(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6849757
(24)【登録日】2021年3月8日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】自撮り装置
(51)【国際特許分類】
G03B 17/56 20210101AFI20210322BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20210322BHJP
F16M 11/04 20060101ALI20210322BHJP
F16M 11/12 20060101ALI20210322BHJP
F16M 11/24 20060101ALI20210322BHJP
F16M 11/28 20060101ALI20210322BHJP
【FI】
G03B17/56 A
G03B15/00 D
F16M11/04 M
F16M11/12 A
F16M11/24 B
F16M11/28 A
F16M11/28 K
F16M11/04 B
【請求項の数】9
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-147241(P2019-147241)
(22)【出願日】2019年8月9日
(65)【公開番号】特開2020-112774(P2020-112774A)
(43)【公開日】2020年7月27日
【審査請求日】2019年8月9日
(31)【優先権主張番号】201920028462.2
(32)【優先日】2019年1月8日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515061237
【氏名又は名称】源徳盛塑膠電子(深▲せん▼)有限公司
【氏名又は名称原語表記】WINNERS’ SUN PLASTIC ELECTRONIC (SHENZHEN)LIMITED COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】単 景華
(72)【発明者】
【氏名】彭 易兵
【審査官】
登丸 久寿
(56)【参考文献】
【文献】
韓国公開特許第10−2016−0107868(KR,A)
【文献】
登録実用新案第3196053(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2016/0296000(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0130334(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/56
F16M 11/04
F16M 11/12
F16M 11/24
F16M 11/28
G03B 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮棒と、伸縮棒を収納するための三脚スタンドハンドルと、上挟持部と、前記上挟持部と対応して配置される下挟持部と、前記上挟持部と前記下挟持部とを接続する挟持アームと、リモコンと、を備え、前記挟持アームが回動自在に前記伸縮棒の先端に接続されている自撮り装置であって、
前記リモコンは、脱着可能に前記上挟持部と前記下挟持部との間に取り付けられ、
前記リモコンの外形は、前記三脚スタンドハンドルの外形に対応し、前記上挟持部、前記挟持アーム、前記リモコン及び前記三脚スタンドハンドルにより、完全な柱状の外形が形成されることを特徴とする自撮り装置。
【請求項2】
前記自撮り装置は、さらに、前記リモコンを前記三脚スタンドハンドルに吸着させるための磁気吸着ユニットを備えていることを特徴とする請求項1に記載の自撮り装置。
【請求項3】
前記磁気吸着ユニットは、前記リモコンに設けられる第1磁気吸着部品と、前記三脚スタンドハンドルに設けられ、前記第1磁気吸着部品と対応する第2磁気吸着部品と、を有することを特徴とする請求項2に記載の自撮り装置。
【請求項4】
前記上挟持部及び前記下挟持部には、それぞれ、第1滑り防止溝及び第2滑り防止溝が対称に設けられ、前記リモコンが前記第1滑り防止溝と前記第2滑り防止溝との間に係止されていることを特徴とする請求項1に記載の自撮り装置。
【請求項5】
前記リモコンの両端には、それぞれ、前記第1滑り防止溝と前記第2滑り防止溝に対応する第1凹槽と第2凹槽が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の自撮り装置。
【請求項6】
前記リモコンには、前記三脚スタンドハンドルの側面に対応する取付面が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の自撮り装置。
【請求項7】
前記自撮り装置は、さらに、前記挟持アームと前記伸縮棒とを接続するジョイントを備え、
前記ジョイントは、回動自在に前記伸縮棒の先端に接続されるベースと、前記ベースの一側に設けられる接続アームとを有し、
前記挟持アームが回動自在に前記接続アーム上に配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の自撮り装置。
【請求項8】
前記挟持アームには、スライド溝が開設され、前記スライド溝に、スライドブロックが摺動自在に配置され、前記スライドブロックが前記接続アームと回動自在に接続されていることを特徴とする請求項7に記載の自撮り装置。
【請求項9】
前記三脚スタンドハンドルは、3つの支持脚と、取付リングとを有し、前記3つの支持脚が、回動自在に前記取付リングに設けられ、前記取付リングが前記伸縮棒に摺動して外挿されていることを特徴とする請求項1に記載の自撮り装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影支持設備の分野に関し、特に自撮り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の進歩に伴い、スマートフォンは、日常生活においてよく使われるものとなり、その画素も益々高くなっている。しかしながら、スマートフォンでの撮影に制限があり、手持ちで撮影する場合、手持ちの距離により撮影の範囲が制限されるので、自撮り装置は、既に幅広く使用される撮影用具となっている。
【0003】
従来、市販の三脚スタンド自撮り装置は、主にリモコンのリモート制御によって自撮りを行い、リモコンが通常ハンドルの側面に取り付けられるので、自撮り装置の体積が大きくなり、全体の見栄えが損なわれる。このため、従来技術には、未だ改良及び発展の余地がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の技術の欠陥を鑑みてなされたものであり、外観がすっきりとし、使いやすい自撮り装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の技術案は、以下の構成を有する。
本発明に係る自撮り装置は、伸縮棒と、伸縮棒を収納するための三脚スタンドハンドルと、上挟持部と、上挟持部と対応して配置される下挟持部と、上挟持部と下挟持部とを接続する挟持アームと、リモコンと、を備え、挟持アームが回動自在に伸縮棒の先端に接続され、リモコンは、脱着可能に上挟持部と下挟持部との間に取り付けられている。
【0006】
本発明の好ましい技術案において、リモコンの外形は、三脚スタンドハンドルの外形に対応し、上挟持部、挟持アーム、リモコン及び三脚スタンドハンドルにより、完全な柱状の外形が形成される。
【0007】
本発明の好ましい技術案において、自撮り装置は、さらに、リモコンを三脚スタンドハンドルに吸着させるための磁気吸着ユニットを備えている。
【0008】
本発明の好ましい技術案において、磁気吸着ユニットは、リモコンに設けられる第1磁気吸着部品と、三脚スタンドハンドルに設けられ第1磁気吸着部品と対応する第2磁気吸着部品と、を有する。
【0009】
本発明の好ましい技術案において、上挟持部及び下挟持部には、それぞれ、第1滑り防止溝及び第2滑り防止溝が対称に設けられ、リモコンが第1滑り防止溝と第2滑り防止溝との間に係止されている。
【0010】
本発明の好ましい技術案において、リモコンの両端には、それぞれ、第1滑り防止溝と第2滑り防止溝に対応する第1凹槽と第2凹槽が設けられている。
【0011】
本発明の好ましい技術案において、リモコンには、三脚スタンドハンドルの側面に対応する取付面が形成されている。
【0012】
本発明の好ましい技術案において、自撮り装置は、さらに、挟持アームと伸縮棒とを接続するジョイントを備え、ジョイントは、回動自在に伸縮棒の先端に接続されるベースと、ベースの一側に設けられる接続アームとを有し、挟持アームが回動自在に接続アーム上に配置されている。
【0013】
本発明の好ましい技術案において、挟持アームには、スライド溝が開設され、スライド溝に、スライドブロックが摺動自在に配置され、スライドブロックが接続アームと回動自在に接続されている。
【0014】
本発明の好ましい技術案において、三脚スタンドハンドルは、3つの支持脚と、取付リングとを有し、3つの支持脚が、回動自在に取付リングに設けられ、取付リングが伸縮棒に摺動して外挿されている。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、以下の有益な効果を有する。
リモコンを、ハンドルの側面の代わりに、脱着可能に上挟持部と下挟持部との間に取り付けることによって、自撮り装置の径方向の寸法を小さくしたので、自撮り装置のすっきり感を大幅に向上させ、使い勝手がよく、携帯に便利となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施例による自撮り装置の分解状態の構成模式図である。
【
図2】本発明の実施例による自撮り装置の収納状態の構成模式図である。
【
図3】本発明の実施例による自撮り装置の手持ち状態の構成模式図である。
【
図5】本発明の実施例によるリモコンの構成模式図である。
【
図6】本発明の実施例によるリモコンの別方向から見た構成模式図である。
【
図7】本発明の実施例による自撮り装置が三脚スタンド支持状態になったときの縦方向挟持状態の構成模式図である。
【
図8】本発明の実施例による自撮り装置が三脚スタンド支持状態になったときの横方向挟持状態の構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、自撮り装置を提供する。本発明の目的、技術案及び効果をより明確、明瞭にするため、以下、図面及び実施例を参照しながら本発明を詳しく説明する。ここで説明した具体的な実施例は、本発明を解釈するためのものに過ぎず、本発明を限定するためのものではないと理解すべきである。
【0018】
図1乃至
図8に示すように、本発明の実施例は、自撮り装置を提供する。該自撮り装置は、伸縮棒2と、伸縮棒を収納するための三脚スタンドハンドル1と、上挟持部4と、上挟持部4と対応して配置される下挟持部5と、上挟持部4と下挟持部5とを接続する挟持アーム6と、リモコン7と、を備え、挟持アーム6が回動自在に伸縮棒2の先端に接続され、リモコン7が脱着可能に上挟持部4と下挟持部5との間に取り付けられている。リモコン7を、ハンドルの側面の代わりに、脱着可能に上挟持部4と下挟持部5との間に取り付けることによって、自撮り装置の径方向の寸法を小さくしたので、自撮り装置のすっきり感を大幅に向上させ、使い勝手がよく、携帯に便利となる。また、リモコン7を上挟持部4と下挟持部5との間に取り付けることによって、収納及び携帯する際に、リモコン7に対する摩耗が有効に低減されるので、リモコン7の使用寿命が長くなる。
【0019】
さらに、
図1、
図2、
図7、
図8に示すように、リモコン7の外形は、三脚スタンドハンドル1の外形に対応し、上挟持部4、挟持アーム6、リモコン7及び三脚スタンドハンドル1により、完全な柱状の外形が形成される。本実施例では、自撮り装置を収納及び携帯する際に、下挟持部5が三脚スタンドハンドル1内に収納され、取付リング12の上端がリモコン7の基端と接合され、三脚スタンドハンドル1、リモコン7、挟持アーム6及び上挟持部4の外形が互いに対応し、規則的な柱状の自撮り装置が形成されるので、携帯に便利で、見栄えがよく、利用者の体験を向上させるものとなる。
【0020】
また、
図3に示すように、自撮り装置は、さらに、リモコンを三脚スタンドハンドルに吸着させる磁気吸着ユニットを備えている。磁気吸着ユニットは、リモコンに設けられる第1磁気吸着部品と、三脚スタンドハンドルに設けられ、第1磁気吸着部品と対応する第2磁気吸着部品と、を有する。第1磁気吸着部品及び第2磁気吸着部品は、磁石及び磁石と吸着し合う吸着板であってもよい。磁石と吸着板との一方が三脚スタンドハンドル1の側面に取り付けられ、他方がリモコン7に取り付けられ、磁石と吸着板との吸着により、リモコン7が三脚スタンドハンドル1の側面に取り付けられる。リモコン7は、三脚スタンドハンドル1の側面に取り付けられることによって、利用者が自撮り装置を使って手持ちで自撮りしたいときに使用できるようになるので、自撮りの利便性が向上する。本実施例において、吸着板は、磁石板でもよいし、磁石と吸着し合う鉄板等でもよい。
【0021】
さらに、
図3、
図4に示すように、上挟持部4と下挟持部5には、それぞれ、第1滑り防止溝41と第2滑り防止溝(図示せず)が対称に設けられている。第1滑り防止溝41と第2滑り防止溝を設けることによって、上挟持部4と下挟持部5とで撮影装置を挟持するときの安定性を向上させることができるので、撮影装置の緩みによる落下や破壊を有効に防ぐことができる。
【0022】
さらに、
図1、
図2、
図3、
図4に示すように、リモコン7は、第1滑り防止溝41と第2滑り防止溝との間に係止されている。リモコン7を第1滑り防止溝41と第2滑り防止溝との間に係止することによって、リモコン7の脱着の利便性を向上させるとともに、リモコン7を係止する際の安定性も確保でき、リモコン7の緩み及び落下を防ぐことができる。
【0023】
さらに、
図1、
図3、
図4、
図5、
図6に示すように、リモコン7の両端には、それぞれ、第1滑り防止溝41と第2滑り防止溝に対応する第1凹槽71と第2凹槽72が設けられている。第1滑り防止溝41と第2滑り防止溝に対応する第1凹槽71と第2凹槽72を設けることによって、係止する際の安定性をより高く向上させ、利用者の体験をさらに向上させた。
【0024】
さらに、
図3、
図6に示すように、リモコン7には、三脚スタンドハンドル1の側面に対応する取付面73が形成されている。取付面73を三脚スタンドハンドル1の側面と対応するように設けることによって、リモコン7を三脚スタンドハンドル1に合体させることができ、リモコン7と三脚スタンドハンドル1との間の距離を短くすることができるので、磁気吸着力を向上させ、つまり、リモコン7が三脚スタンドハンドル1の側面に取り付けられる際の安定性を向上させた。
【0025】
さらに、
図3、
図4、
図7、
図8に示すように、自撮り装置は、さらに挟持アーム6と伸縮棒2とを接続するジョイント3を備え、ジョイント3が、伸縮棒2の先端に回動自在に接続されるベース31と、ベース31の一側に設けられる接続アーム32と、を有し、挟持アーム6が接続アーム32上に回動自在に配置されている。挟持アーム6を回動自在に接続アーム32上に配置することによって、撮影装置を横方向又は縦方向に回転して撮影することができるので、利用者の数多くの撮影要求を満足することができる。
【0026】
さらに、
図3、
図4に示すように、挟持アーム6には、スライド溝62が形成され、スライド溝62に、スライドブロック61が摺動自在に配置され、スライドブロック61が接続アーム32と回動自在に接続されている。スライドブロック61を回動自在に接続アーム32に設けることによって、撮影装置を挟持する自撮り装置の横方向の撮影角度の調整が便利になる。されに、スライドブロック61を摺動自在にスライド溝62に設けることによって、挟持装置自身の収納に便利となり、自撮り装置の体積が小さくなるので、携帯及び使用にも便利となる。本実施例では、スライドブロック61が括れ形のスライドブロックであり、スライドブロック61が括れ形に形成されることによって、撮影角度を調整する際に、スライドブロック61が挟持アーム6とともに回転できるので、自撮り装置の使用安定性を向上させた。
【0027】
さらに、
図7、
図8に示すように、三脚スタンドハンドル1は、3つの支持脚11と、取付リング12とを有し、3つの支持脚11が回動自在に取付リング12に設けられ、取付リング12が伸縮棒2に摺動して外挿されている。3つの支持脚11を回動自在に取付リング12に取り付けることによって、三脚スタンドモードで自撮りしたいときには、3つの支持脚11を開いて使用すればよく、収納、携帯又は手持ちで自撮りしたいときには、3つの支持脚11を伸縮棒に近づくように回動することで、収納又は手持ちで使用できるので、便利である。
【0028】
本発明の適用は、上記の実施例に限らず、当業者が、上記説明をもとに改良又は変換を行うことができ、これらの改良及び変換は、いずれも本発明の特許請求の範囲に属する。