(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6850503
(24)【登録日】2021年3月10日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】ベッド、椅子またはソファー用台座
(51)【国際特許分類】
A47C 17/04 20060101AFI20210322BHJP
A47C 3/03 20060101ALI20210322BHJP
A47C 20/08 20060101ALI20210322BHJP
【FI】
A47C17/04 C
A47C3/03
A47C20/08 Z
【請求項の数】12
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-233843(P2019-233843)
(22)【出願日】2019年12月25日
【審査請求日】2019年12月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】508332069
【氏名又は名称】鋭龍興業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000660
【氏名又は名称】Knowledge Partners 特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】施 龍潭
【審査官】
西堀 宏之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2019−136477(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3122978(JP,U)
【文献】
中国特許出願公開第105661993(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 17/04
A47C 3/02− 3/03
A47C 20/08−20/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定座、第一揺れ座、第一駆動装置、第二揺れ座および第二駆動装置を備え、
前記固定座はフレーム前部およびフレーム後部を有し、
前記第一揺れ座はフレーム右側辺部、フレーム左側辺部、二つの前側アームおよび二つの後側アームを有し、
前記第一揺れ座は二つの前記前側アームによって前記固定座の前記フレーム前部に連結され、二つの前記後側アームによって前記固定座の前記フレーム後部に連結され、二つの前記前側アームはそれぞれ前記固定座の前記フレーム前部に旋転可能に装着される先端部と、前記第一揺れ座に旋転可能に装着される末端部とを有し、二つの前記前側アームの前記先端部の間の間隔は二つの前記前側アームの前記末端部の間の間隔より小さく、二つの前記後側アームはそれぞれ前記固定座の前記フレーム後部に旋転可能に装着される先端部と、前記第一揺れ座に旋転可能に装着される末端部とを有し、二つの前記後側アームの前記先端部の間の間隔は二つの前記後側アームの前記末端部の間の間隔より小さいため、前記第一揺れ座は前記固定座に対して弧状軌道に沿って左右スウィングを進めると同時に傾斜度合いを変えることができ、
前記第一駆動装置は、前記第一揺れ座と前記固定座との間に装着されて前記第一揺れ座を前記固定座に向けて左右に揺らすことができ、
前記第二揺れ座は、ベッド、椅子またはソファーに連結され、二つの左側アームおよび二つの右側アームを有し、
前記第二揺れ座は二つの前記左側アームによって前記第一揺れ座の前記フレーム左側辺部に連結され、二つの前記右側アームによって前記第一揺れ座の前記フレーム右側辺部に連結され、二つの前記左側アームはそれぞれ前記第一揺れ座の前記フレーム左側辺部に旋転可能に装着される先端部と、前記第二揺れ座に旋転可能に装着される末端部とを有し、二つの前記左側アームの前記先端部の間の間隔は二つの前記左側アームの前記末端部の間の間隔より小さく、二つの前記右側アームはそれぞれ前記第一揺れ座の前記フレーム右側辺部に旋転可能に装着される先端部と、前記第二揺れ座に旋転可能に装着される末端部とを有し、二つの前記右側アームの前記先端部の間の間隔は二つの前記右側アームの前記末端部の間の間隔より小さいため、前記第二揺れ座は前記第一揺れ座に対して弧状軌道に沿って前後スウィングを進めると同時に傾斜度合いを変えることができ、
前記第二駆動装置は、前記第一揺れ座と前記第二揺れ座との間に装着されて前記第二揺れ座を前記第一揺れ座に向けて前後に揺らすことができることを特徴とするベッド、椅子またはソファー用台座。
【請求項2】
前記第一駆動装置は、第一動力源、第一レバーおよび第一連結棒を有し、前記第一動力源は前記第一揺れ座に装着され、前後方向に沿って伸びていく第一出力軸を有し、前記第一レバーは一端が前記第一出力軸に連結され、前記第一連結棒は一端が前記第一レバーに連結され、別の一端が前記固定座に連結されることを特徴とする請求項1に記載のベッド、椅子またはソファー用台座。
【請求項3】
前記第一動力源はさらに第一モーターおよび第一減速ギアを有し、前記第一減速ギアは前記第一モーターの動力を前記第一出力軸に伝達することを特徴とする請求項2に記載のベッド、椅子またはソファー用台座。
【請求項4】
前記第二駆動装置は、第二動力源、第二レバーおよび第二連結棒を有し、前記第二動力源は前記第一揺れ座に装着され、左右方向に沿って伸びていく第二出力軸を有し、前記第二レバーは一端が前記第二出力軸に連結され、前記第二連結棒は一端が前記第二レバーに連結され、別の一端が前記第二揺れ座に連結されることを特徴とする請求項1に記載のベッド、椅子またはソファー用台座。
【請求項5】
前記第二動力源はさらに第二モーターおよび第二減速ギアを有し、前記第二減速ギアは前記第二モーターの動力を前記第二出力軸に伝達することを特徴とする請求項4に記載のベッド、椅子またはソファー用台座。
【請求項6】
前記第二揺れ座の頂部は前記第一揺れ座の頂部および前記固定座の頂部より高いことを特徴とする請求項1に記載のベッド、椅子またはソファー用台座。
【請求項7】
二つの前記前側アームの前記末端部および二つの前記後側アームの前記末端部は前記第一揺れ座の四つの角部に旋転可能に装着されることを特徴とする請求項1に記載のベッド、椅子またはソファー用台座。
【請求項8】
二つの前記左側アームの前記末端部および二つの前記右側アームの前記末端部は前記第二揺れ座の四つの角部に旋転可能に装着されることを特徴とする請求項1に記載のベッド、椅子またはソファー用台座。
【請求項9】
前記固定座は四つの脚部および四つのプラパートを有し、四つの前記プラパートはそれぞれ前記脚部の底部に装着されることを特徴とする請求項1に記載のベッド、椅子またはソファー用台座。
【請求項10】
前記第一揺れ座がスウィング行程の中心点に位置する際、前記前側アームと鉛垂線との間の夾角は4から12度の間であることを特徴とする請求項1に記載のベッド、椅子またはソファー用台座。
【請求項11】
前記第一揺れ座がスウィング行程の中心点に位置する際、前記前側アームと鉛垂線との間の夾角は5から10度の間であることを特徴とする請求項10に記載のベッド、椅子またはソファー用台座。
【請求項12】
前記第一揺れ座がスウィング行程の中心点に位置する際、前記前側アームと鉛垂線との間の夾角は6から8度の間であることを特徴とする請求項11に記載のベッド、椅子またはソファー用台座。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家具に関し、詳しくはベッド、椅子またはソファーに用いられ、全方位スウィング機能を搭載する台座に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般のベッド、椅子またはソファーの多くは動かないように固定される。それに対して、少数の椅子またはソファー、例えばロッキングチェアは単一方向のスウィング、即ち前後スウィングができるが、使用時間が長ければ、使用者を退屈および疲れに感じさせるだけでなく、スウィングに伴って座面が傾斜して成した角度が大きいため、使用者に安定感を感じさせたり、使用者を十分にリラックスさせたりすることはできない。一方、単一方向のスウィングができるベッドはあまり見掛けられなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、全方位スウィング機能を搭載することによって単純なスウィングが使用者に退屈および疲れを感じさせる現象を解消するベッド、椅子またはソファー用台座を提供することを主な目的とする。
【0004】
本発明は、スウィングに伴って生じた傾斜度合いを適宜に変化させることによって使用者に穏やかな快適さを感じさせてリラックス効果を生じるベッド、椅子またはソファー用台座を提供することをもう一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するため、ベッド、椅子またはソファー用台座は固定座、第一揺れ座、第一駆動装置、第二揺れ座および第二駆動装置を備える。固定座はフレーム前部およびフレーム後部を有する。第一揺れ座はフレーム右側辺部、フレーム左側辺部、二つの前側アームおよび二つの後側アームを有する。第一揺れ座は二つの前側アームによって固定座のフレーム前部に連結され、二つの後側アームによって固定座のフレーム後部に連結される。二つの前側アームはそれぞれ固定座のフレーム前部に旋転可能に装着される先端部と、第一揺れ座に旋転可能に装着される末端部とを有する。二つの前側アームの先端部の間の間隔は二つの前側アームの末端部の間の間隔より小さい。二つの後側アームはそれぞれ固定座のフレーム後部に旋転可能に装着される先端部と、第一揺れ座に旋転可能に装着される末端部とを有する。二つの後側アームの先端部の間の間隔は二つの後側アームの末端部の間の間隔より小さい。上述した構造特徴により、第一揺れ座は固定座に対して弧状軌道に沿って左右スウィングを進めると同時に傾斜度合いを変えることができる。第一駆動装置は第一揺れ座と固定座との間に装着されて第一揺れ座を固定座に向けて左右に揺らす。第二揺れ座はベッド、椅子またはソファーに連結され、二つの左側アームおよび二つの右側アームを有する。第二揺れ座は二つの左側アームによって第一揺れ座のフレーム左側辺部に連結され、二つの右側アームによって第一揺れ座のフレーム右側辺部に連結される。二つの左側アームはそれぞれ第一揺れ座のフレーム左側辺部に旋転可能に装着される先端部と、第二揺れ座に旋転可能に装着される末端部とを有する。二つの左側アームの先端部の間の間隔は二つの左側アームの末端部の間の間隔より小さい。二つの右側アームはそれぞれ第一揺れ座のフレーム右側辺部に旋転可能に装着される先端部と、第二揺れ座に旋転可能に装着される末端部とを有する。二つの右側アームの先端部の間の間隔は二つの右側アームの末端部の間の間隔より小さい。上述した構造特徴により、第二揺れ座は第一揺れ座に対して弧状軌道に沿って前後スウィングを進めると同時に傾斜度合いを変えることができる。第二駆動装置は第一揺れ座と第二揺れ座との間に装着されて第二揺れ座を第一揺れ座に向けて前後に揺らす。上述したとおり、ベッド、椅子またはソファー用台座は全方位スウィング機能を有するため、単純なスウィングが使用者に退屈および疲れを感じさせる現象を解消できるだけでなく、スウィングに伴って生じた傾斜度合いを適宜に変化させることによって使用者に穏やかな快適さを感じさせてリラックス効果を生じることができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の第1実施形態によるベッド、椅子またはソファー用台座を示す斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態によるベッド、椅子またはソファー用台座を示す分解斜視図である。
【
図3】本発明の第1実施形態によるベッド、椅子またはソファー用台座を示す正面図である。
【
図4】本発明の第1実施形態によるベッド、椅子またはソファー用台座の作動状態を示す正面図である。
【
図5】本発明の第1実施形態によるベッド、椅子またはソファー用台座の作動状態を示す正面図である。
【
図6】本発明の第1実施形態と対照する第一比較例によって掲示されるベッド、椅子またはソファー用台座を示す正面図である。
【
図7】本発明の第1実施形態と対照する第一比較例によって掲示されるベッド、椅子またはソファー用台座の作動状態を示す正面図である。
【
図8】本発明の第1実施形態と対照する第一比較例によって掲示されるベッド、椅子またはソファー用台座の作動状態を示す正面図である。
【
図9】本発明第1実施形態と対照する第二比較例によって掲示されるベッド、椅子またはソファー用台座を示す正面図である。
【
図10】本発明第1実施形態と対照する第二比較例によって掲示されるベッド、椅子またはソファー用台座の作動状態を示す正面図である。
【
図11】本発明第1実施形態と対照する第二比較例によって掲示されるベッド、椅子またはソファー用台座の作動状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明によるベッド、椅子またはソファー用台座を図面に基づいて説明する。
【0008】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるベッド、椅子またはソファー用台座10は固定座20、第一揺れ座30、第一駆動装置40、第二揺れ座50および第二駆動装置60を備える。
【0009】
固定座20は、中空矩形のフレームから構成され、フレーム前部22、フレーム後部24、二つの桿状連結部25および四つの脚部26を有する。二つの桿状連結部25はフレーム前部22およびフレーム後部24を連結する。四つの脚部26は床または平坦な地面に着くための部品である。脚部26が滑って移動する現象を抑制するためにプラスチック、ゴムまたは滑り止め材からなるプラパート28を四つの脚部26の底部に取り付ければよい。固定座20は高さH1がある。
【0010】
第一揺れ座30は、矩形のフレームから構成され、フレーム右側辺部31、フレーム左側辺部32、二つの桿状連結部33、ベース34、二つの前側アーム36および二つの後側アーム37を有する。二つの桿状連結部33はフレーム右側辺部31およびフレーム左側辺部32を連結する。ベース34は二つの桿状連結部33の間に配置される。第一揺れ座30は二つの前側アーム36によって固定座20のフレーム前部22に連結され、二つの後側アーム37によって固定座20のフレーム後部24に連結される。二つの前側アーム36はそれぞれ固定座20のフレーム前部22に旋転可能に装着される先端部361と、第一揺れ座30に旋転可能に装着される末端部362とを有する。二つの前側アーム36の先端部361の間の間隔D1は二つの前側アーム36の末端部362の間の間隔D2より小さい。二つの後側アーム37はそれぞれ固定座20のフレーム後部24に旋転可能に装着される先端部371と、第一揺れ座30に旋転可能に装着される末端部372とを有する。二つの後側アーム37の先端部371の間の間隔D1は二つの後側アーム37の末端部372の間の間隔D2より小さい。二つの前側アーム36、二つの後側アーム37および第一揺れ座30の連結箇所は第一揺れ座30の四つの角部38に位置する。連結位置は状況に応じて変わってもよい。上述した構造特徴により、第一揺れ座30は固定座20に対して弧状軌道に沿って左右スウィングを進めると同時に傾斜度合いを変えることができる。第一揺れ座30は固定座20の中央に位置付けられ、全体の高さH2が固定座20の高さH1と一致し、頂部39が固定座20の頂部29より少々高い。
【0011】
第一駆動装置40は、第一動力源41、第一レバー46および第一連結棒48を有する。第一動力源41は第一揺れ座30のベース34に装着され、第一モーター42、第一減速ギア43および前後方向に沿って伸びていく第一出力軸44を有する。第一減速ギア43は第一モーター42の動力を第一出力軸44に伝達する。第一レバー46は一端が第一出力軸44に連結される。第一連結棒48は一端が第一レバー46に連結され、別の一端が固定座20の桿状連結部25に連結される。上述した構造特徴により、第一駆動装置40は第一揺れ座30を固定座20に向けて左右に揺らすことができる。
【0012】
第二揺れ座50は、矩形のフレームから構成され、二つの左側アーム52および二つの右側アーム54を有する。第二揺れ座50は二つの左側アーム52によって第一揺れ座30のフレーム左側辺部32に連結され、二つの右側アーム54によって第一揺れ座30のフレーム右側辺部31に連結される。二つの左側アーム52はそれぞれ第一揺れ座30のフレーム左側辺部32に旋転可能に装着される先端部521と、第二揺れ座50に旋転可能に装着される末端部522とを有する。二つの左側アーム52の先端部521の間の間隔D3は二つの左側アーム52の末端部522の間の間隔D4より小さい。二つの右側アーム54はそれぞれ第一揺れ座30のフレーム右側辺部31に旋転可能に装着される先端部541と、第二揺れ座50に旋転可能に装着される末端部542とを有する。二つの右側アーム54の先端部541の間の間隔D3は二つの右側アーム54の末端部542の間の間隔D4より小さい。二つの左側アーム52、二つの右側アーム54および第二揺れ座50の連結箇所は第二揺れ座50の四つの角部56に位置する。連結位置は状況に応じて変わってもよい。上述した構造特徴により、第二揺れ座50は第一揺れ座30に対して弧状軌道に沿って前後スウィングを進めると同時に傾斜度合いを変えることができる。第二揺れ座50は第一揺れ座30の中央に位置付けられ、全体の高さH3が第一揺れ座30の高さH2と一致し、頂部58が第一揺れ座30の頂部39より少々高い。第二揺れ座50の頂部58はベッド、椅子またはソファーに連結される。
【0013】
第二駆動装置60は、第二動力源61、第二レバー66および第二連結棒68を有する。第二動力源61は第一揺れ座30のベース34に装着され、第二モーター62、第二減速ギア63および左右方向に沿って伸びていく第二出力軸64を有する。第二減速ギア63は第二モーター62の動力を第二出力軸64に伝達する。第二レバー66は一端が第二出力軸64に連結される。第二連結棒68は一端が第二レバー66に連結され、別の一端が第二揺れ座50に連結される。上述した構造特徴により、
図4および
図5に示すように、第二駆動装置60は第二揺れ座50を第一揺れ座30に向けて前後に揺らすことができる。
【0014】
上述した構造特徴により、本発明によるベッド、椅子またはソファー用台座10はベッド、椅子またはソファーを前後または左右にスウィングさせ、スウィング軌道が上向きの円弧状である。第一駆動装置40および第二駆動装置60が同時に作動する際、第一出力軸44および第二出力軸64の回転速度が異なれば全方位スウィング機能を生じて使用者に様々な使用心地を体験させ、単純なスウィングが使用者に退屈および疲れを感じさせる現象を解消することができる。一方、
図3から
図5に示すように、前側アーム36の間、後側アーム37の間、左側アーム52の間および右側アーム54の間は間隔の上が狭く、間隔の下が広いため、第一揺れ座30および第二揺れ座50のスウィングに伴って生じた傾斜度合いは使用者に不安を感じさせないほど適宜であり、単純な機械の作動が使用者に退屈を感じさせることを解消できる。つまり、本発明によるベッド、椅子またはソファー用台座10は
人間工学に基づいて使用者に穏やかな快適さを感じさせてリラックス効果を生じることができる。
【0015】
第一動力源41および第二動力源61は第一揺れ座30のベース34に配置されるため、全体の重心を低くし、台座10の振動を抑制し、作動のスムーズさを効果的に向上させることができる。
【0016】
以下、本発明の作動特徴について説明を進める。第1実施形態において第一揺れ座30および第二揺れ座50は構造および作動が同じであるため、第二揺れ座50を例として挙げて説明する。
図4および
図5に示すように、二つの左側アーム52の間の間隔および二つの右側アーム54の間の間隔は上が狭く、下が広いため、第二揺れ座50が前後にスウィングすれば傾斜度合いが変化する。つまり、吊るし構造の単一ブランコと比べて第二揺れ座50は角度の変化が大きいため、使用者に穏やかな快適さを感じさせてリラックス効果を生じることができるだけでなく、使用者に刺激および面白さを感じさせることができる。
【0017】
以下、本発明による台座の作動特徴と対照する二つの比較例を挙げて説明を進める。
図6に示すように、第一比較例において、二つの左側アーム52aの間の間隔は上が広く、下が狭いため、作動状態は完全に異なる。
図7に示すように、第二揺れ座50aが前にスウィングすると前に傾く。
図8に示すように第二揺れ座50aが後にスウィングすると後に傾く。従って、使用者は投げ出されるような感覚を覚え、落ち着かない。それに対し、本発明による台座10において、
図4に示すように、第二揺れ座50が前にスウィングすると後に傾く。
図5に示すように第二揺れ座50が後にスウィングすると前に傾く。従って、使用者は包まれているような落ち着く感覚を体感する。
図9に示すように、第二比較例において、二つの左側アーム52bは相互に平行であるため、作動状態は完全に異なる。
図10に示すように、第二揺れ座50bが前にスウィングしても角度が変わらない(即ち斜めにならない)。
図11に示すように第二揺れ座50bが後にスウィングしても角度が変わらない(即ち斜めにならない)。従って、使用者は単純な機械の作動によって疲れまたは退屈さが出やすくなる。
【0018】
言い換えれば、本発明の設計は多くのテストを通って最良の形態を求めることによって使用者を十分にリラックスさせ、不眠問題を改善することが目的である。テストの結果により、下記のことが判明した。第一揺れ座30および第二揺れ座50がスウィング行程の中心点に位置する際、前側アーム36、後側アーム37、左側アーム52、右側アーム54と鉛垂線との間の夾角は4から12度の間が許容範囲であり、5から10度の間が好ましく、6から8度の間が最も好ましい。第1実施形態は7度の夾角を例として挙げる。本発明による台座10は構造が上述に限定されず、実際のニーズに応じて変わってもよい。例えば、第一駆動装置および第二駆動装置は往復運動可能な駆動装置であってもよい。
【0019】
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0020】
10:ベッド、椅子またはソファー用台座、
20:固定座、
22:フレーム前部、
24:フレーム後部、
25:桿状連結部、
26:脚部、
28:プラパート、
29:頂部、
30:第一揺れ座、
31:フレーム右側辺部、
32:フレーム左側辺部、
33:桿状連結部、
34:ベース、
36:前側アーム、
361:先端部、
362:末端部、
37:後側アーム、
371:先端部、
372:末端部、
38:角部、
39:頂部、
40:第一駆動装置、
41:第一動力源、
42:第一モーター、
43:第一減速ギア、
44:第一出力軸、
46:第一レバー、
48:第一連結棒、
50:第二揺れ座、
52:左側アーム、
521:先端部
522:末端部、
54:右側アーム、
541:先端部、
542:末端部、
56:角部、
58:頂部、
60:第二駆動装置、
61:第二動力源、
62:第二モーター、
63:第二減速ギア、
64:第二出力軸、
66:第二レバー、
68:第二連結棒、
D1、D2、D3、D4:間隔、
H1、H2、H3:高さ、
【要約】 (修正有)
【課題】ベッド、椅子またはソファー用台座を提供する。
【解決手段】ベッド、椅子またはソファー用台座10は固定座20、第一揺れ座30、第一駆動装置40、第二揺れ座50および第二駆動装置60を備える。第一揺れ座は四つのアームによって固定座に連結される。第一駆動装置は第一揺れ座を固定座に向けて左右に揺らすと同時に傾斜度合いを変化させ、スウィング軌道が上向きの円弧形である。第二揺れ座は四つのアームによって第一揺れ座に連結される。四つのアームはそれぞれ尖端部が第一揺れ座に旋転可能に装着され、末端部が第二揺れ座に旋転可能に装着される。第二駆動装置は第二揺れ座を第一揺れ座に向けて前後に揺らすと同時に傾斜度合いを変化させ、スウィング軌道が上向きの円弧形である。上述した構造特徴により、台座は全方位スウィング機能を生じ、スウィングに伴って生じた傾斜度合いを適宜に変化させることができる。
【選択図】
図1