(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6850809
(24)【登録日】2021年3月10日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】加熱式芳香器
(51)【国際特許分類】
B60H 3/00 20060101AFI20210322BHJP
B65D 85/00 20060101ALI20210322BHJP
A61L 9/03 20060101ALI20210322BHJP
【FI】
B60H3/00 J
B65D85/00 A
A61L9/03
【請求項の数】20
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-538830(P2018-538830)
(86)(22)【出願日】2017年1月9日
(65)【公表番号】特表2019-506934(P2019-506934A)
(43)【公表日】2019年3月14日
(86)【国際出願番号】US2017012727
(87)【国際公開番号】WO2017131942
(87)【国際公開日】20170803
【審査請求日】2019年10月21日
(31)【優先権主張番号】15/005,490
(32)【優先日】2016年1月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500106743
【氏名又は名称】エス.シー. ジョンソン アンド サン、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100140327
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 千秋
(72)【発明者】
【氏名】ウェストファール、 ネイサン アール.
(72)【発明者】
【氏名】ヘリティ、 ケビン
(72)【発明者】
【氏名】メッカー、 アレックス
(72)【発明者】
【氏名】クーンツ、 クリス エー.
【審査官】
松井 一泰
(56)【参考文献】
【文献】
韓国公開特許第10−2004−0043304(KR,A)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0193610(US,A1)
【文献】
特表2015−531621(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/025720(WO,A1)
【文献】
特表2010−506577(JP,A)
【文献】
実開平04−136082(JP,U)
【文献】
欧州特許出願公開第00511853(EP,A1)
【文献】
特公昭56−020869(JP,B1)
【文献】
特表2010−532170(JP,A)
【文献】
特開2003−225293(JP,A)
【文献】
実開平01−060918(JP,U)
【文献】
特開2002−200154(JP,A)
【文献】
特表2004−524864(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60H 1/00− 3/06
A61L 9/00− 9/22
B65D 85/00−85/28
B65D 85/575
B65D 83/00
B65D 83/08− 83/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用芳香器であって、
12V電源ソケット内に収容されるように構成されたハウジングと、
前記ハウジング内に収容されて前記12V電源ソケットから電力を受け取るように構成された電気システムであって、前記電気システムは、加熱器と前記加熱器に選択的に電力を供給するスイッチとを含む電気システムと、
オン位置とオフ位置との間で移動可能な調節アセンブリであって、前記調節アセンブリは、カートリッジを保持するように構成されたカートリッジホルダを含み、電力が加熱器に供給されるように、オン位置にあるときに、前記スイッチを作動させるように構成された調節アセンブリと、
前記調節アセンブリがオフ位置にあるときに、前記カートリッジへの空気流を抑制するように構成されたリッドシールを含むリッドと、
を含む自動車用芳香器。
【請求項2】
前記調節アセンブリは、前記オン位置と前記オフ位置との間で回転可能である、請求項1に記載の自動車用芳香器。
【請求項3】
前記リッドは、前記調節アセンブリが前記オン位置に配置されたときに、周囲雰囲気と前記カートリッジとの間に空気流を提供するためのリッド通気口を含む、請求項1に記載の自動車用芳香器。
【請求項4】
前記調節アセンブリが前記オフ位置に配置されたとき、前記電気システムが前記12V電源ソケットから電力を受け取っているときでも、前記スイッチは、前記加熱器に電力が供給されるのを抑制する、請求項1に記載の自動車用芳香器。
【請求項5】
前記調節アセンブリがオフ位置にあるとき、前記電気システムが前記12V電源ソケットから電力を受け取っているときでも、前記リッドシールは、前記カートリッジからの揮発性放出を抑制する、請求項1に記載の自動車用芳香器。
【請求項6】
熱源と相互作用するように構成された揮発性物質のための調節アセンブリであって、
前記調節アセンブリは、
ユーザによって把持され、最大出力位置、中間出力位置、及びオフ位置の間で作動可能な調節リングと、
カートリッジと、
前記カートリッジを保持するように構成されたカートリッジホルダであって、前記カートリッジは、前記調節リングに結合してカムプロファイルに沿って前記調節リングと共に移動可能であり、前記最大出力位置に配置されたときに、前記熱源と前記カートリッジとの間の最大熱交換率が達成され、前記オフ位置に配置されたときに、前記熱源と前記カートリッジとの間の最小熱交換率が達成され、前記中間出力位置に配置されたときに、前記最大熱交換率と前記最小熱交換率との間の中間熱交換率が達成されるカートリッジホルダと、
を含む調節アセンブリ。
【請求項7】
前記カートリッジは、半透膜と活性成分で満たされた容器とを含む、請求項6に記載の調節アセンブリ。
【請求項8】
前記調節リングは、前記最大出力位置、前記中間出力位置、及び前記オフ位置の間で回転可能である、請求項6に記載の調節アセンブリ。
【請求項9】
前記カートリッジは、前記中間出力位置よりも前記最大出力位置において前記熱源により近く位置し、前記カートリッジは、前記オフ位置よりも前記中間出力位置において前記熱源により近く位置する、請求項6に記載の調節アセンブリ。
【請求項10】
前記オフ位置において前記カートリッジへの空気流が抑制される、請求項6に記載の調節アセンブリ。
【請求項11】
前記調節アセンブリは、前記熱源への電力の流れを制御する、請求項6に記載の調節アセンブリ。
【請求項12】
揮発性物質ディスペンサであって、
ハウジングと、
半透膜と活性成分で満たされた容器とを含むカートリッジと、
前記ハウジング内に収容され、加熱器を含む電気アセンブリと、
前記ハウジングに結合し、カートリッジを支持するように構成された調節アセンブリであって、最大出力位置、中間出力位置、及びオフ位置の間で移動可能な調節アセンブリと、
を含む揮発性物質ディスペンサ。
【請求項13】
前記電気アセンブリは、前記加熱器に選択的な電力を提供するように構成されたスイッチを含み、前記調節アセンブリは、前記調節アセンブリがオフ位置にないときに、前記加熱器に電力が提供されるように前記スイッチを作動させる、請求項12に記載の揮発性物質ディスペンサ。
【請求項14】
前記調節アセンブリは、前記カートリッジからの活性成分の放出率を変化させ、前記加熱器をオフにする、請求項12に記載の揮発性物質ディスペンサ。
【請求項15】
前記調節アセンブリは、前記カートリッジを支持するように構成されたカートリッジホルダをさらに含み、前記最大出力位置、前記中間出力位置、及び前記オフ位置の間で螺旋形カムプロファイルに沿って移動するように前記ハウジングと相互作用する、請求項12に記載の揮発性物質ディスペンサ。
【請求項16】
前記カートリッジホルダは、突出部を含み、
前記ハウジングは、カムプロファイルを画定し、
前記突出部は、前記カムプロファイル内に収容される、請求項15に記載の揮発性物質ディスペンサ。
【請求項17】
前記カートリッジホルダは、前記調節アセンブリが前記最大出力位置に配置されたときに、前記加熱器に前記カートリッジが近づくように構成され、前記調節アセンブリが前記中間出力位置に配置されたときに、前記加熱器から前記カートリッジがさらに遠ざかるように構成された、請求項15に記載の揮発性物質ディスペンサ。
【請求項18】
前記調節アセンブリは、前記カートリッジと前記揮発性物質ディスペンサの外部雰囲気との間に提供される流路の相対的なサイズ、及び前記加熱器と前記カートリッジとの間に提供される加熱器空間を同期化させる、請求項12に記載の揮発性物質ディスペンサ。
【請求項19】
前記調節アセンブリは、前記最大出力位置、前記中間出力位置、及び前記オフ位置の間で作動可能であり、結果として前記カートリッジホルダが前記加熱器に対して移動する調節リングを含む、請求項15に記載の揮発性物質ディスペンサ。
【請求項20】
開位置と閉位置との間で移動可能であり、前記カートリッジを前記ハウジング内に選択的に収容し、前記カートリッジへの空気流を選択的に抑制するように構成されたリッドシールを含むリッドをさらに含む、請求項12に記載の揮発性物質ディスペンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
該当なし
[連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載]
該当なし
[配列表の参照]
該当なし
【0002】
本発明は、一般に交換可能な補充物を有する芳香器に関し、より具体的には、熱源と共に使用される芳香器に関する。
【背景技術】
【0003】
例えば、自動車で使用され、熱源と共に使用されるように構成された、典型的な芳香器には、加熱要素、加熱要素から熱を受ける補充物又はカートリッジ、及びカートリッジから発散される揮発性物質を周囲雰囲気に排出させる通気口を含む。一部の芳香器は、ほとんどの自動車に提供される12V電源ソケットに接続されるように構成される。自動車の電力は、加熱要素に電源を供給するために使用される。
【0004】
しかし、これらのタイプの芳香器には、いくつかの欠点が存在する。現在の芳香器は、調節可能な芳香を提供せず、遮断機能も提供しない。また、一般的な装置、及びそれらに使用されるカートリッジは、日時の経過に応じて芳香の強さ及び寿命が変化する。
【0005】
従って、芳香の強さを制御し、遮断機能を提供する加熱式芳香器に対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、調節可能な芳香の強さ及び遮断機能を提供する単純なインターフェースを提供する加熱式芳香器を提供することによって、上述した欠点の一部を克服する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様によれば、自動車用芳香器は、12V電源ソケット内に収容されるように構成されたハウジングと、ハウジング内に収容されて、12V電源ソケットから電力を受け取るように構成された電気システムとを含む。電気システムは、加熱器と、加熱器に選択的に電力を供給するスイッチとを含む。調節アセンブリは、オン位置とオフ位置との間で移動可能であり、カートリッジを保持するように構成されたカートリッジホルダを含む。調節アセンブリは、電力が加熱器に供給されるように、オン位置にあるときにスイッチを作動させるように構成される。リッドは、調節アセンブリがオフ位置にあるときに、カートリッジへの空気流を抑制するように構成されたリッドシールを含む。
【0008】
別の態様によれば、熱源と相互作用するように構成された芳香器の調節アセンブリは、ユーザによって把持され、最大出力位置、中間出力位置、及びオフ位置の間で作動可能な調節リングを含む。カートリッジホルダは、半透膜と、活性成分が充填された容器とを含むカートリッジを保持するように配置される。最大出力位置に配置されたときに熱源とカートリッジとの間の最大熱交換率が達成されるように、カートリッジは調節リングに結合し、カムプロファイル(cam profile)に沿って調節リングと共に移動可能である。調節リングがオフ位置に配置されたときに、熱源とカートリッジとの間の最小熱交換率が達成され、調節リングが中間出力位置に配置されたとき、最大熱交換率と最小熱交換率との間の中間熱交換率が達成される。
【0009】
別の態様によれば、揮発性物質ディスペンサは、ハウジング、ハウジング内に収容され、加熱器を備える電気アセンブリ及びハウジングと結合され、カートリッジを支持するように構成された調節アセンブリを含む。調節アセンブリは、最大出力位置、中間出力位置、及びオフ位置の間で移動可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態による芳香器の右上等角図である。
【
図9】
図1の芳香器のカートリッジホルダの右上等角図である。
【
図10】
図9のカートリッジホルダの左下等角図である。
【
図11】
図1の芳香器のカートリッジの右上等角図である。
【
図12】
図1の芳香器のリッドを除去した右上等角図である。
【
図13】
図1の芳香器の電気システムの左上等角図である。
【
図15】
図13の電気システムのスイッチの拡大左側面図である。
【
図18】リッドが開位置にある
図1の線17−17に沿った
図1の芳香器の断面図である。
【
図19】第1位置に配置された
図1の線17−17に沿った
図1の芳香器の断面図である。
【
図20】第2位置に配置された
図1の線17−17に沿った
図1の芳香器の断面図である。
【
図21】第3位置に配置された
図1の線17−17に沿った
図1の芳香器の断面図である。
【
図22】
図15のスイッチを示す、第3位置に配置された
図1の芳香器の切断図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の他の態様及び利点は、以下の詳細な説明を考慮することで明白になるものであり、類似の構造は、同様の参照符号を付する。
【0012】
図1〜
図3を参照すると、芳香器30が示されている。芳香器30は、例えば自動車内で使用することができる加熱式芳香器である。芳香器30は、リッド34、調節アセンブリ38、本体42、及び本体42内に収容される電気システム46を含む。
【0013】
図4及び
図5に示すように、リッド34は、リッドラッチ50、ヒンジ部材54、複数の通気口58、インジケータマーク62、及びリッドシール66を含む。リッドラッチ50は突起形状であり、ヒンジ部材54は2つの離隔配置されたフックの形状になる。複数の通気口58は、リッド34の周りに放射状に配置され、長方形に形成されている。インジケータマーク62は、オフマーク、最小マーク、最大マーク、及び中間マークを含む。別の実施形態では、より少ない又はより多い数の中間マーク62を含んでもよい。さらに、インジケータマーク62は、勾配、2次元画像、又は範囲又はレベルを示す他の種類のマークを含んでもよい。図示されたリッドシール66は、ほぼ円形の突出形状である。
【0014】
調節アセンブリ38は、調節リング70(
図6参照)、カートリッジホルダ74(
図9及び
図10参照)、及び本体42の一部(
図7及び
図8参照)を含む。
図6に示すように、調節リング70は、リング内壁78によって画定されたリング空洞76、外側把持面82、ポインタ86の形態の位置インジケータ、2つの直径方向に対向する孔90、及び2つの対応する直径方向に対向するリテーナ94(
図6にのみ示される)を含む。
【0015】
図7及び
図8に示すように、本体42は、本体内壁102によって画定された本体空洞98と、リッド34のフック54と係合するように備えられた軸106の形態の本体ヒンジ部材と、リッドラッチ50に選択的に係合するように構成されたラッチ部材110と、複数の本体通気口112と、2つの直径方向に対向するカムプロファイル114の形態からなる本体調節部材とを含む。本体調節部材は、以下でさらに詳細に説明するように、調節アセンブリ38の一部を形成する。カムプロファイル114は、本体内壁102を貫通して形成され、本体42の約90度の周縁に放射状に延びる螺旋形状のスロットによって画定される。別の実施形態では、カムプロファイル114は、示されたものとは異なる傾斜を画定してもよく、本体42の周辺部の周りからさらに遠くまで又はさらに近くまで延びてもよい。代替的に、本体調節部材は、例えば突出部(projection)、単一のカムプロファイル114、又は階段状プロファイルを含んでもよい。
【0016】
図9に示すように、カートリッジホルダ74は、本体内壁102内に収容されるように構成されたホルダ壁122を画定するホルダベース118と、本体42のカムプロファイル114内に収容されるように構成されて調節リング70のリテーナ94及び孔90によって把持される2つの直径方向に対向する突出部126の形態のホルダ調節部材と、2つのカットアウト134及び壁上面138を画定する内側カートリッジ壁130と、内側カートリッジ壁130のカットアウト134に対応して配置された2つの直径方向に対向する留め具142の形態のカートリッジ保持部材とを含む。カートリッジホルダ74はまた、延設されたスロット形態の通気口146を含む。図示された突出部126は、円筒状である。別の実施形態では、ホルダ調節部材は、カムプロファイル、階段状プロファイル、スロットを含むことができ、又は、例えば1つの突出部を含んでもよい。
図10に示すように、カートリッジホルダ74は、2つの直径方向に対向する切替カム150をさらに含む。
【0017】
図11に示すように、芳香器30と共に使用するためのカートリッジ154は、内側カートリッジ壁130内に収容されるように構成された外側容器壁162を画定する容器と、外側容器壁162から半径方向外側に延びる留め具142(以下に説明)によって選択的に係合するように構成されたフランジ166と、容器158を隔離する半透膜170を含む。容器158は、膜170を介して局所雰囲気に放出可能な1つ以上の成分を含む活性成分又は揮発性物質が満たされる。活性成分又は揮発性物質は、増粘した液体、ゲル、油などから容器158内に共に保持される、担体物質内に提供される。膜170は、液体透過性ではなく蒸気透過性であり、それを介して周囲雰囲気(例えば、自動車室内)に揮発性物質又は活性成分の一部又は全部の制御された放出を提供することが好ましい。活性成分又は揮発性物質は、芳香剤、殺虫剤、又は担体液、脱臭液などの中に配置された別の製品であることもできる。例えば、流体は、ウィスコンシン州ラシーンのSCジョンソン社(S.C.Johnson & Son,Inc.)で販売される、家庭用、商業用、及び施設用の空気及びカーペット消毒剤であるOUST(商標)、又は家庭用消臭剤であるGLADE(登録商標)を含んでもよい。流体はまた、消毒剤、空気及び/又は布用フレッシュナー(freshener)、クリーナー、消臭剤、かび又は白かび阻害剤、防虫剤などのような他の活性物質を含み得る、又はアロマテラピー特性を含んでもよい。
【0018】
一実施形態では、容器158は、1つ以上のポリマー層で作られる。ボトムストック(bottom stock)は、カートリッジホルダ74の中に装着され、その中に保持されるのに十分な弾力性がある。容器158のポリマー層は、カートリッジホルダ74の内側カートリッジ壁130に対して密閉され、その中に保持され、加熱器202によって亀裂、破れ、又は繰り返しの加熱の影響を受けずに加熱されるために十分な弾力性がある。いくつかの実施形態では、容器158は、変形可能な容器であってもよく、フレグランスオイルを使い果たしたかをユーザに知らせる寿命インジケータを提供してもよい。
【0019】
図12に示すように、芳香器30が組み立てられ、リッド34が開放(又は
図12に示すように除去)されたとき、ユーザは、カートリッジ154に完全にアクセスすることができ、以下に説明するように交換が容易になる。
【0020】
図13及び
図14を参照すると、電気システム46は、正の接点174、ヒューズ178、陽極182、共通接点186(接続は図示せず)、そして陽極182及び共通接点186と電気的に接続されるプリント回路基板(PCB)190、インジケータLED194、スイッチ198、2つの抵抗加熱器202、及び加熱器202を収容してPCB190に結合する熱板206を含む。正の接点174及びヒューズ178は、陽極182に選択的な電力を提供するために陽極182に対して移動可能である。スイッチ198は、加熱器202に選択的に電力を提供するように構成される。インジケータLED194は、電力が陽極182に提供されたときに点灯するように構成される。別の実施形態では、加熱器202は、膜加熱器、ホイル又はコイルタイプの抵抗加熱器、又は提供された電力に応じて周囲に温度上昇を提供することのできる別のタイプの加熱器であってもよい。
【0021】
図15に示すように、スイッチ198は、電気エネルギーが加熱器202に流れるのを抑制する(
図15に示す)オフ位置と、加熱器202に電気エネルギーを提供する(
図22に示す)オン位置との間で作動可能なスイッチレバー210を含む。
【0022】
芳香器30の組み立ては、
図16及び
図17を参照しながら以下に説明する。PCB190及びその上に装着される部品が本体空洞98の中に収容され、LED194が本体42を介して視認され、正の接点174及び共通接点186が本体42の外部に延設されるように、電気システム46が本体42の中に設置される。カートリッジホルダ74はまた、本体空洞98内に収容され、カムプロファイル114内に突出部126が収容され、通気口146が本体通気口112と整列する。本体42は、調節リング70のリング空洞76内に挿入され、カートリッジホルダ74上の突出部126は、リテーナ94によって係合される。次に、カートリッジ154は、カートリッジホルダ74の内側カートリッジ壁130内に挿入され、フランジ166が上面138の上に置かれ、フランジ166の上に留め具142が係合し、カートリッジ154は定位置に保持される。一実施形態では、外側容器壁162は、カートリッジホルダ74の内側カートリッジ壁130と軽干渉の嵌合(light interference fit)を提供する。次に、リッド34は、軸106とフック54が係合することによって本体42に結合される。
【0023】
作動時、芳香器30は自動車内に一般に見られるような標準の12V電源ソケットと共に使用される。本体42は、周知のように、正の接点174及びヒューズ178が陽極182と接触するように12V電源ソケット内に挿入され、電力がPCB190に提供される。電力がPCB190に提供されると、LED194が発光し、芳香器30が電力を受け取っていることを示す。
【0024】
リッド34は、リッド34が閉位置を離れるのを抑制するように本体42のラッチ部材110がリッドラッチ50に係合する(
図17に示す)閉位置と、ラッチ部材110がリッドラッチ50を解除するように撓んでリッド34が軸106に対して開位置に回転するようにする(
図18に示す)開位置との間で作動可能である。別の実施形態では、リッド34は、摺動接続、ネジ接続、又は本体空洞98への選択的アクセスを提供する別のタイプのリテーナによって開位置と閉位置との間で移動してもよく、より具体的には、ユーザにカートリッジ154へのアクセス及び交換できる性能を提供する。
【0025】
図19を参照すると、芳香器30は、調節アセンブリ38が膜170を介してカートリッジ容器158からの活性成分の最大拡散を提供するように調節される第1又は最大出力位置に示されている。最大出力位置では、調節リング70は、矢印86が最大インジケータマーク62(
図3参照)と整列するように回転する。これに対応して、カートリッジホルダ74は、カムプロファイル114内で移動して、カートリッジホルダ74と、それに伴うカートリッジ154が電気アセンブリ46の加熱器202及び熱板206に近接するようになる。図示した実施形態では、カートリッジ154は、最大出力位置で加熱器202及び熱板206に接触する。図示した実施形態では、最大出力位置において、加熱器202とカートリッジ154との間に加熱器空間(heater space)が設けられる。加熱器空間はまた、芳香器30の長手方向軸214に対して約0と1.00mmとの間の長さを有することを特徴としてもよい。また、0より大きいヘッドスペースには、リッド34の下面及び/又はリッドシール66と膜170との間に構造物がない特有の連続空間(uninterrupted volume)が提供される。
【0026】
最大出力位置にある間、カートリッジホルダ74の切替カム150のうちの1つがスイッチ198に係合し、陽極182から加熱器202に電力が提供される。
図22は、スイッチ198が最大出力位置で加熱器202に電力を提供するように、スイッチ198のレバー210に接触する切替カム150を明確に示している。
【0027】
最大出力位置では、カートリッジ154からリッド通気口58に空気流が提供されるように、最大カートリッジの間隔でカートリッジ154がリッドシール66から離隔配置される。最大カートリッジの間隔は、膜170を介して放出された活性成分がリッド通気口58を出て周囲雰囲気に拡散されるようにするための流路及び相対的に大きいヘッドスペースを提供する。最大出力位置において、内側カートリッジ壁130は、リッド34の通気口58を実質的に閉塞しない。
【0028】
図20を参照すると、芳香器30は、調節アセンブリ38が上述した最大レベルと最小レベルとの間の比率によって膜170を介してカートリッジ容器158からの活性成分の拡散を提供するように調節される第2又は中間出力位置で示されている。中間出力位置では、矢印86が最大インジケータマーク62と最小インジケータマーク62との間に整列するように調節リング70が回転する(
図3参照)。これに対応して、カートリッジホルダ74は、カムプロファイル114内で移動して、カートリッジホルダ74と、それに伴うカートリッジ154が最大出力位置に比べて電気アセンブリ46の加熱器202と熱板206とからさらに遠ざかる。図示した実施形態では、カートリッジ154は、中間出力位置において、好ましくは上述した最大出力加熱器空間と、加熱器202及びカートリッジ154間の最大間隔を画定する最小出力加熱器空間との間の加熱器空間によって加熱器202及び熱板206から離隔配置される。
【0029】
これに対応して、中間出力位置は、最大出力位置で画定されたヘッドスペース体積より小さいリッド34とカートリッジ154との間のヘッドスペース体積を画定する。中間出力位置では、内側カートリッジ壁130が部分的にリッド34の通気口58を閉塞し、カートリッジ154と外部雰囲気との間の空気交換のために提供される流路が最大出力位置に比べて減少する。このようにして、調節アセンブリ38は、カートリッジ154及び通気口58間に提供される流路のサイズと、カートリッジ154及び加熱器202間に提供される熱交換率との間に同期性を提供する。これらの特徴の全ては、芳香(又は、他の活性成分)の伝達の調整の可能性を提供するのに役立つ。
【0030】
中間出力位置内にある間は、カートリッジホルダ74の切替カム150は、依然としてスイッチ198に係合して、陽極182から加熱器202に電力が供給される。さらに、空気流は依然としてカートリッジ154からリッド通気口58を介して活性成分を放出するようにし、さらに小さいヘッドスペースが提供されるようにカートリッジ154が中間カートリッジの間隔だけリッドシール66から離隔配置される。中間カートリッジの間隔は、膜170を介して放出された活性成分がリッド通気口58を出て周囲雰囲気に拡散されるようにするための最大カートリッジの間隔よりも小さい流路を提供する。
【0031】
図21を参照すると、芳香器30は、調節アセンブリ38が膜170を介してカートリッジ容器158からの活性成分の拡散を抑制するように調節された第3又はオフ位置で示されている。オフ位置では、調節リング70は、矢印86がオフインジケータマーク62(
図3参照)と整列するように回転される。これに対応して、カートリッジホルダ74は、カムプロファイル114内で移動して、カートリッジホルダ74と、それに伴うカートリッジ154が加熱器202及び熱板206から最大距離になる。さらに、カートリッジホルダ74の切替カム150は、スイッチ198(
図15及び
図22参照)の接続を解除して、加熱器202が実質的(又は任意に)熱を提供しないように、陽極182と加熱器202との間の電力の流れを遮断する。オフ位置では、カートリッジ154は、リッドシール66と係合する。リッドシール66は、フランジ166に接触し、リッド通気口58とカートリッジ154との間の空気流を抑制する。
【0032】
ユーザは、比較的大量の活性物質を雰囲気中に提供するために最大出力位置に操作、雰囲気中に所望の量の活性物質を保持するために、又はより微細なレベルの活性物質(例えば、微細な芳香レベル)を提供するために中間出力位置に操作、及び雰囲気への活性物質の拡散を排除するために、又はユーザが芳香器30の付近にいない間にカートリッジ154が消耗するのを防止するためにオフ位置に調節リング70を操作するオプションを有する。リッド34の通気口58とカートリッジ154との間に提供される流路の相対的なサイズは、加熱器202とカートリッジ154との間に提供される熱交換率と同期している。
【0033】
図18を参照すると、カートリッジ154内の活性成分が消費された(又は実質的に全て使い果たした、又は意図的な目的でそれ以上有効でない)とき、ユーザは、リッド34を開き、カートリッジホルダ74の留め具142を偏向させて、カートリッジ154のフランジ166を把持し、消費されたカートリッジ154を除去して、カートリッジ154を交換する。次に、カートリッジ154が廃棄され、新しいカートリッジ154のフランジ166が内側カートリッジ壁130の上面138に接触するまでカートリッジホルダ74の内側カートリッジ壁130の中に新しいカートリッジ154を押すことによって、新しいカートリッジ154が設けられる。次に、留め具142を新しいカートリッジ154に係合させ、リッド34を閉位置に移動させる。
【0034】
図23は、リッド234、本体238、調節アセンブリ242、熱源246、及び取付機構250を含む代替的な芳香器230を示す。調節アセンブリ242は、上述したものと同じ方式で機能し、同様の部品を含む。熱源242は、芳香器230内から電気的に駆動しない自動車の暖房通風口、又は別の熱源であってもよい。取付機構250は、芳香器230を適所に、例えば自動車の暖房通風口に保持するクリップであってもよい。
図23に示す実施形態では、最大出力位置は、カートリッジ154との最大空気交換を提供しながら、熱源246とカートリッジ154との間により多くの熱交換を提供してもよい。中間出力位置は、最大出力位置よりもカートリッジへの空気流を相対的に少なく提供して、最大熱交換率と最小熱交換率との間の熱交換率を提供してもよい。オフ位置は、カートリッジ154を密閉するか、又はカートリッジ154と熱源246との間の熱交換率を最小化しながらカートリッジ154に対する空気流を抑制してもよい。
【0035】
上述した芳香器は、最大と最小レベルとの間で活性物質の放出率を制御することによって、ユーザが雰囲気中の活性物質(例えば、芳香)の快適なレベルを保持することを可能にし、不必要なタイミングで発生する無駄かつ不要な活性物質の放出を防ぐ遮断機能を提供する。
【0036】
別の実施形態では、カートリッジ154のフランジ166を省略することができる。カートリッジ154は、必要に応じて、締り嵌め、留め具、又は、他のリテーナによってカートリッジホルダ74内に保持されてもよい。さらに、リッドシール66は、フランジ166の代わりに内側カートリッジ壁130の上面138に係合して効果的に密閉することができる。また別の実施形態では、リッドシール66は、活性放出(active emission)を防止するために膜170を完全に覆って接触するように形成される。あるいは、調節アセンブリ38は、上面138又はフランジ166に対して密閉する代わりに、リッド通気口58を密閉する部品を含んでもよい。どんな影響を及ぼすかにかかわらず、芳香器30,230がオフ位置にあるときに、調節アセンブリ38は、カートリッジ154を外部雰囲気から隔離する。
【0037】
別の実施形態では、芳香器は、リッドの摺動作動によって配置されてもよい。さらに、調節機構は、図示した回転作動とは対象的に、リニアスライドタイプの作動を含んでもよい。
【0038】
本明細書に記載された実施形態のいずれも、異なる実施形態に関連して開示された構造又は方法のいずれかを含むように変形されてもよい。また、本発明は、自動車用の芳香器に限定されず、活性成分を雰囲気中に放出するためのAC主電源装置又は活性成分を雰囲気中に放出する他の装置に適用してもよい。
【0039】
芳香器は、望ましいレベルの活性物質の放出(active release)を提供するために、最大出力位置、中間出力位置、及びオフ位置の間で制御可能に提示される。芳香器は、雰囲気とカートリッジとの間に提供される空気流及びカートリッジの熱交換率を変化させ、また、カートリッジへの空気流が抑制されるオフ位置を提供する調節アセンブリを含む。
【0040】
前述の説明を考慮して、本発明に対する多くの変更が当業者には明らかであろう。従って、本説明は、単なる例示に過ぎないと解釈されるべきであり、当業者が本発明を実施して使用することを可能にし、同じことを実行する最良のモードを教示するために提示される。添付の特許請求の範囲に含まれる全ての変更に対する排他的権利は留保される。