(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記照明器具の点灯時間の予測オンデューティをD1、前記照明器具の寿命をL1、前記センサの寿命をL2とした場合に、前記センサON信号のオンデューティD2が、D2=D1×L2/L1となるように設定された、請求項3に記載の照明制御装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、類似の電子部品を用いる電子機器の使用時間に対する寿命は一般に同程度であり、画像センサ及び照明器具の寿命も、ともに60000時間程度である。一方、照明器具の1日あたりの動作時間(点灯時間)は12時間程度であるのに対し、画像センサは終夜運転され、すなわちその1日あたりの動作時間は24時間であることが多く、このような場合には、照明器具が寿命に達する期間の半分の期間で画像センサが寿命に達することになる。また、高天井の照明空間においては、このような照明器具及び画像センサがともに高天井部分に設置されることが多い。そのため、この照明空間においてキャットウォークなどがない場合には、先に寿命に達した1台目の画像センサの交換時と、後に寿命に達した照明器具及び2台目の画像センサの交換時との少なくとも2回にわたって足場を組むなどの作業が必要となり、高いメンテナンス費が発生してしまう。ここで、画像センサなどのセンサの寿命到達時を照明器具の寿命到達時と同一にしたい場合に、センサの動作時間を短縮する(停止時間を設ける)ことが考えられる。しかし、センサからの検知信号に基づいて照明を制御する照明制御装置は検知信号が受信されることを前提として構成されているため、詳細を後述するように、センサの停止時に無用な故障検出に伴う問題が生じ得る。
【0005】
そこで、本発明は、センサを用いて照明器具を制御する照明制御装置及び照明制御システムにおいて、センサの寿命到達時と照明器具の寿命到達時とを近づけつつも無用な故障検出を確実に回避する構成を実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の形態の照明制御装置は、照明空間に配置されたセンサからの検知信号を受信可能な検知信号通信部と、照明器具を制御するための照明制御信号を検知信号に基づいて出力する制御信号出力部と、検知信号が受信されていないと判定した場合にセンサ故障の警報動作を起動するセンサ故障警告部と、照明用電源から照明器具への給電をオン/オフする照明ON信号/照明OFF信号を出力する照明電源切換部と、センサ用電源からセンサへの給電をオン/オフするセンサON信号/センサOFF信号を出力するセンサ電源切換部と、照明電源切換部に照明OFF信号を出力させる場合にセンサ電源切換部にセンサOFF信号を出力させるとともに警報動作を無効化する無効化処理部とを備える。
【0007】
本発明の第2の形態の照明制御装置は、照明空間に配置されたセンサからの検知信号を受信可能な検知信号通信部と、照明器具を制御するための照明制御信号を検知信号に基づいて出力する制御信号出力部と、検知信号が受信されていないと判定した場合にセンサ故障の警報動作を起動するセンサ故障警告部と、照明用電源から照明器具への給電のオン/オフを示す照明ON信号/照明OFF信号が入力される照明電源検出部と、センサ用電源からセンサへの給電をオン/オフするセンサON信号/センサOFF信号を出力するセンサ電源切換部と、照明電源検出部に照明OFF信号が入力される場合にセンサ電源切換部にセンサOFF信号を出力させるとともに警報動作を無効化する無効化処理部とを備える。
【0008】
上記第1の形態の照明制御装置では、無効化処理部が、照明電源切換部に照明OFF信号を出力させる場合にセンサ電源切換部にセンサOFF信号を出力させるとともにセンサ故障警告部による警報動作を無効化する。また、第2の形態の照明制御装置では、無効化処理部が、照明電源検出部に照明OFF信号が入力される場合にセンサ電源切換部にセンサOFF信号を出力させるとともにセンサ故障警告部による警報動作を無効化する。これにより、いずれの場合においても、一般に寿命が同程度である照明器具及びセンサへの給電が同時にオフされるとともに、センサOFF信号に起因してセンサが動作せずに検知信号が検出されない状態でもセンサ故障の警報動作が回避される。したがって、センサを用いて照明器具を制御する照明制御装置において、センサの寿命到達時と照明器具の寿命到達時とを近づけつつも無用な故障検出を確実に回避する構成が実現される。
【0009】
本発明の第3の形態の照明制御装置は、照明空間に配置されたセンサからの検知信号を受信可能な検知信号通信部と、照明器具を制御する照明制御信号を検知信号に基づいて出力する制御信号出力部と、検知信号が受信されていないと判定した場合にセンサ故障の警報動作を起動するセンサ故障警告部と、センサ用電源からセンサへの給電をオン/オフするセンサON信号/センサOFF信号を出力するセンサ電源切換部と、センサ電源切換部にセンサON信号及びセンサOFF信号を時分割出力させるとともにセンサOFF信号が出力される期間に警報動作を無効化する無効化処理部を備える。
【0010】
上記第3の形態の照明制御装置では、無効化処理部が、センサ電源切換部にセンサON信号及びセンサOFF信号を時分割出力させるとともにセンサOFF信号が出力される期間に警報動作を無効化する。このように、センサへの給電のオフ期間を設けるとともに、センサOFF信号に起因してセンサが動作せずに検知信号が検出されない状態でもセンサ故障の警報動作が回避される。このように、センサを用いて照明器具を制御する照明制御装置において、時分割出力のデューティを適宜設定することによってセンサの寿命到達時と照明器具の寿命到達時とを近づけ、かつ無用な故障検出を確実に回避する構成が実現される。また、センサON信号及びセンサOFF信号が照明器具の動作から独立して出力される構成によって照明制御装置に関する省配線化が可能となり、照明制御装置の導入が容易となり得る。
【0011】
ここで、照明器具の点灯時間の予測オンデューティをD1、照明器具の寿命をL1、センサの寿命をL2とした場合に、センサON信号のオンデューティD2がD2=D1×L2/L1となるように設定されることが好ましい。これにより、照明器具の寿命と画像センサの寿命とが一致しない場合においても、照明器具の寿命到達時とセンサの寿命到達時とを近似させることができる。なお、時分割出力の周期は1秒以上10分以下に設定されることが好ましい。これにより、照明制御装置の応答性と制御性とが両立される。
【0012】
上記いずれかの照明制御装置の一例として、センサは画像センサであり、照明制御信号は、検出信号が示す輝度が目標輝度となるように照明器具における調光率を指定する信号である。このように、上記各形態は、連続動作(終夜運転)が想定されていた画像センサを用いる構成に好適に適用され得る。
【0013】
上記いずれかの照明制御装置において、無効化処理部は、センサOFF信号の出力期間において、制御信号出力部における照明制御信号の生成を停止させるように構成されることが好ましい。これにより、照明制御装置における信号処理が軽減され、省電力化が可能となる。
【0014】
本発明の照明制御システムは、上記いずれかの照明制御装置と、センサと、照明器具と、照明制御信号に応じて照明器具を調光する調光端末器とを備える。このように、センサの寿命到達時と照明器具の寿命到達時とを近づけつつも無用な故障検出を確実に回避する照明制御装置が用いられるので、メンテナンス費が低減されるとともに使い勝手が向上した照明制御システムが得られる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第1の実施形態>
図1に、本実施形態による照明制御装置1及び照明制御システム9のブロック図を示す。照明制御システム9は、照明制御装置1、画像センサ(イメージセンサ)2、センサ用電源3、ON/OFF端末器4、照明器具5−1〜5−n、照明用電源6、ON/OFF端末器7−1〜7−n及び調光端末器8−1〜8−nを備える。画像センサ2及び照明器具5−1〜5−nは同じ照明空間に設置され、照明制御装置1は画像センサ2からの検知信号である撮影画像データ又は輝度分布データに基づいて照明器具5−1〜5−nを調光制御する。以降の説明において、照明器具5−1〜5−nの各々は同様の構成を備えるので、これらを総称して又はこれらのうちの1つを代表して照明器具5という。同様に、ON/OFF端末器7−1〜7−nを総称して又はこれらのうちの1つを代表してON/OFF端末器7といい、調光端末器8−1〜8−nを総称して又はこれらのうちの1つを代表して調光端末器8という。
【0017】
画像センサ2は、ON/OFF端末器4を介してセンサ用電源3に接続され、センサ用電源3からの給電によって動作する。画像センサ2は、例えば、床面に向けて照明空間の天井に設置された撮像素子を有し、撮影した床面の撮影画像データ又は輝度分布データ(以下、「画像データ」という)を含む検知信号を照明制御装置1に送信する。画像センサ2の寿命は、例えば60000時間程度である。センサ用電源3は、商用電源を直流低電圧に変換する直流電源であってもよいし、商用電源であってもよい(この場合、商用電源が画像センサ2において直流低電圧に変換される)。ON/OFF端末器4は、照明制御装置1によってオン/オフされる。
【0018】
各照明器具5は、各ON/OFF端末器7を介して照明用電源6に接続され、照明用電源6からの給電によって動作する。照明用電源6は、例えば商用電源などであり、各ON/OFF端末器7は照明制御装置1によってオン/オフされる。各調光端末器8は、照明制御装置1から送信される照明制御信号(制御値)を調光信号に変換して各照明器具5に出力する。各照明器具5は、この調光信号に基づいて調光出力(全光点灯を含む)を行い、床面などを照射する。
【0019】
照明器具5は、点灯装置51及び光源52を備える。点灯装置51は、照明用電源6からの給電を所定の出力電力に変換し、調光端末器8を介して入力される調光信号に応じて出力電力を制御してこれを光源52に供給する。例えば、光源52がLEDである場合には、点灯装置51は整流回路及びDC/DCコンバータからなり、調光信号に応じた電流値の直流電流をDC/DCコンバータから光源52に出力する。主に点灯装置51によって決まる照明器具5の寿命は、一般的に画像センサ2と同程度であり、例えば60000時間程度である。
【0020】
照明制御装置1は、検知信号通信部11、制御信号出力部12、センサ故障警告部13、照明電源切換部14、センサ電源切換部15、無効化処理部16、記憶部18及び入出力インターフェース(I/F)部19を含む。検知信号通信部11、制御信号出力部12、センサ故障警告部13、照明電源切換部14、センサ電源切換部15及び無効化処理部16の一部又は全部はCPUを構成し得る。このCPUは、以下に記載する処理以外にも標準的なCPUが実行可能な一般的な処理を実行可能なものとする。記憶部18は、プログラム及びデータを記憶する不揮発性メモリ及び揮発性メモリを含む。入出力部I/F19は、LCDなどのタッチパネル19a及びスピーカなどの警報ブザー19bを有し、ユーザからの入力を受け付けるとともに、ユーザに対して各種情報の出力を行う。上記の各部は、バスによって信号のやり取りが可能な態様で相互に接続されている。
【0021】
検知信号通信部11は、画像センサ2と通信可能であり、画像センサ2からの検知信号を受信する。この受信は、検知信号通信部11が画像センサ2にデータを能動的に取得しにいくFTP通信など(プル型)であってもよいし、検知信号通信部11が画像センサ2からのデータを受動的に受信するもの(プッシュ型)であってもよい。画像センサ2と検知信号通信部11との通信は、有線であっても無線であってもよい。検知信号は、画像センサ2によって取得された画像データを含む。
【0022】
制御信号出力部12は、照明器具5を制御するための調光制御信号(制御値)を検知信号に基づいて出力する。制御信号出力部12は、検出信号が示す各照明領域の輝度が目標輝度となるように(すなわち、検知された輝度分布が目標輝度分布と一致するように)各照明器具5における調光率を指定する制御値を生成し、これを適宜の通信インターフェース(不図示)を介して各調光端末器8に送信する。なお、輝度分布から調光率を得る処理は、画像センサ2のCPUによって実行されてもよい。いずれの場合であっても、制御信号出力部12からは上記の制御値が各調光端末器8に送信される。
【0023】
センサ故障警告部13は、検知信号の受信の有無を判定し、検知信号が受信されないと判定した場合に場合にセンサ故障と判定して、所定の警報動作を起動する。この警報動作は、タッチパネル19a上への「故障発生」などの警告表示、警報ブザー19bの鳴動などである。また、センサ故障警告部13は、警報動作の起動に応じて、その警報動作の発生日時などをシステム履歴として記憶部18に記憶する。したがって、記憶部18には警報動作の履歴が記録される。また、センサ故障警告部13は、警報動作の起動に応じて、照明制御装置1に接続されたプリンタ(不図示)に故障発生に関する情報を印字させる。
【0024】
照明電源切換部14は、照明用電源6から各照明器具5への給電をオン又はオフする照明ON信号又は照明OFF信号を全ON/OFF端末器7に対して出力する。この照明ON信号及び照明OFF信号は、タイマ(不図示)によって選択されてもよいし、タッチパネル19aを介してユーザによって選択されてもよい。例えば、照明器具5が設置される照明空間がオフィスである場合、就業時間帯(例えば朝8時〜夜8時)に照明ON信号が出力され、それ以外の時間帯(例えば夜8時〜翌朝8時)に照明OFF信号が出力される。なお、照明ON信号及び照明OFF信号は接点信号などであればよい。ON/OFF端末器7が常開スイッチである場合には照明OFF信号は無出力状態であってもよく、ON/OFF端末器7が常閉スイッチである場合には照明ON信号は無出力状態であってもよい。本開示において、照明OFF信号又は照明ON信号は、このような無出力状態の概念も含むものとする。
【0025】
センサ電源切換部15は、センサ用電源3から画像センサ2への給電をオン又はオフするセンサON信号又はセンサOFF信号をON/OFF端末器4に対して出力する。センサON信号又はセンサOFF信号の選択は、無効化処理部16によって制御される。なお、センサON信号及びセンサOFF信号は接点信号などであればよい。ON/OFF端末器4が常開スイッチである場合にはセンサOFF信号は無出力状態であってもよく、ON/OFF端末器4が常閉スイッチである場合にはセンサON信号は無出力状態であってもよい。本開示において、センサOFF信号又はセンサON信号は、このような無出力状態の概念も含むものとする。
【0026】
無効化処理部16は、センサ電源切換部15の動作状態を制御及び監視するとともにセンサ故障警告部13の動作状態を制御する。まず、無効化処理部16は、センサ用電源3のオン/オフを、照明用電源6のオン/オフ(すなわち、点灯/消灯)に連動させる。具体的には、無効化処理部16は、照明電源切換部14から照明ON信号が出力される場合にはセンサ電源切換部15にセンサON信号を出力させ、照明電源切換部14から照明OFF信号が出力される場合にはセンサ電源切換部15にセンサOFF信号を出力させる。また、無効化処理部16は、センサ電源切換部15にセンサOFF信号を出力させる際に、センサ故障警告部13による警報動作を無効化する。また、無効化処理部16は、センサ電源切換部15の監視結果に異常を検出した場合にも故障警告部13を起動することができる。
【0027】
なお、照明ON信号の出力に対して、センサON信号の出力及びセンサ故障警告部13の動作が有効化される状態は、無効化処理部16の指示によって決定されてもよいし、デフォルト設定として決定されていてもよい。また、照明ON信号の出力に対してセンサOFF信号を出力する動作モード(手動調光モード、試験点灯モードなど)が適用可能に構成されてもよい。
【0028】
ここで、仮に無効化処理部16がセンサOFF信号の出力の際に警報動作を無効化しないとすると、画像センサ2から検知信号通信部11に送信される検知信号が途絶えたことに応じて、センサ故障警告部13がこの検知信号不在の状態をセンサ故障と判定する。これにより、センサ故障警告部13は、警報動作を起動し、タッチパネル19a上に警告を表示するとともに警報ブザー19bを鳴動させ、さらに記憶部18にこの警報動作に関する記録を記憶させる。このような状況下で、管理者(照明制御装置1のユーザ)が警報動作の停止処理(警報動作の手動停止、システムの強制終了など)を行うなどの無用な作業を行う必要が生じてしまう。またさらに、管理者は、照明用電源6がオフ(消灯)されたこと(それによりセンサ用電源3がオフされたこと)に起因して警報動作が起動されたのか、画像センサ2が現実に故障したことに起因して警報動作が起動されたのかを区別することができず、無用な混乱が生じてしまう。また、後にシステム履歴を管理する者が、システム履歴の誤った分析を行ってしまう可能性もある。
【0029】
このような状況を回避するために、無効化処理部16は、照明OFF信号に応じてセンサOFF信号を出力させることと併せて、警報動作を無効化する。また、無効化処理部16は、センサOFF信号が出力される場合に、画像センサ2の給電が停止されている旨をタッチパネル19aに表示させるようにしてもよい。また、無効化処理部16は、センサ電源切換部15へのセンサOFF信号の出力指示と併せて、画像センサ2からの検知信号を模擬したダミー検知信号を検知信号通信部11に入力するようにしてもよい。これにより、画像センサ2が動作を停止しても、センサ故障警告部13は検知信号が受信されているものと判定することになり、センサ故障警告部13による警報動作が無効化されることになる。
【0030】
また、照明OFF信号及びセンサOFF信号の出力期間においては、照明器具5は消灯されているので、無効化処理部16は制御信号出力部12における照明制御信号の生成を停止させるようにしてもよい。これにより、照明制御装置1における信号処理が軽減され、省電力化が可能となる。
【0031】
図2に、照明制御装置1の主に制御信号出力部12、センサ故障警告部13及び無効化処理部16に関する動作のフローチャートを示す。以下のフローの処理は、各ステップに関与する各部又はCPUによって実行される。
【0032】
ステップS100において、画像センサ2に関する制御範囲(各調光端末器8のID)及びそれに対応する目標輝度が設定され、これが記憶部18に記憶される。
ステップS105において、画像センサ2を用いた制御(センサ制御)を有効化するための指令が生成される。この指令は、予め記憶部18に記憶されたタイミングで生成されてもよいし、タッチパネル19aを介してユーザ入力されてもよい。
【0033】
ステップS110において、無効化処理部16が、照明OFF信号が出力されているか否かを判定する。照明OFF信号が出力されていない場合、すなわち、照明ON信号が出力されている場合(ステップS110、No)、処理はステップS111に進み、照明OFF信号が出力されている場合(ステップS110、Yes)、処理はステップS120に進む。ステップS111において、センサON信号が出力又は維持され、処理はステップS112に進む。
【0034】
ステップS112において、センサ故障警告部13が、検知信号の受信有無を判定する。検知信号の受信がある場合(ステップS112、Yes)、処理はステップS113に進む。検知信号の受信がない場合(ステップS112、No)、センサ故障が判定されて処理はステップS116に進む。ステップS116において、センサ故障警告部13が、警報動作を起動する。すなわち、センサ故障警告部13は、タッチパネル19a上で警告を表示するとともに警報ブザー19bを鳴動させ、警報動作の履歴を記憶部18に記憶する。
【0035】
ステップS113において、制御信号出力部12が、画像センサ2の撮影画像に基づいて各制御範囲の輝度を判定する。なお、ステップS113は、画像センサ2のCPUによって実行されてもよい。この場合、検知信号には、ステップS113で判定された輝度のデータが含まれる。
ステップS114において、制御信号出力部12が、目標輝度と判定輝度との差分に基づいて各制御値を演算する。なお、ステップS113及びS114は、画像センサ2のCPUによって実行されてもよい。この場合、検知信号には、ステップS114で演算された制御値が含まれる。
ステップS115において、制御信号出力部12が、ステップS114で演算された各制御値を示す照明制御信号を各調光端末器8に送信する。これにより、各照明器具5において制御値に応じた調光制御が実行される。そして、処理は、ステップS110に戻る。
【0036】
なお、ステップS112は、ステップS113とステップS114の間、ステップS114とステップS115の間、又はステップS115の後に行われてもよい。また、センサ故障警告部13は、所定の時間間隔で定期的に検知信号の受信有無を検出してもよい。この場合、ステップS112は間引かれ、間引かれたフローにおいては、処理はステップS111からステップS113に進む。
【0037】
ステップS120において、無効化処理部16が、センサ電源切換部15にセンサOFF信号を出力させる。そして、処理はステップS110に戻る。これにより、少なくともステップS112及びS116がバイパスされ、センサ故障警告部13の動作が無効化される。
【0038】
以上のように、本実施形態の照明制御装置1は、照明空間に配置された画像センサ2からの検知信号を受信可能な検知信号通信部11と、照明器具5を制御するための照明制御信号を検知信号に基づいて出力する制御信号出力部12と、検知信号が受信されていないと判定した場合にセンサ故障の警報動作を起動するセンサ故障警告部13と、照明用電源6から照明器具5への給電をオン/オフする照明ON信号/照明OFF信号を出力する照明電源切換部14と、センサ用電源から画像センサ2への給電をオン/オフするセンサON信号/センサOFF信号を出力するセンサ電源切換部15と、照明電源切換部14に照明OFF信号を出力させる場合にセンサ電源切換部15にセンサOFF信号を出力させるとともに警報動作を無効化する無効化処理部16とを備える。
【0039】
このように、無効化処理部16が、照明電源切換部14に照明OFF信号を出力させる場合にセンサ電源切換部15にセンサOFF信号を出力させるとともにセンサ故障警告部13による警報動作を無効化する。これにより、一般に寿命が同程度である照明器具5及びセンサ2への給電が同時にオフされるとともに、センサOFF信号によって画像センサ2が動作せずに検知信号が検出されない状態でもセンサ故障の警報動作が回避される。したがって、画像センサ2を用いて照明器具5を制御する照明制御装置1において、画像センサ2の寿命到達時と照明器具5の寿命到達時とを近づけつつも無用な故障検出を確実に回避する構成が実現される。このような照明制御装置1によって、メンテナンス費が低減されるとともに使い勝手が向上した照明制御システム9が得られる。
【0040】
<第2の実施形態>
上記第1の実施形態では、照明用電源6から各照明器具5への給電のオン/オフが照明制御装置1から制御される構成を示したが、本実施形態では、照明用電源6から各照明器具5への給電のオン/オフが照明制御装置1の外部で行われる構成を示す。
【0041】
図3に、本実施形態による照明制御装置1及び照明制御システム9のブロック図を示す。本実施形態において、第1の実施形態の構成要素と同様の構成要素には同じ符号を付し、その重複する説明を省略する。本実施形態では、ON/OFF端末器7−0が照明用電源6と複数の照明器具5−1〜5−nとの間に設けられ、これが外部操作(例えば、ユーザの手動操作)によってオン/オフされる。照明制御装置1は第1の実施形態の照明電源切換部14の代わりに照明電源検出部17及び変換回路17aを備え、これに伴って無効化処理部16の動作が第1の実施形態のものとは異なる。
【0042】
変換回路17aは、ON/OFF端末器7−0の照明器具5側において電力配線に接続される。変換回路17aは、整流回路、降圧回路(分圧回路など)、平滑回路などを含み、照明用電源6の電圧を所定の低電圧の小信号に変換してこれを照明電源検出部17に出力する。これにより、照明電源検出部17には、照明用電源6から照明器具5への給電のオン又はオフを示す照明ON信号又は照明OFF信号が択一的に入力される。なお、変換回路17aは、照明制御装置1の内部にあってもよいし、外部にあってもよい。
【0043】
無効化処理部16は、センサ用電源3のオン/オフを、照明用電源6のオン/オフ(すなわち、点灯/消灯)に連動させる。具体的には、無効化処理部16は、照明電源検出部17に照明ON信号が入力される場合にはセンサ電源切換部15にセンサON信号を出力させ、照明電源検出部17に照明OFF信号が出力される場合にはセンサ電源切換部15にセンサOFF信号を出力させる。また、第1の実施形態と同様に、無効化処理部16は、センサ電源切換部15にセンサOFF信号を出力させる際に、センサ故障警告部13による警報動作を無効化する。なお、照明ON信号の入力に対してセンサON信号が出力されかつセンサ故障警告部13が有効化される状態は、無効化処理部16の指示によって決定されてもよいし、デフォルト設定として決定されていてもよい。また、照明ON信号の出力に対してセンサOFF信号を出力する動作モードが適用可能に構成されてもよい。
【0044】
なお、照明制御装置1の動作のフローは、
図2のステップS110において無効化処理部16が照明OFF信号の出力の有無を判定する代わりに照明OFF信号の入力の有無を判定する点を除いて、第1の実施形態と実質的に同様である。
【0045】
以上のように、本実施形態の照明制御装置1は、照明空間に配置された画像センサ2からの検知信号を受信可能な検知信号通信部11と、照明器具5を制御するための照明制御信号を検知信号に基づいて出力する制御信号出力部12と、検知信号が受信されていないと判定した場合にセンサ故障の警報動作を起動するセンサ故障警告部13と、照明用電源6から照明器具5への給電のオン/オフを示す照明ON信号/照明OFF信号が入力される照明電源検出部17と、センサ用電源6から画像センサ2への給電をオン/オフするセンサON信号/センサOFF信号を出力するセンサ電源切換部15と、照明電源検出部17に照明OFF信号が入力される場合にセンサ電源切換部15にセンサOFF信号を出力させるとともに警報動作を無効化する無効化処理部16とを備える。
【0046】
このように、無効化処理部16は、照明電源検出部17に照明OFF信号が入力される場合にセンサ電源切換部15にセンサOFF信号を出力させるとともにセンサ故障警告部13による警報動作を無効化する。これにより、第1の実施形態と同様に、一般に寿命が同程度である照明器具5及びセンサ2への給電が同時にオフされるとともに、センサOFF信号によって画像センサ2が動作せずに検知信号が検出されない状態でもセンサ故障の警報動作が回避される。したがって、画像センサ2を用いて照明器具5を制御する照明制御装置1において、画像センサ2の寿命到達時と照明器具5の寿命到達時とを近づけつつも無用な故障検出を確実に回避する構成が実現される。このような照明制御装置1によって、メンテナンス費が低減されるとともに使い勝手が向上した照明制御システム9が得られる。
【0047】
<第3の実施形態>
上記第1及び第2の実施形態では、センサ用電源3から画像センサ2への給電のオン/オフが照明用電源6から照明器具5への給電のオン/オフと連動する構成を示した。本実施形態では、センサ用電源3から画像センサ2への給電のオン/オフが照明制御装置1において独立して制御される構成を示す。この構成は、照明器具5と照明制御装置1との間に調光配線(調光端末器8と照明制御装置1の間の配線)しか敷設されない状況、又は画像センサ2の寿命と照明器具5の寿命が同じでない場合に有用となることが想定される。
【0048】
図4に、本実施形態による照明制御装置1及び照明制御システム9のブロック図を示す。本実施形態において、第1又は第2の実施形態の構成要素と同様の構成要素には同じ符号を付し、その重複する説明を省略する。本実施形態では、照明電源切換部14又は照明電源検出部17は設けられず、無効化処理部16の動作が第1及び第2の実施形態のものとは異なる。
【0049】
無効化処理部16は、センサ電源切換部15にセンサON信号及びセンサOFF信号を時分割出力させるとともに、センサOFF信号が出力される期間にセンサ故障警告部13による警報動作を無効化するように構成される。以下において、センサON信号が出力される期間をセンサON期間といい、センサOFF信号が出力される期間をセンサOFF期間という。また、センサON期間は時分割出力のオンデューティに対応し、センサOFF期間は時分割出力のオフデューティに対応する。
【0050】
上記時分割出力において、照明器具5の点灯時間の予測オンデューティをD1、照明器具5の寿命をL1、画像センサ2の寿命をL2とした場合に、センサON信号のオンデューティD2が、D2=D1×L2/L1となるように設定される。したがって、本実施形態の前提のように、照明器具5の寿命と画像センサ2の寿命が同程度である場合には、点灯時間の予測オンデューティD1=センサON期間のオンデューティD2となる。例えば、照明器具5の点灯時間の予測オンデューティD1が50%(=12時間/24時間)であり、照明器具5の寿命L1が60000時間であり、画像センサ2の寿命L2が60000時間である場合、センサON信号のオンデューティD2は50%となる。また、照明器具5の点灯時間の予測オンデューティD1が50%であり、照明器具5の寿命L1が100000時間であり、画像センサ2の寿命L2が60000時間である場合、センサON信号のオンデューティD2は83%となる。オンデューティD2は、システム運用開始前に予め記憶部18に記憶されてもよいし、システム運用中にユーザ入力されて記憶部18に記憶されてもよい。また、画像センサの寿命L2が照明器具5の寿命L1よりも長い場合には、照明器具5が連続点灯される場合(消灯されない場合)においても、本実施形態が有用となる。
【0051】
上記時分割出力の周期は、例えば、1秒以上10分以下程度に設定されることが好ましい。この所定周期の下限値は、画像センサ2の起動及び停止、照明制御装置1の各部の処理速度又は応答速度が対応可能な最小値である。また、所定周期の上限値は、通常動作時、すなわち画像センサ2の画像データを利用した制御の実行時における調光率の応答速度(変化の頻度)の低下が許容される最大値である。すなわち、所定周期を上記のように適切に設定することによって、照明制御装置1及び照明制御システム9の応答性と制御性とが両立される。
【0052】
また、センサ故障警告部13が所定の時間間隔で検知信号の受信有無を定期的に判定する場合、時分割出力の周期は、当該所定の時間間隔に一致してることが好ましい。すなわち、センサ故障警告部13が検知信号の受信有無を判定するタイミングが、センサON期間に含まれていればよい。これにより、画像センサ2が実際に正常である限りは、常にセンサ故障警告部13は検知信号が受信されているものと判定できる。
【0053】
また、センサON信号の1日あたりの平均オンデューティが上記D2に維持された状態で、上記時分割信号のオンデューティ/オフデューティが時間帯に応じて変化するように設定されてもよい。例えば、日中の時間帯においては外部光の変動が大きいことなどに起因して調光率の頻繁な変化の必要性がある一方で、夜間の時間帯においては調光率の頻繁な変化の必要性がない可能性がある。このような場合に、日中の時間帯に対してはオンデューティを高めに設定して画像センサ2の寿命到達の遅延よりも調光制御の応答性(頻度増加)を優先し、夜間の時間帯に対してはオフデューティを高めに設定して調光制御の応答性よりも画像センサ2の寿命到達の遅延を優先することができる。
【0054】
なお、センサOFF期間においては、制御信号出力部12は、直前のセンサON期間の照明制御信号(すなわち、制御値)を維持するものとする。これにより、照明器具5が点灯している状態でセンサOFF期間が適用されても、センサON期間への反転時における照明状態の急峻な変動などといった実用上の問題が回避される。言い換えると、センサOFF期間においては、制御信号出力部12における照明制御信号の生成が停止され、省電力化が可能となる。
【0055】
図5に、照明制御装置1の主に制御信号出力部12、センサ故障警告部13及び無効化処理部16に関する動作のフローチャートを示す。以下のフローの処理は、各ステップに関与する各部又はCPUによって実行される。
【0056】
ステップS100及びS105は、第1の実施形態のものと同様である。すなわち、ステップS100において目標輝度が設定及び記憶され、ステップS105においてセンサ制御が有効化される。
【0057】
ステップS205において、時分割制御におけるセンサON期間及びセンサOFF期間のそれぞれに対応するタイマTon及びToffが設定される。例えば、時分割出力のオンデューティが60%であり、周期が10秒である場合、Ton及びToffはそれぞれ6秒及び4秒となる。
【0058】
ステップS210において、無効化処理部16がセンサ電源切換部15にセンサON信号を出力させ、ステップS211において、タイマTonが開始される。
ステップS212において、センサ故障警告部13が、検知信号の受信有無を判定する。検知信号の受信がある場合(ステップS212、Yes)、処理はステップS213に進む。検知信号の受信がない場合(ステップS212、No)、センサ故障が判定されて処理はステップS217に進む。ステップS217において、センサ故障警告部13が、警報動作を起動する。すなわち、センサ故障警告部13は、タッチパネル19a上で警告を表示するとともに警報ブザー19bを鳴動させ、警報動作の履歴を記憶部18に記憶する。
【0059】
ステップS213〜S215における照明制御信号の生成処理は、第1の実施形態のステップS113〜S115と同様である。すなわち、制御信号出力部12又は画像センサ2のCPUが、ステップS213において各制御範囲の輝度を判定し、ステップS214において目標輝度と判定輝度との差分に基づいて各制御値を演算する。そして、制御信号出力部12が、ステップS215において各制御値を示す照明制御信号を各調光端末器8に送信する。
【0060】
ステップS216において、タイマTonが終了していない場合(ステップS216、No)、処理はステップS212に戻る。タイマTonが終了すると(ステップS216、Yes)、処理はステップS220に進む。なお、センサON期間(Ton)が比較的短い場合には、タイマTonが終了するまでステップS216が繰り返されてもよい。
【0061】
ステップS220において、無効化処理部16がセンサ電源切換部15にセンサOFF信号を出力させ、ステップS221において、タイマToffが開始される。
タイマToffが終了すると(ステップS222、Yes)、処理はステップS210に戻る。このように、センサOFF期間には、処理が検知信号判定のステップS212及び警報動作起動のステップS217を経由することはなく、センサ故障警告部13の動作が無効化される。
【0062】
以上のように、本実施形態の照明制御装置1は、照明空間に配置された画像センサ2からの検知信号を受信可能な検知信号通信部11と、照明器具5を制御する照明制御信号を検知信号に基づいて出力する制御信号出力部12と、検知信号が受信されていないと判定した場合にセンサ故障の警報動作を起動するセンサ故障警告部13と、センサ用電源3から画像センサ2への給電をオン/オフするセンサON信号/センサOFF信号を出力するセンサ電源切換部15と、センサ電源切換部15にセンサON信号及びセンサOFF信号を時分割出力させるとともにセンサOFF信号が出力される期間に警報動作を無効化する無効化処理部16を備える。
【0063】
このように、無効化処理部16が、センサ電源切換部15にセンサON信号及びセンサOFF信号を時分割出力させるとともにセンサOFF信号が出力される期間にセンサ故障警告部13による警報動作を無効化するように構成される。これにより、画像センサ2への給電のオフ期間が設けられるとともに、センサOFF信号に起因して画像センサ2が動作せずに検知信号が検出されない状態でもセンサ故障の警報動作が回避される。したがって、画像センサ2を用いて照明器具5を制御する照明制御装置1において、時分割出力のデューティを適宜設定することによって画像センサ2の寿命到達時と照明器具5の寿命到達時とを近づけつつも無用な故障検出を確実に回避する構成が実現される。このような照明制御装置1によって、メンテナンス費が低減されるとともに使い勝手が向上した照明制御システム9が得られる。また、センサON信号及びセンサOFF信号が照明器具5の動作から独立して出力される構成によって、照明制御装置1及び照明制御システム9における省配線化が可能となり、照明制御装置1及び照明制御システム9の導入が容易となる。
【0064】
また、照明器具5の点灯時間の予測オンデューティをD1、照明器具5の寿命をL1、画像センサ2の寿命をL2とした場合に、センサON信号のオンデューティD2が、D2=D1×L2/L1となるように設定される。これにより、照明器具5の寿命と画像センサ2の寿命とが一致しない場合においても、照明器具5の寿命到達時と画像センサ2の寿命到達時とを近似させることができる。
【0065】
<変形例>
以上に本発明の好適な実施形態を示したが、本発明は、例えば以下に示すように種々の態様に変形可能である。
【0066】
(1)画像センサ2に関する変形
上記各実施形態では、照明空間に配置されるセンサとして画像センサ2を用いる構成を示したが、センサはフォトダイオードなどを用いた照度センサであってもよい。そして、制御信号出力部12は、検知信号が示す照度が目標照度に一致するように照明制御信号を生成及び出力する。
【0067】
(2)ON/OFF端末器4及び7に関する変形
上記各実施形態では、センサ用電源3から画像センサ2への給電がON/OFF端末器4を介して行われ、ON/OFF端末器4がセンサON信号及びセンサOFF信号によって開閉される構成を示した。一方、センサ用電源3から画像センサ2への給電が直接行われ、センサON信号及びセンサOFF信号によって画像センサ2又はセンサ用電源3が動作/停止される構成が採用されてもよい。同様に、上記各実施形態では、照明用電源6から照明器具5への給電がON/OFF端末器7を介して行われ、ON/OFF端末器7が照明ON信号及び照明OFF信号によって開閉される構成を示した。一方、照明用電源6から照明器具5への給電が直接行われ、照明ON信号及び照明OFF信号によって照明器具5の点灯装置51が動作/停止される構成が採用されてもよい。また、センサ用電源3(又はセンサ用電源3及びON/OFF端末機4)は照明制御装置1の内部に含まれていてもよい。
【0068】
(3)照明制御信号に関する変形
上記各実施形態では、制御信号出力部12から出力される照明制御信号を調光のための信号として説明したが、照明制御信号はこれに限られない。照明制御信号は、例えば光源52が複数の発光色のLEDからなる場合に、各照明器具5の光源52の発光色を制御するための信号であってもよい。
【0069】
(4)第1及び第2の実施形態の組合せ
上記第1の実施形態と第2の実施形態とを別個の実施形態として示したが、これらは組み合わせられ、すなわち、照明電源切換部14並びに照明電源検出部17及び変換回路17aの双方が設けられてもよい。この場合、センサ電源切換部15は、照明電源検出部17に入力される照明OFF信号に応じてセンサOFF信号を出力する。