特許第6850379号(P6850379)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 坦徳科技股▲分▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特許6850379-車両用灯火装置 図000002
  • 特許6850379-車両用灯火装置 図000003
  • 特許6850379-車両用灯火装置 図000004
  • 特許6850379-車両用灯火装置 図000005
  • 特許6850379-車両用灯火装置 図000006
  • 特許6850379-車両用灯火装置 図000007
  • 特許6850379-車両用灯火装置 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6850379
(24)【登録日】2021年3月9日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】車両用灯火装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 41/24 20180101AFI20210322BHJP
   F21S 41/143 20180101ALI20210322BHJP
   F21S 41/26 20180101ALI20210322BHJP
   F21S 45/47 20180101ALI20210322BHJP
   F21S 41/37 20180101ALI20210322BHJP
   F21V 8/00 20060101ALI20210322BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20210322BHJP
   F21S 41/265 20180101ALI20210322BHJP
   F21W 102/13 20180101ALN20210322BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20210322BHJP
【FI】
   F21S41/24
   F21S41/143
   F21S41/26
   F21S45/47
   F21S41/37
   F21V8/00 310
   F21V8/00 357
   F21S2/00 480
   F21S41/265
   F21W102:13
   F21Y115:10
【請求項の数】9
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2020-30563(P2020-30563)
(22)【出願日】2020年2月26日
【審査請求日】2020年2月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】520066382
【氏名又は名称】坦徳科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(72)【発明者】
【氏名】潘仲強
(72)【発明者】
【氏名】頼成志
(72)【発明者】
【氏名】李昭霈
【審査官】 下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】 中国実用新案第203478075(CN,U)
【文献】 特開2017−212112(JP,A)
【文献】 特表2015−526868(JP,A)
【文献】 特開2016−184578(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 41/24
F21S 2/00
F21S 41/143
F21S 41/26
F21S 41/265
F21S 41/37
F21S 45/47
F21V 8/00
F21W 102/13
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光モジュールと、
集光レンズと、
互いに離れるように光入射側および光出射側を画成する中空柱が配設された光ガイドであって、前記発光モジュールおよび前記集光レンズはそれぞれ、前記光入射側および前記光出射側に取り付けられる、光ガイドと、を備え
前記発光モジュールは、主発光素子と、前記主発光素子の両側に配置された、光補償のための2つの二次発光素子と、を有する、
車両用灯火装置。
【請求項2】
前記光ガイドは、少なくとも2つのシャーシで構成され、前記シャーシのそれぞれは、前記光ガイドを組み付ける複数の隣接する側壁を有することを特徴とする、請求項1に記載の車両用灯火装置。
【請求項3】
前記2つのシャーシは、光伝播のための反射材が施された内面を有することを特徴とする、請求項2に記載の車両用灯火装置。
【請求項4】
前記シャーシにはそれぞれ、前記集光レンズに配設可能な前方保持パネルが突出していることを特徴とする、請求項3に記載の車両用灯火装置。
【請求項5】
前記光ガイドの前記側壁は、光分布パターンの輪郭となることを特徴とする、請求項3に記載の車両用灯火装置。
【請求項6】
前記側壁は突出形状またはへこみ形状として考案されていることを特徴とする、請求項3に記載の車両用灯火装置。
【請求項7】
前記発光モジュールは調光器に電気的に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の車両用灯火装置。
【請求項8】
前記光ガイドは内部に柱が配設されていることを特徴とする、請求項1に記載の車両用灯火装置。
【請求項9】
前記集光レンズは、前記光ガイドの数量および前記発光素子の数量と一致する数量を有することを特徴とする、請求項に記載の車両用灯火装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用照明装置に関連し、特に、自動車にとって望ましい照明を放つことが可能な光源に関連する。
【背景技術】
【0002】
近年、交通規制に従って、車両の前部の両側に、走行ビーム、ロービーム、方向指示器を配設することが求められるのに伴い、ヘッドライト設置のための限られた範囲における昼間点灯(DRL)が普及している。車両からの眺めが変更可能になり、かつヘッドライト用品の数が増えるにつれて、それぞれのランプのための空間は大きく縮小されており、それによって照明範囲も減少している。しかしそれでもなお、ヘッドライト設置は、交通安全のために、光輝度、分布パターン、および照射角度に関する規制上の規準に準拠する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、望ましい輝度の細長く幅狭いパターンを分布させることが可能な車両用灯火装置に関連する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の目的を達成するために、車両用灯火装置は、発光モジュール、集光レンズ、および光ガイドを備える。光ガイドは、互いに離れるように1光入射側および1光出射側を画成する中空柱を形成し、それぞれの側には、それぞれ、発光モジュールおよび集光レンズが配設されている。
【0005】
さらに、光ガイドは、少なくとも2つのシャーシから成るハウジングを有し、シャーシのそれぞれはいくつかの隣接する側壁を有する。
【0006】
適切な分布パターンを放ち、かつ過熱により要素劣化が生じないようにするために、光境界を幾何学的に成形する内部を有する光ガイドの中空柱が、照明を導く。さらに、混光の目的で、または、過熱による変形を回避する構造用支持物として、光ガイドに配設される中実円柱を設けてもよい。
【0007】
車両用灯火装置は、モジュール化構造物が備えられてよい。発光モジュールは、光ガイドの数量および集光レンズの数量と一致する数量を有する1つの発光素子のみが配設されてよい、または、発光モジュールは、細長い分布パターンを生成するために、かつ車両用灯火装置の狭い空間において十分な照明を提供するために、光補償用の2つの二次要素が両側に配置されている中央に位置する主光源が配置されてよい。さらに、発光素子は、光強度補償を調節するための調光器に電気的に接続されてよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】車両用ロービームの斜視図である。
図2図1に示される車両用装置の分解組立図である。
図3】光ガイドの中空柱の断面図である。
図4】別の実施形態における車両用灯火装置の別の斜視図である。
図5図4に示される車両用装置の別の分解組立図である。
図6図4における光ガイドの中空柱の別の断面図である。
図7図4における光ガイドの中空柱の別の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明、構造、および達成する効果についてより具体的に詳述するために、図面を参照しながら以下について説明する。
【0010】
図1図3は、前部から後部へと、集光レンズ20、光ガイド10と一体化されたハウジング15、発光モジュール30、および放熱フィン40が配置された、車両用ロービーム装置を示す。光ガイド10は、反射薄膜が施された中空柱の内部を有し、ハウジング15および光ガイドは、集光レンズ20および発光モジュール30に対して一体的に配設可能に形成される。そして、放熱フィン40は発光モジュール30に垂直である。
【0011】
この実施形態では、発光モジュール30は、発光素子330を収容するための基部31を有し、光ガイド10は、互いに離れるように光入射側および光出射側を画成する中空内部を有する。発光モジュール30は光出射側に取り付けられ、集光レンズ20は、光入射側の近くに配設され、かつ超音波によりハウジング15に影響を及ぼす。さらに、光ガイドの中空内部は、光入射側から光出射側の方へと形状が集束し、これらは両方共、それぞれ、光強度および分布パターンに関与している。光ビームは、望ましい分布パターンで投射するために均一の光強度の代わりに集光レンズ20によって集中させかつ修正した発光素子330から出射する。
【0012】
発光モジュール30および光ガイド10は、小型の灯火装置にモジュール化されることによって、光補償にまたは他の照明目的に適応可能である。
【0013】
図4図7に示されるような車両用灯火装置の実施形態では、発光モジュール30は、先の実施形態との相違点として、主発光素子332と、主発光素子332の両側に配置された2つの二次発光素子331、333を備える。3つの発光素子331、332、333は、約2cmの細長形成の基部31上に等しい距離で並べられている。集光レンズ20は、相対位置に並べられかつ一直線に配置されるように、発光素子の数量と一致する数量を有する。
この実施形態では、光ガイド10は上部シャーシ11および下部シャーシ12を含み、上部シャーシ11および下部シャーシ12は連結端部を連結させることで中空柱を構成し、また、上部シャーシ11および下部シャーシ12には、複数の突出したまたはへこんだ側壁111、112、113、121、122、123が配設され、111は121と対になっており、112は122と対になっており、113は123と対になっている。中空柱は、発光素子のものと一致する数量および位置を有する。金属反射薄膜が施された側壁111、112、113、121、122、123は、中空柱を構成し、かつ光入射側および光出射側を画成する。発光素子331、332、333、および集光レンズ20の曲面はそれぞれ、中空柱の光入射側および光出射側に向けられている。集光レンズ20は、分布パターンを投射する前に光出射側から伝播されるように集中させかつ修正される。
【0014】
細長い分布パターンを生成するように主発光素子および光補償のための2つの両側の発光素子を配設することによって、照明強度を満たすだけでなく、車両用灯火装置の設置範囲を縮小することもできる。さらに、中空柱を用いることによって、光ガイドは、発光モジュールから伝播させる光源を導いて、光を均一に処理し、側壁の内部輪郭によって所望の分布パターンを成形するだけでなく、透明固体プラスチックまたはシリコーンなどの他の材料の採用と比較して使用の寿命を延長させることが可能である。
【0015】
図6および図7に示されるようなこの実施形態では、光ガイドの中空柱は、発光モジュール30の正面に配設される密閉円筒体を形成し、上部シャーシ11および下部シャーシ12の表面は、それぞれ、連結端部および側壁に分割される。反射薄膜は、側壁に施されてよい、または上部シャーシ11および下部シャーシ12の隣接面で共に施されてよい。また、灯火装置の連結端部および側壁は、起こり得る露光を封止するために同じ境界を共有し、シャーシは、モジュールの過熱を回避するように散熱材から作られてよい。
【0016】
この実施形態では、上部シャーシ11および下部シャーシ12にはそれぞれ、必要とされる要素を少なくし、かつ組付け工程を簡略化する助けとなるように、集光レンズ20に配設可能な前方保持パネル13、14が突出している。この実施形態では、主発光素子332は、分布パターンの右上光および左下光を放つ支援となるように幾何学的内部が備わった光ガイドに面している二重チップLEDである。二次発光素子331、333は、主発光素子332に両方向補償をもたらすために、異なる光路長による分布パターンを投射する三重チップLEDである。さらに、発光素子331、332、333は、光補償として発光素子331、333から発する光強度を調節するための調光器に接続されてよい。
【0017】
追加の説明として、光ガイド10の内部は、混光のため、および起こり得る過熱による変形を回避する構造上の支持の目的で、中実円柱であってよい。
【要約】      (修正有)
【課題】望ましい輝度の細長く幅狭いパターンを分布させることが可能な車両用灯火装置を提供する。
【解決手段】車両用灯火装置は、発光モジュール、集光レンズ20、および光ガイド10を備え、光ガイド10は、互いに離れるように光入射側および光出射側を画成する中空柱として考案されており、両方の側にはそれぞれ、発光モジュールおよび集光レンズ20が面しており、光ガイド10の助けとなる中空柱は、材料劣化現象および構造変形問題を回避し、かつ透明固体プラスチックまたはシリコーンなどの他の材料と比較して使用寿命を延長させる。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7