(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6850507
(24)【登録日】2021年3月10日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】セミナー運営システム、セミナー運営方法、及びサーバ装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20210322BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】15
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-63169(P2020-63169)
(22)【出願日】2020年3月31日
【審査請求日】2020年4月24日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515282658
【氏名又は名称】株式会社オープンソース活用研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110002055
【氏名又は名称】特許業務法人JAZY国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺田 雄一
【審査官】
梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−318058(JP,A)
【文献】
特開2008−276633(JP,A)
【文献】
特開2017−161771(JP,A)
【文献】
特開2004−333525(JP,A)
【文献】
特開2014−115936(JP,A)
【文献】
特開2006−047660(JP,A)
【文献】
特開2013−061906(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの端末装置と、サーバ装置とからなるセミナー運営システムであって、
前記端末装置は、
座席に係る二次元コード、及び名刺を撮像する撮像部と、
前記二次元コードを解析し座席情報を取得するコード解析部と、
前記座席情報とユーザ識別情報、及び前記名刺の画像データを前記サーバ装置に送信する送信部と、
を有し、
前記サーバ装置は、
前記座席情報と前記ユーザ識別情報、及び前記名刺の画像データを受け付ける受付部と、
前記名刺の画像データを解析し名刺情報を取得する解析部と、
前記座席情報と前記ユーザ識別情報、及び前記名刺情報を登録する登録部と、
前記座席情報、前記ユーザ識別情報、前記ユーザの属性情報、セミナー識別情報、及び前記名刺情報を少なくとも記憶する記憶部と、
を有し、
前記ユーザ識別情報に基づき、前記座席情報により特定される座席に着席しているユーザの属性情報を提示可能とした
セミナー運営システム。
【請求項2】
前記サーバ装置は、前記記憶部に記憶されている、前記座席情報及び前記ユーザ識別情報に基づいて、座席表を生成する座席表生成部を更に有する
請求項1に記載のセミナー運営システム。
【請求項3】
セミナー講師の端末装置を更に備え、
前記サーバ装置は、前記ユーザの端末装置からの質問情報を受信し、前記セミナー講師の端末装置に回答を要求し、前記セミナー講師の端末からの、前記質問情報に係る質問に対する回答情報を受信すると、前記記憶部に、前記セミナー識別情報及び前記ユーザ識別情報と関連付けて前記質問情報及び前記回答情報を記憶する質疑応答処理部を更に有する
請求項1又は請求項2に記載のセミナー運営システム。
【請求項4】
前記サーバ装置は、前記ユーザの端末装置にアンケート情報を送信し、前記ユーザの端末装置からのアンケート回答情報を受信し、前記セミナー識別情報及び前記ユーザ識別情報と関連付けて、前記記憶部に記憶するアンケート処理部を更に有する
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のセミナー運営システム。
【請求項5】
カメラユニットを更に備え、
前記サーバ装置は、前記カメラユニットにより撮影されたセミナー受講中のユーザの顔画像を解析し、解析結果を撮影時刻と共に、前記記憶部に記憶する解析部を更に有する
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のセミナー運営システム。
【請求項6】
ユーザの端末装置と、サーバ装置とからなるセミナー運営システムによるセミナー運営方法であって、
前記端末装置では、
撮像部が座席に係る二次元コード、及び名刺を撮像し、
コード解析部が前記二次元コードを解析し座席情報を取得し、
送信部が前記座席情報とユーザ識別情報、及び前記名刺の画像データを前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置では、
受付部が前記座席情報と前記ユーザ識別情報、及び前記名刺の画像データを受け付け、
解析部が前記名刺の画像データを解析し名刺情報を取得し、
登録部が前記座席情報と前記ユーザ識別情報、及び前記名刺情報を登録し、
記憶部が前記座席情報、前記ユーザ識別情報、前記ユーザの属性情報、セミナー識別情報、及び前記名刺情報を少なくとも記憶し、
前記ユーザ識別情報に基づき、前記座席情報により特定される座席に着席しているユーザの属性情報を提示可能とした
セミナー運営方法。
【請求項7】
前記サーバ装置では、座席生成部が、前記記憶部に記憶されている、前記座席情報及び前記ユーザ識別情報に基づいて、座席表を生成する
請求項6に記載のセミナー運営方法。
【請求項8】
前記セミナー運営システムは、セミナー講師の端末装置を更に備え、
前記サーバ装置では、質疑応答処理部が、前記ユーザの端末装置からの質問情報を受信し、前記セミナー講師の端末装置に回答を要求し、前記セミナー講師の端末からの、前記質問情報に係る質問に対する回答情報を受信すると、前記記憶部に、前記セミナー識別情報及び前記ユーザ識別情報と関連付けて前記質問情報及び前記回答情報を記憶する
請求項6又は請求項7に記載のセミナー運営方法。
【請求項9】
前記サーバ装置では、アンケート処理部が、前記ユーザの端末装置にアンケート情報を送信し、前記ユーザの端末装置からのアンケート回答情報を受信し、前記セミナー識別情報及び前記ユーザ識別情報と関連付けて、前記記憶部に記憶する
請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載のセミナー運営方法。
【請求項10】
前記セミナー運営システムは、カメラユニットを更に備え、
前記サーバ装置では、解析部が、前記カメラユニットにより撮影されたセミナー受講中のユーザの顔画像を解析し、解析結果を撮影時刻と共に、前記記憶部に記憶する
請求項6乃至請求項9のいずれか1項に記載のセミナー運営方法。
【請求項11】
ユーザの端末装置と通信自在なサーバ装置であって、
前記ユーザの端末装置からの座席情報とユーザ識別情報、及び名刺の画像データを受け付ける受付部と、
前記名刺の画像データを解析し名刺情報を取得する解析部と、
前記座席情報と前記ユーザ識別情報、及び前記名刺情報を登録する登録部と、
前記座席情報、前記ユーザ識別情報、前記ユーザの属性情報、セミナー識別情報、及び前記名刺情報を少なくとも記憶する記憶部と、
を有し、
前記ユーザ識別情報に基づき、前記座席情報により特定される座席に着席しているユーザの属性情報を提示可能とした
サーバ装置。
【請求項12】
前記記憶部に記憶されている、前記座席情報及び前記ユーザ識別情報に基づいて、座席表を生成する座席表生成部を更に有する
請求項11に記載のサーバ装置。
【請求項13】
セミナー講師の端末装置とも通信自在であり、
前記ユーザの端末装置からの質問情報を受信し、前記セミナー講師の端末装置に回答を要求し、前記セミナー講師の端末からの、前記質問情報に係る質問に対する回答情報を受信すると、前記記憶部に、前記セミナー識別情報及び前記ユーザ識別情報と関連付けて前記質問情報及び前記回答情報を記憶する質疑応答処理部を更に有する
請求項11又は請求項12に記載のサーバ装置。
【請求項14】
前記ユーザの端末装置にアンケート情報を送信し、前記ユーザの端末装置からのアンケート回答情報を受信し、前記セミナー識別情報及び前記ユーザ識別情報と関連付けて、前記記憶部に記憶するアンケート処理部を更に有する
請求項11乃至請求項13のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項15】
カメラユニットとも通信自在であり、
前記カメラユニットにより撮影されたセミナー受講中のユーザの顔画像を解析し、解析結果を撮影時刻と共に、前記記憶部に記憶する解析部を更に有する
請求項11乃至請求項14のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セミナーの運営を効率化する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、セミナーの運営を効率化するための種々の技術が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、講義中に講師が提示した設問に対する回答を記憶し、講師端末に、属性の統計データや回答の集計データをリアルタイムで表示する点が開示されている。さらに、特許文献2では、前記利用者情報取得手段は、前記記憶部を有し、座席表を前記入力操作部に表示し、前記利用者に対し、前記利用者の座席の位置の押下を促し、この押下信号に基づき、前記記憶部に記憶された参加者リストを参照して前記利用者情報を取得することを特徴とする自動取引装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6507328号公報
【特許文献2】特開2010−277523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1、2に開示されたものは、セミナーの申し込み、受付け、座席表の生成、質疑応答、及びアンケートまでの過程で得られる情報を一元管理し、加工して受講生や主催者に提供する仕組みは開示されていない。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、セミナーに関わる一連の流れの中で、運営をサポートし効率化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係るセミナー運営システムは、ユーザの端末装置と、サーバ装置とからなるセミナー運営システムであって、
前記端末装置は、座席に係る二次元コード
、及び名刺を撮像する撮像部と、前記二次元コードを解析し座席情報を取得するコード解析部と、前記座席情報とユーザ識別情報
、及び前記名刺の画像データを前記サーバ装置に送信する送信部と、を有し、前記サーバ装置は、前記座席情報と前記ユーザ識別情報
、及び前記名刺の画像データを受け付ける受付部と、
前記名刺の画像データを解析し名刺情報を取得する解析部と、前記座席情報と前記ユーザ識別情報
、及び前記名刺情報を登録する登録部と、前記座席情報、前記ユーザ
識別情報、前記ユーザの属性情報
、セミナー識別情報
、及び前記名刺情報を少なくとも記憶する記憶部と、を有し、前記ユーザ識別情報に基づき、前記座席情報により特定される座席に着席しているユーザの属性情報を提示可能とした。
【0008】
本発明の第2の態様に係るセミナー運営システムは、上記第1の態様において、前記サーバ装置は、前記記憶部に記憶されている、前記座席情報及び前記ユーザ識別情報に基づいて、座席表を生成する座席表生成部を更に有する。
【0009】
本発明の第3の態様に係るセミナー運営システムは、上記第1又は第2の態様において、セミナー講師の端末装置を更に備え、前記サーバ装置は、前記ユーザの端末装置からの質問情報を受信し、前記セミナー講師の端末装置に回答を要求し、前記セミナー講師の端末からの前記質問に対する回答情報を受信すると、前記記憶部に、前記セミナー識別情報及び前記ユーザ識別情報と関連付けて前記質問情報及び前記回答情報を記憶する質疑応答処理部を更に有する。
【0010】
本発明の第4の態様に係るセミナー運営システムは、上記第1乃至第3の態様において、前記サーバ装置は、前記ユーザの端末装置にアンケート情報を送信し、前記ユーザの端末装置からのアンケート回答情報を受信し、前記セミナー識別情報及び前記ユーザ識別情報と関連付けて、前記記憶部に記憶するアンケート処理部を更に有する。
【0011】
本発明の第5の態様に係るセミナー運営システムは、上記第1乃至第4の態様において、カメラユニットを更に備え、前記サーバ装置は、前記カメラユニットにより撮影されたセミナー受講中のユーザの顔画像を解析し、解析結果を撮影時刻と共に、前記記憶部に記憶する解析部を更に有する。
【0012】
本発明の第6の態様に係るセミナー運営方法は、ユーザの端末装置と、サーバ装置とからなるセミナー運営システムによるセミナー運営方法であって、
前記端末装置では、撮像部が座席に係る二次元コード
、及び名刺を撮像し、コード解析部が前記二次元コードを解析し座席情報を取得し、送信部が前記座席情報とユーザ識別情報
、及び前記名刺の画像データを前記サーバ装置に送信し、前記サーバ装置では、受付部が前記座席情報と前記ユーザ識別情報
、及び前記名刺の画像データを受け付け、
解析部が前記名刺の画像データを解析し名刺情報を取得し、登録部が前記座席情報と前記ユーザ識別情報
、及び前記名刺情報を登録し、記憶部が前記座席情報、前記ユーザ
識別情報、前記ユーザの属性情報
、セミナー識別情報
、及び前記名刺情報を少なくとも記憶し、前記ユーザ識別情報に基づき、前記座席情報により特定される座席に着席しているユーザの属性情報を提示可能とした。
【0013】
本発明の第7の態様に係るセミナー運営方法は、上記第6の態様において、前記サーバ装置では、座席生成部が、前記記憶部に記憶されている、前記座席情報及び前記ユーザ識別情報に基づいて、座席表を生成する。
【0014】
本発明の第8の態様に係るセミナー運営方法は、上記第6又は第7の態様において、前記セミナー運営システムは、セミナー講師の端末装置を更に備え、前記サーバ装置では、質疑応答処理部が、前記ユーザの端末装置からの質問情報を受信し、前記セミナー講師の端末装置に回答を要求し、前記セミナー講師の端末からの前記質問に対する回答情報を受信すると、前記記憶部に、前記セミナー識別情報及び前記ユーザ識別情報と関連付けて前記質問情報及び前記回答情報を記憶する。
【0015】
本発明の第9の態様に係るセミナー運営方法は、上記第6乃至第8の態様において、前記サーバ装置では、アンケート処理部が、前記ユーザの端末装置にアンケート情報を送信し、前記ユーザの端末装置からのアンケート回答情報を受信し、前記セミナー識別情報及び前記ユーザ識別情報と関連付けて、前記記憶部に記憶する。
【0016】
本発明の第10の態様に係るセミナー運営方法は、上記第6乃至第9の態様において、前記セミナー運営システムは、カメラユニットを更に備え、前記サーバ装置では、解析部が、前記カメラユニットにより撮影されたセミナー受講中のユーザの顔画像を解析し、解析結果を撮影時刻と共に、前記記憶部に記憶する。
【0017】
本発明の第11の態様に係るサーバ装置は、ユーザの端末装置と通信自在なサーバ装置であって、前記ユーザの端末装置からの座席情報
とユーザ識別情報、及
び名刺の画像データを受け付ける受付部と、前記名刺の画像データを解析し名刺情報を取得する解析部と、前記座席情報と前記ユーザ識別情報、及び前記名刺情報を登録する登録部と、前記座席情報、前記ユーザ識別情報、前記ユーザの属性情報、セミナー識別情報、及び前記名刺情報を少なくとも記憶する記憶部と、を有し、前記ユーザ識別情報に基づき、前記座席情報により特定される座席に着席しているユーザの属性情報を提示可能とした。
【0018】
本発明の第12の態様に係るサーバ装置は、上記第11の態様において、前記記憶部に記憶されている、前記座席情報及び前記ユーザ識別情報に基づいて、座席表を生成する座席表生成部を更に有する。
【0019】
本発明の第13の態様に係るサーバ装置は、上記第11又は第12の態様において、セミナー講師の端末装置とも通信自在であり、前記ユーザの端末装置からの質問情報を受信し、前記セミナー講師の端末装置に回答を要求し、前記セミナー講師の端末からの前記質問に対する回答情報を受信すると、前記記憶部に、前記セミナー識別情報及び前記ユーザ識別情報と関連付けて前記質問情報及び前記回答情報を記憶する質疑応答処理部を更に有する。
【0020】
本発明の第14の態様に係るサーバ装置は、上記第11乃至第13の態様において、前記ユーザの端末装置にアンケート情報を送信し、前記ユーザの端末装置からのアンケート回答情報を受信し、前記セミナー識別情報及び前記ユーザ識別情報と関連付けて、前記記憶部に記憶するアンケート処理部を更に有する。
【0021】
本発明の第15の態様に係るサーバ装置は、上記第11乃至第14の態様において、カメラユニットとも通信自在であり、前記カメラユニットにより撮影されたセミナー受講中のユーザの顔画像を解析し、解析結果を撮影時刻と共に、前記記憶部に記憶する解析部を更に有する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、セミナーに関わる一連の流れの中で、運営をサポートし効率化を図る技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の一実施形態に係るセミナー運営システムの構成図である。
【
図5】セミナー申込に係る処理手順を示すフローチャートである。
【
図6】セミナー受付けに係る処理手順を示すフローチャートである。
【
図7】座席表生成に係る処理手順を示すフローチャートである。
【
図9】質疑応答に係る処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。
【0025】
図1には、本発明の一実施形態に係るセミナー運営システムの構成を示し説明する。
【0026】
同図に示されるように、セミナー運営システムは、サーバ装置1と、ユーザの端末装置2と、セミナー講師の端末装置3と、管理者の端末装置4と、カメラユニット5とを有する。各装置1乃至5は、インターネット等の通信網6に無線又は有線で接続されているので、相互に通信自在である。ユーザの端末装置2、及びセミナー講師の端末装置3としては、スマートフォン、タブレット端末、デスクトップパーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ等、各種のものを採用することができる。管理者の端末装置4としては、デスクトップパーソナルコンピュータ又はノート型パーソナルコンピュータ等を採用することができる。但し、これらには限定されない。
【0027】
このような構成において、ユーザ(セミナー受講者を含む、以下、同じ)の端末装置2によりサーバ装置1の提供するセミナーに関わるWebサイトにアクセスして、受講を希望するセミナーに申込みを行う。尚、ユーザは、予めサーバ装置1にアクセスして、ユーザ登録を受けており、その際に、自己の属性情報等を登録している。
【0028】
セミナー当日においては、ユーザの端末装置2で、座席に用意されているQRコード(登録商標)等の二次元コードを読み取り、二次元コードの解析により座席情報を取得し、当該座席情報とユーザIDとを、サーバ装置1に送信する。サーバ装置1では、この座席情報とユーザIDとを受信すると、それらを対応付けて登録する。そして、サーバ装置1は、座席登録に関わる完了通知をユーザの端末装置2に送信する。ユーザの端末装置2では、この完了通知を受信すると、表示する。これにより、ユーザは、自己の座席登録が完了した旨を確認することができる。
【0029】
サーバ装置1は、全ての受講者の座席登録が完了すると、座席表を生成する。前述した座席登録の際に、ユーザIDと座席情報とが対応付けられて記憶されているので、サーバ装置1は、それら情報を読み出し、処理することで座席表を生成できる。また、ユーザ登録の際に、ユーザIDとユーザの属性情報とが対応付けられて記憶されているので、この座席表にユーザ(着席者)の属性情報を合わせて提示することもできる。
【0030】
セミナー中、サーバ装置1は、ユーザの端末装置2からの質問情報を受信すると、セミナー講師の端末装置3に回答を要求し、セミナー講師の端末装置3からの質問に対する回答情報を受信すると、セミナーIDとユーザIDと関連付けて質問情報及び回答情報を記憶する質疑応答処理を実行する。
【0031】
セミナー終了後、サーバ装置1は、ユーザの端末装置2にアンケート情報を送信し、ユーザの端末装置2からのアンケート回答情報を受信し、セミナーID及びユーザIDと関連付けて記憶するアンケート処理を実行する。
【0032】
以上のほか、サーバ装置1は、各座席に設置されたカメラユニット5と通信自在となっており、カメラユニット5により撮影されたセミナー受講中のユーザの顔画像を受信すると、当該顔画像を解析し、解析結果を撮影時刻と共に記憶する解析処理を実行する。これにより、セミナー中のユーザの表情の変化(楽しそう、つまらなそう等)をユーザIDやセミナーIDと対応付けて記憶することができるので、事後的に、セミナーに対するユーザの反応を取りまとめて主催者やセミナー講師に情報提供することができる。
【0033】
図2には、セミナー運営システムのサーバ装置の構成を示し説明する。
【0034】
同図に示されるように、サーバ装置1は、制御部11と、通信部12と、記憶部13とを有する。制御部11と、通信部12と、記憶部13とは、バスラインを介して通信可能に接続されている。これら構成のほか、キーボードやマウス等の入力部や、各種表示を行う液晶ディスプレイ等の表示部を有してもよい。
【0035】
通信部12は、例えば、ネットワークインタフェースカード(NIC;Network Interface Card)等により実現されるもので、インターネット等の通信網6と有線又は無線で接続され、端末装置2,3,4等との間で通信を行う通信インタフェースである。
【0036】
記憶部13は、例えば、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、ハードディスクドライブ(HDD;Hard Disc Drive)、または光ディスク装置等で実現されるもので、制御部11で実行されるプログラムを予め記憶している。記憶部13は、ユーザ情報記憶部14、セミナー情報記憶部15、座席情報記憶部16、質疑応答情報記憶部17、アンケート情報記憶部18、及び画像記憶部19を少なくとも有している。
【0037】
ここで、
図3(a)乃至
図3(f)には、各種テーブルの構成を示し説明する。
【0038】
ユーザ情報記憶部14は、例えば、
図3(a)に示されるように、ユーザ識別情報(ID)と対応付けて、ユーザの氏名、会社名、所属、役職、電子メールアドレス等の属性情報と、セミナー受講履歴情報を記憶している。セミナー受講履歴は、参加したセミナーのセミナーIDで記憶している。このほか、予め登録されたユーザの顔画像データや、名刺情報を合わせて記憶するようにしてもよい。
【0039】
セミナー情報記憶部15は、例えば、
図3(b)に示されるように、セミナー識別情報(ID)と対応付けて、セミナー名、開催日時、会場、セミナーテーマ、参加者、質疑応答情報、及びアンケート情報を記憶している。参加者については、参加したユーザのユーザIDで記憶し、質疑応答情報については、質疑応答IDで記憶し、アンケート情報については、アンケートIDで記憶している。
【0040】
座席情報記憶部16は、例えば、
図3(c)に示されるように、セミナー毎に、座席識別情報(ID)と当該座席に着席したユーザのユーザIDとを対応付けて記憶している。
【0041】
質疑応答情報記憶部17は、例えば、
図3(d)に示されるように、質疑応答識別情報(ID)と対応付けて、セミナーID、質問情報、回答情報、及び当該質疑応答の当事者であるユーザのユーザIDを記憶している。なお、質問情報や回答情報は、例えばテキストデータで記憶されている。
【0042】
アンケート情報記憶部18は、例えば、
図3(e)に示されるように、アンケート識別情報(ID)と対応付けて、アンケート内容、セミナーID、回答内容、及び回答者のユーザIDを記憶している。アンケート内容、及び回答内容は、例えばテキストデータで記憶されている。
【0043】
画像記憶部19は、例えば、
図3(f)に示されるように、画像識別情報(ID)と対応付けて、セミナーID、座席ID,画像データ、撮影時刻、及び当該画像の解析結果を記憶している。解析結果としては、例えば、ユーザの顔画像解析の結果である笑顔の有無等が記憶されている。
【0044】
図2の説明に戻り、制御部11は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等で実現され、記憶部13に記憶されているプログラムを実行することで、受付部11a、登録部11b、座席表生成部11c、質疑応答処理部11d、アンケート処理部11e、解析部11f、生成部11g、送信部11hとして機能する。制御部11は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Array)等の集積回路で構成されてよい。
【0045】
このような構成において、受付部11aは、ユーザの端末装置2からの座席情報とユーザ識別情報とを少なくとも受け付ける。登録部11bは、一例を挙げると、座席情報とユーザ識別情報とを座席情報記憶部16に登録する。座席表生成部11cは、座席情報記憶部16に記憶されている、座席情報及びユーザ識別情報に基づいて、セミナーの座席表を生成する。そのとき、ユーザ情報記憶部14には、ユーザIDと対応付けてユーザの属性情報も記憶されているので、ユーザIDに基づいて、ユーザ情報記憶部14を検索することで、ユーザの属性情報を読み出し、併せて座席表に提示することができる。
【0046】
質疑応答処理部11dは、ユーザの端末装置2からの質問情報を受信し、セミナー講師の端末装置3に回答を要求し、セミナー講師の端末装置3からの質問に対する回答情報を受信すると、質疑応答記憶部17に、セミナーID及びユーザIDと関連付けて質問情報及び回答情報を記憶する。
【0047】
アンケート処理部11eは、ユーザの端末装置2にアンケート情報を送信し、ユーザの端末装置2からのアンケート回答情報を受信し、セミナーID及びユーザIDと関連付けて、アンケート情報記憶部18に記憶する。
【0048】
解析部11fは、カメラユニット5により撮影されたセミナー受講中のユーザの顔画像を解析し、解析結果を撮影時刻と共に、画像記憶部19に記憶する。また、ユーザの情報端末で名刺が撮像され、その画像データが送信された場合には、受付部11aが、その画像データを受付け、解析部11fは、画像データを解析し、名刺情報を取得し、登録部11bが名刺情報をユーザ情報記憶部14にユーザIDと紐づけて登録してもよい。また、カメラユニット5が、教室全体を撮影する者である場合には、受付部11aが、教室全体の画像データを取得し、解析部11fが、その画像の中の顔画像を認識し、ユーザ情報記憶部14に予め登録されているユーザの顔画像と照合して、各位置(座席)に所在するユーザを特定し、座席表生成部11cが、その特定した所在情報に基づいて、座席表を生成するようにしてもよい。生成部11gは、画面データをHTML形式等で生成する。そして、送信部11hは、生成した画面データ等を端末装置2,3,4等に送信する。
【0049】
図4には、セミナー運営システムの端末装置の構成を示し説明する。尚、セミナー講師の端末装置、管理者の端末装置も同様の構成である。
【0050】
同図に示されるように、端末装置2(端末装置3,4も同様)は、全体の制御を司る制御部21と、通信部22と、撮像部23と、操作部24と、表示部25と、記憶部26とを有する。各部21〜26は、バスラインを介して通信自在に接続されている。通信部22は、例えば、NIC等により実現されるもので、インターネット等の通信網6と有線又は無線で接続され、サーバ装置1等との間で通信を行う通信インタフェースである。
【0051】
撮像部23は、QRコード(登録商標)等の二次元コードを撮像するものである。撮像部23に代えて、NFCリーダライタを採用してもよい。
【0052】
操作部24は、マウスやキーボード等からなり、ユーザによる各種操作入力を受け付ける。表示部25は、液晶ディスプレイ等からなり、各種表示を行う。尚、操作部24と表示部25とをタッチパネルとして一体に構成してもよい。記憶部26は、例えば、RAMやフラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、HDD、又は光ディスク装置等で実現されるもので、制御部11で実行されるプログラムを記憶している。
【0053】
制御部21は、例えば、CPUやMPU等からなり、記憶部26に記憶されているプログラムを実行することで、送信部21a、コード解析部21b、閲覧部21、及び受信部21dとして機能する。なお、制御部21は、ASICやFPGA等の集積回路で構成されてよい。
【0054】
このような構成において、送信部21aは、座席情報とユーザ識別情報とを、通信部22を介して、サーバ装置1に送信する。コード解析部21bは、撮像部23で撮像した2次元コードの情報を解析し、座席情報を取得する。閲覧部21cは、サーバ装置1から送られてきた画面データを、表示部25に表示し、閲覧可能とする。閲覧部21cは、ブラウザプログラムを実行することでブラウザ機能を実現する。受信部21dは、サーバ装置1から送られてきたHTML形式の画面データ等を受信する。
【0055】
以下、
図5のフローチャートを参照して、セミナー申込に係る処理手順を説明する。
【0056】
ユーザの端末装置2では、閲覧部21cが、サーバ装置1の提供するセミナーに関わるWebサイトを表示部25に表示する(S1)。そして、ユーザの端末装置2より、セミナー申込のリクエストが、送信部21aより、通信部22を介して、サーバ装置1に送信される(S2)。
【0057】
サーバ装置1では、受付部11aが、セミナー申込のリクエストを受付け(S3)、登録部11bが、セミナー情報記憶部15に、申込者のユーザIDを参加者として登録する(S4)。そして、サーバ装置1では、送信部11hが、申込完了通知をユーザの端末装置2に送信する(S5)。
【0058】
ユーザの端末装置2では、受信部21dが、この申込完了通知を受信し(S6)、閲覧部21cが、表示部25に、申込完了通知を表示し、閲覧可能とする(S7)。こうして、セミナー申込に関わる一連の処理を終了する。
【0059】
次に、
図6のフローチャートを参照して、セミナー受付けに係る処理手順を説明する。
【0060】
ユーザの端末装置2では、撮像部23が、座席に設置されているQRコード(登録商標)等の二次元コードを撮像し、コード解析部21が、二次元コードを解析し、座席情報を取得する(S11)。そして、送信部21aが、座席情報と、ユーザIDとを、通信部22を介して、サーバ装置1に送信する(S12)。
【0061】
サーバ装置1では、受付部11aが、座席情報とユーザIDとを受付け(S13)、登録部11bが、座席情報とユーザIDとを対応付けて、座席情報記憶部16に登録する(S14)。そして、サーバ装置1では、送信部11hが、着席完了通知をユーザの端末装置2に送信する(S15)。
【0062】
ユーザの端末装置2では、受信部21dが、着席完了通知を受信し(S16)、閲覧部21cが、表示部25に、着席完了通知を表示し、閲覧可能とする(S17)。こうして、セミナー申込に関わる一連の処理を終了する。
【0063】
次に、
図7のフローチャートを参照して、座席表生成に係る処理手順を説明する。
【0064】
サーバ装置1では、座席表生成部11cが、座席情報記憶部16より、座席表生成の対象となるセミナーについての座席IDとユーザIDの組、即ち座席情報を読み出し(S21)、座席IDにより座席番号を特定し、ユーザIDによりユーザ名やユーザの属性情報を特定し、座席表を生成し(S22)、生成した座席表の情報を出力する(S23)。
【0065】
この座席表の出力については、例えば、生成部11gが座席表に関わる画面データをHTML形式等で生成し、送信部11hが、通信部12を介して、ユーザの端末装置2に送信する。こうして、座席表生成に関わる一連の処理を終了する。
【0066】
ここで、
図8には、座席表の表示例を示し説明する。
【0067】
同図に示されるように、座席生成部11cにより生成された座席表では、座席番号(A−1,A−2等)とユーザ名とがセットで表示されると共に、ユーザの属性情報の少なくとも一部(この例では、ユーザの嗜好情報)が、併せて表示される。
【0068】
次に、
図9のフローチャートを参照して、質疑応答に係る処理手順を説明する。
【0069】
ユーザの端末装置2では、閲覧部21cが、表示部25に、質問入力フォームを表示し閲覧可能とし(S31)、この質問入力フォームに操作部24の操作により質問事項が入力されると、送信部21aは、ユーザIDと質問事項に係るテキストデータを、通信部22を介して、送信する(S32)。
【0070】
サーバ装置1では、受付部11aが、このユーザIDと質問事項に係るテキストデータを受付け(S33)、送信部11hが、この質問事項に係るテキストデータをセミナー講師の端末装置3に送信することで、回答要求を行う(S34)。
【0071】
セミナー講師の端末装置3では、受信部21dが、この回答要求を受信し(S35)、操作部24の操作により質問に対する回答が入力されると、送信部21aが、回答に係るテキストデータを講師のユーザIDと共に、サーバ装置1に送信する(S36)。
【0072】
サーバ装置1は、受付部11aが、回答に係るテキストデータを受付け(S37)、質問事項に係るテキストデータと、回答に係るテキストデータとを、ユーザIDと共に質疑応答情報記憶部17に登録する(S38)。そして、生成部11gが、回答に係るテキストデータに基づいて画面データをHTML形式等で生成し、送信部11hが、ユーザの端末装置2へと送信する(S39)。
【0073】
ユーザの端末装置2では、受信部21dが、この画面データを受信し(S40)、閲覧部21cにより、表示部25に画面表示され、回答を確認可能とする(S41)。こうして質疑応答に係る一連の処理を終了する。
【0074】
最後に、
図10には、解析結果に係る表示例を示し説明する。
【0075】
サーバ装置1の解析部11fは、座席毎に設置されたカメラユニット5で得られた画像データを解析し、当該座席に着席しているユーザの表情を解析し、画像記憶部19に撮影時刻と共に記憶している。この解析部11fの更なる機能として、解析部11fは、各記憶部14乃至19を参照して、予め設定された必要な情報を読み出し、それらを解析結果とすることもできる。この場合、生成部11gは、解析結果に基づいて、画面データをHTML形式等で生成する。
【0076】
その表示例が、
図10に示されている。この例では、セミナー申込情報、チェックイン情報に加えて、セミナー受講情報として所定時間間隔での画像解析結果、即ちユーザの状態を座席表の上にポップアップ表示で提示することができる。更に、質疑応答情報やアンケート情報も座席表の上にポップアップ表示で併せて提示することが可能である。
【0077】
これらは、セミナー主催者やセミナー講師にとって非常に有益な情報となるため、フィードバックされた内容を改善内容として次開催のセミナーの企画に反映させることができる。また、情報が蓄積されると、それらがビッグデータとなり、機械学習により、セミナー受講生のニーズ等、俯瞰することも可能となるだろう。
【0078】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは勿論である。
【0079】
例えば、
図10に示されるポップアップ表示は一連にすぎず、各記憶部14乃至19に記憶された情報の任意の組み合わせにより、提示する情報を、自由に組み合わせを設定することが可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0080】
1…サーバ装置、2…端末装置、3…端末装置、4…管理端末装置、5…カメラユニット、6…通信網、11…制御部、11a…受付部、11b…登録部、11c…座席表生成部、11d…質疑応答処理部、11e…アンケート処理部、11f…解析部、11g…生成部、11h…送信部、12…通信部、13…記憶部、14…ユーザ情報記憶部、15…セミナー情報記憶部、16…座席情報記憶部、17…質疑応答情報記憶部、18…アンケート情報記憶部、19…画像記憶部、21…制御部、21a…送信部、21b…コード解析部、21c…閲覧部、21d…受信部、22…通信部、23…撮像部、24…操作部、25…表示部、26…記憶部。
【要約】
【課題】セミナーに関わる一連の流れの中で、運営をサポートし効率化を図る。
【解決手段】本発明は、ユーザの端末装置と通信自在なサーバ装置1であって、ユーザの端末装置からの座席情報とユーザ識別情報とを受け付ける受付部11aと、座席情報とユーザ識別情報とを登録する登録部11bと、座席情報、ユーザ情報、ユーザの属性情報、及びセミナー識別情報を少なくとも記憶する記憶部13とを有し、ユーザ識別情報に基づき、座席情報により特定される座席に着席しているユーザの属性情報を提示可能とした。
【選択図】
図2