(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記特別演出内容の所定演出は、前記特定期間において前記特別設定値が設定されていた回数が第1回数であることが前記履歴情報から特定された場合よりも、前記特定期間において前記特別設定値が設定されていた回数が前記第1回数に比して多い第2回数であることが前記履歴情報から特定された場合のほうが、実行され易い請求項1に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、パチンコ遊技機の一実施形態について説明する。
本明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
【0012】
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備えている。枠体11は、遊技盤20などの各種の部品を搭載するための部材である。
パチンコ遊技機10は、発射ハンドル16を備えている。例えば、発射ハンドル16は、枠体11の前面側に設けられている。パチンコ遊技機10では、発射ハンドル16の操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技球(遊技媒体)が遊技盤20の遊技領域21に向けて発射される。即ち、パチンコ遊技機10は、発射ハンドル16を操作することにより、遊技球の発射強度を調整可能に構成されている。
【0013】
パチンコ遊技機10は、装飾ランプ17を備えている。例えば、装飾ランプ17は、枠体11の前面側に設けられている。装飾ランプ17は、発光体を内蔵しており、当該発光体によって発光、点滅、及び消灯が可能に構成されている。装飾ランプ17は、演出の1つとして、発光、点滅、及び消灯する演出(以下、発光演出と示す)を実行する。パチンコ遊技機10は、スピーカ18を備えている。例えば、スピーカ18は、枠体11の前面側に設けられている。スピーカ18は、演出の1つとして、人や動物の声、効果音、及び楽曲などの音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を実行する。パチンコ遊技機10は、枠体11の前面側であって、遊技者により操作可能な位置に、操作ボタンBTを備えている。
【0014】
パチンコ遊技機10は、情報表示装置22を備えている。例えば、情報表示装置22は、遊技盤20において、遊技者から視認可能な位置に設けられている。情報表示装置22では、パチンコ遊技機10の制御状態を示す各種の情報が報知される。情報表示装置22は、第1特別図柄表示部22aを備えている。第1特別図柄表示部22aは、1種類又は複数種類の第1特別図柄を表示可能に構成されている。第1特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)を実行可能である。情報表示装置22は、第2特別図柄表示部22bを備えている。第2特別図柄表示部22bは、1種類又は複数種類の第2特別図柄を表示可能に構成されている。第2特別図柄表示部22bは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を実行可能である。以下の説明では、第1特別ゲームと第2特別ゲームとを区別しない場合、これらを纏めて「特別ゲーム」と示す場合がある。第1特別図柄及び第2特別図柄は、パチンコ遊技機10において内部的に実行される抽選(後述する大当り抽選)の結果を報知するための図柄である。
【0015】
本明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。本明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。特別図柄表示部22a,22bにおいて確定停止表示可能な特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄と、がある。特別ゲームにおいて、大当り図柄が確定停止表示された場合、大当りとなることが遊技者により認識可能である。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が確定停止表示された場合、はずれとなることが遊技者により認識可能である。第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行されない。第2特別ゲームは、第1特別ゲームに優先して実行される。本実施形態では、大当り抽選に当選した場合、特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された後(特別ゲームの終了後)、大当り遊技が付与される。詳しくは後述するが、大当り遊技は、多数の賞球が獲得できる遊技であるため、遊技者にとって有利な状態である。
【0016】
情報表示装置22は、第1特別保留表示部22cを備えている。第1特別保留表示部22cは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を認識可能に表示する。情報表示装置22は、第2特別保留表示部22dを備えている。第2特別保留表示部22dは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を認識可能に表示する。
【0017】
情報表示装置22は、普通図柄表示部22eを備えている。普通図柄表示部22eは、1種類又は複数種類の普通図柄を表示可能に構成されている。普通図柄表示部22eは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲーム(以下、普通ゲームと示す)を実行可能である。普通図柄表示部22eに確定停止表示可能な普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、がある。普通ゲームにおいて普通当り図柄が確定停止表示された場合、普通当りとなることが遊技者により認識可能となる。普通ゲームにおいて、普通はずれ図柄が確定停止表示された場合、普通はずれとなることが遊技者により認識可能となる。普通図柄の当り抽選に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が確定停止表示され、当該普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。詳しくは後述するが、普通当り遊技は、第2特別ゲームの保留条件を成立させ易くなることから、遊技者にとって有利な状態である。
【0018】
情報表示装置22は、普通保留表示部22fを備えている。普通保留表示部22fは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を認識可能に表示する。
【0019】
次に、遊技盤20について説明する。
遊技盤20は、その遊技盤20の表面側(前面側)をレールによって略円形に区画することによって、遊技領域21が形成されている。また、パチンコ遊技機10は、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠26を備えている。センター枠26は、開口部26aを備えている。
【0020】
パチンコ遊技機10は、演出表示装置27を備えている。演出表示装置27は、画像が表示される表示領域27rを備えている。演出表示装置27は、センター枠26の開口部26aを介して、遊技者により表示領域27rを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置27は、演出の1つとして、所定のキャラクタや文字を模した画像(絵柄)を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。本実施形態において、演出表示装置27が表示演出を実行することで、演出を実行する演出実行手段としての機能が実現される。
【0021】
演出表示装置27が実行可能な表示演出には、演出図柄を複数列で変動表示させるとともに、最終的に演出図柄の組み合わせを確定停止表示させる演出図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームと示す)がある。演出図柄は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄(飾り図柄)であって、表示演出を多様化させるためのものである。演出ゲームは、第1列、第2列、及び第3列の図柄列をそれぞれ所定の方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
【0022】
演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。そして、演出ゲームでは、特別ゲームにて確定停止表示された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが確定停止表示される。特別ゲームにおいて、大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄による大当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。例えば、演出図柄による大当りの図柄組み合わせは、「333」や「777」などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせが確定停止表示される。例えば、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせは、「787」や「556」などのように、少なくとも一部の列の演出図柄が他の列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。なお、演出ゲームにおいては、演出図柄が確定停止表示される前に一旦停止表示されてもよい。本明細書において「一旦停止表示」とは、演出図柄が確定停止表示される前の仮停止状態であり、例えば、演出図柄がゆれ変動表示されている状態である。
【0023】
演出表示装置27が実行可能な表示演出には、リーチを形成して行うリーチ演出がある。リーチは、複数列のうち特定列(本実施形態では、第1列と第3列)に同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ特定列とは異なる列(本実施形態では、第2列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。例えば、リーチ演出には、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。
【0024】
パチンコ遊技機10は、遊技領域21のうち、センター枠26の下方に、第1始動口28を備えている。第1始動口28は、常時、遊技球を入球させることができるように開口している。パチンコ遊技機10は、第1始動口28に入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1を備えている。例えば、第1始動センサSE1は、第1始動口28に入球した遊技球が通過する通路に設けられている。第1始動センサSE1で遊技球が検知されると、第1特別ゲームの保留条件が成立し得る。また、第1始動センサSE1で遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。
【0025】
パチンコ遊技機10は、遊技領域21のうち、センター枠26の下方に、第2始動口29を備えている。パチンコ遊技機10は、第2始動口29に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2を備えている。例えば、第2始動センサSE2は、第2始動口29に入球した遊技球が通過する通路に設けられている。第2始動センサSE2で遊技球が検知されると、第2特別ゲームの保留条件が成立し得る。また、第2始動センサSE2で遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。
【0026】
パチンコ遊技機10は、遊技領域21のうち、センター枠26の下方に、開状態(許容状態)と、閉状態(規制状態)と、に動作が可能な普通可変部材30を備えている。開状態は、遊技球を第2始動口29へ入球させることができる、又は入球させ易い状態である。閉状態は、遊技球を第2始動口29へ入球させることができない、又は入球させ難い状態である。このように、普通可変部材30が開状態となることで、第2始動口29が開放状態となる。一方、普通可変部材30が閉状態となることで、第2始動口29が閉鎖状態となる。また、第2始動口29が、普通可変部材30を有しているともいえる。パチンコ遊技機10は、普通可変部材30を動作させる普通アクチュエータA1を備えている(
図2に示す)。普通可変部材30は、普通当り遊技において、開状態に動作する。
【0027】
パチンコ遊技機10は、遊技領域21のうち、センター枠26の右下方に、大入賞口31を備えている。パチンコ遊技機10は、大入賞口31に入球した遊技球を検知する特別入賞センサSE3を備えている。例えば、特別入賞センサSE3は、大入賞口31に入球した遊技球が通過する通路に設けられている。特別入賞センサSE3で遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。
【0028】
パチンコ遊技機10は、遊技領域21のうち、センター枠26の右下方に、開状態(許容状態)と、閉状態(規制状態)と、に動作が可能な特別可変部材32を備えている。開状態は、遊技球を大入賞口31へ入球させることができる、又は入球させ易い状態である。閉状態は、遊技球を大入賞口31へ入球させることができない、又は入球させ難い状態である。このように、特別可変部材32が開状態となることで、大入賞口31が開放状態となる。一方、特別可変部材32が閉状態となることで、大入賞口31が閉鎖状態となる。また、大入賞口31が、特別可変部材32を有しているともいえる。パチンコ遊技機10は、特別可変部材32を動作させる特別アクチュエータA2を備えている(
図2に示す)。特別可変部材32は、大当り遊技において、開状態に動作する。
【0029】
パチンコ遊技機10は、遊技領域21のうち、センター枠26の右方に、遊技球が通過(入球)可能なゲート33を備えている。ゲート33は、ゲート33を通過する遊技球を検知するゲートセンサSE4を備えている(
図2に示す)。ゲートセンサSE4で遊技球が検知されると、普通ゲームの保留条件が成立し得る。
【0030】
パチンコ遊技機10は、遊技領域21のうち、センター枠26の右方に、一般入賞口34を備えている。パチンコ遊技機10は、一般入賞口34に入球した遊技球を検知する一般入賞センサSE5を備えている(
図2に示す)。例えば、一般入賞センサSE5は、一般入賞口34に入球した遊技球が通過する図示しない通路に設けられている。一般入賞センサSE5で遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。なお、パチンコ遊技機10は、複数の一般入賞口を備えていてもよい。
【0031】
以上のように、パチンコ遊技機10は、賞球の払出条件が成立する入賞口として、第1始動口28、第2始動口29、大入賞口31、及び一般入賞口34を備えている。
パチンコ遊技機10は、遊技領域21のうち、センター枠26の下方に、アウト口35を備えている。本実施形態において、第1始動口28、第2始動口29、大入賞口31、及び一般入賞口34、つまり、賞球の払出条件が成立する入賞口に入球しなかった遊技球は、アウト口35から機外へと排出される。その他、パチンコ遊技機10は、釘や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための部材を備えている。
【0032】
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り抽選に当選する確率が異なる遊技状態として、低確率状態と高確率状態とを備えている。大当り抽選に当選する確率は、大当り確率ともいわれる。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。このように、高確率状態は、低確率状態に比して、遊技者にとって有利である。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
【0033】
パチンコ遊技機10は、遊技球の発射数に対する賞球数の割合が異なる遊技状態として、低ベース状態と高ベース状態とを備えている。高ベース状態は、低ベース状態に比して、第2始動口29に遊技球が入球する確率が高い遊技状態である。このように、高ベース状態は、低ベース状態に比して、遊技者にとって有利である。高ベース状態は、所謂「電サポ状態」であり、低ベース状態は、所謂「非電サポ状態」である。
【0034】
例えば、高ベース状態は、次に説明する3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低ベース状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通図柄の当り抽選に当選する確率を、低ベース状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。普通図柄の当り抽選に当選する確率は、普通当り確率ともいわれる。第3の制御は、1回の普通当り遊技における普通可変部材30の合計開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における普通可変部材30の開放回数を、低ベース状態のときよりも多くする制御、及び普通当り遊技における普通可変部材30の1回の開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。
【0035】
低ベース状態における普通当り確率は0を超えている。このため、普通可変部材30は、低ベース状態において、開状態に動作され得る。なお、低ベース状態における普通当り確率は0であってもよい。この場合、普通可変部材30は、低ベース状態において、開状態に動作されない。なお、低ベース状態においてゲートセンサSE4で遊技球が検知されると、普通当り抽選が行われず、普通ゲームにおいて、普通はずれ図柄が確定停止表示されるように構成してもよい。この場合にも、普通可変部材30は、低ベース状態において、開状態に動作されない。
【0036】
また、高ベース状態は、次に説明する第4の制御を組み合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、低ベース状態のときよりも短くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高ベース状態は、特別図柄についての、所謂「変動時間短縮状態」となる。これに対して、低ベース状態は、特別図柄についての、所謂「非変動時間短縮状態」となる。
【0037】
次に、設定変更機能について説明する。
パチンコ遊技機10では、複数種類の設定値(設定情報)として大当り確率を設定可能である。具体的に言えば、パチンコ遊技機10では、複数種類の設定値として設定1〜6までの全6段階に亘って大当り確率を設定可能である。複数種類の設定値には、低確率状態における大当り確率と、高確率状態における大当り確率と、が定められている。低確率状態であるときの大当り確率は、設定1<設定2<設定3<設定4<設定5<設定6の順に高く、大当りに当選し易くなっている。また、高確率状態であるときの大当り確率は、設定1<設定2<設定3<設定4<設定5<設定6の順に高く、大当りに当選し易くなっている。このようなことから、設定1<設定2<設定3<設定4<設定5<設定6の順に遊技者にとって有利である。以上のように、パチンコ遊技機10では、設定値に応じて大当り確率が変化する。なお、設定値は、6段階である必要はなく、2段階から5段階、及び7段階以上のうち何れであってもよい。
【0038】
パチンコ遊技機10では、設定器40e(
図2に示す)の設定操作部(図示せず)をオン状態に操作した状態であって、且つRAMクリアスイッチ40d(
図2に示す)をオン状態に操作した状態にて電力供給が開始されると、設定変更モードへ移行する。設定変更モードでは、現在設定されている設定値が報知され、RAMクリアスイッチ40dの操作毎に、現在設定されている設定値を、設定1→設定2→…→設定5→設定6→設定1→…というように、ループするように変更できる。また、設定変更モードは、設定器40eの設定操作部をオフ状態に操作すると終了する。パチンコ遊技機10では、RAMクリアスイッチ40dをオン状態に操作した状態にて電力供給が開始されると、バックアップされている各種情報が初期化されることから、設定変更モードへ移行したときには、バックアップされている各種情報が初期化される。
【0039】
パチンコ遊技機10では、設定器40eの設定操作部をオン状態に操作した状態であって、RAMクリアスイッチ40dがオフ状態である状態にて電力供給が開始されると、設定確認モードへ移行する。設定確認モードでは、現在設定されている設定値が報知され、RAMクリアスイッチ40dを操作しても、現在設定されている設定値を変更できない。設定確認モードは、設定器40eの設定操作部をオフ状態に操作すると終了する。
【0040】
次に、パチンコ遊技機10における大当りについて説明する。
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング時間に亘って、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が実行される。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口31が開放状態となる複数回のラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、規定回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限数の遊技球が大入賞口31に入球する第1終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2終了条件が成立することによって終了する。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が実行される。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング時間に亘って、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が実行される。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
【0041】
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当りの種類が定められている。本実施形態では、第1特別ゲームにおいて第1特別図柄表示部22aに確定停止表示される100種類の大当り図柄のうち、65種類の大当り図柄が図柄ZAに、35種類の大当り図柄が図柄ZBにそれぞれ分類されている。また、第2特別ゲームにおいて第2特別図柄表示部22bに確定停止表示される100種類の大当り図柄のうち、65種類の大当り図柄が図柄Zaに、35種類の大当り図柄が図柄Zbにそれぞれ分類されている。以下、大当りの種類としては、大当り図柄の種類を用いて、図柄ZAに基づく大当り、図柄ZBに基づく大当り、図柄Zaに基づく大当り、及び図柄Zbに基づく大当りとそれぞれ表現する。また、大当りの種類に基づいて付与される大当り遊技の種類としても、大当り図柄の種類を用いて、図柄ZAに基づく大当り遊技、図柄ZBに基づく大当り遊技、図柄Zaに基づく大当り遊技、及び図柄Zbに基づく大当り遊技とそれぞれ表現する。
【0042】
図柄ZA及び図柄Zaには、ラウンド遊技の上限回数として10回がそれぞれ定められている。図柄ZB及び図柄Zbには、ラウンド遊技の上限回数として10回よりも少ない4回がそれぞれ定められている。また、図柄ZA、図柄ZB、図柄Za、及び図柄Zbには、ラウンド遊技の上限時間として25sがそれぞれ定められている。
【0043】
図柄ZAには、大当り遊技終了後の遊技状態として、高確率状態と、高ベース状態と、が定められている。図柄ZAに基づく大当り遊技終了後には、次回の大当り遊技が付与される迄の間、高確率状態と、高ベース状態と、が付与される。図柄Zaには、大当り遊技終了後の遊技状態として、高確率状態と、高ベース状態と、が定められている。図柄Zaに基づく大当り遊技終了後には、次回の大当り遊技が付与される迄の間、高確率状態と、高ベース状態と、が付与される。図柄ZBには、大当り遊技終了後の遊技状態として、低確率状態と、高ベース状態と、が定められている。図柄ZBに基づく大当り遊技終了後には、低確率状態が付与されるとともに、予め定められた上限回数(本実施形態では、100回)の特別ゲームが終了される迄の間、又は上限回数の特別ゲームが終了される前に大当り遊技が付与される迄の間、高ベース状態が付与される。図柄Zbには、大当り遊技終了後の遊技状態として、低確率状態と、高ベース状態と、が定められている。図柄Zbに基づく大当り遊技終了後には、低確率状態が付与されるとともに、予め定められた上限回数(本実施形態では、100回)の特別ゲームが終了される迄の間、又は上限回数の特別ゲームが終了される前に大当り遊技が付与される迄の間、高ベース状態が付与される。
【0044】
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、主基板40を備えている。主基板40は、各種の処理を行い、当該処理の結果に応じてコマンドを出力する。また、パチンコ遊技機10は、副基板41を備えている。副基板41は、主基板40から入力したコマンドに基づいて所定の処理を実行する。例えば、副基板41は、装飾ランプ17による発光演出、スピーカ18による音声演出、及び演出表示装置27による表示演出を実行させるための処理を行う。また、パチンコ遊技機10は、電源ユニット60を備えている。電源ユニット60は、電源スイッチ60aがオン状態に切り替える操作が行われることによって、各基板40,41に電力供給を行うユニットである。
【0045】
本実施形態のパチンコ遊技機10は、バックアップ機能を搭載している。バックアップ機能は、外部電源からの電力供給が遮断された場合でもバックアップの対象となる各種情報を内部的に保持(バックアップ)しておき、電力供給が開始されたときに、保持しているバックアップの対象となる各種情報に基づいて復帰する機能である。
【0046】
ここで、主基板40について説明する。
主基板40は、主制御CPU40aと、主制御ROM40bと、主制御RAM40cと、RAMクリアスイッチ40dと、設定器40eと、表示器40fと、を備えている。主制御CPU40aは、主制御プログラムを実行することにより、各種の処理を行う。
【0047】
主制御ROM40bは、主制御プログラムや、所定の抽選に用いられるテーブルや判定値などを記憶している。また、主制御ROM40bは、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してからその特別ゲームが終了する迄の変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、例えば、リーチ演出の種類など、特別ゲームが開始してからその特別ゲームが終了する迄の間に行われる演出ゲームの演出内容(演出態様)を特定可能な情報である。なお、変動パターンは、特別ゲームが開始してからその特別ゲームが終了する迄の間に行われる演出ゲームの演出内容を特定不能な情報であってもよい。変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が定められている。はずれ変動パターンには、はずれリーチあり変動パターンと、はずれリーチなし変動パターンと、がある。はずれリーチあり変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が定められている。はずれリーチなし変動パターンは、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ずに、最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が定められている。
【0048】
主制御RAM40cは、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主基板40は、乱数を生成可能に構成されている。乱数は、ハードウェア乱数として生成してもよく、ソフトウェア乱数として生成してもよい。
【0049】
主制御CPU40aと、センサSE1〜SE5と、は、接続されている。主制御CPU40aは、センサSE1〜SE5が遊技球を検知した際に出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御CPU40aと、アクチュエータA1,A2と、は、接続されている。主制御CPU40aは、アクチュエータA1,A2の動作を制御可能に構成されている。主制御CPU40aと、情報表示装置22と、は、接続されている。主制御CPU40aは、情報表示装置22の表示内容を制御可能に構成されている。
【0050】
主制御RAM40cは、電力供給が遮断されても、電力供給が遮断されたときに記憶しているバックアップの対象となる各種情報を規定期間に亘って保持可能に構成されている。例えば、主制御RAM40cは、電源ユニット60に搭載されたバックアップ用電源(例えば電気二重層コンデンサ)から供給される電力によって、電力供給が遮断された後にもバックアップの対象となる各種情報を保持するとよい。例えば、主制御RAM40cは、電力供給を受けない状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであることにより、電力供給が遮断された後にもバックアップの対象となる各種情報を保持するようになっていてもよい。このように、本実施形態の主基板40は、バックアップ機能を搭載している。ここで、主基板40においてバックアップの対象となる各種情報には、遊技の進行に関する遊技情報と、現在設定されている設定値を特定可能な情報と、が含まれている。例えば、遊技の進行に関する遊技情報には、特別ゲームに関する情報、大当り遊技に関する情報、遊技状態に関する情報、及び賞球の払出しに関する情報が含まれている。また、現在設定されている設定値を特定可能な情報は、後述する主設定値フラグに記憶されている設定値を特定可能な情報である。
【0051】
RAMクリアスイッチ40dは、バックアップされている各種情報の初期化を指示する操作を可能に構成されている。本実施形態では、電力供給が開始されるときにRAMクリアスイッチ40dがオン状態に操作されることで、バックアップされている各種情報が初期化される。電力供給が開始されるときにRAMクリアスイッチ40dがオン状態に操作されることは、初期化操作が行われることともいわれる。
【0052】
設定器40eは、設定制御モードへの移行を指示する操作を可能に構成されている。設定制御モードには、現在設定されている設定値を変更可能な設定変更モードと、設定されている設定値を変更不能であるが現在設定されている設定値を特定可能な設定確認モードと、がある。表示器40fは、現在設定されている設定値を報知する。
【0053】
次に、副基板41について説明する。
副基板41と、主基板40と、は、接続されている。パチンコ遊技機10では、主基板40から副基板41への一方向にコマンドを出力可能に構成されている。
【0054】
副基板41は、副制御CPU41aと、副制御ROM41bと、副制御RAM41cと、リアルタイムクロック(RTC)41dと、を備えている。副制御CPU41aは、副制御プログラムを実行することにより、各種の処理を行う。副制御ROM41bは、副制御プログラムや、抽選に用いられるテーブルや判定値などを記憶している。副制御ROM41bは、演出表示装置27における表示演出に関する表示演出データを記憶している。副制御ROM41bは、装飾ランプ17における発光演出に関する発光演出データを記憶している。副制御ROM41bは、スピーカ18における音声演出に関する音声演出データを記憶している。
【0055】
副制御RAM41cは、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。また、副基板41は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数として生成してもよく、ソフトウェア乱数として生成してもよい。
【0056】
副制御CPU41aと、演出表示装置27と、は、接続されている。副制御CPU41aは、演出表示装置27の表示態様を制御可能に構成されている。副制御CPU41aと、装飾ランプ17と、は、接続されている。副制御CPU41aは、装飾ランプ17の発光態様を制御可能に構成されている。副制御CPU41aと、スピーカ18と、は、接続されている。副制御CPU41aは、スピーカ18の出力態様を制御可能に構成されている。副制御CPU41aと、操作ボタンBTと、は、接続されている。副制御CPU41aは、操作ボタンBTが操作された際に出力する操作信号を入力可能に構成されている。
【0057】
副制御RAM41cは、電力供給が遮断されても、電力供給が遮断されたときに記憶しているバックアップの対象となる各種情報を規定期間に亘って保持可能に構成されている。例えば、副制御RAM41cは、電源ユニット60に搭載されたバックアップ用電源(例えば、電気二重層コンデンサ)から供給される電力によって、電力供給が遮断された後にもバックアップの対象となる各種情報を保持するとよい。例えば、副制御RAM41cは、電力供給を受けない状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであることにより、電力供給が遮断された後にもバックアップの対象となる各種情報を保持するようになっていてもよい。このように、副基板41は、バックアップ機能を搭載している。
【0058】
RTC41dは、バックアップ用電源(例えば、電気二重層コンデンサ)から供給される電力によって、電力供給がされているか否かに関係なく現在時刻を継続的に計時し、その時々における日付(年、月、日)及び時刻(時、分、秒)を特定可能なRTC情報を生成する。
【0059】
次に、電源ユニット60について説明する。
電源ユニット60は、遊技店などの外部電源から供給される電源電圧を各基板40,41へ供給すべき電源電圧に変換する。電源ユニット60は、電力供給線を介して各基板40,41と接続されており、電力供給線を通じて各基板40,41に電力供給する。
【0060】
電源ユニット60は、電源スイッチ60aを備えており、外部電源からパチンコ遊技機10への電力供給がされている状態において、電源スイッチ60aをオフ状態からオン状態に操作にすると、各基板40,41への電力供給が開始され、さらにオフ状態に操作すると各基板40,41への電力供給が遮断される。
【0061】
次に、パチンコ遊技機10において行われる各種の処理について説明する。
最初に、主制御CPU40aが行う電源投入処理について説明する。
電源投入処理では、電力供給が開始されたときのRAMクリアスイッチ40d及び設定器40eの設定操作部の操作状態に応じて、設定制御モード(設定変更モード及び設定確認モード)への移行の有無、及び主制御RAM40cの初期化の有無が制御される。
【0062】
まず、主制御CPU40aは、電力供給が開始されたときにRAMクリアスイッチ40dがオン状態に操作されたかを判定する。主制御CPU40aは、RAMクリアスイッチ40dがオン状態に操作されたときに出力される操作信号を入力した場合に、RAMクリアスイッチ40dがオン状態に操作されたと判定する。
【0063】
電力供給が開始されたときにRAMクリアスイッチ40dがオン状態に操作されたと判定した場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cのRAMクリア処理を行う。主制御RAM40cのRAMクリア処理において、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている遊技情報を初期化する一方、主制御RAM40cに記憶されている設定値を特定可能な情報を初期化しない。このように、主制御CPU40aは、電力供給が開始されたときにRAMクリアスイッチ40dがオン状態に操作されたとき(初期化操作が行われたとき)には、主制御RAM40cに記憶されている遊技情報を初期化する。
【0064】
主制御RAM40cのRAMクリア処理を行った後、主制御CPU40aは、電力供給が開始されたときに設定器40eがオン状態に操作されたかを判定する。主制御CPU40aは、設定器40eがオン状態に操作されたときに出力される操作信号を入力した場合に、設定器40eがオン状態に操作されたと判定する。
【0065】
電力供給が開始されたときに設定器40eがオン状態に操作されたと判定しない場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに割り当てられた主設定値フラグに記憶されている設定値を読み出すとともに、読み出した設定値を特定可能なコマンド(以下、設定値コマンドと示す)を出力バッファに設定する。本実施形態において、出力バッファに設定されたコマンドは、所定の制御周期毎に割り込み処理として行われるコマンド出力処理において副基板41へと出力される。この設定値コマンドにより特定される設定値は、電力供給が開始されたときに設定されていた設定値であり、電力供給が遮断されたときに設定されていた設定値でもある。主制御CPU40aは、設定値コマンドを副基板41に出力すると、初期化による起動を指定するコマンド(以下、電源投入初期時コマンドと示す)を出力バッファに設定し、電源投入処理を終了する。
【0066】
一方、電力供給が開始されたときに設定器40eがオン状態に操作されたと判定した場合、主制御CPU40aは、設定変更制御処理を行う。設定変更制御処理において、主制御CPU40aは、設定変更モードへ移行する。主制御CPU40aは、設定変更モードへ移行すると、設定変更モードの開始を特定可能なコマンド(以下、変更開始コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
【0067】
また、主制御CPU40aは、設定変更モードへ移行すると、主制御RAM40cに割り当てられた主設定値フラグに記憶されている設定値を読み出すとともに、読み出した設定値が報知されるように表示器40fを制御する。即ち、表示器40fでは、電力供給が開始されたときに設定されていた設定値が報知される。表示器40fでは、電力供給が遮断されたときに設定されていた設定値が報知されるともいえる。また、上記主設定値フラグは、設定された設定値を主制御CPU40aが特定するためのフラグである。そして、主制御CPU40aは、読み出した設定値を特定可能なコマンド(以下、電源投入時設定値コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
【0068】
設定変更モードにおいて、主制御CPU40aは、RAMクリアスイッチ40dがオン状態に操作される毎に、設定されている設定値を、設定1→設定2→…→設定5→設定6→設定1→…というように、ループするように変更する。この処理において、主制御CPU40aは、主設定値フラグに記憶されている設定値を更新することにより、設定されている設定値を変更する。このように、本実施形態では、設定変更モードにおいてRAMクリアスイッチ40dの操作が行われることで、設定されている設定値を変更可能に構成されている。本実施形態では、設定変更モードにおけるRAMクリアスイッチ40dの操作が、設定変更操作に相当する。本明細書において、「設定値が変更されること」は、設定変更操作が行われることで設定されている設定値が変更されることである。また、主制御CPU40aは、設定変更モードにおいてRAMクリアスイッチ40dの操作が行われると、設定変更操作が行われたことを特定可能なコマンド(以下、設定変更コマンドと示す)を出力する。また、主制御CPU40aは、設定されている設定値を変更すると、変更後に設定されている設定値が報知されるように表示器40fを制御する。
【0069】
主制御CPU40aは、設定変更モードにおいて、設定器40eがオフ状態に操作されると(設定器40eがオン状態に操作されたときに出力される操作信号が入力されなくなると)、設定変更モードを終了する。その後、主制御CPU40aは、設定変更制御処理を終了する。
【0070】
主制御CPU40aは、設定変更制御処理を終了すると、主設定値フラグに記憶されている設定値を特定可能なコマンド(以下、設定値コマンドと示す)を出力バッファに設定する。また、主制御CPU40aは、設定変更モードの終了を特定可能なコマンド(以下、変更終了コマンドと示す)を出力バッファに設定する。その後、主制御CPU40aは、電源投入初期時コマンドを出力バッファに設定し、電源投入処理を終了する。
【0071】
また、電力供給が開始されたときにRAMクリアスイッチ40dがオン状態に操作されたと判定しない場合、主制御CPU40aは、バックアップされている各種情報が正常であるかを確認する。バックアップされている各種情報が正常であるか、異常であるかの確認は、例えばバックアップフラグの状態確認とチェックサムとの一致確認によって行われる。バックアップされている各種情報が異常である場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cのRAMクリア処理を行う。バックアップされている各種情報が正常である場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cのRAMクリア処理を行わない。その後、主制御CPU40aは、電力供給が開始されたときに設定器40eがオン状態に操作されたかを判定する。主制御CPU40aは、設定器40eがオン状態に操作されたときに出力される操作信号を入力した場合に、設定器40eがオン状態に操作されたと判定する。
【0072】
電力供給が開始されたときに設定器40eがオン状態に操作されたと判定しない場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに割り当てられた主設定値フラグに記憶されている設定値を読み出すとともに、読み出した設定値を特定可能な設定値コマンドを出力バッファに設定する。この設定値コマンドにより特定される設定値は、電力供給が開始されたときに設定されていた設定値であり、電力供給が遮断されたときに設定されていた設定値でもある。主制御CPU40aは、設定値コマンドを出力バッファに設定すると、バックアップされている各種情報に基づく復帰を指定するコマンド(以下、電源投入復電時コマンドと示す)を出力バッファに設定する。また、主制御CPU40aは、復帰時(電断時でもある)の制御状態を指定するコマンド(以下、図柄状態指定コマンドと示す)を出力バッファに設定し、電源投入処理を終了する。この図柄状態指定コマンドは、第1特別ゲームの実行中への復帰を行うこと、第2特別ゲームの実行中への復帰を行うこと、第1特別ゲームに基づく大当り遊技中への復帰を行うこと、及び第2特別ゲームに基づく大当り遊技中への復帰を行うことの何れかを指定するコマンドである。
【0073】
一方、電力供給が開始されたときに設定器40eがオン状態に操作されたと判定した場合、主制御CPU40aは、設定確認制御処理を行う。設定確認制御処理において、主制御CPU40aは、設定確認モードへ移行する。主制御CPU40aは、設定確認モードへ移行すると、設定確認モードの開始を特定可能なコマンド(以下、確認開始コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
【0074】
また、主制御CPU40aは、設定確認モードへ移行すると、主制御RAM40cに割り当てられた主設定値フラグに記憶されている設定値を読み出すとともに、読み出した設定値が報知されるように表示器40fを制御する。設定確認モードにおいて、主制御CPU40aは、RAMクリアスイッチ40dが操作されても、設定されている設定値を変更せず、表示器40fの報知内容も変化させない。主制御CPU40aは、設定確認モードにおいて、設定器40eがオフ状態に操作されると(設定器40eがオン状態に操作されたときに出力される操作信号が入力されなくなると)、設定確認モードを終了する。その後、主制御CPU40aは、設定確認制御処理を終了する。
【0075】
主制御CPU40aは、設定確認制御処理を終了すると、主制御RAM40cに割り当てられた主設定値フラグに記憶されている設定値を特定可能な設定値コマンドを出力バッファに設定する。設定確認モードにおいては設定値が変更されないため、主設定値フラグに記憶されている設定値は、電力供給が開始されたときに設定されていた設定値であり、電力供給が遮断されたときに設定されていた設定値でもある。また、主制御CPU40aは、設定確認モードの終了を特定可能なコマンド(以下、確認終了コマンドと示す)を出力バッファに設定する。その後、主制御CPU40aは、電源投入復電時コマンド及び図柄状態指定コマンドを出力バッファに設定し、電源投入処理を終了する。
【0076】
以上のようにして、主制御CPU40aは、RAMクリアスイッチ40dがオン状態に操作され、且つ設定器40eがオン状態に操作された場合、電源投入処理において、主制御RAM40cのRAMクリア処理、及び設定変更制御処理を行う。一方、主制御CPU40aは、RAMクリアスイッチ40dがオン状態に操作され、且つ設定器40eがオフ状態に操作された場合、電源投入処理において、主制御RAM40cのRAMクリア処理を行い、設定変更制御処理を行わない。また、主制御CPU40aは、RAMクリアスイッチ40dがオフ状態に操作され、且つ設定器40eがオン状態に操作された場合、電源投入処理において、設定確認制御処理を行う。一方、主制御CPU40aは、RAMクリアスイッチ40dがオフ状態に操作され、且つ設定器40eがオフ状態に操作された場合、電源投入処理において、設定確認制御処理を行わない。
【0077】
以上のように、本実施形態において、主制御CPU40aが電源投入処理を行うことで、大当り確率を定めた複数の設定値のうち何れかの設定値を設定する制御を可能に構成された設定制御手段としての機能が実現される。また、本実施形態において、大当り確率が、大当り遊技に関する有利度合いに相当する。
【0078】
次に、電源投入処理が行われた後、主制御CPU40aが行う処理について説明する。
最初に、主制御CPU40aが行う特別図柄入力処理について説明する。特別図柄入力処理は、所定の制御周期毎に割り込み処理として行われる。
【0079】
特別図柄入力処理において、主制御CPU40aは、第1始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、第1始動口28に遊技球が入球したか否かを判定する。
第1始動口28に遊技球が入球したと判定した場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では、「4」)未満であるか否かを判定する。
【0080】
第1特別保留数が上限数未満であると判定した場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第1特別保留数を「1」加算して更新する。これにより、第1特別ゲームの保留条件が成立する。この処理において、主制御CPU40aは、更新後の第1特別保留数を表示するように、情報表示装置22を制御する。また、主制御CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能なコマンド(以下、第1保留数コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
【0081】
次に、主制御CPU40aは、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM40cに記憶させる。例えば、乱数は、大当り抽選に用いる乱数、大当り図柄の決定に用いる乱数、変動パターンの決定に用いる乱数などである。この処理において、主制御CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主制御RAM40cに記憶させておくことで、当該第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。なお、乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。
【0082】
第1始動口28に遊技球が入球していないと判定した場合、第1特別保留数が上限数未満ではない場合、及び第1特別ゲーム用の乱数情報を主制御RAM40cに記憶させた場合、主制御CPU40aは、第2始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、第2始動口29に遊技球が入球したか否かを判定する。第2始動口29に遊技球が入球していないと判定した場合、主制御CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0083】
第2始動口29に遊技球が入球したと判定した場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では、「4」)未満であるか否かを判定する。第2特別保留数が上限数未満でないと判定した場合、主制御CPU40aは、第2特別保留数が上限数に達しているときに第2始動口29に遊技球が入球したことを特定可能なコマンド(以下、第2始動入賞コマンドと示す)を出力バッファに設定し、特別図柄入力処理を終了する。
【0084】
第2特別保留数が上限数未満であると判定した場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第2特別保留数を「1」加算して更新する。これにより、第2特別ゲームの保留条件が成立する。この処理において、主制御CPU40aは、更新後の第2特別保留数を表示するように、情報表示装置22を制御する。また、主制御CPU40aは、更新後の第2特別保留数を特定可能なコマンド(以下、第2保留数コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
【0085】
次に、主制御CPU40aは、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM40cに記憶させる。この処理において、主制御CPU40aは、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主制御RAM40cに記憶させておくことで、当該第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
【0086】
次に、主制御CPU40aが行う特別図柄開始処理について説明する。特別図柄開始処理は、所定の制御周期毎に割り込み処理として行われる。
特別図柄開始処理において、主制御CPU40aは、特別ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。本実施形態において、特別ゲームの実行条件が始動条件に相当する。主制御CPU40aは、大当り遊技中ではなく、且つ特別ゲーム中ではない場合に特別ゲームの実行条件が成立していると判定する一方、大当り遊技中、又は特別ゲーム中である場合に特別ゲームの実行条件が成立していないと判定する。特別ゲームの実行条件が成立していないと判定した場合、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0087】
一方、特別ゲームの実行条件が成立していると判定した場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第2特別保留数が「1」以上であるか否かを判定する。第2特別保留数が「1」以上であると判定した場合、主制御CPU40aは、第2特別ゲームを開始させるように所定の処理を行う。一方、第2特別保留数が「1」以上でないと判定した場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第1特別保留数が「1」以上であるか否かを判定する。第1特別保留数が「1」以上であると判定した場合、主制御CPU40aは、第1特別ゲームを開始させるように所定の処理を行う。一方、第1特別保留数が「1」以上でないと判定した場合、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0088】
第1特別ゲームを開始させる場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第1特別保留数を「1」減算して更新する。この処理において、主制御CPU40aは、更新後の第1特別保留数が表示されるように、情報表示装置22を制御する。次に、主制御CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM40cから読み出す。なお、主制御CPU40aは、最先に記憶された乱数情報を読み出すと、当該乱数情報を主制御RAM40cから消去する。
【0089】
次に、主制御CPU40aは、読み出した乱数情報と、主制御RAM40cに割り当てられた主設定値フラグに記憶されている設定値と、主制御ROM40bに記憶されている大当り判定値と、に基づいて、大当りに当選するか否かを判定する。この処理は、大当り抽選に相当する。このように、本実施形態において、特別ゲームの実行条件の成立を契機として大当り抽選が行われる。本実施形態において、大当り抽選が特別抽選に相当する。本実施形態においては、例えば、設定値と確率状態とに対応する大当り判定値が特定可能となるように、主制御ROM40bに大当り判定値が記憶されている。そして、大当りに当選するか否かの判定は、乱数情報から特定される乱数の値と、現在設定されている設定値及び現在の確率状態に対応する大当り判定値と、が一致するか否かにより判定される。なお、大当りに当選するか否かの判定は、乱数情報から特定される乱数の値と大当り判定値とを加算した値が、所定値を超えているか否かにより判定してもよい。
【0090】
大当りに当選すると判定した場合、主制御CPU40aは、第1特別ゲームで確定停止表示される大当り図柄と、第1特別ゲームの変動パターンと、を決定する。主制御CPU40aは、第1特別ゲームで確定停止表示される大当り図柄として、前述した100種類の大当り図柄のうち何れかを決定する。第1特別ゲームで確定停止表示される大当り図柄を決定すると、主制御CPU40aは、決定した大当り図柄を特定可能な情報を出力バッファに設定する。第1特別ゲームの変動パターンを決定すると、主制御CPU40aは、決定した変動パターンを特定可能であって、当該変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示するコマンド(以下、第1ゲーム開始コマンドと示す)を出力バッファに設定する。その後、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0091】
一方、大当りに当選しないと判定した場合、主制御CPU40aは、第1特別ゲームで確定停止表示されるはずれ図柄と、第1特別ゲームの変動パターンと、を決定する。第1特別ゲームで確定停止表示されるはずれ図柄を決定すると、主制御CPU40aは、決定したはずれ図柄を特定可能な情報を出力バッファに設定する。第1特別ゲームの変動パターンを決定すると、主制御CPU40aは、決定した変動パターンを特定可能であって、当該変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示するコマンド(以下、第1ゲーム開始コマンドと示す)を出力バッファに設定する。その後、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、以下、決定した特別図柄(大当り図柄及びはずれ図柄)を特定可能な情報を図柄コマンドと示す。
【0092】
第2特別ゲームを開始させる場合、主制御CPU40aは、前述した第1特別ゲームを開始させる場合の制御と同様の制御を行う。つまり、主制御CPU40aは、第2特別保留数の減算、大当り抽選、大当り抽選の結果に基づく大当り図柄又ははずれ図柄の決定、大当り抽選の結果に基づく変動パターンの決定、及び図柄コマンドと第2ゲーム開始コマンドとを出力バッファに設定する処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。
【0093】
そして、特別図柄開始処理を終了すると、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、特別ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU40aは、特別ゲームが開始されるように、情報表示装置22を制御する。主制御CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間を計測する。そして、主制御CPU40aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が確定停止表示されるように、情報表示装置22を制御する。主制御CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間が経過すると、演出図柄の変動停止を指示し、演出図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させるためのコマンド(以下、ゲーム終了コマンドと示す)を出力バッファに設定する。以下の説明では、第1ゲーム開始コマンドと第2ゲーム開始コマンドとを区別しない場合、これらを纏めて「ゲーム開始コマンド」と示す場合がある。
【0094】
次に、主制御CPU40aが行う大当り処理について説明する。大当り処理は、所定の制御周期毎に割り込み処理として行われる。
大当り処理において、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(大当りの種類)に基づく大当り遊技を付与する制御を行う。即ち、主制御CPU40aは、大当り処理を実行することにより、大当り遊技を付与する。このように、本実施形態では、大当り抽選の抽選結果が大当りに当選する結果となった後に、特別遊技としての大当り遊技が付与される。本実施形態において、大当り抽選の抽選結果が大当りに当選する結果となることが、特別抽選の抽選結果が特別結果となることに相当する。
【0095】
主制御CPU40aは、大当りの特別ゲームが終了すると、最初にオープニング時間の開始を特定可能なコマンド(以下、オープニングコマンドと示す)を出力バッファに設定する。主制御CPU40aは、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。具体的に、主制御CPU40aは、大当り図柄(大当りの種類)により決定される開放パターンに基づいて大入賞口31が開放状態となるように、特別アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主制御CPU40aは、ラウンド遊技を開始させた後、第1終了条件又は第2終了条件が成立すると、大入賞口31が閉鎖状態となるように特別アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主制御CPU40aは、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、規定回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。
【0096】
また、主制御CPU40aは、ラウンド遊技を開始すると、ラウンド遊技の開始を特定可能なコマンド(以下、ラウンドコマンドと示す)を出力バッファに設定する。また、主制御CPU40aは、ラウンド遊技を終了すると、ラウンド遊技の終了を特定可能なコマンド(以下、ラウンド終了コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
【0097】
主制御CPU40aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能なコマンド(以下、エンディングコマンドと示す)を出力バッファに設定する。主制御CPU40aは、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。
【0098】
次に、主制御CPU40aが行う遊技状態処理について説明する。
主制御CPU40aは、大当り図柄ZA,Zaに基づく大当り遊技を付与した場合、大当り遊技を終了するときに、高確率状態であることを特定可能な情報を、主制御RAM40cに割り当てられた主確率状態フラグに設定する。また、主制御CPU40aは、大当り図柄ZA,Zaに基づく大当り遊技を付与した場合、大当り遊技を終了するときに、高ベース状態であることを特定可能な情報を、主制御RAM40cに割り当てられた主ベース状態フラグに設定する。この場合、主制御CPU40aは、次回の大当り遊技が開始される迄の間、高確率状態、且つ高ベース状態となるように、遊技状態を制御する。
【0099】
主制御CPU40aは、大当り図柄ZB,Zbに基づく大当り遊技を付与した場合、大当り遊技を終了するときに、低確率状態であることを特定可能な情報を、主制御RAM40cに割り当てられた主確率状態フラグに設定する。また、主制御CPU40aは、大当り図柄ZB,Zbに基づく大当り遊技を付与した場合、大当り遊技を終了するときに、高ベース状態であることを特定可能な情報を、主制御RAM40cに割り当てられた主ベース状態フラグに設定する。この場合、主制御CPU40aは、上限回数を定めた高ベース状態を付与することから、上限回数に相当する回数を、高ベース状態を付与する特別ゲームの残り回数として主制御RAM40cに記憶させる。そして、主制御CPU40aは、特別ゲームが実行される毎に、主制御RAM40cに記憶されている残り回数を「1」減算する。主制御CPU40aは、残り回数が「0」となった場合、残り回数が「0」となった特別ゲームの終了に伴って、低ベース状態であることを特定可能な情報を主ベース状態フラグに設定する。即ち、主制御CPU40aは、上限回数の特別ゲームの終了に伴って、高ベース状態を終了させ、低ベース状態へ移行させる。
【0100】
ちなみに、主制御CPU40aは、大当り遊技を付与するときに、低確率状態であることを特定可能な情報を主確率状態フラグに設定する。また、主制御CPU40aは、大当り遊技を付与するときに、低ベース状態であることを特定可能な情報を主ベース状態フラグに設定する。
【0101】
主制御CPU40aは、低確率状態であることを特定可能な情報を主確率状態フラグに設定すると、低確率状態であることを特定可能なコマンド(以下、低確率状態コマンドと示す)を出力バッファに設定する。一方、主制御CPU40aは、高確率状態であることを特定可能な情報を主確率状態フラグに設定すると、高確率状態であることを特定可能なコマンド(以下、高確率状態コマンドと示す)を出力バッファに設定する。主制御CPU40aは、低ベース状態であることを特定可能な情報を主ベース状態フラグに設定すると、低ベース状態であることを特定可能なコマンド(以下、低ベース状態コマンドと示す)を出力バッファに設定する。一方、主制御CPU40aは、高ベース状態であることを特定可能な情報を主ベース状態フラグに設定すると、高ベース状態であることを特定可能なコマンド(以下、高ベース状態コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
【0102】
続いて、主制御CPU40aが行う待機状態処理について説明する。
主制御CPU40aは、特別ゲームの実行が終了して所定の変動インターバル時間が経過したときに、第1保留記憶数と第2保留記憶数との両方が「0」である場合、待機状態に制御する。また、主制御CPU40aは、大当り遊技のエンディング時間が経過したときに、第1保留記憶数と第2保留記憶数との両方が「0」である場合、待機状態に制御する。主制御CPU40aは、待機状態に制御すると、待機状態に制御したことを特定可能なコマンド(以下、待機コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
【0103】
次に、副制御CPU41aが行う各種の処理について説明する。
最初に、副制御CPU41aは、電力供給が開始されると、初期設定を行う。初期設定が終了すると、副制御CPU41aは、主制御CPU40aからコマンドの入力を待ち受けする。副制御CPU41aは、主制御CPU40aよりも早く起動するようになっており、主制御CPU40aからコマンドが入力されるときに、副制御CPU41aは、待ち受けできる。
【0104】
副制御CPU41aは、変更開始コマンドを入力すると、電源投入時設定値コマンドの待ち受けを行い、電源投入時設定値コマンドを入力すると、入力された電源投入時設定値コマンドから、電力供給が開始されたときに設定されていた設定値を特定する。そして、副制御CPU41aは、特定した電力供給が開始されたときに設定されていた設定値を、副制御RAM41cに割り当てられた電源投入時副設定値フラグに記憶させる。このように、電源投入時副設定値フラグは、電力供給が開始されたときに設定されていた設定値を特定するためのフラグである。また、電力供給が開始されたときに設定されていた設定値は、電力供給が遮断されたときに設定されていた設定値でもある。
【0105】
副制御CPU41aは、設定変更コマンドを入力すると、RTC41dが生成するRTC情報から現在の日付を特定し、現在の日付を特定可能な情報を、副制御RAM41cに割り当てられた設定変更操作フラグに記憶させる。この設定変更操作フラグは、最も新しく設定変更操作が行われた日付を特定するためのフラグである。設定変更操作フラグに記憶されている設定変更操作が行われた日付を特定可能な情報は、副基板41においてバックアップの対象となる各種情報に含まれている。
【0106】
副制御CPU41aは、設定値コマンドを入力すると、設定値コマンドから設定値を特定し、特定した設定値を、副制御RAM41cに割り当てられた副設定値フラグに記憶させる。この副設定値フラグは、設定されている設定値を副制御CPU41aが特定するためのフラグである。
【0107】
副制御CPU41aは、電源投入初期時コマンドを入力すると、副制御RAM41cのRAMクリア処理を行う。副制御RAM41cのRAMクリア処理において、副制御CPU41aは、副制御RAM41cに記憶されている所定情報を初期化する一方、副制御RAM41cに記憶されている設定値に関する情報を初期化しない。例えば、所定情報には、遊技状態を特定可能な情報が含まれている。例えば、設定値に関する情報には、設定変更操作フラグに記憶されている設定変更操作が行われた日付を特定可能な情報が含まれている。また、副制御CPU41aは、電源投入初期時コマンドを入力すると、副制御ROM41bから初期状態の演出内容を示す情報を読み出し、初期状態の演出内容で演出を実行させるように制御する。一方、副制御CPU41aは、電源投入復電時コマンドを入力すると、電源投入復電時コマンドとともに入力された図柄状態指定コマンドなどに基づいて、電力供給が遮断される前の状態の演出内容で演出を実行させるように制御する。
【0108】
そして、初期状態又は電力供給が遮断される前の状態の演出内容から演出を実行させた後、主制御CPU40aからコマンドを入力すると、副制御CPU41aは、各種処理を行うこととなる。ここで、主制御CPU40aからコマンドを入力したときに、副制御CPU41aが行う各種処理の一例について以下に説明する。
【0109】
最初に、副制御CPU41aが行う演出ゲーム処理について説明する。
副制御CPU41aは、ゲーム開始コマンド及び図柄コマンドを入力すると、演出ゲームにおいて確定停止表示させる図柄組み合わせを決定する。副制御CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が大当り図柄である場合、演出図柄による大当りの図柄組み合わせを決定する。副制御CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄がはずれ図柄である場合、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせを決定する。
【0110】
また、副制御CPU41aは、ゲーム開始コマンドを入力すると、各列において演出図柄を変動表示させるように演出表示装置27を制御する。即ち、副制御CPU41aは、演出ゲームを開始させる。副制御CPU41aは、演出ゲームを開始させた後、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させるとともに、ゲーム終了コマンドを入力すると、決定した演出図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させる。
【0111】
次に、副制御CPU41aが行う大当り演出処理について説明する。
副制御CPU41aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行させるように、演出表示装置27を制御する。副制御CPU41aは、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を実行させるように、演出表示装置27を制御する。副制御CPU41aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出を実行させるように、演出表示装置27を制御する。
【0112】
次に、副制御CPU41aが行う遊技状態処理について説明する。
副制御CPU41aは、低確率状態コマンドを入力すると、副制御RAM41cに割り当てられた副確率状態フラグに、低確率状態であることを特定可能な情報を設定する。副制御CPU41aは、高確率状態コマンドを入力すると、副制御RAM41cに割り当てられた副確率状態フラグに、高確率状態であることを特定可能な情報を設定する。副制御CPU41aは、低ベース状態コマンドを入力すると、副制御RAM41cに割り当てられた副ベース状態フラグに、低ベース状態であることを特定可能な情報を設定する。副制御CPU41aは、高ベース状態コマンドを入力すると、副制御RAM41cに割り当てられた副ベース状態フラグに、高ベース状態であることを特定可能な情報を設定する。
【0113】
その他、副制御CPU41aは、待機コマンドを入力すると、副制御RAM41cに割り当てられた待機状態フラグに待機状態であることを特定可能な情報を記憶させる。この待機状態フラグは、副制御CPU41aが待機状態であることを特定するためのフラグである。副制御CPU41aは、ゲーム開始コマンドを入力すると、待機状態フラグに記憶されている待機状態であることを特定可能な情報を消去する。
【0114】
パチンコ遊技機10では、現在設定されている設定値よりも前の所定時刻(本実施形態では、遊技店の閉店時刻(例えば、23時))において設定されていた設定値を特定可能な履歴情報を記憶可能に構成されている。履歴情報は、所定時刻において設定されていた設定値と、その日付と、を特定可能な情報である。
【0115】
以下、履歴情報を記憶する処理(以下、履歴情報記憶処理と示す)について説明する。副制御CPU41aは、RTC41dが生成するRTC情報から現在の時刻を特定し、現在の時刻が所定時刻(本実施形態では、遊技店の閉店時刻(例えば、23時))である場合、履歴情報記憶処理を行う。履歴情報記憶処理において、副制御CPU41aは、副制御RAM41cを参照して、10日分の履歴情報が記憶されているかを判定する。10日分の履歴情報が記憶されていると判定した場合、副制御CPU41aは、10日分の設定値のうち、最も古い日付の所定時刻において設定されていた設定値を特定可能な履歴情報を消去する。設定値を特定可能な履歴情報を消去した場合、又は10日分の履歴情報が記憶されていないと判定した場合、副制御CPU41aは、副設定値フラグに記憶されている設定値と、RTC41dが生成するRTC情報から特定される現在の日付と、を特定可能な履歴情報を副制御RAM41cに記憶させる。なお、この履歴情報は、当該履歴情報が記憶された日付よりも1日後の日付となったときには、1日前の所定時刻に設定されていた設定値を特定可能な履歴情報となる。その後、副制御CPU41aは、履歴情報記憶処理を終了する。
【0116】
このように、副制御CPU41aは、所定時刻(本実施形態では、遊技店の閉店時刻(例えば、23時))に履歴情報記憶処理を行うことで、最大で10日分の履歴情報を記憶させる。現在の日付よりも1日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値は、1日前の所定時刻に設定されていた設定値である。以下の説明において、「1日前に設定されていた設定値」とは、現在の日付よりも1日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値を意味する。現在の日付よりも2日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値は、2日前の所定時刻に設定されていた設定値である。以下の説明において、「2日前に設定されていた設定値」とは、現在の日付よりも2日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値を意味する。現在の日付よりも3日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値は、3日前の所定時刻に設定されていた設定値である。以下の説明において、「3日前に設定されていた設定値」とは、現在の日付よりも3日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値を意味する。現在の日付よりも4日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値は、4日前の所定時刻に設定されていた設定値である。以下の説明において、「4日前に設定されていた設定値」とは、現在の日付よりも4日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値を意味する。現在の日付よりも5日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値は、5日前の所定時刻に設定されていた設定値である。以下の説明において、「5日前に設定されていた設定値」とは、現在の日付よりも5日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値を意味する。現在の日付よりも6日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値は、6日前の所定時刻に設定されていた設定値である。以下の説明において、「6日前に設定されていた設定値」とは、現在の日付よりも6日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値を意味する。現在の日付よりも7日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値は、7日前の所定時刻に設定されていた設定値である。以下の説明において、「7日前に設定されていた設定値」とは、現在の日付よりも7日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値を意味する。現在の日付よりも8日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値は、8日前の所定時刻に設定されていた設定値である。以下の説明において、「8日前に設定されていた設定値」とは、現在の日付よりも8日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値を意味する。現在の日付よりも9日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値は、9日前の所定時刻に設定されていた設定値である。以下の説明において、「9日前に設定されていた設定値」とは、現在の日付よりも9日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値を意味する。現在の日付よりも10日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値は、10日前の所定時刻に設定されていた設定値である。以下の説明において、「10日前に設定されていた設定値」とは、現在の日付よりも10日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値を意味する。本実施形態において、副制御RAM41cが履歴情報を記憶することで、設定値の履歴を特定可能な情報を記憶する記憶手段としての機能が実現される。本実施形態において、履歴情報は、設定値の履歴を特定可能な第1情報に相当する。
【0117】
また、副設定値フラグに記憶されている設定値は、現在設定されている設定値である。以下の説明において、「現在設定されている設定値」とは、副設定値フラグに記憶されている設定値を意味する。また、履歴情報と、現在設定されている設定値を特定可能な情報と、は、副基板41においてバックアップの対象となる各種情報に含まれている。履歴情報と、現在設定されている設定値を特定可能な情報と、は、副制御RAM41cのRAMクリア処理において初期化されない設定値に関する情報に含まれている。
【0118】
一般的に、遊技店では、遊技店の開店時刻から遊技店の閉店時刻までの間に設定されている設定値が変更されない。このため、パチンコ遊技機10では、遊技店の閉店時刻において履歴情報を記憶することで、履歴情報から特定される日付における、遊技店の開店時刻から遊技店の閉店時刻までの間に設定されていた設定値を特定することができる。即ち、パチンコ遊技機10では、遊技店の閉店時刻において履歴情報を記憶することで、履歴情報から特定される日付における、遊技者が遊技を行うことができる期間に設定されていた設定値を特定することができる。
【0119】
次に、設定値の変化について説明する。
本明細書において、「設定値が変化したこと」は、現在設定されている設定値と、1日前に設定されていた設定値と、が異なる設定値であることである。設定値が変化したことには、設定値が有利に変化したことと、設定値が不利に変化したことと、がある。本明細書において、「設定値が有利に変化したこと」は、1日前に設定されていた設定値よりも、現在設定されている設定値のほうが、有利な設定値であることである。設定値が有利に変化した場合、低確率状態における大当り確率と、高確率状態における大当り確率と、が高くなる。本明細書において、「設定値が不利に変化したこと」は、1日前に設定されていた設定値よりも、現在設定されている設定値のほうが、不利な設定値であることである。設定値が不利に変化した場合、低確率状態における大当り確率と、高確率状態における大当り確率と、が低くなる。本実施形態において、設定値が有利に変化することが、特別遊技に関する有利度合いが遊技者にとって有利となるように設定値が変化することに相当する。本実施形態において、設定値が不利に変化することが、特別遊技に関する有利度合いが遊技者にとって不利となるように設定値が変化することに相当する。
【0120】
一方、本明細書において、「設定値が変化しなかったこと」は、現在設定されている設定値と、1日前に設定されていた設定値と、が同じ設定値であることである。
本明細書において、「設定値の変化量」は、現在設定されている設定値と、1日前に設定されていた設定値と、の差である。例えば、1日前に設定されていた設定値が設定3であり、現在設定されている設定値が設定4である場合、設定値が変化しており、変化量は、「1」(=4−3)である。例えば、1日前に設定されていた設定値が設定3であり、現在設定されている設定値が設定3である場合、設定値が変化しておらず、変化量は、「0」(=3−3)である。
【0121】
ちなみに、前述のように、パチンコ遊技機10では、複数種類の設定値として設定1〜6までの全6段階に亘って大当り確率を設定可能である。このため、設定2〜5のうち何れかの設定値から設定値が変化する場合、設定値が有利に変化することと、設定値が不利に変化することと、がある。設定1から設定値が変化する場合、設定値が有利に変化することはあるが、設定値が不利に変化することはない。設定6から設定値が変化する場合、設定値が不利に変化することはあるが、設定値が有利に変化することはない。また、設定値が有利に変化した場合とは、設定値が有利に変化している場合に相当する。一方、設定値が不利に変化した場合とは、設定値が不利に変化している場合に相当する。
【0122】
次に、設定値の据え置きについて説明する。
本明細書において、「設定値が据え置かれたこと」は、設定変更モードにおけるRAMクリアスイッチ40dの操作が行われなかったことである。即ち、本明細書において、「設定値が据え置かれたこと」は、設定変更操作が行われなかったことである。設定変更操作が行われた場合、設定値が変化しなかったとしても、設定値が据え置かれていなかったこととなる。例えば、現在の日付において設定変更操作が行われた場合、現在設定されている設定値と、1日前に設定されていた設定値と、が同じ設定値であったとしても、設定値が据え置かれなかったこととなる。以下、「設定変更操作が行われていない期間」を、「据え置き期間」として説明する場合がある。
【0123】
本実施形態において、設定変更操作フラグから特定される最も新しく設定変更操作が行われた日付が現在の日付である場合、据え置き期間は0日である。即ち、設定値が据え置かれなかったこととなる。一方、設定変更操作フラグから特定される最も新しく設定変更操作が行われた日付が現在の日付よりも1日前の日付である場合、据え置き期間は1日間である。設定変更操作フラグから特定される最も新しく設定変更操作が行われた日付が現在の日付よりも2日前の日付である場合、据え置き期間は2日間である。設定変更操作フラグから特定される最も新しく設定変更操作が行われた日付が現在の日付よりも3日前の日付である場合、据え置き期間は3日間である。設定変更操作フラグから特定される最も新しく設定変更操作が行われた日付が現在の日付よりも4日前の日付である場合、据え置き期間は4日間である。設定変更操作フラグから特定される最も新しく設定変更操作が行われた日付が現在の日付よりも5日前の日付である場合、据え置き期間は5日間である。設定変更操作フラグから特定される最も新しく設定変更操作が行われた日付が現在の日付よりも6日前の日付である場合、据え置き期間は6日間である。設定変更操作フラグから特定される最も新しく設定変更操作が行われた日付が現在の日付よりも7日前の日付である場合、据え置き期間は7日間である。
【0124】
続いて、設定値に関する演出について説明する。本実施形態において、設定値に関する演出には、特別演出としての変化量示唆演出と、所定演出としての設定履歴演出と、特定演出としての据え置き期間示唆演出と、がある。
【0125】
最初に、変化量示唆演出について説明する。変化量示唆演出は、現在設定されている設定値と、1日前に設定されていた設定値と、の差である設定値の変化量に応じて実行される。即ち、本実施形態において、変化量示唆演出は、現在設定されている設定値と、当該現在設定されている設定値よりも前に設定されていた設定値と、に応じて実行される特別演出に相当する。変化量示唆演出は、大当り遊技におけるエンディング期間において、エンディング演出とともに実行可能である。即ち、変化量示唆演出は、大当り遊技におけるエンディング期間において、エンディング演出が実行されているときに実行可能である。
【0126】
次に、変化量示唆演出の実行確率について説明する。
図3に示すように、パチンコ遊技機10では、設定値が変化しなかった場合よりも、設定値が変化した場合のほうが、変化量示唆演出の実行確率が高い。パチンコ遊技機10では、設定値が変化しなかった場合、即ち、設定値の変化量が「0」である場合、変化量示唆演出の実行確率が、特定の実行確率(本実施形態では、3%)である。一方、パチンコ遊技機10では、設定値が変化した場合、即ち、設定値の変化量が「1」以上である場合、変化量示唆演出の実行確率が特定の実行確率よりも高い実行確率である。パチンコ遊技機10では、設定値が変化した場合、変化量示唆演出の実行確率は、設定値の変化量と、設定値が有利に変化したか不利に変化したかと、に対応して定められている。
図3では、「設定値が有利に変化したこと」を「+」で、「設定値が不利に変化したこと」を「−」で示している。パチンコ遊技機10では、設定値が変化した場合、設定値の変化量が何れの変化量であっても、設定値が不利に変化したときよりも、設定値が有利に変化したときのほうが、変化量示唆演出の実行確率が高い。即ち、本実施形態において、所定設定値から所定変化量だけ不利に変化した場合よりも、所定設定値から所定変化量だけ有利に変化した場合のほうが、変化量示唆演出の実行確率が高い。
【0127】
また、パチンコ遊技機10では、設定値が有利に変化した場合において、設定値の変化量が大きいほど、変化量示唆演出の実行確率が高い。即ち、本実施形態において、所定設定値から第1変化量だけ有利に変化した場合よりも、所定設定値から第1変化量に比して大きい第2変化量だけ有利に変化した場合のほうが、変化量示唆演出の実行確率が高い。
【0128】
また、パチンコ遊技機10では、設定値が不利に変化した場合において、設定値の変化量が大きいほど、変化量示唆演出の実行確率が高い。即ち、本実施形態において、所定設定値から第1変化量だけ不利に変化した場合よりも、所定設定値から第1変化量に比して大きい第2変化量だけ不利に変化した場合のほうが、変化量示唆演出の実行確率が高い。
【0129】
次に、変化量示唆演出の演出内容について説明する。
変化量示唆演出の演出内容には、第1〜第4演出内容がある。第1演出内容の変化量示唆演出が実行された場合、男の子を模したキャラクタ画像が演出表示装置27に表示される。第2演出内容の変化量示唆演出が実行された場合、女の子を模したキャラクタ画像が演出表示装置27に表示される。第3演出内容の変化量示唆演出が実行された場合、男の子を模したキャラクタ画像と、女の子を模したキャラクタ画像と、「変化」という文字を模した画像と、が演出表示装置27に表示される。第4演出内容の変化量示唆演出が実行された場合、男の子を模したキャラクタ画像と、女の子を模したキャラクタ画像と、「設定UP」という文字を模した画像と、が演出表示装置27に表示される。
【0130】
図3に示すように、第1演出内容の変化量示唆演出は、設定値が変化した場合よりも、設定値が変化しなかった場合のほうが、実行され易い。例えば、変化量示唆演出が実行される場合において、第1演出内容の変化量示唆演出は、設定値の変化量が「0」であるときに95%の確率で実行される。例えば、変化量示唆演出が実行される場合において、第1演出内容の変化量示唆演出は、設定値の変化量が「1」であるときに90%の確率で実行される。第1演出内容の変化量示唆演出は、設定値が変化した場合、設定値の変化量が小さいほど、実行され易い。例えば、変化量示唆演出が実行される場合において、第1演出内容の変化量示唆演出は、設定値の変化量が「2」であるときに85%の確率で実行される。例えば、変化量示唆演出が実行される場合において、第1演出内容の変化量示唆演出は、設定値の変化量が「3」であるときに80%の確率で実行される。
【0131】
第2演出内容の変化量示唆演出は、設定値が変化しなかった場合よりも、設定値が変化した場合のほうが、実行され易い。第2演出内容の変化量示唆演出は、設定値が変化した場合、設定値の変化量が大きいほど、実行され易い。
【0132】
第3演出内容の変化量示唆演出は、設定値が変化しなかった場合、実行されない。第3演出内容の変化量示唆演出は、設定値が変化した場合、設定値の変化量が「1」であるときには、実行されない。一方、第3演出内容の変化量示唆演出は、設定値が変化した場合、設定値の変化量が「2」〜「5」の何れかであるときに実行可能である。したがって、第3演出内容の変化量示唆演出が実行された場合、設定値の変化量が「2」〜「5」の何れかであることを特定できる。第3演出内容の変化量示唆演出は、設定値の変化量が「2」〜「5」の何れかであるときに、設定値の変化量が大きいほど、実行され易い。
【0133】
第4演出内容の変化量示唆演出は、設定値が変化しなかった場合、実行されない。第4演出内容の変化量示唆演出は、設定値が不利に変化した場合、実行されない。第4演出内容の変化量示唆演出は、設定値が有利に変化した場合、設定値の変化量が「1」〜「3」の何れかであるときには、実行されない。一方、第4演出内容の変化量示唆演出は、設定値が有利に変化した場合、設定値の変化量が「4」又は「5」であるときには、実行可能である。したがって、第4演出内容の変化量示唆演出が実行された場合、設定値が有利に変化したこと、及び設定値の変化量が「4」又は「5」であることを特定できる。第4演出内容の変化量示唆演出は、設定値が有利に変化した場合、設定値の変化量が「4」であるときよりも、設定値の変化量が「5」であるときのほうが、実行され易い。このように、本実施形態において、第4演出内容の変化量示唆演出は、現在設定されている設定値と、1日前に設定されていた設定値と、の差である設定値の変化量が「4」又は「5」である場合であって且つ設定値が有利に変化した場合に実行可能である。本実施形態において、第4演出内容が特定演出内容に相当し、「4」又は「5」が特定変化量に相当する。
【0134】
次に、副制御CPU41aが行う変化量示唆演出処理について説明する。
最初に、副制御CPU41aは、エンディングコマンドを入力すると、設定値の変化量を特定する。副制御CPU41aは、RTC41dが生成するRTC情報から現在の日付を特定する。そして、副制御CPU41aは、副制御RAM41cを参照し、現在設定されている設定値と、1日前に設定されていた設定値と、を特定する。その後、副制御CPU41aは、現在設定されている設定値と、1日前に設定されていた設定値と、に基づいて、設定値が有利に変化したか、設定値が不利に変化したか、又は設定値が変化しなかったかを判定する。副制御CPU41aは、1日前に設定されていた設定値よりも、現在設定されている設定値のほうが、有利な設定値である場合、設定値が有利に変化したと判定する。副制御CPU41aは、1日前に設定されていた設定値よりも、現在設定されている設定値のほうが、不利な設定値である場合、設定値が不利に変化したと判定する。副制御CPU41aは、1日前に設定されていた設定値と、現在設定されている設定値と、が同じ設定値である場合、設定値が変化しなかったと判定する。
【0135】
設定値が有利に変化したと判定した場合、副制御CPU41aは、現在設定されている設定値から、1日前に設定されていた設定値を減算し、減算した結果から設定値の変化量を特定する。その後、副制御CPU41aは、設定値の変化量と、設定値が有利に変化したことと、に対応する実行確率で変化量示唆演出を実行させるかを決定する。設定値が不利に変化したと判定した場合、副制御CPU41aは、1日前に設定されていた設定値から、現在設定されている設定値を減算し、減算した結果から設定値の変化量を特定する。その後、副制御CPU41aは、設定値の変化量と、設定値が不利に変化したことと、に対応する実行確率で変化量示唆演出を実行させるかを決定する。設定値が変化しなかったことを特定した場合、副制御CPU41aは、設定値の変化量として「0」を特定し、特定の実行確率(本実施形態では、3%)で変化量示唆演出を実行させるかを決定する。
【0136】
副制御CPU41aは、変化量示唆演出を実行させることを決定しなかった場合、変化量示唆演出処理を終了する。一方、副制御CPU41aは、変化量示唆演出を実行させることを決定した場合、設定値の変化量と、設定値が有利に変化したか不利に変化したかと、に対応する確率で変化量示唆演出の演出内容を決定する。例えば、設定値の変化量が「5」であり、設定値が有利に変化した場合、副制御CPU41aは、70%の確率で第1演出内容を決定し、24%の確率で第2演出内容を決定し、4%の確率で第3演出内容を決定し、2%の確率で第4演出内容を決定する。一方、設定値の変化量が「5」であり、設定値が不利に変化した場合、副制御CPU41aは、72%の確率で第1演出内容を決定し、24%の確率で第2演出内容を決定し、4%の確率で第3演出内容を決定する。一方、副制御CPU41aは、第4演出内容を決定しない。副制御CPU41aは、変化量示唆演出の演出内容を決定すると、変化量示唆演出処理を終了し、変化量示唆演出処理とは別の処理において、決定した演出内容で変化量示唆演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。
【0137】
次に、設定履歴演出について説明する。
設定履歴演出は、履歴情報に応じて実行される。設定履歴演出は、履歴情報のうち、1〜7日前に設定されていた設定値を特定可能な履歴情報に応じて実行される。具体的に、設定履歴演出は、履歴情報のうち、1〜7日前に設定されていた設定値を特定可能な履歴情報から算出される「1〜7日前に設定されていた設定値の平均値」に応じて実行される。また、設定履歴演出は、履歴情報のうち、1〜7日前に設定されていた設定値を特定可能な履歴情報から特定される1〜7日前に設定6が設定されていた回数に応じて実行される。このように、本実施形態における設定履歴演出は、現在設定されている設定値よりも前の特定期間において設定されていた設定値に関する履歴情報に応じて実行される所定演出に相当する。本実施形態において、1〜7日前が特定期間に相当する。また、本実施形態において、副制御RAM41cが履歴情報を記憶することで、特定期間において設定されていた設定値に関する履歴を特定可能な情報を記憶する記憶手段としての機能が実現される。その他、設定履歴演出は、現在設定されている設定値に応じて実行される。したがって、本実施形態における設定履歴演出は、特定期間において設定されていた設定値の履歴を特定可能な情報と、現在設定されている設定値と、に応じて実行される。設定履歴演出は、大当り遊技におけるオープニング期間で実行可能な演出である。設定履歴演出は、大当り遊技におけるオープニング期間において、オープニング演出とともに実行される。即ち、設定履歴演出は、大当り遊技におけるオープニング期間において、オープニング演出が実行されているときに実行される。
【0138】
次に、設定履歴演出の演出内容について説明する。
設定履歴演出の演出内容には、第1〜第5演出内容がある。第1演出内容の設定履歴演出が実行された場合、牛を模した画像が演出表示装置27に表示される。第2演出内容の設定履歴演出が実行された場合、馬を模した画像が演出表示装置27に表示される。第3演出内容の設定履歴演出が実行された場合、牛を模した画像と、馬を模した画像と、「おおきくな〜れ」という文字を模した画像と、が演出表示装置27に表示される。第4演出内容の設定履歴演出が実行された場合、牛を模した画像と、馬を模した画像と、「お宝発掘」という文字を模した画像と、が演出表示装置27に表示される。第5演出内容の設定履歴演出が実行された場合、牛を模した画像と、馬を模した画像と、「最高の気分だ」という文字を模した画像と、が演出表示装置27に表示される。
【0139】
図4に示すように、第1演出内容の設定履歴演出は、1〜7日前に設定されていた設定値の平均値が「3」以上である場合、実行されない。以下、「1〜7日前に設定されていた設定値の平均値」を、単に「設定値の平均値」として説明する場合がある。第1演出内容の設定履歴演出は、設定値の平均値が「3」未満である場合、実行可能である。したがって、第1演出内容の設定履歴演出が実行された場合、設定値の平均値が「3」未満であることを特定できる。第2演出内容の設定履歴演出は、設定値の平均値が「3」未満である場合、実行されない。第2演出内容の設定履歴演出は、設定値の平均値が「4.5」以上である場合、実行されない。一方、第2演出内容の設定履歴演出は、設定値の平均値が「3」以上且つ「4.5」未満である場合、実行可能である。したがって、第2演出内容の設定履歴演出が実行された場合、設定値の平均値が「3」以上且つ「4.5」未満であることを特定できる。第3演出内容の設定履歴演出は、設定値の平均値が「4.5」未満である場合、実行されない。一方、第3演出内容の設定履歴演出は、設定値の平均値が「4.5」以上である場合、実行可能である。したがって、第3演出内容の設定履歴演出が実行された場合、設定値の平均値が「4.5」以上であることを特定できる。
【0140】
第4演出内容の設定履歴演出は、1〜7日前に設定6が設定されていた回数が「0回」である場合、実行されない。一方、第4演出内容の設定履歴演出は、1〜7日前に設定6が設定されていた回数が「1回」以上である場合、実行可能である。したがって、第4演出内容の設定履歴演出が実行された場合、1〜7日前に設定6が設定されていたことを特定できる。本実施形態では、第4演出内容の設定履歴演出は、特定期間において特別設定値が設定されていたことが特定期間において設定されていた設定値の履歴を特定可能な情報から特定された場合に実行可能である。本実施形態において、第4演出内容の設定履歴演出が、特別演出内容の所定演出に相当する。本実施形態において、設定6が特別設定値に相当する。第4演出内容の設定履歴演出は、1〜7日前に設定6が設定されていた回数が「1回」である場合よりも、1〜7日前に設定6が設定されていた回数が「2回以上」である場合のほうが、実行され易い。本実施形態では、第4演出内容の設定履歴演出は、特定期間において特別設定値が設定されていた回数が第1回数であることが特定期間において設定されていた設定値の履歴を特定可能な情報から特定された場合よりも、特定期間において特別設定値が設定されていた回数が第1回数に比して多い第2回数であることが上記設定値の履歴を特定可能な情報から特定された場合のほうが、実行され易い。本実施形態において、「1回」が第1回数に相当し、「2回以上」が第1回数に比して多い第2回数に相当する。
【0141】
第5演出内容の設定履歴演出は、設定値の平均値が「3」未満である場合よりも、設定値の平均値が「3」以上且つ「4.5」未満である場合のほうが、実行され易い。第5演出内容の設定履歴演出は、設定値の平均値が「3」以上且つ「4.5」未満である場合よりも、設定値の平均値が「4.5」以上である場合のほうが、実行され易い。第5演出内容の設定履歴演出は、現在設定されている設定値が設定1〜5のうち何れかである場合よりも、現在設定されている設定値が設定6である場合のほうが、実行され易い。
【0142】
ちなみに、パチンコ遊技機10では、1〜7日前に設定6が設定されていた回数を特定可能な第4及び第5演出内容の設定履歴演出よりも、設定値の平均値を特定可能な第1〜第3演出内容の設定履歴演出のほうが、実行され易い。これにより、設定履歴演出からは、1〜7日前に設定6が設定されていた回数よりも設定値の平均値を特定させ易くすることができる。
【0143】
次に、副制御CPU41aが行う設定履歴演出処理について説明する。
最初に、副制御CPU41aは、オープニングコマンドを入力すると、RTC41dが生成するRTC情報から現在の日付を特定する。そして、副制御CPU41aは、副制御RAM41cを参照し、1〜7日前に設定されていた設定値を特定する。その後、副制御CPU41aは、特定した1〜7日前に設定されていた設定値から、1〜7日前に設定されていた設定値の平均値を算出する。例えば、1〜3日前に設定されていた設定値が設定6であり、4〜6日前に設定されていた設定値が設定4であり、7日前に設定されていた設定値が設定5である場合、副制御CPU41aは、設定値の平均値として「5」(=(6+6+6+4+4+4+5)/7)を算出する。このように、本実施形態では、副制御CPU41aが1〜7日前に設定されていた設定値を特定可能な情報から1〜7日前に設定されていた設定値の平均値を算出することで、履歴情報から特定期間において設定されていた設定値の平均値を算出する算出手段としての機能が実現される。次に、副制御CPU41aは、現在の日付よりも1〜7日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値から、1〜7日前に設定6が設定されていた回数を特定する。例えば、1〜3日前に設定されていた設定値が設定6であり、4〜6日前に設定されていた設定値が設定4であり、7日前に設定されていた設定値が設定5である場合、副制御CPU41aは、1〜7日前に設定6が設定されていた回数として3回を特定する。つまり、1〜7日前に設定6が設定されていた回数は、1〜7日前に設定6が設定されていた日数でもある。
【0144】
副制御CPU41aは、特定した設定値の平均値と、特定した1〜7日前に設定6が設定されていた回数と、現在設定されている設定値と、に対応する確率で設定履歴演出の演出内容を決定する。例えば、設定値の平均値が「3」以上且つ「4.5」未満であり、1〜7日前に設定6が設定されていた回数が1回であり、現在設定されている設定値が設定6である場合について説明する。この場合、副制御CPU41aは、80%の確率で第2演出内容を決定し、10%の確率で第4演出内容を決定し、10%の確率で第5演出内容を決定する。一方、副制御CPU41aは、第1及び第3演出内容を決定しない。例えば、設定値の平均値が「4.5」以上であり、1〜7日前に設定6が設定されていた回数が1回であり、現在設定されている設定値が設定6である場合について説明する。この場合、副制御CPU41aは、60%の確率で第3演出内容を決定し、10%の確率で第4演出内容を決定し、30%の確率で第5演出内容を決定する。一方、副制御CPU41aは、第1及び第2演出内容を決定しない。例えば、設定値の平均値が「3」以上且つ「4.5」未満であり、1〜7日前に設定6が設定されていた回数が2回以上であり、現在設定されている設定値が設定6である場合について説明する。この場合、副制御CPU41aは、70%の確率で第2演出内容を決定し、20%の確率で第4演出内容を決定し、10%の確率で第5演出内容を決定する。一方、副制御CPU41aは、第1及び第3演出内容を決定しない。
【0145】
本実施形態における設定履歴演出は、特定期間において設定されていた設定値の履歴を特定可能な情報から算出される設定値の平均値に応じて実行される。そして、本実施形態では、副制御CPU41aにより算出された1〜7日前に設定されていた設定値の平均値に応じて設定履歴演出が実行されることで、特定期間において設定されていた設定値の履歴を特定可能な情報に応じて設定履歴演出が実行される。
【0146】
副制御CPU41aは、設定履歴演出の演出内容を決定すると、設定履歴演出処理を終了し、設定履歴演出処理とは別の処理において、決定した演出内容で設定履歴演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。
【0147】
次に、据え置き期間示唆演出について説明する。
据え置き期間示唆演出は、据え置き期間に応じて実行される。即ち、本実施形態における据え置き期間示唆演出は、設定変更操作が行われていない期間に応じて実行される特定演出に相当する。据え置き期間示唆演出は、大当り遊技における1回目のラウンド遊技において、ラウンド演出とともに実行可能である。即ち、据え置き期間示唆演出は、大当り遊技における1回目のラウンド遊技において、ラウンド演出が実行されているときに実行可能である。
【0148】
前述のように、パチンコ遊技機10では、大当り遊技におけるオープニング期間で設定履歴演出が実行される。一方、パチンコ遊技機10では、大当り遊技における1回目のラウンド遊技において、据え置き期間示唆演出が実行されない場合と、据え置き期間示唆演出が実行される場合と、がある。パチンコ遊技機10では、据え置き期間が0〜2日間である場合、据え置き期間示唆演出が実行されない。一方、パチンコ遊技機10では、据え置き期間が3日間以上である場合、据え置き期間示唆演出が実行される可能性がある。また、パチンコ遊技機10では、大当り遊技におけるエンディング期間において、変化量示唆演出が実行されない場合と、変化量示唆演出が実行される場合と、がある。
【0149】
続いて、据え置き期間示唆演出の実行確率について説明する。
図5に示すように、パチンコ遊技機10では、据え置き期間が3,4日間である場合よりも、据え置き期間が5,6日間である場合のほうが、据え置き期間示唆演出の実行確率が高い。パチンコ遊技機10では、据え置き期間が5,6日間である場合よりも、据え置き期間が7日間以上である場合のほうが、据え置き期間示唆演出の実行確率が高い。したがって、据え置き期間示唆演出が実行された場合、据え置き期間が3日間以上であることを特定できる。このように、本実施形態において、特別期間の長さに比して短い期間に亘って設定変更操作が行われていない場合よりも、特別期間の長さ以上の期間に亘って設定変更操作が行われていない場合のほうが、据え置き期間示唆演出の実行確率が高い。本実施形態において、7日間が特別期間に相当する。
【0150】
パチンコ遊技機10では、据え置き期間が3,4日間である場合、現在設定されている設定値が有利な設定値であるほど、据え置き期間示唆演出の実行確率が高い。パチンコ遊技機10では、据え置き期間が5,6日間である場合、現在設定されている設定値が有利な設定値であるほど、据え置き期間示唆演出の実行確率が高い。パチンコ遊技機10では、据え置き期間が7日間以上である場合、現在設定されている設定値が有利な設定値であるほど、据え置き期間示唆演出の実行確率が高い。このため、本実施形態において、所定期間に亘って第1設定値が設定されたまま設定変更操作が行われていない場合よりも、所定期間に亘って第1設定値よりも有利な第2設定値が設定されたまま設定変更操作が行われていない場合のほうが、据え置き期間示唆演出の実行確率が高い。本実施形態において、3,4日間、5,6日間、及び7日間以上のうち少なくとも何れかが所定期間に相当する。
【0151】
次に、据え置き期間示唆演出の演出内容について説明する。
据え置き期間示唆演出の演出内容には、第1〜第4演出内容がある。第1演出内容の据え置き期間示唆演出が実行された場合、犬を模した画像が演出表示装置27に表示される。第2演出内容の据え置き期間示唆演出が実行された場合、猫を模した画像が演出表示装置27に表示される。第3演出内容の据え置き期間示唆演出が実行された場合、犬を模した画像と、猫を模した画像と、「よく会うね」という文字を模した画像と、が演出表示装置27に表示される。第4演出内容の据え置き期間示唆演出が実行された場合、犬を模した画像と、猫を模した画像と、「設定UP」という文字を模した画像と、が演出表示装置27に表示される。
【0152】
図5に示すように、第1演出内容の据え置き期間示唆演出は、据え置き期間が7日間以上である場合、実行されない。一方、第1演出内容の据え置き期間示唆演出は、据え置き期間が3〜6日間である場合、実行可能である。第1演出内容の据え置き期間示唆演出は、据え置き期間が5,6日間である場合よりも、据え置き期間が3,4日間である場合のほうが、実行され易い。例えば、据え置き期間示唆演出が実行される場合において、第1演出内容の据え置き期間示唆演出は、据え置き期間が3,4日間であるときに90%の確率で実行される。例えば、据え置き期間示唆演出が実行される場合において、第1演出内容の据え置き期間示唆演出は、据え置き期間が5,6日間であるときに80%の確率で実行される。第2演出内容の据え置き期間示唆演出は、据え置き期間が3日間以上である場合、据え置き期間が短いほど、実行され易い。第3演出内容の据え置き期間示唆演出は、据え置き期間が3〜6日間である場合、実行されない。一方、第3演出内容の据え置き期間示唆演出は、据え置き期間が7日間以上である場合、実行可能である。したがって、第3演出内容の据え置き期間示唆演出が実行された場合、据え置き期間が7日間以上であることを特定できる。第4演出内容の据え置き期間示唆演出は、据え置き期間が3〜6日間である場合、実行されない。第4演出内容の据え置き期間示唆演出は、据え置き期間が7日間以上である場合、現在設定されている設定値が設定1〜5であるときには、実行されない。一方、第4演出内容の据え置き期間示唆演出は、据え置き期間が7日間以上である場合、現在設定されている設定値が設定6であるときには、実行可能である。したがって、第4演出内容の据え置き期間示唆演出が実行された場合、据え置き期間が7日間以上であること、及び現在設定されている設定値が設定6であることを特定できる。このように、本実施形態において、第4演出内容の据え置き期間示唆演出は、特別期間の長さ以上の期間に亘って設定6が設定されたまま設定変更操作が行われていない場合に実行可能である。本実施形態において、第4演出内容の据え置き期間示唆演出が特別演出内容の特定演出に相当し、設定6が特別設定値に相当する。
【0153】
次に、副制御CPU41aが行う据え置き期間示唆演出処理について説明する。
最初に、副制御CPU41aは、オープニングコマンドを入力した後、1回目のラウンドコマンドを入力すると、設定変更操作フラグから最も新しく設定変更操作が行われた日付を特定する。また、副制御CPU41aは、RTC41dが生成するRTC情報から現在の日付を特定する。そして、副制御CPU41aは、特定した最も新しく設定変更操作が行われた日付と、特定した現在の日付と、から、据え置き期間を特定する。副制御CPU41aは、最も新しく設定変更操作が行われた日付と、現在の日付と、が同じである場合、据え置き期間として0日間を特定する。例えば、副制御CPU41aは、最も新しく設定変更操作が行われた日付が2018年9月5日で、現在の日付が2018年9月5日である場合、据え置き期間として0日間を特定する。副制御CPU41aは、最も新しく設定変更操作が行われた日付と、現在の日付と、が異なる場合、最も新しく設定変更操作が行われた日付が現在の日付よりも何日前であるかに応じて、据え置き期間を特定する。例えば、副制御CPU41aは、最も新しく設定変更操作が行われた日付が2018年9月1日で、現在の日付が2018年9月5日である場合、最も新しく設定変更操作が行われた日付が現在の日付よりも4日前であることから、据え置き期間として4日間を特定する。副制御CPU41aは、特定した据え置き期間が0〜2日間である場合、据え置き期間示唆演出を実行させることを決定しない。副制御CPU41aは、据え置き期間示唆演出を実行させることを決定しなかった場合、据え置き期間示唆演出処理を終了する。
【0154】
一方、副制御CPU41aは、特定した据え置き期間が3日間以上である場合、据え置き期間と、現在設定されている設定値と、に対応する実行確率で据え置き期間示唆演出を実行させるかを決定する。その後、副制御CPU41aは、据え置き期間と、現在設定されている設定値と、に対応する確率で据え置き期間示唆演出の演出内容を決定する。例えば、据え置き期間が3,4日間である場合、副制御CPU41aは、90%の確率で第1演出内容を決定し、10%の確率で第2演出内容を決定する。一方、副制御CPU41aは、第3及び第4演出内容を決定しない。例えば、据え置き期間が5,6日間である場合、副制御CPU41aは、80%の確率で第1演出内容を決定し、20%の確率で第2演出内容を決定する。一方、副制御CPU41aは、第3及び第4演出内容を決定しない。例えば、据え置き期間が7日間以上であり、現在設定されている設定値が設定1〜5のうち何れかである場合、副制御CPU41aは、3%の確率で第2演出内容を決定し、97%の確率で第3演出内容を決定する。一方、副制御CPU41aは、第1及び第4演出内容を決定しない。例えば、据え置き期間が7日間以上であり、現在設定されている設定値が設定6である場合、副制御CPU41aは、3%の確率で第2演出内容を決定し、94%の確率で第3演出内容を決定し、3%の確率で第4演出内容を決定する。一方、副制御CPU41aは、第1演出内容を決定しない。
【0155】
副制御CPU41aは、据え置き期間示唆演出の演出内容を決定すると、据え置き期間示唆演出処理を終了し、据え置き期間示唆演出処理とは別の処理において、決定した演出内容で据え置き期間示唆演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。
【0156】
パチンコ遊技機10では、待機状態において操作ボタンBTが操作された場合、遊技履歴演出を実行可能に構成されている。以下、遊技履歴演出について説明する。
図6(a)及び
図6(b)に示すように、遊技履歴演出は、低確率状態で1回の大当り抽選に当選するまでに実行された特別ゲームの回数を平均した回数と、高確率状態で1回の大当り抽選に当選するまでに実行された特別ゲームの回数を平均した回数と、を特定可能な演出である。以下、「低確率状態で1回の大当り抽選に当選するまでに実行された特別ゲームの回数を平均した回数」を、「低確平均ゲーム回数」として説明する場合がある。以下、「高確率状態で1回の大当り抽選に当選するまでに実行された特別ゲームの回数を平均した回数」を、「高確平均ゲーム回数」として説明する場合がある。
【0157】
続いて、副制御CPU41aが行う遊技履歴演出処理について説明する。
副制御CPU41aは、副確率状態フラグに低確率状態であることを特定可能な情報が記憶されているときにゲーム開始コマンドを入力すると、副制御RAM41cに記憶されている低確率状態で実行された特別ゲームの回数を「1」加算する。以下、「低確率状態で実行された特別ゲームの回数」を、「低確ゲーム回数」として説明する場合がある。そして、副制御CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が大当り図柄である場合、副確率状態フラグに低確率状態であることを特定可能な情報が記憶されているときには、副制御RAM41cに記憶されている低確累積ゲーム回数に、副制御RAM41cに記憶されている低確ゲーム回数を加算する。また、副制御CPU41aは、副制御RAM41cに記憶されている低確率状態で大当りに当選した回数を「1」加算する。以下、「低確率状態で大当りに当選した回数」を、「低確当り回数」として説明する場合がある。その後、副制御CPU41aは、低確ゲーム回数として0回を特定可能な情報を副制御RAM41cに記憶させ、低確ゲーム回数を初期化する。
【0158】
副制御CPU41aは、副確率状態フラグに高確率状態であることを特定可能な情報が記憶されているときにゲーム開始コマンドを入力すると、副制御RAM41cに記憶されている高確率状態で実行された特別ゲームの回数を「1」加算する。以下、「高確率状態で実行された特別ゲームの回数」を、「高確ゲーム回数」として説明する場合がある。そして、副制御CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が大当り図柄である場合、副確率状態フラグに高確率状態であることを特定可能な情報が記憶されているときには、副制御RAM41cに記憶されている高確累積ゲーム回数に、副制御RAM41cに記憶されている高確ゲーム回数を加算する。また、副制御CPU41aは、副制御RAM41cに記憶されている高確率状態で大当りに当選した回数を「1」加算する。以下、「高確率状態で大当りに当選した回数」を、「高確当り回数」として説明する場合がある。その後、副制御CPU41aは、高確ゲーム回数として0回を特定可能な情報を副制御RAM41cに記憶させ、高確ゲーム回数を初期化する。
【0159】
副制御CPU41aは、RTC41dが生成するRTC情報から現在の時刻を特定し、現在の時刻が所定時刻(本実施形態では、遊技店の閉店時刻(例えば、23時))である場合、副制御RAM41cを参照して、10日分の低確履歴情報が記憶されているかを判定する。低確履歴情報は、所定時刻における低確累積ゲーム回数と、所定時刻における低確当り回数と、その日付と、を特定可能な情報である。10日分の低確履歴情報が記憶されている場合、副制御CPU41aは、10日分の低確履歴情報のうち、最も古い日付を特定可能な低確履歴情報を消去する。低確履歴情報を消去した場合、又は10日分の低確履歴情報が記憶されていないと判定した場合、副制御CPU41aは、低確累積ゲーム回数と、低確当り回数と、RTC41dが生成するRTC情報から特定される現在の日付と、を特定可能な低確履歴情報を副制御RAM41cに記憶させる。その後、副制御CPU41aは、低確累積ゲーム回数として0回を特定可能な情報を記憶させ、低確累積ゲーム回数を初期化する。そして、副制御CPU41aは、低確ゲーム回数として0回を特定可能な情報を記憶させ、低確ゲーム回数を初期化する。また、副制御CPU41aは、低確当り回数として0回を特定可能な情報を記憶させ、低確当り回数を初期化する。現在の日付よりも1〜10日前の日付を特定可能な低確履歴情報から特定される低確累積ゲーム回数は、それぞれ1〜10日前の所定時刻における低確累積ゲーム回数である。以下の説明において、「1〜10日前における低確累積ゲーム回数」とは、現在の日付よりも1〜10日前の日付を特定可能な低確履歴情報から特定される低確累積ゲーム回数を意味する。また、現在の日付よりも1〜10日前の日付を特定可能な低確履歴情報から特定される低確当り回数は、それぞれ1〜10日前の所定時刻における低確当り回数である。以下の説明において、「1〜10日前における低確当り回数」とは、現在の日付よりも1〜10日前の日付を特定可能な低確履歴情報から特定される低確当り回数を意味する。
【0160】
副制御CPU41aは、RTC41dが生成するRTC情報から現在の時刻を特定し、現在の時刻が所定時刻である場合、副制御RAM41cを参照して、10日分の高確履歴情報が記憶されているかを判定する。高確履歴情報は、所定時刻における高確累積ゲーム回数と、所定時刻における高確当り回数と、その日付と、を特定可能な情報である。10日分の高確履歴情報が記憶されている場合、副制御CPU41aは、10日分の高確履歴情報のうち、最も古い日付を特定可能な高確履歴情報を消去する。高確履歴情報を消去した場合、又は10日分の高確履歴情報が記憶されていないと判定した場合、副制御CPU41aは、高確累積ゲーム回数と、高確当り回数と、RTC41dが生成するRTC情報から特定される現在の日付と、を特定可能な高確履歴情報を副制御RAM41cに記憶させる。その後、副制御CPU41aは、高確累積ゲーム回数として0回を特定可能な情報を記憶させ、高確累積ゲーム回数を初期化する。そして、副制御CPU41aは、高確ゲーム回数として0回を特定可能な情報を記憶させ、高確ゲーム回数を初期化する。また、副制御CPU41aは、高確当り回数として0回を特定可能な情報を記憶させ、高確当り回数を初期化する。現在の日付よりも1〜10日前の日付を特定可能な高確履歴情報から特定される高確累積ゲーム回数は、それぞれ1〜10日前の所定時刻における高確累積ゲーム回数である。以下の説明において、「1〜10日前における高確累積ゲーム回数」とは、現在の日付よりも1〜10日前の日付を特定可能な高確履歴情報から特定される高確累積ゲーム回数を意味する。現在の日付よりも1〜10日前の日付を特定可能な高確履歴情報から特定される高確当り回数は、それぞれ1〜10日前の所定時刻における高確当り回数である。以下の説明において、「1〜10日前における高確当り回数」とは、現在の日付よりも1〜10日前の日付を特定可能な高確履歴情報から特定される高確当り回数を意味する。
【0161】
副制御CPU41aは、待機状態において操作ボタンBTが操作された場合、副制御RAM41cに記憶されている本日〜7日前における低確当り回数及び本日〜7日前における低確累積ゲーム回数が0回でないときには、低確平均ゲーム回数の算出処理を行う。低確平均ゲーム回数の算出処理において、副制御CPU41aは、本日〜7日前における低確累積ゲーム回数を、本日〜7日前における低確当り回数でそれぞれ除算することで、本日〜7日前における低確平均ゲーム回数を算出する。例えば、7日前における低確累積ゲーム回数が1500回であり、7日前における低確当り回数が5回である場合、副制御CPU41aは、7日前における低確平均ゲーム回数として「300回」(=1500/5)を算出する。一方、副制御CPU41aは、待機状態において操作ボタンBTが操作された場合、副制御RAM41cに記憶されている本日〜7日前における低確累積ゲーム回数が0回であるときには、本日〜7日前における低確平均ゲーム回数を算出しない。また、副制御CPU41aは、待機状態において操作ボタンBTが操作された場合、副制御RAM41cに記憶されている本日〜7日前における低確当り回数が0回であるときには、本日〜7日前における低確平均ゲーム回数を算出しない。
【0162】
副制御CPU41aは、待機状態において操作ボタンBTが操作された場合、副制御RAM41cに記憶されている本日〜7日前における高確当り回数及び本日〜7日前における高確累積ゲーム回数が0回でないときには、高確平均ゲーム回数の算出処理を行う。高確平均ゲーム回数の算出処理において、副制御CPU41aは、本日〜7日前における高確累積ゲーム回数を、本日〜7日前における高確当り回数でそれぞれ除算することで、本日〜7日前における高確平均ゲーム回数を算出する。一方、副制御CPU41aは、待機状態において操作ボタンBTが操作された場合、副制御RAM41cに記憶されている本日〜7日前における高確累積ゲーム回数が0回であるときには、本日〜7日前における高確平均ゲーム回数を算出しない。また、副制御CPU41aは、待機状態において操作ボタンBTが操作された場合、副制御RAM41cに記憶されている本日〜7日前における高確当り回数が0回であるときには、本日〜7日前における高確平均ゲーム回数を算出しない。
【0163】
副制御CPU41aは、本日〜7日前における低確平均ゲーム回数を算出すると、算出した本日〜7日前における低確平均ゲーム回数を特定可能な画像を表示させるように演出表示装置27を制御する。副制御CPU41aは、本日〜7日前における高確平均ゲーム回数を算出すると、算出した本日〜7日前における高確平均ゲーム回数を特定可能な画像を表示させるように演出表示装置27を制御する。副制御CPU41aは、本日〜7日前における低確平均ゲーム回数を算出しなかった場合、本日〜7日前における低確平均ゲーム回数として「−回」を特定可能な画像を表示させるように演出表示装置27を制御する。副制御CPU41aは、本日〜7日前における高確平均ゲーム回数を算出しなかった場合、本日〜7日前における高確平均ゲーム回数として「−回」を特定可能な画像を表示させるように演出表示装置27を制御する。
【0164】
ここで、
図6及び
図7を用いて、設定値を推測する態様の一例について説明する。
この説明では、
図7に示すように、設定値に大当り確率が定められているものとする。
図7では、大当り確率を単位分数で示している。以下の説明では、設定1の低確率状態における大当り確率が1/318であり、設定2の低確率状態における大当り確率が1/309であり、設定3の低確率状態における大当り確率が1/300であるものとする。以下の説明では、設定4の低確率状態における大当り確率が1/292であり、設定5の低確率状態における大当り確率が1/284であり、設定6の低確率状態における大当り確率が1/277であるものとする。また、以下の説明では、設定1の高確率状態における大当り確率が1/106であり、設定2の高確率状態における大当り確率が1/103であり、設定3の高確率状態における大当り確率が1/100であるものとする。以下の説明では、設定4の高確率状態における大当り確率が1/97であり、設定5の高確率状態における大当り確率が1/94であり、設定6の高確率状態における大当り確率が1/92であるものとする。
【0165】
最初に、第1状況について説明する。
図6(a)に示すように、第1状況は、本日における低確平均ゲーム回数として285回を遊技履歴演出から特定可能な状況である。第1状況では、低確率状態において、285回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、低確率状態における大当り確率を単位分数で示した場合、1/285が推定されることが考えられる。以下、「低確平均ゲーム回数から推定される低確率状態における大当り確率」を、「低確推定大当り確率」として説明する。
図6(a)に示すように、第1状況は、本日における高確平均ゲーム回数として95回を遊技履歴演出から特定可能な状況である。第1状況では、高確率状態において、95回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、高確率状態における大当り確率を単位分数で示した場合、1/95が推定されることが考えられる。以下、「高確平均ゲーム回数から推定される高確率状態における大当り確率」を、「高確推定大当り確率」として説明する。
【0166】
一般的に、現在設定されている設定値、又は設定されていた設定値を推測するにあたっては、低確平均ゲーム回数及び高確平均ゲーム回数から現在設定されている設定値、又は設定されていた設定値を推測することが考えられる。以下、「現在設定されている設定値、又は設定されていた設定値」を、単に「現在又は過去の設定値」と示す場合がある。低確推定大当り確率と、設定値に定められた大当り確率と、を単位分数で示した場合、低確推定大当り確率の分子の値と、設定値に定められた大当り確率の分子の値と、が同じとなる。このため、低確推定大当り確率の分母の値と、設定値に定められた大当り確率の分母の値と、を比較して現在又は過去の設定値を推測することが考えられる。また、高確推定大当り確率と、設定値に定められた大当り確率と、を単位分数で示した場合、高確推定大当り確率の分子の値と、設定値に定められた大当り確率の分子の値と、が同じとなる。このため、高確推定大当り確率の分母の値と、設定値に定められた大当り確率の分母の値と、を比較して現在又は過去の設定値を推測することが考えられる。パチンコ遊技機10では、例えば、設定値に定められた低確率状態における大当り確率の分母の値の中に、低確推定大当り確率の分母の値と同じ値がある場合、現在又は過去の設定値として、上記低確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測することが考えられる。また、パチンコ遊技機10では、例えば、低確推定大当り確率から特定される所定の範囲内に、設定値に定められた低確率状態における大当り確率の分母の値がある場合、現在又は過去の設定値として、上記低確率状態における大当り確率を定めた設定値が推測されることも考えられる。低確推定大当り確率から特定される所定の範囲は、低確推定大当り確率の分母の値を所定値減算した値から低確推定大当り確率の分母の値に所定値加算した値までを指す。パチンコ遊技機10では、例えば、設定値に定められた高確率状態における大当り確率の分母の値の中に、高確推定大当り確率の分母の値と同じ値がある場合、現在又は過去の設定値として、上記高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測することが考えられる。また、パチンコ遊技機10では、例えば、高確推定大当り確率から特定される特定の範囲内に、設定値に定められた高確率状態における大当り確率の分母の値がある場合、現在又は過去の設定値として、上記高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測することも考えられる。高確推定大当り確率から特定される特定の範囲は、高確推定大当り確率の分母の値を特定値減算した値から高確推定大当り確率の分母の値に特定値加算した値までを指す。
【0167】
以下の説明では、設定値を推測する「例示の遊技者」を挙げて説明する。例示の遊技者は、原則、低確推定大当り確率から特定される第1の範囲内に、設定値に定められた低確率状態における大当り確率の分母の値がある場合、現在又は過去の設定値として、上記低確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。第1の範囲は、低確推定大当り確率の分母の値を5減算した値から低確推定大当り確率の分母の値に5加算した値までの範囲を指す。例示の遊技者は、原則、高確推定大当り確率から特定される第2の範囲内に、設定値に定められた高確率状態における大当り確率の分母の値がある場合、現在又は過去の設定値として、上記高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。第2の範囲は、高確推定大当り確率の分母の値を1減算した値から高確推定大当り確率の分母の値に1加算した値までの範囲を指す。そして、詳しくは後述するが、例示の遊技者は、低確平均ゲーム回数から推測した現在又は過去の設定値と、高確平均ゲーム回数から推測した現在又は過去の設定値と、の両方から現在又は過去の設定値を推測する。
【0168】
ちなみに、
図7に示すように、低確率状態における大当り確率の下限は1/318である。このため、例示の遊技者は、低確推定大当り確率が1/324以下となる場合、現在又は過去の設定値として、低確率状態における大当り確率として1/318を定めた設定1を推測するものとする。低確率状態における大当り確率の上限は1/277である。このため、例示の遊技者は、低確推定大当り確率が1/271以上となる場合、現在又は過去の設定値として、低確率状態における大当り確率として1/277を定めた設定6を推測するものとする。高確率状態における大当り確率の下限は1/106である。このため、例示の遊技者は、高確推定大当り確率が1/108以下である場合、現在又は過去の設定値として、高確率状態における大当り確率として1/106を定めた設定1を推測するものとする。高確率状態における大当り確率の上限は1/92である。このため、例示の遊技者は、高確推定大当り確率が1/90以上である場合、現在又は過去の設定値として、高確率状態における大当り確率として1/92を定めた設定6を推測するものとする。
【0169】
第1状況では、低確推定大当り確率が1/285であることから、例示の遊技者は、現在設定されている設定値として、1/290から1/280までの低確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、現在設定されている設定値として、低確率状態における大当り確率として1/284を定めた設定5を推測する。第1状況では、高確推定大当り確率が1/95であることから、例示の遊技者は、現在設定されている設定値として、1/96から1/94までの高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、現在設定されている設定値として、高確率状態における大当り確率として1/94を定めた設定5を推測する。例示の遊技者は、低確平均ゲーム回数から設定5を推測し、高確平均ゲーム回数から設定5を推測すると、現在設定されている設定値として設定5を推測する。
【0170】
第1状況は、1日前における低確平均ゲーム回数及び1日前における高確平均ゲーム回数としてそれぞれ314回及び105回を遊技履歴演出から特定可能な状況である。第1状況では、1日前における低確率状態において、314回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、1日前における低確推定大当り確率は、1/314となる。そこで、例示の遊技者は、1日前に設定されていた設定値として、1/319から1/309までの低確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、1日前に設定されていた設定値として、低確率状態における大当り確率として1/318を定めた設定1、及び低確率状態における大当り確率として1/309を定めた設定2を推測する。第1状況では、1日前における高確率状態において、105回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、1日前における高確推定大当り確率は、1/105となる。そこで、例示の遊技者は、1日前に設定されていた設定値として、1/106から1/104までの高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、1日前に設定されていた設定値として、高確率状態における大当り確率として1/106を定めた設定1を推測する。例示の遊技者は、低確平均ゲーム回数から設定1及び設定2を推測し、高確平均ゲーム回数から設定1を推測すると、1日前に設定されていた設定値として設定1及び設定2のうち何れかを推測する。このとき、例示の遊技者は、1日前に設定されていた設定値として、低確平均ゲーム回数から推測した設定値であり且つ高確平均ゲーム回数から推測した設定値でもある設定1を推測するものとする。
【0171】
そして、第1状況において、例えば、第3演出内容の変化量示唆演出が実行された場合、設定値の変化量が「2」以上であることを特定できる。例示の遊技者は、現在設定されている設定値として設定5を推測し、1日前に設定されていた設定値として設定1を推測したことから、設定値が有利に変化したことを推測することも考えられる。このように推測した例示の遊技者に対しては、現在設定されている設定値がより有利な設定値であることに対する期待を高めることができる。
【0172】
第1状況において、例えば、第4演出内容の変化量示唆演出が実行された場合、設定値が有利に変化したこと、及び設定値の変化量が「4」又は「5」であることを特定できる。そして、第4演出内容の変化量示唆演出は、設定値が有利に変化した場合、設定値の変化量が「4」であるときよりも、設定値の変化量が「5」であるときのほうが、実行され易い。例示の遊技者は、現在設定されている設定値として設定5を推測し、1日前に設定されていた設定値として設定1を推測したことから、現在設定されている設定値を再度推測し、現在設定されている設定値として設定6を推測することも考えられる。このように推測した例示の遊技者に対しては、現在設定されている設定値が設定6であることに対する期待を高めることができる。
【0173】
第1状況は、2日前における低確平均ゲーム回数及び2日前における高確平均ゲーム回数としてそれぞれ310回及び102回を遊技履歴演出から特定可能な状況である。第1状況では、2日前における低確率状態において、310回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、2日前における低確推定大当り確率は、1/310となる。そこで、例示の遊技者は、2日前に設定されていた設定値として、1/315から1/305までの低確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、2日前に設定されていた設定値として、低確率状態における大当り確率として1/309を定めた設定2を推測する。第1状況では、2日前における高確率状態において、102回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、2日前における高確推定大当り確率は、1/102となる。そこで、例示の遊技者は、2日前に設定されていた設定値として、1/103から1/101までの高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、2日前に設定されていた設定値として、高確率状態における大当り確率として1/103を定めた設定2を推測する。例示の遊技者は、低確平均ゲーム回数から設定2を推測し、高確平均ゲーム回数から設定2を推測すると、2日前に設定されていた設定値として設定2を推測する。
【0174】
第1状況は、3日前における低確平均ゲーム回数及び3日前における高確平均ゲーム回数としてそれぞれ311回及び102回を遊技履歴演出から特定可能な状況である。第1状況では、3日前における低確率状態において、311回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、3日前における低確推定大当り確率は、1/311となる。そこで、例示の遊技者は、3日前に設定されていた設定値として、1/316から1/306までの低確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、3日前に設定されていた設定値として、低確率状態における大当り確率として1/309を定めた設定2を推測する。第1状況では、3日前における高確率状態において、102回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、3日前における高確推定大当り確率は、1/102となる。そこで、例示の遊技者は、3日前に設定されていた設定値として、1/103から1/101までの高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、3日前に設定されていた設定値として、高確率状態における大当り確率として1/103を定めた設定2を推測する。例示の遊技者は、低確平均ゲーム回数から設定2を推測し、高確平均ゲーム回数から設定2を推測すると、3日前に設定されていた設定値として設定2を推測する。
【0175】
第1状況は、4日前における低確平均ゲーム回数及び4日前における高確平均ゲーム回数としてそれぞれ290回及び96回を遊技履歴演出から特定可能な状況である。第1状況では、4日前における低確率状態において、290回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、4日前における低確推定大当り確率は、1/290となる。そこで、例示の遊技者は、4日前に設定されていた設定値として、1/295から1/285までの低確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、4日前に設定されていた設定値として、低確率状態における大当り確率として1/292を定めた設定4を推測する。第1状況では、4日前における高確率状態において、96回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、4日前における高確推定大当り確率は、1/96となる。そこで、例示の遊技者は、4日前に設定されていた設定値として、1/97から1/95までの高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、4日前に設定されていた設定値として、高確率状態における大当り確率として1/97を定めた設定4を推測する。例示の遊技者は、低確平均ゲーム回数から設定4を推測し、高確平均ゲーム回数から設定4を推測すると、4日前に設定されていた設定値として設定4を推測する。
【0176】
第1状況は、5日前における低確平均ゲーム回数及び5日前における高確平均ゲーム回数としてそれぞれ291回及び96回を遊技履歴演出から特定可能な状況である。第1状況では、5日前における低確率状態において、291回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、5日前における低確推定大当り確率は、1/291となる。そこで、例示の遊技者は、5日前に設定されていた設定値として、1/296から1/286までの低確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、5日前に設定されていた設定値として、低確率状態における大当り確率として1/292を定めた設定4を推測する。第1状況では、5日前における高確率状態において、96回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、5日前における高確推定大当り確率は、1/96となる。そこで、例示の遊技者は、5日前に設定されていた設定値として、1/97から1/95までの高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、5日前に設定されていた設定値として、高確率状態における大当り確率として1/97を定めた設定4を推測する。例示の遊技者は、低確平均ゲーム回数から設定4を推測し、高確平均ゲーム回数から設定4を推測すると、5日前に設定されていた設定値として設定4を推測する。
【0177】
第1状況は、6日前における低確平均ゲーム回数及び6日前における高確平均ゲーム回数としてそれぞれ297回及び100回を遊技履歴演出から特定可能な状況である。第1状況では、6日前における低確率状態において、297回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、6日前における低確推定大当り確率は、1/297となる。そこで、例示の遊技者は、6日前に設定されていた設定値として、1/302から1/292までの低確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、6日前に設定されていた設定値として、低確率状態における大当り確率として1/300を定めた設定3、及び低確率状態における大当り確率として1/292を定めた設定4を推測する。第1状況では、6日前における高確率状態において、100回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、6日前における高確推定大当り確率は、1/100となる。そこで、例示の遊技者は、6日前に設定されていた設定値として、1/101から1/99までの高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、6日前に設定されていた設定値として、高確率状態における大当り確率として1/100を定めた設定3を推測する。例示の遊技者は、低確平均ゲーム回数から設定3及び設定4を推測し、高確平均ゲーム回数から設定3を推測すると、6日前に設定されていた設定値として設定3及び設定4のうち何れかを推測する。このとき、例示の遊技者は、6日前に設定されていた設定値として、低確平均ゲーム回数から推測した設定値且つ高確平均ゲーム回数から推測した設定値である設定3を推測するものとする。
【0178】
第1状況は、7日前における低確平均ゲーム回数及び7日前における高確平均ゲーム回数としてそれぞれ310回及び102回を遊技履歴演出から特定可能な状況である。第1状況では、7日前における低確率状態において、310回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、7日前における低確推定大当り確率は、1/310となる。そこで、例示の遊技者は、7日前に設定されていた設定値として、1/315から1/305までの低確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、7日前に設定されていた設定値として、低確率状態における大当り確率として1/309を定めた設定2を推測する。第1状況では、7日前における高確率状態において、102回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、7日前における高確推定大当り確率は、1/102となる。そこで、例示の遊技者は、7日前に設定されていた設定値として、1/103から1/101までの高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、7日前に設定されていた設定値として、高確率状態における大当り確率として1/103を定めた設定2を推測する。例示の遊技者は、低確平均ゲーム回数から設定2を推測し、高確平均ゲーム回数から設定2を推測すると、7日前に設定されていた設定値として設定2を推測する。
【0179】
そして、例示の遊技者は、1〜7日前に設定されていた設定値を推測すると、1〜7日前に設定されていた設定値の平均値として、「2.57…」(=(1+2+2+4+4+3+2)/7)を推測する。
【0180】
そして、第1状況において、例えば、第1演出内容の設定履歴演出が実行された場合、1〜7日前に設定されていた設定値の平均値が「3」未満であることを特定できる。このため、1〜7日前に設定されていた設定値を推測した例示の遊技者に、1〜7日前に設定されていた設定値の推測の精度を確認させることができる。例示の遊技者は、1〜7日前に設定されていた設定値の平均値として、「2.57…」を推測したことから、1〜7日前に設定されていた設定値の推測の精度が高いことを確認できる。このように、例示の遊技者が推測した1〜7日前に設定されていた設定値の平均値が「3」未満である場合、例示の遊技者は、1〜7日前に設定されていた設定値の推測の精度が高いことを確認できる。ちなみに、例示の遊技者が推測した1〜7日前に設定されていた設定値の平均値が「3」以上である場合、例示の遊技者は、1〜7日前に設定されていた設定値の推測の精度が低いことを確認できる。例示の遊技者は、推測の精度が低いことを確認した場合、1〜7日前に設定されていた設定値を再度推測することで、1〜7日前に設定されていた設定値の推測の精度を高めることができる。
【0181】
第1状況において、例えば、第4演出内容の設定履歴演出が実行された場合、1〜7日前に設定6が設定されていたことを特定できる。このため、1〜7日前に設定されていた設定値を推測した例示の遊技者に、1〜7日前に設定6が設定されていたことに基づいて、推測の精度を確認させることができる。例示の遊技者は、推測した1〜7日前に設定されていた設定値に設定6がないことから、1〜7日前に設定されていた設定値の推測の精度が低いことを確認できる。例示の遊技者は、1〜7日前に設定されていた設定値の推測の精度が低いことを確認した場合、1〜7日前に設定されていた設定値を再度推測することで、1〜7日前に設定されていた設定値の推測の精度を高めることができる。例えば、例示の遊技者は、4日前に設定されていた設定値として設定4を推測した後、1〜7日前に設定6が設定されていたことを特定したときに、4日前に設定されていた設定値を再度推測し、4日前に設定されていた設定値として設定6を推測することも考えられる。ちなみに、例示の遊技者は、1〜7日前に設定6が設定されていたことを特定した場合に、推測した1〜7日前に設定されていた設定値に設定6があるときには、1〜7日前に設定されていた設定値の推測の精度が高いことを確認できる。
【0182】
次に、第2状況について説明する。第2状況では、本日における低確率状態において、290回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、本日における低確推定大当り確率は、1/290となる。そこで、例示の遊技者は、現在設定されている設定値として、1/295から1/285までの低確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、現在設定されている設定値として、低確率状態における大当り確率として1/292を定めた設定4を推測する。第1状況では、本日における高確率状態において、96回の特別ゲームの実行に対して1回の大当り抽選に平均して当選したことを特定できるため、本日における高確推定大当り確率は、1/96となる。そこで、例示の遊技者は、現在設定されている設定値として、1/97から1/95までの高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、現在設定されている設定値として、高確率状態における大当り確率として1/97を定めた設定4を推測する。例示の遊技者は、低確平均ゲーム回数から設定4を推測し、高確平均ゲーム回数から設定4を推測すると、現在設定されている設定値として設定4を推測する。
【0183】
第2状況は、1日前における低確平均ゲーム回数及び1日前における高確平均ゲーム回数としてそれぞれ291回及び98回を遊技履歴演出から特定可能な状況であることから、1日前における低確推定大当り確率は、1/291となり、1日前における高確推定大当り確率は、1/98となる。そこで、例示の遊技者は、1日前に設定されていた設定値として、1/296から1/286までの低確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、1日前に設定されていた設定値として、低確率状態における大当り確率として1/292を定めた設定4を推測する。また、例示の遊技者は、1日前に設定されていた設定値として、1/99から1/97までの高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、1日前に設定されていた設定値として、高確率状態における大当り確率として1/97を定めた設定4を推測する。例示の遊技者は、低確平均ゲーム回数から設定4を推測し、高確平均ゲーム回数から設定4を推測すると、1日前に設定されていた設定値として設定4を推測する。
【0184】
第2状況は、2日前における低確平均ゲーム回数及び2日前における高確平均ゲーム回数としてそれぞれ253回及び93回を遊技履歴演出から特定可能な状況であることから、2日前における低確推定大当り確率は、1/253となり、2日前における高確推定大当り確率は、1/93となる。そこで、例示の遊技者は、2日前に設定されていた設定値として、低確率状態における大当り確率として1/277を定めた設定6を推測する。また、例示の遊技者は、2日前に設定されていた設定値として、1/94から1/92までの高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、2日前に設定されていた設定値として、高確率状態における大当り確率として1/94を定めた設定5、及び高確率状態における大当り確率として1/92を定めた設定6を推測する。例示の遊技者は、低確平均ゲーム回数から設定6を推測し、高確平均ゲーム回数から設定5及び設定6を推測すると、2日前に設定されていた設定値として設定5及び設定6のうち何れかを推測する。このとき、例示の遊技者は、2日前に設定されていた設定値として、低確平均ゲーム回数から推測した設定値且つ高確平均ゲーム回数から推測した設定値である設定6を推測するものとする。
【0185】
第2状況は、3日前における低確平均ゲーム回数及び3日前における高確平均ゲーム回数としてそれぞれ301回及び99回を遊技履歴演出から特定可能な状況であることから、3日前における低確推定大当り確率は、1/301となり、3日前における高確推定大当り確率は、1/99となる。そこで、例示の遊技者は、3日前に設定されていた設定値として、1/306から1/296までの低確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、3日前に設定されていた設定値として、低確率状態における大当り確率として1/300を定めた設定3を推測する。また、例示の遊技者は、3日前に設定されていた設定値として、1/100から1/98までの高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、3日前に設定されていた設定値として、高確率状態における大当り確率として1/100を定めた設定3を推測する。例示の遊技者は、低確平均ゲーム回数から設定3を推測し、高確平均ゲーム回数から設定3を推測すると、3日前に設定されていた設定値として設定3を推測する。
【0186】
第2状況は、4日前における低確平均ゲーム回数及び4日前における高確平均ゲーム回数としてそれぞれ290回及び96回を遊技履歴演出から特定可能な状況であることから、4日前における低確推定大当り確率は、1/290となり、4日前における高確推定大当り確率は、1/96となる。そこで、例示の遊技者は、4日前に設定されていた設定値として、1/295から1/285までの低確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、4日前に設定されていた設定値として、低確率状態における大当り確率として1/292を定めた設定4を推測する。また、例示の遊技者は、4日前に設定されていた設定値として、1/97から1/95までの高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、4日前に設定されていた設定値として、高確率状態における大当り確率として1/97を定めた設定4を推測する。例示の遊技者は、低確平均ゲーム回数から設定4を推測し、高確平均ゲーム回数から設定4を推測すると、4日前に設定されていた設定値として設定4を推測する。
【0187】
第2状況は、5日前における低確平均ゲーム回数及び5日前における高確平均ゲーム回数としてそれぞれ295回及び101回を遊技履歴演出から特定可能な状況であることから、5日前における低確推定大当り確率は、1/295となり、5日前における高確推定大当り確率は、1/101となる。そこで、例示の遊技者は、5日前に設定されていた設定値として、1/300から1/290までの低確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、5日前に設定されていた設定値として、低確率状態における大当り確率として1/300を定めた設定3、及び低確率状態における大当り確率として1/292を定めた設定4を推測する。例示の遊技者は、5日前に設定されていた設定値として、1/102から1/100までの高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、5日前に設定されていた設定値として、高確率状態における大当り確率として1/100を定めた設定3を推測する。例示の遊技者は、低確平均ゲーム回数から設定3及び設定4を推測し、高確平均ゲーム回数から設定3を推測すると、5日前に設定されていた設定値として設定3及び設定4のうち何れかを推測する。このとき、例示の遊技者は、5日前に設定されていた設定値として、低確平均ゲーム回数から推測した設定値且つ高確平均ゲーム回数から推測した設定値である設定3を推測するものとする。
【0188】
第2状況は、6日前における低確平均ゲーム回数及び6日前における高確平均ゲーム回数としてそれぞれ295回及び96回を遊技履歴演出から特定可能な状況であることから、6日前における低確推定大当り確率は、1/295となり、6日前における高確推定大当り確率は、1/96となる。そこで、例示の遊技者は、6日前に設定されていた設定値として、1/300から1/290までの低確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、6日前に設定されていた設定値として、低確率状態における大当り確率として1/300を定めた設定3、及び低確率状態における大当り確率として1/292を定めた設定4を推測する。また、例示の遊技者は、6日前に設定されていた設定値として、1/97から1/95までの高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、6日前に設定されていた設定値として、高確率状態における大当り確率として1/97を定めた設定4を推測する。例示の遊技者は、低確平均ゲーム回数から設定3及び設定4を推測し、高確平均ゲーム回数から設定4を推測すると、6日前に設定されていた設定値として設定3及び設定4のうち何れかを推測する。このとき、例示の遊技者は、6日前に設定されていた設定値として、低確平均ゲーム回数から推測した設定値且つ高確平均ゲーム回数から推測した設定値である設定4を推測するものとする。
【0189】
第2状況は、7日前における低確平均ゲーム回数及び7日前における高確平均ゲーム回数としてそれぞれ300回及び99回を遊技履歴演出から特定可能な状況であることから、7日前における低確推定大当り確率は、1/300となり、7日前における高確推定大当り確率は、1/99となる。そこで、例示の遊技者は、7日前に設定されていた設定値として、1/305から1/295までの低確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、7日前に設定されていた設定値として、低確率状態における大当り確率として1/300を定めた設定3を推測する。また、例示の遊技者は、7日前に設定されていた設定値として、1/100から1/98までの高確率状態における大当り確率を定めた設定値を推測する。即ち、例示の遊技者は、7日前に設定されていた設定値として、高確率状態における大当り確率として1/100を定めた設定3を推測する。例示の遊技者は、低確平均ゲーム回数から設定3を推測し、高確平均ゲーム回数から設定3を推測すると、7日前に設定されていた設定値として設定3を推測する。
【0190】
以上のようにして、例示の遊技者は、現在設定されている設定値と、1〜7日前に設定されていた設定値と、を推測すると、据え置き期間と、据え置かれている設定値と、を推測する。例示の遊技者は、推測した現在設定されている設定値と、推測した1〜7日前に設定されていた設定値と、から、据え置き期間が7日間であり、据え置かれている設定値が設定3及び設定4の何れかであると推測したものとする。
【0191】
そして、第2状況において、例えば、第1演出内容の据え置き期間示唆演出が実行された場合、据え置き期間が3,4日間である可能性が高いことを特定できる。このため、据え置き期間を推測した例示の遊技者に、推測の精度を確認させることができる。例示の遊技者は、据え置き期間として7日間を推測したことから、推測の精度が低いことを確認できる。例示の遊技者は、推測の精度が低いことを確認した場合、据え置き期間を再度推測することで、推測の精度を高めることができる。例示の遊技者は、据え置き期間を再度推測し、据え置き期間が3日間であると推測したものとする。この場合、例示の遊技者は、本日〜3日前における低確平均ゲーム回数及び本日〜3日前における高確平均ゲーム回数から推測した設定値に基づいて、据え置かれている設定値を推測することも考えられる。このように、例示の遊技者は、据え置かれている設定値を推測するために必要な情報を選択できるようになる。
【0192】
なお、遊技店においてパチンコ遊技機10は、島設備に設置される。また、島設備において、パチンコ遊技機10の上方部には、データカウンタが配置されることがある。データカウンタは、データランプともいわれる。一般的に、データカウンタは、パチンコ遊技機10から送信される外部信号を受信し、当該外部信号に基づく情報を報知する。データカウンタには、低確平均ゲーム回数及び高確平均ゲーム回数を特定可能な情報を報知可能なものがある。遊技者は、データカウンタにより報知された情報から特定される低確平均ゲーム回数及び高確平均ゲーム回数から現在設定されている設定値、又は1〜7日前に設定されていた設定値を推測することも考えられる。データカウンタには、低確累積ゲーム回数、低確当り回数、高確累積ゲーム回数、及び高確当り回数を特定可能な情報を報知可能なものがある。遊技者は、データカウンタにより報知された情報から特定される低確累積ゲーム回数、低確当り回数、高確累積ゲーム回数、及び高確当り回数から現在設定されている設定値、又は設定されていた設定値を推測することも考えられる。この場合、遊技者は、低確累積ゲーム回数及び低確当り回数から低確平均ゲーム回数を算出し、高確累積ゲーム回数及び高確当り回数から高確平均ゲーム回数を算出することが考えられる。そして、遊技者は、算出した低確平均ゲーム回数及び算出した高確平均ゲーム回数から現在設定されている設定値、又は設定されていた設定値を推測することが考えられる。
【0193】
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)設定されている設定値に応じて低確率状態における大当り確率及び高確率状態に大当り確率(特別遊技に関する有利度合い)が異なることから、設定されている設定値は、遊技者にとって関心の高い事柄である。そこで、現在設定されている設定値と、当該現在設定されている設定値よりも前に設定されていた設定値と、に応じて変化量示唆演出(特別演出)が実行される。これによって、現在設定されている設定値と、当該現在設定されている設定値よりも前に設定されていた設定値と、の両方に対する遊技者の関心を高めることができる。そして、現在設定されている設定値と、当該現在設定されている設定値よりも前に設定されていた設定値と、の両方に応じて設定値を推測する楽しみを遊技者に与えることができ、興趣を向上させることができる。
【0194】
(2)所定設定値から所定変化量だけ不利に変化した場合よりも、所定設定値から所定変化量だけ有利に変化した場合のほうが、変化量示唆演出(特別演出)の実行確率が高い。このため、変化量示唆演出が実行された場合には、設定値が有利に変化したことに対して期待させつつ、遊技を継続する意欲を高めることができ、興趣を向上させることができる。
【0195】
(3)所定設定値から第1変化量だけ有利に変化した場合よりも、所定設定値から第1変化量に比して大きい第2変化量だけ有利に変化した場合のほうが、変化量示唆演出(特別演出)の実行確率が高い。このため、変化量示唆演出が実行された場合には、設定値が大きく且つ有利に変化したことに対して期待させつつ、遊技を継続する意欲を高めることができ、興趣を向上させることができる。
【0196】
(4)第4の演出内容(特定演出内容)で変化量示唆演出(特別演出)が実行されることで、設定値が有利に変化し、その変化量が4又は5(特定変化量)であることを特定できる。これによって、設定値が有利に変化したことと、特定変化量と、に応じて設定値を推測する楽しみを遊技者に与えることができ、興趣を向上させることができる。
【0197】
(5)据え置き期間(設定変更操作が行われていない期間)に応じて据え置き期間示唆演出(特定演出)が実行される。これによって、設定値そのものに加えて、据え置き期間に対する関心を高めつつ、据え置き期間に応じて設定値を推測する楽しみを与えることができ、興趣を向上させることができる。
【0198】
(6)所定期間に亘って第1設定値が設定されたまま設定変更操作が行われていない場合よりも、所定期間に亘って第1設定値よりも有利な第2設定値が設定されたまま設定変更操作が行われていない場合のほうが、据え置き期間示唆演出(特定演出)の実行確率が高い。このため、据え置き期間示唆演出(特定演出)が実行された場合には、所定期間に亘って有利な第2設定値が設定されたまま設定変更操作が行われていない可能性が高いことに応じて設定値を推測する楽しみを与えつつ、有利な第2設定値が設定されていることに対して期待させて、興趣を向上させることができる。
【0199】
(7)特別期間の長さに比して短い期間に亘って設定変更操作が行われていない場合よりも、特別期間の長さ以上の期間に亘って設定変更操作が行われていない場合のほうが、据え置き期間示唆演出(特定演出)の実行確率が高い。このため、据え置き期間示唆演出が実行された場合、特別期間の長さ以上の期間に亘って設定変更操作が行われていないことに応じて設定値を推測する楽しみを与えることができる。更に、据え置き期間示唆演出が実行された場合、特別期間の長さ以上の期間に亘って設定変更操作が行われていない可能性が高いことから、設定値についての情報をより多く遊技者に与え易くでき、興趣を向上させることができる。
【0200】
(8)第4演出内容(特別演出内容)で据え置き期間示唆演出(特定演出)が実行されることで、特別期間の長さ以上の期間に亘って設定6(特別設定値)が設定されたまま設定変更操作が行われていないことを特定できるため、設定値についてより多くの情報を遊技者に与えることができ、興趣を向上させることができる。
【0201】
(9)現在設定されている設定値よりも前の1〜7日前(特定期間)において設定されていた設定値の履歴を特定可能な情報(履歴情報、第1情報)に応じて設定履歴演出(所定演出)が実行される。これによって、1〜7日前において設定されていた設定値の履歴に対する関心を高めつつ、当該履歴に応じて設定値を推測する楽しみを遊技者に与えることができ、興趣を向上させることができる。
【0202】
(10)第4演出内容(特別演出内容)で設定履歴演出(所定演出)が実行されることで、1〜7日前において設定6(特別設定値)が設定されていたことに応じて設定値を推測する楽しみを遊技者に与えることができ、興趣を向上させることができる。
【0203】
(11)第4演出内容(特別演出内容)の設定履歴演出(所定演出)は、1〜7日前(特定期間)において設定6(特別設定値)が設定されていた回数が1回(第1回数)であることが特定された場合よりも、1〜7日前において設定6が設定されていた回数が2回以上(第2回数)であることが特定された場合のほうが、実行され易い。このため、第4演出内容で設定履歴演出が実行されることで、1〜7日前において設定6が設定されていた回数が2回以上、つまり、より多い回数である可能性が高いことに応じて設定値を推測する楽しみを遊技者に与えることができ、興趣を向上させることができる。
【0204】
(12)1〜7日前(特定期間)において設定されていた設定値の平均値に応じて設定履歴演出(所定演出)が実行される。これによって、1〜7日前において設定されていた設定値の平均値に応じて設定値を推測する楽しみを遊技者に与えることができ、興趣を向上させることができる。
【0205】
(13)1〜7日前において設定されていた設定値の履歴を特定可能な情報と、現在設定されている設定値と、に応じて設定履歴演出(所定演出)が実行されることから、設定値についてのデータをより多く遊技者に与えることができ、興趣を向上させることができる。
【0206】
(14)低確平均ゲーム回数及び高確平均ゲーム回数から推測された1〜7日前に設定されていた設定値と、変化量示唆演出により特定される設定値の変化量と、に基づいて、現在設定されている設定値を推測させることができる。また、低確平均ゲーム回数及び高確平均ゲーム回数から推測された1〜7日前に設定されていた設定値と、据え置き期間示唆演出により特定される据え置き期間と、に基づいて、据え置かれている設定値、即ち、現在設定されている設定値を推測させることができる。一般的に、1〜7日前に設定されていた設定値に対する遊技者の関心は、現在設定されている設定値に対する遊技者の関心よりも低くなり易い。そこで、1〜7日前に設定されていた設定値に基づいて現在設定されている設定値を推測させることができるため、1〜7日前に設定されていた設定値に対する遊技者の関心を高めつつ、現在設定されている設定値を推測させることができ、興趣を向上させることができる。
【0207】
(15)低確平均ゲーム回数及び高確平均ゲーム回数から推測された1〜7日前に設定されていた設定値と、設定履歴演出により特定される1〜7日前に設定されていた設定値の平均値と、に基づいて、1〜7日前に設定されていた設定値の推測の精度を高めることができる。また、低確平均ゲーム回数及び高確平均ゲーム回数から推測された1〜7日前に設定されていた設定値と、設定履歴演出により特定される1〜7日前に設定6が設定されていたことと、に基づいて、1〜7日前に設定されていた設定値の推測の精度を高めることができる。
【0208】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・設定履歴演出は、現在設定されている設定値に応じて実行しなくてもよく、設定履歴演出は、1〜7日前に設定されていた設定値の平均値と、1〜7日前に特別設定値が設定されていた回数と、のうち少なくとも一方に応じて実行するように構成してもよい。
【0209】
・変化量示唆演出の演出内容として、大当り確率が低くなるように所定設定値から所定変化量だけ変化した場合に実行されず、大当り確率が高くなるように所定設定値から所定変化量だけ変化した場合に実行可能な所定の演出内容があってもよい。これによれば、所定の演出内容で変化量示唆演出が実行されることで、大当り確率が高くなるように所定設定値から所定変化量だけ変化したことを特定できる。このように、大当り確率が高くなるように所定設定値が所定変化量だけ変化したことを特定させて、遊技を継続する意欲を高めることができ、興趣を向上させることができる。
【0210】
・変化量示唆演出の演出内容として、大当り確率が高くなるように所定設定値から第1変化量だけ変化した場合に実行されず、大当り確率が高くなるように所定設定値から第1変化量に比して大きい第2変化量だけ変化した場合に実行可能な特別の演出内容があってもよい。これによれば、特別の演出内容で変化量示唆演出が実行されることで、大当り確率が高くなるように所定設定値から第1変化量に比して大きい第2変化量だけ変化したことを特定できる。このように、大当り確率が高くなるように所定設定値から大きく変化したことを特定させて、遊技を継続する意欲を高めることができ、興趣を向上させることができる。
【0211】
・大当り確率が低くなるように所定設定値から第1変化量だけ変化したときよりも、大当り確率が低くなるように所定設定値から第1変化量に比して大きい第2変化量だけ変化したときのほうが、変化量示唆演出の実行確率が高いように構成してもよい。これによれば、特別演出が実行された場合には、大当り確率が遊技者にとって不利となるように大きく変化した可能性が高いことを遊技者に特定させることができる。
【0212】
・副制御RAM41cは、設定値が変化した場合、設定値が変化した履歴を特定可能な情報(以下、変化履歴情報と示す)を記憶するように構成してもよい。変化履歴情報は、設定値が変化した日時と、変化後の設定値と、を特定可能な情報であってもよい。そして、設定値が変化した日付として最も新しい日付が特定される変化履歴情報と、2番目に新しい日付が特定される変化履歴情報と、から、設定値の変化量を特定し、特定した変化量に応じて変化量示唆演出を実行するように構成してもよい。このように、変化履歴情報により設定値の変化量が特定され、変化履歴情報が第2情報に相当する。これによれば、変化履歴情報により特定される設定値の変化量に対する遊技者の関心を高めつつ、設定値の変化量に応じて設定値を推測する楽しみを遊技者に与えることができ、興趣を向上させることができる。また、設定値が変化した日付として最も新しい日付が特定される変化履歴情報と、現在の日付が特定されるRTC情報と、から、据え置き期間を特定し、特定した据え置き期間に応じて据え置き期間示唆演出を実行するように構成してもよい。これによれば、変化履歴情報とRTC情報とにより特定される据え置き期間に対する遊技者の関心を高めつつ、据え置き期間に応じて設定値を推測する楽しみを遊技者に与えることができ、興趣を向上させることができる。
【0213】
・副制御RAM41cは、設定値が変化した場合、所定の情報として、変化前の設定値を特定可能な情報と、変化後の設定値を特定可能な情報と、を記憶するように構成してもよい。そして、変化前の設定値を特定可能な情報と、変化後の設定値を特定可能な情報と、から、変化前の設定値と、変化後の設定値と、の差である設定値の変化量を特定し、特定した設定値の変化量に応じて変化量示唆演出を実行するように構成してもよい。これによれば、変化前の設定値を特定可能な情報と、変化後の設定値を特定可能な情報と、から、特定される設定値の変化量に対する遊技者の関心を高めつつ、設定値の変化量に応じて設定値を推測する楽しみを遊技者に与えることができ、興趣を向上させることができる。
【0214】
・大当り確率が高くなるように所定設定値から第2変化量だけ変化した場合よりも、大当り確率が高くなるように所定設定値から第2変化量に比して小さい第1変化量だけ変化した場合のほうが、変化量示唆演出の実行確率が高くなるように構成してもよい。また、大当り確率が高くなるように所定設定値から第1変化量だけ変化した場合と、大当り確率が高くなるように所定設定値から第1変化量に比して大きい第2変化量だけ変化した場合と、で変化量示唆演出の実行確率が同じとなるように構成してもよい。
【0215】
・大当り確率が高くなるように所定設定値から所定変化量だけ変化した場合よりも、大当り確率が低くなるように所定設定値から所定変化量だけ変化した場合のほうが、変化量示唆演出の実行確率が高いように構成してもよい。また、大当り確率が高くなるように所定設定値から所定変化量だけ変化した場合と、大当り確率が低くなるように所定設定値から所定変化量だけ変化した場合と、で変化量示唆演出の実行確率が同じとなるように構成してもよい。
【0216】
・変化量示唆演出は、大当り確率が高くなるように設定値が変化したことを特定可能な演出であってもよい。この場合、特別演出は、大当り確率が高くなるように設定値が変化したことを特定可能な演出といえる。変化量示唆演出は、大当り確率が低くなるように設定値が変化したことを特定可能な演出であってもよい。この場合、特別演出は、大当り確率が低くなるように設定値が変化したことを特定可能な演出といえる。
【0217】
・変化量示唆演出は、大当り遊技のエンディング期間に実行しなくてもよく、例えば、オープニング期間で実行するように構成してもよく、ラウンド遊技中で実行するように構成してもよい。また、例えば、変化量示唆演出は、特別ゲーム中で実行するように構成してもよい。
【0218】
・据え置き期間示唆演出の演出内容には、所定期間に亘って第1設定値が設定されたまま設定変更操作が行われていない場合に実行されない一方、所定期間に亘って第2設定値が設定されたまま設定変更操作が行われていない場合に実行可能な特定演出内容があってもよい。これによれば、特定演出内容で据え置き期間示唆演出が実行されることで、所定期間に亘って第2設定値が設定されたまま設定変更操作が行われていないことを特定できるため、設定値についてより多くのデータを遊技者に与えることができ、興趣を向上させることができる。
【0219】
・据え置き期間示唆演出の演出内容には、特別期間の長さに比して短い期間に亘って設定変更操作が行われていない場合には実行されず、特別期間以上の長さの期間に亘って設定変更操作が行われていない場合に実行可能な所定演出内容があってもよい。これによれば、所定演出内容で据え置き期間示唆演出が実行されることで、特別期間以上の長さの期間に亘って設定変更操作が行われていないことに応じて設定値を推測する楽しみを与えることができる。更に、据え置き期間示唆演出が実行された場合、特別期間以上の長さの期間に亘って設定変更操作が行われていないことから、特別期間の長さよりも短い期間に亘って設定変更操作が行われていない場合に比して、設定値についてより多くのデータを遊技者に与え易くでき、興趣を向上させることができる。
【0220】
・特別期間の長さ以上の期間に亘って設定変更操作が行われていない場合よりも、特別期間の長さに比して短い期間に亘って設定変更操作が行われていない場合のほうが、据え置き期間示唆演出の実行確率が高いように構成してもよい。特別期間の長さ以上の期間に亘って設定変更操作が行われていない場合と、特別期間の長さに比して短い期間に亘って設定変更操作が行われていない場合と、で据え置き期間示唆演出の実行確率が同じとなるように構成してもよい。
【0221】
・所定期間に亘って第1設定値が設定されたまま設定変更操作が行われていない場合よりも、所定期間に亘って第1設定値よりも高い大当り確率を定めた第2設定値が設定されたまま設定変更操作が行われていない場合のほうが、据え置き期間示唆演出の実行確率が低いように構成してもよい。また、所定期間に亘って第1設定値が設定されたまま設定変更操作が行われていない場合と、所定期間に亘って第1設定値よりも高い大当り確率を定めた第2設定値が設定されたまま設定変更操作が行われていない場合と、で据え置き期間示唆演出の実行確率が同じとなるように構成してもよい。
【0222】
・据え置き期間示唆演出の演出内容には、据え置き期間が7日間以上であることを特定可能な演出内容があったが、これに限らない。据え置き期間示唆演出の演出内容には、据え置き期間が1〜6日間であることをそれぞれ特定可能な演出内容があってもよい。また、据え置き期間示唆演出の演出内容には、据え置き期間が7日間であることを特定可能な演出内容があってもよい。
【0223】
・据え置き期間示唆演出は、据え置き期間が1日間以上である場合に実行可能に構成してもよい。
・据え置き期間示唆演出は、大当り遊技におけるラウンド遊技で実行しなくてもよく、例えば、オープニング期間で実行するように構成してもよく、エンディング期間で実行するように構成してもよい。また、例えば、据え置き期間示唆演出は、特別ゲーム中で実行するように構成してもよい。
【0224】
・所定時刻で行われる履歴情報記憶処理を行った後に、1〜7日目において設定されていた設定値の平均値を算出し、算出した設定値の平均値を特定可能な情報を記憶するように構成してもよい。そして、設定履歴演出は、1〜7日前において設定されていた設定値の平均値を特定可能な情報から特定される1〜7日前において設定されていた設定値の平均値に応じて実行するように構成してもよい。
【0225】
・第4演出内容の設定履歴演出は、1〜7日前において特別設定値が設定されていた回数が第2回数である場合よりも、1〜7日前において特別設定値が設定されていた回数が第1回数である場合のほうが、実行され易いように構成してもよい。
【0226】
・設定履歴演出は、大当り遊技におけるオープニング期間で実行しなくてもよく、例えば、ラウンド遊技中で実行するように構成してもよいし、また、エンディング期間で実行するように構成してもよい。また、例えば、設定履歴演出は、特別ゲーム中で実行するように構成してもよい。
【0227】
・実施形態では、1〜10日前に設定されていた設定値を特定可能な履歴情報が記憶され、記憶された履歴情報のうち、特定期間(1〜7日前)に設定されていた設定値を特定可能な履歴情報に応じて設定履歴演出が実行されたが、これに限らない。副制御RAM41cは、特定期間に設定されていた設定値を特定可能な履歴情報を記憶するように構成してもよい。また、特定期間よりも短い期間において設定されていた設定値を特定可能な履歴情報に応じて設定履歴演出を実行するように構成した場合、副制御RAM41cは、上記特定期間よりも短い期間に設定されていた設定値を特定可能な履歴情報を記憶するように構成してもよい。
【0228】
・遊技履歴演出は、待機状態に制御された場合に実行するように構成してもよく、待機状態に制御されてから特定時間が経過した場合に実行するように構成してもよい。また、遊技履歴演出は、待機状態で実行しなくてもよく、例えば、特別ゲーム中で実行するように構成してもよいし、大当り遊技中で実行するように構成してもよい。
【0229】
・変化量示唆演出の態様を選択可能に構成してもよい。即ち、変化量示唆演出の態様をカスタマイズ可能に構成してもよい。この場合、変化量示唆演出の態様として選択可能な選択肢を提示するように構成してもよい。そして、選択肢が提示されているときに、操作手段を操作することで変化量示唆演出の態様を選択可能に構成してもよい。例えば、操作手段は、操作ボタンBTと、設定操作部と、操作ボタンBT及び設定操作部とは異なる操作手段と、のうち1又は複数であってもよい。また、変化量示唆演出の態様として変化量示唆演出の実行確率を選択可能に構成してもよい。例えば、変化量示唆演出の実行確率として複数種類の実行確率が提示され、提示された複数種類の実行確率のうち何れかを選択可能に構成してもよい。また、例えば、設定値の変化量と、設定値が有利に変化したか不利に変化したかと、に対応する変化量示唆演出の実行確率をそれぞれ選択可能に構成してもよい。変化量示唆演出の態様として変化量示唆演出の演出内容が決定される確率を選択可能に構成してもよい。例えば、設定値の変化量が「5」である場合において、第4演出内容が決定される確率を選択可能に構成してもよい。
【0230】
・設定履歴演出の態様を選択可能に構成してもよい。即ち、設定履歴演出の態様をカスタマイズ可能に構成してもよい。この場合、設定履歴演出の態様として選択可能な選択肢を提示するように構成してもよい。そして、選択肢が提示されているときに、操作手段を操作することで設定履歴演出の態様を選択可能に構成してもよい。例えば、操作手段は、操作ボタンBTと、設定操作部と、操作ボタンBT及び設定操作部とは異なる操作手段と、のうち1又は複数であってもよい。設定履歴演出の態様として設定履歴演出の実行確率を選択可能に構成してもよい。例えば、設定履歴演出の実行確率として複数種類の実行確率が提示され、提示された複数種類の実行確率のうち何れかを選択可能に構成してもよい。設定履歴演出の態様として設定履歴演出の演出内容が決定される確率を選択可能に構成してもよい。例えば、設定値の平均値が特定値(例えば、「4.5」以上の値)である場合において、第3演出内容が決定される確率を選択可能に構成してもよい。また、特定値を選択可能に構成してもよい。
【0231】
・据え置き期間示唆演出の態様を選択可能に構成してもよい。即ち、据え置き期間示唆演出の態様をカスタマイズ可能に構成してもよい。この場合、据え置き期間示唆演出の態様として選択可能な選択肢を提示するように構成してもよい。そして、選択肢が提示されているときに、操作手段を操作することで据え置き期間示唆演出の態様を選択可能に構成してもよい。例えば、操作手段は、操作ボタンBTと、設定操作部と、操作ボタンBT及び設定操作部とは異なる操作手段と、のうち1又は複数であってもよい。据え置き期間示唆演出の態様として据え置き期間示唆演出の実行確率を選択可能に構成してもよい。例えば、据え置き期間演出の実行確率として複数種類の実行確率が提示され、提示された複数種類の実行確率のうち何れかを選択可能に構成してもよい。また、例えば、据え置き期間と、現在設定されている設定値と、に対応する据え置き期間示唆演出の実行確率をそれぞれ選択可能に構成してもよい。据え置き期間示唆演出の態様として据え置き期間示唆演出の演出内容が決定される確率を選択可能に構成してもよい。例えば、据え置き期間が特別期間(例えば、7日間以上)である場合において、第4演出内容が決定される確率を選択可能に構成してもよい。また、特別期間を選択可能に構成してもよい。
【0232】
・実施形態では、現在の時刻が遊技店の閉店時刻(例えば、23時)である場合に履歴情報記憶処理が行われたが、これに限らない。例えば、現在の時刻が15時である場合に履歴情報記憶処理を行うように構成してもよい。この場合、15時が所定時刻に相当する。一般的に、遊技店では、遊技店の開店時刻から遊技店の閉店時刻までの間に設定されている設定値が変更されない。このため、遊技店の開店時刻から所定時刻(15時)までの間においては、現在の日付よりも1〜10日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値が、1〜10日前の所定時刻に設定されていた設定値である。また、所定時刻から遊技店の閉店時刻までの間においては、現在の日付よりも1日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値が、現在の日付の所定時刻に設定されていた設定値である。所定時刻から遊技店の閉店時刻までの間においては、現在の日付よりも2〜10日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値が、それぞれ現在の日付よりも1〜9日前の所定時刻に設定されていた設定値である。このため、所定時刻から遊技店の閉店時刻までの間においては、現在の日付よりも2〜10日前の日付を特定可能な履歴情報から特定される設定値が、それぞれ1〜9日前に設定されていた設定値として扱われる。また、所定時刻を選択可能に構成してもよい。即ち、所定時刻をカスタマイズ可能に構成してもよい。例えば、所定時刻として複数の時刻が提示され、提示された複数の時刻のうち何れかを選択可能に構成してもよい。
【0233】
・上記実施形態において、変化量示唆演出、据え置き期間示唆演出、及び設定履歴演出のうち一部又は全部の演出は、演出表示装置27による表示に加えて、スピーカ18による音声出力及び装飾ランプ17による発光のうち少なくとも一方を組み合わせて実行するように構成してもよい。上記実施形態において、変化量示唆演出、据え置き期間示唆演出、及び設定履歴演出のうち一部又は全部の演出は、演出表示装置27による表示に代えて、スピーカ18による音声出力及び装飾ランプ17による発光のうち少なくとも一方によって実行するように構成してもよい。
【0234】
・現在設定されている設定値を示唆する設定示唆演出を実行するように構成してもよい。この場合、変化量示唆演出から特定される設定値の変化量に応じて現在設定されている設定値を推測させることに加え、設定示唆演出から現在設定されている設定値を推測させることができる。据え置き期間示唆演出から特定される据え置き期間に応じて現在設定されている設定値を推測させることに加え、設定示唆演出から現在設定されている設定値を推測させることができる。このようにして、異なる方法で設定値を推測する楽しみを与えつつ、設定値の推測の精度を高めることができる。また、現在設定されている設定値を報知する設定報知演出を実行するように構成してもよい。設定報知演出が実行されることで、現在設定されている設定値を遊技者により特定可能となる。
【0235】
・上記実施形態をスロットマシンに適用してもよい。スロットマシンでは、ボーナス役が入賞した場合、特別遊技としてのボーナス遊技が付与される。スロットマシンでは、役抽選が行われ、役抽選においてボーナス役に当選すると、ボーナス役の入賞が許容される。スロットマシンでは、設定値にボーナス役の当選確率(所謂、ボーナス確率)が定められており、設定値に応じてボーナス役の当選確率が異なる。スロットマシンに適用する場合、ボーナス役の当選確率が、特別遊技に関する有利度合いに相当するといえる。スロットマシンに適用する場合、変化量示唆演出、設定履歴演出、及び据え置き期間示唆演出のうち1又は複数の演出を実行可能に構成してもよい。スロットマシンに適用する場合、例えば、ボーナス遊技のオープニング期間において変化量示唆演出を実行し、ボーナス遊技のエンディング期間において設定履歴演出を実行し、ボーナス遊技における所定回数目の変動ゲームにおいて据え置き期間示唆演出を実行するように構成してもよい。
【0236】
・高確率状態に制御可能なパチンコ遊技機として、次に大当り遊技が付与されるまで高確率状態に制御する仕様や、転落抽選に当選するまで高確率状態に制御する仕様(転落機)、予め定めた回数分の図柄変動ゲームが終了するまで高確率状態に制御する仕様(ST機)がある。また、高確率状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に高確率状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、V確変機は、単数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。V確変機は、特定のラウンド遊技で開放される大入賞口(V入賞口)と特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技で開放される大入賞口からなる複数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。各実施形態は、何れの仕様のV確変機に具体化してもよい。
【0237】
・上記実施形態において、副基板41をサブ統括制御基板とし、副基板41とは別に演出表示装置27を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプ17を専門に制御する発光制御基板、スピーカ18を専門に制御する音制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副基板としてもよい。
【0238】
・上記実施形態において、単一の基板に主基板40の主制御CPU40aと副基板41の副制御CPU41aとを搭載してもよい。また、上記の別例において、表示制御基板、発光制御基板、及び音制御基板を任意に組み合わせて単数の基板、若しくは複数の基板としてもよい。
【0239】
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記履歴情報から前記特定期間において設定されていた設定値の平均値を算出する算出手段を備え、前記算出手段により算出された前記特定期間において設定されていた設定値の平均値に応じて前記所定演出が実行されることで、前記履歴情報に応じて前記所定演出が実行されることを特徴とする。