特許第6850263号(P6850263)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フジフィルム ソノサイト インコーポレイテッドの特許一覧

特許6850263改良された訓練モードを有する超音波撮像システム
<>
  • 特許6850263-改良された訓練モードを有する超音波撮像システム 図000002
  • 特許6850263-改良された訓練モードを有する超音波撮像システム 図000003
  • 特許6850263-改良された訓練モードを有する超音波撮像システム 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6850263
(24)【登録日】2021年3月9日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】改良された訓練モードを有する超音波撮像システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/00 20060101AFI20210322BHJP
【FI】
   A61B8/00
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-561647(P2017-561647)
(86)(22)【出願日】2016年5月26日
(65)【公表番号】特表2018-517486(P2018-517486A)
(43)【公表日】2018年7月5日
(86)【国際出願番号】US2016034486
(87)【国際公開番号】WO2016196232
(87)【国際公開日】20161208
【審査請求日】2019年4月25日
(31)【優先権主張番号】14/725,670
(32)【優先日】2015年5月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】399043060
【氏名又は名称】フジフィルム ソノサイト インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】チェンバレン, クレイグ
(72)【発明者】
【氏名】マンダー, アマンダ
(72)【発明者】
【氏名】ボールドウィン, ルーク
(72)【発明者】
【氏名】ダオーラ, マルコ
【審査官】 後藤 順也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−064776(JP,A)
【文献】 特開2006−158963(JP,A)
【文献】 特開2003−275204(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/082426(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0253317(US,A1)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波撮像システムであって、
検査を実施するタイプに関連する前記超音波撮像システムの1つ以上の現在の動作パラメータを記憶するように構成されるメモリであって、訓練資料に記載された方法で超音波撮像システムを動作するために用いられる前記超音波撮像システムの1つ以上の記録された動作パラメータを表すタグとともに前記訓練資料を記憶するように構成されたメモリと、
プロセッサであって、
ユーザが訓練資料の項目であって、前記1つ以上の記録された動作パラメータを表すタグを有す前記訓練資料の項目を精査するための第1の制御を選択したかを判定し、
前記1つ以上の現在の動作パラメータに合致する前記1つ以上の記録された動作パラメータを表す前記タグに対する前記訓練資料を検索し、
前記1つ以上の現在の動作パラメータに合致する前記1つ以上の記録された動作パラメータを表す前記タグを有す訓練資料の少なくとも1つの項目を前記ユーザに対してディスプレイデバイス上に表示し、
前記ユーザが、前記訓練資料の少なくとも1つの項目に関連する1以上の記録された動作パラメータを呼び出す第2の制御を選択したかを判定し、
前記ユーザが前記第2の制御を選択した場合には、前記メモリから前記ユーザに提示された前記訓練資料の少なくとも1つの項目に記述された前記記録された動作パラメータの1つ以上を受け取り、
前記メモリから受け取った前記ユーザに提示された前記訓練資料の少なくとも1つの項目に記述された前記記録された動作パラメータの1つ以上を用いて、超音波画像を生成するために、ライブ撮像モードでシステムを動作させる
ための命令を実行するように構成されるプロセッサとを含む、超音波撮像システム。
【請求項2】
前記訓練資料は、前記訓練資料のコンテンツに関連する撮像モードを含む前記1つ以上の記録された動作パラメータを表すタグとともに記憶され、前記プロセッサは、前記超音波撮像システムの前記1つ以上の現在の動作パラメータに合致する前記1つ以上の記録された動作パラメータを表す値に関して前記訓練資料のタグを検索する命令を実行するように構成される、請求項1に記載の超音波撮像システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記訓練資料を記憶する遠隔コンピュータに前記1つ以上の現在の動作パラメータを送信することによって、前記訓練資料を検索する命令を実行するように構成される、請求項1に記載の超音波撮像システム。
【請求項4】
前記プロセッサが、
前記ユーザに提示されている前記訓練資料と関連付けられる前記記録された動作パラメータの1つ以上を超音波機械の回路にロードし、
前記ユーザに提示されている前記訓練資料から前記超音波機械の回路にロードされた前記1つ以上の記録された動作パラメータを用いて生成される超音波画像を表示する
ための命令を実行するように構成される請求項1に記載の超音波撮像システム。
【請求項5】
前記訓練資料は、前記訓練資料のコンテンツに関連する撮像モードを含む前記1つ以上の記録された動作パラメータを表すタグとともに記憶され、
前記プロセッサは、前記訓練資料のタグから前記記録された動作パラメータを読み取り、前記タグからの前記記録された動作パラメータの1つ以上を用いて前記超音波機械の回路をプログラムする命令を実行するように構成される請求項4に記載の超音波撮像システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、遠隔に位置するコンピュータから訓練資料の前記項目に関して記憶される前記記録された動作パラメータを、前記プロセッサに受信させる命令を実行するように構成される請求項4に記載の超音波撮像システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示される技術は、超音波撮像システムに関し、特に、超音波撮像システムのための訓練システムに関する。
【背景技術】
【0002】
技術の進歩により、超音波撮像機械は使用がより容易になっているが、高度なオペレータ技能が、患者の身体内の種々の着目領域の高品質画像を取得するために、依然として要求される。最適な機械設定およびプローブが患者上で保持ならびに移動される方法等の要因は全て、生産される画像の品質に影響を及ぼし得る。
【0003】
医師および超音波技師に最良な画像を取得する方法を教示するために、撮像システムは、典型的には、訓練マニュアルおよびビデオチュートリアルを備えている。受講者は、マニュアルを学習し、訓練ビデオを視聴し、次いで、説明される検査を再現しようとすることが予期される。そのような訓練資料は、多くの場合、使用されている超音波機械のディスプレイとは異なるコンピュータスクリーンまたは他のビデオモニタ上で閲覧される。したがって、ユーザは、特定の検査を実践するように試行する前に、示唆される機械設定を記録し、同一の設定を用いて超音波機械を手動で構成する必要がある。同様に、ユーザが超音波機械を使用しているとき、画像を改良するために、特定の設定を調節する方法について質問を有する場合がある。これまでは、ユーザは、訓練マニュアルにおいて現在の撮像モードおよび撮像されている着目領域を調べ、次いで、画像を改良するために推奨される設定を再現するように試行する必要があった。これらの訓練ソリューションの両方は、煩雑かつ非効率的であり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記に説明されるシステムを改良するために、開示される技術は、内蔵訓練システムを伴う超音波撮像機械に関する。超音波機械内のメモリが、撮像機械を動作させ、特定の着目領域を撮像するためのベストプラクティスを説明および例証する、訓練命令、サンプル画像、ならびにビデオ/オーディオチュートリアルのうちの1つまたはそれを上回るものを記憶する。一実施形態では、これらの訓練資料はそれぞれ、訓練の資料の主題を撮像モード、特定の着目領域、または1つもしくはそれを上回る機械設定に関連付ける、1つまたはそれを上回るタグ値と関連付けられる。
【0005】
加えて、または代替として、超音波機械は、1つもしくはそれを上回る撮像パラメータの記録が記憶されるメモリを含む。「ヘルプ」制御が、キーボード上のキーとして、ユーザインターフェーススクリーン上のソフトキーとして、またはある他のユーザ入力機構を介して、ユーザに利用可能である。ヘルプ制御が選択される場合、プロセッサによって実行される学習モジュールが、現在の撮像パラメータのうちの1つまたはそれを上回るものに合致するタグ値を伴う訓練資料に関して検索する。現在の機械パラメータのうちの1つもしくはそれを上回るものに合致する、または関連する訓練資料のリストが、ユーザに提示される。訓練資料の特定の項目の選択に応じて、選択された訓練資料は、超音波機械によって使用される1つまたはそれを上回るビデオディスプレイ上に提示される。
【0006】
別の実施形態では、訓練資料は、訓練資料内に使用または議論される1つもしくはそれを上回る撮像パラメータの記録を含む。超音波撮像システムは、キーボード上に、またはユーザインターフェース上のソフトキーとして、またはある他の入力制御として、「表示」制御を含む。表示制御の選択に応じて、精査されている訓練資料の特定の部分と関連付けられる1つまたはそれを上回る撮像パラメータが、超音波システムの撮像回路にロードされ、したがって、ユーザは、訓練資料内で使用される同一の機械設定を使用して本システムを動作させることができる。ユーザは、訓練資料内で使用される設定を用いてライブ画像を捕捉することと、訓練資料を閲覧することとの間で交互に切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、開示される技術の一実施形態による、超音波撮像機械のブロック図である。
図2図2は、超音波撮像機械上で使用される1つまたはそれを上回る現在の撮像パラメータに関連する訓練資料を見出すために、学習モジュールによって実施されるステップのフローチャートである。
図3図3は、精査されている訓練資料の項目と関連付けられる1つまたはそれを上回る撮像パラメータを超音波撮像機械の回路にロードするために、学習モジュールによって実施されるステップのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、開示される技術の一実施形態に従って構築される、超音波撮像機械を図示する。超音波撮像機械は、ポータブルまたはカートベースであり、超音波を生産し、それらを身体中に指向させるとともに、受信された対応するエコー信号から画像を生産するように構成されることができる。超音波システム10は、1つまたはそれを上回るプログラマブルプロセッサ20と、ユーザ入力24(例えば、キーボード、ボタン、スクロールホイール、タッチパッド、タッチスクリーン等)のセットと、伝送回路26と、受信回路28とを含む。超音波信号を身体中に伝送すると、伝送回路は、伝送/受信スイッチ30を通してプローブ32上の圧電トランスデューサ要素に印加される時限電圧パルスを生成する。プローブ32によって受信された音響信号が、トランスデューサ要素によって対応する電気信号に変換される。電気信号は、伝送/受信スイッチ30を通して受信回路28に配索される。当業者によって理解されるであろうように、受信回路28は、1つまたはそれを上回る内部もしくは外部ビデオモニタ40上に表示するためのビデオプロセッサ36を使用して受信されたエコー信号を静止画像またはビデオ画像に変換する、要求される増幅器、アナログ/デジタルコンバータ、ビーム形成器、走査コンバータ、および他の信号処理DSPまたはASICを含む。いくつかの実施形態では、伝送/受信回路の一部は、プローブ32(例えば、ビーム形成およびA/Dコンバータ)内に位置し得る。超音波システムの伝送および受信回路26、28、ならびに他の画像処理コンポーネントの詳細は、当業者に公知であると見なされ、したがって、さらに詳細に議論されない。
【0009】
開示される技術の一実施形態によると、超音波撮像システム10は、学習モジュール60と、撮像システムの現在の動作パラメータの記録を記憶するためのメモリ62と、訓練資料のライブラリを記憶するメモリ64とを含む。そのようなメモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、電子メモリチップ、ハードドライブ、ソリッドステートドライブ、および同等物のうちの1つまたはそれを上回るものを含むことができる。学習モジュール60は、好ましくは、プロセッサ20によって実行可能である命令を記憶するメモリ、またはユーザがヘルプもしくは表示モードにアクセスすることを所望していることを示すユーザ入力を受信するように構成される専用プロセッサユニットもしくはASICのいずれかとして実装される。一実施形態では、学習モジュールは、超音波撮像システムのオペレーティングシステムに直接内蔵される。別の実施形態では、学習モジュール60ならびに現在の撮像パラメータおよび訓練資料を記憶するためのメモリは、超音波撮像システム上にロードされる別個のアプリケーション(例えば、「アプリ」)として実装される。ユーザは、その機能性が所望される場合、学習モジュールアプリを起動し、付加的訓練機能性を超音波システムに提供する。
【0010】
ユーザがヘルプモードを起動したことの検出に応じて、学習モジュール60は、メモリ62から現在の動作パラメータのうちの1つまたはそれを上回るものを読み取るように構成される。そのようなパラメータは、例えば、検査タイプ(成人、小児、着目領域等)、使用されているトランスデューサのタイプ、走査の深度、受信されたエコー信号に適用される利得のうちの1つまたはそれを上回るものを含むことができる。他のパラメータは、撮像モード(Bモード、Mモード、ドップラ、電力モード等)を含むことができる。メモリ62から読み取られる1つまたはそれを上回る現在の撮像パラメータから、学習モジュールは、超音波システムの現在の撮像モードおよび設定に対して適切である1つまたはそれを上回る訓練資料を識別する。そのような訓練資料は、テキストファイル70と、静止画像80と、ビデオ/オーディオクリップ90とを含むことができる。一実施形態では、訓練資料はそれぞれ、訓練資料を1つまたはそれを上回る撮像パラメータと関連付けるタグ等のメタデータを含む。例えば、静止画像が、小児腎臓走査から取得され得る。したがって、ユーザが小児撮像または腎臓走査を実施する方法等に関する質問を有する場合、画像に関するタグ値は、関連する訓練資料を位置特定する際に有用である、Bモード、小児、および腎臓を記録し得る。
【0011】
メモリ64内に記憶される現在の撮像パラメータのうちの1つまたはそれを上回るものを読み取ることによって、学習モジュール60は、メモリ62内に記憶されるどの訓練資料が現在の動作パラメータに関連するかを識別することが可能である。現在の動作パラメータに関連する訓練資料の数に応じて、ユーザは、識別された訓練資料のリストを示され得る。リスト上の任意の項目の選択が、対応する訓練資料がユーザに対して提示されるようにする。
【0012】
いくつかの事例では、超音波撮像システムは、いかなる現在のモードも選択されていないため、現在の撮像モードを有していない場合がある。本場合では、学習モジュール60は、ユーザが閲覧するために、メモリ64内に記憶される全ての訓練資料のリストを提示することができる。上記に議論されるように、訓練資料は、撮像トピックまたは特定の撮像パラメータに関するテキスト記述を含むことができる。訓練資料はまた、超音波撮像システムを用いて取得可能な最適結果を例証する静止画像80を含むことができる。加えて、訓練資料は、撮像モードまたは生産され得る画像の品質に対する撮像パラメータの変更の影響に関するチュートリアルを提供するために選択され得る、オーディオもしくはビデオクリップ90を含むことができる。ビデオクリップはまた、特定のタイプの検査を実施するために、プローブ32が患者上で保持または移動されるべき方法に関する命令を含むことができる。
【0013】
撮像パラメータがユーザによって選択または調節されると、プロセッサは、メモリ62内に撮像パラメータを記憶する。例えば、走査の深度が3cmから7cmに増加される場合、メモリ62は、新しい走査深度を記憶するために更新されるであろう。
【0014】
代替実施形態では、撮像パラメータは、伝送および受信回路26、28、ならびに超音波システムの他の回路と関連付けられるメモリ(図示せず)内に記憶される。ユーザがヘルプモードを選択したことの検出に応じて、学習モジュールは、メモリからパラメータを読み取るか、またはプロセッサ20がメモリからパラメータを読み取り、パラメータ値を学習モジュールに返すことを要求するかのいずれかである。いったん現在の動作パラメータが把握されると、それらは、関連する訓練資料に関して検索するために、学習モジュールによって使用される。
【0015】
一実施形態では、訓練資料は、超音波機械自体のメモリ64内にローカルに記憶される。別の実施形態では、訓練資料は、遠隔場所100(例えば、超音波機械の製造業者または他の訓練提供者によって起動されるサーバコンピュータ)において記憶され、有線または無線コンピュータ通信リンクを通して呼び出されることができる。後者の実施形態は、これが新しい資料を超音波機械にダウンロードすることなく、訓練資料が連続的に更新されることを可能にするため、好ましくあり得る。一実施形態では、超音波機械は、これが遠隔コンピュータシステムへの接続を有しているかどうかを判定する。その場合、現在の撮像パラメータのうちの1つまたはそれを上回るものが、遠隔コンピュータに送信され、超音波機械にダウンロードまたはストリーミングされる関連する訓練資料を識別する。いかなる接続も利用可能ではない場合、超音波機械は、ローカルに記憶されているものの間で関連する訓練資料に関して検索する。
【0016】
同一または代替実施形態では、超音波撮像システムは、超音波機械上の指定された制御(ボタン、スイッチ、ノブ等)として、または超音波機械のグラフィカルユーザインターフェースもしくはタッチスクリーン上のソフトキー、ジェスチャもしくはメニュー項目、もしくは同等物として実装され得る「表示」制御を含む。本実施形態では、ユーザによって閲覧され得る訓練資料は、撮像技法またはモードおよび1つもしくはそれを上回るパラメータ設定と関連付けられる。一実施形態では、特定のモードおよびパラメータ設定は、訓練資料とともにメタデータタグとして記憶される。訓練資料とともに記憶されるタグは、議論されている撮像モードのタイプ、利得、深度、検査されている組織のタイプ、走査が成人に対してであるかまたは子供に対してであるか等としてそのような情報の記録を残す。
【0017】
ユーザが精査されている訓練資料の主題である撮像技法を試行および再現することを所望する場合、ユーザは、表示制御を選択する。表示制御の検出に応じて、学習モジュール60は、訓練資料と関連付けられる撮像パラメータを読み取る。学習モジュールは、次いで、パラメータをプロセッサに伝達し、これは、パラメータを伝送および受信回路に電子的に提供し、したがって、超音波機械は、訓練資料内で使用されている機械と同一の方法で構成される。いくつかの場合では、プロセッサは、手動でいくつかのパラメータを設定する、またはいくつかの機械設定を変更するようにユーザを促し得る(例えば、「成人用撮像プローブを小児用撮像プローブに変更してください」または「利得を11に増加してください」)。このように、ユーザは、訓練資料内に記述される、または示されるものと同一のパラメータを使用するように本機械を容易に設定することができる。制御が設定された後、ユーザは、精査されている訓練資料内に使用または記述される同一の撮像パラメータを用いて本機械の使用を実践することができる。ユーザは、次いで、変更が生産される結果にどのように影響を及ぼすかを確認するために、撮像パラメータのうちの1つまたはそれを上回るものを自由に調節する。
【0018】
上記に説明される同一の様式で、ユーザが「表示」選択肢を選択する前に精査されている訓練資料は、超音波機械自体の上にローカルに記憶される、または遠隔場所からストリーミングもしくはダウンロードされ得る。
【0019】
図2は、開示される技術の実施形態による、超音波撮像機械の現在の動作パラメータのうちの1つまたはそれを上回るものに関連する訓練資料を識別するために、プロセッサ20および学習モジュール60によって実施される一連の行為を示す。200において開始し、プロセッサは、202において、実施されている検査のタイプに従ってオペレータによって設定される、または本機械によって事前ロードされる、超音波機械の1つもしくはそれを上回る動作パラメータの記録を記憶する。上記に示されるように、パラメータは、使用されている撮像パラメータの記録を残すための専用であるメモリ62内に記憶され得る。代替として、パラメータは、伝送および受信回路ならびに超音波システムの他のコンポーネントと関連付けられるメモリ内に記憶され得る。また別の実施形態では、メモリの組み合わせが、使用され得る。例えば、メモリ62は、現在の撮像モードが「成人、心臓」であることを示す記録を記憶し得る一方、伝送および受信回路と関連付けられるメモリは、利得、伝送深度、および他のパラメータに関する特定のパラメータ値を記憶し、成人心臓撮像を実行し得る。204において、プロセッサは、ユーザが「ヘルプ」制御を選択したかどうかを判定する。該当しない場合、超音波システムは、206において、選択された撮像モードで動作を継続する。
【0020】
ユーザがヘルプ制御を選択した場合、学習モジュール60が、呼び出され、本システムの現在の撮像パラメータのうちの1つもしくはそれを上回るものが、メモリ62からパラメータ値を読み取るか、または超音波システムの回路と関連付けられるメモリ内に記憶されるパラメータ値を読み出すようにプロセッサに要求するかのいずれかによって判定される。210において、学習モジュール60は、現在使用中のパラメータ値に合致する、または関連するタグ値を有するそれらの資料に関する利用可能な訓練資料を検索する。本実施例では、学習モジュール60は、成人および心臓撮像に関連する訓練資料に関するタグ値を検索する。これらのパラメータのうちの1つまたはそれを上回るものと対応するタグ値を有する訓練資料が、選択するためにユーザに対して表示される。訓練資料の特定の項目の選択に応じて、資料は、212において、超音波機械と関連付けられるディスプレイスクリーンまたは他の出力デバイス上でユーザに対して提示される。214において、学習モジュールは、ユーザが撮像モードに戻るように要求したかどうかを判定する。その場合、処理は、ステップ206に戻り、ライブ撮像が、やり直されることができる。
【0021】
上記に議論されるように、学習モジュールは、現在の動作パラメータのうちの1つまたはそれを上回るものに合致するタグ値を有するそれらの資料に関して、訓練資料のローカルコピーを検索し得る。代替として、学習モジュールは、動作パラメータを遠隔プロセッサに送信し、現在の動作パラメータに関連する学習資料のライブラリを検索し得る。
【0022】
図3は、図2に示されるステップに加えて、またはその代替として学習モジュールによって実施される一連のステップを示す。300において開始し、学習モジュールは、ユーザが精査するためのいくつかの可能性として考えられる訓練資料を表示する。304において、学習モジュールは、ユーザが302において精査するために訓練資料の特定の項目を選択したかどうかを判定する。その場合、訓練資料の選択された項目が、306においてユーザに対して表示/提示される。308において、学習モジュールは、ユーザが「表示」制御を選択したかどうかを判定する。該当しない場合、学習モジュールは、310において、ユーザがライブ撮像に戻る選択肢を選択したかどうかを判定する。308および310の両方における回答が「いいえ」である場合、処理は、306に戻り、訓練資料は、ユーザに対して継続して表示/提示される。ユーザがライブ撮像モードに戻るように要求した場合、学習モジュールは、312において終了する。
【0023】
ユーザが308において「表示」制御を選択した場合、学習モジュールは、314において、精査されている訓練資料と関連付けられる撮像パラメータを呼び出す。学習モジュールは、撮像パラメータをプロセッサに提供し、これは、順に、精査されている訓練資料内に使用されている撮像パラメータを用いて伝送および受信回路ならびに撮像システムの他のコンポーネントをプログラムする。超音波機械は、次いで、316においてライブ撮像モードに進み、したがって、ユーザは、訓練資料内に記述または使用される同一の設定を用いて本機械の動作を試行することができる。318において、学習モジュールは、ユーザが訓練資料の精査に戻るように選択したかどうかを判定する。その場合、処理は、ステップ306に戻り、それによって、以前に選択された訓練資料が、再び表示/提示される。318における回答が「いいえ」である場合、学習モジュールは、320において、ユーザがライブ撮像に戻るように選択したかどうかを判定する。その場合、学習モジュールは、312において終了する。該当しない場合、超音波撮像システムは、精査されている訓練資料内に使用される同一のパラメータを用いてライブ撮像モードに留まる。
【0024】
図2および3に示されるステップは、説明を容易にするために特定の順序で説明されているが、説明される機能性を達成するために、ステップは、異なる順序で実施され得る、または異なるステップが、実施され得ることを理解されたい。
【0025】
本明細書に説明される主題および動作の実施形態は、本明細書に開示される構造ならびにその構造的均等物を含む、デジタル電子回路において、またはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、もしくはハードウェアにおいて、またはそれらのうちの1つもしくはそれを上回るものの組み合わせにおいて実装されることができる。本明細書に説明される主題の実施形態は、1つまたはそれを上回るコンピュータプログラム、すなわち、データ処理装置による実行のために、またはその動作を制御するためにコンピュータ記憶媒体上でエンコードされる、コンピュータプログラム命令の1つまたはそれを上回るモジュールとして実装されることができる。
【0026】
コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読記憶デバイス、コンピュータ可読記憶基板、ランダムもしくはシリアルアクセスメモリアレイもしくはデバイス、またはそれらのうちの1つもしくはそれを上回るものの組み合わせであり得る、またはその中に含まれることができる。さらに、コンピュータ記憶媒体は伝搬信号ではないが、コンピュータ記憶媒体は、人為的に生成された伝搬信号内でエンコードされる、コンピュータプログラム命令のソースまたは宛先であり得る。コンピュータ記憶媒体はまた、1つまたはそれを上回る別個の物理的コンポーネントもしくは媒体(例えば、複数のCD、ディスク、または他の記憶デバイス)であり得る、またはその中に含まれることができる。本明細書に説明される動作は、1つもしくはそれを上回るコンピュータ可読記憶デバイス上に記憶される、または他のソースから受信されるデータに対して、データ処理装置によって実施される動作として実装されることができる。
【0027】
用語「データ処理装置」は、実施例として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、チップ上のシステム、または前述のものの複数のものもしくは組み合わせを含む、データを処理するための全ての種類の装置、デバイス、およびマシンを包含する。本装置は、専用論理回路、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)を含むことができる。
【0028】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても公知である)が、コンパイルもしくは解釈される言語、宣言型または手続型言語を含む、任意の形態のプログラミング言語において書き込まれることができ、これは、スタンドアローンのプログラムとして、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、オブジェクト、もしくはコンピューティング環境における使用のために好適な他のユニットとして含まれる、任意の形態において展開されることができる。
【0029】
本明細書に説明されるプロセスおよび論理フローは、入力データ上で動作し、出力を生成することによってアクションを実施する1つまたはそれを上回るコンピュータプログラムを実行する、1つまたはそれを上回るプログラマブルプロセッサによって実施されることができる。本プロセスおよび論理フローはまた、専用論理回路、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)によって実施されることができ、装置はまた、そのようなものとして実装されることができる。
【0030】
コンピュータプログラムの実行のために好適なプロセッサは、実施例として、汎用マイクロプロセッサおよび専用マイクロプロセッサの両方と、任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つまたはそれを上回るプロセッサとを含む。概して、プロセッサは、読取専用メモリまたはランダムアクセスメモリもしくは両方から、命令およびデータを受信するであろう。コンピュータの不可欠な要素は、命令に従ってアクションを実施するためのプロセッサならびに命令およびデータを記憶するための1つまたはそれを上回るメモリデバイスである。概して、コンピュータはまた、データを記憶するための1つまたはそれを上回る大容量記憶デバイス、例えば、磁気、光磁気ディスク、もしくは光ディスクを含む、またはそれらからデータを受信する、もしくはそれらにデータを伝達する、もしくはその両方を行うように動作可能に結合されるであろう。
【0031】
ユーザとの相互作用を提供するために、本明細書に説明される主題の実施形態は、情報をユーザに表示するためのディスプレイデバイス、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、LED(発光ダイオード)、またはOLED(有機発光ダイオード)モニタと、それによってユーザが入力をコンピュータに提供し得る、キーボードおよびポインティングデバイス、例えば、マウスまたはトラックボールを有する撮像システム上に実装されることができる。いくつかの実装では、タッチスクリーンが、情報を表示し、ユーザから入力を受信するために使用されることができる。他の種類のデバイスもまた同様に、ユーザとの相互作用を提供するために使用されることができ、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックであり得、ユーザからの入力は、音響、音声、もしくは触覚入力を含む任意の形態において受信されることができる。
【0032】
前述から、本発明の具体的実施形態は、例証を目的として本明細書に説明されるが、種々の修正が、本発明の範囲から逸脱することなく成され得ることを理解されたい。故に、本発明は、添付される請求項によるものを除いて限定されない。
図1
図2
図3