(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記シーラーは、前記ラックに対して上方から直接または間接的に置かれた状態であり、固定手段で連結固定しないことを特徴とする請求項2に記載の深絞り包装機用シール装置。
【背景技術】
【0002】
各種の包装形態の一つとして、深絞り型包装体がある。深絞り型包装体は、製品を収納する収納凹部を有する容器本体と、その収納凹部内に製品を収納した状態でその容器本体の開口部を閉塞する蓋部材とを備えた構成を採る。係る構成の深絞り型包装体を製造する深絞り包装機は、以下のような構成をとる。
【0003】
原反フィルムから連続して引き出された容器本体を形成するための下側フィルムを、水平方向に搬送する。この水平方向に搬送するフィルム搬送装置は、例えば下側フィルムの両端縁を搬送方向に延びるエンドレスチェーンに取り付けた爪部材により把持・クランプする構成をとる。エンドレスチェーンの回転に伴い爪部材も所定の軌跡で公転移動し、爪部にクランプされた下側フィルムを搬送する。
【0004】
この下側フィルムの搬送途中に配置した成型装置にて、下側フィルムを真空吸引し、下側フィルムの所定位置に下側に突出する収納凹部を成型する。そして、成型装置の下流側の所定位置にて、収納凹部内に製品を自動或いは手動にて供給する。
【0005】
一方、下側フィルムの搬送ラインの上方には、別の原反フィルムが設置されており、この原反フィルムから連続して蓋部材を形成するための上側フィルムが引き出され、その引き出された上側フィルムは、上記製品の供給地点の下流側所定位置にて下側フィルムの上に重ね合わされる。
【0006】
さらにこの両フィルムの重合地点の下流側には、シール装置が配置され、このシール装置にて上側フィルムと下側フィルムの接触部位をシールする。これにより、製品が収納凹部内にて密封される。その後、シール装置の下流側に配置されたカッター装置にて、両フィルムのシール部位をカットすることにより、個々の深絞り型包装体ごとに分離製造するようにしている。この種の深絞り包装機は、特許文献1等に開示されている。また、このシール装置に、シール処理を行うに先立ち下側フィルムに形成される収納凹部内の空気を吸引除去する真空引きを行い、フィルムを製品に密着させて真空包装を行うものものある。係る真空引きする機能を備えたシール装置は、真空チャンバーとも称される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
シール装置は、上側フィルムと下側フィルムを上下から挟み込む上側ボックスと下側ボックスとを備えている。上側ボックスは、例えば、下面に凹所を有するブリッジと、そのブリッジの凹所内に実装される加熱板並びにシーラー等を備えている。シーラーのシール面は、収納凹部以外の上側フィルムと下側フィルムのシール部位が加熱されるように形成されている。そのため、例えば包装対象の製品が変わるなどして包装体の寸法形状が変更されると、下側フィルムに形成する収納凹部の配置レイアウトも変更するので、それに合わせたシーラーに交換する必要が生じる。
【0009】
係るシーラーを交換する場合、従来は、深絞り包装機から上側ボックスを取り外し、天地を反転した状態でシーラー等の交換作業を行っている。上側ボックスは、重量があるので、取り外し作業並びに天地の反転作業自体が煩雑である。さらに、例えば真空チャンバー等においては真空ポンプと連係しているので、連係管などが邪魔になり、交換作業がより煩雑となる。
【0010】
上述した課題はそれぞれ独立したものとして記載しているものであり、本発明は、必ずしも記載した課題の全てを解決できる必要はなく、少なくとも一つの課題が解決できれば良い。またこの課題を解決するための構成についても単独で分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するために、本発明の深絞り包装機用シール装置
は、重ね合わされた下側フィルムと上側フィルムを挟んだ状態で対向配置される下側ボックスと上側ボックスを備えた深絞り包装機に用いられるシール装置であって、前記上側ボックスは、前記下側フィルムに形成された収納凹部に対応するシール面を有するシーラーと、そのシーラーを保持するブリッジを有し、前記ブリッジには、フィルムの搬送方向に対して交差する方向に引き出し可能なラックを有し、前記ラックは、スライドレールを介して前記ブリッジに連係され、前記シーラーは、前記ラックに着脱可能な状態で実装されるように構成
したのを前提とする。
【0012】
ブリッジに外部に引き出し可能なラックを備え、そのラックの上にシーラーを実装するようにしたので、シーラーの交換を行う場合には、ラックをブリッジから引き出しシーラーを外部に露出した状態にすることで交換可能となる。上側ボックス全体を取り外す必要が無く、シーラーの交換が容易に行えるので良い。ラックは、スライドレールを介してブリッジに連係されているため、ラックの引き出し並びにブリッジ内への収納が簡単に行えるとともに、引き出した状態でもラックはスライドレールを介してブリッジに連係され保持される。よって、ラックを外に引き出した状態のまま、作業員がラックを抑えている必要は無く、シーラーのラックからの取り外し作業や、ラックへの装着作業に注力できるので良い。
【0015】
(1)上述した前提において、前記シーラーは、前記ラックに対して上方から直接または間接的に置かれた状態であり、固定手段で連結固定しないようにすると良い。このようにすると、シーラーは、上から置くだけで特に固定されていないので、シーラーを上に持ち上げるだけでラック等から簡単に取り外すことができるので良い。
【0016】
(2)上述した前提において、前記シーラーは、枠状のホルダーに対して昇降自在に実装され、前記ホルダーを前記ラックに実装するようにし、前記ラックを前記ブリッジ内に収納した状態で、そのラックの引き出し口側に配置される固定具の奥面の前記ホルダーの外周面が接触するように構成し、その接触する前記奥面と前記外周面の少なくとも一方が傾斜面とし、前記固定具を内方に押し込んだ状態では、前記傾斜面により前記ホルダーが上昇した位置で保持されるように構成するとよい。
【0017】
このようにすると、固定具の押し込みといった簡単な作業で、ホルダーひいてはシーラーを所望の位置にセットすることができる。また、シーラーをホルダーを介してラックに装着するので、例えばシーラーの平面形状は、フィルムに接触して加熱する部分に抑え必要以上に大きくする必要がなくなり、効率よく加熱することができる。また、例えばホルダーを締め付け、挟み付けなどで付勢して固定し、シーラーにはそれらの付勢力が加わらないようにすることができるので良い。さらにまた、シール処理時にシーラーを昇降させたい場合、ホルダーを固定した状態でもホルダーに対して昇降可能にシーラーを実装することで対応できるので良い。
(4)前記ブリッジは、昇降機構により昇降するようにし、前記ブリッジが下降した状態では、前記ラックの引き出し方向に前記深絞り包装機を構成する装置が存在して前記シーラーが取り出し可能な位置まで前記ラックを引き出すことができず、前記ブリッジが上昇した状態では前記シーラーが取り出し可能な位置まで前記ラックを引き出すことができるように構成するとよい。
このようにすると、深絞り包装機の動作中は引き出し方向に他の装置が存在していても、シーラーの交換作業時においてはラックの引き出し範囲に邪魔なものがなくなるので、容易に引き出することができるので良い。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、シーラーを簡単に交換することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好適な実施形態について図面に基づき、詳細に説明する。なお、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
【0021】
図1は、本発明に係る深絞り包装機用シール装置が実装される深絞り包装機の好適な一実施形態を示している。この深絞り包装機は、上流側に配置される下側フィルム供給装置10と、下側フィルム供給装置10から供給される下側フィルム12を水平方向に搬送するフィルム搬送装置13と、フィルム搬送装置13の搬送途中の上流側に配置した成型装置14と、その成型装置14の下流側に配置する製品供給部(図示省略)と、フィルム搬送装置13の上方所定位置に配置される上側フィルム供給装置15と、その上側フィルム供給装置15から供給される上側フィルム16が下側フィルム12の上に被せる被覆点より下流側に順に配置されるシール装置17、横カッター装置18、縦カッター装置19等を備える。
【0022】
下側フィルム供給装置10は、帯状の下側フィルム12をロール状に巻き取った原反ロール20を支持する回転支持軸21と、その回転支持軸21と一体に回転する原反ロール20から引き出される下側フィルム12を所定の軌跡で繰り出してフィルム搬送装置13に供給する機構を備える。
【0023】
フィルム搬送装置13は、下側フィルム12の両側縁の外側に配置された左右一対のエンドレスチェーン13aと、そのエンドレスチェーン13aに取り付けられた多数の爪部材13bとを備え、その爪部材13bにて下側フィルム12の長手方向の両側縁を掴んだ状態で間欠的に搬送する。
【0024】
このフィルム搬送装置13の搬送途中の上流側には、成型装置14が配置される。この成型装置14は、下側フィルム12の所定位置に下側に突出する収納凹部12aを成型する装置である。この成型装置14は、下側フィルムを挟んで上下に配置された上側ボックス14aと下側ボックス14bを有している。そして、下側ボックス14b内に、下側フィルム12に形成する収納凹部12aの外形状に符合する内形状に加工された雌型を配置する。一方、上側ボックス14a内には、熱板が内蔵され、上側ボックス14aと下側ボックス14b間で挟み込まれた下側フィルム12のフィルム部位を加熱軟化させる。そして、係る挟み込んだ状態で、例えば下側ボックス14b内を真空吸引し、下側フィルム12の所定のフィルム部位が雌型の内周面に密着し、その内周面の形状に成型されて収納凹部12aを成型する。本形態では、下側ボックス14bは、横に2個の凹所を備え、一回の成型処理で、下側フィルム12に対して所定数の収納凹部12aを成型するようにしている。
【0025】
製品供給部は、成型装置14で形成された収納凹部12a内に製品を供給するエリアであり、例えば、図示省略する製品供給装置が配置される。この製品供給装置は、収納凹部12a内に製品を自動供給するもので、例えば、移し替えロボットから構成し、移し替えロボットのマニピュレータとして吸着手段を備える。そして、その吸着手段により、フィルム搬送装置13の横に待機する製品群から、所定の製品を吸着保持するとともに所定軌跡で移動し、製品を収納凹部12a内に供給する。なお、製品供給装置に替えて、人手による供給としても良い。
【0026】
上側フィルム供給装置15は、帯状の上側フィルム16をロール状に巻き取った原反ロール22を支持する回転支持軸23と、その回転支持軸23と一体に回転する原反ロール22から引き出される上側フィルム16を所定の軌跡で繰り出してフィルム搬送装置13で搬送される下側フィルム12上に重ね合わせるように供給するための複数のローラ24等を備える。図示省略するが、例えば、上側フィルム16の移動軌跡の途中に、印字装置が配置される。印字装置は上側フィルム16の所定位置に、製品の製造年月日や賞味期限などを印字するものである。
【0027】
シール装置17は、下側フィルム12と上側フィルム16の所定位置、つまり、収納凹部12aの周囲の両フィルム12,16の接触部位を上下から挟み込むとともに加熱して熱シールする。これにより、製品が収納凹部12a内に密封される。さらにこのシール装置17は、収納凹部12a内の空気を吸引除去する機能を備え、両フィルム12,16を熱シールする前に収納凹部12a内の空気を吸引除去することで、製品が収納凹部12a内にて真空状態で密封する機能を備えたシール装置(真空チャンバー)としてもよい。
【0028】
横カッター装置18は、フィルムを挟んで上下に配置されるカッター刃18aと、受け板18bと、を備える。それらカッター刃18a,受け板18bはそれぞれに連係させたエアシリンダ18cによりタイミングを合わせて昇降移動するように構成される。この横カッター装置18は、押し切りカッターであり、カッター刃18aの刃部の形状に沿って下側,上側フィルム12,16が切断される。そして、カッター刃は、下側,上側フィルムを横方向(搬送方向に対して直交する方向)に切断するための直線状の刃部を備え、また、最終的な包装体における角に丸みを形成するためのRカット用の刃部を備えるようにしてもよい。
【0029】
縦カッター装置19は、フィルムの搬送方向に対して直交する方向に回転軸を有する上下一対の円盤型のカッター19aを複数組備え、上下のカッター19aにて下側,上側フィルム12,16を挟み込むことで搬送方向に対して平行にカットする。縦カッター装置19を通過すると、収納凹部12aの周囲が縦横に切断されて、個々の包装体が製造される。また下側,上側フィルム12,16の左右両側縁は、縦カッター装置19にてカットされて分離される。そして、その分離された両側縁は、巻き取りローラ27に巻き取られるようにしている。
【0030】
シール装置17は、下側,上側フィルム12,16を挟んで上下に対向配置される下側ボックス31と上側ボックス32とを備え、下側ボックス31は、フィルムの搬送タイミングに合わせて昇降移動する。下側ボックス31は、上部開放した箱状のボックス本体33を備える。ボックス本体33は、成型装置14の下側ボックス14bと同様にその上面側にフィルムの搬送方向に対して直交する左右方向に1個、前後方向に5個の凹所35を備える。凹所35は、シール処理工程の際に、成型装置14で形成された下側フィルム12の収納凹部12aが挿入配置される。さらにボックス本体33の上面、すなわち、凹所35の周囲に配置される周壁36の上面には、受けゴム37を貼着する。
【0031】
一方、上側ボックス32は、ブリッジ34の下面側に凹所34aを有し、その凹所34a内に昇降可能に配置される加熱板40及びシーラー38を備える。これら加熱板40とシーラー38は、上下に積層した状態となり、上に位置する加熱板40の下面にシーラー38の上面が接触した状態で、例えばネジ41にて連結されて一体化する。加熱板40の熱がシーラー38に伝導し、シーラー38の下面が加熱される。また、シーラー38は、例えばネジ41によりブリッジ34に連係される。また、加熱板40とシーラー38とを連結するネジ41の上方に対向するブリッジ34の部位には、貫通孔34bが形成され、その貫通孔34bに蓋ネジ42を装着する。蓋ネジ42を取り外すと、ネジ41の上端が貫通孔34bを介して露出し、ネジ操作可能となる。
【0032】
そして、下側ボックス31を上昇させることで下側,上側フィルム12,16を上下から挟み込む。より具体的には、シーラー38の下面と、それに対向するボックス本体33の上面に設けた受けゴム37との間でフィルムを挟み込む。なお、上側ボックス32の全体が昇降する構成をとるのも良い。また、シーラー38が加熱板40等と一体でブリッジ34内を昇降する構造としても良い。
【0033】
シーラー38は、例えばアルミ等の熱伝導性の良好な材料から構成され、加熱板40に内蔵するヒータにより所定の温度に加熱される。そして、上述したように上側ボックス32と下側ボックス31との間で下側,上側フィルム12,16を挟んだ状態では、下降した上側ボックス32がフィルムに接触して当該フィルムを加熱する。すなわち、受けゴム37との間で挟み込んだフィルム部位は加熱・加圧されるため、下側,上側フィルム12,16の当該フィルム部位が熱シールされる。
【0034】
さらにシーラー38の下面の所定位置には凹所38aが形成され、その凹所38a内にフィルム抑え板39を配置する。この凹所38a(フィルム抑え板39)の形成位置は、下側ボックス31のボックス本体33に形成する凹所35に対向する位置とし、その平面形状も凹所35の平面形状とほぼ一致させている。これにより、シール処理時においては、フィルム抑え板39は、収納凹部12aに対向する上側フィルム16のフィルム部位に接触する。そしてフィルム抑え板39は、熱伝導性が低く、シーラー38の熱が当該接触した上側フィルム16のフィルム部位に伝わりにくくし、加熱されないようにしている。
【0035】
上述したように、シーラー38の下面には、下側ボックス31のボックス本体33の凹所35の配置レイアウトに応じた凹所38aを形成するとともに、その凹所38a内にフィルム抑え板39を配置している。よって、例えば、この深絞り包装機が製造する包装体の寸法形状を変更した場合、それにあわせてボックス本体33の凹所35の寸法形状や配置レイアウト(N×M)も変更し、さらに、シーラー38の凹所38aの寸法形状や配置レイアウト(N×M)も変更する必要が生じる。そして、上側ボックス32側の交換を行う場合、従来は、例えば加熱板40及びシーラー38の全体を交換していたが、本実施形態では、シーラー38のみ交換し、加熱板40は異なる種類のシーラー38に対して共通に使用するようにした。これにより、多くの構成要素を共通化している。
【0036】
さらに本実施形態では、上側ボックス32に深絞り包装機の正面側に引き出し可能なラック45を設け、そのラック45を用いてシーラー38を手前側に引き出すことができるようにした。ラック45を手前側に引き出した状態では、そのラック45の上方空間が空くので、シーラー38の取り出し並びに新たなシーラー38の装着が容易に行うことができる。係る引き出し方式を実現する具体的な構造は、以下の通りである。
【0037】
図7等に示すように、ラック45は、矩形状で中央部分に矩形の開口部45cを有する底板45aと、底板45aの一対の長辺に起立する側壁45bを備え、一対の短辺側は側壁を設けず開放した形状としている。この底板45aと側壁45bは、例えば、一枚の金属板(例えばステンレス)を用い、例えば、プレス加工等により金属板の両サイドを折り曲げて立ち上げることで形成することができる。
【0038】
ラック45は、長辺すなわち側壁45bに沿ってブリッジ34に対して出し入れ可能としている。これにともない、
図3等に示すように、ブリッジ34の下面には、側壁45bが挿入されるガイド溝34cが形成される。
図6,
図7等に示すように、このガイド溝34cは、深絞り包装機の手前側に開口する。さらに、側壁45bの内側面上方にはスライドレール46の一端を固定し、スライドレール46の他端は、ガイド溝34cの内面所定位置に固定する。これにより、スライドレール46に案内され、側壁45bはガイド溝34c内を移動し、さらに、手前側に完全に引き出した状態では、
図6,
図7等に示すように、ラック45の全体が、ブリッジ34の手前側に位置し、ラック45の上方にブリッジ34等が存在しない状態になる。
【0039】
さらに、側壁45bの長さは、底板45aの長辺の長さよりも長くし(
図6等参照)、その側壁45bの両端が底板45aよりも外側に突出した状態になる。また、底板45aの長辺に沿った上面には、複数(例えば、各辺2個等)の位置決めピン45dを起立形成する。
【0040】
本実施形態では、このラック45にシーラー38を直接載せるのではなく、ホルダー48を介して載せるようにした。ホルダー48は、肉厚の枠体48aと、その枠体48aの一対の長辺の内周面の下端側からそれぞれ内側中央に向けて突出するように形成される一対の支持板部48bとを備える。左右一対の支持板部48bの間には、開口部が形成される。そして、シーラー38は、一対の長辺の上端に、それぞれ外側に突出する庇部38bを備え、そのシーラー38をホルダー48に載せた状態では、シーラー38の本体部分は、支持板部48b間の空間内に入り込み、庇部38bが支持板部48bの上面に接触して支持され、それ以上の離脱・落下が抑止される。また、シーラー38は、ホルダー48に対してネジその他の固定手段で固定しないことを特徴としている。これにより、シーラー38は、支持板部48bより下に落下することはないが、ホルダー48に対して相対的に昇降可能となる。包装機の稼働中は、上述したようにシーラー38は、ネジ41により加熱板40と連結一体化している。この状態では、
図3に示すように、庇部38bが支持板部48bの上面から離反し、上方所定位置に位置する。
【0041】
また、ホルダー48は、枠体48aの一対の長辺の外周面には、切欠き部48cを備える。この切欠き部48cは、位置決めピン45dに符合する位置に形成しており、ホルダー48をラック45に実装した際に、切欠き部48c内に位置決めピン45dが進入し、水平面状での位置決めがなされる。ホルダー48は、ラック45に対して上方からおいただけであり、ネジ等で固定していない。そのため、4つの位置決めピン45dと、切欠き部48cにより水平平面内では固定され、上下方向で移動が許容される状態となる。そして、ホルダー48の一対の短辺側の側面は、下端側が切除された形状の逆テーパー面48dを備える。
【0042】
一方、ブリッジ34の凹所34aの奥面(深絞り包装機の奥側)には、固定受け具50が配置される。この固定受け具50は、ホルダー48の一対の短辺のうち、奥側の短辺に設けた逆テーパー面48dと接触可能なテーパー面50aを有する。ホルダー48を載せたラック45を奥まで差し込んだ状態では、ホルダー48の逆テーパー面48dと、固定受け具50のテーパー面50aが接触した状態となる。
【0043】
また、ラック45をブリッジ34内に収納した状態で、その手前側に固定具51を装着する。この固定具51は、直方体状の本体を有し、その本体の一側面(ホルダー48に対向する面)の下方に、テーパー面51aを設ける。この固定具51を、ブリッジ34の内部に挿入していくと、固定具51のテーパー面51aが、ホルダー48の逆テーパー面48dに接触した状態になり、その状態からさらに奥に押し込むと、固定具51のテーパー面51aがさらに奥に侵入することになり、それに伴いテーパー面50aと逆テーパー面48dの作用により、ホルダー48は上昇する。このとき、奥側の固定受け具50のテーパー面50aと、奥側の逆テーパー面48dとの間でも同様の作用が生じる。これにより、
図2等に示すように、ホルダー48の支持板部48bは、ラック45の底板45aから離れ、浮き上がった状態となり、その状態で固定具51をネジにてブリッジ34に固定する。
【0044】
さらに本実施形態では、ブリッジ34の下面の四隅付近に、シリンダ53を配置し、そのシリンダ53のシリンダロッド53aを、連結ロッド54を介してブリッジ34の下面に連係し、支持する。そして、シリンダ53を作動させ、ブリッジ34ひいては上側ボックス32全体を昇降する機能を備える。
図2に示すように、シール装置17が動作中は、シーラー38やホルダー48の下面位置は、エンドレスチェーン13a,爪部材13bを含むフィルム搬送装置13の上端縁よりも低い位置にあり、その状態のままラック45を深絞り包装機の手前側(
図2中、左側)に引き出そうとすると、フィルム搬送装置13と干渉し合い引き出すことができない。そこで、本実施形態のように4つのシリンダ53にて上側ボックス32を全体的に昇降可能にしたので、例えば
図2の状態から上側ボックス32を、当該干渉が生じない所定距離だけ上昇させることで、フィルム搬送装置13の上方空間を利用してラック45ひいてはシーラー38を引き出すことが可能となる。
【0045】
また、ブリッジ34は、機枠に連係される固定プレート55に対し、ボルトにて固定される。ボルトは、ブリッジ34の四隅付近に設けた有底の貫通孔34d内に挿入し、ボルトの先端のねじ部を、固定プレート55に形成した雌ねじ部55a(
図5等参照)に締結する。これにより、ブリッジ34は固定プレート55に連結一体化し、そこに固定される。
【0046】
次に、上述した実施形態のシール装置17におけるシーラー38の交換時の作用について説明する。まず、
図4に示すシール装置17の通常の動作を行う際の初期状態から、ブリッジ34と、固定プレート55を連結する四隅のボルトを外し、ブリッジ34の固定を解除する。また、中央のネジ41を外し、ブリッジ34ひいては加熱板40と、シーラー38との連結をとく。これにともない、シーラー38は、加熱板40から離れ、下方に落下し、シーラー38の庇部38bが、ホルダー48の支持板部48bに支えられた状態となる。
【0047】
次いで、固定具51の固定ねじを外す。すると、固定具51と固定受け具50との間で、ホルダー48を挟み込んで固定していた力が解除されるので、ホルダー48並びにそれに支持されるシーラー38の自重と、テーパー面50a・51aと、逆テーパー面48dの作用により、ホルダー48・シーラー38は、固定具51を外に向けて押し退けながら下降し、ホルダー48の枠体48aが、ラック45の底板45aに接触し吊り下げられた状態となる。
【0048】
これまでの行程の適宜のタイミングで、シリンダ53を動作させ、ブリッジ34ごと上側ボックス32全体を上昇させる。
図5に示すように、上昇移動させる距離は、少なくて良く、ラック45等の下面位置が、フィルム搬送装置13の上端縁よりも上方に位置すれば足りる。
【0049】
次いで、ラック45を手前に引き出すと、
図6に示すように、ラック45に支持されるホルダー48並びにシーラー38もいっしょに引き出される。ホルダー48並びにシーラー38は、それぞれ上に置かれただけであるので、シーラー38,ホルダー48はその順で取り外すことができる(
図7参照)。
【0050】
例えば、製造する包装体の寸法形状が、フィルムの搬送方向の長さ(包装ピッチ)が変わらず、搬送方向に対して直交する方向の横幅が変わる場合、下側ボックス31のボックス本体33に形成する凹所35の当該直交する方向の個数が変わるが、包装ピッチが変わらない。そのため、シーラー38の下面に設ける凹所38aの個数は変わるものの、外形寸法は変わらないので、ホルダー48はそのまま使用でき、シーラー38のみ交換する。
【0051】
一方、包装ピッチも変わる場合、フィルム搬送方向に沿ったシーラー38の長さが変わり、現在使用しているホルダー48の一対の支持板部48b間の空間に挿入できなかったり、空間が大きくて支持できなかったりすることがある。係る場合には、シーラー38の寸法形状に応じた開口部を有するホルダー48を用意し、シーラー38とホルダー48の両方を交換する。
【0052】
シーラー38のみ或いはホルダー48とともにシーラー38を交換し、ラック45上の所定位置に設置したならば、ラック45をブリッジ34内に戻し、固定具51を押し込むとともにネジ止めすることでホルダー48を上昇させて所望位置に固定する。その後、上記と逆の手順を実行することで、初期状態に戻す。
【0053】
本実施形態では、ラック45は、スライドレール46を介してブリッジ34に出し引き自在に連結されているため、当該ラック45を簡単に引き出してシーラー38等をブリッジ34の外部に露出させ、ラック45上に置いたシーラー38等をブリッジ34内に戻すことができ、露出させた状態では上方空間が開放されているのでシーラー38等の脱着も簡単に行える。よって、シーラー38等の交換作業が容易に行える。
【0054】
また、固定具51を押し込むことで、ホルダー48を所望位置に固定でき、また、固定具51の押し込みを解除することで固定を解除できるので、係る点に鑑みてもシーラー38等の交換作業が容易に行える。
【0055】
さらに、本実施形態では、シーラー38を、ホルダー48を介してラック45に取り付けるようにしたので、包装ピッチが異なるものに対してもホルダー48ごと交換することで対応できる。
【0056】
なお、上述した実施形態では、ホルダー48を介在してシーラー38をラック45に実装するようにしたが、本発明は必ずしもホルダー48を設ける必要は無く、ラック45にシーラー38を直接実装するようにしてもよい。但し、ホルダー48を設けた方が、包装ピッチの変更に対応できるので好ましい。また、ピッチ変更に対応しない場合も、シーラー38は熱伝導性の良好な材料で構成し、シーラー38の平面形状をフィルムに接触してシールする部分を覆い、必要以上に大きくしないようにし、固定具51と固定受け具50の挟み込みによる固定構造などの加熱・シールに影響を与えない部分を別部材(ホルダー)で構成することで、効率よく加熱することができるとともに、固定も容易に行える。
【0057】
さらに、本実施形態では、シーラー38は、ホルダー48に対して相対的に昇降移動可能となっている。このようにホルダー48を介在させ、ホルダー48を固定するようにしたので、例えば、フィルムをシールする際に、シーラー38も下降させることで下側,上側フィルム12,16を上下から挟み込むようなシール装置に適用することができる。例えば、
図3等に示すように、初期状態ではホルダー48の支持板部48bの上面と、シーラー38の庇部38bとの間に所定の空間が確保されているので、係る空間を利用して加熱板40とともにシーラー38を下降移動させると良い。
【0058】
以上、本発明の様々な側面を実施形態並びに変形例を用いて説明してきたが、これらの実施形態や説明は、本発明の範囲を制限する目的でなされたものではなく、本発明の理解に資するために提供されたものであることを付言しておく。本発明の範囲は、明細書に明示的に説明された構成や製法に限定されるものではなく、本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも、その範囲に含むものである。本発明のうち、特許を受けようとする構成を、添付の特許請求の範囲に特定したが、現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても、本明細書に開示される構成を、将来的に特許請求する可能性があることを、念のために申し述べる。