(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の斜視図である。
【
図2】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の本体部分を拡大した側面図である。
【
図3】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の本体部分を拡大した断面図である。
【
図4】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の本体部分の
図2とは反対側から見た側面図である。
【
図5】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の本体に対し集塵部を着脱する途中の状態を示す側面図である。
【
図6】この発明の実施の形態1に係る集塵部の斜視図である。
【
図7】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の本体と管体を連結した状態の側面図である。
【
図8】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の直立形態の側面図である。
【
図9】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の直立形態の正面図である。
【
図10】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の直立形態の背面図である。
【
図11】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機のフラット形態の側面図である。
【
図12】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の本体にブロアーノズルを取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図13】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の本体にブロアーノズルを着脱する状態を示す斜視図である。
【
図14】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の本体にブロアーノズルを取り付けた状態の断面図である。
【
図15】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の本体にブロアーノズルを取り付けた状態の側面図である。
【
図16】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機をスタンドに載置した状態の側面図である。
【
図17】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機とスタンドの斜視図である。
【
図18】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の本体に管体を着脱する状態を示す斜視図である。
 
【発明を実施するための形態】
【0009】
  この発明を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
 
【0010】
実施の形態1.
  
図1から
図18は、この発明の実施の形態1に係るもので、
図1は電気掃除機の斜視図、
図2は電気掃除機の本体部分を拡大した側面図、
図3は電気掃除機の本体部分を拡大した断面図、
図4は電気掃除機の本体部分の
図2とは反対側から見た側面図、
図5は電気掃除機の本体に対し集塵部を着脱する途中の状態を示す側面図、
図6は集塵部の斜視図、
図7は電気掃除機の本体と管体を連結した状態の側面図、
図8は電気掃除機の直立形態の側面図、
図9は電気掃除機の直立形態の正面図、
図10は電気掃除機の直立形態の背面図、
図11は電気掃除機のフラット形態の側面図である。
 
【0011】
  また、
図12は電気掃除機の本体にブロアーノズルを取り付けた状態を示す斜視図、
図13は電気掃除機の本体にブロアーノズルを着脱する状態を示す斜視図、
図14は電気掃除機の本体にブロアーノズルを取り付けた状態の断面図、
図15は電気掃除機の本体にブロアーノズルを取り付けた状態の側面図、
図16は電気掃除機をスタンドに載置した状態の側面図、
図17は電気掃除機とスタンドの斜視図、
図18は電気掃除機の本体に管体を着脱する状態を示す斜視図である。
 
【0012】
  以下の説明では、塵埃及びその他のゴミを総称して単に「塵埃」と呼ぶ場合がある。また、塵埃が混じった空気を「含塵空気」と呼ぶ場合がある。そして、塵埃が取り除かれた空気を「清浄空気」と呼ぶ場合がある。
 
【0013】
  この発明の実施の形態1に係る電気掃除機1は、コードレスタイプの縦型電気掃除機である。
図1に示すように、電気掃除機1は、主な構成要素として、本体3、管体4及び吸込具5を備えている。
図2から
図4に示すように、本体3は、ハンドル15、外郭部16及び集塵部17を備えている。ハンドル15は、電気掃除機1の使用中に使用者が手で握る部位である。使用者は、ハンドル15を握ることで電気掃除機1の本体3を把持できる。
 
【0014】
  外郭部16は、本体3の外郭すなわち外側の覆いをなす部材である。
図3に示すように、本体3の外郭部16には、電動送風機23、バッテリ部19及び制御部24が内蔵されている。電動送風機23は電気掃除機1の吸引風を生成するためのものである。バッテリ部19は、電動送風機23を駆動するための二次電池を含んでいる。この実施の形態1におけるバッテリ部19は、電動送風機23を駆動させる電力を供給する電源装置の一例である。制御部24は、電動送風機23の動作の制御するための回路等を備えている。
 
【0015】
  外郭部16は、ケース部18及び接続管部20を備えている。接続管部20は、管体4が着脱可能に連結される中空管状の部材である。接続管部20は、塵埃を吸い込むための吸込口21を有する。吸込口21は、接続管部20の一端に形成された開口である。接続管部20の内部には、吸込口21を通過した含塵空気の気流を集塵部17へ導く風路が形成されている。
 
【0016】
  ハンドル15は、ケース部18から見て集塵部17が配置される側とは反対側に回り込むようにU字状に湾曲して配置されている。ハンドル15の一端側は、接続管部20の他端側と外観上連続するようにして配置されている。ハンドル15の他端側は、ケース部18から見て接続管部20が配置される側とは反対側にまで延びている。ハンドル15の他端側は、ケース部18の側面から突出した支柱部に接続されている。ハンドル15の他端側には、操作部22が設けられている。ハンドル15の少なくとも一部は、予め設定された軸線に沿った直線状を呈する。この実施の形態の構成では、ハンドル15の操作部22側が直線状である。
 
【0017】
  集塵部17は、電動送風機23が生成した吸引風により本体3に吸い込んだ含塵空気中の塵埃を捕集するためのものである。
図4に示すように、集塵部17は、本体3に対し着脱可能に取り付けられている。
図5に示すように、集塵部17は、全体として円柱状の外観を有する。この実施の形態1に係る集塵部17は、サイクロン部26及びフィルタ部25を有している。サイクロン部26は、サイクロン分離装置である。サイクロン部26は、電動送風機23が生成した空気流により含塵空気を内部で旋回させて含塵空気からごみを分離する。フィルタ部25は、サイクロン部26では分離し切れなかった微細な塵埃を空気流中から漉し取るためのものである。
 
【0018】
  このようにして、本体3には吸込口21が形成されている。また、本体3は、この吸込口21から吸い込まれた空気中の塵埃を捕集する集塵部17を有している。そして、本体3に内蔵された電動送風機23は、吸込口21から集塵部17へと吸い込む空気流を生成する。
 
【0019】
  本体3の内部には、排気風路が形成されている。排気風路は、集塵部17を通過した空気を本体3の外部に排出するための風路である。本体3には、第1の排気口31及び第2の排気口32が形成されている。第1の排気口31及び第2の排気口32の両方とも、前述した排気風路と通じている。この実施の形態の構成例では、第1の排気口31は、ケース部18におけるバッテリ部19が収容される位置に形成されている。このため、バッテリ部19は、排気風路中の特に第1の排気口31に通じる箇所に配置されている。なお、この構成例では、
図2及び
図4に示すように、第1の排気口31はケース部18の両面にそれぞれ設けられている。すなわち、第1の排気口31は本体3の側面に配置されている。
 
【0020】
  第2の排気口32は、第1の排気口31とは異なる位置に形成される。この実施の形態の構成例では、第2の排気口32は、ハンドル15の前述した他端側、すなわち操作部22が設けられた側の端面、より詳しくはハンドル15の支柱部の側面に形成されている。すなわち、第2の排気口32は、ハンドル15に対し、第1の排気口31が配置される端部側と反対の端部側にハンドル15から離間して配置される。そして、第2の排気口32は、吸込口21と同方向に向けて開口している。この実施の形態の構成例では、第2の排気口32及び吸込口21が開口する方向は、ハンドル15の前述した軸線に沿い、かつ、ケース部18から見て集塵部17が配置される側となる方向である。
 
【0021】
  第2の排気口32の開口面積は、第1の排気口31の開口面積よりも大きい。この実施の形態の構成例では、前述したように第1の排気口31はケース部18の両面に設けられている。第2の排気口32の開口面積は、これらの第1の排気口31の合計よりも大きい。
 
【0022】
  電動送風機23は、ハンドル15に設けられた操作部22に対する操作に応じて駆動する。電動送風機23が駆動すると、集塵部17及び接続管部20の内部に吸引力が作用し、吸込口21から含塵空気が吸い込まれる。吸込口21に吸い込まれた含塵空気は、接続管部20を通過して集塵部17の内部に取り込まれる。集塵部17では、サイクロン部26及びフィルタ部25により含塵空気から塵埃が分離される。集塵部17から排出された清浄空気は、電動送風機23を通過する。電動送風機23を通過した清浄空気は、前述の排気風路を通り、第1の排気口31及び第2の排気口32から本体3の外部へ排出される。
 
【0023】
  ここで、前述したようにバッテリ部19は前述の排気風路中に配置される。このため、電気掃除機1の運転中には、排気風路中の気流でバッテリ部19を冷却できる。
 
【0024】
  図1に示すように、管体4は、直線状の外形を有する中空管状の部材である。管体4の一端側は、本体3の吸込口21と着脱可能に連結される。管体4の他端側は、吸込具5と着脱可能に連結される。
 
【0025】
  吸込具5は、吸込口体14と連結部13とを備える。吸込具5は、管体4の前述した他端側に連結部13を介して連結される。吸込具5は被清掃面を清掃するためのものである。被清掃面とは、例えば床面等の水平面に平行に延びる面である。吸込口体14の底面の大部分は、被清掃面に平行に配置される。吸込口体14の底面には、図示しない吸込具開口が形成されている。
 
【0026】
  平面視において、吸込口体14の形状は矩形状を呈する。吸込口体14における清掃方向を、吸込口体14の短手方向と呼ぶ。平面視において、吸込口体14の短手方向に垂直な方向を吸込口体14の長手方向と呼ぶ。吸込口体14の長手方向の長さ(最大長さ)は、短手方向の長さ(最大長さ)より長い。
 
【0027】
  連結部13の一端は、吸込口体14の長手方向における中間部で、かつ、短手方向における一側に、関節構造を介して取り付けられる。連結部13の他端側は、管体4の前述した他端側が着脱可能に接続される。
 
【0028】
  以上のように構成された電気掃除機1を、本体3、管体4及び吸込具5が一体になるように連結してスティック型電気掃除機として使用する場合、使用者は、本体3のハンドル15を握り、例えば
図1に示すように管体4の長手方向が斜め方向となるようにして床面を掃除する。また、例えば、天井面等を掃除する場合、
図7に示すように、本体3と管体4とを連結して吸込具5を取り外した状態で、本体3のハンドル15を握り、管体4の長手方向が斜め上方向となるようにする。
 
【0029】
  さらに、この発明の実施の形態に係る電気掃除機1は、以下に述べる「直立形態」と「フラット形態」の特に2つの形態をとることができる。直立形態とは、本体3、管体4及び吸込具5が一体になるように連結し、かつ、吸込具5の底面を下に向け、連結部13の関節構造により吸込具5の底面と管体4の長手軸とを略直角にした形態である。電気掃除機1の直立形態の例を
図8から
図10に示す。直立形態の電気掃除機1は自立可能である。
 
【0030】
  フラット形態とは、本体3、管体4及び吸込具5が一体になるように連結し、かつ、吸込具5の底面を下に向け、連結部13の関節構造により吸込具5の底面と管体4の長手軸とを平行にした形態である。電気掃除機1のフラット形態を
図11に示す。フラット形態では、例えば家具と床面との間の低い位置にある隙間の奥まで清掃しやすい。すなわち、床面から吸込具5や管体4までの高さを低く抑え、ソファーの下等の低所を清掃しやすくなるため、電気掃除機1の操作性を向上できる。また、吸込口体14を低所のより奥へと挿入できる。
 
【0031】
  ハンドル15は、フラット形態において、本体3の接続管部20とは反対側から本体3の上側にかけて連続して配置されている。ハンドル15と、外郭部16との間には、空間が形成されている。ハンドル15を握った手の指が、この空間に挿入可能である。このように、ハンドル15は、外郭部16の上端部から下端部にかけて連続して配置される。そして、例えば、ハンドル15の上端部と下端部とは平行である。また、例えば、ハンドル15の中間部は、ハンドル15の上端部と下端部とに対して湾曲して連結される。このため、掃除が行われる場面に応じて、使用者は適切な握り箇所を確保できる。例えば手首を曲げずに自然な状態で保持することで、手首、手元の負荷が軽減される。
 
【0032】
  図12から
図15に示すように、この実施の形態に係る電気掃除機1においては、第2の排気口32にブロアーノズル50が着脱可能である。ブロアーノズル50は、中空管状のアタッチメント(付属品)である。ブロアーノズル50の一端側には、ラッチ部52が設けられている。ラッチ部52は、本体3の第2の排気口32とブロアーノズル50との結合状態を保持するとともに、この結合を使用者の操作により容易に解除できるようにするものである。
 
【0033】
  ブロアーノズル50の前述の一端側を本体3の第2の排気口32に差し込むと、ラッチ部52が第2の排気口32の縁部に掛かり、第2の排気口32とブロアーノズル50との結合状態が保持される。使用者がラッチ部52を押すと、第2の排気口32とブロアーノズル50との結合状態が解除される。第2の排気口32とブロアーノズル50との結合が解除された状態で、ブロアーノズル50を本体3から離すように移動させると、本体3からブロアーノズル50を取り外せる。
 
【0034】
  ブロアーノズル50の他端側には、ノズル先端部51が形成されている。ノズル先端部51は、先細り形状を呈する。ノズル先端部51には、吹出口が形成されている。
 
【0035】
  ブロアーノズル50を第2の排気口32に取り付けた状態では、本体3の前述した排気風路がブロアーノズル50の内部を経由してノズル先端部51の吹出口まで通じる。この状態で電動送風機23を駆動させると、排気風路中の気流が第2の排気口32からブロアーノズル50内に入る。そして、気流はブロアーノズル50内を通り、ノズル先端部51から吹き出す。このようにして、電気掃除機1をブロアーとして使用できる。電気掃除機1をブロアーとして使用する場合、使用者はハンドル15を持ち、ブロアーノズル50のノズル先端部51の対象面に向ける。そして、ノズル先端部51から噴出した空気で対象面の塵埃等を吹き飛ばすことができる。
 
【0036】
  図3に示すように、第2の排気口32には、シャッター部40が取り付けられている。シャッター部40は板状の部材で、複数の孔があけられた格子状を呈する。シャッター部40は、第2の排気口32を開閉可能に取り付けられている。ここで説明する構成例においては、具体的には、シャッター部40は、その一側で回動軸41を介して、第2の排気口32の縁部に取り付けられている。そして、シャッター部40は、第2の排気口32を閉じた位置と、回動軸41を中心に外郭部16の内側へと回って第2の排気口32を開いた位置との間で移動可能である。
 
【0037】
  シャッター部40には、クッション部42が取り付けられている。クッション部42は、シャッター部40に形成された格子状の各孔を塞ぐように設けられている。クッション部42は、例えばスポンジ状の素材からなり、通気性を有する。したがって、シャッター部40が第2の排気口32を閉じた状態でも、クッション部42及びシャッター部40を通過して第2の排気口32を空気が流通できる。
 
【0038】
  ただし、シャッター部40が第2の排気口32を閉じた状態では、クッション部42における抵抗により、第2の排気口32を通過する空気流の速度が遅くなる。したがって、電動送風機23の出力が同じであっても、シャッター部40が第2の排気口32を閉じた状態では、シャッター部40が第2の排気口32を開いた状態と比較して、第2の排気口32からの排気量が少なくなる。
 
【0039】
  図12及び
図13に示すように、ブロアーノズル50を第2の排気口32に着脱する際には、ブロアーノズル50は、第2の排気口32の開口面に対し垂直に抜き差しされる。すなわち、第2の排気口32へのブロアーノズル50の着脱方向は、第2の排気口32の開口面に垂直である。シャッター部40の回動軸41は、第2の排気口32の開口面と平行である。したがって、回動軸41は、第2の排気口32へのブロアーノズル50の着脱方向に対して垂直である。
 
【0040】
  シャッター部40は、例えばバネ等により第2の排気口32を閉じるように付勢されている。したがって、
図3に示すように、第2の排気口32にブロアーノズル50が取り付けられていない場合には、シャッター部40は第2の排気口32を閉じている。
 
【0041】
  ブロアーノズル50を第2の排気口32へ挿入すると、シャッター部40は、ブロアーノズル50に押されて回動軸41を中心に外郭部16の内側へと回動する。そして、ブロアーノズル50を第2の排気口32に取り付けた状態では、
図14に示すように、シャッター部40は第2の排気口32を開き、本体3の前述した排気風路とブロアーノズル50の内部とが完全に連通する。この状態では、第2の排気口32を通過する空気流はシャッター部40により妨げられない。
 
【0042】
  このように、第2の排気口32にブロアーノズル50が取り付けられていない場合には、第2の排気口32はシャッター部40により閉じられている。したがって、第2の排気口32からの排気量がシャッター部40により抑制される。換言すれば、シャッター部40は、第2の排気口32にブロアーノズル50が取り付けられていない場合に、第2の排気口32からの排気量を、第2の排気口32にブロアーノズル50が取り付けられている場合よりも低減させる。
 
【0043】
  ここで、本体3内の排気風路は、第2の排気口32だけでなく第1の排気口31にも通じている。このため、第2の排気口32で減少した排気量の分だけ、第1の排気口31からの排気量が増加する。また、通常の吸引清掃時には、使用者がハンドル15を持って吸込口21を被清掃面に向けて近づける。吸込口21と第2の排気口32とは同じ向きに開口しているため、第2の排気口32からの排気は被清掃面に向けて吹き出す。一方、第1の排気口31は被清掃面に向いていない。
 
【0044】
  この実施の形態の係る電気掃除機1によれば、第2の排気口32にブロアーノズル50が取り付けられていない場合には、第2の排気口32からの排気量を低減させ、代わりに第1の排気口からの排気量を増加させることで、電気掃除機1による通常の吸引清掃時における吸引力の低下を抑制しつつ、ブロアーノズル50の未使用時に排気による被清掃面上の塵埃巻き上げを抑制できる。
 
【0045】
  この際、シャッター部40は、第2の排気口32からの排気量を低減するだけで、第2の排気口32からの排気を完全に止めるのではない。このようにすることで、ブロアーノズル50の未使用時にも、第1の排気口31と第2の排気口32の両方に排気を分散させて、吸引力の低下をより抑制できる。
 
【0046】
  そして、第2の排気口32にブロアーノズル50が取り付けられている場合には、シャッター部40が開かれる。したがって、第2の排気口32からの排気量が第2の排気口32にブロアーノズル50が取り付けられていない時よりも増加する。このため、ブロアーノズル50の使用時には、ブロアーノズル50が接続される第2の排気口32からの排気風速を大きくしてブロアーとしての性能を向上できる。
 
【0047】
  ここで、前述したように、第2の排気口32の開口面積は、第1の排気口31の開口面積よりも大きい。このため、ブロアーノズル50の使用時に、第1の排気口31よりも第2の排気口32からの排気量を多くすることが可能であり、ブロアーとしての性能をさらに向上できる。
 
【0048】
  また、ブロアーノズル50を第2の排気口32から取り外した状態では、バネによりシャッター部40が第2の排気口32を閉じる。そして、ブロアーノズル50を第2の排気口32を取り付けると、バネに抗してブロアーノズル50がシャッター部40を押し開き、第2の排気口32が開放される。このように、ブロアーノズル50の第2の排気口32への着脱とシャッター部40による第2の排気口32の開閉とを簡潔な構成で連動させることができるため、使い勝手を向上できる。
 
【0049】
  前述したように、吸込口21と第2の排気口32とは同じ向きに開口している。そして、第2の排気口32へのブロアーノズル50の着脱方向と吸込口21への管体4の着脱方向とは平行である。このため、ブロアーノズル50の形状が単純な直線状であっても、使用者は吸引清掃時と同様のやり方で本体3を支持してブロアーとして使用できる。すなわち、ブロアーノズル50に吹出風路を曲げるため又は吹出方向を変えるための構造を備える必要がなく、構成を簡潔にできる。
 
【0050】
  また、
図2から
図4及び
図13に示すように、第2の排気口32は、吸込口21よりもハンドル15に近接して配置されている。このため、電気掃除機1で吸引清掃する際には、第2の排気口32が邪魔になることなく、吸込口21を容易に被清掃面に近づけることができる。
 
【0051】
  そして、
図12、
図14及び
図15に示すように、第2の排気口32に取り付けられたブロアーノズル50のノズル先端部51は、吸込口21よりもハンドル15から離間して配置される。このため、電気掃除機1をブロアーとして使用する際には、吸込口21が邪魔になることなく、ブロアーノズル50の吹出口を容易に被清掃面に近づけることができる。したがって、通常の吸引掃除機としてもブロアーとしても使い勝手が良好な電気掃除機1を得ることができる。
 
【0052】
  電気掃除機1をブロアーとして使用する場合、ブロアーノズル50及び本体3を被清掃面に接触させることなく、使用者の手のみで本体3を支えることが多い。この実施の形態の電気掃除機1においては、
図12、
図14及び
図15に示すように、第2の排気口32に取り付けられたブロアーノズル50の長手軸は、ハンドル15の前述した軸線上に配置される。このため、ハンドル15の前述した軸線の延長線上にブロアーノズル50と吹出口が配置されるので、使用者の手のみで本体3を支える不安定な状況であっても容易にブロアーノズル50を所望の方向に向けることができ、使い勝手を向上できる。
 
【0053】
  この実施の形態では、ハンドル15は、ケース部18の後端部から前端部にかけて連続的に形成される。例えば、ハンドル15の後端部と前端部とは平行である。例えば、ハンドル15の中間部は、ハンドル15の後端部と前端部とに対して湾曲して連結される。このため、掃除が行われる場面に応じて、適切な握り箇所を確保することができる。その結果、利用者は、掃除が行われる場面に応じて握りやすい箇所を握ることができる。
 
【0054】
  図16及び
図17に示すように、この実施の形態の電気掃除機1は、スタンド2と組み合わされて、掃除機システム100を構成する。スタンド2は、例えば、居室の床面に置かれる。電気掃除機1は、使用時にスタンド2から取り外される。スタンド2は、例えば充電台である。不使用時に、電気掃除機1をスタンド2に置くことで、電気掃除機1のバッテリ部19を充電することができる。
 
【0055】
  スタンド2は、基台部201、支柱部202及び本体支持部203を備える。基台部201は、スタンド2の最も下方に配置される土台となる部分である。支柱部202は、基台部201の上面から鉛直上向きに直立して形成されている。本体支持部203は、支柱部202の中間部に固定されている。
 
【0056】
  電気掃除機1をスタンド2に載置する際、管体4及び接続管部20から見て、吸込具5の前端側及び集塵部17が配置された側が、スタンド2の支柱部202の方へと向けられる。すなわち、スタンド2は、前述した直立形態における電気掃除機1の本体3を、吸込具5の前端側から支持する。使用者は、掃除が終了した後に、そのまま、吸込具5の前側へと電気掃除機1を移動させながら、スタンド2に電気掃除機1を置くことができる。なお、吸込具5は、電気掃除機1がスタンド2に取り付けられる際、スタンド2の基台部201に支えられる。
 
【0057】
  以上においては、電気掃除機1をブロアーとして使用する際に、専用のブロアーノズル50を取り付けて使用する場合について説明した。この点について、
図18に示すように、管体4を第2の排気口32に取り付けて電気掃除機1をブロアーとして使用できるようにしてもよい。すなわち、この場合には、管体4は、吸込口21と第2の排気口32の両方に着脱可能である。このようにすることで、専用のブロアーノズル50を用意することなく、電気掃除機1をブロアーとして使用できる。
 
【0058】
  また、この際、管体4は前述の一端側、すなわち吸込口21と着脱可能な側が、第2の排気口32に着脱可能とするとよい。このようにすることで、管体4を第2の排気口32に接続してブロアーとして使用する際に、管体4を吸込口21に接続して吸引清掃する時と同様の使用方法でよいため、使い勝手を向上できる。
 
【0059】
  なお、本実施の形態においては、集塵部17は遠心分離を行うサイクロン分離装置を有する例について説明した。しかし、集塵部17は、含塵空気から塵埃を分離し、分離した塵埃を蓄積するものであれば、塵埃の分離及び蓄積方法はこれに限定されない。例えば、遠心分離を実施せずに、フィルタにより、塵埃と空気を分離しても良い。また、いわゆる紙パック式のようなものでもよい。