(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて、本発明を実施するための形態(以下、実施形態と称する)を説明する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係わる冷蔵庫の全体を示す斜視図である。
【0011】
図1に示す冷蔵庫1には、最上部に冷蔵室3が設けられ、この冷蔵室3は、その前面開口部に左扉3aおよび右扉3bからなる観音開き式扉が取り付けられている。
【0012】
この冷蔵庫1には、冷蔵室3の下側に野菜室7が設けられ、この野菜室7の真下に製氷室8と冷蔵から冷凍までの任意の冷却状態に可変し得る切り替え室とも称する上部冷凍室9が左右に並んで設けられている。これらの製氷室8と上部冷凍室9の直下の最下部には、冷凍室10が設けられている。
【0013】
野菜室7、製氷室8、上部冷凍室9および冷凍室10の前面開口部には、それぞれ引出し式扉7a、8a、9aおよび10aが取り付けられているが、これらの野菜室7、製氷室8、上部冷凍室9および冷凍室10のそれぞれの本体は、それぞれの引出し式扉7a、8a、9aおよび10aの後側に枠体などを介して取り付けられていて、それぞれの引出し式扉7a、8a、9aおよび10aを前方に引き出すと、それぞれの本体も同様に前方に引き出されるようになっている。
【0014】
左扉3aおよび右扉3bのそれぞれの下端部には、それぞれ指を掛けるための凹状の取っ手3ab、3bbが、扉内部に設けられている。同様に、引出し式扉7a、8a、9aおよび10aの上端部には、それぞれ指を掛けるための凹状の取っ手7b、8b、9bおよび10bが、扉内部に設けられている。
【0015】
また、
図1に示すように、観音開きの左扉3aおよび右扉3bの外表面は、ガラス板21A,21によってそれぞれ全面的に覆われている。同様にして、引出し式扉7a、8a、9aおよび10aの外表面は、ガラス板17、18、19および20で全面的に覆われている。これらのガラス板21A,21,17、18、19および20は、透明あるいは透光性を有する着色されたガラス素材であるが、例えばアクリル樹脂等であっても構わない。これにより、各扉の表面は掃除し易く、常にきれいで清潔に保つことができる。
【0016】
冷蔵室3、野菜室7、製氷室8、上部冷凍室9および冷凍室10のそれぞれの扉は、室内に面する最も内側が、例えば鋼板などからなる内板で構成され、この内板と前記ガラス板との間の空間に真空断熱材が配設されると共に、発泡ウレタンなどからなる発泡断熱材が充填されていることで、断熱性能を向上するようにしている。さらに、発泡断熱材がガラス板の内面に接着してガラス板を内板に固着し、この発泡断熱材と後述する上下左右の4個の扉キャップとにより、ガラス板21A,21,17、18、19および20が、外れないように固定されている。
【0017】
図2は、
図1に示した冷蔵庫1の冷蔵室3の観音開き式扉の一方の右扉3bのみを分解して示す分解斜視図である。
図1に示した冷蔵庫1の冷蔵室3の観音開き式扉を構成する左扉3aと右扉3b、および野菜室7、製氷室8、上部冷凍室9および冷凍室10のそれぞれの引出し式扉7a、8a、9a、10aの構造は、基本的に
図2に示す冷蔵室3の右扉3bと同じであるので、以下では、冷蔵室3の右扉3bの構造例を代表して説明する。
【0018】
図2に示す冷蔵室3の右扉3bは、当該右扉3bの前面を全面的に覆うように設けられた外表面のガラス板21を有する。
図2において、ガラス板21の設けられている側が右扉3bの前面側であり、ガラス板21と反対側の後方が冷蔵室3の内部に向かう右扉3bの後側である。
【0019】
ガラス板21の上下左右の外周部には、上側扉キャップ31、下側扉キャップ33、左側扉キャップ35、および右側扉キャップ37がそれぞれ設けられている。これらの上下左右4個の扉キャップ31、33、35、37は、ガラス板21の上下左右の側面を、上下左右の外側から保持して固定する。これらの上側扉キャップ31、下側扉キャップ33、左側扉キャップ35、および右側扉キャップ37は、ガラス板21の4辺部分に固定するとともに、ガラス板21の4辺部分における装飾を施す装飾部として機能する。
【0020】
図2に示すガラス板21の内側には、矩形の枠体である扉内側組立体25がガラス板21の外周部に沿うように設けられ、この扉内側組立体25により右扉3bを全体的かつ一体的に組み立てている。この扉内側組立体25の内側であって、冷蔵室3の内部に向かう内側には、矩形の枠体27が設けられている。なお、図示しないが、この枠体27には、例えば鋼板などからなる内板が取り付けられるとともに、この内板と前記ガラス板21との間の空間に発泡ウレタンなどからなる発泡断熱材が充填され、断熱性能を向上するとともに、発泡断熱材がガラス板21の内面に接着してガラス板21を固着し、ガラス板21が外れたり、反ったりしないように固定している。
【0021】
次に、
図3を参照して、左側扉キャップ35とその付近の構造例を説明し、その次に右側扉キャップ37とその付近の構造例を説明する。
【0022】
図3は、
図1において矢印A−A線に沿った右扉3bの横断面図である。
図3は、
図2において矢印B−B線に沿った右扉3bのガラス板21と左側扉キャップ35および右側扉キャップ37からなる右扉3bの前側部分の構造を示す断面図である。
【0023】
図3に示す左側扉キャップ35は、右扉3bの上下方向(
図3の紙面垂直方向)に設けられた左側の装飾部であり、右側扉キャップ37は、右扉3bの上下方向に設けられた右側の装飾部である。右扉3bの上下方向は、
図2に示すZ方向である。
【0024】
図3に示すように、ガラス板21の一端部(左端部)50は、左側扉キャップ35によって全面的には覆われておらず、左側扉キャップ35から露出された状態になっているほぼむき出し状態の端部である。これに対して、ガラス板21の他端部(右端部)21fは、咥え込み部37aにより覆われていることにより、露出されていない端部である。
【0025】
図1に示す右扉3bのガラス板21の一端部50とその付近の構造と、ガラス板21の他端部21fとその付近の構造は、
図1に示す左扉3aのガラス板21Aの一端部とその付近の構造と、他端部とその付近の構造に対して、左右対称となっている。左扉3aと右扉3bでは、それぞれガラス板21A,21の内側に相当する一端部が露出された端部に相当し、他端部が露出されていない端部に相当する。
【0026】
図3に戻ると、ガラス板21の一端部50の側面52の前側部分には、R面51が形成されており、直角形状にはなっていない。このR面51は、例えば1/4円周形状のR面である。例えば、R面51は、一端部50の一部を切除後に研磨して丸みを持たせることで形成することができ、このR面51はZ方向に連続して形成されている。
【0027】
図3に示すように、左側扉キャップ35の側面53に比べて、ガラス板21の一端部50の側面52は、外側に突き出ていない。これにより、ガラス板21の
一端部50の側面52は左側扉キャップ35の側面53からは突き出していないので、ガラス板21
を保護できる。
【0028】
図3に示すように、左側扉キャップ35の側面53には、基板挿入部54が設けられている。この基板挿入部54は貫通穴であり、左側扉キャップ35の外側から、収納部材105の内部に基板100を挿入するために設けられている。基板100は、静電容量型のスイッチ101と通信手段102を搭載している。収納部材105は、ガラス板21の内面21Mと左側扉キャップ35の内面35Mにそれぞれ固定されている。この収納部材105は、基板100を収納する部材である。
【0029】
基板100は、バネのような弾性手段103を用いて、収納部材105側からガラス板21の内面21Mに対して押し付けることで、内面21Mに対して密着して保持するようになっている。基板100は、左側キャップ35の支持部P2とは異なる位置P1に固定されている。これにより、静電容量型のスイッチ101を有する基板100は、左側キャップ35の支持部P2を避けて、ガラス板21の内面21Mに密着して固定することができる。このため、静電容量型のスイッチ101は、ガラス板21の内面21Mに隙間を空けることなく押し付けて配置できるので、使用者は、ガラス板21の表面から静電容量型のスイッチ101のオンオフ操作を確実に行える。
【0030】
図3に示すように、右扉3bの左側の位置において、左側扉キャップ35の先端部61には、R面60が形成されている。R面60は、例えば1/4円周形状のR面である。例えば、R面60は、一部を切除後に研磨して丸みを持たせることで形成することができ、このR面60はZ方向に連続して形成されている。これにより、R面60が左側扉キャプ35の前端部に形成されているので、ガラス板21の一端部50付近の形状をきれいに見せ、美的視認性を向上し、冷蔵庫1の商品価値を向上させることができる。しかも、左側扉キャップ35の美的視認性を向上することができる。
【0031】
そして、
図3に示すように、左側扉キャップ35の先端部61のR面60は、ガラス板21の厚みWの半分の位置Gよりも矢印Yで示す方向に向かって奥側に配置されている。すなわち、左側扉キャップ35の先端部61のR面60が、ガラス板21の厚みWの2分の1の以下の位置で終端して、それ以上前側には延びていない。これにより、左側扉キャップ35の先端部61のR面60は露出しており、この部分に水分が滞留することが防止できるので、この部分における「かび」の発生を防止できる。また、冷蔵室3の冷気による冷却によって左側扉キャップ35とガラス板21の一端部50との間に発生する水滴の着床が防止させ、この部分が乾燥された状態を維持でき、これによりこの部分におけるかびの発生を防止することができる。
【0032】
さらに、
図3に示すように、ガラス板21の一端部50を露出してR面51を形成することにより、ガラス板21の一端部50をきれいに見せ、美的視認性を向上し、冷蔵庫1の商品価値を向上させることができる。しかも、ガラス板21の一端部50は直角に形成されていないので、ガラス板21の一端部50が掛けてしまうなどの損傷を防止することもできる。
【0033】
左側扉キャップ35は、支持部P2を有している。この支持部P2は、ガラス板21の内面21Mに平行になるように延びている。ガラス板21の内面21Mには段差部分21Dが形成されている。この段差部分21Dと左側扉キャップ35の支持部P2の間には、接着剤63が配置されている。これにより、ガラス板21と左側扉キャップ35とは、段差部分21Dに配置された接着剤63により、広い接着面積でより確実に固定することができる。
【0034】
図3に示すように、左側扉キャップ35の支持部P2の内面には、金属の補強板65が固定されている。この金属の補強板65は、左側扉キャップ35の支持部P2を強度的に補強しているので、ガラス板21の一端部50側は左側扉キャップ35により、強固に固定できる。この金属の補強板65は、基板100の通信手段102の位置からは、対向する位置から離して配置されている。これにより、金属の補強板65が通信手段102の通信に影響が出るのを防ぐことができる。また金属の補強板65は、ガラス板21と接触してガラスの補強をするようにしてもよく、その場合も通信手段102と対向しない位置に設けたり、広い面積でガラスと接触するが、通信手段102の対向する位置に穴や切欠きを設けることで補強を確保しつつ通信手段102の通信に影響が出るのを防ぐことができる。
【0035】
一方、
図3において、右側扉キャップ37は、ほぼコの字形の咥え込み部37aを有している。咥え込み部37aは、前方(同図では下方)に伸びた端部に、左右方向に形成され、この咥え込み部37aには、ガラス板21の右端部21fが覆われるように咥え込まれている。
【0036】
この咥え込み部37aは、ガラス板21の前面21dに裏面が接触する短い前側延出部37b、ガラス板21の裏面21cに両面接着テープ43を介して前面が接着固定される長めの後側延出部37c、および前側延出部37bの右側端部と後側延出部37cの右側端部とを連結している連結部37dから構成されている。
【0037】
咥え込み部37aの連結部37dの内側面とガラス板21の右端部21fの端面21gとの間には、間隙45が形成されている。この間隙45は、ガラス板21の大きさ、すなわち
図3で横方向の長さが製造上の理由などでばらついて、ガラス板21が所定の寸法よりも長くなったとしても、この長くなった分を間隙45で吸収することができる。これにより、ガラス板21は、左側扉キャップ35の先端部61と右側扉キャップ37の連結部37dとの間に適確に取り付けることができる。
【0038】
図3では図示しないが、ガラス板21の内側には発泡ウレタンなどからなる発泡断熱材が充填されており、右扉3bの断熱性能を向上する。この発泡断熱材が、ガラス板21の内面に接着されガラス板21は図示しない内板に固定されている。この発泡断熱材と左側扉キャップ35、右側扉キャップ37および上側扉キャップ31、下側扉キャップ33とによりガラス板21が外れないように、すなわち離脱しないように固定することで、ガラス板21の前面側への反りを防止している。
【0039】
図3に示すように、ガラス板21は、左右位置においては上下方向に沿って左側扉キャップ35および右側扉キャップ37により固定されている。これに対して、
図2に示したように、ガラス板21は、上下位置においては左右方向に沿って上側扉キャップ31および下側扉キャップ33によって固定されている。これらの上側扉キャップ31および下側扉キャップ33は、例えば
図3で示した右側扉キャップ37の咥え込み部37aと同様な咥え込み部を有し、上側扉キャップ31および下側扉キャップ33の咥え込み部により上下方向からでガラス板21を保持している。この上側扉キャップ31および下側扉キャップ33の咥え込み部の構造は、
図3に示した右側扉キャップ37の咥え込み部37aと同様であり、その説明は省略する。
【0040】
図1に示す冷蔵庫1全体の扉の構造例を説明するために、
図3に示すガラス板21のR面51に対応する左側扉キャップ35を露出側扉キャップと称し、咥え込み部37aを有する右側扉キャップ37を咥え込み扉キャップと称する。
【0041】
図1に示す左扉3aの左側扉キャップは、咥え込み扉キャップであり、左扉3aの右側扉キャップは、露出側扉キャップである。
図3を参照してすでに説明したように、観音開き式の右扉3bの左側扉キャップ35は、露出側扉キャップであり、右扉3bの右側扉キャップ37は、咥え込み扉キャップである。
【0042】
図1に示す観音開き式扉の左扉3aおよび右扉3bでは、左扉3aガラス板21AのR面51と、右扉3bのガラス板21のR面51が対面する。これにより、R面51同士が対面するので、冷蔵庫1の正面中央の美的視認性を向上し、きれいに見せることができる。
図1に示す冷蔵庫1では、美的視認性を向上しながら扉の表面にガラス板を簡単かつ確実に取り付けることができる。
【0043】
更に、
図1に示す野菜室7、製氷室9、上部冷凍室11および冷凍室13のそれぞれの引出し式扉7a、9a、11aおよび13aは、上下位置にある左右方向に沿った扉キャップのいずれか一方が露出側扉キャップであり、他方が咥え込み扉キャップである。また、左右位置にある上下方向に沿った扉キャップは、すべて咥え込み扉キャップとすることもできる。
【0044】
以上のように構成される冷蔵庫1において、左扉3aおよび右扉3bからなる観音開き式扉の前面は、全面的にガラス板21A,21で覆われ、このガラス板21A,21は、左右位置の上下方向に沿った一端部と他端部のいずれか一方が露出側扉キャップで保持され、一端部と他端部のいずれか他方が咥え込み扉キャップで保持される。ガラス板21の内側には発泡ウレタンなどからなる発泡断熱材が充填されて、扉の断熱性能を向上することができる。
【0045】
(第2実施形態)
次に、
図4を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。
図4は、本発明の第2実施形態を示している。
【0046】
図4に示す第2実施形態では、ガラス板21の一端部(左端部)50
の側面52は、左側扉キャップ35により覆われておらず、露出された状態になっている
むき出し状態である。ガラス板21の一端部50の前側部分には、複数のカット面、例えば2段のカット面71,72が連続して形成されている。これらのカット面71,72は、それぞれ45度とは異なる角度を有するC面であり、これらのC面は一端部50の一部を切除後に研磨することで形成することができる。カット面71,72は、Z方向に連続して形成されている。複数のカット面は、2段のカット面に限らず、3段以上のカット面で構成しても良い。
【0047】
図4に示すカット面71は、ガラス板21の一端部50の
側面52側から始まり、基準線BLに対して角度θ1で形成され、カット面72は、カット面71に続いてガラス板21の前面21F側まで基準線BLに対して角度θ2で形成されている。角度θ1と角度θ2は、X方向に沿っている基準線BLに対して成す角度であり、45度とは異なる角度であり、45度よりも大きくても、45度よりも小さくても良い。角度θ1は角度θ2とは異なり、角度θ1は角度θ2よりも大きい(θ1>θ2)。X方向は、Z方向と直交しており、ガラス板21の面方向である。
【0048】
これにより、ガラス板21の一端部50の前側は、左側扉キャップ35により覆われておらず、露出されているにもかかわらず、多段階で面取りが施されているので、冷蔵庫1の正面中央の美的視認性を向上し、きれいに見せることができる。
【0049】
また、カット面71の長さCL1は、カット面72の長さCL2とは異なっており、例えばCL1<CL2である。これにより、カット面71の長さCL1とカット面72の長さCL2を変えることで、多段階で面取りが強調されるので、ガラス板21の一端部50付近の美的視認性を向上し、きれいに見せることができる。
【0050】
図4に示すように、複数のカット面71,72が形成されている領域の終息点FPに対向する位置には、接着剤75が配置されている。すなわち、終息点FPを、破線76で示すようにY方向(冷蔵庫の奥行方向、X方向とZ方向に直交する方向)に伸ばしていくと、接着剤75が配置されている。この接着剤75は、左側扉キャップ35の支持部P2の段差部分35Tをガラス板21の段差部分21Dに対して接着して固定している。これにより、少なくとも終息点FPに対向する位置までは、接着剤75が配置されているので、ガラス板21と左側扉キャップ35とは、接着剤75により、より確実に固定することができる。
【0051】
図4に示すように、カット面71,72の上には、保護手段77が配置されている。保護手段77は、例えば印刷塗料や粘着層を有するテープ状部材である。これにより、この保護手段77は、カット面71,72を覆っているので、カット面71,72に傷が付くのを避けて保護でき、しかも外観の美しさを保持できる。この保護手段77は、冷蔵庫1を設置後は、カット面71,72から取り外すことができる。特にこの保護手段77はカット面71,72の間の尖った頂点を守っておくと良い。
【0052】
左側扉キャップ35の支持部P2の内面には、金属の補強板(補強手段の例)77Rが固定されている。この金属の補強板77Rは、左側扉キャップ35の支持部P2を補強しているので、ガラス板21と左側扉キャップ35との接着部分を、より強固に固定できる。
【0053】
金属の補強板77Rは、
図3に示す第1実施形態と同様に、
図3に示す基板100の通信手段102の位置からは、離して配置されている。これにより、金属の補強板77Rが通信手段102に対して影響を与えて、通信に影響がでるのを防ぐことができる。
【0054】
図4に示すように、ガラス板21の一端部50の
側面52は、左側扉キャップ35の側面78と同じ面か、ほぼ同じ面に位置されており、ガラス板21の一端部50の
側面52は、左側扉キャップ35の側面78からは、X方向に沿った側方には突き出ていない。これにより、ガラス板21の
一端部50の側面52は、左側扉キャップ35の側面78からは飛び出していないので、ガラス板21は保護できる。
【0055】
図4に示すように、左側扉キャップ35の接する箇所の
ガラス板21には、切欠き80が設けられている。この切欠き80は、例えばR面に形成されている。これにより、左側扉キャップ35とガラス板21の接する箇所の外観の見栄えを良くすることができるとともにガラスの角により怪我をしないようにすることができる。また、左側扉キャップ35には、ガラス板21のR面である切欠き80に対面するようにして、R面である切欠き81が形成されている。これにより、左側扉キャップ35とガラス板21の接する箇所の外観の見栄えを良くすることができる。またこれら切欠き80と切欠き81の間に後述するシール手段82や目隠し部材95を配置してもよい。
【0056】
(第3実施形態)
次に、
図5を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。
図5は、本発明の第3実施形態を示している。
【0057】
図5に示すように、カット面71の角度θ1はカット面72の角度θ2よりも大きい(θ1>θ2)。カット面71の長さCL1は、カット面72の長さCL2とは異なっており、例えばCL1<CL2である。
【0058】
ガラス板21の内面には、凹部21Hが形成されている。この凹部21Hには、補強板83が配置されている。そして、左側扉キャップ35は、凹部21Hに配置された接着剤85を用いて、ガラス板21の凹部21Hに固定されている。これにより、左側扉キャップ35と補強板83は、ガラス板21の内面の凹部21Hを用いて位置決めしながら、確実に固定することができる。
【0059】
ガラス板21と左側扉キャップ35の接する箇所の間には、シール手段82が設けられている。これにより、このシール手段82は、接着剤85が、ガラス板21と左側扉キャップ35の間から、側方に漏れ出ることをシールすることで防止している。
【0060】
(第4実施形態)
次に、
図6を参照して、本発明の第4実施形態を説明する。
図6は、本発明の第4実施形態を示している。
【0061】
図6に示すように、カット面71の長さCL1は、カット面72の長さCL2とは異なっており、CL1>CL2である。これにより、カット面71の長さCL1とカット面72の長さCL2を変えることで、多段階で面取りが強調されるので、美的視認性を向上し、きれいに見せることができる。
【0062】
左側扉キャップ35は、凹部90を有している。この凹部90は、ガラス板21の内面21Sに対面して形成されている。この凹部90と内面21Sの間には、シール手段あるいは接着剤91が配置されている。これにより、シール手段あるいは接着剤91は、左側扉キャップ35とガラス板21の内面21Sとの間の隙間を閉じて、気密性を簡単に確保することができる。
【0063】
また凹部90内に金属製の補強板を入れてもよい。この補強板は凹部内で曲げることで強度を出してもよい。またこの金属板はガラス板21の内面に接触させて左側扉キャップ35との間に水平に配置してもよく、その一部が折れ曲がって凹部90内に配置されるようにしてもよい。そうするとより強度が高まる。
【0064】
(第5実施形態)
次に、
図7を参照して、本発明の第5実施形態を説明する。
図7は、本発明の第5実施形態を示している。
【0065】
図7に示すように、金属製の補強板93が、左側扉キャップ35とガラス板21の内面との間に挟まれるようにして接着剤を用いて固定されている。補強板93の端部94は、薄く形成されており、この端部94は、左側扉キャップ35の段部35D内に露出している。このため、端部94は、目隠し部材95により覆っている。これにより、目隠し部材95は、端部94が左側扉キャップ35とガラス板21の間から外部に露出するのを防止している。
【0066】
上述した本発明の各実施形態の他に、
図8と
図9に示す実施形態がある。
図8では、ガラス板21に設けられているカット面71の角度θ1が45度以外の角度である30度の例を示し、
図9では、カット面71の角度θ1が45度以外の角度である60度の例を示している。ガラス板21には、複数のカット面71,72が形成されているのではなく、1つのカット面71だけが形成されていても良い。
【0067】
ところで、例えば、
図2に示す装飾部である扉キャップ31,32,35,37は、ガラス板21の左右の側面と上下の側面に配置されている場合に、
図4に例示する構造例のようにして、扉キャップ31,32,35,37では、ガラス板21の側面52が扉キャップ31,32,35,37から出ないようにすることができる。これにより、ガラス板21の側面52を突出させないようにして、見栄えを良くしている。
【0068】
また、例えば、
図2に示す装飾部である扉キャップ31,32,35,37は、ガラス板21の左右の側面と上下の側面に配置されているが、
図4に例示する構造例のように、装飾部に接する箇所のガラス板21の側面52には、切欠き80が設けるようにすることができる。しかも、ガラス板21の側面78にも、切欠き81がある。これにより、ガラス板21と装飾部との接合部分の見栄えを良くしている。
【0069】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。特にこれら実施形態のガラス板は、一端部と他端部のいずれか一方が露出側扉キャップで保持されているが、両端部、上下左右の4片すべてのガラス板の端面を露出させてもよい。また静電容量型のスイッチはスイッチが押されることで扉が自動的に開放される自動扉開放手段を駆動するためのスイッチであってもよい。この場合静電容量型のスイッチに使用者が不用意に接触したり、水が垂れて接触することによって意図せず扉が開放されてしまうことがあり開放されたときにガラス扉の端面が壁や隣接する食器棚などにあたって欠けてしまうおそれがあるが、ガラス板の端面を傾斜させたカット面とすることで効果的に欠けることを防止することができる。この傾斜面をR面等にすることでより効果がある。
【0070】
(第6実施形態)
図10と
図11は、本発明の第6実施形態を示しており、
図10は、引出し扉の横断面図である。
【0071】
図10には、
図1に示す冷蔵庫1の冷凍室10の引出し式扉10aを示している。引出し式扉10aは、前面板であるガラス板170と、扉外枠171と、扉後板172と、発泡スチロール(EPS)177と、真空断熱材(VIP)180と、発泡断熱材181を有している。発泡断熱材181としては、例えば発泡ポリウレタンを使用することができる。
【0072】
図10に示すように、発泡スチロール177は、扉外枠171の内面形状に合わせて予め形成されて、扉外枠171の内面に接する位置に配置されている。発泡断熱材181は、部分181Aと、その両端の部分181B、181Bを有している。発泡断熱材181の部分181Aは、扉後板172に接する庫内側の断熱部分であり、発泡断熱材181の部分181Bは、扉外枠171側の断熱部分である。
【0073】
ガラス板170の内面170Nには、真空断熱材180と発泡断熱材181の部分181B、181Bとが配置されている。真空断熱材180の前面180Aは、ガラス板170の内面170Nに直接貼り付けるようにして接触している。これにより、真空断熱材180がガラス板170の内面170Nに密着するので、ガラス板170に対して、飛散防止フィルムを貼り付けなくても、真空断熱材180は飛散防止フィルムとしての役割を果たすことができ、万が一におけるガラス板の飛散を防止できる。
【0074】
図11(A)と
図11(B)は、発泡断熱材181の部分181Aの厚みX1と、真空断熱材180の厚みX2と、ガラス板170の厚みX3の大小の関係例を、それぞれ示している。
【0075】
図11(A)に示すように、発泡断熱材181の部分181Aの厚みX1と、真空断熱材180の厚みX2との関係は、X1<X2であり、発泡断熱材181の部分181Aの厚みX1が、真空断熱材180の厚みX2よりも小さい。この場合に、発泡断熱材181の部分181Aの厚みX1は、真空断熱材180の厚みX2の1/2以下であることが好ましい。
【0076】
これにより、発泡断熱材181の部分181Aの厚みX1とより大きな厚みを確保した真空断熱材180を、ガラス板170の裏側に配置できるので、引出し式扉10aの断熱性をさらに上げることができる。しかも、ガラス板170の厚みX3は、真空断熱材180の厚みX2よりも小さい。これにより、ガラス板170の厚みを小さくすることで、引出し式扉10aの軽量化を図ることができる。
【0077】
また、
図11(B)に示す例では、真空断熱材180は、発泡断熱材181の部分181A,181B,181Cにより包まれており、真空断熱材180とガラス板170との間には、発泡断熱材181の部分181Cを配置している。このように、真空断熱材180自体は、ガラス板170の内面170Nには直接接触していない。
【0078】
発泡断熱材181は、ガラス板170側と庫内側とでは厚さが異なっている。すなわち具体的には、ガラス板170側の発泡断熱材181の部分181Cの厚みX1Cが、庫内側の部分181Aの厚みX11よりも小さい。
【0079】
図11(B)に示すように、発泡断熱材181の部分181Aの厚みX11と、真空断熱材180の厚みX2との関係は、X11<X2であり、発泡断熱材181の部分181Aの厚みX11が、真空断熱材180の厚みX2よりも小さい。この場合に、発泡断熱材181の厚みX1は、真空断熱材180の厚みX2の1/2以下であることが好ましい。
【0080】
しかも、発泡断熱材181の部分181の厚みX1Cと、発泡断熱材181の部分181Aの厚みX11との関係は、X1C<X11であり、発泡断熱材181の部分181の厚みX1Cは、発泡断熱材181の部分181Aの厚みX11よりも小さい。この場合に、発泡断熱材181の部分181Cの厚みX1Cは、発泡断熱材181の部分181Aの厚みX11の1/3以下であることが好ましい。また、ガラス板170の厚みX3は、真空断熱材80の厚みX2よりも大きい(X2<X3)。
【0081】
なお、ガラス板170と真空断熱材(VIP)180との間のすきまには、発泡断熱材181としての流動性の発泡ポリウレタンに替えて、若しくは併せて、一部も若しくは全面に異なる断熱材を配置してもよい。例えば断熱性に優れる成形品の発泡スチロール(EPS)などを配置するとよい。具体的には、後述する
図10に示す発泡断熱材99と同様にガラス板170に密着させる配置であり、この発泡断熱材99の大きさを縦と横方向に拡大したものとなる。
【0082】
また、このような発泡断熱材は、真空断熱材180の端部より真空断熱材180の中央側に配置して、扉後板172に形成された流動性の発泡ポリウレタンである発泡断熱材181の注入口と対向する位置と異なる位置で真空断熱材180の中央側に配置するとよい。
【0083】
これは部分181Aの厚みX11が、薄いため発泡断熱材181の注入に際して、発泡断熱材181が真空断熱材180とガラス板170の間の全ての領域に行き渡らず、空隙ができてしまう可能性が想定されるが、あらかじめ別の断熱材(成形品の発泡スチロール(EPS))を配置することで空間の部分を断熱できるとともに、この空間に結露水がたまらないようにすることができる。
【0084】
特にウレタン注入口からの直線距離(若しくは流入経路長)が最も遠く、かつ、流動性の発泡ポリウレタンの流れる往路の距離が最も遠い箇所を含むように別の断熱材(例えば成形品の発泡スチロール(EPS))を設けると良い。
【0085】
また、この別の断熱材(成形品の発泡スチロール(EPS))を真空断熱材180とガラス板170とのすきまをつくるスペーサとしての機能させても良い。この場合、複数の断熱材(成形品の発泡スチロール(EPS))を異なる位置に複数個だけ配置することですきま(厚みX11)の寸法が安定する。
【0086】
さらに、
図11(B)に示すように、ガラス板170と真空断熱材180との間にのみ、真空断熱材80には、例えば格子状の形成された溝88が設けられている。この溝88の形状は、縦方向(
図11(B)における垂直方向)と横方向(
図11(B)における紙面左右方向)に形成されている格子状の溝であっても良いし、格子状ではなく単純に平行に形成された溝であっても良い。
【0087】
これにより、発泡ポリウレタンである発泡断熱材181の部分181Cが、ガラス板170の内面170Nに対してより密着し易く、発泡断熱材181の部分181Cがガラス板170の内面170Nに対して、接着剤の代役として機能する。この格子状の溝88は、発泡断熱材181の部分181Cの全面に渡って設けられていても良く、一部分に設けられていても良い。また、この溝は真空断熱材180の端部に延出して開口しているとなお良い。流動性の発泡ポリウレタンを注入した際に、発泡ポリウレタンがその溝内に入りこみやすくなり、均一性を保持できる。
【0088】
図10に示すように、真空断熱材180の端面189と異なるガラス板170の箇所には、発泡断熱材99が配置されている。すなわち、発泡断熱材99は、例えばガラス板170の内面170Nと真空断熱材180の前面180Aの中央位置との間に配置されている。このため、この発泡断熱材99の周囲には、真空断熱材180が配置されている。これにより、例えば扉の開閉スイッチや操作スイッチが配置される位置に、この発泡断熱材99を配置することができる。
【0089】
そしてこのようなスイッチは静電容量式スイッチで構成されており、これらのスイッチはガラス板170の裏面に接触するように配置されており、そのスイッチ電極を有する基板の厚さより、断熱材99の収容部である真空断熱材180の溝部(凹部)の厚さが大きい構成をしている。
【0090】
またスイッチ基板はケースの収納部内に配置されていてもよく、その場合収納ケースの厚さより断熱材99の収容部が大きい構成をしている。
【0091】
また断熱材99が流動性の発泡ウレタンで形成される場合は、収容部(真空断熱材のガラス面に対向する溝)が真空断熱材180の端部まで延びるように形成されていると良い。そうすると扉後板172に形成されたウレタン注入穴からのウレタンが真空断熱材180やスイッチを配置した後に収容部に流れ込ませることができるため、製造性が良い。またこの断熱材99は流動性のウレタンでなくても良く成形品の断熱材を真空断熱材180の収容部にとりつけても良い。この場合に収容部は、真空断熱材180の端部まで延出しない凹部とすると良く、断熱材をガラスに貼って、断熱材を位置切めとして収容部に挿入させるように真空断熱材180を取りつけるなど製造性が良くなる。
【0092】
(第7実施形態)
図12(A)から
図12(C)は、本発明の第7実施形態を示し、引出し扉または左右開閉扉の下の角部分の構造例を示す図である。
【0093】
図12(A)例では、引出し扉または左右開閉扉のガラス板170の角部分に対応して、フレーム200が配置されている。このガラス板170の端部は外部に露出して設けられ、ガラス板170の端部はカットされてカット面179になっているとともに、ガラス板170のカット面179に対応するフレーム200の角部201にも傾斜部分202が設けられている。
【0094】
これにより、ガラス板170にはカット面179を形成することで、ガラス板170の端部の仕上げ処理をきれいにして、外観上の意匠的な見栄えを良くしており、カット面179の形状に合わせて、フレーム200には傾斜部分202を設けることで、外観上の意匠的な見栄えを良くしている。
【0095】
図12(B)に示すように、フレーム200は、縦横方向に分割可能な構成になっており、このフレーム200は、縦部材210と、縦部材210に接続される横部材211を有している。縦部材210は、傾斜部分202を有する延長部分212を有している。この延長部分212は、破線で示すように、横部材211の端部213付近を覆っており、縦部材210の延長部分212に対して、横部材211を移動可能として連結することができる。
【0096】
図12(B)では、横部材211の端部213が、縦部材210の延長部分212の内部に入って連結されており、ガラス板170とフレーム200との隙間SP1が設けられている。これに対して、
図12(C)では、横部材211の端部213が、縦部材210の延長部分212の内部に、比較してより深く入っているので、ガラス板170とフレーム200との隙間SP2は、ガラス板170とフレーム200との隙間SP1に比べて小さくなっている。このようにして、フレーム200は、縦横方向に分割可能な構成にすることで、ガラス板170とフレーム200との間の隙間の大きさを調整することができる。
【0097】
(第8実施形態)
図13(A)から
図13(C)は、本発明の第8実施形態を示し、引出し扉または左右開閉扉の下の角部分の構造例を示す図である。
【0098】
図13(A)に示す例では、フレーム200とガラス板170の端部の隙間Gには、装飾部材300が取り付けられている。このように、装飾部材300が隙間Gを埋めるようにして取り付けられていることにより、外観上の意匠的な見栄えが良くなり、隙間Gにはほこりや水が入り難い。
【0099】
また、
図13(A)に示すように、フレーム200の横部材240は、この隙間Gからフレーム200の外に伸びる溝250を備える。これにより、溝Gに入る水やほこりは、この溝250を通じて、フレーム200の外に排除できる。
【0100】
図13(B)に示すように、ガラス板170の端部にはR面179が設けられている。このR面179は、半径RDを有する1/4円周形状である。このように、ガラス板170の端部にはR面179を設けることで、外観上の意匠的な見栄えが良くなる。
【0101】
あるいは、
図13(C)に示すように、ガラス板170の端部には複数の角度θ1、θ2、θ3を設けることで、ガラス板170の端部には,複数のカット面277,278が設けられている。このカット面277,278は、傾斜面部279を構成しており、この傾斜面部279は、フレーム200の傾斜部分202に対面している。ガラス板170の端部の傾斜面部279は、フレーム200側に突出させている。しかも、ガラス板170の四隅の各カット面277,278の長さLPよりも、フレーム200の傾斜部分202の長さLRが長い。上述したような形状を採用することにより、ガラス板170の端部とフレーム200の傾斜部分202における外観上の見栄えを良くしている。
【0102】
(第9実施形態)
図14は、本発明の第9実施形態を示す断面図である。
【0103】
図14に示すように、上述したように冷蔵庫1に使用される真空断熱材の好ましい構造例を示している。例えば真空断熱材400は、この真空断熱材400のコア材400Mを包む袋体を2重にして構成とすることが好ましい。
【0104】
具体的には、真空断熱材400のコア材400Mは、例えば細いガラス繊維の綿状物であるグラスウールをマット状にしてコア材としている。コア材400Mは、アルミニウム箔とPET(ポリエチレンテレフタレート)等の合成樹脂とのラミネートフィルムで製袋したガスバリア容器に収納し、その内部を真空排気して、開口部を密閉することで、容器内部を真空減圧状態の保持しているパネルである。これにより、真空断熱材400は、薄くて低い熱伝導率、すなわち高い断熱性を有している。
【0105】
真空断熱材400の心材400M全体は、袋体構造401により包まれており、袋体構造401は、内側袋体411と外側袋体412を有している。内側袋体411には、コア材400Mから周囲にはみ出す熱シール代としての耳部411Mを有し、同様にして、外側袋体412には、コア材400Mから周囲にはみ出す熱シール代としての耳部412Mを有する。このように、真空断熱材400のコア材400M全体は、内側袋体411と外側袋体412を用いて2重に真空引きした構造になっているので、断熱性が向上し、仮に外側袋体412にクラックが発生したとしても、内側袋体411により真空状態を保持でき、断熱性の維持を図ることができる。また
図11(B)のように真空断熱材180とガラス板170との間に薄くウレタンを入れる場合は、耳部をガラス側にしてスペーサとしての機能させ、スペーサによる空間にウレタンが流れ込むように構成すると良い。
【0106】
本発明の実施形態では、ガラス板と扉枠との接着を行う接着剤は、好ましくは弾性を備えていると良い。
【0107】
この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。