された電子帳票を印刷装置4により印刷させる処理(帳票印刷処理)を行う(ステップS210)。
【0062】
具体的には、マイナンバー管理サーバ3から送信された印刷パターンが印刷パターン(1)であった場合、表紙P1、混在帳票P4、及びエラー件数分の個別指示書P3が印刷される。
図15に、表紙P1の一例を、
図16に、混在帳票P4のうちエラー系帳票P42の一例を、
図17に、個別指示書P3の一例を、それぞれ示す。
【0063】
表紙P1は、
図15に示すように、「業務実行日時」、「業務名称」、「帳票名称」、「帳票ページ総数」、「正常(正常系のページ数)」、「エラー(エラー系のページ数)」といった印刷に係る情報を表示する印刷情報表示領域E1と、「エラー内容(エラーの具体的な内容)」を表示するエラー内容表示領域E2と、を備えて構成されている。
図15に示す例では、「2016年6月10日15時30分(業務実行日時)」に、「給与基本業務(業務名称)」において、「100ページ(帳票ページ総数)」からなる「個人番号確認票(帳票名称)」が印刷され、そのうち99ページが「正常系帳票」として印刷され、残りの1ページが「エラー系帳票」として印刷されたことが示されている。また、
図15に示す例では、「エラー内容」として、社員番号2000の従業員「蔵元一」の電子帳票において、家族1(配偶者)である「蔵元みゆき」及び家族2(長男)である「蔵元翔」の個人番号が記載されていない旨が示されている(
図2も併せて参照)。
【0064】
図15に示す表紙P1が印刷された場合、社員番号2000の従業員「蔵元一」の電子帳票は、エラー系帳票P42として印刷される。この場合のエラー系帳票P42は、
図16に示すように、家族1情報表示領域F12のマイナンバー表示領域F121及び家族2情報表示領域F13のマイナンバー表示領域F131にエラーが存在するため、当該マイナンバー表示領域F121及びマイナンバー表示領域F131が空欄となっている。このように、エラーが存在する入力欄を空欄表示することで、手書き修正対応することができるようになっている。即ち、エラー系帳票P42は、エラーが存在する入力欄が空欄として印刷される。
【0065】
また、
図15に示す表紙P1が印刷された場合、社員番号2000の従業員「蔵元一」の電子帳票(エラー系帳票P42)に対し、
図17に示す個別指示書P3が印刷される。個別指示書P3は、
図17に示すように、本人情報表示領域F11、家族1情報表示領域F12及び家族2情報表示領域F13の他、エラー系帳票P42に対する作業指示の内容を表示する指示内容表示領域F14を備えて構成されている。
図17に示す例では、指示内容表示領域F14に、社員番号2000の家族1及び家族2の個人番号を調査して、エラー系帳票P42(
図16参照)のマイナンバー表示領域F121及びマイナンバー表示領域F131にそれぞれ手書きするよう促す指示が表示されている。即ち、個別指示書P3は、エラーに対する手書き対応を指示する情報やエラーが存在する入力欄に記入される個人情報の名称(上記例では個人番号)を含んでいる。これにより、電子帳票内に存在するエラーの対象やエラーへの対応をユーザにわかりやすく報知することができる。また、
図17に示す例では、エラーが存在する入力欄(マイナンバー表示領域F121及びマイナンバー表示領域F131)の位置が枠で囲われて強調されている。これにより、エラーが存在する入力欄の位置をユーザにわかりやすく報知することができる。なお、入力欄の位置を囲う枠の色に、赤色等の識別しやすい色を用いると、より効果的である。
【0066】
一方、マイナンバー管理サーバ3から送信された印刷パターンが印刷パターン(2)であった場合、表紙P1、正常系及びエラー系のそれぞれの表紙P21、P22及び電子帳票P41、P42、並びにエラー件数分の個別指示書P3が印刷される。
また、マイナンバー管理サーバ3から送信された印刷パターンが印刷パターン(3)であった場合、表紙P1のみが印刷される。
なお、ステップS206でユーザにより選択された電子帳票にエラーが存在しないと判定した場合は、全ての電子帳票が正常系であると判定し、電子帳票を通常通りそのまま印刷する処理を行う。
【0067】
次に、制御部11は、帳票照会画面G3において、ユーザにより終了ボタンG34が押下されたか否かを判定する(ステップS211)。
制御部11は、ユーザにより終了ボタンG34が押下されたと判定した場合(ステップS211:YES)、処理を終了する。
一方、制御部11は、ユーザにより終了ボタンG34が押下されていないと判定した場合(ステップS211:NO)、ステップS202へと移行し、再度業務メニュー画面G2を表示部13に表示させる。ここで、ユーザにより終了ボタンG34が押下されていない場合とは、帳票照会画面G3の終了ボタンG34が押下されることなく、戻るボタンG33が押下された場合を示している。
【0068】
[3.効果]
以上のように、本実施形態に係るマイナンバー管理システム100の帳票処理装置(クライアント端末1及びマイナンバー管理サーバ3)によれば、個人情報を含む電子帳票を対象として個人情報に係る不備が存在する電子帳票を検出し、検出された電子帳票を印刷させる際、電子帳票の不備が存在する入力欄を空欄として印刷させるとともに、不備に対する手書き対応を指示する指示書を印刷させる。
従って、電子帳票に不備が存在する場合であっても、処理を止めることなく印刷処理を行うことができる。また、不備が存在する入力欄を空欄とすることで、印刷後に即座に手書き修正対応を行うことができる。よって、不備が存在する場合に、業務効率を悪化させることなく、不備に対応可能な帳票印刷を実施することができる。
【0069】
また、本実施形態では、個人情報は、マイナンバーである。
従って、個人情報の中でも格別機密性の高い個人情報を扱う場合であっても、業務効率を悪化させることなく、不備に対応可能な帳票印刷を実施することができる。
【0070】
また、本実施形態では、不備が存在する入力欄の位置を強調した指示書を印刷させる。
従って、不備が存在する入力欄の位置をユーザにわかりやすく報知することができるので、手書き修正を容易に行うことができる。
【0071】
また、本実施形態では、不備が存在する入力欄に記入される個人情報の名称を含む指示書を印刷させる。
従って、電子帳票内に存在する不備の対象をユーザにわかりやすく報知することができるので、手書き修正を容易に行うことができる。
【0072】
以上、本発明に係る実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0073】
例えば、上記実施形態では、従業員の家族の個人番号が記載されていない場合の表紙P1(
図15参照)、エラー系帳票P42(
図16参照)及び個別指示書P3(
図17参照)の印刷例を図示して説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、従業員と家族の個人番号が重複している場合の表紙P1、エラー系帳票P42及び個別指示書P3の印刷例を、
図18〜
図20に示す。
【0074】
従業員と家族の個人番号が重複している場合の表紙P1は、
図18に示すように、エラー内容表示領域E2に、「エラー内容」として、社員番号3000の従業員「村上六郎」の電子帳票において、従業員「村上六郎」と家族1(配偶者)である「村上愛子」とで個人番号が重複している旨が示されている(
図2も併せて参照)。
【0075】
また、従業員と家族の個人番号が重複している場合のエラー系帳票P42は、
図19に示すように、本人情報表示領域F11のマイナンバー表示領域F111及び家族1情報表示領域F12のマイナンバー表示領域F121にエラーが存在するため、当該マイナンバー表示領域F111及びマイナンバー表示領域F121が空欄となっている。このように、エラーが存在する入力欄を空欄表示することで、手書き修正対応することができるようになっている。
【0076】
また、従業員と家族の個人番号が重複している場合の個別指示書P3は、
図20に示すように、本人情報表示領域F11、家族1情報表示領域F12及び家族2情報表示領域F13の他、エラー系帳票P42に対する作業指示の内容を表示する指示内容表示領域F14を備えて構成されている。
図20に示す例では、指示内容表示領域F14に、社員番号2000の従業員及び家族1の個人番号を調査して、エラー系帳票P42(
図19参照)のマイナンバー表示領域F111及びマイナンバー表示領域F121にそれぞれ手書きするよう促す指示が表示されている。また、
図20に示す例では、指示内容表示領域F14に、エラー系帳票P42に存在するエラーの修正用画面を表示手段(クライアント端末1の表示部13やその他の作業用端末の表示部)に表示させるためのQRコード(登録商標)を表示するQRコード表示部F15が含まれている。ユーザは、クライアント端末1やその他の作業用端末が備えるスキャナ(図示省略)によりQRコード表示部F15に表示されたQRコードをスキャンさせることで、エラー系帳票P42に存在するエラーの修正用画面(例えば、エラー系帳票P42の表示画面に
図20の作業指示書の内容を反映させた画面等)を表示させることができるので、容易に修正作業を行うことができる。
なお、
図20に示す例では、QRコードを表示させるようにしているが、QRコードに限らず、他の二次元コードを表示させるようにしてもよい。
【0077】
以上のように、不備の修正用画面を表示手段に表示させるための二次元コードを含む指示書を印刷させることで、二次元コードをスキャンするという簡易な操作で修正用画面を表示させることができるので、ユーザの好きなタイミングで容易に電子帳票の修正作業を行うことができる。
【0078】
なお、個人番号が記載されていない場合と、個人番号が重複している場合と、を一の帳票印刷処理において印刷することも可能である。
また、
図20に示す個別指示書P3では、指示内容表示領域F14にQRコード表示部F15を含む構成を例示して説明しているが、
図17に示す個別指示書P3において、QRコード表示部F15を含む構成とすることも当然に可能である。
【0079】
また、上記実施形態では、クライアント端末1の制御部11が、ユーザにより選択された電子帳票に個人情報に係るエラーが存在するか否かを判定する(
図9のステップS206参照)ようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、マイナンバー管理サーバ3の制御部31が、エラーの有無を判定するようにしてもよい。この場合、マイナンバー管理サーバ3の制御部31は、印刷パターン判定要求の取得後に行う印刷パターン判定処理(ステップS208参照)の最初においてエラーの有無を判定するようにし、エラーが存在する場合は
図13のステップS301へと移行し、エラーが存在しない場合は通常印刷を行う印刷パターンであると判定してステップS209へと移行する。
【0080】
また、上記実施形態では、クライアント端末1、人事管理サーバ2及びマイナンバー管理サーバ3を別体の装置として例示して説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、クライアント端末1、人事管理サーバ2及びマイナンバー管理サーバ3のうち、いずれか二つの装置を一体の装置として構成するようにしてもよいし、クライアント端末1、人事管理サーバ2及びマイナンバー管理サーバ3の全てを一体の装置として構成するようにしてもよい。
【0081】
また、本出願に示す各態様は、方法、プログラムなどとしても把握することができる。方法やプログラムのカテゴリについては、装置のカテゴリで示した「手段」を、例えば、「工程」や「ステップ」のように適宜読み替えるものとする。また、処理やステップの順序は、本出願に直接明記のものに限定されず、順序を変更したり、一部の処理をまとめて若しくは随時一部分ずつ実行するよう変更したりすることができる。
【0082】
その他、クライアント端末、人事管理サーバ、マイナンバー管理サーバ及び印刷装置を構成する各装置の細部構成及び各装置の細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0083】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
[付記]
<請求項1>
個人情報を含む電子帳票を対象として、前記個人情報に係る不備が存在する電子帳票を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された電子帳票を印刷手段により印刷させる際、前記電子帳票の前記不備が存在する入力欄を空欄として印刷させるとともに、前記不備に対する手書き対応を指示する指示書を印刷させる印刷制御手段と、
を備える帳票処理装置。
<請求項2>
前記印刷制御手段は、前記不備が存在する入力欄の位置を強調した指示書を印刷させる請求項1に記載の帳票処理装置。
<請求項3>
前記印刷制御手段は、前記不備が存在する入力欄に記入される個人情報の名称を含む指示書を印刷させる請求項1または2に記載の帳票処理装置。
<請求項4>
前記印刷制御手段は、前記不備の修正用画面を表示手段に表示させるための二次元コードを含む指示書を印刷させる請求項1〜3のいずれか一項に記載の帳票処理装置。
<請求項5>
マイナンバーを含む電子帳票を対象として、前記マイナンバーに係る不備が存在する電子帳票を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された電子帳票を印刷手段により印刷させる際、前記電子帳票の前記不備が存在する入力欄を空欄として印刷させるとともに、前記不備に対する手書き対応を指示する指示書を印刷させる印刷制御手段と、
を備える帳票処理装置。
<請求項6>
コンピュータを、
個人情報を含む電子帳票を対象として、前記個人情報に係る不備が存在する電子帳票を検出する検出手段、
前記検出手段により検出された電子帳票を印刷手段により印刷させる際、前記電子帳票の前記不備が存在する入力欄を空欄として印刷させるとともに、前記不備に対する手書き対応を指示する指示書を印刷させる印刷制御手段、
として機能させるためのプログラム。