(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記処理モジュールは、各スイッチ制御周期内で、オン/オフ周期に応じて周期的にオン/オフするように対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールを制御するように構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック加熱システムのスイッチ制御装置。
前記処理モジュールは、さらに、取得された前記第1の対象アームの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、前記三相アームにおける前記第1の対象アームおよび前記第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとして選択するように構成される、
ことを特徴とする請求項3に記載の電池パック加熱システムのスイッチ制御装置。
前記処理モジュールは、さらに、取得された前記第2の対象アームの温度が前記安全温度閾値区間を超えると、前記三相アームにおける前記第1の対象アーム及び前記第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとして選択するように構成される、
ことを特徴とする請求項3に記載の電池パック加熱システムのスイッチ制御装置。
前記処理モジュールは、さらに、取得された前記第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、前記三相アームにおける前記第1の対象アームおよび第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとして選択するように構成される、
ことを特徴とする請求項6に記載の電池パック加熱システムのスイッチ制御装置。
前記処理モジュールは、さらに、取得された前記第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、前記三相アームにおける前記第1の対象アームおよび第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとして選択するように構成される、
ことを特徴とする請求項6に記載の電池パック加熱システムのスイッチ制御装置。
前記処理モジュールは、さらに、取得された第1の対象アームの温度と取得された第2の対象アームの温度がいずれも予め設定された安全温度閾値区間を超えると、オフ状態になるように前記三相アームの全てのスイッチモジュールを制御するように構成され、或いは、
前記処理モジュールは、さらに、取得された前記第1の対象アームに対応する第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度と取得された前記第2の対象アームに対応する第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度がいずれも予め設定された安全温度閾値区間を超えると、オフ状態になるように前記三相アームの全てのスイッチモジュールを制御するように構成され、或いは、
前記処理モジュールは、さらに、前記取得された第1の対象アームの温度と前記取得された第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度がいずれも予め設定された安全温度閾値区間を超えると、又は、前記取得された第2の対象アームの温度と前記取得された第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度がいずれも予め設定された安全温度閾値区間を超えると、オフ状態になるように前記三相アームの全てのスイッチモジュールを制御するように構成され、
前記第1の対象アームは、前記三相アームにおける前記対象上アームスイッチモジュールが位置しているアームであり、前記第2の対象アームは、前記三相アームにおける前記対象下アームスイッチモジュールが位置しているアームである、
ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック加熱システムのスイッチ制御装置。
取得された第1の対象アームの温度と取得された第2の対象アームの温度が対応する最大許容温度を超えると、前記電池パック加熱システムの温度過上昇故障情報を車両全体コントローラに報告するように構成され、或いは
取得された前記第1の対象アームに対応する第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度と取得された前記第2の対象アームに対応する第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が対応する最大許容温度を超えると、前記電池パック加熱システムの温度過上昇故障情報を前記車両全体コントローラに報告するように構成され、或いは、
取得された第1の対象アームの温度と取得された第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が対応する最大許容温度を超えるか、または、取得された前記第2の対象アームの温度と取得された前記第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度が対応する最大許容温度を超えると、前記電池パック加熱システムの温度過上昇故障情報を前記車両全体コントローラに報告するように構成される、故障報告モジュール
をさらに含み、
前記第1の対象アームは、前記三相アームにおける前記対象上アームスイッチモジュールが位置しているアームであり、前記第2の対象アームは、前記三相アームにおける前記対象下アームスイッチモジュールが位置しているアームである、
ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック加熱システムのスイッチ制御装置。
取得された前記第1の対象アームの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、前記三相アームにおける前記第1の対象アームおよび前記第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとして選択することをさらに含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の電池パック加熱システムのスイッチ制御方法。
取得された前記第2の対象アームの温度が前記安全温度閾値区間を超えると、前記三相アームにおける前記第1の対象アーム及び前記第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとして選択することをさらに含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の電池パック加熱システムのスイッチ制御方法。
取得された前記第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、前記三相アームにおける前記第1の対象アームおよび第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとして選択することをさらに含む、
ことを特徴とする請求項21に記載の電池パック加熱システムのスイッチ制御方法。
取得された前記第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、前記三相アームにおける前記第1の対象アームおよび第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとして選択することをさらに含む、
ことを特徴とする請求項21に記載の電池パック加熱システムのスイッチ制御方法。
取得された第1の対象アームの温度と取得された前記第1の対象アームに対応する第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度とが予め設定された安全温度閾値区間を超えると、第2の対象アームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとして選択し、且つ前記三相アームにおける前記第1の対象アームおよび前記第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとして選択することをさらに含み、
前記第1の対象アームは、前記三相アームにおける前記対象上アームスイッチモジュールが位置しているアームであり、前記第2の対象アームは、前記三相アームにおける前記対象下アームスイッチモジュールが位置しているアームである、
ことを特徴とする請求項16に記載の電池パック加熱システムのスイッチ制御方法。
取得された第2の対象アームの温度と取得された前記第2の対象アームに対応する第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度とが予め設定された安全温度閾値区間を超えると、前記三相アームにおける第1の対象アームおよび前記第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとして選択し、且つ前記第1の対象アームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとして選択することをさらに含み、
前記第1の対象アームは、前記三相アームにおける前記対象上アームスイッチモジュールが位置しているアームであり、前記第2の対象アームは、前記三相アームにおける前記対象下アームスイッチモジュールが位置しているアームである、
ことを特徴とする請求項16に記載の電池パック加熱システムのスイッチ制御方法。
取得された第1の対象アームの温度と取得された第2の対象アームの温度がいずれも予め設定された安全温度閾値区間を超えると、オフ状態になるように前記三相アームの全てのスイッチモジュールを制御すること、或いは、
取得された前記第1の対象アームに対応する第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度と取得された前記第2の対象アームに対応する第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度がいずれも予め設定された安全温度閾値区間を超えると、オフ状態になるように前記三相アームの全てのスイッチモジュールを制御すること、或いは、
前記取得された第1の対象アームの温度と前記取得された第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度がいずれも予め設定された安全温度閾値区間を超えるか、又は、前記取得された第2の対象アームの温度と前記取得された第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度がいずれも予め設定された安全温度閾値区間を超えると、オフ状態になるように前記三相アームの全てのスイッチモジュールを制御することをさらに含み、
前記第1の対象アームは、前記三相アームにおける前記対象上アームスイッチモジュールが位置しているアームであり、前記第2の対象アームは、前記三相アームにおける前記対象下アームスイッチモジュールが位置しているアームである、
ことを特徴とする請求項16に記載の電池パック加熱システムのスイッチ制御方法。
前記三相アームの各相アームは、いずれも、前記スイッチモジュールが設けられている上アームと前記スイッチモジュールが設けられている下アームとを備え、前記スイッチモジュールはダイオードを備え、
前記上アームの前記スイッチモジュールにおいて、前記ダイオードのアノードは、前記上アームと前記下アームとの接続点に接続され、前記ダイオードのカソードは、前記上アームと前記電池パックの正極との間に位置し、
前記下アームの前記スイッチモジュールにおいて、前記ダイオードのアノードは、前記下アームと前記電池パックの負極との間に位置し、前記ダイオードのカソードは、前記上アームと前記下アームとの接続点に接続されている、
ことを特徴とする請求項32に記載の電池パック加熱制御システム。
前記スイッチモジュールは、絶縁ゲートバイポーラトランジスタチップ、絶縁ゲートバイポーラトランジスタモジュール、金属−酸化物半導体電界効果トランジスタのうちの1種または2種以上を含む、
ことを特徴とする請求項32に記載の電池パック加熱制御システム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の各態様の特徴および例示的な実施例を詳細に説明する。以下の詳細な説明では、本発明の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が提示されている。しかしながら、これらの特定の詳細の一部を必要とせずに本発明を実施できることは、当業者には明らかである。以下の実施例の説明は、単に、本発明の実施例を示すことで、本発明をより良く理解させるためのものである。本発明は、以下に記載される特定の構成およびアルゴリズムに限定されるものではなく、本発明の精神から逸脱しない限り、要素、部材およびアルゴリズムの変形、置換および改良を含む。本発明に対する不必要な曖昧性を回避するために、公知の構造および技術は、添付の図面および以下の説明において示されていない。
【0013】
本発明の実施例は、電池パックの温度が低い条件で、電池パックを加熱して、電池パックの温度を上昇させ、電池パックが正常に使用できる温度に達させるようなシーンに適用することができるスイッチ制御装置及び方法、モータコントローラ及び電池パック加熱制御システムを提供する。ただし、電池パックは、少なくとも1つの電池モジュールまたは少なくとも1つの電池セルを含むことができ、これらに限定されるものではない。電池パックは電気自動車に応用でき、モータに給電して電気自動車の動力源とする。電池パックは、電気自動車の他の電気機器、例えば、車内エアコン装置、車載プレーヤなどに電力を供給することもできる。本発明の実施例において、電池パック加熱システムのインバータにおけるスイッチ素子を制御することにより、スイッチモジュールが長時間にオンして温度が高くなりすぎることを防止でき、電池パックへの加熱の安全性を向上させることができる。
【0014】
図1は、本発明の第1の実施例に係る電池パック加熱システムの構成模式図である。
図1に示すように、電池パック加熱システムは、電池パックP1に接続されたインバータP2と、インバータP2に接続されたモータP3とを備える。
ただし、インバータP2は、並列に接続された三相アームを含む。三相アームの各相は上アームと下アームを有し、且つ各上アームにスイッチモジュールが設けられ、各下アームにスイッチモジュールが設けられている。
【0015】
例えば、
図1を参照すると、三相アームは、U相アーム、V相アーム、及びW相アームであってもよい。U相アームの上アームスイッチモジュールが第1のスイッチモジュールP21であり、U相アームの下アームスイッチモジュールが第2のスイッチモジュールP22である。V相アームの上アームスイッチモジュールが第3のスイッチモジュールP23であり、V相アームの下アームスイッチモジュールが第4のスイッチモジュールP24である。W相アームの上アームスイッチモジュールが第5のスイッチモジュールP25であり、W相アームの下アームスイッチモジュールが第6のスイッチモジュールP26である。
【0016】
モータP3はそれぞれ三相アームに対応する三相エネルギー貯蔵モジュールを備え、三相エネルギー貯蔵モジュールの一端はお互いに接続されており、三相エネルギー貯蔵モジュールの他端はそれぞれ対応するアームの上アームと下アームとの接続点に接続されている。いくつかの例では、三相エネルギー貯蔵モジュールはステータインダクタンスであってもよい。
【0017】
例えば、
図1を継続して参照すると、U相アームに対応するU相ステータインダクタンスL1と、V相アームに対応するV相ステータインダクタンスL2と、W相アームに対応するW相ステータインダクタンスL3がある。その中、U相ステータインダクタンスL1、V相ステータインダクタンスL2及びW相ステータインダクタンスL3の一端は接続されている。
【0018】
ただし、各相エネルギー貯蔵モジュールと各アームとの接続関係については、U相ステータインダクタンスL1を例にすると、U相ステータインダクタンスL1の他端は、U相アームの上アームスイッチモジュールP21とU相アームの下アームスイッチモジュールP22との接続点に接続されている。
【0019】
本発明のいくつかの実施例において、電池パック加熱システムは、インバータP2の各相アームに並列に接続された支持コンデンサCaをさらに備える。支持コンデンサCaの一端は電池パックP1の正極に接続され、他端は電池パックP2の負極に接続されている。支持容量Caは、電池パック加熱システムにおける電圧変動や電流変動を許容範囲内に保持して、電圧や電流がオーバーシュートしないように、インバータP2のスイッチモジュールがオフしたときに発生可能な大きな脈動電圧電流を吸収するためのものである。
【0020】
本発明のいくつかの実施例において、モータP3は、三相エネルギー貯蔵モジュールにそれぞれ接続されている抵抗モジュールをさらに備える。具体的には、三相エネルギー貯蔵モジュールの一端は、それぞれに、対応する抵抗モジュールを介して接続されている。抵抗モジュールは、一つの抵抗を備えてもよく、又は、並列、直列、又は直並列の複数の抵抗を備えてもよいが、これらに限定されるものではない。
【0021】
例えば、
図1を継続して参照すると、U相ステータインダクタンスL1の一端は抵抗モジュールR1の一端に接続され、V相ステータインダクタンスL2の一端は抵抗モジュールR2の一端に接続され、W相のステータインダクタンスL3の一端は、抵抗モジュールR3の一端に接続されている。抵抗モジュールR1の他端は、抵抗モジュールR2の他端及び抵抗モジュールR3の他端に接続されている。
【0022】
本発明の実施例の電池パック加熱システムは、モータコントローラの制御に基づいて、電池パックP1を充電或いは放電することができる。具体的には、モータコントローラは、周期的な駆動信号により、インバータのスイッチモジュールにおける対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールを制御して周期的にオンとオフさせることで、エネルギー貯蔵モジュールの周期的なエネルギー貯蔵或いは放出を実現でき、さらに電池パックP1に対する周期的な充放電を実現できる。例えば、モータコントローラから出力する駆動信号がハイレベルであるときに、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールがオンされ、エネルギー貯蔵モジュールが充電される。モータコントローラから出力する駆動信号が低レベルであるときに、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールがオフされ、エネルギー貯蔵モジュールが放電される。
【0023】
本発明のいくつかの実施例において、対象上アームスイッチモジュールは、三相アームにおける上アームスイッチモジュールのいずれか一つであり、対象下アームスイッチモジュールは、三相アームにおける第1の対象アーム以外の他のアームの下アームスイッチモジュールのいずれか一つである。
【0024】
いくつかの例では、スイッチモジュールは、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor、IGBT)チップ、IGBTモジュール、金属−酸化物半導体電界効果トランジスタ(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor、MOSEFT)などのパワースイッチ素子の1種または2種以上である。ここで、スイッチモジュールにおける各IGBT素子とMOSFET素子などの組み合わせ方式及び接続方式は限定されない。また、上述したパワースイッチ素子の材料の種類も限定されず、例えば、炭化ケイ素(すなわち、SiC)又は他の材料から製造されたパワースイッチ素子を使用することができる。なお、上記パワースイッチ素子は、ダイオードを有する。具体的には、寄生ダイオードであってもよいし、特別に設けられたダイオードであってもよい。ダイオードの材料の種類も限定されず、例えば、シリコン(すなわち、Si)、炭化ケイ素(すなわち、SiC)、または他の材料から製造されたダイオードを使用することができる。
【0025】
説明の便宜上、本発明の以下の2つの例は、対象上アームスイッチモジュールをP21とし、対象下アームスイッチモジュールをP24として、それぞれ、電池パック加熱システムの電池パックP1に対する具体的な放電フローおよび具体的な充電フローを説明する。
【0026】
第1の例として、
図2は、本発明の実施例における例示的な電池放電回路の模式図を示す。
図2に示すように、モータコントローラが対象上アームスイッチモジュールP21、対象下アームスイッチモジュールP24を制御してオン状態にすると、電流の流れ方向に応じて、電池パックP1の放電回路C1は、電池パックP1正極→対象上アームスイッチモジュールP21→U相ステータインダクタンスL1→抵抗モジュールR1→抵抗モジュールR2→V相ステータインダクタンスL2→対象下アームスイッチモジュールP24→電池パックP1負極である。
【0027】
電池パックP1の放電過程において、U相ステータインダクタンスL1及びV相ステータインダクタンスL2がエネルギーを貯蔵する。
【0028】
第2の例として、
図3は、本発明の実施例における例示的な電池パック充電回路の模式図を示す。
図3に示すように、モータコントローラがオフ状態になるように対象上アームスイッチモジュールP21、対象下アームスイッチモジュールP24を制御すると、電流の流れ方向に応じて、電池パックP1の充電回路C2は、U相ステータインダクタンスL1→抵抗モジュールR1→抵抗モジュールR2→V相ステータインダクタンスL2→V相アームの上アームスイッチモジュールP23のボディダイオード→電池パックP1正極→電池パックP1負極→U相アームの下アームスイッチモードブロックP22のボディダイオード→U相ステータインダクタンスL1である。
【0029】
電池パックP1の充電過程において、U相ステータインダクタンスL1及びV相ステータインダクタンスL2はエネルギーを放出して、電池パックP1を充電する。
【0030】
本発明のいくつかの実施例において、電池パックの正極は、メイン正極スイッチを介してインバータに接続され、電池パックの負極は、主負スイッチを介してインバータに接続されている。いくつかの例では、メイン正極スイッチ及び主負スイッチは、リレーであってもよい。
【0031】
本発明の第1の実施例に基づいて、本発明の第2の実施例は、処理モジュールを含む電池パック加熱システムのスイッチ制御装置を提供する。
【0032】
具体的には、処理モジュールは、スイッチ制御周期が前周期から現在周期に切り替わったことを確認すると、三相アームにおける前周期の対象上アームスイッチモジュール以外の他の上アームスイッチモジュールから現在周期の対象上アームスイッチモジュールを選択し、及び/又は、三相アームにおける前周期の対象下アームスイッチモジュール以外の他の下アームスイッチモジュールから現在周期の対象下アームスイッチモジュールを選択する。
ここで、三相アームは電池パック加熱システムのインバータ内に位置し、同じスイッチ制御周期における対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールは異なる相アームに位置している。
【0033】
例示的に、
図1を参照すると、連続する3つのスイッチ制御周期を例にすると、第1の期間において、処理モジュールは、第1のスイッチモジュールP21を対象上アームスイッチモジュールとし、第4スイッチモジュールP24を対象下アームスイッチモジュールとすることができ、第2の周期において、処理モジュールは、対象上アームスイッチモジュールを第3のスイッチモジュールP23に切り替え、かつ対象下アームスイッチモジュールを第2のスイッチモジュールP22に切り替えることができ、第3の周期において、処理モジュールは、対象上アームスイッチモジュールをそのまま保持し、すなわち対象スイッチモジュールは第3のスイッチモジュールP23のままで、対象下アームスイッチモジュールのみを第6のスイッチモジュールP26に切り替えることができる。
【0034】
本発明のいくつかの実施例において、スイッチ制御周期は、2つの連続するスイッチ切り替え時刻の間の時間間隔を表す。ここで、スイッチ切り替えは、対象上アームスイッチモジュール及び/または対象下アームスイッチモジュールの切り替えを含む。
【0035】
本発明のいくつかの実施例において、各スイッチ制御周期内で、対象上アームスイッチモジュール及び対象下アームスイッチモジュールは異なる相アームに位置する必要があり、具体的な組合せ方案は、以下の6つの組合せを含むが、これらに限定されない。理解の便宜上、本実施例は、
図1を参照して6つの組合せ方案を具体的に説明する。
【0036】
第1のケース:対象上アームスイッチモジュールは、第1の相アームの上アームスイッチモジュールであり、対象下アームスイッチモジュールは、第2の相アームの下アームスイッチモジュールである。例示的には、それぞれ、U相アームの上アームスイッチモジュールP21及びV相アームの下アームスイッチモジュールP24とすることができる。
【0037】
第2のケース:対象上アームスイッチモジュールは、第1の相アームの上アームスイッチモジュールであり、対象下アームスイッチモジュールは、第3の相アームの下アームスイッチモジュールである。例示的には、それぞれ、U相アームの上アームスイッチモジュールP21及びW相アームの下アームスイッチモジュールP26とすることができる。
【0038】
第3のケース:対象上アームスイッチモジュールは、第2の相アームの上アームスイッチモジュールであり、対象下アームスイッチモジュールは、第1の相アームの下アームスイッチモジュールである。例示的には、それぞれ、V相アームの上アームスイッチモジュールP23及びU相アームの下アームスイッチモジュールP22とすることができる。
【0039】
第4のケース:対象上アームスイッチモジュールは、第2の相アームの上アームスイッチモジュールであり、対象下アームスイッチモジュールは、第3の相アームの下アームスイッチモジュールである。例示的には、それぞれ、V相アームの上アームスイッチモジュールP23及びW相アームの下アームスイッチモジュールP26とすることができる。
【0040】
第5のケース:対象上アームスイッチモジュールは、第3の相アームの上アームスイッチモジュールP25であり、対象下アームスイッチモジュールは、U相アームの下アームスイッチモジュールP22である。例示的には、それぞれ、W相アームの上アームスイッチモジュールP25及びU相アームの下アームスイッチモジュールP22とすることができる。
【0041】
第6のケース:対象上アームスイッチモジュールは、第3の相アームの上アームスイッチモジュールP25であり、対象下アームスイッチモジュールは、第2の相アームの下アームスイッチモジュールである。例示的には、それぞれ、W相アームの上アームスイッチモジュールP25及びV相アームの下アームスイッチモジュールP24とすることができる。
【0042】
いくつかの実施例において、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールの放熱バランスを確保するために、前周期から現在周期に切り替えた後、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールの両方を切り替えてもよい。あるいは、前周期で対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールの一方を切り替え、現在周期で両方の他方を切り替え、次周期で両方の一方を切り替えるように制御する。あるいは、前周期から現在周期に切り替えた後、1つのスイッチモジュールのみを切り替えると、例えばN個のスイッチ切り替え周期を含む長時間で、対象上アームスイッチモジュールの切り替え回数と対象下アームスイッチモジュールの切り替え回数とをできるだけ同じに保つべきである。例えば、11個の連続したスイッチ制御周期内で、合計10回切り替えた場合、対象上アームスイッチモジュールの切り替え回数が5回であり、対象下アームスイッチモジュールの切り替え回数が5回であってもよい。
【0043】
なお、電池パック加熱システムにおいて、同じアームの上アームスイッチモジュールと下アームスイッチモジュールがいずれもオンしている場合、例えば、同じアームにおける上アームスイッチモジュールと下アームスイッチモジュールがいずれも10ミリ秒を超える時間オンしている場合、電池パックの加熱システムの素子や電池パックP1が焼損するおそれがある。同じアームにおける上アームスイッチモジュールと下アームスイッチモジュールがいずれもオンすることを防止するためには、同じ相アームにおける上アームスイッチモジュールと下アームスイッチモジュールが同時にオンすることを避けるべきである。具体的には、モータコントローラにおいて、同じアームにおける上アームスイッチモジュールと下アームスイッチモジュールとのオンの排他性は、論理回路によって実現することができる。
【0044】
なお、本発明の以下の実施例部分では、説明の便宜上、対象上アームスイッチモジュールが位置しているアームを第1の対象アームと呼び、第1の対象アームに対応するエネルギー貯蔵モジュールを第1のエネルギー貯蔵モジュールと呼ぶ。そして、対象下アームスイッチモジュールが位置しているアームを第2の対象アームと呼び、第2の対象アームに対応するエネルギー貯蔵モジュールを第2のエネルギー貯蔵モジュールと呼ぶ。ここで、各相アームに対応するエネルギー貯蔵モジュールは、当該相アームに接続されたエネルギー貯蔵モジュールを示す。例示的に、
図1を参照すると、インダクタンスL1はU相アームに対応するエネルギー貯蔵モジュールであり、インダクタンスL2はV相アームに対応するエネルギー貯蔵モジュールであり、インダクタンスL3はW相アームに対応するエネルギー貯蔵モジュールである。
【0045】
処理モジュールは、さらに、各スイッチ制御周期内で、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールのオン/オフを制御して、電池パック加熱システムのモータにおける少なくとも2相のエネルギー貯蔵モジュールのエネルギー貯蔵およびエネルギー放出を実現して、電池パックの加熱を実現するように構成される。
【0046】
いくつかの実施例において、各スイッチ制御周期内で、オン/オフ周期に応じて周期的にオン/オフするように対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールを制御する。例示的には、スイッチ制御周期をT
0とし、オン/オフ周期をT
1とすると、nT
1=T
0となる。
【0047】
一例として、オン/オフ周期をT
1とし、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールのオン期間をt
0とし、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールのオフ期間をT
1とすると、T
1=t
0+T
1となる。一つのオン期間内の電池パックP1の放電時間、第1の対象アームに対応する第1のエネルギー貯蔵モジュールのエネルギー貯蔵時間および第2の対象アームに対応する第2のエネルギー貯蔵モジュールのエネルギー貯蔵時間はいずれもt
0となる。それに応じて、電池パックP1の充電時間、第1のエネルギー貯蔵モジュールのエネルギー放出時間および第2のエネルギー貯蔵モジュールのエネルギー放出時間はいずれもt
1となる。
【0048】
電池パックP1のプラス端子とマイナス端子との間の電圧をU1とし、第1のエネルギー貯蔵モジュールと第2のエネルギー貯蔵モジュールとがインダクタンスであり、両方のインダクタンスの和が2Lであるとすると、一つのオン期間内のエネルギー放出期間は0〜t
0であり、充電時間はt
0〜t
0+t
1である。
【0049】
0〜t
0のエネルギー放出期間内で、放電回路内の電流iと電圧U1との間は、式(1)を満たす。
U1=2L×di/dt (1)
【0050】
ただし、U1とLはいずれも一定値であり、tは放電時間を表す。電池加熱システムの回路内の初期電流が0である場合、0〜t
0の期間の間、電流iは、0からK1=U1/2Lの傾きでIp1=t
0×U1/2Lまで上昇する。
【0051】
t
0〜t
0+t
1の充電期間の間、充電回路内の電流iは、t
0×U1/2Lから、K1=U1/2Lの傾きで減少する。
【0052】
したがって、一つのオン/オフ周期内で、電池パック加熱システムの回路において有効電流Iが形成され、式(2)を満足する。
1/2×K1×t
0×t
0−1/2×K1×t
1×t
1=I×(t
0+t
1) (2)
【0053】
ただし、オン期間が充放電周期で占める比率をD=t
0/(t
0+t
1)とし、スイッチモジュールのオン/オフ周波数をf=1/(t
0+t
1)として、オン期間が充放電周期で占める比率Dとスイッチモジュールのオン/オフ周波数fを式(2)に代入すると、式(3)を導き出すことができる。
I=(U1×(2D−1))/4fL (3)
【0054】
以上のように、式(3)により、D≦50%の場合、有効電流Iとスイッチモジュールのオン/オフ周波数fとは反比例の関係であり、有効電流Iとオン期間が充放電周期で占める比率Dとは正比例の関係であることが分かる。
【0055】
本発明の実施例に係るスイッチ制御装置及び方法によれば、モータコントロール及び電池パック加熱制御システムは、スイッチ制御周期が前周期から現在周期に切り替わると、対象上アームスイッチモジュール及び/又は下アームを切り替えるように制御する。本発明の技術案により、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールは電池パックを加熱する過程全体で常にオンしているのではなく、スイッチ制御周期に応じて絶えずにスイッチ切り替えを行うため、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールが連続的にオンすることによる温度過上昇リスクを回避し、それによって電池パック加熱の安全性を向上させる。
【0056】
本発明の実施例において、オン期間が充放電周期で占める比率と、スイッチモジュールのオン/オフ周波数とを調整することにより、電池パック加熱システムの回路における有効電流を調整し、ひいては電池パックP1に対する加熱速度を調整することができる。
【0057】
本発明のいくつかの実施例において、電池加熱システムの回路における電流有効値を、電池パックP1のリアルタイム温度と所望の加熱温度との差に応じて調整して、加熱速度の調整を実現することができる。加熱速度は、電池加熱システムの回路における電流有効値に正比例する。例えば、電池パックP1のリアルタイム温度と所望の加熱温度との差によって加熱速度を上げる必要があると判断すると、電池パック加熱システムの回路における電流有効値を大きくすることができる。
【0058】
本実施例において、電池パックP1のリアルタイム温度と所望の加熱温度との差によって加熱速度を調整することにより、変速加熱を実現し、加熱時間を調整することができ、加熱の柔軟性を向上させることができる。
【0059】
いくつかの例では、スイッチモジュールのターンオフ周波数fは、100Hz〜100000Hzの範囲である。
【0060】
1つの好ましい例では、電池パックの加熱中に、電池パックP1の電気量の消耗を低減するために、D≦50%とする。具体的には、D≦50%を満たす条件で、各オン/オフ周期内で、エネルギー貯蔵モジュールに貯蔵された電力が完全に放出されることを保証することができ、貯蔵された電気エネルギーが電池パックの貯蔵電気エネルギーに最大限に変換されることができる。例として、Dの範囲は5%〜50%である。
【0061】
本発明のいくつかの実施例において、各スイッチ制御周期内で、処理モジュールが対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールとを切り替える必要があるか否かを判断する基準は、以下の3つのケースを含む。
【0062】
第1のケースは、第1の対象アームの温度と第2の対象アームの温度とに基づいて、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールとを切り替える必要があるか否かを判断する。
【0063】
第2のケースは、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度と第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度とに基づいて、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールとを切り替える必要があるか否かを判断する。
【0064】
第3のケースは、第1の対象アームの温度と、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度と、第2の対象アームの温度と、第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度とに基づいて、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールとを切り替える必要があるか否かを判断する。
【0065】
以下では、説明の便宜上、3種類の電池パック加熱システムのスイッチ制御モジュールのそれぞれに対して、上記3種類のケースを具体的に説明する。
【0067】
本発明のいくつかの実施例において、
図4は、本発明の第2の実施例に係る第1種類の電池加熱システムのスイッチ制御装置の構成模式図である。
図4に示すように、スイッチ制御装置P5は、第1のパラメータ取得モジュールP51と、処理モジュールP52とを備える。
【0068】
第1のパラメータ取得モジュールP51は、第1の対象アームの温度と第2の対象アームの温度とを取得する。
【0069】
処理モジュールP52は、さらに、第1の対象アームの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、三相アームにおける前記第1の対象アーム以外の他のアームのスイッチモジュールから新たな対象上アームスイッチモジュールを選択するように構成される。
【0070】
また、処理モジュールP52は、さらに、第2の対象アームの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、三相アームにおける前記第2の対象アーム以外の他のアームのスイッチモジュールから新たな対象下アームスイッチモジュールを選択するように構成される。
【0071】
ここで、第1の対象アームは、三相アームにおける前記対象上アームスイッチモジュールが位置しているアームであり、前記第2の対象アームは、前記三相アームにおける前記対象下アームスイッチモジュールが位置しているアームである。
【0072】
なお、有効的な充放電回路を形成するために、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールとを異なるアームに位置させる必要がある。
【0073】
いくつかの実施例において、対象上アームスイッチモジュール及び対象下アームスイッチモジュールの具体的な実施例は、上記の実施例の内容を参照することができるため、ここでは、これ以上の説明は省略する。
【0074】
いくつかの実施例において、第1のパラメータ取得モジュールP51は、複数の温度センサを含むことができる。具体的には、U相アームの温度を取得する温度センサ、V相アームの温度を取得する温度センサ、W相アームの温度を取得する温度センサを含むことができる。例えば、温度センサは、具体的に、負の温度係数(Negative Temperature Coefficient、NTC)の温度センサであってもよい。
【0075】
いくつかの実施例において、第1の対象アームの温度と第2の対象アームの温度は、それぞれ、対象上アームスイッチモジュールの温度と対象下アームスイッチモジュールの温度であるか、または、一つのアームの上アームスイッチモジュールと下アームスイッチモジュールが同じIGBTチップに集積されている場合、IGBTチップの温度を当該アームの温度として取得することができる。
【0076】
なお、各アームの上アームスイッチモジュールと下アームスイッチモジュールとが同じIGBTチップ上に集積化されている場合、当該アームの上アームスイッチモジュールの温度と下アームスイッチモジュールの温度とは等しいか、ほぼ等しい。
【0077】
いくつかの実施例において、予め設定された安全温度閾値区間は、スイッチモジュールが正常に動作可能な温度値区間であってもよい。具体的には、スイッチモジュールとエネルギー貯蔵モジュールとは、同じ予め設定された安全温度閾値区間に対応していてもよいし、異なる予め設定された安全温度閾値区間に対応していてもよい。
【0078】
一つの実施例において、予め設定された安全温度閾値区間は、動作シーン及び動作ニーズに応じて設定することができるが、ここでは限定されない。
【0079】
説明の便宜上、以下では、2つの実施例に分けて、第1のケースにおいて、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールとを如何に選択するかに関する具体的な実施形態を具体的に説明する。
【0080】
第1の実施例において、取得された前記第1の対象アームの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、対象上アームスイッチモジュール及び対象下アームスイッチモジュールは、具体的には、以下の2つの具体的な選択モードを含む。
【0081】
第1の実施例における第1の選択モードは、第2の対象アームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとし、三相アームにおける第1の対象アーム及び第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとする。
【0082】
いくつかの実施例において、第1の選択モードが選択されると、処理モジュールP52は、さらに、第1の対象アームの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、三相アームにおける第1の対象アームと第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとして選択するように構成される。
【0083】
一例として、
図1を参照すると、第1のスイッチモジュールP21が対象上アームスイッチモジュールであり、第4のスイッチモジュールP24が対象下アームスイッチモジュールである場合、前記第1の選択モードにおいて、第3のスイッチモジュールP23を新たな対象上アームスイッチモジュールとして選択し、第6のスイッチモジュールP26を新たな対象下アームスイッチモジュールとして選択してもよい。
【0084】
なお、第3のスイッチモジュールP23が位置しているV相アームが新たな第1の対象アームとなり、V相ステータインダクタンスL2が新たな第1のエネルギー貯蔵モジュールとなる。第6スイッチモジュールP26が位置しているW相アームが新たな第2の対象アームとなり、W相ステータインダクタンスL3が新たな第2のエネルギー貯蔵モジュールとなる。
【0085】
第1の実施例の第2の選択モードは、三相アームにおける第1の対象アームと第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとし、対象下アームスイッチモジュールは変えない。
【0086】
一例として、引き続き
図1を参照すると、第1のスイッチモジュールP21が対象上アームスイッチモジュールであり、第4のスイッチモジュールP24が対象下アームスイッチモジュールである場合、上記第2の選択モードにおいて、第5のスイッチモジュールP25が新たな対象上アームスイッチモジュールとして選択され、第4のスイッチモジュールP24が依然として対象下アームスイッチモジュールである。
【0087】
なお、第5のスイッチモジュールP25が位置しているW相アームが新たな第1の対象アームとなり、W相ステータインダクタンスL3が新たな第1のエネルギー貯蔵モジュールとなる。対象下アームスイッチモジュールが依然として第4スイッチモジュールP24であるため、第2の対象アーム及び第2のエネルギー貯蔵モジュールは変えない。
【0088】
第2の実施例において、取得された第2の対象アームの温度が安全温度閾値区間を超えると、対象上アームスイッチモジュール及び対象下アームスイッチモジュールは、具体的には、以下の2つの具体的な選択モードを含む。
【0089】
第2の実施例の第1の選択モードは、三相アームにおける第1の対象アームと第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとし、第1の対象アームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとする。
【0090】
いくつかの実施例において、第1の選択モードが選択されると、処理モジュールP52は、さらに、取得された第2の対象アームの温度が安全温度閾値区間を超えると、三相アームにおける第1の対象アームと第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとして選択するように構成される。
【0091】
第2の実施例の第2の選択モードは、三相アームにおける第1の対象アームと第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとし、対象上アームスイッチモジュールは変えない。
【0092】
いくつかの実施例において、処理モジュールP52は、さらに、
第1の対象アームの温度と第2の対象アームの温度がいずれも安全温度閾値区間を超えると、前記三相アームの全てのスイッチモジュールを制御してオフ状態にさせるように構成される。
【0093】
なお、第1の対象アームの温度が安全温度閾値区間を超えると、第1の対象アームの上アームスイッチモジュールと下アームスイッチモジュールは、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールとして選択されるのに適していない。
【0094】
それに応じて、第2の対象アームの温度が安全温度閾値区間を超え、第2の対象アームの上アームスイッチモジュール及び下アームスイッチモジュールは、対象上アームスイッチモジュール及び対象下アームスイッチモジュールとして選択されるのに適していない。
【0095】
この時、インバータP2の6つのスイッチモジュールから、適切な対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールを選択できない。安全性を確保するために、電池パックP1への充放電を停止すべきである。
【0096】
いくつかの実施例において、三相アームの全てのスイッチモジュールがオフ状態になると、各スイッチモジュール及びエネルギー貯蔵モジュールの温度が徐々に低下する恐れがある。安全性と加熱効率とを両立させるために、処理モジュールP52は、さらに、オフ状態を保持するように三相アームの全てのスイッチモジュールを制御した後、さらに、予め設定された時間が経過した後に、第1の対象アームの温度と第2の対象アームの温度とを取得するように構成される。
【0097】
なお、予め設定された時間は、電池パック加熱システムの外部環境温度、電池パック加熱システムの放熱性能等の要因により決定することができる。例えば、予め設定された時間は3秒であってもよい。
【0098】
また、処理モジュールP52は、さらに、第1の対象アームの温度と第2の対象アームの温度とが安全温度閾値区間に戻った場合に、三相アームの全てのスイッチモジュールから、新たな対象上アームスイッチモジュールと新たな対象下アームスイッチモジュールを選択するように構成される。
【0099】
なお、第1の対象アームの温度と第2の対象アームの温度とがいずれも安全温度閾値区間に入ると、三相アームにおける全てのスイッチモジュールおよびモータP3における全てのエネルギー貯蔵モジュールの温度が正常であると考えられる。そのため、6つのスイッチモジュールから、新たな対象上アームスイッチモジュールと新たな対象下アームスイッチモジュールとを選択することができる。
【0100】
また、第1の対象アームの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超え、かつ第2の対象アームの温度が前記安全温度閾値区間に入ると、三相アームにおける第1の対象アーム以外の他のアームのスイッチモジュールから、新たな対象上アームスイッチモジュールを選択する。
【0101】
なお、第2の対象アームの温度と第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度とがいずれも安全温度閾値区間に入ると、第2の対象アームの上アームスイッチモジュールを対象上アームスイッチモジュールの候補とし、第2の対象アームの下アームスイッチモジュールを対象下アームスイッチモジュールの候補とすることができる。
【0102】
一例として、第2の対象アームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとし、三相アームにおける第1の対象アーム及び第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとしてもよい。
【0103】
別の例として、三相アームにおける第1の対象アームと第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとし、第2の対象下アームのスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとすることができる。
【0104】
また、第2の対象アームの温度が安全温度閾値区間を超え、かつ第1の対象アームの温度が安全温度閾値区間に入ると、三相アームにおける第2の対象アーム以外の他のアームのスイッチモジュールから、新たな対象下アームスイッチモジュールを選択する。
【0105】
なお、第1の対象アームの温度が安全温度閾値区間に入ると、第1の対象アームの上アームスイッチモジュールを対象上アームスイッチモジュールの候補とし、その第1の対象アームの下アームスイッチモジュールを対象下アームスイッチモジュールの候補とすることができる。
【0106】
一例として、第1の対象アームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとしてもよい。三相アームにおける第1の対象アーム及び第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとしてもよい。
【0107】
別の例として、三相アームにおける第1の対象アーム及び第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとしてもよい。第1の対象アームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとしてもよい。
【0108】
一つの実施例において、第1の対象アームの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超え、かつ第2の対象アームの温度が安全温度閾値区間を超えると、さらに予め設定された時間が経過した後、第1の対象アームの温度および第2の対象アームの温度を取得し、それらが予め設定された安全温度閾値区間を超えるかどうかを判断する。
【0109】
いくつかの実施例において、車両制御システムの制御を便利にするか、或いは運転者が電池パック加熱システムの温度過上昇故障をタイムリーに把握して、温度過上昇故障をタイムリーに知り、それを処理できるようにするために、スイッチ制御装置は、
第1の対象アームの温度が対応する最大許容温度を超え、かつ第2の対象アームの温度および第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が対応する最大許容温度を超えると、電池パック加熱システムの温度過上昇故障情報を車両全体コントローラに報告するための故障報告モジュールをさらに含む。
【0110】
一つの実施例において、温度過上昇情報が車両全体コントローラに報告され、関係者に知られた後、電池パック加熱システムに対してメンテナンスまたは点検を行っても良い。
【0111】
一つの実施例において、最大許容温度は対象アームの温度過上昇を表し、最大許容温度は安全温度閾値区間の上限値以上である。
【0113】
本発明のいくつかの実施例において、
図5は、本発明の第2の実施例に係る第2種類の電池加熱システムのスイッチ制御装置の構成模式図である。
図5に示すように、スイッチ制御装置P5は、第2のパラメータ取得モジュールP53と、処理モジュールP52とを備えている。
【0114】
第2のパラメータ取得モジュールP53は、第1の対象アームに対応する第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度と、第2の対象アームに対応する第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度とを取得するように構成される。
【0115】
処理モジュールP52は、さらに、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、三相アームにおける第1の対象アーム以外の他のアームのスイッチモジュールから新たな対象上アームスイッチモジュールを選択するように構成される。
【0116】
また、処理モジュールP52は、さらに、第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が安全温度閾値区間を超えると、三相アームにおける第2の対象アーム以外の他のアームのスイッチモジュールから新たな対象下アームスイッチモジュールを選択するように構成される。
【0117】
いくつかの実施例において、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールとの具体的な組み合わせ方法は、上述の実施例の内容を参照することができるため、ここでは、これ以上の説明は省略する。
【0118】
いくつかの実施例において、第2のパラメータ取得モジュールP53は、U相ステータインダクタンスL1の温度を取得する温度センサと、V相ステータインダクタンスL2の温度を取得する温度センサと、W相のステータインダクタンスL3の温度を取得する温度センサとを含む。例えば、温度センサは、負の温度係数(Negative Temperature Coefficient、NTC)温度センサであってもよい。
【0119】
例えば、
図1を参照して、第1の対象アームがU相アームであり、第2の対象アームがW相アームである場合、パラメータ取得部P51は、第1の対象アームに対応するU相ステータインダクタンスL1の温度を温度センサによって取得し、第2の対象アームに対応するV相ステータインダクタンスL3の温度を温度センサによって取得することができる。
【0120】
なお、第1の対象アームは、U相アーム、V相アーム及びW相アームのいずれか一つであってもよい。具体的には、第1のスイッチモジュールP21が対象上アームスイッチモジュールである場合、第1の対象アームはU相アームであり、第1のエネルギー貯蔵モジュールはU相ステータインダクタンスL1である。第3スイッチモジュールP23が対象上アームスイッチモジュールである場合、第1の対象アームはV相アームであり、第1の貯蔵モジュールはV相ステータインダクタンスL2である。第5スイッチモジュールP25が対象上アームスイッチモジュールである場合、第1の対象アームはW相アームであり、第1のエネルギー貯蔵モジュールはW相ステータインダクタンスL3である。
【0121】
第2の対象アームは、U相アーム、V相アーム及びW相アームのいずれか一つであってもよい。具体的には、第2のスイッチモジュールP22が対象下アームスイッチモジュールである場合、第2の対象アームはU相アームであり、第2のエネルギー貯蔵モジュールはU相ステータインダクタンスL1であり、第4のスイッチモジュールP24が対象下アームスイッチモジュールである場合、第2の対象アームはV相アームであり、第2のエネルギー貯蔵モジュールはV相ステータインダクタンスL2である。第6スイッチモジュールP26が対象下アームスイッチモジュールである場合、第2の対象アームはW相アームであり、第2のエネルギー貯蔵モジュールはW相ステータインダクタンスL3である。
【0122】
なお、電池パックを充放電する過程において、ある相アームのスイッチが周期的にオン/オフすると、当該相アームに対応するエネルギー貯蔵モジュールが周期的にエネルギーを貯蔵、放出する。当該相アームの状態が周期的なオン/オフ状態から継続的なオフ状態に切り替わると、当該相アームのエネルギー貯蔵モジュールはエネルギーの貯蔵や放出を停止し、当該相アームのエネルギー貯蔵モジュールの温度の上昇も停止する。したがって、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度が高すぎると、対象上アームスイッチモジュールを制御してオフ状態にすることで、第1のエネルギー貯蔵モジュールのエネルギーの貯蔵、放出を停止させ、ひいては第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度が上がりつづけることを阻止することができる。
【0123】
従って、第1の対象アームの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、安全上の理由から、各デバイスの温度過上昇損傷等の各種故障による危険を回避できるように、対象上アームスイッチモジュールはオフ状態を保持すべきである。
【0124】
いくつかの実施例において、予め設定された安全温度閾値区間は、エネルギー貯蔵モジュールが正常に動作可能な温度値区間であってもよい。具体的には、スイッチモジュールとエネルギー貯蔵モジュールとは、同じ予め設定された安全温度閾値区間に対応していてもよいし、異なる予め設定された安全温度閾値区間に対応していてもよい。
【0125】
一つの実施例において、予め設定された安全温度閾値区間は、動作シーン及び動作ニーズに応じて設定することができるが、ここでは限定されない。
【0126】
説明の便宜上、以下では、2つの実施例に分けて、第2のケースにおいて、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールとを如何に選択するかに関する具体的な実施形態を具体的に説明する。
【0127】
第1の実施例において、取得された第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールは、具体的には、以下の2つの具体的な選択モードを含む。
【0128】
第1の実施例における第1の選択モードは、第2の対象アームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとし、三相アームにおける第1の対象アーム及び第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとする。
【0129】
いくつかの実施例において、第1の選択モードが選択されると、処理モジュールP52は、さらに、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、三相アームにおける第1の対象アームと第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとして選択するように構成される。
【0130】
第1の実施例の第2の選択モードは、三相アームにおける第1の対象アームと第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとし、対象下アームスイッチモジュールは変えない。
【0131】
第2の実施例において、取得された第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が安全温度閾値区間を超えると、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールは、具体的には、以下の2つの具体的な選択モードを含む。
【0132】
第2の実施例の第1の選択モードは、三相アームにおける第1の対象アームと第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとし、第1の対象アームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとする。
【0133】
いくつかの実施例において、第1の選択モードが選択されると、処理モジュールP52は、さらに、取得された第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が安全温度閾値区間を超えると、三相アームにおける第1の対象アームと第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを、新たな対象上アームスイッチモジュールとして選択するように構成される。
【0134】
第2の実施例の第2の選択モードは、三相アームにおける第1の対象アームと第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとし、対象上アームスイッチモジュールは変えない。
【0135】
いくつかの実施例において、処理モジュールP52は、さらに、
第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度と第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が安全温度閾値区間を超えると、三相アームの全てのスイッチモジュールを制御してオフ状態にさせるように構成される。
【0136】
なお、第1の貯蔵モジュールの温度が安全温度閾値区間を超えると、第1の対象アームの上アームスイッチモジュールと下アームスイッチモジュールは、対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールとして選択されるのに適していない。
【0137】
それに応じて、第2の貯蔵モジュールの温度が安全温度閾値区間を超え、第2の対象アームの上アームスイッチモジュール及び下アームスイッチモジュールは、対象上アームスイッチモジュール及び対象下アームスイッチモジュールとして選択されるのに適していない。
【0138】
このとき、インバータP2の6つのスイッチモジュールから、適切な対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールを選択できない。安全性を確保するために、電池パックP1への充放電を停止すべきである。
【0139】
いくつかの実施例において、三相アームの全てのスイッチモジュールがオフ状態になると、各スイッチモジュール及びエネルギー貯蔵モジュールの温度が徐々に低下するおそれがある。安全性と加熱効率を両立させるために、オフ状態になるように三相アームの全てのスイッチモジュールを制御した後、処理モジュールP52は、さらに、予め設定された時間が経過した後に、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度と第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度とを取得するように構成される。
【0140】
なお、予め設定された時間は、電池パック加熱システムの外部環境温度、電池パック加熱システムの放熱性能等の要因により決定することができる。例えば、予め設定された時間は3秒であってもよい。
【0141】
また、処理モジュールP52は、さらに、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度と第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度とがいずれも安全温度閾値区間に入ると、三相アームにおける全てのスイッチモジュールから、新たな対象上アームスイッチモジュールと新たな対象下アームスイッチモジュールを選択するように構成される。
【0142】
なお、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度と第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度とがいずれも安全温度閾値区間に入ると、三相アームにおける全てのスイッチモジュールとモータP3における全てのエネルギー貯蔵モジュールの温度が正常であると考えられる。したがって、6つのスイッチモジュールから、新たな対象上アームスイッチモジュールと新たな対象下アームスイッチモジュールとを選択することができる。
【0143】
また、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超え、かつ第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が安全温度閾値区間に入ると、三相アームにおける第1の対象アーム以外の他のアームのスイッチモジュールから、新たな対象上アームスイッチモジュールを選択する。
【0144】
なお、第2の貯蔵モジュールの温度がいずれも安全温度閾値区間に入ると、第2の対象アームの上アームスイッチモジュールを対象上アームスイッチモジュールの候補とし、第2の対象アームの下アームスイッチモジュールを対象下アームスイッチモジュールの候補とすることができる。
【0145】
一例として、第2の対象アームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとし、三相アームにおける第1の対象アーム及び第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとしてもよい。
【0146】
別の例として、三相アームにおける第1の対象アームと第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとし、第2の対象下アームのスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとしてもよい。
【0147】
また、第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が安全温度閾値区間を超え、かつ第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度が安全温度閾値区間に入ると、三相アームにおける第2の対象アーム以外の他のアームのスイッチモジュールから、新たな対象下アームスイッチモジュールを選択する。
【0148】
なお、第1の貯蔵モジュールの温度がいずれも安全温度閾値区間に入ると、第1の対象アームの上アームスイッチモジュールを対象上アームスイッチモジュールの候補とし、第1の対象アームの下アームスイッチモジュールを対象下アームスイッチモジュールの候補とすることができる。
【0149】
一例として、第1の対象アームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとしてもよい。三相アームにおける第1の対象アーム及び第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとしてもよい。
【0150】
別の例として、三相アームにおける第1の対象アーム及び第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとしてもよい。第1の対象下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとしてもよい。
【0151】
一つの実施例において、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超え、かつ第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が安全温度閾値区間を超えると、予め設定された時間が経過した後、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度および第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度を取得し、それらが予め設定された安全温度閾値区間を超えるかどうかを判断する。
【0152】
いくつかの実施例において、車両制御システムの制御を便利にするか、或いは運転者が電池パック加熱システムの温度過上昇故障をタイムリーに把握して、温度過上昇故障をタイムリーに知り、それを処理できるようにするために、スイッチ制御装置は、
第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度が対応する最大許容温度を超え、かつ第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が対応する最大許容温度を超えると、電池パック加熱システムの温度過上昇故障情報を車両全体コントローラに報告するための故障報告モジュールをさらに含む。
【0153】
いくつかの実施例において、温度過上昇情報が車両全体コントローラに報告され、関係者に知られた後、電池加熱システムがメンテナンスまたは点検を行ってもよい。
【0154】
一つの実施例において、最大許容温度はエネルギー貯蔵モジュールの温度過上昇を表し、最大許容温度は安全温度閾値区間の上限値以上である。
【0156】
本発明のいくつかの実施例において、
図6は、本発明の第2の実施例に係る第3種類の電池加熱システムのスイッチ制御装置の構成模式図である。
図6に示すように、スイッチ制御装置P5は、第1のパラメータ取得モジュールP51と、第2のパラメータ取得モジュールP53と、処理モジュールP52とを備える。
【0157】
なお、第1のパラメータ取得モジュールP51、第2のパラメータ取得モジュールP53、処理モジュールP52については、上述した実施例の関連内容を参照できるため、ここでは、これ以上の説明は省略する。
【0158】
上記の2つのケースと異なる点は、対象上アームスイッチモジュール及び対象下アームスイッチモジュールを如何に選択するかに関する具体的な実施形態である。
【0159】
取得された第1の対象アームの温度と、取得された第1の対象アームに対応する第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度とが予め設定された安全温度閾値区間を超えると、具体的な選択可能な選択モードは以下の二つのモードを含む。
【0160】
第1の選択モードは、第2の対象アームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとして選択し、三相アームにおける第1の対象アーム及び第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとして選択する。
【0161】
第2の選択モードは、三相アームにおける第1の対象アームと第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとして選択し、対象下アームスイッチモジュールをそのまま保持する。
【0162】
取得された第2の対象アームの温度と、取得された第2の対象アームに対応する第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度とが安全温度閾値区間を超えると、具体的な選択可能な選択モードは以下の二つのモードを含む。
【0163】
第1の選択モードは、三相アームにおける第1の対象アームおよび第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとして選択し、第1の対象アームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとして選択して新たな対象下アームスイッチモジュールとする。
【0164】
第2の選択モードは、対象上アームスイッチモジュールを保持したまま、三相アームにおける第1の対象アームおよび第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとして選択する。
【0165】
いくつかの実施例において、予め設定された安全温度閾値区間は、本発明の上述の実施例を参照することができるため、これ以上の説明は省略する。
【0166】
いくつかの実施例において、第1のパラメータ取得モジュールP51及び第2のパラメータ取得モジュールP53は、別個に設置されてもよく、一体に集積され、例えば、1つのパラメータ取得モジュールP54に集積されてもよい。
【0167】
一例として、
図7は、本発明の第2の実施例に係る例示的な電池加熱システムのスイッチ制御装置の構成模式図である。
図7に示すように、パラメータ取得モジュールP54は、温度センサN1によってU相アームの温度を取得し、温度センサN2によってV相アームの温度を取得し、温度センサN3によってW相アームの温度を取得し、温度センサN4はU相ステータインダクタンスL1の温度を取得し、温度センサN5はV相ステータインダクタンスL2の温度を取得し、温度センサN6はW相ステータインダクタンスL3の温度を取得する。
【0168】
本実施例におけるスイッチ制御装置によれば、第1の対象アームの温度と第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度の少なくとも1つが予め設定された安全温度閾値区間を超えると、新たな対象上アームスイッチモジュールをタイムリーに選択し、元の対象上アームスイッチモジュールをオフ状態にさせることができる。第2の対象アームの温度と第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度の少なくとも一つが予め設定された安全温度閾値区間を超えると、新たな対象下アームスイッチモジュールをタイムリーに選択し、元の対象下アームスイッチモジュールをオフ状態にさせることができる。本発明の技術案により、スイッチモジュール、エネルギー貯蔵モジュールの温度が高すぎると、新たな対象上アームスイッチモジュール又は対象下アームスイッチモジュールを選択することにより、スイッチモジュール、エネルギー貯蔵モジュールの温度過上昇時の継続使用によるデバイスの損傷を防止することができ、電池パックP1の加熱の安全性を向上させる。
【0169】
いくつかの実施例において、処理モジュールP52は、さらに、
取得された第1の対象アームの温度と取得された第2の対象アームの温度がいずれも予め設定された安全温度閾値区間を超えると、三相アームの全てのスイッチモジュールを制御してオフ状態にさせるように構成される。なお、この部分は、第1のケースの対応する部分の内容の表現を参照することができるため、これ以上の説明は省略する。
或いは、取得された第1対象アームに対応する第1エネルギー貯蔵モジュールの温度と、取得された第2対象アームに対応する第2エネルギー貯蔵モジュールの温度とがいずれも予め設定された安全温度閾値区間を超えると、三相アームの全てのスイッチングモジュールを制御してオフ状態にさせるように構成される。なお、この部分は、第1のケースの対応する部分の内容の表現を参照することができ、これ以上の説明は省略する。
或いは、取得された第1の対象アームの温度と取得された第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度とがいずれも予め設定された安全温度閾値間隔を超えるか、または、取得された第2対象アームの温度と取得された第1エネルギー貯蔵モジュールの温度がいずれも予め設定された安全温度閾値区間を超えると、三相アームの全てのスイッチングモジュールを制御してオフ状態にさせるように構成される。
【0170】
なお、第1対象アームの温度と第1エネルギー貯蔵モジュールの温度との少なくとも一方が安全温度閾値区間を超えると、第1の対象アームの上アームスイッチモジュール及び下アームスイッチモジュールは、対象上アームスイッチモジュール及び対象下アームスイッチモジュールとして選択されるのに適していない。
【0171】
それに応じて、第2対象アームの温度と第2エネルギー貯蔵モジュールの温度との少なくとも一方が安全温度閾値区間を超え、第2の対象アームの上アームスイッチモジュール及び下アームスイッチモジュールは、対象上アームスイッチモジュール及び対象下アームスイッチモジュールとして選択されるのに適していない。
【0172】
このとき、インバータP2の6つのスイッチモジュールでは、適切な対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールを選択できない。安全性を確保するために、電池パックP1の充放電を停止すべきである。
【0173】
いくつかの実施例において、三相アームの全てのスイッチモジュールがオフ状態になると、各スイッチモジュール及びエネルギー貯蔵モジュールの温度が徐々に低下するおそれがある。安全性と加熱効率を両立させるために、処理モジュールP52は、さらに、オフ状態を保持するように三相アームの全てのスイッチモジュールを制御した後、さらに、予め設定された時間が経過した後に、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度と第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度とを取得するように構成される。
【0174】
なお、予め設定された時間は、電池パック加熱システムの外部環境温度、電池パック加熱システムの放熱性能等の要因により決定することができる。例えば、予め設定された時間は3秒であってもよい。
【0175】
処理モジュールP52は、さらに、第1対象アームの温度、第2対象アームの温度、第1エネルギー貯蔵モジュールの温度および第2エネルギー貯蔵モジュールの温度に基づいて、対象上アームスイッチモジュール及び対象下アームスイッチモジュールを新たに選択するように構成される。
【0176】
第1の例として、第1対象アームの温度、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度、第2対象アームの温度および第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度がいずれも安全温度閾値区間に入ると、三相アームのすべてのスイッチモジュールから、新たな対象上アームスイッチモジュールと新たな対象下アームスイッチモジュールとを選択する。
【0177】
なお、第1の例として、第1対象アームの温度、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度、第2対象アームの温度および第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度がいずれも安全温度閾値区間に入ると、三相アームにおける全てのスイッチモジュールおよびモータP3における全てのエネルギー貯蔵モジュールの温度は正常であると考えられる。そのため、6つのスイッチモジュールから、新たな対象上アームスイッチモジュールと新たな対象下アームスイッチモジュールとを選択することができる。
【0178】
第2の例として、第1の対象アームの温度と第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度の少なくとも1つが予め設定された安全温度閾値区間を超え、かつ第2対象アームの温度と第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度とがいずれも安全温度閾値区間に入ると、三相アームにおける第1の対象アーム以外の他のアームのスイッチモジュールから新たな対象上アームスイッチモジュールを選択する。
【0179】
第2の対象アームの温度と第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度とがいずれも安全温度閾値区間に入ると、第2の対象アームの上アームスイッチモジュールを対象上アームスイッチモジュールの候補とし、当該第2の対象アームの下アームスイッチモジュールを対象下アームスイッチモジュールの候補とすることができる。
【0180】
一例として、第2の対象アームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとし、三相アームにおける第1の対象アーム及び第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとしてもよい。
【0181】
別の例として、三相アームにおける第1の対象アームと第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとし、第2の対象下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとすることができる。
【0182】
第3の例として、第2の対象アームの温度と第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度の少なくとも一方が安全温度閾値区間を超え、かつ第1の対象アームの温度と第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度が安全温度閾値区間に入ると、三相アームにおける第2の対象アーム以外の他のアームのスイッチモジュールから、新たな対象下アームスイッチモジュールを選択する。
【0183】
なお、第1の対象アームの温度と第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度とがいずれも安全温度閾値区間に入ると、第1の対象アームの上アームスイッチモジュールを対象上アームスイッチモジュールの候補とし、当該第1の対象アームの下アームスイッチモジュールを対象下アームスイッチモジュールの候補とすることができる。
【0184】
一例として、第1の対象アームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとしてもよい。三相アームにおける第1の対象アーム及び第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとしてもよい。
【0185】
別の例として、三相アームにおける第1の対象アーム及び第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとしてもよい。第1の対象下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとしてもよい。
【0186】
一つの実施例において、第1の対象アームの温度と第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度の少なくとも一方が予め設定された安全温度閾値区間を超え、かつ第2の対象アームの温度と第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度がいずれも安全温度閾値区間を超えると、予め設定された時間間隔が経過した後、第1の対象アームの温度、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度、第2の対象アームの温度および第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度を取得し、これらが予め設定された安全温度閾値区間を超えているか否かを判断する。
【0187】
いくつかの実施例において、車両制御システムの制御を便利にするか、或いは運転者が電池パック加熱システムの温度過上昇故障をタイムリーに把握して、温度過上昇故障をタイムリーに知り、それを処理できるようにするために、スイッチ制御装置は、
取得された第1の対象アームの温度および取得された第2の対象アームの温度が対応する最大許容温度を超えると、電池パック加熱システムの温度過上昇故障情報を車両全体コントローラに報告するように構成されるか、
或いは、取得された第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度および取得された第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が対応する最大許容温度を超えると、電池パック加熱システムの温度過上昇故障情報を車両全体コントローラに報告するように構成されるか、
あるいは、取得された第1の対象アームの温度および取得された第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が対応する最大許容温度を超えるか、または、取得された第2の対象アームの温度および取得された第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度が対応する最大許容温度を超えると、電池パック加熱システムの温度過上昇故障情報を車両全体コントローラに報告するように構成される、
故障報告モジュールをさらに含む。
【0188】
いくつかの実施例において、温度過上昇情報が全車両全体コントローラに報告され、関係者に知られた後、電池加熱システムに対してメンテナンスまたは点検を行ってもよい。
【0189】
一つの実施例において、最大許容温度は、上述の実施例の関連部分を参照することができるため、ここでは、これ以上の説明は省略する。
【0190】
本発明のいくつかの実施例において、加熱の安全性を高めるために、処理モジュールP52は、さらに、電池パック管理モジュールにより送信された加熱停止命令に応答して、三相アームの全てのスイッチモジュールを制御してオフ状態にさせるように構成される。
【0191】
ここで、加熱停止指令は、電池パックP1の状態パラメータが予め設定された加熱停止条件を満たすことを示す。
【0192】
本実施例において、電池パックP1の加熱中に、加熱の安全性を確保するために、電池パックの状態をリアルタイムに監視する必要がある。電池パックP1が加熱を継続する必要がない、または継続できないと判定された場合には、タイムリーにスイッチモジュールをオフに制御することにより、加熱を停止することができる。
【0193】
いくつかの実施例において、電池パックP1の状態パラメータは電池パックP1の温度を含み、予め設定された加熱停止条件は、温度が予想温度閾値以上であることを含む。つまり、電池パックP1の温度が予想温度閾値まで加熱されたことが監視されると、電池パックP1の加熱をタイムリーに停止することができる。例えば、予想温度閾値は、電池パックP1が正常に動作可能な最低要求温度、すなわち、電池パック加熱システムが加熱モードに移行する必要がある温度のリミットであってもよい。加熱温度閾値は、動作シーン及び動作ニーズに応じて設定することができるが、ここでは限定されない。電池パックP1の温度が加熱温度閾値を下回ると、電池パックP1は正常に動作できず、加熱する必要がある。
【0194】
状態パラメータが充電状態を含む場合、予め設定された加熱停止条件は、充電状態が加熱許容充電状態閾値以下であることを含む。つまり、現在の充電状態が加熱許容充電状態閾値以下であることが検出されると、電池パックP1の加熱を停止する必要がある。
【0195】
一例では、加熱許容充電状態閾値は、電池パックP1の加熱を行う最低要求充電状態、すなわち、電池パック加熱システムが加熱モードに入る必要がある充電状態のリミットを表す。充電状態閾値は、動作シーン及び動作ニーズに応じて設定することができるが、ここでは限定されない。電池パックP1の充電状態が充電状態閾値より大きければ、電池パックP1の現在の電力量が加熱モードに移行するのに必要な電力量を供給するのに十分であることを示し、電池パックP1の充電状態が充電状態閾値以下であれば、電池パックP1を加熱するのに十分な電力を供給できず、加熱を継続できないことを示す。
【0196】
本発明のいくつかの実施例において、スイッチ制御装置は、電流パラメータ取得モジュールと、算出モジュールと、信号調整モジュールとをさらに含む。
【0197】
その中、電流パラメータ取得モジュールは、電池加熱システムの電流パラメータを取得するために用いられる。
【0198】
いくつかの実施例において、電流パラメータ取得モジュールの具体的な実施の形態は、電流センサであってもよい。例えば、具体的にはホールセンサであってもよい。
【0199】
一例では、電流パラメータは、電池パックP1とインバータP2との間の母線電流と、各エネルギー貯蔵モジュールとそれぞれ対応するアームとの間の相電流という電流パラメータの少なくとも1つを含む。
【0200】
なお、電流パラメータが電池パックP1とインバータP2との間の母線電流を含む場合には、電流センサは、電池パックP1とインバータP2との間の連結線に設けられてもよい。具体的には、電池パックP1の正極にメイン正極スイッチが接続されている場合には、電流センサは、メイン正極スイッチとインバータP2との間の連結線に設けられてもよい。例えば、
図7を参照すると、電流センサH1は、電池パックP1の正極とインバータP2との間に設けられている。
【0201】
電流パラメータが各エネルギー貯蔵モジュールとそれぞれ対応するアームとの間の相電流を含む場合には、電流センサは、エネルギー貯蔵モジュールの他端と、当該エネルギー貯蔵モジュールに対応するアームの上アームと下アームとの接続点との間に設置されてもよい。例えば、
図7に示すように、電流センサH2は、U相ステータインダクタンスL1の左端とU相アームの上アームと下アームとの接続点との間に設けられている。例えば、続いて
図7を参照すると、電流センサH3は、V相ステータインダクタンスL2の左端とV相アームの上アームと下アームとの接続点との間に設けられている。さらに、例えば、続いて
図7を参照すると、電流センサH4は、W相ステータインダクタンスL3の左端とW相アームの上アームと下アームとの接続点との間に設けられている。
【0202】
算出モジュールは、電池パック加熱システムの電流パラメータが予め設定された所望の電流閾値区間を超えると、予め設定された所望の電流閾値区間に基づいて、所望のオン/オフ周期およびオン期間が充放電周期で占める所望の比率を算出するために用いられる。
【0203】
また、処理モジュールは、所望のオン/オフ周期と所望の比率とに基づいてオン/オフ周期を調整するために用いられる。
【0204】
いくつかの実施例において、算出モジュールは、電流パラメータに基づいて電流パラメータに対応する電流有効値を算出し、算出された電流有効値が予め設定された所望の電流閾値区間を超えるかどうかを判定することができる。電流有効値が大きすぎるか或いは小さすぎて調整する必要がある場合には、式(3)に示す電流有効値I、オン期間が充放電周期で占める比率D、オン/オフ周波数fの関係に基づいて、オン期間が充放電周期で占める比率Dとオン周波数の比率fによって、電池パック加熱システムの電流有効値が予め設定された所望の電流閾値区間に位置させる。
【0205】
オン期間が充放電周期で占める比率とオン/オフ周波数を調整することにより、電池パック加熱システムの精密な制御を実現しつつ、変速加熱を実現し、更に加熱効率を向上することができる。
【0206】
図8は、本発明の一実施例に係る電池パック加熱システムのスイッチ制御方法を示すフローチャートである。当該制御方法は、
図4〜
図7に示すスイッチ制御装置に適用することができる。
図8に示すように、当該電池加熱システムのスイッチ制御方法800は、ステップS801及びステップS802を含むことができる。
【0207】
ステップS801において、スイッチ制御周期が前周期から現在周期に切り替わったことを確認すると、三相アームにおける前周期の対象上アームスイッチモジュール以外の他の上アームスイッチモジュールから現在周期の対象上アームスイッチモジュールを選択し、及び/又は、三相アームにおける前周期の対象下アームスイッチモジュール以外の他の下アームスイッチモジュールから現在周期の対象下アームスイッチモジュールを選択する。
【0208】
ステップS802において、各スイッチ制御周期内で、オン/オフするように対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールを制御することで、電池パック加熱システムのモータにおける少なくとも2相のエネルギー貯蔵モジュールによるエネルギーの蓄え貯蔵、放出を制御することを実現し、さらに電池パックへの加熱を実現する。
【0209】
三相アームは電池パック加熱システムのインバータ内に位置し、同じスイッチ制御周期における対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールとが異なる相アームに位置している。
【0210】
本発明のいくつかの実施例において、ステップS802は、具体的には、
各スイッチ制御周期内で、オン/オフ周期に応じて周期的にオン/オフするように対象上アームスイッチモジュールと対象下アームスイッチモジュールを制御することを含む。
【0211】
本発明のいくつかの実施例において、電池加熱システムのスイッチ制御方法800は、
第1の対象アームの温度および第2の対象アームの温度を取得することと、
第1の対象アームの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、三相アームにおける第1の対象アーム以外の他のアームのスイッチモジュールから新たな対象上アームスイッチモジュールを選択することと、
第2の対象アームの温度が安全温度閾値区間を超えると、三相アームにおける第2の対象アーム以外の他のアームのスイッチモジュールから新たな対象下アームスイッチモジュールを選択することとを、さらに、備え、
ここで、第1の対象アームは、三相アームにおける対象上アームスイッチモジュールが位置しているアームであり、第2の対象アームは、三相アームにおける対象下アームスイッチモジュールが位置しているアームである。
【0212】
本発明のいくつかの実施例において、電池加熱システムのスイッチ制御方法800は、
取得された第1の対象アームの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、三相アームにおける第1の対象アームおよび第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとして選択することをさらに含む。
【0213】
本発明のいくつかの実施例において、電池加熱システムのスイッチ制御方法800は、
取得された第2の対象アームの温度が安全温度閾値区間を超えると、三相アームにおける第1の対象アーム及び第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとして選択することをさらに含む。
【0214】
本発明のいくつかの実施例において、電池加熱システムのスイッチ制御方法800は、
第1の対象アームに対応する第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度と第2の対象アームに対応する第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度とを取得することと、
第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、三相アームにおける第1の対象アーム以外の他のアームのスイッチモジュールから新たな対象上スイッチモジュールを選択することと、
第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が安全温度閾値区間を超えると、三相アームにおける第2の対象アーム以外の他のアームのスイッチモジュールから新たな対象下アームスイッチモジュールを選択することとを、
さらに含み、
ここで、第1の対象アームは、三相アームにおける対象上アームスイッチモジュールが位置しているアームであり、第2の対象アームは、三相アームにおける対象下アームスイッチモジュールが位置しているアームである。
【0215】
本発明のいくつかの実施例において、電池加熱システムのスイッチ制御方法800は、
取得された第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、三相アームにおける第1の対象アームおよび第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとして選択することをさらに含む。
【0216】
本発明のいくつかの実施例において、電池加熱システムのスイッチ制御方法800は、
取得された第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が予め設定された安全温度閾値区間を超えると、三相アームにおける第1の対象アームおよび第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとして選択することをさらに含む。
【0217】
本発明のいくつかの実施例において、電池加熱システムのスイッチ制御方法800は、
取得された第1の対象アームの温度と取得された第1の対象アームに対応する第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度とが予め設定された安全温度閾値区間を超えると、第2の対象アームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとして選択し、且つ三相アームにおける第1の対象アームおよび第2の対象アーム以外のアームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとして選択することをさらに含み、
ここで、第1の対象アームは、三相アームにおける対象上アームスイッチモジュールが位置しているアームであり、第2の対象アームは、三相アームにおける対象下アームスイッチモジュールが位置しているアームである。
【0218】
本発明のいくつかの実施例において、電池加熱システムのスイッチ制御方法800は、
取得された第2の対象アームの温度と取得された第2の対象アームに対応する第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度とが予め設定された安全温度閾値区間を超えると、三相アームにおける第1の対象アームおよび第2の対象アーム以外のアームの上アームスイッチモジュールを新たな対象上アームスイッチモジュールとして選択し、且つ第1の対象アームの下アームスイッチモジュールを新たな対象下アームスイッチモジュールとして選択することをさらに含み、
ここで、第1の対象アームは、三相アームにおける対象上アームスイッチモジュールが位置しているアームであり、第2の対象アームは、三相アームにおける対象下アームスイッチモジュールが位置しているアームである。
【0219】
本発明のいくつかの実施例において、電池加熱システムのスイッチ制御方法800は、
取得された第1の対象アームの温度と取得された第2の対象アームの温度がいずれも予め設定された安全温度閾値区間を超えると、オフ状態になるように三相アームの全てのスイッチモジュールを制御するか、或いは、
取得された第1の対象アームに対応する第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度と取得された第2の対象アームに対応する第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度がいずれも予め設定された安全温度閾値区間を超えると、オフ状態になるように三相アームの全てのスイッチモジュールを制御するか、或いは、
取得された第1の対象アームの温度と取得された第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度がいずれも予め設定された安全温度閾値区間を超えるか、又は、取得された第2の対象アームの温度と取得された第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度がいずれも予め設定された安全温度閾値区間を超えると、オフ状態になるように三相アームの全てのスイッチモジュールを制御することをさらに含み、
ここで、第1の対象アームは、三相アームにおける対象上アームスイッチモジュールが位置しているアームであり、第2の対象アームは、三相アームにおける対象下アームスイッチモジュールが位置しているアームである。
【0220】
いくつかの実施例において、電池加熱システムのスイッチ制御方法800は、三相アームの全てのスイッチモジュールを制御してオフ状態に保持した後、
予め設定された時間が経過した後に、第1の対象アームの温度および第2の対象アームの温度を取得し、第1の対象アームの温度と第2の対象アームの温度に基づいて、対象上アームスイッチモジュールおよび対象下アームスイッチモジュールを新たに選択すること、或いは、
予め設定された時間が経過した後に、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度および第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度を取得し、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度および第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度に基づいて、対象上アームスイッチモジュールおよび対象下アームスイッチモジュールを新たに選択すること、或いは、
予め設定された時間が経過した後に、第1の対象アームの温度、第2の対象アームの温度、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度、及び第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度を取得し、第1の対象アームの温度、第2の対象アームの温度、第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度および第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度に基づいて、対象上アームスイッチモジュールおよび対象下アームスイッチモジュールを新たに選択することをさらに含む。
【0221】
いくつかの実施例において、バッテリ加熱システムのスイッチ制御方法800は、三相アームの全てのスイッチモジュールを制御してオフ状態に保持した後、
取得された第1の対象アームの温度と取得された第2の対象アームの温度が対応する最大許容温度を超えると、電池パック加熱システムの温度過上昇故障情報を車両全体コントローラに報告すること、或いは、
取得された第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度と取得された第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が対応する最大許容温度を超えると、電池パック加熱システムの温度過上昇故障情報を車両全体コントローラに報告すること、或いは、
取得された第1の対象アームの温度と取得された第2のエネルギー貯蔵モジュールの温度が対応する最大許容温度を超えるか、または、取得された第2の対象アームの温度と取得された第1のエネルギー貯蔵モジュールの温度が対応する最大許容温度を超えると、電池パック加熱システムの温度過上昇故障情報を車両全体コントローラに報告することをさらに含む。
【0222】
本発明のいくつかの実施例において、電池加熱システムのスイッチ制御方法800は、
電池管理モジュールから送信された加熱停止指令に応答して、オフ状態になるように三相アームの全てのスイッチモジュールを制御することをさらに含み、
加熱停止指令は、電池パックの状態パラメータが予め設定された加熱停止条件を満たすことを示し、
状態パラメータが温度を含む場合、予め設定された加熱停止条件は、温度が予想温度閾値以上であることを含み、
状態パラメータが充電状態を含む場合、予め設定された加熱停止条件は、充電状態が加熱許容充電状態閾値以下であることを含む。
【0223】
本発明のいくつかの実施例において、電池加熱システムのスイッチ制御方法800は、
電池パック加熱システムの電流パラメータを取得することと、
電池パック加熱システムの電流パラメータが予め設定された所望の電流閾値区間を超えると、予め設定された所望の電流閾値区間に基づいて、所望のオン/オフ周期とオン期間が充放電周期で占める所望の比率とを算出することと、
所望のオン/オフ周期と所望の比率とに基づいてオン/オフ周期を調整することとを、さらに、含み、
ここで、電池パック加熱システムの電流パラメータは、電池パックとインバータとの間の母線電流と、各エネルギー貯蔵モジュールとそれぞれ対応するアームとの間の相電流という電流パラメータの少なくとも1つを含む。
【0224】
なお、本発明の実施例におけるスイッチ制御方法に関する説明は、上述したスイッチ制御装置に関するものを参照できるため、ここでは、これ以上の説明は省略する。
【0225】
本発明の一つの実施例は、さらに、モータコントロールを提供する。モータコントロールは、本発明の実施例に係る電池パック加熱システムのスイッチ制御装置を含む。
【0226】
ここで、本実施例のモータコントロールにおける電池パック加熱システムのスイッチ制御装置に関する説明は、上述した本発明の実施例に関する説明を参照することができるため、ここでは、これ以上の説明は省略する。
【0227】
いくつかの例では、本実施例のモータコントロールは、上述した実施例の電池パック加熱システムのスイッチ制御方法を実行することができる。電池パック加熱システムのスイッチ制御方法に関する説明は、上述した本発明の実施例に関するものを参照することができるため、ここでは、これ以上の説明は省略する。
【0228】
本発明のいくつかの実施例において、各スイッチモジュールを制御するために、モータコントローラはインバータP2内の各スイッチモジュールに接続されることができ、当該接続関係は
図1には示されていない。具体的に、当該接続関係は、有線接続であっても無線通信接続であってもよく、ここでは限定しない。
【0229】
本発明の一実施例はさらに電池パック加熱制御システムを提供し、
図4を参照することができ、電池パック加熱制御システムは、電池パック加熱システムと、本発明の実施例に係る電池パック加熱システムのスイッチ制御装置P5を含む。
【0230】
ここで、電池パック加熱システムは、電池パックP1に接続されたインバータP2と、インバータP2に接続されたモータP3とを含む。
【0231】
なお、本実施例の電池パック加熱制御システムにおける電池パック加熱システム及び電池パック加熱システムのスイッチ制御装置に関する説明は、上述した本発明の実施例に関する説明を参照することができるため、ここでは、これ以上の説明は省略する。
【0232】
本発明のいくつかの実施例において、三相アームの各相アームは、いずれも、スイッチモジュールが設けられている上アームとスイッチモジュールが設けられている下アームとを備え、スイッチモジュールは、ダイオードを備える。
【0233】
上アームスイッチモジュールにおいて、ダイオードのアノードは、上アームと下アームとの接続点に接続され、ダイオードのカソードは、上アームと電池パックの正極との間に位置している。下アームスイッチモジュールにおいて、ダイオードのアノードは、下アームと電池パックP1のカソードとの間に位置し、ダイオードのカソードは、上アームと下アームとの接続点に接続されている。
【0234】
一例として、
図1〜
図3を参照すると、各スイッチモジュールはいずれもダイオードを有する。上アームスイッチモジュール、例えばP21、P23、P25に対して、そのダイオードのアノードが上アームと下アームとの接続点に接続され、そのダイオードのカソードが上アームと電池のアノードとの間に位置している。
【0235】
本発明のいくつかの実施例において、スイッチモジュールは、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)チップ、IGBTモジュール、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)のうちの1種または2種以上を含む。
【0236】
なお、スイッチモジュールに関する説明は、上述した本発明の実施例に関する説明を参照することができるため、ここでは、これ以上の説明は省略する。
【0237】
なお、本明細書において、各実施の形態は、累加する形態で記載されているが、各実施例間の同一または類似の部分は、互いに参照することができ、各実施例は、他の実施例との相違点を中心に記載されていることは言うまでもない。そのうち、方法の実施例は、比較的簡単に説明しており、関連する点については、システムの実施例の説明を参照することができる。本発明は、上述に示した特定のステップ及び構造に限定されるものではない。当業者は、本発明の実施例の精神を理解した上で、様々な変更、補正および追加、またはステップ間の順番変更を行うことができる。なお、簡略化のため、既知の方法技術の詳細な説明は省略した。
【0238】
上述の実施例における機能モジュール(例えば、エネルギー貯蔵モジュール、スイッチモジュール、パラメータ取得モジュール、処理モジュール、故障報告モジュール、電流パラメータ取得モジュール、算出モジュール、信号調整モジュール)は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはそれらの組み合わせとして実現できる。ハードウェアで実現される場合、例えば、電子回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、適切なファームウェア、プラグイン、機能カードなどであってもよい。ソフトウェアで実現される場合、本発明の要素は、所望のタスクを実行するために使用されるプログラムまたはコードセグメントである。プログラムまたはコードセグメントは、デバイス読み取り可能な媒体に記憶されてもよいし、搬送波に乗せられたデータ信号によって伝送媒体または通信リンク上で伝送されてもよい。「デバイス読み取り可能な媒体」は、情報を記憶または伝送することができる任意の媒体を含むことができる。