(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
クラウドファンディングは群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語であり、インターネットを通して不特定多数の支援者から資金を集める手法である。従来のクラウドファンディングは、支援を受ける対象である支援希望者「被支援者」と、支援をする「支援者」と、クラウドファンディングのインターネットWEBシステム環境を提供する「クラウドファンディング事業者(以下、単に「事業者」とする)」との3者で構成されている。クラウドファンディングには、設定期限内に目標金額に達した場合にのみ支援金を受け取れる「All or Nothing型」と、設定期限内に目標金額に達しない場合でも、その時点で集まった支援金を受け取れる「All In型」との2種類があるが、日本では殆どが「All or Nothing型」であり、「All In型」は殆ど運用されていない。
【0003】
本発明では、日本で一般的に普及している「All or Nothing型」のクラウドファンディングを対象としており、以下に一般的なクラウドファンディング(All or Nothing)の流れを、
図1を参照して説明する。
【0004】
資金調達をしたい被支援者は、調達目標金額と調達期間、支援者へのリターン(謝礼)内容を決定し、事業者に支援キャンペーンの掲載(400)を行うことで、
図2に示すようなインターネット上のキャンペーン告知(404)を開始する。キャンペーンに関心を持ち、支援をしたいと思った人は支援者となり、リターン内容(403)を確認した上で希望の支援額を支払う。被支援者は、調達期間終了時点で調達期間内に調達目標金額が達成できていれば、集まった支援額(401)を受け取ることができ、支援額を受け取った被支援者は支援者に対してリターン(403)を届けることになる。
【0005】
ここで、ファンクラブは、インターネット上で主に芸能系やスポーツ系の個人・チームなどのファンで構成される団体・組織の総称であり、SNS(Social Networking Service)又はホームページに、芸能系やスポーツ系の個人・チームなどの各種情報を掲載して、ファンクラブの会員に情報を提供するインターネットを利用したファンクラブ情報提供方法であって、ファンクラブの会員は、ファンクラブへ入会金、月会費若しくは年会費などを支払って会員になるシステムである。従来のファンクラブは、芸能系やスポーツ系等の著名人や有名人をリスペクトする支援者の集いが主流であるが、昨今では、ファンクラブ主催者が持つ秀でた知識やノウハウを始めとした起業系や社会貢献活動、啓蒙思想などのコミュニティ的な性格を持つファンクラブも増えて来た。そのようなファンクラブでは、集まった支援者から月会費若しくは年会費などを徴収し、その対価として知識やノウハウを提供することでファンの心を掴み、起業の際の売上根拠となる固定客、見込み客の土台を作るという戦略的な利用にも活用されている。
【0006】
更に、SNSのグループ機能を利用すると、例えば、タレントのファンのためのグループを設けて情報発信を行うなど、特定のグループに向けた情報発信が可能になる。SNSのサービスには課金機能が備えられている場合もあり、例えば、SNSに開設するグループ(コミュニティ)とメールマガジンという2つの手段を用いて、有料会員向けの情報提供サービスを行う際に、会員管理を一元化して、両者を融合したサービスを可能にする技術が開示されている(特許文献1及び2)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来のクラウドファンディングでは、被支援者が支援キャンペーンを立ち上げてからキャンペーン告知を行うことで支援者を集める仕組みであるため、キャンペーン期限内に支援目標を達成できない場合は、クラウドファンディングが失敗に終わるリスクがあり、それがクラウドファンディングの更なる普及を妨げている。被支援者としても、確実にキャンペーンを成功できる可能性が不確実であるため、コンサルティングに対して余分な費用を支払うなどの高額な負担が発生しているケースもある。
【0009】
クラウドファンディングは、スポーツや地域活性化などに貢献できる仕組みと言う意識は広く定着をしつつあるが、反面ではクラウドファンディングに失敗した事例などから、スポーツや地域活性化が必要な多くの人の中には、クラウドファンディングは支援を成功させることが難しいと言う感覚が、一般市民の意識の中には残存し、支援が必要な対象者にまで広く普及できているとは言い難い現実がある。
【0010】
従来のクラウドファンディングの主な問題点は、以下の通りである。
【0011】
即ち、先ず資金調達に時間がかかる点であり、新規事業立ち上げの起業をする際の創業融資が約1か月程度で融資実行されるのに比べ、クラウドファンディングでは、準備から資金調達まで何ヶ月もかかる場合もある。次に、資金調達に必要な支援者が集まらないで、資金調達に失敗することがあることである。クラウドファンディングが生まれた海外では、一般的に普及している寄付の文化があるため、SNSなどで情報発信するだけで支援者が集まり易い背景がある。これに対し、寄付の文化が薄い日本では、友人や知人などの親密な関係以外の人に寄付をしない傾向があり、海外のようにSNSで情報発信しただけで支援者が集まることは難しく、そのため資金調達に失敗する傾向がある。資金調達に失敗した際のリスクが高いスポーツ系、芸能系、起業系など、様々な場面で資金調達に成功する事例がある反面、SNSのフォロワー数が少なく情報発信力が希薄なケースでは、海外の様に支援者が集まらない。このため、過去に資金調達に失敗する事例が多く発生し、その失敗で信用やブランドの失墜等を懸念する感覚や意識が徐々に増え、“クラウドファンディングは成功しない”、“クラウドファンディングはリスクが高い”といった風潮が定着しつつある。
【0012】
上述のように従来のクラウドファンディングでは、被支援者が、支援キャンペーンを立ち上げてからキャンペーン告知を行うことで支援者を集める仕組みである。このため、キャンペーン期限内に目標支援金額を達成できない場合は、クラウドファンディングが失敗に終わるリスクがあり、それがクラウドファンディングの更なる発展普及を妨げている。よって、本発明の課題は、ファンクラブとクラウドファンディング連携による支援達成を実現するための方法とシステムの提供を可能にし、限りなく失敗しないクラウドファンディングを実現すると共に、ファンクラブによる一時的な支援ではなく、継続する支援の仕組みを実現することにある。
【0013】
クラウドファンディングの仕組み自体が持つ課題を解決することができれば、広く国民が不安なく、特別なクラウドファンディングでの支援者募集の知識がなくても、クラウドファンディングを普通に利用できるようになる。このため、スポーツ支援や地域活性化を始めとする様々な支援対象に対しても活発に支援を行うようになり、資金難で困っていると言う人を可能な限り減らすことができるようになる。その結果、スポーツや地域活性化だけでなく限界集落など末端の地域活性化等の様々な問題解決、地域での起業の促進・後継者問題の解決や障害者自立支援、子育て支援など、今まで民間や市民では取組むことは到底不可能と思われ、誰も手を付けることができなかった様々な領域まで、クラウドファンディングの支援の輪を拡げることが要請されている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
従来のクラウドファンディングでは、被支援者が支援キャンペーンを立ち上げてからキャンペーン告知を行うことで支援者を集める仕組みであるため、キャンペーン期限内に支援目標を達成できない場合は、クラウドファンディングが失敗に終わるリスクがあり、それがクラウドファンディングの更なる普及を妨げている。本発明では、ファンクラブとクラウドファンディングのシステム連携を行い、ファンクラブの支援者数が支援目標金額に達した時点でキャンペーンを開始するようにすることで、限りなく確実に支援目標を達成できるクラウドファンディングの仕組みを実現している。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、支援者が被支援者のファンクラブに登録した段階で、各支援者の応援ページが自動作成され、被応援者の活動報告やブログを自動的にフォローする仕組みにより、各支援者の応援ページから各支援者のSNSへの自動連携が行われ、自動的に支援の輪を拡大するための情報拡散が実現され、これによって支援者をより多く増やすことができる仕組みとなっている。従来のクラウドファンディングでは、キャンペーン告知ページを作ってからキャンペーン開始する際の情報発信力は、被支援者のキャンペーン告知ページの“1人分の情報発信力”から始まるが、本発明では、被支援者の活動報告やブログが自動的にフォローされることで、被支援者の“1回の発信”がN名の支援者の応援ブログでフォローされ、それが支援者のM(>N)種のSNSに自動連携することで、“1×N名×M種”の巨大な情報拡散が自動的に発生する。本発明では、ファンクラブとクラウドファンディング連携による支援達成を実現することだけでなく、ファンクラブのコミュニティ月会費若しくは年会費などの徴収により、クラウドファンディングの一時的な支援だけでなく、継続的な支援の仕組みも達成され、ファンクラブによる支援活動の輪も継続的に続くなど、支援活動を益々活性化させることが期待できる。
【0016】
同時に、ファンクラブの活動報告やブログなどで、支援を受けた事業の進行状況や成果を発信(動画を含む)することで、支援者が支援した事業推進のノウハウや知識などを学ぶことができるので、本発明を利用してファンクラブをオンラインスクールとして活用することができる。その結果、後進を育てることができるようになり、後進が育てば、後進のファン達が、ファンクラブ主催者の成功事例を真似して、同じように事業を行うように行動することで、同様な支援の輪は更なる拡大を遂げることができる。
【0017】
また、被支援者はファンクラブの活動報告やブログなどの一環として、イベントやライブ(動画を含む)でファンクラブの支援者を増やす活動を行うことができる。イベントやライブを行うことで、被支援者と支援者とのコミュニケーションは益々盛り上がり、寄付やスポンサーなども付く可能性が出てくるなど、活動をすればするほど事業規模は益々大きくなる可能性がある。
【0018】
更に、本発明では支援開始時点で支援金額は限りなく支援目標金額の100%達成から始まり、さらに数百〜数千%規模の支援金額の実現の可能性もある支援が実行される。そのため、規模の大小に関わらず、行政や民間・市民の垣根を越えた様々な支援活動の展開の可能性が拡がる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】従来のクラウドファンディングの概要を示す流れ図である。
【
図2】従来のクラウドファンディングにおけるキャンペーン告知ページの一例を示す図である。
【
図3】本発明のファンクラブとクラウドファンディングがシステム連携する仕組みを説明する構成図である。
【
図4】システム連携(第1システムと第2システム)の例を説明するための模式図である。
【
図5】被支援者のファンクラブの支援者が支援目標金額に達した時点でキャンペーンが開始することを説明するための流れ図である。
【
図6】被支援者のクラウドファンディングの一例を示す図である。
【
図7】支援者が被支援者のファンクラブに登録した段階で、各支援者の応援ページが自動作成され、被支援者の活動報告やブログログ等を自動的にフォローする様子を示す流れ図である。
【
図8】支援者が被支援者のファンクラブに登録した際の動作例を示すフローチャートである。
【
図9】応援ページ自動作成の動作例を示すフローチャートである。
【
図10】応援ページから各支援者のSNSへの自動連携が行われ、自動的に支援の輪を拡大する仕組みを説明するための模式図である。
【
図11】ファンクラブのコミュニティ月会費若しくは年会費等の徴収の仕組みを説明するための模式図である。
【
図13】ファンクラブをオンラインスクールとして活用する仕組みを説明するための模式図である。
【
図14】オンラインスクールの動作例を示すフローチャートである。
【
図15】イベントやライブ(動画を含む)でファンクラブの支援者を増やす活動を行う仕組みを説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明では、ファンクラブとクラウドファンディングのシステム連携を行い、ファンクラブの支援者数が支援目標(=支援者数×最小支援金額≧支援目標金額)に達した時点でキャンペーンを開始するようにしており、限りなく確実に支援目標を達成できるクラウドファンディングの仕組みを実現する。本発明では、ファンクラブとクラウドファンディングのシステム連携による支援目標達成を実現することだけでなく、ファンクラブのコミュニティ月会費若しくは年会費などの徴収により、クラウドファンディングの一時的な支援だけでなく、継続的な支援の仕組みも達成され、ファンクラブによる支援活動の輪も継続的に続くようになる。また、ファンクラブの活動報告やブログなどで情報共有することで、同様な支援プロジェクトに挑戦する後進を育成することもでき、様々な支援の輪が広まる効果が期待できる。
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明は本発明の実施形態の一例を示すものであって、本発明は個々に説明する実施形態に限定されるものではない。
【0023】
本発明は、ファンクラブとクラウドファンディングのシステム連携を行い、ファンクラブの支援者数が支援目標(=支援者数×最小支援金額≧支援目標金額)に達した時点でキャンペーンを開始することで、限りなく確実に支援目標を達成できるクラウドファンディングの仕組みと、それに伴う連携がもたらす効果を実現するものであるが、「ファンクラブ」と「クラウドファンディング」という異なるシステムを連携するために、「ファンクラブ」と「クラウドファンディング」の用語の違いで混乱する可能性がある。そのため、システム連携に深く関連する会員名称などを、以下の様に「クラウドファンディング」側の用語名で統一して説明している。
【0024】
クラウドファンディングにおける「起案者(支援の受ける側)」と「出資者(支援する側)」を、
(1)「起案者」→「被支援者」:支援を受ける側
(2)「出資者」→「支援者」:支援する側
と定義しておき、ファンクラブ側の「ファンクラブ主催者」と「参加者」を、
(3)「ファンクラブ主催者」→「被支援者」:ファンクラブ主催する側
(4)「参加者」→「支援者」:ファンクラブに参加する側
と定義している。ファンクラブには、ファンクラブ主催者用のブログがあり、クラウドファンディングには、活動報告とブログによって支援者等への広報と事業展開の報告を行っている。
【0025】
本発明では、以下のように全ての会員種別に対して、ファンクラブのブログを使う仕組みにすることで、システムの連携(統合化)を図っている。ファンクラブ主催者のブログクラウドファンディング被支援者の活動報告と、ブログファンクラブの参加者のブログクラウドファンディング支援者のブログなど、機能や図における説明上の都合により、ブログを投稿する会員種別毎に以下のような用語名で統一して説明している。
(5)前記(1)及び(2)を統合して「被支援者の活動報告/ブログ」と称する(主催者側:被支援者)、
(6)前記(3)及び(4)を統合して「応援ページのブログ」と称する(参加/支援者側:支援者)、と定義している。
【0026】
本発明では、ファンクラブとクラウドファンディングがシステム連携することで、「ファンクラブ主催者」と「クラウドファンディングの起案者」を同一人物として扱い、これらの人を「被支援者(C1)」と称する。また、「ファンクラブの参加者」と「クラウドファンディングの出資者」を同一人物として扱い、これらの人を「支援者(C2)」と称し、本発明のサイトを、情報発信などで訪問する見込み客を「一般人(C3)」と称する。
【0027】
図3は、本発明のファンクラブとクラウドファンディングがシステム連携する仕組みの構成図であり、ファンクラブSNS・データベース(DB)12を有するファンクラブSNSサーバ11の第1システム1と、クラウドファンディングDB22を有するクラウドファンディングサーバ21の第2システム2と、課金/決済DB32を有する課金/決済サーバ31の第3システム3とで構成されている。これら第1システム1〜第3システム3を、ファンクラブ主催者及びクラウドファンディング起案者である被支援者C1、ファンクラブ参加者及びクラウドファンディング出資者である支援者C2、情報発信などで訪問する見込み客である一般人C3の会員種別の人達が利用する。
【0028】
第1システム1は、主にファンクラブとSNSの機能を持つファンクラブSNSサーバ11と、ファンクラブSNS・DB12と、ファンクラブ処理部100とで構成されている。
【0029】
第1システム1のファンクラブ処理部100は以下の処理要素を含んでおり、全体を制御して演算処理等を行うCPU(MPU,MCU等を含む)と、演算処理のためのRAM等のメモリ等を備え、各部は相互に接続されている。なお、ファンクラブ主催者は、申請して承認されれば誰でもなることができる。
【0030】
ファンクラブをSNS化してSNS機能(フォロー、メッセンジャ、いいね等)を付加する処理を行うSNS運営管理部101と、被支援者C1をファンクラブ主催者として定義し、支援者C2をファンと定義し、被支援者C1が提供する有料/無料サービスを支援者C2が受けることができるように処理するファンクラブ管理部102と、会員登録した会員が、どの被支援者C1の支援者C2かを処理して管理する会員管理部103と、支援者C2が被支援者C1の提供する有料/無料サービスの、どの内容を受けることができるか等の権限を管理して処理する会員権限管理部104と、会員が登録又は退会する際の処理と管理を行う会員登録/退会管理部105と、各種設定されたファンクラブの月会費若しくは年会費等(初期登録料の設定も可能)の課金を処理して管理する会費課金管理部106と、ファンクラブの月会費若しくは年会費等の売上から諸経費を差し引いて、所定の方法で被支援者C1に支払い処理を行う会費清算管理部107と、ファンクラブとクラウドファンディングの活動報告/ブログを統合して管理するブログ運営部108と、被支援者C1が開催するイベント/ライブの開催スケジュールを公開して参加予約を受け付け、有料の場合はチケット販売(寄付受付やギフト販売を含む)を行うと共に、動画ライブの場合は被支援者C1ページにてライブを開催する処理を実行するイベント/ライブ運営部109とである。
【0031】
第1システム1のファンクラブ処理部100は、更に以下の処理要素を含んでいる。
【0032】
ファンクラブ内若しくはイベント/ライブ開催の中でのオンラインによる商品販売及び管理を行う商品販売/管理部110と、ファンクラブは独自に広告やスポンサーを獲得でき、その課金と管理の処理を行う広告管理部111と、被支援者C1は、活動報告/ブログ(動画を含む)を使って支援者C2及び一般人C3を対象とした有料/無料のオンラインコースを複数開設することができ、その管理と処理を行うオンラインスクール管理部112と、受講生が所定の講座を全て受講し、クイズ/テストの合計点数が合格点をクリアしている場合は、「講座終了証」を発行し、当該講座を合格して終了したことを証する処理を行う講座終了証発行管理部113と、講座を受講し、優秀な成績で「講座終了証」を受領した受講生に対して、オンラインスクールの広報ページに優秀修了者名簿とインタビュー記事などを掲載し、その功績を称える処理を行う成績優秀者広報部114と、オンラインスクール管理部112及びイベント/ライブ運営部109において、有料の場合に、支援者C2だけが閲覧できるように設定するファンクラブ限定公開部115と、支援者C2が被支援者C1のファンクラブに登録することで、被支援者C1の活動報告/ブログの応援ページを自動作成する応援ページ自動作成部116と、支援者C2が被支援者C1のファンクラブに登録することで、被支援者C1の活動報告/ブログのフォローを自動設定し、支援者C2のSNSへの自動連携を設定する自動フォローSNS連携部117とである。
【0033】
なお、オンラインスクール管理部112において、ファンクラブ限定公開部115にて、当該オンラインコース受講のみに対してコンテンツ閲覧権限が設定される。オンラインコースが設定された活動報告/ブログでは、複数の教材(動画を含む)と複数のクイズやテスト(受講生内でクイズ/テストの内容が漏れないようにダイナミックに設問が変化する)が設定可能であり、教材やクイズ/テストは時間管理されるため、受講生は所定の時間内に合格点を取らないと次に進めない仕組みになっている。また、成績優秀者公報部114において、成績優秀者は、スキルシートの経歴欄に講座終了のスキル掲載が可能になり、就職などに有利となる。更に、自身が指導者となり、オンラインスクールの講座を講座修了者として開設することも可能となる。
第2システム2のクラウドファンディング処理部200は、以下の処理要素を含んでおり、全体を制御して演算処理等を行うCPU(MPU,MCU等を含む)と、演算処理のためのRAM等のメモリ等を備え、各部は相互に接続されている。
【0034】
キャンペーンを起案した被支援者C1とキャンペーン全般の管理を行うクラウドファンディング運営管理部201と、起案したキャンペーン内容を設定し、幾つかの支援金額とリターン(謝礼)を設定し、キャンペーンを開始できる用意を行うキャンペーン管理部202と、キャンペーン管理部202にて用意したキャンペーンを告知し運用するキャンペーン告知運用部203と、キャンペーンを支援した人々へのリターン(謝礼)を管理して処理するリターン(謝礼)管理部204と、キャンペーンを起案した被支援者C1の情報を管理して処理する被支援者管理部205と、キャンペーンを支援した支援者C2の管理を行う支援者管理部206と、キャンペーンで集まった支援金の支援者情報等を管理して処理する支援金課金管理部207と、集まった支援金を所定の手数料を差し引いて支払うように管理して処理する支援金清算管理部208と、被支援者C1が、支援してくれた支援者C2に対して活動報告などを行う活動報告/ブログ運営部209と、支援者C2が、支援をキャンセル希望した際の処理を行うキャンセル管理部210と、被支援者のファンクラブの支援者が、支援目標(=支援者数×最小支援金額≧支援目標金額)に達した時点でキャンペーンを開始するキャンペーン開始判定部211とである。
【0035】
第3システム3の課金/決済処理部300も、全体を制御して演算処理等を行うCPU(MPU,MCU等を含む)と、演算処理のためのRAM等のメモリ等を備え、ファンクラブ処理の全般を行うファンクラブ処理部301と、クラウドファンディング処理の全般を行うクラウドファンディング処理部307と、アフィリエイト全般の処理を行うアフィリエイト処理部312とで構成され、各部は相互に接続されている。
【0036】
ファンクラブ処理部301には、ファンクラブの月会費若しくは年会費等の課金処理(月会費や年会費などの徴収)を行う会費課金部302と、ファンクラブの月会費や年会費等の売上から必要経費を差し引いて、被支援者C1に支払う処理を行う会費清算部303と、イベント/ライブの予約チケット販売の課金、寄付やギフト等の課金を行うイベント/ライブ課金部304と、有料のオンラインコース受講の会費の課金を行うオンラインスクール課金部305と、ファンクラブやイベント/ライブにおける商品販売の課金を行う商品販売の決済部306とが含まれている。
【0037】
また、クラウドファンディング処理部307には、リターン(謝礼)を内部の課金/決済で商品発送する場合の処理を行うリターン(謝礼)部308と、クラウドファンディングのキャンペーンの支援金を課金する支援金課金部309と、クラウドファンディングの売上から必要経費を差し引いて被支援者C1に支払う処理を行う支援金清算部310と、課金/決済にて、様々な要因でキャンセルする必要が発生した場合の処理を行うキャンセル処理部311とが含まれている。
【0038】
第1システム1の会費課金管理部106、会費清算管理部107、イベント/ライブ運営部109、商品販売/管理部110、広告管理部111、オンラインスクール管理部112と、第2システム2のリターン(謝礼)管理部204、支援金課金管理部207、支援金清算管理部208、キャンセル管理部210とは、第3システム3の課金/決済サーバ31に接続された構成となっている。
【0039】
次に、システム連携について説明する。
【0040】
システム連携はDBのデータを共有することを意味しており、ファンクラブとクラウドファンディングのシステム連携では、
図4に示すように、第1システム1のファンクラブSNS・DB12内のファンクラブの会員情報及びファンクラブ情報と、第2システム2のクラウドファンディングDB22内のクラウドファンディング会員情報及びキャンペーン情報とが共有される。第3シテム3についても同様である。これらの情報が共有できていることで、『ファンクラブの支援者数が支援目標(=支援者数×最小支援金額≧支援目標金額)に達した』(以下、「判定式」とする場合もある)という計算と、その結果による「キャンペーン開始」の判断が可能になる。
【0041】
図5は、被支援者のファンクラブの支援者が支援目標(=支援者数×最小支援金額≧支援目標金額)に達した時点でキャンペーンが開始することで、限りなく確実に支援目標を達成できるクラウドファンディングの仕組みを、各システム連携の流れで示しており、
図6は、キャンペーンの幾つかの支援金額設定における「最小支援金額」と「最高支援金額」の参考例を示している。
図6の例では、支援目標金額が「50万円」であり、最小支援金額が「5千円」、最高支援金額が「5万円」となっている。
【0042】
図4に示すように、ファンクラブSNS・DB12とクラウドファンディングDB22の情報がシステム連携しており、被支援者(ファンクラブの主催者でもある)C1が、ファンクラブSNSサーバ11にファンクラブの情報を、クラウドファンディングサーバ21にクラウドファンディングの情報を設定することで準備完了となる。上述のシステム連携により、被支援者C1を支援する支援者C2は、被支援者C1が主催するファンクラブの参加者でもある。同様なシステム連携により、ファンクラブの参加者はクラウドファンディングの支援者としても扱われる。ただし、一般的なクラウドファンディングの支援者は、既に支援申込みの決済を行っているが、本発明では前記判定式が成立して、ファンクラブSNSサーバ11からクラウドファンディングサーバ21に対してキャンペーン開始211の指示命令が発信されるまでは、支援者C2の支援決済は実行を保留しており、キャンペーン開始211の指示命令が発信された時点で、保留されていた決済が実行される。これにより、前記判定式の計算と、その結果によるキャンペーン開始211の指示命令の発信が可能となる。前記判定式の元になる情報は、ファンクラブSNSサーバ11のファンクラブの情報と、クラウドファンディングサーバ21のクラウドファンディングの情報である。なお、一般人C3は、以下に述べるキャンペーンの情報告知を行ったことで誘導され、支援者に参加する人である。
【0043】
図7は、支援者が被支援者のファンクラブに登録した段階で、各支援者の応援ページが自動作成される被支援者の活動報告やブログログ等を自動的にフォローする仕組みの流れ図であり、
図8はそのフローチャートであり、未登録者の支援者が本来の支援者になる場面を含んでいる。即ち、支援者C1若しくは一般人C2がファンクラブSNSサーバ11にアクセスし(ステップS301)、ファンクラブへの入会申請を行うと(ステップS302)、申請を承認するか否かが判定される(ステップS303)。そして、申請が承認されなければ終了となり、申請が承認(登録)されると、支援者がファンクラブに登録したことで、図示するような応援ページが自動作成される(ステップS304)。次いで、支援者が被支援者のファンクラブに登録したことで、活動報告やブログをフォロー設定する処理が実施され(ステップS305)、更に支援者のSNSへの自動連携設定の処理が実施され(ステップS306)、終了となる。支援者のSNSへの自動連携設定の処理にて、支援者がSNSに登録していない場合には、支援者に対して指定(Twitter,Instagram,Facebook,You-tube等)のSNSへの登録を依頼する。
【0044】
上記ステップS304における応援ページの自動作成方法を、
図9のフローチャートを参照して説明する。
【0045】
一般的なWEBサイト構築システムでは、会員登録が行われた場合、その会員のID名で、その会員がブログ投稿するための仕組みが用意されるが、本発明は、このような一般的な仕組みを応用している。即ち、先ず登録の確認を行い(ステップS304−1)、次いでブログを用意し(ステップS304−2)、Facebookなどで行われるものと同じように固定記事用の最上部を用意する(ステップS304−3)。常時ブログ最上部の固定表示される場所に、被支援者のキャンペーンをフォローすることで、その場所にフォロー記事が掲載される(ステップS304−4)。この仕組みは、ブログ最上部に固定記事を掲載する仕組み(Facebookなどで行われるものと同じ)に対して、被支援者のキャンペーンを支援することで、キャンペーン記事をフォロー掲載するという2つの動作を組み合わせたものである。同様な仕組みによりタイムラインが用意され(ステップS304−5)、被支援者がキャンペーン活動報告のブログ投稿した内容が、ブログ最上部の固定記事ではなく、一般ブログ記事のタイムライン上にフォローされて掲載される(ステップS304−6)。このように、支援者のブログが起動されて、キャンペーンのフォロー記事が固定記事部に掲載され、その後の被支援者のブログ投稿が一般ブログのタイムライン上でフォロー記事として掲載される。
【0046】
また、上記ステップS306における支援者のSNSへの自動連携設定処理は、周知の技術を利用できる。ブログ投稿内容をSNS自動投稿する仕組みは、WEB開発業界では常識化しており、WEBサイト構築で世界最大のシェアを持つWordPressの純正プラグイン(インストール時に、同時に導入を要求するほど標準化している)として有名なJatPacは、”https://ja.wordpress.org/plugins/jetpack/”に開示され、JetpackでWordPressとSNSを連携してFacebookやTwitterに自動投稿する方法は、”https://webloco.webolha.com/wordpress/jetpack-sns/”に開示されている。
【0047】
図10は、ファンクラブの支援者が増加する様子を模式的に示しており、支援者C2(N名)が1名の被支援者C1のファンクラブに登録すると、N名の支援者C2の応援ページ116が自動作成される。同時に、N名の支援者C2の応援ページは、被支援者C1の活動報告/ブログ108を自動的にフォローするように設定される。このように作成されたN名分の応援ページから各支援者のM(>N)種のSNSへの自動連携が行われ、自動的に支援の輪を拡大するための情報拡散(N×M)が実現する。応援ページ116や被支援者の活動報告/ブログ108が一般人C3の目に触れ、被支援者C1のファンクラブへ誘導されることが考えられ、巨大の情報拡散となる。つまり、幾らかのコンバージョン率(告知内容と状況により変化)により、一般人C3がファンクラブに入会する。SNSはTwitter、Facebook、Instagramなど多数存在しており、一般的にブログには複数(2以上)のSNSが設定されている。N個のブログからN種のSNSでは情報拡散量が1倍で増加しないが、通常ブログには複数のSNSが設定されているので、N個のブログにM種(M>N)のSNSが設定されているとすれば、N個の情報はM倍(N×M)に増加する。
【0048】
図11は、クラウドファンディングの一時的な支援だけでなく、ファンクラブのコミュニティ月会費若しくは年会費等の徴収により、継続的な支援を行う様子を示しており、第1システム1のファンクラブ会員の支援者C2(N名)が、第2システム2を介して連携している第3システム3の課金/決済サーバ31において、月会費や年会費等の課金や、イベント、ライブの際の寄付やギフトの課金などを処理するようになっている。
図12は、被支援者のファンクラブの月会費徴収の参考例を示しており、支援者数500名に対して月会費1000円を徴収して、月間会費徴収金額が「月50万円」であることを示しています。
【0049】
ファンクラブの活動報告やブログなどで情報共有することで、支援者が支援した事業推進のノウハウや知識などを学ぶことができるため、本発明の仕組みを用いて、ファンクラブをオンラインスクールとして活用し、後進を育てることが可能である。
図13はその様子を模式的に示しており、
図13では、被支援者C1の講座が有料の場合、ファンクラブ限定公開(一般人C3は閲覧不可)の状態において、講座受講者だけが閲覧できる状況であり、被支援者C1の自由な発想で講座を開設し、受講者である被支援者C1を対象に講座を運用することができる。無料講座の場合は、一般人C3も受講可能である。
【0050】
ファンクラブ限定公開で、後進の指導を目指す場合の開設講座としては、以下のような項目(A)及び(B)が考えられるが、被支援者C1の自由である。
(A)クラウドファンディング成功の場合の活動報告/ブログ
(A−1)クラウドファンディング成功の秘訣
(A−2)支援金による事業成功までの記録
(A−3)実際の体験したノウハウの動画など
(A−4)問題発生と問題解決のノウハウ/方法
(A−5)事業を目指す後進へのアドバイス
(B)ノウハウ/能力など
(B−1)ノウハウや能力で指導(ライブで成功する秘訣など)
(B−2)実際の体験と業界の常識
(B−3)問題発生と問題解決のノウハウ
(B−4)成功を目指す後進へのアドバイス
図14は、オンラインスクール管理処理112、講座終了証発行管理処理113、成績優秀者広報処理114に関連して、講座を受講する生徒の成績評価の方法であり、先ず支援者のレベル判定の処理が行われる(ステップS601)。本例では、「全て受講」と「クイズ/テスト合格点」によりレベル判定を行っており、先ず「全て受講」なのか否かの判定が行われる(ステップS602)。全て受講でない場合は終了となり、全て受講の場合には成績優秀者と判定され、次のクイズ/テストが合格点か否かの判定が行われる(ステップS603)。クイズ/テストが合格点か否かの判定は、(1)総合点が合格点に達しているか?(2)個別のクイズ/テストに赤点(落第)が存在しないか?によって実施される。そして、クイズ/テスト合計点の合格が判定されない場合は終了となり、クイズ/テスト合計点が合格点に達していれば合格が判定されて成績優秀者と判断され、成績優秀者に講座終了証を授与する処理を行う(ステップS604)。その後、サイトへ優秀修了者名簿と記事を掲載し(ステップS605)、終了となる。スキルシートの経歴欄に講座終了のスキル掲載が可能になり(就職などに有利)、更に自身が指導者となり、オンラインスクールの講座を講座修了者として開設することが可能となる。
【0051】
なお、講座の内容や難易度は講座毎に違うため、合格点や赤点の点数設定は、講座毎に指導教官(本例の場合は、指導者の立場の被支援者)が決める。
【0052】
図15は、被支援者のファンクラブの活動報告やブログなどの一環として、イベントやライブ(動画を含む)でファンクラブの支援者を増やす活動を行う様子を模式的に示しており、被支援者C1のイベント/ライブが有料の場合、ファンクラブ限定公開(一般人C3は閲覧不可)の状態にて、支援者C2だけが閲覧できる状況であり、被支援者C1の自由な発想で有料/無料のイベント/ライブを開設して支援者C2を対象にイベント/ライブを開催することができる。ただし、無料講座の場合は、一般人C3も閲覧/参加が可能である。支援者C2の応援ページからSNSへの自動告知による情報拡散から、一般人C3がファンクラブへ入会する流れは
図8の場合と同様である。
【0053】
イベント/ライブ(有料/無料)の開設項目は以下の(C)及び(D)であるが、被支援者C1が自由に設定できる。
(C)イベントの例
(C−1)支援者とのオフラインミーティング
(C−2)一般ユーザー勧誘の無料イベント
(C−3)オンラインスクールのスクーリング(レベルアップ目的の特別 レッスン、短期講座の集中レッスン、実習必須講座のレッスン、・就職のための進路指導など)
(D)ライブの例
(D−1)オンラインスクールのライブ指導
(D−2)ライブによる活動報告
(D−3)ライブ成功者による(ライブで成功する秘訣など)
(D−4)同 ライブに必要な機材と使い方
(D−5)同 ファンクラブ会員の増やし方