(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
【0017】
[第一実施形態]
<区分構造>
図1及び
図2の区分構造は、本発明の一実施形態に係る間仕切り1を備える。当該間仕切り1は、前方から入射する音波を反射して収束させる集音部2を前面側に備える。当該間仕切り1は、室内スペースを区分する間仕切りであって、例えば打合せブースを事務スペース等の外部スペースと区分するための間仕切りである。なお、本発明において、「前面側」とは、本発明に係る間仕切りによって会話内容の外部への漏洩を抑制する側をいい、本実施形態においては、打合せブース側を意味する。当該間仕切り1について説明する前に、まず当該間仕切り1を備える区分構造の概略について説明する。
【0018】
当該区分構造は、一対の当該間仕切り1と、互いに向き合う話者P1,P2間に配置されるテーブル3と、話者が着座する一対の椅子4とを備える。当該区分構造は、一対の当該間仕切り1が対向配置されており、一対の当該間仕切り1に挟まれる中間位置にテーブル3が配置され、このテーブル3と一対の当該間仕切り1との間に一対の椅子4が配置されている。テーブル3は、話者P1,P2の着席位置を誘導する誘導構造として、天板に話者P1,P2の胴が入り込む切欠き3aを有する。このように、テーブル3が誘導構造を有することによって、当該区分構造によって音が収束する位置に話者P1,P2を誘導し、会話が打合せブースの外部に漏れることを容易に防止することができる。なお、「話者の胴が入り込むよう形成された切欠き」とは、実際に話者P1,P2が切欠き3aの中に入り込んで使用するものに限定されるものではなく、話者P1,P2がテーブル3の天板の側縁から適当な間隔を空けて着座するために設けられる切欠きを含む。
【0019】
なお、当該区分構造は、
図1及び
図2に示すように、2人の話者P1,P2がテーブル3を挟んで一対一で会話をするために特に好適に用いられるが、より多くの話者による会話や、遠隔会議システムを使用するために用いることもできる。また、当該区分構造は、一対の当該間仕切り1に挟まれる領域を除く空間において打合せブース及び外部スペースを区分する他の間仕切りを備えていてもよい。
【0020】
(間仕切り)
当該間仕切り1は、集音部2と、集音部2を一定の高さに調節すると共に、集音部2より下方を仕切る腰壁部5とを有する。集音部2は、例えば板状であり、前面側に集音形状が形成されている。集音部2は、前記集音形状が打合せブース側に向くよう配設されている。
【0021】
図3及び
図4に示すように、当該間仕切り1は、集音部2の集音形状が二次曲線回転面である。これにより、当該間仕切り1は、集音部2の最前面の概形が二次曲線回転面とされている。当該間仕切り1は、集音部2の集音形状が二次曲線回転面であることによって、例えばこの二次曲線回転面の回転軸が2人の話者P1,P2の頭部近傍を通るように配設されることで、集音部2と離れた側の話者P1,P2の声を反射して集音部2側に位置する話者P1,P2の近傍に収束させやすい。特に、当該間仕切り1に背を向けて位置する一方の話者P1,P2の頭部が前記集音形状の焦点位置近傍になるよう調節することで、他方の話者P1,P2の声を前記集音形状で反射したうえ、一方の話者P1,P2の頭部近傍に確実に収束させることができる。その結果、当該間仕切り1に背を向けて位置する一方の話者P1,P2が他方の話者P1,P2の会話を聞き取りやすくなる。
【0022】
前記集音形状の焦点位置に対応する音源位置としては、テーブル3を挟んで位置する話者P1,P2の想定される頭部近傍とすることができる。この場合、前記二次曲線回転面は回転楕円面であることが好ましい。このように、前記二次曲線回転面が回転楕円面であることによって、2人の話者P1,P2の想定される頭部近傍に2つの焦点を調節することで、集音部2と離れた側の話者P1,P2の声を反射して集音部2側に位置する話者P1,P2の近傍に容易かつ確実に収束させることができる。
【0023】
また、前記集音形状の焦点位置に対応する音源位置としては、入射波が平行となる無限遠とすることもできる。この場合、前記二次曲線回転面は回転放物面であることが好ましい。このように、前記二次曲線回転面が回転放物面であることによって、例えばテーブル3を挟んで反対側に複数の話者が存在する場合に、これら複数の話者の声を前記集音形状に背を向けて位置する話者に向けて効率よく収束させることができる。
【0024】
集音部2は、高音域の音を吸収する手段(吸音手段)を有する。具体的には、
図3及び
図4に示すように、集音部2は、前記集音形状を前面に有する本体6と、本体6の前面に積層される前記吸音手段である多孔質層7とを有する。
【0025】
当該間仕切り1は、集音部2が前記集音形状を有することで前方から入射する音波を反射させて収束させることができる。そのため、当該間仕切り1は、当該間仕切り1によって区分される打合せブース内で比較的小さい声で会話をした場合でも、互いの声を比較的容易に聞き取らせることができる。従って、当該間仕切り1は、会話内容の外部への漏洩を抑制することができる。一方、このような集音形状を有する場合、この集音形状に起因して反射音が高音域が強調された音になりやすい。特に、前記集音形状が二次曲線回転面、さらには回転放物面である場合、高音域ほど音声利得が高くなりやすいため、高音域が強調された耳につく音質になりやすい。これに対し、当該間仕切り1は、集音部2が吸音手段を有するので、会話音が高域強調されることを抑制することができ、これにより会話の円滑化を図ることができる。
【0026】
本体6は、前面に前記集音形状が形成された略板状体とすることができる。本体6は、実質的に音波を吸収及び散乱しない構成とされることが好ましい。本体6は、剛性を有するリジッド板であることが好ましく、前記集音形状によって音波を的確に反射できるよう中実体とするなど、空気の特性インピーダンスと比べて十分に大きな特性インピーダンスを備えることが好ましい。また、本体6の前面は平滑面であることが好ましい。本体6の材質としては、例えば合成樹脂、金属、木材等が挙げられる。なお、「実質的に音波を吸収及び散乱しない」とは、不可避的な構成を除き、音波を吸収及び散乱させる構成を有しないことをいう。
【0027】
多孔質層7は、集音部2の最前面に設けられている。多孔質層7は、例えば接着剤によって本体6の表面に積層される。本実施形態において、多孔質層7は、前記集音形状の全面を被覆している。また、本実施形態において、多孔質層7は接着剤によって本体6の表面に直接積層されており、多孔質層7及び本体6の間には接着剤層を除いて他の層を有しない。多孔質層7は、内部に多数の連通孔を有する。多孔質層7は、空孔に入射した音波を空気によって振動可能に構成されている。多孔質層7は、この振動によって生じた摩擦により音エネルギーを熱エネルギーとして吸収可能に構成されており、これにより高音域の音波を集中的に吸収可能に構成されている。当該間仕切り1は、前記吸音手段として多孔質層7を有することによって、高音域の音波を集中的に吸収することができ、これにより前記集音形状に起因する高音域が強調された音質を容易かつ確実に和らげることができる。
【0028】
多孔質層7の形成材料としては、発泡ポリウレタン組成物、発泡ポリエチレン組成物、発泡ポリスチレン組成物等の発泡樹脂組成物、ロックウール、グラスウール等の無機繊維材等が挙げられる。多孔質層7は、例えば前記発泡樹脂組成物からなる発泡樹脂層や、前記無機繊維材からなる不織布層、フェルト層等として構成することができる。
【0029】
多孔質層7の平均厚さは、高音域の音波を集中的に吸収できるよう、多孔質層7の素材や嵩密度等に基づいて適宜設定可能である。多孔質層7の平均厚さの下限としては、1mmが好ましく、2mmがより好ましい。一方、多孔質層7の平均厚さの上限としては、25mmが好ましく、20mmがより好ましい。多孔質層7の平均厚さが前記下限より小さいと、高音域の音を十分に吸収することができないおそれがある。逆に、多孔質層7の平均厚さが前記上限を超えると、高音域の音に加え、中低音域の音を吸収するおそれが高くなる。
【0030】
多孔質層7の嵩密度の下限としては、12kg/cm
3が好ましく、25kg/cm
3がより好ましい。一方、多孔質層7の嵩密度の上限としては、120kg/cm
3が好ましく、96kg/cm
3がより好ましい。前記嵩密度が前記下限に満たないと、高音域の音を十分に吸収することができないおそれがある。逆に、前記嵩密度が前記上限を超えると、中低音域の音を吸収するおそれが高くなる。
【0031】
[第二実施形態]
(間仕切り)
次に、
図5及び
図6を参照して、
図1の間仕切り1とは異なる形態に係る間仕切りについて説明する。本実施形態における間仕切りは、集音部12以外、
図1の間仕切り1と同様に構成することができる。そのため、以下では、集音部12についてのみ説明する。
【0032】
集音部12は、前方から入射する音波を反射して収束させる。集音部12は、例えば板状であり、前面側に集音形状が形成されている。集音部12の集音形状は二次曲線回転面である。これにより、当該間仕切りは、集音部2の最前面の概形が二次曲線回転面とされている。この二次曲線回転面の具体的形状は、
図1の集音部2と同様とすることができる。集音部12は、前記集音形状が打合せブース側に向くよう配設されている。
【0033】
集音部12は、高音域の音を吸収する手段(吸音手段)を有する。具体的には、
図5及び
図6に示すように、集音部12は、前記集音形状を前面に有する本体6と、本体6の前面に積層される前記吸音手段である複数の多孔質層17とを有する。なお、本体6の具体的構成としては、
図1の集音部2と同様とすることができるため、同一符号を付して説明を省略する。
【0034】
多孔質層17は、集音部12の最前面に部分的に設けられている。各多孔質層17は、例えば接着剤によって本体6の表面に積層される。また、本実施形態において、複数の多孔質層17は接着剤によって本体6の表面に直接積層されており、複数の多孔質層17及び本体6の間には接着剤層を除いて他の層を有しない。各多孔質層17は、内部に多数の連通孔を有する。各多孔質層17は、空孔に入射した音波を空気によって振動可能に構成されている。各多孔質層17は、この振動によって生じた摩擦により音エネルギーを熱エネルギーとして吸収可能に構成されており、これにより高音域の音波を集中的に吸収可能に構成されている。各多孔質層17の形成材料、平均厚さ及び嵩密度としては、
図1の多孔質層7と同様とすることができる。
【0035】
複数の多孔質層17の形状は、同一であってもよく、異なっていてもよい。但し、高音域の音の吸収機能を集音部12全体として制御しやすいよう、複数の多孔質層17の形状は同一であることが好ましい。また、各多孔質層17の具体的形状としては、特に限定されるものではなく、例えば矩形状、円形状、線状、多角形状等が挙げられ、本実施形態では矩形状、特に正方形状とされている。
【0036】
複数の多孔質層17は、前記集音形状の前面に略等密度で配設されることが好ましい。このように、複数の多孔質層17が前記集音形状の前面に略等密度で配設されることで、前記集音形状の全面に亘って高音域の音を略均一に減衰させることができるので、話者に違和感を与え難い。複数の多孔質層17を略等密度で配設する場合、複数の多孔質層17は、例えば前記集音形状の前面に千鳥状に配設されることが好ましい。
【0037】
集音部12の500Hzにおける平均吸音率の下限としては、0.05が好ましく、0.08がより好ましい。一方、集音部12の500Hzにおける平均吸音率の上限としては、0.15が好ましく、0.12がより好ましい。また、集音部12の2kHzにおける平均吸音率の下限としては、0.30が好ましく、0.35がより好ましい。一方、集音部12の2kHzにおける平均吸音率の上限としては、0.50が好ましく、0.45がより好ましい。また、集音部12の4kHzにおける平均吸音率の下限としては、0.60が好ましく、0.70がより好ましい。一方、集音部12の4kHzにおける平均吸音率の上限としては、0.95が好ましく、0.90がより好ましい。前記各周波数における平均吸音率が前記下限に満たないと、高音域の音を十分に吸収することができないおそれがある。これに対し、前記比が前記範囲内であることによって、高音域の音を選択的に適度に吸収することができ、話者に違和感を与えるおそれが低い。なお、「集音部の平均吸音率」とは、集音部の本体の吸音率と集音部の前面に露出する本体の面積との積と、多孔質層の吸音率と集音部の前面に露出する多孔質層の面積との積とを足し合わせ、この足し合わせた値を集音部の前面の面積で除した値をいう。
【0038】
当該間仕切りは、複数の多孔質層17が集音部12の最前面に部分的に設けられているので、高音域の音の吸収割合を適度に制御することができ、話者に違和感を与えるおそれが低い。
【0039】
[第三実施形態]
(間仕切り)
続いて、
図7及び
図8を参照して、
図1の間仕切り1及び
図5の間仕切りと異なる形態に係る間仕切りについて説明する。本実施形態における間仕切りは、集音部22以外、
図1の間仕切り1と同様に構成することができる。そのため、以下では、集音部22についてのみ説明する。
【0040】
集音部22は、前方から入射する音波を反射して収束させる。集音部22は、例えば板状であり、前面側に集音形状が形成されている。集音部22の集音形状は二次曲線回転面である。これにより、当該間仕切りは、集音部22の最前面の概形が二次曲線回転面とされている。この二次曲線回転面の具体的形状は、
図1の集音部2と同様とすることができる。集音部22は、前記集音形状が打合せブース側に向くよう配設されている。
【0041】
集音部22は、高音域の音を散乱する手段(散乱手段)を有する。具体的には、
図7及び
図8に示すように、集音部22は、前記集音形状を前面に有する本体6と、本体6の前面に形成される前記散乱手段である複数の突起27とを有する。なお、本体6の具体的構成としては、
図1の集音部2と同様とすることができるため、同一符号を付して説明を省略する。
【0042】
複数の突起27は、集音部22の最前面に設けられている。当該間仕切りは、例えば表面に複数の突起27を有する層を本体6の前面に積層することで複数の突起27を設けてもよく、複数の突起27をそれぞれ接着剤等により本体6の前面に積層してもよく、金型を用いた熱プレス加工等によって複数の突起27及び本体6を一体的に形成してもよく、複数の突起27及び本体6が離間していてもよい。
【0043】
複数の突起27は、前記集音形状の前面に略等密度で配設されている。複数の突起27の形状としては、特に限定されるものではなく、半球状、半楕円球状等のドーム状、円錐状、角錐状、円柱状、角柱状などが挙げられる。
【0044】
複数の突起27の形状は略等しいことが好ましい。複数の突起27の底部の平均径の下限としては、5cmが好ましく、10cmがより好ましく、15cmがさらに好ましい。一方、前記平均径の上限としては、30cmが好ましく、25cmがより好ましく、20cmがさらに好ましい。前記平均径が前記下限より小さいと、高音域の音を十分に散乱させることができないおそれがある。逆に、前記平均径が前記上限を超えると、高音域の音に加え、中低音域の音を散乱させるおそれが高くなる。なお、「径」とは、等面積の真円に換算した場合の直径の平均値をいう。また、「平均径」とは、任意に抽出した10個の突起の径の平均値をいう。
【0045】
複数の突起27の平均径に対する平均高さの比の下限としては、0.10が好ましく、0.20がより好ましく、0.25がさらに好ましい。一方、前記比の上限としては、0.50が好ましく、0.40がより好ましく、0.35がさらに好ましい。前記比が前記下限に満たないと、音波の散乱角度が不十分となり、高音域の音を十分に減衰させることができないおそれがある。逆に、前記比が前記上限を超えると、複数の突起27が破損しやすくなるおそれがある。なお、「平均高さ」とは、任意に抽出した10個の突起の高さの平均値をいう。
【0046】
前記集音形状の面積に対する複数の突起27の合計底面面積の比の下限としては、0.2が好ましく、0.3がより好ましい。一方、前記比の上限としては、0.6が好ましく、0.5がより好ましい。前記比が前記下限に満たないと、高音域の音を十分に散乱させることができないおそれがある。これに対し、前記比が前記範囲内であることによって、高音域の音を適度に散乱させることができ、話者に違和感を与えるおそれが低い。
【0047】
前記集音形状の単位面積あたりの複数の突起27の存在個数は、作用させたい周波数帯域に基づいて設定可能である。前記集音形状の単位面積あたりの複数の突起27の存在個数の下限としては、例えば5個/m
2が好ましく、10個/m
2がより好ましい。複数の突起27の単位面積あたりの存在個数が前記下限に満たないと、高音域の音を十分に散乱させることができないおそれがある。一方、前記集音形状の単位面積あたりの複数の突起27の存在個数の上限としては、特に限定されるものではないが、例えば30個/m
2とすることができる。
【0048】
当該間仕切りは、複数の突起27が集音部22の最前面に設けられているので、複数の突起27によって高音域の音を散乱させることができるので、前記集音形状に起因する高音域が強調された音質を容易かつ確実に和らげることができる。
【0049】
[その他の実施形態]
前記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、前記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて前記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
【0050】
例えば前述の実施形態では集音部の集音形状が二次曲線回転面である構成について説明したが、前記集音形状としては、反射した音波を収束可能な形状である限り特に限定されるものではなく、例えば複数の二次曲線回転面の組み合わせ、二次曲線回転面の一部又は二次曲線回転面の一部の組み合わせであってもよい。以下、
図9〜
図11を参照して、前記集音形状の他の構成例について説明する。
【0051】
図9及び
図10の集音部32の集音形状は、複数の二次曲線回転面の組み合わせである。この集音部32の集音形状は、焦点位置が等しく、頂点位置が異なる複数の二次曲線回転面が、同心円状に配置されている。これらの複数の二次曲線回転面は、焦点を頂点とする円錐面によって接続されている。このように、前記集音形状が複数の二次曲線回転面を有することによって、集音部の全体の厚さを小さくすることができ、打合せブース間にデッドスペースが形成され難いため、室内スペースを有効に利用することができる。
【0052】
図11の集音部42の集音形状は、複数の二次曲線回転面の一部の組み合わせである。この集音部42の集音形状は、回転軸が平行で、焦点位置が一致又は近接する複数の二次曲線回転面の一部が左右方向に連接されている。この構成によっても、集音部の全体の厚さを小さくすることができ、打合せブース間にデッドスペースが形成され難いため、室内スペースを有効に利用することができる。また、複数の二次曲線回転面の一部の焦点位置をずらしておくことで、話者の頭部が予め想定された位置からずれた場合でもこの話者が音声を聞き取り難くなるおそれが低い。
【0053】
また、集音部の集音形状は、前述した複数の二次曲線回転面の組み合わせ、二次曲線回転面の一部又は二次曲線回転面の一部の組み合わせ以外とすることもでき、例えば全体として曲面に近似するよう、複数の平面を曲面状に配置した構成を採用することも可能である。
【0054】
当該間仕切りは、前記集音部が前面側に設けられていればよく、その他の具体的構成は特に限定されるものではない。
【0055】
前記吸音手段及び散乱手段は、前記実施形態に記載した構成に限定されるものではない。例えば前記散乱手段は、集音部の最前面に形成される複数の穴であってもよく、集音部の最前面に形成される凹凸であってもよい。
【0056】
当該間仕切りは、建物の一部をなす固定壁や天井部材として構成されてもよい。