(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
機体の前部に穀稈を刈取る刈取装置(3)を設け、該刈取装置(3)の後方左側に穀稈を脱穀選別する脱穀装置(4)を設け、前記刈取装置(3)の後方右側に操縦部(5)を設けたコンバインにおいて、
前記脱穀装置(4)の選別室(4B)の上部に脱穀された穀粒を選別する選別処理装置(10)を設け、
前記選別室(4B)の下部に、前記選別処理装置(10)に選別風を送風する唐箕(12)を設け、
前記選別処理装置(10)の上側に、前記選別処理装置(10)上を搬送される穀粒を含んだ処理物の層厚を検出する層厚センサ(11)を設け、
前記刈取装置(3)の左分草体(21A)を支持する左刈取フレーム(3A)に穀稈の有無を検出する左穀稈センサ(22A)を設け、
前記刈取装置(3)の右分草体(21B)を支持する右刈取フレーム(3B)に穀稈の有無を検出する右穀稈センサ(22B)を設け、
前記層厚センサ(11)が、前記選別処理装置(10)上の処理物が所定の層厚範囲内にあることを検出し、且つ、前記左穀稈センサ(22A)と右穀稈センサ(22B)が、穀稈が有ることを検出した場合には、前記唐箕(12)の選別風を予め設定した設定風量に維持し、
前記層厚センサ(11)が、前記選別処理装置(10)上の処理物が所定の層厚範囲内にあることを検出し、且つ、前記左穀稈センサ(22A)と右穀稈センサ(22B)が、穀稈が無いことを検出した場合には、前記唐箕(12)の選別風を設定風量から最小風量に減少させ、
前記層厚センサ(11)が、前記選別処理装置(10)上の処理物が所定の層厚範囲内よりも薄いことを検出した場合には、前記唐箕(12)の選別風を設定風量から最小風量に減少させるコントローラ(35)を備え、
前記層厚センサ(11)が、前記選別処理装置(10)上の処理物が所定の層厚範囲内にあることを検出し、且つ、前記左穀稈センサ(22A)と右穀稈センサ(22B)のいずれか一方のみが穀稈が有ることを検出した場合には、前記唐箕(12)の選別風を設定風量と最小風量の間の中間風量に減少させる構成としたことを特徴とするコンバイン。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の技術では、刈取装置内の穀稈の有無に応じて唐箕の風量の増減を行っているために、選別処理装置で選別処理される穀粒が選別処理装置の後方から外部に排出されて、穀粒の回収率が低下する問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、選別処理装置を搬送されている穀粒を含んだ処理物と数秒後に選別処理装置に移送されてくる処理物に応じて唐箕の風量の増減を行って、処理物の回収率が高いコンバインを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決した本発明は次のとおりである。
すなわち、請求項1記載の発明は、 機体の前部に穀稈を刈取る刈取装置(3)を設け、該刈取装置(3)の後方左側に穀稈を脱穀選別する脱穀装置(4)を設け、前記刈取装置(3)の後方右側に操縦部(5)を設けたコンバインにおいて、
前記脱穀装置(4)の選別室(4B)の上部に脱穀された穀粒を選別する
選別処理装置(10)を設け、前記選別室(4B)の下部に、前記選別処理装置(10)に選別風を送風する唐箕(12)を設け、前記選別処理装置(10)の上側に、前記選別処理装置(10)上を搬送される穀粒を含んだ処理物の層厚を検出する層厚センサ(11)を設け、前記刈取装置(3)の左分草体(21A)を支持する左刈取フレーム(3A)に穀稈の有無を検出する左穀稈センサ(22A)を設け、前記刈取装置(3)の右分草体(21B)を支持する右刈取フレーム(3B)に穀稈の有無を検出する右穀稈センサ(22B)を設け、前記層厚センサ(11)が、前記選別処理装置(10)上の処理物が所定の層厚範囲内にあることを検出し、且つ、前記左穀稈センサ(22A)と右穀稈センサ(22B)が、穀稈が有ることを検出した場合には、前記唐箕(12)の選別風を予め設定した設定風量に維持し、前記層厚センサ(11)が、前記選別処理装置(10)上の処理物が所定の層厚範囲内にあることを検出し、且つ、前記左穀稈センサ(22A)と右穀稈センサ(22B)が、穀稈が無いことを検出した場合には、前記唐箕(12)の選別風を設定風量から最小風量に減少させ、前記層厚センサ(11)が、前記選別処理装置(10)上の処理物が所定の層厚範囲内よりも薄いことを検出した場合には、前記唐箕(12)の選別風を設定風量から最小風量に減少させるコントローラ(35)を備え
、前記層厚センサ(11)が、前記選別処理装置(10)上の処理物が所定の層厚範囲内にあることを検出し、且つ、前記左穀稈センサ(22A)と右穀稈センサ(22B)のいずれか一方のみが穀稈が有ることを検出した場合には、前記唐箕(12)の選別風を設定風量と最小風量の間の中間風量に減少させる構成としたことを特徴とするコンバインである。
【0007】
請求項2記載の発明は、前記唐箕(12)の選別風を設定風量から最小風量に段階的に減少させる構成とした請求項1記載のコンバインである。
【0008】
【0009】
請求項
3記載の発明は、前記唐箕(12)の選別風を設定風量から中間風量に段階的に減少させる構成とした請求項
1又は2記載のコンバインである。
【0010】
請求項
4記載の発明は、前記操縦部(5)に設けられた風量ダイヤル(25)によって、前記設定風量を増減調節できる構成とした請求項
1〜3のいずれか1項に記載のコンバインである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、層厚センサ(11)が、選別処理装置(10)上の処理物が所定の層厚範囲内にあることを検出し、且つ、左穀稈センサ(22A)と右穀稈センサ(22B)が、穀稈が有ることを検出した場合には、唐箕(12)の選別風を予め設定した設定風量に維持し、層厚センサ(11)が、選別処理装置(10)上の処理物が所定の層厚範囲内にあることを検出し、且つ、左穀稈センサ(22A)と右穀稈センサ(22B)が、穀稈が無いことを検出した場合には、唐箕(12)の選別風を設定風量から最小風量に減少させ、層厚センサ(11)が、選別処理装置(10)上の処理物が所定の層厚範囲内よりも薄いことを検出した場合には、唐箕(12)の選別風を設定風量から最小風量に減少させるコントローラ(35)を備えているので、選別処理装置(10)で選別される穀粒を含んだ処理物が、選別処理装置の後方から外部に排出されるのを抑制して、処理物の回収率を高めることができる。
また、層厚センサ(11)が、選別処理装置(10)上の処理物が所定の層厚範囲内にあることを検出し、且つ、左穀稈センサ(22A)と右穀稈センサ(22B)のいずれか一方のみが穀稈が有ることを検出した場合には、唐箕(12)の選別風を設定風量と最小風量の間の中間風量に減少させる構成としたので、処理物が選別処理装置の後方から外部に排出されるのをより抑制でき、また、選別処理装置(10)の選別能力をより高めることができる。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明による効果に加えて、唐箕(12)の選別風を設定風量から最小風量に段階的に減少させる構成としたので、選別処理装置(10)の選別能力を高めることができる。
【0013】
【0014】
請求項
3記載の発明によれば、請求項
1又は2記載の発明による効果に加えて、唐箕(12)の選別風を設定風量から中間風量に段階的に減少させる構成としたので、選別処理装置(10)の選別能力をさらに高めることができる。
【0015】
請求項
4記載の発明によれば、請求項
1〜3のいずれか1項に記載の発明による効果に加えて、操縦部(5)に設けられた風量ダイヤル(25)によって、設定風量を増減調節できる構成としたので、穀稈の植立状態や含水量に応じて唐箕(12)の選別風を迅速に増減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1,2に示すように、コンバインは、機体フレーム1の下側に土壌面を走行する左右一対のクローラからなる走行装置2が設けられ、機体フレーム1の前側に圃場の穀稈を刈取る刈取装置3が設けられ、刈取装置3の後方左側に刈取られた穀稈を脱穀・選別処理する脱穀装置4が設けられ、刈取装置3の後方右側に操縦者が搭乗する操縦部5が設けられている。
【0018】
操縦部5の後側に脱穀・選別処理された穀粒を貯留するグレンタンク7が設けられ、グレンタンク7の後側に穀粒を外部に排出する上下方向に延在する揚穀部と前後方向に延在する横排出部からなる排出オーガ8が設けられている。
【0019】
図7に示すように、脱穀装置4の上部には、前後壁に扱胴が架設された扱室4Aが設けられ、扱室4Aの下側には、扱室4Aから落下してくる脱穀された穀粒を選別する選別室4Bが設けられている。
【0020】
選別室4Bの上部には、揺動選別装置
(請求項における「選別処理装置」)10が設けられ、揺動選別装置10の選別棚の上方には、選別棚上を後方に向かって移動する穀粒を含んだ処理物の層厚を測定する層厚センサ11が設けられている。また、選別室4Bにおける前側下部には、揺動選別装置10に向かって選別風を送風する唐箕12が設けられている。
【0021】
図3〜5に示すように、エンジンの出力回転が伝動されたカウンタ軸14の回転は、ベルト15を介して回転軸16に伝動される。ベルト15は、カウンタ軸14の左端部に支持されたプーリ14Aと回転軸16の左端部に支持されたプーリ16Aに巻回されている。また、ベルト15にはテンションクラッチ15Aが設けられ、回転軸16には唐箕12が支持されている。
【0022】
プーリ16Aは、回転軸16の左端部に支持された左側板18Aと、回転軸16上を軸心方向に移動可能に支持された右側板18Bから形成されている。これにより、右側板18Bを左側板18Aに向かって移動させるとプーリ16Aのピッチ径が大きくなって回転軸16の回転速度を減速でき、右側板18Bを左側板18Aの反対側に向かって移動させるとプーリ16Aのピッチ径が小さくなって回転軸16の回転速度を増速することができる。
【0023】
右側板18Aの移動は、選別室4Bの右壁に設けられた伝動モータ19を回動して行うことができる。すなわち、伝動モータ19の出力軸を反時計方向に回動させた場合には、伝動モータ19の出力軸に係合したリンク20介して右側板18Bが左側板18Aに向かって移動し、伝動モータ19の出力軸を時計方向に回動させた場合には、リンク20介して右側板18Bが左側板18Aの反対側に向かって移動する。なお、リンク20は、選別室4Bの左壁に設けられた左アーム部20Aと、選別室4Bの右壁に設けられた右アーム部20Bと、左アーム部20Aと右アーム部20Bを連結する連結部20Cから形成されている。
【0024】
これにより、伝動モータ19の出力軸を反時計方向に回転させると回転軸16の回転速度を減速でき、伝動モータ19の出力軸を時計方向に回転させると回転軸16の回転速度を増速することができる。なお、回転軸16の回転数が減速すると、唐箕12から揺動選別装置10に向かって送風される選別風の風量が減少し、回転軸16の回転数が増速すると、唐箕12から揺動選別装置10に向かって送風される選別風の風量が増加する。
【0025】
図6に示すように、刈取装置3の最も左側に設けられた刈取フレーム(請求項の「左刈取フレーム」)3Aにおける分草体(請求項の「左分草体」)21Aの後方には、刈取られた穀稈の有無を検出する穀稈センサ(請求項の「左穀稈センサ」)22Aが設けられ、刈取装置3の最も右側に設けられた刈取フレーム(請求項の「右刈取フレーム」)3Bにおける分草体(請求項の「左分草体」)21Bの後方には、刈取られた穀稈の有無を検出する穀稈センサ(請求項の「右穀稈センサ」)22Bが設けられている。これにより、
図6の左側から数えて刈取装置3の1条内に刈取られた穀稈があるか否かを穀稈センサ22Aで検出し、左側から数えて刈取装置3の4条内に刈取られた穀稈があるか否かを穀稈センサ22Bで検出して、刈取装置3から脱穀装置4に移送されてくる穀稈の移送量を判断することができる。
【0026】
図1に示すように、刈取装置3を上下方向に移動させる昇降フレーム3Cの後部には、昇降フレーム3Cの揺動角度を測定するポテンションメータ等の昇降センサ24が設けられている。これにより、刈取装置3が非作業高さまで上昇しているか否か検出して、刈取装置3から脱穀装置4に移送されてくる穀稈の移送量を判断することができる。
【0027】
図2に示すように、操縦部5のフロントパネル5Aには、唐箕12の風量を設定する風量ダイヤル25が設けられている。すなわち、風量ダイヤル25の回動の回動位置に応じて伝動モータ19が回動してプーリ16Aのピッチ径が設定され、ピッチ径に応じて回転軸16の回転速度が設定されて唐箕12から送風される選別風の風量が設定される。これにより、操縦部5に搭乗した操縦者が、圃場の穀稈の状態を目視して唐箕12から揺動選別装置10に向けて送風される選別風の風量を簡単に設定することができる。
【0028】
図8に示すように、操縦部5のサイドパネル5Bの前部には、走行装置2の走行速度等を操作するHSTレバー26が設けられ、後部には、刈取クラッチ27の接続状態を操作する刈取レバー28が設けられ、刈取レバー28の左側には、脱穀クラッチの接続状態を操作する脱穀レバー31が設けられている。
【0029】
HSTレバー26を中立位置にすると走行装置2が停止し、HSTレバー26を中立位置から前側に移動させると走行装置2が前進し、HSTレバー26を中立位置から後側に移動させると走行装置2が後進する。また、HSTレバー26の位置は、HSTセンサ26Aで測定されている。
【0030】
刈取レバー28を前側に移動すると刈取クラッチ27の接続が解除されてエンジンの出力回転の刈取装置3への伝動が遮断され、刈取クラッチ27を後側に移動すると刈取クラッチ27が接続されてエンジンの出力回転が刈取装置3に伝動される。刈取レバー28の位置は、刈取センサ28Aで検出されている。
【0031】
脱穀レバー31を前側に移動すると脱穀クラッチの接続が解除されてエンジンの出力回転の刈取装置3への伝動が遮断され、脱穀クラッチを後側に移動すると脱穀クラッチが接続されてエンジンの出力回転が刈取装置3に伝動される。また、脱穀レバー31の位置は、脱穀センサ31Aで検出されている。
【0032】
図9に示すように、コントローラ35の入力側には、揺動選別装置10の選別棚上の穀粒を含んだ処理物の層厚を測定する層厚センサ11と、刈取装置3の最も左側に位置する条内の穀稈の有無を検出する穀稈センサ22Aと、刈取装置3の最も右側に位置する条内の穀稈の有無を検出する穀稈センサ22Bと、刈取装置3の昇降位置を測定する昇降センサ24と、唐箕12から送風される選別風の風量を設定する風量ダイヤル25と、走行装置2の走行速度を操作するHSTレバー26の位置を測定するHSTセンサ26Aが所定の入力インターフェース回路を介して接続されている。なお、HSTとは、油圧式無段変速装置の略語である。
【0033】
コントローラ35の出力側には、プーリ16Aを介して唐箕12を支持する回転軸16の回転速度の増減を行う伝動モータ19と、刈取装置3にエンジンの出力回転を伝動する刈取クラッチ27が所定の出力インターフェース回路を介して接続されている。
【0034】
次に、伝動モータ19を操作して唐箕12から送風される選別風の風量の増減を行う方法について説明する。
【0035】
図10に示すように、ステップS1で、コントローラ35は、風量ダイヤル25の入力値を判断してステップS2に進む。なお、本実施形態では、風量ダイヤル25の入力値は、入力1〜5に切換えられる。
【0036】
ステップS2で、コントローラ35は、風量ダイヤル25の入力値に応じて伝動モータ19の出力軸を回動させてステップS3に進む。これにより、風量ダイヤル25の入力値に応じて唐箕12から送風される選別風の風量を設定することができる。また、コントローラ35は、伝動モータ19の出力軸の回転角度を段階的に回転させるのが好ましい。これにより、揺動選別装置10の選別処理を安定して行うことができる。
【0037】
本実施形態では、コントローラ35は、風量ダイヤル25の入力1〜5に応じて伝動モータ19の出力軸の回転角度が角度1〜5になるように回動させる。つまり、風量ダイヤル25の入力1の場合には伝動モータ19の出力軸の回転角度が角度1になるように反時計方向に所定の角度回転させ、入力2の場合には伝動モータ19の出力軸の回転角度が角度2になるように反時計方向に1回所定の角度1回回転させ、入力3の場合には伝動モータ19の出力軸の回転角度が角度3になるように停止を維持し、入力4の場合には伝動モータ19の出力軸の回転角度が角度4になるように時計方向に所定の角度回転させ、入力5の場合には伝動モータ19の出力軸の回転角度が角度5になるように時計方向に所定の角度回転させる。これにより、伝動モータ19を介して風量ダイヤル25の入力値が入力1の場合には唐箕12の風量が最小風量の風量1に、入力2の場合には唐箕12の風量が小風量の風量2に、入力3の場合には唐箕12の風量が定常風量の風量3に、入力4の場合には唐箕12の風量が大風量の風量4に、入力5の場合には唐箕12の風量が最大風量の風量5に設定することができる。なお、以下では理解を容易にするためにステップS2において風量ダイヤル25の入力値が入力3に設定された場合を例に説明を行う。
【0038】
ステップS3で、コントローラ35は、層厚センサ11の入力値を判断して、層厚センサ11の入力値が設定された所定の層厚範囲にあり入力値がONの場合にはステップS4に進み、層厚センサ11の入力値が設定された層厚よりも厚く入力値がOFFの場合にはステップS12に進む。
【0039】
ステップS4で、コントローラ35は、穀稈センサ22Aの入力値を判断して、4条の引起装置を備える刈取装置3の左端側の1条内に搬送されている穀稈が有り入力値がONの場合にはステップS5に進み、刈取装置3の1条内に搬送されている穀稈が無く入力値がOFFの場合にはステップS6に進む。
【0040】
ステップS5で、コントローラ35は、穀稈センサ22Bの入力値を判断して、4条の引起装置を備える刈取装置3の右端側の4条内に搬送されている穀稈が有り入力値がONの場合にはステップS7に進み、刈取装置3の4条内に搬送されている穀稈が無く入力値がOFFの場合にはステップS8に進む。
【0041】
ステップS6で、コントローラ35は、穀稈センサ22Bの入力値を判断して、4条の引起装置を備える刈取装置3の右端側の4条内に搬送されている穀稈が有り入力値がONの場合にはステップS8に進み、刈取装置3の4条内に搬送されている穀稈が無く入力値がOFFの場合にはステップS12に進む。
【0042】
ステップS7で、コントローラ35は、昇降センサ24の入力値を判断して、刈取装置3が作業域に位置して昇降センサ24の入力値がONの場合にはステップS7に進み、刈取装置3が昇降して非作業域に位置して昇降センサ24の入力値がOFFの場合にはステップS10に進む。
【0043】
ステップS8で、コントローラ35は、伝動モータ19の出力軸の回転角度が角度3から角度2になるように反時計方向に所定の角度回転させてステップS1に戻る。これにより、唐箕12から送風される選別風の風量を定常風量の風量3から小風量の風量2に減量して、揺動選別装置10の選別処理能力の低下を防止し、外部に穀粒が排出されるのを防止することができる。また、コントローラ35は、伝動モータ19の出力軸の回転角度を角度3から角度2に所定の時間経過後に段階的に回転させるのが好ましい。これにより、揺動選別装置10の選別処理を安定して行うことができる。
【0044】
ステップS9で、コントローラ35は、HSTセンサ26Aの入力値を判断して、走行装置2が前進状態にありHSTセンサ26Aの入力値がONの場合にはステップS11に進み、走行装置2が停止又は後進状態にありHSTセンサ26Aの入力値がOFFの場合にはステップS12に進む。
【0045】
ステップS10で、コントローラ35は、刈取クラッチ27の接続を解除して、エンジンの出力回転が刈取装置3に伝動されないようにする。これにより、刈取装置3は非作業域に位置している場合にはエンジンの負荷を下げることができる。
【0046】
ステップS11で、コントローラ35は、伝動モータ19の出力軸が角度3になるように維持してステップS1に戻る。これにより、通常の刈取作業時の揺動選別装置10の選別処理能力を維持することができる。
【0047】
ステップS12で、コントローラ35は、伝動モータ19の出力軸の回転角度が角度3から角度1になるように反時計方向に所定の角度回転させてステップS1に戻る。これにより、唐箕12から送風される選別風の風量を定常風量の風量3から最小風量の風量2に減量して、揺動選別装置10の選別処理能力の低下を防止し、外部に穀粒が排出されるのを防止することができる。また、コントローラ35は、伝動モータ19の出力軸の回転角度を角度3から角度1に所定の時間経過後に段階的に回転させるのが好ましい。これにより、揺動選別装置10の選別処理を安定して行うことができる。