(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも1の追加的一定分量の半導体製品材料を前記主要るつぼから取り出すために、ステップe及びfを少なくとも1回繰り返すステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記固相の半導体製品材料を前記供給るつぼに追加するステップに先行して、追加の固相の半導体製品材料を前記供給るつぼに追加する際、前記供給るつぼ内の前記液相の半導体製品材料の温度が、前記製品材料の平衡溶融温度を越えた温度で優位に小さな範囲の差に維持されるように、追加の固相の半導体製品材料の量を選択するステップをさらに含み、前記優位に小さな範囲の差は90℃以下である、請求項1に記載の方法。
前記追加の固相の半導体製品材料を前記供給るつぼに追加するステップに先行して、前記供給るつぼ内の前記液相の半導体製品材料の温度が、前記平衡溶融温度を超過した温度で優位に小さな範囲の差に維持されるように、最小の体積を選択するステップをさらに含む、請求項3に記載の方法。
前記追加の固相の半導体製品材料を前記供給るつぼに追加するステップに先行して、前記供給るつぼ内の前記液相の半導体製品材料の温度が、前記平衡溶融温度を超過した温度で優位に小さな範囲の差に維持されるように、平均的粒子サイズを有する追加の固相の半導体製品材料を選択するステップをさらに含む、請求項3に記載の方法。
前記主要るつぼから少なくとも1の一定分量の半導体製品材料を取り出すステップは、多孔性成形部材上に半導体ウエハを成形するために、前記多孔性成形部材を前記液体半導体製品材料に接触させ、前記多孔性成形部材に亘って圧力差を適用することにより、前記主要るつぼ内の前記液体半導体製品材料から直接的に半導体ウエハを成形し、前記主要るつぼから、前記多孔性成形部材上に成形された半導体ウエハを取り出すことを含む、請求項1に記載の方法。
前記供給るつぼ及び前記主要るつぼの間の供給の液体連結手段が重力式であり、前記連結が前記供給るつぼから前記主要るつぼに液体半導体製品材料を注ぐことによって実施されるように、前記供給るつぼが前記主要るつぼよりも重力的に上方に配置される、請求項1に記載の方法。
流体連結手段を介して前記供給るつぼから前記主要るつぼに液体半導体製品材料を追加するステップは、固相の半導体製品材料を溶融するために前記供給るつぼを加熱することを含み、それにより、液体半導体製品材料が前記供給るつぼから流出するように前記供給るつぼ内の液体半導体製品材料のレベルを上昇させる、請求項7に記載の方法。
前記流体連結手段を介して前記供給るつぼから前記主要るつぼに液体半導体製品材料を追加するステップは、液体半導体製品材料を、前記流体連結手段を介して前記供給るつぼから前記主要るつぼにポンプでくみ上げることを含む、請求項1に記載の方法。
前記半導体製品材料は、n型ドープされたシリコン、p型ドープされたシリコン、及び、ドープされていないシリコンからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
前記供給るつぼに追加の固相の半導体製品材料を追加するステップに先行して、前記供給るつぼ内の前記液相の半導体製品材料の温度変動が、前記平衡溶融温度を超過した温度で、前記平衡溶融温度の0.05倍未満に維持されるように、追加の固相の半導体製品材料を選択するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
前記半導体製品材料は、n型ドープされたゲルマニウム、p型ドープされたゲルマニウム、及び、ドープされていないゲルマニウムから成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
簡略に説明すると、
図1−4(先行技術であるDW特許からの注釈付き図面)を参照して、ダイレクトウエハ(DW)のウエハ成形技術により、圧力差が多孔性成形部材5全体に適用され、半導体(例えばシリコン)ウエハ19が、溶融物質の体積13から直接的に成形部材5上に成形される。圧力差の緩和により、ウエハ19が解放される(
図4参照)。成形部材5(DW特許及びここでは時にモールドシートと称される)は、溶融物13よりも低温であってもよい。(「モールド(mold)」及び「シート(sheet)」という用語は、ダイレクトウエハ技術の具体的な検証において、特にそれが導入された場合には適切である。しかし、非モールドでの適用にも使用可能であるとともに、液体材料により物品がその上に成形される機械要素がシート以外であってもよい本発明に関連して、より一般的な用語を使用することが有益である。したがって、DW特許でモールドシートと称される物品5と類似の要素は、ここでは成形部材または成形要素と称される。)ウエハ19が成形される時に、熱がウエハ19の厚さを通じて抽出される。液体及び固体接触面は成形部材の平面に略平行である。凝固体19の温度はその幅において略均一であり、結果として低ストレス、低転位密度及び高結晶学的性質をもたらす。多孔性成形部材5は、ガスがそこを通過して流れることができるように、十分に透過性を有さなければならない。圧力差が適用されている期間に、多孔の開口部に溶融物質を侵入させないように、透過的過ぎてはならない。さもないと、多孔が詰まり、圧力差が維持されなくなる可能性がある。溶融物は、溶融物15の頂部への全領域接触;平行または垂直方向のいずれか、あるいはその中間での成形部材と溶融物の部分的接触への移行;及び、成形部材の溶融物への含浸により、部材へと導入されうる。粒子サイズは様々な手段で制御されうる。
【0004】
ダイレクトウエハ技術特許及びここでは差圧レジームと呼ばれる圧力差は、溶融面15、結果として成形部材5の成形面6によって、気圧下で維持することによって確定されてもよい。また、圧力差が、真空状態に導かれることを示す矢印17で示されるように、または他の圧力調整により、気圧よりも低い状態で、成形部材5の背面7を維持することによって確定されてもよい。別の実施形態では、成形部材の背面7を直接大気にベントすることにより、成形部材5の表面6と表面7の間で差圧が発生し、一方で、局所的気圧よりも実質的に高い圧力での溶融物表面15、すなわち成形部材6の成形面上の大気を維持する。本実施形態の優位性は、真空ポンプを必要としない点にある。成形面6及び溶融物表面15は、接触継続時間と呼ばれうる期間に互いに接触する。この接触継続時間の少なくとも一部において、差圧レジームが提供される。
【0005】
ある実施形態では、成形部材5の多孔性に関して、最初は溶融し、後に凝固する半導体材料に接触する表面6の多孔性は、溶融半導体13がその多孔に進入するのを困難にするのに十分小さなサイズでなければならない。一般に、対象物の孔サイズは0.1μmから10.0μmの範囲であってもよい。成形部材の多孔性媒体を通過するガスが、通常は複雑なパターンで流れ、その結果、妨害物の周囲の遠回り経路を見つけることによって、局所的障害物を収容するように、多孔が相互連結している。
【0006】
溶融材料13の表面15に面し、接触する表面を成形する多孔質体5の最外面(very outer surface)6は、(微細な、またはそれよりもわずかに大きな規模で)わずかに非平面状であってもよく、結果として、多数及び高密度の場所においても、溶融半導体が特定時においてのみ、成形面に接触することを可能にする。この構成により、ガスが溶融材料と多孔性モールドの表面の間をわずかに横方向に流れることができる。上記は、ウエハ19の表面上に、約100%もの極めて大きな割合の領域に力を付加するために、差圧レジームによって提供される吸引を可能にする。これは、より少数のより大きな孔が提供され、この孔を通って差圧が提供され、同等の圧力差を確立する場合とは対照的である。後者では、圧力差の地点は、比較的少数で大きな孔の、比較的小さな表面領域に限定される。対照的に、真の多孔質体である前者は、ガスが横向きに流れることが可能なことから、圧力差は、より広範に分布する性質により、成形部材5の表面6及び付随するウエハ19の全領域に渡って実際に表れる。多孔質という用語は、ここでは後者ではなく前者を表すために使用される。
【0007】
成形面6の溶融物13の温度制御、及び、成形体19からの熱抽出は、すべて、溶融物から直接ウエハを生成することによる、シリコンのような高品質の多結晶半導体の成長にとって重要である。これらの要素は、核生成、及び、溶融物から直接ウエハ19を成形する粒子の成長を制御するとともに、少数キャリアの寿命及び最終的には電池効率に影響を与える不純物偏析工程を制御する。これらの変数の均一性制御は、溶融物13の体積及び成形面6の表面上を含むがそれらに限定されない空間的な観点及び時間的な観点の両方から特に重要である。
【0008】
DW技術に従って製造されたウエハは、熱せられたるつぼ11内の比較的少量のシリコンのような溶融半導体から取り出される。ウエハ19が1つずつ取り出されると、ウエハを構成するシリコンが溶融物13から除去される。規定の間隔で、溶融物は大量の事前溶融されたシリコンで補給される。DW特許第8,293,009号に記載されているように、補給は各ウエハの成形の間、1回分のウエハの成形の間、または継続的に行われうる。ウエハ成形用主要るつぼへの固体シリコンの追加補給は、固体の溶融に必要な溶融の潜熱を主な理由として、溶融温度の変動の原因となる可能性が高く、操作者が、別のウエハを成形する前に、シリコンが溶けるのを待つことから、処理能力を大幅に制限しうる。したがって、上記は実施されない。代わりに、固体シリコンは非直結式で事前に溶融されることが可能である。シリコンが非直結式で事前に溶融される補助るつぼは、本業界ではタンディッシュとして知られている。実際のところ、タンディッシュはるつぼのことである。ここでは、補助るつぼ、搬送るつぼ、またはより一般的には供給るつぼと呼ばれてもよい。一般的には、かかる供給るつぼは、ウエハがそのなかで成形される主要るつぼと同じ材料で製造されている。ここでは、タンディッシュという用語は、全般に、先行技術について記述するために使用される。供給るつぼという用語が、本発明の方法と関連して使用される。固体シリコンがタンディッシュで完全に溶融し、規定の間隔で主要るつぼ11に注がれるとき、いくつかの問題が発生することが判明している。
【0009】
第1に、タンディッシュ内のシリコンを完全に溶かし、炉のウエハ生産を維持するために、大量のヒータ電力がタンディッシュに送られなければならない。これがシリコンを溶かすのだが、さらにタンディッシュ内の溶融シリコンの温度も極めて高温に上昇させる。この、比較的高温のシリコンが主要るつぼ11に追加されると、結果として、主要るつぼ11内の溶融物13の体積での温度エクスカーション(温度逸脱)が発生するとともに、溶融物13の体積全体の温度の不均一性をもたらす。これらのエクスカーション及び不均一性は、高品質ウエハの成長に対する課題を呈する。
【0010】
第2に、事前に溶融された補給シリコンの凝固を防止し、炉内の処理能力速度を維持するために、追加されたシリコンはその融点よりもはるかに高い温度に素早く加熱されなければならない。結果として、追加シリコンは、るつぼ11内の大部分の溶融シリコンの温度よりも高温となる。一般的に、るつぼ11が配置される炉内部は、主にグラファイトで構成されている。そこに含まれる炭素は溶融シリコンに対して溶性である。さらに、シリコンにおける炭素の溶融度は、高温では大幅に高くなる。
【0011】
炉の断熱性(insulation)に加え、るつぼの構成が考慮されなければならない。供給るつぼ及び主要るつぼのいずれも、溶融シリコンを保持できることが知られているグラファイト、シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、石英(二酸化ケイ素)及びその他などの材料の群から製造可能である。これらの材料はすべて、液体シリコンの高温で高い溶融度を持つ溶融シリコンでわずかに溶融する。供給るつぼに液相製品のみが存在し、温度エクスカーションが大きい場合、(グラファイトまたは炭化ケイ素るつぼに関して)炭素、(石英るつぼに関して)酸素、(窒化ケイ素るつぼに関して)窒素などのるつぼの成分が、溶融温度近くまで上昇する場合よりも、はるかに高い濃度で、液体半導体に溶融するであろう。
【0012】
成長したウエハにおける(るつぼまたは他からの)過剰な炭素または酸素は、太陽電池に使用されるウエハの少数キャリア寿命を減少させる虞がある。また、炉を稼動する際に他の問題を引き起こしうる。これらの他の問題は、ガス輸送による炭化ケイ素の過剰な沈殿物またはチャンバ内に堆積する過剰な一酸化ケイ素を含みうる。より高い温度の上昇が極めて顕著である。溶融炭素で飽和した極めて高温の溶融シリコンが、より温度の低い溶融シリコンに追加された場合、炭化ケイ素が溶融物に沈殿するであろう。これらの沈殿物は、DW方法による溶融シリコンから作られたあらゆるウエハの品質を劣化させる。上記は、高不純物を含む材料の薄膜など、より不十分な表面仕上げの原因となるか、ウエハ本体の高不純物の含有または堆積の原因となる。また、当該体積は、ウエハのバルクで、ジャンクションを通る分流(シャント)、及び局所的な再結合中心を発生させることにより、品質を劣化させうる。
【0013】
第3に、これらの高温による逸脱を発生させることなく、原料を溶融するのに必要な熱量を最小化するために、操作者は例えば1mmから10mm、またはそれよりも小さいサイズの比較的小型サイズの減量粒子を使用しようとするであろう。しかし、このような小型粒子は、より大きな粒子と比較して、体積当たりの表面積がより大きい。このような体積に対するより大きな表面積の割合は望ましいものではない。なぜなら、表面は不純物及び汚染の主な部位であり、したがって、より大きな表面積は、相対的に表面汚染からのより多くの汚染物の源となるためである。
【0014】
タンディッシュの温度勾配を最小化する周知の方法が存在し、その方法は、混合を促進するために、るつぼを回転すること、または前後に傾斜させること、混合を促進するために液体にガスを発泡させること、及び他の方法を含むがそれらに限定されない。これらの方法は幾分か面倒であり、機械的な作業及び操作を要するか、そうでなければタンディッシュに支障をきたすものである。また、これらの活動は、可能であれば避けるのが最善であるコスト及び複雑さの問題を有する。
【0015】
したがって、るつぼの溶融半導体の溶融物から直接的に半導体を製造すること、及びウエハ製造の処理能力速度を減少することなく、るつぼ内の溶融半導体を補給できることが望ましい。さらに、供給るつぼまたは主要るつぼのいずれかに保存された溶融材料内で、空間的及び時間的に、顕著な温度エクスカーション及び不均一性が発生することなく、溶融半導体を補給できることが望ましい。換言すると、供給るつぼまたは主要るつぼのいずれかに保存された溶融材料内で、空間的及び時間的に、優位に小規模な温度エクスカーション及び不均一性を発生しながら、溶融半導体を補給できることが望ましい。炭素、シリコン半導体の場合には、特に炭化ケイ素の沈殿物を発生させずに溶融半導体を補給できることがさらに望ましい。加えて、粒子サイズが10mmよりも大きい原料を使用して成形された溶融半導体の溶融物から、直接的に半導体を製造することが望ましい。
【0016】
したがって、本発明の目的は、るつぼ内の溶融半導体の溶融物から直接半導体を製造できることであり、且つ、ウエハ製造における処理能力速度を減少させずに、るつぼ内の溶融半導体を補給することである。さらに、本発明の目的は、任意の供給るつぼまたは主要るつぼに保存された溶融材料内で、顕著な温度エクスカーション及び不均一性を発生させることなく、溶融半導体を補給できることである。本発明の目的は、任意の供給るつぼ及び主要るつぼの両方に含まれる溶融材料内で、優位に小規模な温度エクスカーション及び不均一性を発生させながら、溶融半導体を補給できることである。本発明のさらに別の目的は、炭素、シリコン半導体の場合には、特に炭化ケイ素の沈殿物を発生させずに溶融半導体を補給できることである。より広範な目的は、溶融材料の体積内で温度エクスカーション及び不均一性を高めることなく、溶融半導体のるつぼからの対象物の製造におけるこれらの目標を達成することを含む。同様に、本発明の目的は、特に、大部分の溶融材料よりも著しく高温の材料の補給による望ましくない化合物の沈殿物を発生させずに溶融材料の溶融物を補給することである。本発明のさらに別の目的は、溶融半導体の溶融物から直接半導体を製造することであり、当該溶融物は粒子サイズが10mmよりも大きい原料を使用して成形されている。
【0017】
本発明の比較的具体的な目的は、効率的に高度な処理能力で、反復可能な構成により、溶融材料のるつぼから直接的に高品質な半導体ウエハを製造できることである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の形態によると、例えばDW方法などによる溶融材料の主要るつぼから直接的に半導体ウエハを成形する工程と共に、供給るつぼ内に固体材料及び液体材料の2相が常に存在するような温度、体積及び構成の条件下で、供給るつぼ(タンディッシュ)が、望ましい構成の供給半導体が中に入った状態に維持される。固体材料を溶融するために加えられる追加の熱は、結果として固体材料を液相に変化させる。しかし、追加の熱は供給るつぼ内の液体温度の急激な上昇を引き起こすことはない。発生する温度エクスカーションは優位に少なく、成形品に問題を引き起こしうるエクスカーションよりも小さい。供給るつぼに含まれる液体の温度エクスカーションに関する動的状況の詳細な説明は、以下の発明の詳細な説明に明確に記述される。加熱からのエネルギーは、供給るつぼ内の固体または液体製品材料の温度を上昇させるよりもむしろ、相変化によって消費される。シリコンの溶融の潜熱は4.138KJ
*cm
−3である。幾分かの固体製品材料が供給るつぼ内に残留している限り、供給るつぼの液体製品材料の温度は急激に上昇することはないであろう。温度上昇は、優位に小さいままである。固体製品材料は、温度の緩衝材のような役割を果たし、相転移温度またはほぼ相転移温度で自動的かつ受動的に供給用液体温度を維持する。ここで使用されているように、製品材料という用語は、溶融し、次いで固体化して製品を成形し、その結果、何らかの方法で製品がモールドまたは成形されて製品または製品の先駆体となる材料を意味する。
【0019】
先行技術の方法を使用した、、供給るつぼにおけるシリコンの目標のプロセス温度(target process temperature)を上回る典型的な温度エクスカーションは、約100℃となりうる。供給るつぼの温度エクスカーションが、この100℃以下であるように当該工程を制御できることが優位である。エクスカーションが先行技術で試験されたものよりも10℃しか下回らないとしても、エクスカーションが90℃であることを意味しており、このような状況は有利と言えよう。ここで使用されているように、シリコン系の場合、目標のプロセス温度を超過して、90℃以下であるエクスカーションは優位に小さいと考えられる。また、優位に小さなエクスカーションは、以下に説明されるように、様々な平衡溶融温度(equilibrium melting temperature)の観点で特徴づけられる。
【0020】
別の半導体材料もこのやり方から利益を得ることができる。別の例はゲルマニウムである。比較的高い融解熱を有し、938℃で融解するゲルマニウム系もまた、以下でより詳細に説明される。
【0021】
液体生成物材料は、任意の適切な手段によって、供給るつぼから主要るつぼに移送することができる。包括的または限定的なリストを構成することを意図していない例示により、いくつかの当該手段は、供給るつぼヒータへの電力を増加することで、液体製造材料が供給るつぼの縁から、重力的に供給るつぼの下部に配置された主要るつぼに向かって溢れ出るまで、供給るつぼの液体製造材料の高さを上昇させることを含む。別の方法は、供給るつぼを傾斜させる方法である。別の方法は、供給るつぼ内の体積を持ち上げ、それにより、液体製品材料を縁から溢れ出させるために、固体または気体を使用するなどして供給るつぼから液体製品材料を移す方法である。別の方法は、供給るつぼから主要るつぼへの導管または樋(とい)を使用する方法である。
【0022】
この2相工程を使用して、例えば、太陽熱収集パネルを組み立てることに使用されるシリコン体を用いて、n型またはp型ドープされたウエハの固体製品材料は、1mmから15mmのサイズ、またはそれよりも大きいサイズの固体製品材料で形成されてもよい。このような2相方法は、原料の補給を必要とするあらゆる工程のための補給用液体半導体材料の供給温度及び構成を維持するのに使用可能である。上記は、温度規則外変動、構成変動、ならびに、温度規則外変動及び固体補給材料の不純物含量の結果として溶融物に組み込まれる不純物の影響を受けやすい。目標のプロセス温度を上回る供給るつぼの温度エクスカーションは、優位に小さい値で維持される。
【0023】
本方法は成形工程の観点から論じられており、ここで成形面は溶融半導体材料と接触するが、当該方法は、主要容器内の溶融材料の体積が一定間隔で減少し、次いでそれよりも多い溶融材料で補給される任意の方法と関連しており、その工程において、主要容器内の溶融材料に温度エクスカーションを取り込むことは望ましいことではなく、また、溶融材料にある種の不純物を取り込むことも望ましいことではない。この悪影響は温度エクスカーションによって拡大される。
【0024】
ここに開示される発明の、これらの、及び他の目的及び形態は、以下の図面を参照することによって、より理解されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図5は、所定量の溶融製品材料13を内部に収容した主要るつぼ11を概略的に示している。これは、
図1から
図4に示されるものと同じ種類のるつぼである。説明を簡略化するために、成形面及び成形品を図示していない。また、上述したように、本発明のプロセスの発明は、任意の溶融半導体成形工程に使用可能であって、主要るつぼ内の溶融物の体積が、時間的間隔(インターバル)により消費された後に補給される。これは、溶融半導体を鋳型に注入するか、溶融半導体をさらなるステップを伴う工程の過程で注入する工程を含んでもよい。または、芯または棒などの成形ツールを溶融材料中に浸漬し、そこから溶融材料を引き出して他の場所で使用する工程を含んでもよい。これらは単なる例示であり、限定するものではない。重要な要素は、製品が製造される主要るつぼから所定体積の溶融材料が取り出され、所定体積の溶融材料がその時ごとに除去され、当該体積が補給される必要があることである。
【0034】
供給るつぼ111(本明細書ではタンディッシュまたは供給タンディッシュとも呼ばれる)は、(この例では)重力的に高い位置に、及び主要るつぼ11と重なる形で位置している(ただし、必ずしもそうである必要はない)。供給るつぼ111及び主要るつぼ11は、ここでは図示されていない従来手段によって個別に加熱されることが可能であり、典型的にはそのように加熱される。例えば、シリコン体を成形する場合の半導体原料に関して、固体シリコン製品材料103は、供給るつぼ111内の浅めの溶融物113に供給される。固体製品材料103は、ゆっくりと溶融し、本明細書では溶融物とも呼ばれる液体となる。固体製品材料103は、塊状の材料として示されている。供給るつぼ11内の液体半導体表面115のレベル(液位)が吐出口117の開口部よりも上方に上昇すると、液体半導体118は、吐出口117から流出して、下方の主要るつぼ11に流入する。
【0035】
以下に説明するように、本発明の方法の形態は、供給るつぼ111で製品材料を2相の状態(一部の固相製品材料103、及び、一部の液相製品材料113)で維持することである。当業者は、液体(liquid)と溶融物(molten)の用語は一般に同義であること、及び、本明細書でそのように使用されると意図されていることを認識するであろう。一般に、用語「液体(liquid)」は、製品材料の位相に関する検証において使用される。一般に、用語「溶融物」は、典型的には主要るつぼ11内の、高温である、溶融した、溶融された製品材料を説明するときに使用されるが、供給るつぼ111内の製品材料にも該当する。一般に、当業者はそれを溶融物と言う。しかし、物理的位相または状態を説明する場合、一般に、その状態は固体とは対照的に液体と呼ばれる。
【0036】
供給るつぼ111の加熱区域を越えて延伸する吐出口117の任意の部分は、石英で内張り(ライニング)することができる。半導体の一例として、石英はシリコンに対して不十分な核剤(poor nucleator)であり、シリコンを液相に維持し、固体に凝固するのを防止しながら、ある程度の過冷却を可能にするであろう。(製品を形成するために異なる半導体材料が使用されている場合、石英以外の異なる内張り材を使用することができ、ここで言われる別の材料は、使用される他の特定の半導体製品材料に対して不十分な核剤の傾向を有している。)
【0037】
供給るつぼ111からの液体製品材料118の流量又は流出の速度は、主要るつぼ11内の溶融物13の体積の消費(減少)を補うように調整されなければならない。この速度は、成形物(
図5には示されていないが、
図3、
図4に示すウエハ19と同様である)の除去(取り出し)に基づき、溶融材料13がどれだけ早く減少するかによって決まる。また、主要るつぼ11内の溶融材料13の体積における許容可能な変動量によっても決まる。供給るつぼ111から出る流量118は、任意の適切な手段によって確立することができる。供給るつぼ111の吐出口117と主要るつぼ11とを流体的に連結するように、メータを備えたポンプを設けることができる。
【0038】
供給るつぼ111を水平に対して可変角度で傾斜させ、必要に応じて、比較的多いまたは比較的少ない液体118を流出させるように、あるいは、液体118を全く流出させないように、強制的に流出させることができる。
図5は、図示されているように、水平方向からわずかに時計回りに回転した供給るつぼ111を示している。吐出口が、重力的に底面114の最も高い部分にあるように、供給用るつぼの底面114が傾斜する。水平方向の中立位置に対するこの位置での傾斜は、液体が吐出口117から流出するのを妨げやすい。重力的に、吐出口が底面114の最下位置にある反対の位置での傾斜は、液体118が供給るつぼ111からの流動(フロー)を促進しやすいであろう。回転の角度は、供給るつぼ111に連結された、適切な回転または上昇するアクチュエータを提供することによって能動的に制御可能である。
【0039】
または、供給るつぼ111の傾斜は、図示されているように傾斜した状態で固定することもできる。このように傾斜すると、供給るつぼ111からの液体流出118の制御は、供給容器内により多くの液体113を提供することによって増強可能である。供給るつぼを加熱するヒータに電力が供給されることにより、液体材料118が供給るつぼから流出可能となる。このヒータは幾分かの固体製品材料103を溶融させることとなり、それによって、直前まで固体製品材料103であった液体製品材料に置き換えられるため、より多くの固体材料103が液体材料113に向かって降下し、液体113のレベル115が上昇する。
【0040】
供給るつぼ11内の液体113の温度は、
図5に示されているように、中に液相及び固相の両方の状態の製品材料が存在している限りは、比較的一定のままである。常に固体製品材料及び液体製品材料が存在している場合、いかなる熱エネルギーが供給るつぼ11に提供されようとも、液体113の温度は、融点にほぼ近似したままであろう。
【0041】
供給るつぼ111における、融点を超過する予想される温度エクスカーション(temperature excursions)の大きさは、単純に定義または説明されるものではない。供給るつぼ内の液体製品材料113は、2相の体積がごく近傍に存在する場合にのみ、製品材料の融解温度に近づく。ごく近傍に存在するとは、Tで記された位置のような、固体要素103及び液体体積113の両方の層がある位置に近いことを意味する。Lで記された位置のような、液体のみが存在する場合、液体製品材料113の温度は平衡溶融温度を上回って上昇する可能性がある。固体製品材料粒子103に熱を伝導するために、液体内に温度勾配があることが予想される。2相の存在は温度超過を抑制する。製品製造工程(例えば、半導体ウエハ)は動的である。2相の材料を提供することで、(固体製品材料の補給がない場合)固体製品材料の最後のかけらが溶融する際に必然的に発生するであろう温度オーバーシュート(超過、overshoot)を制限する。
【0042】
さらに、2相の材料を提供することにより、温度オーバーシュートにおける変動性が制限される。温度オーバーシュートにおける変動性は、先行技術による1相の方法の使用した場合、工程の別の部分が実施されているときに(固体製品材料の補給がない場合)時間が経つにつれ発生する。例えば、固体材料が追加された後、当初は供給るつぼの温度が下がる傾向にある。これは、熱エネルギーが、固体材料から液体材料へと相を変化させるのに必要なエネルギーによって占められるためである。残りの固体材料が減るにつれ、液体製品材料の温度が再度下がる、より多くの固体材料が提供される時間まで、液体製品材料の温度は上昇する。融解温度を上回る温度超過におけるこの変動は、システムの制御に複雑性を課す。この複雑性は、製品材料の融解温度を超える一定量の単純かつ定常的な温度エクスカーションを取り扱うという単純な困難性とは異なる。
【0043】
例えば、半導体の融解温度は、シリコンで1414℃である。事実上、すべての超過熱エネルギーは、固体シリコン材料103の相を液体シリコン材料113に変化させるのに必要なエネルギーによって占められる。操作者が固体材料103を完全に溶融することが許可された場合、その時点で完全に液体体積に付加された熱は、液体113の温度を上昇させる原因となる。しかし、その代わりに、固体製品材料103を完全に溶融する前に、操作者または自動システムが固体製品材料を追加すれば、以下により定量的に説明されているように、液体製品材料113の温度がほぼ一定のままとなる。
【0044】
実際には、先行技術の方法を使用した典型的な再大容量の供給るつぼ(200から400cm
3)に関して、液体製品材料113の温度は、約1420℃の公称のプロセス目標温度よりも約100℃以上上昇しうる。一般的に、固体供給材料が完全に溶融するシリコン系に関して、公称平衡溶融温度は1414℃である。工程全体において極めて有害となりうる液体の凝固を極力避けるために、プロセスは供給液体温度を約1420℃に維持することを目標とする。検証を簡単にするために、プロセス目標温度(process target temperature)という用語は、平衡溶融温度よりもある程度高いことを意味し、シリコンの場合、溶融温度よりも6℃高いことが一般的である。
【0045】
シリコン系における、プロセス目標温度から100℃以上の温度エクスカーションは、大幅なエクスカーションとみなされ、この「温度エクスカーション(temperature excursions)」という用語は本明細書及び請求項にて使用される。本発明の方法を使用した場合、シリコン系での温度エクスカーションは90℃未満のままであり、50℃またはそれ以下のエクスカーション(逸脱、超過)の場合もある。様々な原材料または炉の構造に関して説明するために、本発明を使用しなかった場合と比較したときの軽減率の観点から、本発明による温度エクスカーションの軽減に関して解説することが役に立つ。したがって、ここに開示される本発明の方法を使用して、温度エクスカーションが10%軽減され、さらに50%以上軽減される場合もある。
【0046】
供給るつぼ内の温度エクスカーションが100℃以下であるように、工程を制御できることが有利である。エクスカーションが、先行技術により経験されたものよりも10℃低いだけである場合、すなわちエクスカーションが90℃である場合、かかる状況は有利であろう。ここで使用されているように、シリコン系の場合、プロセス目標温度を90℃以下で上回るエクスカーションは優位に小さいとみなされる。例えば75℃、または50℃などの90℃以下のエクスカーションは同様に、またはそれ以上に有利である。したがって、ここに使用されているように、シリコン系に関してプロセス目標温度を上回る、優位に小さな温度のエクスカーションは、90℃以下の変動である。
【0047】
異なる事象が発生する際に、工程における時間の経過と共に、最大温度エクスカーションの変動性を制限することが有利である。先行技術の方法は、時間の経過における大きな温度エクスカーションの変動性を経験しており、ある場合には、上記のように100℃もの変動であり、ある場合にはそれよりもはるかに小さい変動である。
【0048】
本発明の方法及び装置の実施形態が全般に検証された後に、動的温度の状況が詳述される。
【0049】
このように、供給るつぼ111から主要るつぼ11への液体118の流量を増加させる1つの方法は、供給るつぼ111に提供される熱エネルギーを増加させて、より多くの固体材料103を溶融させることにより、吐出口117の高さよりも上方に、液体113の表面レベル115の高さを上昇させることである。反対に、供給るつぼ111から主要るつぼ11への液体118の流量を減少させるために、操作者は、供給るつぼ111に提供される熱エネルギー量を減少するであろう。これにより、固体材料103が溶融する割合が減少し、供給るつぼ111の吐出口117よりも上方の液体113の表面115のレベルの高さを上昇させる割合が減少または逆転するであろう。
【0050】
発明の本形態の優位点は、供給るつぼ111内の半導体(主要な例ではシリコン)の2相特性により、すべての固体製品材料を溶融する方法と比較して、固体製品材料103の必要量を溶融するのに発生する温度オーバーシュートが、比較的迅速に最小化され、次いで、主要るつぼ11を補給するのに使用されることである。当該より低い温度のシナリオにより、結果として、液体製品材料が溶融した補給物ストリーム118に比較的少ない溶融炭素が含まれる。吐出口117は、必要に応じて温度制御することができる。吐水口117は個別のヒータ及び制御部で加熱され、温度を主要るつぼ11内の液体13の温度に近い温度に維持し、注入時の凝固を防ぎ、さらに、供給るつぼからの供給液体118が主要るつぼ11内の液体13に衝突する際の温度エクスカーションを防止する。
【0051】
供給るつぼ111内に幾分かの固体製品材料103が常に存在することが重要である。それにより、るつぼに提供される幾分かの熱エネルギーが、固相から液相へと変位させる際に消費され、この事例では、液体温度を上昇させるのに利用可能なエネルギーが存在しない。幾分かの固体製品材料103の存在を維持するために、任意の適切な手段が使用されてもよい。
【0052】
例えば、等体積または不等体積の個別バッチが、規定の時間で供給るつぼ11に追加されてもよい。その代わりに、比較的一定の流量の固体材料を供給るつぼ11に搬送する、コンベヤベルトタイプのシステムが供給されてもよい。
【0053】
図7に概略的に示された別の方法は、加熱された供給るつぼ711に比較的等しい容量の固体材料703が維持されるように形成及び配置された保持容器721に、比較的大容量の固体製品材料703が提供されるものであり、当該固体材料は、他の要因の中でも特に、供給るつぼ711に課せられる熱量、及び、固体703及び液体材料713がその中に保持される量に応じた割合で加熱及び溶融される。
【0054】
例えば、漏斗721またはホッパーが設けられてもよい。漏斗721またはホッパーは、加熱ゾーン内に比較的小さなサイズの開口部701を有すると共に、加熱された供給るつぼ711よりも重力的に上方かつ熱的に当該るつぼから離れて比較的大きなサイズの開口部707を有する。漏斗は比較的大容量の固体材料703を内部に有し、そのうちのいくらかは下方の加熱ゾーンに存在するが、その大部分が上方の非加熱の供給ゾーンに存在する。るつぼ本体内の固体製品材料の積み重ねが減少すると、追加の固体材料を供給るつぼに追加するという受動的方法であることから、
図7に示された配置は有利である。
【0055】
ヒータ(図示されていないが、抵抗式またはインダクティブ式またはあらゆる他の種類でよい)が、供給される熱量によって決定される割合で、従来式に影響範囲内で固体製品材料703を溶融する。供給るつぼ711の上方の固体材料は、直近で溶融された固体材料703によってそれ以前に占有されていた領域へと下降する。液体718が供給るつぼ711から流出する時に新たに溶融される、それ以前は固体材料であった液体のために、より多くの空間が作られる。
図7には変形例が示されており、この中で、一段高い堰723が供給るつぼ底床714の(流れる方向の)先端717に設けられている。堰は、
図5に示される堰のない実施形態と比較して、液体レベルの表面715が、供給るつぼの先端717の最も高い部分よりも高くならずとも、より多くの液体材料713を同一の循環(ローテーション)配向で保持することを可能にする。
【0056】
比較的高い製品処理能力を確立するという観点から、粒子サイズで特徴づけられる固体製品材料103または703の粒度は重要ではない。なぜなら、固体製品材料は、主要るつぼ11に供給する必要性が発生する時点よりもかなり前に、(時間内に)溶融されるためである。したがって、固体製品材料の粒子サイズは小型である必要はない。周知のシステムにおいて、粒子を溶融するのに長い時間をかけずに済む、約10mm以下の粒子を使用することが有益である。上記は処理能力の割合を落としうる。本発明は、このサイズの制限には関係しない。例えば、直径10mmまたはそれ以上の粒子サイズが使用されてもよい。実際、供給るつぼ111自体あるいはホッパーまたは漏斗721によって保持可能であり、且つ、供給るつぼ111、711の加熱領域に分配可能である大きさの粒子が使用されてもよい。比較的大きな粒子103、703を使用することは有利である。なぜなら、表面積体体積率は、より小さな粒子103、703よりも比較的小さいためである。よって、表面汚染量は、名目上は理想的だがより小さなサイズの粒子103、703に見られるであろう汚染よりも少ない。
【0057】
例として、200cm
3−400cm
3の間の容量の供給るつぼ、及び、400cm
3−1100cm
3の間の容量の主要るつぼを使用して、供給るつぼから主要るつぼに対して5cm
3−50cm
3/分の流動率による液体補給(補充)が実現される。業界基準の156mm×156mmの表面積、190μmの厚さ、約5cm
3の体積のシリコンソーラー(太陽光電池用)ウエハについて、これは、主要るつぼ11の溶融物13から毎分1から10のウエハが形成されることに相当する。慎重を期すために、供給るつぼ111内に、安全最小体積を上回る固体製品材料103の容量を維持することは有益である。結果として、液体製品材料113の温度を許容できないほどに上昇させる原因となるすべての固体材料の予想外の溶融が発生しない。かかる安全な最小固体容量は、製品(ウエハ)の処理能力や、システムの形状及び熱応答などの変数に基づいて、日常的な実験により、操作者が決定することができる。
【0058】
図6に概略的に示されているように、本発明の方法のステップが、フローチャート形式で特徴づけられている。工程は600から開始する。液体製品材料が主要るつぼ11に供給される(610)。例えばソーラーコレクタパネルに使用されるウエハなどの少なくとも1つの製造対象物が製造される(612)。より多くの対象物(ウエハ)を製造するべきか決定するために、条件が検査される(614)。「いいえ」の場合、工程は終了する(640)。「はい」の場合、追加の液体製品材料が主要るつぼ11に必要か否かを決定するために、条件616が検査される。「いいえ」の場合、工程は612に戻り、追加の(ウエハ)対象物が形成され、工程は先述及び後述のとおりに継続される。「はい」の場合、追加の液体製品材料が主要るつぼ11に必要となり、次いで液体製品材料が、供給るつぼ111から主要るつぼ11へと供給される(618)。システムは、この時点で、または継続的に、2相の条件を検査することにより(620)、製品材料の2相が存在するか否かを判定する。(これは、適切な固相製品材料が供給るつぼ111内に存在しているかどうかを見るための検査の形式であってもよい。また、液体製品材料も存在することの検査619が先行してもよい。適切な液体及び適切な固体の検査が、どちらかが最初にまたは同時に実施されてもよい。)十分な液体が存在しないと検査619が判定した場合、加熱が行われる(617)。適切な固相材料のための条件検査620に戻り、固体が存在しない、または、固体材料の量が不適切である場合、固体製品材料が供給るつぼ111に追加される(622)。液体が供給るつぼ111から主要るつぼ11に追加され(624)、本方法は612に戻り、少なくとももう1つの対象物が製造される。
【0059】
一般に、供給るつぼ111及び主要るつぼ11内の液体の流体連結手段(カップリング)が存在する。
図5は、この流体連結手段を簡略かつ開口した注ぎ口として表している。連結手段は、1もしくは複数の閉鎖パイプもしくは開放型チャネル、または、パイプもしくはチャネルのいずれかと注ぎ口の組合せ、あるいは、パイプ及びチャネルの両方と注ぎ口の組合せであってもよい。液体製品材料113を供給るつぼ111から強制的に隔離させ、主要るつぼ11へと進行させる方法は、ポンプを用いて行われてもよい。または、るつぼ全体を傾斜/回転させて、液体113の表面115が吐水口117に対して上昇するように、供給るつぼ111内の液体材料113の表面115を供給るつぼの吐出口117よりも高く上昇させることによって行われてもよい。または、固体製品材料103を追加するか、溶融しない多量の別の固体を供給するか、流れるように液体113の体積に圧力を加えるか、あるいは、空気またはなんらかの気体などの別の気体と液体を置き換えるか、あるいは、制御された体積の液体を交換する任意の方法によって、吐水口の上流の液体の幾分かを移動することによって行われてもよい。置き換えによって材料を移動する場合、供給るつぼ111は主要るつぼよりも高い位置にある必要がない。正しくは、液体の最高位置のレベルが主要るつぼより上方でなければならない。
【0060】
供給るつぼ111内の温度に関する動的状況についてさらに詳述すると、液体製品材料118を主要るつぼ111に追加する前に供給るつぼ111の固体製品材料103が完全に溶融する先行技術の場合、供給るつぼの温度エクスカーションは、多くの変数によって決まる。これらの変数は、供給るつぼ111からの液体製品材料118が供給るつぼ111から取り出されて主要るつぼ11に追加される(次の追加までの間に製造される製品の数及び量に対応する)速度、供給るつぼ111の体積、ヒータの制御、ヒータ/るつぼシステムの熱応答、及び、固体製品材料103の粒子サイズを含むが、それらに限定されない。
【0061】
ヒータの制御に関して、ヒータ電力及び速度(割合)と、速度及び追加の固体製品材料103の量との完全な制御が存在した場合、供給るつぼ111に追加される固体製品材料103が、毎回最小限の温度オーバーシュートで溶融されるようにヒータに適正な電力を可変割合で与えることが可能である。実際のところ、上記は、ヒータの極めて複雑な能動的制御を必要とするであろう。
【0062】
太陽電池で使用するウエハなどの製品を、高熱融合でシリコンなどの半導体から製造する場合、この方法は、ケイ素の高熱融合(ケイ素はすべての要素のうち2番目に高い溶融温度を有する)、及び、系(system)の質量(mass)により、格段に複雑となる可能性があり、結果として大幅な加熱遅れを引き起こす。実際、本発明の2相方法は、より簡略で受動的な方法により、温度オーバーシュートの問題を解決する。
【0063】
供給るつぼ内に存在する製品材料103の固相を維持することは、顕熱の上昇による液体113の温度上昇というよりもむしろ、ヒータによって供給される異常な高温が、溶融に必要な潜熱により、より多くの固体製品材料103を溶融する結果となることを意味する。ただし、これは動的工程であり、一定時間内の、固体製品材料103に対する液体製品材料113の割合が増加するように、一般的には、過剰な高温が、供給るつぼ11に対して定期的に加えられていることから、供給るつぼ111内の液体製品材料113の温度における変動はやはり存在する。しかし、これらの変動は時間的であるよりも、主に空間的なものである。供給るつぼ111の温度を維持するために、供給るつぼ111に熱が加えられる。そして、加熱される供給るつぼ表面114から液体/気体及び液体/固体インターフェース(界面)への温度の微小な勾配が発生し得る。この勾配は、液体供給材料113の量を維持するために、液体製品材料118が除去されるか、または、固体製品材料103が追加され、供給るつぼ111に熱が加えられると増加しうる。供給るつぼ表面114に加えられる熱の増加は、加熱された供給るつぼ表面114付近の液体温度が上昇する原因となり、このことは混合(mixing)及び伝導(conduction)の全体を通じた温度を上昇させ始める可能性がある。この温度上昇が固体製品材料103に伝わると、溶融が始まり、効果的に熱を使用してそれ以上の温度上昇を防止する。
【0064】
しかし、
図8に概略的に示されているように、この温度エクスカーションは、供給るつぼ内で原料が完全に溶融する先行技術の場合と比較してはるかに小さい。
図8は、先行技術の状況(曲線A)と、本発明の方法の実施形態を表す2つの状況(曲線B及びC)を概略的に比較している。縦軸は供給るつぼ内、例えば、
図5の場所Lの液体製品材料の温度を示している。先行技術の曲線Aに関しては、供給るつぼの流出口近傍の対応する場所で温度が計測される。横軸は時間である。
【0065】
図8は、本発明で経験される温度オーバーシュートの範囲が先行技術の方法と比較して50%またはそれ以上の割合で低減される状況を示している。エクスカーションの大きさは、上記の変数によって決まるということに留意することが重要である。
図8では、例として、1414℃の溶融温度を有するシリコンの製品材料を使用している。シリコンが凝固しないように、液体シリコンのプロセス目標温度を常に1420℃またはそれ以上に保つように試みられている。曲線A(上部の曲線)は、固体材料を維持しない先行技術の方法を使用しており、供給るつぼ内の液体製品材料の温度における典型的な変化を示している。温度は1420℃から、超過した1520℃、及びそれ以上の温度にまで及ぶ。先行技術の曲線Aの場合、ここで概略的に示されるサイクルは、供給るつぼからの液体の除去、新しい固体製品材料の原料の追加、及び、新しく供給されたすべての固体製品材料の原料を迅速に溶融するためにヒータへの電力を増加するときの溶融温度の超過に相当する。
【0066】
曲線B及びCの場合、ここに概略的に示されるサイクルは、供給るつぼからの液体の除去と、先述のとおり、供給るつぼ内で固体材料が溶融することから、上方から供給るつぼへの低速かつ継続的な新しい固体製品材料の原料追加に相当する。主要るつぼ11への液体製品材料118の低速かつ継続的な追加の場合、操作者が液体材料118を供給るつぼ111から主要るつぼ11へと流入させる方法が、ヒータを循環させてより多くの液体を生成することによるものでないのであれば、ヒータ電力サイクルが不要であってもよい。固体製品材料103がバッチで追加される場合、固体粒子103を溶融し、液体レベル115を維持するために、ヒータサイクルが必要となるであろう。
【0067】
曲線B(1番下の曲線)は、供給るつぼ111の液体製品材料113における、本発明の方法の実施形態の実施中の温度状況を示している。供給るつぼ111内に原料の液相製品材料103の量を維持することにより、温度エクスカーションが大幅に減少する。ここで、温度オーバーシュートの減少は、液体製品材料118が供給るつぼ111内の液体製品材料113の量から除去されて主要るつぼ11に追加される速度(割合)に依存する。これは、幾つかある要素の中で特に、製造される製品数と主要るつぼ11内の液体13の容量における減少(すなわち、次に液体117が追加されるまでの間に製造されるウエハの数)、供給るつぼ111の体積、ヒータの制御、ヒータ/るつぼシステムの熱応答、及び、固体製品材料103の原料の粒子サイズに対応する。
【0068】
曲線Bは、1420℃から約1470℃までの約50℃の範囲を有する温度エクスカーションを示している。これは、先行技術の曲線Aで示されているエクスカーションと比べて比較的小さく、温度エクスカーションにおいて、100℃(曲線A)と比べて、わずか50℃の減少を示している。これは、優位に小さな温度エクスカーションと考えられ、実際に極めて有利である。
【0069】
曲線C(中央の曲線)は、1420℃から約1510℃までの90℃の範囲を有する温度エクスカーションを示している。これは、先行技術の曲線Aで示される100℃と比べて比較的小さなエクスカーションの範囲ではあるが、曲線Bに示されている変動よりは大きい。曲線Cは、温度エクスカーションにおいて、100℃(曲線A)と比べて、わずか90℃の減少を示している。これは、先行技術からわずかに10℃の改善でしかないものの、温度エクスカーションにおけるかかる減少は工程に優位性を与えることから、優位に小さな温度エクスカーションと考えられる。
【0070】
状況が平衡状態であった場合、加熱の速度(割合)は重要ではなく、供給るつぼ111内のバルク液体製品材料の温度は、原料の融点に極めて近似するか、融点に達するであろう。しかし、動作状況において、固体製品材料103は、炉の処理能力を維持するために、一定の時間内に溶融されなければならないことから、供給るつぼ111内に液体製品材料113内の温度勾配が発生するであろう。しかし、この温度勾配は、供給るつぼ内の固体原材料が完全に溶融される先行技術の場合と比較して、大幅に抑制されるであろう。炉の所定のパラメータについて、供給るつぼの材料が完全に溶融される場合、以下の表1の1行目に示されるような温度オーバーシュートが発生し得る。実際の温度オーバーシュートは、固体製品材料、固体製品材料の体積(及び、連続する稼動での体積の変動性)、固体製品材料の粒子サイズ(及び、連続する稼動での粒子サイズの変動性)、ヒータ/るつぼシステムの熱応答、及び、ヒータの制御アルゴリズムを含む幾つかの変数によって決まる。
【0071】
稼動から稼動への体積及び粒子サイズにおける変動性が温度オーバーシュートに影響を与える理由は、システム/炉が一定量の固体製品材料または一定の粒子サイズを予測している場合、その予測した体積または粒子サイズを必要な時間内に溶融するように設定されるであろう。それよりも少ない体積しかない、または粒子がそれよりも小さかった場合、材料はより速く溶融され、温度オーバーシュートが発生するであろう。この変動が反対の内容であった場合、溶融により多くの時間がかかり、温度オーバーシュートはより少なくなるであろうが、恐らく、システムの処理能力の要件は満たさないであろう。よって、不十分な処理能力の変数よりも、結果として温度オーバーシュートを発生させる変数の側での誤差に偏る傾向にある。
【0072】
表1は、液体の温度オーバーシュート量が100℃であることを示している。これは、
図8の曲線Aに相当する。上述される2相方法の使用により、所与の温度オーバーシュートが優位に小さな温度オーバーシュートに大幅に減少するという有益性がもたらされ、事例Iでは10%低減される。より好適には、事例IIでは温度オーバーシュートが25%低減される。10%よりもさらに小さくなるため、こちらもまた優位に小さい温度オーバーシュートである。もっとも有利には、事例IIIの50%の低減である。事例Iは
図8の曲線Cの状況に相当する。事例IIIは
図8の曲線Bの状況に相当する。本発明の2相方法は、1相方法による温度オーバーシュートが100℃以外であったとしても、対応する方法により温度オーバーシュートを低減して、先行技術の方法に対する優位点を提供するであろう。温度オーバーシュートの絶対温度Cまたはパーセンテージのいずれかによる、実際の温度オーバーシュートの低減は、考慮される実際の工程によって決まる。
【表1】
【0073】
供給るつぼ111内に固体製品材料103を常に維持しておくことの他の重要な優位点は、プロセス目標温度または平衡溶融温度を上回る温度エクスカーションにおける変動が、製品材料が完全に溶融し、供給るつぼ内に固体製品材料103を維持する努力の必要がない先行技術の方法と比較して、格段に小さいことである。
図8に示されるように、先行技術の曲線Aは、1520℃から約1550℃もの高温までの最大温度エクスカーションにおける変動を示している。変動は、比較的大きな電力をヒータに提供する必要性、補給ごとに供給るつぼに供給される固体製品材料の実際の量に関する不確実性、液体除去処理ごとの供給るつぼから除去される液体の実際の量に関する不確実性、各補給の際に追加される実際の平均粒子サイズまたは固体製品材料を含む、数多くの要因に起因する。実際、これらのパラメータは変化する。したがって、毎回の固体製品材料の補給に対して正しい加熱電力を導入することは困難であり、供給るつぼの温度オーバーシュートのみならず、サイクルからサイクルへの温度オーバーシュートの変動をも引き起こすこととなる。これは、高容量の処理能力、高収率の工程に対して芳しくない結果を呈する。本発明の方法を実施し、常に供給るつぼに固体製品材料及び液体製品材料の2相を維持することにより、液体温度変動は比較的少量に保たれ、いかなる場合にも、すべての固体材料が溶融される場合よりも、かかる変動が減少される。
図8の曲線B及びCは、溶融温度を上回る最大温度エクスカーションの連続するサイクルで、いかなる変動も示しておらず、理想的であることに留意すべきである。実際のところ、幾分かの変動は存在する可能性はある。しかし、上記の理由により、先行技術で経験されるよりも大幅に少ない。不確実性が少ない。加えられた熱は常に固体材料の溶融に使用され、液体を制限なく加熱したままにすることは決してない。
【0074】
上述のとおり、平衡溶融温度、または、実際にわずかに高温の安全なプロセス目標温度を上回るセ氏温度での絶対的超過の観点から、本発明の2相方法と比較した場合の先行技術の完全に溶融する方法の温度エクスカーションについて説明した。広範な工業的応用を有するシリコン系の場合、先行技術の方法で経験される温度オーバーシュートは、典型的には、最小で1420℃の安全なプロセス目標温度(目標のプロセス温度)と、少なくとも1500℃及び1550℃もの温度の間で経験されている。これは、少なくとも80℃の温度オーバーシュートであり、時に130℃にものぼる。本発明の方法は、温度オーバーシュートを1420℃以上で、通常は1490℃よりも低く、典型的には1480℃、場合によっては1470℃の低さで維持することができる。よって、本発明の方法の温度オーバーシュート値は、通常70℃よりも低い(1490−1420)。典型的には60℃未満であり(1480−1420)、わずか50℃の低さであってもよい(1470−1420)。本発明の方法の超過温度値は、より複雑なヒータ制御が適用されれば、50℃よりもさらに低くなる可能性がある。
【0075】
この温度オーバーシュートを特徴づける別の方法は、例えばシリコンなどの対象となる材料の平衡溶融温度Eの分数乗算(fractional multiple)として、E
sが1414℃である。この条件において、先行技術の典型的な80℃の超過温度は0.06E
sであり、偶発的な130℃の温度オーバーシュートは0.09E
sである。よって、先行技術の温度に関して予想される温度オーバーシュートの範囲は少なくとも0.06E
sであり、0.09E
sの可能性もある。
【0076】
対照的に、本発明の方法は、わずか0.05E
sである70℃の平衡温度、わずか0.04E
sである60℃の平衡温度、及び、わずか0.034E
s以下である50℃の平衡温度を上回る温度オーバーシュートを経験する。0.05E
s以下、及び、少なくとも0.06E
s、典型的にはそれよりも高い先行技術の温度オーバーシュートよりも確実に低い供給液体製品材料の温度オーバーシュートを実現することが、本発明の一形態である。
【0077】
ゲルマニウムは、本発明の方法を適用できる別の有益な半導体である。ゲルマニウムは比較的高い熱融合を有し、938℃の平衡溶融温度E
gを有する。ゲルマニウムを使用することにより、例えば、典型的には0.05E
gすなわち47℃、及び0.034E
gすなわち32℃の低さの、より小さな温度オーバーシュートで得られる同様の有益性が実現される。
【0078】
特に、例として溶融シリコンから製品を形成する場合の、供給るつぼ111及び主要るつぼ11が製造される材料、ならびに、主要るつぼ11内の液体製品材料13の純度に対する影響を考慮することも有益である。両方のるつぼが同一の材料で製造されてもいい。または異なる材料で製造されてもいい。材料は、グラファイト、シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、石英(二酸化ケイ素)及びその他の、溶融シリコンを保持できる材料の群から形成されてもよい。これらすべての材料は、より高温における液体シリコンのより高い溶解度により、溶融シリコンにおけるわずかな溶解性を有する。先行技術の方法で実施されているように、供給るつぼ111内に液相製品材料113のみが入っており、温度オーバーシュートが大きい場合、炭素(グラファイト製、または炭化ケイ素製るつぼ)、酸素(石英製るつぼ)、窒素(窒化ケイ素製るつぼ)などのるつぼの構成要素が、平衡溶融温度に近似して発生するよりも高い濃度で溶解しうる。この高温液体が主要るつぼ11のより低温の液体13に注がれ、追加されたより高温の液体の全体的な温度が下がると、それ以前に高温だった液体内の溶解した不純物が沈殿し、主要るつぼ内の液体製品材料から形成された、例えばシリコンウエハのような製品内に、かかる不純物が含有される結果となる。これは望ましいことではない。本発明の方法を使用すると、供給るつぼ111内の温度エクスカーションはそれほど高くはならず、したがって、供給るつぼ111及び大気からの不純物の溶解度は、より高い温度エクスカーションを伴う事例ほど高くはなく、よって、成形品はより少ない不純物を経験する。
【0079】
図8に示されるように、本発明の2相方法を使用したとしても、供給るつぼ111の液体113内にいくつかの温度が存在しうる。必要に応じて、混合を促進するためにるつぼを回転させるか、るつぼを前後に傾斜させること、及び、混合を促進するために液体にガスを発泡させることを含むがそれらに限定されない、温度勾配を最小化するための上記の周知方法のいずれか、またはすべてが使用されてもよい。
【0080】
本開示は複数の発明を説明及び開示している。本発明は、本発明及び関連書類の請求項に、提出された内容だけでなく、本開示に基づく特許出願の手続処理中に開発された内容を反映して記述されている。発明者は、後にそのように確定されるように、先行技術によって許容される限界まで、多様な発明のすべてを請求することを意図している。ここに説明される特徴はいずれも、ここに開示される各発明にとって必要不可欠ではない。よって、発明者は、ここに説明されているが、本開示に基づく特許の特定の請求項で請求されていない特徴は、かかる請求項に組み込まれていないことを意図している。
【0081】
例えば、供給るつぼ内に、少なくとも幾分かの固体製品材料、及び、少なくとも幾分かの液体製品材料を常に維持する本発明は、あらゆる種類の半導体材料に使用可能であり、シリコン及びゲルマニウムを含むがそれらに限定されない。上記発明は、あらゆる種類の固体製品材料供給装置に使用可能であり、このような装置は、固体製品材料粒子の直接的な手動による供給、間隔を置いたバルク供給(規則的な間隔または不規則な間隔のいずれか)、供給るつぼに対する固体製品材料の均一な流れを提供する、連続するコンベヤベルトまたは他のコンベヤシステムを含むがそれらに限定されない。上記発明は、るつぼ上または炉内の堆積物、及び高温エクスカーションに起因する炭化物または他の化合物の存在下で不成績の影響を受ける製品材料、または影響を受けない製品材料と共に使用されうる。供給るつぼから主要るつぼへの流体連結手段は、
図5に示されるような簡略な開放型注ぎ口であってもよく、または堰によって抑制されたものでもよく、固定または可動のいずれであってもよい。流体連結手段は、全体的もしくは部分的な閉鎖パイプもしくは開放型チャネル、またはそれらの組合せであってもよく、
図5に示される開放型注ぎ口との組み合わせであってもよい。
【0082】
ハードウェアのアセンブリまたはステップの一群は、ここでは発明と呼ばれることがある。しかしながら、特に、1つの特許出願で審査されるべき発明の数または発明の単一性に関する法律及び規則によって熟慮されているように、上記は、かかるアセンブリまたは一群が必ず特許性を有して区別される発明であることを承認するものではない。発明の実施形態を短く表すことを意図している。
【0083】
要約書がここに提出される。この要約書は、審査官及び他の検索者が、技術的開示の主題を迅速に確認できるようにする要約書を要件とする規定を順守して提供されていることを強調しておく。特許庁の規定によって約束されているように、本要約書は、請求項の範囲または意味を説明する、または限定するために使用されるものではないという理解のもとに提出される。
【0084】
先述の論考は例示的なものとして理解されるべきであり、いかなる意味においても限定的に考慮されるべきではない。本発明は、好適な実施形態を参照して具体的に表示及び説明されているが、当業者は、請求項で画定される特許請求の要旨及び範囲から逸脱することなく、形式上または詳細に、様々な変更が行われうることを理解するであろう。
【0085】
以下の請求項におけるすべての「ミーンズ・オア・ステップ・プラス・ファンクション」要素の、対応する構成、材料、作用及び同等物は、具体的に請求されている他の要素と組み合わせて機能を果たすための任意の構成、材料または作用を含んでいることが意図されている。
【0086】
(発明の形態)
以下の本発明の形態はここに説明されることを意図しており、この項は、確実にそれらの本発明の形態に言及することを目的としている。これは「形態」と呼ばれ、請求項と類似しているように見えるが、請求項ではない。ただし、将来的に出願人が、ここ、及び関連出願に記載される一部またはすべての形態を請求する権利を保有する。
【0087】
A1.所定体積の液体半導体製品材料を主要るつぼに維持する方法であって、
a.平衡溶融温度を有する液体半導体製品材料を含む前記主要るつぼを提供するステップと、
b.供給るつぼ、及び、前記供給るつぼを前記主要るつぼに連結する流体連結手段を提供するステップと、
c.液相及び固相の両方の前記半導体製品材料を前記供給るつぼに提供するステップと、
d.前記液相の半導体製品材料及び前記固相の半導体製品材料の両方が前記供給るつぼに存在するように、前記供給るつぼを維持するステップと、
e.少なくとも1の一定分量の前記半導体製品材料を1回に一定分量で所定の期間にわたって前記主要るつぼから取り出すステップと、
f.前記主要るつぼから少なくとも1の一定分量の前記半導体製品材料が取り出された後、前記流体連結手段を介して前記供給るつぼから前記主要るつぼへと液体半導体製品材料を追加するステップと、を含む方法。
【0088】
A2.液相の半導体製品材料及び固相の前記半導体製品材料の両方が前記供給るつぼに存在するように、前記供給るつぼを維持するステップは、固体半導体製品材料を前記供給るつぼに追加するステップを含む形態1に記載の方法。
【0089】
A3.少なくとも1の追加的一定分量の半導体製品材料を前記主要るつぼから取り出すために、ステップd及びeを少なくとも1回繰り返すステップをさらに含む、形態1又は2に記載の方法。
【0090】
A4.固体半導体製品材料を前記供給るつぼに追加するステップに先行して、追加の固体半導体製品材料を前記供給るつぼに追加する際、前記供給るつぼ内の前記液相半導体製品材料の温度が、前記製品材料の平衡溶融温度を越えた温度で優位に小さい範囲の差に維持されるように、追加の製品材料を選択するステップを含む、形態2または3に記載の方法。
【0091】
A5.固体製品材料を前記供給るつぼに追加するステップに先行して、前記供給るつぼ内の前記液相半導体製品材料の温度が、前記製品材料の平衡溶融温度を越えた温度で優位に小さな範囲の差に維持されるように、固体製品材料の体積を選択するステップを含む、形態4に記載の方法。
【0092】
A6.追加の製品材料を前記供給るつぼに追加するステップに先行して、前記供給るつぼ内の前記液相半導体製品材料の温度が、前記製品材料の平衡溶融温度を越えた温度で優位に小さな範囲の差に維持されるように、平均的粒子サイズを有する固体製品材料を選択するステップを含む、形態4に記載の方法。
【0093】
A7.前記主要るつぼから少なくとも1の一定分量の半導体製品材料を取り出すステップは、前記主要るつぼ内の前記液体半導体材料から直接的に半導体ウエハを成形し、前記主要るつぼから成形ウエハを取り出すステップを含む、形態1から6のいずれかに記載の方法。
【0094】
A8.前記供給るつぼ及び前記主要るつぼの間の供給の液体連結手段が重力式であり、前記連結が前記供給るつぼから前記主要るつぼに液体半導体製品材料を注ぐことによって実施されるように、前記供給るつぼが前記主要るつぼよりも重力的に上方に配置される、形態1から7のいずれかに記載の方法。
【0095】
A9.流体連結手段を介して前記供給るつぼから前記主要るつぼに液体半導体製品材料を追加するステップは、固体半導体製品材料を溶融するために前記供給るつぼを加熱するステップを含み、それにより、液体半導体材料が前記供給るつぼから流出するように前記供給るつぼ内の液体半導体材料のレベル(液位)を上昇させる、形態8に記載の方法。
【0096】
A10.流体連結手段を介して前記供給るつぼから前記主要るつぼに液体半導体製品材料を追加するステップは、液体半導体製品材料を、流体連結手段を介して前記供給るつぼから前記主要るつぼにポンプでくみ上げるステップを含む、形態1から9のいずれかに記載の方法。
【0097】
A11.固体半導体製品材料を追加するステップは、連続的に固体半導体製品材料を供給するステップを含む、形態2に記載の方法。
【0098】
A12.固体半導体製品材料を追加するステップは、バッチ式で固体半導体製品材料を供給するステップを含む、形態2に記載の方法。
【0099】
A13.固体半導体製品材料を追加するステップは、コンベヤシステムで固体半導体製品材料を供給するステップを含む、形態2に記載の方法。
【0100】
A14.固体半導体製品材料を追加するステップは、固体半導体製品材料を含むホッパーを提供するステップを含み、前記ホッパーは第1の比較的大きい開口部及び第2の比較的小さい開口部を有し、前記ホッパーは、前記比較的小さい開口部が前記供給るつぼ内の前記液相半導体製品材料に隣接するように配置される、形態2に記載の方法。
【0101】
A15.ホッパーは漏斗を含む、形態14に記載の方法。
【0102】
A16.先に供給された固体製品材料が前記ホッパー内に残っている状態で、前記ホッパーに固体半導体製品材料を追加するステップをさらに含む、形態14に記載の方法。
【0103】
A17.半導体製品材料はシリコンを含む、形態1から16のいずれかに記載の方法。
【0104】
A18.半導体製品材料はシリコンを含む、形態2から17のいずれかに記載の方法。
【0105】
A19.前記供給るつぼに半導体製品材料を追加するステップに先行して、前記供給るつぼ内の前記液相製品材料の温度変動が、前記製品材料の平衡溶融温度を越えた温度で、前記製品材料の平衡溶融温度の0.05倍未満に維持されるように、追加の半導体製品材料を選択するステップをさらに含む、形態18に記載の方法。
【0106】
A20.前記供給るつぼに半導体製品材料を追加するステップに先行して、前記供給るつぼ内の前記液相製品材料の温度変動が、前記製品材料の平衡溶融温度を越えた温度で、前記製品材料の平衡溶融温度の0.04倍未満に維持されるように、追加の半導体製品材料を選択するステップをさらに含む、形態18に記載の方法。
【0107】
A21.前記供給るつぼに半導体製品材料を追加するステップに先行して、前記供給るつぼ内の前記液相製品材料の温度変動が、前記製品材料の平衡溶融温度を越えた温度で、前記製品材料の平衡溶融温度の0.034倍未満に維持されるように、追加の半導体製品材料を選択するステップをさらに含む、形態18に記載の方法。
【0108】
A22.製品材料の平衡溶融温度は1414℃であり、優位に小さい差の範囲は6℃−90℃である、形態4に記載の方法。
【0109】
A23.製品材料の平衡溶融温度は1414℃であり、優位に小さい差の範囲は6℃−75℃である、形態4に記載の方法。
【0110】
A24.製品材料の平衡溶融温度は1414℃であり、優位に小さい差の範囲は6℃−50℃である、形態4に記載の方法。
【0111】
A25.半導体製品材料は、n型ドープされたゲルマニウム及びp型ドープされたゲルマニウムから成る群から選択される、形態1に記載の方法。
【0112】
A26.半導体製品材料は、n型ドープされたシリコン及びp型ドープされたシリコンから成る群から選択される、形態1に記載の方法。
【0113】
A27.固体半導体製品材料を追加するステップは、少なくとも40mmの直径を有する粒子を追加するステップを含む、形態2に記載の方法。
【0114】
A28.固体製品材料を追加するステップは、少なくとも15mmの直径を有する粒子を追加するステップを含む、形態2に記載の方法。
【0115】
A29.固体製品材料を追加するステップは、少なくとも10mmの直径を有する粒子を追加するステップを含む、形態2に記載の方法。
【0116】
A30.所定体積の液体シリコンを主要るつぼに維持する方法であって、
a.平衡溶融温度を有する液体シリコンを含む主要るつぼを提供するステップと、
b.前記主要るつぼに選択的に流体連結する供給るつぼを提供するステップと、
c.前記供給るつぼに液相及び固相の両方のシリコンを提供するステップと、
d.シリコンの液相及び固相の両方が前記供給るつぼに存在するように、前記供給るつぼを維持するステップと、
e.少なくとも1の一定分量のシリコンを1回に一定分量で所定の期間にわたって前記主要るつぼから取り出すステップと、
f.前記主要るつぼから少なくとも1の一定分量のシリコンが取り出された後、流体連結手段を介して前記供給るつぼから前記主要るつぼに液体シリコンを追加するステップと、を含む方法。
【0117】
ここに開示される発明が説明された。特許請求の範囲は以下のとおりである。