特許第6850368号(P6850368)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 朝日インテック株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6850368-カテーテル 図000002
  • 特許6850368-カテーテル 図000003
  • 特許6850368-カテーテル 図000004
  • 特許6850368-カテーテル 図000005
  • 特許6850368-カテーテル 図000006
  • 特許6850368-カテーテル 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6850368
(24)【登録日】2021年3月9日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】カテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/00 20060101AFI20210322BHJP
【FI】
   A61M25/00 620
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-567796(P2019-567796)
(86)(22)【出願日】2018年1月26日
(86)【国際出願番号】JP2018002562
(87)【国際公開番号】WO2019146086
(87)【国際公開日】20190801
【審査請求日】2020年5月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】390030731
【氏名又は名称】朝日インテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000279
【氏名又は名称】特許業務法人ウィルフォート国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀 貴行
【審査官】 岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−179170(JP,A)
【文献】 特開2016−101194(JP,A)
【文献】 特表2014−519376(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部の外径が先端方向に向かって段階的に縮径している中空シャフトと、
前記中空シャフトの外周を覆うように巻回されたコイル体と、
前記中空シャフトの外周に設けられ、前記コイル体を被覆する被覆部材と、を備えているカテーテルであって、
前記中空シャフトの先端部が、この先端部のうちの最も先端方向に位置する小径部と、この小径部よりも後端方向に位置し前記小径部よりも大きな外径を有する大径部と、前記小径部と前記大径部とに連続し前記小径部から前記大径部に向かって漸次拡径するテーパ部とを有し、
前記コイル体が、このコイル体の先端方向の端部が周方向に接合された略円筒形状の接合部を有し、
前記接合部が、前記中空シャフトの軸方向における前記テーパ部および/または前記小径部の外周方向に位置し、
前記中空シャフトが略一直線状に延びた状態において、前記接合部の内周面と前記テーパ部および/または前記小径部の外周面との距離が、先端方向に向かって大きくなっていることを特徴とするカテーテル。
【請求項2】
前記接合部の厚みが先端方向に向かって漸次小さくなっている請求項1に記載のカテーテル。
【請求項3】
前記接合部の外径が一定である請求項2に記載のカテーテル。
【請求項4】
前記コイル体が多条コイル体である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項5】
前記中空シャフトの先端部外周の少なくとも一部を被覆するように設けられ、前記中空シャフトを構成する材料よりも柔軟な材料で形成された先端チップを備え、
前記先端チップの一部が、前記接合部と前記中空シャフトとの間に噛み込んでいる請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のカテーテル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテルに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、慢性完全閉塞(CTO:Choronic total occlusion)のような血管内の異常を治療する際、治療を行う血管内にガイドワイヤを先行して通した後、カテーテルを上記ガイドワイヤに沿って目的地まで進行させて所望の処置を行う。
【0003】
このようなカテーテルとしては、例えば、ガイドワイヤなどを通すメインルーメンを画定する内層の外周表面に、線材料をコイル状に巻回した巻回層を配置し、この巻回層の外周に、一定の間隔でリング状の接合用部材を接合したものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
上述の技術によれば、巻回層を接合用部材で接合している分、トルク伝達性を向上させることができ、手元操作によりカテーテル先端部の回転を確実に行うことができると共に、巻回層を構成するコイル状の線材料の解れを防止できる点で優れている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−147956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したような従来のカテーテルでは、線材料の解れは防止できるものの、接合用部材と巻回層とが接合されているために巻回層の柔軟性が低下し、特に急激に湾曲しているような血管を通す際、上記血管への追従性が著しく低下する虞がある。
【0007】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、コイル体の解れを防止しつつ、中空シャフトの先端部を広範囲に湾曲することが可能なカテーテルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、
(1)先端部の外径が先端方向に向かって段階的に縮径している中空シャフトと、
前記中空シャフトの外周を覆うように巻回されたコイル体と、
前記中空シャフトの外周に設けられ、前記コイル体を被覆する被覆部材と、を備えているカテーテルであって、
前記中空シャフトの先端部が、この先端部のうちの最も先端方向に位置する小径部と、この小径部よりも後端方向に位置し前記小径部よりも大きな外径を有する大径部と、前記小径部と前記大径部とに連続し前記小径部から前記大径部に向かって漸次拡径するテーパ部とを有し、
前記コイル体が、このコイル体の先端方向の端部が周方向に接合された略円筒形状の接合部を有し、
前記接合部が、前記中空シャフトの軸方向における前記テーパ部および/または前記小径部の外周方向に位置し、
前記中空シャフトが略一直線状に延びた状態において、前記接合部の内周面と前記テーパ部および/または前記小径部の外周面との距離が、先端方向に向かって大きくなっていることを特徴とするカテーテル、
(2)前記接合部の厚みが先端方向に向かって漸次小さくなっている前記(1)に記載のカテーテル、
(3)前記接合部の外径が一定である前記(2)に記載のカテーテル、
(4)前記コイル体が多条コイル体である前記(1)から(3)のいずれか1項に記載のカテーテル、並びに
(5)前記中空シャフトの先端部外周の少なくとも一部を被覆するように設けられ、前記中空シャフトを構成する材料よりも柔軟な材料で形成された先端チップを備え、
前記先端チップの一部が、前記接合部と前記中空シャフトとの間に噛み込んでいる前記(1)から(4)のいずれか1項に記載のカテーテル
に関する。
【0009】
なお、本明細書において、「先端方向」とは、カテーテルの軸方向に沿う方向であって、中空シャフトの大径部に対して小径部が位置する方向を意味する。また、「後端方向」とは、カテーテルの軸方向に沿う方向であって、先端方向と反対側の方向を意味する。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、コイル体の解れを防止しつつ、中空シャフトの先端部を広範囲に湾曲することが可能なカテーテルを提供することができる。その結果、当該カテーテルは、湾曲する体腔内を進行する際の追従性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1の実施形態の一部を拡大して示す概略断面図である。
図2図1の中空シャフトおよびコイル体を拡大して示す概略側面図である。
図3図1の使用状態の一例を示す概略断面図である。
図4図1の変形例を示す概略断面図である。
図5】本発明の第2の実施形態の一部を拡大して示す概略断面図である。
図6図5の変形例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明のカテーテルは、先端部の外径が先端方向に向かって段階的に縮径している中空シャフトと、上記中空シャフトの外周を覆うように巻回されたコイル体と、上記中空シャフトの外周に設けられ、上記コイル体を被覆する被覆部材と、を備えているカテーテルであって、上記中空シャフトの先端部が、この先端部のうちの最も先端方向に位置する小径部と、この小径部よりも後端方向に位置し上記小径部よりも大きな外径を有する大径部と、上記小径部と上記大径部とに連続し上記小径部から上記大径部に向かって漸次拡径するテーパ部とを有し、上記コイル体が、このコイル体の先端方向の端部が周方向に接合された略円筒形状の接合部を有し、上記接合部が、上記中空シャフトの軸方向における上記テーパ部および/または上記小径部の外周方向に位置し、上記中空シャフトが略一直線状に延びた状態において、上記接合部の内周面と上記テーパ部および/または上記小径部の外周面との距離が、先端方向に向かって大きくなっていることを特徴とする。
【0013】
以下、本発明の第1および第2の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は、当該図面に記載の実施形態にのみ限定されるものではない。
【0014】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態の一部を拡大して示す概略断面図である。当該カテーテル11は、図1に示すように、概略的に、中空シャフト21と、コイル体31と、被覆部材41と、先端チップ51とにより構成されている。
【0015】
中空シャフト21は、例えば、血管などの体腔に先行投入されたガイドワイヤを内部に挿通する。この中空シャフト21は、外径が先端方向に向かって段階的に縮径している先端部Pを具備しており、先端部Pは、この先端部Pのうちの最も先端方向に位置する小径部21aと、この小径部21aよりも後端方向に位置し小径部21aよりも大きな外径を有する大径部21bと、小径部21aと大径部21bとに連続し小径部21aから大径部21bに向かって漸次拡径するテーパ部21cとを有している。
【0016】
具体的には、中空シャフト21は、図1に示すように、例えば、内部が、横断面の略中央部に軸方向に沿って延びるガイドワイヤ挿通用のルーメン61を有していると共に、外周が、先端部Pのうちの最も先端方向に位置する小径部21aと、この小径部21aの基端に連続し後述する大径部21bに向かって漸次拡径するテーパ部21cと、このテーパ部21cの基端に連続する大径部21bとを有している。また、中空シャフト21の後端方向の端部にはコネクタ(不図示)が接続されており、このコネクタを介して各種の手技が行われる。
【0017】
中空シャフト21各部における軸方向の長さは、通常、中空シャフト21全体が1350〜1550mm、小径部21aが2〜10mm、テーパ部21cが2〜30mmである。中空シャフト21各部における外径は、通常、小径部21aが0.45〜0.60mm、大径部21bが0.50〜0.65mmである。中空シャフト21の内径(ルーメン61の直径)は、通常、0.36〜0.46mmである。
【0018】
本実施形態のカテーテル11は、大径部21bが中空シャフト21の後端方向の端部まで連続しており、中空シャフト21各部における軸方向の長さは、中空シャフト21全体が1550mm、小径部21aが5mm、テーパ部21cが10mm、外径は、小径部21aが0.47mm、大径部21bが0.62mm、内径(ルーメン61の直径)は、0.38mmのものが例示されている。
【0019】
中空シャフト21を構成する材料としては、血管などの体腔内に挿通されることから、抗血栓性、可撓性および生体適合性を有していることが好ましく、例えば、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂などの樹脂材料;ハイポチューブなどの金属材料等を採用することができる。これらの中では、ルーメン61内に挿通されるガイドワイヤなどの摺動性を向上させる観点から、フッ素樹脂が好ましく、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)がより好ましい。
【0020】
コイル体31は、中空シャフト21を補強しかつトルク伝達性を高める等の作用を有する。このコイル体31は、図2に示すように、中空シャフト21の外周を覆うように巻回されており、このコイル体31の先端方向の端部が周方向に接合された略円筒形状の接合部31aを有している。この接合部31aは、中空シャフト21の軸方向におけるテーパ部21cおよび/または小径部21aの外周方向に位置する。
【0021】
コイル体31は、撚線などの多条コイル体、単線からなる単条コイル体のいずれも採用することができる。単条コイル体としては、例えば、直径が0.030〜0.120mmの素線等を採用することができる。一方、多条コイル体としては、例えば、直径が0.010〜0.120mmの素線を3〜12本まとめて撚線としたもの等を採用することができる。これらの中で、コイル体31は、多条コイル体であることが好ましい。これにより、当該カテーテル11が体腔内を進行する際の追従性を確保しつつ、カテーテル11のトルク伝達性および操縦性を向上させることができる。
【0022】
コイル体31を構成する素線の材料としては、可撓性を確保すると共に、抗血栓性および生体適合性を有している限り特に限定されず、例えば、SUS304、SUS316などのステンレス鋼;Ni−Ti合金などの超弾性合金;金、白金、タングステン、コバルトクロム合金等の金属を採用することができる。
【0023】
接合部31aの形成方法としては、特に限定されないが、例えば、コイル体31先端方向の素線端部にレーザ光を照射して加熱溶融し、この端部を周方向に連結して略円筒状に形成する方法、Sn−Pb合金、Pb−Ag合金、Sn−Ag合金、Au−Sn合金などの金属ロウを用い、蝋付けにより上記素線端部を周方向に連結して略円筒状に形成する方法等を採用することができる。
【0024】
本実施形態では、材料がSUS304かつ直径が0.090mmの素線を10本まとめて撚り合わせ、この撚線の先端部を周方向に略円筒状となるように接合した多条コイル体31を備えているカテーテル11が例示されている。
【0025】
ここで、当該カテーテル11は、中空シャフト21が略一直線状に延びた状態において、接合部31aの内周面とテーパ部21cおよび/または小径部21aの外周面との距離が、先端方向に向かって大きくなっている。本実施形態では、接合部31aがテーパ部21cを覆うようにその外周方向に位置しており、接合部31aの内周面31a1とテーパ部21cの外周面21c1との距離が先端方向に向かって直線的に大きくなっている。
【0026】
なお、接合部31aの外径は、一定であることが好ましい。これにより、接合部31aが膨出する(嵩張る)のを抑えることができ、カテーテル11の先端部の柔軟性を確保することができると共に、カテーテル11を小型化することができる。
【0027】
被覆部材41は、中空シャフト21の外周に設けられ、コイル体31を被覆し、このコイル体31を中空シャフト21の外周に固定する。
【0028】
被覆部材41を構成する材料としては、抗血栓性、可撓性および生体適合性を有していることが好ましく、例えば、ポリアミド、ポリアミドエラストマ、ポリエステル、ポリエステルエラストマ、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマなどの樹脂等を採用することができる。
【0029】
被覆部材41の形成方法としては、例えば、押出機を用い、中空シャフト21の外周に配置したコイル体31を、ポリアミドなどの熱可塑性樹脂で被覆する方法等を採用することができる。
【0030】
先端チップ51は、中空シャフト21の先端部P外周の少なくとも一部を被覆するように設けられている。具体的には、先端チップ51は、カテーテル11が血管などの体腔内を円滑に進行しかつ石灰化したような硬い病変部を容易に通過できるように、例えば、先端方向に向かって縮径するような尖塔状、略円錐台状(図1参照)等に形成することができる。また、先端チップ51の後端方向の端部は、当該先端チップ51の一部が接合部31aと中空シャフト21との間に噛み込むように設けられている。
【0031】
先端チップ51を構成する材料は、中空シャフト21を構成する材料よりも柔軟な材料で形成されている。上記材料としては、中空シャフト21の硬度にもよるが、例えば、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマなどの樹脂材料を用いることが好ましい。
【0032】
このように、先端チップ51が上記構成であることで、中空シャフト21の柔軟性を妨げず、かつ先端チップ51と中空シャフト21との強固な接合により先端チップ51が中空シャフト21から脱離するのを防止することができる。
【0033】
なお、当該カテーテル11は、公知のカテーテルと同様の方法で使用することができる。例えば、図3に示すように、あらかじめ血管V内にガイドワイヤGの一端(先端)を挿入して処置する部位まで進めた後、当該カテーテル11の先端チップ51のルーメン61開口に、体外に露出しているガイドワイヤGの他端(基端)を挿通する。次いで、当該カテーテル11を血管V内に挿通し、ガイドワイヤGに沿って血管V内を処置する部位まで押し進めて所定の処置を施す。
【0034】
以上のように、当該カテーテル11は、上記構成であるので、コイル体31の解れを防止しつつ、中空シャフト21の先端部Pを広範囲に湾曲することができ、結果として、湾曲する体腔内を進行する際の追従性を高めることができる。
【0035】
[第2の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態の一部を拡大して示す概略断面図である。当該カテーテル12は、図5に示すように、概略的に、中空シャフト21と、コイル体32と、被覆部材41と、先端チップ51とにより構成されている。当該カテーテル12は、コイル体32の形状が第1の実施形態と異なっている。なお、コイル体32の形状以外の構成については、第1の実施形態のものと同様であるので、同一部位には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0036】
コイル体32は、中空シャフト21の外周を覆うように巻回されており、このコイル体32の先端方向の端部が周方向に接合された略円筒形状の接合部32aを有している。上記接合部32aは、厚みが先端方向に向かって漸次小さくなっている。具体的には、当該カテーテル12の接合部32aは、図5に示すように、外径が軸方向において一定であると共に、接合部32aの厚みが先端方向に向かって直線的に薄くなっており、この厚みが薄くなっている分、接合部32aにおける内周面32a1の内径が先端方向に向かって漸次拡径している。
【0037】
なお、本実施形態の接合部32aは、中空シャフト21の軸方向におけるテーパ部21cおよび小径部21aの外周方向に位置しており、中空シャフト21が略一直線状に延びた状態において、接合部32aの内周面32a1と、テーパ部21cおよび小径部21aの外周面21c1、21a1との距離が、先端方向に向かって大きくなっている。
【0038】
以上のように、当該カテーテル12は、接合部32aの厚みが先端方向に向かって漸次小さくなっているので、上記厚みが小さくなっている分、接合部32aが嵩張るのを抑えることができ、カテーテル12の小型化により湾曲する体腔内を進行する際の追従性をより高めることができる。
【0039】
なお、本発明は、上述した実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0040】
例えば、上述した実施形態では、接合部31a、32aが、中空シャフト21の軸方向における少なくともテーパ部21cの外周方向に位置しているカテーテル11、12について説明したが、接合部は、テーパ部および小径部のうちの少なくともいずれかの外周方向に位置していればよく、例えば、接合部が小径部の外周方向のみに位置するカテーテルも本発明の意図する範囲内である。
【0041】
また、上述した実施形態では、接合部31a、32aの一部(コイル体31、32の一部)が被覆部材41で被覆されているカテーテル11、12を例示したが(図1図5参照)、例えば、図4および図6に示すように、接合部312a、322aの全体(コイル体312、322の全体を含む)が被覆部材412で被覆されているカテーテル112、122であってもよい。
【0042】
また、上述した実施形態では、先端チップ51を備えているカテーテル11、12について説明したが、体腔内を円滑に進行する限り、先端チップを備えていないカテーテルであってもよい。
【0043】
また、上述した実施形態では、コイル体31、32と中空シャフト21とが被覆部材41で固定されているカテーテル11、12について説明したが、例えば、ロウ材を用いてコイル体と中空シャフトとが蝋付けされているカテーテルなど、その他の手法により固定されているカテーテルであってもよい。
【0044】
また、上述した第2の実施形態では、接合部32aの外径が一定であるカテーテル12について説明したが、例えば、接合部の外径が先端方向に向かって拡径しているようなラッパ状のカテーテルであってもよい。
【符号の説明】
【0045】
11、12、112、122 カテーテル
21 中空シャフト
P 先端部
21a 小径部
21a1 外周面
21b 大径部
21c テーパ部
21c1 外周面
31、32、312、322 コイル体
31a、32a、312a、322a 接合部
31a1、32a1 内周面
41、412 被覆部材
51、512 先端チップ
G ガイドワイヤ
V 血管
図1
図2
図3
図4
図5
図6