(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
印刷ジョブを送信する複数のユーザー端末と、前記印刷ジョブを実行する複数の画像形成装置と、管理サーバーと、ディレクトリーサーバーとがネットワークを介して接続された画像形成システムであって、
前記管理サーバーは、
各前記ユーザー端末から送信された前記印刷ジョブを一時的に格納する共通キューと、
前記複数の画像形成装置に1対1で対応付けられた複数の個別キューと、
前記共通キューに格納された前記印刷ジョブを前記複数の個別キューのいずれかに振り分ける印刷ジョブ振分部と、
前記個別キューに格納された前記印刷ジョブを、前記個別キューに対応付けられた前記画像形成装置に送信する印刷ジョブ送信部とを備え、
前記複数のユーザー端末は、
前記印刷ジョブの出力先が前記共通キューに共通に設定されたプリンタードライバーに基づいて、ユーザー名を含めて前記印刷ジョブを作成する印刷ジョブ作成部を備え、
前記ディレクトリーサーバーは、
ユーザー毎の前記印刷ジョブの出力先とする前記個別キューの設定を受け付ける個別キュー設定受付部と、
ユーザーの前記個別キューを問い合わされた場合に、前記個別キュー設定受付部により受け付けられた前記個別キューを通知する個別キュー通知部とを備え、
前記管理サーバーの前記印刷ジョブ振分部は、
前記共通キューの前記印刷ジョブに含まれる前記ユーザー名に基づいて、前記個別キューを前記ディレクトリーサーバーに問い合わせて、前記ディレクトリーサーバーから通知された前記個別キューに前記印刷ジョブを振り分ける
ことを特徴とする画像形成システム。
印刷ジョブを送信する複数のユーザー端末と、前記印刷ジョブを実行する複数の画像形成装置と、管理サーバーと、ディレクトリーサーバーとがネットワークを介して接続された画像形成システムにより実行させる画像形成方法であって、
前記管理サーバーは、
各前記ユーザー端末から送信された前記印刷ジョブを一時的に共通キューに格納し、
前記共通キューに格納された前記印刷ジョブを前記複数の画像形成装置に1対1で対応付けられた複数の個別キューのいずれかに振り分け、
前記個別キューに格納された前記印刷ジョブを、前記個別キューに対応付けられた前記画像形成装置に送信し、
前記複数のユーザー端末は、
前記印刷ジョブの出力先が前記共通キューに共通に設定されたプリンタードライバーに基づいて、ユーザー名を含めて前記印刷ジョブを作成し、
前記ディレクトリーサーバーは、
各ユーザーの前記個別キューの設定を受け付け、
ユーザーの前記個別キューを問い合わされた場合に、前記設定を受け付けた前記個別キューを通知し、
前記管理サーバーは、
前記共通キューの前記印刷ジョブに含まれる前記ユーザー名に基づいて、前記個別キューを前記ディレクトリーサーバーに問い合わせて、前記ディレクトリーサーバーから通知された前記個別キューに前記印刷ジョブを振り分ける
ことを特徴とする画像形成方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の実施の形態において、同様の機能を示す構成には、同一の符号を付してある。
【0010】
図1に示すように、画像形成システムXは、管理サーバー1と、複数のユーザー端末2と、複数の画像形成装置3と、ディレクトリーサーバー4とが、ネットワーク5を介して接続されている。画像形成装置3は、プリンターや複写機、複合機等であり、印刷機能を備えている。
【0011】
図2を参照して、ユーザー端末2の概略構成を説明する。
【0012】
ユーザー端末2は、例えば、パーソナルコンピューターやタブレット端末、スマートフォン等であり、端末通信部21と、表示部22と、入力部23と、端末記憶部24と、端末制御部25とを備えている。
【0013】
端末通信部21は、LAN(Local Area Network)やインターネット等のネットワーク5を介して、管理サーバー1との間で各種データを送受信する機能を有する。
【0014】
表示部22は、各種情報を表示するディスプレー等の表示手段である。
【0015】
入力部23は、マウスやキーボード、ポインティングデバイス等の入力手段である。入力部23は、表示部22の表示面に透明のタッチセンサーとして設けられてもよく、表示部22と共にタッチパネルとして機能してもよい。また、入力部23は、社員証等のICカードを読み取って、ユーザー名等の認証情報を取得できても良い。
【0016】
端末記憶部24は、半導体メモリーやHDD(Hard Disk Drive)等の記憶手段であり、プリンタードライバー241とブラウザ242と文書作成ソフト243とが記憶されている。
【0017】
プリンタードライバー241は、入力部23から入力された操作指示に従って印刷ジョブを作成し、作成した印刷ジョブを端末通信部21により管理サーバー1に送信するためのアプリケーションプログラムである。複数のユーザー端末2のそれぞれにインストールされたプリンタードライバー241の印刷ジョブの出力先は、管理サーバー1の共通キュー121に共通に設定されている。そのため、サービスマンは、複数のユーザー端末2に対して一括してプリンタードライバー241を展開可能であり、個々のプリンタードライバーに対して出力先の設定を変更する必要がない。プリンタードライバー241は、ユーザー端末2にインストールされた状態である。
【0018】
ブラウザ242は、HTML形式等のウェブページを表示部22に表示させるアプリケーションプログラムである。
【0019】
文書作成ソフト243は、例えば、Microsoft社(登録商標)のWord(登録商標)形式等の文書データを閲覧、編集及び作成するためのアプリケーションプログラムである。
【0020】
入力部23を介してブラウザ242や文書作成ソフト243の起動操作が行われると、端末制御部25は、端末記憶部24に記憶されたブラウザ242や文書作成ソフト243を読み出して、RAMに展開させて実行することで、ブラウザ242や文書作成ソフト243を起動させる。これにより、ユーザーは、ブラウザ242や文書作成ソフト243を用いて、画像データ、HTMLデータ、文書データ等(以下、「文書データ」という)を表示部22に表示させ、閲覧や編集等を行うことができる。
【0021】
端末制御部25は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えたマイクロコンピューター等の情報処理部である。ROMには、ユーザー端末2の動作制御を行うための制御プログラムが記憶されている。端末制御部25のCPUは、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させて実行することで、ユーザー端末2全体の制御を行う。また、端末制御部25は、印刷ジョブ作成部251として機能する。
【0022】
印刷ジョブ作成部251は、ブラウザ242や文書作成ソフト243を用いて閲覧や編集されている文書データの印刷が指示された場合に、文書データを印刷させる印刷ジョブを作成する機能を有する。文書データの印刷が指示された場合、端末制御部25は、端末記憶部24に記憶されたプリンタードライバー241を読み出して、RAMに展開させて実行することで、プリンタードライバー241を起動させる。これにより、端末制御部25は、プリンタードライバー241の機能を実現する印刷ジョブ作成部251として機能する。印刷ジョブ作成部251は、印刷ジョブの送信前に、管理サーバー1にユーザーをログインさせて、ユーザー名を含めた印刷ジョブを送信する。
【0023】
次に、
図3を参照して、管理サーバー1の概略構成を説明する。管理サーバー1は、サーバー通信部11と、サーバー記憶部12と、サーバー制御部13とを備えている。
【0024】
サーバー通信部11は、LANやインターネット等のネットワーク5を介して、複数のユーザー端末2や、複数の画像形成装置3、ディレクトリーサーバー4との間で各種データを送受信する機能を有する。
【0025】
サーバー記憶部12は、半導体メモリーやHDD等の記憶手段であり、共通キュー121と、複数の画像形成装置3に1対1で対応した複数の個別キュー122とを備えている。また、サーバー記憶部12には、config.iniファイル等の各種設定ファイルも記憶されている。
【0026】
共通キュー121は、各ユーザー端末2から送信された印刷ジョブが一時的に格納されるキューである。複数のユーザー端末2のそれぞれから送信される印刷ジョブは、全て共通キュー121に一旦格納される。
【0027】
複数の個別キュー122は、管理サーバー1が管理の対象とする複数の画像形成装置3の数だけ設けられており、複数の画像形成装置3に1対1で対応している。
【0028】
サーバー制御部13は、CPU、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピューター等の情報処理部である。ROMには、管理サーバー1の動作制御を行うための制御プログラムが記憶されている。サーバー制御部13のCPUは、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させて実行することで、管理サーバー1全体の制御を行う。
【0029】
また、サーバー制御部13は、ログイン処理部131、印刷ジョブ振分部132、印刷ジョブ送信部133として機能する。
【0030】
ログイン処理部131は、ユーザー端末2からユーザー名(ユーザーID)やパスワード等の認証情報が送信されると、ディレクトリーサーバー4と連携してユーザー認証を行って、ユーザー認証に成功したユーザーをログインさせる機能を有する。
【0031】
印刷ジョブ振分部132は、共通キュー121の印刷ジョブの格納状態を監視しており、共通キュー121に印刷ジョブが格納された場合に、印刷ジョブに含まれるユーザー名に基づいて、ディレクトリーサーバー4にユーザーの個別キュー122を問い合わせて、ディレクトリーサーバー4から通知された個別キュー122に印刷ジョブを振り分ける機能を有する。
【0032】
印刷ジョブ送信部133は、各個別キュー122の印刷ジョブの格納状態を監視しており、各個別キュー122に格納された印刷ジョブを、その個別キュー122に対応する画像形成装置3にサーバー通信部11を介して送信する機能を有する。
【0033】
次に、
図4を参照して、ディレクトリーサーバー4の概略構成を説明する。
【0034】
ディレクトリーサーバー4は、LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)やActive Directory(登録商標)等を用いて、ディレクトリーサービスを提供するサーバーである。ディレクトリーサーバー4は、サーバー通信部41と、サーバー記憶部42と、サーバー制御部43とを備えている。
【0035】
サーバー通信部41は、LANやインターネット等のネットワーク5を介して、管理サーバー1との間で各種データを送受信する機能を有する。
【0036】
サーバー記憶部42は、半導体メモリーやHDD等の記憶手段であり、ユーザー情報421と、個別キュー設定情報422とが記憶されている。ユーザー情報421は、ユーザー認証に利用されるユーザー名(ユーザーID)やパスワード等が登録されている。個別キュー設定情報422は、
図5に示すように、各ユーザーの出力先とする画像形成装置3に対応した個別キュー122が登録される。
【0037】
サーバー制御部43は、CPU、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピューター等の情報処理部である。ROMには、ディレクトリーサーバー4の動作制御を行うための制御プログラムが記憶されている。サーバー制御部43のCPUは、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させて実行することで、ディレクトリーサーバー4全体の制御を行う。また、サーバー制御部43は、個別キュー設定受付部431と、認証部432と、個別キュー通知部433として機能する。
【0038】
個別キュー設定受付部431は、各ユーザーの印刷ジョブの出力先とする個別キュー122の設定を管理者権限で受け付けて、個別キュー設定情報422に登録する機能を有する。
【0039】
例えば、管理者は、不図示の管理者端末を介して、ディレクトリーサーバー4に管理者権限でログインし、個別キュー設定受付部431を介して、ユーザー情報421に登録されている各ユーザーの個別キュー122を個別キュー設定情報422に設定することができる。これにより、管理者が各ユーザーの個別キューを一元管理することができる。また、各ユーザーが個々に個別キューを設定する必要がないので、ヒューマンエラーを抑制することができる。なお、個別キュー122の設定は、各ユーザーと各個別キュー122との対応付けが記載されたCSVファイル等の外部ファイルを介して行えるようにしてもよい。個別キュー設定受付部431は、管理者により指定されたファイルを取得することで個別キュー122の設定を受け付け、取得した外部ファイルに記載されたユーザーと個別キュー122との対応関係を個別キュー設定情報422に反映させてもよい。
【0040】
認証部432は、サーバー通信部41を介して、管理サーバー1から送信されたユーザー名やパスワード等の認証情報とユーザー情報421とを照合することで、ユーザー認証を行って、認証結果を管理サーバー1に送信する機能を有する。
【0041】
個別キュー通知部433は、サーバー通信部41を介して、管理サーバー1からユーザー名に対応する個別キュー122の問い合わせがあった場合に、個別キュー設定情報422を参照して、問い合わせのあったユーザー名に関連付けられた個別キュー122を管理サーバー1に通知する機能を有する。
【0042】
次に、
図6を参照して、画像形成システムXの印刷処理の流れを説明する。なお、ディレクトリーサーバー4の個別キュー設定情報422には、ユーザー毎に個別キュー122が登録されているものとする。
【0043】
ユーザー端末2の印刷ジョブ作成部251は、入力部23を介して、ユーザーからの印刷指示を受け付けると(s11)、入力部23を介して入力されたユーザー名等の認証情報を端末通信部21により管理サーバー1に送信する(s12)。
【0044】
管理サーバー1のログイン処理部131は、ユーザー端末2から認証要求があるまで待機しており(s13、s13:No)、認証要求があった場合(s13:Yes)、ユーザー端末2から送信された認証情報に基づいて、ログイン処理を実行する(s14)。
【0045】
ログイン処理は、ディレクトリーサーバー4と連携して行われる。ログイン処理部131は、サーバー通信部11を介して、ユーザー端末2から送信された認証情報をディレクトリーサーバー4に送信して、認証要求を行う。ディレクトリーサーバー4の認証部432は、認証要求があるまで待機しており(s15、s15:No)、管理サーバー1から認証情報の認証要求が送信されると(s15:Yes)、送信された認証情報をユーザー情報421と照合することでユーザー認証を行う(s16)。認証部432によるユーザー認証結果は、サーバー通信部41を介して管理サーバー1に送信される。
【0046】
管理サーバー1のログイン処理部131は、ログイン処理において、ディレクトリーサーバー4によるユーザー認証に成功したユーザーをログインさせ、ログイン結果をユーザー端末2に通知する。
【0047】
ユーザー端末2の印刷ジョブ作成部251は、管理サーバー1から通知されたログイン結果に基づいて、ログインOKだったか否かを判断する(s17)。ログインに失敗した場合(s17:No)、印刷ジョブ作成部251は、認証情報を送信するs12に処理を戻し、ユーザーに再ログインを促しても良い。
【0048】
一方、印刷ジョブ作成部251は、ログインOKだった場合(s17:Yes)、印刷指示に基づいて印刷ジョブを作成して、管理サーバー1の共通キュー121に端末通信部21により送信する(s18)。このとき、印刷ジョブ作成部251は、ログインしたユーザー名を印刷ジョブに含めて共通キュー121に送信する。
【0049】
管理サーバー1の印刷ジョブ振分部132は、共通キュー121に印刷ジョブが投入されるまで待機している(s19、s19:No)。各ユーザー端末2にインストールされたプリンタードライバー241の出力先は、全て共通キュー121に設定されているので、サーバー通信部11がユーザー端末2から受信した印刷ジョブは全て共通キュー121に格納される。
【0050】
印刷ジョブ振分部132は、共通キュー121に印刷ジョブが投入されると(s19:Yes)、サーバー通信部11を介して、印刷ジョブに含まれるユーザー名に対応する個別キュー122をディレクトリーサーバー4に問い合わせる(s20)。
【0051】
ディレクトリーサーバー4の個別キュー通知部433は、管理サーバー1から個別キュー122の問い合わせがあるまで待機している(s21、s21:No)。個別キュー通知部433は、個別キュー122の問い合わせがあった場合(s21:Yes)、問い合わせのあったユーザー名に関連付けられた個別キュー122を個別キュー設定情報422から検索する(s22)。つづいて、個別キュー通知部433は、検索により見つかった個別キュー122を管理サーバー1にサーバー通信部41経由で通知する(s23)。
【0052】
管理サーバー1の印刷ジョブ振分部132は、ディレクトリーサーバー4の個別キュー通知部433から個別キュー122が通知されるまで待機している(s24、s24:No)。個別キュー122が通知された場合(s24:Yes)、印刷ジョブ振分部132は、共通キュー121に格納されたユーザーの印刷ジョブを、ディレクトリーサーバー4から通知された個別キュー122に振り分ける(s25)。これにより、ユーザーの印刷ジョブが共通キュー121から個別キュー122に移動される。
【0053】
つづいて、管理サーバー1の印刷ジョブ送信部133は、個別キュー122に格納された印刷ジョブを、この個別キュー122に対応する画像形成装置3にサーバー通信部11により送信する(s26)。
【0054】
画像形成装置3は、印刷ジョブを受信するまで待機しており(s27、s27:No)、印刷ジョブを受信すると(s27:Yes)、印刷ジョブを実行して印刷する(s28)。以上により、本処理が終了する。
【0055】
このように、ユーザー端末2から送信された印刷ジョブは、管理サーバー1の共通キュー121を経由して個別キュー122に振り分けされ、個別キュー122に対応する画像形成装置3に送信されて実行される。そのため、各ユーザー端末2のプリンタードライバー241の出力先を共通キュー121に共通に設定しても、各ユーザーの印刷ジョブを各ユーザーに関連付けた個別キュー122の画像形成装置3からダイレクト印刷することができる。
【0056】
このように、画像形成システムXは、印刷ジョブを送信する複数のユーザー端末2と、印刷ジョブを実行する複数の画像形成装置3と、管理サーバー1と、ディレクトリーサーバー4とがネットワーク5を介して接続された画像形成システムXであって、管理サーバー1は、各ユーザー端末2から送信された印刷ジョブを一時的に格納する共通キュー121と、複数の画像形成装置3に1対1で対応付けられた複数の個別キュー122と、共通キュー121に格納された印刷ジョブを複数の個別キュー122のいずれかに振り分ける印刷ジョブ振分部132と、個別キュー122に格納された印刷ジョブを、個別キュー122に対応付けられた画像形成装置3に送信する印刷ジョブ送信部133とを備え、複数のユーザー端末2は、印刷ジョブの出力先が共通キュー121に共通に設定されたプリンタードライバー241に基づいて、ユーザー名を含めて印刷ジョブを作成する印刷ジョブ作成部251を備え、ディレクトリーサーバー4は、ユーザー毎に印刷ジョブの出力先とする個別キュー122の設定を受け付ける個別キュー設定受付部431と、ユーザーの個別キュー122を問い合わされた場合に、個別キュー設定受付部431により受け付けられた個別キューを通知する個別キュー通知部433とを備え、管理サーバー1の印刷ジョブ振分部132は、共通キュー121の印刷ジョブに含まれるユーザー名に基づいて、個別キュー122をディレクトリーサーバー4に問い合わせて、ディレクトリーサーバー4から通知された個別キュー122に印刷ジョブを振り分けることを特徴とする。
【0057】
これにより、各ユーザー端末2から送信された印刷ジョブは、管理サーバー1の共通キュー121に一時的に格納され、印刷ジョブ振分部132によって印刷ジョブを作成したユーザーに関連付けられた個別キュー122に振り分けされる。そして、印刷ジョブ送信部133によって、個別キュー122に対応する画像形成装置3に印刷ジョブが送信され、画像形成装置3で印刷される。したがって、各ユーザー端末2のプリンタードライバー241の出力先を共通キュー121に設定することができる。そのため、大規模な顧客に画像形成システムXを適用する際に、数千や数万のユーザー端末2にインストールされるプリンタードライバー241毎にサービスマンが設定を変更する手間を省くことができ、画像形成システムXを安価に提供することができる。
【0058】
また、管理サーバー1の印刷ジョブ送信部133は、個別キュー122に対応する画像形成装置3に印刷ジョブを送信する前に、送信対象の印刷ジョブの印刷設定が送信先の画像形成装置3で印刷可能か否かを判断してもよい。そして、印刷不可能な場合に、印刷ジョブ送信部133は、印刷ジョブを画像形成装置3に送信せずに、印刷ジョブを作成したユーザー宛にメール等で印刷設定が不適切である旨を通知してもよい。また、印刷ジョブ送信部133が印刷可能か否かを判断するのではなく、画像形成装置3が印刷ジョブ送信部133から送信された印刷ジョブを実行可能か否か判断して、印刷不可能な場合に、印刷ジョブを作成したユーザー宛にメール等で印刷設定が不適切である旨を通知してもよい。
【0059】
本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々様々に変更が可能であることは言うまでもない。