(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
交通機関である移動体に乗車するための乗車地点であって道路上に設置される乗車地点を示す乗車位置情報と、ユーザの現在の所在地を示すユーザ位置情報との間での位置関係を取得する取得部と、
前記取得部により取得された位置関係と、前記ユーザの行動を示す行動情報とに基づいて、前記ユーザが前記移動体に乗車する意図があるか否かを判定する判定部と
を有することを特徴とする乗車意図判定装置。
前記判定部は、前記所定の条件情報を満たす場合として、前記移動体に乗車するための乗車地点と前記ユーザの現在位置との距離が所定距離以内である場合に、前記ユーザが前記移動体に乗車する意図があると判定する
ことを特徴とする請求項3に記載の乗車意図判定装置。
前記判定部は、前記所定距離として、前記ユーザの現在位置から前記乗車地点までの移動に前記ユーザが要する時間が所定時間内と予測される距離以内である場合に、前記ユーザが前記移動体に乗車する意図があると判定する
ことを特徴とする請求項4に記載の乗車意図判定装置。
前記判定部は、前記距離として、前記乗車地点に前記移動体が到着するまでの時間が前記所定時間内と予測される距離以内である場合に、前記ユーザが前記移動体に乗車する意図があると判定する
ことを特徴とする請求項5または6に記載の乗車意図判定装置。
前記判定部は、前記所定の条件情報を満たす場合として、前記移動体に乗車するための乗車地点に関するコンテンツを前記ユーザが閲覧した場合に、前記ユーザが前記移動体に乗車する意図があると判定する
ことを特徴とする請求項8に記載の乗車意図判定装置。
前記判定部は、前記所定の条件情報を満たす場合として、前記移動体に乗車するための乗車地点のうち、前記ユーザの現在位置との距離が所定距離以内の乗車地点に前記移動体が到着するまでの時間を示す時間情報を前記ユーザが閲覧した場合に、前記ユーザが前記移動体に乗車する意図があると判定する
ことを特徴とする請求項8または9に記載の乗車意図判定装置。
前記判定部は、前記所定の条件情報を満たす場合として、前記移動体に乗車するための乗車地点に向かって前記ユーザが移動を開始した場合に、前記ユーザが前記移動体に乗車する意図があると判定する
ことを特徴とする請求項8〜10のいずれか1つに記載の乗車意図判定装置。
前記決定部は、前記ユーザの現在位置から所定範囲内に前記移動体に乗車するための乗車地点が存在する場合に、当該現在位置を示すユーザ位置情報と、当該乗車地点を示す乗車位置情報とに基づいて、前記仮想乗車地点を設置する位置を決定する
ことを特徴とする請求項12に記載の乗車意図判定装置。
前記決定部は、前記所定の地点として、前記移動体に乗車するための乗車地点から所定距離以内に含まれる道路を除く道路上において、前記仮想乗車地点を設置する位置を決定する
ことを特徴とする請求項16に記載の乗車意図判定装置。
交通機関である移動体に乗車するための乗車地点であって道路上に設置される乗車地点を示す乗車位置情報と、ユーザの現在の所在地を示すユーザ位置情報との間での位置関係を取得する取得手順と、
前記取得手順により取得された位置関係と、前記ユーザの行動を示す行動情報とに基づいて、前記ユーザが前記移動体に乗車する意図があるか否かを判定する判定手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする乗車意図判定プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本願にかかる乗車意図判定装置、乗車意図判定方法および乗車意図判定プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ説明する。なお、この実施形態により本願にかかる乗車意図判定装置、乗車意図判定方法および乗車意図判定プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0012】
〔1.乗車意図判定処理〕
まず、
図1を用いて、実施形態にかかる乗車意図判定処理の一例について説明する。
図1は、実施形態にかかる乗車意図判定処理の一例を示す図である。実施形態にかかる乗車意図判定システム1は、乗車意図判定装置100と、端末装置10とを含む。実施形態にかかる乗車意図判定処理は、
図1に示す乗車意図判定装置100によって行われる。例えば、乗車意図判定装置100は、サーバ装置やクラウドシステム等、単数または複数の装置により実現され、移動通信網や無線LAN(Local Area Network)等のネットワークN(
図2参照)を介して、ユーザが使用する端末装置10と通信可能な情報処理装置である。
【0013】
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。また、端末装置10には、路線バスの運行状況や路線バスの停留所の位置を検索可能なアプリケーション(以下、「乗車案内アプリAP」と表記する)が予めインストールされているものとする。
【0014】
乗車案内アプリAPは、実施形態にかかる乗車意図判定装置100と連携することにより、乗車意図判定装置100から路線バスに関する各種情報を取得し、取得した情報をユーザに提示する。例えば、ユーザは、乗車案内アプリAPに対して、日常的に利用するバス停留所の名称を「お気に入り登録」することができる。かかる場合、乗車案内アプリAPは、任意のタイミングで、「お気に入り登録」されたバス停留所に関する情報を乗車意図判定装置100から取得し、ユーザに提示する。
【0015】
ここで、実施形態にかかる乗車意図判定装置100が以下に示す乗車意図判定処理を行うにあたっての前提について説明する。まず、本実施形態において乗車意図判定装置100が対象とする移動体は「オンデマンドバス」であるものとする。実施形態にかかるオンデマンドバスは、路線バスの一種であるが、ユーザがインターネット等の通信手段を用いて手続きを行った場合に、例えば、基本路線の外の迂回路線を経由して、例えば、仮想的に設置されたバス停留所へとユーザを迎えに行く。基本路線に存在する従来からの物理的なバス停留所(「既存バス停」と表記する場合がある)に対して、このように仮想的に設置されるバス停留所を「仮想バス停」とする。
【0016】
乗車意図判定装置100は、ユーザの属性情報、道路情報、交通状況等を加味して、任意の位置に仮想バス停を設置し、設置した仮想バス停へとオンデマンドバスを向かわせることができる。しかしながら、オンデマンドバスが基本路線から迂回して、仮想バス停へと向かったにも拘らず、本来乗車するはずのユーザがおらず、無駄足となってしまう場合がある。すなわち、オンデマンドバスの運行効率が悪くなる。このような状況を解決するためには、ユーザがオンデマンドバスに乗車する意図があるか否かを精度よく判定する必要がある。そして、ユーザがオンデマンドバスに乗車する意図がある場合に、ユーザが利用しやすい位置に「仮想バス停」を設置し、設置した位置へとユーザを誘導する必要がある。
【0017】
以上のような前提を踏まえて、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、移動体に乗車するための乗車地点を示す乗車位置情報と、ユーザの現在位置を示すユーザ位置情報との間での位置関係を取得し、取得した位置関係と、ユーザの行動を示す行動情報とに基づいて、ユーザが移動体に乗車する意図があるか否かを判定する。
【0018】
具体的には、乗車意図判定装置100は、位置関係が所定の条件情報を満たす場合に、ユーザが移動体に乗車する意図があると判定する。また、乗車意図判定装置100は、ユーザの行動を示す行動情報が所定の条件情報を満たす場合に、ユーザが移動体に乗車する意図があると判定する。上記2つの条件、すなわち位置関係に関する条件情報、および、行動情報に関する条件情報については後述する。また、移動体は、オンデマンドバスであるものとする。また、移動体に乗車するための乗車地点は、オンデマンドバスに乗車するための物理的なバス停留所、すなわち既存バス停であるものとする。また、乗車位置情報は、既存バス停が位置する位置情報(既存バス停位置)であるものとする。以下では、
図1を用いて、乗車意図判定処理の一例について説明する。
【0019】
まず、
図1に示すMAP1について説明する。MAP1は、乗車案内アプリAPを利用するユーザU1の周辺地図を示す。MAP1において、既存バス停ST1が位置する位置情報(乗車位置情報の一例)は、「S−PT1」である。また、MAP1において、既存バス停ST2が位置する位置情報(乗車位置情報の一例)は、「S−PT2」である。また、MAP1において、乗車案内アプリAPを利用するユーザU1の現在位置を示すユーザ位置情報は「U−PT1」である。また、MAP1において、オンデマンドバスB1の現在位置を示す位置情報は、「B−PT1」である。また、MAP1において、オンデマンドバスB1が走行する基本路線RT20(20系統の路線、と言い換えることもできる)は、点線で示される。
【0020】
このような状態において、乗車意図判定装置100は、ユーザU1が乗車案内アプリAPを起動したか否かを判定する。なお、ここでは、説明を簡単にするために、端末装置10は、乗車案内アプリAPを起動するようユーザU1から指示を受け付けた場合に、予めユーザU1にお気に入り登録されている既存バス停に関する情報を表示画面Dに表示するものとする。
図1に示すように、端末装置10は、ユーザU1にお気に入り登録されている3つ既存バス停の名称(バス停ST1、バス停ST2、バス停ST3)と、この各バス停それぞれについて、オンデマンドバスB1が到着するまでの残り時間をリアルタイムでカウントダウン表示する。
【0021】
なお、このような表示が可能となるのは、乗車意図判定装置100によって次の処理が行われるためである。例えば、乗車意図判定装置100は、端末装置10からの要求に応じて、お気に入り登録されている各既存バス停に停留するオンデマンドバスを判定し、判定したオンデマンドバスの現在位置情報をリアルタイムで随時取得する。そして、乗車意図判定装置100は、オンデマンドバスの現在位置、既存バス停位置、および、オンデマンドバスの運行速度に基づき、残り時間を算出する。そして、乗車意図判定装置100は、算出した残り時間をカウントダウン表示するよう端末装置10に返す。
【0022】
次に、乗車意図判定装置100は、乗車意図判定処理を行う(ステップS1)。乗車意図判定装置100は、既存バス停位置と、ユーザU1の現在位置との位置関係が所定の条件情報(位置関係に関する条件情報)を満たすか否かを判定する。具体的には、乗車意図判定装置100は、所定の条件情報として、既存バス停位置と、ユーザU1の現在位置との距離が所定距離以内であるか否かを判定する。また、本実施形態では、かかる所定距離を、ユーザU1の現在位置から既存バス停位置までの移動にユーザU1が要する時間がこの既存バス停位置にオンデマンドバスB1が到着するまでの時間より短い時間と予測される距離であるものとする。
【0023】
例えば、乗車意図判定装置100は、お気に入り登録された既存バス停ST1〜ST3の位置情報とユーザU1の現在位置情報とを取得することにより、既存バス停ST1〜ST3それぞれの位置情報とユーザU1の現在位置情報との位置関係を取得する。
図1の例では、乗車意図判定装置100は、既存バス停ST1〜ST3のうち、既存バス停ST1およびST2の位置情報とユーザU1の現在位置情報との位置関係が、上記位置関係に関する条件情報を満たすと判定したとする。
【0024】
また、乗車意図判定装置100は、ユーザU1の行動を示す行動情報が所定の条件情報(行動情報に関する条件情報)を満たすか否かを判定する。具体的には、乗車意図判定装置100は、所定の条件情報として、位置関係に関する条件情報を満たすと判定された既存バス停ST1およびST2のうちいずれかの既存バス停にオンデマンドバスB1が到着するまでの時間を示す時間情報、すなわちカウントダウン表示をユーザU1が閲覧したか否かを判定する。また、乗車意図判定装置100は、所定の条件情報として、カウントダウン表示をユーザU1が閲覧した状態で、ユーザU1が既存バス停ST1またはST2に向かって移動を開始したか否かを判定する。
【0025】
例えば、乗車意図判定装置100は、ユーザU1の現在位置情報をリアルタイムで随時取得し、ユーザU1の現在位置の変化を分析することにより、ユーザU1が移動を開始したか否か、移動を開始した場合には、どの方向に移動しているかを判定する。
図1の例では、乗車意図判定装置100は、ユーザU1が既存バス停ST1に向かって移動を開始したと判定したものとする。
【0026】
さて、これまで説明してきた通り、乗車意図判定装置100は、位置関係に関する条件情報、および、行動情報に関する条件情報の双方を満たす場合に、ユーザU1がオンデマンドバスB1に乗車する意図があると判定する。したがって、
図1の例では、乗車意図判定装置100は、ユーザU1がオンデマンドバスB1に乗車する意図があると判定する。
【0027】
次に、乗車意図判定装置100は、ユーザU1に対して乗車意図があると判定したことにより、仮想バス停を設置する位置(仮想バス停位置)を決定する位置決定処理を行う(ステップS2)。例えば、乗車意図判定装置100は、ユーザU1の属性情報、ユーザU1の現在位置周辺(例えば、ユーザU1の現在位置を中心とする半径200m以内のエリア)における道路情報、ユーザU1の現在位置周辺における交通情報に基づいて、仮想バス停位置を決定する。一例を示すと、ユーザU1は既存バス停ST1に向かって移動していることから、乗車意図判定装置100は、ユーザU1の現在位置から仮想バス停位置までの距離が、ユーザU1の現在位置から既存バス停ST1の位置までの距離より短くなるよう仮想バス停位置を決定する。
図1の例では、乗車意図判定装置100は、仮想バス停位置を「VST1」で示される位置に決定した例を示す。
【0028】
乗車意図判定装置100は、仮想バス停位置を決定すると、決定した仮想バス停位置からオンデマンドバスB1に乗車可能であることをユーザU1に提示する(ステップS3)。例えば、乗車意図判定装置100は、仮想バス停位置からオンデマンドバスB1に乗車可能であることを示す情報として、
図1に示すように、「もっと近くから乗車できます」と表示されたボタンBT1を表示するよう端末装置10を制御する。また、不図示であるが、乗車意図判定装置100は、オンデマンドバスB1に対して、仮想バス停位置を「VST1」の位置するルートへと迂回して走行するよう指示する。
【0029】
さて、これまで説明してきたように、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、移動体に乗車するための乗車地点を示す乗車位置情報と、ユーザの現在位置を示すユーザ位置情報との間での位置関係を取得し、取得した位置関係と、ユーザの行動を示す行動情報とに基づいて、ユーザが移動体に乗車する意図があるか否かを判定する。
【0030】
これにより、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、乗車意図のあるユーザを高精度に判定することができるため、例えば、迂回したにも拘らず、迂回先の地点にユーザがおらず無駄足になるといった状況を効果的に回避することができる。この結果、乗車意図判定装置100は、ユーザを効率よく目的地へ運ぶことがきでる。
【0031】
また、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、既存バス停位置よりも近い位置に仮想バス停を設定することができるため、バス停までの移動距離を短縮することができる。すなわち、乗車意図判定装置100は、ユーザに対してオンデマンドバスを利用する利便性を高めることができる。
【0032】
〔2.乗車意図判定装置の構成〕
次に、
図2を用いて、実施形態にかかる乗車意図判定装置100について説明する。
図2は、実施形態にかかる乗車意図判定装置100の構成例を示す図である。
図2に示すように、乗車意図判定装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0033】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、例えば、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0034】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、仮想バス停位置情報記憶部121と、ユーザ情報記憶部122と、運行実績記憶部123とを有する。
【0035】
(仮想バス停位置情報記憶部121について)
仮想バス停位置情報記憶部121は、仮想バス停を設置する位置の候補を記憶する記憶部である。ここで、
図3に実施形態にかかる仮想バス停位置情報記憶部121の一例を示す。
図3の例では、仮想バス停位置情報記憶部121は、「都道府県」、「事業者名」、「系統ID」、「位置情報(座標)」といった項目を有する。
【0036】
「事業者」は、対応する「都道府県」に存在する路線バス運行事業主の名称を示す。「系統ID」は、対応する「事業者」によって運営される路線バスが走行する路線を示す識別情報である。「位置情報(座標)」は、仮想バス停を設置可能な位置を示す位置情報であって、仮想バス停を設置する位置の候補を示す位置情報を示す。
【0037】
すなわち、
図3の例では、都道府県「東京都」に存在する路線バス運行事業主「TK交通」により運営される路線バスが走行する路線のうち、系統ID「20」によって識別される路線(20系統路線)における位置「X1,Y1」には、仮想バス停を設置可能である例を示す。
【0038】
(ユーザ情報記憶部122について)
ユーザ情報記憶部122は、ユーザに関する各種の情報(例えば、属性情報)を記憶する記憶部である。ここで、
図4に実施形態にかかるユーザ情報記憶部122の一例を示す。
図4の例では、ユーザ情報記憶部122は、「ユーザID」、「年齢」、「性別」、「身体情報」といった項目を有する。
【0039】
「ユーザID」は、ユーザまたはユーザの端末装置10を識別する識別情報を示す。「年齢」は、ユーザの年齢を示す。「性別」は、ユーザの性別を示す。「身体情報」は、ユーザの負担となり得る身体情報(例えば、病気・障害等)を示す。
【0040】
すなわち、
図4の例では、ユーザID「U1」によって識別されるユーザ(ユーザU1)は、年齢「33歳」、性別「女性」、身体情報「妊婦」である例を示す。
【0041】
(運行実績記憶部123について)
運行実績記憶部123は、路線バスの運行実績に関する情報を記憶する記憶部である。ここで、
図5に実施形態にかかる運行実績記憶部123の一例を示す。
図5の例では、運行実績記憶部123は、「事業者」、「系統ID」、「日付情報」、「遅延情報」といった項目を有する。
【0042】
「事業者」は、路線バス運行事業主の名称を示す。「系統ID」は、対応する「事業者」によって運営される路線バスが走行する路線を示す識別情報である。「日付情報」は、「遅延情報」によって示される区間を路線バスが走行していた際の日時を示す。「遅延情報」は、「系統ID」によって識別される路線において、運行スケジュールに遅延が発生した区間を示す。例えば、乗車人数や下車人数が多いバス停留所が連続しているような区間では、運行スケジュールに遅延が発生しやすい。
【0043】
すなわち、
図5の例では、系統ID「20」によって識別される路線(20系統路線)において、日付情報「2017年9月5日 8時15分〜8時30分」の間に、区間X1で運行スケジュールに遅延が発生した例を示す。
【0044】
なお、運行実績記憶部123は、渋滞が発生した日時を示す日付情報と、渋滞が発生した区間を示す渋滞情報とを対応付けて記憶してもよい。
【0045】
(制御部130について)
図2に戻り、制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、乗車意図判定装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0046】
図2に示すように、制御部130は、受信部131と、取得部132と、判定部133と、決定部134と、表示制御部135と、提示部136と、指示部137とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0047】
(受信部131について)
受信部131は、端末装置100から各種情報を受信する。例えば、受信部131は、コンテンツやコンテンツに関する情報の配信要求を受信する。
【0048】
(取得部132について)
取得部132は、移動体に乗車するための乗車地点を示す乗車位置情報と、ユーザの現在位置を示すユーザ位置情報との間での位置関係を取得する。また、取得部132は、移動体の現在位置を示す移動体位置情報も取得してよい。また、取得部132は、取得した情報に基づいて、ユーザに提示するための情報を算出することもできる。
図1の例を用いて説明すると、取得部132は、既存バス停ST1〜ST3それぞれにオンデマンドバスB1が到着するまでの残り時間を算出することができる。
【0049】
(判定部133について)
判定部133は、取得部132により取得された位置関係と、ユーザの行動を示す行動情報とに基づいて、ユーザが移動体に乗車する意図があるか否かを判定する。具体的には、判定部133は、取得部132により取得された位置関係が所定の条件情報を満たす場合に、ユーザが前記移動体に乗車する意図があると判定する。
【0050】
例えば、判定部133は、所定の条件情報を満たす場合として、移動体に乗車するための乗車地点と前記ユーザの現在位置との距離が所定距離以内である場合に、ユーザが前記移動体に乗車する意図があると判定する。この点についてより詳細に説明すると、判定部133は、所定距離として、ユーザの現在位置から乗車地点までの移動にユーザが要する時間が所定時間内と予測される距離以内である場合に、ユーザが移動体に乗車する意図があると判定する。また、この所定時間は、乗車地点に移動体が到着するまでの時間である。
【0051】
また、判定部133は、ユーザの行動を示す行動情報が所定の条件情報を満たす場合に、ユーザが移動体に乗車する意図があると判定する。具体的には、判定部133は、所定の条件情報を満たす場合として、移動体に乗車するための乗車地点に関するコンテンツをユーザが閲覧した場合に、ユーザが移動体に乗車する意図があると判定する。
【0052】
また、判定部133は、所定の条件情報を満たす場合として、移動体に乗車するための乗車地点のうち、ユーザの現在位置との距離が所定距離以内の乗車地点に移動体が到着するまでの時間を示す時間情報をユーザが閲覧した場合に、ユーザが移動体に乗車する意図があると判定する。より具体的には、判定部133は、上記時間情報をユーザが閲覧した状態で、当該ユーザが移動体に乗車するための乗車地点に向かって移動を開始した場合に、当該ユーザが移動体に乗車する意図があると判定する。
【0053】
(決定部134について)
決定部134は、移動体に乗車するための乗車地点であって仮想の乗車地点である仮想乗車地点を設置する位置を決定する。例えば、決定部134は、ユーザの現在位置から所定範囲内に、移動体に乗車するための乗車地点が存在する場合に、現在位置を示すユーザ位置情報と、当該乗車地点を示す乗車位置情報とに基づいて、仮想乗車地点を設置する位置を決定する。
【0054】
(表示制御部135について)
表示制御部135は、端末装置10に表示されるコンテンツに関する表示制御を行う。
図1の例では、表示制御部135は、乗車案内アプリAPによって端末装置10の表示画面Dに表示されるコンテンツを生成する。そして、表示制御部135は、生成したコンテンツが端末装置10の表示画面Dに表示されるよう表示制御する。
【0055】
(提示部136について)
提示部136は、ユーザに対してコンテンツを提示する。例えば、提示部136は、決定部134により位置が決定された仮想乗車地点において、移動体に乗車可能であることをユーザに提示する。また、提示部136は、仮想乗車地点で乗車する旨の意思表示が受け付けられた場合に、仮想乗車地点へとユーザを誘導する案内情報を提示する。なお、提示部136がユーザに情報を提示することは、提示部136がユーザの端末装置10に情報を配信することに相当する。
【0056】
(指示部137について)
指示部137は、移動体に対して、決定部134により決定された位置であって仮想乗車地点が設置される位置へと移動するよう指示する。例えば、指示部137は、移動体の本来の走行ルートに基づいて、仮想乗車地点が設置される位置への迂回ルートを決定し、決定した迂回ルートを走行するよう移動体に指示する。
【0057】
〔3.乗車意図判定処理における作用効果の一例〕
以下、
図6に示すフローチャートを用いて、各処理部131〜137が実行・実現する処理の内容について説明する。
図6は、実施形態にかかる乗車意図判定処理の一例を示すフローチャートである。また、適宜、
図1の例を用いることにする。
【0058】
まず、受信部131は、各ユーザの端末装置10から、乗車案内アプリAPが起動された旨の情報を受信したか否かを判定する(ステップS101)。受信部131は、乗車案内アプリAPが起動された旨の情報を受信していない場合には(ステップS101;No)、受信するまで待機する。ここで、例えば、受信部131は、ユーザU1の端末装置10から、乗車案内アプリAPが起動された旨の情報を受信したものとする。
【0059】
ここで、ユーザU1は、乗車案内アプリAP内において、既存バス停ST1、ST2およびST3(ST1〜ST3)をお気に入り登録しているものとする。取得部132は、受信部131によって乗車案内アプリAPが起動された旨の情報が受信された場合には(ステップS101;Yes)、既存バス停ST1〜ST3に停留するオンデマンドバスを判定し、判定したオンデマンドバスの現在位置情報をリアルタイムで随時取得する。そして、取得部132は、既存バス停ST1〜ST3停留すると判定したオンデマンドバスB1の現在位置、既存バス停ST1〜ST3それぞれの位置情報、および、オンデマンドバスB1の運行速度に基づき、既存バス停ST1〜ST3それぞれにオンデマンドバスB1が到着するまでの残り時間を算出する。
【0060】
提示部136は、
図1に示すように、既存バス停ST1〜ST3それぞれにオンデマンドバスB1が到着するまでの残り時間がカウントダウン表示されるよう表示制御部135により制御されたコンテンツ(お気に入り画面)を端末装置10に配信する。
【0061】
このような状態において、判定部133は、乗車意図判定処理として、ユーザU1が定められた条件情報を満たすか否かを判定する。まず、取得部132は、オンデマンドバスB1に乗車するための乗車地点である既存バス停ST1〜ST3それぞれの位置情報(総称して、既存バス停位置とする)と、ユーザU1の現在位置情報との間での位置関係を取得する(ステップS102)。なお、取得部132が既存バス停位置の位置情報を取得できるよう、乗車意図判定装置100は、自装置内の所定の記憶部に既存バス停位置の位置情報を記憶しておくことができる。
【0062】
次に、判定部133は、乗車意図判定処理として、ユーザU1が定められた条件情報を満たすか否かを判定する(ステップS103)。具体的には、判定部133は、既存バス停位置と、ユーザU1の現在位置との位置関係が所定の条件情報(位置関係に関する条件情報)を満たすか否かを判定する。具体的には、判定部133は、所定の条件情報として、既存バス停位置と、ユーザU1の現在位置との距離が所定距離以内であるか否かを判定する。より具体的には、判定部133は、所定距離として、ユーザの現在位置から既存バス停位置までの移動にユーザU1が要する時間が所定時間内と予測される距離であるか否かを判定する。また、この所定時間は、例えば、既存バス停位置にオンデマンドバスB1が到着するまでの時間である。ここでは、判定部133は、既存バス停ST1〜ST3のうち、既存バス停ST1およびST2の位置情報とユーザU1の現在位置情報との位置関係が、上記位置関係に関する条件情報を満たすと判定したとする。
【0063】
また、判定部133は、ユーザU1の行動を示す行動情報が所定の条件情報(行動情報に関する条件情報)を満たすか否かを判定する。具体的には、判定部133は、所定の条件情報として、位置関係に関する条件情報を満たすと判定された既存バス停ST1およびST2のうちいずれかの既存バス停にオンデマンドバスB1が到着するまでの時間を示す時間情報、すなわちカウントダウン表示をユーザU1が閲覧したか否かを判定する。より具体的には、判定部133は、所定の条件情報として、カウントダウン表示をユーザU1が閲覧した状態で、ユーザU1が既存バス停ST1またはST2に向かって移動を開始したか否かを判定する。ここでは、判定部133は、ユーザU1が既存バス停ST1に向かって移動を開始したと判定したとする。
【0064】
上記例では、判定部133は、位置関係に関する条件情報、および、行動情報に関する条件情報の双方が満たされることにより、ユーザU1がオンデマンドバスB1に乗車する意図があると判定する。なお、判定部133は、条件情報を満たさないと判定した場合には(ステップS103;No)、条件情報を満たすまで待機する。あるいは、判定部133は、条件情報を満たさないと判定した場合には(ステップS103;No)、処理を終了してもよい。決定部134は、判定部133によりユーザU1がオンデマンドバスB1に乗車する意図があると判定されたことに応じて(ステップS103;Yes)、仮想バス停を設置する位置を決定するための位置決定処理を行う(ステップS104)。位置決定処理の詳細な処理手順については、後述する。ここでは、決定部134は、
図1の例で説明したように、仮想バス停位置をMAP1の「VST1」で示される位置に決定したものとする。
【0065】
かかる場合、提示部136は、決定部134により決定された仮想バス停位置「VST1」からオンデマンドバスB1に乗車可能であることをユーザU1に提示する(ステップS105)。例えば、表示制御部135は、仮想バス停位置「VST1」からオンデマンドバスB1に乗車可能であることを示す情報として、
図1に示すように、「もっと近くから乗車できます」と表示されたボタンBT1を表示制御する。そして、提示部136は、表示制御されたボタンBT1を、
図1に示すように、既存バス停ST1に関する情報と既存バス停ST2に関する情報との間に表示させる。
【0066】
このような状態において、提示部136は、仮想バス停位置「VST1」に関する詳細な情報をユーザが希望したか否かを判定する(ステップS106)。言い換えると、提示部136は、ユーザU1がボタンBT1を押下したか否かを判定する。提示部136は、ボタンBT1が押下されないと判定した場合には(ステップS106;No)、処理を終了する。一方、提示部136は、ボタンBT1が押下されたと判定した場合には(ステップS106;Yes)、ユーザU1に対して、仮想バス停位置「VST1」から乗車する旨の意志表示を行わせるためのコンテンツC1を配信する(ステップS107)。
【0067】
ここで、
図7に仮想バス停位置から乗車する旨の意志表示を行わせるためのコンテンツの一例を示す。
図7の例は、仮想バス停位置「VST1」から乗車する旨の意志表示を行わせるためのコンテンツC1が端末装置10の表示画面Dに表示された場合の画面例を示す。提示部136は、
図7に示すように、ユーザU1の現在位置および仮想バス停位置「VST1」を含む地図情報(
図1に示すMAP1に対応)において、仮想バス停位置「VST1」の所在地を示す所在地情報Jが重畳されたコンテンツC1を端末装置10に配信する。
【0068】
図7に示すように、所在地情報Jには、ボタンBT2が含まれる。例えば、ユーザU1は、ボタンBT2を押下することにより、乗車意図判定装置100に対して、仮想バス停位置「VST1」から乗車する旨の意志があることを意思表示することができる。したがって、提示部136は、ユーザU1がボタンBT2を押下したか否かを判定する(ステップS108)。提示部136は、ボタンBT2が押下されないと判定した場合には(ステップS108;No)、処理を終了する。一方、提示部136は、ボタンBT2が押下されたと判定した場合には(ステップS108;Yes)、仮想バス停位置「VST1」に関する案内情報を提示する(ステップS109)。例えば、提示部136は、
図7に示すように、案内情報として、ユーザU1の現在位置「U−PT1」から仮想バス停位置「VST1」までの移動ルートGDを表示させる。
【0069】
ここで、仮想バス停は物理的なバス停ではないため、ユーザU1は、移動ルートGDに従って仮想バス停位置「VST1」に向かったとしても、仮想バス停位置「VST1」の正確な位置を認識できない場合がある。したがって、提示部136は、仮想バス停位置「VST1」の周辺情報として、例えば、仮想バス停位置「VST1」の周辺に関する画像情報を提示してもよい。
【0070】
また、決定部134は、ボタンBT2が押下されたと判定された場合には(ステップS108;Yes)、実際に、仮想バス停位置「VST1」に仮想バス停を設置する(ステップS109)。
【0071】
また、不図示であるが、指示部137は、オンデマンドバスB1に対して、既存バス停ST1を通過した後、仮想バス停位置「VST1」に向かい、その後、既存バス停ST2に向かって運行するよう迂回ルートを指示する。
【0072】
〔4.位置決定処理における作用効果の一例〕
以下、
図8に示すフローチャートを用いて、決定部134が実行・実現する処理の内容について説明する。
図8は、実施形態にかかる位置決定処理の一例を示すフローチャートである。
【0073】
図7の例に基づくと、決定部134は、判定部133によりユーザU1がオンデマンドバスB1に乗車する意図があると判定されたことに応じて、仮想バス停を設置する位置を決定するための位置決定処理を行う。
【0074】
まず、決定部134は、ユーザ情報記憶部122からユーザU1に対応する属性情報を取得する(ステップS201)。
図4の例では、決定部134は、ユーザU1に対応する属性情報として、年齢「33歳」、性別「女性」、身体情報「妊婦」を取得する。また、決定部134は、ユーザU1の現在位置周辺の道路情報および交通情報を取得する(ステップS202)。なお、決定部134は、ユーザU1の現在位置周辺として、例えば、ユーザU1の現在位置、既存バス停ST1の位置および既存バス停ST2の位置といった3つの位置を結ぶ中心位置に対して所定範囲内の道路情報および交通情報を取得してもよい。また、ここでの道路情報とは、例えば、オンデマンドバスを停車できるに十分な道幅があるか否か、工事中であるか否か、といった情報である。また、交通情報とは、渋滞中であるか否か、といった情報である。
【0075】
次に、決定部134は、ユーザU1の属性情報、道路情報、交通情報とに基づき仮想バス停位置を決定する(ステップS203)。例えば、決定部134は、道路情報および交通情報に基づいて、オンデマンドバスB1を停車可能な道路を特定する。そして、決定部134は、特定した道路のどの位置に仮想バス停を設置するかを決定する。例えば、決定部134は、ユーザU1は既存バス停ST1に向かって移動していることから、ユーザU1の現在位置から仮想バス停位置までの距離が、ユーザU1の現在位置から既存バス停ST1の位置までの距離より短くなるよう仮想バス停位置を決定する。
【0076】
また、決定部134は、ユーザU1の属性情報も考慮して、仮想バス停位置を決定することができる。例えば、決定部は、ユーザU1の属性情報に応じたスコアに基づいて、仮想バス停位置を決定する。
【0077】
例えば、各属性に対応する情報毎に予めスコアが定められているものとする。例えば、属性情報として、年齢「30代」にはスコア「2」、性別「女性」にはスコア「2」、身体情報「妊婦」にはスコア「7」が定められているものとする。なお、ユーザにとって負担となり得る属性情報ほど高いスコアが定められる。例えば、属性情報「60代」にはスコア「5」、身体情報「車いす」にはスコア「8」といったようにスコアが定められる。また、このようなスコア情報は、例えば、ユーザ情報記憶部122に記憶されてもよい。
【0078】
かかる場合、決定部134は、ユーザU1に対応する各属性情報のスコアを合計した合計スコアに基づいて、仮想バス停位置を決定する。上記例では、決定部134は、ユーザU1について合計スコア「11」を算出する。決定部134は、合計スコアが高いユーザほど、例えば、バス停まで徒歩で向かうには身体的な負担が大きいと判断する。したがって、決定部134は、合計スコアが高いユーザほど、当該ユーザの現在位置から仮想バス停位置までの距離が、当該ユーザの現在位置から既存バス停の位置までの距離より短くなるよう仮想バス停位置を決定する。
【0079】
例えば、「妊婦」であるユーザU1に対して、長距離(例えば、1km以上)の移動を課した場合、ユーザU1にとって身体的負担が大きくなる。したがって、決定部134は、迂回ルートがより長距離になってしまうとしても、ユーザU1の現在位置により近い位置に仮想バス停を設定する。これにより、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、移動体に対するユーザの利便性を高めることができる。
【0080】
一方、説明の便器上、ユーザU1は年齢「25歳」、性別「男性」、身体情報「なし」であるものとする。かかる場合、ユーザU1は身体的な能力が高い者として、比較的低いスコアが算出される。また、長距離(例えば、1km以上)の移動を課した場合でも、身体的負担は大きくないと考えられる。したがって、決定部133は、迂回ルートが所定距離より長くならない範囲で、ユーザU1の現在位置により近い位置に仮想バス停を設定する。これにより、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、属性情報に応じて、迂回ルートの長さを制御することができるため、運行にかかる費用(例えば、ガソリン代や電気代)を節約することができる。
【0081】
なお、このような位置決定処理は、属性情報に応じたスコアに基づいて、ユーザの移動距離を最小化するできるように仮想バス停位置を決定する処理と言い換えることができる。
【0082】
〔5.変形例〕
上記実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、乗車意図判定装置100の他の実施形態について説明する。
【0083】
〔5−1.仮想バス停の設置禁止区間〕
決定部134は、移動体に乗車するための乗車地点に基づく所定の地点以外において、仮想乗車地点を設置する位置を決定してもよい。例えば、決定部134は、所定の地点として、移動体に乗車するための乗車地点から所定距離以内に含まれる道路を除く道路上において、仮想乗車地点を設置する位置を決定する。この点について、
図1の例を用いて説明する。
【0084】
例えば、決定部134は、既存バス停ST1とユーザU1の現在位置との位置関係が、位置関係に関する条件情報を満たすと判定され、また、ユーザU1の行動情報が行動情報に関する条件情報を満たすと判定されたことにより、ユーザU1が向かっている既存バス停ST1から所定距離以内に含まれる路線を除く路線上において、仮想バス停位置を決定する。言い換えれば、決定部134は、既存バス停ST1から所定距離以内に含まれる路線を、仮想バス停を設置してはいけない設置禁止区間と定め、この設置禁止区間を除いて、仮想バス停位置を決定する。
【0085】
なお、決定部134は、オンデマンドバスの運行状況(例えば、運行本数や遅延状況等)に応じて、この所定距離の長さを動的に変化させ、変化後の距離以内に含まれる路線を除く路線上において、仮想バス停位置を決定してもよい。
【0086】
これにより、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、既存バス停から適切な距離を取った位置に仮想バス停を設置することができるため、例えば、既存バス停がすぐ近くに存在するにも拘らず仮想バス停を設置することにより無駄な遅延を発生させてしまうことを防止することができる。
【0087】
また、決定部134は、所定の地点として、移動体に乗車するための乗車地点を中心とする所定の領域以外において、仮想乗車地点を設置する位置を決定する。同様に、
図1の例を用いて説明する。
【0088】
例えば、決定部134は、既存バス停ST1を中心とする所定の領域以外において、仮想バス停位置を決定する。言い換えれば、決定部134は、既存バス停ST1を中心とする所定の領域を、仮想バス停を設置してはいけない設置禁止領域と定め、この設置禁止領域を除いて、仮想バス停位置を決定する。
【0089】
なお、決定部134は、オンデマンドバスの運行状況(例えば、運行本数や遅延状況等)に応じて、この所定の領域の広さ(半径距離)を動的に変化させ、変化後の領域を除く路線上において、仮想バス停位置を決定してもよい。
【0090】
なお、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、オンデマンドバスの事前予約、あるいは、事前予約なしで現地に既に到着している状態で当該現地へのオンデマンドバスの配車要求すること(即時呼び)にも対応している。例えば、決定部134は、ユーザU1によってオンデマンドバスが事前予約された場合には、既存バス停位置とユーザU1の現在位置とに基づいて、仮想バス停位置を決定する。かかる場合にも決定部134は、既存バス停から所定距離以内に含まれる路線を除く路線上において、仮想バス停位置を決定することや、既存バス停を中心とする所定の領域以外において、仮想バス停位置を決定することができる。また、決定部134は、この際に、オンデマンドバスの過去の運行実績(例えば、運行本数や遅延状況等)に応じて、この所定距離の長さや所定の領域の広さを動的に変化させることができる。
【0091】
例えば、決定部134は、運行実績記憶部123を参照し、予約された時刻における遅延情報に基づいて、所定距離の長さや所定の領域の広さを動的に変化させることにより、設置禁止区間(領域)を定め、この設置禁止区間(領域)を除いて、仮想バス停位置を決定する。例えば、決定部134は、予約された時刻において遅延が発生する区間や渋滞が発生する区間を含めるように設置禁止区間(領域)を定めることにより、予約された時刻に間に合うようにオンデマンドバスを運行させることができる。
【0092】
また、決定部134は、ユーザU1によってオンデマンドバスが即時呼びされた場合にも、既存バス停位置とユーザU1の現在位置とに基づいて、仮想バス停位置を決定する。同様に、決定部134は、既存バス停から所定距離以内に含まれる路線を除く路線上において、仮想バス停位置を決定することや、既存バス停を中心とする所定の領域以外において、仮想バス停位置を決定することができる。また、決定部134は、この際に、オンデマンドバスの現在の運行状況(例えば、運行本数や遅延状況等)に応じて、この所定距離の長さや所定の領域の広さを動的に変化させることができる。
【0093】
〔5−2.乗車意図判定処理について(1)〕
上記実施形態では、判定部133が、お気に入り登録された既存バス停にオンデマンドバスが到着するまでの残り時間のカウントダウン表示を閲覧している状態で、お気に入り登録されている既存バス停に向かって移動を開始した場合に、乗車意図があると判定する例を示した。
【0094】
しかし、既存バス停が必ずしもお気に入り登録されていない場合もある。例えば、日常的に利用する既存バス停が存在する場合には、この既存バス停をお気に入り登録している場合がある一方で、旅先などでオンデマンドバスを利用したいと考えた場合、その旅先でのオンデマンドに関する既存バス停をお気に入り登録していることは少ない。かかる場合、オンデマンドバスへの乗車意図があったとしてもカウントダウン表示が閲覧されることはない。
【0095】
実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、このような状況にも対応できるよう、カウントダウン表示以外の情報が閲覧されているか否かに基づいて、乗車意図を判定することができる。具体的には、判定部133は、条件情報を満たす場合として、移動体に乗車するための乗車地点に関するコンテンツをユーザが閲覧した場合に、ユーザが移動体に乗車する意図があると判定する。かかるコンテンツを、例えば、路線検索アプリであるものとする。
【0096】
例えば、判定部133は、路線検索アプリについてユーザU1の利用履歴を取得する。判定部133は、利用履歴が取得できた場合、取得した利用履歴を参照し、ユーザU1が現在時刻(例えば、乗車案内アプリAPが起動された時刻)から遡って所定時間以内にユーザU1の現在位置周辺に関するバス路線を検索したとのログが存在するか否か判定する。例えば、判定部133は、ユーザU1が路線検索アプリを利用して現在位置周辺に関するバス路線について検索したとのログが取得できた場合、ユーザU1がオンデマンドバスを利用して移動する可能性があると判定する。
【0097】
また、判定部133は、利用履歴に基づきユーザU1がオンデマンドバスを利用して移動する可能性があると判定できた場合において、ユーザU1が既存バス停に向かって移動を開始した場合には、乗車意図があると判定する。例えば、ユーザU1が単に既存バス停に向かって移動しているだけであれば、実施には、既存バス停先の店舗に向かっているかもしれない。しかしながら、直前にユーザU1が現在地周辺におけるバス路線を検索しているとの痕跡があることにより、判定部133は、ユーザU1はオンデマンドバスへの乗車意図があることを高精度に判定することができる。
【0098】
〔5−3.乗車意図判定処理について(2)〕
また、判定部133は、ユーザの交通機関利用履歴に基づいて、オンデマンドバスへの乗車意図があるか否かを判定してもよい。例えば、判定部133は、ユーザU1の交通機関利用履歴を取得することにより、ユーザU1が日常的に利用する可能性がある交通機関が存在するか否かを判定する。例えば、判定部133は、乗車案内アプリAPが起動された時点において、例えば、ユーザU1が毎日オンデマンドバスを利用している場合には、ユーザU1はオンデマンドバスへの乗車意図があると判定する。これにより、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、乗車意図があるか否かを高精度に判定することができる。
【0099】
〔5−4.仮想乗車地点の設定について〕
上記実施形態では、乗車意図判定装置100は、乗車意図があると判定された場合に、仮想バス停位置を決定し、決定した仮想バス停位置でオンデマンドバスに乗車可能である旨提示する。そして、乗車意図判定装置100は、ユーザの乗車意思が得られた場合(
図7に示すボタンBT2が押下された場合)に、実際に、仮想バス停を設置し、設置した位置へとオンデマンドバスを向かわせる、といった例を示した。
【0100】
しかし、乗車意図判定装置100は、乗車意図があると判定できた状態において、仮想バス停を設置する位置を決定した時点で、例えば、ボタンBT2を用いた乗車意思確認を行うことなく、決定した仮想バス停位置に、実際に、仮想バス停を設置してもよい。また、かかる場合、乗車意図判定装置100は、設定した仮想バス停へと案内する案内情報を提示する。このような処理は、
図6に示すフローチャートにおいて、ステップS104の次に、ステップS109に移行することに相当する。
【0101】
このように、乗車意図判定装置100が、ボタンBT2を用いた乗車意思確認を行うことなく、仮想バス停を設置するのは、乗車意図判定処理において、乗車意図があることを高精度に判定できているためである。
【0102】
〔5−5.仮想乗車地点の候補を表示〕
乗車意図判定装置100は、乗車意図判定処理を行うことなく、仮想バス停位置の候補をユーザに提示し、ユーザに指定された仮想バス停位置に、実際に、仮想バス体を設置してもよい。例えば、乗車意図判定装置100は、ユーザU1によって乗車案内アプリAPが起動されたとすると、ユーザU1の現在位置に基づいて、ユーザU1の現在位置周辺にオンデマンドバスが走行する路線が存在するか否かを判定する。乗車意図判定装置100は、オンデマンドバスが走行する路線が存在する場合には、仮想バス停位置情報記憶部121を参照し、当該オンデマンドバスに対応する仮想バス停位置の候補を取得する。例えば、乗車意図判定装置100は、道路情報あるいは交通情報等に基づいて、仮想バス停位置情報記憶部121に登録されている仮想バス停位置のうち、仮想バス停を設置しても、例えば、周辺の交通状況等に悪影響を与えないと予測される仮想バス停位置の候補を取得する。
【0103】
また、乗車意図判定装置100は、取得した仮想バス停位置の候補が示された地図情報をユーザU1に提示する。そして、乗車意図判定装置100は、提示された仮想バス停位置の候補のいずれかがユーザU1によって指定された場合には、指定された仮想バス停位置に仮想バス停を設置する。また、乗車意図判定装置100は、仮想バス停を設置した位置へとユーザU1を誘導する案内情報を提示する。
【0104】
これにより、乗車意図判定装置100は、ユーザの希望する位置に確実に仮想バス停を設置することができるため、ユーザの利便性を高めることができる。なお、乗車意図判定装置100は、
図8を用いて説明した仮想バス停位置決定処理においても、仮想バス停位置情報記憶部121に登録されている仮想バス停位置の候補の中から、仮想バス停位置を決定することができる。
【0105】
〔5−6.移動体について〕
上記実施形態では、移動体の一例としてオンデマンドバスを上げて説明した、しかし、移動体の形態は、オンデマンドバスに限定されない。例えば、移動体は、普通自動車型のタクシーであってもよい。また、移動体は、運転手が存在する有人の自動車であってもよいし、運転手が存在しない自動運転車であってもよい。
【0106】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、例えば
図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図9は、乗車意図判定装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0107】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0108】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網50を介して他の機器へ送信する。
【0109】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0110】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0111】
例えば、コンピュータ1000が実施形態にかかる乗車意図判定装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0112】
〔7.その他〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0113】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0114】
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0115】
〔8.効果〕
実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、取得部132と、判定部133とを有する。取得部132は、移動体に乗車するための乗車地点を示す乗車位置情報と、ユーザの現在位置を示すユーザ位置情報との間での位置関係を取得する。判定部133は、取得部132により取得された位置関係と、ユーザの行動を示す行動情報とに基づいて、ユーザが移動体に乗車する意図があるか否かを判定する。
【0116】
これにより、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、乗車意図があるか否かを高精度に判定することができるため、移動体の運行効率を高めることができる。
【0117】
また、判定部133は、取得部132により取得された位置関係が所定の条件情報を満たす場合に、ユーザが移動体に乗車する意図があると判定する。
【0118】
これにより、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、乗車意図があるか否かを高精度に判定することができる。
【0119】
また、判定部133は、所定の条件情報を満たす場合として、移動体に乗車するための乗車地点とユーザの現在位置との距離が所定距離以内である場合に、ユーザが移動体に乗車する意図があると判定する。
【0120】
例えば、ユーザが移動体の乗車地点付近に位置する場合、かかるユーザは移動体に乗車する可能性が高い。したがって、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、乗車意図があるか否かを高精度に判定することができる。
【0121】
また、判定部133は、所定距離として、ユーザの現在位置から乗車地点までの移動にユーザが要する時間が所定時間内と予測される距離以内である場合に、ユーザが移動体に乗車する意図があると判定する。
【0122】
例えば、ユーザが移動体の乗車地点までの移動に要する時間が所定時間内と予測される距離に居る場合、かかるユーザは移動体に乗車する可能性が高い。したがって、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、乗車意図があるか否かを高精度に判定することができる。
【0123】
また、判定部133は、距離として、乗車地点に移動体が到着するまでの時間が所定時間内と予測される距離以内である場合に、ユーザが移動体に乗車する意図があると判定する。
【0124】
例えば、乗車地点に移動体が到着するまでの時間よりも早い時間で、このバス停に到着可能な距離位置にユーザが居る場合、このユーザは、移動体に乗車する可能性が高い。したがって、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、乗車意図があるか否かを高精度に判定することができる。
【0125】
判定部133は、ユーザの行動を示す行動情報が所定の条件情報を満たす場合に、ユーザが移動体に乗車する意図があると判定する。
【0126】
実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、位置関係に関する条件情報に加えて、ユーザの行動情報に関する条件情報も考慮することで、乗車意図があるか否かを高より精度に判定することができる。
【0127】
また、判定部133は、所定の条件情報を満たす場合として、移動体に乗車するための乗車地点に関するコンテンツをユーザが閲覧した場合に、ユーザが移動体に乗車する意図があると判定する。
【0128】
移動体に乗車するための乗車地点に関するコンテンツを閲覧するユーザは、移動体に乗車しようとしている可能性が高い。したがって、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、乗車意図があるか否かを高精度に判定することができる。
【0129】
また、判定部133は、所定の条件情報を満たす場合として、移動体に乗車するための乗車地点のうち、ユーザの現在位置との距離が所定距離以内の乗車地点に移動体が到着するまでの時間を示す時間情報をユーザが閲覧した場合に、ユーザが移動体に乗車する意図があると判定する。
【0130】
乗車地点に移動体が到着するまでの時間を示す時間情報を閲覧するユーザは、移動体に乗車しようとしている可能性が高い。したがって、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、乗車意図があるか否かを高精度に判定することができる。
【0131】
また、判定部133は、所定の条件情報を満たす場合として、移動体に乗車するための乗車地点に向かってユーザが移動を開始した場合に、ユーザが移動体に乗車する意図があると判定する。
【0132】
移動体に乗車するための乗車地点に向かって移動を開始したユーザは、移動体に乗車しようとしている可能性が高い。したがって、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、乗車意図があるか否かを高精度に判定することができる。
【0133】
また、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、決定部134と、提示部136とを有する。決定部134は、移動体に乗車するための乗車地点であって仮想の乗車地点である仮想乗車地点を設置する位置を決定する。提示部136は、決定部134により位置が決定された仮想乗車地点において、移動体に乗車可能であることをユーザに提示する。
【0134】
これにより、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、ユーザに合わせて仮想乗車地点を設置し、設置した仮想乗車地点でユーザを乗車させることができるため、移動体を利用するユーザの利便性を高めることができる。
【0135】
決定部134は、ユーザの現在位置から所定範囲内に移動体に乗車するための乗車地点が存在する場合に、当該現在位置を示すユーザ位置情報と、当該乗車地点を示す乗車位置情報とに基づいて、仮想乗車地点を設置する位置を決定する。
【0136】
これにより、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、例えば、ユーザに対して乗車地点よりも近くに仮想乗車地点を設置することができるため、移動体を利用するユーザの利便性を高めることができる。
【0137】
また、決定部134は、ユーザの属性情報に基づいて、仮想乗車地点を設置する位置を決定する。
【0138】
これにより、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、例えば、ユーザにとって移動に負担のかからない位置に仮想乗車地点を設置することができるため、移動体を利用するユーザの利便性を高めることができる。
【0139】
また、決定部133は、ユーザの属性情報に応じたスコアに基づいて、仮想乗車地点を設置する位置を決定する。
【0140】
これにより、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、例えば、ユーザにとって移動に負担のかからない位置に仮想乗車地点を設置することができるため、移動体を利用するユーザの利便性を高めることができる。
【0141】
また、決定部134は、移動体に乗車するための乗車地点に基づく所定の地点以外において、仮想乗車地点を設置する位置を決定する。
【0142】
これにより、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、移動体の運行効率を高めるとともに、移動体の運行にかかる費用を抑えることができる。
【0143】
また、決定部134は、所定の地点として、移動体に乗車するための乗車地点から所定距離以内に含まれる道路を除く道路上において、仮想乗車地点を設置する位置を決定する。
【0144】
これにより、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、移動体の運行効率を高めるとともに、移動体の運行にかかる費用を抑えることができる。
【0145】
また、決定部134は、所定の地点として、移動体に乗車するための乗車地点を中心とする所定の領域以外において、仮想乗車地点を設置する位置を決定する。
【0146】
これにより、実施形態にかかる乗車意図判定装置100は、移動体の運行効率を高めるとともに、移動体の運行にかかる費用を抑えることができる。
【0147】
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0148】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。