(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記センサは、振動情報、音声情報、圧力情報、加速度情報、傾斜情報、位置情報、及び映像情報からなる情報群のうち、少なくとも1つの情報を検知するように構成されている、請求項1に記載のロボットシステム。
前記制御装置は、前記ロボットの動作速度が小さくなると、前記映像画面の大きさを大きくして、前記カメラが撮影した映像情報を前記透過型表示装置に表示させるように構成されている、請求項6に記載のロボットシステム。
前記制御装置は、前記ロボットの動作速度が小さくなると、前記映像画面の透過率を小さくして、前記カメラが撮影した映像情報を前記透過型表示装置に表示させるように構成されている、請求項6又は7に記載のロボットシステム。
前記制御装置は、前記ロボットの動作速度が予め設定されている所定の第1速度以下の場合には、前記透過型表示装置に、前記カメラで撮影した映像情報をモノクローム映像で前記映像画面に表示させ、前記ロボットの動作速度が前記第1速度よりも大きい場合には、前記カメラで撮影した映像画面をカラー映像で前記映像画面に表示させるように構成されている、請求項6〜8のいずれか1項に記載のロボットシステム。
前記センサは、振動情報、音声情報、圧力情報、加速度情報、傾斜情報、位置情報、及び映像情報からなる情報群のうち、少なくとも1つの情報を検知するように構成されている、請求項12に記載のロボットシステムの運転方法。
前記(A)において、前記透過型表示装置は、前記ロボットの動作速度が小さくなると、前記映像画面の大きさを大きくして、前記カメラが撮影した映像情報を表示する、請求項17に記載のロボットシステムの運転方法。
前記(A)において、前記透過型表示装置は、前記ロボットの動作速度が小さくなると、前記映像画面の透過率を小さくして、前記カメラが撮影した映像情報を表示する、請求項17又は18に記載のロボットシステムの運転方法。
前記(A)において、前記透過型表示装置は、前記ロボットの動作速度が予め設定されている所定の第1速度以下の場合には、前記カメラで撮影した映像情報をモノクローム映像で前記映像画面に表示し、前記ロボットの動作速度が前記第1速度よりも大きい場合には、前記カメラで撮影した映像画面をカラー映像で前記映像画面に表示する、請求項17〜19のいずれか1項に記載のロボットシステムの運転方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、全ての図面において、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、全ての図面において、本発明を説明するための構成要素を抜粋して図示しており、その他の構成要素については図示を省略している場合がある。さらに、本発明は以下の実施の形態に限定されない。
【0013】
(実施の形態1)
本実施の形態1に係るロボットシステムは、操作者からの操作指示を受け付ける操作器と、作業空間内に設置され、複数の工程からなる一連の作業を行うロボットと、作業空間内に設置されているセンサと、操作者が物理的な実世界を視認可能に構成され、映像画面を表示するように構成されている透過型表示装置と、制御装置と、を備え、制御装置は、操作器によりロボットが操作されると、センサが検知した情報である第1情報を映像画面にして、透過型表示装置に表示させる。
【0014】
また、本実施の形態1に係るロボットシステムでは、センサが、ロボットの先端部に配設されていてもよい。
【0015】
また、本実施の形態1に係るロボットシステムでは、センサが、カメラで構成されていてもよい。
【0016】
さらに、本実施の形態1に係るロボットシステムでは、透過型表示装置は、操作者に装着可能に構成されていてもよい。
【0017】
以下、本実施の形態1に係るロボットシステムの一例について、
図1〜
図6を参照しながら説明する。
【0018】
[ロボットシステムの構成]
図1は、本実施の形態1に係るロボットシステムの概略構成を示すブロック図である。
図2は、
図1に示すロボットシステムの透過型表示装置の一例を示す模式図である。
【0019】
図1に示すように、本実施の形態1に係るロボットシステム100は、ロボット1、操作器2、センサ3、制御装置4、記憶装置5、及び透過型表示装置6を備えていて、操作者が操作器2を操作することにより、ロボット1が動作するように構成されている。また、本実施の形態1に係るロボットシステム100は、操作者が操作器2すると、制御装置4は、センサ3が検知した情報である第1情報を映像画面にして、透過型表示装置6に表示させるように構成されている。以下、本実施の形態1に係るロボットシステム100が備える、各機器について、説明する。
【0020】
ロボット1は、作業空間内に設置され、複数の工程からなる一連の作業を行うように構成されている。なお、複数の工程からなる一連の作業としては、製品に対する部品の組付、塗装等の作業が例示できる。
【0021】
本実施の形態1に係るロボット1は、ライン生産方式又はセル生産方式で、電気・電子部品等を組み立てて製品を生産する生産工場で利用され、この生産工場に設けられた作業台に沿って配置され、作業台上のワークに対して、移送、パーツの組み付け又は配置換え、姿勢変換等の作業のうち少なくとも1つを行うことができる多関節ロボットである。但し、ロボット1の実施態様は上記に限定されず、水平多関節型・垂直多関節型を問わず多関節ロボットに広く適用することができる。
【0022】
ここで、
図3を参照しながら、ロボット1の具体的な構成について説明する。
【0023】
図3は、
図1に示すロボットシステムにおける、ロボットの概略構成を示す模式図である。
【0024】
図3に示すように、ロボット1は、複数のリンク(ここでは、第1リンク11a〜第6リンク11f)の連接体と、複数の関節(ここでは、第1関節JT1〜第6関節JT6)と、これらを支持する基台15と、を有する多関節ロボットアームである。
【0025】
第1関節JT1では、基台15と、第1リンク11aの基端部とが、鉛直方向に延びる軸回りに回転可能に連結されている。第2関節JT2では、第1リンク11aの先端部と、第2リンク11bの基端部とが、水平方向に延びる軸回りに回転可能に連結されている。第3関節JT3では、第2リンク11bの先端部と、第3リンク11cの基端部とが、水平方向に延びる軸回りに回転可能に連結されている。
【0026】
また、第4関節JT4では、第3リンク11cの先端部と、第4リンク11dの基端部とが、第4リンク11dの長手方向に延びる軸回りに回転可能に連結されている。第5関節JT5では、第4リンク11dの先端部と、第5リンク11eの基端部とが、第4リンク11dの長手方向と直交する軸回りに回転可能に連結されている。第6関節JT6では、第5リンク11eの先端部と第6リンク11fの基端部とが、捻れ回転可能に連結されている。
【0027】
そして、第6リンク11fの先端部には、メカニカルインターフェースが設けられている。このメカニカルインターフェースには、作業内容に対応したエンドエフェクタ12が着脱可能に装着される。また、当該メカニカルインターフェース(ロボット1の先端部)には、センサ3を構成するカメラ3Aが設けられている。カメラ3Aは、撮影した映像情報を制御装置4に出力するように構成されている。
【0028】
また、第1関節JT1〜第6関節JT6には、それぞれ、各関節が連結する2つの部材を相対的に回転させるアクチュエータの一例としての駆動モータが設けられている(図示せず)。駆動モータは、例えば、制御装置4によってサーボ制御されるサーボモータであってもよい。また、第1関節JT1〜第6関節JT6には、それぞれ、駆動モータの回転位置を検出する回転センサと、駆動モータの回転を制御する電流を検出する電流センサと、が設けられている(それぞれ、図示せず)。回転センサは、例えば、エンコーダであってもよい。
【0029】
操作器2は、作業空間外に設置され、操作者からの操作指示を受け付ける装置である。操作器2としては、例えば、マスターアーム、ジョイスティック、又はタブレット等が挙げられる。また、操作器2は、ロボット1の動作速度を調整するための調整器を備えていてもよい。
【0030】
記憶装置(記憶器)5は、読み書き可能な記録媒体であり、タスクプログラム51とロボットシステム100の動作シーケンス情報52が記憶されている。なお、本実施の形態1に係るロボットシステム100では、記憶装置5は、制御装置4と別体に設けられているが、制御装置4と一体として設けられていてもよい。
【0031】
タスクプログラム51は、例えば、操作者がティーチングペンダント等から構成されている操作器2を用いて、ティーチングすることにより作成され、ロボット1の識別情報とタスクとに対応付けられて、記憶装置5に格納されている。なお、タスクプログラム51は、作業ごとの動作フローとして作成されてもよい。
【0032】
動作シーケンス情報52とは、作業空間内でロボット1によって実施される一連の作業工程を規定した動作シーケンスに関する情報である。動作シーケンス情報52では、作業工程の動作順と、ロボット1の制御モードと、が対応付けられている。また、動作シーケンス情報52では、各作業工程に対し、ロボット1にその作業を自動的に実行させるためのタスクプログラムが対応付けられている。なお、動作シーケンス情報52は、各作業工程に対し、ロボット1にその作業を自動的に実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
【0033】
制御装置4は、ロボット1の動作を制御するものであり、機能ブロックとして、受信部40、動作制御部41、及び出力制御部42を備えている。制御装置4は、例えば、マイクロコントローラ、MPU、PLC(Programmable Logic Controller)、論理回路等からなる演算部(図示せず)と、ROM又はRAM等からなるメモリ部(図示せず)と、により構成することができる。また、制御装置4が備える各機能ブロックは、制御装置4の演算部が、メモリ部(記憶器)又は記憶装置5に格納されているプログラムを読み出し実行することにより実現できる。
【0034】
なお、制御装置4は、単独の制御装置で構成される形態だけでなく、複数の制御装置が協働して、ロボット1(ロボットシステム100)の制御を実行する制御装置群で構成される形態であっても構わない。
【0035】
受信部40は、制御装置4の外部から送信された入力信号を受信するものである。受信部40によって受信する入力信号としては、例えば、操作器2から送信された信号、操作器2以外の図示されない操作指示部から送信された信号等が挙げられる。
【0036】
動作制御部41は、受信部40が入力信号として操作器2から操作指示を受け付けた場合、操作器2から受信部40が受信した操作指示に基づいて動作するようにロボット1を制御する。
【0037】
また、動作制御部41は、受信部40が入力信号として操作器2から操作指示(操作信号)を受け付けると、センサ3が検知した第1情報を映像画面にして、出力制御部42を介して、透過型表示装置6に出力する。具体的には、本実施の形態1においては、動作制御部41は、カメラ3Aから受信部40に入力された映像情報(第1情報)を映像画面として、出力制御部42を介して、透過型表示装置6に出力する。
【0038】
なお、動作制御部41は、操作器2からロボット1を予め設定されている所定の第1速度以下の速度で動作させる操作指示信号が受信部40に入力されたことにより、カメラ3Aから受信部40に入力された映像情報を映像画面として、出力制御部42を介して、透過型表示装置6に出力してもよい。
【0039】
ここで、第1速度は、予め実験等により設定することができ、例えば、ロボット1の各関節における最高速度(°/秒)の25〜35%であってもよく、ロボット1がワークを移動させるときにおけるロボット1の移動速度(エンドエフェクタ12又はワークの移動速度)の最高速度(mm/秒)の25〜35%であってもよい。また、ロボット1がワークを直線上又は曲線上に移動させる場合、第1速度としては、例えば、ロボット1の移動速度(エンドエフェクタ12又はワークの移動速度)が、250〜350mm/秒であってもよい。
【0040】
透過型表示装置6は、操作者が物理的な実世界を視認可能に構成され、カメラ3Aで撮影した映像(映像情報)を表示するように構成されている。具体的には、透過型表示装置6は、
図2に示すように、制御装置4の出力制御部42から出力された映像情報を映すための表示部6aを有し、操作者が身に着けて使用するヘッドマウントディスプレイ又はメガネで構成されていてもよい。また、透過型表示装置6は、机、床等に据え置いて使用する、据え置き型の透過ディスプレイで構成されていてもよい。
【0041】
なお、
図2に示すように、透過型表示装置6には、操作者が視認している実世界の情報を取得するカメラ6bが設けられていてもよい。
【0042】
[ロボットシステムの動作及び作用効果]
次に、本実施の形態1に係るロボットシステム100の動作及び作用効果について、
図1〜
図6を参照しながら説明する。なお、以下の動作は、制御装置4の演算部が、メモリ部又は記憶装置5に格納されているプログラムを読み出すことにより実行される。
【0043】
図4は、本実施の形態1に係るロボットシステムの動作の一例を示すフローチャートである。
【0044】
図4に示すように、制御装置4は、操作器2からロボット1を操作するための操作信号が入力されたか否かを判定する(ステップS101)。具体的には、制御装置4の動作制御部41は、受信部40に操作器2から操作信号が入力されたか否かを判定する。
【0045】
制御装置4は、操作器2から操作信号が入力されていないと判定した場合(ステップS101でNo)には、本プログラムを終了する。なお、制御装置4は、本プログラムを終了した場合には、例えば、50msec後に再び、本プログラムを実行する。
【0046】
一方、制御装置4は、操作器2から操作信号が入力されたと判定した場合(ステップS101でYes)には、ステップS102の処理を実行する。
【0047】
ステップS102において、制御装置4は、ロボット1を第1速度以下で動作させるか否かを判定する。具体的には、制御装置4の動作制御部41は、操作器2からロボット1を第1速度以下で動作させる操作信号が入力されたか否かを判定する。
【0048】
制御装置4は、ロボット1を第1速度より大きな速度でロボット1を動作させると判定した場合(ステップS102でNo)には、本プログラムを終了する。なお、制御装置4は、本プログラムを終了した場合には、例えば、50msec後に再び、本プログラムを実行する。
【0049】
一方、制御装置4は、ロボット1を第1速度以下で動作させると判定した場合(ステップS102でYes)には、カメラ3Aから入力された映像情報を、透過型表示装置6に出力させ(ステップS103)、本プログラムを終了する。なお、制御装置4は、本プログラムを終了した場合には、例えば、50msec後に再び、本プログラムを実行する。
【0050】
次に、本実施の形態1に係るロボットシステム100の具体的な動作例について、
図1〜
図6を参照しながら説明する。
【0051】
図5及び
図6は、
図2に示す透過型表示装置を介して、操作者が視認している視界を示す模式図である。なお、以下においては、
図5及び
図6に示すように、本実施の形態1に係るロボットシステム100の動作の具体例として、ロボット1が保持している筒状ワーク20を基台21に設けられている突起部21aに嵌挿させる動作について、説明する。
【0052】
まず、操作者が操作器2を操作して、ロボット1のエンドエフェクタ12にワーク20を保持させる。このとき、
図6に示すように、制御装置4は、カメラ3Aで撮影された映像情報を映像画面30として、透過型表示装置6の表示部6aに表示させるように、透過型表示装置6を制御してもよい。
【0053】
次に、操作者が操作器2を操作して、エンドエフェクタ12に保持されているワーク20が基台21の突起部21aに近づくように、ロボット1を動作させる。このとき、制御装置4は、カメラ3Aで撮影された映像情報を映像画面30として、透過型表示装置6の表示部6aに表示させるように、透過型表示装置6を制御してもよい。また、
図5に示すように、制御装置4は、操作者が、ロボット1を第1速度よりも大きな速度で動作するように操作している場合には、カメラ3Aで撮影された映像情報を透過型表示装置6の表示部6aに表示させないように、透過型表示装置6を制御してもよい。
【0054】
次に、操作者が操作器2を操作して、エンドエフェクタ12に保持されているワーク20を突起部21aに嵌挿させるように、ロボット1を動作させる。このとき、
図6に示すように、制御装置4は、カメラ3Aで撮影された映像情報を映像画面30として、透過型表示装置6の表示部6aに表示させるように、透過型表示装置6を制御してもよい。
【0055】
これにより、操作者は、ワーク20と突起部21aとの位置関係を容易に把握することができ、ロボット1の操作を容易に行うことができる。このため、操作者の作業負担を軽減させることができ、操作者の作業効率を向上させることができる。
【0056】
なお、制御装置4は、透過型表示装置6に設けられたカメラにより、操作者の瞳に映っている視界情報を取得して、当該視野情報を解析し、ロボット1及び基台21が映っていない視野に映像画面30が表示されるように、透過型表示装置6を制御してもよい。
【0057】
このように構成された、本実施の形態1に係るロボットシステム100では、制御装置4は、操作者が操作器2を操作することにより、ロボット1が操作されると、センサ3が検知した第1情報を映像画面30にして、撮影した映像を透過型表示装置6に表示させる。これにより、センサ3が検知した第1情報が必要なときに、透過型表示装置6に表示させることができる。このため、操作者の負担を軽減して、作業効率を向上させることができる。
【0058】
ところで、ロボット1にワーク20を保持させる動作、ワーク20を突起部21aに嵌挿させる動作等のような、ロボット1の先端部(エンドエフェクタ12)の位置決めが必要な動作をさせる場合には、操作者は、ロボット1を慎重に操作するために、ロボット1を第1速度以下の速度で動作させる。また、ロボット1の先端部(エンドエフェクタ12)の位置決めが必要な動作をさせる場合には、ロボット1の先端部近傍の映像情報があると、位置決めを容易に行うことができる。
【0059】
このため、本実施の形態1に係るロボットシステム100では、制御装置4は、操作器2からロボット1の動作を第1速度以下の速度で動作させる操作指示信号を入力されたことにより、カメラ3Aが撮影した映像情報を映像画面30として、透過型表示装置6に表示させる。
【0060】
これにより、カメラ3Aで撮影した映像情報が必要なときに、透過型表示装置6に表示させることができる。このため、操作者の負担を軽減して、作業効率を向上させることができる。
【0061】
[変形例1]
次に、本実施の形態1に係るロボットシステムの変形例について、
図7を参照しながら説明する。
【0062】
図7は、本実施の形態1の変形例1のロボットシステムにおける透過型表示装置を介して、操作者が視認している視界を示す模式図である。
【0063】
図7に示すように、本変形例1のロボットシステム100は、実施の形態1に係るロボットシステム100と基本的構成は同じであるが、センサ3がカメラ3Aで構成されていて、当該カメラ3Aは、ロボット1を上方から撮影するように構成されている。
【0064】
そして、
図7に示すように、本変形例1のロボットシステム100では、操作器2を操作して、ロボット1を動作させると、制御装置4は、カメラ3Aが撮影した映像情報を映像画面30として、透過型表示装置6に表示させる。
【0065】
このように構成された、本変形例1のロボットシステム100であっても、実施の形態1に係るロボットシステム100と同様の作用効果を奏する。
【0066】
(実施の形態2)
本実施の形態2に係るロボットシステムは、実施の形態1(変形例を含む)に係るロボットシステムにおいて、センサが、振動情報、音声情報、圧力情報、加速度情報、傾斜情報、位置情報、及び映像情報からなる情報群のうち、少なくとも1つの情報を検知するように構成されている。
【0067】
また、本実施の形態2に係るロボットシステムでは、予め設定されている、所定の第1閾値が記憶されている記憶器をさらに備え、制御装置は、センサが検知した第1情報が、第1閾値以上である場合に、異常が発生していることを示す情報である異常情報を透過型表示装置に表示させてもよい。
【0068】
以下、本実施の形態2に係るロボットシステムの一例について、
図8及び
図9を参照しながら説明する。
【0069】
[ロボットシステムの構成]
図8は、本実施の形態2に係るロボットシステムにおける透過型表示装置を介して、操作者が視認している視界を示す模式図である。
【0070】
図8に示すように、本実施の形態2に係るロボットシステム100のロボット1は、センサ3として、振動センサ3Bを備えている。振動センサ3Bは、ヒトの触覚に対応する周波数帯域(例えば、数Hz〜約1kHz)の振動(以下、触覚振動という)を検知するように構成されている場合には、検知した振動を振動情報(第1情報)として、制御装置4に出力する。
【0071】
また、振動センサ3Bは、ヒトの聴覚に対応する周波数帯域(例えば、約20Hz〜約20kHz)の振動(以下、聴覚振動という)を検知するように構成されている場合には、検知した振動を音声情報(第1情報)として、制御装置4に出力する。
【0072】
なお、本実施の形態2においては、振動センサ3Bは、振動情報及び/又は音声情報を検知し、制御装置4に出力するように構成されている。
【0073】
そして、制御装置4は、振動センサ3Bから取得した振動情報及び/又は音声情報を映像画面30にして、透過型表示装置6に表示させる。具体的には、
図8に示すように、制御装置4は、各周波数帯域(2Hz、4Hz、8Hz、16Hz、32Hz、64Hz、125Hz、250Hz、500Hz、1kHz、2kHz、4kHz、8kHz、及び16kHz)について、音量をバーで示す画面を映像画面30として、透過型表示装置6に表示させる。なお、本実施の形態2においては、2Hz、4Hz、8Hz、及び16Hzを振動情報とし、32Hz、64Hz、125Hz、250Hz、500Hz、1kHz、2kHz、4kHz、8kHz、及び16kHzを音声情報として、取り扱う。
【0074】
また、制御装置4は、映像画面30に、予め設定されている第1閾値を表示させてもよい。具体的には、
図8に示すように、第1閾値として、太線を表示している。ここで、第1閾値は、予め実験等により設定することができ、制御装置4のメモリ部又は記憶装置5に記憶されている。
【0075】
第1閾値は、各周波数帯域によって、個別に設定してもよい。また、第1閾値は、ロボット1が実行する作業内容によって、適宜変更してもよい。第1閾値としては、例えば、ロボット1が配置されている作業空間内に発生する音量に対して、1〜20dBを加算した値としてもよく、1〜5dBを加算した値としてもよく、5〜10dBを加算した値としてもよく、10〜20dBを加算した値としてもよい。
【0076】
[ロボットシステムの動作及び作用効果]
次に、本実施の形態2に係るロボットシステム100の動作及び作用効果について、
図8及び
図9を参照しながら説明する。なお、操作器によりロボットが操作されると、センサ3が検知した第1情報を映像画面にして、透過型表示装置6に表示させる動作については、実施の形態1に係るロボットシステム100と同様に実行されるため、その詳細な説明は省略する。また、以下の動作は、制御装置4の演算部が、メモリ部又は記憶装置5に格納されているプログラムを読み出すことにより実行される。
【0077】
図9は、本実施の形態2に係るロボットシステムの動作の一例を示すフローチャートである。
【0078】
図9に示すように、制御装置4は、振動センサ3Bから当該振動センサ3Bが検知した振動情報及び/又は音声情報を取得する(ステップS201)。ついで、制御装置4は、ステップS201で取得した振動情報又は音声情報が第1閾値以上であるか否かを判定する(ステップS202)。
【0079】
制御装置4は、ステップS201で取得した振動情報又は音声情報が第1閾値未満であると判定した場合(ステップS202でNo)には、本プログラムを終了する。なお、制御装置4は、本プログラムを終了した場合には、例えば、50msec後に再び、本プログラムを実行する。
【0080】
一方、制御装置4は、ステップS201で取得した振動情報又は音声情報が第1閾値以上であると判定した場合(ステップS202でYes)には、異常が発生していることを示す情報である異常情報を透過型表示装置6に表示させ(ステップS203)、本プログラムを終了する。なお、制御装置4は、本プログラムを終了した場合には、例えば、50msec後に再び、本プログラムを実行する。
【0081】
異常情報の表示方法としては、例えば、制御装置4は、異常発生又はエラー等の文字を透過型表示装置6の表示部6aに表示させてもよい。また、制御装置4は、異常が発生していることを示す絵、画像、又は動画等を透過型表示装置6の表示部6aに表示させてもよい。さらに、制御装置4は、透過型表示装置6の表示部6aに所定の色彩(例えば、赤、青等)を表示させてもよい。
【0082】
このように構成された、本実施の形態2に係るロボットシステム100であっても、実施の形態1に係るロボットシステム100と同様の作用効果を奏する。
【0083】
また、本実施の形態2に係るロボットシステム100では、制御装置4が、振動センサ3Bが検知した振動情報又は音声情報が、第1閾値以上である場合に、異常情報を透過型表示装置6に表示させる。これにより、操作者は、異常が発生していることを容易に理解することができ、早期に発生した異常に対応することができる。
【0084】
[変形例1]
次に、本実施の形態2に係るロボットシステム100の変形例について、
図10を参照しながら説明する。
【0085】
図10は、本実施の形態2の変形例1のロボットシステムにおける透過型表示装置を介して、操作者が視認している視界を示す模式図である。なお、
図10においては、ロボット1が保持している筒状のワーク20の内周面に突起部21aが接触している状態を示している。
【0086】
図10に示すように、本変形例1のロボットシステム100のロボット1は、実施の形態2に係るロボットシステム100と基本的構成は同じであるが、センサ3として、ロボット1の第6リンク11f又はエンドエフェクタ12に設けられている力覚センサ3Cを備えている。力覚センサ3Cは、エンドエフェクタ12に外部から作用する反力、又はエンドエフェクタ12が外部に作用する力を検知し、検知した力の成分(圧力情報;力覚情報)を制御装置4に出力するように構成されている。
【0087】
そして、制御装置4は、力覚センサ3Cから取得した圧力情報(力覚情報)を映像画面30にして、透過型表示装置6に表示させる。具体的には、
図10に示すように、制御装置4は、力覚センサ3Cが検知したX方向、Y方向、及びZ方向の力成分をそれぞれ、太線で示す第1矢印で表わし、当該第1矢印と、ロボット1におけるX方向、Y方向、及びZ方向を示す第2矢印と、を映像画面30として、透過型表示装置6に表示させる。なお、X、Y、Z方向は、それぞれ、ロボット1を基準にした方向を示し、X方向は、ロボット1の左右方向を示し、Y方向は、ロボット1の前後方向を示し、Z方向は、ロボット1の上下方向を示す。
【0088】
このとき、制御装置4は、ワーク20又はエンドエフェクタ12近傍に映像画面30を表示するように、透過型表示装置6を制御してもよく、X方向及びY方向の力成分が発生している部分(ワーク20と突起部21aが接触している部分)に、映像画面30を表示するように、透過型表示装置6を制御してもよい。
【0089】
なお、制御装置4は、力覚センサ3Cが検知したX方向、Y方向、及びZ方向のトルク成分をそれぞれ、矢印に表して、当該矢印を映像画面30として、透過型表示装置6に表示させてもよい。
【0090】
これにより、操作者は、ワーク20にかかっている力の方向を容易に理解することができ、ロボット1を直感的に操作することが可能となる。
【0091】
また、制御装置4は、予め設定されている第1閾値以上の圧力値を力覚センサ3Cが検知した場合に、異常情報を映像画面30に出力するように、透過型表示装置6を制御してもよい。ここで、第1閾値としては、ロボット1が実行する作業内容によって、適宜設定することができ、例えば、ワーク20が破損するおそれのある圧力値としてもよい。
【0092】
このように構成された、本変形例1のロボットシステム100であっても、本実施の形態2に係るロボットシステム100と同様の作用効果を奏する。
【0093】
[変形例2]
図11は、本実施の形態2の変形例2のロボットシステムにおける透過型表示装置を介して、操作者が視認している視界を示す模式図である。
【0094】
図11に示すように、本変形例2のロボットシステム100のロボット1は、実施の形態2に係るロボットシステム100と基本的構成は同じであるが、センサ3として、ロボット1のエンドエフェクタ12に設けられている加速度センサ3Dを備えている。加速度センサ3Dは、エンドエフェクタ12(正確には、エンドエフェクタ12が把持しているワーク20)の加速度を検知し、検知した加速度を加速度情報として、制御装置4に出力するように構成されている。
【0095】
そして、制御装置4は、加速度センサ3Dから取得した加速度情報を映像画面30にして、透過型表示装置6に表示させる。具体的には、
図11に示すように、制御装置4は、加速度センサ3Dから取得した加速度情報を文字情報(加速度○○G)として、映像画面30にして、透過型表示装置6に表示させる。
【0096】
また、制御装置4は、予め設定されている第1閾値以上の加速度を加速度センサ3Dが検知した場合に、異常情報を映像画面30に出力するように、透過型表示装置6を制御してもよい。ここで、第1閾値としては、ロボット1が実行する作業内容によって、適宜設定することができ、例えば、ワーク20が破損するおそれのある加速度としてもよい。
【0097】
このように構成された、本変形例2のロボットシステム100であっても、本実施の形態2に係るロボットシステム100と同様の作用効果を奏する。
【0098】
[変形例3]
図12は、本実施の形態2の変形例3のロボットシステムにおける透過型表示装置を介して、操作者が視認している視界を示す模式図である。
【0099】
図12に示すように、本変形例3のロボットシステム100のロボット1は、実施の形態2に係るロボットシステム100と基本的構成は同じであるが、センサ3として、ロボット1のエンドエフェクタ12に設けられているジャイロセンサ3Eを備えている。ジャイロセンサ3Eは、エンドエフェクタ12(正確には、エンドエフェクタ12が把持しているワーク20)の角度(又は角速度)を検知して、検知した角度(又は角速度)を傾斜情報として、制御装置4に出力するように構成されている。
【0100】
そして、制御装置4は、ジャイロセンサ3Eから取得した傾斜情報を映像画面30にして、透過型表示装置6に表示させる。具体的には、
図12に示すように、制御装置4は、ワーク20におけるX軸回りの角度情報と、ワーク20におけるY軸回りの角度情報と、を帯状の矢印にして表し、当該帯状の矢印と、X軸及びY軸を示す矢印と、を映像画面30として、透過型表示装置6に表示させる。なお、X軸及びY軸は、それぞれ、ロボット1におけるX方向及びY方向と同じ向きの軸である。
【0101】
このとき、制御装置4は、ジャイロセンサ3Eから取得した角度情報を、それぞれの軸回り全体(360°)に対する割合として表してもよい。具体的には、
図12に示すように、帯状の白矢印において、黒く塗りつぶされている部分が、回転角度の割合を示している。
【0102】
これにより、操作者は、ワーク20が向いている方向(角度)を容易に理解することができ、ロボット1を直感的に操作することが可能となる。
【0103】
また、制御装置4は、予め設定されている第1閾値以上の角度をジャイロセンサ3Eが検知した場合に、異常情報を映像画面30に出力するように、透過型表示装置6を制御してもよい。ここで、第1閾値としては、ロボット1が実行する作業内容によって、適宜設定することができ、例えば、ワーク20が液体又は粉体等を収容する容器である場合に、当該容器から液体等がこぼれるおそれがある角度としてもよい。
【0104】
このように構成された、本変形例3のロボットシステム100であっても、本実施の形態2に係るロボットシステム100と同様の作用効果を奏する。
【0105】
[変形例4]
図13は、本実施の形態2の変形例4のロボットシステムにおける透過型表示装置を介して、操作者が視認している視界を示す模式図である。なお、
図13においては、ロボット1が保持しているワーク20を基台21の上に等間隔(ここでは、15cm)で載置する作業を実行している状態を示している。
【0106】
図13に示すように、本変形例4のロボットシステム100のロボット1は、実施の形態2に係るロボットシステム100と基本的構成は同じであるが、センサ3として、ロボット1のエンドエフェクタ12に設けられている変位センサ(位置センサ)3Fを備えている。変位センサ3Fは、エンドエフェクタ12が把持しているワーク20と、当該ワーク20と隣接するワーク20Aと、の距離を検知(測定)し、検知した距離を位置情報として、制御装置4に出力するように構成されている。なお、本変形例では、変位センサ3Fが、エンドエフェクタ12が把持しているワーク20と、当該ワーク20と隣接するワーク20Aと、の距離が、14.5cmとする。
【0107】
そして、制御装置4は、変位センサ3Fから取得した位置情報を映像画面30にして、透過型表示装置6に表示させる。具体的には、
図13に示すように、制御装置4は、変位センサ3Fから取得した位置情報(ここでは、14.5cm)を文字にして、映像画面30として、透過型表示装置6に表示させる。
【0108】
これにより、操作者は、隣接するワーク間の距離を容易に理解することができ、ロボット1を直感的に操作することが可能となる。
【0109】
また、制御装置4は、予め設定されている第1閾値以上の距離を変位センサ3Fが検知した場合に、異常情報を映像画面30に出力するように、透過型表示装置6を制御してもよい。ここで、第1閾値としては、ロボット1が実行する作業内容によって、適宜設定することができる。
【0110】
このように構成された、本変形例4のロボットシステム100であっても、本実施の形態2に係るロボットシステム100と同様の作用効果を奏する。
【0111】
なお、本変形例4においては、変位センサ3Fを位置センサとして設ける形態を採用したが、これに限定されない。例えば、ロボット1の第1関節JT1〜第6関節JT6に配置されている、駆動モータ(サーボモータ)の回転位置を検知する回転センサを位置センサとする形態を採用してもよい。この場合、制御装置4は、各回転センサが検知した、各駆動モータの回転位置を取得し、当該回転位置から、エンドエフェクタ12(ワーク20)の位置座標を算出し、算出した位置座標から隣接するワーク20Aとの距離を算出するように構成されていてもよい。
【0112】
(実施の形態3)
本実施の形態3に係るロボットシステムは、実施の形態1又は2(変形例を含む)に係るロボットシステムにおいて、出力装置をさらに備え、制御装置は、所定の第1工程終了後に、第1工程の次の工程である第2工程について、ロボットを自動運転モード、手動運転モード、及びハイブリッド運転モードの3つの運転モードのうち、いずれの運転モードで動作させるかの問い合わせを出力装置に出力し、手動運転モード又はハイブリッド運転モードが選択されると、センサが検知した情報である第1情報を映像画面にして、透過型表示装置に表示させるように構成されている。
【0113】
なお、自動運転モードとは、ロボットが予め設定されているプログラムに従って、自動的に動作を実施することをいう。また、手動運転モードとは、ロボットが、操作器から受け付けた操作指示に従って動作することをいい、操作器から受け付けた操作指示に完全に従うように、ロボットを動作させてもよく、操作器から受け付けた操作指示に対して、予め設定されているプログラムにより補正(例えば、手ブレ補正)をしながら、ロボットを動作させてもよい。さらに、ハイブリッド運転モードとは、自動運転により動作中のロボットを手動運転により動作を補正されることをいう。
【0114】
以下、本実施の形態3に係るロボットシステムの一例について、
図14及び
図15を参照しながら説明する。
【0115】
[ロボットシステムの構成]
図14は、本実施の形態3に係るロボットシステムの概略構成を示すブロック図である。
【0116】
図14に示すように、本実施の形態3に係るロボットシステム100は、実施の形態1に係るロボットシステム100と基本的構成は同じであるが、出力装置7をさらに備える点が異なる。また、本実施の形態3に係るロボットシステム100では、制御装置4が補正部43を有する点が、実施の形態1に係るロボットシステム100と異なる。
【0117】
出力装置7は、制御装置4から送信された情報を出力するものであり、ロボット1を自動運転モード、手動運転モード、及びハイブリッド運転モードの3つの運転モードのうち、いずれの運転モードで動作させるかの問い合わせ情報を出力するように構成されている。
【0118】
出力装置7としては、例えば、モニタ等の表示装置、スピーカ、プリンタ等が挙げられる。例えば、出力装置7が表示装置で構成されている場合、制御装置4から送信された情報を文字、絵、画像、動画等の映像として表示(出力)する。また、出力装置7がスピーカで構成されている場合、制御装置4から送信された情報を音声情報として出力する。さらに、出力装置7がプリンタで構成されている場合、制御装置4から送信された情報を印字する。なお、透過型表示装置6が、出力装置7を兼ねてもよい。
【0119】
制御装置4の補正部43は、ロボット1のハイブリッド運転中に受信部40が補正指示を示す入力信号を受信した場合、ロボット1の動作の補正を動作制御部41に指示する。具体的には、ロボット1のハイブリッド運転中に、操作器2から入力信号として補正指示信号を受信部40が受信すると、補正部43は、動作制御部41に指示して、ロボット1の自動運転による動作を操作器2からの補正指示信号に従った動作に補正するように動作制御部41に対して指示する。なお、動作制御部41は、補正部43からの指示に応じて、操作器2からの補正指示を反映させた動作となるようにロボット1を制御する。
【0120】
また、本実施の形態3に係るロボットシステム100では、制御装置4の動作制御部41は、受信部40が入力信号として操作器2から操作指示を受け付けた場合、この操作指示をトリガとして一連の作業においてロボット1が実施する工程の運転モードを判定する。動作制御部41は、次にロボット1が実施する工程の運転モードの判定を記憶装置5に記憶された動作シーケンス情報52を参照して行うことができる。動作制御部41は、運転モードを判定すると、判定された運転モードでロボット1を動作させるように制御する。
【0121】
例えば、動作制御部41は、ロボット1を自動運転とすると判定した場合には、動作シーケンス情報52を読み出し、動作シーケンス情報52に含まれるプログラムにより規定された動作を実施するようにロボット1を制御する。
【0122】
また、動作制御部41は、ロボット1を手動運転とすると判定した場合には、操作器2から受信部40が受信した操作指示に基づいて動作するようにロボット1を制御する。
【0123】
さらに、動作制御部41は、ロボット1をハイブリッド運転とすると判定した場合には、動作シーケンス情報52を読み出し、動作シーケンス情報52に含まれるプログラムにより規定された動作を実施し、ロボット1を自動運転により動作中に、操作器2から入力信号として補正指示信号を受信部40が受信すると、ロボット1の自動運転による動作を操作器2からの補正指示信号に従った動作に補正する。そして、動作制御部41は、操作器2から補正指示信号の出力が停止され、受信部40が当該補正指示信号の受信を停止した場合、又は、操作器2からロボット1の自動運転の再開を指示する信号を受信部40が受信した場合には、ロボット1の自動運転を再開する。
【0124】
なお、動作制御部41は、ロボット1を自動運転モードにより動作させる場合、ロボット1の自動運転モードが終了すると、自動運転モード終了を示す情報を出力制御部42に送信してもよい。これにより、出力制御部42が出力装置7に自動運転モード終了を示す情報を操作者に向けて出力することで、操作者は、自動運転モードが終了したことを理解することができる。
【0125】
また、動作制御部41は、所定の工程終了後に、ロボット1を自動運転モード、手動運転モード、及びハイブリッド運転モードの3つの運転モードのうち、いずれの運転モードで動作させるかの問い合わせ情報を出力制御部42に出力する。
【0126】
出力制御部42は、例えば、動作制御部41から自動運転開始を示す情報を受信した場合、あるいは、動作制御部41から受信部40を介して、操作器2からの手動運転開始を示す情報、又はロボット1のハイブリッド運転中に、動作制御部41から受信部40を介して、操作器2からの補正指示を示す入力信号を受信した場合に、当該情報を出力するように出力装置7を制御してもよい。
【0127】
また、出力制御部42は、動作制御部41から自動運転終了を示す情報を受信した場合、あるいは、動作制御部41から受信部40を介して、操作器2からの手動運転終了を示す情報、又はハイブリッド運転終了を示す情報を受信した場合に、当該情報を出力するように出力装置7を制御してもよい。
【0128】
さらに、出力制御部42は、動作制御部41から問い合わせ情報を受信した場合、当該情報を出力するように、出力装置7を制御する。これにより、操作者は、3つの運転モードのうち、いずれの運転モードでロボット1を動作させるか選択し、操作器2を操作することにより、選択情報を制御装置4の受信部40に出力させることができる。
【0129】
また、本実施の形態3に係るロボットシステム100では、操作器2は、3つの運転モードのうち、操作者が選択した運転モードを選択情報として出力するように構成されている。操作器2は、操作者が操作することにより、手動運転モード又はハイブリッド運転モードが終了すると、当該運転モードの終了を示す情報を出力するように構成されていてもよい。なお、操作器2には、作業の開始指示、手動運転による作業の完了通知等を入力する入力部等が、別途、設けられていてもよい。
【0130】
[ロボットシステムの動作及び作用効果]
次に、本実施の形態3に係るロボットシステム100の動作及び作用効果について、
図14及び
図15を参照しながら説明する。なお、以下の動作は、制御装置4の演算部が、メモリ部又は記憶装置5に格納されているプログラムを読み出すことにより実行される。
【0131】
図15は、本実施の形態3に係るロボットシステムの動作の一例を示すフローチャートである。
【0132】
図15に示すように、制御装置4は、複数の工程のうち、少なくともいずれか1つの工程である、第1工程が終了したか否かを判定する(ステップS301)。具体的には、制御装置4の動作制御部41が、自動運転を終了したか否か、あるいは、受信部40を介して、操作器2から手動運転終了を示す情報、又はハイブリッド運転終了を示す情報を受信したか否かを判定する。
【0133】
制御装置4の動作制御部41は、自動運転を終了していない、あるいは、受信部40を介して、操作器2から手動運転終了を示す情報、又はハイブリッド運転終了を示す情報を受信していないと判定した場合(ステップS301でNo)には、本プログラムを終了する。なお、制御装置4は、本プログラムを終了した場合には、例えば、50msec後に再び、本プログラムを実行する。
【0134】
一方、制御装置4の動作制御部41は、自動運転を終了した、あるいは、受信部40を介して、操作器2から手動運転終了を示す情報、又はハイブリッド運転終了を示す情報を受信したと判定した場合(ステップS301でYes)には、ステップS302の処理を実行する。
【0135】
ステップS302において、制御装置4は、ロボット1を自動運転モード、手動運転モード、及びハイブリッド運転モードの3つの運転モードのうち、いずれの運転モードで動作させるかの問い合わせ情報を出力装置7に表示(出力)させる。具体的には、制御装置4の動作制御部41が、出力制御部42を介して、問い合わせ情報を出力装置7に出力する。そして、出力装置7が当該問い合わせ情報を取得することで、操作者に3つの運転モードのうち、いずれの運転モードで動作させるかの問い合わせ情報を表示する。
【0136】
これを受けて、操作者は、3つの運転モードのうち、いずれの運転モードで動作させるか選択し、操作器2を操作して、選択した運転モードを選択情報として出力させる。
【0137】
次に、制御装置4の動作制御部41は、操作器2から受信部40に選択情報が入力されたか否かを判定する(ステップS303)。動作制御部41は、操作器2から受信部40に選択情報が入力されていないと判定した場合(ステップS303でNo)には、ステップS302に戻り、操作器2から受信部40に選択情報が入力されるまで、ステップS302とステップS303を繰り返す。一方、動作制御部41は、操作器2から受信部40に選択情報が入力されたと判定した場合(ステップS303でYes)には、ステップS304に進む。
【0138】
ステップS304において、制御装置4の動作制御部41は、操作器2から受信部40を介して、入力された選択情報が、手動運転モード、又はハイブリッド運転モードであるか否かを判定する。
【0139】
制御装置4の動作制御部41は、ステップS303で取得した選択情報が自動運転モードと判定した場合(ステップS304でNo)には、本プログラムを終了する。一方、制御装置4の動作制御部41は、ステップS303で取得した選択情報が手動運転モード又はハイブリッド運転モードと判定した場合(ステップS304でYes)には、センサ3が検知した第1情報を映像画面にして、透過型表示装置6に出力させる(ステップS305)。具体的には、制御装置4は、カメラ3Aで撮影した映像を透過型表示装置6に表示させる。
【0140】
その後、制御装置4は、本プログラムを終了する。なお、制御装置4は、本プログラムを終了した場合には、例えば、50msec後に再び、本プログラムを実行する。
【0141】
このように構成された、本実施の形態3に係るロボットシステム100では、制御装置4が、操作者が、ロボット1の運転モードを手動運転モード又はハイブリッド運転モードを選択したときに、センサ3が検知した第1情報を映像画面にして、透過型表示装置6に表示させる。ロボット1を手動運転モード又はハイブリッド運転モードで運転する場合には、操作者が、操作器2を操作して、ロボット1を操作する。このため、センサ3が検知した第1情報が必要なときに、当該第1情報を映像画面にして、透過型表示装置6に表示させることができる。このため、操作者の負担を軽減して、作業効率を向上させることができる。
【0142】
なお、本実施の形態3においては、センサ3をカメラ3Aで構成されている形態を採用したが、これに限定されない。センサ3を振動センサ等の各種のセンサで構成されている形態を採用してもよい。
【0143】
(実施の形態4)
本実施の形態4に係るロボットシステムは、実施の形態1〜3(変形例を含む)のうち、少なくともいずれか1つの実施の形態に係るロボットシステムにおいて、センサがカメラで構成されていて、制御装置は、操作器によりロボットが操作されると、カメラが撮影した映像情報を映像画面として、透過型表示装置に表示させるように構成されている。
【0144】
また、本実施の形態4に係るロボットシステムでは、制御装置が、ロボットの動作速度に応じて、映像画面の大きさを変動して、透過型表示装置に表示させるように構成されていてもよい。
【0145】
さらに、本実施の形態4に係るロボットシステムでは、ロボットの動作速度が小さくなると、映像画面の大きさを大きくして、カメラが撮影した映像情報を透過型表示装置に表示させるように構成されていてもよい。
【0146】
以下、本実施の形態4に係るロボットシステムの一例について、
図13〜
図15を参照しながら説明する。なお、本実施の形態4に係るロボットシステム100は、実施の形態1に係るロボットシステム100と同様の構成であるため、その構成の詳細な説明は省略する。
【0147】
図16〜
図18は、本実施の形態4に係るロボットシステムにおける透過型表示装置を介して、操作者が視認している視界を示す模式図である。なお、
図16〜
図18においては、この順でロボット1の動作速度が小さくなっている。
【0148】
図16〜
図18に示すように、制御装置4は、ロボット1の動作速度に応じて、透過型表示装置6に表示させるカメラ3Aで撮影した映像情報を写す映像画面30の大きさを変動するように、透過型表示装置6を制御する。具体的には、制御装置4は、ロボット1の動作速度が小さくなると、カメラ3Aで撮影した映像情報を写す映像画面30の大きさを大きくするように、透過型表示装置6を制御する。
【0149】
このとき、制御装置4は、ロボット1の動作速度に反比例して、映像画面30の大きさが滑らかに大きくなるように、透過型表示装置6を制御してもよい。また、制御装置4は、ロボット1の動作速度と、映像画面30の大きさと、の関係が、二次関数、三次関数等の高次関数、指数関数、又は対数関数等で示される関数となるように、透過型表示装置6を制御してもよい。さらに、制御装置4は、ロボット1の動作速度に対して、映像画面30の大きさが階段状に大きくなるように、透過型表示装置6を制御してもよい。
【0150】
このように構成された、本実施の形態4に係るロボットシステム100であっても、実施の形態1に係るロボットシステム100と同様の作用効果を奏する。
【0151】
上述したように、ロボット1の先端部(エンドエフェクタ12)の位置決めが必要な動作等をロボット1にさせる場合には、操作者は、ロボット1を慎重に操作するために、ロボット1の動作速度を小さくする。このとき、操作者は、ロボット1の先端部近傍の映像情報を注視する。
【0152】
このため、本実施の形態4に係るロボットシステム100では、制御装置4は、ロボット1の動作速度が小さくなると、映像画面30の大きさを大きくするように、透過型表示装置6を制御する。
【0153】
これにより、映像画面30が見やすくなり、操作者の負担をより軽減して、作業効率をより向上させることができる。
【0154】
(実施の形態5)
本実施の形態5に係るロボットシステムは、実施の形態1〜4(変形例を含む)のうち、少なくともいずれか1つの実施の形態に係るロボットシステムにおいて、センサがカメラで構成されていて、制御装置は、ロボットの動作速度に応じて、映像画面の透過率を変動して、透過型表示装置に表示させるように構成されている。
【0155】
また、本実施の形態5に係るロボットシステムでは、制御装置は、ロボットの動作速度が小さくなると、映像画面の透過率を小さくして、カメラが撮影した映像情報を透過型表示装置に表示させるように構成されていてもよい。
【0156】
以下、本実施の形態5に係るロボットシステムの一例について、
図19〜
図21を参照しながら説明する。なお、本実施の形態5に係るロボットシステム100は、実施の形態1に係るロボットシステム100と同様の構成であるため、その構成の詳細な説明は省略する。
【0157】
図19〜
図21は、本実施の形態5に係るロボットシステムにおける透過型表示装置を介して、操作者が視認している視界を示す模式図である。なお、
図19〜
図21においては、この順でロボット1の動作速度が小さくなっている。
【0158】
図19〜
図21に示すように、制御装置4は、ロボット1の動作速度に応じて、透過型表示装置6に表示させるカメラ3Aで撮影した映像情報を写す映像画面30の透過率を変動するように、透過型表示装置6を制御する。具体的には、制御装置4は、ロボット1の動作速度が小さくなると、透過型表示装置6に表示させるカメラ3Aで撮影した映像情報を写す映像画面30の透過率を小さくするように透過型表示装置6を制御する。
【0159】
このとき、制御装置4は、ロボット1の動作速度に比例して、映像画面30の透過率が滑らかに小さくなるように、透過型表示装置6を制御してもよい。また、制御装置4は、ロボット1の動作速度と、映像画面30の大きさと、の関係が、二次関数、三次関数等の高次関数、指数関数、又は対数関数等で示される関数となるように、透過型表示装置6を制御してもよい。さらに、制御装置4は、ロボット1の動作速度に対して、映像画面30の透過率が階段状に小さくなるように、透過型表示装置6を制御してもよい。
【0160】
このように構成された、本実施の形態5に係るロボットシステム100であっても、実施の形態1に係るロボットシステム100と同様の作用効果を奏する。
【0161】
上述したように、ロボット1の先端部(エンドエフェクタ12)の位置決めが必要な動作等をロボット1にさせる場合には、操作者は、ロボット1の先端部近傍の映像情報を注視する。このとき、映像画面30とロボット1等が、透過型表示装置6の表示部6aに重なるように表示されると、操作者にとって、映像画面30が見づらくなるかもしれない。
【0162】
このため、本実施の形態5に係るロボットシステム100では、制御装置4は、ロボット1の動作速度が小さくなると、映像画面30の透過率を小さくするように、透過型表示装置6を制御する。これにより、操作者には、映像画面30の背景にあるロボット1等が見えなくなり、映像画面30を見やすくすることができる。このため、操作者の負担をより軽減して、作業効率をより向上させることができる。
【0163】
(実施の形態6)
本実施の形態6に係るロボットシステムは、実施の形態1〜5(変形例を含む)のうち、少なくともいずれか1つの実施の形態に係るロボットシステムにおいて、センサがカメラで構成されていて、制御装置は、ロボットの動作速度に応じて、透過型表示装置に表示させるカメラで撮影した映像画面の色彩を変動するように構成されている。
【0164】
また、本実施の形態6に係るロボットシステムでは、制御装置は、ロボットの動作速度が予め設定されている所定の第1速度以下の場合には、透過型表示装置に、カメラで撮影した映像情報をモノクローム映像で映像画面に表示させ、ロボットの動作速度が第1速度よりも大きい場合には、カメラで撮影した映像画面をカラー映像で映像画面に表示させように構成されていてもよい。
【0165】
以下、本実施の形態6に係るロボットシステムの一例について、
図22を参照しながら説明する。なお、本実施の形態6に係るロボットシステム100は、実施の形態1に係るロボットシステム100と同様の構成であるため、その構成の詳細な説明は省略する。
【0166】
図22は、本実施の形態6に係るロボットシステムの動作の一例を示すフローチャートである。
【0167】
図22に示すように、本実施の形態6に係るロボットシステム100の動作は、実施の形態1に係るロボットシステム100と基本的には同じ動作を実行するが、ステップS102以降の動作が異なる。具体的には、制御装置4が、ロボット1を第1速度以下で動作させるか否かを判定した後の動作が異なる。
【0168】
制御装置4は、ロボット1を第1速度以下で操作させると判定した場合(ステップS102でYes)には、カメラ3Aから入力された映像情報を、透過型表示装置6にカラー映像として出力させ(ステップS103A)、本プログラムを終了する。なお、制御装置4は、本プログラムを終了した場合には、例えば、50msec後に再び、本プログラムを実行する。
【0169】
一方、制御装置4は、ロボット1を第1速度より大きな速度でロボット1を動作させると判定した場合(ステップS102でNo)には、カメラ3Aから入力された映像情報を、透過型表示装置6にモノクローム映像として出力させ(ステップS104)、本プログラムを終了する。なお、制御装置4は、本プログラムを終了した場合には、例えば、50msec後に再び、本プログラムを実行する。
【0170】
このように構成された、本実施の形態6に係るロボットシステム100であっても、実施の形態1に係るロボットシステム100と同様の作用効果を奏する。
【0171】
上述したように、ロボット1の先端部(エンドエフェクタ12)の位置決めが必要な動作等をロボット1にさせる場合には、操作者は、ロボット1の先端部近傍の映像情報を注視する。
【0172】
このため、本実施の形態6に係るロボットシステム100では、制御装置4が、ロボット1の動作速度が第1速度以下の場合には、透過型表示装置6に映像画面30をカラー映像で表示させる。これにより、操作者にとって、映像画面30を見やすくすることができる。このため、操作者の負担をより軽減して、作業効率をより向上させることができる。
【0173】
(実施の形態7)
本実施の形態7に係るロボットシステムは、実施の形態1〜6(変形例を含む)のうち、少なくともいずれか1つの実施の形態に係るロボットシステムにおいて、予め設定されている、所定の工程におけるロボットが作動可能な領域である第1作動領域が記憶されている記憶器をさらに備え、制御装置は、操作器によりロボットが操作されると、第1作動領域を透過型表示装置に表示させるように構成されている。
【0174】
以下、本実施の形態7に係るロボットシステムの一例について、
図23を参照しながら説明する。なお、本実施の形態7に係るロボットシステム100は、実施の形態1に係るロボットシステム100と同様の構成であるため、その構成の詳細な説明は省略する。
【0175】
図23は、本実施の形態7に係るロボットシステムにおける透過型表示装置を介して、操作者が視認している視界を示す模式図である。
【0176】
図23に示すように、本実施の形態7に係るロボットシステム100は、制御装置4は、操作者が、操作器2を操作して、ロボット1を動作させると、予め記憶装置5に記憶されている、第1作動領域31を透過型表示装置6に表示させる。
【0177】
ここで、第1作動領域31は、所定の工程におけるロボット1が作動可能な領域をいい、作業者が所定の工程をロボット1に実行させるにあたって、ロボット1を操作するときに指標となる領域である。第1作動領域31は、予め実験等により適宜設定することができ、ロボット1が実行する作業内容によって、適宜設定される。
【0178】
第1作動領域31としては、例えば、ロボット1の大きさ及び各関節の可動範囲等によって定まる、ロボット1が動作することができる範囲(領域)であってもよい。また、第1作動領域31としては、ロボット1が把持しているワーク20の移動可能な範囲(領域)であってもよい。さらに、第1作動領域31としては、ロボット1が最適に作業を実行したとき(ロボット1が最も早く作業を終了させることができたとき)のワーク20の軌跡に対して、−10〜+10cmの範囲(領域)であってもよい。
【0179】
本実施の形態7においては、
図23に示すように、制御装置4は、ロボット1が保持しているワーク20を突起部21aに嵌挿させるために、ワーク20が位置することができる範囲(ワーク20が移動可能な範囲;網掛けした部分)を第1作動領域31として、透過型表示装置6に表示させている。すなわち、本実施の形態7においては、制御装置4は、第1作動領域31を拡張現実として、透過型表示装置6に表示させている。
【0180】
これにより、操作者は、容易にロボット1を操作することができ、作業の効率化を図ることができる。
【0181】
このように構成された、本実施の形態7に係るロボットシステム100であっても、実施の形態1に係るロボットシステム100と同様の作用効果を奏する。
【0182】
なお、第1作動領域31は、ロボット1の動作速度に応じて、その領域が変動するように、記憶装置5に記憶されていてもよい。具体的には、第1作動領域31は、ロボット1の動作速度が小さくなると、その領域を小さくするように、記憶装置5に記憶されていてもよい。
【0183】
[変形例1]
次に、本実施の形態7に係るロボットシステム100の変形例について、
図24を参照しながら説明する。なお、本変形例1のロボットシステム100は、実施の形態1に係るロボットシステム100と同様の構成であるため、その構成の詳細な説明は省略する。
【0184】
図24は、本実施の形態7の変形例1のロボットシステムにおける透過型表示装置を介して、操作者が視認している視界を示す模式図である。
【0185】
図24に示すように、本変形例1のロボットシステム100では、制御装置4は、カメラ3Aで撮影した映像情報を写す映像画面30に第1作動領域31を表示するように、透過型表示装置6を制御している。
【0186】
なお、制御装置4は、第1作動領域31を映像画面30に表示し、かつ、上記実施の形態7のように、第1作動領域31を拡張現実として表示してもよい。
【0187】
このように構成された、本変形例1のロボットシステム100であっても、実施の形態7に係るロボットシステム100と同様の作用効果を奏する。
【0188】
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良又は他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。