(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記出射側プリズム部のうちの一部の延び方向に面する断面における輪郭の前記頂部は、曲線であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のプリズムプレート。
前記出射側プリズム部のうちの一部の延び方向に面する断面における輪郭の前記一対の直線は、鋭角をなしていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のプリズムプレート。
前記複数の出射側プリズム部は、前記複数の光源の並び方向に直交する方向に延びており、前記複数の入射側プリズム部の延び方向と平行に延びていることを特徴とする請求項8記載の光照射装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、従来の光源ユニットは、液晶パネル上の輝度ムラの抑制を図っているが、従来の光源ユニットに対しては、更なる輝度ムラの抑制が求められていた。このように、従来の光源ユニットに対しては、複数の光源から出射される光の輝度ムラを抑制して光を均一に配光することができる構造が求められていた。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の光源から出射される光の輝度ムラを抑制して光を均一に配光することができるプリズムプレート及び光照射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係るプリズムプレートは、一対の面を有する透光性の基材と、前記一対の面の一方の面においてプリズムを形成する、互いに並んで延びる透光性の複数の入射側プリズム部を有する入射側プリズム面と、前記一対の面の他方の面においてプリズムを形成する、互いに並んで延びる透光性の複数の出射側プリズム部を有する出射側プリズム面とを備え、前記入射側プリズム面と前記出射側プリズム面とは形状が互いに異なることを特徴とする。
【0007】
本発明の一態様に係るプリズムプレートにおいて、前記入射側プリズム部は、前記一対の面の一方の面から凸である入射側プリズム部、及び前記一対の面の一方の面から凹である入射側プリズム部のいずれか一方であり、前記出射側プリズム部は、前記一対の面の他方の面から凸である出射側プリズム部、及び前記一対の面の他方の面から凹である出射側プリズム部のいずれか一方である。
【0008】
本発明の一態様に係るプリズムプレートにおいて、前記入射側プリズム面において、前記複数の入射側プリズム部は互いに同一の形状を有しており、前記出射側プリズム面において、前記複数の出射側プリズム部は互いに同一の形状を有している。
【0009】
本発明の一態様に係るプリズムプレートにおいて、前記入射側プリズム面において、前記複数の入射側プリズム部は互いに同一の形状を有しており、前記出射側プリズム面において、前記複数の出射側プリズム部のうちの一部と前記複数の出射側プリズム部のうち残りとは、互いに異なる形状を有している。
【0010】
本発明の一態様に係るプリズムプレートにおいて、前記入射側プリズム部の延び方向に面する断面における輪郭は、曲面、多角形の一部、又は山形である。
【0011】
本発明の一態様に係るプリズムプレートにおいて、前記出射側プリズム部の延び方向に面する断面における輪郭は、曲面、多角形の一部、又は山形である。
【0012】
本発明の一態様に係るプリズムプレートにおいて、前記出射側プリズム部のうちの一部は、前記出射側プリズム部のうちの残りよりも尖っている。
【0013】
本発明の一態様に係るプリズムプレートにおいて、前記出射側プリズム部のうちの
残りの延び方向に面する断面における輪郭は、曲面又は多角形の一部であり、前記出射側プリズム部のうちの
一部の延び方向に面する断面における輪郭は、山形である。
【0014】
本発明の一態様に係るプリズムプレートにおいて、前記出射側プリズム部のうちの一部と、前記出射側プリズム部のうちの残りとは、所定の組み合わせで繰り返し並んでいる。
【0015】
本発明の一態様に係るプリズムプレートにおいて、前記入射側プリズム部は、互いに隣接して又は所定の間隔を空けて互いに並んでいる。
【0016】
本発明の一態様に係るプリズムプレートにおいて、前記出射側プリズム部は、互いに隣接して又は所定の間隔を空けて互いに並んでいる。
【0017】
上記目的を達成するために、本発明に係る光照射装置は、並んで配置された複数の光源と、前記複数の光源の出射面に、前記入射側プリズム面が対向するように当接又は近接して配置された上述のいずれかのプリズムプレートとを備えることを特徴とする。
【0018】
本発明の一態様に係る光照射装置において、前記複数の出射側プリズム部は、前記複数の光源の並び方向に
直交する方向に延びており、前記複数の入射側プリズム部の延び方向と平行に延びている。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係るプリズムプレート及び光照射装置によれば、複数の光源から出射される光の輝度ムラを抑制して光を均一に配光することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0022】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る光源ユニット1の構成を概略的に示す平面図であり、
図2は、光源ユニット1の構成を概略的に示す側面図である。
図3は、光源ユニット1の構成を概略的に示す部分拡大平面図であり、
図4は、本発明の実施の形態に係るプリズムプレート20の構成を概略的に示す部分拡大斜視図である。
【0023】
以下、説明の便宜上、
図1における複数の光源10の出射方向を光源ユニット1の短手方向とし、便宜的に矢印ab方向とし、矢印a方向を上側、矢印b方向を下側とする。また、
図1における複数の光源10の並び方向を光源ユニット1の長手方向とし、便宜的に矢印cd方向とし、矢印c方向を左側、矢印d方向を右側とする。また、
図1における複数の光源10の並び方向に直交する方向を光源ユニット1の奥行き方向(紙面に対して垂直方向)とし、便宜的に矢印ef方向とし、矢印e方向を手前側、矢印f方向を奥側とする。以下の説明において、各部材の位置関係や方向を上下左右等を用いて説明するときは、あくまで図面における位置関係や方向を示し、実際の機器に組み込まれたときの位置関係や方向を示すものではない。
【0024】
図1〜4に示すように、本発明の実施の形態に係る光源ユニット(光照射装置)1は、図示しないフレキシブルプリント基板(以下、FPC基板ともいう。)上に並んで配置された複数の光源10と、複数の光源10の出射面10aに当接又は近接して配置されたプリズムプレート20とを備えている。プリズムプレート20は、一対の面(入射面30a,出射面30b)を有する透光性の基材30と、一対の面(入射面30a,出射面30b)の一方の面としての入射面30aにおいてプリズムを形成する入射側プリズム面40と、一対の面(入射面30a,出射面30b)の他方の面としての出射面30bにおいてプリズムを形成する出射側プリズム面50とを備えている。入射側プリズム面40は、互いに並んで延びる透光性の複数の入射側プリズム部41を有しており、出射側プリズム面50は、互いに並んで延びる透光性の複数の出射側プリズム部51を有している。入射側プリズム面40と出射側プリズム面50とは形状が互いに異なる。入射側プリズム面40と出射側プリズム面50とは互いに相似であってもよい。以下、光源ユニット1の構成について具体的に説明する。
【0025】
光源ユニット1において、複数の光源10は、FPC基板の表面に設けられている(不図示)。プリズムプレート20は、複数の光源10の出射面10aに、入射側プリズム面40が対向するように当接又は近接して配置されており、具体的には、複数の光源10の出射面10aに面して設けられている。ガラス基板2は、複数の光源10の出射方向(光源ユニット1の短手方向(矢印ab方向))における上側(矢印a方向)に設けられている。
【0026】
複数の光源10は、
図1〜4に示すように、複数の光源10の並び方向(光源ユニット1の長手方向(矢印cd方向))に所定の間隔S1を有して直線状又は略直線状に並んで配置されている。なお、複数の光源10の配置形態はこれに限らず、曲線状やジグザグ状に並んで配置されていてもよい。複数の光源10は、FPC基板の導電層(配線)に電気的に接続され、FPC基板の導電層(配線)を介して外部の制御モジュール等(図示せず)に接続される。
【0027】
複数の光源10は、制御モジュール等から送信される指示信号に基づいて、出射面10aから光源ユニット1の短手方向(矢印ab方向)における上側(矢印a方向)に向かって光を照射するようになっている。複数の光源10は、例えば、LED(発光ダイオード)である。なお、複数の光源10はこれに限らず、LD(レーザダイオード)等の公知の発光素子であってもよく、赤色、緑色及び青色のLEDを各々有する発光素子であってもよい。
【0028】
光源ユニット1において、プリズムプレート20は、
図1〜4に示すように、矩形板状又は略矩形板状に形成されている。プリズムプレート20は、複数の光源10から出射される光を透過するようになっており、透光性を有する材料、特に無色透明の合成樹脂により形成されている。プリズムプレート20は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アクリル樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン、ポリオレフィン、セルロースアセテート、耐候性塩化ビニル、活性エネルギー線硬化型樹脂等により形成されている。
【0029】
プリズムプレート20は、矩形板状又は略矩形板状に形成された基材30と、基材30の入射面30a側に形成された入射側プリズム面40と、基材30の出射面30b側に形成された出射側プリズム面50とを有している。プリズムプレート20の入射面30aは、複数の光源10の出射面10aに対向して配置されている。プリズムプレート20の入射面30aは、複数の光源10の出射面10aに当接又は近接している。プリズムプレート20は、複数の光源10の出射面10aから照射される光を入射面30aにおいて受光し、出射面30bから出射するようになっている。
【0030】
プリズムプレート20における基材30、入射側プリズム面40、出射側プリズム面50は、一体に形成されている。なお、プリズムプレート20の材料はこれに限らず、基材30としてポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート又はポリカーボネート系樹脂が用いられていてもよく、その入射面30a及び出射面30bに紫外線硬化性樹脂等により入射側プリズム面40、出射側プリズム面50が形成されていてもよい。また、入射側プリズム面40が一枚のシート状に形成されており、また、出射側プリズム面50が一枚のシート状に形成されており、これらのシートが基材30の入射面30a、出射面30bに夫々一枚又は複数貼り付けられてプリズムシート20が形成されていてもよい。
【0031】
入射側プリズム面40は、透光性の入射側プリズム部41を複数有しており、入射側プリズム面40において、入射側プリズム部41は互いに並んで延びている。入射側プリズム部41は、例えば、入射面30aから凸である入射側プリズム部41、及び入射面30aから凹である入射側プリズム部41のいずれか一方である。本実施の形態に係るプリズムシート20においては、
図3,4に示すように、入射側プリズム部41は、入射面30aから凸である。
【0032】
出射側プリズム面50は、透光性の出射側プリズム部51を複数有しており、出射側プリズム面50において、出射側プリズム部51は互いに並んで延びている。出射側プリズム部51は、例えば、出射面30bから凸である出射側プリズム部51、及び出射面30bから凹である出射側プリズム部51のいずれか一方である。本実施の形態に係るプリズムシート20においては、
図3,4に示すように、出射側プリズム部51は、出射面30bから凸である。
【0033】
また、入射側プリズム面40において、複数の入射側プリズム部41は互いに同一の形状を有していてもよく、複数の入射側プリズム部41のうちの一部と複数の入射側プリズム部41のうちの残りとは互いに異なる形状を有していてもよい。本実施の形態に係るプリズムシート20においては、
図3,4に示すように、複数の入射側プリズム部41は互いに同一又は略同一の形状を有している。以下、本実施の形態に係るプリズムシート20の入射側プリズム部41を入射側凸条プリズム部42という。
【0034】
また、出射側プリズム面50において、複数の出射側プリズム部51は互いに同一の形状を有していてもよく、複数の出射側プリズム部51のうちの一部と複数の出射側プリズム部51のうちの残りとは互いに異なる形状を有していてもよい。本実施の形態に係るプリズムシート20においては、
図3,4に示すように、複数の出射側プリズム部51のうちの一部は、複数の出射側プリズム部51のうちの残りとは異なる形状を有している。つまり、出射側プリズム面50は、複数の出射側プリズム部51のうちの一部である出射側凸条プリズム部52と、複数の出射側プリズム部51のうちの残りである出射側尖形凸条プリズム部53とを有している。
【0035】
プリズムプレート20において、複数の入射側凸条プリズム部42は、各々入射面30aから複数の光源10の出射方向(光源ユニット1の短手方向(矢印ab方向))における下側(矢印b方向)に向かって凸であり、互いに複数の光源10の並び方向(光源ユニット1の長手方向(矢印cd方向))に平行又は略平行に並んでいる。また、複数の入射側凸条プリズム部42は、互いに複数の光源10の並び方向に直交又は略直交する方向(光源ユニット1の奥行き方向(矢印ef方向))に延びている。なお、複数の入射側凸条プリズム部42は、各々複数の光源10の並び方向(光源ユニット1の長手方向(矢印cd方向))に対して斜めに延びていてもよい。
【0036】
入射側凸条プリズム部42は、例えば、入射側凸条プリズム部42の延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))に面する断面における輪郭が曲面である。具体的には、
図3及び4に示すように、入射側凸条プリズム部42は、延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))に面する断面における輪郭が一定の曲率を有する円弧である。入射側凸条プリズム部42の長手方向(矢印cd方向)における幅は、短手方向(矢印ab方向)における高さよりも長くなっている。入射側凸条プリズム部42は、例えば、各々円柱形状若しくは略円柱形状の一部であり、レンチキュラーレンズやシリンドリカルレンズ等により形成される。
【0037】
なお、入射側凸条プリズム部42の延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))に面する断面における輪郭はこれに限らず、複数の曲率を有する曲面であってもよい。入射側凸条プリズム部42は、例えば、各々楕円柱形状若しくは略楕円柱形状の一部、又は蒲鉾形状若しくは略蒲鉾形状の一部であり、レンチキュラーレンズやシリンドリカルレンズにより形成される。また、入射側凸条プリズム部42における延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))に面する断面における輪郭はこれに限らず、三角形や五角形、六角形等の多角形の一部であってもよい。入射側凸条プリズム部42における延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))に面する断面は、例えば、円弧状に延びる多角形の一部である。入射側凸条プリズム部42の延び方向における断面の輪郭は、上述の形状に限らず、入射側凸条プリズム部42が入射面30aから突出するようになる他の形状であってもよい。
【0038】
入射側凸条プリズム部42は、所定の間隔S2を空けて互いに並んで延びている。入射側凸条プリズム部42の長手方向(矢印cd方向)における幅は、所定の間隔S2の長手方向(矢印cd方向)における幅よりも長くなっている。なお、入射側凸条プリズム部42とこれに隣接する入射側凸条プリズム部42との間には、所定の間隔S2が設けられていなくてもよい。また、間隔S2は、奥行き方向(矢印ef方向)に一定の幅でなくてもよい。
【0039】
プリズムプレート20において、複数の出射側凸条プリズム部52は、各々出射面30bから複数の光源10の出射方向(短手方向(矢印ab方向))における上側(矢印a方向)に向かって凸であり、互いに複数の光源10の並び方向(長手方向(矢印cd方向))に平行又は略平行に並んで延びている。また、複数の出射側凸条プリズム部52は、各々複数の光源10の並び方向に直交又は略直交する方向(奥行き方向(矢印ef方向))に延びており、また、複数の入射側凸条プリズム部42の延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))と平行又は略平行に延びている。なお、複数の出射側凸条プリズム部52は、各々複数の光源10の並び方向(長手方向(矢印cd方向))に対して斜めに延びていてもよい。
【0040】
出射側凸条プリズム部52は、例えば、出射側凸条プリズム部52の延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))に面する断面における輪郭が曲面である。具体的には、
図3及び4に示すように、出射側凸条プリズム部52は、延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))に面する断面における輪郭が一定の曲率を有する円弧である。出射側凸条プリズム部52の長手方向(矢印cd方向)における幅は、短手方向(矢印ab方向)における高さよりも長くなっている。出射側凸条プリズム部52は、例えば、各々円柱形状若しくは略円柱形状の一部であり、レンチキュラーレンズやシリンドリカルレンズ等により形成される。
【0041】
なお、出射側凸条プリズム部52の延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))に面する断面における輪郭はこれに限らず、複数の曲率を有する曲面であってもよい。出射側凸条プリズム部52は、例えば、各々楕円柱形状若しくは略楕円柱形状の一部、又は蒲鉾形状若しくは略蒲鉾形状の一部であり、レンチキュラーレンズやシリンドリカルレンズにより形成される。また、出射側凸条プリズム部52における延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))に面する断面における輪郭はこれに限らず、三角形や五角形、六角形等の多角形の一部であってもよい。出射側凸条プリズム部52における延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))に面する断面は、例えば、円弧状に延びる多角形の一部である。出射側凸条プリズム部52は、入射側凸条プリズム部42と同一又は略同一であってもよく異なっていてもよい。出射側凸条プリズム部52の延び方向における断面の輪郭は、上述の形状に限らず、出射側凸条プリズム部52が出射面30bから突出するようになる他の形状であってもよい。
【0042】
プリズムプレート20において、複数の出射側尖形凸条プリズム部53は、各々出射面30bから複数の光源10の出射方向(短手方向(矢印ab方向))における上側(矢印a方向)に向かって凸であり、夫々複数の光源10の並び方向(長手方向(矢印cd方向))に出射側凸条プリズム部52と交互に並んで延びている。すなわち、出射側尖形凸条プリズム部53は、互いに隣接する出射側凸条プリズム部52の間に形成されている。また、複数の出射側尖形凸条プリズム部53は、各々複数の光源10の並び方向に直交又は略直交する方向(奥行き方向(矢印ef方向))に延びており、また、複数の入射側凸条プリズム部42及び出射側凸条プリズム部52の延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))と平行又は略平行に延びている。なお、複数の出射側尖形凸条プリズム部53は、各々複数の光源10の並び方向(長手方向(矢印cd方向))に対して斜めに延びていてもよい。出射側凸条プリズム部52と出射側尖形凸条プリズム部53との間は間隔を有していない。なお、出射側凸条プリズム部52と出射側尖形凸条プリズム部53との間はこれに限らず所定の間隔を有していてもよい。
【0043】
複数の出射側尖形凸条プリズム部53は、各々出射側凸条プリズム部52よりも尖って形成されている。例えば、複数の出射側尖形凸条プリズム部53の長手方向(矢印cd方向)における幅は、各々複数の出射側凸条プリズム部52の長手方向(矢印cd方向)における幅よりも小さくなっている。また、複数の出射側尖形凸条プリズム部53における複数の光源10の出射方向(短手方向(矢印ab方向))の高さは、各々複数の出射側凸条プリズム部52における複数の光源10の出射方向(短手方向(矢印ab方向))の高さよりも高くなっている。
【0044】
出射側尖形凸条プリズム部53は、例えば、出射側尖形凸条プリズム部53の延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))に面する断面における輪郭が山形である。具体的には、
図3及び4に示すように、出射側尖形凸条プリズム部53は、各々出射側尖形凸条プリズム部53の延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))に面する断面における輪郭における頂部54が曲線である。出射側尖形凸条プリズム部53は、各々出射側尖形凸条プリズム部53の延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))に面する断面における輪郭が頂部54に続く互いに対向する一対の傾斜する直線55,56を有している。一対の傾斜する直線55,56は、各々複数の光源10の出射方向(短手方向(矢印ab方向))における下側(矢印b方向)に向かうに連れて離れる方向に傾斜している。一対の傾斜する直線55,56がなす角度は鋭角である。
【0045】
なお、出射側尖形凸条プリズム部53の頂部54はこれに限らず、一対の傾斜する直線55,56が交わる直線であってもよい。また、一対の傾斜する直線55,56がなす角度はこれに限らず、直角であってもよく、鈍角であってもよい。また、出射側尖形凸条プリズム部53における延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))に面する断面における輪郭はこれに限らず、三角形や五角形、六角形等の多角形の一部であってもよい。複数の出射側尖形凸条プリズム部53は、例えば、三角柱形状又は略三角柱形状のプリズムレンズ等により形成される。
【0046】
プリズムプレート20の出射面30bには、ガラス基板2が対向して配置されている。プリズムプレート20の出射面30bは、ガラス基板2の端面2aに当接又は近接している。ガラス基板2は、プリズムプレート20の出射面30bから出射される光をガラス基板2の端面2aにおいて受光し、ガラス基板2の出射面2bから出射するようになっている。そして、その後、ガラス基板2の出射面2bから出射される光は、液晶パネル(図示せず)に入射するようになっている。
【0047】
このように、本発明の実施の形態に係る光源ユニット1では、複数の光源10の出射面10aに当接又は近接して配置された、入射側プリズム面40の入射側凸条プリズム部42、出射側プリズム面50の出射側凸条プリズム部52及び出射側尖形凸条プリズム部53を有するプリズムプレート20を備えている。プリズムプレート20において、複数の光源10からの入射光は、プリズムプレート20の出射面30bに光が均一に届くように、R形状の入射側凸条プリズム部42により拡散される。そして、プリズムプレート20の出射光は、出射側凸条プリズム部52を介して拡散され、また、出射側尖形凸条プリズム部53を介して集光される(立ち上げられる)。これにより、出射側凸条プリズム部52を介して拡散されて光の均一化が図られても、隣接する光源10の間の光は弱くなるが、出射側尖形凸条プリズム部53による集光により、この隣接する光源10の間の輝度が高められる。このため、複数の光源10から入射される光は、プリズムプレート20を介して均一な光となってガラス基板2から出射される。
【0048】
図5は、本発明の実施の形態に係る光源ユニット1における配光分布のシミュレーション結果を示すグラフである。本発明の実施の形態に係る光源ユニット1では、
図5に示す光源ユニット1における配光分布のシミュレーション結果のように、プリズムプレート20の出射面30bに配置された受光器において、光源10の直上で測定した光度L1と光源10の間の間隔S1の直上で測定した光度L2との相対光度比を、配光角度が0度又は0度近傍において、略同等にすることができる。
【0049】
従って、本発明の実施の形態に係る光源ユニット1では、
図6に示す比較例としてのプリズムプレート20を有しない光源ユニット1における配光分布のシミュレーション結果における光源10の直上で測定した光度LC1と光源10の間の間隔S1の直上で測定した光度LC2との相対光度比よりも相対光度比を小さくすることができるため、複数の光源10から出射される光の輝度ムラを抑制して光を均一に配光することができる。
【0050】
また、
図7は、他の比較例としての他のプリズムプレートを有する光源ユニット1における配光分布のシミュレーション結果を示している。この他のプリズムプレートは、入射面及び出射面に同一のプリズム面を有している。より具体的には、この他のプリズムプレートは、プリズムプレート20の複数の入射側凸条プリズム部42を有する入射側プリズム面40と同様のプリズム面を入射面及び出射面に有している。
図7に示すように、この入射面及び出射面に同一のR形状のプリズム面を有する比較例においては、光源10の直上で測定した光度LC3と光源10の間の直上で測定した光度LC4との相対光度比が、本発明の実施の形態に係る光源ユニット1のもの(
図5)よりも大きく、この比較例よりも、本発明の実施の形態に係る光源ユニット1は、複数の光源10から出射される光の輝度ムラを抑制して光を均一に配光することができることが分かる。
【0051】
このように、本発明の第1の実施の形態に係るプリズムプレート20及び光源ユニット1によれば、複数の光源から出射される光の輝度ムラを抑制して光を均一に配光することができる。
【0052】
次いで、本発明の第2の実施の形態に係るプリズムプレート60について説明する。本発明の第2の実施の形態に係るプリズムプレート60は、上述の本発明の第1の実施の形態に係るプリズムプレート20に対して、入射側プリズム面40及び出射側プリズム面50とは夫々異なる入射側プリズム面61及び出射側プリズム面62を有している。以下、上述の本発明の第1の実施の形態に係るプリズムプレート20と同一又は類似する機能を有する構成については同一の符号を付してその説明を省略し、異なる構成について説明する。
【0053】
図8は、本発明の第2の実施の形態に係るプリズムプレート60の構成を概略的に示す側面図である。プリズムシート60においては、
図8に示すように、入射側プリズム面61は、入射側プリズム部として入射面30aから内部に凹の入射側凹条プリズム部63を複数有している。複数の入射側凹条プリズム部63は、互いに同一又は略同一の形状を有している。入射側凹条プリズム部63の延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))に面する断面における輪郭は、上述の入射側凸条プリズム部42と同様の形状を有している。
【0054】
また、プリズムシート60においては、
図8に示すように、出射側プリズム面62は、出射側プリズム部として出射面30bから内部に凹の出射側プリズム部64を複数有している。プリズムシート60においては、
図8に示すように、複数の出射側プリズム部64のうちの一部は、複数の出射側プリズム部64のうちの残りとは異なる形状を有している。つまり、出射側プリズム面62は、複数の出射側プリズム部64のうちの一部である出射側凹条プリズム部65と、複数の出射側プリズム部64のうちの残りである出射側尖形凹条プリズム部66とを有している。出射側凹条プリズム部65の延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))に面する断面における輪郭は、上述の出射側凸条プリズム部52と同様の形状を有しており、出射側尖形凹条プリズム部66の延び方向(奥行き方向(矢印ef方向))に面する断面における輪郭は、上述の出射側尖形凸条プリズム部53と同様の形状を有している。
【0055】
上述の構成を有する本発明の第2の実施の形態に係るプリズムプレート60においても、上述した本発明の第1の実施の形態に係るプリズムプレート20と同様に作用し、複数の光源から出射される光の輝度ムラを抑制して光を均一に配光することができる。
【0056】
次いで、本発明の第1の実施の形態に係るプリズムプレート20の変形例を示す。上述したように、出射側プリズム面50において、複数の出射側プリズム部51は互いに同一の形状を有していてもよい。例えば、
図9に示すように、プリズムプレート20の出射側プリズム面50は、出射側プリズム部51として、出射側尖形凸条プリズム部53のみを有していてもよい。また、
図10に示すように、プリズムプレート20の出射側プリズム面50は、出射側プリズム部51として、出射側凸条プリズム部52のみを有しており、プリズムプレート20の入射側プリズム面40は、入射側プリズム部41として、出射側尖形凸条プリズム部53と同様の入射側尖形凸条プリズム部43を有していてもよい。
【0057】
次いで、本発明の第2の実施の形態に係るプリズムプレート60の変形例を示す。上述したように、出射側プリズム面62において、複数の出射側プリズム部64は互いに同一の形状を有していてもよい。例えば、
図11に示すように、プリズムプレート60の出射側プリズム面62は、出射側プリズム部64として、出射側尖形凹条プリズム部66のみを有していてもよい。また、
図12に示すように、プリズムプレート60の出射側プリズム面62は、出射側プリズム部64として、出射側凹条プリズム部65のみを有しており、プリズムプレート60の入射側プリズム面61は、入射側プリズム部として、出射側尖形凹条プリズム部66と同様の入射側尖形凹条プリズム部67を有していてもよい。
【0058】
また、上述の本発明の第1の実施の形態に係るプリズムプレート20の変形例として、プリズムプレート20は、入射側プリズム面40が上述の出射側プリズム面50と同様の構成となっていてもよく、出射側プリズム面50が上述の入射側プリズム面40と同様の構成となっていてもよい。同様に、上述の本発明の第2の実施の形態に係るプリズムプレート60の変形例として、プリズムプレート60は、入射側プリズム面61が上述の出射側プリズム面62と同様の構成となっていてもよく、出射側プリズム面62が上述の入射側プリズム面61と同様の構成となっていてもよい。
【0059】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。例えば、上記実施の形態における、各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更され得る。また、上記実施の形態における光源ユニット1は、出射光をガラス基板2に入射するように構成されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、ガラスに代えて樹脂からなる透明基板に出射光を入射するように構成してもよいし、透明体に代えて反射体や、拡散体などに出射光を照射するように構成してもよい。